エモクロアTRPGリプレイ『テディベアズ・デイ』 /CoC『VOID』継続 結城&ヴィキ 1

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こちらには
エモクロア『テディベアズ・デイ』
CoC『VOID』

のネタバレがあります。




今回の二人は、CoCの『VOID』のキャラクターです。
よってCoC『VOID』のかなりどぎついネタバレが含まれます!

今回PCの結城は人間、DL持ちのキャラクターは彼の相棒VOID、いわゆるアンドロイドのヴィキです。
この二人、色々複雑な事情があったりしつつ、人間とVOIDでありながら婚約までこぎ着けました。
詳しくはCoCの『VOID』継続シリーズをご覧ください。


DL
●イントロダクション●


「たすけて」 貴方の大切な人から、メールが届く
呼ばれた場所は、アンティークショップ
その店の中 一番奥 小さな小さなテディベアが
貴方に手を振っていました

エモクロアTRPG 「テディベアズ・デイ」

これは
お節介な妖精からの贈り物


結城 晃
よろしくお願いしまーす
ヴィキが心配だな。
DL
よろしくお願いします

DL
さてさて
ここはある日の警察署
ここは、その警察署内のカフェラウンジ
VOID本編で、城山さんとかに絡まれたりしたところ
結城 晃
今はドロ科の人数も減ったし、静かになったものだ。
DL
本日、なぜあなたがここにいるのか
色々な不可解だったり、そうでもない出来事だったり
色々な日々を相棒のVOIDであるヴィキと共に、あるいは潜り抜け、あるいは過ごし
世間的な事情はどうあれ、彼女と未来の約束も交わしてから、さらに幾らかの時間が過ぎた現在
法律的なあれそれは置いておくにしても、そろそろ何がしかの行動というか、メリハリというか、なんかそういうやつを考えるべきか……いや、どうだろう?
結城さんは、その辺何か考えたりはするのだろうか
結城 晃
そうだなー。婚約の約束までしたんだよな。
DL
ですね
結城 晃
大体お約束的には両親への挨拶、ってことになるが……
それに関しては、パスかな。
DL
そうなんだよなー
結城 晃
俺のとうさんは目覚めないし、彼女の父親は投獄中。
まだ俺の事は蛇蝎のごとく嫌っているはずだ。
「娘さんをください」なんて言ったら……また変な計画でも立てかねない。
DL
脱獄したり、獄中からハッキングしたりとかしでかしかねない
結城 晃
だからその辺は置いといて。
まずはそうだな、法律とは関係なくできる事。
同棲することを真面目に考えている。
DL
OK
結城さんは、これまでにそういう経験はあるかな?
結城 晃
ないかな
DL
OK OK
行き掛かり上の義理の家族と生活したことはあるにしても、他人と生活を共にするというのは、なかなかに大変なものだ
ましてや、それが異性
世の中の話としては、色々なエピソードを聞くことはあるが
特に、意中の相手ともなれば、できれば、マイナスなお話の当事者にはなりたくないものだ
ね?
結城 晃
それは無論そうだ。
DL
というわけで
佳菜子 ハルトマン
「ごめんごめん、お待たせー」

佳菜子 ハルトマン AI Stable Diffusion(Outputted by. にしかぜ)
AI Stable Diffusion(Outputted by. にしかぜ)

