こちらにはVOID
ネタバレがあります。

こちらは秘匿なしバージョンです。

十七日目 2
本編見る!
秘匿 結城 晃
KP
あなたは疲れ果て、泥のような眠りに落ちる。
まるで地面に縫い留められたような。
結城 晃
瞼が鉛のよう、というが、全身が重い。
ヴィキに何か伝えれば良かった。何でもいい、何か、声をかけてやればよかった。
そんな後悔が錘のように体に詰め込まれたかのような……
いや、これはそんな、心理的なもの、なのだろうか……
KP
……

………あなたはひどく寒い場所に立っていた。
雪が降る夜の街の中。
視線が低かった。周りを見渡しながら、父親の姿を探していた。
結城 晃
心細い。
ぼそぼそと冷たい雪の中を足を引きずるように歩く。
歩いたり喋ったりしていいんだろうか。
KP
どうぞ。ただし、あなたはまだ幼い子供です。
結城 晃
べそをかくと、顔がパリパリと痛んだ。
大声で呼んでも、雪が容赦なく音を吸い込んでゆく。
真っ暗な空から際限なく降り続ける白を、恐れをもって見つめる。
もし、このままおとうさんに会えなかったらどうしよう。
指先がかじかんで痛い。耳が痛い。足首がきしむ。
足踏みをしても、体温は戻ってこない。
かがくの本なんてうそつきだ。
人間は体を動かせば暖かくなるって書いてあったのに。
そう思いながらも、ひっきりなしに手を握ったり開いたりして、少しでも心細さと寒さを打ち払おうと抵抗する。
KP
やがて、ぽつぽつと歩く貴方は、雪で白く染まる橋の上にたどり着く。と、橋の中央に人影を見つけた。父親、ではない誰か。
黒髪のその男性は冬だというのに上着も着ずに、ただ橋の下を見つめていた。
結城 晃
「おと……うさ……ん、じゃ、ない」
夏の太陽の大声で呼びかけようとして相手が父親ではないと気づき、声はあっという間に氷点下に戻る。
KP
その男性は、雪の中で心細く凍えるあなたより、もっと寒そうに見えた。
結城 晃
(何を見ているんだろう)
KP
貴方はそんな彼を不思議に思い声をかけた。何を見ているのだろう。そんな寒々しい橋の上で。
結城 晃
もう誰でも良かった。
「ねえ、おじさん」
「あのね、こうしゅうでんわ、って、どこにあるのかな」
「……何見てるの?」
KP
男性は驚いたようにこちらを見る。数少なくなった公衆電話のある場所まであなたを案内してくれながら、その手が真っ赤にかじかんでいるのに気づく。
あなたはふと、自分がつけている手袋のことを思い出す。
結城 晃
大事な手袋だ。散々ねだって買って貰った、毛糸の手袋。
手の甲にキラキラの糸が編み込んであるあたりが、お子様心に響いた。
少し考えて、おじさんの目を見た。
「なんでそんな寒そうな格好してるの? 上着着ないと風邪引いちゃうんだよ」
KP
大丈夫だよ、と彼は掠れた声で言った。その眼は途方に暮れたように枯れていた。
結城 晃
電話に案内して貰ったなら、お礼をしなくてはならない。
だけど手持ちの少しのお金は電話をするのに必要だ。
お金の次に、いいもので、大人の人の役に立ちそうなものが、手袋しかなかった。
「……これ、あげる」
手袋を脱いで、おじさんに渡した。
KP
「……いい、のかい? 大事なもの、だろう」
結城 晃
「うん、いいんだ。僕は上着のポッケに入れていけるから」
「いつもはやったらダメって言われるけど、だいじょうぶ」
「ゆきだおれになっちゃうとこ、助けて貰ったもんね、助けて貰ったらちゃんとお礼しなさいって、言われてるんだ」
KP
「そうか、」
「……ありがとう」
あなたの手袋は明らかに、彼の手の大きさには合わなかった。
しかし、彼はまるで温かいものを包み込むようにそれを受け取って、
泣き出しそうな顔で、礼を言った。
結城 晃
「だってさ、おじさんもゆきだおれになっちゃいそうなんだもん」
「早く迎えに来て貰えるといいね。ありがと!」
KP
「ああ、……そうだね」
……雪が降り積もる。
周囲の風景が、真っ白になっていく。
真っ白になって……、
そして、夢は終わった。

結城 晃
(雪……)
相手が何者かは、今の私でも分からないでしょうか。
KP
そうですね、夢が終わったあとその顔を覚えていられたかどうか、【アイデア】を。
結城 晃
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 28 > 成功
KP
その顔はいま思えば黒田に似ていた気がする。
結城 晃
「(黒田さん……?)」
夢の向こうで、親しい顔を見た。
(何だろう、この夢は……?)
妙に、真に迫っていた気がする。冷たい雪を踏むさくさくという音も、耳が詰まったかのようなひんやりとした空気の静けさも、男の、黒田の、今思えば「死にそうだ」と思っていた自分なんかよりずっと、血の気を失った顔も。
もしあれが、記憶だ、というのなら……
(俺は、事件より前に、黒田さんと出会っていたのだろうか……)
自分を救ってくれた黒田さんは、常に優しく、強く、大きな存在で。だから、夢の中の男が彼だとは、信じがたかった。

秘匿 ヴィキ
KP
あなたは場所こそ違えど、いつものようにスリープモードに入る。
今日は随分と、色々なことがあったものだ。
ヴィキ
この様な状況で、人間だったなら、眠ることはできないのかもしれない
しかし自分達VOIDはコマンドを一つ流すだけで眠ることができる
考えるのが恐ろしくなって、逃げ込むようにスリープモードに入った
KP
ぱちん。あなたはスイッチを切るように意識を落とせる。いや、スイッチを切るように、でなく、スイッチを切る、という方が正しいのだろう。
……

……夢を見ている、となんとなく、自覚がある。
本来ありえなかった夢を見るという行為にも、少し慣れてしまったものだ。
ヴィキ
「……」
ぼんやりと、夢を見ている
KP
子ども部屋に優しいオルゴールの音が響く。
貴方のすぐ近くには金髪の少女と大型犬、そしてその前にはあの女性が映ったモニターがあった。
ヴィキ
この夢を見ることで、私は私で無くなってゆくのだろうか
夢の中の人物と成り果てるのだろうか
KP
金髪の少女はモニターに向かって話しかけている。
あのねお母さん、今日は ── とシロウと公園で遊んできたの。── ったらね、シロウと一緒に泥だらけになっちゃって、もう大変だったんだから」

