こちらには
やさしい朝をくださいね
のネタバレがあります。

一日目 二日目 三日目

一日目

このリプレイには、本シナリオのほか、『心臓がちょっとはやく動くだけ』のネタバレが含まれます。
唐木 奈々
本日は……晴天……どうかな。
私の心は、晴れてるかな……
報酬貰ってなかったから、ここで振っちゃうね。
[ 唐木 奈々 ] SAN : 75 → 75
1d6 (1D6) > 2
[ 唐木 奈々 ] SAN : 69 → 71
ダイスボット、勝手にクトゥルフTRPGに変更させて貰ってるよ。
それじゃ、また、後でね……

唐木 奈々
こんばんは
KP
こんばんは!
唐木 奈々
今晩からよろしくね、可愛いハムスターさん
KP
では始めて行きますね。よろしくお願いします。
唐木 奈々
宜しくお願いします


CoC【やさしい朝をくださいね】


KP
ありふれた一日も終わりに差し掛かった、夜の道。
今日は新月らしく、空に月がない。街灯のほのかな明かりばかりが行く先を照らしている。
KP
15歳ってことは受験生だから塾には行ってるんですかね?
唐木 奈々
塾には行ってるかな。基本『良い子』だから。
唐木 奈々
「(暗いなぁ。ちょっと怖い)」
KP
塾の帰り路。なんとなく寄り道をしたくて、今日は普段と違うルートで帰る。
時間帯はおおよそ夜の21時。夜風が心地よく、ゆっくりと帰路についていた。
唐木 奈々
「(どうしてこんな時間に寄り道なんかしちゃったかなぁ。気まぐれだったけど、ちょっと失敗しちゃったかも)」
「(涼しい)」
KP
そうして歩みを進めていると、不意に後ろから声をかけられる。
振り返れば、そこには見知らぬ人物が立っていた。
唐木 奈々
「……?」呼ばれたかな?
春日 晴姫
「あの、これ。落としましたよ」
唐木 奈々
「あ、はい」
手元を見る。
KP
彼女の手の中を見れば、定期券が握られている。
唐木 奈々
私のですか?
KP
ですね。
KP
(全然知らない人よりはいいかなって思った私がいました)
唐木 奈々
敵意がある相手じゃないって分かりやすくて良いよねw
唐木 奈々
「あ、ありがとうございます」
優しそうなお姉さんで良かった。
これが男の人だったら、悪いけどちょっと怖かったかも。
ぺこりとお辞儀をして受け取るよ。
春日 晴姫
ではそれを見て女性は微笑む。
「持ち主の元に戻ってよかった」
唐木 奈々
「はい、ありがとうございました」
友達と一緒に作って交換したキーホルダーがつけてあるのだ。
無くしたら後悔しても仕切れないところだった。
みなとちゃんならきっとまた作ろうって言ってくれるに違いないけど。
定期は通学定期かな。期間、どうだっけ。
唐木 奈々
定期を見る口実として言っただけだから、意味が無ければスルーで良いよ。
KP
定期入れを拾った彼女も同一の進行方向だったようで、その後は自ずとその後同じ道を歩くことになる。
唐木 奈々
「……あの、ちょっとこの道、怖くて」
「ほっとしました」
春日 晴姫
「ふふ、そうだよね。ここ、暗いよね」
「……私も普段は車なんだけどね、たまに夜風に吹かれたくて」
唐木 奈々
「お姉さんは、お仕事の帰りとか、ですか?」
春日 晴姫
「うん、アルバイトの帰りだよ」
唐木 奈々
「こんな遅くまで」
春日 晴姫
「今日は参拝客が多くて」
KP
巫女さんが何時まで勤めてるのかは知らない命です。
唐木 奈々
神社は4~5時には終わるし、6時くらいには帰れそうだけどね。
何かお祭りでもあったのかな。
KP
お祭りがあったということで!
あるいは裏稼業(デビルバスター)してたのかもしれない。
佐倉 光
「春日さん今日は車じゃないのか……便乗する気満々だったのになー」
KP
>>佐倉くん<<
※春日・佐倉は真・女神転生 TRPG 魔都東京20XXの登場PC。中のヒトは唐木と同じ。
春日 晴姫
「あなたは、学生さん……かな?」
唐木 奈々
「ええ、塾で」
春日 晴姫
「塾かぁ……こんな遅くまで、お疲れ様」
唐木 奈々
「お互い、お疲れ様、ですね」
春日 晴姫
「そうだね」
KP
ふと、あなた達の耳に木々の葉が揺れる音が届く。
唐木 奈々
風かな?
KP
その音の差出人は、この道の先に位置する大きな森林公園のようだった。
唐木 奈々
木々って事は、人が隠れて付いてきてるってわけじゃないよね。
KP
高く伸びた木々が森を成して、広大な敷地をぐるりと囲むように並んでいる。
自然の壁に阻まれて今は中が見えないが、この中にアスレチックやハーブ園が広がっていると知っていて良い。
唐木 奈々
うぅん、女子だけで夜に近づいちゃいけないところぉ
KP
きっと遠足とかで定番のスポットなんだろうな>森林公園
KP
ここで【聞き耳】をどうぞ。
唐木 奈々
CCB<=75 【聞き耳】 (1D100<=75) > 8 > スペシャル
KP
えらい!
唐木 奈々
よく聞こえちゃう
KP
遠くからかすかに、音がする。意識を注げば、それは森林公園の方からする人の声だと気が付く。
高低の異なる数人分の声が、どうやら怒気のような色を乗せて荒々しく飛び交っている。
唐木 奈々
わぁ、やだなぁ、近寄りたくないなぁ。
KP
その声には女性も気が付いたようで、視線を森林公園へ向けている。
唐木 奈々
「なんだろ……喧嘩かな……」
春日 晴姫
「……こんな時░に? ……▒░でもしてるの░░?」
唐木 奈々
ファッ!?
私はさっきスペシャルを出したはずなのにッ
KP
その言葉を、君は疑う。
きっと、多分、あるいは。風の音に妨げられた勘違いだと、思った。思いたかった。
君の言葉に、目の前の女性は少しばかり首を傾げて……
春日 晴姫
「あま░▒░▒たくな░▒な。……さ░▒と行░う」
唐木 奈々
「……えっ?」
「ごめんなさい、なんて?」
きっと自分がしたいことと同じ事を彼女は言ったに違いないのに。
KP
君の期待を嘲るように。開かれた口から吐き出された言葉は、今もなお異様な雑音に食われている。
その声を塗り潰す不快な音は、壊れかけた機械の断末魔にすら似ていると思えた。
本編見る!
春日 晴姫
「░から、░▒そ░▒うこと▒░を▒░た░▒▒どうな░▒ていう░▒░」
唐木 奈々
キャアアアアトラウマガァァァ
耳を塞いで目を閉じる。
KP
そうだね、トラウマだね……。
唐木 奈々
あの事件以降友達は『いる』けど、いつまたいなくなるか不安でたまらないんだよ。
KP
ううう……。
唐木 奈々
あんな普通じゃない状態で友達が戻ってきてハッピーエンドとは思えないんだよね! 中の人は。
絶対不安がつきまとうよ。
KP
探索者の人生、色々あるから……。
KP
困惑する君なんかを置き去りにして、目の前の人物は涼しい顔のまま言葉を続ける。
その口唇の動きも、合わせて動かされた指先の所作も、ただ自然に何一つ滞りなく滑らかに再生されていく。
なのに、音だけが、どうしてこんなに、
唐木 奈々
「え? ええ? 何?」
KP
音だけ、だったのに、
春日 晴姫
「░▒░か、░▒░▒だ▒░▒」
唐木 奈々
中耳炎かな……? きっとそう、そう。
KP
――歪んだ。視界が。
唐木 奈々
「……あっ」
KP
結ぶ像が揺らいで、映した情景に異様な線が走る。
聞こえる音が途切れる。抱える意識が千切れる。
これは何だ? 違和感なんて言葉ではもう誤魔化せなくなっていく。
見えていた視界が崩れる。立っていた世界が壊れる。
全てが綻んでいく世界で、嫌な雑音に侵し尽くされた聴覚が、
唐木 奈々
「……ああ……」
春日 晴姫
「……っ……駄目!」
唐木 奈々
「やだ、やだよ」
KP
最後に明確にとらえた声は、悲痛にも似た女性の、
……ここで1d6をどうぞ。
唐木 奈々
1d6 (1D6) > 3
KP
では7のSAN減少をお願いします。ここでの発狂はありません。
system
[ 唐木 奈々 ] SAN : 71 → 64
唐木 奈々
雑音の中で、崩壊する世界の中で、立ちすくむ。
私は、ずっと夢を見ていたのかも知れない。幸せな夢を。
きっと、あの灰色の日々の方がほんとうで、今、目覚めてしまった。
「ちがうよ、そんなわけない……みなとちゃんは嘘じゃない」
KP
 
……音、が。する。
あの雑音とは違って、淡々と。音階も旋律も無く、ただ、一定間隔に音が降る。
そこまで至って、ようやく混迷していた意識は目覚める。
唐木 奈々
どんな音だろう。
心臓の音のような? 時計の針のような?
KP
時計の針のような音ですね。
ゆっくりと走る感覚が、どうやら自分は座っているらしいと気が付いた。
腕が重くて、頭がやわらかな温度に触れているのは、自分の腕を枕にしているからだろう。
そこまで理解して、君はやっと、鈍い上半身を上げていく。
唐木 奈々
座ったまま寝ていたわけかな。
目を開く。
「(腕痺れちゃった……)」
KP
――目を覚ますと、見知らぬ部屋。白い壁、白い床。そう広くはない部屋は、あの夜の続きと呼ぶにはひどく不可思議だった。
見渡せば、部屋にはわずかばかりの家具だけがある。
そして部屋の中央に、今、自分が座っている椅子と、伏せていたテーブルが置かれている。
唐木 奈々
「……ここどこ?」
誰に問いかけるでもなくつい口を突いた。
KP
白を基調としたテーブルには、いくつかの皿やカップが並べられていて、その向こう側、君と向かい合うように置かれた椅子に一つ、人影が見える。
先程までの君のようにテーブルに伏せ、穏やかに眠る人影が月森先程の女性だということはすぐ理解できるだろう。
唐木 奈々
月森って誰だ!? って一生懸命考えちゃったw
KP
前の私の魂です!
KP
ふと耳に、目覚めたときにも聞こえていた音が降りそそぐ。
そちらを見やれば、壁にかけられた時計の秒針が、その無機質な音を絶えず紡ぎ続けていた。
不可解な断絶を迎えた夜、そして見知らぬ部屋で迎えたその続き。
我が身に起こった異変に<SANチェック 0/1d2>
唐木 奈々
1d2 (1D2) > 1
KP
1の減少で!
唐木 奈々
間違えたわ。
CCB<=64 【SANチェック】 (1D100<=64) > 42 > 成功
減ってないわ!
KP
じゃあ減少無しで!
そうだよ、先にSANチェック入るんだよ(ガバ)
春日 晴姫
すや……。
唐木 奈々
やり慣れてない物ですみませんねぇ
KP
私もガバるんで……。

