TRPGリプレイ Zephyranthes 第四話 『泣き笑い聖母像』1

SCENE 1
SCENE 2
SCENE 3
SCENE 4
SCENE 5
SCENE 6
SCENE 7
SCENE 8~ENDING

SCENE 1

キャスト マグノリア
DL
君たちは今列車にいます。
マグノリア、ドアがノックされた「ミウーラさん」
マグノリア
「どちら様ですか?」
乗務員(DL)
「お手紙です」
マグノリア
「あら、珍しい」
ヨハン(DL)
「これは……法王庁から私に仕事の依頼があるらしい。どうやら私一人で片がつくようだ」
マグノリア
「私は連れて行ってくださらないのですか? それほど私は役に立たないの?」
ヨハン(DL)
「たまには休息も必要だろう」
マグノリア
「いいえ、マスターにご奉仕するのが私の幸せ、至福のときです」
ヨハン(DL)
「少しは私から離れてみることも考えんか!(はねつける動作)」
(一同笑)
ヴィクトリカ
ああ、マスターの愛が痛い(笑)
ヨハン(DL)
「次の駅で法王庁からの迎えが来るらしいから、私はそのものたちと一緒に行くことにする」
マグノリア
「で、では私は?」
ヨハン(DL)
「君は次の駅で待っていなさい。
ひとつ頼みたいのだが、次の駅には法王庁認定の「泣き笑い聖母像」という物が売っているらしい」
クリフ
泣き笑い……(笑)
ヴィクトリカ
なにそれ(笑)
マグノリア
「泣いたり笑ったりするということですか?」
ヨハン(DL)
「泣いているような笑っているような、不思議な表情をした聖母像だ」
ヴィクトリカ
それキーアイテム?
DL
うん。でも君は書かなくていいよ、マグノリアだけ。
マグノリア
泣き笑い聖母像(笑)
ヨハン(DL)
「是非ともそれを買っておいてくれ。
あと私はいなくなるが、止めとか刺しに来るなよ」
マグノリア
(笑)
DL
じゃあ君はフェイトに、[泣き笑い聖母像を手に入れる]と。
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
のっけからおかしなことになってるなぁ。
マグノリア
ほらね、コメディーってこんな風に始まるんだよ。
DL
この世界じゃ常識なんだよ。
ヴィクトリカ
そりゃない(笑)

DL
やがてアナウンスが流れます。
「いらっしゃいませいらっしゃいませ。本日は当メアリーシティにお越しいただき、真にありがとうございます」
列車が町に停車しました。ヨハン(DL):「荷物を取って本日の宿でもとっておきたまえ」
マグノリア
「わかりました、では、宿を取り次第すぐに聖母像を手に入れて見せます。そしてじーっと待っております」
アナウンス(DL)
「なお、メアリーシティでは車内清掃及び点検のため、乗客の皆さんには二日間ほど町に滞在していただきます」
マグノリア
マザータウンにとまるの?
DL
そう、マザータウン。
マグノリア
マザータウンでは必ず出されるのかな。
ヴィクトリカ
いや、出なくてもいいはずだよ。
DL
でも出てけって言われる(笑)
ヴィクトリカ
えーっ、オレ一等客車にいるんだから寝泊りはここでいいんだけど。
クリフ
俺も一等だよ(最近引っ越した)ここでごろごろしたいよ(笑)
ヴィクトリカ
でも出てけって言われる。
クリフ
掃除のおばちゃんに文句言いながら。

