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こちらには
『夢の果てならきみが正しい』のネタバレがあります。

本編見る!
KP
「乗客」たちは聞き取れない言葉で何か言いながら、どやどやと船を降りてゆく。
彼らに紛れるなり、無人になった隙を狙うなりすれば簡単に降りられそうだ。
佐倉 光
紛れて降りよう。人混みの中なら目立たず降りられるだろう。
なるべく姿勢を低くして、ゆっくり歩こう。
佐倉 光
胴体一個くらいなら抱えれば何とかなるが、これから増えると困るかも知れない。
疲れは取れたし、もう一度入れ物を作ってみてもいいかもしれないな……あまり力の無駄遣いはしたくないけど。
佐倉 光
体を包む異様な感覚にも慣れ始めてきたところだったのに、もう一度慣れ直さなくてはならない……。
KP
辺りをあの半人たちや、その他さまざまなものどもが騒がしく歩いているため、幸いあなたが気づかれることはなかった。

KP
船の外に出てみると、空が一面、異様なピンク色に輝いているのが見えた。
熱にうなされながら見る夢のような、昼とも夜ともつかないマーブル色。

それはあなたの知らない空の色で、異様で異常でありながら何となく現実のようだったこの夢を、夢にすぎないとあなたに嘲笑うのだった。

傍らのばけものは、本当にあなたの相棒なのだろうか。
なにもかも、あなたの見ている夢ではないのか?
曖昧にたゆたうピンク色の空は、そんな問いかけをあなたに投げかけていた。
佐倉 光
牧志以外にありえねぇだろ。こんな底抜けスライム。
底どころか何も無いわけだが。
空を見上げてこの非現実的で見た事もないのに懐かしい世界に笑った。
KP
底どころか何もないで笑っちゃった
佐倉 光
さーて、ここがドリームランドとすると……地図を見た事はある。
といっても必要なところしか覚えようとしていないし、もう二年近く前の事だ。記憶も朧だ。

今いるところはやはりまだ化け物しかいない感じの所かな。
KP
辺りを見回せば、ピンク色の空に似合わない、岩山で構成されたような殺風景な島だった。
船から降りた化け物たちが次々に荷を運び出しては、尾根に点在する建物のあたりへ向かってゆく。

波止場から眺められる海はどことなく澱んでおり、陰鬱でおどろおどろしい雰囲気を纏っていた。

全体をもう少し詳しく見てみるなら
▽技能判定〈目星〉
佐倉 光
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→65→成功
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa BOT 1d100→82→成功
KP
あなた達は同時に、二つのことに気づく。

一つは、隅の方に岩山をくり抜いたような小さなトンネルがあり、向こう側からも光が漏れていること。
ヒキガエルの化け物たちはみな建物の方へ向かうようで、そちらにあまりひとけはない。

次に、振り返った海の中に人のような姿を見たような気がしたこと。
佐倉 光
人かもしれないか。牧志のパーツについて訊いておきたいな。
というかここでどうして人の姿のままで無事なんだ。
佐倉 光
「いま、人がいたかもしれない。追いたい」
声を抑えて囁く。
牧志 浩太
牧志は小さく揺らめいた。頷いたのだろう。
波止場の桟橋を早歩きに、あなたはその姿を追いかける。
KP
そのうち桟橋の端まで来た。
そこから見える陰鬱な水の中、揺蕩っているのは確かに人に見えた。
長い白髪と髭が水の中に揺らめき、老人が溺れているのかと目を疑うだろう。

けれど違う。
あなたがその全体を捉えるために視線を移動させれば、確かにいくつものヒレと四本の腕が見えた。
長く伸びる下半身は魚というよりも長大な海蛇で、螺旋状にくねり悠々と海中を進む。

四本の腕を生やした奇怪な海蛇。
それは人魚というよりもなお奇妙に見えた。

それは一瞬あなたの方に視線を遣ったが、すぐに遠くへ泳ぎ去ろうとする。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D6》。
佐倉 光
1d100 64 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→73→失敗
1d6 Sasa BOT 1d6→5
SAN 64 → 59
牧志 浩太
1d100 50 Sasa BOT 1d100→15→成功
KP
一時的発狂ですね。まずは【アイデア】ロールをどうぞ。
佐倉 光
これ知ってるヒトだったりしなーい?
KP
見たところ男性っぽい顔とお髭をしていますね。女性のドワーフではない。
佐倉 光
1d100 85 【アイデア】 Sasa BOT 1d100→46→成功
1d10 ナイヨう Sasa BOT 1d10→2
1d10 期間ン Sasa BOT 1d10→6
佐倉 光
内容によっては可能なら自己〈精神分析〉するぅ
KP
自分自身に〈精神分析〉はOK。
KP
短期の一時的狂気表で。
【6ラウンド、パニック状態で逃げ出す】ですね。

佐倉 光
ソレを目にした瞬間、呼吸と思考が止まった。
どんな相手だろうと話を聞こうと思っていたのに、一瞬にして恐怖がぶちまけられた。
殺される。
食われる。
何の根拠もなくそう思った。
KP
あなたはきっと少しそういう、想像していたのだ。
あなたが一瞬そうだったような、ぼんやりと記憶の片隅に残るような、人魚という生き物あくまを。

