語り部
前回までのゆうこや
・地震で倒れた桜の様子を見に空飛ぶバイクでGo
・ひみつきちの前にバイク止めてみんなで桜の所に行ったら、ちっさい蜥蜴連れた女の子が立ってた。どうやらこれ人間じゃない?
・しのぶは人間のえろほんにも興味あるらしい。
・みどりちゃんの謎のおたからの正体は?
【♪神木村の悲しい風習】
ルーク
「あのね、ちょっとまえぶり」 ぴょこんと顔を出して少女に話しかける。
しのぶ
「あっ」
話しかけようかどうしようか迷っていたら先を越されて慌てる。
語り部
「あれ。よく見たらあなたたち……ああ、神社にいた、かな?」
小さな蜥蜴の尾を指ですくい上げて少女は小首をかしげました。
雪花
「はい! 神社にいました!」
しのぶ
「あっはい、ボクしのぶです! その節は、どうも!」
なぜか姿勢を正して、間抜けに自己紹介する。
ルーク
「うん、旅のはなしをしたよね、たしか。桜をみにきたの?」
語り部
「私は千歳。こんな何もないところに何しに来たの?」
雪花
「ちとせちゃん!」きらきらとした瞳で言う。
語り部
ぶっきらぼうに言ってから、彼女……千歳は頬を膨らませました。
「……おばあちゃんみたいな名前だって思ってるでしょ」
雪花
「可愛い名前だって思う!」
ルーク
「そう? かわいいとおもう。ねこにはなまえのはやりはわかりません」
語り部
ジンジャーでもよかったということですね!
ルーク
ルーク自身は気にしないとおもうよ! >ジンジャー
語り部
「あ、ありがと……」
千歳はわずかに赤面して顔をぷいとそむけます。
雪花
「ちとせちゃんかわいいですね!」悪気は無くからかう。
語り部
「で、しのぶくん……と? 猫耳の人と……雪降らせてる人」
雪花
「せっかです!」
ルーク
「ルークといいます。あんころもちが好物です」
語り部
「あんころもちね、私もたぶん好き」
ルーク
「たぶん?」
雪花
ちとせみどりって色があるなぁ……とふと。
しのぶ
「千歳……さん。そのお名前、その気配、もしかして、あなたは……」
決着を急ぐスタイル
語り部
しのぶの言葉と同時にざっと風が吹きました。一瞬、黒い古木に桃色の霞がかかったように思えました。
「……ちょっと違う」
ルーク
「ちがう? あんころもちじゃなくてずんだもち…… じゃなくて、ちとせさんはさくらじゃない?」
しのぶ
ちょっと。
なんとなく鸚鵡返しに呟く。
語り部
「この土地の霊力と、樹の傍で遊んだ命の子供たちの陽の残留思念が、この樹から漏れた神気でより合わされてできたのが私」
雪花
「なるほど、つまりさくらもち?」
ルーク
「さくらもちはたべたい」
「じゃあ、ちとせさんは、さくらのこども?」
語り部
なんとなく「言わなきゃよかったなー」という気配が感じられます。
「えーと、こどもっていうのは間違ってはいないかな。つまりね、土地の力と、子供たちの嬉しい楽しいって気持ちと……」
言いながら千歳は近くに落ちている木の枝や葉っぱをいくつか拾います。
「で、この樹からふわーっと……」
今度は長い草の茎。おだんごの串や木の枝や葉っぱを何本かその茎でぐるぐる巻いて、「これが私」と示します。
ルーク
「ほわぁ……」
雪花
「……この枝の周りのはっぱ? ってこと?」
語り部
「……樹の幽霊みたいなものだって思って。うん、そういうことにして。説明めんどくさい」
雪花
「うん! わかった!」わかってない。
しのぶ
「千歳桜の幽霊さんなんですかー。あ、ボクはバイクやってます」
語り部
「ああ、あの神社のバイク、だよね。そっかー、本人だったのね」
ルーク
「……ちとせさんは、どうして、ここに? さくらみにきたの?」
語り部
「私はここにいないとどんどんほどけて消えちゃうから」
雪花
「はっぱが木についてなかったら枯れちゃうように?」
ルーク
「きえちゃう。 ……きえちゃう? きえちゃう」 桜の木を見上げる。
語り部
雪花の言葉に頷きます。
「そう、そんな感じ。たまに外に行ってみることもあるけど」
しのぶ
「でも、それじゃぁなんで遠くに行きたい、だなんて……」
神社での会話を思い出す
語り部
千歳は不意を打たれたように口をつぐみました。戸惑っているようです。長い沈黙の後でようやっと口を開くと、かすかに首を振りました。
「私は外のこと知らないから、どこっていうのはないんだけど」
千歳は胸の真ん中に両手を当てて呟きます。
「どうしてもここが騒ぐの。何かしなきゃいけないって。でも何をしたらいいのかわかんなくて……」
千歳はぽつりと呟きました。
「何をしなきゃいけないのか分からないまま消えちゃうのは嫌だなぁ」
「ちょっと遠くへ行ってみれば、何か見えるかなって思ったんだけど……」
しのぶ
「自分探し……?」
語り部
人間の流行りに乗ってみました。
雪花
「知ってる! 盗んだバイクで走り出すんだよね? おばあちゃんの家のラジオで聞いた!」
自分探しと言うワードに対して、そういう
しのぶ
「バイク窃盗犯は殺せ」
右目がギラリと光る。
語り部
「盗まないって……」
雪花
「盗まないのか……」なぜかしょんぼり。
ルーク
「盗んでないバイクに見てきてもらう! それか、えっとね、ここの中でさがしものならお手伝いするよ」
「なにか……、あのね、じぶんでできないときはねこのても借りたいってお父さんが言ってた」
語り部
ルークの肉球がぷにっとした掌を見つめて「ネコの手も借りたい、かー。そうね」
ルーク
「なくしものって、いがいとちかいところにおちてる」
語り部
「あー、探し物、あるよ。ひとつはっきりしてるやつが。」
千歳は三人をじっと見つめました。
「……あなたたちなら、頼めるかも」
「私が人の姿で生まれたの、この時のためだったのかな?」
しのぶ
「それは……?」
雪花
「……?」なになに? という目をしながら。
ルーク
「なに?」覗き込む。
語り部
「ここにはね、迷子の子供がよくやって来るの。なんでだと思う?」
千歳の肩から小さな蜥蜴がずり落ちて、ぱたぱたと後足を振っています。千歳は優しくその蜥蜴を両手に抱き、ふわりと撫でました。
「それはきっと、寂しがりの龍の子が呼んでいるから」
「この子も迷子なの。ずっと前は家族がいたんだけど、大きな音がしてみんなどこかに消えてしまったんだって」
蜥蜴は答えるように喉をぷくりと膨らませました。
「この子を家族と会わせてあげて」
ルーク
「かぞく」 覗き込む。
しのぶ
「龍さん、のご家族ですか……?」
なんだか想像もつかない。
ルーク
「家族いないと、さみしいね」