DL
駅に到着した。
マグノリア
「それではお気をつけて行っていらっしゃいませ、ご主人様」
DL
早速君が荷物を持って出ようとすると、君の背後で窓が開いた」
マグノリア
「何かしら……マスター?」
DL
黒服でモノアイの二人が、ミウラの体を抱えて窓の外に出ようとしている。
マグノリア
マスターの腕を掴む。
黒服の男(DL)
「法王庁の者だ!」
(一同爆笑)
ヴィクトリカ
どんどん怪しい組織になっていくな(笑)
マグノリア
「何か証拠をお見せ下さい。あまりにも怪しすぎてマスターをお渡しすることはできません(笑)」
黒服の男(DL)
「Time is money.」
マグノリア
とりあえず、マスターの様子は? おびえてたりはしない?
DL
ヨハンは平静だね。
マグノリア
それ見たら、あっ、本当に法王庁なのかもって信じとくわ。
ヨハン(DL)
「どうやら迎えが来たようだ」
(一同爆笑)
クリフ
マジモンかよ(笑)
ヴィクトリカ
本当なの? それは。
DL
本当。
笑撃を巻き起こしたままシーンは閉じる。

SCENE 2

キャスト クリフ
自室から追い出されたクリフは、町をぶらぶらと歩いていた。
クリフ
「……宿かぁ。面倒臭ぇなァ」
最初は宿を探してるんだけど、そのうちサルーンにふらふらっと入っちゃうよ。
DL
サルーンか。宿ついてたっけ?
ヴィクトリカ
二階が宿になっているはずだよ。
DL
じゃあ君が店にはいると、身長2mのおばあちゃんが「いらっしゃーい」って出てくる。
(一同笑)
ヴィクトリカ
腰曲がってて2m?
DL
伸ばせば2mくらいありそう。
クリフ
「やあレディ。ちょいと高いがチャーミングだね(笑)」
マグノリア
婆も守備範囲内か。
クリフ
「一部屋貸してくれないかい」
老婆(DL)
「やだよぅ。じゃあサービスしようかしらねぇ。何か飲んで行くかい?」
クリフ
「そりゃミルクってわけにゃいかないな。この町で一番美味い酒を出してくれ」
老婆(DL)
「それじゃあバーボンを」
ヴィクトリカ
氷を入れたり水で薄める奴は東部に帰りな。
クリフ
一口飲んだら金の袋をカウンターに置いて、
「これと同じ奴をこの酒場のみんなにおごってやってくれ」
ヴィクトリカ
お大尽だー! くっそー、ブルジョアめー。
クリフ
いや、やっとかなきゃ駄目かなーって思って。
男(マグノリア)
「おい、すげぇ気前のいいニイさんがいるぜ! ニイさんに乾杯だ野郎ども!」
男(ヴィクトリカ)
「あんたの未来に!」
クリフ
……と、ゴキゲンなことやってます。お金いくら減らしとけばいいかな。
DL
20$で。
ヴィクトリカ
おごってやるって言った途端に酒場のあちこちから「ほんとか」「ほんとか」「ほんとか」ってわらわらと人が。
DL
この酒場の説明してなかったね。東京ドーム3個分くらいの広さで超満員。
(一同爆笑)
マグノリア
全部で20$って一体。

DL
店は普通の大きさだと思ってください。テーブルが5個くらいはいるかな。
クリフ
可愛い女の子いないかなーって品定めしてるよ。
DL
《観察》判定をどうぞ。スートさえ合ってれば成功。
カウンターの奥に、新聞紙に包まれた酒の瓶があるんだけど、新聞記事の写真に君が追っている仇の顔が載っている。
クリフ
……はい? 店の主人に「すまんが、そこのボトルを取ってくれないか?」
老婆(DL)
「1本まんまかい? 豪勢だねぇ」
クリフ
ボトルの代金カウンターに置いて、新聞紙はぎ取ってよく見る。
DL
二年くらい前の新聞で、この町の市長が当選したときの写真。市長の後ろにいる主要人物の中に、その男がちらっと写っている。
クリフ
本文に情報はありそう?
DL
ベンジャミンが当選して市長になったことと、市長の経歴だね。市長はこの町で保安官として活躍していて、その人気の高さで当選した。
クリフ
しょうもない情報しかないと。
DL
後ろにいるのは市長のサポート。近親者とか、選挙活動の協力者とか。
クリフ
「こいつ、こんな所で何をしているんだ」
新聞の写真で、単なる背景なのにこいつだと断言できるって凄い精度だけど、それでいいの?
ヴィクトリカ
ロステクのデジタルカメラなんだ。
クリフ
「(近くの人を捕まえて)なあ、こいつ誰だ?」
男(DL)
「さあ、知らないね。選挙員の誰かだろ?」
クリフ
「この真ん中の偉そうな奴、市長なのか?」
男(DL)
「ああ、そうだよ。今も市長やってるよ。今なら仕事中だから市庁舎に行ったら会えるんじゃないか?」
クリフ
「そうか、ありがとう」
新聞紙を丸めてポケットに突っ込んで、酒のボトルはそのままで出てくよ(笑)
老婆(DL)
「お酒はいいのかい?」
クリフ
「ああ、適当に飲んでくれ」
男(ヴィクトリカ)
「あんたの未来に乾杯!」
老婆(DL)
「ありがとうね(酒を片付ける)」
(一同爆笑)
DL
ベンジャミンに仇との関係を訊くをストーリーフェイトとして追加。