けれどそれはひとにあらざる四つの腕をうねらせて、人魚というにはおそろしさの過ぎる、ひとなど容易く絞め殺すだろう長大な海蛇の尾をくねらせて泳いでゆく。

それは人魚というには歪んでいて、あなたの想像をきっと裏切った。
佐倉 光
1d100 33〈精神分析〉 Sasa BOT 1d100→39→失敗
佐倉 光
くるり、ときびすを返す。
走る。
KP
いま佐倉さんは素の状態? それとも牧志をかぶっていましたか?
佐倉 光
かぶってたかな。
一応化け物の多い場所っぽかったから。
KP
あなたは踵を返して走り出そうとする。
ぬらりと慣れたはずの異様な感覚が脚を撫でる、生暖かいそれがおぞましい海の水のように思えた。
牧志 浩太
「うわっ、佐倉さん!?」
突然走り出すあなたに牧志が驚いて──
1d100 40【DEX】 Sasa BOT 1d100→13→成功
KP
なんとか転ぶことなく、牧志は驚きつつもあなたに追従する。
走る。走る。どれだけ走ってもあなたの手足にぬるついた水の感触がついてくるように思える。
佐倉 光
一分ほども走り続けただろうか。
物陰に息を切らして座り込んで、苦しげに咳をする。
やっと自分が牧志を被っていて、彼が遅れずついてきてくれていた事に気づいた。
佐倉 光
「わ、悪い、あれ見たら何が何だか分からなくなって」
牧志 浩太
「あ、うん、大丈夫。
歪んだ……っていうかバグった? 人魚みたいで、結構視覚にくるな、あいつ」
人魚より視覚にくる造形の生き物が、そんなことを言う。
佐倉 光
「人魚、っていうのは大分無理があるよ。
理解する前にひっぱたかれた気分だ」
KP
辺りを見回せば騒がしい辺りからはだいぶん離れていて、トンネルのそばまで来ているようだった。
結局何者?
KP
これ実はノオリという海人(幻夢郷p.120)です。

人魚見たこと/なったことあるから《SANチェック》値どうかなーと思ったんですが、四本腕で下半身がのたくる巨大な海蛇の人魚、挿絵を見たらなかなか異様(人魚のようで随所そうでないのが、一瞬「んん」ってなる感じ)だったのでそのまま通しました。
ちなみに【DEX】判定に失敗していたら牧志が佐倉さんごとコケていました。牧志の方が【DEX】が低いので、咄嗟に反応できなかった感じですね。
佐倉 光
にげだした! こけた! になるところだった。
KP
佐倉さんが逃げたいのに走れなくてうわぁあああってなるところだった。

佐倉 光
息をついてレーダー小瓶を出す。
このあたりに気になるものはあるかな。
KP
小瓶の眼がトンネルの向こうを眺めている。
その向こうからは穏やかな光が漏れており、行き止まりではないようだ。

向こう側を見てみるなら、▽技能判定〈目星〉
佐倉 光
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→37→成功
KP
トンネルの向こう側には丘のような場所が見えた。
変わらず殺風景な印象ではあるが、芝生に覆われており小さな花も生えているようだ。
佐倉 光
「地図欲しいな地図。
ドリームランド地誌どっかにねぇかな」
牧志 浩太
「佐倉さんが読んでたやつか、確かに欲しいな」
佐倉 光
「気を取り直してあっちに行ってみようぜ。
ここよりは落ち着けそうだ」
トンネルの向こうを指す。
牧志 浩太
「あ、本当だ。……花も咲くんだな、ここ。そういえば佐倉さん、あの時も色々集めてたっけ。キノコとか」
佐倉 光
「キノコは地下だな。
そういえば地下には神殿があるんだっけ。
さすがにあそこまで行くのは遠いなー。
あの時は空飛ぶ靴で飛んでたから早かったけど。

花は……前来たときも見たぜ。地上上がって割とすぐの所で。
ただあれは死体だらけの大陸に生き物を呼び寄せるためのエサで、作り物みたいなやつだったけど」
牧志 浩太
「そうだったのか。あの向こうは作り物じゃない…… よな? だといいんだけど」
KP
トンネルの向こうへ向かう?
佐倉 光
この辺りの街が化け物だらけなら向かうよ。
KP
そういえば馬を置いてきたのに気づいたあたりで、置いていかれた馬が大層不服そうについてきた。
佐倉 光
ウマー!  ごめんよ馬ー!
そうか馬に荷物載せればいいよな。袋でも調達すれば手で持ってるよりは安全かな。
そもそもそういう用途にと思って連れてきたっていうのに。

KP
薄暗い岩のトンネルを通っていく。
暫く歩くと、小高い丘に出た。
柔らかな芝生に覆われた丘は穏やかな雰囲気を湛え、その合間に赤い小さな花が覗く。

おあつらえ向きに、丘の頂上には昼寝に丁度良さそうな大きな木が生えていた。
KP
しかし、そこには先住者がいた。
先ほどからよく見かけるヒキガエルの怪物が2匹、すやすやと昼寝をしていたのだ。

眠っている、といっていいのだろうか。目が無いのでわかりづらいが、寝そべったまま動かず、腹部が呼吸に合わせてゆるやかに上下している。鼻のあたりで蠢く触手もどこか動きが緩慢に見えた。

