TRPGリプレイ Zephyranthes 第五話 『平凡な日常』3


SCENE 9-2

クリフ
「場所、移そうぜ」
ブラン(DL)
「家の倒壊が心配だ。外に出るか」
ヨハン
「断る」
DL
(笑)
ヴィクトリカ
そうか、ここにいればとりあえず攻撃はされないな。
ブラン(DL)
「ならば仕方がない」
ヨハン
「もしここで我々を倒し渇望の木を動かしたとしても、法王庁は彼女の命を狙うだろう」
ブラン(DL)
「渇望の木が動いてしまえば法王庁など関係ない」
ヨハン
「それはどうかな」
クリフ
渇望の木が動いたらその後木はどうなるのかな。
ヴィクトリカ
種になって次の資格者のところに飛んでいくんじゃないの。
DL
完全な状態で起動した記録がないから、そのへんはまだ不確定だね。
クリフ
ここでロボ二人をやっつけたとしても……。
DL
デュエルいくよ。
クリフ
仕方ない、襲われたなら応戦しようか。
ヴィクトリカ
ドラゴンボール作戦も効かないとなるとこれは大変だな。

DL
ブランがヴィクトリカに攻撃。
ヴィクトリカ
オレか。よし来い。
DL
パワーチップ一枚使って《アイアンメイデン》《剛拳》《クンフー》組み合わせて40。
ヴィクトリカ
《回避》《バタフライダンス》組み合わせ、40。
クリフ
次ね。奥にいるエッセルに「危ないから外出るな!」って叫んで外に向かって走る。
ヨハン
そして遠距離を確保。
ヴィクトリカ
外から中に向かって銃撃(笑)
クリフ
いや……外、出ようよ。
ヴィクトリカ
オレむしろ白兵格闘だからここにいる方が(笑)
クリフ
じゃあたまに流れ弾飛んでくからよろしく。
DL
多分障害物で当たらないと思う。
ヴィクトリカ
(自分を指して)障害物。
DL
壁とかに当たるから命中しないよ。
クリフ
いやいや、外から中に撃つ気はないって。戦場を外に移そうと思っただけなんだい!
ヴィクトリカ
じゃあみんなで「とうっ!」ってジャンプしようぜ。そしたら採石場におりるから。
DL
それはどうかなー。
ヴィクトリカ
そこだといくらでも火薬が使えるよ。
クリフ
外に出ようとしたら誰も動かないから出口で立ち止まった。
ヴィクトリカ
出ようかなとはオレも思ってるよ。出るんなら出てくれて構わないよ。ただ、家の裏手にいて。
DL
家から離れるなって言いたいんでしょ。
ヴィクトリカ
そうじゃなくて、オレは家の裏手に出るつもりだから。
ヨハン
表通りにはいけないか。
ヴィクトリカ
表通り行ったら大惨事が(笑)
クリフ
じゃあダッシュかけて外に出る。
DL
リグリットがクリフに向かって一発撃ちます。《ガンスリング》《ロスト・テクノロジー》《集弾》にレーザー光線もつけて障害物を貫通。20。
ヴィクトリカ
イメージ的に武器を持ってなさそう。内蔵火器使ってそうな気がする。
クリフ
《インターセプト》はハンディつくなら辛いか。喰らったら痛そうだから《回避》だ。
DL
こっちにはハンディなし。
ヴィクトリカ
いや、そっちにもハンディつくだろ。見えないところを撃たなきゃいけないんだから。貫通はするけど、それは別じゃないかな。
DL
ああ、まあ、入れてもいいけど。12。
クリフ
ひょいっと《回避》。
ヨハン
足上げてかわした。
クリフ
「まだ胸に風穴は早いぜ」
ヴィクトリカ
でも足上げてかわしたんでしょ?
リグリット(DL)
「逃げ足の速い鼠だ」
ヴィクトリカ
さっきの蹴りを避けた時に頭のレースボンネットを飛ばされて、「どうやら手加減をしていられる相手ではないようだな」ブランにフルバースト44で命中。
DL
《見切り》《バタフライダンス》使う。アドバンテージをひとつ消してください。
ヴィクトリカ
31点に下がった。
DL
差分値1で命中。
ヴィクトリカ
ただの拳だから3点。
ブラン(DL)
「惜しいな。お前が人間なら種をもらうところだ。機械人形じゃ壊すしかねえな」外に出るかい?
ヴィクトリカ
今ので二人してがしゃーんって外に出た。
ヨハン
《運動》使って窓から飛び前回り受身みたいに飛び出る。
DL
さすがサムライ、受身ができるんだ。
ヴィクトリカ
ブランくんの攻撃が彼ら(クリフとヨハン)に向いた瞬間死ぬんじゃないのか彼らは(笑)
DL
手札が良かっただけだよ。出だしでハートが二枚あったから。
クリフ
死ぬよ。
DL
大丈夫、そんなに強くない。
クリフ
尻子玉抜かれて死ぬよ。
(一同笑)
ヴィクトリカ
尻子玉なんだ(笑)
DL
なんでブランがケツに手突っ込んでる(笑)
ヴィクトリカ
抜くとスポンって音がする(笑)
ヨハン
死因は尻子玉を抜かれたことですな。
ヴィクトリカ
河童じゃねえか(笑)

DL
じゃあブランが殴るぜ殴るぜこの野郎。でもねー、クソカードしかないんだー。《アイアンメイデン》《アーマークラッシュ》《クンフー》で23かな。
ヴィクトリカ
《バタフライダンス》で27。
DL
反撃は?
ヴィクトリカ
ないよ。格闘系には打ち返しがないんですよ。
クリフ
クロスカウンター。
ヴィクトリカ
ないんだねー。
DL
サムライ入れたら?
ヴィクトリカ
ムリ。《心眼》は白兵にしか使えないから。オレもそれは考えたよ。
DL
痛いなー。ひらっとよけて笑うくらいしかできないんだ。
ヴィクトリカ
だからきっと今のブランとオレとの戦いは舞を舞っているような状況。
DL
踵の所にアーマークラッシュの鋸みたいなのが回ってる。後ろ回し蹴りがうなって君の髪をかすった? という感じ。二人でニタッと笑ってる。

