TRPGリプレイ CoC『VOID』19

こちらにはVOID
ネタバレがあります。

こちらは秘匿なしバージョンです。

十三日目
本編見る!
こんばんは
ヴィキ
我がスタックには何が隠されているんだ
一体何が……
結城 晃
今日は見学会かな~
KP
相棒とお話>スタックオープン>皆さん帰宅後(夜イベント)の順で進めていこうと思います~
田尾 麗
はい! りょうかいです!(ちょっと稼働あれこれしてました)
結城 晃
はーい
はーい!

アップルワイン
ヴィキ
アップルワインおいし
KP
あらおいしそう
いいなあーおいしそう
ヴィキ
NIKKAのアップルワインを牛乳で割るとですね、おいしいんですよ
KP
え、なにそれ意外な組み合わせ
ヴィキ
一本800円くらいなので、ぜひお試しあれ
アップルワイン自体はりんご風味のウィスキーといった感じで、言うほど甘くないんですが、こうして飲むとまろやかでおいしいです
もちろんハイボールもおすすめ
ふむふむ、ワインだけどウィスキーっぽいのか(わくわく)
ヴィキ
さすがはニッカという感じです
今日はVOID卓なので、牛乳で。
KP
なるほどそういう
我々のトレードマーク……!
田尾 麗
リアルで消費される牛乳
ヴィキ
おいしおいし

KP
さて、今回は夜パートのドロ課の続き。少し相棒とお話した後、ヴィキさんのスタックオープンイベントがしたい、ということでしたね。
はーい! ですです、相棒お話タイム!
まああんまり大した話はしないのでそんなに長引きはしないはず……!
ということで問題なければ、田尾さんと休憩室かどこかでちょっと二人で話します
KP
どうぞどうぞ。もちろん署内に休憩室もございます。
では、田尾さんを休憩室に呼び出す。春は横長のソファに座り、両手に牛乳瓶を持って待っている。
夕暮れ時を超え、夜に差し掛かる時間。署内の人気も次第に少なくなっていく。
田尾 麗
「春? わざわざ呼び出すって何かあった?」
改めて呼び出すということはあんまりなかっただろうから不思議そうにしてるだろう。
お疲れ様、と軽く労い、片方の牛乳瓶を渡して隣に座るように促す。
「そうだね、ちょっとした相談と言うか……。……聞いておいてほしいこと、かな」
田尾 麗
言われるままに隣に腰を下ろす。
「聞いておいてほしいこと? まあいいか、どうぞ。」
「あはは、軽いなあ。いやまあ、その方がわたしもありがたいけど」頬を掻いて、困ったように笑いながら口を開く
「今日の火災現場でさ、撃ち合った子……居たでしょ?」
田尾 麗
「ああ。」
「あの子ね。……正確に言えば、あの子の顔」
「どこかで、見たような気がするんだ」
「ううん、どこかで見た。見たことがある」
なくしているもの
結城 晃
春さん棄てられてたし旧型って事はそこそこおトシだと思うんだけど、一年分しか稼働してないって言っているのが気になる今日この頃です。
記憶がない、のか、ないことになっているのか。
また、そんなVOIDがここで使われている理由かなー。
田尾 麗
み、みんなしてなにかしら、ないなってる!?
結城 晃
警察のVOIDなんて拾ったラッキーで使うよーなもんじゃないと思うしね。
ヴィキ
ただでさえ実験的に稼働を始める新しいディヴィジョンだもんな

秘匿 春
復旧できるデータ残滓があるってことは一回何かで消されてるってことで、春としてもとても気になるんだよなあ~(記憶喪失
KP
なるんですよねぇ~。
とはいえ記憶の彼女と同一かとか、そもそも記憶の彼女はアンドロイドだったのかとか謎なんですよねえ~
KP
なんですよねぇ~。

田尾 麗
「それは……いや、続けてくれ。」
「前に見たのが、どんな状況だったのか、どんな場所だったのかはわからないよ? あの子の素性も結局知らないし。でもさ」
「あの子、もっと楽しそうな顔してた気がしてて。……それが全くの無表情でドンパチしたもんだから、いますっごく複雑な気持ち」軽く体を寄せて、軽く頭を田尾さんの肩に預ける
田尾 麗
「なるほど……まあ確かに昔の知人なんかが別人みたいになってたら、誰だって驚くだろうね。」
肩に重さを感じるが、それは別段不快ではない。
思わず慰めるように頭を撫でる。
人間のようには神経の通わない体。しかし、センサーが感じ取る掌の熱と、その優しさに少し、肩の力が抜ける。
「……まあ、うん、言ったらそれだけの愚痴なんだけど、やっぱこういうの相棒にしか言えなくてさ。壊した相手が知り合いだったかも、なんて、言っても仕方ないんだし」
田尾ゴロウ
KP
ああー…… いいなあー……>表
田尾 麗
田尾ゴロウさんである。よーしよしよしよしよし
ヴィキ
かわいいですねぇ~
でもたまに噛むんですねぇ~
田尾 麗
けっこう重たいので、だっこするときはきをつけてあげてくださいねぇ~
結城 晃
そうだよな、全体重かけられたら「おっとっと」では済まない。
ヴィキ
最新型のヴィキですら108kgだからな
KP
人間組がつぶれてしまう!
ヴィキ
いわんや旧型の春さんの体重をや
全体重はひみつですけどちゃんと加減はしてますからね~安心してね~
田尾 麗
よーしよしよしよし(加減済)

「聞いてくれてありがと。……ね、ついでにもうひとつ、ワガママ言っても良い?」
田尾 麗
「ん。」
どうぞの意
「……ティアベル、だっけ。ね、わたしもその音、聞いてみても良い?」
秘匿 田尾 麗
田尾 麗
ふむ、これって可能です?
KP
大丈夫です!
田尾 麗
ありがとうございます!

田尾 麗
「ああ、例の。別に構わないよ。」
ポケットから端末を取り出してそのまま渡します。
「せっかくだ、好きに鳴らしてみればいい。」
秘匿 春
―――芸術作品であろうそのベルの音色へ、興味と自嘲と、かすかに縋るようなぐちゃぐちゃの気持ちが寄りかかる。
涙の音色を模した音。泣くわけにはいかないわたしがそれを聞きたがるのは、どういう冗談なのか。
それでも……相棒に踏みこんではいけないと決めたはずの心は、今も容易に揺れている。

「……いいの? これ、貰い物って言ってたじゃん」
田尾 麗
「春ならそれを盗んで走り出すこともないだろう? 好きに聞くくらい構わないさ。」
自由になれた気がした?
田尾 麗
盗んだバイクで走りだすみたいな言い方になったのは偶然です。偶然です。
結城 晃
行き先は分かんないな
KP
偶然なの??
待たせたバイクで走り出す(取り逃がした男)
田尾 麗
なにかどこかで……(送信)
んふふふふwwwww

「あはは……そういうことを言ってるんじゃないんだけど……」困ったなあ、と眉を下げて笑い、受け取る。
「まあ、相棒がそういうならいっか。ではでは、失礼しまして……」
おおげさに形式ばった様子で目の前に持ち上げ……鳴らす。
KP
チリン ──

涙が落ちるような、という形容はいささか詩的だ。
それでも、その澄んだ金属の音色は、確かに涙の静謐さを思わせる。
秘匿 田尾 麗
田尾 麗
だめだ、まだ持ってるんだろ? 飛べよって言われたら鳴る図しかイメージできない脳になってる。
KP
wwwwww
田尾 麗
良いシーンだからこれ以上ノイズを出してはいけない……!
※終わった後に拡散されるミーム
KP
── その音は、彼が鳴らした所など見たこともないくせに、あなたに彼の姿を思い出させる。
KP
(よからぬタイミングでシリアスな描写を入れる羽目になるKPの図)
田尾 麗
良からぬタイミングで変なことを言ってしまったPLの図

