こんばんは
高瀬川の和樹
コンバンハー
風馬
こっこっこ
語り手
びびびびびって感じですがおります
風馬
ビビビのねずみ男でござい
高瀬川の和樹
ビビビビビ
一体何が
20年モノのマウスが大層不調ですが、こちらもおります
キーボードは無事
一体何が
20年モノのマウスが大層不調ですが、こちらもおります
キーボードは無事
シロ
ふわー、すみません遅刻!
なんかココフォリアが激重だった。
なんかココフォリアが激重だった。
高瀬川の和樹
ですねー、こちらもさっき妙にラグかった
語り手
ずっしり
シロ
みんな新年卓やってたり、話題の大量人数での抽選とかしてるのかな。
高瀬川の和樹
それはありそう。>みんな新年卓やってたり
シロ
後者が問題になっているらしいけど何のことだかさっぱり分かんないな。
高瀬川の和樹
珍しく多くの人が休みになる時期ですからな
シロ
というわけで遅刻ごめんなさいでした。
語り手
ではでは
最終回なのかもしれないゆうこやです
最終回なのかもしれないゆうこやです
高瀬川の和樹
今日は遅くなっても大丈夫イエーイ
風馬
もうちょっとだけ続くんじゃ
語り手
前回はゆりびんたからのお話の流れでした
高瀬川の和樹
ベチーン
語り手
お狐さまのお話のところですねぇ
風馬
狐パンチで応戦だ
高瀬川の和樹
ですなですな
シロ
ゆりびんたっていわれると「ちちびんたリカ」を思い出すんじゃ。
高瀬川の和樹
本編終了後に裏面Verとしてサンバ衣装のゆりが……!?
お狐さま
「その皆が、つよいおもいを以て、覚悟と共にそう願った。
たとえ、自らがそこに縛られたとしても、この地を守りたいと。そのおもいだけは、どうか受け止めてほしい。
力が充分に集められていたならば、そうしなくてもよかったのかもしれない。それが足りずとも、そうしたいと願った。
十全とは行かずとも、皆が少しずつ耐えることで、願いを遂げることはできる。その覚悟を持てるだけに成長した、皆の気持ちを、どうか」
たとえ、自らがそこに縛られたとしても、この地を守りたいと。そのおもいだけは、どうか受け止めてほしい。
力が充分に集められていたならば、そうしなくてもよかったのかもしれない。それが足りずとも、そうしたいと願った。
十全とは行かずとも、皆が少しずつ耐えることで、願いを遂げることはできる。その覚悟を持てるだけに成長した、皆の気持ちを、どうか」
語り手
お狐さまは、片方の頬を赤く染めたまま、皆を背に、ゆりを前に向いたまま、かつての自分がそうであったが故にこそ、そうとわかる皆のおもいを彼女へと伝えました
お狐さま
「それでもなお、皆も、ゆりも、それが違うというのならば、受けられぬというのならば、今、そう答えてほしい」
語り手
最後の言葉はみんなにも向けて、改めるようにお狐さまは今度こそ全ての気持ちを吐き出しました
お狐さま
「皆の想い残しの無いように、ね」
高瀬川の和樹
「そうだよ。その通りさ、お方様。
例えここから人がいなくなろうが、山は残る。野っ原は残ろうよ。
失いたかねぇよ、俺は。勝手なもんだけどさ。
そうだよ、勝手なもんだよ。俺も、俺達も、お方様もさ。
それでも、失いたかねぇんだ」
例えここから人がいなくなろうが、山は残る。野っ原は残ろうよ。
失いたかねぇよ、俺は。勝手なもんだけどさ。
そうだよ、勝手なもんだよ。俺も、俺達も、お方様もさ。
それでも、失いたかねぇんだ」
シロ
「あたしね、なんでたびをしていたのかなっておもったら、
やっぱり、お方様やみんなといっしょにいたかったからだよ。
お方様がきえちゃうのはぜったいいやだよ。
でも、ここはね、みんなのふるさとでね、あたしがうまれたとこでね。
お方様のおうちで、ゆーちゃんとあったところで、きーちゃんのかわがあってね、ふーちゃんのおうちがあってね、たまにしーちゃんがきてくれるきがあってね。
うーん。
みんながかえるとこなんだよ」
やっぱり、お方様やみんなといっしょにいたかったからだよ。
お方様がきえちゃうのはぜったいいやだよ。
でも、ここはね、みんなのふるさとでね、あたしがうまれたとこでね。
お方様のおうちで、ゆーちゃんとあったところで、きーちゃんのかわがあってね、ふーちゃんのおうちがあってね、たまにしーちゃんがきてくれるきがあってね。
うーん。
みんながかえるとこなんだよ」
風馬
「オレたちは、とーかっきの子どもだ。
オレたちだけじゃなくて、やまのみんなも、まちのみんなも、とーかっきの子どもだ。
子どもだけじゃないぞ。シャーリーも、ゆりも、とーかっきのともだちだ。
だからオレたちはこれからもとーかっきにいるんだ」
オレたちだけじゃなくて、やまのみんなも、まちのみんなも、とーかっきの子どもだ。
子どもだけじゃないぞ。シャーリーも、ゆりも、とーかっきのともだちだ。
だからオレたちはこれからもとーかっきにいるんだ」
シロ
「そだね。
そしたらいつでも『おかえり』っていえるよ」
そしたらいつでも『おかえり』っていえるよ」
シロ
ぐちゃぐちゃすぎる。
お狐さま
シロの処理能力が限界を越えようとしている
高瀬川の和樹
でも、処理能力搔き集めてなんとか喋ってる感じでいい
ゆり
「……」
ゆりは、みんなが気持ちもう一度言葉にして伝えているその間も、溢れる涙を両手で拭いながら聞いていました
それを全て聞き終えると、それでもあふれる滴と気持ちをこらえるようにして、空を仰ぎました
ゆりは、みんなが気持ちもう一度言葉にして伝えているその間も、溢れる涙を両手で拭いながら聞いていました
それを全て聞き終えると、それでもあふれる滴と気持ちをこらえるようにして、空を仰ぎました
ゆり
「……うん。
わかってるわよ……わかってたわよ。みんなが言いたい事や、その気持ちや覚悟も」
わかってるわよ……わかってたわよ。みんなが言いたい事や、その気持ちや覚悟も」
高瀬川の和樹
「……悪ぃな」
ゆり
「……いいわよ。狐は消える。あんたたちは、この地から離れられなくなる。あたしは、また、少し寂しい日を生きることになる。
人は、この地を離れるかもしれない。……それでも、あんたたちは、ここを守りたい」
人は、この地を離れるかもしれない。……それでも、あんたたちは、ここを守りたい」
高瀬川の和樹
「また顔出してくれよ。土産話でも片手にさ」
ゆり
「……そうね」
風馬
「なんでさびしいんだ。ゆり、どこをたびしてもともだちがいるし、いないところでもともだちができるぞ?」
シロ
ずっと風馬がつながりをテーマにはなしてるのが尊いんじゃ。
高瀬川の和樹
それな。
風馬
にわとりには難しい
ゆり
風馬の言葉に、泣き腫らした目で、小さく笑います
「そういえば、最初の夜、あたしがあんたに言ったことだったわね」
「そういえば、最初の夜、あたしがあんたに言ったことだったわね」
風馬
「……ああ」
ゆり
「……ごめん。ちょっと悔しかっただけよ」
高瀬川の和樹
ゆり……。
ゆり
「もしかしたら、あたしももっと頑張っていれば、もっとマシな答えにたどり着けたんじゃないか、こんな話をしなくても、みんなが笑って終われる話にできたんじゃないか、って。
……でも、これが、今みんなでできる一番の、みんなが今一番に願うことなのよね。
……それなら、あたしも友達のためにできる精一杯のことを、しないとね」
……でも、これが、今みんなでできる一番の、みんなが今一番に願うことなのよね。
……それなら、あたしも友達のためにできる精一杯のことを、しないとね」
風馬
「たくさん遊びに来てくれたら、ゆりもとーかっきの子どもだ」
ぶつよく
シロ
NG
「おみやげくれたらすたんぷいっこで、10こたまったらこども権」
「おみやげくれたらすたんぷいっこで、10こたまったらこども権」
高瀬川の和樹
wwww
とらやの羊羹なら2ポイントになったりしませんか
とらやの羊羹なら2ポイントになったりしませんか
シロ
ながいものならすたんぷ2こ
高瀬川の和樹
じゃあトレロン(超ながいバゲット)で3ポイントゲットしよう
シロ
くっ。ついggってしまった。美味しそう。
高瀬川の和樹
美味しそうなんだけど他のパンもうまいから、なかなかそこまで辿り着かずに他のパン買ってしまう
高瀬川の和樹
「……ありがとうよ、ゆり。友達か、そうだな、友達だなあ」
低い位置から射してくる夕陽の光が眩しくて、思わず目頭を押さえた。
低い位置から射してくる夕陽の光が眩しくて、思わず目頭を押さえた。
シロ
「うん、ともだち!!」
ゆりのスネをふわふわこする。
ゆりのスネをふわふわこする。
風馬
「それにたぶんオレすぐ会いたくなってすぐ呼ぶぞ。きつねとちがって」無邪気に刺す
高瀬川の和樹
「そりゃいいな。なんとネットがあれば遠隔で呼びつけられます」
高瀬川の和樹
もっとうまいこと運べれば、想いや愛着を軸にできる展開もあったのかなぁ
語り手
シナリオでのお話運びとしては、もともとこんな風に考えていたところもありまして
高瀬川の和樹
なるほどなるほど
ゆり
「……わかったわよ」
ゆりは、ようやくいつものような様子で、腰に手を当てると、微笑んで胸を張りました
その目は赤いままでしたが
言って、開いた手を宙にかざすと、その上に光の線で描かれた絵が浮かび上がります
それは、藤葛木の地図でした
ゆりは、ようやくいつものような様子で、腰に手を当てると、微笑んで胸を張りました
その目は赤いままでしたが
言って、開いた手を宙にかざすと、その上に光の線で描かれた絵が浮かび上がります
それは、藤葛木の地図でした
風馬
「とうかっきだ」
高瀬川の和樹
「おお。地図だ」
ゆり
「狐。あたしたちが集めたご縁の力だけど。
あたしも、色々考えてたのよ。
本当は、この土地にいる人間の想いや愛着を軸にできればよかったんだけれど、それは今は望めない。
だから、要石を一つぽんと置けばどうにかできるってワケじゃないわ」
ゆりが開いた地図の上に、5つの点が浮かびあがります
あたしも、色々考えてたのよ。
本当は、この土地にいる人間の想いや愛着を軸にできればよかったんだけれど、それは今は望めない。
だから、要石を一つぽんと置けばどうにかできるってワケじゃないわ」
ゆりが開いた地図の上に、5つの点が浮かびあがります
シロ
「いし、いっぱい!」
ゆり
「だから、少し凝った方法で地脈を抑え込むしか無いわ。
要は、魔術ね」
要は、魔術ね」
シロ
「……マジツ?」
風馬
「かなめいしを5こもつくるのか??」
ゆり
「簡単に言うとそういうことね」
高瀬川の和樹
「魔術? ゆりお前、そんなのもできんのか? すげぇな」
ゆり
「あたしができるわけじゃないわよ。あくまで理論理屈だけ。実際にはあたし含めあんたたちに最後、もうひと働きしてもらうことになるわ」
シロ
「はたらくの?」
走りなら任せろー! バリバリ
走りなら任せろー! バリバリ
ゆり
地図の上の5つの点に、字が浮かび上がります
それは、それぞれ木火土金水、という文字でした
それは、それぞれ木火土金水、という文字でした
風馬
「おてつだいだな!」
ゆり
「木火土金水。この町で、それぞれの力が集中するポイントに、集めた力を置いて、繋ぐ」
それぞれの点から、線が伸びて、星型を描きます
それぞれの点から、線が伸びて、星型を描きます
高瀬川の和樹
「五行か」
シロ
「ゴギョー??」
お狐さま
「なるほど、物部の者らが使った陰陽の術だね」
高瀬川の和樹
「お方様リアタイだからすげぇよなぁ」
お狐さま
「こう見えて長生きだからね」
小さく苦笑します
小さく苦笑します
シロ
モノノベ リアタイ オンミョー なるほどわからん。
お狐さま
「木は燃えて火を産み、灰となって土を産み、土からは金が採れる。金は結露して水を産み、水は木を育む。
5つの気はそれぞれつながることで、一つのまま使うよりも強い力となる」
5つの気はそれぞれつながることで、一つのまま使うよりも強い力となる」
高瀬川の和樹
「五つの力が世の中を支えてるって考えよ。だっけ?」
お狐さま
「そう。世の中の理さ。それだけに土地に対して強く働くことだろう。考えたね、ゆり」
ゆり
「そういうことね」
シロ
「フーン」
みんなものしりだなぁ。
みんなものしりだなぁ。
ゆり
「狐、出しなさいよ。集めた力」
お狐さま
ゆりが言うと、お狐さまはみんなで集めた勧進帳を紐解きます
そこに記されたそれぞれの名は、ほどけて光の糸となり、5つの光の糸玉となりました
そこに記されたそれぞれの名は、ほどけて光の糸となり、5つの光の糸玉となりました
風馬
「……きれいだな」
語り手
それらは、ふわりとたゆたうように揺らめきながら、みんなの手元へと漂って行きます
高瀬川の和樹
「だなぁ……」
両手で水をすくうようにして、光を受ける。
両手で水をすくうようにして、光を受ける。
シロ
土かな!!