SCENE 3

キャスト ヴィクトリカ
ヴィクトリカ
「一等客車から追い出されたのは痛いな。しかし安宿はオレ的にありえねえな」と言って高級ホテルを探す。
DL
高級ホテルに部屋を取りました。どうしますか。
ヴィクトリカ
どうって言われても。じゃあ、町に出て美味いものでも食いに行くかな。
フロントのお兄さんに「よう、この町でお勧めの美味いものって何だい?」
フロント(DL)
「そうだね、そんなに有名な店じゃないんだが、地元の人間がよく行く店があるんだ。そこでいいかい?」
ヴィクトリカ
「何でもいいぜ。どうせ暇だしな」
フロント(DL)
「そこの角を右に曲がって大通りに出たらまっすぐ進んで、ナントカっていう金物屋の脇入っていきゃあ、ちょっとした店があるんだ。そこなら美味しいモン食わせてくれるよ」
ヴィクトリカ
「そこ行ってみるか」
オレは、フリフリドレスの少女なのに普通に話しかけてくるなこのボーイ。さすが大西部は広いなと思いながら行く。

DL
君が金物屋の脇を入っていくと、モヒカンの男二人が少年を追いかけてくる。
モヒカン男(DL)
「待てコラ!」
マグノリア
まるで北斗○拳だ……。
DL
少年は君の横を通りたそうだ。
ヴィクトリカ
モヒカンに足を引っかける。
DL
盛大に転んで、「な、何しやがるこのクソガキ!」
ヴィクトリカ
男の方を見てから無視して奥へ歩いていく。
DL
男は君を怪訝な目で見てから、また子どもを追いかける。
ヴィクトリカ
あれ? 意外に淡泊なんだな彼(笑)
振り返って思い切り後頭部に石を投げつける。「ごじゅうななッ!」て叫びながら。
DL
相手のPD40ね。
クリフ
鉄骨より硬い。つか、モールより硬いよそれは(笑)
DL
男は倒れます。それを見て少年は「ありがとう、お姉ちゃん」
ヴィクトリカ
お姉ちゃん? 何歳ぐらい?
DL
8歳くらい。
ヴィクトリカ
「讃えろ。で、何をやらかした。盗みか、殺しか、両方か?」
少年(DL)
「ぼくじゃないよ。こいつらがこの町にあるダムを崩して、町を水浸しにしようとしているっていう話を聞いたから、追いかけられてるんだ」
ヴィクトリカ
「ダムがあるのか!」
この西部で水は貴重品である。
ヴィクトリカ
ここは谷間の町なの?
DL
近くに川が流れていたんだけど、時々氾濫するから……
ヴィクトリカ
ああ、ダムを作って止めていたんだ。
DL
ダムというか、堤防みたいなの。もうひとつ流れを作って町からそらしている。それを壊そうとしているらしい。
ヴィクトリカ
「そんな事をして何をしようってんだそいつらは」
少年(DL)
「僕は知らないよ」
ヴィクトリカ
「それはまた随分厄介ごとだな。面白そうだ」
少年(DL)
「お姉ちゃん、強いんだったらこの街を守ってよ」
ヴィクトリカ
「いいけどオレは高いぜ」
少年(DL)
「これぐらいしか……(にぶく光る石ころを差し出す)ぼくが拾った宝物なんだ」
ヴィクトリカ
「いいだろう、極上の報酬だ」
DL
そこでストーリーフェイト、マイケルを助ける。

