▼カリスの事情▼
カリスともうひとりについて
一柱の女神がいました。
何を思ったかは彼女にしか分かりませんが、ある時彼女は己を二つに裂きました。
それにより彼女は、幼いカリスと、乱暴なサメカリスというふたつの神格に別れました。
カリスが眠ればサメカリスが、サメカリスが眠ればカリスが。ふたりは互いを知ることなく、自分の真の姿も忘れて過ごしていました。
とある事件をきっかけに元に戻った彼女は、それぞれを好いてくれた人たちとの繋がりを大事に思い、再び自分を二つに分けたのでした。
何を思ったかは彼女にしか分かりませんが、ある時彼女は己を二つに裂きました。
それにより彼女は、幼いカリスと、乱暴なサメカリスというふたつの神格に別れました。
カリスが眠ればサメカリスが、サメカリスが眠ればカリスが。ふたりは互いを知ることなく、自分の真の姿も忘れて過ごしていました。
とある事件をきっかけに元に戻った彼女は、それぞれを好いてくれた人たちとの繋がりを大事に思い、再び自分を二つに分けたのでした。
こんばんは
高瀬川の和樹
よいしょよいしょ
シロ
キタヨー
高瀬川の和樹
オルヨー
シロ
語り手ちょっとお待ちを。多分五分くらい?
高瀬川の和樹
はーい、お疲れ様です
KP
失礼しました
辛くて熱い
辛くて熱い
風馬
カレー!?
高瀬川の和樹
カレーキーパー
KP
汁ビーフン
シロ
ボッケボケの味のビーフンをキュッと締めるために入れたヤツがめっちゃ辛かったらしい。
高瀬川の和樹
ホットビーフンに!
語り手
キャロライナリーパーのかんずりをですね
高瀬川の和樹
かんずり! うまいやつだけど唐辛子がハードや
風馬
かんずりだった
シロ
あれ、リーさんがまだか?
シャーリー
いますよ
シロ
いらした!
語り手
いつのまにまに
シロ
そうだ私は濡れ雑巾になっていたのだ。
ペチョォ
ペチョォ
語り手
こんな不穏なBGMだったっけ
風馬
磯臭い
シャーリー
ちょっと0時越えそうなら一言言ってくださると幸い……
語り手
今から!?
シャーリー
昨日眠かったから……。
語り手
お休みにする?
シャーリー
0時50分あたりに!!!
語り手
25時までやるのか
シャーリー
まって23時50分あたりに
アホの時間や
今日は割と平気!
アホの時間や
今日は割と平気!
高瀬川の和樹
たぶん昨日シレッと0時超えていてすげぇ眠くてしんどかったから、今日は超えるなら言ってェ…… ということかしら
シャーリー
そうそう
和樹さん補足ありがとうございます。いつも助かります……。
和樹さん補足ありがとうございます。いつも助かります……。
高瀬川の和樹
スマホ移行するって言ってたから大丈夫なものかと思ってた
語り手
んですな
了解です
了解です
高瀬川の和樹
そういう時は遠慮なく「0時だ! 俺は無理だ! 寝る!」と言っていただけたら
シャーリー
最近てっぺん越えると辛くてな……老化ですよ……。
高瀬川の和樹
耐えようとして下さると今日は大丈夫なのかなって思っちゃうので、じゃあ基本0時オーバーは絶対無理ってことで認識しておきます
語り手
と言うわけで
シロ
わけで!
