佐倉 光
水音が聞こえた部屋に向かおう。
できれば人がいないときに入りたいけど、それも難しいだろうしな。
話し声なんかがしなければ普通に入ろう。
KP
水音が聞こえた部屋の扉を開くと、ふわりと湿った熱気が漂ってきた。
開けるとすぐに廊下になっていて、浴室へ続くらしい扉、トイレのマークが描かれた扉、それから何も描かれていない扉がある。
浴室へ続く扉のそばには「男性使用中」「女性使用中」という懸け札が置かれている。
今はどちらも懸かっていない所からして、使っている者はいないようだ。
佐倉 光
誰もいなさそうなら、中が想像しやすい風呂やトイレはさておいて、何も書かれていない扉を確かめよう。
KP
何も描かれていない扉を開けると、ひやりと水の気配がした。
反射的に喉が鳴るだろう。
しかし、室内からあの甘い匂いはしない。

そこには、どこかから水を汲み上げている装置があった。
装置には浴室・トイレと上階へ続く配管が接続されている。
ここから直接飲み水を得ることもできるようだ。

これが、この施設の水場なのだろう。
佐倉 光
「この真下って、あの部屋か。
起こすと怒られるボス、がいる部屋だな。
そいつもヤク中だったら笑えるけど」
佐倉 光
「あの部屋の前ってアレのにおい、したかな」
牧志 浩太
「どうだっけな……、しなかったと思うけど、金属扉だったしな、あそこ」
佐倉 光
配管は真下に続いているのかな。それとも壁側に埋まっている?
KP
水を汲み上げている配管は、壁の中に消えている。
上に続く配管と、浴室・トイレに続く配管は壁際を這っているようだ。
KP
この水場について詳しく調べるなら、以下のいずれかで判定。
 ・〈機械修理〉〈重機械操作〉など機械に関わる特技
 ・〈芸術:ハッキング〉〈追跡〉など構造を追う・解析することに関わる特技
 ・水に関わる特技
 ・〈聞き耳〉-25%
佐倉 光
〈ハッキング〉あるのか。じゃあそれで! 今-30だったかなぁ。
KP
-30ですね。3段階目。
佐倉 光
1d100 55 〈ハッキング〉!  Sasa 1d100→ 25→成功
佐倉 光
佐倉 光 - 今日 0:32
CCB<=85-30〈図書館〉 (1D100<=55) > 1 > 決定的成功/スペシャル
技能間違えたけど数値は同じ!
と思ったらもう結果出てたか。
Sasaさん優先!
KP
ほぼ同時でしたね。ログ上の順序優先!

KP
それは物理的な接続であり流れでありルートであったが、こと「追い方」という意味ではよくよく似ていた。
そういえばあなたは一度、PCとプログラムを介した変換結果をこそであったが、同じように物理的な世界の流れを追いかけたことがあるのだ。

ネットワークの流れを追う要領で、接続を追い、結節点を追い、構造を追いかける。
佐倉 光
配管もネットワークか。考えたこともなかったな。
佐倉 光
大きな流れを追い、どのように繋がっているかを辿り、どう作用しているかを考える。
集中すると、震えも罵倒も、体に訪れ始めたびりびりとした痛みの予兆すら感じなくなってくる。
KP
その結果分かったのは、それが恐らく、この施設よりも深い所にある水源から水を汲み上げていること。
ここから水源に直接アクセスできそうなルートはなく、掘り返すなら大きめの工事が必要になること。
装置そのものは密閉式で、中に流れている水を直接触れる場所はないこと。
恐らく壁の中に、水を溜めておくタンクがあること。
KP
それから。
少々細工してやれば、飲み水の取り出し口か浴室の浴槽から、タンク内へ水を逆流させられる可能性があること。
佐倉 光
「牧志、ここどう思う。弄れるか」
指で管を辿って問いかける。
佐倉 光
「上に風呂やトイレの水を流し込む。そうするとどうなるか」
牧志 浩太
1d100 29〈機械修理〉 Sasa 1d100→ 90→失敗
牧志 浩太
「ああ、ええと……、そうか配管。
配管、そうだな?

そこに「水」を流し込んだら、風呂も飲み水も、あ、いいなそれ……、」
牧志 浩太
「違う、違うな?
水って、その水じゃないな?

流し込むと、上の水がよごれる。
そうしたら蓮が育つのに困るだろうし、タンクを汚染すれば飲み水もやられる」
牧志 浩太
「いけ、ると思う。たぶん。
いや。行ける」
牧志は震える腕をぴしゃりと叩き、頷く。
佐倉 光
「問題は、そこにいなくても、それをやった俺たちに罰が下るのか、単にその場にいた奴らに罰が下るのか、ってとこか。
そればかりはやってみないとな。
さすがにここにアレを持ってくる、ってのは無理だろうな。
俺たちが正気を保てるかってのと、見つかるかも、ってとこで」
上を汚してやれば元は断てるかもしれないから、脱出前にでもやっておきたいところではある。
佐倉 光
「神ってどの程度厳密にやるんだろーな」
扉を閉めて、お守りを握ってため息をつく。
そろそろ限界が近い。
試してみるか。
牧志 浩太
「そうなんだよな、そこは読めない。
『神』とやらの気分次第だ。