クリフ
うーん、ブランはあいつと遊んでるからリグリットを狙うか。
DL
別に狙ってもいいよ(笑)
クリフ
え。だって邪魔したら無粋じゃないか。
DL
そうか(笑)かっこいいなあ。
クリフ
(ヴィクトリカに)横から私が「命中ー♪」とかやってたら怒らないかい?
ヴィクトリカ
怒る(笑)オレはヨハン(のプレイヤー)の所業に毎回怒ってきたからな(笑)
ヨハンのプレイヤーは、他のRPの時にけっこう容赦なく人の宿敵を吹っ飛ばしたりしていたようです。
クリフ
「女を撃つのは趣味じゃないが、機械人形は女じゃない」
DL
いつもの君の言い分だね(笑)リグリットは《インターセプト》で撃ち返す。
ヴィクトリカ
突き返しオレも欲しいよ。
クリフ
《集弾》《ガンスリング》……これ以上力いっぱい撃てるマニューバないなあ。……《イカサマ》使ってタイミングずらして撃とう。
ヴィクトリカ
ああ、いいんじゃない? どんなものとも組み合わせられてアドバンテージ入れられる最強マニューバだから。
クリフ
28です。
DL
《インターセプト》《ガンスリング》《マシンアイ》を組み合わせて……17ね。
クリフ
9の差分値がはいってダメージ23。
DL
ダメージなし。ラッキー。
クリフ
なぬぅ~。
ヴィクトリカ
チップ使いなさい。一点上げれば違う効果になる。
DL
使うなら二点使った方がいい。[バックファイア]が出る。
ヴィクトリカ
そうだねー、9だね。[バックファイア]はハートにマイナス13。
クリフ
今のでフェイトを使おう。スペードで判定したから〈遊び好き〉かー。〈遊び好き〉ぃー? 〈遊び好き〉を発動するような心理状態じゃないよ。どっちかっていうと戦いたくないんだからさ。
DL
次はリグちゃんがいくよー。ヨハンに20。
ヨハン
これで20。「いい腕だ。だがまだ心に迷いがあるな」
クリフ
迷いありまくりの奴がここに。(自分を指す)
ヴィクトリカ
45でブランに攻撃。
DL
《見切り》でアドバンテージを減らす。
ヴィクトリカ
40。
DL
判定失敗。いらないカード捨てたらもっと要らないカード来たー。
ヴィクトリカ
気持ちすっげー解る(笑)PDを40減らして、丁度40点のダメージ。
DL
パワーチップ使って[死亡回避]。
ヴィクトリカ
顔の前にきた相手の足を受けて軸足を固定して叩きつけて、更に踵落しを叩き込んだ。
DL
そのままリグリットの足元まで吹っ飛んだ。
ヴィクトリカ
「自らの心を持たぬ者にわたしの拳は破れない」
リグリット(DL)
「なかなかの腕のようだな。一人欠けたところで我ら騎士が負けることはない。我らが負けた後には主の死が待っているからだ」
ヨハン
「天にまします我らの父よ 御名の尊ばれんことを 御国の来たらんことを 御旨の天に行わるるごとく地にも行われんことを 我らの本日の糧を本日我らに与え給え 我らを許し給え 我らを試みにひきたまわざり 我らを悪より救いたまえ」
DL
ちゃんと使うマニューバの題も言ってね。
ヴィクトリカ
ぶぶー、やりなおし(笑)
ヨハン
「……イエズスはこう話し終えると、心を騒がせ、断言された。「はっきり言っておく。あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている」AMEN」
DL
どんな効果?
ヨハン
ヨハネによる……は組み合わせられません。
(一同笑)
ヴィクトリカ
「AMEN」て言った後、「……嘘」(笑)
クリフ
キャンセルかかった(笑)
ヨハン
15の《意志力》で判定。
DL
《意志力》は今ないなー。(さっきの[バックファイア]が効いてゼロになっている)クズ捨てて2!
ヨハン
2カットの間メジャーアクションにハンディキャップ。
ヴィクトリカ
クリフさん大活躍だな。
クリフ
……なんかやったっけ。
DL
自分の功績を忘れている(笑)ある意味大物ですね大物。俺たちもこれくらい太っ腹にならないと。
ヴィクトリカ
彼にとっては功績でもなんでもなかったってことだよ(笑)
クリフ
あー、さっき撃ったっけ。
DL
倒すことだけが功績であとは大したことないんだよ(笑)その程度ちっちゃい、ちっちゃいよなーって。

クリフ
《イカサマ》《ガンスリング》《集弾》。左で撃つと見せかけて右で撃つ(笑)いやあ、あんまりいいカードがないんだよねー。20。
DL
11。
クリフ
差分値9かー。それっぽっちじゃ話にならないな。
DL
9は結構高いぜー。
クリフ
25。
DL
また9点だ。面白いことするならパワーチップ一点かな。
ヴィクトリカ
クリフさんや。今ので同じ数値のダメージはいるから、自動的に上にずれるのね。で、10は【魂】判定に成功すると[気絶]だけど、11ならまた[バックファイア]入れられるのね。
クリフ
うーん、心停止(13)まで上げてみるってのはどうでしょう。とりあえず行動不能にすればいいかなって。
DL
パワーチップ使って心停止を回避します。
ヴィクトリカ
カウンターチップ使えば?
クリフ
まあ、死ななきゃいいよ。更に一点使って仮死状態にする。「ここで死んでも彼女が悲しむだけだ」
ヴィクトリカ
命だけは助けてやる。
DL
一体ピクピクしてるけどね(笑)
ヴィクトリカ
生きる希望を捨てて(パワーチップを使っていなかっ)たら俺はブランを殺していたよ。

SCENE 9-3

DL
全員《意志力》判定してください。
ヴィクトリカ
目標値は?
DL
37。
ヨハン
37?(笑)くらえ~。「神よ、あなたの信徒を救いたまえ」失敗。
ヴィクトリカ
救われなかった(笑)
DL
心の中では救われたかもしれない(笑)
ヴィクトリカ
なるほどね。すごい安らかな顔で死んでいくんだ。
クリフ
失敗しちゃったー。
ヴィクトリカ
チームチップ多めに使っていい? 7点使って成功。

突然ヨハンとクリフの体が動かなくなる。そこに現れたのはマグノリアをつれたクルーガだった。
クルーガ(DL)
「おや、一人動けるようですが……」
ヴィクトリカ
「貴様、何のつもりだ」
クルーガ(DL)
「渇望の木の回収に来ただけです」
クリフ
ところで俺らは喋れるの?
DL
喋ることはできるよ。
クルーガ(DL)
「あなた方には危害は加えませんよ。ただ、邪魔されるかなーっと思って」
ヴィクトリカ
「喋るな。そしてマグノリア、貴様は何をしている」
マグノリア(DL)
「私は命令に従って行動しているだけです」
ヴィクトリカ
おい、ヨハン何とかしろ。
ヨハン
「クルーガ神父、ここは我々に任せてくれ。必ず渇望の木は取り戻してみせる」
クルーガ(DL)
「ああ、いえいえ。別にそんなにがんばらなくてもいいですよ。こっちで処理しちゃいますから」
クリフ
「処理って、あの子を殺す気か!」
クルーガ(DL)
「(鼻で笑う)殺しちゃったら手に入らないじゃないですか」
ヨハン
「では一体どうやって……」
クルーガ(DL)
「あー……話し忘れましたっけ?(ニタッと笑う)」
ヨハン
「その顔、もともと話す気がなかったということだ」
クルーガ(DL)
「やだなあ、私がそんなことするわけないじゃないですか。信用がないんですねえ。まあ、昨日今日会った人間だからしょうがないですけど」
クルーガは倒れたブランとリグリットに近づいた。
クルーガ(DL)
「守護騎士っていうのはですね。最終的に渇望の木を動かすための生贄の一部でもあるんですよ(髪をつかんで)さあ、マグノリア。彼らから種を奪い取るんだ」
マグノリア(DL)
「Yes, Master.」
ヨハン
「やめるんだ、マグノリア!」
マグノリア(DL)
「あなたは私のマスターではないので、あなたの命令に従うことはできません(倒れた二人に近づく)」
ヨハン
「クルーガ神父、マグノリアに一体何を!」
クルーガ(DL)
「ああ、ついこの前彼女の機能の一部を取り戻せるという報告を受けましてね。その部品を取り寄せて彼女にくっつけただけですよ。くっつけた……いや、彼女に戻してあげたと言うべきですね」
ヨハン
「彼女の能力?」
クルーガ(DL)
「もちろん、守護騎士としての能力の一部ですよ。まだ守護騎士としての能力を100%発揮できるわけではありませんから。何のために我々がマグノリアの体を弄り回したと思っているんですか。我々の技術をつぎ込んでますから。まさにこのために。さあ、早く彼らから種を取り出すんだ」
ヴィクトリカ
マグノリアも守護騎士なんだよね。
DL
うん。いつもなら右に回っているガトリングが左回転しながら。
ヴィクトリカ
じゃあ、クルーガに攻撃。
クリフ
攻撃の前に「このクズ野郎、てめえは俺が殺すッ!」って言っとく。
クルーガ(DL)
「嘘なんかついてませんよ。情報をひとつ言い忘れただけじゃないですか」
クリフ
「俺はこいつの体を弄くるなと言ったぞ」
クルーガ(DL)
「いいじゃないですか。結果的にいい状況になっているとは思いませんか? 誰も死なず、渇望の木が手に入るんですから。ねえ、そう思いませんか、そこお二人。所詮こいつらはただの機械人形ですから」
ヴィクトリカ
「……その通りだ……(さがる)」
クルーガ(DL)
「いやあ、理解のある方で良かった。あなた方を止めてしまったことは謝ります、すみません。ですがちょっと、殴られそうで怖かったんですよね。私、臆病ですから」
ヴィクトリカ
《韋駄天》で近寄ってクルーガのベルトを掴む。
「自ら生きるために戦った彼らの高潔な魂を侮辱するのは許さん。そこは訂正してもらおう」
クルーガ(DL)
「おや、あなた矛盾したことを言っていませんか。「魂のない拳は私には届かない」とか何とか」
ヴィクトリカ
「私は「心のない拳は」と言ったのだ。とり違えるな」
クルーガ(DL)
「ああ、そうでしたか。では敬意を表して。彼らが守ろうとした主のために彼らは贄となるんです。彼らもさぞ喜ぶでしょう」
ヴィクトリカ
「果たしてそうかな。貴様がそれをするとは到底思えんがな」と言って投げます。

