語り手
【♪限りなき冒険の新天地へ】
語り手
本日のゆうこや
いや前回のゆうこや
焼き肉の香りが漂いました。
語り手
【♪ボクラノ未来】
語り手
メルを無事に家族の元へ返し、彼女から受け取った鍵。
鍵を手にするものは何らかの災厄(?)に見舞われる。
その真実を見極めるべくそれを手にする淡雪。
メルから鍵を外した時の嫌な感じの正体はいまだ掴めず。
一方。
カイトと、ひとりで帰れないうさぎちゃんに付き添う瑞樹。
三人は学校の前で奇妙な気配を感じます。
あ、一人は焼き肉のにおいかいでました。
カイト
しました!
ニハル
たべたい!
語り手
……あ……けて……
そんな声がする夜道。
学校はしんと静まり返り、不気味に立っているのでした。
……
語り手
【♪闇夜に踊れ】
語り手
いつも意図しているわけじゃないけどなんとなく振り返り終わるころに歌が終わるのでいい感じである。
それはそうと、夜道チームの途中でした。
学校の方から奇妙な気配、どちらかというと嫌な気配を感じた二人。
ニハル
うさぎ状態で震えてるうさぎです。
カイト
いいにおいが気になってる犬です
語り手
幸福度が両極端! 
鹿児川の瑞樹
声はどっちからする? 嫌な気配と同じ方向?
語り手
声もまた学校の方からした気がしましたね。
誰の声だったかはよく分かりません。
学校は、ほとんどの部屋の電気が消えています。
二階の電気がついているのは教職員室でしょうか。
鹿児川の瑞樹
「好かん気配だがなァ…… あの声、どうも気にかかるな」 なあ、とニハルに話を振る。
ニハル
こくこく、と頷く。
「嫌な気配…」
カイト
「え、そうなの?」
鹿児川の瑞樹
「おう」
ニハル
カイトくんの腕の中で小さく震えているうさぎが発見されることだろう。
鹿児川の瑞樹
「俺ァ様子を見に行こうと思う。お前らどうする」
ニハル
「怖いけど…行くしかないよね」
カイト
「おれはなんか、いい匂いがするんだけどなあ…」
語り手
その鼻にちらりとにおいが。
獣のにおい? 
肉の香りの中に、ほんのわずかだがあまり馴染みのないにおいが混じっています。
カイト
「んー、あれ? なんか違うにおいがする…? じびえ、ってやつかな?」
鹿児川の瑞樹
ジビエww
ニハル
うさぎの肉っておいしいってどこかで聞いた気が…(震え)
淡雪
うまいゾ
カイト
おいしかったです
語り手
やわらかくておいしい……
ニハル
ギャアアアア
ニハル
「じびえ…」
鹿児川の瑞樹
「臭い? おい、何のだ」
語り手
ケツネかな? 
カイト
「ツクハちゃんみたいな匂い…かも? キツネ?」
語り手
そうだジビエではなく狐だ。そう思い出しその方向を見やると、気配が消えました。
ニハル
「きつね?」
鹿児川の瑞樹
「狐! そりゃァ関係ないとは間違っても言えんな。学校の方か?」
カイト
「あれ? いなくなったかも」
鹿児川の瑞樹
「隠れやがってンだろうよ」
カイト
学校の方でした?
語り手
いや、あなた方の背後でした。
様子を伺うというか、じっと見ていたようですね。
学校とは逆の方向です。
ニハル
きつねが…いる…!?
カイト
「学校の方じゃなくて、もっと近かったと思う。後ろの方…たぶんだけど」
「おれたちのこと見てたのかな」
語り手
今まで歩いてきた歩道のはしにある植え込みに紛れて去っていったようです。
鹿児川の瑞樹
「あァ全く、一方的にみられてるってのは気が座らんな。カイト、気づいてくれてありがとうよ」
ニハル
「すごいね、カイトくん」
カイト
「なにか用があるなら言ってくればいいのにねー」
ニハル
「そうだね」
語り手
さてそこに。
「カイトー? カイト、どこー?」
「ごはんだよー、カイトー!」
聞き覚えのある声が聞こえます。
カイト
「あ、まずい!!」
「ごめん、二人とも! おれ、帰るね!」
瑞樹さんにニハルさんを託して犬姿になって走っていきます
ニハル
「気を付けてかえるんだよ」
鹿児川の瑞樹
「気ィつけろよ。狐の影には注意するんだぜ」
語り手
リードをブンブン振り回しながら呼んでいる由希の声。
カイト
「わん!」
語り手
「あーっ! いたー!」
「もー、心配させないでよぅ」
ニハル
かわいい
語り手
「車にぶつかってたらドウシヨウって思っちゃった」
鹿児川の瑞樹
これは由希と 会った って扱いになるんだろうか?>つながり的な意味で
語り手
会います? 
つながり欲しかったら会話しときます? 
カイト
しっぽふって体を擦り付けてます
ニハル
会う?
鹿児川の瑞樹
いや、このまま顔を合わせずに去っておこうかな。
語り手
了解。
ニハル
うさぎ状態なので下に同じく。
語り手
では由希はカイトをゴシゴシしてジャーキーをくれます。
「ただいまおかえりー!」
鹿児川の瑞樹
「さァて、俺達はクールに去っておくか」 ニハルを連こu…… もとい、ニハルを抱いて学校へ向かいます。
語り手
ニハルの飼い主も心配してると思うがw
ニハル
「そんなどこかのスピードワゴンみたいな言い方」
淡雪
スピードワゴンはクールに去るぜ
ニハル
スピードワゴンだっけ?あれ?と思いながら連行される。
鹿児川の瑞樹
ニハルさんは飼い主のもとへ帰ってもよいしこのまま連行されてもよい。
語り手
世界樹の語りてさんがおる
学校の門は閉じていますね。まあ時間外だから当然と言えば当然。
鹿児川の瑞樹
再び気配を探ります。あの嫌な気配や声はする?
ニハル
連行されよう!
語り手
嫌な気配はずっと漂っています。
近づくと分かるけど、なんかここ一帯がものすごく霊的に不安定な感じになっているというか
不幸オーラをまき散らしているというか。
なんかとても「不運」になりそうな気配が蛇口から流れてきているというか。
声は聞こえません。
鹿児川の瑞樹
蛇口? 水が問題なのかどうか、河童パワーで探れますか?
語り手
言ってしまうと問題は水ではないですね。
この土地に何かよくないものに繋がる穴があるのかな? という感じです。
むしろ良いものに繋がる門があるはずなのに?
ニハル
「……なんか、この学校大丈夫かな…」
鹿児川の瑞樹
「……ふん。災厄の大元はここか」
「大丈夫にゃァ思えんな」
ニハル
「だよね」
鹿児川の瑞樹
「せっかく俺らが骨折ったっつぅのに、すっかり不安定になってやがる」
ニハル
「どうしてだろうね?」理由が思い浮かばないなぁ。
語り手
学校の周囲に「不審者に注意」って張り紙と「蜂に注意」って張り紙と
新しく「気を付けて歩きましょう」という真新しい張り紙が。
ニハル
気を付けて歩きましょうに対して何か判定きれないですか?ちょっと引っかかる。
語り手
ああ
そのポスターには絵が描いてあります。滑って転んでイタタってなってる子供の絵ですね。
ニハル
廊下かな?
語り手
イラストにはお花が描いてありますので外かも知れませんが、深い意味を求めても仕方ない気もします。
ニハル
なるほど、ありがとうございます!
語り手
外に貼ってあるから廊下の話じゃないって……判断はしないかな? 
ニハル
はっ
鹿児川の瑞樹
「巣穴を…… 閉じる……」
「ふむ」
ニハル
「?」
鹿児川の瑞樹
「ニハルよぅ。どうも、この辺りに変な穴が開いてるようだぜ。そっからこの嫌な気配が漏れてきてやがる」
「もしかするとあの鍵、その穴を閉じるもんかもな」
ニハル
「…なるほど?」
語り手
侵入を試みます? 
ニハル
侵入しましょうか。
今時間帯何時でしたっけ
語り手
夜六時くらいだっけ
もう少し経ってるかな
まだ校内には先生方がそこそこの数の子ッております。
数残っております
カイト
数の子…
ニハル
おせちりょうり…
カイト
こないだ北海道から佐藤水産のをもらって、めちゃくちゃおいしかったです
ニハル
ウワアアアアアアア(たべたい)
カイト
ごはんに乗せて食べるともう…もう…!!
ニハル
たべたい…たべたい……
鹿児川の瑞樹
ウワーーーーーーー
ニハル
では、完全に人間の姿を取ります。
想い6をコストに変身します。
語り手
ああ、では
侵入しようと学校の方を見た瑞樹&ニハルはすさまじく嫌な予感がします。
語り手
学校の門に細い糸がかかっている
変身ちょっと待ってくださいねー
ニハル
はーい
語り手
コスト勿体ないから! 
白い輝く絹糸のような
それでいて不吉な予感のする美しい糸が。
鹿児川の瑞樹
「……何だこりゃァ。封印か?」
語り手
「やめた方が身のためだよ、鹿児川のダンナ」
鹿児川の瑞樹
そちらを向く。
語り手
ふてぶてしい顔の狸。
あの大将ではありませんが、あの場で観たような気もします。
鹿児川の瑞樹
「なんだァ、狸じゃねえか。こいつァ何だ、狐のしわざか?」
語り手
「さァねェ……よく分からんが。仲間が何匹もあれにやられてる」
「しゅーっと抜かれてただの獣になっちまう」
「くわばらくわばら」
ニハル
「変化じゃなくなるの?」
鹿児川の瑞樹
「おお、そいつァ怖い怖い。俺が物の怪じゃなくなったら、鯉にでもなんのかねえ」
語り手
「そんな感じかねェ」