子猫にもかつて本当の父母がいたはずだ。幼子はそれを、はっきりと覚えていないが。
「家族も龍? ひと? どのへんにいっちゃったとかわかる?」 龍の頭を肉球ハンドでぷにぷにしながら
語り部
「私にもよくわからないよ。こうやって喋って動くようになる前はばらばらのふわふわで、考えるとかできなかったから」
「正直、お手上げ。こんな状態だけど、頼める?」
雪花
……家族なんて居なかった。そう思うと、ふと寂しさがこみ上げる。
しのぶ
「龍、りゅう……最近、なんか似たような言葉を聞いたような……」
なんだか頭のどこかに引っかかって気持ち悪い。
眉間にしわをよせ、あごに手を当てて唸る。
ルーク
「もちろん。 ……恐竜は龍じゃないのかな?」 ぷにぷに
しのぶ
はっ、と顔をあげる
「そう、それ!」
ルークの鼻先にビシィと指をつきつけ
語り部
何故か雪花は急に懐かしい気分になりました。
雪花は雪花になる前眠っている時、何かざわめきのようなものを聞いていたことを思い出します。
雪花
「……なんだろう、なにか……あたまのなかから?」
「あたまの中から、何か……思い出が……うーん?」伝えるのに困ってる。
語り部
雪花の想いでとも呼べないうっすらとした記憶は、触れようとしたとたんに舞い散って手ごたえを失いました。
ルーク
「あたまのなかに直接かたりかけています?」
雪花
「うーん……近いような、遠いような」
語り部
千歳は小さな蜥蜴をルークの肉球に乗せました。それはほとんど重さもなく、ひやりと冷たい気がしました。
ルーク
「ぷにゅ」
語り部
蜥蜴は気持ちよさそうに肉球をぷにぷに押しています。
小さな爪がカリカリと指をひっかいていますが、その感覚はありません。
やがて蜥蜴の子は掌が気に入ったらしく、小さく丸まり目を閉じて動かなくなりました。
雪花
肉球で寝たい。
しのぶ
「昔ここには恐竜がいた、って、長谷部さんが……。それって、どんなお話しなんでしょうか。もしかしたら何か関係あるんでしょうか?」
おとな2の脳みそ(ECU)は、飛躍しすぎかな? とは思わない。
語り部
「何か心当たり、あるみたいね」
千歳はほっと息を吐きます。
「じゃ、よろしくね」
雪花
「まかせて!」
しのぶ
「はい、ボクでよろしければ!
語り部
突然、背後でがさりと草のぶつかる音がしました。

雪花
後ろを振り返ってみたいです。
ルーク
同じく振り返ります。
しのぶ
振り返ればヤツが
語り部
今まさに逃げ出すところだったらしく背を向けかけた翠がいました。
しのぶ
「見られたぞ!」
語り部
翠は渋々振り向くと、ばつが悪そうにぼそぼそと言います。
「よお……なんでこんなところにいるんだよ……」
ちなみに日が落ちて周囲はかなり暗いです。
雪花
「あ! みどりちゃん!」と言ってみどりちゃんの所に駆け寄っていきます
「みんなで遊びに来たの!」
語り部
雪花、変身段階はいくつ?
雪花
変身? してないですね。
語り部
雪降らせたまま近づく?
しのぶ
ありのーままのー♪
雪花
流石にそれはみどりちゃんのSANが心配なので変身したいです。
ふしぎを消費して! 変身します!
ふしぎ2点消費!
ルーク
「こんばんは!」 元気よく挙手!
語り部
ちなみにまだ翠は異常には気づいていないようだよ。
ルーク
ふむ、じゃあふしぎを消費して完全変身しておきましょう。いまはまだ夕方?
語り部
夕方と夜のはざま。
しのぶ
最近思ったのだけど、しのぶの2変身て、バイクのトランスフォーマーみたいな状態なんじゃないかな、って……
ルーク
では、ふしぎを2点消費して、みどりちゃんに近づく前に人間形態になっておきます。
25 → 23
しのぶ
ふしぎ2点消費で人間形態に同じく変化しておきます
語り部
翠は近づいてきて、三人の前に立ちます。
ルークを見て「雪花の友達か? 俺は河崎。よろしく……」
三人が変身したことには気づいていないように見えます。
【♪龍宮】
雪花
「もーみどりちゃんそんなクールに決めなくてもいいよ!」クールに見えたそうです。
しのぶ
「ボク、しのぶです。Zのお兄さんですよね? Zくんはお元気ですか?」
語り部
「クール? Z……ああ、うん」うわの空で答えて、三人をじっと見ています。
「ところでそれよりさ……そこの茶店にあるバイク、あれ、神社のやつ? あれ、しのぶさん……だっけ、あんたが乗ってきたの?」
しのぶ
「あ、ええと、乗ってきたというか、雪華ちゃんに乗ってきてもらったというか……」
もじもじ
語り部
「雪花バイク乗れんの!?」
「オフロードじゃないよな、あれ。どこ通ってきた?」
雪花
「……? おふ、ろーど?」
「ねぇねぇ! オフロードってなに!?」としのぶくんに。
語り部
『どこを通ってきた?』という自分の言葉に何か思うところあるのか、翠はまた考え込んでしまいました。
しのぶ
「舗装されていない路面や林道、泥道や砂地も走ることができるバイクですよ、雪華ちゃん」
「ヤマハのセローさんとか、ウチのKLXさんとか、有名ですね」
雪花
「すごい……! どんな所も走れるって事だね! すごいエアコンだ!」
語り部
「エアコンじゃねぇよ」
雪花
「えあこんじゃないのー?」あれー? という顔。
しのぶ
「どこを……というか、風の通り道を、その、少々。えへへ」
翠の問いを笑って誤魔化す
語り部
ところで、翠に気を取られている隙に千歳の姿がありません。
雪花
「みどりちゃんはなんでここにいるの?」
語り部
「……あー……あのさ、うん、何でもないんだけど」翠は何か言いたげに視線をさまよわせています。
「いや、やっぱいい」
雪花
「さっきね、ちとせちゃんが言ってたけど……ここには迷子が集まるんだって……みどりちゃんもやっぱり、迷子なの?」
語り部
「迷子ォ?」
雪花
「私、思ったんだ。みどりちゃん、まいごだからこの町に帰ってきたのかなって」
語り部
「俺迷子なんかじゃないぞ。帰り道ならわかるし、懐中電灯あるしな」
雪花
「そっか、さすがみどりちゃん!」と満面の笑顔で。
語り部
「……ここに来た理由……」
しのぶ
はっ、とした顔をする
「翠さん、ひょっとして、その、おたから本を……?」
語り部
「おたから本? なんだそれ……」
言ってからはっと息をのんで「おい雪花、何話してんだよ!」
雪花
「私じゃないよ!」
ルーク
「あのねたぶんするーしていいやつ。みどりちゃんはなんでここにきたの? さくらみるの?」
語り部
「なんとなくだよ な ん と な く!」
雪花
弁明ぐらいしたいお年頃です!