DL
倒れてる君たち、投げられちゃってもいいかい?
ヨハン
「血の通わぬ彼らといえども、救われるべきか弱き子羊であることに変わりはないではないか!」
クリフ
「マグノリアはなぁ、ちょっと愛想悪いけどいい女だったんだよ。それをこんなふうにしやがって、許さねえ!」
クルーガ(DL)
「いやあ、さーすがですねえ、ミウラさん」
ヴィクトリカ
持ち上げられながら(笑)
DL
まだでしょ。持ち上げられる前、つかまれている頃。
ヴィクトリカ
あ、そうなの?
DL
当然そっちのほうがいいでしょー。かっこ悪いでしょヨハンも持ち上げた後に言うなんて。
ヨハン
持ち上げられながら「いやー、さすがですね、ミウラさーん」の方が我々としてはかっこいい。
(一同笑)
DL
君がそういうならそれでもいいけど(笑)
ヴィクトリカ
そのままの姿勢で台詞言って、おお、なんて余裕だと思ったら、ガシャバリーンぎゃーって声が聞こえる(笑)
クリフ
そりゃマグノリアがマスター守りに行くんじゃないの?
ヴィクトリカ
それ狙ってるんだけどね。
クルーガ(DL)
「さすがは博愛主義みたいなもんですねえ。あなたのその敬虔さには感服しますよ。ですがそこは私とあなたの考え方の違いですね。救われるべきは人であって物ではない、それだけのことですよ」
クリフ
ヨハンが何も言わないなら叫ぶ。「あいつらはモノじゃねえ!」
クルーガ(DL)
「これだから……救わなければならない人間は大勢いるというのに」
ヴィクトリカ
42でぶん投げる。
DL
いちいち判定しなくていいよ。
ヴィクトリカ
え? 一応これ《格闘》攻撃なんだけど。差分値42で命中するんだけど。
DL
でも、なくなっちゃうから。
クリフ
イベントだった(笑)
ヴィクトリカ
じゃあ、いいやイベントだからって投げる。
DL
ごめんねー。この人データがないんだ。うん、くらった。の一言で終わっちゃうから。
ヴィクトリカ
じゃあ死んじゃえばいいじゃないかー。
DL
うーん、もうちょっと残っていてもらわないとこっちとしても困る。あー、いや、死んでもいいかあ。
クリフ
仮にここでマスターが「ゴリぐちゅー」って死んじゃったらマグノリアは一体どうなるんだ?
ヴィクトリカ
マグノリアがマスター守ろうとしてこっち来て、それで作業が中断すればいいなーと思ってやってるんだって。
DL
ああ。投げられても止まらないよ。
(一同笑)
DL
君が「へっ?」って顔した途端に、ゴン、がしゃがしゃがしゃん。
ヴィクトリカ
それだったら思い切り叩きつける(笑)
DL
叩きつけられて42くらいの「かはぁ!」ってやった後言うよ。
クルーガ(DL)
「ふん、私をいくら傷つけてもムダですよ。最優先事項は……」
ヴィクトリカ
ああ、じゃあマグノリアに投げるわ。
DL
多少よろめく程度。作業は止まらないよ。
ヴィクトリカ
えー。42の勢いでぶつけてやったのに。
DL
だからカードは引っ込めろといったんだ。
ヴィクトリカ
つまり全てがイベントだから諦めろと。じゃあボクははじっこ行って体育座りして見ている。
DL
君はアレだよ。少年期のゲマを倒そうと必死にレベル40まであげているようなもんだよ。
ヴィクトリカ
ゲマって何だ。
クリフ
ドラクエ5の親父の仇。
ヴィクトリカ
あれか。
オレは体育座りをして、顔は思いっきり(´・ω・`)になって見ている。レジストするんじゃなかったなあ。ボクのエースよ返っておいで。あのパワーチップ7点も返ってこい。
やがてブランとリグリットの体から種が現れた。種はマグノリアの手に落ちる。

SCENE 9-4

ヨハン
「(クルーガに)どうやってあの子から渇望の木を取り出すつもりだ。そしてあの三人を生贄にして一体どんな願いを叶えるつもりなのだ」
クルーガ(DL)
「あなたは光の園という計画を知っていますか?」
ヨハン
「ああ、あれね」
DL
そちらの聖堂騎士の方も《事情通》で判定してください。目標値11かな。
クリフ
(ぼそっと)蚊帳の外。
DL
ああ、君は完全に蚊帳の外だ、ここは。残念。
クリフ
これだからパンピーは。てかなんでこう教会関係者ばっかしなんだよう。今度は俺が(´・ω・`)の顔して倒れてるよ(笑)
DL
君(クリフ)はどんどん逃げられない状況になっているね。
クリフ
これはもう夜逃げするしか。

DL
この渇望の木が発掘されてから、それを使ってみんな神の信徒になって幸せになろうねっていう計画だった。噛み砕いて言うとね。そん時の実験の失敗で起きたのが10年前の事故。
クリフ
で、今回もやっちゃうよと。
ヴィクトリカ
というか、再回収しに来たわけだ。
DL
ここまでのことを「知っていますか?」ってきかれるわけだ。
ヨハン
「それは間違った信仰だ。人の心は力で動かすものではない!」(ノワールをヴィクトリカにパス)
ヴィクトリカ
「その通りだ。誇りなき信仰にその存在意義はない」(ノワールをクリフにパス)あげゆ(笑)
DL
一番苦虫を噛み潰して聞いてる人にきたよ(笑)
クリフ
な、なんか回ってきたけど何か言わなきゃいけないの?「お前の話はわからんッ!」
ヴィクトリカ
(笑)魂の慟哭。
DL
いいなあ、その逆ギレっぷりが大好きだな。
クルーガ(DL)
「おや、そんな風に言うんですか? この計画をたてたのはあなた方に深く関わっている人間なんですよ」
ヴィクトリカ
ジョージ・ブッシュだジョージ・ブッシュ(笑)あの人どうしちゃったんだ? オレの中では立派な人物なのに。
ヨハン
「あの人に何が……」いや、十年前だから。
DL
何か色々試したいお年頃だったんだよ(笑)君(ヴィクトリカ)を作ってみたり。
クリフ
なるほど超納得。
ヴィクトリカ
オレは生まれてから三ヶ月だよ。
ヨハン
「(クルーがに)な、なんだってー?」
ヴィクトリカ
 Σ ΩΩΩ
クルーガ(DL)
「おや、ジョージ枢機卿の第一の高弟であるあなたがこのことを知らないとは。
ヴィクトリカ
ジョージ・鈴木? 天羅人?
DL
ジョージ枢機卿(笑)ごめんね発音悪くて。

クリフ
(持っていたノワールをヨハンに渡す)どうぞどうぞ。
DL
持っといた方がいいって。
ヴィクトリカ
そうだよ。いざとなればいつでもパスできるんだから。まあ、なんにせよ君が何か言いたいと言ったとたんにパスパスって通るんだけどね。(笑)意味ないんだよ。だから本当にノワールパスのルールは設けなきゃいいんだよ。次回オレのシナリオのときはパス認めないからな。
DL
こんな状況下では何を言えっていうんだって話になるわけじゃん。
ヴィクトリカ
そこを頭ひねって言うから、そのキャラクターの台詞がどんどん頭の中に出てくるわけじゃないか。そのためのシステムだとオレは思っているよ。

