ちょっと開始までお時間が
語り手
よし、踊って待とう
高瀬川の和樹
ふしぎなおどりを踊る和樹
シャーリー
やんややんや
高瀬川の和樹
お、こんばんはー
語り手
からあげおいしい! 🍗
風馬
トリ!
高瀬川の和樹
カラアゲ!
シャーリー
よこせ!!!
語り手
えっ……
シロ
えっ
高瀬川の和樹
トリ……
風馬
ニワトリ族のことなど燕のしったことではないということ……!
語り手
え、えらいことじゃ……
せ、戦争じゃ……
シャーリー
いや、PLはから揚げが大好物なんで
高瀬川の和樹
おそろしいことじゃ 牛肉どまん中揚げ煎餅を食べよう
風馬
風馬君をカラリと揚げるつもりなんでしょ……ケンタッ〇ーみたいに!
高瀬川の和樹
風馬くん揚げても上で肉を焼くことくらいしかできなそう
シャーリー
うん

語り手
というわけで
みんなの前には、いつの間にかいくつものごつごつとした大きな岩が転がる只中に建つ、お堂があったのでした
そして、そこでお祀りされている観音さまの姿には、どこか見覚えがあって―――
シロ
「あれれ、このヒト?」
語り手
何よりも、博物館の裏手であるこの場所は、ただ溶岩が流れ、ならされただけの荒れてはいても平らな地面が広がっていただけ、だったはずなのですが―――
風馬
「……もみじににてるな?」
高瀬川の和樹
「こりゃあ……、ああ、紅葉様だ」
シャーリー
「本当です……」
語り手
穏やかに閉じられた瞳、全てを受け止めるような立派な立ち姿
翳された手は、全てを赦してくれるような
ヨシノ
「……モミジさま、神様になっちゃったの?」
シロ
「ここ家あったっけ??」
ゆり
「確か……何もなかったはず……よねぇ」
シャーリー
「……」
高瀬川の和樹
「俺達は……、最初っから、これを望んでたはずだ。叶えてくれたってのか、あんなに、あんなに失礼をしたってのに」
風馬
「いえつくったのか?」
高瀬川の和樹
「そりゃあ……
どんだけツンデレだよ」
シロ
「つんどら?」
シャーリー
「……つんどら……」
いね
「ツンツン!」
ななくさ
「痛いでござる! しっぽついばんじゃダメでござる!」
シロ
慌てて自分の尻尾を隠す。
語り手
気がつくと、みんなの周り、お堂の参道を歩く何人もの人の姿があります
その人たちは、それぞれにお賽銭を入れ、鐘を鳴らし
お参りをして行きます
風馬
ちかくの人にきいてみよう
「おじさん、このいえ昨日つくったのか?」
語り手
「えっ?」
高瀬川の和樹
「ああ、悪い悪い。俺達、ここに初めてお参りに来てさ。
このお堂のこと、教えてくれるかい?」
語り手
「何を言っているんだい、ここは、火山の噴火で焼き出されてしまった人や、亡くなってしまった人のために。
だいたい……えーっと」
おじさんは、手元のパンフレットを見て
「そうそう、70年くらい前に建てられたんだよ。
その前にも、ここには鬼が住んでいて、なんていう話もあったねぇ」
シャーリー
「そうなんですね……」
風馬
意外と新しかった
語り手
「鎌原の観音さまと、こちらの観音さまが、今では浅間山の麓で見守ってくだすっているのさ」
シロ
「えっ」
喋りかけて慌てていねの足元に潜って喋る。
「オニもういないの?」
いね
「いないの?」
風馬
犬がシャベッタァァァ!
シロ
いねちゃんもトリだったかしら。
シャーリー
犬は喋るよ!
風馬
いねがシャベッタァァァ!
シャーリー
いねちゃんはもっと喋るよ!!!
語り手
おじさんはほんの一瞬、不思議な顔をしてから、いねが喋ったと思ったのか
「さて、どうかなぁ。もしかしたらまだそこらへんにいるのかもしれないよ」
そう言って、笑いました
ヨシノ
「……」
風馬
そこにいるじゃんと思ったけど何も言わない
ちびきつねさま
「これは……粋な計らい、というやつなのかな?」
高瀬川の和樹
「きっとな。優しいお方だ、フッちまったのが勿体なかったかもな」
ゆり
「まぁ、私たちにとって、ついさっきまで起きた出来事なんて、覚えてたりツノが残ってたりしたら。
今の世の中じゃぁ、大変なことになってたかもしれないわよね」
シロ
「あのけちんぼカミサマ、けちんぼじゃなくてつんどらだったのか」
いね
「どら焼き!」
風馬