どうしてか、彼女が楽しげに話すその名前だけが、ノイズが入ったように聞こえない。
ヴィキ
(黄海……さん?)
(お姉ちゃん……)
不意に、そんな呼び方を思い出したような気がして、慄く
(違う……私は、誰……)
曖昧に微睡むような感覚の中、意識が揺蕩う
KP
それに対して、モニターの女性はくすくすと笑いながら返事をしている。柔らかく、やさしい、慈愛の笑み。
その姿はまるで、親子のようだった。
ヴィキ
その女性や少女に対して、感情のようなものは感じますか
KP
意識が曖昧で、あなたにはよく分からない。ただ、なんとなくとても、近しい存在だったような気がする。近しくて、とても安らぐような……。
ヴィキ
安らぎと不安
温かさと冷たさの境で、己の『意識』が揺らぐ
(貴方は、誰なのですか……)
(私は……)
(知りたい)
(知りたくない)
KP
……切なくなるようなその風景が次第に遠ざかっていく。
夢が終わるのだ、と分かる。
ヴィキ
ただ、寂しさと不安だけを覚えて、白く霞む視界の彼方から、スリープの解除を知らせるノーティスが閃く
KP
あなたの意識が、起動シーケンスに包まれて少しずつ浮き上がっていく……。

別室にて
結城 晃
適当にヴィキと話していていい感じでしょうか。
KP
田尾さんと春さんの夜イベントが終わるまで待ちになりますので、大丈夫ですよ~>てきとうに会話
結城 晃
はーい
うお~~~お待たせ申し訳ない!
田尾 麗
申し訳ない!
KP
いえいえこの会話は必要なもの
結城 晃
そうそう
内容は見えないから後でゆっくり見せて貰う!
KP
KPはどちらの会話もとてもとても味わってる

結城 晃
寝台の上で目を開く。
ゆっくりと体を起こしてため息をついた。
ヴィキ
「……眠れないのですか?」
その様子に、すぐ横の床に腰掛けたVOIDが背を寝台に預けたまま、尋ねる
結城 晃
「いや……眠りの底に跳ね返って戻ってきたような気分だ」
「お陰で少し、楽になったよ」
ヴィキ
「そうですか。それは良かったです」
結城 晃
「ヴィキは、眠ったか?」
ヴィキ
「……はい。少しですが」
背を向けたまま
結城 晃
「夢、見たかい?」
VOIDに眠ったか、と訊くこと自体がおかしな事だったが、もう、そう質問することを迷わなかった。
ベッドに腰掛け、近くに水差しがあれば水を飲む。
ヴィキ
「……」
その問いに、肩がかすかに震える
結城 晃
「悪い夢だったのか?」
ヴィキ
「いえ……とても優しくて、穏やかな夢でした」
「……でも」
「それはやはり、私の知らない誰かのものでした」
結城 晃
「そうか……」
ヴィキ
「……こうして、いずれ私はその誰かに塗りつぶされてしまうのでしょうか」
結城 晃
「夢は夢だよ、ヴィキ。夢が誰かのもの、記憶だったとしても、それを話しているのは君自身だろう?」
「夢は君の中にあるのかも知れない。それなら、君の一部であるのかも知れない」
「だけど、それなら、それすら君自身、といえるのかも知れない」
「少なくとも俺は……君が君ではなくなるところを見たことはないよ」
ヴィキ
「……でも」
「私が、その『誰か』の入れ物にしか過ぎないのだとしたら」
「今の私は、きっと、その誰かにとって不要になる」
結城 晃
「そうだな……例えば俺が」
「ロボットを作って、自分の……そんなことができるかは分からないけど、魂を、入れようと考えたとする」
ヴィキ
背を向けたまま、聞いている
結城 晃
「その時にわざわざ、そのロボットに意思や心を持たせる必要はないと思うんだ」
「それこそ、意味がないし、邪魔だろ? いずれ自分が入りたいところに先住民がいたら」
「だって、VOIDは……」
言いかけて少しためらう。
「機械なんだ。わざわざそう意図しなければ、君たちみたいな、考えたり悩んだりする存在は、生まれようがない」
「……そう、VOIDは全て、誰かに望まれて生まれて、誰かに望まれて考える力と心を持っている」
「それなら、ヴィキは誰がそう望んで、生み出したんだろうな?」
「ただ上書きするためだけのものを、そんなふうに作るかな」
「俺にはそこは、納得いかない」
「……うーん、だから」
「君がこれだけ人間に近い存在として生まれて、ヴィキとして生きていることそのものに意味があるんじゃないかと、俺は思うし」
「君をそういう風に作った人もそう望んだんじゃないかと思う」
根拠はそう多くはないが、自分の考えは間違ってはいないのではないか、と思った。理屈で考えれば、こうなる。
「だから、ヴィキはヴィキのままだ、と、俺は思うよ」
ヴィキ
滔々と、相棒に背中から語られて
最後、彼がそう括ってからしばらく、沈黙の時間が流れた
結城 晃
いごこちがわるい……
やさしさ
KP
分断の方もあの結城さんとヴィキさんがこんな優しい会話することに感慨が…… 感慨が……
結城 晃
先に頭で考えるもんだからこんな説得? に。
KP
好き

ヴィキ
そして、不意に
「……ぷ」
小さく、肩が震えて、吹き出した
結城 晃
「……笑うとこかこれ」
一生懸命考えて喋ったのだが、何だか自分が馬鹿なことを言ったような気がしてきた。
ヴィキ
くすくす、と笑いを堪えるようにしてから
「……ごめんなさい」
一言、詫びて座ったまま背後を、寝台の結城を振り返る
その顔には、困ったような微笑み
「なんだか、最初にお会いしてから、ずいぶん、あなたが変わったな、って」
結城 晃
「俺は、変わっていない。変わったのは君だ」
ヴィキ
「私も……そうですか?」
結城 晃
「所構わずガンダムの話しなくなったし、空気読むようになったし?」
「……そう、人間くさくなった。ヴィキのままで」
「俺は……思うんだけどな」
「ああ、俺も変わったかも知れない。けどそれは、俺の本質が変わったわけじゃない。君との距離や、君についての知識なんかが分かって……そう、見せる面が増えた」
「きっと君もそうなんじゃないかな? 君自身が気付いていないだけで」
「人間そう簡単に変わらない。voidも多分そうだろう」
「人との関わりで、見える面が増える。その時に、自分では思いも寄らない面が見えることもある」
「君が変化と感じているのは、君の中に隠れていた、君の別の面なのかも知れない」
ペルソナ
結城 晃
ペルソナ音頭でも歌うか。
「あーなたーもわーたしーもペルソナつーけーてー」
ヴィキ
「我は影。真なる我」
結城 晃
シャドウはぶん殴ってから抱きしめてあげてね。