結城 晃
だれ。
DL
昼休みに入って少ししてやって来た彼女は、佳菜子 ハルトマン
少し前にドロ課に配属されてきた、同僚だ
結城 晃
ドロ課の人増えてた!
DL
相棒のVOIDを当てがわれてはいないが、
事務方として、辣腕を振るう才媛
人懐っこく、誰に対しても明るく接する彼女は、子の短期間にドロ課の中にも打ち解け、今はあなたにとっても気のおけない仲間となっている
結城 晃
ヴィキは今ここにはいないのかな。何をしているんだろう。
DL
今ここにはいませんね
そういえば、新型ボディのデータ収集や総合的なメンテナンスのために、青木やレミを伴って科研へと数日の日程で出掛けていたはずだ
結城 晃
暇だ。
DL
知り合いの中で、込み入った相談のできる異性の相手といえば、それこそ春やレミがいるが、春は今となっては大手を振って出かけることのできない場所の所属となっているし
レミもいない
女性との同棲という点について相談できる相手で、バディとして同じ時間を過ごすことの多いヴィキがいない子のタイミングで、と考えれば
佳菜子を選ぶのも、当然の選択といえるかもしれない
あなたがどこまで彼女に『そうしたこと』を事前に相談していたかは置いておいて、ともあれ彼女に少し時間をもらった、という感じで。
結城 晃
なるほど? 相談のために俺が呼んだんだな。
DL
そうそう
結城 晃
「ありがとう。何でも好きなのを頼んでくれ」
佳菜子 ハルトマン
「お、本当に? じゃぁ遠慮なく……」
彼女は、その通り遠慮なく軽食とドリンクをオーダー
それを終えて
「それで、今日はどうしたの? 改まって。
恋のお悩み?」
いたずらっぽく笑う
結城 晃
「ああ、その、だね。
その先というか」
言葉に迷う。いざ呼んだものの、どう切り出したものか。
「ハルトマン君、同棲、ってしたことあるか」
佳菜子 ハルトマン
「え?」
突然の切り出しに、ポカンとして
結城 晃
「ああそのつまり、何人かで一つの家に住む、あれだ」
DL
結城さんは、ヴィキとのことについて、同僚にも話していますか?
結城 晃
えっ、話さなくても見えるんじゃないのかな、言葉の端々から。
仕事中にいちゃついたりはしないけど。
DL
なるほど
結城 晃
そこまで器用じゃないもの結城さん。
佳菜子 ハルトマン
「ああ、ルームシェアとか、そういうやつ―――」
言ってから、何かに気がついたように
「ひょっとして、ヴィキちゃんとのこと?」
鋭い
結城 晃
「…………」
暫く黙る。
「誰かから聞いた?」
佳菜子 ハルトマン
「いや、聞くも何も、わかるって」
いやみのない苦笑
結城 晃
「あ、ああ、そうか」
気恥ずかしそうに目を伏せ、
「そういうわけなんだ。だが、俺は女性の事はなかなか、おそらく不勉強で。
暮らす場合に何が必要だとか、何があればいいとか、逆に何がタブーだとか……
そういったことが良く分からなくてね。
男所帯だったものだから」
佳菜子 ハルトマン
「あはは、なるほどー。
真面目だなぁ、晃クンは」
結城 晃
「本人に訊けば良いのはもちろんそうなんだが、
ヴィキはあの通りで、あー、ちょっと、こういう事だと難しいというか……」
結城 晃
VOIDでしかも女性だ。できればレミさんに訊きたかった所なんだが。
佳菜子 ハルトマン
「なるほど、なるほど」
腕組みで、うんうんと頷く
「確かに、本人に聞くのが一番―――だけど、晃クンじゃ真正面から鯱鉾ばって色々聞いちゃいそうだし」
結城 晃
「うっ……」
佳菜子 ハルトマン
「ヴィキちゃんも、そういうの真正面から受け止めちゃいそうだし。
キミたちは、なんというか」
結城 晃
「……ああ……」
佳菜子 ハルトマン
「初々しいねぇ」
ニヤリと笑う
結城 晃
「よく言われるよ……」
どうして毎回こんなことを言われるんだ。
いや、理由は分かっている。理由は違えど俺達には経験がないからだ。
知っていてもやはり『どうして』という感情は湧いてくる。
「……そういう訳だから、教えを請いたいと」
言いながらメモを出す。
こんなところで恥ずかしがっても仕方ないのだ。
佳菜子 ハルトマン
その様子に、
「うわー」
と少し、呆れたような、やはり苦笑するようなジト目で見遣ってから
DL
ちょうど彼女がオーダーしたものが届く
佳菜子 ハルトマン
「OK OK、そういうことなら、私が一肌脱いであげましょう」
結城 晃
「すまない、恩に着るよ」
サングラスの下は救いを求める子羊フェイスだ。
