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こちらには
『夢の果てならきみが正しい』のネタバレがあります。

本編見る!
KP
▽技能判定〈目星〉
佐倉 光
1d100 85〈目星〉 Sasa BOT 1d100→22→成功
KP
ひときわ高い塔の前を通り過ぎようとしたとき、ほかの建物のそれより大きな両開きの扉が、わずかに開いたままになっているのを見つけた。
佐倉 光
「ちょっと寄ってみていいか?」
あいつら人集めて何してんだ?
大体想像はつくけど。

つくな。もし俺か牧志がそれみて驚いたら危険か?

ちら、と思わなくもなかった。
しかしこの世界についてもっと知りたかった。
牧志 浩太
「ああ、大丈夫」
牧志が微かに頷いた、ような動きをしたのがあなたの首筋に伝わる。
佐倉 光
ではゆっくりと塔の入り口に近づいていこうか。
確かこの生き物はもの凄くゆっくり歩いていた筈なんだ。
夢からはみ出てきたときに見た。
KP
あなたは這うような歩調で、ゆっくりと塔の入り口に近づく。
普段歩くよりもずっとゆっくり近づいていると、脚で歩いているというよりも、ずるずると不定形の肉体を引きずって動いているような気がした。

扉をこっそりと開け、中に滑り込む。見咎める者はなかった。

KP
ただでさえ仄暗い都であったが、建物の中はことさら暗い。
等間隔の蝋燭が弱々しく空間を照らしていることが、むしろ異様な不気味さを演出していた。

神殿のようである、と感じたかもしれない。内部も石造りで、文様の描かれた壁やどことなく荘厳な柱が妙な威圧感を放っている。

空間の奥には怪物の姿を彫り出したモノリスが立てられていた。
その周辺に鉄臭く黒い液体がぶちまけられていたが、どうしてか室内に人の肉体などは見当たらなかった。

▽技能判定【アイデア】または〈クトゥルフ神話〉
佐倉 光
あれれー
佐倉 光
1d100 85 【アイデア】 Sasa BOT 1d100→75→成功
KP
途端、あなたの背筋に悪寒が走る。
そのモノリスの彫刻から、何者かの嘲笑う声が聞こえた気がした。

……忌々しい神殿だ。よく見たところで決してこころよいものではないだろう。
いや、見るべきではないのではないか、とすら感じる。

それでも見たければ、あなたはそれを見上げることができる。
佐倉 光
ええー。佐倉にそんな事言う……?
今は牧志を助けに来てるんだからそんな物。
見ない方がお利口なのは分かってるけど?
佐倉 光
見上げちゃう。
佐倉 光
これで死んだらどうするのよ……
これ波照間さんと牧志君が会った事件の時に作られかけていた奴では。
KP
あなたは鉄臭い臭いの漂う中、それを見上げた。

どうしてだろう。
彫刻の形が変わったように見える。
その彫刻の怪物は先ほど見たものとはまた違う、奇怪な造形に変じていた。

頭の代わりにつけられたような長い触手、悪辣なかぎ爪、三本の脚。

顔があるべき部分は虚ろであるのに、それはなんだか、あなた達のほうを見て嘲笑っているようだった。

何よりも不快感を煽るのは、その彫刻の異様な曖昧さであった。
輪郭をなぞるたびに、形を捉えようとするたびに、揺らぎ霞んで姿を変えているような気がした。

何度も何度もぐにゃりと曲がって、確かにそれを見ているはずなのに、あなたの頭の中で正確な姿形を捉えることはついぞ叶わないようだった。

どうしてだろうか、あなたは当然のように、ここに人の肉体が無いのは、それに捧げられたからだと考えた。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D10》。
KP
これはあくまで彫刻です。SAFE(?)
佐倉 光
今の牧志に殺人衝動が芽生えたら一発アウトですな!?
KP
佐倉さんが潰されちゃう!
佐倉 光
本物ほど筋力がないとは言え、対抗になったら勝てねぇ!
佐倉 光
1d100 68 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→18→成功
SAN 68 → 67
牧志 浩太
1d100 52 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→4→決定的成功クリティカル)!
SAN 52 → 51
佐倉 光
さすがだ!
KP
室内には他に何もないようだった。
ここはただそれのために捧げられた空間なのだ。
佐倉 光
「…………ごめん。戻る」
すっと足を引く。
こんな事をしている場合じゃなかった。急に思い出した。
佐倉 光
「ここに俺達が探す物はないし、できる事もない」
牧志 浩太
「あ……、ああ、そうだな」
牧志はそれを見上げながら、ひっきりなしに自分の中を掻き回して何かを出しては戻していたが、あなたにそう言われてその行動をやめたらしかった。
KP
それから目を逸らす一瞬、つるりとしたイルカの彫像が見えた気がした。
佐倉 光
割ると水が出るヤツ……じゃないなきっと。
道草食ってないで港へ向かおう。
水が出るイルカ……殺虫剤が入っている。
水が出ないイルカ……割と縁が深い会いたくないヤツ。

KP
あなたは港に向かって歩いて行く。遠目からでも立派な黒い帆が確認できた。

近づいて行けば何隻もの船が留まる大きな港があり、ヒキガエルの異形が多く集まっている。

けれど、それ以上に数多くいる痩せこけた男たちが目についた。
その男たちはほとんど人間と同じ形をしていたが、衣服の代わりに柔らかな毛が体を覆っている。足には蹄もあり、腰のあたりから小さな尾が覗いているものもいた。