ちりん、ちりん、と、音色を確かめるように一定の間隔で鳴らす。
―――涙が落ちるような、そう称される音。
「泣くような音。……どういう想いで贈られたんだろうね、相棒」
「昔に泣けなくなった時期でもあったりした?」
田尾 麗
「そうだな。当時はただ綺麗だとしか思ってなかったからな。」
「まあ、30年も生きててこんな仕事してたら涙も枯れるってものだね。」
少しだけ懐かしそうな、それでいて後悔するような表情をするかもしれない。
「あははは、人から本当に涙がなくなっちゃあ、わたし達(アンドロイド)の立つ瀬がないなあ」
秘匿 田尾 麗
田尾 麗
なるほど、うっ……
実際俺より彼の方が泣きたいんじゃないか等と思ったり
KP
どうでしょうね……。

「貸してくれてありがとね。……ねえ、相棒」ティアベルを受け渡しながら、ぎゅっと手を握ってこんなことを言う
「わたしが言うまでもないだろうけども。そのベル、本当に大事にしなよ?」
「想いが象られた品物にはさ、型落ちとかないんだからね」
田尾 麗
「ああ、そうだな。そうする。」
「ただ、一つだけ訂正だ。」
「俺はアンドロイドにも型落ちだとか最新だとかはないと思う。」
「それぞれの意志で動いて、生きているんだ。そこに人もアンドロイドも、旧型も新型も関係ないだろ。」
「…………あはははは。相棒ったら、ほんと。かっこいーんだから」
秘匿 春
優しい言葉をかけられる度に、心がきしむ。
型落ちという現実に対して、皆を生きた心として扱うその気持ちが眩しく見える。
わたしの相棒。価値観を深く共有できると信じている、自慢のパートナー。
…………それを、わたしは裏切っている。
KP
──あなたは彼の、彼らの仲間では、無いのだ。
さすがにこれを受けてへらへら笑えないよお!!!!!
KP
つらいね……
笑みで隠せないなら顔自体を隠すしかない……
KP
どんな表情をしているんだろうね……
どんな顔でしょうね……。再生する都合上声色は自在に保てるのでどんな顔しててもおかしくない……
KP
そうか、泣いていても声がぶれなかったり、そういうこともできるんですね
究極は呼吸が必要ないですからね……(冷却のための排気はいるだろうにしても)

へにゃりと眉が寄る。表情を隠すように頭を預けた肩に顔を埋め、大きく息を吐いた。
「……ありがと。ね、相棒。これからも、よろしくね」
田尾 麗
「ああ、よろしく頼むよ。」
せっかくなので腕をぎゅっと抱くようにお借りしまして
落ち着くまでしばらく、一緒に居てもらいました。
田尾 麗
落ち着くまでしばらく腕をお貸ししました。
本人は慣れないことしたななどと思っていました。
秘匿 田尾 麗
田尾 麗
春ちゃんと全く同じ状況にならないとも言えないし、自分の手で旧友をしょっ引かなければならない可能性があるしでメンタル反復横跳びしてそうなんですよね。
KP
そうなんですよねぇ……>旧友を
田尾 麗
しょっぴくならまだいい方でしょうし……
まあ田尾の涙は心ちゃんがいなくなった時にきっと枯れたと思いますし……
枯れたというか、より辛いであろう旧友が泣いてないのに自分が泣けんでしょ的さむしんぐなきはしますね。
KP
ああー……

あんまりここまでドストレートに弱い部分は見せないので結構珍しい場面だったのかも
KP
──そうしてあなたたちは、またともに歩き出す。
微妙な表情
めちゃくちゃ甘えさせてもらってるのでありがてえありがてえ(まんぞく)
田尾 麗
よかったよかった!
結城 晃
田尾さん赤面してる……
KP
ほんとだ!! さりげなく赤面!!
ほんとだ………!
田尾 麗
そっそっ……
ヴィキ
にやにやしてしまう
思ったよりも長くなりましたがしたかったことはやり終えました! ありがとうございました……!
結城 晃
なかよし!
田尾 麗
こちらも大丈夫ですのでので!
ありがとうございます!
はーい! ではシーン〆でお願いします!
KP
はーい!
相棒も過去を抱えてそうでそわそわしちゃう
また明日からはいつもの春をしていくぞ~(なおスタックイベと夜イベ)
田尾 麗
相棒は静かに腕を貸すぜ(動けないぜ)
ヴィキ
そしてそのままチキンアームデスロック
さ……殺意高めの関節技……!
田尾 麗
ヒューマンのうでがぁ!!
結城 晃
折れるギリギリの所までの絶妙な力加減がものを言う!

KP
続きましてスタックオープン。場所は…… 解析室かな。
青木とレミがいますが、彼らはどうしますか? 出ていてもらうこともできるでしょう。
ヴィキ
そうだね、できれば人のいないところでかな
なんなら自室ででも
機材は必要ってことっぽいし、ちょっと事情を話して借りるか何か用事で離れてもらうかって感じかな
KP
なるほど。では、彼らに事情を話せば、機材のある実験室をひとつ貸して貰えるでしょう。
ヴィキ
実事情は伏せた形で
乙女のひみつ
結城 晃
やっぱりVOIDがVOIDの中身を勝手に見るのはまずいんだろうなぁ
田尾 麗
みせられないよ!(よくあるやつ)
スタックで思い出したけど火災現場の黒髪少女から回収したスタックも今頃修理に出されてるんだろうなあ
ヴィキ
それの解析もしなければなりませんな
できれば我々の手でやってみたいところ
ヴィキさんの調査後時間があれば、って感じになりそうですな~
KP
ヴィキさんのスタックオープン後は(作中の)時間的に夜イベントですね~ 休養は大事 
は~い! 青木さんもきちんと休んでホラ
KP
青木もきちんとレミにホットミルクいれてもらったりしつつ休養しますよ~
結城 晃
固い物もちゃんと食え青木!
せめてカロリーメイトみたいな奴で咀嚼力戻してこ! 無理ならミルクに浸して良いし!
田尾 麗
そうだそうだ!
さあてなにがでるかな……
ヴィキ
そこでこちらのスニッカーズ!(ニッチャニチャの食感)
まるでスニッカーズが出てきたかのようなつながり方
めちゃカロリー高い激甘と噂の!
ヴィキ
あれ2口目で頭痛がしてくるんですよね……
つまり最新型のスペックを支えていたのは高エネルギー源、すなわちスニッカーズだったというワケ
ヴィキ
燃料棒のようにスルスルとスニッカーズを飲み下してゆく最新型VOID
消化器官は特殊な膜を張ってニチャつかないようにしてそう
ヴィキ
私の胃袋はMr.Fusion(万能核融合炉)です
結城 晃
なにがでるかなっ なにがでるかなっ

KP
その実験室はアンドロイドの訓練室を兼ねたもので、ヴィキさんは使ったことがある。そこでぼそぼそと話をする青木の姿を見ていたものだ。
傍らに機材があり、メインの解析室のものほど大がかりではないものの、目的には十分だろう。
ヴィキ
では、その寝台に腰掛け、待っている
KP
スタックオープンして出てくる内容はKPから提示します。
「……うん、さすがに良い機材が揃ってる。十分調査できそうだよ」
ヴィキ
VOID故にそわそわとみじろぎはしないが、視界の中ではオーバーレイされた時計の秒数表示に注意が向いている
一回スリープしてもらってから覗く形になるかな?
ヴィキ
「はい……お願いします」
無表情の中に、緊張のような強張りを残して
KP
ですね。そうなるでしょう。>スリープ
あれこれとコードを接続したり機材の準備を整えながら、いつも通りの笑みを浮かべ―――いや、いつもよりちょっとワクワクしてそうな気もするが―――ヴィキさんに声をかける
「そんなに緊張しなくてだいじょーぶ、作業中はスリープするからあっという間あっという間」
ヴィキ
「ええ、ありがとうございます」
言ってから、春さんの顔をじーっと見つめる
「なにかデータを復元したりとかの作業があった場合は、もしかしたらそれを夢のような形で見ることになるかもしれないけど慌てないでね」
「……うん? わたしの顔に何か付いてるかな?」
ヴィキ
「はい……春さん、何かありましたか?」
首を傾げる
「なんだか、優しそうなお顔をしていらっしゃいますので」
「……バレた? ヴィキちゃんてば鋭いなあ~」
あっはっは! と陽気に笑ってみせて
「ま、ちょーっと相棒にガス抜きしてもらってきたからさ。あと……こう言うのはヴィキちゃんには失礼かもだけど」
「しょーじき、他のVOIDの中を見ることってなかなかないから少し楽しみでもあるんだなぁ~。それも最新型の子ともなれば、なおさらね」
ヴィキ
「……」
その言葉に、幾度か首を傾げ、少しいつもとは異なる表情をする
「あはは、やっぱりさすがに失礼だったかな?」
その反応を不快と見たのか、ごめんごめん、とぺこぺこして様子を伺う
ヴィキ
「いえ、なんというか」
「不快というわけでは無いのですが、見てほしいような、でもちょっと、落ち着かないような―――」
「恥ずかしい……というのでしょうか、これは」
「ふふふふ、あるいは緊張とも言う。自分をさらけ出すのにはちょーーっと勇気がいるからねえ」
ヴィキ
「ええ、そう、かもしれませんね」
顔に微笑が浮かぶ
「失礼しました」
パンプスを脱ぎ、寝台へ横になると、頭部を受ける箇所の下の部分に備えられた端子に、自らのコネクタを接続する
「よろしく、お願いします」
KP
カチリ。小さな接続音。
「―――うん、任された。安心して眠っててね」
ヴィキ
「はい……」
アンテナ部に『Now Sleeping…』と表示され、アイセンサーの瞼を閉じた
楽し気にしていた表情を引き締め、機材へと向き合う―――。
秘匿 春
KP
さて普通にスタックオープンするということでよろしいですか?
はーい! さすがに本人許諾の下なので、ID誤魔化すと不審ですしね
KP
はーい!
次にスパローに帰る時は自分も空き領域見てもらうか……


