こんばんは
高瀬川の和樹
こんばんはー
シロ
konnbannha
復活したぁ
語り手
復活し増田
高瀬川の和樹
なんだかDiscord不調?
風馬
こんばんはー
シロ
こんばんはー
語り手
阪神優勝おめでとうございます
シャーリー
こんばんみ
高瀬川の和樹
コンバンミ!
シロ
ミ!!
高瀬川の和樹
阪神優勝を記念しまして今回の卓は全員トラジマユニフォームに?
語り手
そうです
私は既に着ています
高瀬川の和樹
なんだと
語り手
なんか音楽が聞こえないと思ったら、BGM止まってた
高瀬川の和樹
そう、静寂
語り手
これか
語り手
ハリケーンスラッシュ
高瀬川の和樹
ひょー! クライマックスゥ!

語り手
みんなを振り解いて、街へと向かう紅葉は、和樹の伸びる腕に絡め取られて倒れました
そしてその時、確かに声が聞こえたのです
『私は倒されなければ……』
『私が、守るのだ……』
『彼らの土地を守るのだ……』
『命を……繋ぐ命を……』
駆ける速さで倒れた巨体は、土をめくりあげながら倒れ、止まります
なおも踠き、起きあがろうとしています
シロ
「モミジサマ!? もーいいんだよぉ。
みんなでやるからさぁぁぁ!」
シャーリー
「そうです……!」
高瀬川の和樹
「くそ、時間がねぇ!」
風馬
「あばれたらまもれないぞ!」
語り手
和樹の言葉を裏付けるように、みんなの胸に張り付いた青い石が赤く点滅を始め、あの音が鳴り響き始めました
シロ
ピコーンピコーン
シャーリー
「……なんかよく判らない……音が……」
ユニティ
『くそ……!』
シロ
「はっ。むねからかいおんが!
おはなしきいてよぉぉぉ!」
おとな
シャーリー
NGシーン:「イオン……? ジャスコもある……?」
シロ
「そのへんはないよぉぉぉ。
かるいざわプリンス アウトレットショッピングプラザならあるよぉぉぉ
いつも激混みだよぉぉぉ」
シャーリー
なんて???
シロ
「しゅういはくるまでみっちりだぞ。
いどうにてまどるから、そこはうかいしたほうがいいんだぞ」(おとな10効果)
「おとな10あったら、ちょっとばかり頭のいいこと言っても許されるよな!! かんじくらい使ってもいいよな!!」
シャーリー
おとなって最大値4かな……?

ユニティ
倒れた紅葉の体に、再び取り付きツノにしがみつきます
高瀬川の和樹
「もう一度だ!」急いで手をほどき、角に駆け寄る。
風馬
「わかった!」
ゆり
『この……!』
もう一度、ゆりのコンテナから鎖が放たれ、紅葉を絡めとります
シロ
「わう!!」
足にとりつく。
シャーリー
「……諦めません……」
語り手
それでも
紅葉は体を起こすと、8人ものウルトラマンを引き摺りながら、歩き始めます
高瀬川の和樹
「くそ……、聞こえねぇのかよ、もう……!
見えねぇっていうのかよ、もう……!」
風馬
「もみじ! そっちいっちゃだめだ!」
語り手
『チョウザエモン……コヘイ……アンザエモン……』
『どこだ……どこにいる』
『約束の刻は来た……』
『今こそ……私を……』
シロ
「まってってば!!
まってってばぁぁぁぁぁ!
ものすごくがんばったから、やすんでいいんだってばぁぁぁぁ!」
語り手
どれほどの重さなのでしょうか
一歩ごとに、かつて流れた溶岩が敷かれた地面を踏み破りながら、紅葉は歩きます
みんなの必死の声も聞こえぬように
慌て、焦るみんなを煽るように鳴り響く音の中
きいてよ
高瀬川の和樹
声を伝えられる系の能力持ちの人いたかな シャーリーの《きいてきいて》の拡大解釈くらい?
高瀬川の和樹
幻系の能力使える人PCにいないし
シロ
一斉に鳥が舞い上がって鳴き出すとかなー
ふしぎがのこっていれば迷わせるんだけどw
語り手
《きいてきいて》は面白そうだなぁ
高瀬川の和樹
お、何か起きそう