「な ん と な く !」何となく復唱。
しのぶ
「そうですよね、いいづらいですよね」
ボク、わかります、と両こぶしを握り締めて頷く

しのぶ
下世話な話で割り込んでしまって反省しきり
ルーク
しのぶくんwww
雪花
そんなしのぶくんは好きですけどCV Sさんだと思うとあかんってなりますね。
しのぶ
しのぶはSさんのアテレコを以て完成する……
語り部
あかん
雪花
あかん。

語り部
「……いやー、さっき見たやつがホンモノなら……」
ルーク
「さっきみたやつ?」
しのぶ
そらとぶばいくとかか
語り部
「いや、絶対笑うと思うけどさ……」
雪花
「うん」
笑う準備はできている。
語り部
「噂の人食いバイクマジで空飛んで人喰う?」
「俺さっき見ちゃってさー」
雪花
「人喰いバイク?」
語り部
「記事になる! って思って追いかけてきたんだけど、どう見てもフツーのバイクでさー」
雪花
「記事?」
ルーク
「きじ?」
しのぶ
「ボク、人なんて食べませんよ!」
反射的に大きな声で否定
「あと、フツーじゃないです! カウルは総漆塗りで……」
語り部
「いいネタ見つけないとクビになっちまうから、噂の人食いバイクの噂でもテキトーに集めてでっち上げようかと思ってたんだ……」
雪花
「くび?」
しのぶ
「翠さんのくびが飛んじゃったら、本当の首無しライダーですね」
などとは間違っても言わないぞ。
雪花
デュラハンかな?
NG「みどりちゃん、デュラハンなのかぁ」
語り部
「漆塗りってとこはアレだけど、どこにもお札べたべた貼ってたり血がついてたりしなかったし……あ、失礼」としのぶに。
しのぶ
としのぶ。
敏伸
雪花
俊信
語り部
トシノブって誰だよ。
語り部
「で、期待外れだと思ってたら、さっき……空飛んでるの、見た気がするんだ……」
「アレ、飛ぶの?」
ルーク
あのねどうする? と、しのぶくんに視線をやる。
しのぶ
「あ、ええと、そのぅ……」
雪花
「私しらないよ?」すっとぼける。
しのぶ
視線をふらふらさせつつも、唐突に思いついた顔で、
「バ、バイクは乗る者に翼を与えるっていいますし、風の通る道ならどこでも走れる、っていいますし、つまりそういうことなんじゃないかなぁ、って!」
指を立てて
ごまかしにも言い訳にもなっていないことに、本人は気付いていないよ
語り部
「……うーん」
翠は頭を抱えて、「だよなー、そんなことあるわけないよな……」
「ネタなんてそう簡単に降りてくるわけ、ないよなぁ……」
翠は、現実にそんなことがあるはずがない、という「常識」で、すべての不条理を見なかったことにしたようです。
雪花
大人って辛いね……。
「……」みどりちゃんの役に立てることを考え中。
語り部
ところでルークの手の上で寝ていた、さっきまで蜥蜴だったはずのものは、どう見ても丸い石ころです。
ルーク
巾着か何か持っていれば大事にしまっておきましょう。<丸い石ころ
しのぶ
「あ、そ、そうだ
「この街、昔恐竜がいたんだそうですよ! そういうの、何かお話になりませんか!?」
話をそらそうと必死
語り部
「恐竜?」
翠は首をひねります。
「あー、福井だっけ、恐竜発掘されて、しかもそいつですっげー町おこししたの」
「恐竜なんて見つかったらそりゃ大騒ぎだろうなぁ」
ネタになるかも。
雪花
ネタになる!!!
しのぶ
ひとまず恐竜ネタに翠が食いついたので、小さくガッツポーズ
ルーク
「そうそう、ええとね、いま恐竜のことにくわしいひとがお父さんのところにきてる。はせがわ、じゃない、はせべさん」
「はせべでよかったっけ?」
猫は人間の名前にうとい。
しのぶ
「はい、長谷部さんですね」
うなずき。
雪花
「長谷部だよ!」
語り部
「恐竜……? なんか……んー?」
ルーク
「? どうしたの? 燃料不足? あんころもちがたりない?」
みどりちゃんの顔を覗き込む。
ふにゃん? とのぞき込む動作で「こども」でアピール。
語り部
翠はルークを「保護」しなきゃなーと思いました。
大人3でアッピルします。
ルーク
「保護」頂きましょうか。思い詰めている様子は気にかかる。>みどりちゃん
語り部
「いやー……なんだっけな……なんか忘れてるよーな……」
雪花
「……? どうしたの? みどりちゃん」
ルーク
「なんだろ? 雪花ちゃんもさっき、なにかわすれたかおしてた」
「しまっておいたあんころもちを忘れるとたいへんなことになります」
語り部
KABIRU!
ルーク
そこには元気なくさもちが! >KABIRU
しのぶ
あんころもちがしろころもちに。
ルーク
ひでぇ。
雪花
つらい。
忘れないであげて>あんころもち

語り部
気が付けばあたりは暗く、お互いの顔もよく見えないくらいになっています。
しのぶ
たそがれ!