けれどその姿は異様に小さい。あなたの腰ほどの全長で――そう、まるで子どものように感じる。

▽技能判定〈目星〉
佐倉 光
コドモ……だからって気は抜けない。
ただの小さな個体かも知れない。
武器もしっかり持っているようだしな。

レーダー小瓶を出して、あの小さい個体に近づくべきかどうか探る。
KP
小瓶の眼は木にもたれてすやすやと眠るそれらの、頭の下を見ている。
どうやら、何か木の根ではないものを枕にしているようだが……

詳しく見るなら
▽技能判定〈目星〉
KP
また、丘の向こうにはまたトンネルが続いており、眼はその向こうも気にするように時折視線をやっている。
佐倉 光
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→ 91→失敗
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa BOT 1d100→ 76→成功
牧志 浩太
「え、おい……」
牧志が何かに気づいたように、微かに声を発した。
牧志 浩太
「あれ、俺の腕だ。あいつらが枕にしてるの」

牧志が小声でこそこそと言う。
そういえば彼をかぶっていると、内緒話はしやすい。
佐倉 光
「腕枕かよ。ふざけやがって。
大体あれカッチカチじゃねぇか」
牧志 浩太
「文字通りの腕枕ってか。そういうの困る」
佐倉 光
あいつらを追い払わなきゃ。
目覚まし時計を……無理か。かわっちまうな。
じゃあ……

時を告げる銅のオンドリでも作るか。破壊しようとすると逃げる奴。
佐倉 光
攻撃アイテム作る方が楽かなという気はするんですけどね!
何がなんでも相手をたたき起こす金属のオンドリってどっかの童話にいたなー、と。
あと割と時間制限ないか気になる。
KP
ああー。それは面白い。
小さいとはいえ相手は神話生物なので、攻撃して勝てるかわかりませんしね。ここドリームランドだから追い返せないし。
KP
なるほどそれは面白い。
消費MPは、用が済んだら消えてもいいなら【1】、永続させるなら【2】。

〈夢見〉判定については今後同じ処理とするので、情報のところに記載しました。
佐倉 光
消えてもいいかな。壊されるかもしれないし。
佐倉のMPを1使用して〈夢見〉チャレンジ。
1d100 15 Sasa BOT 1d100→ 83→失敗
1d100 15 Sasa BOT 1d100→ 36→失敗
1d100 15 Sasa BOT 1d100→ 73→失敗
佐倉 光
無理だったよ。
まあー、戦いは避けたいし、頑張って作ろう。
作ってる間に起きるんじゃないのかこいつら。
KP
何も出なかった。
成功するまで粘るなら1d5+1をどうぞ。
佐倉 光
1d5 Sasa BOT 1d5→2
3時間かかったね!

KP
幸い、目の前の化け物たちは3時間経っても惰眠を貪っていた。

こんな昼寝にお誂え向きの状況で、3時間で起きられるはずがないのである。
佐倉 光
鶏ってどんな形してたっけなー。
いざイメージしようとすると思い浮かばない。
フライドチキンなら浮かぶんだけどな。チキン食いてぇ。

二時間ほどたって、ボソリと呟いた。
佐倉 光
「何やってんだろうな、俺」
KP
手のひらからカラアゲは出なかった。
佐倉 光
だれうま。
手のひらからカラアゲ……別の世界の彼らなら出せる事もあるらしい。
牧志 浩太
「夢を見るっていうのも結構難しいんだな」
牧志が軽く身体を揺らして苦笑する。
佐倉 光
「前にここに来たときは、牧志が俺の力を使ってくれてたんだったな。
あの時はなんでも出せたみたいなのに、どうしてこう必要なときはできないんだか」
ボヤきつつがんばる。
もう鶏じゃなくても良いよ、声がでかけりゃ。ブブゼラ吹きならすココペリでもいいや。
とにかくばかでかい音を出して起こす、対象に破壊されそうになったら逃げ出す目覚まし時計的な奴を作るぞ!

佐倉 光
何とかできあがったのはブブゼラくわえた鶏的なものだった。
佐倉 光
「鶏である必要ねーじゃねーか」
牧志 浩太
「うーん、まあできたし結果オーライ、ってことで」
KP
鶏は世界に生まれ出るやいなや、激しくブブゼラを吹き鳴らしながら辺りを走り回りだした!

あなた達はその目に血走った狂気を見た。彼(?)はそれだけのために存在する生き物なのだ。
KP
「ふぎゃぽっ!?」
「だれだぼくらの睡眠をぼうがいするのはー! ゆるすまじー!」
「やつざきだー!」
「くるまさきだー!」
「くぎのはえたたるにいれてしぬまでひきまわしてやるー!」
「まっかにやけたいしをくわせてくちをぬいとじてやるー!」
「でもあいつくちばしだよ」
「そーゆーつっこみはいいの」
KP
化け物たちはきゃいきゃいと騒ぎながら、なだらかな丘の向こうへ鶏を追いかけていく。