ターバンを巻いている者がちらほらと見受けられるが、巻いていない者の頭上を見てみればツノさえ生えていることがわかった。

男たちはヒキガエルの異形から奴隷のように扱われている。
重たそうな荷を抱えていることもあれば、鞭で打たれていたり、いたずらに槍で突かれていたり、また他の人間のようなものを縄で縛って連れていることもあった。

見れば見るほど彼らは人に似ていて、しかし人ではなかった。
成る程彼らと間違われたならば、運命は自ずと知れるだろう。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D3》。
佐倉 光
1d100 67 《SANチェック
Sasa BOT 1d100→48→成功
牧志 浩太
1d100 51 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→47→成功
佐倉 光
バレないようにしないと……
牧志からはみ出ないように細心の注意を払う。
ところで、レーダーの反応はどうなっているだろう。
KP
瓶の中のひとつ眼は飛び立ってゆく船の行く先、遥か空の上を見上げていた。

飛び立ってゆく船?
そう、何隻もの船が船首を向ける先に、大海原はない。
黒い帆の船は海へと漕ぎ出すのではなく、ひとつまたひとつと、空の果てへ向かって漕ぎ出していくのだ。

それはあなたを包む異様で異常な感覚よりも、ずっと夢の中じみた光景だった。
佐倉 光
空を行く船?
あれこれもの凄く覚えのある……
佐倉 光
「牧志……俺さ、なんだかものすごく懐かしい気分になってる」
空を見上げてぼんやり呟く。
牧志 浩太
「ああ、あの時の……。
ここ、あの夢の世界だったりするのかな」

少し懐かしむような牧志の声が、あなたを包み込むように降ってくる。
KP
船はマストの軋み音を微かに立てながら、次々と空へ飛び立っていく。
KP
ふと、来る船に向けた方向で、分厚い木を組んで造られている古ぼけた看板があるのに気づく。
表面に書いてある文字は、あなたの理解できない言語をしている。

▽技能判定〈クトゥルフ神話〉〈目星〉〈縺斐≧繧ゅs〉別情報。
佐倉 光
1d100 24〈クトゥルフ神話〉 Sasa BOT 1d100→41→失敗
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→1→決定的成功クリティカル)!
1d100 〈縺斐≧繧ゅs〉 Sasa BOT 1d100→39
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa BOT 1d100→31→成功
1d100 33 〈クトゥルフ神話〉 Sasa BOT 1d100→46→失敗
KP
看板の至るところに沈着したシミが目につく。
赤黒いそれは、まるで飛び散った血液のようだと感じた。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
牧志 浩太
1d100 51 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→64→失敗
SAN 51 → 50
佐倉 光
1d100 67 Sasa BOT 1d100→21→成功

佐倉 光
「血……さっきの変な彫像絡みか」
牧志 浩太
「佐倉さん……、」
牧志がぽつりと呟いた。
「俺、あの彫像をどこかで見たような気がする。
気のせいかもしれないけど……いや、きっと気のせいだろうと思うんだけど」
佐倉 光
「あんな物を?」
佐倉 光
「言っちゃなんだけど、そんじょそこらに建ってるような物じゃないな。俺もあんな物知らない。異界でだってみた事がない。
どこで見たか覚えてるか?」
牧志 浩太
「ああ、いや、覚えてない。
いやでも、やっぱり気のせいなのかな。ごめん、気のせいかもしれない」

牧志は何度か困惑するように自分の中を探し回って、取り出したものを間違ってあなたの口に放り込んだ。

ぶにぶにする味のない肉のような感触だ。美味しくない。
佐倉 光
「ちょ、やめろってそれ俺の口」
歯を食いしばって文句を言う。
牧志 浩太
「あっ、ご、ごめん」
慌てて触手がそれを引き取って彼の中に戻した。何だったんだ。

食いしばったあなたの歯に押しつけられたそれは、別に考え事の味がするというようなことはなかった。
牧志 浩太
「ごめん、また思い出したら言うよ」

佐倉 光
船の中に普通に客の顔して乗り込んでやる。
この船はどこへ行くというんだ?
KP
船に近づこうとするならば、船との間にそれなりに大きな間隙と段差があるのに気づく。

ヒキガエル達は各々の奴隷を連れ、あるいはその背中を戯れに踏みつけたりしながら、その間隙をひょいと越えていく。

うまくやらなければ、船に渡るときにはみ出てしまうかもしれない。

具体的には、
▽技能判定〈忍び歩き〉または〈隠れる〉または【DEX】×5となる。

あるいは周囲を見回し、何か他の手を考えることもできるだろう。
佐倉 光
ふーむ。【へんげのつえ】作るのもアリだよなと思わなくもない……
まずは調べてみるか。入れそうな荷物とかあるかな?
KP
入れそうな荷物を探すなら、
▽技能判定〈目星〉または〈隠れる〉
佐倉 光
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→42→成功
KP
あなたが周囲をよく確認すれば、今から船に積み込まれるであろう荷の中に、かなり大きい箱があった。

