SCENE 6
教会に戻ったヨハンとヴィクトリカ。
ヨハンはジャンセン神父に事件の経過を話す。
ジャンセン神父(DL)
「そうですか……遺体はどこへ行ってしまったのでしょうか」
クリフ
死体を食うモンスターがこの近くに……。
DL
そんな話は聞いたことがないね。
ヨハン
とりあえずそういう怪奇現象がないか近くで聞き込みをしてみる。
「神よ、この私を導きたまえ」
ヴィクトリカ
……と言って棒を倒すんやろ。
DL
怪奇現象というわけじゃないけど、若い女がここ一ヶ月で何人か行方不明になっているという話が聞けた。
ヨハン
うーん、コリンの家にでも行ってみるか。

ヴィクトリカ
……ああああ、こんな究極のアタリをつけて行動してもたぶんディーラーは許してくれない。
ヨハン
直感的に動かないと、君のようなキャラクタは。
無礼講が君の武器だろう。
ヴィクトリカ
そうだ、無礼講だ。その通りだヨハン。
じゃあ《観察》使って判定したいんだ、この教会で。
DL
どういうことに気づきたい?
ヴィクトリカ
それでオレがディーラーにお願いって言いたいのは、〈好奇心〉で判定したいんだ。
教会をあっちゃこっちゃ探検したい。
DL
それは構わないよ。
ヴィクトリカ
よし、じゃあヨハン神父が出かけていって暇なので、あちこち弄繰り回している。
ジャンセン神父(DL)
「良かったら好きなように見て回ってもいいですよ。
何もない教会ですけど」
ヴィクトリカ
「マジでーっ?」
じゃああっちこっち行く。〈好奇心〉フェイト。
DL
じゃあ、教会があって、ちょっとはなれたところに小屋があります。
小屋の周囲には何かを引きずったような跡がいっぱい。
ヴィクトリカ
引きずったって、どんな?
DL
棒二本と……。
ヴィクトリカ
ああ、わかった。
DL
あとは多少……。
ヴィクトリカ
血が?
DL
血はないよ。
ヴィクトリカ
なかなかジッチャンの名にかけることができねーな(笑)その小屋には鍵かかってる? がんじがらめか。
周囲回ってみて、板の隙間とかないかなー。
DL
《観察》判定していただけると。
ヴィクトリカ
丁度いいことに《観察》が〈好奇心〉だ。
11。
DL
のぞける程度の穴がある。
ヴィクトリカ
中に何か見える? 真っ暗か。
DL
うーん、真ん中に何かあるんだけど、ちょっと暗いからわからない。
それを隠すようにこの小屋が建っている。
ヴィクトリカ
「んー、なんだよー、見えねーよー、なんだよーッ!」
って《怪力》。
DL
少し穴が広がったね。
ヴィクトリカ
じゃあそこにずぼっと頭を突っ込む。
DL
地下へ向かうような階段があるだけかな。
ヴィクトリカ
そうなの?
DL
で、君は気づく。あれ? 抜けない。
ということで[カラミティー・ルージュ]。
ヴィクトリカ
《怪力》を使えば抜けられそうだけど、オレもただでは済まなさそう?
DL
そんなところでシーンが閉じる。
ヴィクトリカ
《警報》使ってくんないかなぁ……。