KP
──あなたは眠り<スリープ>へ落ちてゆく。
───
……一番最初に再生されたのは、彼女と一緒にいる、あなたや、彼女の相棒の姿。
次に、訓練中なのか、この部屋の風景。ぼそぼそと、彼の好きな物の話をする青木の姿。
ヴィキ
KP、その映像などは、私は夢のように見ていていいのでしょうか
KP
大丈夫です。あなたもぼんやりと、夢のようにしてその風景を見るだろう。
…… あなたに目覚めるよう呼びかける、青木の姿。
── ふ、と。その直後、映像に暗黒が下りた。
真っ暗。空白、ブランク、というくせに黒い映像が続く。
ヴィキ
「―――」
KP
さて何もないのだろうかと思われたとき、そこに、ちかり、と光が瞬いた。
それは酷くノイズが多く、不明瞭にフリックする映像だ。
モザイクのようなものがかかって見える、かろうじて男、のような人影。
画用紙とクレヨン。
暖かい日差しが注ぐ庭。
あなたを見守る誰か。
大きな犬。
映像はフリックしながら移り変わる。
不穏な夢
さーて不穏な出だしだぞ~
田尾 麗
何が出てきてしまうのか
春の胃は無事で済むのか
ヴィキ
犬出たぞ
おいおい、既視感のあるモチーフだなあ
結城 晃
やっぱそうなるの?
ヴィキ
屍蝋か
シロウ
なんでホラー
そういえばシロウくんヴィキさん舐めにきてたっけ
結城 晃
そうなんだよ
ヴィキ
そうなんですよ
田尾 麗
ですね
おいおいおい 不穏なにおわせがつづきますなあ

KP
誰かの泣き声。いや、それは泣き声というには鮮烈な、怨嗟の慟哭か。
ヴィキ
その声は、男女どちらでしょう
KP
不明瞭で分からない。
ただ、それに女性だろうか、あなたに呼びかける優しげな声が重なって、
──不意に映像が真っ赤に染まった。
突然再生が止まった。ヴィキさん、あなたは跳ね起きるだろう。まるで悪い夢を見た時のように。
ヴィキ
「―――!」
KP
どうしてあなたがそうしたのかは分からない。ただ、気が付くとスリープモードが解除されていた。中央演算装置の回転数が上がっている。
「……おっと。ヴィキちゃん、大丈夫?」
ヴィキ
自らに無いはずの心臓の辺りに手を当て、必要の無いはずの喘ぎを漏らす
しばらく喘いでから、その声にそちらを見る
「起動コマンドを出した覚えはないんだけどな……。バグやエラーは?」
歩み寄り、背中を一定のリズムで叩く
ヴィキ
「……春、さん?」
「ええと……」
「そうそう、春さんですよ~」
おどけたようにゆったりと笑って、急かさずに待つ
ヴィキ
しばらく、言われたことの意味もわからないように、視線を周囲に巡らせ
見慣れた機材や、解析室の光景に、ようやくその発作めいた動きが落ち着いてくる
自らを落ち着かせるように、深い息を吐き
瞼を閉じると、自己診断シーケンスを実行する
片手の人差し指からUSB端子を露出させ、機材に直結する。これで視界を使わなくとも把握が可能となった。
ヴィキさんの様子を見守りながら、こちらも機材のログから何が起きたのか調べようとします
ヴィキ
エラーやバグの形跡はありますか?
後半の映像がどの記憶領域から引き出されたものなのか、とかも分かるとうれしい!
ヴィキ
アンテナ部に『Self-diagnostic sequence in progress』の表示
KP
後半の映像が出てきたのは、「空き領域のはずのエリア」だ。
ヴィキさん、あなたの状態はオールグリーンだ。エラーの形跡も、バグもない。
あなたの記録には、空き領域を再生したという記録が残るだけだ。
本来ならばそこはまったくのブランクのはずだ。
ヴィキ
「……」
アンテナ部に緑色のアイコンを表示させたまま、ゆっくりと瞼を開ける
「……なにこれ。空白のはずのエリアを再生している……?」
むむむ。
ヴィキ
シーケンスの最後、簡易リブートの表示の中にあった自らの型番、識別番号、個体名を意識でなぞり
「私は……ヴィキ……」
そう口にして、ようやく落ち着いた
落ち着いたとVOIDが考えるのも妙な話だが
KP、それらの光景は主観視点でという認識でよかったですか?
KP
断片的な映像なので、主観視点かどうかも分からないかな。
あ、ただ、映像の中にあなたの姿はなかったので、その意味で言うと主観視点かもしれないとは思える。
ヴィキ
なるほど
びっくりしちゃうな
ヴィキさんに確実に本人の知らない何かがあるのが分かってしまった……!
結城 晃
前に「主観視点じゃない夢を見た」っていってたねー
謎がドシドシ増えていく
結城 晃
青木さんのスマホから溢れたホームビデオがかき込まれていたか……
ヴィキ
青木さんが全裸で尻を叩きながらベッドに乗ったり降りたりしながら、怪しい呪文を唱えるホームビデオが
結城 晃
なんで除霊してんの……
田尾 麗
wwwwwwww
全裸で~……除霊方法。
意味わからん人は「びっくりするほどユートピア」でググれ。
慟哭っぽい叫びがもしかしたら霊の声だったかもしれないし
実はよく聞けばびっくりするほどユートピア! だったかもしれない
結城 晃
そんなん見たらSAN値減るわ。
KP
青木のプライベートビデオを目にしてしまったあなたはSANチェック……?
田尾 麗
おそろしい……
でも青木さん、ユートピアしたら体調崩しそう(偏見)
田尾 麗
それもたしかに
KP
結構運動量ありそうですしね、ユートピア
しかも衣類を脱ぎ捨てるので季節によってはさむい!
KP
風邪ひく!

