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▼カリスの事情▼


カリスともうひとりについて
一柱の女神がいました。
何を思ったかは彼女にしか分かりませんが、ある時彼女は己を二つに裂きました。
それにより彼女は、幼いカリスと、乱暴なサメカリスというふたつの神格に別れました。
カリスが眠ればサメカリスが、サメカリスが眠ればカリスが。ふたりは互いを知ることなく、自分の真の姿も忘れて過ごしていました。

とある事件をきっかけに元に戻った彼女は、それぞれを好いてくれた人たちとの繋がりを大事に思い、再び自分を二つに分けたのでした。


こんばんは
高瀬川の和樹
ヨイショォ
語り手
います
風馬
Cocco
高瀬川の和樹
つよくはかない
シャーリー
ものたち?
高瀬川の和樹
ものたち
シロ
ワタシガキタ!!
チコクシタ
風馬
コンコン
語り手
咳がとまらぬ
高瀬川の和樹
コンバンハ
風馬
おだいじに・・・
シロ
こんばんはー
龍角散ダイレクト飲んどこう
シロ
ピーチ味が美味しいと思います。
語り手
ふかいとこのやつだから
語り手
せきどめシロップ呑む

語り手
というわけで
前回は
その時、ふしぎなことが起こった
シロ
BLACK!
語り手
本当の世界では、確かに命を落としていたというミーコが、実は生きていたという
まぁここのところをあまりアレソレしてもアレなので
高瀬川の和樹
アーレー
力強く断言したら語り手/GMの想定と全然違っててアレしたりすることが往々にしてソレしがち
シャーリー
あるある
シロ
あまりにも違うときはサクッとなかったことにしちゃうのだ!

語り手
これまでに色々なふしぎ、すごいふしぎを目にしてきたみんなならばわかるでしょう
なつかしい風が吹いたあの時、確かに
残酷だった今が、やさしいほんとうにすり替わったことに
その風のにおいは、確かに遠く離れた藤葛木と、そしてそれを見守るやさしい眼差しの気配がしました
高瀬川の和樹
「……ほぇ?」
数度、目をまたたく。
風馬
「………?」
シャーリー
「……暖かい感じがします」
高瀬川の和樹
「え? 俺達、集めてきた縁をあいつのために使っちまった?」
シロ
「えー!?
助かって良かったけど、えー!?」
フゥ
高瀬川の和樹
「えっ? ここから第二部スタート?」
シャーリー
「だいに……?
だいにぶ、って……なんですか……?」
高瀬川の和樹
「あー、第二部ってのは話がひと段落して俺達の冒険はこれから……いや、打ち切りだなそれ。
じゃなくて、だ。はい俺は動転しています」
シロ
驚きのあまり漢字で喋ってしまったぜ
高瀬川の和樹
驚きのあまりシロに漢字が宿った
シャーリー
こういうの突っ込みたくなるんだ すまない

ゆり
「いや、どっちかっていうと、今のは……」
風馬
「知ってる風だ」
シロ
「なに? なになになに?
おかたさま!?」
高瀬川の和樹
「おう。ありゃあ藤葛木の、お方様の気配だ」
ゆり
「……どっかのお節介焼きが、また無茶したんでしょ」
シャーリー
「あら……」
高瀬川の和樹
「あー。あー。そういう? えっおい、それ大丈夫なのかよお方様」
ゆり
「……知らないわよ」
高瀬川の和樹
「まあそうだな、うん。四十度の熱出してダウンしたりしてねぇだろうな」
シャーリー
「先程からなにかめた……なんでもないです……」
語り手
熱はもう下がりました
それは昨日の語り手。
風馬
ちびぎつねさまの姿を探す
語り手
ちびぎつねさまの姿は、鏡の外にあるはずで
ここにはその姿はありませんでした
高瀬川の和樹
「まあ……、俺達も望んだことだし、鏡ん中とはいえありがてぇけどよう。
戻ったらお方様の様子見に行かにゃあ」
シロ
そうだここ鏡の中だったんだ