佳菜子 ハルトマン
「まず、意識しすぎないこと」
適当に皿のものをぱくつきながら、右手のナイフを教鞭のように振りつつ、彼女の講義は始まった
結城 晃
ひとつひとつ真面目に復唱しつつメモをとる。
佳菜子 ハルトマン
「いるんだよね、何か、特別な風に切り替え無いといけない、みたいに思っちゃう人―――」
結城 晃
そのいくつかにはぐさりぐさりと刺されつつ。
佳菜子 ハルトマン
食事をとりつつの彼女の講義は、器用に身振りや手振りを交えながらのもので、
表情もダイナミックにコロコロと変わりつつ、わかりやすく伝わりやすい
米国人とのハーフである、という彼女の出自によるものだろうか、なんて思ったりしたかもしれないが
あなたは時折刺さるものがあったりしつつも、うまく挟み込まれる巧みなフォローによって、自信を取り戻したりもしつつ
それらは、あなたたち二人をよくもまぁ観察しているものだ、と舌を巻くものだったかもしれない
休憩時間をたっぷり使って行われた講義は、非常に参考になったに違いない
結城 晃
「ああ、ありがとう、すごいな。とても参考になった」
丁寧な助言に舌を巻きつつ、礼を言う。
「人をよく見ているんだな、君は」
佳菜子 ハルトマン
「いえいえ、どういたしまして」
食後のコーヒーカップを傾けつつ
「それはもう、大切なお二人のことですから。
とにかく、自然にね。大丈夫だよ」
結城 晃
「あ、ああ、そうか。そういう、ものか」
そういったことが苦手である事を自覚しているので、改めて気をつけようと心に決め、こういうのが良くないのかなと思ったりもする。
割とヴィキの前では自然にやれている、つもりだが……
城山
「おぅ、ドロ課の」
不意に声を掛けられる
結城 晃
城山ーッ!?
城山……『VOID』で陰口をたたいていた嫌な感じのヤツ。
継続の『お、捨てKPCだ。可哀想に…』で追加描写されて大分濃くなった。
今回は『相棒』の伊丹巡査部長の顔グラで登場。
結城 晃
「ああ。はい」
なんとなく身構える。また何か言われるのか。
何かかにか絡んでくるんだよなぁこの人。
キライなら距離をとってくれればいいのに。
城山
「なんだ、女房の留守中に、早速浮気か」
結城 晃
「うううう浮気!? 違……というかまだ夫婦じゃないですよ!?」
城山
なんのかんの言いつつ、ドロ課が発足してからしばらく経って実績も上がってるから、以前のような悪意てんこ盛りの嫌味な絡みは、今はそんなに無いかも?
結城 晃
城山めよく見てるじゃねぇか
でも素直じゃない絡み方してそうだから
CoCでもエモでも〈心理〉高めだから彼に前ほどの悪意がないのは知っているけど、
単に絡みづらくて苦手としている感じかな。
結城 晃
1DM<=7 〈心理〉 (1DM<=7) > [9] > 0 > 成功数0 失敗
今回はまたあいつ何か言ってる……って思った。
DL
少しはいやらしさが抜けて来たような気がするけど、やっぱり嫌な絡み方してくるなぁ、って思ったかも
コナー
「城山さん、失礼ですよ」
城山のバディVOIDであるコナーが、その後ろから嗜める
結城 晃
彼コナーくんだった!
コナー
「こんにちは、結城さん、ハルトマンさん。
お疲れ様です」
城山
「ケッ、軽いイジリだろうが。真面目だな、ロボット様はよ」
結城 晃
「お、お疲れ様、コナー君」
心理失敗しちゃって軽口だと見抜けなかったので、はいはいと流してはいけないな。
真面目に真面目に、これはただの相談であるという事を強調しつつ説明するわ。
城山
「ああ、わかってるわかってる。よーくわかるって」
結城さんの説明に、もっともらしく頷きながら
「なんとかと畳は、新しいものがいい、ってな」
コナー
「城山さん、それはどちらかというと、畳に主眼を置いた言い回しで―――」
城山
「うるせぇな、わかってんだよ、そんなことは」
結城 晃
「そろそろ失礼しようかな。
書類の整理をしないと」
逃亡だ!
佳菜子 ハルトマン
やはり城山のちょっかいに真正面から応じるあなたの様子に、彼女はタハハ、と苦笑しつつ
「そうだね、午後も励みますか」
席を立つ
城山
「あ、おい。お前な、もうちょっとちゃんとだな」
コナー
「城山さん、我々も警邏シフトの時間ですよ」
結城 晃
城山とコナーに会釈をしつつ逃亡を謀りながら、
「どうしていつも絡んでくるんだ……」とぼやいた。
佳菜子 ハルトマン
「あの人、昭和のドラマとか好きだからさー」
などと言いながら、あなたと二人でラウンジを後にした

