TRPGリプレイ ゆうやけこやけ 第十二話『旅するゆうこや』鹿角 七


高瀬川の和樹
にゅるんぷるん
ポルトカ
カツ丼
風馬
カチンコチン
高瀬川の和樹
カツドン!
シャーリー
null
ポルトカ
お揃いですね
シロ
シロだぞ。
風馬
シロだ!
シロ
かたりてがいないぞ!
風馬
コウモリがおる
シャーリー
そして私が鳥(頭)です。
シロ
知らないコウモリはいるけど。
風馬
なるほど鳥と獣とコウモリと
シロ
GMがリアル絵本買ってきてくれたので読んだぞ!
風馬
お、よいですな絵本
高瀬川の和樹
王になったりコウモリになったり、語り手はいそがしい
おお、実物あるのいいなあ
シロ
ハンプティ・ダンプティがコケてなかった!
高瀬川の和樹
なんと!ハンプティダンプティは無事!
風馬
以前の私はコケるような愚か者ですが今度の私は完璧です
シロ
コケコケ
高瀬川の和樹
クローンだったのか

ポルトカ
前回は、和樹とゆりを除くみんなが図書室へ「ゆき」という絵本を探しに行くところでした
ポルトカ
あ、
語り手
こっち
シロ
「ゆーきゆきゆきー」
でたらめに歌いながら歩いてく。
語り手
ここでもう一度シーンを切っておきましょう
風馬
バツン
高瀬川の和樹
カコン
語り手
繋がりをメキメキと強くしよう
風馬
メキメキできるほどありません><
高瀬川の和樹
シャーリーへのつながりを1→2にして5点消費。残り3点で以上。
シロ
ふーまくんに3。以上だ。
風馬
今回はセーブで!
語り手
コンポンウサから風馬へ2に上昇
綴からシロへ2に上昇
シャーリー
ひゅぅ!ありがとう!
風馬
ありがとうございます!
ああそれならコンポウサ2に上げとこう
シャーリー
じゃあこちらもコンポンウサを2に。
夢を5消費します。
シャーリー
一瞬謎のテンションの私が顔を出しました。
風馬
テンアゲしてってね!
シャーリー
hooooooooooooo!!!!!!!!!
風馬
yeah!!!!!

語り手
では、再開いたします
登場処理をお願いいたします
風馬
時間とかは。。
シャーリー
時間帯は何時でしたっけ?
語り手
時間は、外が真っ白なためよくわかりませんが、なんとなく漂うふしぎな感じで夕方とわかります
風馬
ではふしぎから4供出し完全変身で登場
シロ
はんへんしん!
シャーリー
半変身で行きます。想い2消費。
高瀬川の和樹
和樹はゆりの所に留まるけど、その場合ノー登場扱い?
語り手
いえ、シーン制ではありませんので、どうぞ
高瀬川の和樹
シーン制ではないのか ではありがたく頂きつつ変身なし状態で。
語り手
油断して河童に!
高瀬川の和樹
だってこの空間もののけしかおらんし
語り手
それはそう
すでにすごいふしぎと想い
シャーリー
たろいも(ただいま)
語り手
タピオカ
高瀬川の和樹
こんにゃく
風馬
キャッサバ
語り手
淡雪ワンパンじゃないかな
シロ
ぜんりょくでころばせる!
スネア六倍消費!
高瀬川の和樹
デストラクション20倍消費ですって?(古)
ワンパンするつもりが無いからこうやって調査しているのよ
風馬
淡雪側につかないとどうして思った!
語り手
ダークサイドに
シロ
シロはお子様なので最新情報に流れます。
シャーリー
今なんかすごい久々に卓をしてるという錯覚をおぼえてしまった……。
風馬
またまた御冗談を
シロ
f@e2@;4xb
シャーリー
木曜から今日までしてないから割と久々(※一週間経ってない)
高瀬川の和樹
シャーリーさんタイムリープした?
シロ
TRPGのない一週間を延々と繰り返す……
高瀬川の和樹
やだぁ
シャーリー
えっ
タイムリープしてない。今週は月曜と水曜以外卓ある。