どこか牧歌的にも見えるその姿は、やがて丘の果てへ消えて見えなくなった。
後には木の下にぽつんと残された一対の腕、あなた達が来た道、それから反対側の、向こうから光の漏れていない暗いトンネルが残された。
佐倉 光
「……よし。結果オーライ」
立派に役目を果たした鶏と恐るべき子供たちを見送ると、牧志の腕を回収。これ胴体にくっつきそうに見える?
それともパーツが足りない?
KP
腕を回収すると、胴体の断面とぴったり合うことが分かる。
佐倉 光
「良かった、欠けてない」
ほっと息をついた。
牧志 浩太
「俺の腕なのか、これ。……揃ってくると不思議な感じだ」
佐倉 光
「集めて戻るといいなー、体」
牧志 浩太
「だな。これじゃシローがびっくりするし、大学にも通えないしさ」
問題はそこなのだろうか。
佐倉 光
「お前自分の姿忘れて割と自覚なくなっちゃってるだろ。
戻れないと色々困るんだからな。
東浪見に会えなくなっちゃうぞ」
割と由々しき事態だ。
あと多分シローはビックリするだけだと思う。
牧志 浩太
「確かに……、いや、でも東浪見なら案外、いや駄目か。駄目だな、うん。
身体集めて元の形に戻ろう。きっと戻れる」
うんうん、と頷いているのが、何だかちょっと分かるようになってきた。
佐倉 光
それはそうとそろそろ荷物問題が出てきた。袋だの地図だの、町に行けば何とかなるかと思ったが、自力で何とかすべきかもしれない。
トンネルの向こうに行くには明かりが必要そう?
KP
トンネルの向こうはどうも行き止まりらしい。
薄暗くはあるが、辺りが明るいため中の様子は見える。

中には様々な物がごちゃごちゃと堆く積まれている。
あの子供達の物置になっているようだ。
間から袋のようなものも覗いている。
佐倉 光
よーし家捜しするぞー。
意味ありげな袋、そっと引っ張り出してみるか。
KP
それは結構大きな革袋のようだ。
意味ありげな袋をそっと取り出すなら【DEX】×5で判定。
失敗しても取り出せるが、なにかと崩れる。
佐倉 光
上のもの取り除くとかして穏当に取り出すことはできそう?
KP
それなら【DEX】×8での判定となる。
失敗するとバランスを崩してやっぱり崩れる。
直接挑戦するよりは、被害は軽微で済むかもしれないが。

▽技能判定【アイデア】-20%成功すれば、何かいいことを思いつくかもしれない。
佐倉 光
ではまず【アイデア】
1d100 65 【アイデア】 Sasa BOT 1d100→ 61→成功
KP
そういえば今の牧志は全身から触手を伸ばしているし、あの船倉での夢…… の時を思えば、触手にも何かを持つくらいの力はあるようだ。

触手で支えておいてもらえば崩れないのではないか?
佐倉 光
そういえば牧志、結構力あったよな。満遍なく……
佐倉 光
「……」
要らんことまで思い出した。
あれは夢だ夢。
佐倉 光
「牧志、ちょっとこことここ支えといてくれるか?」
お願いしてからチャレンジだ。
崩れて奴らが戻ってきたりパーツが破損したりしたら困る。
牧志 浩太
「あ、そうか。分かった」
牧志はあなたに言われて、自分の身体が役に立つことに気づいたらしい。
腕で押さえるようにして、自然な動きで物の山に張りついた。

にゅぶる、というか、ぶぢゅる、というか、そんな感じの言い表し難い音がした。
積まれた物と物の間に牧志の身体が入り込み、しっかりと固定する。

これで崩れないで済みそうだ。
佐倉 光
「サンキュ。これなら」
袋に手を掛けて引っ張りだす。
佐倉 光
馴染みすぎて戻れなくなったら困るなー。
KP
それは何かの革でできた大きな袋だった。
何の革ともつかないそれは分厚く強靭で、不規則な鱗と羽根が互い違いに生えている。腹側は象の皮のようにひび割れていて、全くどんな生き物なのか見当もつかない。

その袋には馬の鞍がついていて、どうも馬に吊るして使われるもののようだ。お誂え向きだろう。
KP
その中に何か、細かいものが色々入っているようだ。こすれ合う音は石膏か何かのような軽いものに聞こえる。
佐倉 光
お、ラッキー、馬用の荷袋だ。
キーパーに感謝をしつつ中身を確認しよう。
牧志が荷物戻すのに苦戦しているようなら先に手伝うけど。
牧志 浩太
牧志はそう苦労もせずに荷物を元の位置に戻している。
何せ手数が多いのだ。
KP
袋の中からは色々なものが出てきた。
そら豆のような形の小さくて赤いものが二つ。不規則な三角形のもの。やや長い抱き枕のようなものの上下に管がついたもの。握り拳くらいの大きさの管のついた塊。丸めた細長い管をかたどったもの。大きな三角形のものが二つ、小さな球状のものが二つ、それからそれから……。

抱き枕のような形のものは実際にそう使われていたのか、手の跡がついている。

はて、これは何だろう。

▽技能判定【知識】または〈医学〉または〈生物学〉
佐倉 光
ぞーもつではないか。
【知識】かな。
1d100 85 Sasa BOT 1d100→ 83→成功
牧志 浩太
1d100 75【知識】 Sasa BOT 1d100→ 32→成功
FANBOXもよろしくやで
佐倉 光
あれこれ……すげー見覚えがある。
具体的には学校の教科書で。
……腎臓?  肝臓に……これ心臓では?
KP
それらはあなた達にとって大いに見覚えがあった。