語り手
みんなの前には、ぬれねずみになったシロと、海の水の水たまり
もう一人のカリスと、彼女が連れた猫はどこにもいませんでした
もう一人のカリスと、彼女が連れた猫はどこにもいませんでした
シロ
しらべる> あしもと> いそくさいシロがいます。
あっでも前回勇気ある風馬くんに引きずってもらって水からは出して貰った。
あっでも前回勇気ある風馬くんに引きずってもらって水からは出して貰った。
カリス
「どこ行っちゃったんだろ……」
シロ
「ここにいったんだもん……」
風馬
「あいつもさかなか?」
シロ
「ぜったいぜったいここだもん……」
高瀬川の和樹
「いねぇな、逃げちまったか」
加須 茜
「なんか、おばさんの声も聞こえたけど……」
高瀬川の和樹
「ああ、具合悪いとか言ってたな」
風馬
「ひともいるのか?」
ゆり
「いないわね、どこにも。点いたテレビがあるだけだわ」
お店の中から帰ってきたゆりが言います
お店の中から帰ってきたゆりが言います
シロ
「しってるヤツのこえ?」
ってカリスに訊く。
ってカリスに訊く。
高瀬川の和樹
「声だけな、今んとこ」
カリス
「うーん、ここのお店のおばちゃんだったみたいな……
なんで、誰もいないのかな」
なんで、誰もいないのかな」
高瀬川の和樹
「あの猫は知ってる猫か?」
カリス
「確か、ノラネコ。
ここのお店とか、港とか、いつも色んなとこで寝てたやつ」
ここのお店とか、港とか、いつも色んなとこで寝てたやつ」
高瀬川の和樹
「飼い猫じゃねぇのか。地域猫みてぇなもんかね」
シロ
「ネコさらい?」
ゆり
「三味線にでもするのかしら」
シロ
ピャッ!
コワイ!!
コワイ!!
高瀬川の和樹
「そう、じゃあなんでさらってったかだよ。三味線にするにしたって、わざわざ地域猫とらんだろう」
ゆり
「ふといなくなっても、誰も不思議に思わない猫を狙って……」
加須 茜
「怖いって」
シロ
「ヤダヤダ」
高瀬川の和樹
「店のばぁちゃんに不思議に思われてんじゃねぇか」
シロ
みずのみちって、先行者がどこへ行ったかは追えないのかな、やっぱり。
そのへん気配とかでなんとかならんものかしら。
そのへん気配とかでなんとかならんものかしら。
語り手
閉じちゃったらただの水たまりだものなぁ
シロ
ソッカー
実際ここからどうしたらいいかはわかんないか。
実際ここからどうしたらいいかはわかんないか。
語り手
そうだなぁ
水の怪と道の怪もいますし
【へんげ】で4あったら、何かわかるかも?
水の怪と道の怪もいますし
【へんげ】で4あったら、何かわかるかも?
シャーリー
【へんげ】1だから誰か任せた
高瀬川の和樹
【へんげ】あるけど毎回情報取るのもだし、誰か任せた
シロ
人型になってちーんちーんと鼻をかんで
もっかいにおいかいでみよ……フンスフンス
もっかいにおいかいでみよ……フンスフンス
シロ
【へんげ】に1足して4!
この1はティッシュの1だぁぁ!
[ シロ ] おもい : 21 → 20
この1はティッシュの1だぁぁ!
[ シロ ] おもい : 21 → 20
語り手
では
シロは、水たまりから続くような、磯の香りの糸が
この裏庭からお店の中を抜けて
表の通りの方へと伸びているのに気づくでしょう
シロは、水たまりから続くような、磯の香りの糸が
この裏庭からお店の中を抜けて
表の通りの方へと伸びているのに気づくでしょう
シロ
「むっ」
高瀬川の和樹
「しっかしどうしたもんかな、こりゃ追えねぇぞ……、お?」
シロ
「アヤシイにおい!!」
高瀬川の和樹
「おっ、でかした!」
シロ
といってもまた壁越えなきゃ駄目?
それとも木戸とかある?
それとも木戸とかある?
語り手
そうですね、落ち着いて見てみると、木戸があったことにしましょう
シロ
あったじゃん!! フンス!!