ヴィキ
微笑みのまま、じ、っとそれを聞いていた
「……ありがとう」
小さく、つぶやいた
「私は、私のまま……」
「あなたと共に、変わり続ける」
結城 晃
「共に、か」
「……俺はVOIDの何が怖かったんだろうな」
「何を考えているのか分からないのは、人間も一緒だ」
「話せば分かる、のはVOIDも同じなのにな」
トラウマ
結城 晃
こんな話して、「また密室なのでVOIDぶん殴ります!」ってなったら台無しだなw
トラウマは何より強いのだ。
心の根っこの根っこですもんなあ

ヴィキ
「ありがとう」
もう一度
「私、すごく……」
口にして、一瞬、ためらうように言葉を切る
幾度か、首を傾げ、己の中の解析のできぬそのデジタルな情動を伺ってから
「……うれしい、です」
その言葉がぴたりとはまるように考え、口に下から頷いた
「私が、今の私、ヴィキが、誰かに望まれて生まれてきた」
「あなたの言葉で、それを教えてもらえたことが」
「……あなたも、私が私であることを、望んでくれますか?」
結城 晃
「君は俺の相棒のヴィキ」
そこまで言ってから、えぇと、とふさわしい言葉を探す。理屈はふさわしくない。
「俺は君に出逢えて良かったと思っているし、これからも君と相棒で居たいと思うよ」
「俺、変なこと言ってないよな?」
ヴィキ
その言葉を、文字通り受け止めるように
ほんの小さく身を屈め、胸に手を当てて瞼を閉じる
結城 晃
黒田さんにすら言ったことがないような素直な言葉を言ってしまった。
自分がまるで小さな子供になってしまったかのような心持ちだ。
ヴィキ
「ありがとう……」
三度。
「私の電脳の奥にある、何か、柔らかなものは、今も自分が何者であるのか、どうなるのか……そう、今も不安に思っています」
「でも……」
再び、幾度も首を傾げ、自らの情動にふさわしい言葉を探す
「……そう。勇気が、湧いてきました」
「私は、望まれて今ここにいる。そして、あなたもそれを望んでくれる。それなら、きっと、私はもう……大丈夫です」
結城 晃
「うん」
ヴィキ
「あなたも、不安、なのは同じなのに」
「私に勇気をくれて、ありがとう」
結城 晃
「まあ、そこは。お互い様、ってとこかな」
ヴィキ
くすり、と微笑む
「私も、あなたの相棒です。いつでもあなたの隣にいます。共に、立ち向かいましょう」
結城 晃
「ああ、一緒に行こう」
「相棒」
ヴィキ
右手を差し出す
結城 晃
では、手を取る。
ヴィキ
互いの手を握り、
「……でも、安心してくださいね。私がどんなに変わっても、ガンダムはずっと好きですから」
そう言って、ぺろりと舌を出した
結城 晃
「……そうだなー、一本くらい、観てみるかな」
「オススメの奴を」
人が乗って操縦するロボット、は怖くないのだ、実のところ。
むしろ多分、嫌いではない。
というか、好きだったのではないか。
そんな気がするのだ。
「観てみなきゃ、分からないからな」
ヴィキ
その反応に、ぎょっとした顔をしてから
「ほ、ほんとですか!? どれから見ます? おすすめですか? やっぱり最初はファーストから宇宙世紀シリーズを順番に鑑賞するのが良いと思うのですが、やはりそれだと長くなってしまいますし、そうですね、ライトなところからでしたら、水星の魔女あたりで軽くジャブを入れてからですね」
結城 晃
「あのなぁ……そういうのは、語りすぎるとかえって興味を」
「……初心者向けを一本チョイスしてくれ。30分で面白いと思える奴を厳選して」
「それで面白かったら続きも観る」
ヴィキ
「わかりました! 私に万事お任せください!」
胸ぐらに掴みかからん勢いで、呼吸を必要としない体で、なぜか鼻息荒く詰め寄る
「30分で、面白い……とすると、やはりライトでパンチのある……となるとGガンダム……いやいや、ガンダムを勘違いされてしまうかもしれないので、もう少しソフトな……」
顎に手を当てて、ぶつぶつと呟く
布教
KP
ヴィキさんwwww>分断
ヴィキ
ようやく布教が結実した
KP
結実した!! って思って思わず前のめりになっちゃって呆れられてるの好き
結城 晃
何から観たか、はヴィキのみぞ知るでもいいよ。
ヴィキ
俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶぅ!
ってこっちでは別の叫びが流れてるから、春先輩の叫びはきっとこっちまで聞こえてないのでご安心ください
KP
ガンダム鑑賞会になってる
ガンダム鑑賞会してる!?
結城 晃
結局何観たんだろうなぁw
結城 晃
Gガンでもいいけどなw
一話観たら、夢の話しよ。
もしくは、そうだな、選んでいる間にやるか。
その方がいいかも知れない。
ヴィキ
それはそれとして、夢の話はせんとな
まぁ、1話見てからで
結城 晃
そっから「おもしれー続き!」ってなっちゃったらお話しできないでしょw
あ、いや観ました、でいいや。
KP
夢の話があっちゃへ行ってしまって妙にツヤツヤテカテカした顔で起きてくる二人
結城 晃
たぶんねてない
若いしさっきちょっと寝たからダイジョブ
KP
お前達どうした、ってキョウにぎょっとされるところからのスタート