わずかに開いた蓋の隙間からは果物のようなものが覗いている。

見覚えのない紫色の果物あるいは根菜のようだが、林檎にも似た見た目でそれなりの固さがありそうだ。

そして、箱の中のスペースに若干の余裕が見受けられる。
牧志たちとは別行動になるが、あなた一人くらいなら入れそうだ。

荷に入り込むなら、判定なしで船に入れる。
佐倉 光
離れるのは不安だけど、この方がお互い安全かもな。
中に俺がいると牧志も思うように動けないだろうし。
馬は……まあ何とかしてくれるだろう。ならなかったら仕方ない。
佐倉 光
「俺はここに隠れておく。乗り込んでから合流しよう」
積み込まれたらなんとか脱出して牧志と合流かな。
「判定なしで入れる」ってのに罠のにおいを感じてしまうがw
牧志 浩太
「分かった。……連絡を取る手段がないのって、結構心細いな」
KP
牧志があなたの表面からするりと抜け出ると、あなたの手足は正常な感覚を取り戻す。
正常で、どこか頼りないような感覚。

KP
あなたは嗅いだことのない酸味のある香りに包まれながら、無事に船へと乗り込むことができる。

……運び込まれる、と言った方が正確かもしれないが。
佐倉 光
そのままじっと静かに待つ。
船が陸を離れるか、牧志が訪れるまで。
あいつは上手く乗れただろうか。
この世界であのスライムみたいな生き物はウロウロしていても不自然のないものなんだろうか。
心配だが……今は待つしかない。

考えてみれば、身を隠すマントなんてのを作ってみても良かったかも知れないなと思った。
KP
あなたは見知らぬ臭いのする荷物の中で、じっと息を潜めた。
根菜の臭いがあなたの服に染みつきそうな気がした。あなたが根菜の一つになったようだ。
よくわからない生き物の次は根菜か。
佐倉 光
空飛ぶ船。夢。喋る獣。思いが形になる場所。
俺はここに来た事があるんじゃないだろうか。
あの時とは随分と様子が違うが……

近くの根菜を少し傷つけてにおいを嗅いでみる。
KP
赤い液体が傷のついたところから溢れ出た。
爽やかなような土くさいような酸味のある匂いがする。
佐倉 光
見た事ある感じの野菜じゃないな。根菜のように見えるくせに随分水っぽい。
KP
狭苦しい空間と根菜の匂いに耐えていると、暫くして周囲から音がしはじめた。

ぎいこぎいこぎいこぎいこ。
ぎいこぎいこぎいこぎいこ。
ざらざら、ざあ。

マストが軋む。奴隷たちが苦しげに動かすオールが動きを揃える。
破裂音に似た音は、巨大な帆が張られる音だった。
大きな船体に、ふっと浮力が掛かったのが分かった。
佐倉 光
随分待ってても牧志来ないかな?
船が港を離れても来ないようならふたをずらしてちょっと様子をうかがってみるけど。
KP
それからしばらく経った頃だろうか。
牧志 浩太
「佐倉さん」

あなたが様子を見ようと蓋をずらすと、ちょうど荷を覗こうとしたのだろう、すぐ目の前にある牧志の眼と目が合った。
佐倉 光
「牧志」
ほっとした。あのぬるついた感覚が恋しくさえあった。
PCもCOMPもない今、一人でできる事は何も無いのだから。
牧志 浩太
「よかった」
あなたの視界に映るのは相変わらずぷくぷくふつふつと煮え立つ無数の胞の塊だったが、その中で牧志の眼が安心したような光を湛えてあなたを見ていた。
佐倉 光
箱から顔を出して周囲の様子をうかがい、出る。
KP
箱から外の様子を窺うと、そこは人気のない船倉のようだった。
薄暗く無骨な空間にはひとつだけ丸窓があり、外にはひどく暗い色がうつっている。

いくつもいくつも積み重ねられた積み荷の箱が、室内に暗い影を落としていた。
牧志 浩太
「馬は上に置いてきた、連れてくると目立つから。俺は普通に客扱いなのかな、馬もひどい扱いはされてないみたいだったよ」
佐倉 光
「しかし、さっきの話を考えれば、この世界の模型の所に置いてあった牧志の人形を壊したら牧志自身も人間じゃなくなった……ってことか?
それにしてもどうしてスライムなんだ?
それだけ不安定になってるってことかな」
牧志 浩太
「そう、なる。
だから、人形を取り戻せば、俺も元に戻れるんじゃないかと思ってるんだけど……。

どうしてだろうな。気がついたらこうなってた。
不安定……、」
牧志はふと塊から突き出した手を数度翻して、その手を眺めているような仕草をした。
牧志 浩太
「そう、なのかもしれない。
なんだかずっと、地に足がついてないような、頼りないような気がするんだ。
いや、今は足、ないけど」
佐倉 光
「自分の姿を思い出せばいい、ってことなのかもな。
それにしても粉々になりすぎだけど」
牧志 浩太
「かもしれないな。俺の姿か……」
塊から突き出した手がゆるやかに握られ、そして広げられる。握られた手の中で泡の潰れる音がした。
KP
瓶の中の眼を見れば、眼はぼんやりと船倉の中を見回していた。この辺りにあるのだろうか?
佐倉 光
「ここにあるみたいだ」
牧志に声をかけて、目が向く方を追ってみる。
見回しているようなら、見る頻度が高いと思える方向から。
KP
眼は窓の外を見ようとしたり、積み荷と積み荷の間を見たり、船倉の片隅を見たりと落ち着かない。
佐倉 光
じゃあ船倉を探してみるか。まずは普通に落ちている可能性を考えよう。
……ちょっと探す範囲広すぎだけど仕方ない。
KP
あなたは箱と箱の間の薄暗いところや、船倉の片隅を重点的に見回す。

