GM
登ってきた山道を1人下るアカリ
日はとうに沈んでいる
経塚 アカリ
自らの火で明かりを取りながら、山道を下る。
酒の匂いを漂わせて、古賀の元への帰路を歩く。周囲の暗さが少し忌々しく感じて、火の明るさを上げた。
GM
照らされる距離が増したことで、道の先に佇む人影が浮かび上がる
結雲 悠
ヤツか
蕨 洋美
それはヤツさ
経塚 アカリ
ん、とそちらを見やる。
GM
足元から視線を上げれば、UGNの制服が目に入る
経塚 アカリ
もう少し視線を上げる。
GM
黒いフードで覆われた頭部
経塚 アカリ
その人影は何か動きを見せるだろうか。
GM
あなたが歩みを止めると、かぶっていたフードを脱ぐ
阿修雷
「………」
経塚 アカリ
「……」だと思った。微かに視線を遣る。それだけで互いを認識したことが分かるだろう。辺りを照らす火を少し小さくし、彼女の所まで光が届かないようにする。
阿修雷
「何故、彼を連れてきたんですか」
結雲 悠
みんなにおこられる。
阿修雷
ぷんすこ!
経塚 アカリ
「連れてきた? 偶然。あそこで会っただけさ」軽く、肩を竦めた。
阿修雷
「馬鹿言わないでください。彼はこの場所を知りません」
経塚 アカリ
「なら、どこかで知ったんだろうさ」
結雲 悠
僕の大事な家族を壊す人は許さないよ。
阿修雷
「……おかげで仕留め損ねました」
蕨 洋美
あの程度の連中で私を仕留められると思ったか
経塚 アカリ
「……あの場で仕留めるつもりだった? 本気さ? まさか。
あの程度で?」 そんな筈はないだろう、と言外に。
阿修雷
「もちろん、あの程度の戦力で『殺せる』とは思っていません。
せめてあなたが加勢してくれていればかすり傷だけでは済まなかったはずですが」
経塚 アカリ
「無茶を言う。俺程度じゃかすり傷だって厳しいさ。しかも、あっちには二人居る。なんの偶然か知らんさけどね」
阿修雷
「こちらは5人でしたけどね」
結雲 悠
どかーん!
基本一度しか使えない範囲攻撃ぶちかましたった。
経塚 アカリ
「……本当にあの場で仕留めるつもりなんなら、まとめて巻き込んじまえばよかったろうに。そんくらいの手、考えてあるんだろうさ?」
阿修雷
「では、そちらこそ何をしに来たのです」
経塚 アカリ
「俺? ただのお使い。支部長も辛いさ」
阿修雷
UGNは物見遊山に支部長を使うほど暇があって結構ですね」
古賀 咲夜
暇なわけないでしょ!?
阿修雷
お仕事たくさん///
経塚 アカリ
「お褒め頂いて何より。後でちゃんと絞られてくるさ」
阿修雷
「そちらの動きはどうなのですか」
経塚 アカリ
「さぁ? てんやわんやしてるさ。獣も呼んで大騒ぎ」
阿修雷
「それは分かっています。何をどこまで掴んでいますか?
我々が流した情報をどこまで信じていますか?」
経塚 アカリ
「そこらの連中は、すっかり信じて踊ってる。ああ、ただ……、……んー。
なぁ。なんの偶然か知らないが、あの二人は合流した。……やれるさ? 纏めて」その灰色の眼を見やって、問うように聞く。
阿修雷
「……ハッ。
作戦を立案したときから、我々の勝利は揺らがない」
蕨 洋美
cute
阿修雷
にぱー
経塚 アカリ
「そう。ならいい。N市支部長・古賀だけは、欠片ほども信じちゃいない。今後も、きっとね」
阿修雷
「そうですか。ではあなたは彼女の隠れ家を発見し、偶発的に戦闘になり、辛くも撃退しました。
偶然同行することになったU市の生き残りの、自己犠牲によって」
古賀 咲夜
またアカリさんの立場が悪くなりそうな言い訳を……
阿修雷
何かを投げ寄越す
経塚 アカリ
軽く手首を振って受け取る。
阿修雷
U市エージェントのネームタグだ
「この制服の持ち主です」
経塚 アカリ
「ふうん」
古賀 咲夜
だってお前ら、喰ったじゃねぇかぁ!!
ら じゃないけど。
蕨 洋美
おいしい
阿修雷
「……それから、これも」さらにカードのようなものを投げる
経塚 アカリ
同じく受け取る。
阿修雷
少し若い蕨さんと、どことなく面影の似た少女の写真
蕨 洋美
よかった、持ち出してくれていた
阿修雷
イエーイ
経塚 アカリ
「……こいつは?」
阿修雷
「終わってからせめてもの情けに彼女の墓前に供えるつもりだったんですが」
打ってる?
経塚 アカリ
GM打ってます?
阿修雷
うってないです!
経塚 アカリ
おっとそれは失礼! 入力中に見えてた
蕨 洋美
ココフォリアあるある
古賀 咲夜
まれによくあるらしいが、確認のしようはない……
経塚 アカリ
「?」ってなったときに確認をとるほかない

