高瀬川の和樹
スポォ(こんばんは)
風馬
穴の中からこんばんは
シャーリー
ヌッ
語り手
こんばんはー
間に合った!
高瀬川の和樹
お疲れ様です!
語り手
ではでは
高瀬川の和樹
なんだ風の音か からでしたな
語り手
そうです
シロ
こんばんはー

語り手
なんか背後で悲鳴のようなものが聞こえたような気がしました
高瀬川の和樹
「ん?」声を聞いて何気なく振り返る。
シャーリー
「?」
語り手
なんだ気のせいか
高瀬川の和樹
「なんだ気のせいか」
ななくさ
「おお? すごくもくもくでござる!」
いね
「黒いもくもく!」
シャーリー
「もくもくです……」
シロ
「ヤダコワイ」
語り手
みんなが背後の声? に気を取られそうになった時、先に展示エリアへと行っていたななくさといねの声に、注意が引き戻されました
高瀬川の和樹
「おお、すげぇな。噴火の図かな?」
語り手
そこには、つい今し方探査船で潜り抜けてきた、火山からもうもうと上がる黒い煙が再現された展示がありました
風馬
「これけむりか? でかいな!」
語り手
そこは2階のところまで吹き抜けになっていましたが、その更に天井の向こうまで、黒い煙の模型は伸びています
シャーリー
「わっ……」
語り手
根っこのところの火山、浅間山はあんなに小さいのに、と驚くかもしれません
高瀬川の和樹
「だなぁ。火山の力ってなぁ、そんだけすげぇってこったな」
シロ
「けむりのおばけだ」
ゆり
「えーと、なになに……?
これは、例の天明の大噴火の時を再現したものだそうね」
ゆりが展示の説明を見ながら、話してくれました
シロ
「てんめ?」
ゆり
「江戸時代……ざっと300年くらい前の話よ」
高瀬川の和樹
「噴火が村を呑んだって、あん時のか」
ゆり
「ええ、そうね」
高瀬川の和樹
「そりゃ煙もすげぇわけだ」
シロ
けむりが蛇か何かに見えて震え上がる。
語り手
みんなが見ていると、煙の模型の中で時折ピカピカと何かが光り、更にゴロゴロという雷のような音も聞こえてきます
風馬
「こいつが村をのむ……?」
ゆり
「実際には、火山の本体から溢れ出した溶岩が、ね」
シャーリー
「なんの音ですか……?」
風馬
「かみなりだ!」
シャーリー
NG:「なんの男ですか……?」
高瀬川の和樹
someone
高瀬川の和樹
「ここいらの村を全部、あの溢れ出した溶けた岩が舐めて、埋めちまった時のだそうよ」溶岩の模型があれば指し示す。
ゆり
「この吹き上がった煙もまた、煤や灰となって遠くまで降り積もったそうね」
シロ
「うめる!! みちがなくなっちゃう!」
ゆり
「道どころか、草野も村も何もかもよ
シロ
「くいしんぼうだ」
なにそれこわい。
語り手
その展示エリアを回ると、そこには
先ほどの探査船で見たような、この星の中の方まで見せてくれる展示物もあり
風馬
「なんだこれ、石のたまごだ」
語り手
火山が、山だけでなく星がまるで生き物のように活動する結果であることを教えてくれます
シャーリー
「……怖いですね……」
高瀬川の和樹
「おう。この中の方のがあの溶けた岩よ。地面の中に詰まってんのよ」
シロ
じめんからはみでるへびが地震を起こしているらしい。
風馬
地面は象が支えてるんだよな
シロ
象でも蛇でもATLUSでも良いけどじっとしていてほしい。
高瀬川の和樹
ほんとに。
風馬
ATLUSには元気にぺっそなつくってもらわんと
高瀬川の和樹
「……元気かなぁ、鯰のおっさん」地震から連想。
ちびきつねさま
「昨日、遊びに来た猫の子が言うには、みんなのことを心配していたそうだよ」
高瀬川の和樹
「ううむ、そうかぁ。またどっかで面ぁ出すかね。あんま長居すると根が生えちまいそうだが」
風馬
「……そうだな」
シャーリー
和樹さんのお尻を見つめる。
「根っこ……生えてません……」
高瀬川の和樹
「今は動いてるからな」
シャーリー
「止まったら根っこが生えるんですか……?」
高瀬川の和樹
「おう生える。目には見えんけどな。そんで旅に出られなくなっちまう」

語り手
そうしてみんなが話しながら展示物の間を歩いていると
『やぁ、浅間園火山博物館へようこそ!』
唐突に声が掛けられました
『みんな、展示を楽しんでくれているかな?』
声は響きます
風馬
「たのしいぞ!」
シロ
「こわいけどきになる」
語り手
そちらを見ると、そこには雲の上に乗った白髭のお爺さんと、黄色い顔の子供がいました
シロ
ああーいたいた
風馬
「誰だ!」
語り手
『わしらは、この博物館の案内役』
シャーリー
誰だ!?
