語り手
【♪ボクラノ未来】
語り手
学校で起きている異変を調べるため、七不思議を復活させて学校をめぐる四人。
ついに旧校舎への道が開かれたと思った途端、
その向こう側にいた蜘蛛の化け物に捕まってしまいました。
ニハルとカイトは力を奪われて動物に戻ってしまいましたが
淡雪と瑞樹は逃れます。
ニハルの呼びかけが功を奏し
援軍(こども)が駆けつけてくれました。
同時に、淡雪がかけた茶の効力で酔っ払う蜘蛛。
蜘蛛は泣きベソをかきながらも与えられた使命を果たそうとしますが……
語り手
【♪課せられた使命】
語り手
蜘蛛がかつてこの場で手助けをした行者は実は
カイトの飼い主である三科家の先祖であった……かもしれないのでした。
はみ出ちゃった。
さて
前回は泣きベソをかいている蜘蛛を何とかするため、淡雪の招きに従い由希とカイトが進み出たところでした。
淡雪
「由希さん、こちらへ」
白手袋の手で、由希を誘う。
語り手
由希はこくりとうなずいて進み出ます。
カイトのては放さないぞ! 
カイト
ぎゅっと手を握り返します!
語り手
「何をしたらいいんだろ?」
淡雪
「蜘蛛のあなた」
語り手
蜘蛛はきゅっと足を縮めたままでいます。
廊下を覆い隠すほどの巨体なのに、なんだか縮んでしまったようにも見えます。
淡雪
「このほの暗い日も差さぬこの世の片隅で、ただ主の命に従い待ち続けていたあなた」
「こちらのお方が、あなたに新たな命をくださるでしょう」
語り手
蜘蛛は小さく小さくうなずきました。
淡雪
「あなたが、遠い昔に失ってしまった主の言葉を、命を届けてくださいます」
「由希さん」
語り手
「はい」
神妙な顔でうなずいて
由希はその意味を知ってか知らずかカイトとつないだままの手を蜘蛛の方へ差し出します。
淡雪
「この蜘蛛さんは、これまでずっと遠い遠い昔、人が一つの命の時間をいくつ積み上げても届かぬほどの昔、敬愛する主の方からいただいた言葉を受けて、ずっとこの場所を守ってきてくださった方です」
「たとえ、その穴が表から見えなくなったとしても、ただ主の言葉だけを信じて待ち、ここでこうしていたのです」
語り手
「そうかぁ、頑張ってたんだ」
語り手
【♪DANA】
淡雪
頷き、
「ひとともののけを近づけぬように、と、その言葉、願いを信じ守るために」
「もう良い、と、その言葉を届けてくださる方もおられなかったから」
語り手
またインターセプト食らってる語り手である。
淡雪
「ですから、由希さん。この蜘蛛さんに、あなたが」
「遠くその主の方の血を継いだあなたが」
「この方に新たな言葉を届けてさしあげてはくださいませんか」
語り手
NPCが言おうとしてたことをPCに言われるって、
最高だよね! 
淡雪
すまんな!
語り手
いやいや、
段積みの餅をあげよう
語り手
由希は「そっか」とつぶやきました。
「ちょっと前にね、お留守番しててって言われたことがあってね」
語り出す言葉は誰に向けたものか。
「すごく不安だったけど、カイトがね、いてくれたから、お留守番もいやじゃなかった」
「ずっと一人なんていやだよね」
「それにおとうさんやおかあさんならすぐ帰ってきてくれるけど」
「帰ってこなかったんだね」
由希は蜘蛛の目を見て、今度ははっきりと言いました。
「もういいんだよ。わたしたちは大丈夫だから」
「ほら、みんな仲良くできるから」
「だからね、もうここにいないで、自分の好きなところで自分の好きなことをしていいんだよ」
「友達ならいっぱいできるよ、きっと」
「ね?」
言いながら今度は皆の方を振り向きました。
鹿児川の瑞樹
「そう、大丈夫。大丈夫だ。……世話ァ掛けたなア、永いこと」
大きく、ひとつ頷く。
ニハル
「はると友達になってみる?」
語り手
「はるちゃんお餅つきが得意なんだって」
カイト
「うん、みんなで食べよう?こんなとこにいないで、楽しいことをしようよ」
ニハル
どこからともかく杵と臼を出します。
語り手
「わっ」
話を振った由希が驚いて転びそうになります。
淡雪
白手袋の手で、毛むくじゃらの蜘蛛の頭を撫でてやる
語り手
蜘蛛は巨大な目から涙をにじませていました。
ニハル
何も無い空間だった筈なのに何処からともなく人数分の餅をぺったんぺったんと搗く。
ふしぎ8消費してもちつき使用します。
もちつき: 新条 ニハル のふしぎを-8した
語り手
「す、すごいすごい! そんなことができるんだ!」
カイト
「ニハルちゃんのお餅はおいしいよー!」
語り手
「ニハルは相変わらず上手だなー」とタクヤ。
「こしのいりがちがうって爺ちゃんが言ってた」
ニハル
ドヤ顔してる。
「餅つきこそはるの本領発揮だもん!」
淡雪
出来上がった餅を一つ、もらおう
語り手
タクヤは当たり前のように餅をモグモグ食べてます。
淡雪
右手の手袋を外し、墨色に染まった指先で餅を取り、
蜘蛛の口元に持っていってやる
語り手
餅は蜘蛛の口元へ消えてゆきました。
ニハル
「もっといる?」
語り手
「ほしー!」と叫んだのはタクヤとツヅミですが。
ニハル
可愛いから餅作るぅ…。
語り手
蜘蛛はかすれた声で「ありがとう」とだけ答えました。
淡雪
その言葉に微笑み、
語り手
蜘蛛の体が光り始めていました。
淡雪
「自由にして、良いのですって。あなたは、どうなさりたいの?」
頭を撫でてやりつつ、問う。
語り手
「わたしは」
「わたしはあいたい」
語り手
【♪いつかきっと、月光の下で】
語り手
「わたしはずっと あいにいきたかった」
「でも あのひとののぞみを みとどけたくて」
「ねがいをかなえたくて」
蜘蛛の体は光で作られた無数の糸となってほどけ始めていました。
淡雪
「ならば、安心してお行きなさい」
「ひとともののけ、そのふたつの邂逅がもたらす、和やかな時は、今確かにここにあるのです」
カイト
「おれたちはもう、大丈夫だから。会いに行っていいんだよ」
鹿児川の瑞樹
「名を。名を、呼んでやれ、由希」
「無けりゃあ、つけてやればいい」
語り手
「あ、それじゃあ」
「イトちゃん」
語り手
【♪あたたかな想い】
淡雪
その言葉を受けて、空中に墨色の指で線を描く。
いくつもの墨の色の線が集まり、撚られて描き出されるその線が表すのは、
糸束。
それが徐々に形を簡単なものへと変じてゆき、現れるのは、一つの文字。
糸。
語り手
蜘蛛の体は無数の光る糸に変じていました。
細く軽やかでしなやかな。
それは無数のつながり。想い。分かち合った夢。
淡雪
「小さく細くか細い繊維を束ね併せ、撚られる糸」
「ただ一つ与えられた細い思いを、ずっと撚り続けていた、あなた」
「あなたは、この時只今より『糸』と。お名乗りなさい」
「そして、持ってお行きなさい。あなたが守り通したが故、産まれた、縁という『思いの糸』から更に産まれ綴られた、この名を」
語り手
「いと」
淡雪
「そして誇りなさい。あなたの主に」
「己は立派にその思いを紡ぎあげてきたのだと」
鹿児川の瑞樹
「会えたら。名をもらったんだと、自慢してやりゃァいい」
カイト
「いい名前だと思うよ。よかったね!」
鹿児川の瑞樹
なぜか、じわーっと涙腺にくる
語り手
蜘蛛、いいえ、【いと】は。すでに目も口もなく、ただ光る無数の糸の束でしたが。
それでも確かに、笑っていた、と皆かんじることができるでしょう。
鹿児川の瑞樹
つられるように、口元にやさしげな微笑み。
語り手
「ありがとう」
声が聞こえた、そう思ったとき、糸の束はほつれて宙に散らばり、
その中の一本だけが天へと。このまぼろしの校舎の天井を貫いて遙かなる空の上へと伸びてゆくのでした。
ニハル
「お別れ、なの?」
淡雪
「ええ、今だけは」
ニハル
「また会えるかな」
カイト
「うん。きっと、いつか会えるよ」
淡雪
「ええ」
鹿児川の瑞樹
「また会えるさ。だってあいつは糸だろう。繋がってりゃあ、どこかでまた手繰れる」
淡雪
「”ここ”にあるでしょう?あの子が残してくれた、思いの糸が、たしかに」
言い、自らの胸に手を当てる。
語り手
わあ瑞樹さんがまたうまいこと言ってる
鹿児川の瑞樹
ちょっと淡雪さんとかぶった気配
ニハル
「……うん!」
淡雪
いや、むしろ瑞樹さんのにかぶせていったのさ
語り手
淡雪
唐突な舌打ち
語り手
し、舌打ちじゃないから!!! 
鹿児川の瑞樹
咄嗟に手元のキーボードを見下ろしたが、そういえば新しいキーボードは日本語刻印ないのだった
もはや呪文を解読することができない
淡雪
まさかの簡体字キーボード
鹿児川の瑞樹
それはちょっとハードコアすぎるかな
淡雪
職場に韓国に二年いた人がいるんだが、彼のPCのキーボがハングル仕様なんだよね
鹿児川の瑞樹
それはほかの人が使おうとしてアワワアワワなるやつや
淡雪
ハングル入力って、あの幾何学パーツを一つずつ拾って字をくみ上げる感じで入力するんだよね。楽しい
鹿児川の瑞樹
ほほう。形声文字ですもんね