風馬
金かな!
シロ
ふーちゃんが
火(日)なのか金なのか気になるところだった。
火(日)なのか金なのか気になるところだった。
語り手
シロには黄色い玉
和樹には黒い玉
風馬には白い玉
ゆりには赤い玉
和樹には黒い玉
風馬には白い玉
ゆりには赤い玉
風馬
「ちょっとあったかいな」掌に玉を浮かべ
ゆり
「本当は、シャーリーにもお願いをしたかったけれど……木は、藤葛木の名の土地を持つ狐に頼むわ」
青い玉は、お狐さまの手元に
青い玉は、お狐さまの手元に
高瀬川の和樹
「渡りをするもんだからなぁ、あいつは」
お狐さま
「ああ。心得たよ」
シロ
フンフンと玉のにおいをかぐ。
語り手
においを嗅げば、旅で出会った人たちの顔が思い浮かびます
シロ
「いいにおいがするよ」
高瀬川の和樹
「……ああ、懐かしいなぁ。行っては随分と、長く来たもんだ」
シロ
金の玉からすっごいバイクの痕跡の香りしそう。
ゆり
「これを以て、みんなにはそれぞれの点に楔を打ってもらうわ。
ただし、それだけじゃダメ」
ただし、それだけじゃダメ」
風馬
「ダメなのか」
ゆり
「さっき狐が言ったように、回路をつないでやらないと、力が廻らないからね。
タイミングが重要よ。急ぎつつも―――」
タイミングが重要よ。急ぎつつも―――」
シロ
「かいろ」
シロ
ミチか!! ここには道を繋げる人がふたりいます。
ゆり
「シロは、風馬のところ、風馬は和樹のところ、和樹は狐のところ、狐はあたしのところ。
そこへ繋ぐのよ」
そこへ繋ぐのよ」
高瀬川の和樹
「一人増えそう」ぼそ
シロ
「おうえん???」わかってない
ゆり
「山小屋の怪談じゃないわよ」
高瀬川の和樹
「悪い悪い。ペルソナ出ねぇな。
分かった。俺は風馬から繋いでもらって、お方様の所へ、だな」
分かった。俺は風馬から繋いでもらって、お方様の所へ、だな」
ゆり
「そう」
高瀬川の和樹
「回路ってのは、道のことだ。
力が走る道」
力が走る道」
シロ
「みち!!! そっか!」
お狐さま
「シロの得意なことだね」
シロ
「うん!!」
風馬
「ええと、和樹のほうだな」
ゆり
「地図をよく見て。できるだけ一直線につなぐのよ」
言って、みんなに見えるよう、地図を真ん中にかかげます
言って、みんなに見えるよう、地図を真ん中にかかげます
シロ
そして方向を図るのがとても得意な人もいます!!
高瀬川の和樹
「シロが道を繋いで、風馬が方向を見る。
で、俺が川を繋ぐ。
なんだ、いいメンバーじゃねぇか」
で、俺が川を繋ぐ。
なんだ、いいメンバーじゃねぇか」
シロ
「がんばる!!!」
高瀬川の和樹
せっかくだから表で拾うぜ!
シロ
ありがとう
語り手
そうして、みんなが場所や道筋を確認していると
どこからか、ご、というにぶい音が響いてきたかと思うと、足元の地面がぐらりと揺れました
どこからか、ご、というにぶい音が響いてきたかと思うと、足元の地面がぐらりと揺れました
シロ
「わ、わわわ」
お狐さま
「思いのほか、地脈が限界のようだね」
風馬
「いそがなきゃダメだな!」
シロ
「うんうん、いそごう!」
ゆり
「急ぎましょう」
高瀬川の和樹
「おう!」
ゆり
そして、ゆりがみんなに小さな機械を手渡します
シロ
つんつん触ってみる。
高瀬川の和樹
受け取ってそれを見る。
風馬
「なんだ?」
ゆり
「インカムよ。耳に着けて。有効半径は10km―――とにかく、着けてれば遠くでも話ができるから。
「これでタイミングを合わせましょう」
「これでタイミングを合わせましょう」
風馬
「わかったぞ」
高瀬川の和樹
「OK」インカムを装着し、シロにも付け方を見せる。
シロ
前足で頑張ってモフモフの中に埋める。
ゆり
『テステス。聞こえるかしら?』
風馬
「わ」
シロ
「にゃ!?」
びっくり。
びっくり。
高瀬川の和樹
『オーケイ。聞こえる』
風馬
「まえとみみからきこえる」
お狐さま
『どうにも、こういう機械ものは苦手だね……』
『いずれにせよ』
『皆、最後のひと働きだ。何卒よろしくお願いするよ』
『いずれにせよ』
『皆、最後のひと働きだ。何卒よろしくお願いするよ』
シロ
「ががががんばる」
こえがきこえて、びっくりしすぎてたおれちゃわないといいな。
こえがきこえて、びっくりしすぎてたおれちゃわないといいな。
高瀬川の和樹
『ああ、勿論だ』
風馬
「わかったぞ!」
シロ
この【ゆめ】11は、そうなっても「びっくり」しないように抵抗用にあるのだ!!
【ゆめ】じゃないな【おもい】だなとおもったけど、【おもい】1しかないや!
【おもいで】をつかうしか!
【ゆめ】じゃないな【おもい】だなとおもったけど、【おもい】1しかないや!
【おもいで】をつかうしか!
高瀬川の和樹
移動したところでシーン転換を要求するしか
風馬
あと1ほすぃ
ゆり
「じゃぁ、みんなそれぞれの位置へ。着いたら連絡すること! いいわね?」
語り手
準備が良ければ、皆それぞれの場所へと移動することとなるでしょう
シロ
「いってきます!!」
高瀬川の和樹
「おう!」
風馬
「いくぞ!」
高瀬川の和樹
急いで移動する!
風馬
てってってー
高瀬川の和樹
てってっててっ
シロ
きっと人の想いが交差する交差点で。
語り手
では、みんなが移動する最中で
最後の幕間を挟みます
最後の幕間を挟みます
高瀬川の和樹
わーい
すぅぅぅっかり忘れてたんですが、
「《こうらぼし》:太陽のでている所で判定を一度もしなかった場合、次シーン開始時に取得ふしぎ2倍」適用されますか?
すぅぅぅっかり忘れてたんですが、
「《こうらぼし》:太陽のでている所で判定を一度もしなかった場合、次シーン開始時に取得ふしぎ2倍」適用されますか?
語り手
おっ、どうぞ
シロ
おっ、そんな特技が!
高瀬川の和樹
ヤッター
これ本当にずっと忘れてましてね
これ本当にずっと忘れてましてね
風馬
ないすぅ
シロ
あたしは、ふーちゃんとゆりたちを2へ。
語り手
では、語り手からは
シロ→2
風馬→3
和樹→3
とします
シロ→2
風馬→3
和樹→3
とします
高瀬川の和樹
そうだなぁ~ どうしようかな
風馬
和樹を2と、
ここはシロと風馬へのつながりを2にするぜ! 10点消費!
ここはシロと風馬へのつながりを2にするぜ! 10点消費!
風馬
街を4
シロ
つよい
語り手
【ふしぎ】と【おもい】の獲得も忘れずに
そして、ホームタウンなので、変身コストは0であることも忘れずに
そして、ホームタウンなので、変身コストは0であることも忘れずに
風馬
あとちょっとやりたい演出があって本人から許可いただいたのでシャーリー→風馬を2にさしてもらいやす
語り手
ほほう
どうぞどうぞ
どうぞどうぞ
シロ
おやおや
高瀬川の和樹
おお、なんと本人からの許可! なんだろなんだろ どきどき
シロ
鳥だけでなかよくしちゃってぇ!
高瀬川の和樹
今回は変身なしで登場します!!!!
久しぶりの河童和樹だ!
久しぶりの河童和樹だ!
シロ
あれ、あたし前回普通にコスト払っていたような?