結城 晃
見終わって、動画が止まったところでしばし沈黙。
「……おい、こっからどうなるんだよ」
ヴィキ
「気になりますよね!? やっぱり続き見たいですよね!? しょうがないですね、ではもう一話」
なんてやりながら
結城 晃
本編では集中してるから、むしろヴィキが蘊蓄語り出したら「静かにしろ、語るのは後で!」とか怒られる。
ヴィキ
「はい……」
しゅん
結城 晃
オープニング・エンディングの間にぼそぼそと語るか。
ヴィキ
ようやく落ち着いたところで
最後のエピソードのエンディングが流れているところで
結城 晃
ちょっとまて何時間観てたんだ
さすがに朝までっつっても3~6時間しかないだろ
中盤の盛り上がるところから観たのかなぁ
「燃えるな……! 今度これ最初から見せろよ?」
ヴィキ
「……そういえば」
「また、夢を見たんです」
結城 晃
「ん、ああ、夢か」
ヴィキ
「こうして、2人で、モニターを見ていました」
結城 晃
「ふたり……前の、男の子とか?」
ヴィキ
「いえ」
首を振る
「……金髪の女の子と」
結城 晃
「……金髪か……」
ヴィキ
「大型犬もいました」
結城 晃
「金髪に……犬?」
「おい、それ」
ヴィキ
頷く
「私と、その女の子と、犬と」
「そして、モニターには……以前に、お話しましたよね?」
「優しげな、女性が」
結城 晃
「女性か」
「撫でて欲しいのにって言ってた人だな」
ヴィキ
もう一つ、頷き
「女の子は、嬉しそうにその女性に語りかけていました」
「もう1人の誰か……つまりは私のことを指して」
「『私』が『シロウ』と一緒になってどろんこになるまで遊んでいた、という、その様子を、とても楽しそうに、女性に教えてあげるように話していました」
結城 晃
「シロウ、か……」
ヴィキ
「女の子は……」
言いかけて、首を振り
「『黄海さん』は、『私』の姉妹だったようです」
これまで、不安に押しつぶされそうで、目を逸らそうとしていた、その事実を、今ははっきりと口に出す
結城 晃
「……黄海さんが、君の……」
「そうすると、あの映像は『君』の家族」
ヴィキ
「思えば、最初からそのような予兆はあったのです」
「初めてドロ課に着任したあの日のことを、覚えていますか?」
結城 晃
「ああ、あ、そういえば……」
VOIDなのにやたらと人になつくシロウにまず、不審と恐怖を覚えたことを思い出した。
ヴィキ
「シロウさんは、特に私に対して懐いているようで」
結城 晃
あの写真って、少女は人間、犬は普通の犬だよね?
ヴィキ
写真はそうだったね
で、赤ん坊がいた
結城 晃
「シロウは、君のことを知っていた、覚えていたんだな」
ヴィキ
「はい」
「そして、私は黄海さんの姿に……そう、『既視感』を覚えていたのです」
「と、するならば」
伺うように、結城の顔を見やる
「少なくとも、シロウさんは、あの大型犬の意識を移植されたVOID……」
「そして、やはり私は……」
結城 晃
「性急かも知れないけど」
「黄海さんがその少女だとするなら、君は、あの写真の赤ん坊だった、のかもしれない」
ヴィキ
「はい。そう考えることができます」
「相棒」
結城 晃
「ああ」
ヴィキ
「あなたのおかげで、私は、今改めて恐らくは事実であると考えられる、この記憶を、受け止めることができます」
「私と、姉である黄海さん。そしてシロウ」
「私たち、家族に、何かが起きた」
結城 晃
「そうなんだろうな」
ヴィキ
「はい。あなたのご家族と同じように」
結城 晃
「俺が何か覚えていれば良かったんだけどなぁ」
「昔、家族ぐるみの付き合いだったようだし……」
「そういえば、さっきガンダムを観ていたとき、懐かしいと思ったんだ」
ヴィキ
「懐かしい?」
結城 晃
「俺は誰かと一緒に、ロボットアニメを観ていたことがある」
「そんな気がするだけ、俺の消えた記憶の断片なんだけど」
「ロボットと人間の男の子が一緒に戦う……あれ」
ヴィキ
「ああ……」
結城 晃
「もしかしたら、ヴィキと観ていたのかも知れないしな」
ヴィキ
「そう、ですね。きっと、そうです」
「もしかしたら」
「私のガンダム好きも、その影響なのかもしれませんね」
悪戯っぽく微笑む
結城 晃
「……さあ、どうかな」
縁と因果はめぐる?
結城 晃
そうだったら面白いけど。
こればっかりは過去が確定しないことにはどーにもね。
ヴィキ
ロボットの絵描いて、喜んで親(?)に見せてたのもヴィキだしな
結城 晃
昔も同じように布教されてたならそれはそれで面白い。

ヴィキ
「じゃぁ、私はずっとその女の子だったのかもしれませんね」
「あなたと同じに、記憶を失っただけ」
結城 晃
「きっと、そうだ」
ヴィキ
「なんだか、安心しました」
ほ、と息を漏らす
VOIDらしからぬ仕草
結城 晃
「おまえやっぱり人間くさいよ。中身人間だよ、絶対」
初笑いだ
ヴィキ
「そうですか? 私はリボット社が誇る最新型のVOIDですよ? 最新型なら、人間臭さのエミュレートもお手のものなんです、きっと」
大袈裟な仕草で、胸を張ってから
「……なんて。どこまで行っても、それ以前に私はあなたの相棒のヴィキですけど」
また、舌を出して笑って見せた
結城 晃
「ま、どっちでもいいさ。ヴィキはヴィキだ」
ヴィキ
「はい。私は私です」

結城 晃
「……あ、そういえば、夢、といえば」
ヴィキ
「はい」
結城 晃
「俺も、観たなぁ。所詮夢、と言ってしまえば、そうなんだけど」
「……」
「ちょっと、引っかかる」
ヴィキ
「……! 聞かせてください」
顔から笑みを消して、向き直る
結城 晃
「ただ、これは……」
しばらく考え込んで。
「いや、まずは聞いてくれ」
ヴィキ
「はい」
結城 晃
「俺がみた夢は……俺がずっと小さかった頃。父とはぐれて雪の町を歩いていた」
「一人で心細くて、このまま死ぬんじゃないかと思ったとき、橋の上で一人の男の人を見たんだ」
「その人は……たぶん、黒田さんだったと、思う。似ていた気がする」
ヴィキ
「黒田係長と、そんな以前から?」
結城 晃
「夢だからなぁ。ただ、その時の俺は黒田さんの事なんて知らなかったよ」
ヴィキ
「そうなのですか」
「……その、前後は? 何か覚えては」
結城 晃
「男の人は、青ざめて、じっと遠くを見つめて……」
「冬だっていうのに上着も着ないで、橋の下を見つめていた」
「今の俺なら間違いなく声をかけるところだったよ。まるで……」
言いながら、何かに思い当たってしまう。
「まるで、自ら命を絶ってしまいそうに、見えた」
そう、だったのかも、しれない。
ヴィキ
「……」
「その時、何か言葉を交わされたりは」
結城 晃
「大した話はしていない。その時の俺はそんなことは考えもしなくて」
「ただ、家族に連絡を取りたかったから公衆電話の場所を聞いて、そこに連れて行ってもらって」
「……あまりに寒そうだったから、手袋をあげたんだよ」
急に、思い出した。いつか黒田から言われた言葉。
「救われた、ことが……?」
ヴィキ
「救われた……あなたにですか?」
結城 晃
「最近そう、言っていたな……」
ヴィキ
「その時のことだったのでしょうか」
結城 晃
「その時の俺には何のことだか分からなかったし、昔の俺も、その人に何かしてあげられたなんて考えもしなかった」
「ただ、とても寒そうで、少し心配になった、それだけだったよ」
ヴィキ
「……あなたらしいですね」
微笑む
結城 晃
「その時の黒田さんに何かがあって、命を絶つことを考えていた、としたら」
「まさか、その恩返しのつもりで、俺を救ってくれたのか」
ヴィキ
「そう、かもしれませんね」」
結城 晃
「あんな手袋に対しての礼としては、重すぎるよ……」
「貰いすぎた分、返さなきゃいけないんだ……くそ」
ヴィキ
「お返ししましょう。私もお手伝いします」
結城 晃
「……ああ、この事件をさっさと片付けて、見舞いに行かないと」
ヴィキ
その言葉に笑顔で頷いてから、何かを考えるように顎に手を当てる
「しかし、黒田係長は、あなたの生家で何らかの痕跡を隠滅した可能性がある……というお話しでした」
「それもまた、あなたへの恩のためだったのでしょうか」
秘匿 結城 晃
結城 晃
キーパー、その時の黒田さん? って怪我とかしてたかな? シャツに血がついたりはしていなかったかな?
KP
特に怪我はしていなかったようです。
結城 晃
はーい

