あけおめ
高瀬川の和樹
こんばんはー
ヴィキ
皆さんあけましておめでとうございます🎍
見学の本田
あけましておめでとうございます
高瀬川の和樹
あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします
風馬
あけましておめでとうございます1
高瀬川の和樹
お二人とも世界が違う
見学の本田
ふふwww
見学の本田
戻ります
シャーリー
ちゅん
語り手
よろしくお願いいたします!
高瀬川の和樹
格付けチェックしないわよ
語り手
一流探索者VOIDあらため、語り手です
KP
こーんばんは
シロ
わたしはシロ
語り手
いろんな人が来るなあ
高瀬川の和樹
KPだ
シャーリー
KPだ
みんな生命だね
高瀬川の和樹
みんなオショガツしてる
シロ
ほんねんもよろしくするぞ!
語り手
これで皆さんおそろいですね
高瀬川の和樹
@kazu_vanillavape: あけましておめでとー
語り手
明けましてから、皆さん既に卓という卓を遊ばれていることでしょうが、旅するゆうこやは本日新年一発目
シロ
バニラベープなんだ
語り手
Twitterの更新も終わりましたところで
高瀬川の和樹
バニラ吸ってる描写をどっかでした気がするので
夏の青森へカムバック
風馬
夏やった
シャーリー
_summer……。
語り手
語り手がびっくりした〉曲
シャーリー
そういえばクイズのアプリゲーやってて坂上田村麻呂がとっさに出てこなくて悔しい思いをした年始でした。
ここでやってるのに!!!
風馬
マロかなしい
シャーリー
ごめんねマロ。
アテルイって見えた瞬間ここで習ったところ!!! って思ったのに!!!

語り手
さてさて
みんなは、夏の青森のねぶた小屋の前で、おじいさんのお話を聞いたところでした
おじいさんは田澤八郎といい、みんなも資料館で見たねぶた師だということです
おじいさんは、どうも阿弖流爲と坂上田村麻呂のことも知っている様子で……?
おじいさんが、なぜ敢えて坂上田村麻呂のねぶたを作ったのか、という話を聞いたところでした
シロ
ねぶた師っていえば!!
って話をしたとこだったかな。
語り手
そうだ、シロのセリフが〆でしたね
「マロとあーちゃんを……つくった?」
シロ
「そうだぞ! ねぶたしのおにーさんだ」
語り手
「ふむ……」
「それは……」
とおじいさんが口を開いた時でした
「オイ!」
不意に、乱暴な声が横合いから飛んできました
シャーリー
声の方を向きます。
高瀬川の和樹
「あん?」そっちを振り返る。
風馬
「コッ」
語り手
「おめんど、こったどごろで何すちゅんだ!」
風馬
「お面なんかつけてないぞ! ちゅんはシャーリーだけだ!」
語り手
半袖のTシャツの袖を更に捲り上げ、ねじり鉢巻のようにタオルを頭に巻いた、いかついお兄さんが肩を怒らせてやってきます
高瀬川の和樹
「ああ、この爺さんを送り届けててな」そっと田澤さんを手で示す。
「ちと道に迷ったそうなので、案内していたのよ」
語り手
「あん?」
そう言われて、和樹の示す手の先を見やると
お兄さんはなおも訝るような顔をしていましたが
おじいさんが頭からハットを脱いで小さく頭を下げると
「た……田澤先生!?」
ひどくびっくりした様子
シロ
「タザ……」
シャーリー
ちゅん……。
風馬
「たざわ、せんせい? なまえははちろーだぞ」
高瀬川の和樹