語り手
ふと
街へはあとどれほどか、と前へと向けたみんなの視線の先
そこに、みんなは不思議なものを見ました
それは、みんなが戦う浅間山の麓
背後に火山博物館を置く、真っ直ぐに伸びた道の元
そこに、まるで渋滞のように並んだ、たくさんの車
見ていると、そのたくさんの車から、更にたくさんの人が降りてきては
自分たちへと向かってくる怪獣とウルトラマンたちを見上げている様子でした
シロ
「あぶなーーーーい!」
風馬
「きたらあぶないぞ!」
シャーリー
「どうすれば……」慌てる鳥。
えーっと、逃げたほうがいいかも~といううわさ流せる。
高瀬川の和樹
「あ、おい、危ねぇぞ、逃げてくれ!」
語り手
慌てて声を上げるみんなを見上げ、それでもその人たちは、
皆、静かな表情で、ただ
どこか、思い詰めたような表情でそこに立っているのでした
高瀬川の和樹
「……え、」不意に気づく。表情が違う。野次馬に来たとか、応援しに来たって感じじゃない。
シャーリー
「……そんな……」
淡雪
「皆さま」
ふと気がつくと、紅葉にしがみつくみんなの顔の高さに、淡雪と綴が小さく浮かんでいました
風馬
「……あわゆき?」
高瀬川の和樹
「……淡雪。
伝えて、くれたのか。
来てくれたのか。そいつらは。本当にか」
震える声で言う。ずうっと昔の話だ。大概の人間にとってはおとぎ話だ。来る筋合いもなけりゃあ、返す筋合いもねぇ話だ。
語り手
そして、その不思議な様子を目にしてか、紅葉の足も止まっていました
「私たちがしたのは、紡いだ物語を、皆さんの記憶に染み込ませただけ」
淡雪
「皆さまは、ご自身の意思でここへとやって来たのです」
和樹の言葉に、二人が頷きます
高瀬川の和樹
「そう、そうか。そうか。なんて奴らだ。逃げてもいいんだよ、ずうっと昔のものを背負えなんて、あっちゃならねえんだ。それでも来てくれたのか」
シロ
「な、なにしに?」
「それは……」
語り手
綴が口を開いたとき
「……あれが、紅葉さま、か?」
ウルトラマンの体のためか、いつもよりよほど鋭くなったみんなの耳に、人の群の中の誰かがポツリと呟いた言葉が聞こえました
「ああ……
そうか、あれが……
ずっと昔に、自分を犠牲にこの土地を守ってくれた……」
シロ
「そ、そうだぞ!!
オニのモミジサマだぞ!!」
語り手
人々が、一斉に感嘆の声を漏らします
「……ありがとう」
ふと、誰かがこぼすと
「ありがとう。
ありがとうございます。
紅葉さま、今までずっと。
本当に」
そんな風に、それぞれが思いのままに、全てを知った人々は思いを口にしました
シャーリー
「……」
シロ
「みんな、しらなかっただけ なんだぞ」
語り手
男の人は、眩しいものを見るように、目を細め
おばあさんは、両手を合わせて膝をついて
小さな子供たちまでも、ゆっくりと息を吐きながら、身体中から杭を生やしたその姿を見上げています
高瀬川の和樹
「ああ、そうか、紅葉様。
俺達さあ。
ありがとうって、言えてなかったな。
……ありがとう、紅葉様。この地を、この町を、俺の愛する人間たちの街を守ってくれて。
ありがとう」
シャーリー
「……そういえば……」
シロ
「はっ。そーかも!?」
語り手
静かに語りかける、和樹の視線の先で、紅葉の紅い瞳は、その人たちを見つめていました
シャーリー
「ありがとう……ございます……守って下って……」
シロ
「ありがとーーーー」
風馬
「ありがとう」
ゆり
『ありがとう』
みき
『ありがとう、紅葉さま』
いね
『ありがと!』
ななくさ
『ありがとうござる!』
ユニティ
『よくやってくれた、モミジ』
ヨシノ
『モミジさま……ありがとう……』
シロ
「こわいもんな、フンカ」
火山博物館で見た恐ろしいあれやこれやを思い出して。
語り手
ありがとう、の静かな大合唱
小さな声から、大きな声まで
誰もが、静かに、そう口にしていました
『……ああ……』
すっかりと力の抜けた紅葉の体から、深いため息のような声が聞こえました
『人の子ら……こんなにも……』
『長左衛門、小兵衛、安左衛門……』
『お前たちは……』
『お前たちの命は……こんなにも、強く、大きく……』
赤く燃えている溶岩のようだった紅葉の大きな瞳から
透明な雫が一つ、二つ、とこぼれ落ちました
シロ
光の尻尾をひらひらふってる。
語り手
「……ウルトラマン」
人々の中の誰かが、そう名前を呼びました
「ウルトラマン!
紅葉さまを、どうか。
どうか、助けてあげて!」
そうだ
ウルトラマン
紅葉さまを
いくつもの声が、沸き起こります
シロ
モミジさまが動かないようなら、足元にひらりと入り込んで角を掴む。
高瀬川の和樹
「ああ。任せな、今度こそ」同時に角を掴む。
語り手
みきも、いねも、ななくさも、ヨシノもユニティも、ゆりも
そっと、それぞれの目の前にあるツノに手を掛けます
ユニティ
『……行くぞ、みんな』
高瀬川の和樹
「ああ」
風馬
「……いたくないぞ」手をかける
シロ
「がってん!!」
ヨシノ
『……せーの!』
シロ
声に合わせて引く。
シャーリー
「よいしょ……!」
高瀬川の和樹
「せぇい!」声に合わせて力一杯角を引く。
語り手
力を少しかけると
ず、という手応えと共に
あれだけみんなが一生懸命に縋りついたツノは、どれもがあっさりと抜け落ちました
ずるずると引き出されるツノ
シロ
「うわわ!?」
高瀬川の和樹
「のわっ」勢い余って転びかける。
語り手
どれほど深く刺さっていたのでしょうか
見えていたそれよりもずっと長く尖ったツノは、紅葉の体から抜き取られ
そこから、赤黒い血のような溶岩がごぼりと溢れ出し
シロ
「にゃ!?」
語り手
地面へと滴っては、たちまち冷えて岩の塊となって行きます
『ああ……』
紅葉は、小さく息を漏らし
く、と首を持ち上げると
『なんて、穏やかな……』
言って、目を細め
静かな地響きを立てて、大地の上に倒れ伏しました
風馬
「もみじ!」
シロ
「わわわわ、だいじょーぶ!?」
高瀬川の和樹
「紅葉様!」角を放り出し、駆け寄る。
語り手
みんなが慌てて駆け寄ろうとした時
シャーリー
「紅葉様……」
語り手
みんなのその体は、大きくなった時と同じように、強い光を放ちながら、解けてゆきます
ユニティ
『……時間切れだ』
風馬
「そんな」
語り手
その目の前で、紅葉の大きな体も光を放ち
そして、次に気づいた時には
みんなの視界は、いつもと同じような低いものとなっていて
ただ、慌てて駆け寄るような姿勢で見つめるその中心に
紅葉
鬼の女の人の体が一つ、倒れていました
その体のあちこちには、痛々しい穴が開き、そこから血が溢れ出しています
風馬
「もとにもどったのか、オレたちも、もみじも。
けがしてるぞ!」
シロ
慌てて駆け寄って傷口ペロペロしよう。
いぬじゃないけど!!
語り手
駆け寄ったシロの毛が、たちまち赤く染まります
ヨシノ
「モミジさま……」
シャーリー
「どうしましょう……」
ユニティ
「……」
風馬
「ほうたいとか、和樹、どうしたらいい?」
ユニティ
「……無駄だ。
傷が、深すぎる」
ゆり
「でも……このまま……」
シロ
「そんなのひどいよ! びょーいん! ドクタァ!」
高瀬川の和樹
「……」
溢れ出る血潮を前に動揺しそうになる心を、胸をぐっと押さえて押さえ込む。