SCENE 4

キャスト マグノリア
DL
君は適当なところに宿を取った。どうしますか?
マグノリア
買い物しに行きます。ホテルの人に、泣き笑い聖母像について訊いてみたい。
「私のマスターが必要としているの。さあ早く私に教えなさい。私のマスターの愛のために!(机を叩く)」
ホテルのボーイ(DL)
「(怯えながら)大通りにある土産物屋で売っています」
マグノリア
「ありがとう、感謝するわ」店に行く。
DL
では店はすぐにみつかります。
君が入ろうすると入れ違いに男が出てくる。《観察》判定。
マグノリア
成功。
DL
男の手には、泣いているような笑っているような聖母の像が握られています。
マグノリア
「(男の手を掴んで)お待ちなさい、その像を渡しなさい(笑)」
クリフ
強盗だ、強盗がいる。
マグノリア
「この像は私のマスターに捧げる品なのよ」
ヴィクトリカ
マスターと離れて不安なのはわかるけど、どんどん不安定になるのやめろよ(笑)
男(DL)
「な、何なんだあんた。そんなに欲しけりゃあんたも買えばいいだろう!」
マグノリア
「(手を離して)そう、売っているのなら良かったわ。最後のひとつかと思ってドキドキしたじゃない」
クリフ
謝らないのかよ(笑)
ヴィクトリカ
まるで相手が悪いかのように(笑)
マグノリア
「人騒がせな人ね(店に入っていく)」

マグノリアは店の中を見回したが、それらしいものは見当たらなかった。仕方なく彼女は店の人に声をかける。
マグノリア
「泣き笑い聖母像はどこ?」
店の人(DL)
「ああ、ごめんね。今最後のが売れちゃったんだよ」
マグノリア
「やっぱりあれだったのねー!」扉を開けて外を見る。
DL
人の姿は見えない。
マグノリア
「(店員に)ほかに売っている店はないかしら?」
店の人(DL)
「あー、売っている店はあるんだけども、あれ手作りだから、次のが出来上がるのは多分三日後……」
マグノリア
「三日じゃまずいのよ。この町にはもういないのよ……どうにかしなさい」
店の人(DL)
「そういわれてもちょっと……」
マグノリア
「どうにかしなさい。私のマスターがその像を待ちわびているの」
店の人(DL)
「そういわれてもちょっと……」
マグノリア
「あなたこの店の店主でしょ。どうにかなさい」
店の人(DL)
「しかし、お品物がないときはお客様には残念ですが」
マグノリア
「顧客リストを見せなさい」
(一同笑)
店の人(DL)
「顧客リストは見せられません、個人情報です」
ヴィクトリカ
生々しい話になってきたな(笑)
マグノリア
「融通のきかない男ね……手っ取り早く手に入る方法はないかしら」
店の人(DL)
「三日間待ってもらうのが手っ取り早いです」
(一同笑)
クリフ
そらそーだ(笑)
マグノリア
「他になさい」
店の人(DL)
「あそこの職人さんは気難しくて……すみませんが」
マグノリア
「ならその職人の居場所を教えていただけるかしら」
店の人(DL)
「あのひと人嫌いだから、くれなんて押しかけると絶対作りませんよ。三日が四日五日に延びますよ」
マグノリア
「別にいいわ、それはどうにかするわ……何かご機嫌をとる方法はあるかしら」
店の人(DL)
「そんな方法は、知らんねぇ。ご機嫌を取ろうとした業者はたくさんいたけど、誰一人としてとれなかったよ」
マグノリア
「……まあいいわ。会うだけ会ってみるわ。場所を教えて頂戴……騒がせたわね、ごめんなさい。では私は敵に会いに行くわ(店を出る)」
ヴィクトリカ
……かっこいいな。台詞とシーンだけ抜き出せば。
マグノリア
狙っている獲物がさ(笑)
ヴィクトリカ
うん、かなり総合評価は低い(笑)
マグノリア
まあ俺のプレイスタイルが間違っているんだろうね。
ヴィクトリカ
泣き笑い聖母像って時点でシリアスになりっこないよ。
クリフ
当然ギャグだなって思ったよ。
ヴィクトリカ
ギャグでしょ?
DL
それは気の持ちようだよ。