「名字が田澤さんで、名前が八郎さんだな。町の人には名前が二つあんのよ」呑気な解説しつつ、様子を見る。
語り手
「おめ、わった偉そうにすてらばって、むったどそった様子なのがい」
思わずたじろいだお兄さんに、和樹の後ろにいたおじいさんが突然聞き取りにくい言葉で話し始めました
その顔は、つい今しがたまでのニコニコとしたものではなく、眉と眉の間に皺の寄った、怖そうな顔でした
「観光さ来てけだお客さんに失礼でねが!」
シロ
「えらそ?」
シャーリー
「……難しいです……」
語り手
お兄さんは、ひえ、と声を上げて、地面に座り込んで頭を下げます
「た、大変申す訳ねです」
シロ
なんかわかんないけど、強いらしい。
風馬
「おこってたのにおこられてるな……」
シャーリー
「……怖いですね……」
謎話題
高瀬川の和樹
チョコバナナのいのちがおいしい(謎の話題)
シャーリー
チョコバナナ食べれない……。
シャーリー
焼き芋にチョコレートかけてチョコバナナ風なサムシング作ろうかな。
シロ
イチゴとクリームを加えたい

語り手
「皆さん、すまないねぇ。みっともないところをお見せして」
おじいさんは、またにこりとすると、みんなに頭を下げました
シャーリー
「いえ……」
高瀬川の和樹
「ああ、いやいや。気を遣わせちまったかね」
風馬
「いいぞ。でもここ入っちゃダメなんだろ」
語り手
「いやぁ、いつもなら、毎年観光客の方も入ることができる場所なんだよ」
「ただ、今年はちょっと、色々あってねぇ」
「そえでみんな気立ってらんだびょん!?」
おじいさんがお兄さんをまた一喝すると、お兄さんは更に縮こまって、頭を下げます
シロ
「いろいろって」
「まいごとかか」
高瀬川の和樹
「ああ、迷子のこったろう」と、シロに。
シロ
「はやくかえればいーのにな」
シャーリー
「そうですね……」
語り手
みんながそうして話しているのを聞いて、おじいさんは頷くと
「この方たちは、色々とご存じのようだ。一郎もいるんだろう? 一緒に話を聞かせてもらってはどうだね?」
高瀬川の和樹
「いいのかい? 俺らが邪魔しちゃあ、気が気じゃないんじゃねえのかい」
語り手
「ははは、なぁに。私がいれば、他の連中にも面倒を言わせはしないよ」
「それよりも、私からもぜひ、お話を聞かせていただきたいところでね」
「……どうだろう、頼まれてはくれませんか」
シャーリー
ちら、と和樹さんの方を見る。
その表情はお伺いを立てたいという風な顔だ。
高瀬川の和樹
「ああ、勿論。こちらこそ、渡りに船よ」
深く、ひとつ礼をする。そして目線でシャーリーに頷いてみせた。
シロ
うんうん、と頷いてる。
シャーリー
「私も……是非……」
語り手
「へ、へば、わっきゃ先さ行ってしゃべっておぎます」
シロ
大丈夫? 皆さんにSANチェック発生しない?
語り手
どうかな~
語り手
お兄さんは慌てて立ち上がると、ねぶた小屋が並ぶ方へ走っていきました
「それじゃ、皆さん。行きましょうか」
おじいさんは腰を上げました
シロ
うん!
高瀬川の和樹
「ああ」頷いて、ついて歩く。
シロ
ついてく

語り手
おじいさんとみんなは、ねぶた小屋の立ち並ぶ中へと入ってゆきます
おじいさんは、その中の一つ
シャーリーが一度入ったことのある小屋の中へと入リます
入口には『(株)田澤工芸』と看板が下げられていました
シャーリー
入ったことある!!!