木戸をカリカリ引っ掻いて「あけれー」ってやる。
開けて貰ったらいとを追う。
木戸をカリカリ引っ掻いて「あけれー」ってやる。
開けて貰ったらいとを追う。
高瀬川の和樹
「あけるー」開ける。
シロ
「こっち!!」
語り手
糸を追って、お店の外へ
シロ
店の中へ飛び込む。
そしてそのまま突っ切って外へ。
そしてそのまま突っ切って外へ。
風馬
「あ、おーい……」
高瀬川の和樹
「おお、速ぇ速ぇ」どたどた追いかける。
語り手
香りは、細い糸のようにゆらめきながら、田舎の港町の中を続いています
シャーリー
「危ないですよ……」人間に戻っておこう……。
語り手
夏の日差しの中、車などが停めてある道を、匂いを頼りに走ります
それでも、人の姿はどこにもありません
それでも、人の姿はどこにもありません
シロ
「スネない」
語り手
時折、先ほどのお店の時のように、家の中からはテレビの声が聞こえてきます
でも、ちょっと覗いてみても、やっぱり誰もいないのです
匂いの糸は続きます
でも、ちょっと覗いてみても、やっぱり誰もいないのです
匂いの糸は続きます
シロ
「ここヘン」
においのいとを追いかけるのに全集中します。
においのいとを追いかけるのに全集中します。
語り手
海の方から少し離れて、
建物がたくさん建っている中を通る道へと入り込みます
すると
建物がたくさん建っている中を通る道へと入り込みます
すると
語り手
「こらぁぁぁぁぁ!
ドロボーーー!」
ドロボーーー!」
シロ
「ニャッ!?」
風馬
「またか!?」
高瀬川の和樹
「うぉ!?」
語り手
少し行った前のところから、とんでもない怒鳴り声
それと一緒に、空のペットボトルやら、ビール瓶を入れるケースやら
どうやらスーパーマーケットらしいお店の入り口から、通りへと飛び出してきます
それと一緒に、空のペットボトルやら、ビール瓶を入れるケースやら
どうやらスーパーマーケットらしいお店の入り口から、通りへと飛び出してきます
カリス(?)
その嵐の中を、小麦色の肌の少女が首を窄めながら、転がるように飛び出して来たのでした
高瀬川の和樹
「うぉ、居た! おおい、こっち聞こえてるか!?」
少女に呼びかける。
少女に呼びかける。
シロ
「まてスネ!!」
おいつくようなら《ころばせる》!!
おいつくようなら《ころばせる》!!
カリス(?)
「……!」
その手の中には、庇うように猫を抱いて
そして口には、テープで留められた五本セットの魚肉ソーセージ
その手の中には、庇うように猫を抱いて
そして口には、テープで留められた五本セットの魚肉ソーセージ
シロ
と思ったけどネコ抱いてるのに気付いたからやめ!!
カリス(?)
転がったら潰れちゃう
シロ
焦って変な踊りを始める。
ゆり
「何遊んでんの!」
高瀬川の和樹
「どうしたんだ、その子を世話してんのか」コマンド:はなす
カリス
「待ってよ、ボクーー」
語り手
では、ここでみんなは【けもの】か【おとな】で判定を
目標はやはり4
目標はやはり4
シャーリー
おもいを1払います。【けもの】4。
[ シャーリー ] おもい : 13 → 12
[ シャーリー ] おもい : 13 → 12
シロ
どっちもありゃしない!
高瀬川の和樹
おもいを1払って【おとな】4!
[ 高瀬川の和樹 ] おもい : 13 → 12
[ 高瀬川の和樹 ] おもい : 13 → 12
語り手
では、和樹は、その女の子が抱えるネコが、その腕の中でぐったりと、いかにも具合が悪そうにしているのに気付きます
そしてシャーリーは、そのネコのお腹が、ふっくらとしていることに気付きました
おデブというわけでもないのに、そのお腹はいかにも重たそうです
そしてシャーリーは、そのネコのお腹が、ふっくらとしていることに気付きました
おデブというわけでもないのに、そのお腹はいかにも重たそうです
シャーリー
「……?
なんかおなかが丸いです……」
なんかおなかが丸いです……」
シロ
「おなかいっぱい?」
高瀬川の和樹
「その子、随分具合が悪ぃようだけど、どこに連れてくんだい。わけを聞かせちゃあくれないか。
力になれるかもしれん」
しゃがみ込んで猫に視線を合わせながら聞く。
力になれるかもしれん」
しゃがみ込んで猫に視線を合わせながら聞く。
カリス(?)