「そうか。かみさまになっていえつくってもらったのか」
高瀬川の和樹
「ああ、そういうことだ、きっと」
みき
「なんだか……すごい出来事でしたけど」
高瀬川の和樹
「あっちで仲良くやってっといいな。いい加減ひとりも飽きたろう、姫さまも」
ちびきつねさま
「そうかもしれないねぇ」
シロ
「んー、いっけんらくちゃく?」
高瀬川の和樹
「たぶんな」
シロ
「ヨシノは??」
ヨシノ
「モミジさま、みんなを守ってくれる神様になったんだよね?」
シロ
「いたー」
風馬
「そうみたいだ、みんなおまいりにきてるぞ」
ヨシノ
「そっか……」
シロ
「めでたし?」
ヨシノ
「静かなところで、静かに、みんなを見守ってくれる……
きっと、モミジさまは、ずっとそうしていたかっただろうから」
高瀬川の和樹
「そうだな……」
ヨシノ
「よかったんだと思うな」
シロ
「そっかー!」
シャーリー
「ですね……」
ヨシノ
「みんなも、モミジさまのこと、そう思ってくれてるみたいだしね」
ユニティ
「……」
風馬
「ゆにてー、どうした」
ユニティ
「いや……相変わらず、お前らのやることは出鱈目だと思ってな」
シロ
「でたらめにおっきいのに」
風馬
「でも、もみじもやっつけなくてよかったし、かざんもふんかしなかったぞ」
高瀬川の和樹
「なんだ、今更。お前も大概だろうに」機嫌良さそうに、からからと笑う。
ユニティ
「俺は、波動体だから何もおかしなことじゃない。
全く、こんな簡単に現実改変なんてしでかしやがって」
腰に手を当てて、空へ女の子が消えたあたりを見上げて
高瀬川の和樹
「簡単って言うなよ。神様がツンデ…… 案外優しくなかったら、どうなったてたか分からんぜ」
シャーリー
ゆうこやのPC結構軽率になかった祭りとか生やすから……。
シロ
いなかった神増えるなんて当たり前だよね。
シャーリー
ユニティ
「まぁ……そうだな」
シャーリー
「つんどら……」
ユニティ
「丸くまとまったんなら、それでいいさ。
そういうもんなんだろう? この星では」
高瀬川の和樹
「そういうことさ。終わりよけりゃあ全てよし、ってな」
シロ
「うんうん」
シャーリー
「……そうですね……」
シャーリー
一瞬尾張ってボケ入れたくなった(正直なはむ)
高瀬川の和樹
SEKAI NO 尾張
風馬
ここは名古屋だった
シャーリー
ここを名古屋にしよう
世はまさに大尾張時代
ユニティ
「郷に入っては郷に従え、というしな」
いね
「ゆにてーくん、またむつかしいこと言ってる」
高瀬川の和樹
「全くだ」ふ、とその様子を見て微笑む。
ゆり
「さて、それじゃ、お参りして私たちも行くとしますか」
高瀬川の和樹
「ああ、だな!」
シャーリー
「そうですね……!」
ヨシノ
「お参り! する!」
シロ
おまいりー!
シャーリー
「難しいことは……良く判らないのですが……」
シロ
ヒトが多そうだから変化しとくか……
前足でポフポフしたらXに動画付きで上げられてしまう。
ぽふぽふ
トイレに行ってー
シロ
戻ってくるー
風馬
「そっちのほうがおまいりしやすいもんな」
シロ
「うん、おはなししやすいしな!!」
ゆり
「みんな、5円玉は行き渡ったわね?」
高瀬川の和樹
「おう」
シロ
「あるー!」
風馬
「もらったぞ!」
ななくさ
「はーい! でござる」
シャーリー
「貰いました……!」
嘴で持ってよう。
みき
「すみません、何から何まで……」
語り手
そして、みんなでお賽銭を入れ
みんなで鐘を鳴らし
シロ
「ならすならすー!」
って子供チームで取り合いになってそう。
ななくさ
「拙者も! 拙者も!」
ヨシノ
「ユニティ、一緒に鳴らそう」
ユニティ
「俺はいいって……」
風馬
「なんだ、おまいりのやりかたしらないのか?」
シャーリー
風馬くんの肩に乗ってよう。鳥らしく。
高瀬川の和樹
「まあまあ、GOに入ればレッツゴーって言うだろ。こういうのは乗った方が楽しめるぜ」
シャーリー
「……そんな面白い言葉もあるんですか……
面白いですね……」ちゅん。
高瀬川の和樹
「いや、適当に言った」
シロ
「れっつごー!」
語り手
そうして、みんなで賑やかにお参りしている様子を、お堂の奥で観音様は穏やかな微笑みで見守っていました