経塚 アカリ
「ふうん、成程。妹か何かさ」意図を問うように、ちらりと見やる。
やってこい、という訳でもないだろう。それなら既にやっている。
阿修雷
「箱入り娘があなたを信じるならそのまま放置してください、彼女を信じるようなら先に始末します」
経塚 アカリ
「……ふうん、案外荒っぽいもんさねぇ。了解、どちらがやる?」
阿修雷
「生憎我々はUGNほど暇じゃないので、お任せします」
経塚 アカリ
「はいはい」
古賀 咲夜
いぢめないでください。
経塚 アカリ
「そんじゃまあ、健闘でも祈るさ。ああ、それと」ぽい、とネームタグを空中に投げて、手で捕まえた。
阿修雷
「何か?」
経塚 アカリ
「都築が動いてるようさ。知ってるだろうけど」
阿修雷
「……フン。
それでは、夜道にお気をつけて」
経塚 アカリ
「ああ、気をつけて。
……ああ、それと」
すれ違う間際、ふと振り返る。
阿修雷
「まだ何か?」
経塚 アカリ
その眼を確かめるように横目で覗き込んだ。
「……んー、忘れちゃったさ」
阿修雷
「お酒はほどほどに」
経塚 アカリ
「酒ぇ無いと死んじゃうのくらい、知ってるさぁ?」
ひらりと手を振って、山道の向こうへ。
阿修雷
それには答えず茂みに姿を消す
経塚 アカリ
アル中に「ほどほど」の文字はない。
阿修雷
お酒はどぼどぼに
蕨 洋美
だばだば
古賀 咲夜
浴びるように、か……

経塚 アカリ
煙草を吹くような長い溜息をひとつ。
「あいかーわらずさねぇ」
それだけ言って、去っていった。

GM
ここからシーンが変わります
反対方向に2人で進む蕨さんと悠くん
登場処理をどうぞ
蕨 洋美
1d10 (1D10) > 8
[ 蕨 洋美 ] 侵蝕率 : 64 → 72
結雲 悠
1d10 (1D10) > 5
[ 結雲 悠 ] 侵蝕率 : 80 → 85
GM
他を当たるといったものの、他に安全なセーフハウスはあるだろうか
蕨 洋美
いくつかあるかもしれないですけど、もう手が回ってるだろうなー、と思っている
衛藤 ゆき
別荘がたくさんあって素敵だわ
結雲 悠
無言で蕨についてく。
蕨 洋美
先ほどから全く喋らない背後の悠に、意識だけは向けながら、歩く
手の中の予備のスマホに記されたシークレットの電話帳を見つめながら
(アイツは……バラされたってことだろうね……)
GM
微かに青みが残っていた空も今では真っ暗に
いざという時の掲示板などにも、秘密のメッセージは書かれていなかった
蕨 洋美
真っ先に連絡を取った相手を思い出す
(行くあても無ければ、頼る宛ても無し、か。セルリーダーが聞いて呆れるね)
そういえば、鶴ヶ島のこととか聞いてたりするのかな
結雲 悠
友達がーとは言ったけど。
GM
雑談レベルでは聞いていると思いますね
結雲 悠
「都築さんが……言ったんだ」
ぽそり、と呟く。
「鶴ヶ島の家に行っちゃ駄目だ、山へ行けって」
蕨 洋美
「鶴ヶ島?」
結雲 悠
「うん、友達……」
阿修雷
というか洋美さん、私がFHエージェントとして敵の報告をしようとしたのに断ったじゃないですか!
蕨 洋美
「ああ、いつだか言っていた……」
そうだったっけw
結雲 悠
そうだよ
結雲 悠
でもここ鶴ヶ島の家に行ってもしょうがない気がするからな。
蕨 洋美
「まぁ、堅気を巻き込むわけにゃいかないからね……。それが正解さ」
結雲 悠
「…………うん」
それ以上は言わない。
GM
カタギィ?
蕨 洋美
だって、ただの友達としてしか正体知らないしw
GM
長い上り坂を超え、丁度尾根に差し掛かる
結雲 悠
「阿修雷の言うとおり、都築さんには会えたけど……全然話せなかったな」
GM
暗闇に目が慣れたあなた達の行き先にもまた、人影が1人
蕨 洋美
悠を背後に庇い、前に出る
結雲 悠
ぼやっとしてて背中に突っ込む。
GM
柔和な笑みをたたえたスーツ姿の女性が1人
結雲 悠
「誰……?」
蕨 洋美
「山屋にゃ見えないね」
衛藤 ゆき
「こんばんは」
結雲 悠
噂の先生じゃねーか!
悠は名前しか知らん。
蕨 洋美
蕨は知ってるかなぁ
衛藤 ゆき
接点なさそうだよなあ
1人セルだったし……

