こちらには
『対の棲みか』
『地獄はやさしい』
ネタバレがあります。

佐倉の視点を追加しました。
このリプレイには、本シナリオのほか、『地獄はやさしい』『鱗の眼』のネタバレが含まれます。
本編見る!
KP
蜘蛛遭遇時の佐倉の《SANチェック》、1減らし忘れていたので減らしときます。
[ 佐倉 光 ] SAN : 58 → 57

KP
遺跡を出ると、そこは広大な平原だった。
病的で枯れかけた草に覆われ、暴かれたかのように無造作に開いた墓、崩れかけた墓石が並ぶ。
そこは死者の国だと佐倉は言う。
■佐倉視点
KP
死した都市の亡骸のなか存在し続けなければならない事への怨嗟と悲嘆を声にならぬ声に乗せ、腐りかけた死者が彷徨っている。
あなたが『仕事』で見るゾンビたちに似ているようにも思えるが、ここの者達はもっと生きていた頃の意思や思考力といったものを残しているように見えた。
佐倉 光
こんな死に方はごめんだな……

佐倉 光
「必要なのはここの土なんだ」
牧志 浩太
「死者の肉で作られた土、だったか」
どうしてか、近しいような気がしていた。きっとそれは錯覚で、錯覚であるべきなんだろう。……枯れかけているのが、きっと近しいのだ。
佐倉 光
「比喩だとしても嫌な字面だけど、リアルでそれか?」
牧志 浩太
「分からない。死ねない死者がうろついている、って話だったよな。死ねないのなら土には還らないんじゃないか」
佐倉 光
「ここの土、べちゃべちゃしてて酷い臭いだ。
深呼吸したら臭いに殺される……」
その声はくぐもっていた。
「まさか動く死人から肉剥ぎ取れってんじゃないだろうな!?」
■佐倉視点
佐倉 光
意思が残ってる奴からそんなことしようと思ったら、絶対全力で抵抗されるんじゃないか。

牧志 浩太
「それは力仕事だな。動く死人って、映画なんかだと襲ってくるけど、どんな感じだ? 近くにいるのか?」
佐倉 光
「あんまり観察したくない……
なんつーか、ゾンビちゃんだのワーカーホリックだの見慣れたつもりだったのに、ここの奴らなんかダイレクトにクるもんがある。
まあでも……ゾンビっちゃあゾンビだから、そこまで怖くは、ないけどな……」
牧志 浩太
そういえばゾンビは見た事があるんですよね、何度も。
佐倉 光
「色々いるぞ。目玉飛び出てんのとか、足折れてるのに平気で動いてる奴とか。どいつもこいつも『殺してくれ』的な声上げてんのが嫌な感じだ」
彼らにとっての救いは、完全に腐敗して崩れ落ちる事らしい。
牧志 浩太
「……」その言葉を聞いて、少しだけ黙った。
「死ぬ、死ねない、か。死にぞこない、とでも言うのかな」
佐倉 光
「……あー。
お前は生きてるだろ?」
■佐倉視点
佐倉 光
さっきの言葉がどうしても気になって、つい反射的に反応してしまった。

牧志 浩太
「多分」
佐倉 光
「タブンじゃねぇよ生きてんだよ!」
牧志 浩太
「ごめん。あまり実感はない。さっきから近しいという気がしている、これは錯覚だな?」
佐倉 光
「悪魔なんかじゃねぇから安心しろ! 前にアナライズしたときも普通の人間だった!」
佐倉 光
ひょっとして、と思ってこっそりアナライズはしちゃった事がある。
牧志 浩太
最初は「悪魔では??」ってなってましたもんね。
牧志 浩太
数度、ゆっくりと手を閉じて、開いて。
「そうか、俺はここにはいない……」
■佐倉視点
佐倉 光
駄目だ、ここにいると碌な話題にもならないし気が滅入る。さっさと終わらせよう。

佐倉 光
「あーもう、さっさと片付けよう。
こいつらから肉むしるの、俺の体力気力全部無理無理だぞそんなの……っつかミリも触りたくねぇ」
一縷の望みをかけて本を読み始める。
牧志 浩太
「そうだな。それに、さっき言った通り、死ねないのなら土には還らないと思う。何か別のものなんじゃないか」

牧志 浩太
牧志くんと波照間の口調が混ざって、結果として紅さんみたいになってる。
佐倉 光
なるほど紅さんってこうやって生まれたんだなぁ。
牧志 浩太
なるほどなぁ。二人からできていたのか。