語り部
カアカア
響くカラスの鳴き声。
雪花
「暗くなってきましたねー」
語り部
翠は持っていたマグライトをつけて、「まずい、帰らないと」
「みんな親御さんとか心配してるだろ、送ってくよ」
ルーク
「ありがとうー、ことばにあまえます」 送ってもらって、ついでに表札を示して「お父さん」の名前を伝えておきましょう。>みどりちゃん
雪花
「あ、私はおばあちゃんの家でいいよ!」とみどりちゃんに。
しのぶ
「あ、ボクはその、雪花ちゃんに乗せてもらうから……って、おぉい!」
雪花の言葉に一瞬慌てた
雪花
「?」
しのぶ
いや、翠に送ってもらおうとしてたから。
語り部
「あー、雪花はバイクで来てるんだっけ?」
雪花
「バイク! ああ、うん! そうバイク! バイクできたの!」一緒に帰れなくてどことなく寂しい。
「私のえあこんどらいびんぐてくにっくに酔いな? って言えばよかった?」
しのぶ
「酔う前に立ちゴケしちゃいそうだから、やめてくださいね……」
雪花
「あっ、はい!」
語り部
ところで何か忘れていることはないかなっ
ルーク
おうっと? それは今回の範疇? 前回含めて? >語り部
雪花
(脳内HD検索中)
語り部
前回翠ちゃんに会ったらしなきゃいけないことの話出てなかったかな。いやまあ、今出さなくてもいい話ではあるけどね。
雪花
(すっかり忘れてた)
ルーク
前回出てきたカンカンのことは覚えてるけど、いきなり当人に黒歴史つきつけていいのかどうか考えてる
しのぶ
ルークさんなら無邪気にやってくれそう、と期待してる
ルーク
あれの話出すなら雪花ちゃんかなと思ってましたが
語り部
忘れてるわけじゃないなら別に大丈夫です

語り部
じゃあ、ルークくんだけ送っていけばいいのかな
雪花
ですね。
華麗なえあこんどらいびんぐてくにっくを見せつけてやるぜ!(※あぶないのでやめます)
ルーク
そうなりますね。着いたら表札を見せてかくかくしかじかして、家の前で別れて、気が付いたらどこへともなくいなく(猫形態に戻る)なっている形で。
語り部
特に何もなければ、ルークは問題なく送って行ってもらえますね。
たぶん、ルークが全く闇で躓いたりしないことにちょっと驚くでしょうか。
ルーク
さすがにそれには気づかない。軽やかに闇の中を消えていくでしょう。
雪花
かっこいいなぁ……。
語り部
雪花としのぶには「裏参道行くのか、気をつけて帰れよ」で済まされます。
雪花
「うん、みどりちゃんも気をつけてね!」
そういって、彼に手を振ります。
語り部
「雪花が運転できるとはなぁ、今回最大のびっくりだわ」
雪花
「知らぬ間に大人の階段を登っていったのです」ドヤ顔
しのぶ
軽くひきつったような、なんとも珍妙な表情で二人の会話聞きつつ手を振る
しのぶ
裏参道ってオンロードタイヤで走れる状態なのだろうか……
語り部
はしれません。
いやー、無理したらいけるのかもしれないけど、蒔絵バイクで行こうとか無茶すぎます。
ぜったい傷物になります。
しのぶ
翠がスルーしてくれてよかった
雪花
みどりちゃんはできる大人だ。
語り部
翠は表ばっかり通ってたから裏の方はよく知らないのでした。
しのぶ
なるほどなっとく
語り部
だって翠にしてみれば『バイクがそこにある』『空飛ぶわけがない』んだから裏は通れるのだ。
雪花
ほうほう。
語り部
夜に何かやりたい人はいない?
ルーク
特にないかな。
しのぶ
宮司さんにバレない内にこっそりと社殿に車体を戻しておく。
まさかバレているとは思っていない
雪花
うーん。二和の滝にちょっと寄って何か思い出せないかしたいです。
しのぶ
帰り道なら、しのぶも一緒かな?
語り部
そうなるかな? 乗せて行ってもらうなら。
雪花
一緒の方が心強いよね!
しのぶ
おk!

語り部
シーン切れたので夢を使っていろいろ成長させたい人はどうぞ。
千歳から全員につながり2にしときます。
ルーク
ありがとうございます。
雪花
関係は来週の冒頭深めてもいいでしょうか?
語り部
はーい
ではふたりは不思議とかもらったりしてください。
しのぶ
シーン登場により、しのぶ のふしぎを+12
シーン登場により、しのぶ の想いを+10
雪花
雪花 のふしぎを+10したよ!
シーン登場して、雪花 の想いを+11しました。
語り部
前回までのゆうこや
自称桜の幽霊、千歳と遭遇、龍の家族探しを頼まれる。
更に翠あらわる。
ルーク
あらわるあらわる~
雪花
あらわれた~
しのぶ
とうめいにんげん
語り部
雪花ははるか遠い過去の記憶を探るため、ちょっとした寄り道をするのだった。
雪花
寄り道するよー!

雪花
先にこっちでつながりを深めていいです?
語り部
どうぞ
雪花
夢を15点消費してルークちゃんとのつながりを2にし、しのぶくんとみどりちゃんとのつながりを3にしたいです。
あ、まちがえた。全員3にできるな。
語り部
いっぱい余ってるからねー
雪花
いえーい! 全員とのつながりを上げてくぜー!
20点消費します。
しのぶ
じゃぁ自分も、少女へのつながりを1 → 3
ルークへも2 → 3にしときます
同じく20点
【♪蛍火の里】
雪花
しのぶくんと一緒に二和の滝に寄ります。
しのぶ
山頂の茶屋から滝までどのくらいあるのだろう
いずれにせよ、本身を持ってかないといけないから、また雪花ちゃんに乗ってってもらおう
語り部
そんなに距離ないです。もともと崩れた崖のすぐ裏手だから。
歩いても行けるよ。
雪花
華麗にドリフト……できるきがしません!
頑張ってバイクにまたがります。
しのぶ
オンロードバイクでドリフトしようとすると、割と簡単にハイサイドして鎖骨をブレイクできるので注意だ!
雪花
えっこわい(無知)

雪花
「はっしーん!」と元気良く言い、しのぶくん本体にまたがる。
しのぶ
「はっしーん!」
で、ギアNのままスロットル前回にされて盛大に空ぶかしされ、あばばばしている
語り部
まあフルスロットルでぶっとばしたら「ロデオで判定してね」的な道なわけですが。
しのぶくんは普通にガソリンで動いてるのかしら。
しのぶ
そこは、元であるバイクの縛りからは離れられないんじゃないかな? 