※判定成功、SAN現象はなし。
唐木 奈々
「あの、ええと……」
女性に呼びかけようとして、名前を聞いていなかったことを思い出す。
では女性の肩に手が届くようなら軽く身を乗り出して軽く揺すろう。
春日 晴姫
「ん……?」
軽く身じろぎをして目を覚ます。
唐木 奈々
「あっ、良かった」
妙な雑音は聞こえませんよね?
KP
音声もクリアに聞こえますね。
唐木 奈々
彼女があの工場の人形なんじゃないかと思って、つい首の後ろあたりを見ようとしてしまうけどw
「あの、大丈夫、ですか?」
春日 晴姫
「んー……?佐倉くん……?」
佐倉 光
呼んだ?
KP
呼んだ!
唐木 奈々
「さくら? えっと、違います。私、唐木っていいます」
「唐木、奈々です」
唐木 奈々
某声優とは一切関係ないよ。
そういえば似ちゃったなってめっさ後悔してるの。
KP
あるある
春日 晴姫
「……!」
「ごめんなさい、私ったら……!寝ぼけて知り合いの子と間違えて!」
佐倉 光
「へっくし」
KP
可愛い。
唐木 奈々
知り合いじゃないけど、さっき話をした優しそうな人と一緒で少しだけほっとした。
今は、変な音、しないし。
春日 晴姫
「唐木ちゃん……。私は春日晴姫って名前なの。よろしくね」
唐木 奈々
「かすがさん、ですね。よろしくお願いします……」
「あの、ここってドコなんでしょう」
春日 晴姫
「……ごめんなさい、私もわからなくて」
唐木 奈々
「うーん……」
異常な状況に置かれるのは初めてではないから、少し心が落ち着いた。
春日 晴姫
「……あの、ところで」
唐木 奈々
「はい」
春日 晴姫
「どこかで会ったような気がするんだけど、私達……どこで会ったんだっけ……」
唐木 奈々
私は出会った状況覚えてる?
ああ、「見たような人」とかじゃないから覚えてるんだね
KP
そうですね、覚えてます。
唐木 奈々
「えっ、さっき定期拾ってくれたじゃないですか」
「覚えてませんか?」
春日 晴姫
「……?そう、だっけ……?」
「ごめんなさい……覚えてないみたいで」
唐木 奈々
すわトラウマ再度か!?
内心身構えちゃう奈々さん。
唐木 奈々
「んー……」
むつかしい顔をして、自分の定期を出そうとする。あるかな?
あれば見せてみるけど。
KP
持ち物はなぜか手元にないです。
唐木 奈々
フィリピン爆竹が持ち込めないじゃない
KP
そんな物騒なもの持ち込む人あんまりいないよ!?
唐木 奈々
「……あれ、おかしいな……」
春日 晴姫
「……?」
唐木 奈々
バッグとか全部無いのね。
KP
ないですね。
唐木 奈々
「うーーーーん」
部屋に扉とかある?
あ、まずはテーブルの上、何かあるかな。
KP
じゃあちょっと描写入れますね~。
会話を重ね、常時に近づいた頭でもう一度周囲を見回す。
学校の教室を思い出すほどの広さの白い部屋で、目につく家具もそう多くない。
自分たちが目覚めたテーブル、本棚、書物机と、一枚だけある扉で構成されている。
また、扉と逆側に位置する壁にはアナログ時計がかけられており、長針短針共にてっぺんを指していた。
探索可能箇所は【本棚、書き物机、扉、テーブル
唐木 奈々
異様すぎる
「何も分かんないけど、ひとまず……」
目の前の物を見るよね。テーブルを調査しよう。
この部屋目に優しくない
KP
まぁ真っ白だからね……。
白を基調とした、二人用と思わしきダイニングテーブルだ。
その上には2つのポットと2つのティーカップ、砂糖やミルクピッチャーと陶器の瓶が置かれている。
さらに机の中央には、空のガラスのコップが一つだけ見える。
唐木 奈々
良かった、物騒なことが書かれた紙はなかったんだ。
KP
テーブル上の探索可能箇所は【ポット、ガラスのコップ、陶器の瓶
唐木 奈々
水でも飲んで落ち着こう。ポットに水は入っているかな? あるいはお茶などは?
KP
ポットの中を見れば、それぞれにコーヒーと紅茶が入っていると分かる。どちらもポットはあたたかく、淹れたばかりのように良い香りが広がる。
匂いを嗅いでも中を凝視しても、怪しいものは何も入っていないと分かる。
唐木 奈々
「状況的にいまいち落ち着かないし、危ないことはないって信じちゃうのもなんだけど」
「お茶でも飲みます? 珈琲と紅茶どっちがお好きですか?」
奈々はちょっぴりヤケクソになっている!
春日 晴姫
「うーん、どちらかと言えば紅茶かな?」
唐木 奈々
ではティーカップにお茶を注いで、お姉さんと自分の所へ。
唐木 奈々
中の人は珈琲派だがな!
KP
私は割とどっちも好きです。でも珈琲はアイスだと嬉しい。
唐木 奈々
「何でしょうね、ここ。何かの実験施設っぽくも見えるけど」
「心理テスト的な?」
「私、もしかして知らない間に被験者になってたりします?」
春日 晴姫
「うん……私もわかんないな……」
「どうなんだろうね?」
KP
波照間くんはこういう状況わりと喜びそう。
佐倉 光
俺なら割とパニックになる自信あるね。
pc取り上げられたら。
唐木 奈々
春日さんは本当のことを言っているように見えるかな?
KP
《心理学》持ってましたっけ?
初期値か。チャレンジします?
佐倉 光
するよー
唐木 奈々
まちがえちゃったw
KP
ではこちらが振ります。
シークレットダイス=5 心理学 (1D100<=5) > 87 > 失敗
うーん、わからない!けど敵意は感じないことはわかっていいでしょう。
唐木 奈々
まあ、いい人っぽいもんね……
スプーンで首を飛ばすようには見えないな。
KP
なんのことかなぁ?
※女神転生のPCである春日は、首狩りスプーンやチェーンソーで悪魔と渡り合うガチ前衛である。
唐木 奈々
お茶は特に苦いとかまずいとかはないかな。
一応香りと味を確かめてから飲む。
KP
美味しい、普通のお茶です。
いい香りがして美味しい!
特に飲んでも舌が痺れるとかそういうことはないです。
唐木 奈々
じゃあ、少し落ち着いたし、陶器の瓶を手に取ってみよう。
何が入ってるのかな?
KP
陶器製の白い瓶のようだ。コルクで栓がされており、表面をよく見れば「COOKIE」の文字がある。
栓は簡単に開き、中を覗けば、クッキー一つ一つに何やら紙が挟まっていると分かる。
唐木 奈々
「うーん。フォーチュンクッキー?」
春日 晴姫
「あ、そうかもしれないね?」
唐木 奈々
「EAT MEって書いてるタイプじゃないかぁ」
「クッキー入ってましたよ。食べちゃいます?」
「誰のか知らないけど、なんかお茶にお呼ばれしたような雰囲気ですし」
春日 晴姫
「うーん、どちらでもいいよ?」
唐木 奈々
一個食べちゃう。
塾の後はお腹が空くんだ。
KP
あ、その前にイベント入れていいですか?
唐木 奈々
はい
時限式のシナリオかな?
KP
不意に、何か軽い音がした。
テーブルの上をよく見れば、見覚えの無い白い封筒が一つ置かれている。
表面にも裏面にも何の文字も無い。封はされておらず、開けば白い便箋が一枚だけ入っている。
唐木 奈々
「ん、あらら、招待状かな?」
もう肝が据わってきた。封筒から紙出して読む。
KP
封を開け、中身を読む。
唐木 奈々
「請求書、お茶一杯1000円です!とか?」
ルノアールかな??
KP
「この手紙は、君にしか読めないように書いている。

突然のことで驚かせてしまって申し訳ない。
それでも、君が読んでくれると信じてこれを書く。

君への頼みはまず一つ。
君と目覚めた彼女を連れて、最後の部屋まで来て欲しい。
この手紙のことは、なるべく伏せながら。
 
制限時間はある。でも、用意が整うまでの時間が要る。
机の上の食事は、君たちのための時間稼ぎだ。
上手く有効活用して欲しい。

まだ説明ができないことは謝る。
でも、今はこちらを信じて従って欲しい。

君も同じように、彼女を救いたいと願うのなら」
KP
メタ的な時間制限はないのでご安心を!
唐木 奈々
んん?
「よくわかんない……」
よくわかんないけど、こういう指示って……
良い想い出がない……
KP
そうだね……。
唐木 奈々
封筒に手紙をしまって上着のポッケに入れる。
現状、この言葉に従うべきなのか、彼女が誰なのか分からないけれど。
見せたり話したりは、いつでもできるしね。
KP
そう思いつつ、クッキーを一口齧ればたっぷりと使われたバターの風味が口いっぱいに広がっていく。
唐木 奈々
「あ、美味しい」
「バタークッキーみたいですよ」
KP
さくりと音を立ててほろりと溶けるように崩れていくクッキーの中から、一枚、折りたたまれた紙が取り出せる。
紙を開けば、そこに何かの文字が並んでいることが分かる。
KP
ラングドシャ食べたい……。
唐木 奈々
おつまみソーセージモグモグ
唐木 奈々
何て書いてある?
KP
シークレットダイス (1D10) > 2
紙には『誕生日はいつ?』と書かれている。
KP
春日さん誕生日決めてなかった。
唐木 奈々
「えっと、誕生日?」
春日 晴姫
「誕生日、かぁ……」
唐木 奈々
「んー、私秋生まれです」
春日 晴姫
「私は春だよ。5月3日」
KP
いまでっちあげました。
唐木 奈々
「春日さん名前のまんまですね」
「私は枯木、なーんてね」
不思議な一致だなぁ。
ガラスのコップ見てみようかな。何か入ってる?
KP
ありふれたガラスのコップで、模様どころか傷もない。ただ手にした際に、その下に敷かれていた小さなメモに気が付く。
唐木 奈々
またメモ? 見てみよう。
KP
『どうぞ二人で 食べて話して 満足できたら 鍵をあげる』
唐木 奈々
「うーーーーーん」
「またそういう……」
嫌が応にも刺激されるトラウマ。
KP
ふわっふわ……。
唐木 奈々
二人、鍵、密閉空間、そして親密さを要求される……これはもう。
KP
これはもう……(ごくり)
唐木 奈々
春日さんの胸から鍵ぶっこ抜くしかないですよね!?(血走った目)
KP
!?
※そんな嫌な思い出があるんだ……
唐木 奈々
「いやいやいや、あんなこと二度はないって」
思わず震えてしまう声。
春日 晴姫
「……大丈夫?」
二つ目のクッキーに彼女は手を伸ばす。
唐木 奈々
「い、いえ、なんでもないです、なんでも……」
唐木 奈々
この子あまりシナリオとの相性が良くない気がしてきたぞw
KP
唐木ちゃん……何月何日生まれなんだ……?
唐木 奈々
あ、知りたい?
KP
知りたい心!
唐木 奈々
じゃあ10月10日だったことにしよ。さっき言った!
KP
はーい!助かる!
実兄と一日違いだ。

KP
シークレットダイス (1D10) > 8
紙には『最近買った中で一番高価なものは?』と書かれている。
唐木 奈々
「ん、ええと……」
ついつい考えてしまう。
春日 晴姫
「私は……中古だけど、車かな?」
唐木 奈々
「車かぁ、そこまで高くはないけど、うーん、電子辞書かなぁ」
「手紙の書き方、とかも載ってるの」
春日 晴姫
「どんな風に書かれてるんだろう?」
唐木 奈々
「どんな風に? えーと、普通に辞書だから、「手紙の書き方事典」ってのが入ってて」
「書き出しの文言はこう、とか、時候の挨拶とか、ビジネスレターとか」
春日 晴姫
「うんうん」自分の時代にはなかった項目だから気になる木。
「……最近の電子辞書ってすごいんだね」
唐木 奈々
「あと、諺辞典とかなんとなく読むと面白いですよ」
春日 晴姫
「あ、それはなんとなくわかる……かな?」
唐木 奈々
「春日さんの車って、どんなのですか?」
春日 晴姫
「ちょっと大きめの車、白い車だよ」
唐木 奈々
「ふーん、ご家族とか多いんですか?」
春日 晴姫
「うーん、家族というより……友達が」
唐木 奈々
「あっ、ごめんなさい、踏み入ったことまで」
春日 晴姫
「あ、ううん。大丈夫だよ」
「家族、というよりは友達が多くて」
唐木 奈々
「そうなんですか、いいなぁ」
唐木 奈々
じゃあクッキー三つ目を手に取って、食べながら書き物机見よっと。
KP
じゃあ次のクッキー開けましょうねぇ!

シークレットダイス (1D10) > 1
紙には『家族構成は?』と書かれている。
KP
これが終わったら書き物机見て10分休憩しましょうか!(喉乾いたので!)
唐木 奈々
はーい
唐木 奈々
「変なフォーチュンクッキーだなぁ」
「すっごい訊いてくる」
春日 晴姫
「両親と、お兄ちゃんかな?」
「今は一人暮らしだけど」
唐木 奈々
「お兄さんいるんですか、私と同じだ」
春日 晴姫
「あ、本当?」
唐木 奈々
「うん……はい。高校生の兄が」
「口うるさいんですよ、兄」
春日 晴姫
「仲良さそうでいいなぁ」ふふ、と笑っている。
唐木 奈々
「今日だって、『心配だから迎えに行く』って言われたの、断って」
「……断らなきゃ、よかったかも」
春日 晴姫
「……そっか」
唐木 奈々
スマホとか持ってないですよね?
KP
持ってないですね。
春日 晴姫
「お兄さんは可愛いんだね、唐木ちゃんのこと」
唐木 奈々
「うるさいんですよ……私ももうそんなにコドモじゃないっていうのに」
「もうすぐ大学受験なんだから、自分の勉強してたら良いのに」
春日 晴姫
「でも可愛がられてるって、いいことだと思うけど」
唐木 奈々
「春日さんのお兄さん、口うるさく言ってこないですか?」
地雷を踏みに行く女
春日 晴姫
「うーん、うちはそんなことなかったかも……」
春日兄、今植物状態。
唐木 奈々
「ふーん、そうか、いいなぁ」
春日 晴姫
「……私は唐木ちゃんのほうが羨ましいけどな」ぽそり。
唐木 奈々
「もっと静かなお兄ちゃんが良かったな」
地雷を更にぐりぐりする女
春日 晴姫
「……そっか」
唐木 奈々
ごめんね春日さん。
唐木 奈々
さて、見よう。
KP
書き物をするスペースがないほど、天板に大量の紙が山のように積もっている。
適当に拾ってみれば、真っ白な便箋や、白紙のレポート用紙が多い。
【目星】どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 51 > 成功
見つけちゃった
KP
山の中から、一つだけ折り畳まれた紙を見つける。
開いてみれば、その内側はカラーで印刷されたチラシになっていた。
唐木 奈々
今度は何だろう。
KP
◆チラシ
 『VRで遊ぼう!』
 今流行のVR、あなたはもう経験してみましたか?
 現実世界ではできない体験も、VR世界ではリスク無しに楽しむことができます。
 全身で味わうスリルを満喫? エキサイティングなアクションにチャレンジ?
 さあ、あなたもあなたの知らない世界を楽しみましょう!
●アクティビティ一覧
 ・仲間と協力!友達と対戦! V-SPORTS
 ・運命は君の手で! エージェントビブリオン24
 ・地上300m! 高層ビル間綱渡り!
 ・脱出不可能!? 絶恐呪霊村ツアー
唐木 奈々
「VR?」
KP
○VRって?
 「Virtual Reality」の略で、「仮想現実」とも訳されます。
 現実と見紛うような環境を、体験者の五感を通じて体験できる最新技術です。
 ゲームや映像広告、また医療分野でも使用され、さらなる発展が期待されています。
このようなことがわかります。
唐木 奈々
「それは知ってるけど……」
佐倉 光
春日さんタイムリーだな
KP
確かに!?
唐木 奈々
「……あれ、春日さん、そういえば、今日って何日ですか?」
春日 晴姫
「……そういえば、何日だっけ……?」
KP
あと技能がなくてもわかる情報が一つ。
紙の山を漁っていると、ひどく文字が掠れて薄くなった紙を見つけられる。
一部だけなら、どうにか解読することができそうだ。【日本語】判定が可能。
唐木 奈々
母国語で45って低くないですか!?
KP
頑張れ!
唐木 奈々
CCB<=45 【母国語(日本語)】 (1D100<=45) > 23 > 成功
KP
えらい!
唐木 奈々
こう見えて国語は得意よ!
KP
ではそれは、何かの投書欄のように思える。
◆掠れた文字
その時、祖母は私の服の袖をくいくいと引っ張ってこう耳打ちしました。
「ねえ、あの素敵な人はどなたかしら?」
そうして指差したのは、なんと私の祖父――祖母の旦那さんだったのです。
痴呆であらゆることを忘れてしまったはずの祖母は、でも祖父への恋心だけは忘れられなかったのでしょう。
その後は祖母と、まるで同年代の友達のように恋愛話で盛り上がってしまいました。
本当に強い思いはどこかに残ることもあるんだなと、そう感じた出来事でした。
         (埼玉県・21歳)
唐木 奈々
「うーん、読みづらい」
痴呆になっても感情は残る、は聞いたことある……(リアルで)
だから色々嫌な感情が溜まっちゃってストレスになるんだって……
良い感情も当然残って積もって行くって……
KP
わぁ……。
春日 晴姫
それを聞いて春日が後ろから覗き込んでいますが、
「……真っ白?何か書いてあるの?」と言いますね。
唐木 奈々
「……ん? ほら、ここに文字が……読めません?」
春日 晴姫
「……白紙にしか見えないかな」
唐木 奈々
チラシも見せてみるけど
春日 晴姫
そっちも白紙に見える、と言います。
唐木 奈々
かすれた文字はともかく、こんなチラシまで?
春日 晴姫
チラシまで。
唐木 奈々
「やっぱり私、揶揄われてます?」
「なんかの実験でしょ、これ」
春日 晴姫
「……?」
唐木 奈々
軽くため息をつく。
最後まで付き合うしか、無いかな。
唐木 奈々
といったところで休憩しますか?
KP
はーい!55分再開で!
ではちょっと飲み物を。
唐木 奈々
はーい
もうトラウマのせいで奈々ちゃんがすっかり疑い深くなってしまった……
KP
ドウシテ
ただいま!
再開しますね。
唐木 奈々
おかえりただいま!