「……」
女の子は、そんな和樹から遠ざけるように、ネコを抱き上げます
ソーセージを咥えたまま、威嚇するように睨みつけ
女の子は、そんな和樹から遠ざけるように、ネコを抱き上げます
ソーセージを咥えたまま、威嚇するように睨みつけ
語り手
「そこにいたか! 動くなよぉぉぉ!」
お店の中からすごい声
お店の中からすごい声
シロ
「わっ!?」
語り手
「いつもいつも、悪さばかりして、この娘っ子が!」
どすどすどすという、すごい足音と声が近付いてきます
どすどすどすという、すごい足音と声が近付いてきます
カリス(?)
女の子は、その声と気配にハッとした顔をして
くるりと踵を返すと、たたたーっと道の向こうの方へと走って行ってしまいます
くるりと踵を返すと、たたたーっと道の向こうの方へと走って行ってしまいます
シロ
「わっわっ」
どっちを見るべきか迷ってくるくる回っちゃった。
どっちを見るべきか迷ってくるくる回っちゃった。
高瀬川の和樹
「おいおいおい……。人が穏便にいこうとしてるってのに。とにかく追っかけるぞ」追いかけるぜ!
シロ
「わわわわ」
追う!
追う!
シャーリー
飛んだほうが良いのかな……とか思いつつ追いかける。
鳥に戻ります!!!
鳥に戻ります!!!
カリス(?)
みんなは慌てて追いかけます
シロ
シャーリー適任じゃん!
シャーリー
飛ぶぜ飛ぶぜ!
カリス(?)
女の子は、時々こちらを振り返りながら
みんなが追いかけてきていることに気付くと
突然かくっと向きを変えて
とあるお店の前に置いてある、まんまるのスイカが冷やしてある、たらいの中へと迷わず飛び込むのでした
ばちゃーん、という音と共に上がった飛沫
女の子は、まるでその向こうへと突き抜けるようにして、水の中へ消えていってしまいます
みんなが追いかけてきていることに気付くと
突然かくっと向きを変えて
とあるお店の前に置いてある、まんまるのスイカが冷やしてある、たらいの中へと迷わず飛び込むのでした
ばちゃーん、という音と共に上がった飛沫
女の子は、まるでその向こうへと突き抜けるようにして、水の中へ消えていってしまいます
風馬
「なんだ、あんなとこに隠れたぞ?」
シロ
「あ、あああー! さっきの!! さっきの!!!!」
高瀬川の和樹
「あっ、またどっか行っちまうぞ!」
カリス
「また《みずのみち》だ」
ゆり
「便利すぎるでしょアレ」
加須 茜
「港町じゃ、絶対に追いつけないんじゃ……」
シロ
タライの周囲でフンフンとにおいを嗅ぐ。
高瀬川の和樹
「逃げるのに使われるとあんなに厄介とは思わなかった。そりゃ同族にいたずらもんの伝説ばっかり残ってるわけだよ」
語り手
しかし和樹は思い当たるでしょう
《みずのみち》は便利そうな力ではありますが、その実大変疲れるものであって、同行者がいればなおさら
とても連続して使うなんてことはできず、結局は走った方が早い、ということに
もしかしたら、そう遠くまでは逃げられていないのではないのでしょうか
《みずのみち》は便利そうな力ではありますが、その実大変疲れるものであって、同行者がいればなおさら
とても連続して使うなんてことはできず、結局は走った方が早い、ということに
もしかしたら、そう遠くまでは逃げられていないのではないのでしょうか
シャーリー
あぁ……。
語り手
とはいえ、この建物が並んだ中では、見通しも効かないのですが
高瀬川の和樹
「つか、あんなにぽんぽん飛んでよく疲れねぇな、あいつ!」
カリス
「めちゃくちゃ疲れるよね」
高瀬川の和樹
「そうそう。あんまり無茶やると川に怒られちまうしさあ。……ん?