職人の家に着いたマグノリア。まずは家の扉をノック。
職人(DL)
「誰だい」
マグノリア
「ちょっとよろしいでしょうか」
職人(DL)
「今忙しいんだ後にしてくれ(扉を閉める)」
マグノリア
「泣き笑い聖母像のことでお話が……」
DL
しーんとしている。
クリフ
コマンド総当りで間違ったコマンドを選択している気がするぞ(笑)
マグノリア
「もしもーし」
DL
その扉は二度と開かなかった。そしてシーンの扉も閉じた。
マグノリア
うわー!

マグノリア
こいつのキャラだったら、マスターに手に入れろって言われたら、どんな手段を使っても手に入れるよ。両手が真っ赤に染まってもやる。
クリフ
じゃあもし、ヴィクトリカあたりが偶然手に入れて、無邪気に喜んでたらどうするの?
マグノリア
間違いなくやるね。
ヴィクトリカ
やるか?「ごじゅうなな」って殴るぞ。前回レコードを更新したからな(笑)

SCENE 5

キャスト クリフ
仇の手がかりを求めて市庁舎までやってきたクリフ。
クリフ
まー、俺みたいなのがいきなり行ったって会えないだろうし、とりあえず受付のねーちゃんにでも話を聞くか。
DL
中に入ると、向こうの銀行みたいなカウンターがあって、窓口がある。
受付嬢(DL)
「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか」
クリフ
「(新聞紙を出す)ここに写っているのはここの市長で間違いないな?」
受付嬢(DL)
「ええ、そうですが、それが何か?」
クリフ
「ちょいと小さくて見づらいかも知れないが(仇の男を指差す)この男が誰かってのはわかるかい?」
受付嬢(DL)
「さあ、市長の交友関係は私は存じ上げません」
クリフ
「市長にアポを取りたいんだが、いつだったらいけるかな」
受付嬢(DL)
「市長は大変多忙のため、四日後となります」
クリフ
四日じゃ駄目なんだよ。
ヴィクトリカ
君ら、時間に追われているな。その点オレはなんか暇だよ。
マグノリア
泣き笑い聖母像からダムの決壊にどう繋がっていくのかすごい知りたい(笑)
ヴィクトリカ
泣き笑い聖母像が血の涙を流すとダムが壊れる。

市庁舎内を適当に見て回るクリフ。しかし、やはり仇らしい人物は見当たらなかった。仕方なく外で市長が出てくるのを待つ。そんな彼に警備員が話しかけてくる。
警備員(DL)
「市長は今日はロストアース社に行ってるからここにいても会えないよ」
クリフ
「それはご親切にどうも。親切ついでに訊きたいんだが、そのロストアースってのはどこにあるんだい?」
警備員(DL)
「それはこれこれこう行ったところの豪華な建物が本社だよ」
クリフ
随分あっさり教えてくれるな、この不審人物に(笑)
DL
あ、不審人物だ(笑)「お前そんなことを訊いてどうする積もりだ」
クリフ
「ありがとよ、じゃあな(笑)」