▽技能判定〈目星〉
佐倉 光
1d100 88〈目星〉 Sasa BOT 1d100→87→成功
佐倉 光
あっぶ
KP
荷物と荷物の間に、薄灰色の石が落ちている。
地味で質素でどこにでもありそうなものに感じたが、手に持って角度を変えてみると、光の粒子が散ったように神秘的にきらめいた。
その質感は石膏には見えず、人形の一部ではないらしい。
佐倉 光
なんだこれ?
石を一応牧志にも見せてみよう。
KP
また、船倉の片隅に黒色の毛布が重ねて置かれているのに気づく。
他の積み荷はどことなく古びていたり薄汚れていたりするものが多いが、この毛布は妙に綺麗だと感じた。
簡易的なベッドにもできそうだ。
佐倉 光
移動中眠くなったらここで寝るか。
窓の外には何がある?
KP
窓の外をよく見れば……、そこには暗い色だけではなく、ざらりと光り輝く砂を撒かれたような、無限の星の海が広がっていた。

その光にはどこか、覚えがあった。
ここは、空の上ではない。
宇宙だ。
どこまでも続く暗闇と星の海。

この船は空どころか、宇宙を航行しているのだ。
かつてあなたが宇宙の中心へと向かった、あの時のように。
KP
驚くべきことに、船首の向く方向には微かに青い色が見えた。
あの場所が月面だというのなら、この船は月から地球へと向かっているのだ。
佐倉 光
牧志に破片を渡して、ふと窓の外を見た。
佐倉 光
「はー、すげぇ……」
見とれながら、強烈な既視感にもとらわれていた。
佐倉 光
「やっぱ俺、ここに来たことがあるような気がする」
あの時は『向かう』んじゃなくて『おちる』だったが。
牧志 浩太
「確かあの時は、落ちたら綺麗な川のあるところに着いたんだよな」
ぺた、と蔦が這うように、触手が窓に触れた。
牧志 浩太
「今度はどこに着くんだろう。
ここが夢なら、あそこに着いたら目が覚めたりしないかな。あ、でも俺の身体……」
佐倉 光
小瓶の目は地球を見ている?
KP
小瓶の眼は少し落ち着いた動きになり、遠くに輝く地球と、船倉の片隅の毛布を交互に眺めていた。
牧志 浩太
牧志はその石を身体の上で転がすようにして確認する。
胞の隙間を、岩が渓を行くようにころころと石が転がる。
牧志 浩太
「さっきの建物の石じゃないかな。
こんな断面してたんだな、結構綺麗だ」
佐倉 光
「邪神殿の石か。一応こいつが見てたって事は持っていった方がいいんだろうな」
石の破片は牧志が見終わったら返して貰って袋に入れておこう。
謎石
佐倉 光
はくめいせきー!?
というのはあのシナリオの作者さんのオリジナル設定だけど。
KP
はくめいせきー!? だったら船内で事件が! 月の石です。
佐倉 光
薄明石ドリームランドのナントカ山脈の石なんですよね。そういえば今までいたのドリームランド繋がりではあるけど月だった。
KP
そうなんですよね、月。実は月面は初だったかも? 最悪な月面との出会い(ショゴスのいる湖にスポーン)でしたが。
佐倉 光
月面はユキさんがちょっと踏んだだけでしたね。
前来たときは月なんか素通りして果てに向かってたから。
KP
ですねぇ。

佐倉 光
「懐かしいな。そういえばあの時もお前を取り戻しに来たんだった。
そうか、あの世界か、ここは……」
牧志 浩太
「なんだか俺、夢の世界に持っていかれること多いな」
空気が揺れ、あなたの横で微かに牧志が苦笑した。

あなたの横で窓辺の壁に張り付いているのは変わらず絶えず蠢く無秩序な塊だったが、声を聞いていると、懐かしそうに苦笑している、と感じられた。
佐倉 光
さてと、休憩するかなー。
欠伸しながら毛布を広げてみる。
KP
毛布を広げると滑らかな手触りであたたかい。高貴な黒猫の毛並みのようだ。
あなた達二人が包まっても十分な大きさがある。

広げるとその中からことりと何かが落ちた。
人形の胴体だ。断面と質感はあの耳とよく似ていて、その首から胸にかけて赤い痣が描かれていた。

穴が空いているようで、中空の内部が覗いている。
佐倉 光
サイズはどれくらいだろう?
耳もリアル耳のサイズかと思っていたんだけど、なんか小さそう?
KP
牧志の胴体より少し小さいくらいだ。リアルサイズ。
毛布が大層大きくてたっぷりした生地なのと、船倉が薄暗いのでよくわからなかったらしい。
牧志 浩太
「……俺の胴体……、かな」
牧志はどこか実感がなさそうに、それを眺めている。
佐倉 光
「このアザは間違いない。
いつもは早くなくなれって思うけど、こういう時は助かるんだよな……」
ちょっと前の事件でも一発で分かったし、首を戻す手がかりになってくれた。
これはもう牧志の一部なんだ。
牧志 浩太
「そうか……、そうだよな」
牧志はどこか頼りない様子で、触手を伸ばして人形の胴体に描かれた痣を撫でていた。

佐倉 光
さてこれ、どうやって持っていこう。
四次元ポケットでも作らないとダメなんだろうか。
雑に扱うと割れちゃいそうだしな。

「小袋を四次元ポケット化する」って可能かなぁ。
ゲーム的なインベントリにしちゃって、「ある程度広い棚程度の空間に整理して物を入れる事ができる。出入り口と入る物のサイズは対応せず、あくまで見た目は小袋」だと難易度高いかな。
「いくらでも物が入る」だと色々悪用できそうだし難易度も爆上がりしそうだから。