蕨 洋美
「どうしたんだい? こんな山の中に取引先でもあったのかね」
衛藤 ゆき
「いいえ、困っている仲間がいると聞いたので」
蕨 洋美
「へぇ。
そりゃ助かる。どこのどちらさんだい」
衛藤 ゆき
FHエージェントのレッド・セイレーン、衛藤、と申します」
ぺこり
結雲 悠
「……!」
反射的に少しさがる。
蕨 洋美
「そうかい、あんたが。名前だけだが聞いたことはあるよ」
衛藤 ゆき
「あら、光栄ですわ。
ザ・バンカーほどの知名度はありませんけれど」
蕨 洋美
「よしとくれよ、今じゃすっかり形無しさ」
衛藤 ゆき
「貴女が蜂起したという噂を聞いていたのですが、どうやら違うようですね」
蕨 洋美
「ああ、すっかりハメられちまってね」
結雲 悠
しらじらしいのぉ
蕨 洋美
これは、ここで敵対してもいいやつ?
経塚 アカリ
全くしらじらしいなぁ
結雲 悠
疑う材料があるかどうか? 悠は生徒食う不穏な先生ってことは知ってるけど。
蕨 洋美
疑う材料は、あるっちゃある
衛藤 ゆき
敵対して大丈夫というか、悠くんから道中聞いててもいいです
衛藤 ゆき
「おかげで貴女に便乗して好き勝手暴れまわるセルがいくつも現れました」
蕨 洋美
「そもそも、一体何が発端なんだい、今回の山は」
衛藤 ゆき
「さぁ……私も弱小セルの1エージェントに過ぎないので」
結雲 悠
悠は前に出ず、警戒を解かない。
ただ、状況が分からないからというよりも、明らかに何かを知っていて警戒している反応だ。
衛藤 ゆき
「あら、あなたはチルドレン?」
結雲 悠
「チルドレンなら、食べるの?」
衛藤 ゆき
「……ふふっ、まさか。
同じFHの仲間よ、仲良くしましょう?」
蕨 洋美
「いいねぇ」
結雲 悠
この人は何だか怖い。しゃべり方も顔も優しいのに、蕨さんや都築さんとは違う。

衛藤 ゆき
こわくないよこわくない
結雲 悠
都築さん……どうなんだろうね? その優しさを信じていいのかなあ?
蕨 洋美
どうしようかなぁ
衛藤 ゆき
悠君の反応次第?w
蕨 洋美
蕨から仕掛けてもいいのかな
結雲 悠
生徒食う先生は嫌だな、とは思っているけど、自分も吸血衝動あるのが難しいところ。
んーまぁ……
今の悠割と過敏だしいっか!