シロ
「でっかいのにぺらっぺらのいえだ」
風馬
「かべがぬのだな」
高瀬川の和樹
「人が住むわけじゃねえからな、こういうのは」
お兄さん
「……じっちゃ!」
入ると、すぐに中にいたお兄さんが声をかけてきました
シャーリー
「あ……お兄さん……」
風馬
「ここにいるのか」
お兄さん
「あ…… おめんどは」
シロ
「おにーさんだ」
高瀬川の和樹
お久しぶり、と一礼。
お兄さん
お兄さんは、すぐにみんなのことに気が付きます
「久すぶりって、ゆべなのごどでねが」
高瀬川の和樹
「それもそうか。一夜明けると随分な気になっちまって」
「なんせ、一夜で街が様変わりしたもんだから……」
おひさしぶり
シロ
中の人にとってはそれなりのお久しぶり
語り手
※具体的には3週間ほど
高瀬川の和樹
リアルでそれなりに経過しているせいでうっかり
語り手
あるある
シャーリー
結構久々ですねぇ

語り手
「おや」
おじいさんが声を上げます
「皆さん、一郎のことをご存じでしたか」
高瀬川の和樹
「ああ、そうそう、ねぶたの夜にこいつらがはぐれちまって、その時に。その時は世話んなりました」
シャーリー
「……むぅ」不服そうな顔。
シロ
「はぐれたのはきーちゃんだぞ」
シャーリー
「そうです……」
お兄さん
「いやいや、迷子にならねでえがった」
お兄さんは優しく微笑みました
高瀬川の和樹
「すまんすまん」と、シロたちに謝る。
語り手
「それならば、ご紹介の手間もなくて助かるというもの」
「いやはや、ご縁ですな」
おじいさんは、カラカラと笑います
「とはいえ、改めてご挨拶を。私は、ねぶた師をしておりました田澤八郎と申します。そして、こちらが私の孫で、一郎」
ほら、とお兄さんの横で、彼のお尻を叩きます
シロ
「シロだぞ!」
風馬
「オレは風馬!」
高瀬川の和樹
「改めて、高瀬和樹だ。よろしく」と、一礼。
ゆり
「ゆりよ。よろしく」
シャーリー
「シャーリー……です……」
ちびきつねさま
「私には名前はありませんが、稲荷神をしております」
一郎
「ど、どうも……田澤一郎です。ねぶた師をしとります……って」
「い、犬が喋った!?」
高瀬川の和樹
「えっ、おい。お方様」
シロ
ふつーに出てきちゃった
シャーリー
「……きつねです……」
風馬
「きつねだな」
ゆり
「ちょっと、おバカ!」
シャーリー
「触ってみます……?」
エキノコックスは流石におらんやろ……。
シロ
「いーのか?」
高瀬川の和樹
「いやよくねぇだろ、どうすんだよこれ」あんまりな事態に和樹も動転している!
語り手
ざわざわざわっと小屋の中に、驚きの声が広がります
一郎さんも、他のお兄さんたちも、目をまんまるにして口をぱくぱくとさせています
シャーリー
「……良くないんですか……?」
高瀬川の和樹
「そりゃみんな、こうやってびっくりしちまうだろ」
シャーリー
「みんな仲良し……」これがけもの3の力!
シャーリー
この状況面白いなぁとPLは思ってます。
高瀬川の和樹
PL的には話がオープンになった方がやりやすそうなので誤魔化さない。
PC的には完全に動転して誤魔化すどころじゃない。
語り手
「はっはっはっはっは!」
そんな中で、おじいさんだけが笑います
シャーリー
おじいさん好き。
語り手
「これはこれは、お稲荷様までおいでとは!」
おでこをぴしゃりと手で叩き
「ありがたいことですなぁ。いやいや、ありがたや、ありがたや」
言って、カバンから顔を出したちびぎつね様を拝むように頭を下げます
シャーリー
「……ちゅん」
一緒になっておがんで居よ。
語り手
「おめんども、ちゃんと頭下げろじゃ!」
おじいさんがお兄さんたちを一喝すると、金縛りが解けたように、みんなでちびぎつねさまを拝みます
高瀬川の和樹
「うぇ、いや、爺さんすごいな。こんな話呑んでくれるのか」
二和の時も思ったが、凄いお人はいるもんだ。物の怪と人との境界なぞ、あるようで無いのかもしれない。
語り手
おじいさんは、なおもしばらく頭を下げた後で
「なに、こういう生業を長くしとりますとな? 色々と人の知るばかりでないことも見聞きすることがありましてな」
「そういうことも、あろうというものでしょう」
カラカラと笑います
高瀬川の和樹
「そうか、そうかあ。凄いなあ」何を想うのか、河童は微かに目を細めた。
風馬
「そうか。かくれなくていいのか」
高瀬川の和樹
もののけと人との境界が曖昧であった時代の記憶を残すお爺さん、お婆さんたちより、へたに現代を知ってしまっている和樹の方が発想が「現代的」なのかもしれないね。
語り手
それはなるほど、というところ
シロ
それもまた面白い対比よね
ちびきつねさま
「いえいえ、ご老体。未だ位も拝していない、場末の社を借り受けている身。そのように畏まられずとも」
カバンから前足をひょっと出して、振ります
語り手
「そういうことなら、話は早い」
「一郎、おめんどはねぶだが居ねぐなって困ってらんだびょん」
一郎
「あ、ああ……。わのねぶだがだぃかに盗まぃですまって……」
語り手
おずおずと話しだす一郎さんに、おじいさんは ケッ、と息を吐き
「ほじなし。あったでったらだもの、だぃが盗むってしゃべんだか」
ほじなし
シャーリー
じいちゃんファンキーだな
高瀬川の和樹
名のあるねぶた師、身内には厳しいんだろうなぁ
シロ
ほじなしいわれとる
シャーリー
いくじなし?