DL
ロストアース社の前です。
クリフ
窓口に突撃。
受付嬢(DL)
「どのようなご用件でしょうか、お客様」
クリフ
「市長は来ているか?」
受付嬢(DL)
「ええ、確かに本日社長と面会予定です」
クリフ
ついでに訊いてみよう。「あんた、仕事が終わった後空いてるかい?」
受付嬢(DL)
「(あら、いい男)ええ、空いてます(赤面する)」
ヴィクトリカ
おやおや、随分とピンクだな(笑)
クリフ
あっさりOKもらっちゃったよ(笑)「後でサルーンにでも行こうぜ」
クリフは仇のことも訊いてみたが、彼女は知らないと答えた。
クリフ
「じゃあ、後でな」
軽くあしらわれるかと思ったら約束取り付けちゃったよ(笑)
マグノリア
ブルジョワ、その金を使って交渉してくれ。
クリフ
この人交渉能力ないから。
ヴィクトリカ
女の子ゲットしたら後はどうでもいいのか(笑)
クリフ
良くない(笑)……でも周りにロクな女いないから、たまにはココロの休息をだな。
ヴィクトリカ
何を言うか。永遠の美少女が二人もいるじゃないか。
クリフ
一人は頭に角生えてるし、もう一人は幼女だし。俺はロリコンじゃねぇ!
マグノリア
何を言っているんだ、マグノリアの見た目は15歳だぞ。
ヴィクトリカ
ロリじゃねーか。(クリフは二十代後半)
クリフ
ロボだし。

SCENE 6

キャスト ヴィクトリカ
助けた少年、マイケルの家に案内されるヴィクトリカ。スラムの一角の小さなぼろ小屋だった。
ヴィクトリカ
しまったー、高級ホテルとったのに……まあいい。
すすめられた椅子に座ろうとして、でも自慢のフリルが汚れたら嫌だなあと思ってやめる。マイケル(DL):「もう少しでお父さんが帰ってくるから、そうしたら夕食にしよう。
今日はお父さん、泣き笑い聖母像を買ってきてくれるって言ってたんだ」
ヴィクトリカ
「泣き笑い聖母像? なんじゃそりゃ(笑)」
マイケル(DL)
「ここの職人にしか作れないとても不思議な像なんだって。持っているといいことがあるらしいよ」
マグノリア
パワーチップ使って出ようかな……。
ヴィクトリカ
おとなしくしてなさい(笑)
クリフ
多分パワーチップ使って出たとたん赤いカード(カラミティ・ルージュ)が出て牛の群れに轢かれるよ(笑)

マイケルは夕飯の準備を始めた。が、いつまで待ってもマイケルの父親は戻ってこなかった。
ヴィクトリカ
「おい、マイコー」
DL
ポーゥって言いながら振り向く(笑)「何?」
ヴィクトリカ
「お前の親父さんってのは随分遅いんだな」
マイケル(DL)
「いつもなら二時間も前には帰っているはずなんだけど、遅いね。どうしたのかな。仕事が長引いているのかな。それとも聖母像買えなかったのかな」
ヴィクトリカ
「うーん、ちょいとオレが迎えに行ってきてやるか。どこで働いているんだ、親父さんは」

ヴィクトリカはマイケルに父親の居場所を聞き会社まで行ったが、もう三時間も前に帰ったと言われる。
そこで男が寄るといっていた土産物屋の場所を聞き、店に行った。店はすでに閉店していた。
土産物屋(DL)
「誰だい、こんな夜遅くに」
ヴィクトリカ
「泣き笑い聖母像を売っているってのはここかい?」
土産物屋(DL)
「ええ? もうないよそれは」
ヴィクトリカ
「そんなもんは欲しくもなんともない。とりあえず、こんな親父が寄って行ってないかね」
土産物屋(DL)
「……ああ、そうかそうか、聖母像。なるほどね。最後の聖母像を買って行ったよ。
そういや店の前で取られるとか取られないとかなにやら物騒な話をしていたな」
ヴィクトリカ
「何?(まさか誰かに襲われたんじゃなかろうな)」とりあえず帰るよ。
マイケル(DL)
「どうだった?」
ヴィクトリカ
「どうも親父さんはどっかで道草を食っているのかもしれんなぁ」
マイケル(DL)
「そうなんだぁ……どうしよう、ご飯が冷めちゃう」