語り手
【♪かけかげえのない日常】
語り手
その場に残った光の糸は、しばらくたゆうとうようにその場に残っていましたが、やがて、
あるものは窓の外へ飛び去り、あるものは天へ消え、
残ったわずかなものが廊下の床に転がっていた小動物たちに降り積もるように吸い込まれてゆきました。
すると、廊下に転がっていた狸や狐が。
それだけではなく、どうやら糸の下に隠れていて見えなかった犬や猫や鳥やウサギ
そういったものたちが起き上がり出しました。
淡雪
「皆さま、お目覚めのようですわね」
語り手
「やあ、ひどい目に遭ったものだ。ニンゲンは随分と危険な体験をしているんだなぁ」
フクロウがぶるぶると頭を振ります。
「噂の学校とやら、なかなか大変なものだ」
鹿児川の瑞樹
「おう、おはようさん。まァ、今回は例外さ」
語り手
「ああ、いつもはこんな風ではないぞ……」と言いながら現れたのはちょっとよれよれになった制服姿の女生徒。
「また皆の世話になってしまったようだな……感謝する」
頭を下げたのはどうやらツクハでした。
淡雪
「あら、ツクハさん。そのお姿も素敵ですね」
鹿児川の瑞樹
「なァに、お互い様さ」
カイト
「ツクハちゃん!無事でよかったー!」
ニハル
「ツクハちゃんだ!」
語り手
「ツクハちゃぁぁぁん! よがっだぁぁぁぁぁ!」
語り手
抱きつくツヅミは鼻水でツクハの制服をびしょびしょにしています。
「で、お母様は……取り乱してないか? ちゃんと伝えてくれたか?」
淡雪
「直接お尋ねになってはいかが?」
淡雪
にっこりと笑い、傍らの狐の母を示す。
語り手
「ちょくせ……つ?」
ツクハの顔がひきつりました。
鹿児川の瑞樹
「ほらよ」
語り手
「おかあさま……?」
月華はすいすいと前に出て、すうっと息を吸うと。
恐怖のためかキツネに戻ってしまったツクハを抱きしめて「良かった……!」と一言だけ叫んだのでした。
まあそんな感動の再会の後で、「世話になった方のことをきちんと報告しなかった」かどでめっちゃ怒られたわけですけれど。
淡雪
あらあらうふふ、と腫れあがるツクハの尻を微笑ましく見守る。
さて
とりあえず、穴の具合とかどんな感じなのかな
語り手
今のところはまあまあ安定はしています。
しかしここに居座っていた蜘蛛がいなくなってしまったことにより、
無制限に強い霊や神が通ったときに、また周囲に影響が出ることでしょう。
そしてヒトやもののけが多く集まる土地である以上、そこに良い影響も悪い影響も多数出てしまうことでしょう。
鹿児川の瑞樹
「さてと。後はこいつの…… ああ、そうだ。穴を閉じる鍵、と言ってたな。あの狸」
淡雪
「ええ、こちらに」
帯から玉石の鍵を取り出す。
語り手
「閉じて、しまうのか?」
ツクハがつぶやきます。
閉じてしまえば、今までほど強い力はこの土地にはなくなってしまうことでしょう。
鹿児川の瑞樹
「嫌か?」
語り手
「むう。仕事は楽になる」
ツクハが真面目くさった顔で呟きましした。
淡雪
その言葉に、くすりと笑う。
鹿児川の瑞樹
「なァに、無くてもなんとかなるさ。お前が、もうちっと図々しくなればな」
語り手
「おとーさんが怒るかもしれない」と尻尾を縮めてツヅミ。
鹿児川の瑞樹
「怒るか、怒るかァ。じゃあ一緒に怒られてやっから、縮こまるな」
語り手
「ごめんなさいしてくれる?」
淡雪
「ええ。瑞樹さんが」
悪戯っぽく笑う。
鹿児川の瑞樹
「おうよ。一緒に詫びてやる」
「お尻ペンペンは程ほどにして欲しいがなァ」
淡雪
「月華さんは、いかが?」
語り手
「そう ですね。わたくしもなりゆきじょう おこられにまいります」
ニハル
「ツヅミちゃんが石に擬態すれば痛くない…かも…?」
語り手
「おじぞうさんに変身する!」
鹿児川の瑞樹
「いや、でも階段になったとき柔らかかったぜ」
淡雪
「お父様が玄翁に化けてきたらどうしましょう」
カイト
「みんなで謝りに行けばいい気がしてきた…」
語り手
謝るプロがいるしな! 
語り手
ではここで、まだカイトの手を握っていた由希がようやっと気づいて手を引っ込めます。
でもって真っ赤になってもじもじしてます。
カイト
「もう大丈夫?」とすっとぼけたことを聞きます
語り手
「ううんうん、もう大丈夫だからっ」
「あ、ありがとう! ございました!」
カイト
「そっかあ、よかった」
ニハル
恋愛ごとに聡いうさぎならここでにこにこと笑顔を浮かべていた。
ニハル
「大丈夫?顔赤いよ?」由希ちゃんに。
語り手
「あか? くないよ!?」
「赤くないよ!!!」
カイト
「疲れて熱とか出ちゃったりしてる…?大丈夫?」