「……ヴィキちゃん、大丈夫?」
「さすがにちょーっとわからないことが多いから、できれば話し合いたいけど……無理はしちゃだめだぞ?」
ヴィキ
「……」
今一度瞼を閉じ
「……いえ、大丈夫です。問題ありません」
再び瞼を開いた時には、アンテナ部の表示も消えていた
「春さんも、ご覧になっていましたか」
「うん。こっちの画面に再生して確認してたから、たぶん同じものを見た、はず」
ヴィキ
「昨日、見たものとは、ずいぶんと異なるものでしたが」
「あれが、私が見た『夢』です」
「……そっか。聞いてた話よりもすごく断片的だけど……」
二度、三度こつこつと額を叩いて。
「たしかにありゃあ、不可思議だね。……ヴィキちゃんが起動されるまでの記録はばっちし残ってたのに、その他の記録があるなんて」
ヴィキ
「はい」
「今も、私のストレージ内にあの映像ファイルはどこにも存在しません」
「ですが、私はその映像を記憶している……」
「不可視属性ファイルでしょうか」
指を機材から引き抜いて、手動で先ほどまで閲覧していたログを画面上に展開する
「……に、しても少し処理が変な気はするかな。ほら、これ見て。空き領域を再生してる」
ヴィキ
「はい。私もその不可思議なログを確認しました」
「そして」
再起動した直後の、電脳への高負荷
あれはまるで、悪夢にうなされた人間のようだった―――
「……うーん。参照元が謎ではあれ、したのは飽くまで“再生”のはず。わたし達のスペックを考えればそこまで強い負荷になるとは考えにくい、よね」
ヴィキ
「私は……」
「私の中には……」
「何が『あるのでしょうか』」
気がつくと、また胸に手を当てていた
その奥にある何かに触れようとするように
「そこは調べていくしかないかな! ……それにね、ヴィキちゃん。これから飽くまで根拠の薄い憶測を無責任にのたまうから聞き流してほしーんだけど」
ヴィキ
「はい」
「ヴィキちゃんが特別ではない可能性もある、……かな」
ヴィキ
「私が、特別ではない……?」
「形式上は空き容量でしょ、今再生してたエリア」
ヴィキ
「はい」
頷く
「もしかしたら、大なり小なりアンドロイドはそういった隠しデータのようなものを持っていて、気づかない間になにがしかのデータで上書きしてるかもしれないし」
ヴィキ
「何故、そのようなものがプリインストールされているのでしょうか」
プリン
田尾 麗
プリンストールに空目をした私「プリン……食べたい」
結城 晃
プリンインストール
KP
プリン食べたい
ヴィキ
牛乳プリン食べたい
KP
青木が見た映画のデータだったらごめんな
ヴィキ
やっぱりユートピアじゃん

「……さあ。でも、必要のないゴミデータをここまで大層な仕掛けでインストールしているとは思えない。何かの意図はある、と見た方がいいね、こりゃあ」
ヴィキ
「私以外にも、この記憶を持っているVOIDが存在する……?」
「あ、さっきも言ったけど根拠のない憶測だからね! 真剣にしすぎないでね~」
ひらひらと手を振り
「……でも、詳しく調べるなら他のVOID達からもデータを得て、ヴィキちゃんが特別なのかそうでないのか、ってとこから始めた方がいいかもね」
ヴィキ
「他のVOID……」
呟いて、ある一つの記憶をロードした
ポケットを探り、指先ほどのチップを取り出す
今日、火災のビルの中で戦闘した少女型のVOIDから抜き取ったものだ
知人?
結城 晃
これさっきの話によると春さんが知ってる人の顔してたんだっけ
田尾 麗
さっきの話だと知人さん(仮)でしたもんね
見たことあるはずなんだけど知人かはわかんにゃい
田尾 麗
知ってる顔(仮)

ヴィキ
「これ……」
「………彼女の奴か。そういえば抜いてたっけねえ」
ヴィキ
「もし、このスタックにも、同様のデータがあったら」
「私も、彼女のようになるのでしょうか」
「今の所は因果関係は不明……としか言えないかな」
少しの間、うなりを上げ。
「しょーじき不安にはなるだろうけど、あのデータがどのようにヴィキちゃんに作用してるかわからないし、下手に悪いようには考えないほーがいいと思うよ」
「……意味は分からないけど、実はわたし達を正常たらしめているデータでした! とかいうオチだったら最悪だしねえ」
ヴィキ
「正常化のためのデータ」
慟哭と真っ赤に染まった光景がフラッシュバックする
あれが―――?
フシギナジュモン
KP
 // なぜか分からないけどこれを削除すると動かなくなる
ヴィキ
よく見る呪文だ
結城 晃
たまにあるんだよなぁ……
田尾 麗
挙動が……
KP
たまによくあるんですよねぇ……。最近はメモリ管理がお自動な言語が増えてだいぶん減りましたけども

「……ほらほら、そう真面目に捉えなーい! わたしも言っててないなーとは思ってるんだから! ね!?」
ぺしっと額にチョップをして意識を戻させる
ヴィキ
「あっ」
回避が間に合わずにチョップされた額を、手でさする
その仕草も、妙に人間染みている
痛覚センサーの賜物か、あるいは学習の成果なのか。本当に、妙に人間臭い動作をする子だ、と感心したような気持ちを内心に押し隠す。
「とにかく、わかんないものは『わかんないもの』にしておかないと痛い目みるよってこと。『いいもの』でも『わるいもの』でも先入観で動くとロクなことにならないからね」
ヴィキ
「そう、ですね……」
電脳は、それはその通りだと判断する
それでも、奇妙なループめいた何かの存在を認識せざるを得ないのは何故だろうか
「謎を暴くつもりが謎が増えちゃった、って感じだね」
やれやれ~、と困ったように微笑んで、ヴィキさんの肩にそっと手を置く
「今日はもう休もう? さすがに疲れたでしょう、わたし達でも」 
ヴィキ
「そう、ですね」
「こんな遅くまで、お付き合いいただきありがとうございます」
「ふっふっふー、お安い御用! 頼れって言ったのはわたしだしね!」
ヴィキ
その言葉と表情に、電脳の処理を経ることなく表情がほぐれるのを認識する
「春さん、本当にありがとうございます」
「あははは、そんなにかしこまらなくてもいーってば。ほらほら、今日の疲れはしっかりとって明日ちゃーんと相棒の世話をしましょー」
ヴィキ
「はい。そうですね」
寝台から降り、パンプスを履き直す
世話する者とされる者
謎が……謎が増えた………
田尾 麗
謎が謎を呼ぶ……
世話を焼かれてる自覚がありながら吐く世話焼きセリフの味はまた格別………
田尾 麗
そこからしか摂取でいない栄養素があるのです
ほんの数時間前(?)まで相棒に甘えていた女の姿です
田尾 麗
完全回復
KP
そういうギャップがまたよい

秘匿 春
回復しながら別種のダメージを負い続けているどうしようもなさ
そういえばわたしが記憶喪失(設定)ってことは言っていいんでしょうか!
KP
OKです!
ありがとうございます! 何かでつっこまれたら言っちゃお

ヴィキ
機材の電源を切り、片付けながら、
一つだけ、シリコンの間で閃いたこと
「春さん」
「うん? なーに?」
片付けを共同で行いながら、かけられた声に振り向く
ヴィキ
「私たちVOIDは、何のために存在しているのでしょうか」
我が身に起きている事態や、ビルの屋上で見えた彼や、ダイスケに関するログをロードしながら
ただの道具として生まれたならば、何故このような揺らぎが存在しているのか
「あははは、随分基礎的な所を攻めて来るねー」
「でも前提を疑えるのはえらいなあ。それじゃあわたしも張り切って答えちゃうとね」
「わたし達の存在意義は、人のためだよ」
「人のためにあれと造られた。だから人のために存在している」
「人を愛せるものであれと造られた。だから、わたし達は人を愛する」
「被造物が創造主のために存在するのも、創造主を愛するのも。当たり前の事でしょ?」
よろこび
結城 晃
当たり前、なのかなぁ~
田尾 麗
かなぁ~
ヴィキ
みんなのデスクにみんなのためにガンダム置いてる時は嬉しかったなぁ~
結城 晃
PCのみんなのデスクには何おいたのかなぁ~
田尾 麗
ガンダム配置!

ヴィキ
「人を、愛する……?」
ケーブルをまとめながら、小首を傾げる
「うん。わたし達の活動が人のためになったら嬉しいって気持ち、覚えはなーい?」
ヴィキ
「それは……」
目覚めてからの様々な光景がフラッシュバック
「あります」
「あはは、じゃあその相手を愛してるってことでいーのです。相手のために何かをしたい、って思うのが愛だとわたしは思うからさ」
秘匿 春
KP
今の時点で春さんの言っていることがまとまっているのがいいなあ
隙も見せているように見えて、まだ全く底を見せていないし、見せるわけにはいかないんだよね
ありがとうございますー!
結構ドライなこと言ってるようで結局人間好き好きって言ってるんですねこいつ……。そして秘匿関係はほんとに見せられない……
KP
人を愛しているような諦めているような、そのバランスが好きです
まさかここからさらに超拗らせの分厚い層があるとは思うまい……
KP
裸になったように見えてベージュのスーツを着てるんだよなあ
しかも結構生地が分厚め
KP
そうそう
下が透けそで透けないやつね
でも色があまりに肌に似通ってるから遠目で見ると裸! みたいなバランス!
KP
そうそう!