DL
さてさて
そんなことがありまして
ヴィキは、そうしたわけで今メンテナンスやデータ取りなんかに行ってるわけですが
結城 晃
はい
DL
結城さんとヴィキって、普段電話やらSNSやらで、やり取りしてる感じ―――なんでしょうね、多分
結城 晃
そうなんじゃないかな。
LINE的なのとか使っていると思うよ。
DL
では、彼女のメンテナンスはもうしばらくの日数がかかることはわかっているのですが
結城 晃
ふむふむ。
DL
例えば、メンテが明けたらどっか遊びに行こうとか、きっとそういう話なんかもしてるんでしょうね
結城 晃
そうだね、旅行の予定くらい立ててるんじゃないかな。
DL
彼女からは、毎日
『今日は歩行テストがあったよ』
とか
『もうずっと、平均台の上を何往復もさせられるの! 退屈!』
とか、絵文字入りのメッセージがあったり、電話で話したり
空き時間とかに欠かさずやり取りをしていたのでしょう
結城 晃
そういったひとつひとつに楽しげに返信している。
DL
そんな中で、メンテ明けの旅行の予定などについて、スケジュールの話なんかをあなたが振っていたある日
それに既読が付きながらも、なかなか返信が来なかったり
『うん』
『そうだね』
と短い返信があるだけであったり
電話が繋がらなかったり、いつもは決まって電話している時間に電話が無かったり
そんなことが続きました
結城 晃
メンテ中は眠っている事も多いだろうから、そんなに頻繁に返事が来る事を期待してはいない。
とはいえ……
随分と素っ気ない返事は、少し気になる。
DL、ガンダム話への反応どうだろう。
DL
ガンダムの話を振るならば
いつもはすぐに食いついてきて、間違いを指摘したり、掘り下げたような話で盛り上がるはずなのに
『ごめん、これからまたテストだから』
『明日、早いから今日は休むね』
といった返事が返るだけでした
結城 晃
寂しい。
そういう素っ気ない返事を見ると、仕方ないなと思いつつも少し落ち込む。
早く戻ってきて欲しい、と思ってしまうだろう。