語り手
「ああ、そうだ。この穴が不安定な理由な」
ツクハが言いました。
淡雪
そんなアッチッチな三人を横目に
「不安定な理由ですか?」
語り手
「単純に、古いんだ」
「私が生まれるよりずっと前からある霊道だからな、いろいろな物が通って、そのたびに汚れて」
「無理矢理塞いだりいきなり開いたりまた塞いだりしたもんだから」
「タチの悪い霊気やら汚れたチカラやら、いろいろついてるんだな」
淡雪
なるほど、と頷く。
「では、お掃除してお手入れしなくてはなりませんわねぇ」
鹿児川の瑞樹
「さぁて、それじゃあとっととやっちまおうぜ。横槍が入らんうちにな」
語り手
「しかし、一筋縄でいくケガレではないぞ」
「この国の力ある者、神々、どれだけの力を借りればできるやら……」
淡雪
「大丈夫、皆で一緒に頑張れば大掃除なんてすぐに終わりますわよ」
語り手
「お掃除は得意だ!」とタクヤが言います。
「お前たち、そんな雑巾がけをするようなものではなくてだな。この地そのものの浄化と言っても良い、大変な大変な作業なのだ。
「身を清め、そして……」そこまで言ったところでツクハの顔が真顔になりました。
「まさか」
「この流れには覚えが……ある」
その視線が、四人の上を。そして人間の少年少女の上をさまよいました。
淡雪
「ええ」
白手袋の手をぽん、と打ち合わせ
「がんばりましょうね、ツクハさん」
にっこりと微笑む。
カイト
「よくわかんないけど、やってみたら案外できるかもしれないし、やってみればいいと思う!」
ニハル
「はる達ががんばればいいの?」
鹿児川の瑞樹
「ま、そういうこった」
語り手
こんどこそはっきりとツクハの顔が引きつりました。
「なんなの」

語り手
【♪ 再会を誓って】
語り手
月華がぽんと手を打ちました。
「でしたら ひとつ よき案が あるのですけれど」
鹿児川の瑞樹
「お?」
語り手
「すえながく ヒトに清めてもらえるように」
「あらたなみちのそばに なにか おどうをつくることができれば」
「そのばしょにわるいものがたまることは なくなるでしょう」
ま、ヒトがちゃんとお掃除してくれるなら、なんですけどね
鹿児川の瑞樹
「ほう」
淡雪
「まぁ、それは良いお考え」
語り手
注文がシレッと追加されたことにツクハは文句を言っていますが。略。
ニハル
オーダー!おどう!(ビスト○スマップのノリで)
語り手
さて、今ある道のお掃除と整備、それからその道をきれいに保つための場を作り上げなければならないわけですが。
そりゃもうとんでもないチカラが必要になることでしょう。
特に「お堂建てよう」ってそりゃ大勢の人間を動かす必要があるのですから。
そんな簡単にできることじゃあ、ないですよね? 
ニハル
でも今なら何でもできる、そんな気がする。
カイト
そんな気がする!w
淡雪
よし
町と繋がれないかな
夢ならあるでチラッチラッ
鹿児川の瑞樹
想いならあるでチラッチラッ
河童は河の眷属ということで、河の流れを通じて町の霊道と繋がれないかな
語り手
なるほど
何をしたいのか案を言ってくださいなー
なかったら元気玉作るでいいです。
淡雪
文字情報で記憶改変して、お堂があったことにするか
語り手
お堂はこれから建ててもらうんじゃなくて、今この場で作っちゃおうぜということかな? 
淡雪
どうかな
ニハル
私ももう作ってしまったほうが早いのでは?って思う。奇跡が起きるなら人の記憶ぐらい書き換えれると思いますし。
語り手
記憶操作はいりますか
鹿児川の瑞樹
信仰を失ってさ迷ってる神様的なものいないかな? いればついでに招いてしまおう。
淡雪
というか
『糸』を御祭神にすればいいのでは
鹿児川の瑞樹
あ、それいい
カイト
なるほど!!
鹿児川の瑞樹
その昔高名な修験者がおってな…… というとこからはじまるやつだ
淡雪
そうそう
ニハル
祀られる神ならば確かに蜘蛛かなーとは思う。
語り手
昔話自体はあるから、ちょっと改変できればいけますね
そこまで不自然なことにはならないでしょう。
淡雪
それならもう
昔々に、えらい修験者がいて、この土地の守護を一匹の蜘蛛に任せられたというような
ほぼまんまでもいけそうな
ニハル
うんうん。
語り手
そこポイント高い>ほぼまんまでいける
カイト
いけそうですね
淡雪
昔話自体は、ある程度は街の中にあるだろうから
その『みんなが忘れていた物語』をもう一度思い出してもらう
お堂は気合入れて無から錬金する
鹿児川の瑞樹
ああ、忘れていた物語を思い出してもらうのいいな
語り手
いやー、無から錬金なんてそんな大変なこと
淡雪
ちょっと人体錬成して真理の門見てくる
語り手
2000位必要だなぁ
今なら新たな霊道もおつけしてたったの2000! 
淡雪
ドスッ
(ふしぎと想いの札束)
これで足りるかな?
カイト
お大尽…
語り手
ちなみにな? 全員のチカラを絞り出すと2015あるんだ
鹿児川の瑞樹
なんちゅうゆうこやや(合計値を計算しながら)
カイト
わあぴったり!!
語り手
お祭りが全国で沸くレベル
ニハル
全部だそうね。
鹿児川の瑞樹
ジャンジャンバリバリ出しちゃおうねェ
淡雪
そこは2020ほしかったところだな
鹿児川の瑞樹
確かに。あと5どこかで投げておけばよかったか。
あ、投げるのは夢か
淡雪
ツヅミとかタクヤとか由希とか逆さにして振ったら想い5くらい出てこんかな
語り手
じゃあツヅミが5出してくれるw
カイト
出てきたw
鹿児川の瑞樹
やったあ
ニハル
かわいい~~~~
語り手
ぶんぶん
淡雪
オイ、ツヅミ ジャンプしてみろよ
語り手
尻尾つきの5がチャリンチャリンって
ニハル
ツヅミちゃんかわいい、いい子いい子しよ。
鹿児川の瑞樹
それ葉っぱに戻らない?
カイト
不憫かわいい…
ニハル
もっと出してくれたらもうちょっといい子いい子延長するんだけどなぁ。
語り手
あとは月華にでも出してもらいなさいっ
鹿児川の瑞樹
ともあれ、じゃあキリよく全員で2020! 祝完結(フライング)! しよう
カイト
全部もってけどろぼー!!
語り手
【♪明日への風】
語り手
じゃあエンディング……
どうしよう? 
皆様お時間は? 
カイト
ちょっと眠いのです…すみません…
鹿児川の瑞樹
全員で力を合わせてGO! するシーンまで今日やって、次回端っこまで全部エンディング!トッポ! ってやるのを提案
語り手
そうですね
カイト
ありがとうございます…
ニハル
ですね
淡雪
とりあえずネタはできたから、最後の奇跡のとこから次回かな?
鹿児川の瑞樹
(祝完結なので後日談をやりたい顔)
カイト
やりたいですねw
語り手
そうですね
鹿児川の瑞樹
かな
語り手
じゃあここは次回に持ち越しということで
鹿児川の瑞樹
はーい!