語り手
ともあれ
みんなが不意に起きた出来事にあれやそれやと話をしていると
神社の境内だったその場所は、ほどけるようにして消えて行くのでした
カリス(?)
「……」
語り手
その真っ白で何もなくなった空間で、もう一人のカリスは、ミーコが去った方をしばらく見やっていましたが
カリス(?)
「……あいつ、助かったんだな」
風馬
「……よかったな」
高瀬川の和樹
「おお……、悪いな、置いてった。
ああ。俺達と一緒に来たお人好しが、助けてくれたらしい」
風馬
「いや、でも、お前が助けたんだぞ」
カリス(?)
「……俺が?」
シャーリー
「ですね……」
シロ
「そーだな!」
高瀬川の和樹
「そうだな。元はといえば、そうだ。
お前が見つけて、助けを求めて、それで俺達の目に触れたんだ。
そうしなけりゃあ、あいつ、ひとりで死んでたかもしれん」
カリス(?)
「……でも、俺は。
本当は、俺のせいで……」
シロ
「むー。じゃーさー。こんどおなじことがあったらさー、
こんどはたすけてっておねがいしたらいいよ。
そしたら、こんどのこはたすけられるだろ?」
カリス
「そうだよ!
もう、自分がひとりぼっちなんかじゃない、ってわかったでしょ」
高瀬川の和樹
「そうだな。何も生き死にでなくても、何か困ったことがあったら、近くの誰かを頼りゃあいいんだ。頼ったり、それに、頼られたりな」
加須 茜
「そうそう。それでなくたって人間、誰彼か近くで頼り頼られしてるもんだって」
カリス(?)
「……そっか」
カリス
「それに、キミとボクは、ずっと一緒なんだからさ。
これまで、もう一人のボクがいるって聞いて、ずっとお話したかったんだ。ずっと、どんな子なんだろう、って。
みんな、ボクが目を覚ましたら、もう一人のボク……キミのことを話すんだもの。みんな、ボクが起きてる間は次にキミに会うのを楽しみにしてた。
それがいなくなっちゃったら、ボク、寂しいよ」
高瀬川の和樹
「なんだ、注目されてんじゃねぇか」
カリス
「そうだよ。ボクなんかよりめちゃくちゃはちゃめちゃでさぁ」
シャーリー
「いいことです……」
カリス(?)
「そっか……
ごめんな」
シロ
「よかったな!」
風馬
「わるいことしてないぞ」
カリス(?)
風馬の言葉に、はは、と小さく笑い
「そうだな……
ありがとな。
俺、帰るよ」
風馬
「なんだ、もういくのか?」
カリス(?)
「ああ。
こんなに大勢で会いに来てくれた……んだろ?」
シロ
「そうだぞ!!」
そうだっけ?
シロ
心配だから様子見に来た、ってカンジ?
シャーリー
「たぶん……?」
風馬
「さがしにきたんだ」
カリス
「そうだよ! 急にいなくなるから心配してさぁ」
カリス(?)
「悪かったって」
高瀬川の和樹
「そうか。なら今度は、あっちで会えっかな」
カリス(?)
「ああ、もしかしたら向こうで。
お前と半分ずつでも、俺、一人じゃないもんな。
帰るさ」
カリス
「うん、半分こ! これからもずっと一緒だね」
風馬
「みつかってよかったな!」
カリス
「うん!」
語り手
そうして、少しみんなで笑い
気が付くと、辺りの白はどんどんと光を強くしていました
カリス(?)
もう一人のカリスの姿は、その白の中に霞んで行きます
高瀬川の和樹
「……またな!」
大きく手を振る。
シロ
しっぽパタパタする
加須 茜
「今度は、迷わず帰りなよ。……一緒のヤツがいないと、心配だから」
風馬
「またなー」
シャーリー
「また……!」
カリス(?)
みんなに手を振る姿が、どんどんと白く
語り手
やがて、何も見えなくなりました

高瀬川の和樹
「おうおう、真っ白け。……勝手に戻るかと思ったら、そうでもねぇな?」きょろきょろと辺りを見回す。
語り手
そして、シロの前に、真っ白なのになんとなくわかる道の気配が降りて来ました
シロ
「こっちこっちー」
しっぽを旗のようにぱたぱたさせながら走る。
高瀬川の和樹
「お、そっちか」ついていく。
シロ
「かえるまでがえんそくなんだって」
風馬
「どこいくんだー」ついてく
シャーリー
追いかけます
語り手
うっかりすると、シロまで見失ってしまいそうな真っ白な中、みんなは歩き始めます