語り手
コストなしでOKだよー
高瀬川の和樹
時間帯は夕方なので、消費なしですね。こちらは登場含めOK!
シロ
ボード上のヤツ、ゆりさんのが更新まだかな?
語り手
あっと
風馬
ほな半変身で!
語り手
これでOKかな
シロ
シロはこのままいくよー
なんかみんなより【おもい】と【ふしぎ】が極端に少ないの、なんかやらかしてるよなぁ。
今回あまり稼げてない+変身コスト払ったからかな。
なんかみんなより【おもい】と【ふしぎ】が極端に少ないの、なんかやらかしてるよなぁ。
今回あまり稼げてない+変身コスト払ったからかな。
語り手
みんながそれぞれの持ち場へと向かう間
町のあちらこちらでは、先ほどから時折揺れる地面の様子と音に、不安がる町の人たちの顔を見ることができます
その中を、藤葛木町役場、と書かれた車が、公民館へ避難することや、身を守ることをスピーカーで知らせながら走っています
その中には、市長さんが自ら運転し話している姿も見受けられます
それでも、町の中には不安そうな気配が漂っているのでした
そんな中、それぞれの持ち場へとたどり着く頃
町のあちらこちらでは、先ほどから時折揺れる地面の様子と音に、不安がる町の人たちの顔を見ることができます
その中を、藤葛木町役場、と書かれた車が、公民館へ避難することや、身を守ることをスピーカーで知らせながら走っています
その中には、市長さんが自ら運転し話している姿も見受けられます
それでも、町の中には不安そうな気配が漂っているのでした
そんな中、それぞれの持ち場へとたどり着く頃
ゆり
『こちら、所定の位置に着いたわ』
ゆりの声が耳元で聞こえます
ゆりの声が耳元で聞こえます
シロ
『いるよー』
風馬
『ここだな!』
高瀬川の和樹
『俺も着いたぜ』
お狐さま
『私も、問題なくたどり着けた。町の者は、皆不安がっている。必ずうまく運ぼう』
高瀬川の和樹
『ああ』
ゆり
『夕方は誰ぞ彼刻。逢魔が時。日が落ち切る前に済ませるわ。気合いれていくわよ』
『糸の端をその場所の地面に植えて……』
『糸の端をその場所の地面に植えて……』
高瀬川の和樹
『ここだな。植えるって埋めりゃあいいのか?』
シロ
『いと』
長いものの扱いならまかせろー!
長いものの扱いならまかせろー!
ゆり
『そういうこと』
風馬
『よいしょ、よいしょ』
高瀬川の和樹
よいしょよいしょ
『よし、埋めたぜ』
『よし、埋めたぜ』
ゆり
『私たちが繋いだ縁をこの地に結び付ける』
『くれぐれも、焦って抜け駆けしないのよ。いいわね?』
『くれぐれも、焦って抜け駆けしないのよ。いいわね?』
風馬
『しないぞ』
シロ
『おちつく。うん』
高瀬川の和樹
『おうよ』
ゆり
『それじゃ、カウントは30秒前から……』
みんなの前に、光る文字で数字が現れます
みんなの前に、光る文字で数字が現れます
高瀬川の和樹
『うぉ、意外と融通効くなこれ』
ゆり
『ここまで来たら、テクノロジーの出し惜しみはしないわよ』
シロ
『……』
びっくりしたけどがまんしてる。
びっくりしたけどがまんしてる。
風馬
『にじゅうきゅう、にじゅうはち……』
ゆり
『……1年とちょっとか。あんたたちと旅を始めて』
減ってゆく数字の間、ゆりの声
『……楽しかったわ。長いような、短いような不思議な時間だったけど』
減ってゆく数字の間、ゆりの声
『……楽しかったわ。長いような、短いような不思議な時間だったけど』
風馬
『たびしてよかったぞ』
シロ
『うん、おもしろかったー!』
高瀬川の和樹
『ああ……、そうだな。楽しかったよ。初めてみんなで旅をした。初めて、隣を過ぎるんじゃあなく、触れ合った』
『誰でもないものとして一人旅をすんじゃねぇ、高瀬川の和樹として旅をした』
『楽しかったよ』
『誰でもないものとして一人旅をすんじゃねぇ、高瀬川の和樹として旅をした』
『楽しかったよ』
ゆり
『……これまでずっと一人で旅してた』
『……お礼を言っておくわ。ありがとう、みんな』
『……お礼を言っておくわ。ありがとう、みんな』
高瀬川の和樹
『こちらこそ』
風馬
『ありがとう!』
シロ
『うん!!!』
『ありがと!!』
『ありがと!!』
高瀬川の和樹
30秒の間にねじ込むロングカットシーン
風馬
―――ここまで0.1秒―――
シロ
ピッチャーとキャッチャーのやりとりみたいなもんだよー
お狐さま
『私からも。皆、本当によくしてくれた。楽しかったよ』
語り手
数字は、10を切り
高瀬川の和樹
『俺もさ。お方様がいてくれたから、ここが帰る場所だと思えたんだ』
『何度何回一人旅をしても、何度だって帰ってきた』
『お方様と一緒の旅、本当に楽しかった』
『お方様がいてくれたから、あの旅の最中だって、帰る場所がわかったんだ』
『何度何回一人旅をしても、何度だって帰ってきた』
『お方様と一緒の旅、本当に楽しかった』
『お方様がいてくれたから、あの旅の最中だって、帰る場所がわかったんだ』
風馬
『ゆり、オレたちをつれてってくれてありがとう。おいしいものも、ふねののりかたも、たびのやりかたはぜんぶゆりが教えてくれたんだよな』
シロ
『お方様、だいすきだよ』
『ずっとずっと、だいすきだよ』
『ずっとずっと、だいすきだよ』
ゆり
『……何よ、こんな時にもう、やめてよ……』
ゆりの声が少し、濁りました
ゆりの声が少し、濁りました
風馬
『きつね、オレたちはとうかっきが好きだぞ。だってきつねがいるからな!』
ゆり
『……いつかまた、気まぐれが起きたら、その時に旅するのに役立てなさい』
お狐さま
『……ああ、皆ありがとうよ。私がいなくなっても、これからのこの地を、どうか、よろしく』
高瀬川の和樹
『ああ、請け負った。だがまだ諦めちゃねぇーからな、お方様!』
語り手
数字は減り
3
2
1
3
2
1
ゆり
『気張って行くわよ!』
高瀬川の和樹
『おう!』
風馬
『ああ!』
シロ
『うん!』
語り手
皆は、同時に駆け出すでしょう
手の中の糸玉は、埋められたところから一直線にひかれるように、くるくると回りながら、皆が走るあとを線のようにひかれて行きます
五色の糸が、夕方の藤葛木の中を伸びて行きます
糸がほどけてゆく度に、旅の中であった出来事が、不思議とみんなの頭の中に蘇って行きます
手の中の糸玉は、埋められたところから一直線にひかれるように、くるくると回りながら、皆が走るあとを線のようにひかれて行きます
五色の糸が、夕方の藤葛木の中を伸びて行きます
糸がほどけてゆく度に、旅の中であった出来事が、不思議とみんなの頭の中に蘇って行きます
シロ
その足で道と希望を繋ぐ。
あちこち走ったな、色々なとこに行ったな。
あちこち走ったな、色々なとこに行ったな。
風馬
硫黄のにおいがする山を、一面の雪の中を、海が見える街を、走ったな
高瀬川の和樹
走る後ろに水の流れができていく。
ああ、随分と色んな所に、帰ると約束をしたもんだ。
その全部は叶えらんねぇが、この千年が終わったなら、今際の際に行ってもいいかもな。
ああ、随分と色んな所に、帰ると約束をしたもんだ。
その全部は叶えらんねぇが、この千年が終わったなら、今際の際に行ってもいいかもな。
語り手
みんなは、時に森の中を、川の中を、線路の上を、街中の道の上をできるだけ一直線に
そしてその最中にも、地面は揺れ、みんなの足元をすくうようにのたうちます
それでも、みんなは走るでしょう
そしてその最中にも、地面は揺れ、みんなの足元をすくうようにのたうちます
それでも、みんなは走るでしょう
高瀬川の和樹
「てぇい!」
川の流れに乗って、走って、走って、揺れに足を掬われ転ぶままに、自ら作る水の流れに飛び込む。
水かきのある手で、鰭のある足で、泳ぐ!
川の流れに乗って、走って、走って、揺れに足を掬われ転ぶままに、自ら作る水の流れに飛び込む。
水かきのある手で、鰭のある足で、泳ぐ!
お狐さま
「縁の力よ、どうかこの地を守っておくれ。それが自然を縛り付けることとなろうとも、あといくばくかだけでいい。どうぞ畏み畏み……!」
シロ
「あんまりいそがない、いそがない、ていねいにていねいに……」
語り手
やがて、皆はそれぞれが走り始めた場所へと、入れ替わるようにたどり着きます
そこには、それぞれがそれぞれに埋め込み残した糸の端が
そこには、それぞれがそれぞれに埋め込み残した糸の端が
風馬
「あそこだな!」
ゆり
『辿り着いたら、自分の糸をつなぐのよ!』
高瀬川の和樹
「よし!」糸を繋ぐ!