語り手
【♪ボクラノ未来】
語り手
突然町の霊穴にヒトがカギをかけてしまいました。
おかげで狐と狸がいがみ合い、一触触発の大騒ぎ。
しかし鍵については偶然による誤解でした。
学校、旧校舎に異常があると知った皆は、異変調査と行方不明のツクハを探すために
ツヅミ、ツクハの母、人間の子供たちとともに学校霊を救い、ついに旧校舎へ。
そこには、永い眠りから目覚め暴走する蜘蛛の姿がありました。
彼女の話を聞き、名を与えて使命から解放し……
そして、そして、何をするのでしょうか。
といったところで最終話! 
語り手
【♪あたたかな想い】
語り手
そんな話だったの? とか思われてそうで不安! 

語り手
さて。
古い霊道を掃除して整備して、そこを正常に保つ「お堂」を建て
そこに守護神として「糸」を招こうという話になっていましたね。
「お堂」などは通常人に働きかけて人々に作ってもらうのですが、
今回は「天狗の石降り」ばりに自分たちで作っちゃおうと。
淡雪
あやかしみんな、狸も狐も総出でトンテンカン
語り手
物理だった! 
じゃあ建築のため、人に見られないようにする場を用意してあげる感じですかね。
淡雪
あとは街の人の記憶改変か
語り手
そこは町のつながりを使ったり、ふしぎなちからでなんやかや。
みんなで一気に力を放出はしますが、とくに増幅して使いたい力があれば宣言してください。
淡雪
そこはやはり《おつげ》
語り手
ちなみに記憶改変については「きつね」が 《ゆめまくら》 という「夢を信じさせるちから」を持っているので、そのへんと組み合わせるといいかもしんないですね。
淡雪
《おつげ》《ゆめまくら》で拡大?
語り手
それは大いにアリだと思いますよ。
淡雪
他の皆さまは?
カイト
自分は特に思いつかないのでみなさんをむむむーっとお手伝いする感じで!
ニハル
同じくです
鹿児川の瑞樹
考え中 って打とうとしたらどどんとふ不調に阻まれていました 失礼しました
語り手
昨日は重かったし、どどんとふも終焉の時が近づいているのだ……
ニハル
やだなぁ…・
鹿児川の瑞樹
きれいに決まるものが浮かばなかったので、それでOKですぞい!
語り手
《みずのみち》 って運搬に使えないかなぁと思う語り手。
素材については「ふしぎなことがおきてどっからか出てきた」でもいいんだけどもね。こんだけ力があれば。
淡雪
墨俣一夜城だな
鹿児川の瑞樹
ああー、運搬! それいいですな!
水に乗って魚たちがお堂を運ぶ
語り手
今回は能力そのままじゃなくて、多少拡大解釈してもいいですよ。
淡雪
そのお堂の擬宝珠の上で腕組み仁王立ちで監督指揮をとる瑞樹、みたいな
カイト
すごい光景だ…
語り手
あっかっこいい
鹿児川の瑞樹
いいなそれ! それでいきます

語り手
【♪通い合う心と心】
語り手
旧校舎の水飲み場にはられた水が森を映し出します。
狐や狸は水面を潜り抜けてゆきました。
現地に行きます?
ここにいても《みずのみち》にうつる光景で大体のことは分かるでしょう。
鹿児川の瑞樹
瑞樹は《みずのみち》を映しているので、この場にいます。
淡雪
現地でお堂を建設してから、水運で運ぶ感じなのかな?
語り手
そんな感じですね
淡雪
現地、というか
森の中で建設して、学校のそばまで《みずのみち》で運ぶ?
語り手
そう解釈してました! 
あ、そうだ
ニハルさんかカイトさん、森の方へ手伝いに来てくださいって月華さんが言ってます。
カイト
おお、行きます!肉体労働!
ニハル
手伝いに向かいます。
語り手
二人と一緒に由希とタクヤも行くと言い出します。
連れて行ってあげます? 
ニハル
いこいこ!
語り手
二人とも普通に授業中なの忘れてる。
カイト
行こう!
ニハル
皆で行けばこわくない!!!(怒られても)
語り手
では四人は手をつないで水の門をくぐります。
カイト
テンション上がってるから授業のことなんてさっぱり
淡雪
みんなに白昼夢を見せることになるのか
語り手
月華はいつもののんびりした調子で事情説明を始めましたが、
ツクハが途中で補足するように話し始め、やがて話のメインはツクハに移ってゆきます。
「……で、お堂を建てる樹なんだが」
「あまり切り倒すのもなんだからな。ちょっと力を貸してほしい」
言って差し出したのは小さなどんぐりがいくつか。
カイト
なにをすればいいの?」
ニハル
「これ食べればいいの?」
語り手
「食べるなよ!」
ツクハは慌てて手を引っ込めました。
カイト
「食べるの!?」
淡雪
トトロ呼んでおおきくしてもらうのか
語り手
「トトロで見たあれ!」
由希がぴょんぴょん跳ねました。「あれやればいいの? どうやって?」
「大きくなれってお願いするとか?」
ニハル
NGシーン「ああ!あのリング○ィットでもおなじみのバンザイモーニングみたいな動き?」(瑞樹さんにしか伝わらない気がする)
語り手
いますごいサワヤカな声でリングさんが脳内で叫んだ。
鹿児川の瑞樹
バンザイモーニングwww
頭の中でリングくんがヴィクトリーしちゃったじゃない
ニハル
「ああ、あのハートフルな!」
語り手
カイトもニハルもたぶん「そのシーン」を見たことはあるでしょう。
大きな灰色の森のお化けと少女二人がどんぐりを手に包んで願うと、ドングリは見上げるばかりの大樹になるのです。
カイト
「それをやればいいの?」
ニハル
「どんぐり食べて頑張って働いてね、って意味かと思った」
語り手
「……食べられるのか?」
ツクハは首をかしげました。
カイト
「噛み応えはよさそう…?」
淡雪
ツヅミは喜んで食べそう
鹿児川の瑞樹
「おぅい、食うなよー」 どこからともなく、みずのみち経由で瑞樹の声。
ニハル
「はっ」
ニハル
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q107628175
種類によっては食べれるそうですが基本NGかな?
語り手
アク抜きがめっちゃ大変。
カイト
消化が大変そう…
淡雪
小学生のころ、縄文人の生活体験キャンプで、アク抜きしたどんぐりを石皿と石ハンマーで砕いてすり潰して、火起こし弓で起こした火でクッキー焼いて食べたな
カイト
ああー、ありました 懐かしい
鹿児川の瑞樹
なにそれ面白そう、いいなー
ニハル
あーなんか修学旅行で古代米食べて美味しくなかったの思い出す…。
語り手
今のコメは農家の皆さんの汗と涙の結晶だからなぁ
鹿児川の瑞樹
皆さん結構古代体験してるなぁ、いいなー
ニハル
今の米すごいおいしいです…。
淡雪
バナナもな
ニハル
おいでよ佐賀県!バナナは苦手だからどっちにしろ食べれないなぁ。