「決めた……、ろう。どうするかは。紅葉様はずっと前のお方だ、死ぬこと自体は止められねぇ」そう、決めたろ」
シャーリー
「……そう……決めました……ね」
紅葉
駆け寄って見下ろすみんなの気配を察したのか、紅葉の目が、うっすらと開きました
「……お前たち」
ひゅう、という空気の漏れるような音と一緒に、小さな声
風馬
「もみじ!」
高瀬川の和樹
「紅葉様」
シロ
「はやくはやく! はやくしてよぉぉぉ!」
穴あちこち押さえつつパニック気味。
紅葉
「そうか……お前たちが……
あの者らの血縁には……見えんな……」
シャーリー
「……けつえん……」ないです。
シロ
とおりすがりの ヨーカイヘンゲ だからな!!
高瀬川の和樹
「俺達は見つけ、知らせただけさ。ただの旅人だよ。よそから来て、引っ掻き回して、埋まってた物を表に出すんだ。
それだけだよ」
紅葉
「そうか……」
風馬
「でも、きいたぞ。もみじと、おじさんたちのこと」
ヨシノ
「ワタシ、全部、知ったよ!」
風馬
「よしのはここのおにだぞ!」
紅葉
精一杯の力を込めて、もう一度目を開けます
ヨシノの姿を見て
「……そうか……我らの血に連なる者も……
……もう、良いのだな……」
ヨシノ
目に涙をいっぱい溜めて、頷くヨシノ
シロ
「いっぱいがんばったんだぞ! いっぱいいっぱい!」
高瀬川の和樹
紅葉様の身体を支え、僅かに前を向かせる。
並ぶ人々と、その向こうに、街。
紅葉
「ああ……
よかった……
なんて、素晴らしい……
……」
静かに、微笑んで、静かに目を閉じると、ただ一筋、透明な雫がこぼれました
その顔に、穏やかな微笑みを残したまま
語り手
それきり、紅葉が再び目を開けることはありませんでした
シロ
ここでシロが騒いだら台無しな気がする。
高瀬川の和樹
「……お方様。あの巻物、貸してくれ」