佐倉 光
「あー、普通に土でいいみたいだな! 良かった! えーと? 最も穢れた土の? 灰色の部分を……」
牧志 浩太
「……佐倉さん?」
佐倉 光
「ボロボロ体一部落としながら歩いている奴もいるから、普通に屍肉も混ざってんぞここの土。
思ったんだけど、蜜酒って飲まなきゃいけないわけじゃないよな……」
牧志 浩太
「塗って使う、って書いてあったな」
佐倉 光
「ならよし。覚悟を決めよう」

KP
☆▶〈地質学〉〈博物学〉〈医学〉
佐倉 光
どれも初期値だよ畜生。
CCB<=10 〈博物学〉 (1D100<=10) > 57 > 失敗
牧志 浩太
CCB<=10 〈博物学〉 (1D100<=10) > 43 > 失敗
むりぃ。
牧志 浩太
〈博物学〉結構出てくるから最初にダオロスボーナスしとけばよかったか、とも思ったんですが、ここで使っちゃうのも怖いんだよなぁ
佐倉 光
まあ生半可な数値足してってのも勿体ないしね。
牧志 浩太
なんですよネー。

■佐倉視点
KP
どれが使える土なのかさっぱり分からない。ある程度の量それらしいものを採取して、その中から比較的役立ちそうなところを選ぶしかないだろう。
残念ながら、土をすくう道具などないわけだが……
佐倉 光
素手でここの土は触りたくない。病気になるぞこんなの。そのへんに骨とか落ちていないか?
KP
落ちてはいるが……付着した腐肉がなんとなくもぞもぞと動いている。
佐倉 光
最悪すぎる。けどまあ素手よりは少しはマシか? 悪いけど使わせてもらう。
KP
直接手で掘り起こすよりはマシとはいえ、やはり酷い臭気の蠢く土はあなたの爪の間に入り込んで爪と肉の隙間でじわりじわりと動いた。
佐倉 光
腐った肉がまだ生きているってのか? クソ過ぎる。

KP
では、あなたの耳には佐倉が悪態をつきながら悪戦苦闘する様子が聞こえてくるだろう。
全身灰色の泥まみれになっているのが目に見えるようだ。
牧志 浩太
「大変そうだ。……そっちへ行ければよかったんだけどな」
佐倉 光
「爪の間最悪……
なにこれ拷問か?」
牧志 浩太
「終わったら、前みたいに風呂にでも行こう」
佐倉 光
「そうしたいな……うぇ」
牧志 浩太
平坦で起伏のない声が、ふとそんなことを言ってくる。
佐倉 光
「風呂か、あの事件の時も大概酷い目に遭ったな」
牧志 浩太
「唾だらけだったな。あの時、猫の中身が佐倉さんだって気づけて……、」ふと、視線を彷徨わせた。記憶の中から、ふさわしいものを探してくる。
「よかった」
口元をぎこちなく上げて微笑む。
佐倉 光
「……」
■佐倉視点
佐倉 光
その様子に、一瞬何も考えられなくなった。
牧志にこんな事をさせている蟲に怒りがわく。
だが同時に、誰かに腹を立てていると、思った。

牧志 浩太
「佐倉さん?」
すっ、と波が引くように笑顔が消え、無表情に戻る。
佐倉 光
「そうだな、気づけてもらえて良かったよ。
あんときはほんと、もう少しで引っ掻いてやるところだった」
牧志 浩太
「それは困るな。そうなっていたら、俺はきっと後悔していた」
佐倉 光
「きっと俺もな」
牧志 浩太
「佐倉さんもか。
言い方としては変だが、それは、きっと嬉しいな」
佐倉 光
「そうか、はは。
俺も嬉しい」
KP
その声は少し震えていた。
■佐倉視点
佐倉 光
明るく話すのが辛くなってきていた。
どうして牧志がこんな目に遭わなければならない。
決まっている、あの時俺が呼んだからだ。俺が巻き込んだからだ。俺の側にいたからだ。
波照間さんに偉そうに言った奴がこのざまだ。
力を借りたい、と思った。
それは、確かな事だ……これは俺が引き起こした事だ。
牧志に声をかけなければどうなってた?
最悪世界が滅んだ。良くても俺はもっていかれていた。選択肢など最初からなかった。
過去は変わらない。後悔しても意味などない。