語り手
「ともかくだ、物は試し」
言ってツクハはずいっと手を出します。
「……伸びろ! と念じてみてくれ」
ニハル
「のびろー!」念じます。
カイト
「わかった!伸びろー!」
語り手
「のびろ!」
子供二人も叫びました。
ドングリは……
ドングリのままです。
「ちょっと無茶じゃない?」
カイト
「…もっとお願いした方がいいのかな?」
語り手
「あれはアニメだしなぁ」
ニハル
「もっと頑張ってみよ!」
語り手
おっ
ニハル
ふしぎ100ぐらい投入すればいけるやろ(慢心)
語り手
具体的ィ
では二人の言葉に、人間二人も気を取り直して「伸びろー」と念じ始めます。
じっと見つめるうち、ドングリがぶるぶると震え始め……
瞬時にそこに大木が現れました。
カイト
「おおー!!伸びた!」
語り手
「わっ!?」
淡雪
あぶないw
ニハル
「すごーい」
語り手
しかしその樹、触っても手ごたえがありません。
ニハル
「…あれ?」すかすかしてる。
語り手
樹と重なるようにまだドングリを持って立っているツクハがなるほどなぁと呟きました。
カイト
「これでお堂って建てられる?」
語り手
「これはこのドングリの「夢」だな」
カイト
「これくらい大きくなりたいっていう夢?」
語り手
「まどろむ種子の夢……ゆめみる明日の夢」
ニハル
「そうなの?」
語り手
「夢は夢、幻と消えるもの……ちょっとお借りしよう」
語り手
狐たちはその幻の大樹に触れると、そこから木材がにょきにょきと生えてきました。
やがて狸たちが巨大な狸を先頭に現れました。
木材をあちこちに配置し始めたきつねたちの間を縫って、月華のもとへやってきます。
鹿児川の瑞樹
「おうおう、来たなァ」
語り手
「あっ瑞樹てめぇ」
「どこにいる」
狸は不機嫌そうにきょろきょろします。
鹿児川の瑞樹
「すまんなァ、ここには居ねぇ。一通り終わってから詫びに行くつもりだから、今は我慢してくれや」
語り手
「ったくこれだから水のヤツらはよぅ」
文句を言ってから、狸はフンと鼻を鳴らしました。
「狐の娘っこも、俺らの仲間も戻った。ま、約束は守られたな」
「こんどァこれで手打ちとしてやらァ」
鹿児川の瑞樹
「温情に感謝するぜ。後でキュウリでも持っていくわ」
語り手
「その言葉忘れんなよ。酒も持ってこいや」
鹿児川の瑞樹
「おう、河童仕込みの黄桜を持っていくから楽しみにしてな」
語り手
「月夜にでも呑もうじゃねぇか。たっぷりとな」
鹿児川の瑞樹
「はっは、そりゃァ派手に潰されそうだなァ」
語り手
「で。何してやがる」
ではかくかくしかじかとツクハと月華が説明します。
狸たちもそれで力を貸し、不思議な樹を使ったお堂が一気に仕上がりました。
……おやおや? 空の太陽は全く動かず黄昏時のまま。
釘も金づちも使わずに仕上がったお堂は、小ぢんまりとしていました。
鹿児川の瑞樹
「狐と狸と物怪で作ったお堂か。それだけで何か降りてきそうだなァ」 からからと笑う。
語り手
川には大鯰と魚たちが待ち受けています。
あとは、ノリで集まった河童たちが。
鹿児川の瑞樹
「さて爺さん、準備はいいか?」 大鯰に呼びかける。
語り手
「おうよォ」
「舵は任せたぞ、若ェの」
鹿児川の瑞樹
「おうよ! さァて、行くぞォ野郎ども!」 帽子を脱ぎ捨てると、その下から白い髪が溢れ出る。溢れ出た髪はそのまま河の流れとなり、お堂を乗せる。
語り手
せぇのっ
鹿児川の瑞樹
「せぇ、の!」
黄昏の空に腕を掲げ、号令!
語り手
やんややんやと河童たちが喝采し、狐と狸は肩組みあって歓声を上げます。
魚もナマズも人魚も尾びれに力を籠め泳ぎだします。
カイト
「すごい!みんなよろしくねー!」
鹿児川の瑞樹
「はっは、祭りのようじゃねぇか、こりゃ!」 
語り手
その言葉が呼び水になったように、狐が笛を吹き始め、狸は腹を叩きます。
鹿児川の瑞樹
「そぉら!」
語り手
鳥は歌い栗鼠は舞い、さながら神輿にお囃子か。
淡雪
やがて聞こえてくるであろう、にぎやかな物怪囃子に、手元の本に落としていた視線と顔を上げる。
鹿児川の瑞樹
百鬼夜行。そんな言葉が浮かぶ。夕暮れだが。
淡雪
「あら、皆さまお早いこと」
本をぱたんと閉じ、横に築き上げられた本の山にそれを置く。
鹿児川の瑞樹
「淡雪よぅ、設えは頼むぜ」
淡雪
「ええ、予習はバッチリですわ」
語り手
「みんなも行こうよ!」と由希が誘って銀色に光る川に飛び込みます。
淡雪
綴に持ってこさせた本の山。
それは、この地に伝わる伝聞伝承を記した絵本、文献、論文、その他諸々。
見えてきた白波とその上や中で踊る面々を見て微笑む。
運ばれてきたお堂が、想定の位置へと軟着陸するのを見届けて、外した老眼鏡を懐にしまい込み立ち上がる。
鹿児川の瑞樹
「……和樹よぅ。お前も今だけは、ここに居りゃよかったのになァ。こんなもの、そうそう見られんぜ」
白波に乗って踊る面々とお堂を眺めながら、ぽつりと一言。
淡雪
息子さんか
鹿児川の瑞樹
yes。>息子
語り手
お堂の向こうで跳ねて輝いた皿の下に笑った顔が、なんだか懐かしい顔だった、ような気がしました。
語り手
気がしただけだから本当にそうかどうかはお任せする。
鹿児川の瑞樹
そこはあえてぼかしたままにしておきます。
語り手
b
淡雪
しかしこの様子だけでもはや目撃者は”びっくり”だな
語り手
最大級のびっくりで気絶だな! 
淡雪
まぁこれからそれらも含めて白昼夢にするから大丈夫さ
「それでは、始めることにいたしましょうか」
両手の白手袋の指先を噛み、引き抜く。
現れるのは、手首まで墨色に染まった両の手。
鹿児川の瑞樹
仕草かっけぇ>淡雪さん
カイト
かっこいい…
語り手
【♪ZWEI II End Credit】
淡雪
纏っていたショールを引き絞り、襷代わりに着物の袖をまとめ上げる。
墨色の両手をすい、と目線の高さまで持ち上げると、それを一つ、音も高らかに打ち合わせた。
破裂音が、周囲の空気を引き締める。
合わせた手を、花開くように広げると、その指先からあふれ出す墨。
描き出すのは、西洋に伝わる魔法陣にも似た、それ。
鹿児川の瑞樹
うっっっわかっこいい
語り手
魔法陣出たw
ニハル
芸コマ!
淡雪
親指を除く8本の指から迸る墨。
「中央にアウワ。守り囲む八皇子神。トホカミエヒタメ」
「世の理を編む、四十八音」
採り貯めた墨を吐き出しきり、足りぬ分を補う様に、身が解け墨として溶け出す。
恐れを見せずに己の本身をさらけ出す。
あいうえお うつほかせほと みつはにの
ましわりなれる みなかぬし やおもにうめる ひとはほし
ほしはたねなす みをやかみ ひとにうまれて うくめくに
とこよのみちお をしゆかみ くにとこたちも のりめくり
くこわにやもお なにかたと うむくにすへて おのころそ
カイト
すごい…
鹿児川の瑞樹
今すごく大神の大神降ろしのシーン思い出してる
淡雪
詠う祝詞は、この世のあらまし、成り立ちを記したヲシテによって刻まれる唄。
くにとこたちの やくたりこ なにくにさつち やもぬしと
なりてとほかみ ゑひための くににうむこは みくたりの
きみとみたみそ とよくんぬ ももあまるこも あめにゆき
あなみのやかみ みそふかみ
歌い上げ、描き上げられる太占によって、新たな世界を紡ぎ出す。
それは一つの街を覆う程度の小さなものではあったが、世界一つを編み上げるだけのモノを絞り出すために、やがて淡雪の身全てが墨として解かれ、太占へと吸い上げられる。
編み上げるその世界は、かつてこの地にあった物の怪と人とが共に暮らしていたという歴史。
この地を守るために自らの命を振り絞った一人のひとと、一匹の蜘蛛の記憶。
二度とこの地に住まう者が忘れることのないように、どこまでも密度濃く編み上げ、描き出されて行く。
蜘蛛を祀る小さな堂がいつの頃からかその地にあったことを破綻なく取り込み、長い時を掛けて拵えられた機織物めいて紡ぎあげられていった。
『ととのいました。みなさま、ひとのみなさまのゆめのなかへ。このものがたりを』
とうに姿の見えなくなった淡雪の声が、空間に響く。
語り手
狐たちが啼く。
織り上げられた物語を、ひとびとの心へとおろしてゆく。
その瞬間、人々はまだ昼過ぎだというのに皆夕暮れ空を見た。
そしてふと遠くなった意識の底に、ほんの少しだけ。糸一本ほどの新たな記憶を得た。
この街を守り続けていた小さな神様のことを、人々はそのとき『思い出した』。
……
ニハル
…雰囲気ぶち壊すこと言っていいですか?
カイト
はい
語り手
ここは雑談……
メインじゃなければ大丈夫さ! 
ニハル
大神降ろしが大根降ろしに見えてもうダメ
カイト
wwww
ニハル
大根が!!!頭から離れない!!!
語り手
大神おろしの時に流れるあの白い奴は大根の汁だったのか
さあ、クローバーの名作 大神 を知らないそこのキミ! 
後でいいから大神降ろしの動画を見るんだ! 
鹿児川の瑞樹
Switch版もアルヨ
語り手
……私初代でヤマタノオロチ倒すとこまでしかやってないんだよなぁ。
いずれちゃんとやりたい……