語り手
馬鹿者、とかしょうもないやつ、とかそういう意味です
シャーリー
なるほど!

語り手
「ねぶだが自分で出でった。そう考えだ方簡単だびょん」
シロ
ふつー……かなぁ。
語り手
一郎さんたちは、えぇ……? とざわめきます
シャーリー
頭が柔らかい人なんだな。
高瀬川の和樹
いやその発想にはそうそうならんよ爺さん、そんなことを思ったが口には出さない。
シャーリー
おじいさんもしかしてINTカンストしてます?
風馬
「自分で出ていくのか……」
シャーリー
「……ちゅん」すごいなぁ。
語り手
「一郎、おめが作ったのは、阿弖流為ど坂上田村麻呂のねぶただびょん」
一郎
「あ、ああ……」
こくこくと頷く一郎さん
語り手
「皆さん」
おじいさんは、みんなに向き直ります
高瀬川の和樹
「ああ」背筋を伸ばす。
シロ
「?」
語り手
「皆さんがお会いになった、というお二方のことについて、お手間ですが私とこいつらに聞かせてやってはくれませんか」
「どんな様子で、どんなことを話していたか。お願いいたします」
シャーリー
「……はい……」
高瀬川の和樹
「ああ、分かった」
シロ
みぶりてぶりで拙い言葉で喋る。
高瀬川の和樹
二人が一郎さんのねぶただ、という推測はひとまず置いておいて、ひとまず分かっていることだけを、阿弖流為(似のおじさん)と会った経緯から順に話していく。
「……そんで、夕方にアスパムの頂上に坂上田村麻呂さんは来るから、阿弖流為さんをもし見つけたら、そこで落ち合おうって」
シロ
「ゆってたぞ!!」
語り手
おじいさんは、腕組みで、時折うんうん、ほう、と頷きながら
一郎さんとお兄さんたちは、えぇ……? とかはぁ……? などと最初は戸惑っていましたが、やがてお互いに顔を見合わせながら、ざわざわとしていました
「なるほど、なるほど」
やがて、みんなの話が終わると
「うんうん……。一郎」
一郎
「あ……な、なに……?」
とおじいさんに向けた頭を、おじいさんはステッキでコツンと叩きました
「あだっ!」
風馬
「たたいた」
うわさ
シロ
シャーリーさん噂流そうかとか言ってたよね。
シャーリー

待ち合わせさせるための噂!!!
語り手
どんな噂でしょう
シャーリー
アテルイさんがマロさんを待ってる、で良いんですっけ?
高瀬川の和樹
逆逆
シャーリー
逆か! すみません! マロさんがアテルイさんを待ってるよ~って噂流しておきたい。
アスパムで待ち合わせしてね~☆的な。
語り手
ええと、それは対象はこの青森という街が対象ということですね
シャーリー
ですね!
語り手
そのことは、みんなにも話しますか?
シャーリー
伝えときましょう。
ふしぎを10消費させます。
[ シャーリー ] ふしぎ : 36 → 26
シロ
町全体に呼び出しがかかる
風馬
ぴんぽんぱんぽーん
語り手
あ、能力の使用と発動自体はもちろんOKです
この場で、おじいさんたちにどのように伝えましょうか
シャーリー
瑞樹和樹さんが大体言ってくれたような……?
