つながり
語り手
さてさて
二和を後にしたところで、まずは繋がり強化だ
登場はしたけれど、とりあえず二和組は今回対象にならないんだ、すまない
シロ
はーい
風馬
おっけー
シャーリー
じゃあ和樹さんに結ぼう。
妖怪縁結びになります。
夢を5消費して和樹さんへのつながりを2にしますわ~!
高瀬川の和樹
お、じゃあシャーリーに返そう
語り手
ゆりから和樹と風馬に
高瀬川の和樹
おおー、めっちゃ結んでもらえる
シロ
ふーちゃんかなー
風馬
シロにおかえしー

語り手
ではでは
軽井沢へと移動いたします
また車中からなんだけどね
お時間は昼
ここからはコスト消費をお願いいたします
シャーリー
先に登場処理しますね。
じゃあ小さな翼状態になるのでおもい6消費。
高瀬川の和樹
完全変身で登場、おもいから8消費します
シロ
人前で喋る必要があれば変身するけど、とりあえず毛玉状態でいようかな。
風馬
怪獣とウルトラマンいるなら半変身でもいい気がしてきた。
おもい4ふしぎ2消費で!
高瀬川の和樹
確かに……? >怪獣とウルトラマン
語り手
せやろか
シロ
わんわん(せやせやー)
語り手
これ、明るい曲かなぁ……
PROのBGM扱いづらいな……
高瀬川の和樹
試聴できないのがなぁ
語り手
でもこの曲はいいかも

語り手
キャンピングカーは、二和を後にして、また走り始めます
今朝、おきた出来事にちょっとだけ固くなっていた雰囲気も、あの街に出会ったみんなとの再会で、少し元気付けられたような気がします
道は、大きな川に沿って、山の際を抜けて行きます
シロ
てれぴんにまたあの巨人が映らないかなぁ、とソワソワしてる。
高瀬川の和樹
「さて、嬉しい再会の後は、怪獣のいる場所へ突撃、って訳だ。身震いすんねぇ」ちょっとヤケなのか、車内なのに遠慮なくVAPEを咥えて車を走らせる。
「あの再会をフラグにゃしたかねぇなぁ」
シロ
「ふらぐ?」
フラッグのような尻尾をぱたぱた。
高瀬川の和樹
「ああ、何でもねぇ」
シャーリー
「ふらぐ……」
ゆり
「また変なこと言わないの。
別にあれと喧嘩しに行くわけないんだから」
高瀬川の和樹
「悪い悪い」
風馬
「そうだぞ。まだなんにもないしな」
しぼうふらぐ
風馬
ハハっ、和樹は心配症だなぁー
シロ
えっとね、あたしね、このたびがおわったら、お方様とケッコンするんだー
シャーリー
えっ
えっ???
シャーリーさん動揺。
高瀬川の和樹
みんなのアイドルお方様の結婚報道ですって
風馬
くそっ、犬科のアドバンデージが
シロ
抜け【駆け】

高瀬川の和樹
「まぁそうだな。あんなん狸の大将でも投げ飛ばせねぇや」
語り手
「……ぶしっ」
どこかの山で狸の大将がくしゃみをしたような気がしました
ツヅミ
「お父さん、風邪?」
風馬
大分遠いな!
語り手
道は緩やかにくねりながら、山に張り付くようにして伸びます
やがて
左手の方に、川を通せんぼするように大きな壁が見えてきました
風馬
ダム!
シロ
黒部ダムかしら
シャーリー
わーい
あ、良いところだ。
高瀬川の和樹
「お、でけぇダム」
ゆり
「八ッ場ダムね」
シロ
八ッ場ダムだった
風馬
「みずうみだ……だむ?」
ゆり
「人の世では、少し前に色々騒がれた代物よ」
シロ
「あんなでっかいかべ、どーやってたてたんだ?? あ、だいだらぼちか!!」
ゆり
「ちょっとずつ、下から壁を作っていったのよ。人が作ったの」
風馬
「下から? でも水の中だぞ」
シャーリー
「……?」
そうだそうだー!
風馬
河童じゃあるまいし
語り手
キャンピングカーが壁のある辺りを抜けると、その向こうには、今度は突然大きな湖が広がっていました
シロ
「うみだーーーー」
風馬
「うみみたいだ!」
ゆり
「元々は、ここはただの谷で、小さな川が通っていたのを、あの壁を作って通せんぼして湖にしちゃったわけ」
風馬
「そうなのか!」
シロ
「ふわー???」
風馬
「でも川を通せんぼしたら河童がこまらないか?」
シロ
「サケもこまっちゃうぞ」
シャーリー
「サケ……」
高瀬川の和樹
「まぁ、な」
シロ
おかさなをカタパルトでスポーンと上に運ぶ動画を最近見たなぁ。
風馬
サケの放水口登り!
ゆり
「どうなのかしらね……。河童どころか、そこに元々住んでいた人も、引っ越しをしなきゃいけなくなって大変だった、って聞いたわ。
そういう話は、ダムのあるところそれぞれであるみたいだけれど」
シロ
「ふわーーーーー! ヒトもでかくなるんだなーーーーーー!」(わかってない)
たべたい
シャーリー
氷頭食べてみたいなぁって変なことを考えてしまった。
よくないよくない。
氷頭とフキノトウ難民になってる。
風馬
フキノトウ!
シャーリー
フキ味噌作ってみたいのとフキノトウの天ぷらもおいしそうで