>ガソリン燃料
語り部
空飛んだりは不思議パワーだけど、使わないときは自分のガソリンでぶん回すわけね。
しのぶ
空飛んでる時もガソリンは消費してるんじゃないかなぁ
社殿に保管してるだけなのに夜な夜なガソリンが減ってゆくバイクに定期的にガソリン給油してくれる宮司さん、マジ神
語り部
そんなこんなでわたわたしながら雪花の生まれ故郷に到着しました。しのぶは何度か命の危険を感じました。
雪花
「運転って気持ちいいね!」遣り切った顔で。
「風と一緒になれるね!」
しのぶ
「……はい!」
言われ、一瞬きょとんとした顔したけど、すぐに紅潮した満面の笑みで雪花に大きく頷く。
【♪龍宮】
語り部
それでは、二人は崩れ落ちた氷室の前にいます。
雪花は目覚めたときここの前にぼーっと立っていたようです。
しのぶ
「これは、洞窟……?」
語り部
氷室だなんて知らなければただの岩がゴロゴロ落ちているところなんですけれども。
岩の隙間に穴が見えますこ。
しのぶ
あ、崩れ落ちてるなら洞窟ですらないのか、もはや
雪花
「んーよくわかんないけど安心する場所」
「……洞窟、なのかなぁ?」そのあとすぐによくわかんない、って感じで笑いはじめる。
しのぶ
「よくわかんない、ですか……」
ここのこと知っているみたいに見えるんだけどなぁ、と不思議な顔
「なんだか、ひんやりして気持ち良いですね」
ラジエータグリルがぐんぐん冷やされてゆくのを感じながら、大きく白い息を吐く
雪花
「えあこんみたいだよね!」えあこんは万能機械。
しのぶ
「えあこん……、そうですね天然のエアコン?」
雪花
「でしょ!?」謎のドヤ顔
しのぶ
「はい、気持ちよくて、ボクも好きです! このエアコン」
にこにこ。
あまり冷えすぎると、エンジンスタートでいなくなるけど。
雪花
「えあこんさいこー!」にこにこ。雪女だからこれぐらいの温度がちょうどいいのです。
語り部
今はそこそこ気温高めなんですが、ここだけ謎の霊的寒さというようなものが漂ってきますね。
オカルト好きな人間がいれば……「なにかいる!?」とか言いそうな。
ルーク
霊的エアコン……!?
雪花
彼女の中では、えあこんがないと楽園を追放されたような世界になる事でしょう。
しのぶ
事故物件で夏を快適に過ごすというプラン
雪花
嫌なプランだなー。
ルーク
霊障で夏も涼しく!
雪花
いやだー!!!
しのぶ
アレって本当に気温下がってるのかな。
下がってるなら、それはそれでアリだよね
ルーク
アリだよね。
でもグレムリンエフェクトで違うもの故障したりしそうだからなんとも
しのぶ
グレムリンはバイクの敵。
ガーディアンベルを車体にぶら下げておかなければ……
語り部
では、何かに気付こうとする・何かを思い出そうとするならば、けものかへんげで判定してくれさい。
目標値は3か5でお願いしまっす。
雪花
へんげ3で判定します。
しのぶ
ではけもの4で。
語り部
まずしのぶ。
この周囲に強い気配というか霊圧のようなものを感じます。なにかがいます。それも、下の方に?
ただ、生き物ではないようです。千歳と似たような雰囲気ですね。
しのぶ
崩落した瓦礫の下に埋まってる感じ?
語り部
いや、もっとした。地面の中かな?
大きな気配ではありますが、威圧してくる感じはなく、眠っているかのように穏やかです。
しのぶ
「……恐竜?」
なんとなく、思いついた言葉を口にする。
雪花
「……恐竜?」その言葉を思わず反芻。
しのぶ
「なんか、なんとなく……ですけど。大きくて、地面の下で眠っている……」
ような。
雪花
なんかよくわからないけどえあこんすごい! と思ったとか思わなかったとか。
語り部
雪花はその言葉とともに、長谷部から聞いたよくわからないけどすごいえあこんたちの話を思い出しました。
ずっとずっと昔、雪花が雪花になる前に、大きな龍たちの幻に包まれて眠っていた気がします。
それから、雪花の『目が覚めたとき』綺麗な桃色の吹雪が吹き荒れていた気がします。
ルーク
シリアスなシーンなのにすごいえあこんたちw
雪花
「……! それって、もしかして!」
「私がね、私になる前になにか、大きな暖かいものに包まれてた気がするのです!」
しのぶ
「雪花ちゃんが、温かいものに」
溶けちゃわないのかな、なんて一瞬思ったりもしたけれど
「えと、じゃぁ雪花ちゃんは、ここに居たのですか?」
雪花
「そしてね、なにか綺麗な桃色の吹雪が見えてた!」漠然と伝える。
「うん、ここで私ができたみたい」
「ここで生まれた!」
雪花
この氷室に実家のような安心感を覚えてる……。
しのぶ
「じゃぁ、ひょっとして、ここにいるのは……雪花ちゃんの、お母さん!?」
雪花
はっとした顔をする。
「お母さんが……!」と下を見る。
まだ見ぬ母に思いを馳せてしまう。
語り部
今は梟が鳴くばかり。龍の声も聞こえません。
迫る夜更け、雪花としのぶは氷室の前に佇んで過去に思いをはせるのでした。
というわけで短いけどシーン閉じますよ。

しのぶ
「……雪花ちゃんの、お母さん!?」と言いつつ、しかし脳裏には明石工場のラインの風景。
しのぶはそこで生まれた。
語り部
いいじゃないか。おとうさんいっぱいいるぞ。
雪花
お父さんwwwwww
お母さんは居ないんですかね……? 設計者はお父さん? お母さん?
しのぶ
母は鉱物資源を育んだ山々、父は設計者でありライン工の方々であり、工業用ロボット……?
ルーク
しのぶくんはまさに「できた」だな
雪花
いっぱいお父さんが居ますね!
しのぶ
兄弟、家族がアホほどいるな>しのぶ
雪花
楽しそうな家庭ですね!