風馬
『わかったぞ!』
シロ
糸を繋いで前足でペシペシ
語り手
みんながそれぞれに糸の端と端とをつなぎます
その刹那、糸で引いた線は強い光を放ちます
それぞれが導いた糸の上を、それぞれの力が迸り、藤葛木の上に大きな大きな星型を浮かび上がらせます
その光の線は更に複雑に、線を広げ、まるで蓋のようにして藤葛木の上に覆いかぶさります
その刹那、糸で引いた線は強い光を放ちます
それぞれが導いた糸の上を、それぞれの力が迸り、藤葛木の上に大きな大きな星型を浮かび上がらせます
その光の線は更に複雑に、線を広げ、まるで蓋のようにして藤葛木の上に覆いかぶさります
風馬
「わっ」
シロ
「ニャッ!?」
高瀬川の和樹
「おお……」
語り手
地面がうねろうとする力が、その蓋を跳ね上げようと抗うのを、蓋は抑え込もうと光を強めます
地鳴りと、それに抗う光の力が立てる轟音が、藤葛木を揺らします
地鳴りと、それに抗う光の力が立てる轟音が、藤葛木を揺らします
高瀬川の和樹
息を呑んでその様子を見つめる。
風馬
「こっ……こけ?」ふいに五芒星から視線を外し、夕日を見る
夕日から一筋の光が飛来して胸ポケットにとびこんできた
夕日から一筋の光が飛来して胸ポケットにとびこんできた
語り手
皆が祈るように見上げる
その星型の線は、
しかしこれまでに抑え込まれてきた鬱憤を晴らすように跳ね、光の線が千切れ砕かれそうになるほどに明滅します
その星型の線は、
しかしこれまでに抑え込まれてきた鬱憤を晴らすように跳ね、光の線が千切れ砕かれそうになるほどに明滅します
ゆり
『……足りない……?』
風馬
『そうか、この光をたどればみんないるぞ』
細い光を糸に重ねる
細い光を糸に重ねる
高瀬川の和樹
『風馬、その光は?』
風馬
『みんな、シャーリーだぞ』
シロ
『しーちゃん!?』
高瀬川の和樹
ふと、遠く離れた場所に居るのに、気配を感じ取った。
『ああ……、そうか。助けに来てくれたのか、あいつ。ここに、来てくれたのか』
『ああ……、そうか。助けに来てくれたのか、あいつ。ここに、来てくれたのか』
風馬
小さな光の燕が五芒星を駆け巡る
『みんながこれからも元気に過ごせますように……』
その想いを伝えに
『みんながこれからも元気に過ごせますように……』
その想いを伝えに
語り手
ゆりが不安そうに呟き、しかしみんなはその気配を確かに感じました
高瀬川の和樹
『……ありがとう。ありがとう、シャーリー。
お前にもどうか、元気な渡りがあるように』
お前にもどうか、元気な渡りがあるように』
風馬
『そうだな、“みんな”だな』
高瀬川の和樹
『そうだな。俺達、“みんな”だな』
『ひとりも欠けずに、みんなだ』
『ひとりも欠けずに、みんなだ』
ゆり
『そうか、みんな―――』
高瀬川の和樹
『シャーリー、ありがとよ! 土産話待ってるぜ!』
お狐さま
『例え、ここにあらずとも、みんなはつながっている』
シロ
『ありがとねー!』
『だいじょぶだよ、だいじょぶ!!』
『だいじょぶだよ、だいじょぶ!!』
風馬
『かみさま、おねがいします』
語り手
みんなが、そう見上げた時
光の星型は砕けました
光の星型は砕けました
シロ
『ニャーーーーーー!?』
風馬
『………』
語り手
いえ、砕けたのではありません
線は、ほどけ
そして、散ったのです
5つの方角へと
線は、ほどけ
そして、散ったのです
5つの方角へと
語り手
※ここから、マスターシーン入りまぁす
風馬
はぁい
高瀬川の和樹
はーい!
語り手
そこは、藤葛木から離れたところにある、お社でした
アスファルトで固められた石舞台のある不思議な神社の境内
アスファルトで固められた石舞台のある不思議な神社の境内
高瀬川の和樹
ふたわーーー!
シロ
「いのる」コマンドしなきゃ
風馬
しのぶーたつみー!
しのぶ
本殿の前で、錠前を開き、バイクスーツに身を包んだ男の子が一人
タツミ
「ヨメ、行くんだな」
しのぶ
「わ、びっくりした。……なんだ、タツミか」
タツミ
「あいつらが頑張ってる感じがした」
見上げる先には、朱の空を伸びる光の線
「群の仲間が困ってる時は、助けるのが群だ。だから俺様も行く」
見上げる先には、朱の空を伸びる光の線
「群の仲間が困ってる時は、助けるのが群だ。だから俺様も行く」
ルーク
「ですですなのです」
雪花
「冬はアイスも食べ頃だから、お土産もたくさん持ってきたよ」
しのぶ
「みんな……。うん、行こう。みんなは僕たちを助けてくれた。今度は僕らが助ける番だ。
……でも、乗り切れるかな……」
……でも、乗り切れるかな……」
高瀬川の和樹
ありがとうっ
タツミ
「ヨメはバイクになる。俺様が運転する」
雪花
「私が後ろに乗ってー」
ルーク
「ルークはねこになって、雪花ちゃんのリュックに入れば」
しのぶ
「なんとかなるかぁ」
男の子は苦笑して
本殿の扉を開きます
男の子は苦笑して
本殿の扉を開きます
語り手
そこには、一台のバイク
待ちきれぬというようにエンジンは既に暖まっていました
待ちきれぬというようにエンジンは既に暖まっていました
宮司さん
「……。縁とはけして切れぬ糸。行っておいで」
走り出し、空をゆく光の道へと舞い上がったバイクを、宮司さんは見送りました
走り出し、空をゆく光の道へと舞い上がったバイクを、宮司さんは見送りました
木雨
「……咲。私はちょっと出かけてくる」
咲
「河童さんたちを助けにゆくんだよね?」
木雨
「気付いてたのか」
咲
「うん。なんか急にそんな感じがしたの」
風馬
やったね木雨ちゃん、雪女にあえるよ!
ツクハ
「なんだ。貴様らも揃いか」
ツヅミ
「あの線でしょ? キラキラのやつ」
狸の女の子が指さす空には、遠く南から伸びる光の糸
狸の女の子が指さす空には、遠く南から伸びる光の糸
ニハル
「えー。ハルねむいのに……」
カイト
「ダメだぞ。ちゃんと助けてもらったら恩返しするんだ。俺なんか、助けられてばっかしだったんだから、今度はちゃんと恩返しするぞ」
高瀬川の和樹
ニハル、カイトくん、懐かしいなぁ
ツヅミ
「でもさ、どうやってお手伝いするの?」
ツクハ
「大丈夫だ、宛はある」
淡雪
「あらあら、皆さまおそろいで。そろそろおいでになる頃と思っておりましたわ。
あのご縁の糸を辿り、あの皆様へお力をお届けしようというのでしょう?」
あのご縁の糸を辿り、あの皆様へお力をお届けしようというのでしょう?」
風馬
あわゆきさんに「地鎮」って揮毫してもらえれば済みそう
ツクハ
「そういうことだ。頼めるな、文字神」
淡雪
「無論でございますわ。さ、綴。お手伝いなさい」
綴
「はい、母様」
語り手
遠く雪に覆われた鹿角の町で、それを見上げるものたちが、もういくつか
「おぅ、河童の」
「おぅ、河童の」
鹿児川の瑞樹
「よぅ、狸の大将じゃねぇか。どうしたぃ」
語り手
それは、大きな狸の大将と、少年の姿をした河童でした
二人は、並んで空を伸びる光の線を見上げながら
「どうもこうねぇもんだ。わざわざ言わせるたぁ、河童だけに水くせぇ」
狸の大将は、鼻をすすります
「俺らは手前と手前の倅、俺らと娘、互いに二代に渡って世話になったってぇわけだ。この恩、捨てて脇に置いとくほど、俺様は恩を知らねぇ獣たワケが違ぇのよ」
二人は、並んで空を伸びる光の線を見上げながら
「どうもこうねぇもんだ。わざわざ言わせるたぁ、河童だけに水くせぇ」
狸の大将は、鼻をすすります
「俺らは手前と手前の倅、俺らと娘、互いに二代に渡って世話になったってぇわけだ。この恩、捨てて脇に置いとくほど、俺様は恩を知らねぇ獣たワケが違ぇのよ」
シロ
ダブルおとんきたー
高瀬川の和樹
おとんsだ! いい会話だなぁ
語り手
それを聞いて、河童が笑います
鹿児川の瑞樹
「こいつぁありがてぇ、狸の恩返しときたもんだ」
語り手
「おぅよ、しかも手前と倅、俺らと娘」
鹿児川の瑞樹
「てこたぁ倍返し?」
語り手
「倍だとォ? 倍たぁ俺ら狸も舐められたもんだ」
鹿児川の瑞樹
「じゃ、末広がりに八倍返しで」
語り手
「そんなケチな男に見えるかね」
鹿児川の瑞樹
「百倍!」
語り手
「まだまだ、もう一声!」
鹿児川の瑞樹
「おっと、こりゃデカく出やがった、まさかまさかの」
風馬
八畳敷のk
高瀬川の和樹
きんのたm
語り手
まるで決まっていたかのような、はずみの良い会話に、狸の大将はにやりと笑います
「おぅよォ! たんたん狸の陰嚢袋、昔っから広さは千畳敷と決まってらァ! 野郎どもォ!」
『へぃ!』
景気の良い狸の大将の声に、その背後からたくさんの狸がそろって声を上げます
「受けた恩義、きっちりちゃっきり、千倍にして返ぇしてやろうじゃねぇか!
こいつはなんとも、狸なだけに太っ腹!」
「おぅよォ! たんたん狸の陰嚢袋、昔っから広さは千畳敷と決まってらァ! 野郎どもォ!」
『へぃ!』
景気の良い狸の大将の声に、その背後からたくさんの狸がそろって声を上げます
「受けた恩義、きっちりちゃっきり、千倍にして返ぇしてやろうじゃねぇか!
こいつはなんとも、狸なだけに太っ腹!」
語り手
ぽぉん、と景気の良い腹鼓が空に乗り、光の線を振るわせます
語り手
一方こちらは、その山の反対側の山の上
「まったく、なんとも下世話な話だこと。山向こうからですら濁声が響いて来やる」
白い着物の女の人が、眉をひそめてそれを聞いていました
「とはいえ、受けた恩は我らとて同じこと。お前たち!」
『へぇ、奥方さま!』
凛と澄んだ声に応え現れるのは、狐の群
「例え一倍なりとて狸の御大将に負けることまかりなりませぬ! 狐の気品、お見せしておやり!」
『合点承知!』
そうして吠える甲高い声も、腹鼓に乗って、光の線を振るわせるのでした
「まったく、なんとも下世話な話だこと。山向こうからですら濁声が響いて来やる」
白い着物の女の人が、眉をひそめてそれを聞いていました
「とはいえ、受けた恩は我らとて同じこと。お前たち!」
『へぇ、奥方さま!』
凛と澄んだ声に応え現れるのは、狐の群
「例え一倍なりとて狸の御大将に負けることまかりなりませぬ! 狐の気品、お見せしておやり!」
『合点承知!』
そうして吠える甲高い声も、腹鼓に乗って、光の線を振るわせるのでした
シロ
これは期待が持てますなぁー。
ここでっかい霊穴あいてるし。
ここでっかい霊穴あいてるし。
語り手
一方こちらは、そこから海を隔てた青森の土地
一郎
「……」
展示された立派なねぶたを前に、一人の青年
展示された立派なねぶたを前に、一人の青年
高瀬川の和樹
一郎さーーーん!