シロ
『……そんで、夕方にアスパムの頂上に坂上田村麻呂さんは来るから、阿弖流為さんをもし見つけたら、そこで落ち合おうって』かな
語り手
瑞樹は父ちゃんだけどw
シャーリー
(親子の名前間違えてすみません)
高瀬川の和樹
(いいのよ)
シャーリー
直した!
語り手
ええと、その内容について、街のみんなにも伝える、とシャーリーからも言うということでいいですか?
シャーリー
あ、はい。ええ! それで!
語り手
了解です

語り手
「……なるほど」
一郎さんの頭を叩いたステッキを地面について、おじいさんは頷きました
「それは、良いかもしれませんな」
「坂上田村麻呂どのが、アスパムの展望台で阿弖流為どのを待っている、と」
シャーリー
「ええ……」
語り手
「その事実が皆に伝わるというのは、良いかもしれません」
高瀬川の和樹
「あ、ああ。そうさな、町全体に伝えりゃあ、どっかで阿弖流為さんも耳にするかもしれん」
シャーリー
「……そうです」
語り手
「……ううむ。しかし、それだけでは足りないでしょうな」
シャーリー
「というと……?」
語り手
言って、もう一度一郎さんの頭を叩きました
一郎
「あでっ!」
風馬
「またたたいた」
シャーリー
「痛そう……」
シロ
「おばかになっちゃうぞ」
語り手
「一郎。おめはどった気持ぢでそのねぶだ作ったんだ」
一郎
「どうって……」
シロ
やっぱり迷いがあったからイカンの?
高瀬川の和樹
「一度、俺達に話してくれたろう」
一郎
「あ、ああ、そんだ」
「じっちゃも話すてけだだびょん。わっきゃ、2人さ仲直りすてほすいど思ったんだ」
語り手
「坂上田村麻呂が、裏切るはずはねど?」
一郎
頷きます
語り手
その頭を、またコツン
一郎
「あぢっ! 何だんず、もう!」
シャーリー
「……痛そう……」二回目。
シロ
「コンコンたたいたらへこんじゃうぞ」
語り手
「こんの……」
おじいさんは息を溜めて
「ほじなし!」
大きな声で一喝しました
高瀬川の和樹
「……」
シロ
なんか悪口言ってることは分かる。意味分かんないけど。
語り手
「おめは、坂上田村麻呂のごどばす考えで、ねぶだ作ったんだびょん」
「一コのねぶたは、一コのねぶただ」
「それに2人分の魂っこさ込めるのは、大変なごどだ」
「おめがそった気持ぢだったはんで、あれは坂上田村麻呂のねぶだになってまったんだ!」
「皆さん」
おじいさんは、もう一度、みんなに向き直ります
高瀬川の和樹
「ああ」
シロ
「???」
語り手
「先ほど、仰いましたな。阿弖流為どのを追いかけていたら、いつの間にか坂上田村麻呂どのになってしまっていたと」
高瀬川の和樹
「ああ」
シロ
「そうだぞ」
風馬
「いっつもどっちかいないぞ」
シャーリー
「……ええ」
語り手
「つまり、そういうことです。この愚孫は、お二人の物語を作ろうとしたにも関わらず、坂上田村麻呂どのにばかり気が向いてしまっていた」
シャーリー
「……? もうちょっと……わかりやすく……」
シロ
ちゃんと作って貰えなかったからあんまり自分のこと覚えてないのかな
語り手
「だから、あのねぶたは坂上田村麻呂どののねぶたであって、阿弖流為どのは、いわば脇役……。彼の記憶などが曖昧だったというのも、そのためでしょう」
高瀬川の和樹