結城 晃
「うーん。なんか、呪いのメモ、なんてのも出てきたしなぁ」
「ちょっと信じがたいけど、俺の過去にろくでもないものがあって、それを隠したいのかも知れないな」
「俺が識らない方がいいもの、か。事件についての話を聞こうとすると、そんなことを言っていた」
「知る必要はない……」
KP
呪いのメモって言うと一気にホラー映画感(CoCはホラーです)
ヴィキ
「あなたはあなたの過去を知るべきではない……」
「単純に、そこで起きた凄惨な事件のことを指しているというわけではないのでしょうか」
結城 晃
「そうかもしれない。確かに、母が殺されるシーンなんて、思い出したいとも思わないよ」
ヴィキ
「……」
そっと、背に手を当てる
結城 晃
「母がどんな人だったか、父がどんな人だったか、俺は覚えていない」
「俺はそれでも、雪の中で父を恋しがって呼んだし、母の死にショックを受けた」
「それはきっと好きだからだと、思うんだ。
そんな人たちがどんな人で、どんな風に笑って、どんな物が好きで、どんな風に生きたか、そんなことを全く忘れてしまっているなんて」
「ちょっと、酷いと、思わないか」
ヴィキ
「相棒……」
背をさする
結城 晃
「俺には、一緒にテレビを観たり、絵を描く友人がいたらしいのに、ほとんど記憶にも残っていないなんて」
涙が一筋流れた。
「酷すぎるだろう? 全くなかったことになるなんて」
ヴィキ
「……突き止めましょう。私たちの過去を」
何度でも、口にする
それが自分達の決意と覚悟であると思って
さすっていた手を、回し、背後から相棒を抱きしめる
その涙は、今は見ないように
その背に額を押し当てるようにしながら
「あなたとの過去を、今は私も知りたいと思っています」
結城 晃
VOIDに触れられている。
いや
ヴィキが、抱きしめてくれている。
そのことが無性に、ただ無性に嬉しくて、涙が止まらなくなった。
平行進行
田尾さん達が今丁度終了して、夜イベントに入るところ
KP
どちらも美しい終わり方……
田尾 麗
大変長らくお待たせしました。
補完完了にございます。
お待たせしました……!(正座)
ちゃんと己の腹をトンカチで割り合えたのでよかった
田尾 麗
トンカチを振り回しながら仲良く割りました
KP
盛大に状況が変わったところでこうやって互いに通じ合って、いい転換点だなと思います…… 表も分断も好き……
やはり夜会話……夜会話システム……
分断も気になるゥ~~~~
田尾 麗
めっちゃ気になる~
結城 晃
とりあえず語ることは語った感あるし
軽食作って鑑賞会の続きするかぁー
台所使っていいですか
ヴィキ
ヒャッホー、夜食ダァ
お料理タスクもこなしてるだと!?
KP
田尾さんと春さんの夜イベントに入りまーす 結城さん、ヴィキさん、いましばらくお待ちください キッチンは使って頂いて大丈夫です
ヴィキ
エプロンしてお手伝いしよう
田尾 麗
くっ、強いぞ!!
了解ですー
はーい
長らくお待たせしております(正座)
田尾 麗
同じく(正座)
ヴィキ
大丈夫、こちらはまだGガン半分残ってるから
結城 晃
さすがに全部見るのは無理だろうけど、半分くらいは観られるかなー
若くないと出来ない夜更かしの無茶をしておる……
結城 晃
パンケーキの材料と爆裂種のトウモロコシあるかなー
後ホイップクリームとフルーツ
ジャンキーな軽食だ……
ヴィキ
これ最終バトルの締めで相棒とラブラブ天驚拳撃たないといけないな
結城 晃
まじすかw
ヴィキ
2人のこの手が! 真っ赤に燃える! 幸せ掴めと! 轟叫ぶ!
結城 晃
爆熱…ゴッドフィンガァァァーーーッ!!
ヴィキ
ラブラブ天驚拳だってば
ああ、そういうことか
石! 破! ラァ~ブラブ! 天驚けぇぇぇぇぇん!
ってやるんだな
結城 晃
そうそう
観たことないんだけどね、Gガン中盤以降。
ヴィキ
あそこから面白くなるんだけどなぁ
じゃぁKPにはゴッドガンダム出してもろて

結城 晃
しばらくして、誤魔化すような咳払い。
「さて、と! 飯でも作るか!」
ヴィキ
もう一つ、くすりと笑う
「そういえば、少しお腹が空きました」
「……相棒、本当にお料理できるんですか?」
結城 晃
「カップ麺なら楽勝だぞ」
言いながらさっき案内を受けたキッチンへ向かおう。
ヴィキ
「……」
憐れむような目
「仕方がないですね。私もお手伝いします」
苦笑しながらついてゆく
料理の腕前
結城 晃
ここで失敗したら哀しいな。
さっき雑談で言った材料があればそれを。なければもう少し簡素なものを。
CCB<=50 《制作(料理)》 (1D100<=50) > 5 > 決定的成功/スペシャル
ヴィキ
すげぇ
結城 晃
雑談で勝手に振ったし成長はなしかなw
KP
おおうw 成長カウントしてもいいですよ
結城 晃
許可いただいたんで心置きなく成長においちゃえ。
ヴィキ
今夜のメニューは?
結城ゴハン!
心臓焼きましたッ!
ヴィキ
ヴィキ&結城部屋から響き渡る
「ぬはははは! 勃起ッ!!!」
という叫び
なにごと!?!?
ヴィキ
いえ、結城ゴハンが……
田尾 麗
あぁ……なるほど
結城 晃
そんな野性味あふれるもの作ってないぞぉ
〇〇ゴハン! ……訳が分からない方は、ゴールデンカムイのかなり序盤にある、二瓶鉄造という熊撃ちが熊の心臓を焼いて食うシーンを読もう。