語り手
『浅間山のことなら、なんでも知っているんだぞ!』
シロ
「なんでも!!!」
風馬
「じゃあ、ここはおもいざわか?」
語り手
『こらこら、そんなに大きなことを言うでない』
風馬の問いかけに答えることなく、お爺さんが子供を諭します
シャーリー
何故かテレタビーズが頭をよぎった。
風馬
なんでや!
シャーリー
なんでだろう……。
語り手
『みんな、この博物館を楽しんでくれているようで何よりじゃ』
『難しい話ばかりでは、疲れてしまうかもしれんから、ここで一つ休憩をして行ってはどうかな?』
シャーリー
「はーい……」
語り手
おとなが3以上ある人なら、これが人形で、あらかじめ決められた話をするだけのものであることがわかるでしょう
風馬
いちたりない!
シロ
わかんない
シャーリー
スルーします。
頑張って人間!(和樹さん)
高瀬川の和樹
おとな3あるので分かるぜ!
[ 高瀬川の和樹 ] ゆめ : 3 → 4
語り手
和樹は、口がぱくぱくと動いているのがもろ見えですね
高瀬川の和樹
おお、こんなのあるある、と眺めている。
語り手
お爺さんはみんなを見渡し
『そうじゃ。一つ昔話でもいかがかな?』
『お爺の昔話だ! 面白いんだぞ!』
『申し遅れたが、私はこの浅間山に長く住んでいる雷神。この子は生まれたばかりの雷の子じゃ』
シロ
おもしろいのか。素直に聞く姿勢。
シャーリー
聞きます。
風馬
「かみなりのこ」
シロ
「おおものだ!!
さいんもらえるかも!!」
ちびきつねさま
「そうだねぇ」
シャーリー
「サイン……?
天気の子です……?」
語り手
『さてさて。ここに来てくれた皆は、ここが何と呼ばれているか、知っているかな? 浅間山、ではないぞ。他の呼び方じゃ』
風馬
(おもいざわだっていってるじゃん……)
シャーリー
「(あさくないやま……?)」
語り手
『おいら知ってるぞ! 鬼押出しって言うんだ!』
雷の子が、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら答えます
和樹の目には、その人形の下から伸びる金属の棒が伸び縮みしていることに気づくでしょう
風馬
「ゆりからきいたぞ!」
高瀬川の和樹
「シロ、こいつは本物じゃねぇから、たぶんサインは貰えんよ」
シロ
「ええー? ほんものじゃないのか」
高瀬川の和樹
「本物がずっとここにいたら空が困っちまうだろうよ。来た子供に話をするための人形だよ、こいつらは」
ゆり
「ちょっと、夢のないこと言わないの」
高瀬川の和樹
「半分くらいは考慮したんだがなぁ、夢」
シロ
「そうかー」
ションモリしつつもおはなしに引き込まれつつある。
語り手
『こらこら。お前が答えを言ってしまってどうするんじゃ』
そんな会話をよそに、雷神は子供を嗜めます
『しかし、正解じゃ。皆は知っていたかな?』
『では、ここがなぜそのように呼ばれているか、は知っているかな?』
シャーリー
「知らなかったです……」
シロ
「おにがいたんだろ!」
鬼ってついてるんだからそれしかないじゃないか。ドヤァ
語り手
『そう。ここには昔、恐ろしい鬼がいたと言われているんじゃ』
『その名を、紅葉姫(もみじひめ)という』
高瀬川の和樹
「へぇ。
そりゃ聞いた事がなかったなぁ」
シャーリー
「へぇ……」
くれはといえば
シャーリー
くれは?