・異次元倉庫。もしくは自宅の棚の中限定など、どこかにつながる。
・入り口は小袋もしくはその他違和感のない程度のもの。本とかサックとか小さな扉の小物とか。
・大きな物でも入る
・インベントリのサイズはよくある3段カラーボックス程度
これだとコストどれくらいだろう。
KP
なるほど。
この世界の本質は夢の中であり、あなたを移動するという行為に縛っているのは肉体の認識だ。

物を「どこか」に移動することそのものは難しくない。
同じ「どこか」を維持し続け、そこから「同じもの」を確かに引き寄せてくるのは少し、難しい。

その内容ならコストはMP【5】。
成功するまで挑戦する時の処理は先程の通り。

また、夢の中とはいえ、ゆっくり休めば少しなりとも気力(MP)を回復できるのではないか、ということに思い至ってもいい。

この船、何時着なのかよくわからないが。
佐倉 光
MP5か。一時間ほど粘ってみて、無理なら休憩しよう。MPは大事だ。
作れたらラッキー。15%だからなー。
一時間粘るとしたら判定は何回できますか?
KP
3回判定できる。
佐倉 光
ではやってみよう。とりあえず牧志の体が破損したり紛失する可能性はなくしておきたい。

佐倉 光
「牧志、大事な物を入れておく倉庫を作って、そこへの出入り口を適当に作りたいんだ……」
牧志 浩太
「ああ、確かにこの大きさ持っていくの大変だもんな」

牧志は人形の胴体をそっとその場に置き、あなたに這い上る。
あなたの手足を再び、言葉にしがたい感触が包み込んでいく。
牧志 浩太
「作れなかったら、俺がこの中に入って運べないかな」

人形の胴体が中空であることを指して言っているようだが、うーん。
佐倉 光
どんなの欲しいか説明して協力して貰おう。
また牧志に包まって〈夢見〉作成チャレンジだ!
MPは佐倉が3、牧志が2消費。
KP
〈夢見〉で判定をどうぞ。
佐倉 光
1d100 15 ストレージ欲しい Sasa BOT 1d100→42→失敗
1d100 15 だいじなもの 入れたい Sasa BOT 1d100→23→失敗
1d100 15 さすがに胴体は大きい!  Sasa BOT 1d100→75→失敗
佐倉 光
ダメだった……
KP
あなたは強く強く想像する。
「どこか」へ繋がる扉を。
佐倉 光
さすがに疲れてるのかな。集中できない……
KP
ゆらゆらと揺らめく扉が現れ出そうになって、

ねむい。

という意識に邪魔されてしまった。
夢の中なのに、ねむい。不思議な感覚だ。
なんだか牧志もうつらうつらしているらしく、身体を包み込む不定形がちょっとあったかい……。
眠気で意識が曖昧になってきているのか、身体を包み込む生暖かいそれの弾力が、何だかふわふわと柔らかく感じてきた。
佐倉 光
そのまま上から毛布掛けて寝ちゃおう。スヤァ……
牧志が負担じゃなければ包まれたままの方が少しは安全だろう。
KP
目を閉じてしまえば、暖かい湖の中で浮かんで眠っているような、心地よい浮遊感を覚える……。
牧志 浩太
「おやすみ……」

スヤァ……。
微妙イベント!?
KP
どうしようかなぁこれ。

この毛布ちょっと微妙な感じのイベント(アレな場合は省略しても可)がありまして、PLに相談です。
佐倉 光
あ、そうなんだ。
KP
というのが、
 ・この毛布は夜の女王リリスの髪が編み込まれた毛布。
 ・これに包まって寝ると美しいリリスの幻が現れて口づけられ愛撫され、二人とも精気を吸われる。
 ・布とかを通り抜けて愛撫できるので佐倉さんにも手を触れられる。
 ・描写は結構えっち。
というイベントがありまして。

・そもそも二人でいる時にこのイベントが発生すると微妙な空気になる
・この状態で発生すると佐倉さんがたぶんえらいことになる

ので入れるかどうか迷っております。
佐倉 光
MP減るじゃんw
KP
MPは1しか減らないから大丈夫(?)。そのあとちゃんと眠れます。
佐倉 光
うーん。隠れるためにかけて寝るのは自然な事であり。
アカン面白そうというPLの興味が抑えられん。
えー迷う。
KP
そう面白そうなのは事実で。
発生させてみて「これはちょっとアレすぎてアウトォ!!」ってなったらストップかけてもらって、そこから描写省略するのもアリです。
佐倉 光
まあ佐倉君もう蛇女に締められながら吸われるとかいうアレな経験してるからなぁー(描写外)
悪夢見て貰うかー!
KP
じゃあそれで。
牧志ももうラミアさんに吸われてるしなぁ。
佐倉 光
人間の女の子との縁がないのかわいそすぎる。
KP
ほんとに。変な縁しかない。
佐倉 光
というかこの状況の何が問題って、牧志君が変な気分になって、中の人に気を遣う余裕なくなったときにどうなるかだよなぁ。
生キロ。