突然家の扉が激しく叩かれた。来客は叫ぶ。「大変だ、マイケル、お前の親父さんが殺されている!」
ヴィクトリカ
「とりあえず、まずは確認しに行こう、マイコー」
青ざめたマイケルとともに、ヴィクトリカは現場へと向かった。
川辺に濡れた男が倒れている。マイケルは死体にすがり付いて泣き出した。

ヴィクトリカは死体を調べてみたが、泣き笑い聖母像は持っていないようだ。

ヴィクトリカが死体からマイケルを離すと、マイケルは今度はヴィクトリカにすがり付いて泣き出す。
彼女は無言で少年の背を撫でてやっていた。彼女の心は怒りに打ち震えていた。
マイケル(DL)
「いったい誰がこんなことを」

調査が進む。マイケルの父親が泣き笑い聖母像を買って行ったこと。その後店の外で誰かともめていたこと。そして殺された父親が聖母像を持っていないこと。
ヴィクトリカ
「つまりこれは、泣き笑い聖母像を目的とした強盗に違いないぞ」と、フリフリドレスのガキが言ってる(笑)
シェリフ(DL)
「うーん、子供に言われるのは癪だが、そのセンが一番妥当だな」
(一同笑)
シェリフ(DL)
「まずは土産物屋で聞き込みだ!」
ヴィクトリカ
店先で争っていたという情報(笑)
シェリフ(DL)
「こいつは犯人が絞れてきたじゃねぇか(笑)」
ヴィクトリカ
「どうした、犯人が絞れたのか?(笑)」
シェリフ(DL)
「犯人には鹿の角がはえていたとか何とか」
(一同笑)
ヴィクトリカ
「そいつならオレが知ってるぜ!」とはさすがに言わない(笑)
「鹿の角が生えているってのは流行っているのか?」
シェリフ(DL)
「流行るわけがないだろう。第一生やせるわけがない」
ヴィクトリカ
「そうだよ。鹿の角が生えている奴なんているわけないじゃないか。何かの見間違いじゃねえのか?」
シェリフ(DL)
「ああ、そうだな……鹿の角が生えている奴なんて……」
ヴィクトリカ
「いないいないいないいない(必死)」
シェリフ(DL)
「しかし、折角得た情報だ。そのセンで探してみよう。鹿の角か、そんな奴は目立つな」
(一同笑)
マイケルの家に帰宅する二人。マイケルが泣き疲れて眠ってしまうのを見届けたヴィクトリカは夜の街に出る。
ヴィクトリカ
「あいつ一体何やってるんだ」
マグノリア
おいおい、近くに角生えてるのが俺しかいないからって何疑ってるんだよ(笑)

SCENE 7

何の手がかりもなく町を歩くマグノリアの目に貼紙が飛び込んできた。
貼紙(DL)
「頭に鹿の角が生えた少女を殺人容疑で探しています」
クリフ
仕事早ぇ(笑)
マグノリア
「あら、私の角にそっくりだわ……まあいいわ、二、三人くらいいるでしょう」
クリフ
いねーよ(笑)
ヴィクトリカ
賞金は?
DL
500$。衣服の特徴もマグノリアと一致している。
土産物屋で被害者と争っていて、被害者が助けを求めていたことまで書かれている。
(一同笑)
マグノリア
「あら、私と同じようなことをする人がいるのねえ」と思いながら宿に帰る。
DL
帰っちゃう? じゃあ、カラミティ・ルージュ。
周りにいた人が「あっ、いた!」「やっぱりコイツだ!」ってヒャッホウしながら襲ってくる。
(一同笑)
マグノリア
「あら、何かしら」
男たち(DL)
「あいつだー」「捕まえろー」
マグノリア
「まあちょっと落ち着きなさい。落ち着きなさい。落ち着くのよッ! 私が何をしたというの? 私は何も知らないわよ」《話術》
DL
【意志力】で抵抗。落ち着かなかった(笑)
ヴィクトリカ
パワーチップ1点使って出る。マグノリアと暴徒の間に上から影が降りる。
どこから調達したのかわかんないけど、裾や袖折りまくった、だぼだぼのガンスリンガーみたいなかっこうして、でかいテンガロンハットかぶって。
「待ちな」
男たち(DL)
「だ、誰だお前は」
マグノリア
俺は誰だかわかるかな。
ヴィクトリカ
馬鹿みたいに長いプラチナブロンドはそのままだから。
マグノリア
「あら、ヴィクトリカ。何をやっているの、こんな所で」
ヴィクトリカ
「しーっ!」
男たち(DL)
「何だ」「賞金を独り占めする気か? そうはいかねえぞ」
ヴィクトリカは襲い掛かる男たちを退ける。テンガロンハットの下から鋭い視線で男を射抜き、ひるんだ男を鼻で笑うと、マグノリアとともに闇に消えた。