語り手
『一郎』
『一郎よ』
その頭に、確かに野太い声が一つ、聞こえていました
『一郎よ』
その頭に、確かに野太い声が一つ、聞こえていました
一郎
「……おう」
語り手
『いよいよ以て、彼の者らの一大事」
『これを捨て置く筋はあるまいな」
『これを捨て置く筋はあるまいな」
一郎
「あったりまえじゃ。受げだ恩返さねなんて、ねぶだ師の名折れよ」
阿弖流為
「うむ!」
坂上田村麻呂
「それでこそ蝦夷の益荒男!」
一郎
青年は、その両肩を確かに力強く大きな手でたたかれたのを感じました
風馬
ママーあのお兄ちゃん一人でしゃべってるー
シロ
帰ったんじゃなかったんだな。
阿弖流為
「ならば、我ら縁ある全ての者の力以て」
坂上田村麻呂
「彼の者らの援軍に、いざや南へと東へと立ち戻らん」
語り手
『応』
展示されたいくつものねぶたたち
日本武尊、清姫、楠木正成、そのほかそのほか……
それぞれに声が上がるのが聞こえました
展示されたいくつものねぶたたち
日本武尊、清姫、楠木正成、そのほかそのほか……
それぞれに声が上がるのが聞こえました
高瀬川の和樹
これは百鬼夜行ふたたび
風馬
狐狸もいるしなぁ
ユニティ
「……」
日本という国の中央、山の中の避暑地で、少年は、東から伸びる光の線を見上げていました
日本という国の中央、山の中の避暑地で、少年は、東から伸びる光の線を見上げていました
風馬
マグマ抑えの専門家モミジ様を顧問に
ヨシノ
「モミジさま助けてくれた人たち、頑張ってる。
行くんでしょ、ユニティ!」
行くんでしょ、ユニティ!」
ユニティ
「いや俺は……
なんて、今度はもう言ってる場合じゃないよな」
なんて、今度はもう言ってる場合じゃないよな」
ななくさ
「だと思ったでござる!」
いね
「ななくさくん、なんでちょっと困ってるの」
シロ
とうかっき神サマラッシュ
風馬
ユニティくん来たら大騒ぎやで
シロ
彼実体あるしな。
風馬
ちなこちらにもはぐれ宇宙人がいましてぇ
高瀬川の和樹
宇宙人同士の邂逅か
シロ
おっ。オトモダチできるかもじゃん。
みき
「大丈夫ですよ、ユニティくんなら一飛びで帰ってこれるんだから」
ユニティ
「ああ。それにウルトラマンが受けた恩義も返せないんじゃぁな。恰好つかない。
付き合ってくれよ。俺たち全員でウルトラマンユニティだろ、もう」
付き合ってくれよ。俺たち全員でウルトラマンユニティだろ、もう」
シロ
ユニティくん!!
いね
「ゆにてーくん、ちょっといい子になった?」
ヨシノ
「ユニティ、いい子!」
ユニティ
「子供扱いすんな、これでも俺はお前らよりよっぽど年上……
ま、いいや。とにかく行くぜ……ユニティ!」
男の子が光の短剣を振りかざすと、たちまち現れた5人のウルトラマンは光の線に乗るように飛び去って行きました
ま、いいや。とにかく行くぜ……ユニティ!」
男の子が光の短剣を振りかざすと、たちまち現れた5人のウルトラマンは光の線に乗るように飛び去って行きました
シロ
ウルトラマン界隈じゃ子供じゃん。
いねはトリとしてはおとなだもーん。
いねはトリとしてはおとなだもーん。
風馬
あと磐長姫さんちょっと稲荷神の寿命についてご相談がありましてぇ
紅葉
「……見てるだけか?」
女の子
「別に……私には関係のないことだよ」
紅葉
「以て回った言い方は苦手なのでな……敢えて言わせてもらえば―――」
女の子
「……わかってるよ。名前を貸した。縁は出来た。それが私が望んでいたことだ、って言うんでしょ」
紅葉
「わかっているならば、何よりだ。それじゃ、私は行ってくる」
魂だけのような、希薄な二人の会話
魂だけのような、希薄な二人の会話
女の子
「……手ぶらじゃ何だし、お土産でも持っていきなよ」
紅葉
「ああ、お前さまの力の一かけらな。確かに届けてやるとも」
そうして不思議な二人の会話は終わりました
そうして不思議な二人の会話は終わりました
加須 茜
「あれ? ……あれって」
バイクを停めてヘルメットを外して見上げるそこには、東から伸びる光の線
バイクを停めてヘルメットを外して見上げるそこには、東から伸びる光の線
シロ
お、CoC勢
風馬
あかねちゃん西にいたんや
カリス
「シロとか和樹の兄ちゃんとか、えーと、ふーまたちだ!」
後ろの席で、同じくヘルメットを外した女の子が万歳するように答えます
後ろの席で、同じくヘルメットを外した女の子が万歳するように答えます
加須 茜
「やっぱそうかぁ……なんか、そういう直感? ていうの? そういうのも当たり前になってきちゃったなぁ、あたしも」
風馬
〈神話〉技能10%くらいになってそう
シロ
正気度下がっちゃう!
……と思ったけど、ゆうこや勢に遭遇して神と旅してる時点でさがってても不思議ないな。
……と思ったけど、ゆうこや勢に遭遇して神と旅してる時点でさがってても不思議ないな。
カリス
「ねぇねぇ、アカネーーー」
加須 茜
「ああ、なんとなくわかるよ。あいつらがSOSってことでしょ。……直感で」
風馬
【アイデア】も成功しちゃった
カリス
「行こう行こう!」
加須 茜
「わかってるって……。あーあ、もうちょいであんたの故郷だったんじゃないの?」
カリス
「また来ればいいよ! アカネとバイク乗るの楽しいし! もっとたくさん乗ってお話できる!」
加須 茜
「って、高速代とか、宿泊費とかガス代とかね……
ま、いいか。バイク乗りはバイクに乗る理由があればそれで充分。行きますか!」
ま、いいか。バイク乗りはバイクに乗る理由があればそれで充分。行きますか!」
シロ
もう一周遊べるドン!
風馬
割のいいシティミッションで稼げば
語り手
二人はヘルメットをかぶると、Uターンして道を走り始めるのでした
語り手
飛び散った光の線
それらを、今までの旅で出会ったみんなが見上げたその時
ふしぎな、ほんとうにふしぎなことですが、藤葛木でそれを同じく見上げていたみんなの頭の中に
旅の中で出会ったみんなの顔が、まるで噴水が噴き出るように
その時の出来事と一緒に思い出されてきたのでした
そして、そんなみんなから伝わってくる
『助けに行く』
そんな気持ちが強く強く伝わってくるのでした
それらを、今までの旅で出会ったみんなが見上げたその時
ふしぎな、ほんとうにふしぎなことですが、藤葛木でそれを同じく見上げていたみんなの頭の中に
旅の中で出会ったみんなの顔が、まるで噴水が噴き出るように
その時の出来事と一緒に思い出されてきたのでした
そして、そんなみんなから伝わってくる
『助けに行く』
そんな気持ちが強く強く伝わってくるのでした
シロ
「アワワワワワワ」
割とキャパ越えてパニック状態。
割とキャパ越えてパニック状態。
風馬
「みんな……だ!」
語り手
風馬がつぶやいたその時
飛び散った光たちが、今度は一斉に、日本中の向こうから、こちらへと
よりふとく強い光となって、戻ってくるのが見えました
それは、バイクの少年たち、文字のあやかし、動物たち、ねぶたの神々、ウルトラマン、一台のバイク
飛び散った光たちが、今度は一斉に、日本中の向こうから、こちらへと
よりふとく強い光となって、戻ってくるのが見えました
それは、バイクの少年たち、文字のあやかし、動物たち、ねぶたの神々、ウルトラマン、一台のバイク
高瀬川の和樹
「ああ……、ああ……、そうか。
覚えててくれたんだ。助けてくれるんだ」
胸の奥から溢れ出す思い出に、胸が一杯になって、ぽろぽろと涙がこぼれる
「ああ、ああ、ありがとう、ありがとう……!」
覚えててくれたんだ。助けてくれるんだ」
胸の奥から溢れ出す思い出に、胸が一杯になって、ぽろぽろと涙がこぼれる
「ああ、ああ、ありがとう、ありがとう……!」
シロ
「みんなキタァァァァ!」
風馬
「おーい! こっちだぞー!」ぶんぶん手を振る
阿弖流為
「おう、風馬の坊主!」
風馬
「あてるい!」
坂上田村麻呂
「待たせたのう!」
高瀬川の和樹
「おお! 久しぶりだなぁ、おっさん達!」
シロ
「ねぶたぁぁぁぁ!」
しのぶ
「なんかすごい人たちまで来てるんだけど?!」
風馬
「しのぶ!」
高瀬川の和樹
「おお、しのぶ! タツミとは仲良ししてるか!?」
両目からぼろぼろと涙をこぼしながら、彼らを笑って出迎える。
両目からぼろぼろと涙をこぼしながら、彼らを笑って出迎える。
ニハル
「なにあれなにあれ、ウルトラマン!? こわいこわい!」
タツミ
「おぅ! もう大丈夫だぞ!」
シロ
「えっとえっとえっと」
名前が頭の中でぐるぐるしてる。
名前が頭の中でぐるぐるしてる。
しのぶ
「なんてとんでもない騒がしさ……」
阿弖流為
「騒がしいも何もあるものかよ、鉄馬の童」
シロ
「いっきにおまつりだぁぁぁ!」
坂上田村麻呂
「おぅよ、結び結んだ千代の縁」
ツクハ
「絡み絡んだ万代の縁」
鹿児川の瑞樹
「快刀乱麻に一刀両断、そのご恩返しの尾白道」
紅葉
「百鬼夜行と世に言えど、集い集いたるは八百万」
高瀬川の和樹
「なんだなんだ、ツクハに、紅葉様に、それに親父まで来てくれたのか。
やべぇ、照れくさくなってきた」
やべぇ、照れくさくなってきた」
木雨
「無粋な道理、そこのけそこのけ、神さん通る」
シロ
「わーい、つめたいほうのきーちゃん!」
高瀬川の和樹
「おお、木雨!」
阿弖流為
「無理を通して明けてみたれば大晦日」
シロ
今日大晦日だったの。
高瀬川の和樹
なるほど新年にこれは丁度よかった……!?
坂上田村麻呂
「蕎麦も手繰らず行きて見たればお正月たぁ」
阿弖流為
「こいつぁ春から」
みんな
『縁起が良いわぇ!』
シロ
えんぎがいいやぁ!