KP
そうやって目を閉じて、どれくらい経ったのだろうか。

……あなたの意識がふと、緩い微睡みのうちに浮上する。あなたを包み込む柔らかい湖が、さざめくように小刻みに揺れている。
佐倉 光
ぼんやりと意識が浮上した。
何か柔らかい物の中にいる。
どういう状況だったっけ……これは。
しばらくぼんやりと考える。
KP
あなたの耳のすぐ傍で浅く速い息が聞こえた。
何か耐え難いものをかたく耐えるときの響きが聞こえた。
佐倉 光
ああ、これは牧志だな……そういえば夢の世界を旅してるとこだっけ。
今の牧志はスライム状になってるんだった。
どうしたんだろう。具合が悪いんだろうか?
牧志 浩太
「う……、」

微かな、何かを必死に堪える呟きが聞こえた。
牧志 浩太
「っ、う、あ、」

戦慄くようなさざめきは次第に強くなっていく。あなたの手に、脚に縋るように触手が巻きつく。
あなたを包み込む温度が僅かに高い。汗ばむ程の熱を感じる。
佐倉 光
異常だ。牧志に何か起きている。
苦しんでいる? のとは違うような。
とりあえずここにいてはまずいような気がした。
慌てて泳ぐようにして逃げ出そうとする。
動けない。
佐倉 光
一瞬背筋が冷えた。もう暑いくらいの柔らかい物の中でもがく。
抑えつけられている、というよりは縋られている?

周囲のあちこちから聞こえる牧志の声、うねりはじける感触に混乱を来す。
なんかとても居心地が悪い、多分牧志も見られたくない状態のような。
佐倉 光
えっ。スライムなのに? いやスライムだって分かってしまうこの状態。
え。どういう状況。

目を白黒させながら、慌てて牧志に放してくれと伝えようと口を開けた。
牧志 浩太
声を発しようとした口の中に何か柔らかい塊が入れられた。
それは混乱する牧志の思考そのものらしく、あなたの口の中でうねりながらわめく。
KP
不意に。
あなたの鼻腔を、甘い香りがくすぐった。

あなたの手の甲に触れたのは滑らかな黒い毛布、いや、ひそやかな吐息を秘めるのは紅い色の唇。

手の甲から手首へ、肘へと降りるように、ぞっとするような美しい女の白い肌が、くらやみの中であなたの肌に張りついてゆく。
KP
あなたの周りの空間が、不規則に跳ねる。あなたの身体も同時に跳ねる。何が起こっているのか、ようやく分かる。
KP
あなたに巻きつく熱はあなたの身体にのしかかったまま、その白くたおやかな手の危うい触れ方に悶えていた。
佐倉 光
這い上るぞくぞくするような感覚に危機を感じ取る。
まずい。
この感覚には覚えがある。夢魔に襲われている。
もっていかれたらそのまま殺される可能性がある。
ちくしょう、スライムだろうとお構いなしかよ!

理性を嘲笑い押し流す恐ろしいほどの快感に抵抗するように必死で思考をぶん回した。
落ち着いて熱を逃がせ。まず呼吸を整えて……
佐倉 光
口の中に突っ込まれた支離滅裂な思考に物理でふり回され背を反らす。
快感に震えて全身を撫でる牧志の体が独特の刺激でもって感覚をかき乱す。
同時に蠱惑的に体を撫で弄ぶ女の指が、やけにはっきりと感じられた。
死の恐怖と立ち向かわなければという意志を容易く折ってくる快感と背徳の波。
佐倉 光
しょーがねーじゃねーかこんなん我慢しろってほーが無理だろ!
牧志を言い訳にして、
叫んで、溺れた。
エロいな!
佐倉 光
だって牧志がおかしなことになってるから仕方ない。
俺一人なら抵抗できたもんね!!

ということにしたらしい。女日照りだし抵抗なんて無理だよね。
KP
これは無理ですよねぇ。無理無理。
佐倉 光
男二人(一人は不定形生物)重なったままで夢魔に襲われるってマニアックすぎんかw
KP
そう状況があんまりにもマニアックすぎるw
しかも牧志の思考(物理)で口を塞がれてるし。
そもそも夢魔さん×スライムの時点でマニアックすぎるし。
佐倉 光
佐倉に変な性癖がついたらどうしてくれるんだエロいな!!
KP
このへん元シナリオの描写が最高にえっち。

もしかしなくてもどっちにも変な性癖つきかねないと思いますここ。
佐倉 光
変な性癖ついたとして、悪魔でナントカしようとしても、夢魔はともかく
溶かしてこないスライムなんていないのでもう二度と味わえないとかいう地獄。
KP
確かに……。
なんとかして牧志をもう1回スライムにするしかない。

KP
あなたが微かな抵抗を投げ捨てたそのとき、強制的に反らされた腹に指先が触れた。

――いや。
あなたの臓器に何かが触れる。

腹の中だ。内側から触れられている。
優しくひそやかに、くすぐるように擦りあげて、あなたの臓物を弄んでいる。

視界を埋めるくらやみの中、あなたはそこに女の細く白い指を見た気がした。
KP
臓物を玩具のように弄ぶあどけなさと。
ひそやかに探り当てようとするみだらさと。

快楽とは痛みの手前にあるものだというならば。
それは痛みに到達する一歩手前で永遠に留められているような、あまりにも危うい愛撫の刺激であった。
佐倉 光
腹に埋まる白い手首を見た。
見えたのか、感じたのかもう定かではない。
中に直接触られるという恐怖と怒りは簡単に吹き散らされる。