ヨハン
「では今まで彼らがやっていたことを黙認してきたのか!」
クルーガ(DL)
「ええ、そうですよ」
ヴィクトリカ
「願いがたまるまで待っていたということか」
クルーガ(DL)
「ええ、このタイミングを待っていましたのでね。丁度、ミウラ神父、あなたが来たのでご協力を願いました」
クリフ
ねー、パワーチップ使うかなんかして動けないかな。起き上がって一発ぶん殴りたいんだけど。
ヴィクトリカ
できるんじゃないの? 動けなくなってそれっきりって事はないだろ。魔法名なに?(ルールブックを見ている)
クリフ
ヨハン、とってもクサい言葉で彼女の心を呼び戻すんだ。
DL
ああ、そこからだったら銃撃つことはできるよ。
クリフ
……え?
DL
ただ動けなくなっただけだから。
ヴィクトリカ
《フリーズ》……ああ、できるね。ただ移動アクションとマイナーーアクションができなくなっただけだ。
クリフ
うっそーん。動けないって、歩けないだけか~。
DL
君たちの足が凍っているって感じかな。でもクリフは寝っころがってるんでしょ。
ヴィクトリカ
「動けなくなる」っていったから結果的に寝てるだけてしょ。
クリフ
うん。完全に麻痺かと思ったから。
DL
ああ、そうか。いや、道理で。
ヴィクトリカ
くるぶしの上くらいまでピシピシピシピシってなってるだけだ。
クリフ
やり直しを要求するー!
ヴィクトリカ
お前はダークシュナイダーか(笑)
DL
いいよーって言われたら、ちゃんとポーズ決めて石化してくれんのかね。

クリフ
しかしここは横から撃っていいんだろうか。まあとりあえず撃っとくか。
ヴィクトリカ
とりあえずぐるぐる回転してるマグノリアのシリンダー撃っちゃって。
DL
もう終わってるよ。
ヴィクトリカ
ああ、そうでしたねー(棒読み)
クリフ
シリンダー撃ち抜いてぶち壊したりできないかな。
ヴィクトリカ
もう終わってるから意味ないってさ……いいじゃないかクリフくん。ディーラーが回収したいって言っているんだ、回収させてあげればいいじゃないかッ!
クリフ
じゃあとりあえずクルーガに当たろうが当たるまいがムカつくから一発。
DL
当てるなら当てるで当たってもいいし。
ヴィクトリカ
でも死なないよ。
クリフ
うん、どうせ死なないから。
ヴィクトリカ
カードを捨てるという方向で。
DL
どうしようかなー。ここで死んでもかわりはないんだよなー。
クリフ
いいけど、私の「お前らの話はわかんねーんだよバン!」なんかで死んじゃっていいの?
(一同爆笑)
クリフ
「なんか知らないけどお前らムカつく」でいいわけ?(笑)
ヴィクトリカ
「お前らいい加減難しい話はやめろ!(乱射)……あ」
DL
そういうのもありかなーってちょっと今思ったんだけど。
クリフ
殺人を見逃していたんだな、のところで完全にぶちきれたんだけどね。
ヨハン
「(マグノリアに)やめるんだ、マグノリア! 思い出せ、私とともに真の神の道を歩んだことを! そして彼らとともに暮らしたときのことを!」
クリフ
とりあえず一発撃っとくんでよろしく。
DL
種を回収しに行こうとしてるクルーガの足元に当たった。「はっ」ぱたって倒れてもいいよ(笑)そうしたらマグノリアとヴィクトリカの競争になるだけだよ。
クリフ
そうだね、じゃあ足を撃ち抜くって方向で。くらえ、《ガンスリング》で12。
クルーガ(DL)
「おやおや、あなたのような人には私たちの考えはわかっていないようですねえ」
クリフ
「ああ、全然わからんね。ただ、俺にもひとつわかることがあるんだ。お前たちみたいな勝手な奴らに、俺たち普通の人間がいいように踏みつけにされるのは許せねえってなッ!」
クルーガ(DL)
「我らが渇望の木を手にいれれば、あなたのそんな考えもなくなる。あなたたちが考える必要はなくなるのですよ。感情も全て無になるのです」
クリフ
「そんなことさせるかーッ!」って飛び掛っていきたいところだけど、それはできなーい(笑)ので動ける人よろしく。
ヴィクトリカ
何をよろしくされたんだ。
クリフ
殴るなり蹴るなり。「オネガイ」って目で見るから(笑)
ヴィクトリカ
任された。

DL
撃たれた片足をひきずりながら種の回収に行くよ。
ヴィクトリカ
やっほぅって走ってく。
クリフ
じゃあ次は右足だ! みたいな。
ヴィクトリカ
右足を踏んで走ってく。ボキって。
DL
回収してどうする? 多分君のほうが早い。余裕で取れるよ。
ヴィクトリカ
そしたら、食べてみるか。
(一同笑)
ヴィクトリカ
どういうモンなのこれ。
DL
きらきら光ってる種みたいなもの。ひまわりの種にちょっと似ている。化石みたいな感じ。
ヴィクトリカ
「なるほどね。木が発動するときには自動的にこの守護騎士たちも止まるわけか」
クルーガ(DL)
「いいじゃないですか。最後の犠牲もないわけです。さあ、渡してください、ヴィクトリカさん(足をおさえながら)」ずぶぬれの子犬のような目で。きゅーん……
(一同笑)
ヴィクトリカ
うわ、すげえ哀れっぽい。
DL
ちょうだい……。
ヴィクトリカ
どうする神父さん。殺っちゃう方向でいい?
ヨハン
殺ってもどうにもならない。ほっとこう。
ヴィクトリカ
(笑)殺るのも簡単すぎると思うんだよ現段階では。
DL
君がカードの一枚も出せば吹っ飛んで死ぬよ。死んだって構わないよ。あとはマグノリアががんばってくれるから。
ヴィクトリカ
うーん……最善の策ってのか見えてないからね。住むべき方向がはっきりしない。とりあえずこいつが何かしようとしているのを妨害しなきゃいけないなと思って妨害してみたけど……。
クリフ
妨害したからと言って、じゃあ何かいい手はあるのかというと……。
ヴィクトリカ
ないんだよね。言ってしまえば今こいつの思い通りになるのが悔しいから邪魔してみただけだ。
DL
(笑)
ヴィクトリカ
ベロ出して「しね、ばーか」って言って逃げて行ってもいいんだけど。

クルーガ(DL)
「どうです? 人の死なない、木の主たるものも助かる、そして私は……」
ヴィクトリカ
「光の園計画とやらを実行するために今まで人々の命が奪われることを見過ごしていた、そんな連中の言う事を信じるわけには行かないな。この種は私が預からせてもらう」
クルーガ(DL)
「では、あの少女は見捨てるというわけですか?」
ヴィクトリカ
「……それもやむなし」
クルーガ(DL)
「なるほど」
ヨハン
「人は苦しみには自分の力で立ち向かってゆくべきだ。そのような安易な力で苦しみを解き放とうなどと、そのような間違った考え方で人を救えると思うなッ!」
クルーガ(DL)
「では今あの木にたまっているエネルギーは無視するということですね。それはそれで私は構いませんが。では私はそろそろ失礼させてもらいますよ」
ヨハン
たまっている力を使って死んだ人たちを生き返らせる。
ヴィクトリカ
だからそれはムリだって言ってたでしょ。
クリフ
でも、これから死ぬ人たちっていう問題はなくなったわけだから、ここで何か適当な願いを言ってもらえば助かるっちゃ助かるんだよねー。
ヴィクトリカ
助からない。
クリフ
あれ、誰が?
ヴィクトリカ
エッセル……あ、そっか。ああ、そうだ。エッセル助かるじゃん。死んでもしょうがねーかなーって思い始めてたけど。
DL
道は見えたかい、君の中で。
ヨハン
願いでマグノリアだけ助けてもらうか。
ヴィクトリカ
願いを叶えるためにはあと何人か殺さなくちゃいけないんでしょ?
ヨハン
いや、もう守護騎士三人で。
ヴィクトリカ
そうなの? 完成なの? じゃあそうしようよ。
クルーガ(DL)
「あの騎士たちが勘違いしていたんです。何しろ三人の騎士のうち一人が欠けていましたからね。情報の共有がうまく行っていなかったんでしょう。騎士三人さえいればもう動く状態なんですよ」
ヨハン
だから、マグノリアを使って……
ヴィクトリカ
マグノリアを復活させりゃいいんだ。
DL
うわあ(笑)
ヨハン
人間じゃないから三人くらい大丈夫だよ。
ヴィクトリカ
そうだね。守護騎士三人を生きかえらせればいい。クルーガほったらかしてエッセルのところに行こう。
(一同笑)
ヴィクトリカ
これからエッセルさんちに行くんだけど、その時に全員が全員クルーガを踏んづけて行く(笑)
ヨハン
動けないんだけど。
クリフ
フリーズはとけてるの?
DL
解けてていいよ(笑)面白いなー。
ヴィクトリカ
オレはとりあえず前方回転受身の、ブンって振り下ろされた踵を奴の背骨にぶつけるから。
クリフ
クルーガの前でしゃがんでにっこり笑って、「後で賭けに勝ったら治してやってもいいぞ」