語り手
さて、いっきに後日談に飛ぶ? 
それともこの場でやりたいことがある人いる? 
っていうか消えちゃった人がいるけど! 
ニハル
ほんとだ!!!
カイト
戻ってこないんです!?
淡雪
星空をバックに半透明の淡雪がサムズアップ
語り手
後日談に飛んでもいいかしら
といっても特にこちらでイベント用意したりしていないので、それぞれかっこいいラストシーンをやりたいとこでやる感じになりますよ。

語り手
【♪希望のレール】
語り手
では誰からいこう
鹿児川の瑞樹
差支えがなければ動物組より後がいいな
淡雪
じゃぁアテクシは最後か瑞樹さんの前で
カイト
どちらでもー
鹿児川の瑞樹
それならぜひとも淡雪さんに最後を〆てほしいな
カイト
ですね、消えちゃった後の後日談…
淡雪
ではキュッと
語り手
カイトさんとニハルさん、トップでいくぜ! って人います? 
ニハル
じゃあ私から
語り手
どこにいますか? 
ニハル
自宅です。冒頭と同じように寝てる。
語り手
ニハルはいつもと同じようにスヤスヤと寝ていました。
ニハル
すぷすぷと音を立てながら心地よさそうにころりと丸まってる兎が一匹。
語り手
あんな大事件があったのもなんだか遠い昔のような気がします。
ニハル
「うーん…大根…おいしい…」すぴゅぅ。
語り手
「ニハル? ちょっとニハル」
「ニハルってば」
ニハル
ぱちりと目を覚ます。
語り手
窓の外でアメちゃんが窓をひっかいています。
ニハル
「あっ、アメちゃんだ」
語り手
「ちょっとあのコ何とかしてくれない? アンタの知り合いでしょ?」
ニハル
「どの子~?」
語り手
アメちゃんがニャアオ、と鳴いて背後を指します。
すると通りの向こうからタクヤがやってきていました。
ニハル
「あ、タクヤくん」
語り手
「さっきから、猫のきもちがどうとか訊いてきて煩いのよ」
「ニンゲンのくせに物好きなヤツがいたものだわ」
ニハル
「いい子だから許してあげて」
語り手
「いい子でも! 嫌なものは嫌なの!」
「キャットフードくれたら考えなくもないって伝えといてちょうだい!」
アメちゃんは言うだけ言うとさっさといなくなりました。
ニハル
「それに元々人間は物好きだよ。大人になるとしょせ…じゅつ?を身につけるだけでさ……行っちゃった」
語り手
夢を投げたい。
カイト
投げたい…
鹿児川の瑞樹
雑談窓で夢を投げよう
語り手
タクヤはニハルに気付くと手を振って見せ、やはり諦める気はないらしくアメちゃんを追って姿を消しました。
ニハル
猫と人間をたすとちょうど良い塩梅の関心になるのでは?って思った兎がいた。
もう一度夢の世界に行こうとする。
語り手
ではニハルはちいさなあくびをひとつして、また素敵な夢の世界へと旅立っていったのでした。
ニハル
今日もこの町は平和でよかったなぁ。みたいな〆で。