SCENE 7
一方そのころ、酒を飲んでいるクリフ。
クリフ
「この町には可愛い女の子はいないのか?」
バーのマスター(DL)
「いるいないっていやぁ、探せばいるんだろうが……こんな話を知ってるかい? 最近若い女がいなくなってるらしいぜ」
クリフ
「それは、面白そうな話だな。
まあとりあえず飲んでくれ」
隣の男(ヴィクトリカ)
「飲んでもいいのかい、これ」
クリフ
高い酒に手を伸ばそうとしたら眉毛がぴくっと動く。
バーのマスター(DL)
「最近と言っても一ヶ月くらいだし、そんな大した人数でもないんだけどな」
クリフ
「ハマンド一家の仕業か?」
バーのマスター(DL)
「奴らが女を襲うときはそんなことはしねぇな」
クリフ
「女の子たちが消えたときに、何か変わったことはなかったかな」
バーのマスター(DL)
「みんな教会に行ってくるといってたようだな」
クリフ
怪し過ぎ(笑)何でそんなにあからさまなの(笑)
ヴィクトリカ
あまりにも怪しすぎて飲んでた酒をだーって口からこぼしてる。
クリフ
いや、ぶーって噴いて、
「なんで誰も疑わないんだよ」
DL
一日の最初に教会に行ったというだけで、別の場所では目撃されてるよ。
クリフ
ああ、教会に行った直後にいなくなったわけじゃないんだ。
DL
さらわれた日は朝のお祈りとかでまず教会に行ってる。
クリフ
「てことはだ、神父に訊けば何か共通点とかあるかも知れないな」
バーのマスター(DL)
「ああ、そうかも知れんな。
この西地区にも結構な人がいるが、ジャンセン神父なら覚えているかも知れねぇな」
クリフ
「まぁ神父ってのは大体人の顔は覚えているもんだろ」
バーのマスター(DL)
「で、兄ちゃん。
もう一杯いくかい?」
クリフ
「いや、やめとくよ」
隣の男(ヴィクトリカ)
「じゃ一杯いっていいかい?」
クリフ
隣に壁を首の周りにつけてる人がいる(笑)じゃあ《警報》使うよ。
DL
壁から体が生えている何かを感じる。
ヴィクトリカ
具体的に何が起こっているかはわからないよ。
ただヴィクトリカが困っているなと感じるだけ。
DL
じゃあそんなイメージが。
ヴィクトリカ
あら立派な鬣。
クリフ
よくわかんないけど、背筋がぞくっとして、ライオンの姿が頭に浮かんだ(笑)
「何か嫌な予感がする。訊きたいこともあるし、戻るか。
親父、今の話ちょっと美味かったぜ。ありがとな」
酒一杯分余分のお金を置いて店を出る。
バーのマスター(DL)
「気前がいいね。また来てくれよ」
クリフ
「そんな暇があったらな」

SCENE 8
その頃ヨハンはコリンの家を調査していた。
床にはまだ血の跡が残っている。
ヨハン
「ここがアルフから聞いた、コリンが倒れていた場所か。
ハマンドが言ったことが本当だとすると、死体が勝手に歩き出したか、誰かが持ち去ったかということだな。
あいつだけでは物足りなかったところだ、またいいにおいがしてきたかな」
〈危険を楽しむ〉で《観察》。
DL
神父、好戦的だな。
部屋の隅に貯蔵庫の上げ蓋らしきものが隠れているのが見えるよ。
ヨハン
開けてみる。
DL
狭い部屋の中に、乾いて黒くなった血がいっぱいついている。
ヨハン
「この血は何だ」
ヴィクトリカ
飛び散ってる? 溜まってる?
DL
溜まっている感じ。
クリフ
人一人分?
DL
そうだね。
ヨハン
空洞に血の跡があるだけ?
DL
あとは壁に血のついた手の跡みたいなのがあったりするけど。
ヨハン
手の跡は大きさから言って男か女か。
DL
男だろう。
ヨハン
この血はコリンの血なのか……。
DL
うーん、確かめようがないね。
状況から判断できるのは、誰かがコリンの死体をそこに入れていたのかもしれない。
クリフ
ああ、壁一面に手の跡ってわけじゃないのか。
DL
そりゃホラーだよ(笑)
クリフ
誰かが血まみれで閉じ込められて、「たーすーけーてー」って感じかと。
DL
いや、ちょっと付いちゃった程度。
ヨハン
「勝手に動きだしたわけではなさそうだな」
教会に戻ろう。