語り手
そうして、みんなは少し坂道を下って、みきたちと出会った旧軽井沢まで降りて来ました
みき
「ありがとうございます。僕たちはこのあたりで結構です」
高瀬川の和樹
「ああ、元気でな」
シャーリー
「ええ、お元気で……」
シロ
「またあそぼうねー!」
いね
「やだー! 車のおうち、まだ乗るの!」
ななくさ
「いね殿、奥方が心配するでござる」
風馬
「これからどうするんだ?」
高瀬川の和樹
「俺はさあ、よかったと思うよ。ここの連中に、あの美しい絆を返せて。それに関われて、本当によかった」
みき
「そうですね……」
高瀬川の和樹
「だから、ありがとうな。巻き込んでくれて」
みき
「いえ、僕たちは別に」
シロ
「ゆびきりしよーよ!」
シャーリー
「ゆびきり……」
人間に……なるか……。
シャーリー
「ゆびきり……?」
シロ
ゆびきりなんだっけな。
駄菓子おごるだっけ。
ユニティ
「まぁ、巻き込んだのはどちらかというとこちら、ていうか、こいつだな」
言って、ヨシノに
ヨシノ
「……? うん!」
高瀬川の和樹
「そうだな。ヨシノも、ありがとう」
風馬
「ありがとな!」
シロ
「ヨシノもまたかけっこしよー!」
ヨシノ
「みんなも、ありがとう!
うん!」
みき
「僕たちは、これからななくさ君のおばさんのところへ戻りますが……
皆さんは、これからどちらに?」
高瀬川の和樹
「俺達は…… お方様、次はどうだ?」
ちびきつねさま
「うーん……」
言いながら、胸元のコンパスを片手に首を傾げるちびぎつねさまに
ゆり
「どうせ、しばらく走るまでアタリは引かないってんでしょ。わかってるわよ」
風馬
「そうなのか!」
ゆり
「ま、のんびり行くわよ」
ね? と和樹たちに。
シャーリー
「はい……」
のんびり行きましょ~
高瀬川の和樹
「そうさな。のんびり行きゃいいさ、道中に福もあろうな」
みき
「そうですか……
えっと……ユニティくんは?」
ユニティ
「俺は……」
ヨシノ
「……」
ユニティ
ヨシノの寂しそうな顔に、ため息をひとつ
「……この……長野県、だったか?
この辺り、妙に怪獣が出やがるんだ。
だから、しばらくはここにいるさ」
シロ
「そっかー!」
ヨシノ
「ほんと!?」
風馬
「そうか、よかったな」
ななくさ
「そうでござるか……」
高瀬川の和樹
「はは、ツンデレもう一人」
ユニティ
「俺に変な特性を付けるな!」
シャーリー
「つんどらとは……素直じゃないということですか……?」
ゆり
「端的に言うと、そうだわねぇ」
高瀬川の和樹
「大体そういうこと。あとツンドラじゃなくてツンデレな」
風馬
「ゆにてーはつんでれなのか」
シャーリー
「つんでれなんですか……」
ユニティ
「違うって!」
ヨシノ
「ツンデレ! ユニティ、ツンデレ!」
シロ
「わらってるぞ」
ゆり
「さ、そろそろ行くわよ。また根っこ生えそうだし」
高瀬川の和樹
「だな。そんじゃ、またどこかで会おうぜ」ひらりと手を振り、運転席に乗り込む。
風馬
「……また遊びに来るぞ」
シロ
「またな―――!」
ユニティ
「ああ。またな」
みき
「皆さん、どうかお元気で……」
ななくさ
「お別れさびしいでござる……」
ユニティ
「そんな顔すんなよ。この小さな国だ。俺だったら一っ飛びなんだから。
お前らもな」
これは、みんなに。
「何か、妙な怪獣や星人が出たら言えよ。すぐに駆けつけるさ。
ウルトラマン・ユニティがな」
シャーリー
「私も……一っ飛びです……」対抗心を燃やすな。
シロ
「うるとらたのしかったぞー!」
風馬
「またみんなででっかくなろう!」
高瀬川の和樹
「ああ。そん時は呼ぶさ」
ゆり
「ああいうのは、これっきりにしてほしいわ……」
助手席でポツリと
ヨシノ
「みんな、これ!」
言って、ヨシノが差し出すのは
白かったり、緑色だったり、黒かったりする、綺麗に磨かれた石のつながったお守りでした
「鬼のお守り、あげる!」
高瀬川の和樹
「おお! ありがとうよ、こいつは心強い。
大事にさせてもらうよ」
シロ
「きれー!」
ヨシノ
「うん! 気をつけて、元気でね!」
風馬
「ありがとな!」
高瀬川の和樹
「ああ、ヨシノも元気でな!」
シャーリー
「どうか……元気で……!」
ヨシノ
ヨシノがバイバイ、と手を振り
ユニティ
ユニティたち、風波の面々も手を振りました
ななくさ
ななくさといねは、ちょっと泣きそうになっていましたが
高瀬川の和樹
運転席から一度、ひらりと手を振る。
シロ
今までの旅で、一度会った人たちとまた会える機会はいくらでもあると思っているから、割とあっさりしている。
シャーリー
次はどこだろうなー。
まぁ別れを惜しむようならこの旅にはやっていけないだろうなぁとPLは思ってます。