語り手
みんなの力が乗った太い線は、藤葛木の上へと集まります
風馬
歳神「え、なんかパーティはじまってんですけど」
シロ
おいでおいでー。
干支もおいで~
干支もおいで~
シロ
五芒星の道を追って走る。
淡雪
「皆さまのお力、束ねて編み上げまする」
綴
「あちらをこちら、そちらをどちら」
風馬
「あわゆき! つづり! たのむ!」
高瀬川の和樹
「淡雪ぃ、綴も、あんときゃ世話んなったなぁ!」
淡雪
「とんでもございません。わたくしにできることなどこの程度」
綴
「これも皆さまのご縁のなしたる故のこと」
語り手
壊れ弾けた星型の上に、青白く編み上げられたもう一つの陣が敷かれてゆきます
それらを見上げ、つないだ縁に心が震えたのは
決してみんなだけではありませんでした
それらを見上げ、つないだ縁に心が震えたのは
決してみんなだけではありませんでした
高瀬川の和樹
「ああ、すげぇや、こんだけの連中に会って、こんだけの連中に世話んなったのに。みぃんなみんな、名を覚えてる。思い出せる。これが、縁なんだなぁ……」
加須 茜
「世話になったのはこっちだって」
みき
「これから、それをお返しします!」
紅葉
「縁は、与え与えられるのみにあらず。そのめぐりは、尾を呑んだ蛇のごとく周り、より強いものとなってゆく」
お狐さま
「ああ……それが、縁の本当の……」
見上げるお狐さまの目にも光るものが見えます
見上げるお狐さまの目にも光るものが見えます
高瀬川の和樹
「そうだなぁ……
これが、『ともに』行くってことなんだ」
これが、『ともに』行くってことなんだ」
シロ
曲名回収!
高瀬川の和樹
これは回収せずにはいられないッ!
シロ
かたりてたいへんだなって
風馬
何人おんねんって話で
高瀬川の和樹
それよ 壮観 ありがてぇ
シロ
一杯喋るだけじゃなくて、きりかえまくらなきゃいけないのたいへんすぎる。
高瀬川の和樹
それな これノーミスでやってるのすごい
シロ
いまここに「ふしぎ」が何点集まってるんだろうな。
語り手
「あれは……ウルトラマン?」
「ママ! ウルトラマンが来てくれた!」
見上げる町の人たちが、声を上げます
「ああ……あれは神様たちなのか……」
「ママ! ウルトラマンが来てくれた!」
見上げる町の人たちが、声を上げます
「ああ……あれは神様たちなのか……」
風馬
ほらあ目立っちゃった
シロ
「やくそく、はたせたかな。
おばけはすごいんだぞ。えっへん」
おばけはすごいんだぞ。えっへん」
高瀬川の和樹
「茜、みき、それに…… おお、ユニティじゃねぇか! 来てくれたのかよ!」
風馬
『やくそくだぞ』
ユニティ
『ああ、約束したからな』
高瀬川の和樹
『独りじゃねぇよ、ゆり。俺達がここに縛られてもさ。
俺達には、お前には、これだけの友達がいる。縁がある。繋がりがある』
『だろ?』
俺達には、お前には、これだけの友達がいる。縁がある。繋がりがある』
『だろ?』
ゆり
『ええ……そうね。これが、これがほんとうにともにあるということ』
シロ
割と今回神様達ほいほい来てるし、我らもちょっと神格上げれば旅行くらいー
語り手
「この土地を、見放さずにいてくれるのか」
呟くのは市長さん
「これだけのみんなが守ってくれる、この土地」
「俺たちが生まれて育ってきた、この土地を」
「少しくらい傷ついたから、って俺たちが捨てて行くなんて、そんなこと」
見上げる町の人たちは、集まって行く縁の姿に、いつの間にか、涙をこぼしていました
呟くのは市長さん
「これだけのみんなが守ってくれる、この土地」
「俺たちが生まれて育ってきた、この土地を」
「少しくらい傷ついたから、って俺たちが捨てて行くなんて、そんなこと」
見上げる町の人たちは、集まって行く縁の姿に、いつの間にか、涙をこぼしていました
語り手
その中には、川から見上げるナマズたちの姿も
「やりやがったなぁ、あいつらァ……
町のために、これだけのお人らが来てくれる。なんてもったいねぇことなんだい……」
「やりやがったなぁ、あいつらァ……
町のために、これだけのお人らが来てくれる。なんてもったいねぇことなんだい……」
語り手
そうした町の人たちの心が、迎えるようにその光を見上げた時
ふしぎなことが起こりました
集まり、淡雪に編まれた光の線が、赤く、違う別の姿へと
ふしぎなことが起こりました
集まり、淡雪に編まれた光の線が、赤く、違う別の姿へと
淡雪
「これは……」
高瀬川の和樹
「おお?」
淡雪
「カタカムナ。文字よりもより純粋な、音そのもの。
町の皆さまのお心が軸になって、力が、より町を想うおもいがそれらを中心に渦を巻いて」
町の皆さまのお心が軸になって、力が、より町を想うおもいがそれらを中心に渦を巻いて」
ゆり
『軸が……できた』
『みんな、糸玉はまだ手元に残ってる?』
『みんな、糸玉はまだ手元に残ってる?』
語り手
みんなの手の中には、まだいくらかの塊が残っています
高瀬川の和樹
『ああ、そうか……、届いたんだ。ここの連中にも』
糸玉に視線を降ろす。
糸玉に視線を降ろす。
シロ
『あるよー!』
あっちこっち駆け回ってたけど。
あっちこっち駆け回ってたけど。
風馬
『あるぞ。シャーリーのもある』
ゆり
『もうひとっ走りするわよ! 陣を敷きなおす!』
シロ
『もういっかい!』
お狐さま
『走るとも!』
高瀬川の和樹
『おう!』
風馬
『わかった!』
語り手
みんなは駆け出します
再び引かれる5色の光
地面はまだ揺れていました
けれどそれらに足を取られても
町の人たち、動物たち、そしてシャーリーが連れて来てくれた鳥たちが代わりに拾い、手伝い繋げてくれるでしょう
再び引かれる5色の光
地面はまだ揺れていました
けれどそれらに足を取られても
町の人たち、動物たち、そしてシャーリーが連れて来てくれた鳥たちが代わりに拾い、手伝い繋げてくれるでしょう
シロ
軽やかに踊るように道を繋ぐ。
高瀬川の和樹
泣きながら、笑いながら、唇いっぱいに笑いを浮かべて、泳ぐ。
風馬
「あっちにまっすぐだ、おねがいだぞ!」
語り手
「おぅ、まかしとけ!」
高瀬川の和樹
落とした糸を拾ってくれたのは、泳いできた大鯰だった。
「うぉわっ……!」
「うぉわっ……!」
語り手
「おっと、水そのものなら、俺らのショバだ!」
ナマズが加えて水の中を進みます
ナマズが加えて水の中を進みます
淡雪
「綴、わたくしたちも、今一度!」
綴
「はい、母様!」
語り手
さて
起きた奇跡をどこまで高めることができるか
皆さまに残された最後の、【ふしぎ】、【おもい】、そして
【おもいで】の全てを合算してください
起きた奇跡をどこまで高めることができるか
皆さまに残された最後の、【ふしぎ】、【おもい】、そして
【おもいで】の全てを合算してください
計算
シロ
c13+9+28 c(13+9+28) > 50
高瀬川の和樹
c(25+13+23) c(25+13+23) > 61
風馬
《ふしぎのしな》つかえます?
《すごいふしぎ》の【ふしぎ】か【おもい】2倍換算:《ふしぎのしな》
《すごいふしぎ》の【ふしぎ】か【おもい】2倍換算:《ふしぎのしな》
語り手
使えます!
風馬
c(18×2+18+33) c(18×2+18+33) > 87
高瀬川の和樹
合計61!
c(50+61+87) c(50+61+87) > 198
全員合計198点!
c(50+61+87) c(50+61+87) > 198
全員合計198点!
シロ
あと2シャーリーからもらっていい?w
語り手
これにシャーリーの分も加えて
風馬
c(10+18+9) シャーリー c(10+18+9) > 37
c(198+37) c(198+37) > 235
c(198+37) c(198+37) > 235
語り手
235点
ありがとうございます
それでは
ありがとうございます
それでは
シロ
おまつり二回分くらい?
風馬
コロニーレーザー防げそう
語り手
藤葛木の上に描かれた光の線は
力強く3つの陣を描き、その中央を一つの線が軸となるように貫きます
そのとき起こったふしぎは、きっとこの場に集まった全ての者にとって、見た事も無い、この先もまず見ることのないものとなったでしょう
それらの光の線は混じり、より強い光となったかと思うと、一度ほどけ、みんながこれまでに集めてきた方々のお名前となり並んだあと
更に縫い合わされ、まるでつなのようになったかと思うと、一つのお名前へと編み上げられたのです
力強く3つの陣を描き、その中央を一つの線が軸となるように貫きます
そのとき起こったふしぎは、きっとこの場に集まった全ての者にとって、見た事も無い、この先もまず見ることのないものとなったでしょう
それらの光の線は混じり、より強い光となったかと思うと、一度ほどけ、みんながこれまでに集めてきた方々のお名前となり並んだあと
更に縫い合わされ、まるでつなのようになったかと思うと、一つのお名前へと編み上げられたのです
高瀬川の和樹
おっ
シロ
おきつねさまクルー?
語り手
『八束水臣津野命』
シロ
「なに? なに? なんてかいてあるの??」
語り手
そう思った瞬間、藤葛木に影が落ちました
それは、山々の向こうに立つ、大きな大きな、大きな姿
それは、山々の向こうに立つ、大きな大きな、大きな姿
風馬
「だれかいる!」
高瀬川の和樹
「おあ」
お狐さま
『ヤツカミズオミツノミコト……』
高瀬川の和樹
領土拡大(物理)した神さんじゃないですか
シロ
はちろーさん?
シロ
「ピャッ!?」
語り手
彼は、そのたくましいいくつもの腕に、強靭な太い綱を持ってそこに立っておりました
その綱は、全て、みんなが集めてきたご縁の糸を束ね上げたもの
その綱は、全て、みんなが集めてきたご縁の糸を束ね上げたもの
シロ
あー。
風馬
龍脈緊縛プレイしちゃうの
高瀬川の和樹
「おああああ……」
語り手
『編みも編み上げたり縁の綱』
太く大きな声が響きます
太く大きな声が響きます
シロ
(びっくり気絶中)
風馬
「か、かみさまだ……」
語り手
その手から綱が、空の方々へと伸びて行きます
綱は、日本中の島という島、山と言う山へと届き
『日ノ本の島々山々、全て縛り編み上げよう』
『災禍災厄調伏、家内安全、天地豊穣』
それらの綱が強く引き絞られると、大地がぎしぎしみしみしときしむように鳴りました
『美事なり、天地に生きる者。幾久しく健やかに生きるが良い』
綱は、日本中の島という島、山と言う山へと届き
『日ノ本の島々山々、全て縛り編み上げよう』
『災禍災厄調伏、家内安全、天地豊穣』
それらの綱が強く引き絞られると、大地がぎしぎしみしみしときしむように鳴りました
『美事なり、天地に生きる者。幾久しく健やかに生きるが良い』
シロ
大地の震えで起きてもっかい腰を抜かした。
高瀬川の和樹
「ああ……、ありがとう、有難う御座います」
思わず、膝を折って平伏す。
思わず、膝を折って平伏す。
語り手
地面の揺れは、いつの間にかぴたりと止んでいました
高瀬川の和樹
「有難う御座います……
なあ、ああ、神様。縁の神様。ひとつだけお願いが御座います」
なあ、ああ、神様。縁の神様。ひとつだけお願いが御座います」
語り手
『申してみよ』
高瀬川の和樹
「いま消えようとしている神の魂を、その綱で繋いでは下さいませんか。
かれもまた、この地に縁を結ぶ者にございます」
かれもまた、この地に縁を結ぶ者にございます」
お狐さま
「和樹……」
高瀬川の和樹
「この地の縁を、ながらく守ってきた者にございます。
どうか、どうか」
どうか、どうか」
シロ
「あとねあとね、ゆーちゃんにふるさとをあげたいの」
ゆり
「シロ、あんた……」
風馬
「……ああ、きつねとゆりをくっつけてくれ!」語弊?