DL
そして、いよいよ明日にはメンテナンス出向が終わり、彼女が戻ってくる日の夜
あなたが静かな端末に視線を落としていると、着信
青木からだ
結城 晃
「あ、青木さん!」
質問攻めにする気だった。何かあったんじゃないのか。何かトラブルだろうか。
DL
『うわ、びっくりした』
電話の向こうで、弱々しい青年の声が聞こえる
『ど、どうしたんですか結城さん』
結城 晃
「ヴィキのメンテナンスは! 無事に終わりそうですか!?
いや終わりましたよね!? ですよね!?」
思った以上に取り乱していた。
DL
『え、ええ、ええ、大丈夫、問題ありませんよ。それをお伝えしようと思ってお電話したんですけど……ご迷惑でした?』
結城 晃
「え? いやいやいや、そ、それじゃあ、メンテ中何か、忙しいとか、具合悪いとか、そういうのはなかったわけですね?」
ずい、と迫るように訊いてしまう。
DL
『え? ええ、それはもちろん……。特殊なボディですから、検査項目は多いですけど、基本的に問題はありませんし……あ、アレのことですか? そこはレミがケアしてましたから大丈夫……』
結城 晃
「ちょっ……
あ、ええと、ありがとう、ございます……」
顔が真っ赤になってしまった。
アレ。事情は話したし、今回何とかして貰える事になっていたのは勿論知っているが、いざ話に出るとびっくりする。
結城 晃
ええいこの朴念仁(?)め!
こら青木ぃぃぃぃ!
思わぬ角度から刺してくるんじゃねぇ!
DL
そんなことを口にしている向こうから、
(青木さん、ちょっと……)
という小さな声が聞こえ
『……結城さん、レミです。お疲れ様です』
結城 晃
「は、はい、ど、どうも」
DL
『大変失礼しました。……ヴィキさんのことは、特に何も問題なく、メンテナンスもつつがなく終わりましたから、ご安心くださいね』
結城 晃
衝撃のあまりしどろもどろになってしまった。
「そ、そうなんですか?
実はメンテ中にもメールでのやりとりをしていたんですが、その内容が、少し気になって」
DL
絶対そういう問題って出てくるだろうな、って思ってたから、処理的なところをこの機会にはっきりさせとこうと思って……
DL
『えっ?』
結城 晃
「変に素っ気ないというか、俺と話したがっていないというか……」
なんだか自意識過剰みたいになってしまった。
「俺、なんかしたかな……」
DL
『結城さん、落ち着いて』
レミは、変わらず優しげな落ち着いた声で応対します
『フィジカルな点も、メンタルの点も、精査していますから……』
『もしかしたら、少しお疲れなのかもしれません』
『特に……結城さんと離れている時間が、その、少し長かったわけですから』
小さく、苦笑するような声
結城 晃
「ああ……それだけなら、いいんですけど」
それが原因なら、メールの口数が増えそうなものだけれど。
何にせよ、帰ってくるのは間違いないのだ。
あのボディでは随分と無茶をやらかしたから、心配していたのだ。
DL
『今夜には、もう自宅へ帰られるはずですから』
『明日は、お昼頃お迎えに行って……』
ええと、と少し考えるようにしてから
『甘えさせてあげてくださいね』
結城 晃
「…………はい」
返事はかすれてしまった。
いい加減慣れないとと思うのだが。さっきの青木の発言があまりにも衝撃的すぎて色々想像してしまった。
DL
その様子に、医療用としてのVOIDである彼女は、小さく笑うような声の後
『それでは、ご連絡は以上です。夜分遅くに失礼しました』
DL
電話の向こうで、あっ、データの共有とか……などという青木の声が聞こえたけれど
DL
『それじゃ、おやすみなさい』
と、優しく通話は切られた
結城 晃
「お、おやすみなさい……」
結城 晃
そうか。俺の考えすぎだろうか。
今回のメンテナンスは色々と特殊なこともあっただろうし、疲れたんだろう。
そう思いつつも、何となく妙な胸騒ぎが消えなかった。
結城 晃
メッセンジャーを開く。
『ヴィキ、青木さん達から話を聞いたよ。無事終わったみたいで安心した。
明日会えるのを楽しみにしているよ。
何か食べたい物があったら教えてくれ、材料を仕入れておくから』
DL
メッセージを送信する
結局、その夜、そのメッセージに既読が付くことは無かった
モヤモヤとしたものを胸に抱きつつ、それでも明日はヴィキと久しぶりに会うことになる
あなたは、眠りにつくことになるだろう