語り手
そして、滑り出すように動き出すキャンピングカー
高瀬川の和樹
起きたことを思い出すように、そっとアクセルを踏む。
語り手
やがて見えてくる、メロディーライン、という看板
風馬
「この道か」
シロ
「またゴーっていうのか」
ゆり
「おお、牧場は緑~~♪」
ゆりが、小さく口ずさみます
「牧場は緑……か。
あたしさ」
助手席の窓を開けて、そこに肘を乗せ
吹き込む風に髪を靡かせながら、ゆりが口を開きます
シャーリー
「はい……」
シロ
「わう?」
風馬
「……?」
高瀬川の和樹
「ん?」
ゆり
「ここに来る時、色々言ったじゃない?『人間は自然すらも好き勝手にしてる』って」
高瀬川の和樹
「だなぁ」
シャーリー
「ですね……」
ゆり
「結局、そうじゃなくて。
人も、その土地で必死に生きようとしていただけ、なのかもしれないな、って。
今は、ちょっと、そう思うかも」
シャーリー
「……そうかも……しれません……」
シロ
「みんないきてるだけだな!」
高瀬川の和樹
「僕らはみんな生きている、ってね」
ゆり
「僕らはみんな、生きている~♪」
風馬
「そうなのか!」
高瀬川の和樹
「生きているから…… なんだっけ? オケラしか覚えてねぇや」
シャーリー
鳥から目線言っていい?
高瀬川の和樹
どうぞどうぞ
シロ
いいんじゃない?
シャーリー
「鳥と違って人間は空を飛べませんしね……」移動するのも億劫だと言いたいわけです。
ゆり
「それもそうね」
高瀬川の和樹
「そうさな。乗り物でも作らにゃあおちおち空も飛べん。
河童と違って泳ぐのも遅いしなあ。人によるけど」
シロ
「でもデンワとかくるまとかあるんだろ?」
ゆり
「それもまた真」
高瀬川の和樹
「たまに人類のロングテールみたいな奴いやがるから…… は置いといて、そうそう。人は何も出来ねぇから、生きようとしてこうなったのかもな」
ゆり
「ま、それはあんたたち動物だって一緒じゃない」
シャーリー
「そうですね……」確かに。
ゆり
「みんな違って、みんないい」
語り手
なんていうことを話しながら走っていると
女の子
『ほんとに、きみたちってさ―――』
語り手
走る音に紛れて
何か、声が聞こえたような気がしましたけれど
それは、気のせいだったのかもしれません
高瀬川の和樹
「お?」
シャーリー
気のせいかぁ!
語り手
ただ、どこまでも真っ直ぐ伸びる道を走るキャンピングカーの後ろ
女の子
並ぶ木立の上に、セーラー服の女の子と
紅葉
背の高い女の人が、立っていたような
語り手
でも、それに気づくものはありませんでした