「ああ、ええとだ。一郎さんは二人の物語を作ろうと考えたが、坂上田村麻呂さんのことばかりを考えて作っちまった」
「それで、阿弖流為さんの方には魂がうまく入らなんだ、ってことだろう。……」声にしなかった言葉に、爺さんのことを意識しすぎたのかもなあ、なんて思った。
シャーリー
「……ああ」
シロ
「あーちゃんは、いるのに、いないのか」
ゆり
「そういうことみたいね……」
「でも、おじいさんいくらなんでも、『そういうこと』に理解ありすぎじゃないの?」
一郎
「そ、そんだじっちゃ。ねぶだが勝手にあさぎ出すなんて、そったごどあるわげが……」
高瀬川の和樹
「二和の時も、そうだったろうよ。案外、そんなもんなんかもしれんよ」と、ゆりに。
「俺らは人の歩みを見過ぎた。人が案外長く生き、街の歩みが速すぎるんだってぇことを、忘れてるだけなのかもしれん」
「分からんがね」
シロ
「むつかしい」
風馬
「わからないぞ」
語り手
「この未熟者! 魂打ぢ込んでねぶだ作ってへば、声聞ごえるぐらいならなんぼでもあるじゃ!」
シロ
すごいぞこのじーちゃん
ゆり
「……そういうことみたいね」
シャーリー
すごいなぁ……。
風馬
「ねぶたのこえがきこえるのか!」
高瀬川の和樹
「まあ、爺さんがあまりにも凄いお人だ、ってこともあるんだろうがね。その下につく子供は大変だわなあ……」
シャーリー
「……もうちょっとお手柔らかに……」どうどう……。
語り手
萎縮する一郎さんに、ふん、と一つ鼻を鳴らし
「お見苦しいところをお見せしましたな」
シロ
ナチュラルに天才の身内がいると辛いわね。
高瀬川の和樹
それな
シャーリー
卑屈にならないだけ偉いよ。
高瀬川の和樹
ほんとそれなんですよね。こういうのは反骨心を持てる人ならともかく、そうでないと人を卑屈にしちゃうからなあ
シャーリー
滅茶苦茶いい子に育ってるよ一郎くん……(謎の感情移入)
イケメンだし……。
語り手
「ともあれ、そういうことです。この街に、坂上田村麻呂殿がお待ちになっているという噂を流したとて、それを聞く方の身が無いとあっては、結局は意味がない」
シロ
「じゃあどーしたらいいんだ? たましーいれるのっていまからできるのか?」
語り手
「うむ……」
一郎
「あ、それなら……」
高瀬川の和樹
「お、何か案があるかね」意識して一郎さんに話を向ける。
一郎
一郎さんは、そばにいたお兄さんの1人に目を向けると
お兄さんは、何かを持ってきました
語り手
それは、2人の姿を彫った、木製の小さな像でした
シロ
ほうほう
設計図みたいなものかしら。
高瀬川の和樹
「これは?」
語り手
まるで、ねぶたのミニチュアのようにも見えます
風馬
「ちいさいねぶただ」
シャーリー
「すごい……です……」
一郎
「こぃは、わー作ったねぶだの芯だ」
高瀬川の和樹
「芯?」
一郎
「他ではあまりやねばって、田澤工芸ではこった芯ねぶだの中さ入れるんだ」
「魂みだいなもんだな」
シロ
「たましい!!」
高瀬川の和樹
「ほう……」それをよく見てみる。
一郎
「でも、まさかこったごどがほんに……?」
「ねぶだが消えだ後、こんきが残さぃであったんだ」
語り手
では、見てみる方は【へんげ】【けもの】で判定を
目標値は5です
シロ
【へんげ】は出せるな
高瀬川の和樹
お、じゃあ任せよう
シャーリー
【けもの】で!