KP
次はどこを見ますか?
唐木 奈々
クッキー四つ目食べながら本棚見に行こっと。
KP
はーい!
シークレットダイス (1D10) > 2
シークレットダイス ダブったので再度 (1D10) > 4
紙には『子供の頃の「将来の夢」は?』と書かれている。
唐木 奈々
「(なんかあの時と違って、いまいち置いてある物に一貫性がないなぁ)」
「今私子供ですけど、今のでいいのかなぁ」
春日 晴姫
「うん、いいと思うよ?」
唐木 奈々
「将来、なんだろ」
「正直、よくわかんないな」
春日 晴姫
「うーん、なんだったっけ……?お花屋さんとかだったかな?」
唐木 奈々
「あ、似合いそう」
春日 晴姫
「本当?」
KP
少なくてもデビルバスターでないことは確か>幼いころの夢
佐倉 光
そりゃそうだよなぁ……
唐木 奈々
「もっとちっちゃい頃……プリキュアになりたかったなぁ」
「……って、兄がそう言ってるだけなんですけど」
春日 晴姫
「かわいい~~~!!!」
KP
そういえばプ○キュアになる!ってシナリオがCoCにあるそうですよ。
佐倉 光
何その洞川さんが喜びそうなシナリオ。
KP
探索者がプ◯キュアになるシナリオです。らしいです。
詳しくは知らない。

唐木 奈々
「私覚えてないし」
ちょっと頬を赤らめて。
春日 晴姫
かわいいねぇ!!!
「うん、正義の味方にならきっとなれるよ」
唐木 奈々
「……?」なんだかすごく確信に満ちた言い方だ。
KP
デビルバスターは正義の味方に入りますか!?
佐倉 光
なるんじゃない?
正義のために戦えば別に職業なんだって正義の味方だろう。
春日 晴姫
「うん、大丈夫」ただ悪魔の存在、知ってほしくないなぁ!
唐木 奈々
残念ながら、片鱗には触れてるんだ。
KP
邪神も内包して悪魔なんだよなぁ……(メガテンの世界)
KP
探索者、よく悪魔に触れてる。
佐倉 光
でも大抵倒せない……かと思いきや最近倒すのが普通とか聞いた。
KP
逢魔人(インセイン)もそう。
佐倉 光
もう悪魔退治屋になっちゃえよ。
KP
ちょっと前までは逃げるのがスタンダードだったんですけど最近は倒すのも多いですね。
唐木 奈々
閑話休題。

KP
本棚の情報忘れないうちに出しときます。
前列の棚がスライドする可動式の本棚。いくつかのファイル類が並んでいる。
ファイルを手に取れば、白紙を挟んだだけのファイルやバインダーが主であるようだと分かる。
【図書館】どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=65 【図書館】 (1D100<=65) > 16 > 成功
KP
偉い!
唐木 奈々
今回は安定してるな。
KP
整頓されたバインダーの中に種類の違う背表紙を見つける。
開いてみれば、文章やイラストの切り抜きが並んでいる。何らかのスクラップブックのようだ。
唐木 奈々
内容何かな?
春日 晴姫
「……?これも、白紙……?」
唐木 奈々
「読めないんですか」
春日 晴姫
「うん、読めない……」
KP
◆スクラップブック
 男は、かぎたばをわたして言いました。
「全ての戸だな、全てのへやはお前の自由にするといい。
 だが、このいちばん小さなかぎ。
 ただひとつ、この小べやだけは、けっしてあけてはならないぞ。
 それをやぶれば、おれはどんなひどいことをしてしまうかわからない」

————————————————————————————

「おねがいしましたのに、やぶってしまったのですね。
 ごおんをお返ししようとむすめのすがたになりましたが、もういっしょにはいられません。
 さようなら、どうかあなたがたは幸せに」
 おじいさんとおばあさんはむすめを止めようとしましたが、もうそこにはだれものこっていません。

————————————————————————————

「あなたが裸であるのを誰が知らせたのか。
 そうか、あのように命じた木の実から、あなたは知ってしまったのか。
 ああ、あなたはなんということをしたのだろう。
 ならばあなたは、もうここにあることはゆるされない。
 あなたはもう、かえることはできないのだ」
スクラップブックに対して【知識】どうぞ。
唐木 奈々
「(青髯に……鶴の恩返しに……エデン。全部、知ることで破綻する話)」
CCB<=45 【知識】 (1D100<=45) > 96 > 致命的失敗
KP
あぁ~~~!?
唐木 奈々
あーらら
KP
あ、でもリアル知識成功してる。
では、考えてたら床で足を滑らせそうになった。ちょっと怖かったのでSAN-1どうぞ。
system
[ 唐木 奈々 ] SAN : 64 → 63
KP
全部知ってるのさすがだなって思いました。
鶴の恩返ししかわからなかった。
唐木 奈々
それはさすがに元、本の虫としては。
奈々ちゃんも一応読書家設定だから!
KP
また、本棚を一通り見終えた際、棚のスライドレールの隙間に何か挟まっているのが見える。紙片のようだ。<DEX*4>で取り出せるだろう。
唐木 奈々
「きゃっ!」
足を滑らせた拍子にかわったものが見えた。
CCB<=(14*4) 【DEX】 (1D100<=56) > 32 > 成功
KP
手に取れたのは何かの雑誌の切り抜きのようだが、これも春日には白紙にしか見えない。
奈々ちゃん偉いなぁ……。
◆雑誌の切り抜き
Q.
散歩中に大きな犬と喧嘩をして以降、その場所である公園を怖がって近寄れなくなってしまいました。
元々大好きな場所だったので、また遊べるようになれたら良いのですが……

A.
ワンちゃんたちも私たち人間と同じように、トラウマを抱えることがあるといいます。
無理強いはしたくありませんが、また遊べるようになってくれたら嬉しいですよね。
最初は少しずつ近づいて行き、近づけたらおやつをあげたりおもちゃを出したりと、その場所に対して「楽しい」という感情を結びつけてあげるようにします。
その記憶を別の体験や感情で塗り替えてあげましょう。
唐木 奈々
「記憶、か」
「記憶と、想い出? でも、思い出すと禍が、みたいな?」
「うーん、よくわかんない」
春日 晴姫
「……?」ほよ~。
唐木 奈々
いまいち中の人の中で情報が纏まってないわ。
記憶、知識、想い出 の話が出てきてるのねー。
記憶には感情……想い出が残る
知識は禍を呼ぶ
KP
ふと、視界の端で見覚えのない色が踊った。
唐木 奈々
「ん、なんだろ」
KP
見れば、テーブルの中央。何も入っていなかったはずのガラスのカップで、千日紅が一輪、揺れている。
唐木 奈々
紫の花だ。道ばたでよく見る奴に似てるな。
名前は、知らないけど。
「あれ、春日さん、お花入れました?」
春日 晴姫
「ううん?入れてないよ」
唐木 奈々
「んー……」
「春日さん、ここにどうして来たかって覚えてます?」
春日 晴姫
「……ごめんね……覚えてない……」
唐木 奈々
近づいて花を手に取ってみよう。
KP
では普通に持ち上げることができますね。
唐木 奈々
「私は、春日さんに定期を拾って貰って、で、駅まで一緒に歩いて……」
「そしたら公園で喧嘩みたいな声が聞こえて、そして……」
「ここに寝てたの」
春日 晴姫
「……ううん、やっぱり覚えてない」
唐木 奈々
知ってしまった何かを、別の感情で塗り替えることを要求されているの?
KP
くーなさんの考察好きなんでにこにこしながら見てます。
唐木 奈々
今回はいまいち読めてないよ。
唐木 奈々
お花を観察します
KP
なんの変哲もない花です。
唐木 奈々
別に想い出の花とか、そういうわけではないんだね。
春日さんに見せてみよう。
春日 晴姫
「綺麗な花だね」
唐木 奈々
「うーん、なんなんだろ」
コップにお花を戻しましょう。
「あっ、でも……」
戻そうとして、コップの底に敷いてあった紙のことを思い出す。
「……」
コップにお花を置いたままで、扉、調べてみよう。
あっ、その前にクッキー。
一回座って、お茶飲みながらクッキー食べよう。
唐木 奈々
「さすがにちょっとお腹に貯まってきたなぁ。今何時かな」
KP
時間を見るとてっぺんからやや時間はずれている。
唐木 奈々
思ったほど時間は経っていないみたい……
KP
クッキー!
シークレットダイス (1D10) > 7
紙には『休みの日は何をして過ごす?』と書かれている。
唐木 奈々
「ぬいぐるみ作ってるかな」
春日 晴姫
「うーん、部屋の掃除とかかなぁ……」
佐倉 光
「そもそもデビルバスターにオヤスミってあるんですかね」
春日 晴姫
>「無かったら困るかな……?」
KP
扉の情報出したら今日はおわりますか!
唐木 奈々
はーい
唐木 奈々
「うーーーーん、よくわかんないなー」
「なんなんだろう、ここ」
正直、あの工場の時ほど危機感がないせいか、少し謎解きイベント気分になっている。
目の前の女性を救うために? 何か要求されている。
ヒントは多分この部屋にあって、鍵はもう、目の前にある、気がする。
誰が? 何のために?
KP
扉は何の変哲のない、白く塗られた木製のドアだ。ドアノブはあるが、そこに鍵穴のようなものは見当たらない。
唐木 奈々
クッキーの残りっていくつなのかなぁ。
KP
ドアを開けようとドアノブをひねっても、何かに拒まれるようにして途中までしか回らない。鍵がかかっているようだ。
唐木 奈々
「ハートの錠前じゃなくて良かった」
ぽつりと。
KP
クッキーの残りはいくつかあるが、あとは普通のクッキーのようだ。
唐木 奈々
出尽くした? そうか。
いくつかその辺にあった紙で包んでポッケに入れよう。
KP
入った!
唐木 奈々
「さて、と」
呟いて、お花を手に取って
「行きましょうか、そろそろおトイレとか行きたいですしね」
と声をかける。
春日 晴姫
「トイレ……うん、確かにほんのちょっと……行きたいかも……?」
唐木 奈々
「いっぱいお茶飲みましたしね」
時計って調査対象じゃないってことは、とくに何かあったりはしないって事かな。
KP
どうでしょうねぇ?
唐木 奈々
おっなんか意味ありげだぞ。調べて良いなら次回一発目、時計をよーく観察しちゃう。
KP
メタ的にいうと情報が出ません!>時計

KP
花を手にへと近づけば、かちゃり、と錠の回る音がした。
扉の向こうからは何の音も聞こえない。
唐木 奈々
というかやっぱり花持ってれば扉あくのね。
KP
花を手に、扉を二人でくぐれば、その先にあったのは先程までとほぼ変わりのない部屋だった。
唐木 奈々
「無限ループ……って怖くない?」
KP
けれど、その部屋の詳細を頭に入れる前に、
――かちゃり。
唐木 奈々
ん?
KP
背後から、錠の回る音がした。
唐木 奈々
「あ、一方通行とかやめてよ」
「……って思ったけど、あの部屋とくに未練も無い、かな」
「でもなんかヤダ……」
KP
というところで続きは明日!
KP
わかる>表
唐木 奈々
「春日さんを『救う』ために奥の部屋に来て。なるべく手紙のことは伏せて」
「話し合ったら鍵やる」
「記憶は無くても気持ちは残るよ」
「知ることは災厄を招くよ」
「体験は現実じゃなくても楽しいよ」
「春日は『何らかの方法で記された』字が読めない」
「春日は過去の記憶はあるけど、奈々との出逢いは覚えてない」

くらいかな?
いまいちまとまらない。
あと花で開くとかいう謎ハイテク扉。
KP
ふふ
唐木 奈々
ありがとうございました!
KP
ありがとうございました!
唐木 奈々
ココで春日さんが出てくることによって、「彼女は敵ではない」ことと「本人かどうかはともかく、彼女の記憶は少なくとも実在する人物の記憶である」ということは確定するのだなぁ。
ちょっぴり中の人にとってのヒントが多めになる。
まあ、ここはクトゥルフの世界なので春日さんなんて人物いるわけがないんですけどね! ……なんてひっかけするとも思えないしねw
■時計のある部屋
□春日
自分の記憶はあるが唐木のことは覚えていない
紙に記されていることが読めないことがある

□手紙
急いでゆっくり春日連れてきて
時間稼ぎにお茶と菓子置いとくね
春日助けるためだからヨロ!