語り手
では次はカイトさん
カイト
では私か!
語り手
どこにいましょう。
裏の学校もやってるから入学しててもかまわないよ! 
カイト
由希とお散歩してます 犬型で
語り手
OK
カイト
で、作ったお堂の辺りを通りかかってる感じで
語り手
由希は「あっるっこー あっるっこー」とうたいながら元気にカイトを引っ張っています。
カイト
それに乗っかってカイトも尻尾をふりふり
上機嫌です
語り手
最近散歩のルートに小学校が含まれるようになりました。
その理由については……きっとカイトにもわかることでしょうね。
ひとつはお堂。そしてもうひとつ。
「カイトさんいないかなぁ……」
ちょっぴり切なげにつく乙女のため息。
カイト
それを聞くと一瞬しっぽが止まります
鹿児川の瑞樹
あっ……>乙女のため息
淡雪
複雑な関係
カイト
兄妹のはずが!
鹿児川の瑞樹
あまずっぱい系の思い出できちゃった
語り手
ゆうやけこやけでは基本「恋」にはならない。大丈夫さ!? 
ニハル
義理の兄妹なら法律…えっ、違う?
語り手
「みんなと一緒の時もなかなかいないし。カイトをカイトさんに見せてあげたいのになぁ」
悔しそうにカイトの首をワシワシワシとかきます。
カイト
「くーん…」となんとも言えない声で鳴いてしまう どうしてこうなっちゃったんだろう…と
語り手
そんなカイトの複雑な心中に気付くわけもなく。
ニハル
カイトさん可愛い 夢投げたい。
語り手
由希の足はあの新しくて古いお堂の方へ向いていました。
ここを軽くお掃除して帰るのが日課になっているのです。
小さなお堂は綺麗に整えられ、小さなお花が供えてありました。
カイト
お掃除してる間、お堂に「おれたちは今日も楽しくやってるよ、心配しないでね」と心の中で報告するのです
語り手
「糸」がはにかんだように笑った気がしました。
「よし、オワリっと」
「じゃあ、帰ろ、カイト!」
カイト
「わん!」こっちも報告おーわり!の意味です
語り手
「家まで……競争!」
いうが早いか由希は走り出します。
カイト
手加減しつついい感じに由希より前を走っていきます
語り手
ひとりと一匹は、仲良く走ってゆきます。
そろそろ夕暮れの空に「ゆうやけこやけ」が流れていました。
鹿児川の瑞樹
BGMの雰囲気がいいかんじに合っていて、走っていく一人と一匹の姿が見える
語り手
BGMはA列車でいこうDSのエンディングテーマだったりする。
鹿児川の瑞樹
あっそうなのか
カイト
なんと
語り手
だから 変わりゆく街 レール なのです。 

鹿児川の瑞樹
そんな様子を、山の上の川の傍らから眺める河童がひとり。
「はっは、罪な男だなァ」 好物のきゅうりをぽりぽりとかじりながら、微笑ましそうにその様子を見ている。
カイト
見られてる!!
語り手
「なんだいデバガメかい」
水の底からプクンと泡が上がってきます。
鹿児川の瑞樹
「俺は亀じゃなくて河童だぜ?」 
大鯰?
語り手
そうですね。
語り手
「亀も河童も似たようなもんだ。皆兄弟よ」
鹿児川の瑞樹
「ま、冗談はさておき、今回は世話んなったな。ありがとよ」
語り手
「祭はいつになってもいいもんさ」
鹿児川の瑞樹
「ああ、そうだなァ。祭はいいもんだ」
語り手
次はいつやるんだと言いたげに大鯰は身をゆすりました。
鹿児川の瑞樹
「無茶言うなぃ、あそこまで派手なのはそうそうやんねえよ」
語り手
「そうかい? あんたたちならまた何かやってくれるんじゃあねぇかと、おもっとるんだがねぇ」
鹿児川の瑞樹
「それよか爺さん、また食い意地だしてハリ呑まねえようにな」
語り手
「腕のいいハリ抜きがいてくれるから問題ないわ」
鹿児川の瑞樹
「河童使いが荒ぇなァ、爺さんよう」
語り手
大鯰はぷかぷかと泡を浮かべて笑いました。
と、そこへ。
「おい瑞樹ィ」
「話は終わってねぇぞこら」
ここ連日やってくる珍客がまた現れました。
でっぷり太った大狸が酒ぶら下げています。
鹿児川の瑞樹
「何だ何だ。キュウリ食うか」
語り手
「きゅうりもまぁ悪くはねぇがな、それより聞けや」
鹿児川の瑞樹
「おう」
語り手
「うちの若ェのがまたくだらねぇことで狐どもと喧嘩しやがってよぉ……」
鹿児川の瑞樹
「またかよ。ちっと血の気抜いてやったほうがいいんじゃねェか」
語り手
面倒だと愚痴をこぼすために来ているのか、ただ瑞樹と飲みたいから来ているのか、最近はよくわからない感じです。
鹿児川の瑞樹
そんな珍客の訪れも、満更でもなかったりするのだ。その証拠に、河童仕込みの黄桜は、いつも彼の傍らにある。
淡雪のところで貰ってきたキュウリの浅漬けは、よいつまみだ。
淡雪
淡雪消えてから補充されてなかったことを考えると、もはや浅漬けではなく漬かりすぎな気もするw
語り手
狸は「今日こそ潰してやる」とか言いながら酒の瓶を黄桜に乾杯とばかりにぶつけてくる。
鹿児川の瑞樹
「おいおい、杯が割れらァ。ゆっくりいこうぜ」
昇ってくる月を眺めながら、そうして酒を交わすのでした。
「……浅漬けのつもりが、すっかり辛漬けだなァ。こりゃ、あいつが戻ってきたら、また貰わにゃならんな」
河童はそう一言こぼしたのだった。
鹿児川の瑞樹
せっかくだから拾った