語り手
そうして少し歩くと
やがて、先の方に、黒く青い丸が見えてきます
それは、夜の空間のようでした
ちょうど、一番最初にくぐった鏡の輪のような
高瀬川の和樹
「お、あれが出口かね。
鏡の旅も終わりかぁ」うーん、と大きく伸びをする。
加須 茜
「あー……」
高瀬川の和樹
別に縮こまったり座ったり力を入れたりしていたわけではないのに、一仕事終えたとなると伸びをしたくなるものだ。
風馬
「もう夜か」
シロ
ぴょいんと輪をくぐる。
ゆり
「入った時、夜だったからね」
風馬
「そうか!」
高瀬川の和樹
「だなぁ。色々ありすぎて、随分久しぶりに思えるぜ」
シャーリー
「確かに……そうですね」
シロ
「ふー、まだよるかぁー」
加須 茜
「なんだか、この数日で人生観が二転三転したよ」
高瀬川の和樹
「色々あったもんなぁ」
加須 茜
「ほんと、色々。
って、色々すぎるわ!」
風馬
「あかねはずっとうるさいな……」
高瀬川の和樹
「そりゃそうだ。俺達と会った時点でまず1いろいろだろ、茜の場合」
シャーリー
「……それはそうですね……」
シロ
「ものすごーーーーーくまえにあったきがする。
いっぱいいっぱいりょこうしたからな!」
加須 茜
「そうだよ。……悪かったなー、こっちも『もう一人』と違ってうるさくて」
高瀬川の和樹
「兄弟とかそんなもんじゃねぇの? しらんけど」
加須 茜
「そうかも。
でも、さ。
みんなには感謝してる。
おかげで、しっかり区切りがついたしね」
高瀬川の和樹
「俺もさ。会ったおかげで、めったに見られん鏡池を見に来られたんだ」
シロ
「おもしろかったな!
ねこもたすかったし! あーちゃんじゃないあーちゃんにもあえたし!」
風馬
「友達が増えたな」
シロ
「カレーおいしかった!!!」
カリス
「ボクも、もう一人のボクに会えた!
カレーおいしかった!」
高瀬川の和樹
「だな! そうだ、これも縁かねえ。神様なんだろ、カリス」
カリス
「え、そうなの?」
風馬
「そうなのか?」
シャーリー
「そうなんですか……?」
シロ
「さいん!!」
高瀬川の和樹
「いやだって神社に祭られてたやつじゃねぇの? 偶然の一致?」
カリス
「よくわかんないけど、ボクん家の箱にはいつもお金入ってたよ」
シロ
「おかしかえるな!」
高瀬川の和樹
「神様なのか棲みついてるだけなのか微妙なラインだなおい」
ゆり
「この国じゃ、神様なんてそんなものなんでしょ。あいつならきっとそう言うわよ」
高瀬川の和樹
「ふ、そうかもな」
語り手
やがて、みんなの目の前に、輪は近づいていました
あと一歩、踏み出せば、外へと戻ることでしょう
ふしぎな鏡の中の旅は、ここまでのようです
シロ
まだでてなかった
語り手
まっしろでした
加須 茜
「カリスちゃん、もう一人と仲良くね」
カリス
「うん!」
語り手
というわけで、他に何もなければお外です
シャーリー
「では……ありがとうございました」カリスちゃんに一礼しておこう。
風馬
「……またな!」
カリス
「こちらこそ!」
シロ
「んー? いっしょにでないのか?」
ゆり
「まぁ、外出たらまだ少し一緒だと思うけどね」
シロ
いっしょだった。
高瀬川の和樹
「外から一緒に来たんだ…… よな? 色々ありすぎて記憶が曖昧なんだ」
語り手
すみませんねぇ
シャーリー
「そうですね……」me too
語り手
ではお外へお外へ
シロ
今度こそぴょいんと