何ならあなたはそれらを男が半狂乱で取り出している映像を見た。
牧志はその握り拳大の塊を自分の手で抉り出した。
牧志 浩太
「な、内臓……」

それらを目にして牧志の声が凍った。
牧志 浩太
「俺の内臓? えっ人形なのにあるのか内臓……、
しかも色々揃ってるし、うわ、胃袋抱き枕にされてる……」

牧志の声が大いにひきつっている。
自分の胃があの化け物に抱きすくめられているところを想像してしまったらしい……。
牧志 浩太
「こうやって見ると内臓って随分数があるな……」
KP
幸い内臓はまとめて袋に入れられていたようで、外に散らばっていたりはしない。
胃袋以外はあまり関心を持たれていなかったのか、細かいものは出した痕跡もない。
佐倉 光
主要な臓器がちゃんと揃ってるか並べて確認しよう。
佐倉 光
「あーあー、こんなぶつ切りになっちまって。
普通に割れたというより悪意を感じるぞ」

戻ったときに足りないと困る。確認したら胴体や腕もあわせて袋に納めた上で牧志レーダー君を確認しよう。
KP
目につく臓器は揃っているようだ。脳や眼球といった、頭部にあるものはないようだが……。
KP
あなたが瓶を確認しようとしたとき、ふっと一度だけ、湿った風が吹いた。

KP
瞬きして辺りを見回せば、途端、周囲は深い霧に満ちている。
あなたの隣で荷物の山を戻していたはずの、牧志の姿すら見えない。

その霧の色はただの白色とも表し難く、あなたに不気味で不快な印象を強く与えた。
どこからかイルカの嘲笑う声が聞えた気がした。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D3》。
佐倉 光
1d100 59 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→ 75→失敗
1d3 Sasa BOT 1d3→2
SAN 59 → 57
牧志 浩太
1d100 50 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→ 5→決定的成功クリティカル)!
佐倉 光
あのクソイルカ、また見てやがるのか。
俺たちが足掻いてるのは愉しいかよ。

周囲を警戒しながら牧志の姿を探す。
KP
何も見えない。
何も、聞こえない。

何にも、触れない。

じっとりと空気が纏わりついて、あなたはただ独り、不穏な静けさに包まれる。
佐倉 光
「牧志!」
声を上げて歩く。
暫く歩いても状況は変わらないかな?
KP
あなたは声を上げた。
すると、あなたの手に何かが巻きつく。

その感触はぷつぷつと煮え立つ異形のものだったが、あなたの耳に届いた声は、よく馴染む彼の声だった。
牧志 浩太
「佐倉さん」
佐倉 光
「牧志」
彼を探しに来たのだ。
どんな姿になっていようと見失うわけにはいかない。
KP
霧が晴れる。

そこには海も岩山も丘もなかった。
あなたはまるで一瞬にしてワープでもさせられたかのような感覚を覚える。

ただ一つ先程と変わらなかったのは、あなたの傍には確かに彼も立っているということだ。
KP
あなたの心をゆっくりと削っていくこの世界で、あなた達二人の存在は、そのとき正しかった。
佐倉 光
正直、楽しいと思っている。
異常な世界でも、悪意だけが降り注いでくるわけではない異世界を旅するのは、楽しい。
いつか来た世界。
いつか友人が居た世界。
佐倉 光
パソコンがないのはちょっと困るけどな……

KP
……あなた達の立つ場所は、いつの間にか屋内に変わっている。
四隅に間接照明がぼんやりと灯る、薄暗い部屋だ。

部屋の奥には一枚の扉があり、左右の壁にガラスの円筒がいくつも飾られているようだ。
佐倉 光
「ここ、どこだ?」
となりに相変わらず不定形牧志はいるんだね。
馬はいないのかな。
牧志 浩太
「大丈夫、ここだ」
牧志は確かな声で言って、あなたの手を取る。
それは、流れ蠢く無数の胞に包まれていても、確かに慣れた手の形だと思えた。
牧志 浩太
「ここ、どこだろうな。さっきの場所じゃないみたいだけど」
KP
突然ワープさせられて不服そうな馬も、横にちゃんといる。
ガラスの円筒の中には何かが浮かんでいるようだ。
佐倉 光
ミソかしら。
KP
よく見てみる?
佐倉 光
近づいて円筒をのぞき込む。
KP
微かな青い明かりが、円筒の中を水族館の水槽のように照らし出していた。
その中に入っているのは、薄桃色の脂肪のようなかたまりだった。

その少し美味しそうな色をした脂肪のかたまりには、深い皺が刻まれていた。
内臓の絵を見たのと同じ書籍で、その形を見たことがあるかもしれない。

それは、特徴的な半球状の茸のような形をしていた。
それは、誰もが何となくのイメージで、その形を知っているだろう。

それは、人間の脳だ。
人間の脳だけがその中に浮かんでいた。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
佐倉 光
1d100 57 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→ 54→成功
牧志 浩太
1d100 50 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→ 46→成功
佐倉 光
円筒がいくつもあったはずだけど、全部にミソが入ってるの?
KP
いくつもの円筒にはすべて人間の脳がひとつずつ入っている。
KP
それらはあなたを見るとくちぐちに喋りだした。