語り手
なんだろう。
河童から霊力とっちゃったら……
恐ろしい想像をしてしまった。
鹿児川の瑞樹
いったいどんな想像を。
河童にありーいこーる竜ひく霊力いこーる鯉かなって思ったんだけど。
淡雪
河童は水の化生だし、水に戻ってしまうのでは
カイト
なんと!
ニハル
存在自体が!危うい!
鹿児川の瑞樹
みず!

鹿児川の瑞樹
「時に狸よぅ。お前らが鍵を探してたのは、この向こうにある穴を閉じるためか?」
語り手
「約束、まだ果たしてないだろ? ダンナ」
「見つかったのかい、鍵は」
鹿児川の瑞樹
「おうおう、細かいこって。見つかったなァ見つかったが、ちと難儀しててな。その間にこっちへ来たってわけさ」
語り手
夢渡すのを! 忘れてるの! 
語り手
「そうかい。ま、とにかく警告はしたからな」
狸はそれだけ言うとふいと去ってゆきますよ。
鹿児川の瑞樹
「おうよ、感謝するぜ」
語り手
そういえば校門のところに「いぬにちゅうい」っていう新しい張り紙もあるようで。
これどう見ても犬じゃなくね? っていうびみょーな四つ足の獣が。
カイト
ここまで犬犬言われたけど、犬じゃなかったんですね
語り手
そうなのでした。
狸とか狐を見間違えたものと思われる。
鹿児川の瑞樹
「……第三勢力は居なかったか。しっかし、こりゃ迂闊に手がだせんなァ……」
「淡雪と作戦会議すっか」
ニハル
「そうだね…うん、それがいいとおもう」
語り手
では立ち去ろうとした瑞樹とニハルの背後で。
丁度帰宅しようとした教師の会話が漏れ聞こえました。
「最近肩が凝ってしかたないなぁ」
「あら、先生もですか。私は頭痛が酷くて。運動会の疲れが残っているんでしょうか」
……
といったところでシーン閉めます。
鹿児川の瑞樹
ぱたん。