しのぶ
年間6500台の兄弟が市場に巣立ってゆく
雪花
(その兄弟のうち意志を持ってるのが何人かは知らないけど)
しのぶ
NinjaH2とか、スペック的にすごいマッチョなガチムチなんだけど、しのぶのこと「兄者!」とか呼んでそうだな、ってたまに思う
雪花
笑顔の絶えない楽しい家庭です。
しのぶ
「ああ~兄者ぁー俺のスーパーチャージャーがキュンキュンするんじゃぁ~」
的な
雪花
すーぱーちゃーじゃーについておしえてしのぶくん!
しのぶ
スーパーチャージャーは、機械式の過給器です。
雪花
かきゅうき。
かきゅうき……?
しのぶ
エンジンの余力を使って、燃焼室に空気をより多く取り込んで、燃焼効率を上げる……
とにかく、エンジンを回せば回すほど、二次曲線を描いてエンジン出力が上がるという仕組みのことです
雪花
ほうほう!
しのぶ
ちなみに、エンジンの力を使わずに、走行中に受ける風の力で燃焼室に空気を送り込む仕組みのことを【ターボチャージャー】いわゆるターボ、と呼びます

語り部
ではルークくんの方に移りましょう。
ルーク
うぃっさ。
語り部
ついでだから翠ちゃんと少し会話する?
それともおうちに帰ってしまいます?
ルーク
そうすな、ほかに何もなければみどりちゃんと会話しましょうか。
【♪Ex Industry – 癒しのとき】
ルーク
シーン登場:ルーク のふしぎを+10した
シーン登場:ルーク の想いを+13した

語り部
みどりちゃんは壊れた参道を人間にしてはまあまあ器用にわたっていきます。
しかしそれは「人間にしては」。ルークから見れば目の見えない子猫のようにぎこちないです。
そんな状態で、ルークのために小さなマグライトで足元を照らしてくれます。
たまに立ち止まって、ちらりと空を見上げます。
「……いないよな……」
「いるわけないよな……」
ルーク
「あのね、ありがとう。 ……いないって、なにかいるの?」
「まっくろくろすけ?」
語り部
「ん、なんでもない、飯の種探してるだけ」
ルーク
「めしのたね」
「うえたらあんころもちがなる?」
雪花
なるほど……(難しい)
ルーク
「あのね、おはぎでもいい」
雪花
おはぎ!
語り部
「モチモチの木って話があったけど違うって。空飛ぶバイクとかさ……」
ルーク
「とか? 恐竜とか?」
語り部
「恐竜?」
「なんで戻ってきちまったんだろうなぁ……」
ルーク
「……もどりたくなかった?」 ふにゅん、と見えないみみがぺたりしそうな表情で。
語り部
またも眉根を寄せ、翠はため息をつきます。「まあ、どこでも良かったんだよ、逃げられれば」
ルーク
「にげるの? ……なにか、こわいやついたの?」
語り部
「締め切りとか、才能の壁とか、夢の残骸とか、大人にはいろいろあるわけよ」
「もーやめっちまおうかなぁ……」
しのぶ
最強にして最凶にして最狂のラスボス【現実】があらわれた!
雪花
うわああああああああああ
やめろおおおおおおおおお
しのぶ
見たら死ぬ、とかスレンダーマンも真っ青のモンスターぶり>現実
ルーク
「……あのね、よくわかんない。やめたら、にげられるの?」
語り部
「……キツいな」
「なんかでかいネタ、お化けバイクかそれこそ恐竜でもいりゃあなぁ」
「やめたら、考えなくて済む」
しのぶ
動物であるルーク的には、逃げるのの何が悪いんだろう、とか言いそうw
ルーク
「かんがえない」
ふしぎを6点消費して【こころのぞき】使用!
どっちかというと、ルークがおとな的現実の諸々andみどりちゃんの葛藤をわかってくれないので、【こころのぞき】でルークに翻訳しているという意味合いが強いです。>表
語り部
『小説家にもなれないで、くだらねぇネタ追いかけて、こんな所で何やってるんだ俺は
 まあ、れいのバイクが本当に人食いじゃなくてよかった、けどさ……』
『さっきからこのボウズずばずばとなんなんだろうな』
しのぶ
BOSE!
雪花
なるほど!
ルーク
「……しょうせつかってなに?」
語り部
「……小説家ってのは……」
言いかけて翠は口をつぐみます。
ルーク
「?」
語り部
ルークの顔をじーっと見つめてきます。
ルーク
きょとん。
語り部
「俺、独り言言ってたかな?」
ルーク
「いってた」
語り部
「まあいいか……昔なりたかったものだよ。現実見えないガキのつまんない夢。
今の俺には要らないもの……」
言いながら少しだけ寂しそうな顔をしました。
ルーク
「……いらないの?」
語り部
「……いらない。そんなもの見ていたら飯が食えない」
雪花
みどりぢゃん(涙)
語り部
「お前昔の雪花に似てるよ? なんで俺こんなこと話してるんだろうなぁ」
ルーク
「むかし? にてるの?」
「あのね、なんだかさみしそう」
語り部
「ひたすらまっすぐに『なんで、なんで』『みどりちゃんならできるよ』ってさぁ」
「昔はよかったなぁ」
「秘密基地とか作ってさぁ、おばーちゃんの駄菓子屋にいってさぁ」
「駄菓子屋、知ってるか? 日の出屋」
ルーク
「だがしや! しってる。うめジャムおいしい」 梅ジャムを取り出す。
「あっ、おもいだした。あのね、だがしやさんにカンカンがあったの。あれもいらない?」
語り部
「カンカン」
「カンカン……?」
首をひねっています。
雪花
みどりちゃん……聞こえますか……私です……雪花です……。今あなたのカンカンを開けたくてうずうずしてます……。
しのぶ
バールのようなものを携えた雪花
雪花
あれ? そんな物騒なのが元ネタだったのですか!?(知らなかった)
ルーク
「うん、カンカン。あのね、これくらいのおおきさ。クッキーとかはいってそうなやつ。あんころもちははいってなさそうなやつ」
と、ジェスチャー。
語り部
「……あー、ビックラマンとか貼ってある?」
「なんかいろいろ詰め込んで預けた気がするなぁ」
ルーク
「あ、そうそう・びっくらポンとかいっぱいはってあるやつ」
しのぶ
回転寿司屋かな? >びっくらポン
語り部
「なんで知ってるんだ?」
ルーク
「あのね、おばあちゃんにおはなしきいたら、だがしやでよくあそんでたって。それでカンカンだしてくれたの」
語り部
「ばーちゃんまだ持っててくれてるのか……」
ルーク
「でもしょゆうけんがいてんしてないからあけなかったの。あれなに?」
「おたから? いいもの?」
雪花
所有権をわが手中に……!?