牧志 浩太
「うん。そうだと思う」
KP
げほげほと中身が出そうな咳をしながら、なんとかかんとか必要な土を探し出した頃には随分と時間が経過していた。
■佐倉視点
佐倉 光
持っていた骨を、『手伝い』に感謝しつつ埋めよう。せめてさっさと土に還れよ。ここの土じゃ嫌かも知れないけど。

佐倉 光
「よし、瓶の中身が泡立って金色になった。
あとは醸造の呪文を……」
牧志 浩太
どこかの酔っ払い「なんさその魅力的な呪文?」
佐倉 光
一週間かかる醸造が一瞬で終わる素敵な呪文だよ
牧志 浩太
「……佐倉さん?」途切れた言葉に、確かめるように呼びかける。
KP
佐倉がゴソゴソと紙を取り出し始めたとき。
彼の体が緊張に硬くなった。
■佐倉視点
KP
なにかが視界の端で素早く動いた。それは素早く足を動かして歩く、卵型の体に九本の足を持つまだらな赤の化け物だ。
水かきのついた足先は赤く染まり、血の中を歩いて来たかのように鮮やかだ。
コウモリの顔のようにも見える頭には目がついておらず、大きな二本の耳が特徴的だ。
地誌を読んでいたあなたは、これが音と臭いで腐肉を探して食う化け物である事を思い出す。
佐倉 光
腐肉くらいなら生きているものに興味はないかも知れないが……腐臭で臭いを誤魔化すために這って移動しよう。嫌だけど。

牧志 浩太
「何か、出たんだな」虚ろになりかけている肉体が緊張で強張る感覚を、覚えた。
佐倉 光
「……」
無言で頷く。
KP
臭気がみっしりと層になっているような土に伏せ、じりじりと動く。
牧志 浩太
伝わってくる感覚に意識を巡らせ、音に耳を澄ませる。迫っているのは何で、何処からだ。
KP
呼吸することすら最低限に、佐倉は喉の奥をうっうっと詰まらせながら少しずつ少しずつ移動する。
あなたの耳には、粘性のものを踏み分ける多数の足の音が聞こえるだろう。
突如、『声』が聞こえた。
意思も心も感じさせない、甲高い笑い声。
最初は含み笑いに始まり、単調にその音圧を上げる。
■佐倉視点
KP
表情も感情もないままに化け物が笑っていた。単調な笑い声は精神を苛む。聞いているだけで目眩がしてくる。
佐倉 光
これがこいつの鳴き声なのか?

牧志 浩太
「……何だ?」笑っているくせに、それは虚ろだと感じさせた。まるで、洞窟を抜ける風の音みたいだ。
KP
佐倉はたまらず両耳を押さえた。
あなたには見えないが、佐倉の両目はぎょろぎょろと動き、何か異様なものを目撃してしまっているのが分かった。

KP
[佐倉]《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D8
[牧志]《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D3
牧志 浩太
CCB<=46 《SANチェック》 (1D100<=46) > 33 > 成功
佐倉 光
CCB<=57 《SANチェック》 (1D100<=57) > 18 > 成功
セーフ!

牧志 浩太
嫌悪も恐怖も、自分のものとしては完全に途絶えてしまっていた。記憶の中の感情を思い出すように、彼の動揺を感じ取る。
平坦な声で、ただ呼びかけた。
「佐倉さん。佐倉さん、何が出た。何があった」
佐倉 光
一瞬、誰の声なのか分からなかった。波照間さんの声に似ているような気もした。
だが、繋がっている以上、牧志だ。牧志の筈なのだ。
おそらく、自己が揺るぐ事で、こちらに伝わるイメージも不安定になっているのだろう。
それが意味するところを思い、動揺を押し隠す。
「馬鹿笑いする……なんだあれ……悪夢だ」
(気持ちは有り難いけど、割と誰なのか良くわからない声で呼ばれ続けるのも怖いぞ……)
牧志 浩太
呟くような佐倉さんの声が聞こえた気がした。気がした、だけかもしれない。
「あー……、すまない。ごめん」困ったように謝る声がその後に続く。
不安定になっている、という自覚はなかった。むしろ落ち着いている気すらする。その凪が虚ろになってしまっているせいだというのは分かるから、それがいけないのだろう。
「それは、そうだな」
佐倉 光
「え……」(また聞こえてた?)
(考えた事が口から漏れる癖、最近出てなかったんだけどな)
KP
心繋がっちゃってるから、聞こえるときは聞こえちゃうかもねぇ。
牧志 浩太
「ああ、そうじゃない。声にはなっていないと思う、大丈夫だ。繋がっているから、たまに聞こえるんだろう。
こちらが虚ろになってしまっているのもあるな。そのせいで聞こえやすくなっている」
佐倉 光
(便利っちゃあ便利だけど、迂闊な事考えられねぇじゃねーか)
KP
緊張の糸が切れたのか、佐倉が咳き込み始める。
■佐倉視点
KP
化け物が耳を回してこちらに向けた。シャカシャカと足を動かしてこちらへと近寄ってくる。
距離はかなり離していたものの、あの化け物の足は驚くほどに早い。