語り手
みんなが外へと足を踏み出すと
ばしゃんとその足が水に沈みました
風馬
「わ」
シロ
ピャッ
高瀬川の和樹
「うぉわっ、そうか池だった」
誰か
「……おや」
シロ
「うんちゃんー。
ただいまー」
誰か
「やぁ」
シャーリー
「……誰でしょう……?」
ちびきつねさま
「おやおや、お帰りだね」
高瀬川の和樹
「おう、ただいま。ところでお方様、大丈夫か?」
ちびきつねさま
「……はてさて。何のことやら」
高瀬川の和樹
「世話んなったな。ありがとさん」『誰か』にも手を振る。
風馬
「ずーっと待ってたか? ごめんな」
誰か
「なに、一刻も待ってはいないさ」
シロ
「そーなのか? いっぱいいっぱいあるいたなー。
お方様ーただいまー」
ちびきつねさま
「……みんな、良い顔をしているね」
シャーリー
「そうですかね……?」
高瀬川の和樹
「おうよ。お蔭様で、一通りけりがついたさ。
そうして、それをちゃんと見届けられた」
誰か
「……そうかい」
和樹の言葉に、誰かは初めて小さく微笑みました
シロ
「ありがとな!!」
誰か
「……自分の面が曲がっているのに鏡を責めて何になる。
何人か鏡を把りて、魔ならざる者ある。魔を照すにあらず、造る也。
即ち鏡は、瞥見す可きものなり、熟視す可きものにあらず」
シロ
「????」
誰か
ふしぎそうな顔をするシロに、すまないね、と微笑み
「そう言われ行き場を無くした鏡たちの念が、いつしか人に見られることを恐れてこの地に集った。
それでも、自分を覗くことで、その者の心を迷わす雲を晴らす。今宵の月のある空のように。
そう夢見て、これまで有って来た。
故に、その名を雲外鏡」
高瀬川の和樹
「ああ、そうだったか。古い言い方の所は正直ニュアンスしかわからんが、お前が悪いと言われていじけた鏡連中が、ここに集まってきてたと」
シャーリー
「……」難しい話なのは鳥にもわかる。

シャーリー
どうも、>>1です。
風馬
安価>>5
シロ
イッチだ
シャーリー
>>1だけどなにか質問ある?

誰か
「いじけ……。まぁ、君たちの心の雲を晴らす手伝いが少しでもできたというなら、皆、本望だろうさ」
高瀬川の和樹
「浮世の闇を照らすことを、お前達はずっと願ってたんだなあ」
静かな、鏡の池を見下ろす。
誰か
「もう、ずいぶんと経つから、誰が誰やらずいぶんと薄れてしまったけれど」
シロ
「かがみもよろこんでるのか?」
ちびきつねさま
「ああ、きっとね」
シロ
「そっかー!」
高瀬川の和樹
「なら、よかった。世話んなったなあ」無数の鏡たちの念であるという、その鏡池に一度手を振る。
誰か
「ああ。
……日が変わるな」
シャーリー
「……日が変わったら何かあるんですか……?」
高瀬川の和樹
「祭りが終わるんじゃねぇかなぁ」
語り手
そう、誰かがつぶやき、シャーリーが尋ねた時
和樹の手を振る先で、瞬きほどの一瞬で
鏡のような池はすっかりと消えてしまっておりました
シロ
「おわり?」
スンスン、と鼻を鳴らして湖が在った場所を見回す。
「そっかぁー」
ちびきつねさま
「そういうことだねぇ。
また、誰か思いを持つ者があれば、ふらりと姿を現すこともあるんだろうさ」
風馬
「いけ……じゃなかった、みずうみがなくなった」
高瀬川の和樹
「池と湖と海の区別について一瞬悩んじまったじゃねぇか」
加須 茜
「面積とか?」
シャーリー
「淡水とか……?
たんすい……?」
高瀬川の和樹
「実質海なのに政治的理由で湖って呼ばれてる海が……、とかいう話を思い出しちまって。逆だっけ?」
シロ
「にゃ???」
シャーリー
「……???」きょとん
シャーリー
←表、何の話かPLも見当がついてない。
風馬
カスピ海
シャーリー
そうなの!?
ちびきつねさま
ヨーグルト
高瀬川の和樹
<逆だったかー