語り手
夢を使って成長してくださいっ! 
大狸から瑞樹へ対抗3
鹿児川の瑞樹
ん~16か…… 淡雪さんとのつながりを5に上げてしまおう。12点消費して4になります。
ニハル
瑞樹さんを5に上げてターンエンド!11点消費します。
 新条 ニハル の夢を-11した
カイト
では瑞樹さんを4に、ニハルさんへを5に上げます。19消費です
つながり強化 三科カイト の夢を-19(夢:23->4)
鹿児川の瑞樹
お、ニハルさんと開通しました。
語り手
カイトの退場からちょっと長くなってしまったなー
カイト
まあ心配されてしまったらカイトは帰るしかないので…w
語り手
優しいわんこ
うさぎ宅はいまだ大騒ぎである。
カイト
ああ…
ニハル
mi

語り手
ニハルさんは帰ったのでしょうか。それとも作戦会議に行ってしまったのでしょうか。
ニハル
み、見習います
流石に一回帰宅します…
語り手
では泣いて迎えられます。
瑞樹が送り届けたなら泣いてお礼言われます。
「最近野犬が多いから食べられてしまったかと思った」って
カイト
大変だ…
鹿児川の瑞樹
瑞樹は家のちょっと前でニハルさん降ろして、あとは帰れっていうかな。
ニハル
ぴょいんぴょいん
「送ってくれてありがと」
カイト
しかしメルちゃんは家族のもとに帰ったから…
語り手
メルさんの家族から連絡あると思うよ。
そんな人間の想いを尻目に液体化してすんなりケージに収まるうさちゃんであった。……ってここ雑談! 
ニハル
ほんまや!!!
鹿児川の瑞樹
開通で手に入るのはなんだっけ
ニハル
糸かな
語り手
いえ、ボーナスポイントです。
何点だっけ
カイト
10点でしたっけ
想いとふしぎが
語り手
そうですね(確認した)
鹿児川の瑞樹
ふしぎと想いが10点と、セッション終了時の想いで+1ですな
(確認した)
ニハル
では10点貰っていきます
語り手
処理終わったかなー
ニハル
おわりましたー!
カイト
大丈夫です~
語り手
終わったなら少しお時間巻き戻ります。
鹿児川の瑞樹
こちらもふしぎ94 → 104、想い94 → 104になります。
語り手
もう100の大台にのってる!(しろめ)
一人でお社建てられるわ