風馬
くれはちゃん
シャーリー
明日に続くパターンかと。
あ~そういえばfateに鬼女紅葉居たなぁ。
翌日のBBTに『紅葉』という名前の女性NPCがいた。
シロ
ああ、関係なくもなかったんだ実は。
高瀬川の和樹
なんと。
シャーリー
へぇ~!
紅葉って読み方色々あるから「読み方何!?」ってなっちゃう。
シロ
ボツネタ。
高瀬川の和樹
今回の話が終わったらくわしく。
シャーリー
kwsk
シロ
おわったらねー

風馬
「おにのひめなのか」
語り手
『大層恐ろしく、怒ると地面を叩いては地震を起こし、火山を噴火させたという』
『悪いやつなんだな!』
シロ
「らんぼうものだ!」
高瀬川の和樹
「そりゃまたきかん気な姫様だなぁ」
シャーリー
「強い女の人……」
風馬
「地面をたたくのか……」
語り手
『彼女が怒るたびに火山は火を吹いて、近くの川を赤く染めたという』
シャーリー
「怖い……です……」
こわいよぉ><
語り手
そこまでお話が進むと、二人の後ろの絵が変わります
シャーリー
「変わりましたね……」風向きが……。
風馬
「つのがないな」
語り手
『しかし、その乱暴狼藉は、遠く京の都にまで聞こえるほどとなり』
『平惟茂(たいらのこれもち)というお侍が、退治にやってくることになった』
『紅葉姫は、狡賢くもその様子を見ると、たちまち女の人に化けて、惟茂公にお酒をすすめ、彼が酔っ払って眠ってしまったところをやっつけようとしたんじゃ』
シャーリー
あらまぁ。
シロ
「ずるい!」
語り手
『しかし、そこで菩薩さまが夢枕に立ち、惟茂公を起こしてあげると』
『たちまち起き上がった惟茂公は、菩薩さまのご加護を受けて、当時の帝から賜った宝の剣で紅葉姫を見事やっつけることができたんじゃ』
シロ
夢の中で起こされるのもずるくない?
風馬
ほらたかしさっさと起きなさい!
シャーリー
わぁ……。
語り手
『成敗だ!』
はしゃぐ子供に、お爺さんは頷き
『こうして、紅葉姫は討たれ、浅間山は今のようにおとなしくなったということじゃ』
『そして、紅葉の美しいこの地では、その様子を眺めて楽しむことを“紅葉狩り”と呼ぶようになったとか』
『雲場池とか、キレーだよな!』
シロ
「すごいおにがいたんだなー!