シロ
「おりてはしっていいー?」
高瀬川の和樹
「他の車がびっくりするからダメー」
ゆり
「やめなさい、危ないから!」
シャーリー
「では私は空から……」
高瀬川の和樹
「はぐれんなよー」
シャーリー
「はぁい……」
鳥、空に行きます。
ちびきつねさま
「……あああああっ!」
高瀬川の和樹
「お、何だ何だ」
風馬
「えっ」
ちびきつねさま
突然、ちびぎつねさまの声
その手(前足?)には、広げられた巻物
シロ
「にゃ?」
ちびきつねさま
そこには、神々の名前が連ねてあり
今見えている最後には
『聖観世音菩薩』という名前と、朱印
ゆり
「何よ、うっさいわねぇ。紅葉さまと結縁できたってことでしょ?」
シロ
「これモミジサマってかいてあるのか?」
風馬
「いつのまにかいてくれたんだ」
ちびきつねさま
「うん……
いや、まぁ。
それはいいんだけど……」
どこか、困ったような顔でちびぎつねさまが、
ぴろ、と更に少し巻物をまくります
そこには
『ウルトラマン・ユニティ』
というカタカナの字と、どこか星座を思わせるような記号が朱色で。
高瀬川の和樹
「おお」
シロ
「カタチがちがうな」
風馬
「……あいつかみさまだったのか」
ちびきつねさま
「うーん……
これって、アリなのかな……」
首が捻れてしまうくらい、首を捻るちびぎつねさまでした
シロ
ちょーえつしゃのサインにはちがいないな!
語り手
ウルトラサイン
シロ
意味合い変わっちゃう。
高瀬川の和樹
「ま、いいんじゃねぇの。何が神様って縛りもねぇだろうし」
シロ
「たすけてもらえるならいっぱいあったほうがいいよね?」
高瀬川の和樹
「縁ができたんなら、またどっかで会えるさ」
ちびきつねさま
「うーん……」
風馬
「こんどはきつねもでっかくなるか?」
ちびきつねさま
「わたしが、でっかく……」
高瀬川の和樹
「きつーーーねになるかい?」
語り手
ビローーーーーーーーん
と、胴長でそそり立つちびぎつねさまの姿が
みんなの頭の中に思い浮かんだとか
キャンピングカーは走り続けます
また、新しい神様との出会いを探して―――