もしかして、あいつ単に無理してるだけなのか?」ふと。
もしかして、あいつ単に無理してるだけなのか?」ふと。
シロ
「むり?」
高瀬川の和樹
「そう。水を渡るったって普通限界があんのよ。
何度か渡りゃ疲れてへばっちまうし、具合の悪い猫なんて連れてたら、余計にだ。もしかしたら、今頃どっかでへばってるかもしんねぇ」
何度か渡りゃ疲れてへばっちまうし、具合の悪い猫なんて連れてたら、余計にだ。もしかしたら、今頃どっかでへばってるかもしんねぇ」
シロ
「みずのなかでへばったら、おぼれない!?」
慌てて気配を辿ろうとぐるぐる回る。
慌てて気配を辿ろうとぐるぐる回る。
高瀬川の和樹
「いや飛び込む前にへたばるからセーフ」
シロ
「セーフか! よかった! でもたいへん!」
高瀬川の和樹
「で、そりゃいいとしてだ。シロ、さっきみたく匂い辿れねぇか? ほっとけねぇよあれ、どっちも」
加須 茜
「シャーリーちゃん、シャーリーちゃん」
たらいに消えたその上を、風を切るように回っていた燕に、茜が声を掛けます
「上からなら、見えないかな?」
たらいに消えたその上を、風を切るように回っていた燕に、茜が声を掛けます
「上からなら、見えないかな?」
ゆり
「馴染むの早いわね、あんた」
語り手
というわけで、シャーリーなら【けもの】で4、シロなら【へんげ】で4で追跡できることにしましょう
風向き、方向を知ることに長けた風馬も、【へんげ】で4あれば方角がわかることにしましょうか
風向き、方向を知ることに長けた風馬も、【へんげ】で4あれば方角がわかることにしましょうか
風馬
磯臭い風を追って
語り手
さびそう
シロ
今回はシャーリーに任せようかな!
風馬
へんげ4!
[ 風馬 ] おもい : 19 → 17
[ 風馬 ] おもい : 19 → 17
シャーリー
ならおもいを1払いますわ。
[ シャーリー ] おもい : 12 → 11
[ シャーリー ] おもい : 12 → 11
語り手
では、風馬があの女の子のことを考えると、なんとなく、誰の気配もないこの町の中、西の方から何かの気配がすることがわかるでしょう
風馬
「シャーリー! にしだー!」
語り手
そして、高度を上げたシャーリーは、風馬の言う通り、少し離れたところの高台にある建物に、あの女の子が入ってゆくのが見えました
シャーリー
「居ました……!」
高瀬川の和樹
「いたか! どっちだ!?」
シロ
「いたのか!」
風馬
「でもまた逃げられるぞ」
高瀬川の和樹
「こうなりゃ追いかけっこよ。あっちがへばるまで追いかける」
語り手
シャーリーが教えてくれるなら、みんなはそちらへと向かうことができるでしょう
カリス
「……」
みんなと一緒に追いかけながら
カリスは、小さく唸りました
みんなと一緒に追いかけながら
カリスは、小さく唸りました
高瀬川の和樹
「ん、どうした」
カリス
「……ボク、何か知ってる気がする。
なんか、前にこんなこと、したことあるような……」
なんか、前にこんなこと、したことあるような……」
シロ
「おっかけっこ?」
高瀬川の和樹
「前にって……追っかけっこをか?」
カリス
「追いかけっこ……ううん。
なんか……なんかあって。
必死に、この道を走っていったような……
なんだっけ……」
思い出そうとしても、うまく思い出せないのか
カリスは眉毛を寄せながら、唸ります
「なんか、すごくヤなことが……」
なんか……なんかあって。
必死に、この道を走っていったような……
なんだっけ……」
思い出そうとしても、うまく思い出せないのか
カリスは眉毛を寄せながら、唸ります
「なんか、すごくヤなことが……」
高瀬川の和樹
「嫌なこと……?」
カリス
「……」
高瀬川の和樹
「そりゃあ、あの猫に関係あることか?」
カリス
「よくわかんない……
なんで、思い出せないんだろ」
なんで、思い出せないんだろ」
シロ
おもいでごともっていっちゃったかな?
語り手
みんなで、少し坂になった道を、走ります
ゆり
「最近……こんなの……ばっかり……」
ぜーはーぜーはーと息を上げながら、もう着物の裾をまくり上げながら必死に走るゆり
ぜーはーぜーはーと息を上げながら、もう着物の裾をまくり上げながら必死に走るゆり
シロ
モダンハウス!
シャーリー
お洒落~!