シロ
「どうしてそんなイジワルするんだ??」
シャーリー
「本当にそうですね……」
高瀬川の和樹
「やる理由があんのよ。……意地悪したくてする訳じゃねぇさ」
ゆり
「飲み水を貯めるためだったり、電気を作るためだったり……まぁ、色々ね」
高瀬川の和樹
「そうせにゃあ、川が暴れて人が沈む。そういう事もある。
後は単に、人は魚の声を聞かれんからな。……後になって、魚らが困ってんの見てから、はじめて困るんだなって気づくのさ」
ゆり
「そうねぇ。
でも、“それをしたい!”って思ったら、あんなとんでもない壁を作って、湖まで拵えてしまうのだもの。
人っていうのは、集まると本当にとんでもないことをやってのけるものだわ」
高瀬川の和樹
珍しくゆりにすっかり解説を任せていた和樹は、前を向いたまま、珍しく言葉少なく言って水蒸気の煙を吐いた。
シロ
「そーかーすごいんだなヒトってー。
デンキないとこまるんだもんな」
高瀬川の和樹
「ああ」
ダムと人ともののけと
シロ
和樹さんが日常使ってるスマホだって、デンキで動くんだもんな……
風馬
ダムエピソードのある批判的じゃない映画って結構当たりで……
高瀬川の和樹
和樹は川の生き物でも文明世界の人間でもあるから、ダムが絡むと大層複雑な顔になる
シロ
どっちの理屈も分かっちゃうし、どちらの恩恵も受けてるもんな。
高瀬川の和樹
どちらの声も聞けますからね。どちらにも立てない。複雑ゥ。

風馬
「みずうみってつくれるんだな」
ゆり
「すごいけれど、変な生き物ね。人って。
私なんか、生まれも育ちも人依存だから、なんだか複雑だわ」
風馬
「ゆりはたいへんだな」他人事
シロ
「ヒトってヘンだ。ヘンなのになれたとおもったら、もっとヘンなのがわかるんだ」
高瀬川の和樹
「人が変な事せにゃ、お前は生まれんかったものなあ」
ゆり
「そうねぇ。人が暮らしを良いものにしようとした結果だからね」
シャーリー
「……ライチョウさんいますか?」
マイペースにしている。
ゆり
「雷鳥は、もっと高いとこに行かないといないわ」
シャーリー
「そうですか……」鳥つながりだからちょっとだけ挨拶したかったんだ。
ゆり
「彼らは運動が苦手だけれど、目一杯高いところまで退いて言った結果、生き延びた一族だからね」

語り手
キャンピングカーは、キラキラと光を照り返す湖を左手に見ながら、時折その湖を渡るようにかけられた、それはそれは大きな橋を渡りいながら走ります
シロ
「でっかーーーーー!」
さっき聞いた話はスカッと忘れて、ただただ巨大な湖に興奮してる。
語り手
やがて、青色の看板が見えてきました
風馬
嬬恋、よめない……
高瀬川の和樹
「ま、いいや。嬬恋ねぇ、こうやって見ると難読だな」
大きく煙を吐いて、意図的にダムの話をその場から追いやる。
ゆり
「あら、草津……」
風馬
「しってるのか?」
ゆり
「これまた有名な温泉地よ。伊香保みたいにね」
シロ
「オンセン!!!」
風馬
「おんせんか!」
高瀬川の和樹
「温泉で有名だぜ。一度間違って滋賀の草津行って恥かいた」
シロ
和樹さんたら
人間みたいなミスを……
高瀬川の和樹
プレイヤー10代の頃の思い出>間違って
ゆり
「それはまた随分と寄り道をしたものね。
ぜひ寄って行きたいけれど……」
風馬
でも昔は草津温泉っていう名の銭湯が
くさつちがい
シャーリー
あちこちに草津って名前があるのが悪い(悪くない)
高瀬川の和樹
爬虫類とな 面白そう>草津熱帯園
シロ
草津熱帯圏に是非……
高瀬川の和樹
群馬の草津温泉から湯の花取り寄せてアレコレしてたんでしたっけ>銭湯
シャーリー
似たような感じのこちらのPLの恥ずかしい話をあとでしますね。
高瀬川の和樹
おっ間違い話の流れ