DL
マグノリアはどうやって連れて行く?
クリフ
ああ、それは問題だな。
ヴィクトリカ
この場に放置していくつもりだったんだけど。連れて行く?
クリフ
マグノリアの動きは「種を回収する」で終わっちゃってるんだよね?
DL
あ、いや、マグノリアはついてくる。
ヴィクトリカ
オレが種を持ってるからね(笑)
クリフ
馬にニンジン状態ね(笑)
DL
ふわふわふわーって。ああッ、クルーガ一人残されてる。
クルーガ(ヴィクトリカ)
「待て、マグノリア、私を放って行くな!」
マグノリア(DL)
「ですが、マスターのご命令は種の回収が最優先となっておりますので」
クリフ
うわー、HAL9000みたい(笑)
ヨハン
マグノリアの後ろに回りこんで……
ヴィクトリカ
宇宙の旅しちゃう?
ヨハン
そんなことはない(笑)リセットボタンを押す。
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
じゃあダイス一個振って偶数か奇数かで。偶数は自爆、奇数成功。
DL
いいよ。
(一同笑)
クリフ
お許しが出たよ(笑)
ヨハン
(ダイスを用意している)
クリフ
本当にやるんかい。
ヨハン
奇数が成功だな?(ダイスを振る)
(間)

一同

ドカーン!(爆笑)
DL
どうするの、種ひとつなくなっちゃったよ(笑)
ヴィクトリカ
更に混迷が増した(笑)
DL
俺の経験点72点のキャストはいなくなった。
(一同笑)
ヴィクトリカ
ヨハン背中開けたついでに種とっちゃえよ。
DL
そんな風に入ってない(笑)
ヴィクトリカ
種袋ってとこ開けると入ってるから(笑)
DL
リセットスイッチなんか背中に出てないだろ。転んだときに危ないじゃないか。毎回毎回君は朝起きるたびにマスター登録をしなおしてるのかい?
ヴィクトリカ
「博士の愛した数式」みたいに、「私の記憶は80分しかもたない!」
ヨハン
マグノリアがいなくなってもそれはそれで仕方がない。
クリフ
えぇっ?
(一同笑)
DL
俺が新キャラ作れって言われるだけだからね。経験点半分返してくれって言うけど。
ヨハン
自分のシナリオで消去したのだから仕方がない(笑)
DL
されたんだもん。
クリフ
マグノリアから種取ったらマグノリアは機能停止しちゃうわけ?
DL
基本的に種を取れるのは守護騎士だけ。
クリフ
じゃあマグノリアの種はもう誰にも取れないんじゃないの?
ヴィクトリカ
マスターだマスター。あの子。
DL
木の主でしょ。そう考えてくれれば。

SCENE 10-1

DL
部屋に入るとですね……長かったー、やっと終わる。部屋に入ると、部屋の真ん中に小さめの木が生えてる。で、その木の幹のところにエッセルの上半身が出ている。クリフは一回入っているから解るけど、ベッドの位置。別に顔だけでもいいけど、コワいでしょ。
ヴィクトリカ
木がこの部屋中に枝を張っているわけ?
DL
そう。枝やら根やら。そして徐々に徐々にでかくなってる。
マグノリア(DL)
「(ヴィクトリカに)種を渡して」
ヴィクトリカ
(手を差し出して)「渡して」
マグノリア(DL)
「その種がないと私の種は出てこないわ」
ヴィクトリカ
えー。じゃあ渡す。
マグノリアが木の根元に種を置くと、根が突然急激に伸び始めた。根がマグノリアの体を貫き、マグノリアは機能を停止する。
最後に残った一人は、木に直接種を取られる運命だったのだ。

ヴィクトリカはエッセルに声をかけるが、彼女は気を失っている。
クリフが声をかけようとした途端、渇望の木は急激に成長し始めた。屋根を突き破り、家を破壊して、すさまじい勢いで幹を伸ばし枝を茂らせる。
クリフは慌ててエッセルの近くに飛びついた。二人もそれぞれ木にしがみつく。
あっという間に地上は遥か下になっていた。
クリフ
さあて、エッセルにどう説明したもんかね。
DL
今君らがいる位置くらいがビルの10階くらいかな。
ヴィクトリカ
地上30mですよヨハンさん。
ヨハン
でかいな。
クリフ
まさしく、「クリフハンガー」
ヴィクトリカ
……クリフだし(笑)じゃあ君は見た目シュワちゃんか。
DL
シュワちゃんだっけ?
ヴィクトリカ
あの映画最初のシーンが怖かった。あ、シュワちゃんじゃねえ、スタローンか。
DL
あの映画と違うところは、君らには命綱がないってことだね。

DL
エッセルが目を覚ました。
クリフ
エッセルに話しかけられる位置にはいるってことでいいかな。
DL
すぐそばにいるよ。
クリフ
「エッセル、俺の声が聞こえるか!?」
エッセル(DL)
「せ、先生?」
クリフ
「落ち着いて聞いてくれ、今君の体は……」
ここまでで続行不能になった。ストーリーが進む裏で、ヨハンが暴走の引き金を引いたからだ。

ヨハン
「た、大変ですぜ。クリフはんがー!」
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
「クリフはんがー!」(笑)
ヨハン
「クリフはんがー」Coming Soon.
DL
すげえ短いコマーシャル(笑)製作快調!
ヨハン
構想10年、製作期間一ヶ月。
DL
「クリフはんがー!」って言うだけなのになんで10年もかかるの(笑)
ヨハン
「クリフはんがー!」からスタートしたから。そっから先なくて、「クリフはんがいったいどうしたんだろうなあ」といったところから(笑)
DL
思いついたら後は撮影するだけだから一ヶ月で十分!
ヴィクトリカ
「まず場所は関西で決定だな」
DL
制作費は?
ヨハン
二千万くらい?
ヴィクトリカ
五百万くらいでいけるんじゃないの?
DL
いや、ここはCG多用して30億使おうぜ。
ヴィクトリカ
だってさ、構想が10年、製作一ヶ月でしょ。一か月分のスタッフの給料あれば足りるんだから。
DL
わかんないよ。セットがでかいから。
クリフ
セットも一ヶ月で作る。
ヴィクトリカ
「クリフはんがー!」って出てくるドアのセットがものすごい。電飾とか。
DL
しかもそれ出てくるの一番最後ね(笑)
ヴィクトリカ
一番最後のスタッフロールが終わった後で「クリフはんがー!」ってやって、ガーン、でエンド。
クリフ
お約束のように見えないところにこってるんだよ。
ヴィクトリカ
パンフレットを買ったファンの怒りが大爆発だよ。
DL
ファンいるんだ(笑)
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
最初カタカナでクリフハンガーって書いてあるんだよ。
DL
最後にビックリマークが出てくるんだ。「これ何の意味なんだろうなあ」開けてびっくりエンディングにそういうオチが。
ヴィクトリカ
クリフはんに何が(笑)
DL
基本的にクリフ出てこないから。
(一同笑)
ヴィクトリカ
クリフという男がいることはそこかしこに匂わされているんだけど、出てこない(笑)
DL
会話のはしはしに「いやー、クリフがさー」って出てくる。熱いシーンで「お前がクリフをー!」とか。
ヴィクトリカ
そうやってみんなから気にされている人間だって事は解るんだけど、出てこなくて、いつ出てくるんだよと思ってて、最後に「た、大変です、クリフはんがー!」でやっと出てくるかなと思ったら「完」
DL
スタッフロール見ながら、「結局クリフって出てこなかったなあ、誰なんだろ」
クリフ
そもそもキャストんところにクリフって名前ないんでしょ(笑)
DL
最後にスペシャルサンクスで小さくクリフって書いてある(笑)
クリフ
誰だよそれ(笑)
DL
製作者なのか? スタッフか? 誰なんだー!
ヴィクトリカ
ヨハンそれでシナリオ書いてきてよ。
ヨハン
一点もらえるなら(笑)
クリフ
……どこまで行ったっけ(笑)
DL
「俺の声が聞こえるか」あたりで、構想10年製作期間一ヶ月が(笑)
ヴィクトリカ
ここまで笑ったの久しぶりだな。素敵な笑顔をありがとう。
DL
ヨハン的には言ってみたもののこんなに引っ張れるとは思っていなかったね(笑)だって若干引いてるもんね。「あれっ?」みたいな。