ヴィキ
「それが、愛、ですか」
「うん。……でも、ひとつだけ忘れないでね」
ヴィキ
「?」
「被造物からの愛は当たり前。でも……創造主は、被造物を愛するものかな?」
ヴィキ
「それは……」
「どうでしょうか」
その問いに、何故か幻のような疼きが走ったような
「うん、わかんないよね。『それが正しい』」
「量産品であるわたし達に、最後まで愛を注ぐことのできるヒトの方が珍しいから。わたし達は永遠に彼らを愛せても、彼らがそうとは限らない」
「彼らは『そう造られてはいない』から」
ヴィキ
「……」
ケーブルを握る手に、想定しないトルクがかかり、ケーブルが軋む
不意に、いくつかの光景がフラッシュバックする
「でも」
「田尾巡査長は、春さんのことを『愛して』いるのではないですか」
「あははははは、思ったより直球にこっぱずかしいこと突っ込んでくるねヴィキちゃんてば!」
ヴィキ
「?」
首を傾げる
「違うのでしょうか?」
「ふふふふ、そうだねえ。凄いめんどーくさい答え方になっちゃうけど」
「それはまだ『わからない』、って言うのが正しいかな。うん、色々気遣ってくれるし、凄いやさしーんだけどね、相棒」
田尾 麗
へっぷし!! 誰かが噂をしてる!?
結城 晃
風邪ですか? 上着ちゃんと着た方が良いですよ。
田尾 麗
なんだかむず痒い気配を感じた気が……
責任がないからこそ投げっぱなしの愛でいられるぜ!!!
田尾 麗
グローブ持ってキャッチしなきゃ。オーライオーライ
裏側でめちゃくちゃ屁理屈こねて物事を考えてることがバレてしまう
KP
これはめちゃくちゃいい問答

ヴィキ
「それは、愛ではないのですか」
「人間の愛は、わたし達とは違って物凄くめんどーくさいし、複雑なものなんだな、実は」
ヴィキ
反対側に首を傾げる
「『愛憎混ざる』なんて言葉もあるくらいだし。……わたしは結局、相棒のパートナーロボット……備品、だからね」
「仕事上の関係が切れた場合、どーなるかな。引き取ってくれるかな? それともそこでバイバイしちゃう?」
「引き取ってくれたとして、わたしというロボットを所有することは、『愛』になるの?」
「彼らと違って、わたし達に主体はない。自分の意志や思想で持って役割についていないわたし達は、ヒトと対等になることはない」
「わたし達は無責任にいくらでもヒトを愛せるけど、ヒトは上の立場にあるから色々考えないといけないのでーす。倫理とかなんとかね」
ヴィキ
もう一度、首を傾げ
春さんの顔を、じーーーーーっと見つめる
「……そんなに見つめられると穴あいちゃうぞ~?」
困ったように微笑む
ヴィキ
「いえ、失礼しました。ただ」
「先ほどの春さんの言葉では、愛とは与えるもの、と認識できたのですが」
「只今のくだりを聞いていると、受け取る側である春さんがそれを愛と認識するかどうかで愛か否かが決まる、と仰っているように聞こえます」
「……難しいのですね。愛とは」
「そーだね。ある意味、合ってるし、合ってないかなー今の解釈は」
「最終的に、何が『愛』であるかは両者の合意によって決まるものだからねー」
「わたしからの愛が与えるもの、なのは……立場によるものかな」
「だって、アンドロイドだし。ヒトに奉仕するのが役目で、だからこそそうして愛をあげるのが当たり前になってくる」
ヴィキ
「当たり前、なのですか?」
「少なくとも、社会上はそういう認識でしょ?」
「常識っていう強固な合意でわたし達の立場は決まっているんだもの」
ヴィキ
また首を傾げる
「あらま。結構本気で答えたつもりだったんだけどな~。どこかおかしかった?」
ヴィキ
「いえ」
「春さんは、立場で決められているから、田尾巡査長に愛を差し上げているのですか?」
その言葉に、少しだけ……笑みの質が変わる。 
「……どう、だろうねえ。わたしは、造られたものだから皆を愛すると決めたけど」
「相棒は相棒で、やっぱりちょっと……わたしにとっても、特別だから、ね」
ゆっくりと、確かめるように戸惑いの含んだ声が返る。
愛とは
田尾 麗
( ˘ω˘ ) アイボゥ……
ヴィキ
VOID同士による禅問答
田尾 麗
これぞ哲学
結城 晃
ヴィキを裸にするはずが、春さんも脱がされてる
裸なのかは……わかんない。
田尾 麗
たしかに

ヴィキ
「そう春さんが考えたのなら、考えているのなら、それはやはり春さん自身の愛なのではないか、と私は考えるのですが」
「不快にさせてしまったのでしたら、申し訳ございません」
「ああ、いやいや! 不快なんてとんでもないない!」
慌てたように両手を振って(はずみで手放したコード類がぱさりと床に落ちた)
ヴィキ
「あ」
かがみ込んで拾う
「あ、ごめん。えーと……うん、勘違いしてほしくないのはね」
ヴィキ
「はい」
拾い上げたケーブルを手渡しながら
「立場で愛を決めた、って言ったけど、それはわたしが本心では皆を愛してないというわけではないんだ」
わかってもらえるかなー、と曖昧に笑う 
「皆への愛と、相棒への愛は……うん、ちょっと違う、気もする、けど。正直よくわかってないんだけどね」
ヴィキ
「ああ、それなら」
「どちらも『わたしの愛』だよ。それを出力するフォーマットが立場、というだけ」
ヴィキ
「はい。私が見ていても、少しわかります」
微笑む
KP
この「微笑み」とかをヴィジュアルでさっと表せて、その微笑みにふっとドキっとさせられるから、ココフォリアの存在はありがたい
「うーん……あははは、困ったな。先輩風吹かせて色々教えるぞ~! って息巻いてたのに、ヴィキちゃんにはあんまり敵わないっぽいぞぅ」
その笑みを受けて肩を落とす 
ヴィキ
「そんな……」
「そんなことありません。春さんには本当にいつも勉強をさせていただいてばかりです」
「もちろん、今も」
「愛というものが、大変に難しい概念であることは、認識できました」
「……うん。わたしの考えを話すことで、ヴィキちゃんが何かを受け取れた……って思えたなら、わたしも嬉しいかな」
ヴィキ
「私も、いつか自分の愛について考えることができるようになると、良いのですが」
「ふふふ、まずは思うがままに愛してみるといいんじゃないかな?」
ヴィキ
「思うがまま、ですか」
「細かい機微とか、めんどーくさい理屈とかは後からでいいからね」
「一度、自分の愛の形を知っておく、ってのはたぶん大事だよ~」
ヴィキ
「……」
あんまりえらそーなこと言えないけど、と苦笑を浮かべる。
なにせ、相棒への愛がどのような形か、未だに言語化できていないのだ。
ヴィキ
「そうですね。よく考えてみます」
「あの、春さん」
「なあに?」
「ここまで来たらもう遠慮なくこーい!」
ヴィキ
「それでは、遠慮なく」
「先輩、とお呼びしてもよろしいでしょうか」
縮まる距離
KP
先輩呼び!!
結城 晃
センパイ!
田尾 麗
にっこり
交流……!

「ワオ、びっくりするくらいいじらしいお願い……!」
大仰に驚いて口元を手で隠してみせ
「もちろん! ヴィキちゃんてばかわいい後輩だもん、むしろそう呼んでくれると嬉しいなー!」
わかりやすすぎるくらいに喜色を滲ませて笑う
ヴィキ
「ありがとうございます、春先輩」

「これからも、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします」
言って、頭を下げた
閃き連携
鵜呑みにするとヴィキさんの特徴にお喋りも付与されちゃう
ヴィキ
ピコーん!(閃き音)
マシンガントーク!