ゆり
「残念だけれど、目的地とは違う方向よ。和樹、もう少し行ったところの大きな交差点、左折ね」
シャーリー
「温泉……」
高瀬川の和樹
「おう」
シロ
「オンセンいけないのかー」
ゆり
「我慢我慢。軽井沢にも温泉あるから」
語り手
流れてゆく車窓の向こうに
『浅間酒造観光センター』
という建物が見えてきて、それを見たゆりが
ゆり
「お酒!」
語り手
と、立ち寄りたがったのを、我慢させられたりしながら
シロ
よっぱらいうんてんはだめだけど、よっぱらいぐるまはゆるされるのでしょうか。
シャーリー
あかんと思います(真顔)
シロ
だめかぁ。

語り手
やがて、大きな交差点を左へと折れて、山を駆け上がって行きます
シロ
「ぐねぐねー♪ ぐねぐねー♪」
語り手
天気はよく、晴れ渡った空を背景に
『メロディーライン』
の看板
シャーリー
中々鳴らないメロディーラインさんだ
風馬
「めろ……なんだ?」
シロ
「めろん!!」
高瀬川の和樹
「お、うまく鳴るかな」
語り手
風馬がふと漏らした疑問に答えるように
ゆり
「制限速度を守って走るのがコツよ?」
和樹の言葉に、ゆりもひっそりと微笑みます
高瀬川の和樹
「面白ぇ発想だわなあ」
シロ
「???」
首かしげてる。
風馬
「はしるとなる……?」
語り手
やがて、突然、キャンピングカーの中に音楽が流れ始めます
高瀬川の和樹
「おっ、いけそう」
シロ
「ピャッ!?」
突如聞こえた巨人の声に4びっくり。
シャーリー
「……!?」
語り手
それは『おお、まきばはみどり』という歌のメロディでした
風馬
「ラジオついてないぞ、へんだ」
シロ
風馬の足の間に埋まって震えてる。
高瀬川の和樹
悪戯っぽく笑ってゆりに視線を送る。乗り物の話だし語るんじゃねえのか、と言うように。
ゆり
その視線を受けて、ゆりがくすりと笑います
メロディーラインを抜け、音が聞こえなくなったあたりで
「どう? びっくりした?」
背後のキャビンを振り返り。
シャーリー
「今のは……何だったんですか……」
風馬
「シロがまるくなった」
シロ
ガクブル
ゆり
その足元でボールのようになっているシロを見て、あらあらと笑い
「別に妖術でもなんでもないわよ。
ほら、今も、車が走っていると、ゴー、っていう音が少しするでしょう」
風馬
「風の音だな!」ロードノイズはしらない
ゆり
「違うわ。タイヤが道路とぶつかったり擦れる音よ。
それを利用して、あらかじめ道路にわざと溝を掘って、わざと音楽に聞こえるように拵えてあったのよ。
いわば、大掛かりな楽器の一種ね」
シャーリー
「楽器……」
シャーリー
物理学って不思議。
風馬
「道路が、音をか」
高瀬川の和樹
「そういうこと」
ゆり
「さっきのダムも凄かったけれど……
これも、人の作ったものよ。こういうのは楽しいわね」
シロ
「でかいひとのこえじゃないのか……」
ダム造った奴が歌ってたのかと思った。
風馬
「そうか、みちが……」
風馬
鳥頭には難しい
シャーリー
俺が真の鳥頭だ。
高瀬川の和樹
「ああ。楽器だって指で弾いたり擦ったり、叩いたりして鳴らすだろ。似たようなもんってことさ、大掛かりだがな」
ゆり
「人って、本当に何かを作ったり生み出すのが好きよねぇ」