結城 晃
では、ふわっふわのホットケーキ二段重ねにカリッと焦したカラメルソースかけて、プリンを添えよう。
初めて見る台所なのに、手際よく作業をする。さっき観たアニメの主題歌を鼻歌で歌いながら。
完成すると同時に洗い物も終了している。
ヴィキ
エプロンと三角巾まで装着した状態で、いつ手伝おうかとオロオロしている間に終わってしまった
「……鮮やか」
圧倒されたまま、小さく拍手
結城 晃
「料理はそこそこ得意でね」
ヴィキ
「そこそこ……そこそこですか。はぁ」
チラリと見やれば、調理を始める前よりも綺麗に片付いたキッチン
結城 晃
「記憶はなくなっていたけど、昔から好きだった。子供の頃からやっていたのかも知れない」
「料理をしていると、心が落ち着くんだ」
ヴィキ
ぼー、っと結城を眺めている
結城 晃
ドヤれて良かったw
「おっと、そんなことよりさっきの一話から観よう」
「なにがどーなってあーなったのか気になる」
ヴィキ
「あ、そ、そうですね」
いそいそと皿とナイフフォークを持って、部屋に戻る
パンケーキをいただきながら、Gガンを最初から再生
結城 晃
「西部劇みたいだな……」
なんて言いながら興味深そうに観てる。
ヴィキ
「西部劇、ですか、なるほど……?」
パンケーキは、皿の上でふわふわと揺れるその物理特性を意味もなく何度も観測しながら
恐る恐るナイフを入れ
「まったく抵抗がなく、ススっと入る……!」
と慄いている
結城 晃
「今日のは自信作だからな!」
「随分古くさい感じの絵だと思ったけど、見慣れると、これがなかなか、いいな……」
「ガンダムってこんな感じなのか」
ヴィキ
「あ、そ、そうですね。これがガンダムか、って言われますと、そうではないのですが、でもこれも歴としたガンダムです。はい」
フォークに刺されてフルフルと揺れるパンケーキを、恐る恐る観測しながら(結局一口目まだ)
やがて、ようやくその自信作の一口目を口の中に押し込んだ
「………! ……?」
目を丸く見開いて、もむもむと咀嚼する
結城 晃
「どうだ、美味いだろ!」
ヴィキ
やがて、こくん、と嚥下して
「ふわ……はい……」
呆然とした顔で、頷く
結城 晃
「お、もっと褒めてくれていいぞ。黒田さんと赤星さん以外の感想聞くのは初めてだからな!」
割と素直に自信家なんである。
ヴィキ
「まるで雪のように、口の中で溶けてしまいまいました。しかし決して、物足りない淡さではなく、馥郁たるバターの香りと小麦の甘さが口中いっぱいに広がり、そのファンタジックな食感と味わいを、最後にビターなカラメルがピリッと引き締める……」
容赦ないメシテロ
おなか減っちゃう食レポ
KP
腹減った!!!!!!!!!!
そのパンケーキわたしにもちょうだい!!!!(空腹)
KP
私にも欲しい!!!!!!!!
ヴィキ
ふふふ、そちらのイベント終わられたあとで、においにつられて
「お前ら、うまそうなモン食ってんじゃねーか」
っておいでいただいてもいいんですよ?
結城 晃
多めに作ったからね。
KP
ぬううKPは登場出来ない
くくく……今こそVOID特有の超センサーで勘づく時よ

結城 晃
「……食レポ?」
あまりのガチさに少し面食らった。
ヴィキ
「……すみません。つい美味しい、の一言で済ませるのが勿体無いように感じまして」
結城 晃
「……ありがとう」
ヴィキ
「ほひらこそ、ありがとうございまふ」
二口目をもっもっ、と味わいながら、頭を下げる
また飲み下して、深いため息を漏らしてから
「私、いろいろな意味で、あなたの相棒でよかったです」
結城 晃
「こんなので良ければまた作るよ。そうだな、何が食べたいとか、教えてくれれば、そんなに変わったものでなければ……大体作れるし」
記憶
結城 晃
でも50だからたまに普通に失敗する。
実際、料理は記憶が残っていなくてもできたのか、新たに習得した能力なのかどっちなんじゃろな。
言語とか忘れてない辺り、消えるのは生活史(エピソード記憶)だけなんじゃないかなあ
結城 晃
事件の血なまぐさい記憶しかない状態で、それから逃げるように台所に立って料理し始める……まあ、やってそうだな。
熱中できるものを求めた結果がたまたま料理パターンか~

ヴィキ
言われ、フォークを口に咥えたまま、幾度も首を傾げ
これまでに見たことがないほど考え込んでから
「……イチゴ」
結城 晃
「イチゴ?」
ヴィキ
「私、イチゴが大好きなんです」
言ってから、また少し考え込んで
「……まだ起動して数日しか経っていないのに、変ですよね」
結城 晃
さすがに料理でイチゴは作れないな、などと生真面目に考えてしまってから、慌ててヴィキの話に耳を傾ける。
ヴィキ
「もしかしたら、以前の私が、大好きだったんでしょうか……」
結城 晃
「なるほど……」
「意外とそうやって、昔のヒントってのはあるかも知れないな」
ヴィキ
「そう、かもしれませんね」
「じゃぁ、イチゴを使ったスイーツを、お願いしたいです」
いいですか?
と小首をかしげる
結城 晃
「イチゴプリン食べてたなぁ」
ヴィキ
「イチゴプリン、大好きです」
微笑む
結城 晃
「……そうだな……ババロワでもつくってみるか」
ヴィキ
「ババロワ! 素敵ですね」
結城 晃
「……といっても、さすがにここにイチゴはなさそうだな」
「じゃ、色々片付いたら特大のを喰らわせてやる」
ヴィキ
アニメやコミックに登場する、冗談のようなババロワがライブラリから再生される
自然と緩んでしまう頬
目覚めたばかりの頃からは、想像もつかぬような表情で
「はいっ」
と頷いた
結城 晃
「自重で潰れちゃうだろ、そんなの……」
もう少し現実的に、物理学的に可能なサイズを詰めよう、と考えながら、ヴィキを微笑ましく見た。
田尾&春チームのイベント終了
KP
すみません、遅くなりましたが夜イベント終わりました!
結城 晃
はーい
ヴィキ
お疲れ様ですーーー
はーい! お疲れ様ですー
田尾 麗
お疲れ様です!
そして気づけばこんな時間なのである!(はやい
ヴィキ
ほんまや>時間
結城 晃
夜が長い。
ヴィキ
Gガン見放題
パンケーキ食べ放題
KP
結城さんたちの所が終わったら今日は終了とします。
あとパンケーキは食べたいです。
結城 晃
そしてPLは指をくわえているのである。くそぉいいなぁお前ら!
いいなぁパンケーキ!!

