こちらには
『対の棲みか
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
神の加護を受けた箱が破壊されたことで皇津村の眠りが解けて、世界に崩壊をもたらす神の召喚が行われてしまう。
春日 晴姫
な、なんだって~~~!!?
KP
世界の危機を知った春日は現地へ向かう。
かつて神の助けを得られた地へと
そこには人に忘れられた古く白い鳥居が夜空にそびえていた。

番井ニコ
「ここだわ。皇津様がいらした神社よ」
春日 晴姫
「ここが……」
綺麗にお掃除します!!!
KP
ぼろぼろの社は苔むして草で覆われていた。
それをひとつひとつ丁寧に引き抜いて清めてゆく。
春日 晴姫
「……奈々ちゃん、今どんな感じ?」
唐木 奈々
「……ん……あ、呼び、ました?
ごめんなさい、ぼうっとしていて」
春日 晴姫
「大丈夫だよ」苔を取っていく。
KP
唐木の目はぼんやりと見開いていて、中空を見つめている。
時折思い出したように草を抜く。
春日 晴姫
奈々ちゃんが見てる方向を見ても何もないですよね?
KP
ないですね。夜空が見えるだけです。
春日 晴姫
じゃあ淡々と進めます。
KP
大体綺麗になった、と思えたのは15分程経った頃だ。
番井ニコ
「ふう、こんなところかしら。ありがとう、二人とも」
春日 晴姫
「いえ!」
KP
小さな神社は闇の中にひっそりと佇んでいる。
皆で清めたためか、はっきりとそのたたずまいが見えるようになった。

それは白い木で作られたものだった。
波のような模様が刻まれていて美しい。
番井ニコ
「お祈りしましょう」
KP
番井は小銭を出してあなた方に渡す。
春日 晴姫
「ええ」
唐木 奈々
「かみだのみ……
やりかた、知ってる……」
KP
唐木はあなたを見て口元をほんの少し緩めた。
春日 晴姫
たすけて
KP
あなたが正しい参拝のやり方を教えたことがあるのだ。
春日 晴姫
うん!
KP
三人揃って手を合わせる。
しんとした山の中に小さな呟きが流れていった。

KP
ふと気付くと、横に気配があった。
「これはこれは。呼ぶ声に来てみれば、あの時とは顔ぶれが違うようだ」
老人の声だ。
春日 晴姫
「あなたは……?」
KP
長い髭をたくわえた老人の姿がそこにあった。
「私は皇津様こうつさまと呼ばれている神である」
重々しくも優しい声に、番井は手を合わせ頭を下げた。
番井ニコ
「ああ、皇津様!」
春日 晴姫
慌てて一緒に頭を下げる。
唐木 奈々
「かみ……さま?」
KP
唐木もぎこちなく頭を下げた。
人の姿をしてはいたが、その存在感は果てしなく大きく、海を思わせた。
その瞳の色は託されたアルニカの花と同じ、透き通った青だった。
春日 晴姫
海だし人にとっては良い神っぽいし、ノーデンスかなぁ……
KP
「様々な名があるが、今はその名で呼べばよい」
春日 晴姫
「はい」
KP
「長らく忘れられていたため、ここを離れていたが、おまえたちのおこないによって戻ってきた」
神津様は顔を上げると、村の方を見下ろした。
その顔が厳しくなる。
「この村は解放されてしまったか」
春日 晴姫
「解放?」
KP
「そうだ。邪悪なものどもを我が権能で眠らせておいたのだ」
番井ニコ
「はい、お陰で私たちは生きております。ありがとうございました。本当に、ありかとうございました」
唐木 奈々
「でも、箱は壊して……壊されてしまった」
KP
神津様はゆったりと頷いた。
「これも何かの縁だ。元通り封印しておくのは簡単だが、他に望みはあるか」
春日 晴姫
「この子の感情を戻すことってできますか?」
KP
「……ふむ」
神は唐木を覗き込んだ。
「この娘はかたわれに奪われておるのだ。
この娘は、名前を告げないほうが良い、とある神の影響を受け、あらゆる叡智を得た。
かたわれは、その能力によって作られた存在であるため、
様々なことが人類の認識を超えている存在なのだな。
しかし、おまえたちの存在は近づきつつあるため、
接近すれば融合し、失ったものは取り戻されるだろう。
かたわれをここへ連れてくることは簡単だが……
その者は穢れた虫シャンに取りつかれているようだ。対処が必要だな。
シャンについても教えてやろう」
春日 晴姫
出たわね
春日 晴姫
「シャン……」シャンシャンシャン……。
春日 晴姫
言いたかっただけです>シャンシャンシャン
KP
そんな可愛い存在ではないよなー
KP
神はシャンについて語る。
【シャンについて】
元ネタ
春日 晴姫
シャンってアザトース推しだったの?
KP
このお話ではそうみたいです。
そういう設定があったかどうかは忘れちゃった。
春日 晴姫
どうも原典からそうらしいですね。知らなかった。
KP
ファラリスさんは「ゴーツウッド村じゃないか!」ってツッコミ入れてました。
多分そういう元ネタがあるんじゃないかなーと。
春日 晴姫
名前だけは聞いたことがあるようなないような
KP
ペルソナの神津樹くん、意図してないのにそういう名前になって笑った。
春日 晴姫
ゴッズウッド……
KP、『ゴーツウッドのノーム』しか知らなかったのですが、『ハンセン・ポプラン卿の手記』にそういった村の記述が出てくるのでそのあたりですね。