SCENE 9
クリフは教会へ戻ってきた。
クリフ
「さて、何か嫌ァな予感がしたのはこのへんなんだが」
教会の中をのぞく。
ジャンセン神父(DL)
「どなたですか?」
クリフ
いない仲間よりはこっちが先だな
「ちょっと噂に聞いたんだが、女が行方不明になるって事件が起こっているそうだな。
何か知らないか」
ジャンセン神父(DL)
「皆さん敬虔な方で、いなくなった日にも礼拝にいらしてましたよ」
クリフ
「その時に、何かを恐れていたとか、思いつめているようだったとか、そんなことはなかったかい?」
ジャンセン神父(DL)
「いいえ。いつも通り礼拝をされて帰られました」
クリフ
「いなくなった女たちの名前を教えてもらえるか?」
DL
今考えろって事かい?
クリフ
いや、ただ書いて渡してくれた、でいいよ。
DL
A子B子C子(笑)
クリフ
「ありがとう。
(メモを見ながら)ヴィクトリカがここにいたと思うんだが……そういえばヨハンもいないな」
ジャンセン神父(DL)
「ヨハンさんは外出されましたよ」
クリフ
「どこ行ったんだ、この人手の欲しい時に」
ジャンセン神父(DL)
「ヴィクトリカさんは教会の周りを見ていらしたようですね」
クリフ
「そうか……あいつらどこで油売ってやがんだ」
ぶつぶつ言いながら外に出る。
ヴィクトリカ
そしたら壁からフリルが生えていて、
「たーすけてー」って虚ろな声が聞こえる。
クリフ
「……壁から生える趣味でもあるのか?」
ヴィクトリカ
「いいところへ来た! ちょっと引っ張ってくれ。
いやむしろこの壁を破壊してくれ」
クリフ
「(ため息)そんな装備はない」
ヴィクトリカ
「お前の腰に下がっているのは飾りモンか」
クリフ
「いいけど、お前に当たるかも知れんぞ」
ヴィクトリカ
「それはやだな。そこはひとつ何とかしてくれ」
クリフ
仕方ない、引っ張ろう。
DL
ヨハンはいつ出る?
ヨハン
早速今から。
DL
じゃあ一人じゃ抜けないな。
ヴィクトリカ
「いたーいいたーいいたーいいたーい」
クリフ
「うるせぇ我慢しろ! 大体こんな所で何やってんだ!」
ヨハン
「神の庭で何をしているのだ」
ヴィクトリカ
「奥に、奥に階段があるんだよ」
クリフ
「だったら神父に何だか訊きゃあいいだろう」
DL
この状況下で報告に行けるか?
ヴィクトリカ
まあ、そういうところだな。
ヨハン
「ではジャンセン神父に会いに行って、この小屋を壊していいか訊こう」
ヴィクトリカ
「いいって言うワケねぇだろ!」
ヨハン
「抜くか」
ヴィクトリカ
「抜いてくれ」
クリフ
「修理費はお前が出せよ」
というわけで二人でそれぞれ足と手持って。
ヴィクトリカ
別方向に(笑)
「お前らアホかー!」
DL
《運動》判定。
ヨハン
失敗(笑)
クリフ
仕方ない、首の周りに銃弾を撃ち込むか。
ヴィクトリカ
一発ごとに悲鳴が上がる。
クリフ
「動くなッ!」
ヴィクトリカ
「危ねぇ! 当たンじゃねーかこの馬鹿野郎ッ!」
クリフ
「さっき撃てっつったのはお前だろうが!」
ヴィクトリカ
「このヘッポコ!」
クリフ
8発くらい撃ったら、そこをパンチで打ち抜く。
ヴィクトリカ
首の周りに抜けた壁が残ってる。
DL
鬣と言うよりは、ザビエルのカラーみたいな。
クリフ
「……ああ、俺が感じたのはこの光景か(失笑)」
ヴィクトリカ
「君には後で色々神の愛を説いてやろう」
クリフ
自業自得じゃん。
で、こんだけ騒いでるのにジャンセン神父は来ないのか。
DL
来ないね。
ヴィクトリカ
「ちょっと中入ってみようぜ」
クリフ
「おーい、まだ何かやる気かよ」
ヴィクトリカ
空いた穴からよっこらしょって入る。
ヨハン
「これ、お待ちなさい。ヴィクトリ……カ」
ヴィクトリカ
ヴィクトリ……の所でキッと睨んだ(笑)
ヨハン
ヴィクトリカが入ってしまったから、追うために仕方なく入る(笑)
クリフ
二人が行っちゃったから、中から穴塞いでおこう(笑)