もみじがり!!」
風馬
「おにをやっつけて、もみじをみるのか」
シャーリー
「紅葉狩り……」
語り手
『さてさて、これで昔話はおしまいじゃ。少しは楽しんでもらえたかな?』
シロ
「おもしろかったー!」
ぴょんこぴょんこしてる。
語り手
『展示は、まだもう少しある。この後も楽しんでくれたら嬉しいぞい』
『楽しんでいってくれよなー!』
風馬
「またな!」
語り手
お爺さんが手を振り、子供がぴょんぴょんと跳ねて挨拶をすると
天井からするすると白い布が降りてきて、二人の姿が見えなくなりました
高瀬川の和樹
「なかなか面白い話じゃねぇの。来てみるもんだな」
シャーリー
「はい……!」
ゆり
「ふうん、そんなお話があったのねぇ。雲場池の紅葉には、ちょっとまだ遠い時期だけど」
シャーリー
「そうですね……」
ちびきつねさま
「その紅葉姫も、もしかしたらご署名を頂けたかもしれないねぇ」
高瀬川の和樹
「かもなぁ。話すんのが大変そうだが」
風馬
「でもやられちゃったんだろ?」
シロ
「でもやっつけられちゃったんだろ?」
かぶった
ゆり
「そうねぇ。まぁ、暴れん坊だったらしいし、下手に出くわさないでよかったわよ」
語り手
さてさて
展示は、まだ続くようですが
そこで、【おとな】【こども】にて、3以上ある方は、気づくでしょう
シロ
そろそろ《聞き耳》か?
風馬
こんかいは【こども】
[ 風馬 ] おもい : 18 → 17
高瀬川の和樹
【おとな】
シャーリー
じゃあこどもを1ブーストしよ。
[ シャーリー ] おもい : 12 → 11
シロ
こども3あるう
語り手
では、みんなは
女の子
ふとそのすぐ背後に、女の子が立っていたことに気づきました
シロ
「あれ」
風馬
「うわっ、なんだお前!」
シャーリー
あー(これはPL)
女の子
「え。
うわ!」
シロと風馬に声を掛けられて、女の子はびっくりするくらい驚きました
高瀬川の和樹
「お? おお、おお。こないだの女の子じゃねぇか」
シャーリー
「わっ……!?」
風馬
おどろきあい
高瀬川の和樹
「どうした、俺達に用事かい」
シロ
「あ、だいだらといたやつ」
風馬
「ゆにてーのともだちか?」
女の子
「え、え、うわ、うわうわ」
次々に声をかけられ、それぞれをきょときょとと見渡してから
そのまま、さささーっと走り去ると、すぐそこの展示物の陰に隠れて、恐る恐るこちらを覗き込みます
もちろんその姿はほとんど丸見えです
高瀬川の和樹
「おうおう、落ち着け落ち着け。取って食やせんから」
シャーリー
「おちついてください……」
シロ
「わん」
風馬
「コケ……」
女の子
「犬!
とニワトリ!」
風馬
「シロだぞ!」
シロ
「いぬじゃないぞ。シロだぞ」
シャーリー
「ちゅん?
わん」
風馬
話をややこしくしにかかるシャーリーさん
シャーリー
こうせなあかん気がした。
女の子
「シロ……」
展示物の陰から、ひょこひょこと頭を出してこちらを見ては、呟きます
「とりもいるんだ……」
シロ
鶏はあってる。
風馬
にわとりだ!
風馬
「お前は、えーと……ねこか?」
女の子
「ちがう。……わたし、ヨシノ」
顔を半分だけ覗かせながら、ぽしょぽしょと呟きます
シャーリー
ソメイヨシノ?