それはそれでついでに俺達食べていこう、なんてのもありそう。
アレかついで持ってくる自信は……、ないな」
佐倉 光
「あと何日、だっけな」
飲水の取り出し口から流し込めば一応『水』を使うことも可能なんだよな。
牧志 浩太
「あと……、」
牧志 浩太
「たしか、今日が五日目。あと三日」
佐倉 光
「食事作るような施設がないんだな、ここは。奴らどうしてんだろな。弁当でもとってるのか」
牧志 浩太
「パックの惣菜だったし、どっかから買ってるんじゃないかな。
まとめて通販して、こっそり受け取ってるとかだったりして」
▼禁断症状の悪化
4段階目:技能値 合計-40%
激しい不安、「水」がないと身体がばらばらに崩壊する恐怖に襲われる。
佐倉 光
「なかなか決め手がないな。
なんだか」
脱出に使えそうなあれこれすら、俺たちを踊らせるための仕込みに見える。
口に出すのはやめた。
牧志 浩太
「……」
聞こえなかったのか察しながら口を噤んだのか、牧志も次を続けない。
佐倉 光
「体がめちゃくちゃ痛ぇ。
いつものヤツとはなんか違う、ギシギシいう感じのやつ。
ブロックかなんかみたいに崩れそうだ」
牧志 浩太
「気が合うな、俺も……。
視界も感覚も安定しないからなんだろうけど、全身の骨がなくなったような気がする。
さっきからずっと、自分がどこにいるのかよくわからない」
佐倉 光
「俺はそろそろ限界かな。
くそ、COMPチェックして《マッパー》使えるか試せば良かった」
牧志 浩太
「あ……、そうか、くそ。
俺も思いつかなかった」
KP
おっと、強制摂取【POW】ロールが入るのをすっかり忘れていました。
KP
失礼しました、【POW】×5で判定を。
この判定には禁断症状のマイナス補正はかかりません。
佐倉 光
1d100 75 【POW】×5 Sasa 1d100→ 31→成功
牧志 浩太
1d100 60 【POW】×5 Sasa 1d100→ 89→失敗
佐倉 光
牧志二度目だー
佐倉 光
そろそろ決め手が欲しいところなんだけど、
いずれも決定打に欠けるし、結局団長ルームに行ってみるしかないよなー。
団長ルーム行くならそれなりに動けるときに一気に行きたいけど、
時間を無駄にするのも嫌だなぁ。
こわいなーこわいなー

佐倉 光
「あの部屋の様子を見て、いつ頃なら中に人がいないか様子を窺うのも手かな。
それくらいならまだ何とか」
佐倉 光
「そっちの調子は?」
牧志 浩太
「大体何人いるか分かったんだし、動きも見えてきたし、それは手だな。

ただ、どっちにしろ体勢を整えてからの方がいいな。戻ろう。今までもそうしてきたんだし、まだ三日ある。戻ろう。戻ろう」
KP
あなたは牧志の異変に気づく。
ひどく早口になっていて、吐く息が速くなっている。
判断より先に言葉が押し出されている。
受け答えをしているようでいて、ただ反射的に返している。
佐倉 光
「…………」
佐倉 光
「先に戻ってていいぜ。
今日はもうお互い無理そうだしさ」
佐倉 光
「俺はもう少しこのへんうろついて、人の動きを見ておきたい」

佐倉 光
※探索は中断。可能なら人の動きの観察。
 折角だからギリギリまで粘った場合の症状見たいなーなんて。牧志は来てもいいしかえって休んでもいい。
KP
お。
部屋の探索ではないので本来なら禁断症状悪化は発生しませんが、演出的に強制帰還ロール無しで10段階目まで一通りいっちゃいましょうか?
佐倉 光
※やっちゃおー! 見たいもん。
 終了後で聞けるだろうけど、二人がどんな酷いことになるか見たくない?
KP
※いいと思います。見たい見たーい!

牧志 浩太
「あ……、ああ、あれ?」
あなたの沈黙と意見で、牧志は初めて自分の異変に気づいたらしい。
周囲とあなたの間で視線を彷徨わせ、苦しげにあなたの腕を掴んだ。
牧志 浩太
「ごめ……、ごめん。何か疑ってるわけじゃない。
ただ、駄目なんだ。頭が変で、あるはずのないことばかり考える。
一人で待ってられる気がしない」
苦しげに漏れる声に被せるように、すかさず幻の声が続く。
牧志 浩太
「え、一人で出るって? 
佐倉さん賢いな、酷いよ」
KP
人の動きを観察することは可能だ。
限界まで見張っていれば、その階でいつどのような出入りがあるのか、大体把握できるだろう。
どの階で見張っている?