風馬
おもい3消費で【へんげ】かなあ
[ 風馬 ] おもい : 22 → 19
シャーリー
【おもい】2出します。
[ シャーリー ] おもい : 20 → 18
シロ
【へんげ】はふーちゃんにまかせようかな。
ものつながりで
風馬
何人見てもいいじゃない
語り手
いいじゃない
シロ
よろしいですか、意図的な失敗が許されるのがゆうやけこやけなのですよ。
「ちっちゃいとおじさんもかわいくみえるぞ!!」
語り手
では、【へんげ】で成功した人は、その木彫りの像から、何かへと変じるような気配が

けもので判定した人は、坂上田村麻呂と名乗ったあのおじさんの気配のようなものが、強く漂っているのがわかります
そして、ほんの少し、阿弖流為というおじさんの気配
風馬
「……ただの木じゃないな」
シャーリー
「さかのうえ……さんの気配が……します……。あと、アテルイさんの気配も……」
シャーリー
坂上田村麻呂がとっさに出る人間になりたい。
風馬
オレの隣で寝てるぜ
シャーリー
ニア「ころしてでもうばいとる」
シロ
惨劇の夜だ
風馬
「おばけににてるぞ」
シロ
「オバケ!!」
シャーリー
「おばけ……」
ゆり
「まぁ、お化けみたいなもんではあるけれどねぇ」
風馬
(いちばんにてるのゆりなんだけどな)
ゆり
「なによ?」
風馬の視線に
風馬
「ちっちゃいゆり……」むーん
ゆり
「??」
語り手
「うむ……やはりなぁ」
「削りも甘い。込められた魂も中途半端」
「これでは、こうしたことになったのもう頷けるというもの」
おじいさんは、腕時計を改めて
シャーリー
ねぶたって大変なんだなぁ……って思うシャーリー氏であった……。
語り手
「一郎。夕方までに、こぃにもう一度ノミっこさ入れろ」
一郎
「えぇ? 今がら!?」
語り手
「当だり前だびょん。今日がねぶだ祭りの最終日だど」
シャーリー
「あの……おじいさん……」
「……お兄さんの……お手伝いしてもいいですか……」
語り手
「む……」
シャーリーの申し出に、おじいさんが唸ります
高瀬川の和樹
「ああ、そうよ。俺達も待ってるだけじゃあ座りが悪い、何か取ってくるなり、差し入れするなりするさ」
シロ
二日間(だっけ?)ねぶたが行方不明ってほんと大事件だ
シャーリー
うんうん
風馬
「ねぶたはうまくつくれないからほかのてつだいするぞ」
シロ
「うんうん」
「うまくできますよーにっておいのりしたらいいのか?」
高瀬川の和樹
「乗りかかった舟さ。最後まで関わらせておくれ」
語り手
おじいさんは、最初は、しかし皆さんの手を煩わせるわけには……などと言っていましたが
「そうですか……いや、大変助かります。ありがとう」
そう言って、頭を下げました
シャーリー
「……いえ……旅は道連れ…………。続き……何でしたっけ……?」
シロ
「よわいさけだ!!」
シャーリー
「旅は道連れよわいさけ……」
高瀬川の和樹
「世は情けな」
ゆり
「それじゃ酔えないわよ」
シロ
「そっかぁー」
語り手
「よし、へば、一郎」
おじいさんは、立ち上がり
シャーリー
へば=なら?
語り手
そうしたら、とかそれならとかそれじゃ、とか
シャーリー
なるほど!
語り手先生による初めての青森弁講座。
語り手
「わーも手伝うだ。ノミ持ってこいじゃ」
一郎
「えぇ? じっちゃも?」
「体壊すちゃーんだびょん。大丈夫なのが」
シロ
おじーちゃんのあたりがツヨイ。
期待の強さかな。
シャーリー
かもしれない
語り手
一郎さんが、心配そうに声をかけると、おじいさんは
「ほじなし。おめ1人ででぎる仕事じゃねびょん」
言って、シャツを脱ぎ捨てると
……そのまま、ふらふらと膝と腰が砕けて、座り込んでしまいました
一郎
「じっちゃ!?」
高瀬川の和樹
「あ、おい、八郎さん」あわてて手を貸し支える。
シロ
「おじーちゃん!」
風馬
「だいじょうぶか?」
シャーリー
「……大丈夫ですか……?」
語り手
おじいさんは、和樹の腕にすんでのところで支えられて、倒れずに済みました
ゆりが、そっとおじいさんのおでこに手を当てると
ゆり
「やだ、すごい熱!」
シャーリー
「……えっ……?」
風馬
「びょうきか?」
シャーリー