語り手
みんなはまた、しんと冷えた廊下を歩きます
風馬
「ここも大きい家だな」
ツクハ
ツクハは周囲を注意深くキョロキョロと改めながら
ツヅミ
ツヅミは張り付かれたニハルのブルブルに震えながら
シャーリー
「……ですね……」
「……?」ツクハちゃんを見る。
ツクハ
「ここは学校だ。本来ならば、学びを得ようと人間の子供たちが詰めているはずなのだがな」
シロ
「ガッコーか」
ツクハ
背景消すのずっと忘れてるな
風馬
「がっこう、ここがそうなのか」
ツヅミ
「いいいいつもは、いっぱい子どもいるのにねぇぇぇぇぇ」
先頭を歩く綴は、胸元に何かを握りしめて、歩きます
風馬
「がっこうにはにわとりとうさぎがいるんだよな」
シャーリー
「ほんと……ですか……?」
シロ
「にんげんといっしょにいるのか」
ニハル
「みんな大丈夫か見にいったけど、もう小屋は空っぽだったよ……」
風馬
「そうか……」
シロ
「つーちゃんなにもってるんだ?」
「あ……これは……」
シロにきかれて、綴はその握っているものを見せてくれました
それは、小さな本が紐付けられた、一つの鍵でした
レースの白手袋を履いたその上で、鈴がチリ、と小さく音を立てました
シロ
「あ、これ、……えーと、みたことある」
「あーちゃんがもってたやつだ」
シャーリー
「可愛いですね……」
風馬
「こんなに小さい本があるのか」
「あーちゃん?」
シロ
分かりづらくてごめんな!! 変なルール付けなきゃ良かったって今更思ってるよ!
シロ
「あわ? あわわ」
「あーちゃんだよ」
風馬
「あわゆきか」
ニハル
「あわわわわ」
ツヅミ
「ぶぶぶぶぶぶぶ」
風馬
完全に名前を言ってはいけないあの人になっておる
シャーリー
全ての情報が筒抜けの鳥ここにいるので……。
シロ
ふーちゃんフォローありがとな……
高瀬川の和樹
「敵」となっても親密さを示す愛称である「あーちゃん」と呼ぶのがとてもゆうこやらしいと思っていたら、フルネーム呼べないだけだった
シロ
あーちゃんはあーちゃんだから……一回ラベリングしちゃうとそれ以外で認識できなくなってしまうのだ。
後で少し霊格上げて名前覚えられるようにして貰うんだ……
風馬
すねこすり改
シロ
最終的にはすねこすり零式とかに
シャーリー
零式
語り手
絶・すねこすり討滅戦
シロ
やめて討滅しないで毛玉しか落ちないわよ。
風馬
フルアーマーすねこすり零式アドバンスEx
シロ
全画面スタン攻撃とモフモフで埋め尽くす攻撃をしてくれるわ。
シャーリー
かわいい
もふって

シャーリー
「そうですね……」
「……!そう、お母さまとお揃いなんです」
綴は、少し嬉しそうに微笑みました
「お母さまが、わたしの分まで作ってくれて」
シロ
「だいじなんだな」
「はい……!」
語り手
もう一度、綴がその鍵をそっと握ったとき
「あ……こちらです」
綴は足を止めました
語り手
みんなの前には、扉がひとつ
字の読める和樹はいませんでしたが、その扉の上には『図書室』と書いてあります
シロ
「じだ!」
シャーリー
「…………?」
風馬
「ここか」
シャーリー
「と……しょ……?」
風馬
「……かく……」書だけ読めた!
シロ
「みんなすごい!」
高瀬川の和樹
そうか、漢字読める人二人ともここにいないんだ
シロ
今行動パーティーの人間力低め。
ツクハ
「そういえば、綴に初めて会ったのも、ここだったな」
「あの時は淡雪も共にいたが……」
「……開けますね」
風馬
「ここに? みんないたのか」
ツクハ
「ちょっとした騒動があってな。その問題の解決のために、淡雪や瑞樹……和樹の父らの力を借りたのだ」
ニハル
「みんな……もういないんだね」
シャーリー
ニハルの顔かわいいな(ぴくるーさんの絵柄好き)
シロ
「そのときは、なかよしだったんだな」
ツクハ
「どうなのだろうな。……今となっては、もはや知れん」
語り手
かちゃり、という小さな音がして、扉はガラガラと横に滑り、開きました
中は、窓から差し込む白い光に照らされて、棚がいくつも並んでいます
「どうぞ」
風馬
「本がたくさんある!」
シャーリー
「あら……」
風馬
「あわゆきの家より道が広いな」興味深々
シロ
「すっごい! あーちゃんちよりほんがいっぱいだ!」
語り手
淡雪のお店のように、その棚には本がたくさん並べられていました
シロ
「あたしみたいなやつのえだ!」
ドヤ顔で「世界の犬たち」と書かれた図鑑を持ってくる。
シャーリー
シロちゃん撫でていいですか?
シロ
撫でられる!
「ええと……ゆき……ゆき……」
棚の間を歩いて、綴は本を探します
シロ
「……そうだ、えほんさがすんだった!」
図鑑をその場において絵本を探し始めるけど、名残惜しそうに図鑑を見に戻るからあんまり捗ってない。
ニハル
「なんかむつかしいのばっかり」
ツヅミ
ツヅミとニハルは、ほえーー、と本の壁を眺めています
風馬
ここんとこずっと冷や汗顔である
シロ
このシナリオ、割と風馬君がぐらついてて見てて楽しい。
あと、人間力発揮しまくってお疲れ気味の和樹さんはゆっくり休んでてくれな……とも思う。
後半は忙しそうだし。
高瀬川の和樹
色々あって消耗気味の和樹はしばらくゆりと一緒に休んでるよ……