ゆり
「あ、それはいいけど、ご署名は?」
ちびきつねさま
「それなら、大丈夫。ほら御覧」
そう言ってちびぎつねさまが見せる勧進帳の最後には、確かに『雲外鏡』と記されておりました
高瀬川の和樹
「おお、そうか。そっちか。そうだなあ」
ちびきつねさま
「そして……お?」
シャーリー
「……?」
風馬
「ほんとにかみさまだったんだな!」
高瀬川の和樹
「お?」
シロ
「ん?」
語り手
勧進帳はするすると少し伸び、新たに
『豊玉毘売』
『玉依毘売』
と記され、朱印が押されました
風馬
「またふえた!」
カリス
「増えた!」
高瀬川の和樹
「おお、おお。もしかして、カリスたちか? 二人だし」そう言って振り返る。
カリス
「ん? そうなの?」
高瀬川の和樹
「いやわからんけど、タイミング的に」
ちびきつねさま
「ああ、きっとそうだろうねぇ」
シロ
「かりす?」
字が多いなと思った。
風馬
「たま……?」
加須 茜
「え? なに? なに? 旅人ノートみたいなやつ?
あたしも書いたほうがいいの?」
マジック、持ってたっけ、とポケットを探り始めます
風馬
「あかねもかみさまか?」
加須 茜
「いや、そんな大それたもんじゃないけど」
高瀬川の和樹
「お方様、これ神様以外もサインしていいやつ?」
ちびきつねさま
「ああ、いや、お気持ちだけで」
ちびぎつねさまは、ようやくマジックを探し出した茜の前で、あわてて勧進帳をしまいました
シロ
「だめかー」
高瀬川の和樹
「あ、じゃあXのアカウント持ってる? 折角だし、あんならフォローするわ」
加須 茜
「ああ、電子的なやつでもいいのね……ちょっと待って」
マジックをしまい、スマホを取り出す茜
語り手
そんなこんなとしているみんなを、満月の明かりが見下ろしているのでした