「……え……どうすればいいですか……?」
高瀬川の和樹
「えっ、おい。皆さん、爺さんを寝かせられる場所はねえか」
語り手
「あ、ああ……こっちに」
お兄さんたちが、慌てて作業台の上のものをどけます
風馬
「ストーブがいるぞ、さむくないようにな」
ゆり
「この夏場に、そんなものあるわけないでしょ!」
高瀬川の和樹
「そこの兄さん、念のため医者を。兄さん、手を貸してくれ」呼びかけて、手を貸して貰って八郎さんをそこへ寝かせる。
ゆり
「きっと、熱中症よ。外すごく暑かったから」
シャーリー
「えっと……えっと……」
風馬
「こんどはあついとだめなのか……」
シャーリー
「……どうしましょう……」
高瀬川の和樹
「そうか、歩きすぎたか……、シャーリー、ゆりと冷たい飲み物買ってきてくれ。氷が入ってるとなおいい」
何となく、お爺さんは一郎さんにすべてを伝えきろうと焦っているのではないか、そんな少し失礼にも思えるようなことを……。考えた。
シロ
「たいへん!!」
語り手
「わっきゃ氷もらってぎます!」
みんなを追い出しにきたお兄さんが、慌てて小屋の外に出て行きました
シャーリー
「わかりました……」
高瀬川の和樹
「ああ、頼む!」
和樹もそれなりに動転しているらしい。おろおろしているシャーリーを見て思わず指示を入れてしまった。
高瀬川の和樹
動転しつつも、こういう時は「誰か」じゃなくて誰か一人捕まえて頼み事をした方がいいのだというメソッドを活用する和樹さんである。
シロ
人間ぽーい! しかもかしこい!!
シャーリー
かしこい!
風馬
かしこい!
シャーリー
「じゃあ行きましょうか……」ゆりさんに向かって。
ゆり
「ええ、何か冷たいもの、買ってくるわね」
シャーリー
「……行ってきます……」
シャーリー
優しい。
語り手
原因もわかって、もしかしたら解決する糸口がわかったかもしれない、そんな矢先
また訪れた大ピンチ
一郎さんは、ねぶたを完成させることができるのでしょうか
そして、阿弖流為と坂上田村麻呂は、無事出会うことができるのでしょうか
本日は、これまで

高瀬川の和樹
お疲れさまでした!
シャーリー
ありがとうございました!
シロ
おつかれさまでした!
風馬
お疲れ様でした!
風馬の中で病気=保健室の記憶だから……
高瀬川の和樹
ああーあの時の記憶が残ってるのか…… なるほど……>保健室
そりゃストーブだ!! ってなるなあ
シロ
なるほどー だるまストーブ
語り手
なるほど! >ストーブin保健室
シロ
あと、リアルで長くやってると、作中でほんの短い付き合いなのによく知ってるみたいな言動しちゃったり
風馬
あるある>短い付き合いなのに
高瀬川の和樹
わかる>リアルで長く経ってると
リアル冬で作中夏だと季節違いをスルーしがち
シロ
あるある
語り手
わかる
作中では蝉時雨鳴いてます
青森の夏めっちゃ暑いから……
シャーリー
あついの!?
語り手
海が目の前で、湿気高い上に雪に強いアスファルトやらビルやらの照り返しでね
高瀬川の和樹
ああー、街が冬仕様になってるから、ってやつですな>雪に強い
語り手
そうなんですよ
北海道も道東とかまで行くと、むしろ涼しいんですけどね
シャーリー
ひぇ……。
高瀬川の和樹
その点京都はどうあがいても暑い
語り手
盆地ゆえに!
夏暑く冬寒い
高瀬川の和樹
YES でもさすがに豪雪地帯よりは寒くない
地面の底からツーーーンて冷える
語り手
底冷えというやつ
高瀬川の和樹
それ
語り手
しかし四季は美しく実際奥ゆかしい
高瀬川の和樹
短い春と秋の美
語り手
素晴らしい
また奥丹行きたい
後個人的に奇妙な京都の聖地巡りしたい
高瀬川の和樹
あれは雰囲気あっていいところ
あ~~~ KPがうろ覚えで回してる&いろいろ捏造してるのがバレる~~~~
語り手
実は主には先斗町での2人の一夜を体験したいだけなので問題なし!(?)
高瀬川の和樹
ナルホド!
語り手
寿司屋と飲み屋


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ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。