DL
中には燻製とか下がってたりするんだけど、真ん中に階段があるね。
ヴィクトリカ
階段を下りるよ。
DL
下へ下へと緩やかな階段が結構長く続いている。
ヴィクトリカ
何かを引きずったような跡はまだ続いている?
DL
進むにつれて、黒いものがぽつんぽつんと落ちてるね。
だんだん血の跡が大きくなる。
ヴィクトリカ
言っちゃったね?(笑)
DL
言っちゃったね。
クリフ
黒い点を調べてみます。
DL
調べたから言っちゃったってことにしてくれるのかい?
クリフ
うん(笑)
「これは……血だ!」
ヴィクトリカ
「よく解ったなこんな小さいの」

DL
しばらく進むと扉が見えるよ。
鉄板で作ったような扉。
ヴィクトリカ
閂とか鍵とかは?
DL
ない。
ヴィクトリカ
少し押してみるけど、開くかな。
DL
うん、開くよ。
ヴィクトリカ
そういえばオレら明かりとかどうしてるんだ?
クリフ
そりゃもちろんヴィクトリカの目から怪光線が。
DL
そんなケツからマシンガンの出そうな法王庁製のオートマータは認めません。
ヴィクトリカ
いや、辻説法する時に相手にファーストインプレッション与えるために背中からエンジェルヘイローが。
クリフ
後光がさしてる!
ヴィクトリカ
……いいのかい?
DL
いいよ。
クリフ
目から光はダメで後光ならいいのか。
ヴィクトリカ
法王庁製っぽいもんね……んなことないって。
ちゃんと上の倉庫でガメてきたカンテラで照らしてるよ。
クリフ
それは泥棒だ。
ヨハン
いやいや、この建物内で使っているから大丈夫。
ヴィクトリカ
あっ、そうだね。
クリフ
なるほど。
ヴィクトリカ
こんな感じでみんな納得したから持って降りてきたわけだ。