ゆり
「はぁ!?」
お狐さま
「いや、えっ?」
高瀬川の和樹
「ああ、そういうこと」
シロ
語弊!!
風馬
語弊かなあ?
シロ
たぶん。
いやどうだろう。くっついてみるのもいいかもしれないよ。
みんな来てるし祝言挙げちゃおうぜ!!
そんな関係じゃなかったらごめんなだけどな!!
いやどうだろう。くっついてみるのもいいかもしれないよ。
みんな来てるし祝言挙げちゃおうぜ!!
そんな関係じゃなかったらごめんなだけどな!!
風馬
きつねの地縁とゆりの地縁をそれぞれ綱でくっつけてくれ⇒略⇒きつねとゆりをくっつけてくれ!
シロ
間違ってなくない?
語り手
山の向こうの巨人は、ふふ、とそれだけで山が震えるような笑みをこぼしました
『この綱を編み上げたるは、主らの縁。我はそれをただ引いたのみ。さらばその利益は主らにもたらされよう」
『実に、実に美事也』
『大義であった』
そう言うと、巨人は呵々と笑って、霞の向こうへと消えてゆくのでした
『この綱を編み上げたるは、主らの縁。我はそれをただ引いたのみ。さらばその利益は主らにもたらされよう」
『実に、実に美事也』
『大義であった』
そう言うと、巨人は呵々と笑って、霞の向こうへと消えてゆくのでした
シロ
「ありがとーーーーー!」
なまえわかんないけど。
なまえわかんないけど。
高瀬川の和樹
感謝を込めて、深く、深く平伏す。
語り手
気が付くと
そこには、ただ静かな夕焼けに染まる町だけがありました
そこには、ただ静かな夕焼けに染まる町だけがありました
シロ
「……」
風馬
「……じしん、とまったか?」
語り手
各地から集まっていたように感じた皆の姿もそこには無く
あれだけうねるようだった地面も、静かにそこにありました
あれだけうねるようだった地面も、静かにそこにありました
シロ
結局何が起きたんだろう。よくわかってない。
でもたぶんめでたし。
でもたぶんめでたし。
ゆり
『とんでもないことだったわね……』
高瀬川の和樹
『おう。全くとんでもねぇや。千年分の魂が消ちまった』
シロ
『よかったねぇ』
風馬
『みんな、きてくれたな』
高瀬川の和樹
『ああ、だな。皆が皆来てくれるとはなぁ』
シロ
あのでっかいスネ
こすりたかった。
こすりたかった。
ゆり
『ていうか、そうだ、狐は!?』
シロ
『お方様?』
風馬
『きつね!』
お狐さま
『……いるよ』
静かな声が、インカムの向こうから聞こえます
『なんとも、恐れ多いことだったね……』
静かな声が、インカムの向こうから聞こえます
『なんとも、恐れ多いことだったね……』
シロ
『おかたさまー!!』
風馬
『いるぞ、ちゃんといるぞ!!』
高瀬川の和樹
『お方様! 調子はどうよ、大丈夫そうか!?』
お狐さま
『ああ、まったくもって問題ない』
シロ
お方様のとこに行こう。
風馬
駆け出す
高瀬川の和樹
『そうか……、ああ、そうかぁ……』
気が抜けてへなへなと足が崩れるのを感じながらも、這うようにしてお山の前へと戻る。
気が抜けてへなへなと足が崩れるのを感じながらも、這うようにしてお山の前へと戻る。
語り手
みんなが、お山の前まで戻ってくると
そこにはお狐さまの姿もありました
そこにはお狐さまの姿もありました
お狐さま
「むしろ少し前よりも元気なくらいさ」
シロ
「よかったねーよかったねー!」
高瀬川の和樹
「ああ、よかったよう、よかったよ、お方様……」
よろよろと歩きだして、お方様の胸に飛び込む。
よろよろと歩きだして、お方様の胸に飛び込む。
風馬
「ほんとか! よかった!」
お狐さま
「まさか、あのようなことが……」
シロ
集まったみんなの足でスラロームする。
風馬
「でっかいかみさまだったなー」たぶんちがう
お狐さま
「私などのために、あのような神様のお力を分けていただくなんて……」
語り手
そう、お狐さまが口にした途端
ぱぁん、という音がまた響きました
ぱぁん、という音がまた響きました
ゆり
それは、ゆりの張り手
シロ
ゆりびんた
風馬
あげいん
お狐さま
「いたい!?」
風馬
「わっ、な、なんでだ。まだおこってたのか」
ゆり
先刻とは逆の打たれた頬を押さえるお狐さまに、
ゆり
「なんか、なんて二度と言わない!
あたしやみんなが、何のために頑張ったと思ってんの!
半分はあんたのためなんだから!」
あたしやみんなが、何のために頑張ったと思ってんの!
半分はあんたのためなんだから!」
シロ
「ヒクツなのはよくない」
シロ
「あとぼーりょくもよくない」おもったけどいわない。
高瀬川の和樹
「おうおう、その通りだ。そりゃあの神様に比べりゃあ俺達みんな小っせぇけどさ、それでもお方様はお方様だよ。なんかじゃねぇ。
俺達やゆりが、なんかじゃねぇようにさ」
俺達やゆりが、なんかじゃねぇようにさ」
風馬
「和樹もおこってるのか、困ったな」
お狐さま
「そうか……」
お狐さまは、両方の頬っぺたを押さえながら、
お狐さまは、両方の頬っぺたを押さえながら、
シロ
「おこってるの?
しんぱい?」
しんぱい?」
お狐さま
「大丈夫、もう怒られないようにするから」
風馬
「そうか、じゃあないしょもなしだな!」
お狐さま
「ああ、そうだね……」
風馬
「あいたくなったらすぐよぶんだな!」
お狐さま
「ああ、そうするよ」
語り手
みんながそうしてお山の前で話している頃
最後のふしぎが、藤葛木の町を覆っていました
町に住んでいる人たちは、今日起きたすごい出来事を、さっぱりと忘れてしまっていたのです
でも、それでも
この町がもう大丈夫なのだということと、この町が自分たちにとって大切なものであったことだけは、強く強く心に残っていました
最後のふしぎが、藤葛木の町を覆っていました
町に住んでいる人たちは、今日起きたすごい出来事を、さっぱりと忘れてしまっていたのです
でも、それでも
この町がもう大丈夫なのだということと、この町が自分たちにとって大切なものであったことだけは、強く強く心に残っていました
高瀬川の和樹
お、アフターケア万全
風馬
万事ウルトラマンがどうにかしてくれました
シロ
スマホやネットに残った証拠はぼけたり消えたりするのかなぁ?
高瀬川の和樹
じゃないかなぁ? ふしぎぱわーだし
不思議なブレ写真だけが残る
不思議なブレ写真だけが残る
風馬
ねぶたのドアップ
語り手
みんながそのことを知るのは、次の日より後になってのことでしたが
風馬
お、朝になる? 朝になる?
高瀬川の和樹
風馬くんコケコッコーする?
語り手
少なくとも、もう、この町から離れようという人はおらず
いつか、市長さんの町への想いも知ってゆくことになるのでしょう
そして、しばらくは町の混乱の収束のお手伝いをする日々が過ぎたあと
また、新しい朝がやってきました
いつか、市長さんの町への想いも知ってゆくことになるのでしょう
そして、しばらくは町の混乱の収束のお手伝いをする日々が過ぎたあと
また、新しい朝がやってきました
シロ
結局ここのかみさまは誰になったのだ。
語り手
神様自体はいらなくなりました
でもお社はお引越しして、町のにぎやかなところに
でもお社はお引越しして、町のにぎやかなところに
シロ
交代話自体がなくなったって事でいいのかな。
語り手
そうそう
シロ
ああ、支える役目、神柱てきなのがなくなったわけね。
高瀬川の和樹
ああー、なるほど。軸ができたんだ。
シロ
んでお方様が、比較的自由に動けるそこの神様として落ち着いてると?
語り手
まさしくそういうことです
というより、お狐さまも町の外にも出られるようになりました
というより、お狐さまも町の外にも出られるようになりました
風馬
めでたしめでたし
風馬
きつねの山に登って町を見下ろす
稲荷木の大地にしっかりと足をふんばり
息をおおきく吸い込んで
力いっぱい叫ぶ
「あーりーがっとーぉー!!!」
稲荷木の大地にしっかりと足をふんばり
息をおおきく吸い込んで
力いっぱい叫ぶ
「あーりーがっとーぉー!!!」
語り手
ひと際、澄んだ冬の朝の空気に、綺麗な声が響いてこだましてゆきました
高瀬川の和樹
「んにょえ」
稲荷木の朝を照らす大声に、惰眠を貪っていた河童が飛び起きた。
稲荷木の朝を照らす大声に、惰眠を貪っていた河童が飛び起きた。
ゆり
「あんたね、やめなさいよ。いくら田舎町だからって、迷惑でしょうが」
シロ
「ねむー」
語り手
さてさて
あれから数日して、
ようやく落ち着いた朝、みんなはゆりに呼ばれてお山の下におりました
あれから数日して、
ようやく落ち着いた朝、みんなはゆりに呼ばれてお山の下におりました
シロ
「きたぞー」
高瀬川の和樹
久しぶりにバニラの香りの煙をくゆらせながら、お山の参道を歩いてくる。
その手には小さな煙草入れ。
「よう」
その手には小さな煙草入れ。
「よう」
ゆり
「お、来たわね」
その後ろには、見慣れたキャンピングカー
その後ろには、見慣れたキャンピングカー
風馬
「どうした、ごはんはまだだぞ」
ゆり
「朝ごはんはテキトーにビニ飯よ」
シロ
「でかけるのか?」
ゆり
「何言ってんの。あんたたちも行くのよ」
シロ
「ドコへ?」
高瀬川の和樹
「お、何だ何だ。今度はお方様本体も含めて旅か?」
ゆり
「お世話になったら、お礼回り! 社会人としてのジョーシキよ、ジョーシキ」
風馬
「たびか!?」
高瀬川の和樹
「俺達社会人じゃねぇな! だが、そいつぁいい案だ」
お狐さま
「えっ、私もかい」
シロ
「シャカイジン??」
お狐さま
今は新しくお引越しした神社の宮司としてお仕事しているお狐さまです
高瀬川の和樹
「そりゃあ世話んなった筆頭だろう、お方様」
お狐さま
「な、なるほど、それもそうか……」
シロ
「わぁい、お方様といっしょー!」
シロ
さすがに狭そうだと思ったけど今回はシャーリー不在だから人数は変わっていないのだった。
おきつねさまもコンパクトになれば状況は一緒だ!