春日 晴姫
「…………」シャンシャンシャン……。
KP
「かたわれを連れてきて、虫祓いを行えば良いだろう。
箱は失われてしまったか。ならばもう一度、この新しい縁に与えよう」
春日 晴姫
「はい」
KP
「虫祓いの方法は教えた通りだ」
神は手をひらりと振ると、木でできた細工箱を取り出した。
そしてあなたに手渡す。
春日 晴姫
恭しく受け取ります。
KP
…………
KP
神様は、もうひとりの唐木を連れてくることができる。
そうすると本体の唐木と自然に合体するだろう。
そのままだとまずいので、合体前に虫祓いを行う。
合体が行われれば、もうひとりの唐木に奪われた感情が戻るだろう。
春日 晴姫
ほう?
KP
そんな感じですね。
KP
「では、呼び出すぞ。良いか?」
春日 晴姫
「待ってください」
虫祓いの印をします。
KP
「特別な薬草の花を絞った汁で描いた幅1.5mの五芒星形」を描くということですね。
ではあなたは青い汁を使い、五芒星を描いた。
春日 晴姫
はい!
KP
神は満足げに頷く。
皇津様は空間に向って指を伸ばした。
そして空間から引っ張り出すように、なにかを摘まみだした。
それはもうひとりの唐木だった。
春日 晴姫

悪い奈々ちゃん!!!
もうひとりの唐木
「くそ、なんだ、ここはどこだ!
我が神への呼びかけ中に何を」
KP
罵声を挙げて暴れるそれを、神は五月蠅そうに一瞥した。
そして肩をすくめくるくると撫でまわす。
もうひとりの唐木の姿は消え、五芒星の上にはひとつ、丸い塊が転がった。
KP
「煩わしいので固めておいた。呪文をかけるがよい」
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
春日 晴姫
1D100<=68 《正気度ロール》 (1D100<=68) > 83 > 失敗
[ 春日 晴姫 ] SAN: 68 → 67
唐木 奈々
CCB<=61 《SANチェック》 (1D100<=61) > 34 > 成功
春日 晴姫
「では、呪文をかけます」
春日 晴姫
1d3 コスト (1D3) > 2
[ 春日 晴姫 ] SAN: 67 → 65
KP
【皇津様の箱】はきらきらと輝く光の粒となって霧散し、五芒星の上に降り注いだ。
そして、ちいさな塊からそれは現れた。
それは鳩ほどもある昆虫だった。
巻きひげと足がねじれた形で多く生え、足は青白い下腹に向って折り曲げられている。
硬い翼は半円形に開かれ、三角形のうろこでおおわれていた。
その大きな目から発せられる、憎悪と嫌悪にまみれた異常な感情のこもった視線が春日たちを貫く。
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D6
春日 晴姫
「……なに、これ……」
KP
神様も来たし、これで一件落着ですね!
正気度判定!
春日 晴姫
1D100<=65 《正気度ロール》 (1D100<=65) > 74 > 失敗
1d6 (1D6) > 2
[ 春日 晴姫 ] SAN: 65 → 63
唐木 奈々
CCB<=61 《SANチェック》 (1D100<=61) > 80 > 失敗
1d6 (1D6) > 6
[ 唐木 奈々 ] SAN: 61 → 55
唐木 奈々
春日 晴姫
唐木 奈々
CCB<=65【アイデア】 (1D100<=65) > 89 > 失敗
春日 晴姫
えらいえらい