高瀬川の和樹
「ヨシノか。初めまして、俺は和樹だ」
女の子
「カズキ」
シャーリー
「ヨシノ……さん」
風馬
「よしの……オレは風馬」
シロ
「よっしー!」
シャーリー
「私はシャーリーです……」
女の子
「フーマ。
シャーリー」
ななくさ
「ななくさでござる!」
いね
「いねなの!」
みき
「みきです……」
シロ
おおじょたい。
高瀬川の和樹
まったくだ。>大所帯
ヨシノ
ヨシノは、自己紹介のたびにそれぞれの顔を見ながら名前を繰り返し
高瀬川の和樹
「ああ。俺達に何か用事かい?」
ヨシノ
最後に、問いかけた和樹に顔を戻すと
いかにも恐る恐るといった風に姿を現し
「えっと……」
高瀬川の和樹
「おう」
ヨシノ
「あなたたち、ユニティのお友達?」
ななくさ
「いかにも! でござる!」
高瀬川の和樹
「ああ、そうだ。俺達は少し前に会ったばかりだが、こいつら……、いねとみきとななくさは、少なくともあいつの友達だぜ」
みき
「ええ、そうです」
いね
「なの!」
ヨシノ
ヨシノは、その返事にようやく強張った頬を緩ませます
「よかった……ユニティのお友達……
わたし、ヨシノ」
もう一回自己紹介
ゆり
「聞いたわよ」
シロ
「よっしー」
高瀬川の和樹
「まあまあ」
ヨシノ
「あうあ……ごめん」
高瀬川の和樹
「いいよ。何か、困りごとかい?」
ヨシノ
「わたし、ほかの人とお話しするの苦手……」
和樹の問いに、ヨシノは頷き
風馬
「ゆにてーとはぐれたか?」
ヨシノ
風馬には首を振って答えました
「えっと、あの。
ユニティを助けて、ほしい」
もじもじとしながら、言います
シロ
「たすける?」
高瀬川の和樹
「……何があったんだい? 聞かせてくれるか。
俺達も、ユニティが困ってんなら助けたいんだ」屈んで、ヨシノと視線を合わせる。
シャーリー
和樹さんの後ろでうんうん、と頷いてる。
ヨシノ
近づいた和樹の顔に、思わず逃げるようにのけぞり
高瀬川の和樹
「あ、すまん。脅かすつもりはなかった」
ゆり
「こりゃ相当な人見知りね」
ヨシノ
少し、びくびくとしていたヨシノは、それでも少しするとぷるぷると頭を振って
シロ
その足元に近寄ってすねこする。
ヨシノ
和樹に向き直……ろうとして
「ウヒャァァァァ!」
すねをくすぐられて、たまらず逃げ出すと、また展示物の向こうに隠れてしまいました
高瀬川の和樹
「おーい、シロ。脅かしてやんな。
俺のすねならこすっていいから」
風馬
「シロはこわくないぞ」
ヨシノ
また少し、こちらを陰から伺ってから、
「ごめん……」
また戻ってきました
高瀬川の和樹
「いやいや、こっちこそ脅かして悪かった」
シロ
「あたしいじょうのこわがりだ」
ゆり
「うーん……。一階に、軽食屋さんあったわよね……。そこで何か飲みながらお話する?」
いね
「ジュース!」
シャーリー
「……水……」
高瀬川の和樹
「ああ、それもいいさなぁ」
風馬
「草!」
シロ
くさ
ななくさ
「おしゃれな甘味が食べたいでござる!」
みき
「ちょっと、みんな……」
ゆり
「はいはい、それじゃいきましょうか」
高瀬川の和樹
「ヨシノ。立ち話もなんだ、ゆっくり座りながら話を聞かせてくれよ」
ヨシノ
「すわる……すわる、うん、お話する」
語り手
幸い、展示はもう終わりの方だったらしく、
みんなはまだびくびくとしているヨシノを連れて、一階へと戻ってきたのでした
軽食屋さんは、あのだだっ広い空間の隅っこの方にあり
そこではジュースやお茶など、色々なものを食べたり飲んだりできるようでした
あまり人は居なく、みんなは窓から外が見える大きなテーブルにみんなで座ります
シロ
おわりよければ おもしろい
シャーリー
おもしろい
高瀬川の和樹
ヨシノにジュースか何か買って渡してやります。
ヨシノ
「あ……ありがと」
風馬
(うさぎみたいだな)
ヨシノ
言って、受け取り
早速ななくさやいねが、ニコニコとジュースを飲み始めるのを見て、自分も恐る恐る口をつけます
「……!