淡雪
どのくらい時間経ってるのかな
語り手
どのくらいでもいいよ。
淡雪
数日とかだと、なんかありがたみが無いな、ってw
語り手
ありがたみ
淡雪
半年とか月単位……
語り手
瑞樹さんの漬物が痛んじゃう
淡雪
もはやここまで行くと浅漬けどころか鉄砲漬けのような気もする
カイト
きゅうり溶けちゃいそう…
鹿児川の瑞樹
溶けちゃった……
語り手
溶けていればうっかり観ちゃっても平気だな! 
なんなら人間チームが補充してくれるけどw
淡雪
まぁ、ある程度時が過ぎているということにして
瑞樹には、漬物の場所と、
もし自分が長く店を空けることがあったら、適当に掃除だけしておいてもらうようにお願いしていたことにしてもいいかしら
鹿児川の瑞樹
お、いいですな。おっけーです
淡雪
「もしも、わたくしがいなくなったら」
的な話を
鹿児川の瑞樹
いいなそれ
語り手
そんなふらぐをたてるしーんがあったらしい。
鹿児川の瑞樹
前日談!
淡雪
最後の祭の直前とかに、こう思わせぶりなやつをしていたってことに。
鹿児川の瑞樹
縁起でもねぇなァと言いながら受けるのでしょう。
淡雪
では
語り手
エンディング曲をこれにしてしまったせいで、新たな霊道が勝手に脳内で線路になった。

淡雪
あれから、いくらかの時が過ぎたことでしょう。
おっと
姿が見えたらアレだわね
鹿児川の瑞樹
ノー姿バージョン
淡雪
その街に暮らしていたひとたち。
ある兄と弟。
ある学校の片隅で過ごすものたち。
お山で暮らす、けものたち。
遥かな時を隔てて、伝えたいことが霞んでしまったものたち。
”伝えること”を少しだけ恐れ、忘れてしまったために、すれ違ってしまっていたものたち。
それを伝えようと奔走するものたちによって、それを思い出し、恐れずに伝えつないだ、一筋のかすかな糸。
それはいつしか、確かな新たな時代へと渡るレールとなった。
忘れられてきた思い出たちは、この様々なものたちが暮らす土地、土の下へゆっくりとゆっくりと染み込み渡り、今みんなをつないで行った。
ただ”伝えること”こそを己の在り処としていた、一人の女の姿をした、あるものの存在と共に。

鹿児川の瑞樹
淡雪さんが全力で拾ってきた
カイト
レールに…
語り手
もうレールにしていい!? 
線路は全てをつなぐんだよシンカリオン的に! 
ニハル
がったんごっとんごー
語り手
歌詞をがんがん拾ってゆく淡雪さん
都会のうたなんだけど今回の話に合ってるなぁと思えてしまったんだよね、「希望のレール」
鹿児川の瑞樹
そうなんですよね、めちゃくちゃ合ってるな!! と思いながら聞いてた
語り手
自分が作った町が発展するさまをバックにこれが流れるのなかなか感動的です>A列車3DS
ニハル
面白そう

淡雪
主を失った、古ぼけた小さな古書店。
主人がいつも苦労しながら開けていた、立て付けの悪い戸口から吹き込む隙間風。
主人がいつも座していた
すっかりと冷えた座布団の前、番台に置かれたくたびれた文庫本のページが、ぺらぺらと適当にめくりあげっれる。
皆の想いを伝えるために、力を振り絞りきった彼女は、きっと幸福であったろう。
暖の無い古書店の中、時折訪れる河童の青年の手によって忘れずに巻き上げ続けられている古時計の時を刻む音だけが響く。
語り手
完全消滅? 
淡雪
彼女は文字だった。
想いを伝えるために生み出された彼女。
纏わりつく少年に、己の迷惑を伝えたいと辟易する猫の子。
白く爽やかな葉物の野菜に想いを馳せる兎。
姿の見えぬ一人の少年を思う少女。
その少女に己の秘密を伝えたい、けれど伝えられる一頭の犬。
いい加減に食べ飽きた漬物を通じて、想う一人の河童。
”伝えたい想い”がそこにあるならば、もしかしたら。
古書店の中に、また一陣の隙間風。
開かれていた文庫本のページが、またぺらぺらと音を立てる。
風にもてあそばれてめくられる、その小さな紙の一枚一枚が、不意に動きを止めた。
ページとページの間に差し込まれた、白手袋の指によって。
「さて。そろそろ、お店を開けなければいけませんわね」
静かな声が、暖の無い小さな空間に響いた。ような気がした。
語り手
遠く遠くで汽笛が鳴りました。
光で作られたふしぎな列車がゆったりと真新しいレールを走り、その隣を白い翼が並んで飛んでゆきました。
とびらをひらいて 完

語り手
【♪明日への風】
鹿児川の瑞樹
は~~~ むちゃくちゃ含蓄深い〆だ
ニハル
えも
鹿児川の瑞樹
えもい
カイト
すごい
淡雪
長々と失礼を(土下寝)
鹿児川の瑞樹
は~~~ 淡雪さんに〆をお願いしてよかった
カイト
いや、すごくいいエンディング…
淡雪
乙!
語り手
お疲れ様でした! 
ありがとうございました! 
これにてキャンペーン終了です! 
鹿児川の瑞樹
 ありがとうございました!!最高!!
カイト
ありがとうございましたー!とっても楽しかった!!
淡雪
下からせり上がってくるスタッフロール
鹿児川の瑞樹
このラストで【明日への風】に繋がるの最高
カイト
いいですねえ…
ニハル
お疲れ様でしたー!この曲染みる。
語り手
本当にいいキャンペーンでした。皆さま長々とありがとうございます。
鹿児川の瑞樹
こちらこそ、ありがとうございました。この四人と語り手で駆け抜けられたこと、嬉しく思います。
いいキャンペーンだった……
淡雪
三部作にしたのは良い手だった
ニハル
これなんの曲なんだろう(ちょっと余韻に浸りたい)
語り手
これは「デュエルマスターズ」っていうカードゲームのアニメの曲ですね。
淡雪
うーん
余韻よいん
鹿児川の瑞樹
余韻がすごく響くラストだった
カイト
曲のセレクトがとってもよかったです…
語り手
わーい
大好きな曲を突っ込んでいったので嬉しいです。
淡雪
皆のキャラが魅力的で、今回もその後の皆が気になる卓だった
鹿児川の瑞樹
同感
曲とむちゃくちゃマッチしてた
カイト
ですね、どこもすごく好きです
鹿児川の瑞樹
この後が気になるけど、でもここで終わってよかったんだろうなと思える卓
語り手
もう少し見たい、くらいがいい終わりだと思うんですよね! 
ニハル
終わってしまってちょっと残念ですが良い卓でした!
語り手
では名残惜しいですが夜も更けましたし、このへんでお開きとさせていただきます。
鹿児川の瑞樹
はーい、ありがとうございました!
ニハル
うわん(ぴえん)
語り手
ノシ
ニハル
ありがとうございました!
カイト
初めてのTRPGがこれですごく堪能させてもらいました!ありがとうございましたー!!
ニハル
ノシ
鹿児川の瑞樹
2020年!2月! ありがとうございました!
カイト
ノシ


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ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。