語り手
【♪Ex Industry – 癒しのとき】
語り手
時は巻き戻る。
鉛筆でキュルルルル
カイト
ビデオ…!
語り手
淡雪はお店で一人過ごしています。
カチ、カチ、と時計の音が響き渡ります。
人が一気にいなくなって薄暗い店内は、いつも以上に静まり返っている気がします。
淡雪
店の明かりは小さく絞って、番台の前の座布団に正座。
番台上の電気スタンドの明かりの下、文庫本を読んでいる。
たまに、茶をすする音。
ページを操る音。
鹿児川の瑞樹
わ~風景が浮かぶようでいいな
使い込まれた万年筆がそこにあってほしい……
淡雪
文字を綴る道具として、万年筆は置いてそう
鹿児川の瑞樹
よい
カイト
いいですねえ
ニハル
よきです
語り手
秋の夕暮れは早く、外はいつの間にか夕闇に包まれています。
鍵はどういう状態で持ってる? 
淡雪
帯の内側にしっかりと挟んであるよ
語り手
遠慮がちなノックの音。
「もうし もうし」
「どなたかいらっしゃいますか」
声は外から聞こえます。
淡雪
店の明かりは落としてあるけれど、ガラス戸のところ、誰がいるか見えるかな
語り手
見たことのない女性が見えます。
人間の女性。かな? 
はて。
女性はどことなく古風な洋服を着ています。
淡雪
「今日は、もうお店はおしまいなのですけれど」
声に出して言い、眼鏡を外して栞を挟んだ文庫本の上に置く。
鹿児川の瑞樹
もうし もうしとはまた古風な
語り手
「わたくし、さがしものをしておりまして」
淡雪
「どうぞ。鍵は掛けてはおりませんよ」
語り手
では、女性はがたつく扉を少しだけ開き、するりと入ってきました。
「ありがとうございます」
淡雪
白手袋の手で、す、と番台の前の座布団を勧める。
「よろしければ、お茶など。いかがです?」
語り手
女性は座ろうともせず、困ったような顔をして立っています。
「じつはわたくし、む……」
鹿児川の瑞樹
語り手
その目が淡雪の帯の方をじっと見ました。
そして、何か言いかけた言葉とは違う言葉を口にしました。
語り手
【♪静寂】
語り手
「あの わたくし かぎを。かぎを さがしているのです」
「なくしてしまって。とてもとてもたいせつなものですのに」
淡雪
「ええ」
頷く。
語り手
ところで淡雪さん。
淡雪
はう
はい
語り手
なぜか。この女性の言葉にはこの上ない説得力を感じます。
このひとのことばに嘘はない。そんな気がします。
淡雪
ていうか、登場処理してなかったわ
語り手
あっ。
変身段階の宣言も。よろしくおねがいいたします。
淡雪
シーン登場により、 淡雪 のふしぎを+22
シーン登場により、 淡雪 の想いを+22
ただでさえ登場シーン少ないんだから、もらっとかんとな
想いを4使って完全変身
 淡雪 の想いを-4(想い:79->75)
語り手
「あれがないと。わたくしはさとにもどれないのです」
「あれがないと。このとちに わざわいがおとずれるのです」
鹿児川の瑞樹
なにものだろう……
カイト
キツネ狸かと思ってましたがなんだか違いそうな気が
淡雪
「おおよそのところは、存じておりますわ」
もう一度、頷く。
その上で、改めて座布団を勧める。
語り手
「どうかおねがいいたします。わたくしに かぎを かえしてくださいまし」
と、ここで
淡雪さんのおとなっていくつだっけ
淡雪
3
語り手
オッケー
では淡雪さんはこの女性の言葉を疑うことができません。
鹿児川の瑞樹
疑うことができません とはまた臭い感じだな
淡雪
はなから疑う体ではないよ
「どうぞ、お座りを。よろしければぜひお話を伺いたいと。そう、思っていたところでございますので」
語り手
想いを上乗せして対抗判定もできるけど」
しておく? 
淡雪
”何故か”と異常を感じているのだから、しておく
語り手
OKでは目標値は5です。
淡雪
では2上乗せ
 淡雪 の想いを-2(想い:75->73)
語り手
では、何かその視線に怪しげな力がこもっていることに気づけますね。
このひとは、言葉を『信じさせようとしている』。
淡雪
では
「こう申しては恐縮ではございますが」
口を開く。
「わたくしに、そうした術はあまり及びません」
文字とは、ただそのものの想い、言葉を綴るだけのもの。
言って聞かせるようなものではない、故に。
語り手
「ああ……」
女性はため息をつきます。
淡雪
「どうぞ、お座りを。お話がございますのならば、伺いましょう」
三度、座布団を勧める。
静かに、今度はこちらが有無を言わせぬ口調で告げる。
ございますのならば、て言葉おかしいよな
語り手
女性は座りはせずにその横に正座し、三つ指をついて深々と頭を下げます。
「どうぞ どうぞ おねがいいたします」
「そのかぎをどうか くださいまし」
「いつわりを もうしあげたのは あやまります」
ちなみに、女性が頭を下げたその時、店の外で多数の気配がざわめいた。
淡雪
繰り返されるその嘆願に、小さく息をつき
「狐さま、ですわね?」
水を向ける。
語り手
「はい おさっしのとおりでございます」
女性はどこかふわふわとした口ぶりで、しかし先ほどのような煙に巻くような言い方はせずに答えました。
長い長い銀の髪がさらりと零れ落ちました。

カイト
キツネでしたか…
語り手
さっき使った術は《うそつき》でした
カイト
なるほどー
鹿児川の瑞樹
あーー なるほど
語り手
つまりこの女性もあぶらげ見ると……
カイト
耳と尻尾が!
語り手
そしてシリアスが崩壊! 
鹿児川の瑞樹
シリアスは死んだのだ!
ニハル
あっ
語り手
ニハルへの伝言が《うそつき》だった可能性! 
カイト
おお
ニハル
なんだtt
語り手
……ツヅミが泣きます。

淡雪
「お顔をお上げくださいな」
語り手
「なにとぞ なにとぞ いちぞくの……ために」
これは術は使われていませんが、言葉に嘘を感じました。
淡雪
「人伝ではありますが、狸の御大将のお話は伺い、この地に伝わる伝承については書に学びはしました」
「ですが、もう一つのお声。つまりは貴女がたのお話については、未だ伺ってはおりません」
語り手
女性は身を震わせました。
淡雪
「わたくしも、ひとと親しくある身。地に災いあるとなれば、細やかながら力添えもいたしましょう」
「ですが」
微かに声に力を籠める。
「嘘なき真実をお教えいただけるのならば、でございますが」
鹿児川の瑞樹
淡雪さんかっちょいい
語り手
女性は暫く黙っていましたが。
ゆっくりと頭を上げ、それから「失礼いたします」と一言。
すいと立ち上がって玄関の方へ向かいます。
そして。
甲高い狐の鳴き声が通りに響きました。
淡雪はその瞬間、通りに火の玉のようにぎらぎら輝く無数の目を見ることでしょう。
何匹もの狐がこの店の周囲にいたことに、気づけることでしょう。
淡雪
気配は先刻より察している。
特に揺らぐこともない。
語り手
が、その気配は急速に去ってゆきます。
しばしのち、女性は淡雪の方へと戻ってきます。
淡雪
静かに番台に座している。
語り手
「おまたせをいたしまして もうしわけ ありません」
淡雪
「いえ」
小さく首を振る。
「わたくしの我儘にお手間をお掛けいたします」
語り手
「おみぐるしいところを おみせいたしました」
女性は目元をぬぐいます。
「じつは わたくしのむすめが ゆくえしれずで」
「もうずっと ゆくえをさがしているのです」
語り手
【♪グランヴァレンの伝説】
淡雪
黙ってポットから湯を急須へ注ぎ、茶を淹れる。
「ツクハさん、ですわね」
語り手
淡雪の言葉に女性は頷きます。
淡雪
茶碗と、薄く切った羊羹を差し出す。
「お友だちのツヅミさんから、少しではありますが、お話をうかがっております」
語り手
そして、女性はいきさつを切々と語るのでした……
内容は次回! 
語り手
【♪明日への風】
淡雪
はーい
カイト
気になる引きですね
ニハル
ありがとうございました!
カイト
おつかれさまでした~
語り手
ありがとうございましたー
またシーン途中だよ! 