□ガラスのコップ
フラグ立てたら鍵あげるよ
千日紅が鍵

□机
カラーのチラシ
VR 現実じゃなくても【体験】できる
投書
【記憶】は無くとも【感情】は残るよ

□スクラップブック
【記憶】が禍を呼んだ物語

□切り抜き
【記憶】は【体験】と【感情】で塗り替えられる

二日目

KP
null
こんばんはー!
唐木 奈々
ぬるぬる
こんばんは
KP
エグゼイドの一話と二話配信始まりましたね
唐木 奈々
おっ、もう始まってるんだ。
エグゼイドは面白かったなぁ。
KP
闇医者が光医者になると兄からは聞きました。
唐木 奈々
あーーーーうん、未視聴勢ね。おくちチャックしとくわ。
KP
見ます。
唐木 奈々
面白いよー
KP
では始めて行きますね、よろしくお願いします!
唐木 奈々
はい、宜しくお願いします。

KP
花を近づけたところで結果は変わらず、どうやらくぐった扉は施錠されたらしい。
広がる部屋は、先程までの目覚めた部屋とよく似ているように見えた。
白い壁、白い床。部屋の中央にはテーブルが置かれ、その上にはティーカップやポットが見える。
唐木 奈々
「第一ステージクリアってとこ?」
KP
そして、テーブルを超えた向かい側の壁には、今くぐったのとよく似た扉が一枚ある。
ただ、部屋の端々に置かれた数少ない家具の類だけは、見覚えのないものになっていた。
――ふと、時計の秒針の音が降った。
唐木 奈々
時計を見上げる。
KP
時計の方を見上げれば、自分たちがくぐった扉の上にアナログ時計がかけられており、その針は一時過ぎを指している。
唐木 奈々
「一時間経ったの?」
「あれ? さっき時計見たとき、そんなにたってなかった気がするけど」
春日 晴姫
「そう、みたい?」
唐木 奈々
「けど、この状況で時計がどうこう言っても、あまり意味はなさそう、かな」
春日 晴姫
「不思議な空間……」ぽつりとつぶやく。
唐木 奈々
「どう考えても、夢か、それこそVRゲームか、何かの実験に付き合わされているとしか思えないなぁ……」
KP
探索可能箇所は【本棚、水槽、扉、テーブル】だ。
唐木 奈々
テーブルに近づいて、さっきみたいな封筒がないか見てみる。
KP
テーブルの上を見ると封筒がある。
唐木 奈々
封筒開けて見てみよう。
KP
では先にテーブルの情報から。
テーブルも見ると思うので。
唐木 奈々
そりゃね、何があるか見て、封筒を見つけるわけだからね。
KP
近づいたテーブルは、前の部屋で見たものとあまり変わりはないように思える。
2つのポットと2つのティーカップに砂糖やミルクピッチャーが置かれている。
更に机の中央には、空のガラスのコップが一つだけ置かれており、その下には小さなメモがあるのが分かる。
唐木 奈々
「なんかCGの練習で作った部屋みたい」
KP
今流行りのBlenderかな?
唐木 奈々
まずテーブルにコップ置くのは鉄板だよね
KP
「残すことなく 召し上がれ 満足できたら 鍵をあげる」
唐木 奈々
「……この部屋ッ。私たちを太らせる気だ!」
春日 晴姫
「え、えぇ!?」
「……大変、お洋服合わなくなっちゃう!?」
KP
テーブルには先程のクッキーポットが無い代わりに、2つの皿にそれぞれパイのような物が置かれている。二人分のナイフとフォークも用意されているようだ。
また、あなたの近くに置かれた片方のパイの近くに一つの白い封筒を見つけるだろう。
唐木 奈々
「そのうち耳の後ろにクリーム塗らされたりして」
春日 晴姫
「注文の多い料理店……!?」
唐木 奈々
「ヤマネコに食べられるのは嫌ですね」
「犬連れてないし」
唐木 奈々
おやなんかこの奈々ちゃん佐倉臭いぞ。
KP
それはそう
唐木 奈々
「クッキーいくつ食べたっけ、更にパイでしょ。こっからまだ何が出てくるかな。美味しいから良いけど」
KP
手紙の情報貼ります。
唐木 奈々
はい
KP
「この部屋にまで来てくれてありがとう。
そしてまたこの手紙を読んでくれていることにも、お礼を言わせて欲しい。

準備の時間はまだもう少しだけ必要だ。
ここでもまだ、君の力を貸して欲しい。
深い話の方がきっと、時間はかけられるはずだろうから。

どこかで君は察しているだろうけれど、君たちが知らないことをこちらは知っている。
君たちはまだ知るべきじゃない。でも、君は知るべき時が来る。
そのためにこの部屋はあって、そしてこの時間を必要としている。
準備ができたら、君には話す。そこで最後の頼みがある。

それまでどうか、彼女と話して、もっと彼女を知って欲しい。
多分それが、君にも必要なことだと思うから」
このような内容です。
唐木 奈々
「うん……?」
「(うーーーん、思わせぶり……)」
春日 晴姫
「……うん?」
唐木 奈々
「ううん、何も書いてなかったです。さっきのやつと同じ」
さらっと嘘をついて手紙をポケットにしまう。
春日 晴姫
「そっか」
では特に春日は疑いません。
唐木 奈々
「(要は、もっと春日さんと話して情報を引き出せって要求……なんで?)」
「(スパイとかやらされてるんじゃ!?)」
なんとも穏やかでない、しかも荒唐無稽な想像をしてしまうが、それはとりあえず脇に置いて本棚の方へ。
春日 晴姫
にこにこ!としながら唐木さんの方を見てる。
唐木 奈々
「(この人、年上に見えるのに、頼りになりそうなのかそうじゃないのか、よくわかんない……)」
佐倉 光
「めちゃくちゃ頼りになるしこえーぞ」
KP
佐倉くん!?
KP
本棚はあなたたちの背丈ほどある棚で、先程の物とは違い、ぎっちりと分厚い本ばかりが詰まっている。
並ぶ本の背表紙を見ていけば、医学書の類が多く並んでいると分かるだろう。
だが、開いてみれば、どれも中身は白紙のものばかりだ。
唐木 奈々
「なぁんだ……何も書いてない。つまんな……」
少し息を呑んだ。
春日が自分には見えるチラシを読めないのと同じで、
自分にはこの書物に書いてある内容が読めていないのかも知れない……
つい『自分は普通』だと考えてしまった。危ない。
KP
【目星】どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=75 【目星】 (1D100<=75) > 16 > 成功
調子いーい
KP
では、本の中に紛れたクリアファイルを見つける。
唐木 奈々
「クリアファイル……」
KP
その中には一枚だけコピー用紙が挟まれており、「発表用原稿」の文字を読み取れる。
唐木 奈々
なるべく表情を動かさないままチェックするね。
KP
◆発表用原稿
実際、VR技術が活用されているのは娯楽分野だけではありません。
医療分野、その中でも精神面の治療においては実際に活用が進んでおり、
既に20世紀には退役軍人のPTSD治療プログラムに使用されています。

これらは主に、「暴露療法」と呼ばれる、患者が恐怖心を抱くものに対して
危険を伴うことなく直面させるという技法のために用いられます。
娯楽として高層ビルの高さを体験するというVRアトラクションがありますが、
プレイヤーは「実際は落ちることはない」という絶対の安全を約束されています。
これは、高所恐怖症患者への治療にも流用できる内容だということです。

ただし、これらもやはり利用するのは「記憶の再固定」です。
即ち、ある出来事を思い出した脳が再度それを固定する際に、
「これは安全である」という体験により書き換えてしまう。
またそれ以外にも、薬剤の投与によりニューロンや受容体の働きを阻害して、
記憶の詳細を不鮮明にすることでトラウマ記憶の想起を防ぐ研究が進んでいます。

しかし、それらの方法では、

(ここで紙は途切れている)
唐木 奈々
春日さん何かトラウマをお持ちで?
お兄さんのこと以外に?
KP
~♪
唐木 奈々
「んー……」
「白い紙ばっかりでつまんないなぁ」
半分本音。
KP
また、別情報として【図書館】が振れます。
唐木 奈々
CCB<=65 【図書館】 (1D100<=65) > 85 > 失敗
あぁん
春日 晴姫
シークレットダイス=50 【図書館】 (1D100<=50) > 26 > 成功
では春日が何か違和感に気付く。
KP
医学書の背表紙を見ていくと、発行年順に並んでいた列の中に、一箇所だけ順番が前後している箇所を見つける。そこを直そうと手に取れば、本と本の隙間から何かがひらりと床へ落ちた。
見ると、小さなメモのようだ。
唐木 奈々
春日さんさすが
春日 晴姫
「……?なんだろう、これ……」
唐木 奈々
「見せてください」
春日 晴姫
その言葉を受けて、メモを唐木さんに渡す。
KP
◆殴り書きのメモ
・記憶の定着は睡眠中に起きる
・人は見た夢を忘れてしまう
 →記憶の整理は睡眠中に行われている?
 
・記憶を司る海馬に働きかける神経がある
 →これが夢の記憶を残りにくくする

・記憶を特定してこの神経を利用できれば?
 →覆うでは不安定 不鮮明では不十分
  必要なのは完全な対処

・人間への応用は難しいとされている
 →彼等に「技術協力」を得れば?
唐木 奈々
なんかまたぁ
KP
またねぇ!思わせぶりなねぇ!
唐木 奈々
もう関わりたくないんですけどぉ
KP
ふふ

唐木 奈々
「んー、なんか意味ありげでしたけど」
「ただの紙くずかな?」
春日 晴姫
「……そっか」
唐木 奈々
「残念。私、本好きなんです」
「ここにあるのは医学書ばっかりみたいだけど」
「春日さんは本って読みます?」
春日 晴姫
「たまに……読むかな?」
唐木 奈々
「私は、ミステリー小説読むの、好きなんですよね。あと、最近伝奇物とかも」
「でも怖いのは嫌いですけど」
春日 晴姫
「どんな本を読むの?」
「オリエント急行殺人事件とか?」
唐木 奈々
「「そして誰もいなくなった」!とか」
「居なくなるのは嫌ですし、何か無いか探してみましょ……」
春日 晴姫
「う、うん……」
KP
中の人は最近読んでません。
唐木 奈々
まんがばっかり読んでる
KP
そして誰もいなくなったは普通に怖かった記憶。
唐木 奈々
あれ、あれ、犯人っぽい人いないよ???
っていう後半の流れが怖いですね。
KP
わかる。
唐木 奈々
ちなみに中の人ミステリーとかあんまり読まない。
有名どころつまみ食いした位なんですよね。
KP
私は火曜クラブとか読んだ記憶あるんですけど内容がすっ飛んでる。