牧志はついてくるらしい。
佐倉 光
見張るのは地下三階だ。
壁際に座ったり階段上り下りしたり空き部屋に入ったりして見張ってる感じあまり出さないように心がけつつ、あの部屋が開くことがあるのか、人が出入りするならどんな人物かを探る。

KP
あなたは不安定になっている牧志とともに、地下三階の人の流れを確認する。

あの二人はまたどこかの部屋にいるのか、静かな廊下に変化はない。
▼禁断症状悪化
5段階目:技能値 合計-50%
理由のない苛立ちを覚え、集中力がなくなる。ちょっとしたことで傍らの相手に怒りを覚える。
KP
皮膚の中を絶えず撫でる不快感。あなたの動きに沿って微かに揺れる空気。
置いていくのかとあなたを詰る声は恐らく幻だが、不安げに揺れる牧志の眼の大きくなっていく振幅を見ていると、本当にそれが幻なのかも分からなくなってくる。
揺らぐ空気が傍らの浅く速い息が、目に入る光が、あらゆる刺激があなたの脳の奥に直接届き、あなたの意識を痙攣させる。
佐倉 光
「…………」
幻だ。幻。幻。現実じゃない。
牧志は調子が悪い。
こんな状況だ。うまくいかないのが当然。
髪の毛が揺れる。
呼吸が乱れる。
牧志が喘いだ時、それが現実か幻かは分からなかったが、思わず舌打ちをした。
牧志 浩太
「っ、」
あなたが苛立つ度に、傍らで牧志の肩がびくりと揺れた。
一挙手一投足を恐れるような仕草に、余計に苛立ちがつのる。

脳みそが過敏になっている。
眠りかけの赤ん坊のように、僅かな揺れで脳が叫びだす。
佐倉 光
牧志が震えるたびに正気にかえろうと深呼吸をした。
深呼吸するたびに病人みたいにプルプル震える手足に嫌な記憶が刺激されて心底苛ついた。
それでも何とかふうふうと息をつきながら廊下を見ながらウロウロと歩いた。
KP
どこからか誰かが笑っている。
手足を踊らせうろつく無様な人間を見て笑っている。
KP
カチャリという音が脳に突き刺さった。
混乱を起こして激しく躍る視界の中、あの二人組がリフトの横の資料室から出てくるのが見えた。
なにごとか話しながら、もう一つの資料室に彼らは吸い込まれていく。
牧志 浩太
牧志が壁に愛でもささやくように、ずりずりと身を擦りつけていた。
違う。真っすぐ歩くことができなくなっている。
KP
直後、あなたにもそれが訪れた。
視界が意図に反してぐるうりと緩く、回転を始める。
次第にランダムな速度で方向で回り始める視界はまるで洗濯機の中にでも放り込まれたようで、胃がぐるぐると呻いた。

牧志のごぼごぼと嘔吐く声がする。
吐き気が止まらない。
▼禁断症状の悪化
6段階目:技能値 合計-60%
周囲が回転して見えるようになり始め、うまく立っていられなくなる。
薄暗がりにさまざまな恐ろしい幻視が見える。
佐倉 光
「うううう、駄目だ、駄目だ」
へたり込みそうになって膝をつき、壁にベッタリと貼り付く。
佐倉 光
「戻る、戻ら、ない、と」
呻きながら階段へ向かおうとしたが、もう階段がどこかわからなかった。
通路の陰にヘビ人間どもがいる。
俺が動けなくなるのを待ち構えている。
佐倉 光
「まき、まき、し、もど……」
酷い吐き気とめまいでまともに言葉にならない。
牧志 浩太
牧志が何を返したのか、よく分からない。
KP
震える筋肉の動きと、牧志が壁に肌を擦りつける音だけが感じられる。

歩こうとしているのか一歩も歩けていないのか、それも分からない。血のにおい。
愉しげな表情の老博士があなたを掴んで洗濯機に放り込む。血のにおい。
佐倉 光
幻なのか? 現実なのか?
見分けられる余裕がなくなってきた。
速度の落ちた思考が、これが現実なのかと考えている間に次々と、苛立ちと嘲笑と恐怖が降り注ぐ。
牧志 浩太
牧志が絶えず何かを小さく呟いている。
いや、牧志の胃袋が体の外に出ようと泣き叫んでいる。
KP
あなたの全身にびっしりと鱗が生えている。鱗のひとつひとつが眼球運動の動きでうぞうぞと蠢いている。
次から次へと鱗が生えてくる。剥がさなければあなたも蛇になってしまいそうだ。
佐倉 光
鱗を掻き落とそうと爪を立てるが、それも震えていてうまく掻けない。
掻こうとしたところからぼろぼろと指が細かいパーツになって崩れてゆく。痛い。痛い。
KP
痛い痛い痛い痛い!
こぼれ落ちた指先がいまにも無数の蟲となってあなたの皮膚を喰い破る。
全身の骨からちくちくとした痛みとともに鱗が生える。
牧志 浩太
骨が骨がと牧志が訴えるような声が聞こえた。
牧志 浩太
そんなあなた達を蛇人間の顔をした牧志が愉快そうに嗤っている。
佐倉 光
狂っている。狂っている狂っている。くるっている
俺は狂うわけにはいかないんだこれじゃあなんのためにここにいる
佐倉 光
こんなんで探索なんかできるかーーー!
というかもう階段降りるのも無理では!
佐倉 光
〈目星〉30レベルか。大分聴覚も視覚もおかしくなってそう。
KP
降りるというか転げ落ちるになりそう。>階段
それか戻りたいと訴えて誰かに連れ戻してもらう可能性。