旅するゆうこや
~軽井沢のおはなし~
おしまい


風馬
ひゅうー!
高瀬川の和樹
お疲れ様でしたー!
シャーリー
お疲れ様でした~!
シロ
おつかれさまー!
こんどはみなみ?
高瀬川の和樹
今度はどこだろう
語り手
今度はどこでしょうか
背景がキャンピングカーになる。
相変わらずバンクベッドにサメの縫いぐるみがいる。
シロ
お久しぶりのサメーズ
高瀬川の和樹
お久し振りサメちゃん


===インターミッション===


ゆり
「飽きた」
唐突にゆりが言います
風馬
「どうした?」
シロ
「アキタ?」
ゆり
「ズーーーーーーっと。
クレソン・ボヤージュなんですもの。
……というわけで、今日からイグニスXにします」
ちびきつねさま
「よくわからないけれど、ゆりはいつもいきなりだねぇ」
シロ
「いぐに??」
高瀬川の和樹
「おいおい、荷物どうすんだ」
ゆり
「荷物くらい、乗せたままなんとかするわよ。
ていうかね。なんであたしがいつもバンクベッドなのよ。
狭いって」
シロ
「たかくてみはらしがいいっていってたのに」
ゆり
「うっさいわね。それだって慣れるし飽きるのよ」
高瀬川の和樹
「ま、気持ちは分かるがね。大喜びでロフトベッドの二階占領したらすぐ飽きた、なんて話も聞くもんなあ」
ゆり
「イグニスXはね。後部ベッドがダブルベッドなのよ!」
風馬
「だぶる……?」
ゆり
「というわけで、お子様ども」
シロ
「にゃ?」
ゆり
「あんたたち、今日からバンクベッドね。
よかったわねぇ。みはらしいいわよぉ」
シャーリー
「ぱんく……?」
ゆり
「そこ」
シャーリーに、運転席の上のゆりがずっと寝泊まりしていた狭いベッドを指さします
シャーリー
「ええ……」
シロ
「わーーーーい!」
シャーリー
「(喜んでいいんでしょうか……)」困惑。
シロ
ダブルに誰と一緒に寝るんです……?
風馬
そりゃあデカい人
風馬
「オレはいまのところでいいぞ?」なおこいつは助手席
ゆり
「あんた、たまには寝なさいよ。フリでもいいから」
風馬に
「こないだ、お巡りさんに心配されて、職質されたでしょうが。肝が冷えたわよ」
高瀬川の和樹
「人の世のしがらみだねぇ」
風馬
「そうか……確かに高いところは好きだけどな」
シロ
まあこのお子様ども変身解けばコンパクトだし……
風馬
「でも上だと鳴くとき狭いぞ?」
ゆり
「ナカンデイイ。
というわけで、今日からあたし、ダブルベッドね! 天井も高い!」
和樹は?
変わらずリビングベッドである
高瀬川の和樹
「へいへい」
シロ
えっひどくない? と思う中のヒトである。
ちびきつねさま
「わたしは?」
ゆり
「あんたは床でもギャレーでもお好みでいいわよ」
シロ
「お方様もうえでねよー!」
ちびきつねさま
「シロはやさしいねぇ。
ゆりはやさしくないねぇ」
シロ
そしてバンクベッドが毛だらけ羽根だらけに……
風馬
「なんだ、和樹はまた下でねるのか」
高瀬川の和樹
「まぁ、元はといえばゆりの足だしな、こいつ。それくらい呑むさ」
ゆり
「そうよ! あたしが一番働いてるんだから、その権利があるのよ!」
風馬
「これくらいでかいならゆりと和樹で寝られるんじゃないのか?」
ゆり
「えっ、ダメよそんなの……」
シロ
「ダメなの?
ナンデ??」
ゆり
「だって……」
なぜかもじもじとしながら
「生臭い(ような気がする)もの」
高瀬川の和樹
「そこかよ」
風馬
「そうか……」
シロ
あらあらまあまあ と思ったら酷い理由だ。
しかし河童である……
高瀬川の和樹
「生臭くねぇよ、ちゃんと人の身になってるし、最近は川で寝てねぇし」
ゆり
「あら、そうなの?」
風馬
「和樹はゆりと寝たいよな?」悪気のない発言
シロ
www
高瀬川の和樹
「いや、俺も座り悪ぃしリビングベッドでいいわ」
ゆり
「……」
高瀬川の和樹
「おう。生臭かったら宿や街中で困るだろ。
海辺ならいいけどさ」
ゆり
「そりゃそうだわね」
ちびぎつねさまのお腹をぎゅうぎゅうとしながら、和樹の言葉に頷く
「ほほほほほ、それじゃ皆様、ごきげんよう!」
言ってゆりはダブルベッドに転がって大の字になり、そこを遮るカーテンが勝手にシャッと閉まりました
高瀬川の和樹
「おう、お休み」
風馬
「おやすみ」
シロ
「おやすみぃー」
シャーリー
「おやすみなさい……」
シロ
「マドからソトがみえるぞ! キレー!」
シャーリー
「綺麗ですね……」
ゆり
その夜、しばらく
「広いわ! 天井が高いわ!」
ゆりのはしゃぐ声と、転がる動きに合わせて揺れる車のせいで、みんなはなかなか寝られなかったそうです
高瀬川の和樹
「おーい、ほどほどにしてくれー」
シャーリー