語り手
そうして、山本小屋へと一度戻り、ランタンなどを返して、ちょっとだけ一休みをして
翌日、みんなはようやく、美ヶ原高原の道の駅まで戻って来ました
なんだか、ずいぶんと長いこと離れていたようにも思える、ゆりのキャンピングカーと、茜のバイクが待っていました
加須 茜
「あ~~~。雨降られんでよかったわ」
風馬
「なんだか朝って感じがしないな……」体内時計狂いまくり
高瀬川の和樹
「わーかる。日付感覚やらなんやらゴチャゴチャよ」
ゆり
「鏡の中で、体感的に何日か過ごしてるからねぇ」
シロ
丸くなってスヤァ
シャーリー
いっしょにスヤァ
加須 茜
「いいなぁ、キャンピングカー。休もうと思えば、そこがお宿じゃん」
高瀬川の和樹
「停めるとこさえありゃ宿だからな。バイクでやろうとしたら、テント積むしかねぇもんなあ」
加須 茜
「一応積んでるけどさ。どこでも泊まるってわけにゃいかないからね」
高瀬川の和樹
「荷物の心配もいらんし、正直キャンピングカーのいいとこだよな」
シロ
スヤスヤ
キャンピングカーの利点を満喫して玉になってる。
ゆり
「ほほほ、もっとありがたがりなさいな」
高瀬川の和樹
「おいおい、運転者の俺だってありがたがってくれてもいいんだぜ」
ゆり
「くっ……妖器物の泣き所を……」
語り手
などと話しておりますと
カリス
「みんな、ありがとう! それじゃボク、帰るよー」
カリスが、元気よく手を挙げました
高瀬川の和樹
「おお、そうか! またなぁ、カリス!」
風馬
「そうか……って、くるまあるのか?」
カリス
「ないよ!」
高瀬川の和樹
「カリスはサメだし、水がありゃなんとでもなるさ」
シャーリー
すやすや……。
風馬
「サメってすごいな…」
加須 茜
「ややや、ちょっと待ちなさいよ」
高瀬川の和樹
「お?」
シロ
「にゃー」
加須 茜
「え? なに? この子一人で帰るの?」
カリス
「うん」
加須 茜
「ダメでしょ、そんな危ない」
慌てる茜
シロ
「ダイジョブー。
タブン」
ゆり
「またややこしくなってきた……」
高瀬川の和樹
「ふーむ、んじゃあ折角だしもうちっと一緒してくか?
どこまで一緒すりゃいいのか、よくわかんねぇけど」
加須 茜
「あんた、どこまで帰るの?」
カリス
「えーと」
問う和樹と茜に、ここからずいぶんと西の方の土地の名前を口にしました
高瀬川の和樹
「お方様、次どっち?」
ちびきつねさま
和樹に問われ、ちびぎつねさまは、うーん、と少し唸ります
ゆり
「……東でしょ」
それを遮るように、ゆりが言いました
高瀬川の和樹
「じゃあ中とって駅まで送るわ。それでいいだろ?」
シロ
「にゃ?」
シャーリー
「……?」
ちびきつねさま
「……」
高瀬川の和樹
勧進帳も随分長くなったと、ふと気づく。
カリス
「うん、ありがとう!」
加須 茜
「ちょいまち」
高瀬川の和樹
「ほいまつ」
加須 茜
「だったら、あたしが送ってくよ。
予備のメットならあるし」
高瀬川の和樹
「おお、そうか」
風馬
「それならあかねもさみしくないな」
シロ
《みずのみち》でドボンと帰るのかと思った。
カリス
それ全然できるんだけどね
高瀬川の和樹
notもののけ価値観の人がいるから
高瀬川の和樹
「じゃあ、俺達は東へ帰るから、ここまでかな」
カリス
「いいの?」
シャーリー
「ですね……」
加須 茜
「うん」
高瀬川の和樹
「ありがとよ。またXで話そうぜ」
加須 茜
「あたしもさ、もうちょい回っていきたかったからさ。
うん、アップするよ。
色々、区切りはついたけど。もともと、あいつと一緒に行ったとこを回るために始めた旅だし。
まだ、もう少しだけ、思い出したいんだ。あいつの笑顔」
高瀬川の和樹
「そっか。
じゃあ、それ見てりゃあ、あいつの辿った道も分かるんだな」
加須 茜
「うん。
きっと、そこに写ってるのは、あたしともしかしたらもう一人。
違うか、カリスちゃんと一緒」
高瀬川の和樹
「だな」
カリス
「ボク、バイク乗るの初めて!」
加須 茜
「そっかそっか。そしたら、道すがら教えてよ。もう一人のあんたのこと、もっと」
カリス
「うん。ボクも、もう一人の茜のこと、聞きたい!」
シロ
「むにゅ。
あれー、もーいくのか」
シャーリー
「……うーん……」
加須 茜
「お、起きたね」
カリスにヘルメットをかぶせてやり、自分も装備を整えた茜が笑います
高瀬川の和樹
「そうそう。あいつら二人で西行くってさ」
加須 茜
「そういうこと。みんなも元気でね。
ほんと、色々ありがとう」
高瀬川の和樹
「いいってことよ」
風馬
「おれたちもありがとな!」
カリス
「いいってことよー」
シロ
「またあおうなー」
シャーリー
「また……!」
語り手
そうして、みんなはキャンピングカーに
茜とカリスはバイクに乗って、道の駅の駐車場をそろって出まして
ほんの少し、走ったところにある分かれ道
右は扉温泉
左は松本
そう書かれたところで、それぞれに違う方向へとウィンカーを点灯させます
高瀬川の和樹
運転席から、ひらりと手を振る。
語り手
茜は軽く左手を挙げ
カリスは大きく手を振り返します
シロ
「またなーーーー!」
しっぽパタパタ
シャーリー
「また……!」
高瀬川の和樹
「またな!」
シャーリー
お見送り~!
語り手
そうして、それぞれに別々の方向へ
高瀬川の和樹
「ようし、それじゃ俺達は出発だ。ようそろー!」
ひとつ大きく声を上げ、アクセルを踏む。
語り手
キャンピングカーのエンジンが一唸りして、ぐんと坂道を登ってゆきます
そのバックミラーの向こうでだんだんと小さくなってゆく、バイクの姿
シロ
「みつかってよかったなー。
なんか、すっきりしたカオしてる」
高瀬川の和樹
「だなぁ」
ちびきつねさま
「そうだねぇ。わだかまりが解けた顔というのは、本当に晴れ晴れとして気持ちのいいものさ」
風馬
「………」
シャーリー
「風馬くん……?」
高瀬川の和樹
「ん、どした?」
風馬
「ふしぎだな」
ゆり
「ん?」
風馬
「たびをしてから、ともだちになったやつは。
ちょっとしか会ってないのに、昔からしってたみたいだ」
高瀬川の和樹
「きっと、昔から知り合った分と同じくらいの話を、この間でしたのさ。
友達だけじゃない。俺達も、そうじゃねぇかな」
ゆり
「あらあら~。
なによ、かっこいいこと言っちゃって」
高瀬川の和樹
「いいじゃねぇか、たまには」
ゆり
「まぁ、ね」
どこか、嬉しそうな顔のゆりは、そう微笑んで助手席の窓を開きます
語り手
爽やかな高原の朝の風が、遠く響くバイクの音とともに車の中に入り込んできました
高瀬川の和樹
「ひゃあ、目も覚めるぜ。最高」
シロ
「つぎはどこいくのー?」
シャーリー
「どこに行きましょうか……」
高瀬川の和樹
「ほい、意味深主。解説よろしく」
ちびきつねさま
「まぁまぁ、いいじゃないか。もう少し、この風に当たりながらのんびり行くとしようよ」
高瀬川の和樹
「いいねぇ。朝飯ついでにどっか寄ろうぜ」
シロ
「ごーはーんー!!!」
ゆり
「いいわねぇ、それなら、いいとこがあるわよーーー」
語り手
そうして、キャンピングカーが走る
その後ろの方で
カリス
「ねぇねぇ、それで、茜と茜はいつからお友達なの?」
加須 茜
「紛らわしいなー。もう一人は美穂、っての。……いつからだっけなぁ、4つくらいの時だったかな」
カリス
「勝った! ボクたち、生まれた時からだもん」
加須 茜
「そりゃ、そうでしょうけどもさ……。うーん、どこから話すかな……」
語り手
別れたもう一方
自分の一番近くにあった笑顔を探して、旅をし
いっしょに、またもう少し、お互いの笑顔を見つけるために旅を始めた二人の会話は、どこまでも青空の下、続くのでした―――