〈目星〉
しかも普通の〈目星〉じゃなく、
〈目星〉99レベルの〈目星〉が初期値近くまで落ちるくらいですからね。
普通の人だったらもう見えてない聞こえてないのと同じ。
佐倉 光
視界で影が動いているみたいな感じかも。
KP
かも。振動する視界の中で揺らめく影が動いているのも幻か実物か判別つかないような。
牧志 浩太
牧志が壁に擦り下ろされて一塊の肉となってゆく。
一塊の肉がねちゃねちゃと耳に絡みつく騒音を立てながら壁に塗り伸ばされていく。
そうまでなっても彼は壁への愛を捨てないようで、壁についた赤い染みがずるずるずるずると延びてゆく。
佐倉 光
牧志。
ばらばらになるならまだしもそんな絵の具みたいになってちゃあ戻せなくなるじゃないか。
KP
視界の隅で動く影が部屋から出て、階段を上がっていったように見えた。
佐倉 光
あ、なんか、いる……
KP
突然、蛇人間の腕があなたを頭から掴んだ。
背筋の粟立つようなずろろという音を立てて、腕はあなたをあなたの皮膚のなかから引き摺り出した。

暫く、あなたは無様に踊る自分の肉体を、その背中のあたりから眺めた。

少しして再びその中に放り込まれたとき、あなたの肉体は全く理解しがたい何らかに変じさせられてしまっていた。

あなたを閉じ込める肉体はまったく自身のものではなく、ただ絶え間ない嫌悪であなたの魂をまさぐる何かだった。
牧志 浩太
何か判別しがたい影が泣くか叫ぶかしながら地面を這っていた。
▼禁断症状の悪化
7段階目:技能値 合計-70%
肉体の感覚が曖昧になり、ものを掴む感覚やものとの距離が分からなくなる。
自分の肉体が自分のものと感じられなくなる。
佐倉 光
毎日これがスキップされてたわけですねぇ。
牢で肉塊になってたのかぁ。
KP
なってたわけです。
牢だと周囲の刺激がないので、もうちょっと早くわけがわからなくなってたかもしれないけど。
佐倉 光
不快だ。無様だ。邪魔だ。なんだこの重たい肉塊は。
ずるずると溶けるものは。
ああ。
佐倉 光
脳が溶けて目から耳から体をぐずぐすとふやかしながら流れ落ちている。
目から溢れる脳味噌は無秩序に這い回る虫どもを誘いまた俺は身を捩る。
これはなんだ? 俺はどこにいる? 床は? 壁は?
佐倉 光
目を開けばビカビカとうるさい音が飛び込んできいろい。
ひとつだけ分かっているのは欲しいものがあるってだけだ。
この痛みもグネグネと踊る騒がしい思考もひっくり返る肋骨もきれいになる。
佐倉 光
どう考えてもこの状態で探索を続ける意味がない件。
KP
かくして「自分の判断で牢に戻る」という行為をさせられるわけですね。
佐倉 光
帰りたい。
KP
帰りたい。帰りたい。帰りたい。
目の前で光が溢れた。
とうとう、いままで開くことを見なかった金属扉が開けられた。

その中に吸い込まれていく影ふたつは、のたうつあなたを置いて扉を閉じる。
KP
その一瞬、あなたの鼻をくすぐったものだけが、何なのかはっきりと分かった。

「水」の匂いだ。
間違いない。
牧志 浩太
牧志が上げる絶望の声。
KP
あなたはそこに行きたくてたまらない。
その中に入りたくてたまらない。
間違いない、その匂いがしたのだ、間違いない、ないのに!
KP
ないのに、全くあなたのものではなくなってしまった肉体はひとりでにのたうち暴れ、あなたの望みを叶えてくれない。
▼禁断症状の悪化
8段階目:技能値 合計-80%
全身が不随意に動き、思うような行動が取れなくなる。
佐倉 光
「みず、みず」
ぶくぶくと泡立ちながらすすり泣いた。
欲しくてたまらないのに行けない。
あの部屋に行きたい。行きたい!!
佐倉 光
悪夢の中を彷徨うように、魘されるように水を水をと乾いた声で呟き続ける。
※牢に帰る努力をします
KP
かえりたいかえりたい かえ りたい かえ
りたい かえり たい
みず みず みず

ああ いたいいたいいたい くるしい みず みず みず たす けて
たすけて たすけて たすけて
KP
その時あなたは確かに、“何でもするから”と、願った。
▼禁断症状の悪化
9段階目:技能値 合計-90%
強い倦怠感と全身の痛みに襲われ、動きづらくなる。
また、絶望感が頻繁に襲ってくる。
佐倉 光
くるしいいたいかゆいはきそうだきしむおれるつらい

水がある場所へ行きたいのに、溶けてしまった体はもうびくびくと跳ねるだけで意味のある動きをしない。
動くには意思が必要だ。
意思なんてものは目からミソと一緒に流れ落ちた。