クリフ
《観察》
「ここで何かが行われているなら、放っておくわけには行かないな」
〈正義感〉を使う……なんかキャラ違う。
ヴィクトリカ
どんどんいい人になってくね。
DL
広くて、天井の硬い部屋だね。
ヨハン
「考えたくはないが、この奥に死体があるとしか考えられない。取り戻さなければ」
《観察》失敗。
クリフ
「教会ってのはみんなこんなのなのかよ」
ヨハン
「私の目を御覧なさい。
こんな目をする胡散臭い人間がいますか」
クリフ
「いや、俺の目の前に胡散臭いのが二人ほど」
DL
奥のほうに、白い湯気を出す機械があるね。
棺みたいなものを冷やしてるみたいだ。
ヴィクトリカ
「なんだコレ」ってぱかっと開ける。
DL
一人の女性の死体が入っている。
ヴィクトリカ
……はっ、オレはコリンの顔を知らない(笑)
「大変だヨハン……大変だヨハン!」
ヨハン
「慌てるな」
DL
そういえば写真とか渡してなかったね。
クリフ
死体を捜してくれって依頼なんだし、資料くらいあるんじゃないの?
ヴィクトリカ
「よし、見つけたぞ」
DL
君(クリフ)が見たところ、ほかの四人の死体は見当たらないね。
ヴィクトリカ
クリフが観察した時に見つかったのは血だけ? 骨片とか肉片とかなかった?
DL
白い棒みたいなものが転がっている。
ヴィクトリカ
それは骨ですか?
クリフ
「骨だな。人骨みたいだぞ、これは」
ヴィクトリカ
うーん、オレ法王庁製でしょ。
ある程度法王庁のデータとか持っているということで、《事情通》で判定したい。
DL
いいよ。
ヴィクトリカ
生贄を使った儀式に関して知識はないかなっと。
〈自信過剰〉使って21。
DL
悪魔の種類まではわからないけど、何かを召喚しようとしているのかな。
ヴィクトリカ
「ちょっと待ってな。
どうにも嫌な予感がするが、こいつは聞いたことがある」
虚ろな目をして検索する。
DL
生贄をささげて悪魔を召喚し、その悪魔に死者を蘇生させようとしたという事例があったらしい。
それにちょっと似ている。
ヴィクトリカ
「恐らくその儀式の準備に違いあるまい」
クリフ
「それは、ジャンセン神父がやってんのかな」
ヨハン
「認めたくはないが、ここにあったということは……しかし、このことをアルフは知っているのだろうか」
ヴィクトリカ
「あの様子じゃ知らねぇんじゃねえかな」
ヨハン
「何故神父は彼女を蘇らせようと……」
ヴィクトリカ
「それは……」はっと後ろを振り返る。
背後に人の気配がする。
神の庭に似つかわしくないその空間に、男はいつもと変わらない態度で現れた。

ジャンセン神父(DL)
「こんな所で何をしているのです?」
クリフ
「そりゃこっちの台詞だな。
何をしようとしていた?」
ジャンセン神父(DL)
「ここは教会の土地ですからね。
私が何をしていようと問題ではないでしょう」
クリフ
「教会で悪魔とは物騒だね」
ジャンセン神父(DL)
「何のことですか?」
ヴィクトリカ
「あんたはこのコリンを復活させようとしていた。
違うか?」
ジャンセン神父(DL)
「無駄に命を落とした彼女を生き返らせて、何がいけないというのですか」
クリフ
「そのために、何人犠牲にした?」
ジャンセン神父(DL)
「……ああ、四人ほどですかね。
ちょうどあなた方で人数は揃います。
女ではない分質は落ちますが、いた仕方ないでしょう。
見られたからにはここから返すわけには行きません」
ヴィクトリカ
オレも勘定に入っているのか。
だとしたら笑えるな(ヴィクトリカはオートマータ)
「残念だったな」
ヨハンがヴィクトリカの体を叩くと、冷たい金属音が響き渡る。
ヴィクトリカ
ヨハンの首根っこ掴んで壁に押し付けて
「ァァン? こら」
ジャンセン神父(DL)
「どういう事だ。
人間ではないのか!?」
ヨハン
「(ヴィクトリカに)アンジェリア、やめなさい」
ヴィクトリカ
キュッと締める(笑)
ジャンセン神父(DL)
「お前たちを血祭りにあげてからもう一人連れてくればいいことだ。
私はあの平穏な日々を取り戻せるのなら、鬼にも悪魔にもなろう」
ヴィクトリカ
……ん? コリンの恋人はアルフだったんじゃないの?
DL
3人でわいわい仲良くやってた頃を取り戻したいってこと。
ジャンセン神父(DL)
「神は私に何もしてくれなかった! 神など信じられない」
クリフ
また聖職者の汚職事件かぁ……。
ヴィクトリカ
ヨハンの西への旅は、人に教えを説く旅じゃなくて、自分の信仰との戦いだな(笑)
クリフ
「死んだ奴は戻ってこないんだ。
そんなことのために四人もの命を捧げただと? 貴様にそんな権利はないッ!(神父の足元に威嚇射撃)」
ジャンセン神父(DL)
「権利だと? そんなものは関係ない。
私は平穏な日々を取り戻したいだけだ。
そのために何人殺そうと、私の知ったことではない!」
クリフ
「あんた、壊れてるよ……」
ヨハン
「今お前のしていることをアルフが知ったらどう思う。コリンが知ったらどう思う。
今ここで戻ってこなければ、お前は永遠に二人に顔向けできんのだぞ!」
ジャンセン神父(DL)
「(懐から本を出しながら)いいえ、あの二人なら解ってくれます。
もうあなたの言う神の声は私には届いていないのですよ……ヨハン神父」
ヴィクトリカ
「貴様が何を望もうが、何をしようが、それは自由だ。
ただし物事には全て代価が必要となる。今その代価を支払ってもらおう」
ヴィクトリカが両手のガントレットを打ち合わせると、両拳の間に十字の紋章が浮かび上がる。
ヴィクトリカ
「今、この場にて異端審問を執り行う。
被告・ジャンセン。判決・死刑!」