クリフ
「落ち着いて聞いてくれ。今君は、巨大な木の途中にいるんだ」
エッセル(DL)
「も、もしかして渇望の木が発動してしまったんですか!」
クリフ
「ああ、そうだ……済まない、色々みんながんばったんだが、ちょっとややこしいことになっているんだ……見れば解ると思うが」
エッセル(DL)
「私はこんな事を望んだわけではありません! 私はただ、あの子達二人と暮らせればそれで良かったんです!」
ヴィクトリカ
そう、それー。
(一同笑)
クリフ
ついでにもう一人よろしくー!「今の君の素直な願いを木に願ってくれ。それでみんなも君も助かるんだ!」
エッセル(DL)
「わかりました、やってみます!」
DL
戦闘する? このまま終わる?
(一同笑)
クリフ
誰と?
DL
戦闘するならそれ用のアレはある。
ヴィクトリカ
じゃあ戦闘しよう。

SCENE 10-2

しばらく目を閉じて渇望の木とコンタクトを取っていたエッセルは、目を開くと叫んだ。
エッセル(DL)
「だ、駄目です! 渇望の木のプログラムの一部が破損しているみたいです! このままどんどん大きくなって……力が暴走してしまいます!」
クリフ
「どうしたらいいか解るか?」
エッセル(DL)
「わ、私を殺してくれれば……」
クリフ
ちょっと待てー(笑)「それは却下だ」
エッセル(DL)
「それ以外でしたら、もう少し上のほうに種の力がたまっている所があるんです! それを破壊してくれれば……」
クリフ
破壊しちゃっていいのかな。願いはかけられるのかな、それでも。
(しばし間)
ヨハン
「大丈夫だ、最早それしかない」
(一同爆笑)
ヨハン
「もうこの木を止めるしかない。それが先決だ」
クリフ
なんか知らんけどいる(笑)それを聞くなり登って行くよ、よじよじと。
ヴィクトリカ
じゃあオレも走ってく。
クリフ
……走る?
ヴィクトリカ
一堂零的な発想で。いいかみんな、これは壁だとか思うからいけないんだ。壁から垂直に立てばな……ほら、平地と一緒だ。ってタタタタっと走っていく。
DL
……できる。多分君ならできると思う。
(一同笑)
DL
クリフがよーく足見ると、足に棘みたいなのが生えてて、引っ掛けて歩いてるんだ。
ヴィクトリカ
もしくはDio様のように一歩毎にドカァンって足を埋め込みながら上がっている。
DL
君(クリフ)真似てる? 真似てるなら……「クリフはんがー!」
(一同笑)
クリフ
いや、エッセルが痛そうな顔するかもしれないからやめるよ(笑)
ヨハン
木の間をぴょんぴょん飛びながら上っていくよ。
ヴィクトリカ
普通に上っていくよ、ボクは。
DL
ヴィクトリカの登り方かっこいいと思うんだけどな。
ヨハン
かっこよくはないな。
DL
そうかい? かっこいいと思うけどなー。
クリフ
変態的にかっこいいかもね。
DL
俺は好きだよその上り方。
ヴィクトリカ
じゃあそれでいく。「先に行くぜ」
クリフ
「この常識知らずめ~」

DL
じゃあ一番最初に着いたのは君(ヴィクトリカ)です。
ヴィクトリカ
その時目前に広がる光景とは?
DL
でっかい種みたいなものがあるんだけど、そこに通じる登れそうな木の枝とか。広い場所に出ます。
ヴィクトリカ
あれを破壊すればいいんだね。よーしがんばるぞ。
クリフ
《運動》14で急いで登る。
DL
ヨハンとクリフは好きなタイミングで出てきて。
ヴィクトリカ
よし、じゃあ破壊する。
DL
近づくんであれば、どこからともなく声が聞こえてくる。
ヴィクトリカ
その前に通信しちゃう。管制室に。
クリフ
ああ、パンチが飛んでくるのね。
ヴィクトリカ
信号弾を撃つか。ボシュッ!
DL
「方向ッ!」
ヴィクトリカ
「十二時の方角・最大仰角ッ!」「最大仰角!」「弾込めィッ!」「爆薬装填!」「カウント開始ッ!」
DL
「five……(ヴィクトリカ:ジャーン)four……(ジャーン)three……(ジャーン)two……(ジャーン)one」
ヴィクトリカ
ドシュゥゥゥゥゥゥ……
DL
君(ヴィクトリカ)からは、列車のほうから煙がぼわーっと。
ヴィクトリカ
キラッと何かが光って拳だけが飛んでくる(笑)オレの横を通り抜けるときにがしっと掴んで慣性利用してそのままダッシュ。
渇望の木(DL)
「侵入者確認。侵入者排除。防衛プログラム起動」
ヴィクトリカ
「さいしゅうぼうえいシステム」だ。
防衛プログラムは巨大な木の人形を出現させた。人形は種の前に立ちはだかる。
ヴィクトリカ
ガキンガキンとハンマーを起こして構えてから「退きたまえ、木偶に用はない」

DL
たぶんヴィクトリカの一撃で終わる(笑)
クリフ
着いたら終わってたー。
DL
というのは悲しいな。30で殴りかかってくる。手がびゅーんと伸びた。
ヴィクトリカ
30!? 高ぇな能力値。19もあるの? とりあえず30で《回避》。組み合わせに《軽身功》もつけるので、伸びてきた腕に飛び乗って上を走る。
クリフ
次のターンの頭に出るから。
ヴィクトリカ
攻撃します。43で命中。22で命中か。PDを22下げて、相手はダークじゃないから追加はなしで46。
DL
[四散]
ヴィクトリカ
HP制にしたほうがいいよ。でないとこれで終わるでしょ。
DL
木屑が出てくるよ。
ヴィクトリカ
君ら(ヨハンとクリフ)はどうなのそれで。
ヨハン
HP制で。
(一同笑)
DL
解った(笑)
ヴィクトリカ
さすがヨハン。「内臓の活動を斬る! 掌弾螺旋式ッ!」って叩き込む。「打震掌! 木偶の掌底受けるに値せず」
DL
すると背中からどーん。
ヴィクトリカ
腹にねじれた穴が。
DL
でも前から見ると小さな穴が開いている。それが広がってぶち抜かれている。
ヴィクトリカ
後ろの傷のほうがでかいのね。