しのぶ
まずは弁護士を証人に立てて、正式な権利譲渡の手続きをしないと
ルーク
「あんころもちでべんごしをかいじゅうします」
雪花
「あんころもちってすごいね!!!」
しのぶ
ご近所のねこなかま「けんりじょうとをみとめます」
ルーク
あんころもちはほかの猫に通用するのだろうか……?
雪花
ご近所のねこなかま「いぎなしでございます」
しのぶ
ルークが持ち込んだ人間界の至宝あんころもちは、猫集会の長にして神ケット・シー卿もお気に入りとか。
語り部
「宝箱だよ、そう書いてあったろ?」
「欲しきゃやるよ」
雪花
所有権が移転したぞー! やったー!
ルーク
「わーい、しょゆうけんがいてんした。ありがとう」
「でもやっぱりほしかったらいってね」
語り部
「何が入ってたかも忘れたけど、大したもの入ってないぞ」
ルーク
「たからばこなのに?」
語り部
「宝ってのはさ、心次第で宝だったりそうじゃなかったりするわけだ」
変に芝居がかって言います。
「集めたシールとか、綺麗な石とか、そんなもんだよ」
ルーク
「こころしだい」
「たのしそう。あつめるのすき」
語り部
いつの間にか参道は終わり、街灯のある道に着きました。
「今の俺に必要なのはきれいな石じゃなくてスクープだよ……」
ルーク
「あのね、さがすのてつだう? さがしものとくい」
語り部
「はは、そうだな、じゃあ少年探偵ルークくん。何か事件があったら教えてくれたまえ」
ルーク
「はーい! じけんのにおいをさがします!」 挙手。
語り部
「じけんっつってもなぁ……事件どころか……」
みどりは町を見渡します。
「なんかこの町、変わったな……前からこんな寒々しかったかな……」
「オモイデは美化されるってやつかなぁ?」
雪花
しのぶくんが居ないうちに日本海側の町になったのかも……?
しのぶ
大陸移動が加速している
ルーク
いつの間に……!
雪花
ラピュタとか竜宮島(ファフナー)みたいに!
ルーク
「えっとね、なんだっけ…… かみさまがいなくなったの。たしかそのはず」
「だからみんなでていくんだっけ?」
自分で言っててうろ覚えだ。
語り部
「神様がねぇ。神社はあるみたいだけど」
「まあ過疎化ってやつだよ普通に」
「……おっと、着いたぞ」
足を止め、「ここで良かったよな?」とルークの方に振り向きます。
先生の家の前です。
ルーク
「うん、だいじょうぶ! あのね、ありがとう」
「あっそうだ、あのね。ええと…… えーとあの……」
語り部
「どうした?」
ルーク
「そうだ、恐竜。このまちにね、恐竜がいたかもしれないんだって。これじけん?」
「ほってでてきたらじけんになる?」
しのぶ
とーけーたこおりーのーなーかにー♪
語り部
「もし本当ならきっと事件、本当に化石なんか出たら大事件だな。出たら教えてくれよな」
真面目な顔ですが目が笑っています。
ルーク
前回ダイジェストですでに伝える宣言はしていますが、会話シーンが発生したので改めて。
ルーク
「あのね、あのね、おとうさんのところにくわしいひとがきてるの。はせべさんっていうんだって」
語り部
「長谷部? ああ」
何だかいきなり現実的な話になって面食らっているようです。
ルーク
「まだいるみたいだから、なにかわかったらつたえるね。 ……あれ? どうやってつたえたらいいのかな? 少年探偵はさっそくぴんちです」
雪花
ぐぅかわ>表
語り部
「あー、じゃあ、ここに電話くれるか」と携帯電話の番号を見せてくれようとします。
「……ケータイなんか持ってないか」
ルーク
自宅には電話あるのかな? >語り部
語り部
もちろんあります
黒電話が。
おとうさんの趣味でございます。
ルーク
「あのね、けーたいってなに? でもおとうさんがでんわしってる」
「でんわはおちたらいたい。でもはなしができる。べんり」
電話番号をメモしておきます。
語り部
「ああ、じゃあ……よろしく」
なんだか狐につままれたような顔をしています。
ルーク
「うん、よろしくねー」
しのぶ
ガキの頃、よく直撃を受けたわ>黒電話フォール
ルーク
あれ痛いですよね地味に
しのぶ
リアルで。
雪花
(わかんない)
しのぶ
あの重量はいったい何の重さなんだったのだろうね……
語り部
そして闇夜に溶けて消えるルークであった。
ルーク
おっけーです。みどりちゃんへのつながりを1 → 3に上げておきます(10点消費)
語り部
幕間だよ!
というわけで朝だよ!

【♪パズル】
雪花
おはよう現代社会!
語り部
よし、動く時間帯と内容をお願いいたします。
雪花
所有権が移転したって朗報を聞くのが今日のお仕事です。
ルーク
長谷部さんは今は先生の家にはいないのかな?
語り部
今日はまだ来ていないみたい。
しのぶ
自分も動くならまず長谷部さんを当たりたいな
語り部
ただ、夕方あたりからお邪魔する予定だって連絡があったようですよ。
ルーク
ならば、長谷部さんが来る前にまず駄菓子屋に突撃してカンカンを開けさせてもらおうかな。
お、なるほど。
雪花
あ、所有権譲渡の歴史的瞬間に一緒に居たいです。
ルーク
駄菓子屋いつごろから開いてるんでしょうか?
語り部
昼くらいからだね
ご飯食べた後くらい
13時からとしよう
ルーク
まだあいてない、しょんぼり。
雪花
昼から歴史的瞬間に立ち会います。
ルーク
となると朝はどうしましょうね? 
しのぶ
じゃぁ待ちきれないボクたちは、昼ごろに吶喊してタエばあちゃんの開店準備を手伝いながら、少しでも早くカンカンに手をつけようと頑張るのか
ルーク
お、それいいですね。
雪花
じゃあ手伝いに行きます!
ルーク
ご飯食べたら即突撃だ! する図はかわいい
語り部
では三人の変身度によりコストを支払って下され。
今は昼なのでフル変身ならけっこうかかるぞ!
雪花
ふしぎを5点、おもいを3点払って完璧な人間になります。
あいむあぱーふぇくとひゅーまん!