語り手
やがて
「ありました」
奥の方の、背の低い本棚を探していた綴が声をあげます
風馬
「あったか」そちらに行きます
綴は、一冊の本を取り出すと、すぐ後ろの机の上に置きました
シャーリー
注視します。
※絵本の表紙の写真が表示される。
高瀬川の和樹
おおー
実物だ!
シャーリー
絵本いいなー
よみたいなー
高瀬川の和樹
さりげなく表紙の中に本屋あるのかわいいな
シャーリー
ほんとだ

「ユリ・シュルヴィッツのゆき……。こちらですね」
シロ
「これだ!!」
最後のページをのぞき込もうとする。あれからどうなったの? みたいみたいみたい!
風馬
「最後に見た絵はどれだ」食い入る
語り手
シロが、本をぺらぺらとめくります
ある町のお話
「雪が降ってくるよ」
とはしゃぐ子どもたち
「降りはしないよ」
とおとなたち
シロ
「なんでおとなはゆきがたのしくないんだろうな!!」
憤慨中。
シャーリー
「楽しいですよね……」
シロ
「……あるくのたいへんだったな……」そういえば。
風馬
「おとなはしもやけになるんじゃないか?」こどももなる
シャーリー
大人も雪が降るとわくわくする(南の方の人間視点)
高瀬川の和樹
そりゃのかしたりなげたりしないと潰れるし危ないからだよ……>楽しくない
シロ
子供の頃雪かきサボってスマンカッタ>両親
シャーリー
北の方の雪はマジで死活問題だなって思います……ホワイトアウトこわい……。
高瀬川の和樹
最近南の方はどちらかというと夏の雨が難儀
シャーリー
雨はマジでこわい
高瀬川の和樹
元居た場所は普段降らない地域だけどたまに降るくらいで、中途半端に気温が上がるせいで地面がめしょめしょになって困ったなあ
シャーリー
地盤が緩いんですよ我が地元ちゃんは!!!!!!!!!!!!!!!!
生まれ持った気質だからしょうがないから天候の方が慈悲をください。

語り手
「降ってきたよ」
という子どもたち
「つもりはしないよ」
というラジオやおとなたち
語り手
本当に降り始めたゆきは、やがておとなたちの言葉をよそに町へと降り積もり
シロ
「ふってきた! つもってきた!」
絵を肉球でパシパシしながら興奮してる。
風馬
「ここといっしょだな」
高瀬川の和樹
シロはいちいちムーブがかわいい
風馬
わかる
シロ
ありがとうございます……
シャーリー
シロちゃんはいつもかわいい。