佐倉 光
「やっべ!」
KP
佐倉の足が地面でもがく。
牧志 浩太
「すまない、邪魔してしまった。……少し黙る」僅かな躊躇いの後、そんな声。
佐倉 光
「もうこうなっちゃ同じだ、逃げられるよう祈ってくれよっ」
■佐倉視点
佐倉 光
近くの墓石を蹴って飛び上がる。
KP
化け物の足があなたに触れそうな所だったが、辛うじてかわす。そしてあなたが蹴った墓石がぐらついて倒れ、化け物に倒れかかった。
ケガを負わせたりするのは無理そうだが、最低限の撹乱にはなっただろう。

KP
佐倉の足がようやっと何か硬い物を蹴飛ばして、体が宙に浮く。
牧志 浩太
「分かった、ごめん。邪魔したな」
その声を最後に、無意識にか、本当に祈るように息を詰めていた。
KP
下の方からがらんがらんと何かが倒れる音がする。
佐倉 光
「っしゃ! ざまぁ!」
KP
短い声とともに猛スピードで飛び出してゆく。
ラッキー!
牧志 浩太
佐倉くんカッコイイ!!
佐倉 光
ダイス目が良かったからね!
失敗してたらもっと大変な目に遭ってたんじゃないかな?
牧志 浩太
SANチェック》ダブル成功はとてもナイス
佐倉 光
噛まれてたら大変……
牧志 浩太
噛まれてたら大変なことになってしまう……
どうなっちゃうんでしたっけ噛まれたら
佐倉 光
ワムプ。噛まれると天然痘だの腸チフスだの、ヤバめの病気にかかります。
牧志 浩太
嫌すぎるぅ。
佐倉 光
現代人なら狂犬病とかだったら大変な事だな。
牧志 浩太
リアルにしんどいバッドエンドを迎えてしまう

佐倉 光
「……ふー、あっぶねぇ」
牧志 浩太
「……よかった。ごめん、俺が邪魔したからだな」ふ、と。詰めていた息が緩むように吐かれたのは、確かに安堵の溜息のように聞こえた。
佐倉 光
「あー、説明不足でごめんな。なんて言ったらいいか……
蜘蛛となんか動物こねてくっつけて、悪魔かけ合わせたみたいなやつがひたすら笑ってた。
クセーわ汚ねーわで、捕まるとまずそうだったからさ」
牧志 浩太
「それで、隠れていたんだな」
佐倉 光
「全身ドロッドロだよもう……
落ち着ける場所に降りたら早く醸造の魔法使おう。早く完成させないと」
KP
佐倉の声は大分明るくなっている。
牧志 浩太
「ああ、そうだな。あいつのこともそうだが、また何かに遭っても困る」
佐倉 光
「あいつの方は進んでなきゃいいな、そうしたら先回りできるぜ!」
牧志 浩太
「そうだな、それはいい」佐倉のそれにつられるように、少し笑みを浮かべた。
「そうであることを祈ろう」
KP
佐倉は明るく笑いながらも、スピードを更に上げる。
臭気漂う陸地を飛び越えてゆく。
佐倉 光
「そうだ、ここまで来てんだ、俺たちが勝つ」
牧志 浩太
「ああ。それがいい」
佐倉の感情に沿わせるように声を出していると、押し上げられるような力を僅かに感じることができた。これは、きっと、いいことだ。
シーンが行方不明
KP
あれっ……作ったはずの記憶が飛んでる
牧志 浩太
なにぃ
それはとても勿体ない 作り直して下さるなら時間とりますよ
KP
なんか後半立て続けになっちゃうけど、二連続で記憶ねじ込むか。
牧志 浩太
はーい それはそれで怒涛の展開ですしね
KP
じゃあちょっとシーン変更もたついちゃうけど