燕は寝ます。
風馬
翌朝、バンクを通り越してルーフの上で横になる風馬の姿が!
シロ
ほぼ迷惑被るのが和樹だけっぽい。


===インターミッション・終わり===


語り手
次の行き先は、また次回……
風馬
どこかな!
シャーリー
どこだろうなぁ!
語り手
次回なのですが
なんというか、鹿角でもそうでしたが、軽井沢でより顕著に現れていたように
登場人物多すぎ問題が深刻なので、勝手ながら絞って登場させたいと考えております
風馬
いいとおもひます!
シロ
いいんじゃないかな
高瀬川の和樹
思います! 今回は人数すごかったですもんね
このNPC数はGMが大変
シャーリー
ですわね……
語り手
ありがとうございます
何より、皆様からお預かりしたキャラたちが、ぞんざいに扱われてしまっているようで、なんとも悲しい心苦しいので……
高瀬川の和樹
でも出してもらったのはすごく嬉しかった&楽しかった!
語り手
ありがとうございます!
シロ
喋ったら喋ったで嬉しいけど、喋らなかったからってムカッとはしないよ。
高瀬川の和樹
同じく同じく。
シャーリー
ですわね!
語り手
ありがとうw
シロ
同じ悩みを抱えるBBTGMです。
高瀬川の和樹
某卓でNPCの多さに悲鳴を上げたKPです。楽しかったけど。
語り手
なかなかいたしかゆし問題ですなぁ
高瀬川の和樹
楽しいけどキャパオーバーするッッッ!
でも楽しいッ! ひぎぃ
シャーリー
ですわねぇ
語り手
次回はもうちょっとコンパクトなお話の予定(予定はいつだって未定)
高瀬川の和樹
コンパクトでも伸びても楽しみ。


ひとこと
シロ
ツンツンデレデレめでたしめでたし

軽井沢に別れを告げて、一行は気持ちも車体も新たに次の土地へと向かうのでした。


ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。