語り手
おとなたちがみんな引っ込んでしまった、真っ白に染まった町で、子どもたちが遊んでいると、本屋さんの看板からおとぎ話の住人たちが抜け出して
その行進と共に遊ぶ子どもたち
シロ
「ヨーカイでてきた!」
風馬
ああそれで本屋があるのか
語り手
そして、絵本の住人たちは、何処かへと去って行ってしまいます
風馬
「せっかく出てきたのにいくのか」
シロ
「おうちにかえるのかな?」
シャーリー
「……どこに行くのでしょうか……」
語り手
後には、すっかりと真っ白になってしまった町
その一面に白だけになってしまった町で、子どもは一人はしゃぎます
それで、絵本はおしまいのようです
シロ
「ぜんぶうまっちゃったな」
シャーリー
「……」
可愛い絵本だった
風馬
「よろこんでるな」
シロ
「……ふー。きれい」
シャーリー
「綺麗ですね……」
風馬
「そうか、ゆきがふったらうれしいんだな」
シロ
「……でもこれ、いまのまちみたいになってるんだな。だれもいなくて、ゆきにうまってる」
「ほんはたのしそうなのに、いまはたのしくないぞ」
風馬
「子供もいないな」
シャーリー
「……」
「……つばめは寒いと死んでしまいます……」読み終わった後急に現実を思い出してしまった。
シロ
しあわせなおうじ……
ツクハ
「……ふん。所詮はただの絵物語だろう」
「これが、何だと言うのだ?」
風馬
「……つくは、おとなみたいだな?」
ツクハ
「当然だ。私は霊狐だぞ?貴様ら子どもと一緒にするな」
風馬
「つくははれいこ……?」名前の混乱を招く
シロ
「ふーちゃんとあまりかわらないのに」
ツヅミ
「ツクハちゃん、あたしと一緒の歳だよね?」
高瀬川の和樹
風馬くんが混乱している
シロ
ツヅミ超長生きだった!?
シャーリー
化け狸かも?
シロ
実際化け狸だよ。

ニハル
「ていうか、そもそもなんでこの本探しに来たんだっけ?」
風馬
「途中だったからじゃないか?」
シロ
「とちゅうまでしかよんでなかったから!」
風馬
だよね!!!
シャーリー
だね!
ツクハ
「お前らが読みたかっただけか!」
シロ
持って帰ろう。犬の図鑑と一緒に。
風馬
「そうだな、和樹にも見せてやろう」
シャーリー
「読み聞かせします……」
「わーい……ゆきだよ……!」
シロ
実際これが本当に何らかのヒントになるのかは中の人にも分かってない!
シャーリー
ヒントなんじゃないかなぁ?
シロ
この本の通りになるように? 人を消して?
この本の通りに訪れた旅人を、帰らせて?
そしたらわーいゆきだよ! ってなってゆきがやむ?
シャーリー
私たちが帰らなければならない?
シロ
そもそもなんで雪降ってるのかよくわかんないしね。
わーいゆきだよ! って言うのはここにのこっている子供達の役目?
そんな愉快そうには見えないな。
シャーリー
こんぽんうさかもしれない。
シロ
はっ、イヌ科がふたり、そしてあの(絵本の)子のマフラーはウサギ耳!(超こじつけ)
高瀬川の和樹
ぽんうさはともかく、こんは「わーい、ゆきだよ!」ってしてくれなさそう
シャーリー
なんだかんだぽんちゃんに弱いから二人がやろうって言ったら仕方なくしそうなイメージある>こんちゃん
高瀬川の和樹
わかる
シロ
こんちゃんは「みんな死んでしまったから私ががんばらないと」ってなってるから、大人達の救出が見えたら少し軟化しそう。
高瀬川の和樹
わかる。ツクハはそうとう気を張ってそう。

「この本が、お母さまのお店にもあったんですよね……」
風馬
「あったぞ」
「皆さんは、なぜこの本を?」
シャーリー
「……えっと……」なんでだっけ?
風馬
「ゆりがよんでくれたんだ」
シャーリー
「ですです……」
「ゆりさんが……」
「お母さまのお店では、ふしぎなことが起こります」
風馬
「ふしぎな、こと?」
何かを考えるように、綴が頬に手を当てます
「お店を訪れた人とつながりのある本が、自然とその人の目に止まる、とか」
シロ
「つながり?」
小さく頷きます
シロ
「やっぱにてるんだよな、このおはなし」
「お母さまは、本にはそれを綴った人の、それを読んだ人の心が織り込まれるから……と」
「引き合わせるのだ、と。嬉しそうに話していました」
シロ
「そっかー、つーちゃんって、ひとのこころでできてるんだな!」
話がそれるからこっちでw
風馬
「じゃあ、やっぱりこの本をもっていこう」
シャーリー
「……はい」
ツクハ
「ふん。好きにしろ。……全く、無駄足だったな」
風馬
「きつねの本もあるんじゃないか?」
シャーリー
「でも楽しかったです……」
「きつねの本……?」
てぶくろを買いにとか!?
風馬
ごんぎつn
シャーリー
おいやめろ
ニハル
「ツクハちゃん、ツクハちゃん、キツネのご本あったよ!」
ごんぎつね
シャーリー
ツクハ、お前だったのか……。
シロ
それはいけない
チロヌップのにじ にしよう(鬼)
ごんぎつね……イタズラを反省して人間に食べ物を運んでいたキツネが、かつてのいたずらに腹を立てていた人間に誤解されて銃殺される童話。かわいそう。
チロヌップのにじ……島で島民と仲良く暮らしていた狐の親子が、戦争で侵略してきた人間に次々掴まってゆく。最後には母狐が命を代償に唯一残った仔を守る絵本。かわいそう。ちなみに舞台は北方領土。
シャーリー
「あ、この本もかわいいですね……」てぶくろを買いに。
シロ
新美南吉作品は可愛いね……
シャーリー
ごんきつねも新見南吉先生じゃなかったですっけ。
シロ
そういえばそうだったな!
結構切ない暗いのも書いてるからな。
シャーリー
新見南吉先生じゃないですがセロ弾きのゴーシュとかゆうこや結構相性良さそう。
シロ
あれはほんと動物たちのマイペースさもゆうこやっぽくて良い。