牧志 浩太
口元に指をやる。微かに、微かに口角が上がっているのを感じ取れた。
KP
ふと……あなたの鼻に土の香りが漂った。


【遠い記憶】バス


体に響く振動はあなたに僅かな眠気をもたらしている。

KP
確認! 牧志君誰とバスに乗っていたか決まっていないんだっけ。
牧志 浩太
ないはず!
この時点ではそこにGOをGOすることはまだ思いついていなかったから、未定のはずです。
誰と乗ってたかは捏造しちゃって大丈夫なやつですか?
KP
もちろんガンガン盛っちゃってください。
牧志が乗っていたバス……詳細は省くが、牧志以外は死亡している。『地獄はやさしい』のエピソード。

牧志 浩太
「ん……、」
規則的な振動に寝入りそうになっては、ちょっとした揺れやらでまた目を覚ます。そんなことを繰り返していた。
辺りには誰かのざわめき。窓の外の風景は単調で、余計に眠気を誘う。
KP
窓の外には山が広がっている。もうすぐ都市部に入ろうという所だ。
あなたの今回の小旅行は実り多きものだっただろうか。
牧志 浩太
座席にもたれてうつらうつらとしながら、半分夢の中で今回の旅行のことを思い出していた。入ったばかりの小さなサークルの、数人だけの先輩達との合宿という名の旅行。紅葉に染まる山の中でバーベキューやら飯盒炊爨やらをして、それから……、なんだったか、眠気のせいで記憶はぼんやりとしている。
牧志 浩太
これたぶん生還者が牧志くんしかいないので、サークルごと消えましたね。>小さなサークル
KP
先輩……
あんなことになってあんなことに……
KP
「面白い奴だなぁ」と随分言われた。
あなたは随分と可愛がられ、優しくしてもらったり、ちょっと悪戯心に満ちすぎた歓待も受けた。
「今度来たときはもっと面白い所を案内してやる」なんて含み笑いで言われた。
牧志 浩太
思い出せば心が温まる。着いてすぐの盛大なドッキリを見破ってしまって、ちょっと気まずくなりつつも余計に可愛がられたりした。
それよりも、少し格好いい女の先輩が一緒にいて、そっちの方にドキドキしたっけ。もちろん彼氏はいたから、どうっていうことはないんだけど。
KP
ううっ、いい旅行だったんだなぁ……
牧志 浩太
【INT】18/心理学76相手にドッキリかましたらかなりの確率で見破られそうな気がしました。
KP
先輩「次は絶対引っかけてやる!」って悔しがってましたよ?
牧志 浩太
そんなことをとりとめもなく思い出しながら、心地よい疲れに身をあずけていた。
KP
暖かな空気の中、あなたは微かに歌声のようなものを聞いた気がした。
牧志 浩太
「ん……、」 ふと、歌声を聴いた気がした。そういえばカラオケ大会も楽しかったな……。
先輩達の「三日かけて準備したんだぞお前ー! 絶対引っかけてやるからな!」なんて悔しそうな顔だとか、そんなことがうつらうつらと頭の中を巡って。
KP
『その時のあなた』に、その歌が持つ意味も、それがもたらす運命も、分かるはずがなかった。
あなたのほぼ全てを破壊し、奪い去ったあの『事故』の瞬間。
轟音と、悲鳴は、白い霧に消える。
牧志 浩太
全てが白い闇に飲み込まれていった。
■佐倉視点
KP
あなたはぼんやりとだが、バスにうとうとしながら座っている牧志を見る。
彼はある程度親しい人とこのバスに乗っていたようだ。
だがその感覚はどこか遠く冷たく、死の気配を感じさせた。
このバスには未来がなかった。あなたはそんなことを感じるだろう。