ヴィキ
「頑張らないといけない理由が、もう一つできちゃいましたね」
結城 晃
「そうだな」
「ヴィキもやろう、料理。二人で作れば効率も二倍だ」
ヴィキ
言われて、ほんの一瞬、硬直する
「でも、私のデータベースにはまだ料理のコンテンツがアップされていないので……」
「お邪魔になってしまうのではないかと……」
目を逸らすように俯く
参考の映像ログとして再生されるのは、先刻の結城の鮮やかな手並みだ
結城 晃
「邪魔とか上手いとか、気にしなくていいって。誰でも最初は初心者!」
(そういえば俺は、どうして料理が得意なんだろう……?)
ヴィキ
「そうですね……教えていただけますか」
困ったように微笑む
結城 晃
「じゃ、ちょうどいいから皆の朝飯でも作ろうか!」
ヴィキ
「はい、お手伝いします。……相棒」
おしまい
田尾 麗
ええですなあ
結城 晃
おわり!!
ヴィキ
糸冬
KP
相棒ーーーー!
どちらもいい会話だった…… ありがとうございます……
というわけで、本日は以上でございます。
ヴィキ
ありがとうございました!
お疲れ様でしたーー!
結城 晃
お疲れ様ー
田尾 麗
お疲れ様でした!

料理人ヴィキ
ヴィキ
こちらは最後は完全にグルメだった
結城 晃
Gガン観まくった挙げ句、夜中に勝手に甘い物作って食べて、ヘンにツヤツヤした顔で皆の朝飯作ってる。
ほんと何があった!? って感じになるな。
こちらも明日の朝にはいつもの春が完全復活してるので楽しみにしてくれよな!
結城 晃
おっ。そちらの会話もほぼ読めていなかったので読むの楽しみ!
ヴィキ
それはヴィキも喜びます
またヘッドホンつけて糸目になってる
田尾 麗
翌日は声が若干枯れた田尾がいます。
ヴィキ
突然大声出すから……
いつにない大声出すから……
田尾 麗
ちゃんと発声練習しないから……
KP
田尾さん…… 龍角散シークヮーサーのど飴おいしかったから贈呈したい
結城 晃
蜂蜜とショウガのドリンクでも出そうか?
ヴィキ
うちの相棒は料理できんねんぞ
田尾 麗
めちゃ労わられてるぅ
ふふふ……でも最終的に相棒が欲しがるのは……コレ!(牛乳を取り出す)
ヴィキ
ヴィキも相棒から料理習ってご馳走してあげるからね
「田尾さん、カルシウム摂りたいんですよね?」
って厨房入って
ヴィキゴハン!
魚、焼きましたッ!(炭化)
ってお見舞いしてあげよう
KP
炭素しかねぇ!!
時短テクと思って火力一気に上げたな!?
田尾 麗
牛乳はありがたくいただきますね。
ポイズンクッキングはどうしよう。
食べて天にメッシーされるかもしれない。
結城 晃
「れ、レシピ、登録して、守って作ってみようか……」
ヴィキ
3分でカップラできるなら、300度のお湯なら1分でできるんじゃね? 理論
KP
田尾さんやさしいけどボディ…… ボディが……
ふふふ……(黙って胃腸薬を用意する)
KP
う、うーん 胃腸薬でなんとかなるかなあ
田尾 麗
炭……とダイイングメッセージを残して
未来世界の超技術をしんじてなんとか
ヴィキ
またも難事件が発生してしまった
結城 晃
田尾さんがタオされた
ヴィキ
よし、オチたな
いくら地下とはいえ氷室はつくらなくていいんやで……
田尾 麗
おあとがよろしいようで。Ω\ζ°)チーン
KP
うまいことを
われわれVOID レシピデータと材料と計器さえあればレシピ通りにはつくれそう
結城 晃
つまりスイーツは何より得意って事だな。
なおレシピ従順VOIDに第一の難関『適量』
結城 晃
Oh
ヴィキ
『少々』もなかなか
KP
「分量外」
田尾 麗
でたなそれどんくらいだよ分量たち!!
ほんとどんぐらいだよ分量!!!
ヴィキ
VOID的には『お好みで』もなかなか
KP
もう「少々」は全部「ほりにし一振り」に変換しよう「マキシマム一振り」でもいい
※どちらもスパイスミックスの名称
そういうわけで1グラム刻みで複数作ってみました(VOIDクッキング)
ヴィキ
「田尾さん、しょっぱいのお好きですか?」
YESなら塩ドバー
NOなら白湯
結城 晃
0と1しかねぇ……
KP
これがデジタルか
電脳だけにってか
ヴィキ
100皿作って、さぁどうぞ>グラム刻みで複数
一番好みの皿を教えて貰えればそれを登録しますねえ
KP
人間の感じる「おいしい」の閾値がデジタル化できるかもしれない>グラム刻み
結城 晃
一定の味が作れるならそれはそれで最高じゃないかと! ほんとに!
さあ残さず召し上がれ!
田尾 麗
もしかしたらシナリオクリアより高血圧で天に召されるほうが早いかもしれない。
KP
100皿全部!?
昔のアニメはこう名言を残したそうです
『御残しは許しまへんで』と
結城 晃
ソウダネ
でも食べられる物作ってから言って欲しいなって、結城思います。
ヴィキ
「お残しは許しまへんえ」ロジックにより、100皿食べるまで帰れまてん
KP
その100皿の味をひたすら修正していく作業に追われる結城さん

ヴィキ
そういえば、島津製作所には人間の味覚を完全再現した計測器あるんだよな
KP
ほぉおーーー そんなんあるんだ
ヴィキ
なんと『旨味』も計測できる
結城 晃
ほほう
田尾 麗
すごー!
KP
「旨味」が計測できるのすごいな
ヴィキ
試験依頼すると、60万くらいかかる
ほえーーー