みず みず みず みず みずみ ずみずみ ず
これがおわるならおわらせてくれるなら
みずがもらえるならなんでもする。
KP
……あなたは脈打つ不快感と痛みの中に閉じ込められている。

身体が動かない。心が動かない。
痛む光と苦しい音と激しい吐き気、全身の骨を這う不快感。回転し揺さぶる視界と感覚。

指先はかたりとも動かず、そんなものがあったかも分からない。
何も考えられないのに、“苦しい”ということだけが分かるのだ。

苦しい。
欲しい。
逃れたい。
欲しい。
苦しい。
まだ動く心臓の脈打つ度に、それだけを繰り返す肉塊。

苦しい。
▼禁断症状の悪化:最終段階
10段階目:技能値 合計-99%
あらゆるエネルギーが失われ、ほとんど思考が働かず、動くことすら困難になる。
佐倉 光
「…………」
声を発することもできず、床に貼り付いたまま求め続ける。
慈悲を、神を。
生きることを望むでもなく、ただあらゆる痛苦から逃れることを望む、
それはまさしく無力なる家畜の、生贄の祈りだった。
佐倉 光
これで一週間は発狂するか脱水とかで死にそう。
入院できて、点滴漬けてもらえればなんとか……?
KP
幸い(?)動けないから、また伝手のある病院に入院かなぁ。
KP
…………
KP
「あれ」
……きい、と扉が開いた。

聞き慣れた声がした。
いつも「いい子だ」と撫でてくれるあの声が、狂った重力の果てから降ってくる。
KP
「帰れなくなってしまったんだね、かわいそうに」
佐倉 光
「…………」
ああ みつけて もらえ た

のどをひくひくと震わせた。
KP
大事そうに誰かがあなたを抱き上げ、連れてゆく。
あなたは床の上に寝かされ、そして、
KP
「いい子だ」
声の主があなたの頭を撫でた。
それだけであなたの身体が、心がかっと熱くなる。
残されたすべての活力で、あなたは口を、喉を開いた。
佐倉 光
砂漠で朽ちかけた罪人のように
巣でひたすらに親を待つヒナドリのように
かすれる吐息と共にひび割れた唇を開き 貼り付いた舌を震わせた
KP
……舌にゆっくりと触れる指先がある。
引き出された舌に塗り広げられているのが「水」だと、あなたのあらゆる細胞が一瞬で認識した。

脳に、心臓に、一瞬で「水」が染み込む。
力強い鼓動が全身に力を与える。
ぱっくりと開かれた喉の奥へ、「水」が注がれる。
重くて動かない身体から、染み込んでいく「水」があなたを引き剥がしてくれる。
佐倉 光
「ああ」
魂が歓喜にうち震えた。
KP
視界が安定を取り戻した。聴覚が安定を取り戻した。
あなたは昇っていく。牢の地面が遠く見える。
不快感の塊になっていた肉体を離れ、あなたは光り輝く喜びとともに昇っていく。
佐倉 光
「あああ……」
乾ききった細胞から脱皮した精神が飛び立ってゆく。
これでやっと終わる
KP
不快感も、不随意も、不安定も、一瞬で消えた。
当然だ。あなたは解き放たれた。
牢屋の天井を突き抜け、岩壁を突き抜け、地上へ飛び出て、なおもあなたは飛んでゆく。
全身に満ち満ちる解放感と全能感を胸に。

そして雲を突き抜けた。
そこは匂い立つ芳しい流れに満ちていて、あなたの目前に大いなるものが座していた。
それの長い鼻が、あなたに向かって伸ばされる。

ぐばり、と鼻孔が開く。
その中には。
びっしりと同心円状に牙の生え揃った、ひくひくと粘液を垂らす赤い、赤い粘膜が広がっていた。
KP
あなたに怖れはなかった。
脳を満たす歓びが、己の運命を歓ばせた。
垂れ落ちる粘液の雫のひとつひとつから、芳しくあまい「水」の匂いがした。

今からあなたは、あの素晴らしいものへ迎え入れられるのだ。
佐倉 光
ああ ああ ああ……みずに沈みたい
どうか一部にしてください
今度こそ こんどこそ

こころの手を伸ばしてまっすぐに向かってゆく。
KP
突然、ぽこ、とあなたの胸に穴が開いた。
その穴は何か奇妙な痛みを発していて、その穴が痛むたびに、ぐらりとあなたは傾ぐ。
その穴のせいで、右へ、左へ、流れに抵抗するように、あなたはぐらぐらと揺れる。