震える声で、言う。僅か、常に潤んでいる河童の眼に、それよりも大きな涙の粒が滲む。
ちびきつねさま
「ああ。もちろんだとも」
言って、巻物を取りやすいよう、背を向けます
高瀬川の和樹
その背から巻物を抜き、開く。
語り手
くるくると解かれてゆく巻物
シロ
スンスン、鼻を鳴らして傷口を舐めている。
語り手
そこには、これまでに出会ってきた神様たちの名前がずらりと並んでいます
シャーリー
見ます。
風馬
「どうするんだ?」
ななくさ
「和樹どの?」
高瀬川の和樹
「神様。俺達と縁を結んでくれた神様たち」
神様たちの名を、そっと指先でなぞる。
「紅葉という鬼はこの地を護った。紅葉という鬼の名は、物語は、この地の人々の心と記憶に、永遠に染み込むだろう。
神様、神様。どうか縁を分けてやってくれ。結んでやってくれ。すこしだけ、仲間に入れてやってくれ」切々と、願うように、祈るように。巻物を握りしめて呟く。
シロ
「このままじゃあんまりだよぉ。
モミジサマたすけてあげてよお」
高瀬川の和樹
それから、滔々と順番に名前を読み上げ始める。お方様の名から、順番に。
語り手
和樹の手の中で、握られた巻物がぎゅ、と小さな音を立てます
朗々と読み上げられる名
二和の町から始まった勧進の旅の記し
北海道に渡り、
淡雪
アウワの名が呼ばれた時、淡雪はそっと目を閉じ
語り手
その間にいくつも交わした小さな出会いと共に記された名
海を再び渡り、青森へと渡って結んだ縁
またいくつもの名を拾いながら、南へと降り
そして、最後に
高瀬川の和樹
息を吸い、音とともに吐く。すべての名に、縁に、祈り、願う。
語り手
石長比売
そう、口にしたその時
女の子
「あーあ」
と、背中から声が掛かりました
シロ
「み゛ゃ゛っ!?」
シャーリー
「……あ」
女の子
「やっぱり、死んじゃった」
場違いなほどのんびりとした声で、あの社で見た女の子がそこにいました
高瀬川の和樹
「よう」振り返る。
女の子
「やぁ」
シロ
「だからさだからさ、たすけてあげたいんだよぅ!」
女の子
「そう」
シロをチラリと見やって、そっけなく言いました
風馬
「……死んじゃったのか」
女の子
「はかないねぇ」
シャーリー
「……」ぐぅ……。
風馬
「おはか……つくるのか」墓無いねぇ?
じゅみょう
風馬
鬼の寿命もお姉ちゃんの管轄なの??
女の子
この天地に満ちる全ての命は……!
高瀬川の和樹
鬼も生きて死ぬタイプの存在だからなぁ