しのぶ
ごはんを食べないしのぶは、みんなの合流ポイントで一足お先に到着して、待っているんだな
シーン登場により、しのぶ のふしぎを+15
シーン登場により、しのぶ の想いを+11
ルーク
おもいを8点支払って完全変身するぜ!
しのぶ
同じく8点消費
ルーク
シーン登場:ルーク のふしぎを+12した
シーン登場:ルーク の想いを+13した
雪花
シーン登場して、雪花 のふしぎを+14しました。
シーン登場して、雪花 の想いを+11しました。
語り部
みんなふしぎとおもいが有り余ってるなぁ。
ルーク
NPC多いですからね。
語り部
だからおばあちゃんからのつながりはあげないっ! ……今回の出来事にあんまり関係ないし。
しのぶ
ではおばあちゃんは【とおくかなた】の餌食になってもらおう
語り部
やめて。
ではでは、おばあちゃんがシャッター開けてますよ。
ルーク
「おばあちゃーん!」 突撃だ!
語り部
「おやおやぁ、今日は早いねぇ。お昼食べたかい?」
雪花
「お昼まだ! まだだよ!」おなかへった!
そう言っておばあちゃんの周りをぴょんこぴょんこしてます。
しのぶ
「ボクもまだです!」
あとでおばあちゃんのもんじゃ焼き食べたいです
ルーク
「あんころもちをねだったらさきにごはんをたべさせられました! おいしかったです!」 ぴょんこぴょんこ
「あっでもおばあちゃんのもんじゃやきはべつばらです」
雪花
「ごはんおいしい! もんじゃ!」ぴょんこ
語り部
おばあちゃんは「ちょっと待っておくれねぇ」
と、あれこれ物を移動させています。
雪花
その中にあるであろうみどりちゃんの宝物を開けたそうに切なく見つめています。
しのぶ
「あんころもちにごはんに、もんじゃ……」
しのぶの視線は、なんとなくぴょんこぴょんこしているルークのぽにんぽにんと揺れている腹に向いている。
雪花
ルークちゃん逃げて! っていう場面?
しのぶ
いや、ルークさんが太っているという意味ではないよ! 
きっとおなかいっぱいのごはん食べただろうから、その分ふくれている分だよ!
ルーク
将来的に見事なでぶねこになるやつ>ルーク
雪花
可愛い……。
健康的なお腹にこう、ほのかな未来を感じたんじゃないかなって……。思って……。
しのぶ
(ルークさんのアンダーカウル……)
雪花
いや、しのぶくんはお腹フェチなのかなって……思って……。
しのぶ
お腹も好きですね
バイクのおなか=アンダーカウルかな、と
ルーク
たゆんたゆん。
語り部
もんじゃ焼き用のテーブルと椅子は瓶詰の飴の下に埋まっているのです。
そうこうしているうちにお店の開店準備ができていきます。
ルーク
「あっそうだ、おばあちゃん!」
「きのうみどりちゃんと話してね、へいわてきにしょゆうけんをいてんしました! カンカンあけたいです!」
雪花
「しょゆうけんいてんしたんだね!」朗報とばかりにカンカンに抱きつけたら抱きつきたいです!
語り部
「難しい言葉を知っているねぇ。持ち主がいいって言ったんならいいよ」
おばあちゃんはカンカンをおろしてくれます。
【♪ごまだれー】
雪花
ぎゅっと抱きつきます。
しのぶ
「合法的に開けることができるなら問題ないですね」
しのぶのあたまの中はなんとなく【えっちなほん】が現れてはそれをかき消す作業に忙しい
【♪パズル】
語り部
残念ながらエッチな本が入っていそうなサイズではないですが……コミックなら何とか?
ルーク
コミックなら何とかww
語り部
フランス書院的な
しのぶ
フランス書院……!
雪花
フランス書院、なるほど。
しのぶ
しかししのぶってこんなナリしてムッツリスケベだなー
語り部
cvさくまさんになんて仕打ちだ。
雪花
佐久間さんの声でそういうのあかん。
語り部
カンカンは相変わらずシールべたべたです。
気になる警告は「おれいがいあけるのきんし」
「とくにせっか」
しのぶ
「今は問題ないですね」
雪花
気にしないで元気に開けます!
ルーク
「わくわく」
雪花
「いえーい!」
ルーク
「ほしけりゃやるよとのしょうげんをいただいています!」
雪花
「やったー!」ぱこんっ☆
しのぶ
映画的に、カンカンを覗き込む三人の顔をカンカンの中からのアングルで見上げるカットで終了か
語り部
カンカンのふたが歪んでうまくあきません。
ガパン!
中にあったものが跳ねて飛び散ります。
しのぶ
「あわわわわわ」
あわてて追っかけまわす。
雪花
呆然と上を見つめています。これはびっくり箱だったのか!
たまげたなぁ!
ルーク
「おわー」
語り部
びっしりと文字が書かれた紙、めんこのようなカードが何枚か、あとは石のかけらのようなものが少し、キン消し、あとえっちなほんの切り抜きとバイクの写真です。
ルーク
あるんかい! w>切り抜き
語り部
彼のとっておきなのですよ。
しのぶ
最後の二つはめざとく見つけて、草履はいた足でこっそり踏んで隠しておく
雪花
そういうと思ったよ!!! >表
ルーク
文字の書かれた紙? それを読んでみましょう。
雪花
紙に目が行きます。
ルーク
もしかして:えっちなしょうせつ
語り部
『ひみつぶんしょ』
……
下手だけど一生懸命書かれたと思われる文章が出てきました。
ルーク
「ひみつぶんしょ。 いるみ、なんでもない」
雪花
「いるみ?」
しのぶ
「ダメですよ皆さん、そんな人が書いたひみつぶんしょをそんな……」
何かを袂にしのばせつつ、覗き込む。
雪花
イルミネーション……?
しのぶ
イルミナティ
ルーク
その通りだがシナリオにはまったくかんけいない。>しのぶさん
語り部
えっちなきりぬきもシナリオに関係あるかもしれんぞ!
しのぶ
フリーメイソンの陰謀が告発されているのかと。
風がふけば桶屋が儲かる的な理論で、ここから始まる世界征服計画かもしれんよ
>桜の木
ルーク
内容は? >文章 小説? _
語り部
小説なのか告白文なのか……よく読まないとわからないみたい。
三人がふむふむと頭を寄せる中……
【♪「Reset」~「ありがとう」バージョン~】
語り部
また次回!
ルーク
また次回!
オツカレサマドスエ!
雪花
ありがとうございます!

ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。