KP
あなたの耳元で、佐倉が息を呑んだ気配がした。



【遠い記憶】別れ


枯れた植物が風に吹かれてかさかさと鳴る。
誰かの手に触れ、ひんやりと冷たいその感覚を信じ切れず、あなたは声を上げる。

温かかった。
大きかった。
導いてくれていた。
それはあなたにとって、天空に輝く星にも等しかった。

今はただ、冷たい沈黙があるばかり。
KP
誰だろうこれ(無責任)
死の香りに死のイメージが、更に連鎖して死のイメージが引きずられた感じです。
牧志 浩太
なるほどなぁ……
どちらも別れの記憶ですもんね。
牧志 浩太
ふと、すべての場面が転換する。 ──静寂。
空を、見上げていた。
どうしていいか分からないまま、ただ、空を、見上げていた。
KP
雨が糸のように降り注いでいた。
牧志 浩太
糸のように降り注ぐ雨がその手を余計に冷やしてしまう気がして、冷たさにも構わず覆いかぶさった。
KP
その手は動かなかったが、今も尚大きかった。
牧志 浩太
ただ、どうしていいか分からなかった。
その手がいつか動かなくなることなんて、一度だって、考えたことがなかった。
KP
その時のあなたの【哀しみ】が今のあなたに満ちる。
牧志 浩太
それが哀しみという感情だったと、きっとあの時は分からなかった。
分からなくて、ただ胸が痛くて痛くて、どうして冷えてしまうのか分からなくて、覆いかぶさったまま泣きじゃくっていたのだ。
KP
誰かの手が、あなたの手を握っていた。
牧志 浩太
小さな妹の温かい手が、俺の手を握っていた気がした。力強い弟の手が、僕の手を握ってくれていた気がした。その温かさに縋りながら、冷たくなっていく人の名を呼んで、どうしていいか分からずに、ただただ泣きじゃくっていた。
牧志 浩太
A: 記憶がごちゃごちゃになっているようです
記憶自体は牧志くんの記憶のつもりですが、当人がわかんなくなっちゃってる。
KP
なるほど。
牧志 浩太
泣いていた。

ずっと波の音がしていた気がする。芯の底まで冷えるほどの冷たい冬の中、死んだ人は海の果てに行くのだと、そんなお話を思い出していた。
泣いていた。

白く染まる世界の中、ずっと、誰かを送る葬列の音を聞きながら、ずっと泣いていた。
何度も何度も本を読んでとせがんだ。
そのひとが作業机に向かう姿を、ずっとずっと飽きずに見ていた。
ただ僕にとってその人の存在が大きかったのだと、今ならわかる。
きっと夢のはじまりなんて、そんなものだった。

KP
憧れから始まったんだねぇ
牧志 浩太
ニャンコは白い方が出てくると思います。さっきユキちゃんが出てきたので、そこだけちょっと記憶が確かになってる。
KP
ん、それKPがやっちゃっていいのかな。
牧志 浩太
ぜひ。>KPが

KP
優しい猫の鳴き声がした。
猫はずっとその人から離れなかった。
牧志 浩太
「ユキ……、」漏らした声が、少しだけ手元を照らしてくれた。
「ユキも、……すきだったもんな」自分の声が白い湯気をつくるのが、少しだけ明るくなった視界の中に見えた。
KP
猫はあなたの声に顔を上げ、弱々しく鳴いた。
牧志 浩太
灯火のような明かりに身を寄せながら、
それでようやく、その人の名前をちゃんと呼べた。
KP
ユキはゆっくりとあなたの横に座り、哀しみを分かち合うようにじっとその人を見つめていた。
その尾だけが物言いたげにゆっくりと揺れていた。
牧志 浩太
「浩一郎、じいちゃん。
さよなら」
KP
白い霧が、優しくあなたの記憶を覆ってゆく。
牧志 浩太
自分の肺の中の温かい空気を全部吐き出して、白い湯気を、その人がきっと行く天の上に送った。
KP
白い、白い霧が、呼気が、視界を埋め尽くし……
KP
悲しい……
牧志 浩太
ユキちゃんのおかげで最後になんとかちゃんと思い出せた感じですね。
別れの記憶2連続、悲しい。
■佐倉視点
KP
死の都市を抜け、海岸までやって来た。ここは作り物めいた鮮やかな緑に覆われている。
どうやらここは陸全体が疑似餌のように海岸に偽りの緑を見せているようだ。
だが、内陸ほどではないとは言え臭気はやはり耐え難い。
とはいえ空は随分と明るくなっており、海は美しい。
佐倉 光
手早く海岸で肉片とか泥とか流して醸造を始めよう。
汚れが取れないようならそのへんに生えてる草木とか使って簡単にそぎ落とす。
KP
草木は見た目ばかりが鮮やかで、触れるとかさかさとしていた。
佐倉 光
ある程度のところで諦めよう。しゃーねぇ。
KP
あなたが汚れを洗い流していると、牧志から強い喪失感が伝わってきた。
強く信頼している誰かを永遠に失ってしまった、というような。
佐倉 光
さっきから死のイメージばかりなのは、ここだからなのか、それとも牧志自身が死に近いからなのか……