どうしてさわられているとわかる。
佐倉 光
死を目前にしながら感覚も感情もちぎれ飛んで目まぐるしく荒れ狂う。
来るべき痛みが来ない。ただ異常な快感だけがうねる。
少しでも力の加減が変わったら、少しでも爪を立てたら、激痛とともに死が襲って来るであろう状況。
口腔内を埋められ声を上げる事もできない。
全身を押さえられていて快感を示す事すらできない。
ただ目を見開いたまま、降り注ぐ暴力的な感覚を浴び続けるだけだ。
また束縛されてる
佐倉 光
よーく考えたら、体の自由全部奪って中身に触れるとか佐倉的に最悪な事されてるな。
それが快感だってのもまた感覚と感情がバグるんだわ。
KP
なるほど!? 確かに。
佐倉 光
自由奪ってるのは夢魔じゃないんだけどwww
KP
夢魔さんそこまでする気はなかったんだけど。おかしいなあ。

KP
どれだけ経ったのだろうか、どれだけそうやって一方的に与えられ続けていたのだろうか。
どれだけ、死のまぎわにある生を感じさせられていたのだろうか。

一方的で暴力的でそれでいて、拒否することすら許してもらえない。逃すことすら許してもらえない。
受け入れることしか、許してもらえない。
KP
意地悪く焦らし続けるような指の感触は、やがてふっと消え失せた。ぱっと奪われてしまったように、余韻すら残らない。

しかしあなたの外側を包む溶け落ちそうな熱は、錯覚させるようにいまだ悶え狂っている。
するりと消えた指先の味を、まるで欲しがっているように思わされた。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
また、MPが1減少する。
佐倉 光
1d100 67 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→89→失敗
1d5 Sasa BOT 1d5→3
SAN 67 → 64
MP 4 → 3
佐倉 光
ショック受けてる……
KP
あまりにも無理もなさすぎる。
牧志 浩太
1d100 50 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→41→成功
MP 5 → 4
佐倉 光
生命の危機から解放された。
と同時に襲ってくるのはごく非常識的な方法で与えられるごく常識的な刺激と熱だ。
こんなの、後ろからいきなり突き落とされるようなものだ。

声のない悲鳴を上げて暴れる。押す。こする。指の腹を引きつらせて引っ掻く。
それがもしかしたら事態を色々悪化させているかも知れない、なんてことは思うだけ無駄だった。
思考と感情と体が切り離されて粉々だ。
その間を溶けてしまった牧志が埋めてしまい、つなぎ合せる事ができない。
意地悪く身勝手に放り出されてしまった快感が空回りしながら暴走していた。
KP
あなたが上げる悲鳴は、それの内側を震わせた。
腕に力は入らなかった。
あなたの訴えはくすぐるように内側をこすり、引っ掻く刺激にしかならず、それをどうしようもなく悶え狂わせた。

全身を波打たせ辛うじて外に漏らすまいと押し殺す声が、何もかも内側のあなたに向かって襲ってきた。
KP
やがて互いに、夢の奥の深い深い真っ暗闇へと落ちていった。
やりとげた
KP
これ元シナリオでもPCの方が先に感覚が消えて、KPCが横で耐えているのを見させられるんですが、こんな状況だったがためにそれどころじゃなくなってしまった。(中の人の方が先に正気に戻りたくても外の人が……)
佐倉 光
もう気絶するしかないなこれ。(ひと仕事終えた顔)
KP
もう気絶するしかないですねこれね。(意図せぬ駄目押しありがとうございます)
佐倉 光
誘われたしやるしかねぇなって思いました。
面白かったのでヨシ。エッッロ。
KP
これはすごい。佐倉さんだけじゃなく牧志も牧志ですごい体験をさせられている。
これはちょっと面白すぎる。ありがとうございます。楽しい。
しかも牧志から見たら外は直接船倉なわけで、声を上げるに上げられない。
佐倉 光
確かに。だから全部内側にぶつけざるを得ず、二人とも正気に戻るのに苦労したんだなー。
KP
てことですねぇ。押し殺したあれそれが全部内側に行っちゃった結果。フィードバックループってこわいね。
夢魔スライム緊縛臓物BL(?)って盛りすぎでもはやグロ一歩手前だよ。(手前で済む?)

KP
どちらもMPが【6】回復します。
牧志 浩太
MP4 → 10
佐倉 光
MP 3 → 9

KP
あなたは今度こそ目を覚ます。生きていた。
相変わらずくらやみの中だったが、今度こそ目を覚ましたのだという実感があった。

あれは夢の中で見た夢だったのだ。

あなたの手足はじっとりと汗にまみれていた。鼓動するように膨らみ萎んでは手足を擦る蠢動が、夢の余韻を少し思い出させた。
佐倉 光
なんかすっげぇ夢見た……
なんだか心臓の鼓動が早い。全身汗まみれ、服もべったりと体に貼り付いている。
いやそれは牧志の中にいる以上どうしようもないんだけど。
佐倉 光
悪く、はなかった気がするが。
気がするが、認めたら何かが決定的に終わる気がする。
さっさと忘れた方が幸せな気がする。
しかし忘れるのも惜しい気が。
佐倉 光
いやちょっと待て。このぬめぬめしてんの牧志だぞ。
佐倉 光
…………。
深く考えるのはやめとこう。
佐倉 光
とりあえず頭は変にすっきりしていた。
KP
船倉は相変わらず静かだったが、飛んでいる間に感じていた浮遊感と揺れが消えていた。

船はどこかに到着したようだった。

毛布は寝相の悪い人がうっかり蹴り出したように、足元に丸まっているようだった。
そこから、夜には気づかなかったおそろしき蠱惑の夢の気配を、僅かに感じた。
佐倉 光
正体ばらされる前は、あの毛布持っていって被って歩けば少しは身を隠す助けになるかなとか思ってたのに危険物だった。
KP
毛布は足元に丸まっている。あれを持っていって寝ればまたいい夢が見られるかもしれな……い?