語り手
そして、やがて
シャーリーが見つけた建物の前までたどりつきました
建物の手前のところには、山中医院という看板
シャーリーが見つけた建物の前までたどりつきました
建物の手前のところには、山中医院という看板
高瀬川の和樹
「はあぁー、くそ、着いた! なげぇよこの坂!」
医院の看板をちらりと見るけど、人間の医者? 獣医?
医院の看板をちらりと見るけど、人間の医者? 獣医?
風馬
「やま……」しかよめない
語り手
明らかに人間向けのお医者さんですね
シャーリー
「……読めませんね……」
シロ
「ついたー?」
語り手
みんなが、看板の前で首を傾げていると
ばん、と突然病院の扉が開きました
ばん、と突然病院の扉が開きました
高瀬川の和樹
「うぉわ」
カリス(?)
そしてその中から、あの女の子がまたも飛び出してきました
風馬
「いた」
高瀬川の和樹
「おい、待てって。怒ろうってんじゃねぇんだよ、俺達は」
語り手
和樹が声をかけようとした時
「キミね、いい加減にしなさい!」
病院の中から怒る人の声
「キミね、いい加減にしなさい!」
病院の中から怒る人の声
高瀬川の和樹
「って、また怒んのかよ。おおい、お医者さん。話を聞いてくれっかい」
怒る人の声に話しかけてみるけど、返答はある?
怒る人の声に話しかけてみるけど、返答はある?
語り手
和樹の声に対する返事はありません
「いつもいつも、悪さばかり……。みんな、困っているんだよ?」
和樹の声は聞こえていないように、男の人の声は病院の中から聞こえてきます
そして、開け放たれた扉の向こうには、外の光も差し込んでいますが、誰の姿も見えません
「いつもいつも、悪さばかり……。みんな、困っているんだよ?」
和樹の声は聞こえていないように、男の人の声は病院の中から聞こえてきます
そして、開け放たれた扉の向こうには、外の光も差し込んでいますが、誰の姿も見えません
シャーリー
残留思念!?
カリス(?)
「待ってくれよ!」
女の子は、追い出されるようにしながらも、病院の中を振り返って叫びます
「今度は違うって! 俺様がどうこうしようってんじゃないんだって!
こいつが、具合悪いから……」
女の子は、追い出されるようにしながらも、病院の中を振り返って叫びます
「今度は違うって! 俺様がどうこうしようってんじゃないんだって!
こいつが、具合悪いから……」
語り手
「ウチはね、獣医じゃないんだ。それに病院は衛生的でなければいけない。いたずらにしても、やってはいけないこともあるんだよ」
カリス(?)
「でも、医者じゃんか!」
なんでもなおせるおいしゃさま
風馬
お客様の中にお医者様は
シャーリー
路上で猫が○んでたからって歯医者に駆け込んだ俺に効く
風馬
そりゃあ歯医者さんも困っちゃう
高瀬川の和樹
意外な所に被弾してる
シャーリー
義務教育ほぼ始めたてにはわからなかったんですよ……。
高瀬川の和樹
ああー、小さい頃では仕方ない
まさに同じ体験しておられる
まさに同じ体験しておられる
高瀬川の和樹
いいところですが30分のようです
語り手
「この間は、どこで拾ってきたのかもわからない大きなネズミを拾ってきて、診てくれ、って言ったよね?
でも、それもキミのイタズラだった。友達のネズミを連れてきたんだっけ?」
でも、それもキミのイタズラだった。友達のネズミを連れてきたんだっけ?」
風馬
害獣たちの宴
シロ
さっきの「前にやった」発言といい、記憶かねぇ。
高瀬川の和樹
かなぁ。
シロ
ナルホドナー
語り手
そうだなぁ、ちょっと中途半端だけど、なんかBGMが妙にポジティブな方向にいっちゃったし、今日はここまでにしようか
シロ
ありがとうございました!
語り手
多分ぴーなつっていう友達のこと
高瀬川の和樹
ああー、ぴーなつちゃんだったのか
シャーリー
すみません、お疲れ様でした……。
語り手
お疲れ様ー
高瀬川の和樹
ありがとうございました!
風馬
お疲れ様でした!
コメント By.シロ
ひたすらカリスにそっくりな謎の少女を追いかける日。
ひたすらカリスにそっくりな謎の少女を追いかける日。
第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』
これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。