ヴィクトリカ
《怪力》で誰も居ないところまでずるずる引っ張っていく。
マグノリア
「あらあら、どうしたのそんなに急いで」
ヴィクトリカ
「お前一体何をやってんだ」
マグノリア
「私はマスターのお言いつけで、泣き笑い聖母像を探しているのよ」
ヴィクトリカ
「いくら最後の一個が売れたからって、人を殺して取るもんじゃねえだろ」
マグノリア
「あら、私はそんな事はしていないわ……確かに泣き笑い聖母像が欲しくて職人の家の前で……かれこれ六時間近く待っていたけれど」
ヴィクトリカ
「相変わらず暇なことやってるな。お前はマスターのこととなると見境がねえな(着替えている)」
マグノリア
「だからといって殺しなんてしないわ」
ヴィクトリカ
「うーん、なんにせよお前が最重要参考人だ。ていうかむしろ犯人だ」
マグノリア
「あら、こんなか弱い私を?」
ヴィクトリカ
「……色々突っ込みどころはあるが何も言うまい。さて、どうする」
マグノリア
「それはもちろん泣き笑い聖母像を探……」
ヴィクトリカ
「ごじゅうななッ!」て叫びながらデコピンする(笑)
マグノリア
「(吹っ飛んで倒れ、服を叩いて立ち上がりながら)……いつもながら乱暴ねえ」
ヴィクトリカ
「ちったあドーパミンの密度を下げろ(笑)」
マグノリア
「あら、私何かおかしなことを言ったかしら」
ヴィクトリカ
「いいか、お前がここで犯人として捕まれば、一生マスターとは会えないんだぞ」
マグノリア
「……はっ。それは困るわ。そうね、それは問題ね」
ヴィクトリカ
「この町には色々問題があるようだが、その前にもっとでっかいトラブルが転がり込んできやがった。ったく面倒臭ぇったらありゃしねえ」
マグノリア
「あら、私の殺人がそんなに大きかったのかしら」
(一同沈黙の後爆笑)
ヴィクトリカ
「認めたな(笑)やっぱお前がやったんだな」
マグノリア
「ごめんなさい(笑)さっきのデコピンで言語機能が狂ったわ」
ヴィクトリカ
「頭部の防壁はもっと強くしておけ(笑)」

ヴィクトリカ
「オレはオレで問題を抱えちゃいるが、こっちは未だ動かずだからな。まずはそっちの真犯人を探すとしよう」
マグノリア
「そうね。それがいいわ。私も自由に泣き笑い聖母像を買いに出歩きたいもの」
ヴィクトリカ
「うむ。というわけではいこれ(さっき着ていた服を渡す)そのままの格好だと目立つからこれに着替えろ」
マグノリア
「あら……仕方ないわね」
クリフ
テンガロンハットの下から鹿の角が思いっきり出そうだ。
ヴィクトリカ
そこは私考えました。帽子の飾りに見えるように細工を。
クリフ
用意がいいな。
マグノリア
「丁度いいわね」
ヴィクトリカ
「よしっ、じゃあ行くぜ」ヒャッホウって言いながら。「とりあえずクリフを探そうぜ」(笑)
マグノリア
巻き込む気だ(笑)「そうね、探す人数は多いほうがいいわね」