衛藤 ゆき
「立ち話もなんですし、私たちの家にいらっしゃいませんか? UGNには知られていませんわ。
おいしい食事でおもてなしします」悠くんに視線を合わせて
経塚 アカリ
ゆきさんがおいしい食事って言うと意味深では???
結雲 悠
「嫌だ!」
衛藤 ゆき
「あら」小首かしげ
結雲 悠
「嫌だ。生徒をお仕置きするのに肉食べる先生なんか、信じられないよ!」
衛藤 ゆき
「あら、あら。誰がそんなこと言ってるのかしら」
結雲 悠
んーーー
結雲 悠
「ほ…………誰でもいいだろそんなの!」
結雲 悠
蓬莱くんバレたらごめん。
ゆきさんの体にあのおじーちゃんの遺品ついてない?
蕨 洋美
「おいおい悠、失礼だろう、そんな」
衛藤 ゆき
「ごめんなさいね、どなたかと勘違いしているのかしら」
蕨 洋美
「すまないねぇ、あんた。わざわざ出迎えてくれたってぇのに」
言って、衛藤さんの肩にぽん
衛藤 ゆき
「いいえ?」にっこり
蕨 洋美
では、そのまま後ろ襟をむんずと掴んで、こちらも人当たりの良い笑顔のまま
「撃ちな。悠」
衛藤 ゆき
「あら、あら、どういうこと?」
結雲 悠
では銃口を素早く上げて発射。
衛藤 ゆき
「きゃっ」
胸が血に染まる
蕨 洋美
倒れたりはするかな?
衛藤 ゆき
地面に倒れ伏す
結雲 悠
「……た、倒れた……?」
不意に我に返る。
蕨 洋美
銃撃の勢いで千切れた襟首の端切れを手放し
その腕を後ろでに縛ろうとする
GM
茂みがガサガサと揺れる
結雲 悠
「死んじゃったの……? オーヴァードじゃ」
ふと振り返る。
蕨 洋美
「だとしても、こいつは敵さ……と」
そちらへと意識を向ける
GM
銀色の獣が飛び出すと、衛藤を加えて飛びずさる
結雲 悠
「うわっ!」
もう一度灰にしてやろうかぁ!(C)
蕨 洋美
「ち」
舌打ち
衛藤 ゆき
「ひどいじゃない、いきなり何をするの?」
獣が地面に下ろすころにはしっかり自分の足で立っている
蕨 洋美
「そいつはすまなかった。一張羅のスーツが台無しだ」
衛藤 ゆき
「着替えはたくさんあるから安心して?」
蕨 洋美
「そりゃよかった。なら遠慮はいらないね」
衛藤 ゆき
「困った子ね。もしかしてあの子から聞いていたのかしら」
結雲 悠
「あの子?」
衛藤 ゆき
「ええ、一緒に暮らしていたでしょう?」
結雲 悠
「……阿修雷?」
予想外の方が出てきた。思わず目を丸くする。
「あ、ああ、生徒だったって……言ってたっけ……」
蓬莱さんが。
衛藤 ゆき
「そんなことまで聞いたのね」
蕨 洋美
「なるほど……」
結雲 悠
「そんなの関係ない。僕が散々FHで見た人たちよりもずっと、嫌なにおいがする」
結雲 悠
バトルあと何回あるのかなぁ。
むむむ。コメントしづらいっ。
ゆきさんが邪悪だという確証がないっ。
おまえなんかやだ しか言えない!
経塚 アカリ
PLはヤバさを知っているけど悠くんからは確証がないもんなぁ!!
衛藤 ゆき
「ただの生徒じゃないわ。とても大切な子なのよ。だから……返してもらいますね」
蕨 洋美
「悪いが。
アイツは、ウチの預かりでね。
卒業したら、生徒を信じて行く末を見守るもんだ。
違うかい」
衛藤 ゆき
「そうね……でも、あの子は。
あの子は私の後継者になってもらうの」
蕨 洋美
「そいつは無理ってもんだ」
衛藤 ゆき
「あら、どうして?」
蕨 洋美
「アイツは炒飯作ってる方が似合いさ」
衛藤 ゆき
「くすっ」心底可笑しそうに笑う
「あなた、あの子の炒飯の味がわかるのかしら」
蕨 洋美
「ああ。こう見えて中華にゃうるさくてね」
衛藤 ゆき
「あの子、炒飯にだけは嘘をつかないのよ」
蕨 洋美
「ああ。知ってるよ。
そのくせ、嘘は下手だ。
なるほど? そういった意味では、あんたがアイツの師匠だってのは納得だよ」
衛藤 ゆき
「ええ、とってもいい子だもの。
分かっていないわね、あの子の炒飯は報告そのものなのよ。あなた達が、あの子と一緒に海賊を倒したことも、最近仕入れたアウトドアの道具? のことも」
結雲 悠
「どうして、そんな事まで」
衛藤 ゆき
「だって、私があの子のことを一番よくわかっているんだもの」
結雲 悠
「阿修雷が、そんなことするはず」
視線が揺れている。
衛藤 ゆき
「あなた聞いたわね、発端がなにか……これを始めたのは、阿修雷よ」
結雲 悠
店には変な電波は飛んでない。
店には隠しカメラなんてない。そんなの僕が知ってる。
蕨 洋美
「……」
衛藤 ゆき
「ねえ、あの子の一番美味しい炒飯を知っているかしら」
結雲 悠
「五目……」
昨日食べた。
衛藤 ゆき
「昨日久しぶりに食べたの。
自分の大切なものを、自ら破滅に追いやるときの……絶望と悔悟に泣き叫ぶような、あの味……」うっとり
結雲 悠
「…………」
銃を構える。
「適当な事ばかり言ってると、殺すよ」
衛藤 ゆき
「ふふっ、都築さんはそんなことばかり教えていたのね」
結雲 悠
じゃあその言葉を聞くなり撃つか。
都築さんへの侮辱は許さん。
GM
銀色の獣が盾となって銃弾を受ける
クピド
「だめだよ、先生に乱暴しちゃ」
結雲 悠
クピド君も喰われたのかなぁ。
衛藤 ゆき
彼は優秀だからお仕置きの必要はあまりないんじゃないかしら
結雲 悠
「阿修雷が始めただって? そんなの嘘だ! 阿修雷がそんなことするはずがないだろ!」
蕨 洋美
「……」
衛藤 ゆき
「私はどちらでもいいのだけど、少なくとも彼女、もうあなた達の敵よ?」
結雲 悠
「嘘だ!」
悲鳴のように叫んでもう一撃。
血を纏った弾丸が確たる殺意を持って空を裂く。
衛藤 ゆき
「本人に聞くといいわ。じゃあ、私たちのお誘いは断られちゃったってことみたいだから、失礼しましょう。
長居してると、阿修雷に怒られちゃうしね」
蕨 洋美
「お前」
衛藤 ゆき
「はい」
蕨 洋美
「あたしらを舐めてると、痛い目で済まないよ」
衛藤 ゆき
心底不思議そうに
「軽んじているつもりはないですが……あの子が本気で攻めているわけですし」
蕨 洋美
「そうかい。ならいいんだ」
衛藤 ゆき
「あぁでも!」パン、と手を鳴らす
「今日のお二人のことをあの子に話せば、きっと今日も美味しい炒飯がいただけますわ!」
蕨 洋美
「よく味わうんだね」
結雲 悠
撃ちまくってはクピドに防がれてるのかな。
クピド
いたいよぉ
蕨 洋美
「言いたいことはそれだけさ。それじゃ、山道は暗いから気をつけて降りるんだよ」
衛藤 ゆき
「ええ、ありがとう。またね」
蕨 洋美
「ああ、また」
衛藤 ゆき
「お腹がすくといけないから、ここにチョコレートの箱を置いておくわ。毒は入ってないからどうぞ召し上がって」
結雲 悠
肩で息をしている。一撃一撃が疲れた心と体に響く。
衛藤 ゆき
地面にハンカチを敷いて高級チョコレートの箱を置く
「おやすみなさい」
GM
銀の獣の背に乗って稜線の向こうに消えていく