高空を渡る風の音と、岸壁にぶつかって砕ける穏やかな波の音がする。
音ばかりは爽やかな草木のぶつかる音。
ここは随分と明るいようだ。
佐倉の緊張も僅かに緩んでいる。

だが耐えがたい臭気が隠しようもなく立ち上ってきている。
牧志 浩太
無表情のままの牧志の頬を、涙がひとすじ伝っていた。
ペンを走らせる音がする。
佐倉 光
「そうか……」
KP
思い出したらしい事を、喜べばいいのか。
哀しみに寄り添えばいいのか。
佐倉はどちらもできずにただ一言呟いた。
牧志 浩太
「見えていたのか」
平坦な声が、少し震えていた。
佐倉 光
「見えていたわけじゃねぇんだ……
けど、なんとなく、お前が何を見たのか、分かった気がするんだ。
どうしてだろうな……」
牧志 浩太
「そうか。伝わったのかもしれないな。
あの名前はやっぱり、俺の名前じゃなかった。どうしてだろうな、こうなってから偶に何かを思い出している。上書きされた記憶は、存在しない筈なのに。
いいことなのかどうか、自信はない。けど、俺は嫌がりはしないと思う」
佐倉 光
「ああ、きっと、それくらい大事な記憶だったってことだろ。
上書きされようが、ゴチャゴチャになろうが、忘れたくない事だったんだ」
牧志 浩太
「大事な、記憶か。……納得が行くな。今もまだ胸が痛い気がする。そうだな、きっと、そうだ。
俺は、それを忘れたくなかった」カチャ、と微かな音。動かすのも億劫なほど重い腕をテーブルに伸ばして、冷たい金属の棒か何かを手に取る。
「忘れたくなかった筈なのに、忘れていた」
■佐倉視点
佐倉 光
あの工具か。理由は分からないが大事な物だと言っていたな。

佐倉 光
「大事にしまっといたんだろ、きっと……
ちょっと奥にしまいすぎてただけだ」
牧志 浩太
「うっ……、」棚に縋りつきながら、何かを探しているようだった。何かに手をかけ、手に取ろうとして床にぶちまける。
佐倉 光
もはや照らし合わせた記憶と理屈で理解するしかない。
そんな牧志を感じるのが、得体の知れぬ感情を呼び起こし、
どうしようもなく胸を締め付けた。
無理をするな、という言葉は口には出さなかった。
おそらく今の彼にとって必要な事だ。
牧志 浩太
床の上のそれを這うようにして手に取り、微かに、キュッ、という軋み音。何かを書いているらしかった。
力が入らず震える指で、片手で支えた工具にそれを押しつけて、一文字、一文字。
……工具に書かれていた名前を書き直したらしい。
それを終えると、少しほっとしたような息を吐いて、ベッドの上に戻った。
■佐倉視点
佐倉 光
醸造の魔法を使用する。宝石四つを四方に並べ、瓶を中央に。
KP
では、呪文を唱え力が満ちると同時に、宝石は一つまた一つと色を失って、亀裂を生じる。
時間を早回しにするように、瓶の中で色と泡がめまぐるしく動く。
やがてそれが落ち着いたときには、黄金に輝く透明な液体が完成していた。
佐倉 光
花の汁の青がベースで、どう考えても暖色系統はいってない材料突っ込んだのに、どうして金色になるのかわけわからん。

KP
ぱきん、と何かが砕ける音がする。
佐倉 光
「……よし、こっちも完成だ」
KP
佐倉は目の前に置いていたらしい瓶を手に取る。
牧志 浩太
「そうか、……よかった。これからだな、佐倉さん」
意識を明るくしようとしてか、コップを引き寄せて麦茶を一杯飲んだ。
佐倉 光
「宇宙行きの特急券、ゲットだぜ! ってな」
牧志 浩太
「ああ。ようやく、だな」
佐倉 光
「宇宙? こんなんでマジで行けるのか?」
KP
ちゃぷちゃぷ、と液体が瓶にぶつかる音がする。
牧志 浩太
「分からないが、行けなかったらそこでお終いだ。行けるということにするしかないな」
佐倉 光
「そりゃそうだな。迷ったり悩んでる時間もなければ意味もねぇ」
牧志 浩太
「ああ、そうだ」
佐倉 光
「生身で宇宙一番乗りはいただきだ」
KP
佐倉は完成した蜂蜜酒をサンダルに垂らしかけながら、祈り始めた。
牧志 浩太
「佐倉さん。俺達は、行けるな?」
佐倉 光
「行ける行ける! 宇宙の果てだって余裕!」
牧志 浩太
「そうか、ならいい。行こう、一緒に」
佐倉 光
「ああ、行こうぜ!」
KP
彼の足が偽りの緑を蹴って駆け始める。
牧志 浩太
──もはや意志も薄れかけていた。でも、記憶はまだ、きちんとここにある。
だから、分かるのだ。