女の子
「放っておけば、土に還るだろ?
それが、君たちが選んだ理なんだしさ」
シロ
「そこを!!!! なんとか!!!!!」
女の子
「なんで?」
シロ
「ナントカ!!!! えっだってひどいもん」
女の子
「いつかの誰かが『そうした』時から、そう思って死んじゃった人はたくさんいたよ。
その人たちの分は、どうするの?
全部、助けるの? 怒るだろうなぁ、あのひと」
シロ
「だってさだってさ! えーとえーと……」
高瀬川の和樹
「んにゃ。それは大それてら。そこまで手は届かねぇよ」肩をすくめる。
シロ
「このヒトがここのいのちぜんぶずーっとたすけてたんだろ!?
そのぶん、いいことあったっていいじゃん!!!」
シロ
理屈? 公平さ? そんなのしったこっちゃねぇ!
この毛玉にあるのは感情だけだ!
女の子
「どんなに立派なことをした人だって、死ぬ時は死ぬんだよ」
風馬
「……でも」
女の子
「それが、君たちの定めだろ?」
風馬
「死んでもおばけになることがあるぞ」
シャーリー
「そうですね……」
ありますね……。
女の子
「お化けになるなら、なればいいさ。別に私が知ったことじゃないよ」
淡雪
「随分と、意地の悪いお方ですのね」
シロ
「イヂワルだぞ!!」プンスコプンスコ
風馬
「いじわるなのか?」理解薄め
シロ
かってになれっていうんだからなればいいし、人間が祭ってくれれば神になるんじゃないのかと思ったりなんだったり。
風馬
そういう意味では青森の2人が適任だけども
高瀬川の和樹
「んー、まぁお前はそう言うかなって思ってた。意地悪いっつか、こいつからすりゃ当然かなって。
自分を選ばなかったせいで自分から死ぬのに、今更なんとかしろなんて勝手な話だろ」
女の子
「わかってるじゃないか。
それなのに、私の名まで呼んで、何をさせようって?」
高瀬川の和樹
「そりゃな。みんながみんな救ってたら切りがねぇのも、それはそう」
風馬
「?」
シロ
「ナニソレ???」
シャーリー
「うん……?」
シャーリー
なんて?
ゆり
「か、和樹、淡雪さん。一応、アレだからね。結構昔の……ほら、アレな方ですからね。言葉にはね」
高瀬川の和樹
「いやぁ、今の時点でもう最大級に失礼だもの。俺が」
シロ
「おおむかしのけちんぼだぞ!!」プンスコプンスコ
風馬
「よくわからないけど、昔ダメだったから今もダメなのか?」
ちびきつねさま
「……
まぁ、こういう国だもの。わかってくださるだろう」
女の子
「まぁ。
確かに、私がどうこう言えた義理ではないね。
そもそも、君たちとは袂を分かってから随分としてるんだ。
意地が悪いというなら言えばいいさ」
シロ
「タモトヲワカツってなに」
風馬
「おこってるのか?」
女の子
「そうだねぇ。
それじゃ、せっかく呼ばれてまでそう言われたのだもの。徹底的に意地悪してあげようか」
言いながら、穏やかな表情のままで頷くと
風馬
(おこってるな……)
高瀬川の和樹
「そいつは困るなぁ。俺が言って聞かせるからよ、そこは許してくれねぇか?」
女の子
「ダメだね。私は意地悪なんだもの」
周囲に集まっていた人たちが、バタバタと倒れました
風馬
「うわっ、どうした!」
シロ
「にゃ!?」
語り手
次いで、みんなが紅葉の体から抜き取り、地面に突き刺さっていた大きなツノが、ふわりと浮き上がります
そして、横たわっていた、紅葉の体までも
シロ
「にゃにゃにゃ!? にやにするんだよぉ!?」
シャーリー
わ!?
高瀬川の和樹
「ぐっ」
女の子
「全部、もらっていくよ」
高瀬川の和樹
「あっ、おい!」
シロ
「ナニソレ!?」
高瀬川の和樹
紅葉様の身体だけでもキャッチしようとしますが、無理?
語り手
和樹が咄嗟に紅葉の体に飛びつくと、まるで霞か何かのように、すり抜けてしまいます
シロ
倒れた人って息してんの?
語り手
倒れた人たちは、意識を失っているだけのようです
風馬
「ねてる……」
シャーリー
「倒れてるだけ……ですかね……?」
女の子
浮き上がったツノへ、女の子がふっと息を吹きかける仕草をすると
黒曜石のように輝きを保っていたツノから輝きが失われ、たちまちにボロボロと砕け、ごつごつとした岩の原となってしまいました
「それじゃ、私はこれで」
シロ
「にゃあ!? モミジサマは!?」
女の子
「君たち、もう少し口の利き方に気をつけないといけないよ」
女の子の姿も、ふわりと浮き上がります
紅葉の体を伴ったまま、その姿はどんどんと空へと浮き上がってゆき
「私みたいに、優しい神さまばかりじゃ、ないんだからさ……」
シャーリー
「……?」素で気付いてない様子>口の利き方
シロ
おおむねシロが酷いこと言ってた気がしなくもない。
風馬
優しい神様ってむしろレア……
シャーリー
ですね
風馬
「もみじとなかよくな!」
高瀬川の和樹
「はぇ?」横から飛んできた想定外の一言に目を円くする。
「あー、そういうこと……?」
語り手
そして、その姿は、山にかかる雲のように薄れ、消えてゆき―――
みんなの頭の中に、突然霞がかかったように
意識が遠のいて行きました
高瀬川の和樹
「どう解釈していいかわからん」最後にそう言って、巻物を握りしめたまま意識を失った。
高瀬川の和樹
今回は和樹に説明する余裕が不足していて色々説明しきれていない!
「昔フッた癖に困ったからって今更声かけてきたから拗ねてんのよ」という端的な説明はさすがに当人の前で口には出せなかった
「いやだって一人だけ声かけねぇのも座り悪いじゃん」とか和樹が言い出して話がどんどん卑近になってしまうしだめなおとこになってしまう