唐木 奈々
水槽見に行くー
KP
棚と一体になったかなり大型の水槽
青々とした水草や、巨大な流木が配置されているアクアリウムのようだ。だが、どこを探しても熱帯魚の姿はない。
唐木 奈々
「うーん、アクアリウムっていうより、テラリウム?」
「それとも物陰にお魚居たりするのかな?」
水槽叩くのはダメ絶対。
KP
水槽に対して【知識】が振れます。
唐木 奈々
CCB<=45 【知識】 (1D100<=45) > 81 > 失敗
シューン
KP
しゅん……。
春日 晴姫
CCB<=50 【知識】 (1D100<=50) > 11 > 成功
唐木 奈々
さすがぁ!
春日 晴姫
おい お前 おい
「……あ、そういえば……」
「水槽の脳、ってのをどこかで聞いたような……?」つい最近聞いたね。
KP
穂坂ちゃんがつい最近(女神転生リプレイ内で)言ってた。
唐木 奈々
中の人の別伽羅がそれ関係で酷い目に遭ったし。
KP
いったい誰なんだ……?
唐木 奈々
「はい?」
「水槽の、脳か」
春日 晴姫
水槽の脳について話し始める。
KP
◆水槽の脳
思考実験の一種。
「人から取り出した脳を培養液の水槽の中に入れ、電気刺激によってその脳波を操作する。
そうやって操作されている水槽の中の脳は、現実世界と何ら変わらない五感を伴う意識を生じさせる。
ならば、私たちが現実だと思っているこの世界もまた、水槽の脳が見ている夢なのではないか?」という仮説のこと。
唐木 奈々
「世界五分前仮説、とか、おおいなる夢とか」
「でもそれ言い出したら、何も信じられなくなっちゃう」
春日 晴姫
「ふふ、そうだね」そうなんだよなぁ。
唐木 奈々
「脳の作用は電気信号だもん、そんなの、外からの刺激かどうかなんて区別付かないよ」
「マトリックスって映画、ありましたね」
春日 晴姫
「見たことないけど、あのポーズは有名だよね」
唐木 奈々
「あはは、兄が映画好きで、色々見せてくるんですよね」
「この水槽に、脳は無いし」
「脳みそ入っても何も見えなさそ……」
冗談めかして笑う。
春日 晴姫
「うーん、そういわれたら確かに」
唐木 奈々
「水槽の脳の人は一生VRの世界で過ごす、ということですね……でも」
春日 晴姫
「でも?」
唐木 奈々
「区別が付かないなら現実でもそうでなくても、関係ない、かな」
春日 晴姫
「……そっか」
「でもVRの中は嫌だなぁ……バグがあったら壊れちゃいそうだもん」
唐木 奈々
「あー、そうですね。ちゃんとある程度快適になってて欲しいな」
春日 晴姫
「うんうん。快適であってほしいな」
KP
今その状態なんですよメガテンの方の春日さん。
佐倉 光
ある程度準備してダイブするならともかく、外にオペレーターもいない、準備もなしで入ってるのがマジこえーんだよな……
春日 晴姫
>本当にそれなんだよね……。
唐木 奈々
「(そういえば昔、お兄ちゃんが真・女神転生2にそんなのがあるって言ってたような)」
春日 晴姫
スグニケセ
唐木 奈々
「ちょっとパイでも食べます?」
どうせ鍵がないと扉開かないだろうしな、なんてゲーマーみたいな事を考えてしまう奈々さんである。
春日 晴姫
「うん、パイ食べようか」
KP
パイでも食べようかと水槽から離れようとしたその瞬間、視界の隅に何かが映る。
よく見れば、水槽のはまっている台と床の間に何か白い紙が挟まっているようだ。
唐木 奈々
「ん、やっぱりお魚……じゃない?」
メモを手に取ってみる。
KP
二人でなら、水槽を動かすことができそうだ。
水槽、重いから……。
唐木 奈々
あ、そうなの
「うーん、お魚いそうにないから大丈夫かな?」
KP
そうなんですよ。
唐木 奈々
「春日さん、ちょっとそっち持ち上げて貰えます? この白いの取ってみたくて」
声をかける。
春日 晴姫
「うん、良いよ。手伝うね」
唐木 奈々
「せーの、で」
「せーの、よーいしょ!」
春日 晴姫
「うん!」チェーンソーで鍛えた腕力!
KP
現代日本のクトゥルフPC、普通はチェーンソーなんて持たないんだよ。
唐木 奈々
判定いる?
KP
なしでいいです。
唐木 奈々
じゃあ左腕で持ち上げながら右手で引っ張りだす。
KP
取り出せました!
唐木 奈々
白紙だったら許さない。
KP
ちゃんと書いてあります大丈夫!
取り出したそれは、何かのノートの一ページのようにも見える。
◆「計画書」
*対象
 ・カルトは不死を求めている
 ・XX病院における輸血用血液窃盗事件
 ・各県での家畜の失踪報告
 ・決行日は新月/場所は森林公園
=対象は豊穣の女神■■■■■■■■

*対抗策
 □□が成立する前に止めるのがベスト
 失敗時を考え△△の呪文を唱えられる者を最前線に

*注意事項
 ■■■■■■■■はひどく巨大な体躯を持つ
 直視しただけで正気を失い、廃人と化す危険性あり
 出来る限り公園の周囲にも人払い用の人員を割く
 ただし、緊急の合図があれば彼等も前線へ
唐木 奈々
思いっきり巻き込まれちゃってるじゃないですかヤダーーーーー
おうちかえる……
KP
こっちの方がログに残したとき読みやすそうだなって思いました(反省文)
ここ神話技能を持ってたら振れるんですけど穂坂さん綺麗に1クリだして笑いましたね。
彼女のPC、1しか神話技能なかったのに……。
唐木 奈々
持ってるなー
唐木は(神話技能)取ってない。
KP
神話技能は成長するものなんで……(SAN値の上限が減ってく)
唐木 奈々
■■■■■■■■はともかく、△△や□□も理解できない文字みたいな感じ?
KP
ですね。
唐木 奈々
軽い頭痛がする。
どうやら自分たちは、とんでもないことに巻き込まれているような気がする。
(巨大な何か、をよんでるところに、わたしたちは近づいてしまった……ってこと?)
唐木 奈々
事故って春日さんに神降ろしされちゃったから、その記憶を書き換えて中身消しちまえみたいな?
もしくは廃人化してしまった春日を救うための旅路か? まーなんでそんなことすんのさって話だけどね。
KP
パイに向かいますか?
唐木 奈々
食べよう。
KP
はい!
唐木 奈々
何パイかな?
KP
さくりとパイを噛めば、焼きたての生地が音を立ててほどけるように口内へ広がっていく。
歯触りの良いその層の間に挟まれたアーモンドクリームが、滑らかに舌の上を滑りながらナッツの香ばしさを伝えていく。
唐木 奈々
またお菓子だった。
「うう、太るぅ。でも美味しい」
春日 晴姫
「美味しいね……」
もぐもぐと感激したように食べている。
唐木 奈々
「私、ソーセージパイとか、カボチャパイとか、アップルパイとか好きだなぁ」
KP
デバフがかからない食べ物っていいなぁ。
佐倉 光
まったくだね
異界の物簡単に食いすぎじゃねーの?
KP
耳が痛い。
※よくわかんないもの食べたら碌な目に逢わないからね!
KP
【幸運】どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=75 【幸運】 (1D100<=75) > 9 > スペシャル
春日 晴姫
CCB<=70 【幸運】 (1D100<=70) > 35 > 成功
KP
ふと、パイに刺したフォークの先に何かが引っかかる。
よくよく見てみれば、パイの中に何か小さな半透明のカプセルが入っていると分かる。
唐木 奈々
突っつきまわして引っ張り出してみよう。
KP
取り出すなら、さらにそのカプセルの中に折りたたまれた紙が入っていることにも気付くだろう。
唐木 奈々
眠り薬とかじゃなかった。
「ねえ、春日さん、パイの中に異物混入してませんか?」
春日 晴姫
「うん、なんかカプセル……?かな?みたいなものがあるね?」
唐木 奈々
何だろね。開けて見よう
KP
シークレットダイス (1D10) > 5
紙を広げると『嘘はどんな場合でも許されないと思いますか?』と書かれている。
唐木 奈々
「(さっき嘘ついたしー)」
「人間が人間として進化して生き残れたのって、『嘘をつく能力を得た』かららしいですね」
春日 晴姫
「……そうなの?」
唐木 奈々
「いもしない『神様』を信じたり、『自分は強い』という言葉で多くの人を操ったり」
「そうやって、団結するための力になったらしいですよ」
「Youtubeの受け売りなんですけどね」
唐木 奈々
ちなみに元ネタはこれだよ。
https://www.youtube.com/watch?v=6tnIIMrbO30
KP
オリ○ジの○田さんのチャンネルかと
唐木 奈々
Youtubeのゆっくり雑学系ばっか見てる。

春日 晴姫
「へぇ……どのチャンネルで見れるんだろう?山伏電法とか?」
唐木 奈々
「山伏電報? それは知らないな……どんなチャンネルですか?」
春日 晴姫
「あはは、私も見たことないんだけどね……どんなチャンネルなんだろう……」
唐木 奈々
「……ふぅん?」
観たことないのに知っているって、そんなに有名なとこなのかな?
無事に帰れたら検索してみよ。
「ともかく、だから人間は嘘とは切っても切れないんじゃないかなって」
春日 晴姫
「なるほど、そういう考え方もあるんだ……」
「……うん、それは嘘だとしても信じるよ。だから私なら……許すかな?」
KP
4日間春日ちゃんRPするんだなぁ(しみじみ)
唐木 奈々
なんで四日間なのかなって思ったら、そういや月曜メガテンだから連続するのね。
KP
そうそう。
唐木 奈々
「そっちのカプセル、どうでした?」
KP
シークレットダイス (1D10) > 5
ダブった。
シークレットダイス (1D10) > 6
春日 晴姫
「『一人の大切な人と百人の他人、どちらを殺しますか?』……って書いてある」
「……一人の大切な人、かなぁ……」
唐木 奈々
「ええー」
「どっちも嫌だなぁ」
「春日さん、そんなに簡単に言えるんですか?」
「大切な人って、そう簡単に殺せないと思うんだけど……」
「トロッコ問題なら、脱線させるんだけどなぁ」
「私は、100人の他人かな……」
春日 晴姫
「……あの人はそれを望んでる人だから」※お兄ちゃんのことです。
唐木 奈々
「……(何か深い事情がありそう)」
「その人が、やっぱり死にたくないから助けて、って言ったら?」
春日 晴姫
「……それ、は……」
「……それは……100人、かなぁ……」
ぽろ、とフォークの先に刺さってたパイが落ちる。
唐木 奈々
「その人次第、かな……私は家族も、みなとちゃんも、殺すのは嫌」
思い出すのは、いつかの夢で見た無惨な親友の姿。
春日 晴姫
「……そっか」
KP
私の通過時のPCは百人の赤の他人って答えました。PCお巡りさんでした。
ちなみに三宮も大切な一人を殺すタイプだと思います。徳間さんは?
※三宮・徳間……過去のクトゥルフの登場PC。ともに警察官。
唐木 奈々
徳間は目の前の一人を殺せない人だと思うな。
で、100人の死を一生背負って後悔し続ける。
ああでも警官だからね、選択を迫られたら1人を選ぶか。
どちらにしても死を背負い続けるね。
もう二人ほど背負ってるし。
KP
……確かに……。
唐木 奈々
自分が死んで済むなら喜んで自分が犠牲になるな、徳間。
選択の重さから逃げる。
しかし二人背負っている以上それも無理だね。出口無いわw
KP
徳間さん生きて。
徳間さんがメガテンの世界に居るなら春日ちゃんがクトゥルフの世界にもいる筈、という今回の卓のコンセプトでもあります。
唐木 奈々
そうね
春日ちゃんも生きて

春日 晴姫
「……意地の悪い質問だなぁ」
唐木 奈々
「もうちょっと楽しい質問がいいな」
春日 晴姫
「そうだね、じゃあもう一個開けてみる?」
唐木 奈々
「そんなに入ってるの?」
パイの中をつついてみる。
KP
シークレットダイス (1D10) > 8
『自分がこの世に生まれてきた意味は?』と書かれている。
唐木 奈々
「そんなのわかんないよ」
「意味を持って生まれてくる人なんていないよ」
春日 晴姫
「そうだね。もしかして、王様とかだったら意味を持ってるのかもしれないけど」
唐木 奈々
「生まれる前から周囲に『こうなって欲しい』って期待されてる場合、か」
「窮屈ですね、そんな人生」
春日 晴姫
「レールの上を走るトロッコみたいなものだもんね」
唐木 奈々
「それこそ脱線しちゃわないと自由になれないけど、脱線したら大事故になっちゃうかも」
「春日さんって、生きてる意味っていうか、自分が生きててしなきゃいけない事ってあります?」
「私探してるとこだから、それ」
KP
なんかふと中島みゆきさんの曲を思い出した。
唐木 奈々
中学生に生きる意味とか問われてもね。
春日 晴姫
「うーん、難しいな……」悪魔退治、とは言えない。
唐木 奈々
「ふぅん、大人でも難しいんだ」
KP
大人でも難しい。
春日 晴姫
「……特にない、かも?でも探していきたいなって思ってるよ」
唐木 奈々
「『それを探すために生きている!』ってね」
春日 晴姫
「ふふ、そうかもしれない」
唐木 奈々
ちなみにこの台詞初代ペルソナの重要選択肢だったりします。
KP
途中で投げたやつだ。
唐木 奈々
面白いんだけど、辛いゲームだから…
KP
PSPのバッテリーもお釈迦になったしなぁ
唐木 奈々
PSPか、そっちはだいぶ遊びやすいしテンポ良いから、初めての人にはむしろオススメなヤツなんだけどね
PS版は、つらい。面白いし雰囲気最高だけどつらい。
KP
マキちゃんが可愛くて気になってた記憶。

唐木 奈々
次のカプセル~
KP
シークレットダイス (1D10) > 6
ダブった。
シークレットダイス (1D10) > 7
『誰かを忘れることと忘れられること、どちらが辛いですか?』と書いてある。
唐木 奈々
「それは、忘れられることじゃない?」
「だって忘れちゃったら何が辛いかもわかんなくなるもの」
春日 晴姫
「……忘れることも辛いと思うよ。大事な人を覚えておけないのは、辛いなって」
唐木 奈々
そこはこちとら若いからね。忘れることなんて基本ないし、そちらへの恐怖は弱い!
それより人と繋がれなくなることの方が辛い。
佐倉 光
佐倉は忘れるのを嫌がるね。
忘れられたらもっかい刻め!
唐木 奈々
「うーん、じゃあ、春日さんはどっちの方が嫌です?」
春日 晴姫
「忘れるほう、かな」※この女は兄のことを考えてます。
唐木 奈々
「誰か、さっきから誰かのこと考えてるみたい」
「恋人ですか?」
春日 晴姫
「ううん……。内緒」
唐木 奈々
「ふーん……」
「忘れちゃったら、もう一回会って、新しく想い出を作るとか」
過去の蓄積が薄い子供の発想だ。
春日 晴姫
「……うん、そうだね。……私が忘れなければそういうことだってできるんだよね」
春日 晴姫
>兄の記憶?あるのかどうかわかりません。
唐木 奈々
その兄実在してる?
春日 晴姫
>大丈夫。確か冒頭で植物状態のはず。
唐木 奈々
兄の記憶無いの?
春日 晴姫
>ある!!!
日本語難しい、兄の中の兄の記憶って言えばいいのかな……。
唐木 奈々
あーーー
お兄ちゃんが自身の記憶を保持してるか分からないってことね。
KP
そうそう。