まずい。このままでは、またあなたは落ちてしまう。
この穴を塞がなくては。
佐倉 光
何なんだろう、この穴は?
KP
幸い、あなたの周囲には芳しい「水」の流れが満ちている。
この穴に「水」を詰め込んで、痛みを止めればいい。
佐倉 光
水の流れに手を伸ばし、水を掬って穴にかける。
欠けているところは埋めればいい。
KP
「水」を穴に注ぐと、みるみるうちに染み込んで穴を埋めていく。
穴が発する痛みが癒され、気にならなくなっていく。
痛みはやがて遠い声のような疼きになり、穴が埋まる頃には、それも、消えた。
佐倉 光
とぷん、と音がして胸が震え、
まるでいきものがため息をついたみたいに水泡がひとつ弾けた。
隻眼牧志
佐倉 光
大丈夫、隻眼くん生きてる?
KP
生きてるけど聞こえなくなってきています。聞こえてない! 返事してくれ! ってめちゃくちゃ必死。
佐倉 光
オニは最後の砦として隻眼君を守ってるのかもなぁ。
KP
それはありそう。精神を共有する隻眼牧志が影響を受けて一緒に落ちてしまわないのは、守ってくれているオニのおかげなのかも。
佐倉 光
何となく一緒にいそうなイメージありますからねぇ。
直接佐倉を守るには間に合わなかったんだろうな。
KP
隻眼牧志をどうにか守るので精一杯だったんでしょうね。
佐倉 光
佐倉がここまで自尊心とか剥がされたの、記憶異常の時なんかを除けば初めてかなー。
KP
ヒナドリの時ですら、自ら分離することで抵抗していましたしね。かも。

佐倉 光
ああ、これでいい。もう痛くない。これで正しい。
佐倉 光
正しかった、のか?
薄れて消えてゆく疼きに、ほんの少し意識が惹かれた。
あれは何だったのだろう?
KP
あれは、何だったのだろう。
しかし目の前であなたを迎える歓びに、そんな意識もすぐに消えた。

いまにも、あなたの頭の上で花開く鼻が、大きな粘液の雫を滴らせて──

KP
そこであなたは、目を覚ましてしまった。

輝かしい世界はあなたの前にはなく、そこにあるのは変わらず薄暗い牢と布を積んだ寝床、それから隣に横たわってぼんやりと宙を見ている同居人。

牢は前と同じように掃除され、身体は拭き清められ、食事が置かれている。
……ああ。
また、行けなかった。
まだ、行けなかった。
確かに辿り着いた筈なのに。
KP
行きたい、あそこに行きたい。
大いなるものに迎え入れられたい。
現実に戻ったあなたは、確かに恐怖を感じている。
それが破滅だと分かっているのに、脳の奥で燃える欲が願いが、あの光り輝く夢の光景が消えない。
KP
あと二日。
あなた達はまた一歩、破滅に近づいている。
一瞬でも気を抜けば、それを待ち遠しく感じてしまう。

KP
不定基準値をリセット。
リセット後、《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D2》。
▼6日目
すべての技能値マイナス補正、禁断症状の悪化が0段階目(補正なし、症状なし)に戻る。
牧志 浩太
1d100 43 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 100→致命的失敗ファンブル
SAN 43 → 41
佐倉 光
1d100 54 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 73→失敗
1d2 Sasa 1d2→2
SAN 54 → 52
佐倉 光
なかよし!!
牧志 浩太
なかよしだ!
佐倉 光
100ファン二度目?
牧志 浩太
そんな気がします。牧志がのみこまれる。
佐倉 光
ロールが多いから仕方ないけどー、それならクリティカルもっと出ても良くなーい?
KP
クリティカルもそれなりに出て…… はいるけど、なんだかファンブル多ーい。

佐倉 光
ぼんやりと目を開けると、そこは狭く暗い場所だった。
ああ、とため息をつくようにがさがさと呼吸をする。
肉が重い。骨が硬い。不自由すぎる世界への帰還は安堵を伴い、
確かな現実に降り立ったことは欠落と渇望をかき立てた。
信じるべきは現実であるはずなのに、あちらへ踏み越えたくて仕方なかった。
佐倉 光
「戻ってきた」
安堵して嬉しく思っているのか、悲哀を感じているのか、ぐねぐねとした思考と渇望が溢れかえった頭の中では見分けがつかなくなりつつあった。
牧志 浩太
「うう、ああ、うう」
牧志が宙を向いたまま呻き声を上げ、何度か咳き込んだ。
牧志 浩太
「ああ……、あ……、俺、戻って……」
牧志 浩太
「戻って……」
牧志は遠く離れた天を思い、じたばたと手足をもがかせた。
佐倉 光
「戻った、のには、意味がある、はずで」
魂を磨いてよりよき生け贄になるため?
佐倉 光
「違う、ここから出るためだ。ここから出るんだよ、牧志」
ぐらぐらする頭を叩いて、鉄格子を掴んだ。
牧志 浩太
「あ、ああ、そうか、出る。出るんだ。
俺達、帰るんだよな。帰る? あそこに、違う」
牧志は自分の頬を両手で叩き、うう、あああ、と声を上げる。
佐倉 光
「ここは自由を奪う場所だ。俺たちは俺たちのために、足掻かないと」
佐倉 光
「あと、二日しか」
牧志 浩太
「帰るんだ、外に、生贄になんてならない、生贄なんて何もよくない、いいように使われるだけだ」
牧志は鉄格子を強く掴んで、自分に言い聞かせるように何度も言う。
そうしなければならない時点で、彼が呑まれかけていることは明白だった。
KP
あなたの意識に届く感覚はめちゃくちゃになっていたが、辛うじて記憶までは周囲の風景が届いていたらしい。
ぼんやりと思い出されるのは、彼らが遅い時間になってからあの「団長の部屋」の扉を開けたことと、その中から「水」の匂いがしたことだ。
KP
彼らは資料室へ行ったり、恐らく地下二階で入浴をしたりしたのち、それらが一通り終わってから「団長の部屋」へ向かったように見えた。
地下二階にいた女たちや「見張り」が、その間に下へ降りて来ることはなかった。
佐倉 光
「早いうちに、急いで、あの部屋に行く……」
ずるりと身を引きずるように起こし、食事のパックを開ける。
ざらざらと口に食べ物を流し込んで噛みつぶす。
牧志 浩太
「うう……、ああ。そうだ、あの部屋。
そうしよう、出る手段はあそこにあるはずなんだ。急ごう」
牧志は同じように食事や飲み水を流し込み、頷く。
佐倉 光
「時間がない。急ごう。多少なりとも抵抗できるうちに動くんだ」