語り手
【♪ボクラノ未来】
語り手
早く帰らねばならないカイトと寂しいうさぎさんを送って行った瑞樹。
飼い主に迎えられ早々と帰るカイト。
残った二人は小学校に入り込もうとし、そこで門に巻き付く謎の糸を目にします。
そこに現れた狸は、それに触れると力を失うと忠告して去ってゆきました。
一方、淡雪。
例の鍵を手に何かが起こるのを待っていると、果たして女性が一人現れました。
女性は不思議な力で「そのカギは自分のものだから渡すように」と言い、それを信じさせようとしました。
彼女が狐であることを見抜いた淡雪は彼女に問いかけます。
この事件について、狐たちが何を思っているのかを。
……
さて、前回のシーンの続きです。
登場などは必要ありません。
淡雪
ホーイ

語り手
【♪黄昏の神話~エルミナージュ】
語り手
女性は相変わらずのふわふわとした喋りで語るのでした。
鹿児川の瑞樹
ふわんふわん
語り手
狐たちがずっと昔からこの地を守護していること。
この地に異常が起きたときは、次の世代の主たるツクハがある程度自らの力で解決することを望まれていたこと。
「あのこは まだとしわかく よわい」
女性は心痛を最早隠そうともせず切々と吐露します。
「にんげんのおおいちで しゅごのにんをおこなえるとは とてもとても」
淡雪
黙って静かに聞いている。
語り手
しかし彼女の心配をよそにツクハはひとりで動き、先日不安定な地のゆがみを正しました。
それで自信をつけたツクハは、新たに開いた霊道の監視と守護にゆき……そして戻ってこなくなったのです。
「だから もう ひゃくねんはまつようにと あれほど あれほど」
よよと泣き崩れる女性。
「わかいいちぞくのものたちは たぬきのしわざであるといい」
「わたくしのことばには みみもかそうとしたいません」
深いため息をつき、ぽつぽつと雨だれのように続いた言葉は途切れました。
鹿児川の瑞樹
ツクハーーー!
カイト
これはなんとも…ツクハちゃん…
淡雪
「ご息女は」
口を開きつつ、胸元からハンケチを取り出す。
「その使命を果たそうと、いつも凛としたお顔で事に臨んでおいででした。そして、その節は手前どももそれはそれは大変にお世話になったものでございます」
「ご立派ですわ」
語り手
女性はうなだれたまま黙っています。
淡雪
「お若いのですもの。足下が疎かになってしまいますのも、致し方の無いところでございましょう」
「道端の小石に蹴躓くということがあるならば、それはわたくしたちのような者がお助けをすれば良いというものでございましょう」
「ひとの世もけものの世も、それが習いというものでございましょう」
「ご息女は、ご立派です」
言い、ハンケチを差し出す。
語り手
女性は暫く黙ったままでした。
やがてぽつりと。
「はじをしのんで もうします わたくしは こわいのです」
「にんげんにかかわる すべてのものか」
「ひととふかくかかわり わたくしのじゅつをやぶるあなたが どうしようもなく こわい」
「そして にくらしくねたましい」
そこに座っているのは人間の女性の姿でしたが、まぎれもなく罠にかかって怯える獣のようでした。

語り手
ここにあぶらげを投入したらどうなるかなーなどと
あぶらげもヒトが作り出したものだよ、カーチャン……
ニハル
きゅう(ry
カイト
饅頭怖いみたいな…
鹿児川の瑞樹
きゅうりはヒトが作り出したようなつくりださないような…… 果たしてどこからを河童はきゅうりと認めるのか