……あまい」
そして一口飲むと、途端に微笑みました
シロ
もどっとこ
ゆり
「ここ、なかなか面白いものがあるわよ」
風馬
「なんだ?」
高瀬川の和樹
「だろ。少しは気が解れたかい?」
ゆり
言うゆりがみんなの前に差し出すのは、お皿の上に盛られた、小さな岩の塊の山
ヨシノ
「うん……ありがと」
シロ
「こんなのたべられない」
ゆり
そして、ゆりがその岩を一つつまみ上げ、それを放り込んだ口の中からゴリゴリという音をさせ始めると
ヨシノ
ヨシノはそれを見て、目をまんまるくしました
ゆり
「あら? いらないの? 美味しいわよ」
風馬
「石はたべられないぞ」
ゆり
「これは、食べられる石なのよ」
言って、風馬にも勧めます
風馬
「ゆりはなんでも食べるからな……」受け取りはするものの
ゆり
「だから、大食いキャラやめい」
風馬
おそるおそる口に入れる
シロ
「いしはたべられないぞ」
語り手
風馬が口に放り込むと、岩のようにざらざらとしていましたが、ほんのりと甘い味がします
風馬
「……あまいな?」
語り手
少しかんでみれば、すぐに崩れて、口の中に甘い味が広がります
風馬
「かたくない!」
シャーリー
「……うん?」あまい……。
シロ
「いしはあまくないぞ」
おそるおそるかじる。
語り手
風馬、シャーリー、シロの口の中からも、ごりがりと音が響きます
シロ
「あまいし!」
シャーリー
「美味しいです……」もぐ……!
いね
「あまーい!」
みき
「ほんとだ、不思議ですね……」
シャーリー
金平糖かなぁ……?
高瀬川の和樹
「さて、それじゃ話を聞かせてくれるかい?」 
話が進まない気配を察知した。場がほどよく解れたところで、話を切り出す。
シロ
そのとおり。>話が進まない
ヨシノ
こわごわと岩を突いていたヨシノは、和樹にそう言われて、あわてて
「あ、そうだ」
と向き直り
「ユニティを、助けてほしい。
でないと、モミジさまに、やられちゃう……」
風馬
「もみじって、おにのか?」
シロ
「もみじ!」
ヨシノ
ヨシノが頷きます
高瀬川の和樹
「詳しく聞かせてくれるかい? モミジさまって、鬼の紅葉姫のことかい?」
ヨシノ
もう一度、頷き。
高瀬川の和樹
「ユニティはそいつと戦ってるのか?」
ヨシノ
「ユニティ、友達がいると強くなる、って言った」
風馬
「でもあいついねたちに帰れっていったぞ」
シロ
「いった」
シャーリー
「そうですよ……」
ヨシノ
「……」
風馬の言葉に、俯きます
風馬
「……?」わからんという顔
ヨシノ
「ユニティ、やさしい。
だから、戦えない。
でも、お友達がいると強くなる、本当なら、やっつけられるかも。
わたし、思った」
シロ
それは解決にならないんじゃないかなぁー
高瀬川の和樹
「どうして、やさしいと戦えないんだい?」
ヨシノ
「モミジさま、かわいそうだから……」
高瀬川の和樹
「どうしてかわいそうなんだい?」
シャーリー
「可愛そう……?」
シロ
「こわいおにが?」
ヨシノ
みんなに次々に尋ねられ、ヨシノは悲しそうに顔を俯かせて
「モミジさま、人に裏切られた。怒ってるし、悲しい」
語り手
そして、やがてそう呟いた時
突然、大きな音でサイレンが聞こえてくるのでした

語り手
と言うところで、本日締めます!
風馬
お疲れ様でした!
シロ
おつかれさまー
シャーリー
お疲れ様でした~!
高瀬川の和樹
お疲れ様でしたーーー! 事態、動く!
シャーリー
謎の少女が紅葉様かと思ってた
語り手
実はちがった
シロ
おもってた。

ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。