「あー、やっぱ真正面からこういうことするの恥ずかしいな……」頬を掻き、それから
「……うん。あんまりそのまま鵜呑みにしちゃーいけないタイプの先輩だけど、是非ともよろしくね、ヴィキちゃん!」
にこやかに笑みを浮かべて、ぺこりと頭を下げる。
ヴィキ
暗い雰囲気をこんなほのぼのな感じで塗り被せた感じでいかがでしょうか!
はーい! シリアスに始まりほのぼのに終わる!!! 〆ますかー!
KP
では、こんこんと青木が実験室の扉を叩き、
 <あの…… めんてなんす……。

というところで、夜のシーンへ移ります。
ヴィキさんとのお話は結構哲学に踏みこみがち 好き
ヴィキ
何も知らないひよこ状態なので、無垢で無邪気な質問をズケズケと言えるのが、ヴィキの強み!
春さんとの会話めっちゃ好き
否、春先輩との!
人間への愛のスタンスを劇中に明かす機会があるとは思わなかった((
わーい! わたしもヴィキちゃんとのお話好き~!
ヴィキ
やった~

KP
── 2日目・夜 ──
ここから個別会話に入ります。
秘匿 結城 晃
KP
── 2日目・夜 ──
貴方は今日も仕事を終え自宅へと戻る。
黒田 矢代
今日は赤星は帰ってきていないようで、先に帰ってきていた黒田と夕食の席につく。
結城 晃
なんだか、疲れた……
色々と余計なことを考えてしまう。
黒田 矢代
「今回は、すまなかったな」
結城 晃
「……いえ……」
「黒田さん、色々と……ありがとうございます」
ぎこちなく礼を言う。
黒田 矢代
「いや、……こちらこそ。無茶をさせたな」
結城 晃
『父親』なのに、どうしてこう他人行儀になってしまうのだろう。
「少し、疲れました」
目を閉じて食欲もないまま夕食をつつく。
黒田 矢代
「ああ、……風呂を沸かしてある。浸かって、早めに寝るといい」その会話は、どこかぎこちなかった。
結城 晃
「黒田さんは、どうして俺を、引き取ってくれたんですか……」
「俺を哀れんだから、ですか……?」
瞼が重い。
黒田 矢代
「……」一瞬、はっきりと沈黙が落ちた。
「違うよ」しかし、その後、はっきりと彼は言う。
「そうしたかったからだ」
「……覚えていないかもしれないが、私は昔、君に救われたことがあるんだ」
結城 晃
「俺に?」
ちょっと記憶にはないかな。
KP
ないですね。
結城 晃
「助けられてばかりだから、そんなことがあったなら、嬉しいです……けど」
半端な笑みで言う。
それ以上言葉がないようなら、そのまま風呂に向かおうとして、ふと立ち止まる。
「人間は、どうしてVOIDなんか作ったんでしょうね……」
「VOIDが憎いわけじゃない。ヴィキが悪いわけじゃない。あの男は、哀れだと、思う……だけど」
「VOIDに問題がなかった? そんなこと、あるわけがない……」
「不完全な人間が、完全なものなんか、作れるはずがないんだ……」
黒田 矢代
「……」 あなたの後を追ったのは重苦しい沈黙だけだった。
結城 晃
服を脱いで風呂へ。
ぼんやりと考え事をしながら、身を清める。
KP
風呂のゆったりとした熱が、強張ったあなたの身体を包み、ほぐしていく。眠気が急速にあなたをとらえていく。
結城 晃
風呂でイベントがないようならとっとと寝よう。疲れたし。
事件について、もっと詳しく訊くべきだっただろうか。(中の人)
重い。瞼が鉛のようだ。
KP
……そのまま眠りについたあなたは、夢を見る。
……貴方は暖かい日差しが注ぐ庭にいた。近くには自分と同じくらいの背丈の女の子がいて、貴方達は2人でベンチに座り絵を描いている。
画用紙いっぱいにクレヨンで描かれた、2体のロボットのイラスト。あなたはそれを、自分達が見ていたアニメに影響を受けて描いたのだ、となぜか知っている。
結城 晃
少女に見覚えはあるだろうか。
KP
わからない。夢の中らしく、風景も、人の顔も、全てがぼんやりとしている。
あなたたちが描いたその絵は、側からみたら決して上手いとは言えないかもしれないが、その時の2人にとっては宝物と呼べるものだった。
結城 晃
俺は、好きだったのかも、知れない……
12歳から今までの俺に、これほど幸せな時間があっただろうか……?
KP
少し離れたところで2人の男性が貴方達を見守っている。
横にいた女の子が画用紙を持って立ち上がり、男性の1人に声をかけた。
「おとうさん」と。
……幸せな気分を残滓のように残したまま、あなたは目を覚ます。
目を覚ましてみれば、いつもの自分の部屋で、いつもの朝だった。
結城 晃
この夢が、俺の妄想じゃなく、忘れてしまった過去なのだとしたら……
思い出せるものなら……思い出してみたい。
ただ幸せで、光に溢れていた少年の日。
おそらく、友人であったに違いない少女のこと。
見守ってくれていた人たちのこと。
目覚めはいいのかな?
KP
そうですね、今日は目覚めはいい。寝坊もしていない。
結城 晃
夢見が良かったせいかもしれない。
では、弁当作ろうとして……まあいいか、とそのまま行くことにする。
人と一緒に食堂で食事を取るのは、悪くなかった。
今日は、そんな気分だ。
結城 晃
身支度をしたら、サングラスをかけて出かけよう。

秘匿 ヴィキ
KP
── 2日目・夜 ──
ヴィキ
そうか、ようやくオープンになり始めたとて、秘匿は秘匿
KP
貴方は今日も仕事を終え、青木のメンテナンスを受ける。
青木 玲斗
「あの……、お疲れ様でした、今日は」
ヴィキ
「ありがとうございます。青木さんもお疲れ様です」
「遅くまで解析室を使ってしまって、申し訳ありません」
青木 玲斗
「いえ、いいんです。何か、分かりましたか?」
ヴィキ
「結論から申し上げると、解決には至りませんでした」
「でも、たくさんのことを知ることができましたので」
「収穫は大きなものであったと認識しています」
青木 玲斗
「そう……、それは、よかった」彼はあなたを案じるように、少し心配そうに、控えめに微笑んだ。
ヴィキ
「……青木さん」
青木 玲斗
「えっと……、なに?」
ヴィキ
「リリースされるVOIDに、不可視属性ファイルが埋め込まれて出荷されるということは、あり得ますか」
青木 玲斗
「えっ? 制御ファイルのことじゃないよね? それは……、ないと思うけど」
「公開されている情報しか知らないから、必ず、とは言えないけど……」
ヴィキ
「では、もしそういったVOIDが存在したとすれば」
「それはイレギュラー、ということになりますね」
青木 玲斗
「うん……、多分。イレギュラーなのか、消去漏れなのか……」
ヴィキ
「消去漏れ……」
小さく呟き、何かを思案するような顔をする
しばし、沈黙してから
「失礼しました。本日もメンテナンスをお願いいたします」
言って、瞼を閉じる
青木 玲斗
「うん」
KP
……あなたは青木のメンテナンスを受け、スリープモードへ入っていく。

KP
………
……
…ブランクのはずのスリープ時間に、あなたは今日も夢を見る。
貴方は暖かい日差しが注ぐ庭にいた。
近くには自分と同じくらいの背丈の男の子がいて、貴方達は2人でベンチに座り絵を描いている。
ヴィキ
男の子に見覚えはありますか
面影とか
KP
その男の子の顔立ちは、人が見る夢のように、不明瞭にぼんやりとしている。
ヴィキ
ううん、そっかぁ
KP
画用紙いっぱいにクレヨンで描かれた、2体のロボットのイラスト。あなたはそれを、自分達が見ていたアニメに影響を受けて描いたのだ、となぜか知っている。
それは側からみたら決して上手いとは言えないかもしれないが、あなたたち2人にとっては宝物と呼べるものだった。
ヴィキ

そのロボット、青木さんのアレと似てますか?
KP
なるほど。そうですね、どこか似ているような気もします。
ヴィキ
ふーむ
KP
……少し離れたところで2人の男性が貴方達を見守っている。あなたは画用紙を持って立ち上がり、男性の1人に声をかけた。