語り手
そして次に目を覚ました時
気がつくと、みんなは赤い色に塗られた、古いお堂の前に立っていました
シロ
「ふにゃぁぁぁ」
風馬
「……あれ? どこだここ」
語り手
全く覚えのない場所です
ただ、あたりを見回すと
高瀬川の和樹
よくわからない声を上げて身を起こす。
語り手
お堂の周りには、岩がゴロゴロと転がっている、そんなところにいたのです
そして、すぐ近くには、浅間山の姿
ユニティ
「なんだ……これは……」
同じようにすぐそばにいたユニティが、呆然と呟きます
シャーリー

SCP?
シロ
「ドコ……」
ユニティ
「あの山……
あれが、さっきまで俺たちが戦っていた近くの山だとすると……
……こんなもの、どこにも、無かったはず、だぞ……」
ユニティ
見るからに古そうなお堂を見上げて、あんぐりと口を開けたユニティ
風馬
「こんな家じゃなかったよな」
シャーリー
なるほど
シロ
「どゆこと??」
淡雪
「皆さま、こちらを」
淡雪が、お堂のすぐそばの看板を見ながら、みんなを呼びます
シロ
ピョンコピョンコしつつそちらへ。
高瀬川の和樹
「おん」のそのそと近寄る。
ゆり
「これは……このお寺の縁起、みたいね……」
語り手
そこには、このお堂が浅間山噴火の鎮魂のために建てられたということ
その慰霊のためと、この地の守護のために、観音様が祀られていること、などが書かれていました
紅葉
そして、そこに描かれた観音さまの顔と姿には、どこか、見覚えがあるような―――
シロ
「ミ゛ャ゛ッ!?」
風馬
「あ」

語り手
と言ったところで、今日は締めましょうか
高瀬川の和樹
はーい!
お疲れ様でした
シロ
おつかれさまー
風馬
お疲れ様でした!


ひとこと
シロ
ことはがとどくとき
こころがとどくとき。

かみにいのりは つうじるだろうか


ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。