語り手
そんなことを話しながら走っていると
やがて、ずっと遠くの方に大きな山が見えてきました
風馬
「あおいやまだ!」
ゆり
「見えたわね。あれが浅間山よ」
風馬
よく噴火するやつ
ゆり
活火山だからね
シャーリー
浅間山荘……。
シャーリー
「わぁ……!」
ゆり
「あれの麓が、この間ウルトラマンがドタバタやってた辺りよ」
シャーリー
へぇ!
高瀬川の和樹
「あんときゃあいつらに目がいって山なんか見てなかったが、こうやって見ると綺麗なもんだなぁ」
ゆり
「そうねぇ……」
シロ
「いないかなー」
きょろきょろ。
語り手
残念ながら、ウルトラマンたちの姿は見えていませんでしたが
ゆり
「あら」
ゆりが小さく声を上げました
語り手
見ると、走る道の左手に
『鎌原観音堂』『資料館』
という看板が立っているのが近づいてきます
ゆり
「鎌原、か」
高瀬川の和樹
「ん?」
ゆり
「ん……」
ゆりは、少しだけ静かな顔で道の前の方を見遣り
「知らない? 鎌原村と浅間山の話」
シャーリー
「知りません……」
シロ
「しらないぞ」
シャーリー
「有名……なんですか……?」
ゆり
「まぁ、アンタはね」
シャーリーとシロの言葉に、少し困ったように笑います
高瀬川の和樹
「俺も知らんな。何があった?」
風馬
「なんのはなしだ?」
ゆり
尋ねられ、ゆりは少し、黙ったあと
鎌原観音堂、という看板が後ろの方に離れて行ってから、口を開きました
「浅間山ってのはね、火山なのよ」
シロ
「どっかーん、てひをふくやつか」
風馬
「シロしってるのか」
シロ
「それくらいはしってる!!(フンス)」
しってる理由
シロ
北海道のシナリオ外で雌阿寒岳の話を聞いた。
たぶんきつねさんあたりに、「雌阿寒岳が噴火したらここら一帯吹き飛んじゃうんだぞ」って脅された
(小学校の時のリアルの記憶)
高瀬川の和樹
リアルの記憶!
シロ
一週間はガクブルしてましたね。

ゆり
「ええ、そうよ。
山がね。火を吹いて、熱くやけ溶けたドロドロの岩を噴き出すのよ。
その力は凄く強くて
今、遠くに見えているあの山のてっぺんから、ここまで、その溶けた岩が流れてきたそうよ」
風馬
「こんなとおくにか!」
ゆり
真面目な顔で、ゆりは頷き
「その頃、ここに住んでいた村の人たちは、それから逃げるために高いところにあった、観音様……さっきの観音堂まで、長い階段を登ったとか。
その長い階段も、もうあと少しで観音堂に辿り着いてしまうほどの高さまで、溶けた岩―――溶岩に埋まってしまったという言うわ」
風馬
「あぶないところなんだな」
ゆり
「……」
シロ
「とけたいわのうみ!!」
高瀬川の和樹
「……」
ゆり
「……やがて、ずっと後の時代になって
その岩は人が調べるために掘り起こされて、今はその長い階段も全部見えるようになったけれど
その岩の中から、人をおんぶした状態の、女の人の骨が出てきたそうよ」
シャーリー
「……」
怖いねぇ!?
ゆり
「年老いたお母さんを背負って逃げようとして、後一歩のところで、溶岩に飲まれてしまったんでしょうね」
高瀬川の和樹
「置いて、行かれんかったんだな……」
ぽつりと、小さく呟いた。
シロ
「……」
シャーリー
「……」プルプル。
語り手
少し静かになった車の中に、ゴー、というかすかな音が鳴っています
風馬
「そうか……」
シロ
「……コワイ。あれだいじょうぶなのか?」
ゆり
「浅間山は今も活動中よ。まぁ、ここ数百年は大人しくしてるけどね。
……人、ってのはおかしなものねぇ。
こうして、山や森を切り開いて、自分が住むところを広げて
川を堰き止めるほどの壁を作って、湖を作るかと思えば、コロっと自然にやられちゃったりする。
まるで、自然と戦っているみたいだわ」
シャーリー
ヴッ
シャーリー
「……そうですね……」
シロ
「ケンカはよくないぞ……」
高瀬川の和樹
「そこにありてぇだけよ、人間も。ただ、諦めが悪いだけさな。
諦めが悪すぎて、此処まで来ちまった……
そんなもんなんじゃねえかなあ」
ゆり
「そんなもんかしらね。
でも、ま
その諦めの悪さのおかげで、人から生まれたあたしと、自然から生まれたあんたたちが、こうして楽しく旅ができているんだと思えば……まぁ、悪いことだけじゃないのかもしれないわねぇ」
シロ
「むつかしい……」
ニンゲンはわけわかんなくてしぶといらしい。
あととりあえず火山はコワイ。
高瀬川の和樹
「はは、そうかもしれんなぁ。ま、俺は河童なので、今が楽しけりゃあいいや」わざとらしく言って、前を向く。
シロ
「ヒトがいなかったらゆーちゃんはいないし、すねこすれない!!」
風馬
「にわとりもひとといっしょだ!」
ゆり
「なるほど、あんたたちにとっちゃ死活問題ね」
ゆりは小さく肩をすくめて笑いました