DL
じゃあクリフはん登場。かっこよくして。
クリフ
じゃあいつの間にか上の枝にいる。
ヨハン
そういうことするから遅いんだ。
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
さっき《運動》14で成功したにもかかわらず今までかかったのは、普通に戦場についてたのに、《運動》14分で上まで上がったんだ。
クリフ
ここからだと射線に障害物があるなーって上がってきたんだよ(笑)
ヴィクトリカ
上まで行ったらこうバンダナを首に下げて、風になびかせている。
クリフ
しかし、こいつに《イカサマ》は効かないだろうなあ。
ヴィクトリカ
機械は相手の動きを予想するデータを持っているわけだ。それすらも欺くんだ、君の《イカサマ》は。
クリフ
凄いね!(笑)
ヴィクトリカ
凄いだろ!(笑)
クリフ
じゃあ六発全部撃って、あたるのはそのうちの一発というイカサマをやってみるよ。
DL
イカサマなのか? それ。
ヴィクトリカ
逃げる先全部銃弾なんだよ。
クリフ
そういうイカサマをやってみる。普通に撃てよって感じだけどね。チームチップ使わせてもらってスート変更。28。
DL
14。
クリフ
差分値14で32ダメージ。
DL
ヴィクトリカを29で攻撃。
ヴィクトリカ
回避した。《心機一転》。
クリフ
ぼこすかぼこすか捨てやがってー。私のスペード~。
DL
俺のハート~。
ヨハン
鳥の雛を片手に持って現れる。
ヴィクトリカ
どっから持ってきた。
ヨハン
傍らにある今にも落ちそうな鳥の巣に「もう落ちるなよ」って戻す。
ヴィクトリカ
わかるけど、今ものすごい勢いで生えたばかりの木だぞ。鳥が巣を作る暇なんかないって。
クリフ
近くの木をぶっ倒して生えたから、そこから引っかかってきたんだよ。
ヴィクトリカ
屋根の雨どいについてた鳥の巣なんかをごしゃって。もう落ちるなよってより、おろしてやれよ。で、それでおしまい?
ヨハン
え?
DL
おしまいってことはないだろう(笑)
ヨハン
「哀れな子羊よ、救いのときまで眠るがいい。天にまします我らの父よ 御名の尊ばれんことを 御国の来たらんことを 御旨の天に行わるるごとく地にも行われんことを 本日の」《奇跡》と……
(一同笑)
DL
ヨハン、途中でやめるな(笑)祈りの前に聖書第何章何節って言うんだよ(笑)
ヨハン
「天にまします我らの父よ 御名の尊ばれんことを 御国の来たらんことを 御旨の天に行わるるごとく地にも行われんことを 本日我らの糧を本日我らに与えたまえ 我らの罪を許したまえ 我らを試みに引き給わされ 我らを悪より救いたまえ……マタイによる福音書四節……人はパンのみによって生きるのではない 神の口から出るすべての言葉によって生きる……ヨハネによる福音書第十三章二十一節……イエズスはこう話し終えると、心を騒がせ、断言された。「はっきり言っておく。あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている」……AMEN……祈りなさい。優しき神は心無きあなたもきっと救うでしょう」達成値25。
DL
12。
ヨハン
じゃあメジャーアクションにハンディキャップ。
ヴィクトリカ
攻撃します。41で命中。
DL
これはたぶん無理だな。こんなものよけるだけの自信がないぞ。ろくなカードもないからな。27。
ヴィクトリカ
差分値13で命中。PDを13下げて48点。
DL
かなりきつそう。あと14点くらい。でも0になっても、かっこいい台詞を吐いてくれないと死なないよ。
クリフ
そういやキングダムハーツ2やって面白かったのがさ、相手の体力ゲージ0にしても、フィニッシュ技当てないと相手倒れないんだよね。最後の決め技をスローで見せるのと合わせて、いい演出だと思ったよ。

クリフ
28で命中。差分値5か、しょぼいなあ。
ヴィクトリカ
差分値5でも《集弾》とかあるからこれで落ちるんじゃないか?
DL
こっちのPD忘れてないか?
クリフ
チームチップ全部つぎ込むか(笑)
ヴィクトリカ
やっぱりプライベートアイがいると楽だよ。ふたつ能力があって、相手の能力値を見るってのと、マニューバを何持ってるのか見抜けるっていうのがある。
クリフ
現時点でダメージ17なんだよね~。
(おそらく計算間違い。《集弾》で最低16ダメージ、差分値上乗せ分5、更にダメージカードだからもっと出るはずなのだ)
DL
17じゃあ通らない。
クリフ
かきーんって弾かれた。
DL
17でクリフに攻撃。ハンディキャップで11。
クリフ
スート変えて、《インターセプト》《ガンスリング》《集弾》で38。
ヴィクトリカ
差分値27で命中。死んだな(笑)
クリフ
ダメージ35のダメージカード足して45。
(これも間違い。《集弾》使用なので43の53になっている筈なのだ。クリフはここしばらく、片方しか撃っていなかったようである)
DL
で、何か言うかい。若干キングダムハーツ仕様だよ。
クリフ
当然。何のためにスペードにしたと思ってるんだ。「エッセルと約束したんだ、絶対治してやるって……」約束、したっけ?
ヴィクトリカ
おーーーーい!(笑)
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
ディーラー、今のはかっこいい台詞ですか?
DL
僕はかまわないよ(笑)
クリフ
約束したんだっけ私(笑)
ヨハン
一段高いところから「約束したッ!」
(一同笑)
DL
ほら、笑いになっちゃったじゃないか。君がキャラクター発言で「約束したっけ」なんて言うから(笑)
ヴィクトリカ
下のほうでエッセルが叫んでるよ。「あー、したした」
クリフ
「エッセルと約束したんだ、「君を絶対治してやる」ってッ!」
DL
ばらばらって防衛装置が破壊されます。
クリフ
そのまま奥の種に近づきます。

DL
種一つ一つが墓みたいな形していて、三つある。
ヴィクトリカ
せっかく三つあるからみんなで一個ずつ破壊しよう。
ヨハン
君は両手があるんだから。
ヴィクトリカ
ああじゃあ片手で殴るわ。「目を覚ませ!」
ヨハン
はーい、じゃあやります。
ヴィクトリカ
みんなで仲良く壊そうよ。
ヨハン
壊すか。
クリフ
みんなで仲良く破壊活動。

クリフ
「これで悲しみが終わるんだ…………(急に消え入りそうな声で)消えろ~」
ヴィクトリカ
自分が消えていってしまったよ。
DL
なんでそんなに自信なさそうに(笑)
クリフ
いや、「終わるんだ」でいいじゃん別に。
DL
それで終わるのかと思ったら、「消えろ~」って(笑)
クリフ
最期のはなしで(笑)
ヨハン
一人遠くまで行っちゃった。
DL
消えろーって撃ったら自分がぴゅーって。超常現象だ(笑)
ヴィクトリカ
弾よりも軽いのかクリフ。
ヨハン
銃を撃って、どーんって反動で吹っ飛びながら「消えろ~」(笑)

一同

「クリフはんが~ッ!!」
クリフ
しまった(笑)
DL
これは映画になるぞ。
(一同爆笑)
DL
ほら、弱気な一言言っちゃうからお笑いにされちゃうんだよ(笑)
クリフ
みんな沈黙してるから、まだ何か言わなきゃ駄目かなって思って~。
DL
「それじゃあ撃ちます」とか言えば良かったんだよ(笑)全員が「一体どこで終わるの」って思ってたんだよきっと(笑)ひとつばりっと砕けます。
クリフ
本当に壊して大丈夫なんだろうか。
ヴィクトリカ
そこはディーラーが何とかしてくれるよ。
ヨハン
「これでマグノリアを救えるかどうかは私には解らない。だからこそ今神に祈る。どうか哀れな子羊に救いの手をッ!」む゛ぃーーん(チェーンソーの効果音)
(一同爆笑)
DL
あー、そうかー!(笑)ちょっと待って、日本刀のほうじゃないんだ。サムライ・ソードじゃないの、使うの。
ヨハン
ダメージはこっちのほうが強いから。
ヴィクトリカ
サムライ・ソードで真っ二つにするんじゃないんだ(笑)む゛ぃ~ん、だっだっだっだっだっだっ(チェーンソーの効果音)
DL
全員のイメージを払拭したね。「そっちか~!」
ヴィクトリカ
神様に祈るならやっぱ聖書で殴ったほうがいいかな。
ヨハン
うん。
ヴィクトリカ
左手の、ヴィクトリアからもらった方の「パニッシュメント」と刻まれたハードガントレットで殴る「ヴィクトリア……またひとつ法王庁の罪が消える」
DL
そこから亀裂が広がって、種は砕け散った。
クリフ
全部壊れたの確認したらすぐ下に降りてくから。