『まとも』
『あなたはまとも、だいじょうぶです』
『あなたはまともまだだいじょうぶです』
『まだだいじょうぶです、あなたは』
『まともなので』
『あなたはまともなのでまだだいじょうぶです』
佐倉 光
「え」
喋ってるって、スピーカーでもついてるのかな?
KP
スピーカーなどがついているようには見えない。カメラもない。ただ脳は浮かんでいるだけだ。浮かんでいるだけの脳からなぜか声が聞こえる。
佐倉 光
「生きてるのか、この脳味噌。
それともこういう生き物?」
円筒の周囲をぐるぐると回ってしげしげ見てしまう。
牧志 浩太
「生き……、てる、だって?
この状態で、生きてる、生かされてるのか?」
KP
すべての円筒に人間の脳が入っている。
それぞれ大きさや色味、皺の付き方が少しずつ異なっていて、それは確かに個人として存在していたものから抜き出されたように思えた。

電極もカメラもスピーカーも、その脳が外界をとらえ、あるいは外界に働きかけることができるように見えるものは何もなかった。

これはただの円筒だ。

▽技能判定〈目星〉または〈医学〉
佐倉 光
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→ 16→成功
牧志 浩太
1d100 47 〈医学〉 Sasa BOT 1d100→ 67→失敗
KP
あなたはそれぞれの脳をよく確認してみる。
標本のように浮かんでいるそれらはつやつやとした脂肪のかたまりで、どれも本物の体内器官であるように思えた。

少なくとも、あなたの手元にある人形じみた質感のものは、その中に無い。
牧志の脳がこれらの中にあるわけではなさそうだ。
佐倉 光
「どこにも繋がっていないように見えるのにな……今話しかけてきたの、こいつらだよなぁ?」
首をかしげる。
佐倉 光
「まあ……夢の中だから何でも起こりえる……か?」
牧志 浩太
「話しかけてきた、って?」
佐倉 光
「ああ。こいつらが一斉に『あなたはまともだから大丈夫』って」
肩をすくめる。
佐倉 光
「もしもしー?」
円筒にむかって話しかけてみるがもう反応ない?
KP
『あなたはまとも』
『まだだいじょうぶ』
『です』
『あなたは』

それは譫言のようにつぶやくばかりだ。
牧志 浩太
「何か、言ってるのか?」
佐倉 光
「『あなたはまだまともだから大丈夫』だってさ……」
牧志 浩太
「何だそれ……、俺には聞こえないな。佐倉さんにだけ聞こえてるのか?」
牧志はぺたりと円筒に手を当てて、円筒を覗く。
佐倉 光
牧志には聞こえていない。まともじゃないから大丈夫じゃない、ってことなのか?
佐倉 光
見た目、いつもとは違うけどさ……
牧志 浩太
「……」
それが人間の脳に見えるということを、牧志はつとめて考えないようにしているようだった。

現に、人間であれば後ろ頭に見えるあたりから暗い色のかたまりが出てきては、触手がそれを潰して飲み込んでいる。
佐倉 光
「……」
背の辺りを軽く叩く。気にするな、というように。
牧志 浩太
「ごめん、ありがとう。
そうだな、夢の中なんだしな」
牧志は暗い色のかたまりを潰すのをやめて、そっと飲み込んだ。
佐倉 光
一応瓶を確認してみて、ここの部屋で見ているものがないようなら扉に向かおうか。
馬は間違いなく荷物を背負ってくれてるかな? 一応確認してから。
KP
馬はしっかりとあなたの荷物を背負っている。袋の口が開いてしまっていることもなく、何かをこぼした様子もなさそうだ。
KP
瓶の眼は扉の向こうを見ている。
変に自然、と言えばいいのだろうか。奇妙なものだらけのこの世界で、温かみをさえ感じさせる木の扉だ。

少しばかり小さいため、あなたや馬は頭を屈めてくぐった方が良さそうだ。
扉にはあなたの理解できない言語の書かれたプレートが掛けられている。

▽技能判定〈クトゥルフ神話〉〈聞き耳〉別情報。
佐倉 光
1d100 24〈クトゥルフ神話〉 Sasa BOT 1d100→ 9→成功
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa BOT 1d100→ 63→成功
牧志 浩太
1d100 33 〈クトゥルフ神話〉 Sasa BOT 1d100→ 43→失敗
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa BOT 1d100→ 10→成功
KP
それはあなたの理解できない言語、であるはずだった。
けれどその文字の意味を、あなたは理解してしまえる。何故か。

『がだもん の へや』
そして同時に気づいてしまうことがある。
温かみをさえ感じさせる穏やかな木の扉。

その向こうから微かに何かの粘り煮え立つ音が聞こえてくる。

――くぷ、くぷ、ふしゅう、こぽ、しゅうしゅう――
牧志 浩太
「何か、いる」
KP
粘性のある泡の音の合間に、その粘り気を破ってガスの噴き出す音。

それは傍らの化け物が絶えず立てる音に似ていたが、より湿っていて、活動的で、泥の温泉の奥深くで火山が息をしているような、より生物的なおそろしさを感じさせる音だった。
佐倉 光
「が……だ……もん……?」
どこで知ったのかは覚えていない。
何故か分かる。
そしてそいつが息づくおとが聞こえる。
開けてはならない気がする。