結雲 悠
SANチェック箱??
経塚 アカリ
SANチェック箱……
GM
普通の市販品だよ安心して!
経塚 アカリ
よかった! 悠くんの衝動が刺激される何かはインしてない!
結雲 悠
泣いちゃうぞもう。

蕨 洋美
「ああ」
彼女らが去って、暫くして
いつしか随分と短くなっていた煙草の先端を指で揉み消す
結雲 悠
座り込んでる。
蕨 洋美
吸い殻をポケットに放り込み
「行くよ。悠」
結雲 悠
「どこへ……」
途方に暮れた声で。
蕨 洋美
「どこかさ」
言って、踏み出す
と同時に、めり、ばき、という異音
蕨の足元で、その周囲の地表が、もやが立つほどに冷却され凍りつき、持ち上げるその足の動きに張り付いて捲れ上がった
衛藤 ゆき
セルフ霜柱製造機
結雲 悠
「阿修雷は……あんな事しない……」
阿修雷
いやまあするんですけども
結雲 悠
しないの!!
蕨 洋美
表情の無い顔の奥で練り上げられた怒りが溢れ出し、周囲に立ち込めていた
結雲 悠
「するはずが、ないよ……あいつに、騙されているんだ」
蕨 洋美
「悠」
結雲 悠
「だってさ、ずっと、優しくて、強くて、本当の姉さんみたいに」
経塚 アカリ
悲しいね
蕨 洋美
「あたしをハメたのは、アシュレイだ」
結雲 悠
「うそだっ!
蕨さんまで嘘をつくなんて」
言いながらも、昨日の夜に見た彼女の横顔を思い出す。
蕨 洋美
「本当だ。
あの食事券は、罠だった」
結雲 悠
「……!」

阿修雷
実際持て余してたんですけどねあの券……
経塚 アカリ
券自体は本物だったの????
阿修雷
そうだよ!!!
蕨 洋美
お父さんは本物、的なこと言ってましたね
経塚 アカリ
そういえばそうだ
阿修雷
せめて菓子折の1つでも寄越して!!