ツクハ
「知らん知らん。さぁ、戻るぞ」
ツクハはぷんスカと図書室を出て行ってしまいます
シャーリー
もどる!
風馬
「なんでおこるんだ……?」
シャーリー
「……さぁ……?」
ツヅミ
「待ってよ、ツクハちゃぁん」
慌ててツヅミと、それにニハルも続きます
風馬
「オレたちもいこう」
語り手
そして、図書室にはまた誰もいなくなりました
後には、しんと冷えた静かな空気があるばかり

語り手
では
こちらは、保健室
高瀬川の和樹
いっぽーそのころ
ゆり
「すまないわね、ありがとう、和樹」
高瀬川の和樹
「いや……、いいってことよ」包帯を替えたり軟膏を塗ったりしながら、少し疲れたようにぼんやりしている。
「はあ……、温い所で落ち着くと、逆に疲れがきていかんな」
ゆり
「わかるわ。なんだか身も心もほぐれてしまうわよね」
「それでなくても、アンタは……その、色々あったんだから」
高瀬川の和樹
「あぁ。気が緩むと一気に来る」
「……まだ、実感はねぇんだよなぁ。知らんうちに、戻らんうちに、そんなことになっちまった」
「たばかられてんじゃねぇのかと、今でも思いたくなる」
ゆり
「和樹……」
なんとなく居た堪れなくなったのか、ゆりはふと視線を窓へと向けます
「……雪。止まないわね」
高瀬川の和樹
「……あぁ。只の雪じゃねぇんだろうさ、あいつらが言うように」
シロ
なんかいつも若夫婦みたいだなーとか思っている。
風馬
たしかに、このままいい感じに
シャーリー
ひゅーひゅー!
語り手
窓の外は、今もしんしんと粒の大きな雪が降り続き、ここへとやってきた時よりも一層町を白く染め上げているように見えます
ゆり
「そうね……。まさか、こんなことになるなんて」
高瀬川の和樹
「ああ」
ゆり
「最初は、少しだけ降ればいいと思ってたのにね」
ゆり
窓の外を眺めながら、小さく呟きます
高瀬川の和樹
「そうさなあ。雪だ! なんて喜べるくらいなら、丁度よかった」
ゆり
「ええ。ちょっとだけでよかったのよねぇ」
高瀬川の和樹
しんしんと降り続く雪景色にスマホを向けて、意味もなくかしゃりと写真を一枚。
「こうして写真に収めちまやあ、綺麗なもんなのにな」
ゆり
「本当に、綺麗……」
「友達が、少し、長生きできるくらいで……」
高瀬川の和樹
「ゆり?」
ゆり
「いつもより、ほんの少し多く、少しだけ長く降ってくれれば……ね」
何かを憂うような表情で、窓の外を眺めます
高瀬川の和樹
「どうした?」
ゆり
和樹の呼びかけには答えず
「どうして、うまくいかないんだろう」
シロ
何があった。
というかゆりさんあーちゃんの知り合いか?
風馬
なんかやらかしたのか
シロ
二人とも人間に関わる長生きモノノケだからなー
高瀬川の和樹
こりゃなんか関わってそうだな>ゆり