淡雪
静かな瞳で、その様子を暫し眺めたのち、
「ひとが、へぱいすとすの気まぐれによって火をその手にしてより幾星霜。森を後にしたひとの皆さまは、けものとは異なる有様へと進化を遂げました」
「その版図を大きく広げるほどに、あなた方のような皆さまとの間に流れる河は、もうずいぶんな大河となったものですが」
「それでも、その胸の内の心根というものは、決して遠く離れたものではございません。特に、近しい方や親兄弟といったものへと向ける慈しみの心は」
「ひとによって生み出されたわたくしも、貴女さまのお心の内、察して余りあるものがございます」
語り手
「そういうもの でしょうか」
淡雪
「ええ」
間髪を入れず、力強く頷いて返す。
語り手
カーチャンこんな語りにするんじゃなかった。めんどくさい。めんどくさいよぉ! 
鹿児川の瑞樹
がんばれGM~!
カイト
がんばってー!!
語り手
「ひとつ おたずねいたします」
淡雪
「はい、何でございましょう」
語り手
「むすめは ツクハは ひとと あなたがたと あらそったのではないのですか」
「あのみちを ひらいたこと はずかしながら わたしはほとんどなにもしらないのです」
語り手
ツクハ「川の方のお力をお借りして使命を果たして参りました」(ヒトの力やヒトに近い妖の力借りたって言ったらいろいろうるさいからだまっとこっと)
鹿児川の瑞樹
瑞樹以外圧倒的にだまられてーら
語り手
ツクハ(お母さま心配性だし。根掘り葉掘り聞かれて鬱陶しいし)
ツクハ(ヒトの力借りたなんて言ったらまた100年早いって言われちゃうし)
たぶんそんなかんじ。
カイト
ツクハちゃんってば…
淡雪
その尚も娘のことで心配へなきつねの女性の言葉と物腰に、しばしきょとんとしてから
「くす」
小さく噴き出し、口元に指を当ててくすくすと思わず笑ってしまう。
語り手
「あの なにか?」
女性は不安そうにすいっと寄ってきます。
淡雪
しばしくすくすと笑ってから、
「うふふ、いえ、これは失礼をいたしました」
「そうですわよねぇ。ご息女が自らの生まれ育ちを知り、自立をなされると、ついぞ親御さまの目の届かぬところへと行きがちになるもの。色々と気がかりもございましょう」
自らが生まれ落ちて六千の夏と冬を過ごす中で、いつの時代のひとの親が皆、味わったことがあるであろう焦燥。
直接の口が届かぬ折は、よく手紙など、文字に記してそれらを語ったものだ。
それを知る己だからこそ、わかる。
「やはり、きつねのお母さま」
そのことをこの目の前で気を揉む母狐に語り、聞かせ、
「ひとも、あなたがたも、近しい者を思う心に一つの違いもございません。そのこと、わたくしが請け負いましょう」
「その事実が、わたくし、とても嬉しくて、微笑ましくて」
と、思わず笑ってしまったことを詫びた。
「そして」
「大丈夫。ご息女は、ひとの皆さまとも、他の妖の方々とも、決して争うこともなく、それはもう堂々とお勤めを果たされたのですよ。どうぞ、ぜひ胸をお張りになって、ご息女がお戻りの暁にはたっぷりと褒めてさしあげてくださいな」
語り手
六千年の貫禄。
鹿児川の瑞樹
圧倒的貫禄。
カイト
きつねのお母さまはおいくつなのだろう…
語り手
たぶん六千年は生きてない
カイト
さすがにそうですよね…
語り手
割と若い方だと思うんだわねカーチャン
親子そろって無理してる感
鹿児川の瑞樹
淡雪さんと対話してると若そうな感じはしますわね
カイト
ですねえ
鹿児川の瑞樹
二人とも気を張っちゃってるのかあ……
語り手
ああ、ツクハの方はみんなのおかげでもうそんなことないんだけどね。
語り手
「そうなのですね……」
女性は目頭を押さえました。
「むすめは……」
「もうすこし はなしを しておけばよかった」
淡雪
「これから、たくさんお話をなされればよろしいではございませんか」
語り手
「ありがとうございます ひとがつづるこころのおんかた」
「ああ おねがいいたします」
「そのかぎを むすめをすくうために」
「おかしねがえませんか」
淡雪
「ええ、どうぞ皆まで仰られずに」
「こちらは、お返しいたしましょう。そして、不肖この淡雪。及ばずながら力添えをさせていただきましょう」
帯の中から、透き通る石を取り出す。
語り手
「わたくしは たぬきとも ひととも あらそいたくはありません」
「ただただ むすめをもういちど だきしめたいばかりの おろかなははおやです」
淡雪
座布団から立ち上がり、母狐のそばへと膝をついて、彼女の手をとる。
そこに、白手袋の手から石をそっと握らせ、その手を両の手で包み込む。
「わたくしが知る限り」
「母とは、きっと皆そういうものなのです。決して愚かしいことなどございません」
彼女の目を見たまま、ゆっくりと首を振った。
語り手
女性の金色の瞳からとめどなく涙が溢れます。
「ありがとうございます」
細い指で石を握りしめ、涙に震える声で言います。
淡雪
その礼に、改めて首を振り、彼女が落ち着くまで、白手袋の手でその背を撫でてやる。
語り手
といったところで、シーン閉めようか。
淡雪
はーい
淡雪
夢2点一気にあげちゃおう

語り手
【♪花咲谷】
語り手
さて、じゃあ成長させます? 
淡雪さんは母狐さんとの出会いがありましたので! 
アピールタイムです。
きつねさんは「おとな」で。
淡雪
では人間代表の体でお話しましたので、こちらもおとなで。
語り手
淡雪に「尊敬」をとりましょう。
淡雪
同じく
お名前は?
語り手
ナマエハマダナイ
淡雪
マダナイさんね
ニハル
マダナイ
淡雪
自分の娘に名を与えるくらいだから、自分にも名前あるんじゃないの?w
語り手
語り手がかんがえるの忘れてただけなの
月華にしよ
淡雪
読みはゲッカ?
語り手
そうね
淡雪
ツクハナとか?
娘と読みがかぶる
語り手
娘と混ざってわけわかんなくなるからゲッカにしよう
淡雪
りょ
語り手
千年狐月華
淡雪
そう考えるとつくづく淡雪の6000年て大概だな
語り手
ものすっごい妖狐でも3000年くらいじゃなかった? 
淡雪
そうだねぇ
語り手
淡雪への尊敬を3に。夢10消費
淡雪
こちらも同じく
で、16残るからー
瑞樹を5に上げて、開通
あとはニハルも5に
語り手
開通おめでとう
ニハル
ありがとうございます!
鹿児川の瑞樹
お、淡雪さんありがとう
淡雪
つながり強化 淡雪 の夢を-25(夢:26->1)
10ずつもらいます
鹿児川の瑞樹
こちらもいただけるんだっけこれ>開通ボーナス
淡雪
そうだね
鹿児川の瑞樹
では、ふしぎと想いがどちらも114になります。
鹿児川の瑞樹
変な姿勢でやってたら足がシビシビしてプルプルしてる
淡雪
ヨガ
鹿児川の瑞樹
ヨガパワーだったのかこれは
ニハル
ヨガしてたんですね…
語り手
手足が伸びるインド人が頭の中でうるさいので何とかしてください。
鹿児川の瑞樹
右へ >GM
淡雪
くお~ぶつかる!
語り手
くおー ぶつかるー! 
カイト
ww
ニハル
わらう>インド人を右へ
語り手
では終了かな? 
淡雪
OK