DL
デュエル開始します。
全員中距離くらいかな。
クリフ
【冷静】7。
DL
君が最初。ジャンセンはそんなに早くない。
クリフ
《ガンスリング》《集弾》で11と言って撃つ。
いかんな、主な攻撃手段なのに【欲望】が低すぎて使い物にならん。
DL
差分値3で命中。
クリフ
え、当たった? うそぉ(笑)ダメージ19。
DL
PD引いて16。
[片足に重大な損傷]か。
パワーチップ1点使って、[血が目に流れ込む]に下げる。
これでこのカットの判定にハンディが付いた。
クリフ
「外道には死の裁きを。それが〈西部の掟〉だ」
DL
《高速召喚》《合体召喚》で《悪魔召喚》します。
判定成功で、悪魔が召喚されました。
ヴィクトリカ
相手の形状は?
DL
合体しちゃっていて不安定だからよく解らないね。
クリフ
「全く、美的センスに欠けた奴らばかりだ」
ジャンセン神父(DL)
「早く終わらせて、また一人連れて来なければいけませんね」
ヨハン
《ゲットレディ》《サムライ・トランスフォーム》をして近づく。
DL
相手までの距離は20mくらいかな。【冷静】×2が移動距離。
ヨハン
……6m。
DL
えっ?
ヴィクトリカ
オレら遅いぞ。
DL
あと14mも残ってる。
ヴィクトリカ
ああ、吸って吐く奴(マグノリア)がいないと不便だなあと思っている(笑)
ヨハン
「悪魔よ、去れ! 哀れな子羊に偽りを囁くな!」
ちなみに、[全力移動]を宣言することで、[バックファイア](ダメージの一種)を受けた上で更に倍の距離を進むことができます。
また、マイナーアクションでの移動も可能ですが、その場合は【冷静】m分しか移動できませんし、途中に妨害するものがある場合は進めません。
ヴィクトリカ
《クンフー》《アイアンメイデン》《剛拳》《ブレッドタイム》《ザ・プレイヤー》《怪力》《超巨大武器》《徹拳》《スピードスター》を発動。
チームチップを2点使って40で攻撃。
「神の威光よりもオレの拳は痛ぇぞ!」〈自信過剰〉。
DL
27で《回避》。
ヴィクトリカ
PDを13下げて、ダメージ57点。
DL
……あれ、《スピードスター》の射程は近距離になってるな……まあ今回はいいや。かなりきたよ。
悪魔は足とかほとんど消えてギャーって言ってるね。
悪魔の攻撃。銃撃ちます。
ヴィクトリカ
え、ジャンセン?
DL
いや、悪魔。ヨハンに16。
ヨハン
20で《回避》。
DL
ヴィクトリカに16。
ヴィクトリカ
18で《回避》。
DL
もう一回。ヴィクトリカに20。
ヴィクトリカ
うへぇ。20で《回避》。
DL
最後、パワーチップ一枚使ってヴィクトリカに21。
ヴィクトリカ
またオレ!? チームチップ一枚使って《回避》《バタフライダンス》23。
DL
反撃はないのか。
ヴィクトリカ
カウンター技なんか持ってませんよ。
DL
じゃあ、次のカット。
悪魔の【冷静】が8なので悪魔から行きます。
ヴィクトリカ
やべぇ、やべえよ兄貴。燃え尽きそうだよオレ。
DL
悪魔が、人間の耳では理解できない音を発すると、ジャンセンが消えます。ヨハンに18。
ヨハン
チームチップを一枚使います。20。
クリフ
ジャンセン消えちゃったんじゃ仕方ない。いつものように《ガンスリング》《集弾》で……。
DL
多分一撃で悪魔消えるよ。
ヴィクトリカ
多分さっきほどのダメージはもう出ないと思う……そういえばさっきダメージカード出すの忘れてたな。
クリフ
パーティーチップ使って17。
「ここは人間の世界だ。余計なモノはとっとと帰れ」
DL
16でヒット。
クリフ
17ダメージ。
DL
ダメージカードは?
クリフ
……あっ、それやってない。22。
ヴィクトリカ
君も忘れたか(笑)
DL
悪魔墜ちたわ。
ヴィクトリカ
早ッ!
DL
悪魔はHPは高いけどそんなに強いわけじゃないんだぞ。
悪魔が消えたと同時にジャンセンが現れる。
ジャンセン神父(DL)
「そ、そんな馬鹿な!」
クリフ
よし、ふん捕まえようか。
ヴィクトリカ
(ヨハンに)師匠!
ヨハン
ジャンセンさんに6m近づく。
(一同爆笑)
DL
もう普通に近づいていいから(笑)