高瀬川の和樹
「おい、どうした。ゆり」熱などが出ていないか、患部に触れて様子を見ます。
ゆり
「……痛っ」
足に触れられて、ゆりが顔をしかめて呻きます
「っつ~~。何よ、和樹……」
高瀬川の和樹
「ああ、悪い。熱でも出てんじゃねぇかと思ってな」
「さっきからどうした。友達って、誰のことだ?」
ゆり
「……え? とも……だち……?」
言われ、ゆりは不思議そうに呟きます
「え? あれ?」
高瀬川の和樹
「おう。言ってたろう、雪が少しだけ長く降りゃあ、友達が長生きできると。……まさか、覚えてねぇのか?」
ゆり
「えっと……? あたし、そんなこと言った……? あれ……いや、えっと……」
「友達、そう、雪が降れば……って。あれ? なんで?」
「ちょっと待って、何これ。雪とか友達とか、あたし知らない……いえ、知ってる……?」
混乱したように、額を抑えるゆり
高瀬川の和樹
今度は邪魔せずに、じっとその様子を見ている。
シロ
なんか受信したのか?
ラジオに近所の無線が流れてくるみたいな。
語り手
もののけか、おとなで判定を
目標は6としましょう
高瀬川の和樹
えっこれどっちで判定するか迷うな
おもいを3消費して、「おとな」で6。
語り手
では、注意深くその様子を見ていた和樹は、気づきます
何か、ほんの微かですが、白く輝くきわめて細い何かが、保健室の暖かい空気にゆらりと揺れているのに
どこからか忍び込んだそれは、ふわりふわりと揺れながら、ゆりの頭の後ろに触れていました
高瀬川の和樹
「──糸」ふ、と声を低くする。
ゆり
「何か……」
「あたしの中に、知らない何か、記憶……? いえ、知ってる……? 何、これ」
気づかないゆりは、うろたえています
高瀬川の和樹
ピンセットを持ってきて、慎重に糸をゆりから外します。
この糸和樹に接続してみることはできるのかな
語り手
では、和樹がピンセットを取ろうと、脱脂綿などが並べられた小机へと振り向いたその時
その向こうの窓が、突然何もないのにガラリ、と勢いよく開きました
高瀬川の和樹
「来たか」
シロ
警察だ!
淡雪
その向こうには、和服の女の人が
雪の降る中、傘もささずそれでも雪のひとひらも乗せることなく立っていた淡雪は、ふわりと宙に浮くように窓の桟を飛び越えて保健室に入ってきました
高瀬川の和樹
「よう。何の用だ?」
淡雪
「……触れてしまいましたわね」
「だから、早くお離れを、と申しましたのに」
高瀬川の和樹
「そうともいかねぇんだよ、こちとら。あの糸はお前の仕業か?」
眼の鋭さを隠しもせぬまま、口調だけを軽やかに。その声の低さが相手にもわかるだろう。
淡雪
その言葉の強さと、目の力にか、淡雪はほんの僅かですが、辛そうな顔をしました
「……お答えできません」
「お退きなさい、和樹さん」
シロ
この記憶に触れるとなんかまずいのね?
淡雪
そのまま宙を滑るように、淡雪が少し近づきます
高瀬川の和樹
「退けんよ。訳も道理もわからんままにゃあな」
咄嗟に身構える。
後ろにゆりを庇うようにして。
風馬
カッコいい和樹のシーン
淡雪
「……致し方ございませんわね」
言って、両袖でさっと顔を覆い、それを除けると
そこには、首の上に鏡を乗せた異様な姿
シロ
ピャッ
淡雪
はるか昔の時代に使われていたような、古い古い鏡のような丸いものが、頭の代わりに
その中には、和樹とそれに庇われるようにしてゆりの姿が写っています
そして、鏡の中でゆりの姿だけが、不意にぐにゃりと歪みました
ゆり
「うわ……ちょっと……!」
和樹の後ろで、ゆりの悲鳴が上がります
高瀬川の和樹
「!」
「くそ……!」 咄嗟に《みずのみち》でゆりと一緒に逃げようとしますが、できますか?
ゆり
ゆりの腰から下は、まるでアニメか何かのように歪み、昔の乗り物である籠に変わり始めていました
その変化は、徐々にゆりの上半身へとおよんで行きます
シロ
きーちゃん、やすめなかった……
風馬
正体ばれちゃうのか
語り手
和樹は咄嗟に水を探しますが、すぐ近くの水は淡雪のすぐそばの、洗面器だけです
淡雪
「無駄です。間に合いませんよ」
どこから出しているのか、その声を発する鏡の中には、同じ姿のゆりが映っています
そして、とうとう変化は首の辺りまで及ぼうかと言うほど
高瀬川の和樹
《つかまえる》で相手を引き倒すことは?
淡雪
「おやめなさい」
腕を伸ばすなら、鏡の中に大写しになって迫る和樹の腕が、たちまち『手』という漢字へと姿を変え、それすらも形を失って、手の形を墨で描いたような絵へと変わって行きます
そしてその変化は、同時に和樹の腕にも現れます
高瀬川の和樹
「……くそ、」
ゆり
「和樹……!」
ゆりが、和樹へと手を伸ばします
その姿は、すでに胸から下が墨で描かれた『籠』と言う字へと変化してしまっています
怯えるような顔で手を伸ばすゆり
高瀬川の和樹
「……答えられんと言ったな。問うぞ、文字。伝える者。
 お前に、害意はあるか」
低い声で、ひとこと。
淡雪
「……」
文字の妖は答えず
語り手
やがて、とうとう全身が巨大な文字へと変わり果ててしまったゆりは、最後に高い悲鳴を残して
その文字すらも墨へと解かれ、宙を弧を描くように飛び
淡雪が差し出した白い指先へと、みるみる吸い込まれて行ってしまいました
シロ
これはSANチェック案件だな。
淡雪
そして全ての墨を吸い終えると、再び顔をつるりと撫で
元の顔を現しました
墨を吸い、真っ黒に染まった指先を袖で隠すようにしながら
「……恐ろしい思いをさせてしまって、申し訳ございません」
一言、詫びました
「害意……」
「このように恐ろしい思いをさせてしまうわたくしは」
「全ての切欠を生み出したわたくしは、きっと、害、なのでしょう」
そう呟いて、淡雪は和樹に背を向けました
高瀬川の和樹
「──は、勝手な物言いだ」 俯いて、深く、深く、息を吐く。