唐木 奈々
他にあるかなぁ、カプセル。
食べながら探すよ。
KP
カプセルは出尽くしたようだ。
唐木 奈々
じゃあ食べちゃおう。
食べ終わるまで鍵は出して貰えないみたいだし。
春日 晴姫
美味しい!
唐木 奈々
モグモグ
春日 晴姫
二人でパイを食べきりました。
唐木 奈々
「ふーーーー、さすがにお腹いっぱいになってきた」
時計を見上げる。
KP
もうすぐ二時、という感じの進み具合だ。
唐木 奈々
「二時かー」
「夜中の二時にこんなに食べたら……」
「確実に下腹に装備されるやつ……」
春日 晴姫
「……うん、そうだね」心なしか棒読み。
唐木 奈々
眠気とかある?
KP
うーん、たぶんないと思います。
唐木 奈々
「……えっとね、春日さん、なんか私たぶん、こんな感じの状況に覚えがあるの」
「だから、たぶん……」
春日 晴姫
「うん?」
唐木 奈々
「食べても大丈夫!」
「たぶんこれ夢!!」
春日 晴姫
「うん!」
「夢かぁ!」
唐木 奈々
あさぼらけに消える只の夢、ではないかもしれないけれど。
春日 晴姫
「……でも唐木ちゃんと会ったのが夢だと思うと、ちょっと寂しいかも」寂しそうに微笑む。
唐木 奈々
「夢も一部は本当になるから、きっと大丈夫」
春日 晴姫
「ふふ、不思議だなぁ」
唐木 奈々
「……あれ、やっぱり食べちゃ駄目かも……」
春日 晴姫
「ヨモツヘグイってやつ、だっけ?」
唐木 奈々
「ここあの世なの!?」
「だとしたら手遅れ過ぎる……」
「一口食べたらもう同じだよ」
春日 晴姫
「うーん、さすがに解らない……かな?」
おとなしいかと思えばよく表情が変わる子だなぁ、と思いながら見守る。
唐木 奈々
「ヨモツヘグイって、変わったワードさらっと出てきますね」
春日 晴姫
「え、そう?」穂坂ちゃんはもっとすごいよ?
唐木 奈々
「あ、巫女さん? でしたっけ」
春日 晴姫
「うん、アルバイトだけど巫女やってるからかな?」
唐木 奈々
だとしたら不思議はないかな。
「どこの神社ですか? 今度参拝に行きますよ」
「折角友……知り合えたわけですし」
春日 晴姫
「ふふ、友達でいいよ」
唐木 奈々
「えっ、いいんですか?」
春日 晴姫
じゃあアルバイト先の神社の名前を告げる。
唐木 奈々
「うん、今度行きますね! 友達連れて!」
春日 晴姫
「楽しみにしてるね」
唐木 奈々
友達が増えたーやったー!
唐木 奈々
ところで中央のコップに変化はございませんか
KP
ありまぁす!
再度、視界の端で見覚えのない色が踊った。
唐木 奈々
ワーイ
KP
見れば、テーブルの中央。何も入っていなかったはずのガラスのカップで、タンポポが一輪、揺れている。
唐木 奈々
「ビンゴ」
「どういう仕組みかは分かんないけどもうVRでも夢でもいいわ」
春日 晴姫
「今度はタンポポだね」
唐木 奈々
「道ばたに咲いてそうなラインナップ」
春日 晴姫
「確かに」
唐木 奈々
「このお花、特に想い出の花だったりはしないんですか?」
さすがに花言葉までは覚えていないなぁ。
春日 晴姫
「うーん、そんな感じではないかな?」
唐木 奈々
「ふーん」
別に唐木にとっても特別な花だったりはしない。
「まあいいか……次の部屋、行ってみましょ。鍵出たし」
春日 晴姫
「そうだね」
唐木 奈々
唐木って魔界にふれてなくて暴走しない佐倉って感じだな。
と思ったけど佐倉ほど悲観的で利己的じゃないや。
KP
花を手に扉へと近づけば、かちゃり、と錠の回る音がした。
扉の向こうからは何の音も聞こえない。
唐木 奈々
「また白い部屋にお食事があるのかな」
「このまま延々とループし続けたらいやだなぁ」
扉を開けるよ。
【聞き耳】してみるか一応
KP
あ、【聞き耳】どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=75 【聞き耳】 (1D100<=75) > 91 > 失敗
あら? 今日は調子悪いな。
KP
何も聞えなかった。
花を手にして扉を二人でくぐれば、その先も、先程までとほぼ変わりのない部屋だった。
そうしてやはり、その部屋の詳細を頭に入れる前に、
――かちゃり。
背後から、錠の回る音がした。
唐木 奈々
何となく持ってた千日紅とタンポポ。
扉に近づけてみる。
KP
特になにも起こらない。
唐木 奈々
「知ってた……」
KP
二枚目の扉を抜けた先の部屋も、今までの部屋とよく似ているように思えた。
白い壁、白い床。部屋の中央にはテーブルが置かれ、その上にはティーカップやポットが見える。
唐木 奈々
「今度のオヤツは何ですかっと」
KP
けれど、部屋にはそれ以外の家具はない。ただ、殺風景な部屋の向こうに、一枚の扉だけが待っている。
ここでもまだ、絶えず、時計の秒針の音が降りそそいでくる。
唐木 奈々
「あれ」
「テーブルだけ?」
KP
見上げれば、自分たちがくぐった扉の上のアナログ時計が、二時過ぎを示していた。
探索可能箇所は【テーブル】のみ。
唐木 奈々
はい、ではさっさとテーブルに近づいて調査しましょ
KP
見慣れ始めたデザインと大きさのテーブルだろう。
その上にも、見慣れた2つのポットと2つのティーカップに砂糖やミルクピッチャーが置かれ、更に机の中央には、空のガラスのコップが一つだけ置かれている。
けれど、その下に今までのようなメモは無い。
唐木 奈々
ミルクピッチャーやティーカップをどけて、何かないか探してみる。
KP
テーブルの両側には今まで通り椅子が二脚あるが、テーブル上には片側の一人分だけ皿が置かれ、その皿の上に、白い封筒が一つ置かれている。
唐木 奈々
ん、あ、そうなの
KP
封筒に封はされておらず、中を開けば、便箋が三枚入れられている。
唐木 奈々
読んでみる
KP
『準備は整った。
君に、全てを話そう。

僕たちは、ある神様と対抗している組織だ。
あの夜、その神様を呼ぼうとしていた集団がいて、僕らの仲間はそれを止めようとした。
――結論から言えば、止めることに仲間たちは失敗した。
 
正確に話せば、神様はもう退散させたから既にこの世界にはいない。
でも、『神様を呼ぶことを止める』こと自体は叶わなかった。
退散の呪文が成立するまでの十数秒だけ、確かにあの神はこの世界に姿を表してしまった。
 あの森林公園の、木々を突き抜けるほど巨大な姿をもって。

……もう少し、話を続けよう。

神様を退散させた後の仲間たちは、公園の近くの道路で君たちを見つけた。
気絶して横たわる君と、その隣で――いわゆる、発狂状態にあった彼女だ。
そして理解した。その状態のどちらもが、あの神の仕業だと。
全ては、君たちを守れなかった僕らの責任だ。』
唐木 奈々
あらあら
春日さん発狂しちゃったの
KP
実はそうなんですよね。
KP
『仲間たちが君たち二人を運んできたのが、僕がいる病院だった。
組織の研究施設でもあるこの病院で、僕は一つの研究をしていた。 

「人間を狂気に至らせた記憶を封印すれば、人間は狂気ごと忘れることができるのか」
 
出来る訳ないと思うかい? 同じことはたくさん言われてきた。
でも、人間の脳は思うより不思議と可能性でできている。
僕はそこに賭けて実験を続けてきて、だからこそ仲間たちもこの病院を選んだんだろう。
君たちを、――狂気に落ちた彼女を、救いたいと僕らは願った。

この部屋の話をしよう。君たちがいるのは、いわゆるバーチャル空間だ。
難しいことを説明する時間はないから、簡単に言ってしまえば、
君たちが意識だけで操作しているゲーム空間だと思ってくれていい。
僕たちは今、その空間の外側で君たちの脳を軽く制御していて、
そして、ここまで君たちのことを見守っている。

最後に、君に頼みたいことがある。
ううん、君に選んで欲しいことがある。

――彼女を連れてこの部屋を出るか、彼女を残したこの部屋に鍵をかけるかだ。』
唐木 奈々
なるほどなるほど。
なんとなく想像通りな感じ。
KP
途中の質問コーナーが好きなので推しシです。
KP
『この部屋での行動は、現実世界の君たちの脳に強く影響を与えるようにできている。
ここにいる彼女は、「あの神様を見てしまった前後の記憶」と同一と思って欲しい。

君がこの部屋に彼女を残し、そして鍵をかける場合。
僕らは同じようにその記憶に鍵をかける。彼女が二度と思い出せないように。
僕の仮説が正しければ、現実世界での彼女はその記憶と共に、そこから至った狂気をも忘却する。
それから、この部屋で君と過ごした記憶も一緒に忘れるだろう。
 
君が彼女を連れてこの部屋を出る場合。
話した通り、この部屋にいる彼女は狂気に至った記憶と同一だ。
あの神様を見た時の記憶を、現実世界の彼女は取り戻すことになる。
そこからは彼女次第だ。その記憶とそこからの狂気に、彼女の精神は打ち勝つかもしれない。
その場合は、ちゃんと君と過ごしたこの夜の記憶も思い出すことができる。
けれど――あの神に因って、彼女の精神が永久に失われる可能性も十分にある。

タイムリミットは夜明けまでだ。
それ以上は、君たちの脳がこの機械との接続に耐えられない。
時間切れになった場合の彼女の処置は、その時の状況でまた判断するだろう。
でも、発見した時の状態のままの彼女を、そのまま社会に戻すことはできないとだけは言える。

今、君の記憶のロックを解除して、彼女の記憶のロックを緩和した。
この部屋の中であれば、これまでの手紙に書いてきたことを話しても構わない。
いくら話されたところで彼女は明確に思い出すことができないから、発狂することはない。
でも、きっと理解はできる。忘れていても、覚えていることはあるから。

だからどうか、二人で選んで欲しい。

この部屋で彼女と過ごして、君が知った彼女のために。
――彼女のための優しい朝を、どうか。』
手紙の最後の一文を読み終わって。
――君は、思い出す。
そこに在ったことさえ忘れていた景色が、鮮明な色彩を纏って焼き付いていく。
聞こえていたことさえ覚えていなかった声が、鮮烈な感情を伴って響いていく。
あの月の無い夜。確かに自分たちは隣を歩いていて、くだらない話を続けていた。そうして、ある森林公園の近くを通りかかったその時だった。
聞こえた諍いの声。不審に思った自分たちは、首を傾げて、それから、
まず聞こえたのは、何かが軋むような巨大な音。
夜の静寂を引き裂いた音は、森林公園の中から続く。
地面が割れていくような鈍い轟音、木々の太い枝が呆気なく砕けていく悲鳴。
佐倉 光
「春日さんて、その程度で精神汚染されるほど弱くねーとおもうぞ」
「っつか、そんなんでデビルバスターやってられっかっての」
KP
それは一理あるんだよなぁ。
というか下手したらこの子邪神よりやばいもの見て正気で居るんだよな。怖いわ。
佐倉 光
「えっ見た?そいつ何レベル? 邪神? 交渉通じそうだった?? どれくらいマグネタイトがあれば使役できるかな」
KP
佐倉 光
「あっくそーレベル足りねぇか」
KP
wwwwwwwwwwwwwww