ヴィクトリカ
そうか、【冷静】意外に重要だな。
クリフ
演出面でね。やっぱヒーローはスピードタイプだよ。
ヴィクトリカ
オレら神の使途だから、まず頬を殴られてからじゃないとアクション起こせないんだ。
DL
俺のマグノリア入れて始めて完成するパーティーだったんだ(笑)
ヴィクトリカ
右の頬を殴られた瞬間、《軽身功》使って一瞬でエンゲージするけどね。
ヨハン
私の右の頬を打たない限りは、私は攻撃しない。
ヴィクトリカ
頬を叩いただけなのに、ボカーって殴られるんだろ。

ヨハン
「もう気は済んだか」
ジャンセン(DL)
「何故だ……何故神はこいつらに味方をする。
私は一体何を信じたらいいのだ」
ヨハンの当身でジャンセンは気を失った。

SCENE 10
クリフ
死体はそのまま出るか。
ヴィクトリカ
証拠だからね。
クリフ
アルフに誰がどう伝えるかってのが問題だな。
ヴィクトリカ
彼はダブルで打ちのめされるね。
DL
牧場をする云々じゃなくて、本当に
「田舎へ帰ります」って言うね。
クリフ
……よし、がんばれヴィクトリカ。
ヴィクトリカ
何を(笑)
クリフ
生贄のふりをして。
ヴィクトリカ
出てきた悪魔をぶん殴って言うこと聞かせるか(笑)
「やあ、美味そうな生贄だ」って出てきたところを。
DL
硬い生贄だなー。歯がボロボロだ。
ヴィクトリカ
昔のアニメだな。
DL
ジャンセンはどうする? シェリフに突き出す?
ヴィクトリカ
ちなみにシェリフに渡したら間違いなく縛り首だね。
DL
あと渡すとしたら教会関係か。
ヴィクトリカ
(笑)それこそ異端審問にかけられて死ぬぞ。
ヨハン
とりあえずここにアルフを呼んでくるわ。