淡雪
と言ったところで、今日は〆ます!
風馬
お疲れ様でした!
シロ
お疲れ様!
高瀬川の和樹
はーい! お疲れさまでした!
シャーリー
お疲れ様でしたー!
高瀬川の和樹
ゆりがすみになっちゃってこれからどうなるのォ
シロ
記憶を書き込むいとがぼうそうちゅうなかんじなのかなー
語り手
しまった、ちびぎつねさま、ここにいたじゃん
何ボケッと見てんのよ
……図書館に一緒に行ってたことにしよう
高瀬川の和樹
そうしよう
風馬
>>>ごんぎつね<<<
高瀬川の和樹
なんか「触れてしまった」という所といい、糸のほうが問題な感じよね
とりあえず和樹は連続SANチェックだな。
シロ
なかなかすごい精神ダメージ入りそうよね
高瀬川の和樹
和樹って人間としての正気度持ってそうな気がするんだよね。
語り手
父に続いてゆりまで
シロ
おとうさんはもう死んでる!?
人いねぇ!?
立ち往生からの友人が目の前で墨に!
高瀬川の和樹
父親を失った→「文字」を目の当たりにした→旅してきた相棒を目の前で溶かされた、だからね 不定の狂気入りかねない
シロ
父もこうやって……みたいなの見せつけられたからねー
風馬
これは直送されちゃう
シロ
しかも仲間は今不在である。何人が無事に戻ってくることやら……
かなり怖い状況だね。もうこれクトゥルフじゃん。
高瀬川の和樹
いつのまにかクトゥルフになっていた
語り手
割と今回ゆうこやみが薄めな感じになっちゃってるね(今更
高瀬川の和樹
果たしてゆうこやに戻るのかCoCになるのか
CoCなら手記を書かねば
語り手
それみんな帰ってきたら和樹も消えてるじゃん
高瀬川の和樹
手記だけ残されてるやつ
でもスマホで書いたらみんなが読めないな
語り手
なんか和樹がいつもポチポチしてる板だけ落ちてる……
高瀬川の和樹
薄青く光る板だけがそこに……
語り手
「ああ、窓に! 窓に!」
確かに窓から入ってきた
シロ
あたしたちがもってきたほんのなかに魔術書が!


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ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。