シロ
ツバメもヒトへの依存度が高い鳥だし、人と関わってないもののけが実はいないな。
和樹は……うん。
風馬
人いないと尻子玉取れないし……
高瀬川の和樹
なるほど、人間から遠い(人に飼われている動物がいない)わりに、人間に依存していない動物/物の怪もいないんだ これは面白いパーティ
高瀬川の和樹
和樹は…… うん。
シロ
和樹は種族としてはニンゲンを必要としていないのに依存度が最も高い不思議。
風馬
むしろ当人が最も人間
高瀬川の和樹
せいぜい尻子玉ソースくらいにしか必要でないはずなのに当人がだいぶん人間。
シャーリー
うん

語り手
キャンピングカーは、静かに走ります
やがて、また青い看板が見えてきました
風馬
「さっきより字がたくさんかいてるな」
語り手
鬼押出しに向かう道と、中軽井沢へと向かう道、らしいです
そして、そのあたりまでやってくると
道のあちこちに、お巡りさんの姿が見てとれました
高瀬川の和樹
「物々しいな。件の怪獣の絡みかね」
ゆり
「ええ、きっとそうよ。
この間の映像から考えると、連中がドタバタやってたのは、鬼押出しの方だし。
和樹、ここで足を止めてのんびりしてて、突然出てきたあいつらに踏まれでもしたらたまらないわ」
シャーリー
「……」
設楽
高瀬川の和樹
「やべぇな。そりゃ勘弁だ」
シャーリー
「早く行ったほうが……いいんですかね……」
ゆり
「ここは真っ直ぐ抜けて、一度中軽井沢から旧軽井沢あたりまで下りましょう」
シロ
ペチャンコのティッシュ箱を思い出して震え上がる。
高瀬川の和樹
「おうよ、了解」
語り手
辺りには、ウルトラマンや怪獣を見にきたのか、人の姿も多く見られます
お巡りさんが、そんな人たちに帰るように説得している横を、キャンピングカーはすり抜けて、山道を下る道に入るのでした
ゆり
「ほんと、人ってよくわからないわ……」
風馬とシャーリーの言葉と、そんな呑気な人たちの姿に、ゆりはもう一度、そう呟くのでした
風馬
「なんだ、あいにきたんじゃないのか?」
シャーリー
「……でもつぶれるのは怖いです……」
高瀬川の和樹
「会いにきたはきたが、上から不意打ちは困るだろ。まずは態勢を整えるのよ」
ゆり
「そう言うこと。
あと、ここから道ぐにゃぐにゃだからね。酔わないように、ちゃんと前見てなさいよ」

語り手
と言ったところで、本日はここまでといたしましょう
シャーリー
ありがとうございました!
シロ
ありがとうございました!
風馬
お疲れ様でした!
高瀬川の和樹
お疲れさまでした!
語り手
こういう会話したかった回でした

シャーリー
潰されるのは勘弁。
リーさんもそう言ってます。
風馬
元から平たいオレ
高瀬川の和樹
風馬くんはむしろ足の形に曲がっちゃうんじゃ
シロ
ぐにゃあ
風馬
3万5千トン相手だと曲がるどころか箔になってまう
高瀬川の和樹
一反風馬くんになっちゃう
語り手
風馬箔
高瀬川の和樹
ペナペナペナ


コメント By.

ゆうやけこやけ

第一~二話『龍の眠る滝』『ともだち』
第三話『ふしぎなともだち』
第四~六話『ふたりのかげ』『たそがれのまど』『とびらをひらいて』
第七話 『さくら咲く頃』
第八話 『ふたりの娘』
第九話『みあげればそこに』
第十話『旅するゆうこや』 1 2 3 4 5 6
番外 こどもとTRPG 準備 『まいご』 『たからもの』 『化けニャン』

これは『インコグ・ラボ』が権利を有する『ふしぎもののけRPGゆうやけこやけ』の二次創作物です。