KP
疑いようの無い異変に、二人してそちら側に意識を向けようと、して。
視界の端、木々の輪郭が大きく蠢いて、
春日 晴姫
「……っ……駄目!」
KP
思考が揺れる。
ひどく強い力が己の後頭部を押さえ付ける、夜の地面を映した視界がぐらつく、
二人分の靴が見えて、自分を抱き寄せた手のひらの熱を感じて、
呼吸を思い出せなかった唇が開く、心臓が穿つ、無理矢理頭を上げようとして、
その瞬間――この身の細胞全てを塗り潰すような悪寒が襲う。
唐木 奈々
膨れ上がる記憶。押し寄せるオト。目を見開いて声にならない悲鳴を上げる。
KP
皮膚と粘膜が爛れ落ちる感覚、剥き出しになった内蔵が全て引っくり返るような吐き気、天地を見失う、頭蓋骨が握り潰されるような激痛、最後に残ったのは指先で縋ったもう一人の体温で、
――逃げ出すように、君は意識を放り投げる。
君は、思い出す。
ああそうだ、あの瞬間自分の意識は途絶えた。
姿こそまともに見ずとも、其処に在るだけで生命を放棄したくなるほどの絶望に。
……ならば?
ならば、自分をかばったことで、あの存在を直視したかもしれない春日は?
唐木 奈々
「(あれ、見ちゃった、んだ)」
「(守ってくれたんだ……)」
KP
彼女は、今、どうなっている?
解錠された記憶が、手中の手紙の文字と結び付いていく。
開いた視界へ、不思議そうに自分を見やる春日の顔が映る。
その姿の向こうの壁に、この夜を刻んで終わりに近づく時計の針が見えた。
SANチェック 1/1d6>どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=63 【SANチェック】 (1D100<=63) > 90 > 失敗
1D6 (1D6) > 6
[ 唐木 奈々 ] SAN : 63 → 57
KP
【アイデア】どうぞ。
唐木 奈々
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 42 > 成功
KP
えーっと、1d10どうぞ……。
唐木 奈々
1D10 (1D10) > 1
KP
発狂ですね。気絶あるいは金切り声の発作。
もう一度1d10でラウンド決めますか。
唐木 奈々
1D10 (1D10) > 7
また気絶しとくか。
KP
大体21分の気絶かな?(1ラウンド何分かわからないので大体3分だと思ってる人間)
唐木 奈々
「あぁぁぁぁあァ」
「……」
目を見開いたまま倒れる。
春日 晴姫
「え、あ……大丈夫!?」
唐木 奈々
その体はぐったりして、目はこの世ならぬ物を見つめている。
春日 晴姫
シークレットダイス=41 【精神分析】 (1D100<=41) > 73 > 失敗
駄目でした。21分おろおろと気絶を見つめてます。
「え、えーっと……メディラマ……できない……」
唐木 奈々
おろおろw
KP
システムが違うんで……。
佐倉 光
「メガテンの住人だったら良かったのにな」
KP
この春日ちゃんはシステムの制限上チェーンソーも振れない女なんで……。
唐木 奈々
やがて。ヒュッと喉を鳴らして息を吸う。
「あ、は、はあっ……お姉さん……」
何て言ったっけ、名前。……そう、春に生まれたって言ってた。
春日 晴姫
「あ、気が付いた……よかった……」
唐木 奈々
「かすが、さん……」
春日 晴姫
「うん、春日だよ。わかる?」
唐木 奈々
「ここ、あの、部屋……あぁ……」
「ごめんなさい、頭が混乱して」
春日 晴姫
「落ち着いて、ね?」
唐木 奈々
「いっぱい、思い出して……頭がゴチャゴチャしちゃって…」
「春日さん、ありがとう」
そのありがとう、は、今心配して貰ったことに対してだけではなかったけれど、彼女は気付かないだろう。
つまり……
彼女にあれを見た記憶を思い出させるか、否か。
とってもシンプル。
そんなの、答えは分かりきっている。

唐木 奈々
「ねえ、春日さん」
春日 晴姫
「うん?なに?」
唐木 奈々
「友達になってくれてありがとう」
春日 晴姫
「……?うん」
唐木 奈々
「私ね、あまり友達がいなくて」
「友達だっていって貰えて、すっごく、嬉しかったな」
春日 晴姫
「……?もう友達、だよ」
唐木 奈々
「そうですね、うん、そう」
「きっとまた逢えたら、またなれるよ……」
(だって、たった一晩で友達になれたんだから)
「春日さん、春日さんは覚えてないけど」
「私のこと、守ってくれたんだよ」
春日 晴姫
「……そう、なの?」
唐木 奈々
「うん」
「だから、お返しする番」
「ここに座って、待ってて」
春日 晴姫
「……?うん」
よくわかんないという顔で座る。
唐木 奈々
「あの扉、私だけなら通れるみたい」
「後で必ず迎えに来るから」
春日 晴姫
「うん、待ってるね」
唐木 奈々
「絶対絶対、迎えに来るから」
春日 晴姫
「……うん」
唐木 奈々
「……うん」
春日 晴姫
「……待ってるから」
唐木 奈々
「じゃあ、また後でね」
扉に手をかける。これが友人の心を守る方法だと信じて。
KP
扉を開けば、その先にもう部屋はなかった。
ただただ、真っ白な空間だけが果てを知らずに続いている。
一歩、踏み出した。
けれど地につくはずのつま先から――溶けるように、感覚が消えていく。
つま先、脚、胴体。上へ上へと水に浸っていくように、順々に感覚はおぼろになって、
だからこそ、最後に残った聴覚に届いた、
――かちゃり。
遠く響いた音の意味を、君は誰より知っている。
唐木 奈々
永遠に隔てられた扉。
彼女の記憶を、心を、勝手に閉じ込めた。
私にそんな権利があったのだろうか。
でも、きっとこれでいい。
あんなものを記憶にとどめておくなんて事は、辛すぎる。
KP
――というところで、エンディングは明日にしましょうか!
唐木 奈々
はーい
KP
佐倉くんがPCだったら一緒に出ていくコースだったって僕は信じてるぞ……。
唐木 奈々
佐倉はね。
この選択だと、
春日の精神は多分?安全である?
唐木のことは忘れられちゃう
と理解してるのね。
KP
ほうほう。
唐木 奈々
間違った選択なのかも知れないけど、「あれを見た記憶を覚えておいて欲しくない」「悪夢にうなされる日々を送って欲しくない」という思いが強かったんだよ。
唐木 奈々
友人が焼け死ぬ夢を見続けた結果だな。
KP
あぁ~……。
唐木 奈々
事情話したらそれで自分みたいに思い出しちゃうだろうし、それすらさせたくなかった。
まあ、「彼女を信じ切れなかった」とも言えるかも知れないけどね。
KP
通過したときはKPCと一緒に出た人間なんで、以外とみんな一緒に出ないんだなって思っちゃう……。
佐倉 光
佐倉だったら事情説明して「で、どーする?」って訊くかも知れないね。
KP
うん、佐倉くんは春日のこと信じてくれそうって信頼感はある。
唐木 奈々
友人の心が壊れちゃうかも知れないって状態では、なかなか一緒に出る選択は難しいな。
KP
私はなんか人間の強さを信じたいなーって思ってしまったんで。
唐木 奈々
こっちの方が安全な道に見えるから。
状況がよく分からない以上、危険な道はなかなか選べないね。
KP
それはそうなんですよね。
唐木 奈々
で、記憶封印されすぎて全部記憶飛びましたなんてことがないともいいきれないのだった。
いつ膿が吹き出して唐突にそれと直面するかも分からないしね。
KP
あぁ~……。
みんな優しいんだよな……。
唐木 奈々
佐倉ならそこまで考えて、
「遅かれ早かれ爆発するかも知れない爆弾抱えてるくらいならすっきりさせろよ」
とか言うかも知れない。奈々ちゃんは無理。
春日 晴姫
>通過時は佐倉くんの考え方寄りのPCでしたね。
春日で言っちゃった
唐木 奈々
ではまた明日
KP
では明日~!

三日目

KP
では再開していきます。
 
 
――音が、降る。
曖昧な感覚が、遠く、濁ったような音ばかりを聞いている。
唐木 奈々
自分が自分であることを認識する。
さっきまでの感覚と地続きではないかも知れない、自分を。
KP
無機質な音、ばたばたと激しい足音と、いくつもの言葉を繋いだ誰かの声。鼓膜に届く音を引き寄せて……意識も明瞭になっていく。
身体がひどく重いように感じた。
そこに腕や脚があることは分かる。でも指先の輪郭を思い出せないほど、肢体の感覚は鈍く、重い。
それでも感覚をひとつひとつ拾い上げて、自分自身を思い出して――そっと、目を開いた。
唐木 奈々
は、と息をついて、自分が呼吸していたことを思い出す。
指は、動く。
いつもの朝の目覚めよりもだいぶ深い、泥から這い上がるような目覚め。
KP
……目を覚ました。
見知らぬ部屋。白い天井。
そこまではあの記憶と一緒で……けれど、視界を焼くような強い照明に目が眩む。
唐木 奈々
「……さん……」
声がうまく出ない。
KP
横たわる自分を見下ろすいくつもの機械が、無機質な電子音を絶えず降らせてくる。
周囲を見回そうとして、でも、身体がなんだかひどく重い。
唐木 奈々
「……(本当、だったんだ。わたしだけの悪夢じゃなかった)」
「(今までいたのは本当の世界ではなくて、幻)」
KP
せめてと視線だけを動かして、自分の体にいくつも繋がるコードの数々に気が付いたとき、
「……おはよう。気分はどうかな」
唐突に聞こえた声の方を向けば、白衣の見知らぬ男性が立っていた。
唐木 奈々
声の方を向いた時、目じりから冷たいものが流れた。
「よく……ない……」
KP
「そうか……。大丈夫……とはいかなそうだね」
唐木 奈々
「……」
春日の姿を視界の端にさがす。
眩しさに目を細めたまま、もう目からあふれるものが、眩しさのせいで流れているのか、友人を失ってしまったであろう予感に流れているのか、彼女の運命を思って流れているのか、よくわからない。
唐木 奈々
「かす……が……さ……は」
「かすがさんは……?」
KP
その言葉を受け彼の指が示した先には、ひどく大きなガラスがはめられた壁がある。
そのガラスの向こうでは、大勢の白衣の人間がひどく慌ただしい様子で動き回っている。
そうして、その白衣の隙間から――自分よりも多くのコードに繋がれて眠る、春日が見えた。
唐木 奈々
あの時閉めた扉の向こう、あの部屋で、『彼女』は待ち続けているのだろうか。
あの部屋に、絶望の記憶と一緒に、ずっと?
「……ごめんなさい……」
自分がしたことが、突然とてつもなく罪深いことのような気がした。

「どうか、春日さんを、助けてください」
KP
「……いや、失敗した僕たちが悪いんだ。君は悪くない」
「あの時、あの儀式の阻止に成功していれば君もこんなに苦しまなかったろうに。……本当にすまないと思っている」
そう言って、目の前の男性は頭を下げる。
唐木 奈々
「……よく、わからないです」
「どうしてわたし、あんな道を通っちゃったんだろう」
「そしたら」
意味のない後悔ばかりがこみあげてくる。
「(そしたら、春日さんとは出会わなかったかも)」
KP
「本当に、あんなことをさせてしまって申し訳なかった。……君だって、苦しかったろう」
唐木 奈々
「よくわからない、けど……助けようとして、くれたんですよね……」
KP
「…………そんな綺麗なものじゃないよ」
「僕たちは自分たちの不始末の責任を取ろうとしてるだけだよ」
唐木 奈々
「春日さんは、大丈夫なんですよね?」
「言うとおりにしたわ。春日さんはあんなもの見なかったことにできるんですよね?」
KP
「今、あの手紙に書いたように記憶をロックしている最中だ」
唐木 奈々
「夢にも見ないくらい、しっかり眠らせて」
KP
「絶対とは言い切れない。……でも、必ず最善を尽くす。……だから、待っていて欲しい」
唐木 奈々
「絶対って言ってよ!」
KP
「……ああ、絶対に何とかする。約束しよう」
唐木 奈々
「お願い……友達になったのよ……」
「全部幻で夢だったかもしれないけど、友達だったんだよ……」
泣きじゃくる。
KP
えーん……。
唐木 奈々
ちょっとこの子にとって「友達」って重いものなので。
海野は不可抗力だけど、唐木が自分だけで背負っていくことを選んだのは危ういなぁと中の人思う。
この子海野ほど強くない。
※海野……「キルキルイキル」のPC
KP
「……何かを一人で抱えていくことは、苦しいことだ。誰かと分かち合えないことを、自分だけで背負っていくのは」
「だからさ……やっぱり、僕は君に問うよ。ここにはお茶もお菓子も無いけれど、これが最後の質問だ」やや目線が下になるように、屈みながら告げる。
静かに微笑んで、そうして君へ問う。
「君が望むなら、もう一度君にこの機械を使うことができる。接続が終わったばかりの今なら、まだ間に合う」
「これを使えば、君も記憶にロックができる。この夜のこと、あるいは彼女と出会ってからの全ての記憶へ遡って」
唐木 奈々
「……それは、だめだよ……」
「私、約束したの」
「絶対、迎えに行くって……」
KP
辛い……。
唐木 奈々
ここで「ついでにもういっこのトラウマも消しといて」とか言うお調子者ではなかった。
KP
「ここには君と僕しかいないから。……そっか」
「……分かった。それが君の答えなら、僕たちはそれに応えよう」
男性はその選択を受け止めると、立ち上がって君を検査室へと案内すると言い出す。
長時間機械に接続されていた脳の様子を見るためだという。
君は部屋を去ることになり、眠り続ける春日の姿は遠ざかっていく。
唐木 奈々
「おやすみなさい……」
「またね……」

KP
いくつかの検査を終えて、君は「異常無し」と診断された。
検査を終えた後、菱川男性は君に真剣な顔をしてこう伝えた。
KP
菱川さん今回名前出てないから(この男性の苗字)
唐木 奈々
その人の名前なのね。
KP
ですね。
KP
たとえこの後、春日が目を覚ましたとしても、決して話してはいけないことがある。
「あの夜、森林公園で儀式に巻き込まれ、邪神を目にしたこと」
「機械に繋がれ、あのバーチャル空間の部屋の中で春日と過ごしたこと」
「記憶に鍵をかけ、春日はあの夜から朝までの出来事を忘れていること」
その事実を伝えてしまえば、封じている春日の記憶が戻り、また狂気に陥る可能性がある。
だから、決してその事実は伝えてはならない。彼女をあの夜から守りたいのなら。
……ただ、あの夜に帰り道や部屋で口にした話題に触れるだけなら、問題ないはずだよ。君だけが知っている秘密としてね。
彼は少しだけ笑って、最後にそう言ってみせた。
唐木 奈々
またそういうやつかw
奈々ちゃん会いに行かない方がいいんじゃないの?
KP
そろそろ私の好きなシナリオ傾向がバレそうな気がしてきました。
唐木 奈々
基本同じような感じの流れで、同じような選択をする我。
私のPCども自信ありすぎでは?
抱えきれるって簡単に思い過ぎでは???
KP
話を聞き終わった頃にはもう早朝で、そのまま春日の検査が終わるのを待っていようとした……かもしれないが。
気が付けば、君は仮眠室のベッドの上にいた。……どうにも襲ってきた睡魔に勝てずに、意識を手放していたらしい。
唐木 奈々
「……」
それなら、会いに行く、べきではないのかも。
ぼんやりとそう思った。
思ったら、涙が流れた。
KP
その瞬間、タイミング良くか悪くか――部屋に入ってきたスタッフが言った。
「あなたと一緒に運ばれてきた方、目が覚めたらしいですよ」
唐木 奈々
素早く目元を拭こうとして、慌てて服の袖で拭う。
KP
「お部屋にご案内しましょうか?」
唐木 奈々
「……ううん」
「今会いに行く理由、ないから……」
KP
しょもしょも……。
唐木 奈々
「春日さんは私のこと忘れてるんでしょ?」
「それなら、知らない子が会いに行くなんて、おかしいよ」
KP
「そう、ですか。……それが選択なら」
唐木 奈々
「大丈夫なんですよね? 春日さんは」
「うまく、いったんですよね?」
KP
「ええ、今のところ良好です」
唐木 奈々
会って確かめたい。
けれど、今顔を見たらきっと泣いてしまうし、のどの奥に詰まっている言葉を全部吐き出してしまいそう。
「それなら……いいです……」
「……うん、大丈夫……」
KP
眠り続ける春日には会わずに、あなたは病院を去るだろう。

唐木 奈々
後でちょっとやりたいことがあるんですけど、できるかな?
KP
お、なんでしょう?
唐木 奈々
二人とも退院してから、彼女がバイトしてる神社に行きたいの。
KP
いいですよ!