しかし

牧志レーダーを見る。
KP
瓶の中の眼が大きくつぶらに見えるのは、きっと眼球しかないからなのだろう。
眼は無垢な視線で扉の向こうを見ている。残念ながら。
牧志 浩太
「……絶対何かいるけど、これどう見てもこの向こうを見てるな」
牧志の声が引きつった。
佐倉 光
「仕方ないな」
牧志にもあの音は聞こえたんだな。

深呼吸して、扉を開ける。
開けざるを得ない。

KP
そこはベッドルームだった。
部屋の中央に天蓋付きのベッドが置かれているのだから、ベッドルームであるはずだ。

そのベッドはあなた達が登るにも一苦労であるほど巨大なものだ。
あなたが手足を広げても、今の牧志をここにいっぱいに広げても、なお余りあるほどの大きさではないだろうか。

微かに見えるその上は、おもちゃや柔らかそうなぬいぐるみ、ふかふかの枕などで埋められている。

その合間から微かにあの、ガスが漏れ出すような不吉な音がしていた。

部屋の中には、それしか家具が置かれていない。
ただ、ベッドの向こう側の壁はガラス張りになっており、その向こうには澱んだような深い蒼が広がっていた。

あなたが最初にいた湖とは、随分様子が異なるが。
ここもまた、水の中にあるのではないだろうかと感じるだろう。
佐倉 光
「うわ」
あからさまに登ったら危険なヤツじゃないか。
起こしたら終わり系じゃないか。

今度は何があるんだよ。
KP
右側の壁には、上り階段が長く続いているようだ。
KP
……瓶の中の眼は、その不吉なベッドの上をぽつんと眺めていた。
佐倉 光
馬にはベッドに登らないで階段脇で待機してて貰おうか。話しかけて分かって貰えるかは分からないが、一応。
KP
指示すれば馬は階段の傍らで、いつでも走り出せるように待つ。賢い!
佐倉 光
これで牧志のパーツは大丈夫かな。頼んだぜ、ウマ。
佐倉 光
「あの上にもパーツがあるみたいだ。
きっとガダモンってやつもいるだろうけど。登ってみる……」
牧志に声をかける。
牧志 浩太
「…………すごく登りたくない。けど、間違いなくこの上だよな、これ。
こっそり見てみようか」
牧志は細い触手の先に眼をひとつ作りながら、渋い顔をした。

渋い顔? 顔はない。
だが、長時間一緒にいるせいか、何となく渋い顔をしているなというように体表が中央部へ向けて収縮しているのが分かってきた。
佐倉 光
声の調子と雰囲気で割とわかるもんだな。
こう、波打ち方とか震え方とかで。
スライム系に感情があると結構ダダ漏れになるもんなんだ……。
変な新事実を確認してしまった。

そうだな、まず牧志に目だけ出して確認して貰うのはいいかもしれない。
それで出ても大丈夫そうならそっと歩いて近づけば。
佐倉 光
「ああ、偵察頼む。上の状況を教えてくれ」
牧志 浩太
牧志は触手を手でつまみ、数度引き伸ばす。

細く長く長く伸ばしたそれで眼球を支える様子は、書物で見た、眼球から視神経が伸びる図のようだ。

眼球がベッドの脚に巻きつき、恐る恐るのそのそと上を目指す。
やがて細い糸が縫いぐるみの合間に入り込み、眼球がこちらから見えなくなった。
佐倉 光
大丈夫だろうか。
例えば上であの目玉が潰されたら牧志に何か影響はあるのだろうか?
息を詰めて見守る。
牧志 浩太
1d100 50 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→ 71→失敗
1d20 Sasa BOT 1d20→6
佐倉 光
やっぱり先行《SANチェック》あった……
牧志 浩太
1d100 90 【アイデア】 Sasa BOT 1d100→ 60→成功
SAN 50 → 44
1d10+4 Sasa BOT 1d10+4→ 10+4→合計14
狂気だ
佐倉 光
アッ
開幕減少のせいもあってすっげぇ減ってる!
KP
驚きのMAX
ここ牧志は発狂内容が固定なので仕事終わったら出します
佐倉 光
おぉっとまた気になるところで終わりだーッ!
KP
イェエエエス!  スーン
佐倉 光
〈精神分析〉だけ振っとこう……
使えるかどうか分かんないけど。
KP
あ、〈精神分析〉はできます。
佐倉 光
1d100 33〈精神分析〉 Sasa BOT 1d100→ 68→失敗
佐倉 光
はい。
KP
やっぱりスライムに〈精神分析〉は難しかったか
佐倉 光
混乱したぐにゃぐにゃの体のどこに目があるかも分からないし、話しかけても聞こえてるか分かんないし、握れる手もあるかどうか分かんないしまあ難しかったよね!