ヨハンからいきさつを聞いたアルフは激しく動揺した。
アルフ(DL)
「そ、そんなっ、ジャンセンはいい奴ですよ! そんなことをするわけがありません!」
ヨハン
「その通りだ……ジャンセンは人を愛しすぎた。
しかし、弱かったがためにこのような過ちを犯した」
クリフ
「手前の勝手な都合で殺された方はたまったモンじゃねぇよッ!(吐き捨てる)」
ジャンセン(DL)
「(目を覚まして)アルフ、何故ここに……! あんた達か、連れてきたのは! 何故アルフを連れてきたッ!」
ヨハン
「何故アルフが来ることを恐れる」
クリフ
「そもそもあんたは、当事者に相談とかしなかったのか」
ジャンセン(DL)
「そんな必要はない! コリンを蘇らせれば……」
クリフ
「アルフは喜ぶに決まっている、と?」
ジャンセン(DL)
「そうだ! 何が悪い!」

ヴィクトリカ
馬鹿野郎ッ! 57といって殴る。
DL
ああ、[四散]したわ。
はい、アルフ発狂「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
クリフ
BAD END!
ヴィクトリカ
それ、多分みんな幸せにならないか? 不幸に思う奴が居なくなるぞ。
(一同爆笑)
クリフ
小屋の扉を閉めて火をつけて、何もなかったことにして去ってゆく。
DL
俺はそれでも構わないよ……どうするの? 殴るの?
ヴィクトリカ
殴っとこうか。
クリフ
殴るにしても57はやめてね。
ヴィクトリカ
オレ素手で殴っても結構痛いよ。
DL
それは心の痛さになるわけだ。
ヴィクトリカ
なるほどなるほど。
色々モメた後で、結局ヴィクトリカが殴る前にアルフが口を開く。

アルフ(DL)
「ぼ、僕はそんなこと、して欲しくなかった! ただコリンの仇を討てればそれで良かったんだ!
無理矢理目覚めさせるようなことをしたって、彼女は喜びやしないよ! もちろん僕もそうだ!
蘇ったとしても、それはもう僕が愛したコリンじゃないんだ!」
ヴィクトリカ
そうだな、アルフ君に任せよう(笑)
DL
うわー。殴っといてそれかー。
アルフ(DL)
「勝手なお願いになりますが、どうか彼の処分は僕に任せてください。
もう二度と彼にこんなことはさせません。罪も償わせます。
どうか彼を、彼を見逃してください!(土下座)」
ヴィクトリカ
そこで立ちはだかるアルフ君を押しのけて、ハードガントレットでジャンセンをぶん殴る。
ヨハン
(ぼそっと)57。
ヴィクトリカ
ごじゅうななー! って殴るんだけど、ジャンセンの顔を掠めて。
「被告・ジャンセン、判決・死刑。執行完了。
ジャンセンは今オレの目の前で死んだ。
死んだ人間は異端審問の対象ではない」
アルフ(DL)
「ありがとうございます、本当にありがとうございます!」
クリフ
「けっ、好きにしろ。
(ジャンセンに)お前ごときに、殺された四人の命が背負えるのかな」
ヨハン
「君の犯した罪は、もはや償いきれるものではない。死よりも辛い償いの日々が始まるだろう。
だが、それに負けてはいけない。
その辛さに耐えることこそが、君の何よりの償いなのだから」
ジャンセンが何を思ったかは定かではない。
だが、アルフは泣きながら礼の言葉を繰り返した。
ヴィクトリカ
「オレはつい数日前、人の心の強さというものを知った。
あんたもその強さできっと立ち直れるはずだ」
ENDING
大陸横断鉄道が出発する日、アルフは三人を見送りに来た。
彼は礼だと言って三人に金の入った袋を渡す。
アルフ(DL)
「僕たちはこの町から出るつもりです。
もっと西の未開拓地で、土地を耕してゆくつもりです。
それでは皆さん、お元気で」
アルフが付いていれば道を誤ったあの男もいつか立ち直れるだろう。
そんな希望を抱いた三人を乗せて、大陸横断鉄道は、ミラーズ・シティから出発したのだった。

END