語り手
さて。瑞樹はあの後どうしたんでしょう。
鹿児川の瑞樹
とりあえず淡雪と作戦会議じゃあ、とばかりに店へ戻ります。
淡雪
結局淡雪からの呼び出しはかからなかった
便りが無いのは良い便りということか
鹿児川の瑞樹
ニハルさんは帰ったんだっけ?
語り手
確か送ってもらってた
玄関でポイッされてた
語り手
ではその時にはもうママァンは帰っております。
淡雪
えっ、事情聴いて協力しようと思ったのにw
語り手
ああー
それじゃあいてもらう? 
淡雪
そうだねぇ
語り手
あ、ええとね
淡雪
お茶淹れなおして
二人でお茶会してる
語り手
カタリテ的な都合で、身内の説得してくるからってママァン一回帰ります。
鹿児川の瑞樹
タヌキのかおりをぷんぷんさせた瑞樹が戻って「ホワッ」されんやろか
淡雪
無事か淡雪!?って来たら二人でのんびりお茶しばいてる
なるほど
語り手
このままほっとくと若いヤツが短気を起こすかもしんないからね。
いきなり狸のニオイもまずいだろうけど、瑞樹さんは前回娘に協力してくれてるから。
鹿児川の瑞樹
若いテポー玉がカチコミにいっちゃうかもしれないのか
淡雪
一緒に着いて行ってやんなくて大丈夫かな
語り手
言ってしまうとそこまでは心配しなくても大丈夫です。
鹿児川の瑞樹
なるほどなるほど。じゃあ戻ろう。
淡雪
了解
じゃぁ淡雪が一人で文庫本読みながらお茶をすすって待っている
語り手
じゃあ翌日また来ますって言って去っていったあとに瑞樹さん戻って来たってことで。
語り手
ロールプレイするならシーン作るし
共有した、だけで済ますなら翌日に飛ばします。
淡雪
「あら、おかえりなさいまし」
読んでいるのは文庫本でなくて、絵本『てぶくろをかいに』にしよう
にこにこと瑞樹を出迎えるよ
ちゃうRPなしで飛ばす?
語り手
瑞樹さんどーする? 
鹿児川の瑞樹
せっかくだから軽く会話はしておくかな。
語り手
OKそれでは
鹿児川の瑞樹
さらっと「んでどうする?」という認識合わせしとこうかと。
語り手
折角だからちょっとしたイベントを全員に入れておこうか
というわけでまず淡雪・瑞樹ペア、出現してください。
時間は夜。
淡雪
にゅにゅにゅにゅ(生える
シーン登場により、 淡雪 のふしぎを+27
シーン登場により、 淡雪 の想いを+25
 淡雪 のふしぎを-2(ふしぎ:116->114)
半分変身
鹿児川の瑞樹
シーン登場により、 鹿児川の瑞樹 のふしぎを+22
シーン登場により、 鹿児川の瑞樹 の想いを+27
にゅっにゅっにゅー。
語り手
おやこんなところにチンアナゴが。
語り手
【♪蛍火の里】
鹿児川の瑞樹
こちらも外を歩いてきた流れで半変身くらいで入ってきます。
ふしぎと想いから2ずつ消費。
変身により 鹿児川の瑞樹 の想いを-2(想い:141->139)
変身により 鹿児川の瑞樹 のふしぎを-2(ふしぎ:136->134)
語り手
瑞樹はなんとなーく狐の大物が来てたのかなというのは感じられるでしょう。
周辺きつねの足跡だらけでしたし。
淡雪
ではあらためて。
「あら瑞樹さん。おかえりなさいまし」
読んでいた本、珍しく文庫本ではない絵本から顔を上げて出迎える。
鹿児川の瑞樹
「邪魔するぜ。狐の来客か? その様子じゃァ、ツクハじゃなさそうだな」
淡雪
本を閉じ、眼鏡を畳んでその上に置く。
「ええ、ツクハさんのお母様が」
語り手
ちなみにおかーさん鍵は置いて行きましたよ。
淡雪
お、了解
では大切に帯の中にしまっておこう
責任を持ってお預かりしよう
鹿児川の瑞樹
「ほぅ、そりゃまた。何があったか聞かせてもらおうじゃねえか」
「こっちもちと、作戦会議がしたくてな」
淡雪
「はい、承知をいたしました」
言いながら、座布団を勧め、茶を淹れながら、
鹿児川の瑞樹
「おお、ありがとよ」
淡雪
「ところで、瑞樹さん。貴方はお子様はおいででしたかしら?」
と、唐突な問いから、淡雪は話し始める。
ひとと変わらぬ、先の明るい母の悩みを持つ狐の話を。
己が永い時の中で見てきた、連綿と受け継がれる親と子の話を交えながら。
もちろん、彼女とその周りの事情も含めて、彼女が今なぜこの場を離れたかについても。
先の明るい、はちょっと違うか。
まばゆいばかりの母の悩み、にしておこう
語り手
瑞樹さんにお子様が!? 
カイト
衝撃の展開ですね
語り手
いてもおかしくない感じの落ち着きではある。