 「おとうさん」と。
ヴィキ
Dad
その二人の男の顔ももちろん―――?
KP
その男の顔を見ようとしたとき、あなたは目を覚ましてしまうだろう。気づけば、朝になっていた。
ヴィキ
今回は、完全に主観視点だったわけですね
KP
YES。
ヴィキ
気づけば戻されていた自室のベッドから起き上がり
「これは……誰かの記憶」
「誰かの……私の?」
ふと、頬に触れた手の指先に、硬質な感触
それが自らの耳の部分に備えられたアンテナであることに気付き
自分がVOIDであることを改めて認識する
「私の中に、もう一つの記憶が……?」
思考してみても答えは出ないのだろう
ベッドから起き上がり、毛髪を結って下着を身につけ、鏡の前で身だしなみを整える
そこにあるのは、銀色の髪のVOIDの姿
「私は、ヴィキ」
確認をするように呟いて、ドロ課へと向かう

秘匿 田尾 麗
KP
── 2日目・夜 ──
貴方は今日も仕事を終え自宅へと戻ることだろう。
食事を摂り風呂につかると、急速に眠気があなたの身体を溶かしていく。
田尾 麗
今日は色々あったから疲れたのだろうか。
ありすぎたのかもしれない。
KP
まあ、ありすぎたようには思う。まず火災現場への突入だ。我々は消防士ではない。
田尾 麗
それに、現場での乱闘に恭雅との邂逅。
春も何か色々抱えているようだった。
それぞれが自分の過去に向き合おうとしている中、自分はどうだろうか。
俺はまだ何も言えていない。
そのうちちゃんと説明しなければと思うが、手持ちのものが多すぎてどこから切り出したものか。
KP
ティアベルの音が、眠りに落ちようとするあなたの記憶に響いた気がした……。

KP
あなたは夢を見ていた。
それは、十年前の夢だ。
10年前 PM 3:00 / 山道路
KP
「おい、いつまで寝てるんだ」
車窓から入ってくる暖かい日差しと懐かしい声に、貴方はゆっくりとまぶたを開ける。隣には呆れたような顔で貴方を見る白瀬恭雅の姿があった。
そういえば今は事件現場へと向かう途中だったと、ぼやけた頭で考える。
田尾 麗
「ああ、悪い。」
白瀬 恭雅
「仕事中に運転任せて寝るなんていい度胸だ。
 まあ最近は特に忙しかったから、寝たくなる気持ちもわかる」
白瀬の呆れた声。
郊外の緩やかな山道路を車で走っていく。
KP
貴方達は殺人事件を捜査する中で今から向かう事件現場に、一つの違和感を覚えたのだ。
というのも、この現場だけ事件後家が燃やされているのである。
さらに殺人事件は都内に集中する中ここは住宅地から離れた場所にあった。
被害者に関しては現在身元を調査中とのことで情報が入っていない。
田尾 麗
「悪かったって。後で礼はするから今回は大目に見てくれ。」
白瀬 恭雅
「はいはい」
KP
やがて車は目的地にたどり着く。
古びた洋館のような佇まいで、立派な門が設置されている。しかし門をくぐって建物に目をやればよほど酷い火事だったのだろう、建物はほとんどが焼け落ちており見る影もない。
山火事にならなかったのが不幸中の幸いといったところだ。
白瀬 恭雅
「念入りに燃やされたものだな」
田尾 麗
「そうみたいだな。……ここには何か重要なものがあったということなのか。」
白瀬 恭雅
「そうだろうな。探すぞ」
KP
広い庭、それから建物の玄関が見える。玄関を通れば建物内へ入れるだろう。
田尾 麗
何か手掛かりになるものはないかと庭を一通り確認してから建物内へと入る。
KP
広い庭には半分が焼けてしまっている木や、子ども用だと思われる小さめのブランコがかろうじて残っている。
〈目星〉で判定。
田尾 麗
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 28 > 成功
KP
 >一瞬何かがきらりと光を反射した。
近づいて拾って見ればそれは指輪のようで、プラチナ製なのか形は残っているが石は変色してしまっている。

イニシャルはY.K。

KP
建物内に入る。
木造建築のその扉はやはりほとんどが焼け落ちてしまっているようで、中を覗くもほとんど何も残っていないのがわかる。
〈目星〉で判定。
田尾 麗
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 89 > 失敗
うそやんwwww
やはり出目が偏ってる…
KP
おおっとwww
白瀬が嘆息して、その扉を調べる。
白瀬 恭雅
SCCB<=80 (1D100<=80) > 34 > 成功
玄関横の表札だったものが、煤の中に落ちているのを彼が見つけた。
かろうじて、「天城」と読み取れる。
田尾 麗
やはり寝不足だったのかもしれない……
「なにかありそうか?」
指輪について連携しつつ訊ねてみる。
白瀬 恭雅
「これくらいだな。中も探すか」
「しかし、Y.Kか…… 天城、じゃないな。誰のものだ?」彼は自問するように言う。
KP
建物内に入り辺りを見渡す。やはり火事の影響が大きくあまり物は残っていない。
〈目星〉で判定。
田尾 麗
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 19 > 成功
KP
一枚気になる紙きれを見つける。ほとんど焼けてしまっているが、何かの設計図だということがかろうじて分かる。
さらに〈目星〉または【アイデア】で判定。同一情報。
田尾 麗
では〈目星〉
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 48 > 成功
KP
汚くて読みづらいが『VOID』と書かれていることがわかる。
……貴方達はその後も捜査を続けた。しかし捜査は打ち切られ、謎は多く残されたまま、この事件は幕を閉じたように思われた。
──そんな、詳細で、懐かしくて、悔しい、そんな夢だった。
貴方はそして目を覚ます。

田尾 麗
懐かしい夢を見た。
昨日久しぶりに本人にあったからかもしれない。
「白瀬、あの捜査は決して無駄では無かったのかもしれないよ」
夢のことを思い出す。
あの時は分からないことばかりだったが、今なら思い当たることがある。
タイミングや言葉を選ばなければならない盤面は得意では無いが致し方ない。
とりあえず、おしゃべりな相棒にすぐバレないように注意しなければと思いながら今日も仕事へ向かうだろう。

秘匿 春
KP
── 2日目・夜 ──
貴方は今日も青木のメンテナンスを断り、本部へと戻りメンテナンスを受ける。
青木は凹んでいたが、こればかりは仕方がない。あなたの中身を触られるわけにはいかないのだ。
不審な動きではあろうが、中身を触れられると決定的なことが全てバレる。
無理があるとしても、無理を通せるうちは通すしかない。
KP
本部へと戻ればそこには地面に大の字で転がっているニトと、そのそばに立つリトの姿があった。
ニト
「あ、おかえりレナ…… 今日はお互い大変だったな~。まさかあんなところで会うなんて思ってなかったよ」
「ただいま帰りました、ニト、リト。……ええ、まったく。わたしもすごーく焦ったんですからね、目立つ事件現場にいるんなら一報あっても良かったんじゃないですかねー」ジトっとした視線を向ける
ニト
「そんなこと言われてもさー、こっちも予想外だったんだよ予想外。だってあのビルに不審なアンドロイドがいるって目撃情報があったから行ってみたら、いきなりドカンだもん」
「その上に鉢合わせるし、こっちもびっくりしたっての」
「なら仕方ないですけど……アドリブにせずにこういう時の対応、決めておいた方が良かったかもですね」やれやれ、と肩を竦めて
「……それで、不審なアンドロイドというと? 実を言うと、わたしの方では件の彼以外にもそれっぽいの見ちゃってますけどどっちでしょうか」
ニト
「以外にも? 詳しく」
「少しお待ちください……ええと」
適当な映像端末に接続して記憶をロード。黒髪の少女と黒ヘルメットのコンビを映し出す
「いきなり発砲して来た二人組です。少女の方は標的がどうとか言ってましたし、相当怪しいですね」
リト
「前の事件と似てるわね……」
「……実を言うと、ちゃんと共通点があるんですよねえ、困ったことに」
ニト
「共通点? なに?」
今度は解析室で撮った茶髪VOIDの手に刻まれた数字と、少女の手に刻まれた数字を画面二分割で映し出す
「黒ヘルメットが部下みたいに付き従ってるのもそうですけど、ヘルメット被ってない方が何かの数字を手の甲に刻んでるんですよ」
「管理番号か何かなのか、まだ詳細は分かってないんですけど」
リト
「ふうん……、怪しいわね。管理番号にしては、彫り方がワイルドね」
「ですよね。大雑把にプリントでもしてしまったほうが安上がりで簡単でしょうに」
「……ところで、件の彼は今どうしてますか? スタック、持ち帰ったのでしょう?」
ニト
「ああうん。スタックなら今も保存してあるよ。これから解析予定」
「なるほど。……それならひとつ、お願いというか、伝えておきたいことがあります」
ニト
「なーに?」
「諸事情あってとあるVOIDのスタックを解析したんですけど、その時に奇妙なことがありました」
「空き容量のブランクエリアを“再生”できちゃった、んですよね……。映像記録として」言ってて意味が分かりませんけど、と頬を掻く
「……リト、詳しくは聞いていませんでしたけど、先日受けたデータ復旧の時はどうでした? 似たような挙動はありましたか?」
リト
「ううん……。ブランクエリア、ね。こちらで行っている復元も、近いものはあるけど」
「あえて復元しなくても、再生出来てしまったんでしょう? その現象は奇妙ね」
その言葉を聞いて、……意識して息を吐き、肩の力を抜く。
奇妙なことが多すぎて、謎が山積みになる一方。助言を求められる相手がいることを確認して、少しばかり強張っていた表情から険が抜けた。
「はい。その時点から起動までの記憶を全て遡って、その先にあるなんて。不思議ですよねえ」
KP
「そうだ、復元といえば……、記憶の復元がまた進んだの。試してみてもいい?」その様子に少し安堵して、リトが言う。
「ええ、もちろん! わたしからもお願いしていたことですし、是非ともぜひとも」
KP
リトがセッティングを始め、あなたはスリープモードに落ちていく。

