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君たちは実に歪で面白い。
面白すぎる。
我が主のうたた寝、そのほんの一時、慰撫するに足る程度には、ね。

ほどほどの刺激でしっかり楽しんでお帰りいただくのが、俺の信条なのに……

「我が加護を、清なる乙女に」

「飛沫だろうが夢だろうが、俺たちはここの住人だぞ」

「君も、これからもよろしく頼む」
『短い付き合いになろうがな』

「り”ょうがィ……射殺します……」

「文字も読めるし、普通に人間の物っぽく思えるよな……」

がんばれ女好きウマ。
ちょっぴりあの生意気な白馬が好きになれそうな気がした佐倉である。

「まぁスパイクロッドの見た目は要は釘バットですけど。」
「フルーレから釘バットに転身ってすごいな」

「離せ！私が死ぬときは、清い乙女の腕の中と決めているのだ！」

彼は、先ほどバナナミルクを作り出したミキサーを流水でざっと洗い、再び本体へとセットする。
そして、ためらいなくその中へと二枚のカードを放り込んだ。
「えっ」

「えっ、サクラ、ってあのサクラ？」
「死にかけ病のサクラ？」

「こンにチ覇！撲、ペッぱーDeath！おはな死しまShow！」

「感謝する。今後とも、よろしく頼む」

「見慣れたものが変質していると、ぞっとするな……」

「多分さ……あんたは悪くないよ」

「専門書当たって駄目で、最後になんとなく月刊アヤカシパラパラしてたら見つけちゃった、みたいな」
「なるほど月刊アヤカシのバックナンバーだったか」

「……ええと、僕、帰ります」
今日は酔っ払いのオトナしかいないようだし。

「やはり、適度な距離、ってやつはお互いに必要だろう？って話さ」

『これで終わりではない』
これまでの日常の中、そここに潜む陰がじわりとその濃さを増したような、そんなひと時だった。

「さっきは…こんなものなかった、のに」
「ああ、こんな夢みたいなよく分からない人たちに付き合ったのが間違いだったんだ！」