DL
翌朝
目を覚ますと、時間は朝を少し過ぎたくらいの時刻
今日はメンテナンス明けのヴィキを迎えに行って、それからライトシフトに入るため、ゆっくりとした目覚め
端末を確認しても、ヴィキからの返信は無かった
しかし、メッセージに既読だけは付いていた
結城 晃
疲れていた、のかな。
少し心配になりながらも、そう自分を納得させる。
DL
彼女のマンションは、ここから30分ほどの場所にある
そろそろ出かけようか、とあなたが身支度を整えていると
端末が着信音を鳴らす
見ると、メッセージの着信のようだ
結城 晃
おや、今やっと返事が来たんだろうか。
ガンダムの主題歌の一部を流す端末を手に取る。
すぐさま開いてチェックだ。
DL
開く
それは、確かに『ヴィキ』と表示されていたが
その名前の後に『(予備端末)』と付いていた
そして、メッセージにはただ四文字
『たすけて』
そして、リンクが一つ
結城 晃
「……ヴィキ!?」
『どうした、何があったんだ』
すぐさま返信する。
DL
あなたが返信を送るが、しかしそれにはなかなか既読は付かない
それは、どうやらMAPのリンクらしく
メッセンジャー内の簡易表示で、ある地点にピンが刺さっている
結城 晃
その場所はどこ? 彼女の家に近い?
地図を開いてチェックする。
DL
この(予備端末)という表示
そもそもVOIDである彼女には、当然ながら通信機能がインストールされているために必要が無いながら、規則と念の為に持たされていた、通常の人間が使用する端末からの発信であることがわかる
地図を開くと
それは世田谷住宅街の一角を示していた
結城 晃
なるほど、「通常使われるはずがない」ものだということだね。
DL
そういうことです
結城 晃
ヴィキの家まで30分というのは徒歩で? 車で?
DL
そうですね、車で
結城 晃
そこそこ距離あるな。
DL
ちなみに、この世田谷のポイントまでも、同じくらいで辿り着けるものとしましょう
彼女のマンションは日比谷ですから、本来の場所とはだいぶ異なりますね
結城 晃
なるほど、彼女の家に寄って行くにはちょっと遠いと。
DL
そうですね、寄り道になります
結城 晃
当然家にいるはずの彼女の無事を確かめたいんだけどな。
ドロ課の面々に、ちょっとトラブルが起きて遅れるかも知れない、と連絡を入れよう。
DL
寄り道してもOKですよ
ただし、家に行ってインターホンを鳴らしても彼女は現れません
結城 晃
なるほどな?
では、その地図の場所に急行する。
結城 晃
ヴィキ……どうした、何があったんだ……!
佳菜子 ハルトマン
では、佳菜子が応対してくれるだろう
事情は聞かれるかもしれないが
結城 晃
「急病人の対応をしているので……」と言い訳しよう。
佳菜子 ハルトマン
『そうなんだ? 救急へも手配する?』
結城 晃
「いや、大丈夫。もう呼んである。
もう少し付き添うから、そっちは頼むよ」
佳菜子 ハルトマン
『了解。こちらは大丈夫だから、よろしくね』
DL
彼女との通話を切り、あなたは目的地へと向かう
結城 晃
素直に、「ヴィキの様子がおかしい」と伝えるべきだったかも知れない。
心配でならない。
メンテナンスに問題はなかった、と二人は言っていたが、
自分たちは以前、突然奇妙な現象に見舞われた事がある。
今回のはそういった類いの事だろうか?
本編見る!
DL
これまでに経験した、不可解な出来事が脳裏をよぎり、落ち着かぬ胸のままあなたが世田谷へと向かうと
果たしてそこは、閑静な住宅街の只中
そして、目の前には一軒の洒落た見た目の店舗が建っていた
結城 晃
何の店だろう?
DL
ショーウィンドウには、古い家財や雑貨などが並ぶ様子
看板には『Antique Ito』とある
結城 晃
「アンティーク……イトー?」
DL
扉には『Closed』の札が下げられていた
結城 晃
呼び鈴を押す。
DL
リンゴーン、という、なんとも古めかしい音が店内から小さく聞こえてきた
結城 晃
出勤前だから私服だよね。
DL
そうかも
しかし、誰かが現れる様子はない
店内は照明も落ち、薄暗い
結城 晃
ノックしてみる。声をかけてみる。ヴィキの名を呼んでみる。
DL
声をかけつつノックをすると、果たしてそれに応える声はやはり無かったが、焦りのためか強めのノックに揺られたドアが
キィ、と少し開いた
施錠されてはいないようだ
結城 晃
「お、お邪魔……」
声を潜めて言う。「します……」
中に入り込む。
結城 晃
ふつーの人みたいな事してんね結城さん。