KP
数日後、施設から彼女が目が覚めたという情報が届いた。
経過を見て、退院する日程を決めるらしい。その時も一報を入れると連絡があった。
唐木 奈々
さっき覚めたから呼んでくれたんじゃないの?
KP
あら(ガバの気配)
唐木 奈々
「そっか……」
「良かった……」
じゃあ、小さな指先くらいのぬいぐるみ作ろう。
何がいいかな。あの人に似合いそうな……
ハムスターとかどうかな。白くてもっちりしてるの。
KP
>>KPアイコン<<
唐木 奈々
「うーん、このサイズならぬいぐるみじゃなくてフェルト刺したほうがいいかも……」
つい真剣になってしまう。
「いやいや、でも。知らない子からいきなりぬいぐるみ渡されるとか、怖くない?」
何度もやめようかなと考えたけど、作らずにはいられなかった。
退院の知らせが来たら、何日か迷った挙句、フェルト人形のストラップ持って教えてもらった神社に行くね。
唐木 奈々
シナリオから外れているだろうし、無理そうなら流してくれていいよ。
KP
こういうの好きなんで頑張りたいとは思ってるんですよ……ただアドリブ力が無に等しいという悲しい事態があるだけで……。
唐木 奈々
頑張って元気な春日さんに合わせて、KP!
KP
そのような日々を過ごしていたら、退院の連絡がきた。
さらに数日後、神社に君は足を向ける。
そこには、箒で境内を掃いてる彼女の姿があった。
唐木 奈々
「……あ」
ためらってしまう。やっぱりみなとちゃんについてきてもらえばよかった。
きっとみなとちゃんなら笑って背を押してくれる……
春日 晴姫
「……あ」同じ言葉を思わず漏らす。
唐木 奈々
ダメだ、昨日決めたんだ。自分で会いに行くって。
「あ、あの。こんにちは」
春日 晴姫
「はい、こんにちは」
唐木 奈々
「わ、わたし、ここ初めてで」
「……え、えと、お手洗いって、どこにありますかっ」
春日 晴姫
「ふふ。じゃあ、案内しますね」
唐木 奈々
ちがうそうじゃない。
がんばれ奈々w
春日 晴姫
「……ところで、変なこと聞いてもいいですか?」
唐木 奈々
「あ、はい?」
春日 晴姫
「……初めまして、ですよね?……いえ、なんかどこかでお会いしたような……そうでないような……」
唐木 奈々
微笑む春日の顔を見ていると、ほっとして涙があふれてくる。
「う……」
喉に、言葉がいっぱい詰まって、声が出ない。
春日 晴姫
「えっ!?大丈夫!?……どこか怪我しました?」
唐木 奈々
やっとのことで絞り出す。
「あ、えと、はじめまして、です」
「だってわたし、ここ、初めて、だから」
うそは、ついてない。
KP
RADのなんでもないや流したいけど音源がないんだよな……(遠い目)
唐木 奈々
わかったYoutubeで流しとこ。
春日 晴姫
「そうですか……。参拝、ありがとうございます。どうかごゆっくり」
唐木 奈々
「あ、えと」
「これ、お礼、というか」
「記念って言うか」
「……ええと、勝手に似合いそうだなって思ったから、もらってください」
春日 晴姫
「わ……!ありがとう!……ございます」
ちょっと恥ずかしそうに語尾をつける。
KP
(お礼を受け取ったところで〆たら綺麗かなーとか思ってるKPの姿が)
唐木 奈々
いいんじゃないかなー
唐木 奈々
小さなハムスターを渡す。
「うん、やっぱり、似合います」
「良かった」
「ほんとに、良かった」
春日 晴姫
「本当?……大切にしますね」
唐木 奈々
初対面でこんな態度取られたら引いちゃうよ奈々ちゃん……
KP
護りたい この笑顔。
唐木 奈々
「うん」
こっそり心の中でつぶやく。
(おはよう)
(今後とも、よろしく……)
唐木 奈々
おしまい!
KP
あの夜とそっくりな嬉しそうに笑う彼女の姿こそが、――君の選んだ、やさしい朝の答えだと、思った。
人はどうしたって何かを忘れる生き物で、人はそれを悲劇と呼び、あるいは呪いと忌み苦しむ。
それでも、私がたとえば何かを忘れてしまったとしても、
確かにあなたが覚えていてくれるのなら、そしてまた共に紡いでくれるのなら、
存外――忘れることなんて、怖くないのかもしれない。
ねえ、あなたと私があの夜に選んだこの朝は、
そうして、確かに私達がこうやって笑い合うこの朝は、
あなたが私にくれたやさしい朝だって、信じてもいいですか?
 
CoC【やさしい朝をくださいね】END
唐木 奈々
うっかりつるっと口を滑らせないように、仲良くなったらさっさと同じ情報を聞き出そうとする奈々がいたとかなんとか。
KP
お疲れ様でした!
唐木 奈々
おつかれさまでしたー
ありがとうございました!
KP
ありがとうございました!

KP
えっとリザルト。
唐木 奈々
はーい
KP
まずSAN報酬からですね。
【SAN値報酬】
PC生還:1d5+KPC生還:1d5なので2d5のSAN値回復ができます。
唐木 奈々
最大SANって最初75だったんだけど、そこまで回復するのかな?
KP
シナリオ指定のダイス(今回は2d5)振って貰って、その出た値だけ回復する感じですね。
唐木 奈々
まあ75まではどう頑張っても届かないし関係ないかな?
2d5 (2D5) > 6[5,1] > 6
[ 唐木 奈々 ] SAN : 57 → 63
KP
わー!
で、今回神話生物絡みで発狂しましたね……。
唐木 奈々
したー
KP
その場合クトゥルフ神話技能が5%贈呈されます……。
唐木 奈々
わぁい! わぁい?
KP
なんで上限が94になっちゃうんですよ。
深淵を見ちゃったから……。
あとジュブ=ニグラスとニアミスしてるから+1贈呈します。
唐木 奈々
94?
75から減るってことでいいかな?
KP
あー、えっとですね。
初期値が75で、SAN値上限は神話技能持ってないと99なんですよ。
神話技能をもらうと上限がどんどん減っていく感じ。
唐木 奈々
ああー、そうなのか。75から増える可能性もあるのか。
KP
ですです。
唐木 奈々
なるなる
そんなやばいのさん見ちゃったのね。
悪夢のバリエーションが増えちゃった。
友達が死ぬ夢と友達が壊れる夢と友達が発狂する夢+邪神……嫌なバリエーションだわ。
KP
シンプルに嫌な夢すぎる。
あと春日ちゃんが後遺症持って帰る命になってますね。
唐木 奈々
ふむふむ。やっぱりデメリットあるんだ。
KP
シナリオ内の出来事(いわゆるネタバレに該当する範囲)を知った際、1d6+4/1d96+4のSANcが発生する。
ただし、質問botの回答や雑談の範囲であれば問題ない。
なお、上記のSANcの発生は初めて知った時に限り、SANc処理完了後にこの後遺症は解除される。
唐木 奈々
私がちゃんとお口チャックしていれば漏れはしないのかな?
KP
ええ。
唐木 奈々
王様の耳はロバの耳ー!
春日さんが見たのはなんかでっかいやばいやつーーー!
KP
ちょっと振ってみよ。
春日 晴姫
>1D100<=70 正気度ロール (1D100<=70) > 55 > 成功
1d6+4 (1D6+4) > 1[1]+4 > 5
唐木 奈々
全然平気だった。
佐倉 光
「な?」
春日 晴姫
>そうだよー!!!
唐木 奈々
これ一緒に出たら即このチェックが入るのかな?
KP
ですね。
私が一緒に出る選択をしたときにKPに言われたこと「えっと……祈っててください!」
唐木 奈々
失敗すると割と死ねるダメージが入るのね。
KP
ええ
唐木 奈々
むしろそんなのがチェック一発でなかったことになるの、優しいな。
KP
ですね……。
唐木 奈々
それもまた、人間の防衛本能で『忘却』に追いやられて無効化されるのかもね。
KP
うんうん
唐木 奈々
そう考えると、この選択もそう間違ってはいないんじゃないかと思うよ……
トリガーが私の言葉だけなら、ね。
KP
しっかりと色々看破しててすごいなと思いました(私は通過時何も考えてませんでしたのプラカード)
唐木 奈々
色々裏読みするの好きだからw
し過ぎて鬱陶しいことになってたりするけどね。
KP
この選択をする人の方が多いんですよね。見た感じ。
一緒に出る選択してる人私以外に一人しか見てない(私のキルキルの相方の人)
唐木 奈々
正直、一緒に出た場合の利点って、「その人と話した一日が残る」ことだけで
その日にあった人、だったら、この選択に必然的に流れる気がする。
奈々ちゃんが言っていた通り、「一日で友達になれたなら、きっとまた友達になれる」
KP
KPCとの関係性、私は既知関係の友人でキルキルの相方の人はその日会った相手でしたね。
唐木 奈々
前からの大事な友達が対象だったら、多分また変わってくるよ。
例えば相手がみなとちゃんだったら、どうなったか分からないな。
KP
あー……確かに。
こっちも春日の佐倉くん相手だったらたぶん一緒に出てそうだなぁ、とは思います。
佐倉 光
佐倉は意外と心理的ダメージに弱いけどねw
KP
>>佐倉くん<<
佐倉 光
佐倉は自分で抱えるなんて面倒なことしないし、色々リスクを考えるから、あの部屋で最後に全部突き付けて相談するかなw
自分が見た立場なら、「やべーの抱えたままなんて気持ち悪いから出るわ」って言うねw
佐倉 光
そもそも佐倉が春日かばうか? っていう。
KP
あー、それは確かに……?
なんか完全に私のイメージなんですけど佐倉くんは一緒に出てくれて、波照間くんと穂坂ちゃんはなんだかんだ置いて帰りそう そんなイメージ。
佐倉 光
ああー、波照間さんは置いていきそう。
KP
洞川さんは読めない。
佐倉 光
洞川さんはほんと読めない。置いていきそうな気もするけど。
穂坂さんはどうだろう、連れて行きそうな気もするけど。
KP
なんか彼女はなんだかんだ現実主義だから置いていきそうな気がする……。
佐倉 光
多分相手にもよるしね。
KP
ですね!
佐倉 光
相手のSAN値高そうなら「いけるいける」って連れて行きそうな気もするんだよねw
KP
www
どっちなんだ……?
佐倉 光
どっちかなぁ。わからんw
阿久津さんは置いていきそう。
KP
あー……それはそう。
佐倉 光
彼女は優しい。というか、穂坂にまんまそんな態度取ったもん。
KP
ですね……。
春日どうなんだろう?置いていきそうだけど……。
洞川さんの中の人「一緒に行く覚悟がないから置いてくだろうね」とのことです。
佐倉 光
ほぉー
『覚悟がないから』なのかぁ、なるほど。
春日 晴姫
その発想はなかった……。
佐倉 光
何故かクトゥルフで深掘りされるメガテンのPC。
春日 晴姫
不思議だなぁ。
KP
クトゥルフとインセインがホームなんでまたそっち寄りのシステムでも遊んでくださると嬉しいです……。
唐木 奈々
はーい、また何かありましたら宜しくお願いします
KP
ではココフォリア閉じますね!


CoC『Switch』子供佐倉&牧志 3

やれるだろうか、じゃねぇ……やらないと殺されるぞ、佐倉光!
俺は元サマナーだ。COMPのことなら、知っている!

【置】CoC『俺の恋人が庭からボコボコ生えてくるんだが!?』佐倉&牧志 4

分かるけど何やってんだよそんな場合じゃなかったろあの時は!!
「帰ったらそっちの俺に『爆発しろ』って伝えといて」

CoC『対の棲みか』『第一話 霧謬の見』牧志&佐倉 2

「佐倉さん? 俺、何かやっちゃったのか?」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


BEAST BIND トリニティ 第二話 渇望の楽園 1

渇望の楽園 1

ダブルクロス 第十話『道なかば、嵐は来る』 1

「どうか我々に退けられたフリをしていただけないでしょうか」

【置】CoC『おまえが猫耳メイドになるんかい』 牧志&佐倉(PC視点)

こんな状況だけど正気だ! 正気の佐倉さんが、いる!
助けを求め、巻き込まれた俺を助けようとしてくれている!
……大変だろうな正気でこの状況。後で憤死しないかな。