KP
唐木はふらりとよろめいて座り込んだ。
唐木 奈々
「なに……」
KP
そして、その瞬間。
同時に、もうひとりの唐木の中から現れた蟲は、空間をばちりと一瞬、光らせた。
光に目がくらんだ瞬き。
目を開いた時には春日の目の前にその蟲はいた。
音もなく、蟲はあなたに襲いかかってくる。
春日 晴姫
「えっ……」
唐木 奈々
「かすがさん……」
KP
蟲はあなたのなかに抵抗もなく入り込んでしまった。
不思議と何も感じなかったが、その空を掴むような感覚が一層不安を掻き立てた。
春日 晴姫
わ~~~!!!
これが蟲かぁ~~~
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D3
春日 晴姫
1D100<=63 《正気度ロール》 (1D100<=63) > 39 > 成功
春日 晴姫
なんとなく成功する気がしました。
KP
ふらりと体が揺れ、意識が遠ざかっていく。

KP
気が付くとあなたは、空中に浮かんでいた。
視界の下には水面が広がっており、どうやらそれは、水に再度沈んだ皇津村であると気づく。
探索者は巨大な貝殻の上に力なく横たわっていた。
傍らには唐木、そして白髪にひげを蓄えた存在、皇津様がいる。
唐木の傷はきれいに治っていた。心なしか、少し様相が変わったようにも見えた。
KP
あなたはふと、思い出す。
意識を失うその一瞬前に、あなたが「割れた」ことを。
春日 晴姫
割れた……!?
KP
自分そっくりのそれは、怖気だつような笑みを浮かべた。
その姿は、あなたからべりべりと剥がれるように浮き上がってゆく。
あなた自身の顔で、それは飛び立っていった。
春日 晴姫
おぉ!?
春日 晴姫
「はわわ……」

唐木 奈々
「春日さん! 春日さん、気がついた。
良かった、本当に」
KP
泣き笑いであなたに抱きつく唐木は、あなたが知る感情豊かな少女だった。
KP
あなたは、不安を感じる。
あなたの心に穴が開いたように感じる。
その穴から少しずつ、何かが漏れていっているような気がしてならない。
春日 晴姫
「…………なんだろう、この。心に穴が開いた感じ……」
唐木 奈々
「心の穴? それって……
まさか、さっきの虫が、シャンが、今度は春日さんに?」
KP
「皇津村は元通り封印したが、おまえたちにとっては問題になるであろう状況がひとつ」
神は重々しく口を開いた。
春日 晴姫
神!?
KP
皇津様ね
KP
「穢れた虫シャンはその娘から離れ、唐木は元通りふたつからひとつになった。
しかしふたつに別れる方法を知ったシャンが、
今度はお前の夢見た[もうひとりのお前]を引きはがし、連れ去ったのだ」
KP
老人はあなたを見つめた。
KP
「お前は夢を失った。夢を失ったお前は、夢の中に旅立った[もうひとりのお前]を追うことはできない」
番井ニコ
「そんな、夢から連れ戻すことはできないのですか!」
KP
このままでは、あなたは先ほどの唐木のように感情を奪われてゆくことだろう。
春日 晴姫
えらいこっちゃ
メタ的に考えると奈々ちゃんだろうな~~~と思うんだけどなぁ。
KP
「私は遠くに在る。境界を越えるほどの完全な力を振るうことはできないのだ。
そこで、娘よ」
唐木 奈々
「わ、私!?」
KP
「お前が夢の世界に出向き、連れ戻してくるが良い」
春日 晴姫
ですよね
KP
ですよね。
唐木 奈々
「夢の世界に?」
KP
「そうだ。そこまで送ることはできる。
お前には【夢】が戻っている」
春日 晴姫
「送る……」
唐木 奈々
「わ、私にできることなら。
だって、春日さん、私を助けてくれたもの。
今度は私が助ける番、だよね!」
春日 晴姫
「奈々ちゃん……」奈々ちゃん……!
唐木 奈々
「うん、頑張ってくる。
もう一人の春日さん、連れ戻してくるよ」
KP
唐木は強く頷いた。


END-B:うたかた箱


春日 晴姫
シナリオが……読める……?(3話終わるまでは待とう)
KP
ああー、まあ読んでも問題ないかなと思いますよ。
◎報酬
KP
これ第三話冒頭にもPC用に似たような処理するから
まとめてやりたかったんだけどー、まあよし。
三話全然違う話になるし。
春日 晴姫
うーん。続けてやってもいいっちゃいいけど、ちょっと今日てっぺん越えるのは結構難しそうだな……
という感じです
KP
旅立つところまでやった方が綺麗なんだけど、ちょっと説明時間足りないかも知れないから。
KP
では本日はここまで。
春日 晴姫
はーい、ありがとうございました!
KP
次回から第三話、行くぜ、ドリームランド!(唐木だけ)
春日さんどうなるんでしょ。
ありがとうございました!

コメント By.KP
とうとうその地にたどり着く春日。
これで一件落着だ!?

プレイ日:2025年8月26日

作者名: 月刊かびや/かなむら

配布・販売サイト: 対の棲みか/中文版_成对的居所

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【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
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PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」



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