DL
中へと入る
かららん、というドアベルの音と共に、内部へと入ると
そこは、様々な古めかしいものがそこらじゅうの棚に収められた、静かな店内だった
それは、置かれた雑貨たちのものか、はたまた店そのもののものか、使い込まれた木の香りがかすかに漂う
どこからか、かち、こち、という音がしてそちらを見れば、幾つもの時計が闖入者の姿を静かに眺めていた
突然の奇妙な知らせで来たということを、一瞬忘れてしまいそうな、静かな時間が漂っていた
結城 晃
はぁ、と息をつく。
不法侵入だ。
DL
さて、そこで
結城 晃
通報すべき、だっただろうか……
DL
〈知覚系〉〈調査系〉技能で判定を
結城 晃
何を知覚するかに寄るんだけど、〈洞察〉で怪しいもの探せないかな。
DL
〈洞察〉、いいでしょう
結城 晃
1DM<=7 〈洞察〉 (1DM<=7) > [2] > 1 > 成功数1 成功
1成功!
DL
OK
では、静かな店内をあなたは進む
すると、棚によって仕切られた通路の先、
曲がり角のようになっているところに、違和感を覚える
どの雑貨も綺麗に棚や柱に据えられている中にあって、その一角だけ、ものが散乱している
そしてその隅、床の間際の低い位置だが、通路を構成している棚の向こうへと今まさに何かがさっと隠れた
それに気付く
結城 晃
ずいぶん小さく見えたが……
棚の向こうを覗く。
DL
通路を進み、棚の陰を覗く
果たしてそこに
ヴィキ(?)
小さな後ろ姿を見つけた
DL
一瞬、あなたの頭は混乱するだろう
結城 晃
「!?」
DL
見たことのある、グレーヴァイオレットの髪、ライトベージュのオフィススーツ
結城 晃
「ヴィキ!?」
思わず声を上げる。
ヴィキ(?)
「え?」
その姿が振り返る
しかし、その姿は小さく、ほんの20cm程度のものだ
「あああ、あっくん!?」
あわあわと答えるその姿は、
確かに彼女の姿のものだった、が
「わぁーーー、あっくーーん!」
テディベアのようにフワフワした白手袋を履いた手には指はなく、モコモコとした柔らかそうな足で駆け寄ってくる姿は フラフラとして危なっかしい
人の耳の位置にいつものように見えるアンテナすらも、どこか柔らかそうな素材で、更にはクマのような耳が頭の上に付いている
結城 晃
「え? え?? ヴィキ? の、人形?」
DL
というわけで、本日最後
共鳴判定して終わろう
共鳴判定(強度3/上昇1)
共鳴感情:庇護【関係】【関係】
結城 晃
感情該当なし。
DL
では通常判定
結城 晃
1DM<=3 〈∞共鳴〉 (1DM<=3) > [10] > -1 > 成功数-1 ファンブル
DL
おっとぉ
では、まず共鳴値を1上昇させてください
結城 晃
ショックでかかったー
system
[ 結城晃 ] ∞共鳴 : 1 → 2
DL
そして、1d6をお願いします
結城 晃
1d6 (1D6) > 4
DL
4は『欲望肥大』
自分の中にある特定の感情(内容は自由)が肥大化し、止められなくなる。
結城 晃
なんそれwww
会いたかったよー! ってなっちゃうな。
DL
内容は自由だから、それでもいいかw
一応、〈自我〉〈心理〉で堪えることはできます
結城 晃
1DM<=7 〈心理〉 (1DM<=7) > [1] > 2 > 成功数2 ダブル
DL
それはしっかり抑えられますね
結城 晃
無事を確かめるために拾い上げて抱きしめたくなり、
手を伸ばし、そうになって、ぷるぷるしながら抑える。

駄目だ。やられる方の身になれ。
「ヴィキ。一体何があったんだ」
震える声で問いかけた。
ヴィキ(?)
「あっくん、あっく……わぁ!」
現れたあなたの方へとポテポテと歩いてきた彼女に似た人形は、ポテっと倒れました

DL
と言ったところで、本日は締めましょう
結城 晃
ありがとうございました!

コメント By.結城 晃
ふたりでエモクロア初挑戦。
今回はほぼ日常描写で終わっているので、本編は次回からですね!