KP
牧志の発狂はここでのみ固定。
短期7: 幻覚または妄想14ラウンド。
牧志 浩太
眼球がこちらから見えなくなった、その直後だっただろうか。

ひたり、と一瞬、絶えず蠢いていた牧志の全身が凍りついた。
牧志 浩太
無数の眼が体表に開き、直後、一斉に白目を剥いた。
佐倉 光
「牧志?」
異変に気付いて声をかけた途端、ヘクトアイズと化したのを見てこちらも短い悲鳴を上げて凍り付いてしまい、しばらく動けなくなる。
牧志 浩太
「あ、ああ、ああ……、と……、」
全身がわなわなと大きく震えだす。無数に開いたままの眼が、葡萄の実か何かのように振動する。
佐倉 光
そうか。上で何か見たんだ。だからこんな反応に……
佐倉 光
「お……おい? どうした? 大丈夫か?」
おそるおそる声をかける。
牧志 浩太
あなたが我に返って声をかけたのと同時、彼はあなたの予測を裏切るだろう行動を取った。
牧志 浩太
「ともだち……!」
突飛な叫びを上げると、白目を剥いたままベッドの脚にしがみついて登りだしたのだ。

その上には当然、彼が何かを見てしまった、あの不吉な空間がある!
佐倉 光
「や、やめろやめろ!」
あからさまに錯乱してる! こういう時はいつものように目を見つめて……
どの目を見つめりゃいいんだよ!?
手……はどこだ?
KP
これ全部見知った眼の色してるんだから大層アレ。>無数の眼
佐倉 光
こわい。
KP
ごめん佐倉さん。でも笑っちゃった。>どの
佐倉 光
ええい仕方ない!
登って行こうとする牧志にしがみついて引っ張る。
佐倉 光
「待て待て待て絶対危険だから! 友達じゃねーから!」
あぁぁぁぁ文字通り掴み所がない!
牧志 浩太
ずぶずぶとあなたの手足が埋もれる!
牧志はともだち、ともだち、と繰り返しながらあなたごと上へ登ろうとする。

牧志の身体があなたの腕からはみ出し、にゅぶにゅぶというかぎゅぶぎゅぶというか、耳を押さえたくなるような音があなたの聴覚と触覚を苛む。
牧志 浩太
錯乱した牧志を取り押さえられるかどうか……
KP
▽対抗判定
牧志の【STR】(こんなんですが11です)と、あなたの【STR】または【SIZ】で対抗!
【STR】ならば筋力で、【SIZ】ならば体重や体格で引きずり下ろすことになります。

どちらで対抗したかによって、成功したときの結果が違います。
佐倉 光
【SIZ】しかないよねー
被さって止めるか。14です!
ということで14-11=3 で15%だな。
1d100 65 とまれー!  Sasa BOT 1d100→ 88→失敗
佐倉 光
ダメデシタ
牧志 浩太
あなたは牧志に覆い被さり、全体重をかけて彼を止めようとする。

あなたの腕の中で、悍ましい感触がする。神経を直接擦るような濁った裂音に、あなたの全身が総毛立つ。

ぶちぶちみちみちとあなたの体重で裂けていく。
無数の胞の切れ目に添って、奇妙な弾力を持つ不定形が。

牧志が。
牧志 浩太
「あ、あああ、ともだち……!」
牧志が触手をベッドの脚に巻きつかせながら、虫の這うように上へと登っていく。
牧志 浩太
あなたの手の中には、
牧志 浩太
「あれ……? 佐倉さん?」

半分だけ牧志が残っていた。
たぶんちょっと正気なほうが。
佐倉 光
「うわぁぁぁ!? 大丈夫? って待て!」
慌てて這い上がる牧志の方を追う。
あの調子で上のヤツに接触して攻撃されたらどうなるんだ!?
登る、にしても登れる道があるわけじゃないのか。そして登る方からは置いて行かれた?
では登れそうな場所を探す。
KP
ベッドの脚に巻きついて登っていった牧志を追うべく、あなたが登れそうな場所を探していると。
KP
「んー……、ふわあ……、」

ベッドの上でもぞりと、巨大な気配が蠢いた。
あなたは知るだろう。

それは目を覚ましてしまったのだ。
KP
奇妙な形の縫いぐるみを抱いて。
まるで、ベッドの下でネズミたちが運動会をしているものだから、ちょっと覗いてみたとでもいうように。

長く伸ばした触手で、自らの本体を引き寄せて。
KP
「おはよう……。ともだち?」
KP
それはベッドの上から、あなた達に向かって顔を出した。
KP
それは、確かに今の牧志にやや似ているかもしれない。

しかし粘液のかたまりのような不定形の体が至る所から伸び縮みさせている触手は、腐った膿に似て遥かに不浄と思わせた。
青みがかった茶色の体の表面では無数の膿疱じみたものが膨れては破裂しており、汚らしいガスが噴き出している部分もあれば、体液を垂れ流しているような部分もあり、あなたの本能の部分が触れるべきでないと訴える。

人の頭部のようなものが体内に幾つも歪みながら浮かんでおり、琥珀石の中の異物のように透けて見えている。

その頭部のうちの一つと、目が合った気がした。

造られた神。夢見る赤子。幼生のグレート・オールド・ワン。
ガダモンを視たあなたは、あえなく《SANチェック成功時減少 1D3失敗時減少 1D20》。
KP
あ、そうだ。
〈夢見〉で粘ったところで時間が経過しているので、牧志50、佐倉さん59で不定リセットしてください。
佐倉 光
1d100 57 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→ 32→成功
1d3 Sasa BOT 1d3→2
SAN 57 → 55
佐倉 光
セーーーーフ

コメント By.佐倉 光
どんどん人間離れして行く牧志。
不穏なものに心を削られてゆくふたり。
いつまでまともでいられるんだ?

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