それは俺たちに植え付けられた渇望にとっても、しなければいけないことのはずだ。
牧志 浩太
「わけ、わからなくなる前に」
ななななにも間違ってないし。
佐倉 光
日記つけてるヤツって地下二階にはいたっけなぁ。地下二階の女はこと細かに書いてたけど。
KP
おっと、地下二階の部屋にあったのは地下一階の黒い蓮の庭園の鍵ですね。
もう一つの怪しい鍵は、地下三階の二人組の部屋にあった。
佐倉 光
そうそう三階だ。分かってたのに間違えて書いてしまった。
そう! 鍵は三階にあったのですよ!
手に入れることができれば一番脱出のポイントになるはずの部屋の鍵ですね!

💡まとめると……
🗝地下二階にあったのは黒い蓮の鍵! 🔍これは一本盗んで倉庫に隠してある!
🔒地下三階にあったのはおそらく金属扉の鍵! ✿これが今必要な鍵
佐倉 光
みたいなのがChatGPTさん流誤魔化し方!!
いや、本当に三階のつもりで二階って書いちゃったんですけど。
KP
ChatGPTさん流誤魔化し方だ!
分かってるのにうっかり書き間違いあるある。
佐倉 光
最後に「この鍵を手に入れて開く扉の向こうに何があるか、予想してみましょうか?」
で終われば更にそれっぽいかな。
KP
あ、それっぽい。

佐倉 光
そうすると、いつも通り地下二階まで出られるようなら出る。怪しい鍵があった部屋から鍵を拝借するために人がいない隙を狙って侵入、鍵を盗む。
KP
地下三階の二人組の部屋にはメモ、地下二階の女の部屋には日記があったが、他にはなかった。
KP
二人組の部屋から鍵を盗んであの部屋に侵入するなら、二人組が入浴に向かった時がよいだろう。
そのタイミングで、地下三階には誰もいなくなる。
佐倉 光
二人が部屋を出るのを息を潜めて待つ。
KP
二人組がタオルを持って上へ向かうのが、今度ははっきりと見える。
あの光る糸は、二人組が通る時はさっと道をあけた。
牧志 浩太
二人の姿が扉の向こうに消え、扉が完全に閉じたとき、牧志がこちらに目配せをする。
佐倉 光
頷いて部屋に素早く侵入する。
ざっと部屋に変わった様子はないか見渡してから鍵を盗む!
KP
見た所、室内に変化はない。
着替えの位置など、生活に伴って微妙に変わっているだけだ。
問題なく鍵を手にすることができる。
佐倉 光
「オッケ。行くぞ」
牧志にちらと鍵を見せて廊下に出る。

時間との勝負だ。
あの部屋には間違いなくアレがある。
遅くなればなるほど俺たちは渇望を抑えられなくなってしまう。

扉の向こうのヤツが目覚めていて俺たちを止める気でいたのなら、
それだけで一発アウトの可能性は高い。
これは勝ち目が薄い賭けだ。
しかしここは乗らなければ進めない!

地下三階下側の部屋の扉に、そっと鍵を差し込んでゆっくりと回す。

KP
……ふわり、と、甘い匂いが鼻をくすぐった。
匂いを感じ取った身体が自然と深い呼吸を始め、その匂いを深く吸い込もうとする。

あの「水」の匂いが、室内には濃く満たされていた。
貯蔵庫よりもずっと濃い匂いは視界を歪ませ、ちかちかと輝く光が見え始めてくる。
匂いを放つのはどうやら部屋の一角に置かれたアロマランプで、そこで「水」が焚かれて室内に充満しているようだった。
KP
そこは、誰か介助を要する人間の居室のように見えた。
角度を変えられるベッド。盥や吸い飲みといった生活用具。前が開くタイプの衣服。

誰かの献身を思わせるその様子と共に、ここにはあの礼拝堂のそれに似たモチーフの品々が並んでいた。
並べられた長い鼻の彫像、様々な形の儀式用具。
吊り下げられた、あの礼拝堂と同じ意匠の布。
ベッドから手の届く位置のサイドテーブルに、一枚の石板が置かれている。

そして。
ベッドには、人が眠っているらしい盛り上がりがある。
佐倉 光
「…………!」
ここは。
ここは、俺たちと同じ、溺れる者の部屋じゃあないのか?
無意識のうちに鼻と口を手で覆う。