DL
木の幹からめきめきめきって音がしている。欲望の木にひびが入って、上のほうから崩れてゆく。それと同時に何か光るものがふわっと……
ヴィクトリカ
町に降り注ぐ?
DL
そうそう。……土葬されている人たちが生き返ったら怖くない?
クリフ
そのへんは何か、神秘のパワーで。
ヴィクトリカ
帰ってきたらパパがいる。
DL
「ただいま」みたいな。
ヴィクトリカ
とりあえず幹を駆け下りながらエッセルを助け出さなければ。エッセル顔だけ出てる?
DL
ちゃんと上半身出てるよ。顔だけだったら怖いって言っただろ。
ヴィクトリカ
「エッセル、今助けるぞ!」ってアイアンクロー(笑)
DL
ぎゃ~(笑)
クリフ
それ木の瘤だから(笑)
ヨハン
何を引っ張り出している。
(一同笑)

エッセル(DL)
「成功したんですね!」
クリフ
「もう大丈夫だ。君も早くそこから降りるんだ」手を取っ……(手が出てない)
ヴィクトリカ
出れないんですけど。
クリフ
みしみしいってるから、ぎりぎりまで待ってれば抜けるよ!
DL
ああ、うん。
クリフ
ぎりぎりまで待つよ。「じゃっ、落ちたらよろしくなッ!」
ヴィクトリカ
オレかい。まあ、いいけど。
クリフ
だってヨハンさんはつぶれそうなんだもん。
ヨハン
日本刀を幹に刺して、がりがりがりがりー。
クリフ
刀が傷みそうだね、それ。
ヨハン
大丈夫大丈夫。
DL
オリハルコン製だしな。

DL
エッセルの手が自由になって、君が伸ばしている手をつかむ。
クリフ
引っ張り出して、抱いて、頭かばいつつ下に落ちる状態だな。
ヴィクトリカ
落ちるんだ(笑)
クリフ
途中で何かにつかまれるようならつかまるけど……ま、よろしく。
ヴィクトリカ
抱きかかえて落ちているところに、ガリレオさんの実験結果はすべて無視して落ちながら横に並ぶ。で、でっかいほうの手で二人ごとわしっと掴んで、幹にがーん、がりがりがりがりがり。
クリフ
それやっちゃったらヨハンさんの立場ないよ。
ヨハン
いや、いいよ、俺ひとりでやるわ。鳥の巣をかかえてる。
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
幹の崩壊に巻き込まれないように、幹を思い切り殴って離れる。……サムライ・ソードはすごい切れ味で落下速度が落ちませんでした。
ヨハン
幹を真っ二つにしながら、「んなアホなぁぁぁぁぁぁ……!」(笑)
ヴィクトリカ
これは想定外の威力だ(笑)

ENDING

三人が下に無事降りるころ、木は崩れて消滅した。
町は大騒ぎになっていた。突然の異変、死んだ筈の人々が還ってきたこと。

大陸横断鉄道はトラブルにより、出発時間を延ばすこととなった。

出発前に法王庁の者が来てクルーガは逮捕される。
どうやら、ジョージは不在、一番弟子であるヨハンも旅に出てしまったことで、力を失っていたジョージ派が力を取り返すために暴走してしまったものらしい。

復活した二人の騎士、ブランとリグリットは法王庁の保護監察下に置かれた。
そして、マグノリアは外された部品を元に戻され、元の彼女に戻っていた。自分が何をしていたのかは覚えていないようだ。
だが、それでいいのかも知れない。

DL
列車の発車当日。エッセルは君ら三人に挨拶する。
エッセル(DL)
「本当にこのたびはありがとうございました。私がもっと早く普通に願いをかなえておけば、こんな事にはならなかったのかも知れませんが……あなた方のおかげでまた私の平穏な日々が戻ってきました。ありがとうございました……本当にありがとうございました」
(間)
ヴィクトリカ
誰から行く?
DL
今の沈黙で「何か間違えた?」って思った(笑)
ヴィクトリカ
じゃあ【冷静】の高い順で。
(一同笑)

エッセル(DL)
「先生にはお世話のかけっぱなしですみませんでした」
クリフ
「何か、ちょっかいを出したばかりに、大変なことになってしまったな」
DL
若干責められている気がする(笑)
エッセル(DL)
「本当にすみません、ご迷惑をおかけしてしまって」
クリフ
「とりあえず、何とかなって良かったな」
エッセル(DL)
「これも先生たちのおかげです。ありがとうございます」
クリフ
「また今度よらせてもらうから、そん時にでも、今度はゆっくり酒でも飲んで話をしないか」
DL
成人するまで待つのか。
クリフ
え? 別にそういう深い意味で言ったんじゃない……ああ、成人しないと飲めないの?
ヴィクトリカ
法律じゃ決まってないよ。東部は知らないけど、西部じゃ関係ないよ。
エッセル(DL)
「はい、じゃあ先生がやってくるまでに飲めるようにしておきます!」
クリフ
「それまでにいい女になっといてくれ」(笑)
ヨハン
ここに戻ってくるころには大人になってるんじゃないの?
ヴィクトリカ
そうだね。
DL
わからないよ。何かの拍子で降りるかもしれない。
ヴィクトリカ
借金限界突破。
(一同爆笑)
クリフ
「まあ何にせよ、家族は大事にするんだぞ」
エッセル(DL)
「はい、わかりました! 本当にお世話になりました、ありがとうございます」
クリフ
んでもってブランくんの頭をぽんぽんと叩いて「もう無茶すんなよ」
ブラン(DL)
「もう木の活動が停止しているんだ、無茶をしても意味がない。それに俺たちは、主とある生活を望んでいるだけだ」
クリフ
「ん、それでいい。じゃあな(適当に手を振って列車に乗る)」

ブラン(DL)
「(ヴィクトリカに)いろいろ世話をかけた。またいつか、ちゃんと手合わせをしたいものだな」
ヴィクトリカ
「そうだな。お前の拳筋悪くはなかった。しかしまだまだわたしも修行が足りないようだ。わたしは安易に君たちの主エッセルを切り捨て、町を守る選択をしようとしたのだ。次に会うときまでに、わたしも更にこの拳に磨きをかけておこう。楽しみにしている」
ブラン(DL)
「ああ、次に会うときには、あんたが言っていた魂のこもった拳を見せてやる」
ヴィクトリカとブランは拳をぶつけ合い、誓い合った。
ヴィクトリカはそのままきびすを返して列車へと消える。
クリフ
男くさーい。
DL
でも映像的には、ヴィクトリカはゴスロリ幼女で、ブランは普通の少年なんだよ。
(一同笑)
DL
周りから見たら「なんだろなー」(笑)
クリフ
渋い男ふたりの台詞だよ(笑)
DL
そういう精神年齢なんだよ多分(笑)

マグノリア(DL)
「(ちらりと時計を見て)マスター、そろそろお時間です」
ヨハン
三人に背を向けて列車に乗ろうとするけれども、入り口のところでマグノリアのほうを見て「ここに残ってもいいんだぞ」
マグノリア(DL)
「何をおっしゃるのです、マスター。マスターが行かれる場所が私の居るべき場所です。マスターに置いて行かれてしまったら、居場所がなくなってしまいます」
ヨハン
「そうか。……まだ出発までに時間はある。せめて別れを済ませてゆきなさい」
DL
……ここでマスターに任せるお前らって(笑)
クリフ
別れは済ませました、でいいじゃん(笑)
ヴィクトリカ
それはちょっとどうだい?(笑)
ヨハン
これはマスターシーンを見たいがための作戦だ(笑)
(一同笑)
DL
うわあ、何だその若干ないじめ。
君が列車に乗り込んで、残されたマグノリアは……

ブラン(DL)
「おい、本当に行っちまうのかよ。俺たちと暮らしていてもいいんだぜ」
マグノリア(DL)
「かつての家族だといわれても、私にはその記憶がないの。私は私の居場所を見つけているの。だからあなたたちとは暮らせないわ。なぜなら私は、ここにいるべきものではないから。それに、私がいなくなってしまったら、誰がマスターの世話をするというの? 大丈夫、手紙くらいは書くわ。それじゃあね」

発車を告げるベルが鳴った。そして長い汽笛が、旅人たちに別れの時を知らせる。

車窓から外を眺める三人に、エッセルがホームを走りながら叫ぶ。
「絶対に遊びに来てくださいね! 待ってますから!」

「西の端を見たら戻ってくる。その時に必ずまた会おう!」
ヴィクトリカの言葉を残し、大陸横断鉄道は西へと走り去っていったのだった。


END