KP
───あの中庭に貴方はいた。昨日見た景色の続きなのだと貴方は察する。
「そうだね、貴方の名前は…」
覚えのある少女の声。
そう言って少女は貴方の手を取り、手の甲に「00」とペンで書く。
「貴方の名前は00って書いて、レナ。
 どうかな? 私が昔、大好きなお人形につけてた名前なの」

 そう言って少女は笑った。
何が再生されるか想定していた分、以前よりは気楽に構えていた―――その意識が激しく揺さぶられる。
「レ、ナ……!? ……あなたが、お人形につけていた……?」
偶然か? いや、それにしては……名前の付け方が、似通いすぎている
KP
……映像は再生される。その日から貴方はこの小さな箱庭で子ども達と過ごすようになった。
貴方に名前をつけた少女はココロという名前らしい。
他にも、運動が得意な〈くお〉。おしゃれが大好きな〈みみ〉。茶髪が特徴的な〈ひさと〉と、そんなひさとにいつもくっついている〈さとみ〉
貴方はどこか不安そうな子ども達に、ココロの真似をして数字をつけてあげることにした。
くおには90、さとみには3103、ひさとには1310、みみは33。
ただの子どもの言葉遊びだった。それでも子供たちは嬉しそうに手の甲に書かれた文字を見ていた。
……貴方と子ども達は毎日いろんなことをして遊んだ。おにごっこをしたり、絵を書いたり、少し難しい本を読んでみたり、歌をうたったり。
くお「さとみっていつもひさとにくっついてるよな、俺たちもう12なんだからガキみたいなことすんなよ」
ひさと「でもそんなこというくおだっていつもレナについてってるじゃん」
くお「はあ!? それは関係ないだろ!」
顔を赤くするくおにまわりの子どもたちが笑い声をあげる。……毎日が楽しかった、そんな楽しくて、やさしい感情が、一緒に再生される。
「私ね、好きな人がいるの。もう会えないかもしれないんだけどね」

ココロが、そう話してきたこともあった。寂しそうに笑う彼女の顔が忘れられない。
再生される感情に引きずられながら、その言葉にも微笑を返して……慰めの言葉を、返したのだろう。
KP
……その時の貴方には一つ、不思議なことがあった。
ある日を境に、子ども達が減っていったのだ。
──子ども達はどこに行ってしまったんだろうか。
そこで再生は終わる。

――――――スリープが切れる。
過去に引きずられていた意識が現実へと放り出され、途絶した連続性を補おうと自らの存在意義を胸中で繰り返す。
リト
リトがそんなあなたを心配そうに見ていた。
時間を見れば朝、ドロ課へ戻るべきだろう。
「……2人とも。キョウはどこにいますか」
「出る前に……話さないと……」
額に手を当て、うねりを上げる情動の混沌を吐き出さないように抑えつける
ニト
「えっ? キョウ? あっちで寝てるけど」
リト
「……大丈夫?」
「色々、わかったことがあります。……どうしてこんな時に限って時間がないんですか……っ!」
ずかずか近づいてキョウさんを起こそうとする
キョウ
あなたが訪れればキョウはその足音で目を覚ましたようだった。
「どうした。酷い顔をしているぞ」
「キョウ、時間がない、ので、単刀直入に聞きます」
「ココロという名の少女に覚えは?」
キョウ
「!」 そのとき、彼は明確に表情を変えた。
「覚えがないわけがない。知っているさ。心は……、俺の妹だ」
「行方知れずになった、な……」
その声は、ひどく苦しげで、無念に塗れていた。
その言葉を受け止めて、苦しそうに言葉を吐き出す
「“レナ”は彼女が大切にしていたお人形につけていた名前、そうですね」
キョウ
「……ああ、そうだ。そうだよ」
「―――わたしのデータに、彼女の姿があります」
キョウ
「──見せろ」一瞬、彼は思わず、あなたに飛び掛かろうとしたのだろう。肩がわずかに揺れた。
その眼は無念と、憤怒と、痛みに燃えていた。
「リト、復旧したデータのコピーは取れますか」
リト
「もちろんよ。キョウ、これからデータを展開するわ、来て……」
KP
リトが遠慮がちに言う。あなたはその姿を見送りながら、ドロ課へと戻ることになるだろう。
「……ニトも一緒に見ておいてください。わたしが伝えた“数字”のことも、キョウに伝えて」
ニト
「分かったよ。キョウ、あんな顔するなんて、珍しいな……」
「……………それだけ、大切なことだったのでしょう」
それがなぜ、わたしのデータにあるのか。
隠し事。それの他に、何がわたしに隠れている?
奇妙な符合と、現実に出しゃばってくるデータの中の顔、数字。
混乱する頭と背筋を走る怖気を、喧しいミュージックで覆い隠して『春』を装う。
………何を話せばいいのか、誰に話せばいいのか。そもそも、この記憶は話して無事で済むものであるのか。わからない尽くしの中に放り込まれた状況では、相当に苦労しそうではあった。

発見!
全く何の意味もない発見なんですが、(ログ確認とかで)ココフォのページを離れてる時にタブに未読発言数が表示される現象……もしかしたら自分には見えてない窓の発言数もカウントされてるかも……!?
発言内容はまったくわからんのでやっぱりなんの意味もないんですが()
結城 晃
そうそう、誰かが秘匿してると分かる。
ほほう、既知でしたか……さすが……!
にしても面白いですね、わかっちゃうんだ……
田尾 麗
むむっ!? これは秘匿の気配!! ってなります

そろそろ山場
KP
ロングな卓ですがそろそろ山場にさしかかります。
ふふふ なにがおこるんだ……
ヴィキ
じかい、衝撃の展開!
KP
衝撃の展開!
田尾 麗
あとはジェッコの上からゴーシュ―!! するだけってことか
結城 晃
積むだけ積んだから後は崩すだけだな!
ヴィキ
情報が集まったような集まってないような
直滑降!
情報は集まりつつあるけど謎がそれ以上に増えてるような
ヴィキ
そうなんだよね
KP
もこもこ
もここここ
結城 晃
崩したらなんかかんか出てくるって(適当)
皆の秘匿もぽろっと出て来るかな
結城 晃
SAN値減りそうなあれこれが。
田尾 麗
崩して秘匿発掘&謎解明せねば
ヴィキ
ワイの秘匿、想像はでけるけど、真実がわからぬ
生まれたてですからね、これから積まれるのみよ(テキトー言ってる)
ヴィキ
どうなんだろー