蕨 洋美
「さっきの戦場でフードの連中を支援したのもアシュレイだ」
結雲 悠
「そんな、後ろにいた、あいつ……が?」
蕨 洋美
「そうだ」
結雲 悠
「……蕨さん……
家族に手を出す奴は、殺してやるって思ってたんだ……
相手が家族の場合は、どうしたらいいんだろう……?」
阿修雷
家族に手を出す奴はたとえ家族でも殺してやるっ!?
蕨 洋美
「決まってるだろう。
引っ叩いて引きずり戻すのさ」
結雲 悠
「…………」
経塚 アカリ
ドロドロ!
阿修雷
これが反抗期の娘ね
蕨 洋美
「……夜が明けるまで、そこで座り込んでるつもりかい」
結雲 悠
少し長い沈黙の後、顔を隠すようにして立ち上がる。
「……行くよ……僕も」
蕨 洋美
「そうかい」
言い、歩き始める
結雲 悠
「でも、どこへ……」
また、そう呟いて蕨の後を少し距離を開けてとぼとぼと歩く。
蕨 洋美
「さてね。ただ。
もうなりふり構ってられない、ってのは、確かだ」
重い登山靴で腐葉土と枯れ枝を踏みしだきながら歩く
GM
チョコは放置?
蕨 洋美
ゴミは回収してゆく!(山屋
GM
さすが!
結雲 悠
さすが!
大丈夫? 変に重かったりしない? カチカチいってない?
蕨 洋美
大丈夫、そのくらいじゃ死なない
結雲 悠
ポタポタとかうじゅるうじゅるとかいってない??
蕨 洋美
山降りたら即ポイだ
GM
エ○メスのハンカチと○ーエンシュタインのチョコなのに!
蕨 洋美
とりあえず、S市に向かおう
と思うけど、いいのかな
GM
いいですけどS市のどこへ?
蕨 洋美
UGNのS市支部へ
GM
了解です!
結雲 悠
場所しってんのかな。
蕨 洋美
悠くんから報告されてるし、確かあの時は蕨は監視してたんですよね?
GM
むしろ君がしってるよね!?
結雲 悠
そうだったわ。
たどり着くのに苦労しまくった挙げ句、めっちゃ茶菓子とかご馳走になってたわ。
蕨 洋美
花山薫さんのこととか聞いてただろうし
頼ってみるか
GM
あれ下の名前
蕨 洋美
予測変換ンンンン
結雲 悠
誰だそれ。
そんなゴツい人知らないぞ。
経塚 アカリ
蕨さんの予測変換最近飛ばしてるなぁ
阿修雷
戦力を増強しすぎないでいただけますか
蕨 洋美
どんな攻撃受けても任侠立ちで耐えて
「まだやるかい?」
って言ってきそう
経塚 アカリ
<十分留守任せてけそうさ
花山さん
まったく、一体いつになったら引退させてくれるのかねえ
蕨 洋美
ワイルドターキーの瓶の首を折り飛ばして一気飲みしてそう
結雲 悠
どんどん花山さんの体格が膨らんでゆく……
蕨 洋美
というわけでS市へ!
GM
そしていつになったらアカリさんは合流できるのか
結雲 悠
アカリさんとうとう三人からおこられた。
経塚 アカリ
全くだ。合流どころか四面楚歌!
結雲 悠
都築さんからも怒られればパーフェクトなんだけどなー
GM
ではのしのしとぼとぼと山を下る2人をバックに今日はここまで!
経塚 アカリ
お疲れ様でした!
蕨 洋美
お疲れ様です!
結雲 悠
おつかれさまー
GM
お疲れ様でした!

ダブルクロス 第七話『ウロボロスの卵』 7

「逢いたくなかったなぁ…… どうして来ちゃったの……?」

ダブルクロス 第二話『World End Juvenile』5

「少なくとも今の私は、『他人の日常』を守るために戦っているわけではないから」

ダブルクロス 第四話『Deadman’s Cruise』4

「さぁ。始めようか。あたしらのダンスはちょいと激しいよ?」

ダブルクロス


本作は、「矢野俊策、ゲーム・フィールド」が権利を有する「ダブルクロス」の二次創作物です。