ベッドにいる人間の様子をそっと見る。
KP
横たわる者の様子を見ようとしたとき……、
小さな寝返りの拍子に、かぶせられた布団がはらりと捲れた。
KP
……それは、異様な姿だった。
人間、なのだろう。胴体のつくりや顔立ちは、恐らくそのように見えた。
しかしその四肢は溶けて広がり、その中に堅い骨の存在は感じられない。
耳は不規則に大きく伸び、そして、鼻はあの「神」のそれそっくりに長くのたうっていた。

あなた達はその崩壊した人体に、思わず……、
KP
【POW】×5で判定。
この判定には、禁断症状悪化によるマイナス補正がかかる。
この判定の結果によって、《SANチェック》の値が変化する。
牧志 浩太
1d100 60 【POW】 Sasa 1d100→ 38→成功
佐倉 光
1d100 75 【POW】 Sasa 1d100→ 97→致命的失敗ファンブル
佐倉 光
なにぃぃ

KP
成功した牧志は、その異様な人体に思わず、激しい違和感と恐怖を覚える。
いまにもあなた達を捕らえようとしている、恐ろしいものの手によって歪められてしまったのだと……、
奇妙な類似点が、彼にそう感じさせた。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3+1》。
この部屋を調査する時のロールに、最初の1回目のみ+10%の補正。
牧志 浩太
1d100 41 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 25→成功
SAN 41 → 40
KP
ファンブルした佐倉さんは……、

そこにいるのは、「神」そのものだった。
あなたには分かる。確信する。
彼は「神」に選ばれ、「神」に連なるものとなり、ここでいまも「神」と心を交わしているのだ。

あなたの視界に、ちかちか、ちかちかと光がまたたく。
みっしりと香る濃い空気の中に、光り輝く霧が重なって見え始める。
あなたは浮遊感を覚える。深く肺まで「水」を吸いこもうとする呼吸が止められない。
ここは現実の部屋の中だというのに、あの夢の中にいるような気がしてくる。

ああ、なんと輝かしいのだろう。
ここは敬虔なる祈りの場。
KP
SANチェック》は発生しない。
この部屋を調査する時のロールに、最初の1回目のみ-25%の補正。
佐倉 光
ああ、神がそこにいる。
佐倉 光
「ああ……」
思わず声を漏らし跪いていた。その神聖なものに頭を垂れ、深呼吸をする。
なんて素晴らしいのだろう。
かの地はここに再現されている。
恐れ多くて触れることはできなかった。
佐倉 光
※佐倉がこうやって人事不省になっている間に牧志に先に調査して欲しい!
牧志 浩太
「うぁ」
牧志は思わず声を漏らし、はっと慌てて口を塞いだ。
気まずそうにあなたの方を振り返り、酔いしれているあなたの姿を見て絶句する。
牧志 浩太
「と、とにかく」
急がねばならないと、牧志は先に動き出す。
ここで呆然としているのなんて見つかったら、今度こそただじゃすまない!
KP
「水」の誘惑と浮遊感に耐えて詳しく調査をするならば、【POW】×5で判定。
この判定には、禁断症状悪化によるマイナス補正がかかる。
1d100 70 【POW】 Sasa 1d100→ 11→成功
佐倉 光
1d100 50 【POW】 Sasa 1d100→ 88→失敗
KP
あなたに分かるのは、ここがいかに神聖な場所であるかだけだ。
恐れたのは、間違いだったのかもしれない。
惨たらしい死などない。いかに苦しかろうと、あなた達に待っているのは、きっとこの素晴らしい祈りの日々なのだ。
佐倉 光
ぼんやりゆらゆらと揺れながらかの者を見つめている。
牧志 浩太
牧志が焦る手で石板をとりあげる。
そこに描かれた奇妙な文字を確認し、室内から手掛かりを探す。
あなたは彼が、対応する書物がテーブルの天板の下に隠されているのを見つけ、内容を解読して石板と書物を置き直すまでの、その一連の行動の意味がよく分からなかった。
佐倉 光
「なに……してる……?」
辛うじて問いかけた。
この空間で何を急いだり焦る必要があるんだ。
牧志もこの幸せを楽しんだらいいのに。
牧志 浩太
「終わった、これだ」
とにかく出よう、そう小声で呼びかけて、牧志はあなたの手を引いて外へ出ようとする。
KP
抵抗するなら、牧志の【STR】との対抗判定。
抵抗せず素直に連れ出されてもよい。
佐倉 光
1d3 抵抗する 抵抗しない ないちゃう Sasa 1d3→1
するのかー
6対11。差分は5。-25だ。
1d100 25 出ない!  Sasa 1d100→ 20→成功
佐倉 光
成功しちゃったよオイ……

コメント By.佐倉 光
二人は牢に戻ることをせず耐え続けた。
世界が砕けてゆく。

折角用意されているなら可能な限り味わい尽くしたい、というのが人情なわけで!

プレイ日:2025年4月24日 ~ 2025年12月15日

作者名: 闇司祭ファラリス

配布・販売サイト: 光を溶かす水(オリジナルシナリオ)

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