語り手
おちまい
シロ
ありがとうございましたー
風馬
ありがとうございました!
高瀬川の和樹
ありがとうございましたーーーーーーー!
語り手
長かったなぁ
高瀬川の和樹
たのしかった
風馬
ダブル主人公!
語り手
思えば、この歌を聞いてから考えていたダブル主人公の二人だった
思い付きだけでやろうとするとぐだるっていう
好例
高瀬川の和樹
まさかのキルキルコラボはめちゃくちゃ面白かったしドキドキハラハラした
風馬
みぽりん久しぶり!
語り手
かなり思い切った感じで、もしかしたら蛇足だったかも!
そう思ったらifってことで
シロ
なるほどなーとおもった。
noname
ありがとうございました!(スマホからのリーさん)
高瀬川の和樹
ご当人は分からないけど私はめちゃめちゃ面白かった なんかそうかあそういう決着がなあ、っていう感じ 全ては幻に過ぎないというのも、微妙に本編に干渉しないいいあんばい
noname
きるきるはね……
風馬
のなめさん
noname
のなめはむ
高瀬川の和樹
スマホリーさん
シロ
あのパートはなかなか見ててハラハラしたねぇ
風馬
おはキルキルKP
語り手
茜は、結局あのENDで、やっぱりずっとモヤってるとこがあって、この歌詞の通り、笑顔を探してさ迷ってたんだよ、って
noname
ログイン情報ねぇな……と思ってしまい
風馬
茜ちゃんかわいそう
語り手
なにがしかの決着がつけばと思って、あんなぶっつけ本番をさせていただきました、ありがとう!
noname
みぽりん、当時こわかった
風馬
こわくないよかわいいよ
noname
茜ちゃんは可哀想だった
高瀬川の和樹
色んな意味ですげえなって思いましたねあれ
シロ
外から見てる立場ならただただ面白いんだけどね。
語り手
いろんな意味でねw
noname
急に愛憎を聞かされると怖くないですか?
シロ
コワイネ
高瀬川の和樹
すげえ(賞賛)すげえ(戦慄)って感じ
noname
それです
語り手
そんなわけでね、ゆうこやは次のお話が最終回となります
高瀬川の和樹
うおおおお最終話じゃーーーー!
風馬
ホームに帰るのかな?
高瀬川の和樹
おホーム帰るのかと思ってた
noname
家に帰るまでが遠足
語り手
ホームに帰るのかな、どうなのかな、も含めて、来週は今回の清算と導入ですかな
高瀬川の和樹
はーい!
シロ
なんかね、いみしんだよねー
風馬
はーい
高瀬川の和樹
いみしんですよねえ
シロ
いっぱいあつまったぞやったーかえろう! ってふいんき(何故か変換できない)じゃないんだよねー
高瀬川の和樹
いみしんですよねぇ
語り手
旅は出会いと別れですからー
高瀬川の和樹
あれ、かぶった
風馬
大事なことなので
高瀬川の和樹
二回いいました
noname
そうそう
風馬
お疲れ様でした!
高瀬川の和樹
はーい、えらい時間だおやすみなさいませ!
語り手
おやすみーー
語り手
ではでは、ログとり

コメント By.シロ
旅はいつでも出会いと別れ。
でもきっとまた会えるよね!

さあ、懐かしい故郷に帰ろう。

ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。