次もあれで済む保証はないが。
佐倉 光
毛布持っていって研究してみたい気もする、が。
所詮は夢魔だしやめておいた方が無難だよな。
《永眠の誘い》なんか喰らったらたまったもんじゃない。
アレをもう一度と思ったら色々捨て去らないと無理みたいだ。
そんな覚悟は正直ない。
牧志 浩太
少しすると塊がもぞりと動いた。どうやら牧志が起きたらしい。
牧志 浩太
「……あー……、えっと……、その……、」
牧志 浩太
「あー……、その……、

……佐倉さん、ごめん……」
大層恥ずかしそうな居心地の悪そうな声が降ってきて、あなたを包む塊が気恥ずかしそうにもぞもぞと動いた。
佐倉 光
「……いや……悪魔の仕業だし。お前も普通じゃないんだから。仕方ない。
俺も色々やらかした気がするし、お互い様だ。
まぁ、なんだ。夢だよ。夢。そう思っとこう」
なんだかとても尊厳を踏みにじられた気もするし、
最高に気持ち良かった気もして、気持ち悪い。
佐倉 光
「着いたみたいだな。必要な物は手に入れたし脱出しよう」
取り繕うように話を次へ向けた。
牧志 浩太
「そ、そうだな。忘れよう、うん……」
あなたの周囲を包む温度が少し上がった……。

こんな見た目で体温(?)がある、というのも奇妙な話だ。
そのおかげで、彼の中に居ても凍えないで済んでいるわけだが。
奇妙な性的嗜好
KP
あんまりにもすごいことになって楽しかったです。
発狂してたら奇妙な性的嗜好固定になってたかもしれない。
佐倉 光
楽しかった!

ヒエェェェ
あんなの固定になったらお互い色々不幸でしかないぞ。
牧志君人間の姿に戻ってそんなの抱えてたら猟奇的になっちゃいそうだし。
KP
だ、大丈夫不定にはならなかったから。一時的一時的。(チャート内容が)固定なだけ。
数ラウンドくらい錯乱するだけ。
佐倉 光
18禁ログになってしまうw
どういう意味でだろう……
KP
流石に後遺症で奇妙な性的嗜好持ち帰っちゃったら色々不幸なので、一時的発狂で数ラウンド悶々とするくらいかな、のつもりではいました。>チャート内容固定
佐倉 光
奇妙な性的嗜好ここでつかわずにいつ使うって感じですね。
KP
ここほど奇妙な性的嗜好が似合う場所もない。
(いや唐揚げもよっぽどでしたが)>奇妙な性的嗜好
佐倉 光
あー、あれも……
牧志君そういう状態異常くらいがち?
KP
ちょっと互いにどういう発狂が多かったか集計取ってないのであれなんですが、牧志はなんかそういうの多い気はします。攻撃的だったり倒錯的だったり。
牧志の方がPOW/SAN低いので発狂しがち呪文効果受けがちなのもあると思いますが。
佐倉 光
今までの傾向とイベントとRPの兼ね合いでそんな感じですね>攻撃的倒錯的
KP
いうて12あるから牧志も低くないんですが、佐倉さんのPOW15という精神の強さが目立つ。

そうそう。案外肉食系。あと狂気に近い所にいる。
佐倉 光
佐倉割りと悲鳴上げるとか逃げ出すとか多い。
自害、も言うなれば逃走。
KP
ですねぇ。金切り声とか悲鳴とか逃げ出すとか、忘れるもそうか。>逃走
佐倉 光
中のヒトの趣味や性格に沿ったRPで傾向固まりがちにはなると思うけど、ちょっと面白いですねー。
KP
中の人の趣味に寄るのもあるし(狂気山脈でお分かりのように、狂気系犯人RP好き&変な行動系狂気RP好き)
傾向固まってくるとそういうRPがより増えて、その結果より傾向が固まるというのもあると思いますし、傾向に合う出目の時に濃くRPしがち=印象に残りがちなのもあると思いますが、なんとなく出目がそれっぽいのは面白い。

ひとこと
佐倉 光
色々な偶然と必然が積み重なって、ちょっとしたエロトラップがとんでもないことに。
新たな世界の扉、開かれすぎ。


CoC『静寂舞手』佐倉&牧志 8

「その場その場でベストを尽くせ、ってのはいつだって変わらないさ」

【置】CoC『midnight pool』 佐倉&牧志 1

「僕の仕事、何だったんですか?」
「悪魔退治屋。報酬の多寡は分捕った金次第」
「え? 悪魔って言った? 退治? ぶんどるってそれ強盗では?」

【置】CoC『レミングス・ドリーム』牧志&波照間&佐倉 4

「名前……すみません。
やっぱり僕たち知り合いなんですよね?
そんな気は、します。ごめんなさい」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


ダブルクロス 第十一話『嵐に告ぐ』 1

「それはもはや隷属であり、形を伴った強迫観念そのものです」

CoC『やさしい朝をくださいね』唐木&春日 1

やさしい朝をくださいね
唐木&春日

ダブルクロス 第八話『裏切りの阿修雷』 1

「お互い、本来の自分に戻るだけじゃないですか」