鹿児川の瑞樹
「ガキなァ。一人居るっちゃァ居るが、川の先に行っちまった。何処に居るかも知らねぇや」
語り手
いるんだ!? 
カイト
いた!!
ニハル
居た!!!
鹿児川の瑞樹
居てもおかしくなさそうだったからはやした!
語り手
はえた! 
カイト
おおー
淡雪
「あら。それはそれは。意外と申し上げるべきかしら、それともなるほど、と申し上げるべきかしら」
鹿児川の瑞樹
「どっちでもいいぜ。河童の子と親なんざァ、そう大したもんじゃない」
「……成程なァ。その調子からすると、もう嘘ってこたァなさそうだな」
淡雪
「ええ。少なくとも、わたくしは疑ってはおりませんわ」
「どうでしょう。おっしゃりようからすると、わたくしがこれまでに見たことのある男親というものは、河童でなくても大概そのような仰りようをされるものですから」
鹿児川の瑞樹
「そんなもんかい?」
淡雪
口元に手を当てて、くすくすと笑う。
「ええ。きっと」
語り手
見た ってのは、文字に綴られたことのある ってことかなぁ
淡雪
古くはそうで、つぐももになってからは、自分でも見ているだろうね
鹿児川の瑞樹
私的な書簡とかでありそう。>そういった
語り手
「うちのサルの浮気酷いんです何とかして」ってのも見てきた御方と考えるとすごいぞ。
淡雪
「きっと皆さまむずかしく考えすぎなのですわ」
鹿児川の瑞樹
「淡雪が言うなら、そんなもんなのかもなァ」
淡雪
「ひともけものも、そう変わりはいたしませんのに。難しく考えて、無理に分けて考えてしまうのは、ひともけものも、大人の癖なのかもしれませんわねぇ」
鹿児川の瑞樹
「そらそうだ。大人は考えるもんだろ。考える、頭の中で言葉にするってなァ…… 分けることだ」
淡雪
「難しいものでございますねぇ。でも、タクヤさんやツヅミさん、ツクハさんを見ていると、そういった心配はどこ吹く風、といった体でございますし。それもまた、ずっと続くひともけものも変わらぬ営みなのでございましょう。それならば猶のこと、心配はいらないのかもしれませんね」
鹿児川の瑞樹
「だといいもんだなァ」
カイト
年上組の会話はカッコいいなあ
語り手
なんかこういう場面って名台詞連発してくれるからいつ夢投げるか迷うんだわね! 
カイト
ほんとですよ!!
ニハル
わかる!
鹿児川の瑞樹
「さて、そらァともかくだ。ツクハの母親を手助けするに異論はねェが、狸の親父との約束はどうするかね」
淡雪
「ええ、そこなのでございます」
少し顔を引き締める。
鹿児川の瑞樹
「一応、話を聞いた感じ、狸はこっちの様子をそれほど細かく見てそうにゃァなかった」 と、学校で会った狸と、謎の糸の話をします。
淡雪
「わたくしが気になりますのは」
鹿児川の瑞樹
「おう」
淡雪
「ゲッカさんは、何某かのよろしくないことに巻き込まれたやも知れない、ご息女をお助けするために、この鍵がご入用と仰っておいででした」
帯の上にそっと手を当てる。
「一方で、狸の御大将におかれましても、この鍵がご入用とのこと」
「……それは、何故でございましょう」
「わたくしどもは、まだその下りを伺ってはおりませんよね」
鹿児川の瑞樹
「おう、それだ。それなんだよ」
淡雪
「そのあたり、御大将にお話しを伺うわけには参りませんか」
鹿児川の瑞樹
「そうさなァ。何も持たずに言って”聞かせろ”っつっても、下手ァすりゃ鍵を手に入れたことが知れるだけだ」
「何か、口を割らせるに足るもんがありゃァいいんだが」
淡雪
「いっそ、鍵を手に入れたことをお伝えしてしまうというのは……いかがでしょう」
少し悪戯っぽい笑みを浮かべる。
語り手
【♪通い合う心と心】
鹿児川の瑞樹
「ほう」
「鍵を渡してもいいが事情を聞かせな、といくか?」
淡雪
「ええ」
にこりと頷く。
「わたくしどもは鍵を手に入れた。そして、ゲッカさんのご事情を伺いました」
「お話を伺う限り、わたくしどもとしましては、ゲッカさんに鍵をお渡しするのが、筋というものでございましょう」
「果たして、そうしてしまって良いものでしょうか。御大将に伺ってみるというのは」
鹿児川の瑞樹
「折角四人いるんだ。誰かに預けといて、誰かが交渉の場に出るってなァ悪くない」
「あァ、全くだ。渡してほしけりゃ、お前らの事情も吐け、ってこったな」
語り手
策士。
淡雪
「ええ、ええ」
「ちょっと意地の悪いお話ではございますが」
鹿児川の瑞樹
「いいやいいや、誠実だろう。俺らァなんにも嘘をついちゃないわけだからな」
「親切なもんだ」
淡雪
「うふふ、左様でございますねぇ」
口元に手を当てて、うふふと笑う。
鹿児川の瑞樹
「さァて、そうなりゃ方針は決まりだな。ニハルとカイトにも話を通して、いっちょ交渉といくかね」
淡雪
「ええ、そういたしましょう」
語り手
【♪明日への風】
語り手
人を化かす狸を化かす計画が持ち上がる、そんな夜。
もう少し夜は続きますが、それはまた次回! 
鹿児川の瑞樹
じかい!
淡雪
自戒
ニハル
磁界
鹿児川の瑞樹
慈海
語り手
ニハルカイトの小シーンは次回冒頭にやろう。
カイト
了解でーす
ニハル
ha-i! 
カイト
はっ、出遅れた!!
淡雪
しまった
瑞樹さんがせっかく報告してくれた学校の糸に触れてなかった
語り手
あ。
鹿児川の瑞樹
そこは共有したということで。>糸
淡雪
とりあえず聞いたのは間違いないから、
次回からの交渉とかで使わせてもらおう
語り手
月華さんにはもーちょっと分かりやすくしゃきしゃき喋れと。言いたい! 
鹿児川の瑞樹
いやいや、あの喋り方が狐っぽくてようございました
語り手
ありがとうございました


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ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。