じゃあまずは失敗しようのないホットケーキから作るか……
あれえ~計ったのにホットケーキミックスの一袋量が表記通りじゃないぞぉ~
ヴィキ
ヴィキゴハン!
ホットケーキ焼きましたッ!(炭煎餅)
田尾 麗
世の中には暗黒物質を作ることが才能みたいな人もいるから……
KP
火力! 火力を調整しようヴィキさん!
田尾 麗
マグマとか岩石みたいなカップケーキ作る人とか……
濡れ布巾でいっかいフライパン冷まさなきゃヴィキちゃん!
ヴィキ
遮光マスク片手にアーク溶接機でホットケーキ調理
いっそブリュレみたいな奴の方が向いてるんじゃない???
KP
それは料理に使うガジェットじゃないよヴィキさん
結城 晃
これだからVOIDは……
いやこれは、相棒が雑通り越しているというだけなのでは!?
ヴィキ
「でも、参考文献(中華)に料理は火力と……」
マフィアの拷問焼きくらい大雑把な方が向いてそう
結城 晃
何故火力だけ雑になるのか小一時間問い詰めよう。
KP
参考文献の解釈に問題が……
一回ヴィキさんにバーベキュー任せてみたさ出てきたな……
ヴィキ
「焼き奉行はお任せください!」ふんす
結城 晃
そろそろ二時です皆さん……明日(今日)のVOIDのために寝ようぜ……
なん……だと……!?
ヴィキ
おや? おかしいな、いつの間に
田尾 麗
これは……寝なければ……!?
うおおおおおおやすみなさーい!
KP
ですな……!?
ヴィキ
この卓、オフショットやNGシーン、料理コンテンツなど、スピンオフが多すぎでは
KP
おやすみなさいませ! ファンディスクの枚数が増えるね
田尾 麗
おやすみなさいませー!
結城 晃
おやすみーーーーー

必殺 料理人
その後も会場外で宴席は続く。
田尾 麗
これはダークマターを食した者の末路
めがしんでる
結城 晃
目が死んでる
KP
目が死んでる……!!
ヴィキ
死屍累々してる人間勢を前に
「むーーーー?」
と顎に指を当てて可愛く首をかしげるヴィキ
味覚機能をオフにして諸々の処理を粛々とすすめていく春
ヴィキ
「塩が○g……」
「醤油が大さじ……」
と緻密に作っていって、最後に
「……焼く」ゴーーーっ

これがヴィキゴハンの秘密
結城 晃
何故だ……そこまではカンペキなのに!
「火加減の化学を一緒に勉強しようね~」って困った顔で笑ってる
こうなるとロジカルに覚えるしか……ない……!
結城 晃
ヴィキも火事にトラウマでもあるのかなぁー
むしろ稼働日数的には火遊びにハマる子供心的なサムシングかも
ヴィキ
その内爆竹とか癇癪玉で料理し出しそう>子供心的なサムシング
KP
なるほどな?
なんかこう ヴィキさん
料理の勉強のためにグルメ漫画読んで漫画特有のめちゃくちゃ調理法覚えそう
火の玉チャーハンとか
田尾 麗
あれ、被害者田尾だけ説か?
VOIDは何食べても影響がないというチート機能を持っている
ヴィキ
参考文献『スーパー食いしん坊』
結城 晃
一番参考にしちゃいけない奴じゃないか……
これが火の玉チャーハンだぁー!!!(ボウルを接着して直火の上で高速回転させる)
ヴィキ
「えっ? 培養肉でビーフステーキを!?」
「できらぁっ!」
結城 晃
できねぇよ!
KP
平和なやつを読ませよう、ダンジョン飯とか
結城 晃
ダンジョン飯は食材がまずねぇんだよ!
KP
それはそう
じゃあ「鍋に弾丸を受けながら」でも
田尾 麗
田尾「俺はカービィ俺はカービィ俺はカービィ……」
結城 晃
カービィ田尾……無理しないで
ヴィキ
なんでも吸い込む……と思わなきゃやってられない田尾さん
参考文献『鉄鍋のジャン』
田尾カービィ……
ヴィキ
「クカカカカーッ! 俺様に料理させろーーー!」
ケシ料理が出てきたと噂の!?!?
結城 晃
それは、だいじょぶなのか?
ヴィキ
なんなら赤身ばっかでパサパサのダチョウ肉にうじ虫寄生させて、食わせますよ>ジャン
脂の旨味を付け足すためにうじ虫を超え太らせるやつでしたっけね
ヴィキ
そうそう
結城 晃
字面が暴力的な料理
あと鳩の血を使ったデザートとかもあるらしい
ヴィキ
自分の料理さっさと作って、会場のガス管故障させてライバルの料理の完成妨害しますよ
田尾 麗
0(:3 )~ (’、3」 ∠ )
KP
田尾さーーーーん!!
結城 晃
イキテェェェ
KP
フラグを立てて死ぬんじゃない
田尾さんがポップスターに!!!
結城 晃
おっ、田尾さんの霊魂でシャーベット作れと?
ヴィキ
抜けてった田尾魂を困った顔で笑いながら口に押し戻してる春先輩
全体重かけてる
田尾 麗
安心してください、耳から出ていきますので
ヴィキ
逆にお尻から出て行きそう
耳だった
両膝で耳塞がないと……
KP
プスー
ヴィキ
ぽあ~~
ひょろ~~~
田尾 麗
ʚ( ˘꒳​˘ )ɞ
結城 晃
昨日寝てなかった私はそろそろ限界だから寝るぅ
ヴィキ
寝ましょう
田尾 麗
寝ましょう!
はっ
この魂をVOIDスタックに入れれば共に永年いきられるのでは
KP
寝よう 私もめちゃくちゃお腹がすくので不貞寝します
ねましょか!
同じくお腹鳴らしてます ふてね
KP
出てきた田尾さん魂がVOIDに!
空のスタックに入れるのであれば倫理的問題点はクリア!
KP
やったぜ!
ヴィキ
なんかニンジャソウルみたいな扱いになってきた
KP
タオ=ニンジャのソウルが春さんに憑依するの?
ヨイ、ヨイ。オヌシは回復するまでフートンで寝ておれ
KP
いやされや~
だめだ思考の半分がこんぺん(ハイカロリーお菓子)食べたいになってきた 寝ます
私もほっとけーきたべたい(9割)
おやすみなさい
KP
ホットケーキにピーナッツバター塗って食べたい(凶悪)
ふふふ
ここにこそアップルシナモン…………
KP
ああああ
食べたい
その上にバニラアイスをドン
KP
ああ~~~~~~~~~~~~
デニッシュパンフレンチトーストの上にバターのっけてバニラアイスのせたやつ食べたい!!!!!!!!
食べたい!!!!!!!!!!!!
あわよくばホットケーキにたっぷりホイップクリーム乗せて食べたい!!!!!!
ヴィキ
画像
え!? 今日はおかわりも良いのか!?
KP
おかわりいただけただろうか
ヴィキ
うめ
うめ
KP
梅ミンツ食べたい(連想)
只今より毒ガス訓練を始める!!
ヴィキ
まさか死ぬとはな……
もう元ネタ解説多すぎてシンドイから、知ってるヒトだけニヤニヤしてくれ……