おきつねさまもコンパクトになれば状況は一緒だ!
お狐さま
「じゃぁ、また分身を……」
言って、息吹を手の中に吹き込もうとしたお狐さまの頭を
言って、息吹を手の中に吹き込もうとしたお狐さまの頭を
ゆり
ぱぁん、とゆりが叩きました
お狐さま
「いたい!」
高瀬川の和樹
「ゆり、このタイミングは言語でよくねぇか?」
ゆり
「あ、ごめん、つい」
高瀬川の和樹
「癖かよ」
シロ
「シリニシカレテルんだぞ」
シロ
肉体言語か。
ゆり
「あんたも出られるようになったんだから、直接行くのよ」
お狐さま
「わ、わかったよ……。お正月の騒ぎも落ち着いたから、叩かないでおくれよ」
シロ
お方様の扱いがどんどん雑になっていないか。
風馬
「やったな!」
ゆり
「さ、それじゃ乗った乗った!
和樹は、また運転よろしく!」
和樹は、また運転よろしく!」
シロ
「のるー! すわるー!
お方様とトランプするー!」
お方様とトランプするー!」
風馬
「……ほら、きつね。こっちだ」後部座席のドアを
高瀬川の和樹
「おう!」
お狐さま
「ああ、なんだか慣れてるような不慣れなような……とらんぷ、って何だい」
シロ
「ばばをね、ぬくの!!!」
風馬
ゆりとシロときつねが乗り込んだのを見届けて助手席に飛び乗る
高瀬川の和樹
「つか、お方様込みじゃちょっと狭くねぇか? 車種グレードアップしてくれよ」
ゆり
「OK」
高瀬川の和樹
「お、やった」
言いながら、もう慣れた調子で運転席へ乗り込む。
言いながら、もう慣れた調子で運転席へ乗り込む。
シロ
おそるべしナノマスィーン
ゆり
ゆりがそういうと、ぐっと車が大きくなり、和樹の運転席からの高さが上がりました
「モーターホームにしといたわよ」
(観光バスベースのキャンピングカー)
「モーターホームにしといたわよ」
(観光バスベースのキャンピングカー)
シロ
でけぇ
風馬
和樹さん大型持ってるの?
シロ
どうだっけ。持ってた気も。
風馬
「すごいな!」
ゆり
「リビングルーム付き、寝室は3室、シャワーとトイレもあるわよ」
シロ
「わぁい!」
ゆり
「さ、それじゃ出発!」
気にせず助手席ではしゃぐように両手を上げるゆり
「まずは、二和よね、やっぱり!」
気にせず助手席ではしゃぐように両手を上げるゆり
「まずは、二和よね、やっぱり!」
高瀬川の和樹
「俺中型限定なんだけど……、ま、いいか!」
シロ
もってなかった。
ゆり
「事故ったり捕まらなきゃ大丈夫よ」
高瀬川の和樹
「前者はともかく後者は保証できねぇなぁ」
ゆり
「どのみち、ナンバーも偽造なんだし」
シロ
追われたらまける能力持ちがいるから……
高瀬川の和樹
「ま、いいか。そんときゃ適当に誤魔化してくれよ。
ようし、そんじゃ出発だ!」
ようし、そんじゃ出発だ!」
お狐さま
「なんだか恐ろしい話をしてないかい……?」
リビングでシロにトランプを教えてもらいながら
リビングでシロにトランプを教えてもらいながら
シロ
「しゅっぱーーーつ!」
ゆり
「ラジオつけるわよ。やっぱり、旅にはBGMが無いとね」
風馬
ウィンドウを下して町をちらり
語り手
そうして、大きな大きな車は、たくさんのみんなを連れて走り出します
シロ
「いってきまーーーーす!」
語り手
窓からは、懐かしい藤葛木の空気が流れ込んできます
風馬
「またなー!」
高瀬川の和樹
「ああ……、」
流れ込む空気に、胸がいっぱいになる。
その空気を、感嘆の息とともに吐きだして。
「行ってきます」
そう、呟いた。
静かにアクセルを踏み込む。
流れ込む空気に、胸がいっぱいになる。
その空気を、感嘆の息とともに吐きだして。
「行ってきます」
そう、呟いた。
静かにアクセルを踏み込む。
シロ
その車にツバメが並行して飛んでるんだよきっと。
ゆうやけこやけ
~~~旅するゆうこや~~~
完
高瀬川の和樹
ありがとうございましたーーーーーーーーーーーーー!!!!!
シロ
ありがとうございましたーーー!
そしてお疲れ様でした!
そしてお疲れ様でした!
風馬
ありがとうございましたー!!
語り手
お疲れさまでした、お付き合いありがとうございました
高瀬川の和樹
楽しかった! 面白かった! まさか最後にこんなのが待ってるとは! 素敵!
大長編で最後がこれなのすごすぎる
そして、どうなるかと思ったけど、ちゃんと「旅するゆうこや」で終われたのもすごい
大長編で最後がこれなのすごすぎる
そして、どうなるかと思ったけど、ちゃんと「旅するゆうこや」で終われたのもすごい
シロ
ちなみにこのシリーズ初回のログ日付が2022年1月25日
風馬
たびはつづく!
語り手
まる2年かー
高瀬川の和樹
ですね~~~
丸二年の旅を越えて無事大団円
丸二年の旅を越えて無事大団円
風馬
つまり西も旅しようとすると4年かかる
高瀬川の和樹
かかるわけですね
シロ
沖縄まで行くと五年くらい?
高瀬川の和樹
そうなる
語り手
エンディングロールでは様々な土地で旅を楽しんだり、また新たなご縁を結ぶ皆さんの姿が
風馬
アマテラス「えー」
スサノオ「うちにも」
オオクニヌシ「くればよかったのにー」
スサノオ「うちにも」
オオクニヌシ「くればよかったのにー」
高瀬川の和樹
そうそう、今度こそ西へ行く面々の姿もあるはず
それこそ出雲とかIKOUZE
それこそ出雲とかIKOUZE
シロ
神在月の出雲でサインを貰いまくる。
今度はミーハーで。
今度はミーハーで。
お狐さま
「ゆり、もうお名前をいただかなくていいんだよ」
風馬
友人帳何巻いるんや
ゆり
「バカね、御朱印よ」
高瀬川の和樹
「名刺作ってこ」
シロ
「すたんぷすたんぷー!」
風馬
京都「ほーん」
高瀬川の和樹
国生みの島、淡路島に来てくださってもいいのよ
シロ
でっかいうずみにいくー!
でね、ももたろさんにあいたいの。
でね、ももたろさんにあいたいの。
ゆり
ヤツカミズオミツノミコト
「その湖、ワイが富士山用に掘った穴やで」
「その湖、ワイが富士山用に掘った穴やで」
高瀬川の和樹
渦潮も見においでおいで
風馬
海彦「なんやこいつら」
高瀬川の和樹
「どもー、ミーハー観光客です」
シロ
えにっきかこう。
語り手
毎日が夏休み
風馬
ゆりさん貯金大丈夫?
シロ
せやな
高瀬川の和樹
おっと別のお話(BBT)になってしまう>毎日が夏休み
シロ
それもせやな
この時BBTでは終わらない夏休みの話をやっていた。
ゆり
ゆりは相当セレブだし大丈夫さ
高瀬川の和樹
やったぜゴージャスな旅しよう
和歌山の超バブリーホテル泊まろう
和歌山の超バブリーホテル泊まろう
シロ
ゆりさん絶対本人が思ってるよりつながりあるよな。
ゆり
でも全部ビジネスだからなぁ
風馬
ゆりさん鈴鹿で爆走しようぜ
高瀬川の和樹
人脈という意味では「つながり」ではある>全部ビズ
つまり今回でプライベートのつながりもできてゆりさんthe最強では?
つまり今回でプライベートのつながりもできてゆりさんthe最強では?
シロ
それもまた「いと」
ゆり
ゆりの個人的荷物の中の名刺入れ(相当数バック数)の量と中身を見てしまった和樹
高瀬川の和樹
「WAO」
和樹はびっくりした!
和樹はびっくりした!
シロ
気絶級?
ゆり
小さくは無限やらNISMOとかから始まり日産とかトヨタとか三菱航空とか
高瀬川の和樹
しばらくフリーズしてるかも
ゆり
世界線がつながってたら「トニー・スターク」とかも入ってそう
「ブルース・ウェイン」とかも
「ブルース・ウェイン」とかも
風馬
その世界だと宇宙人ともつながる可能性高いんですが
高瀬川の和樹
「俺も何か能力生かしてビズできねぇかな……」とか一瞬考えるも、
「やっぱ勤め人は性にあわねぇや」と投げる和樹
「やっぱ勤め人は性にあわねぇや」と投げる和樹
風馬
「そうか、ゆりといssモゴモゴ」
高瀬川の和樹
「?」
ゆり
宇宙人つながりで「外来星人0号メフィラス」とかも
シロ
メフィラスと酒飲むゆりさんか
高瀬川の和樹
ビズ経験豊富なゆりならそれなりに渡り合えそう
ゆり
車でかくしたりちっさくするのにβカプセルの技術が
シロ
既にびじねすかんけいでしたか。
ユニティ
「ゆり、ちょっと話があるんだが」
風馬
ほら宇宙人きちゃったじゃん
シロ
地球消されちゃう
語り手
「地球の皆さんにお土産があります」
シロ
ゼットンはオカエリ下さい
コメント By.シロ
ながいながい旅の果て、全てを手繰って全てを集めて、引き寄せた縁は。
ここに稲荷木の物語はおしまいとはじまり。
本当に色々あったけど、とにかく語り手、ありがとう、お疲れ様。
ながいながい旅の果て、全てを手繰って全てを集めて、引き寄せた縁は。
ここに稲荷木の物語はおしまいとはじまり。
本当に色々あったけど、とにかく語り手、ありがとう、お疲れ様。
第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』
これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。