俺なら/僕なら、きっとそう望む。
KP
一歩一歩に力を込め、風を裂き、彼方へ彼方へと進む意思。
あなたは一瞬、果てなき蒼穹と紺碧の海を見た、気がした。
佐倉の足が岩場を蹴ってその体を海上へと押し進める。
その背に翼があるかのように軽やかに。
牧志 浩太
──海の果てには、死者の国があると人は言う。
それなら死さえも飛び越えて、分捕ってくるのだ。

光を。



【歪む視界】失われる境界


その瞬間、境界が失せた。

あなたは【もうひとりのあなた】であり、
ドリームランドに立っている。

【もうひとりのあなた】は同時に
あなたの部屋に座り込んでいる。

感覚は薄く、遠くなると同時に、張り詰め、どこまでも鋭敏になってゆく。

あなたは【彼】だ。【彼の一部】だ。
分かたれたものが引かれあい、
不安定な姿から完全なる物に戻るに過ぎない。

わめき出したくなるほどの恐怖と、
歌い出したくなるほどの歓喜が、
ただ【あなた】の唇をわななかせた。
牧志 浩太
……ふ、と。全ての意志が、その一瞬消え失せた気がした。
俺は何を望んでいただろうか。
僕は何を望んでいただろうか。
分からない?
いや、分かる。

行かなければ。みもとに。
追加した
KP
早速の新表情!!
さっきからちょこちょこ使われてたけど!
牧志 浩太
新表情さっそく使わせて頂いております!
KP
今日作って良かった!
牧志 浩太
ですねー! ありがとうございます!

KP
ただ、あなたの心に満ちる暴力性は、どうしても異質だった。
それは本当にあなたのものだっただろうか?
牧志 浩太
歪な笑みが口元に浮かんだ。
行かなくては、みもとへ。

どうしてか浮かぶ笑みが歪なのが、少しだけ不思議だった。
どうして、この唇はわななくのだろう?
どうして、他に望みなどないはずなのに、唇はねじれ、歪むのだろう?
まるで、何か違うものがあるようじゃないか。
■佐倉視点
KP
突如牧志が消えた。あなたはそう感じるだろう。
相変わらず心は繋がっているのに、存在が感じられない。いや……変じているのか。
佐倉 光
ここまできてとられてたまるか。
牧志の名前を呼ぶ。
KP
声は返らない。
佐倉 光
どうせ海の上だ、何かにぶつかったりはしないだろう。飛びながら目を閉じて集中する。最初に牧志と意識を繋いだときのように、手を繋ぐ感覚をイメージしつつ、名前を呼ぶ。
KP
手に触れるものはなく、声は虚空に拡散してゆく。

KP
誰かが呼んでいる。
取るに足らないものが呼んでいる。
あなたの意識に触るその声は、ほとんど意味を成さない。
牧志 浩太
何かが呼んでいる。
羽虫のような小さな音。
鬱陶しく感じて手を振る。
そんなもの無視してしまえばいいはずが、どうしても意識に障って不快だった。
KP
あなたは神の御許へと向かうべく、ドリームランド東部、ユスの修道院から出発し、ハズス=クレグの魔女スカアを訪ねた。
スカアに人間から得た神の叡智を共有し、そのかわりに協力を仰いだ。
ユスの修道院でアザトースの種子を移植した薬草を、スカアのもとで菌と土を手に入れた。
その後、禁断の地で火を、夜なる谷で闇を手に入れた。
牧志 浩太
すべては順調だ。
KP
現在はハズス=クレグに戻り、スカアの協力のもと、【黄金の蜂蜜酒】を塗った小舟で宇宙へ旅立とうとしている。
もうすぐそこだ、あなたが望んだものに手が届く。
牧志 浩太
わたしはここにいる。
わたしの望みに、もうすぐ手が届くのだ。
■佐倉視点
KP
あなたは集中した意識の向こうに牧志の姿を見た。
だが牧志はすでに牧志ではなかった。
佐倉 光
かまわず手を伸ばす。
KP
届かない。
佐倉 光
できる限り近づけるよう、さらに集中。
KP
つま先が波に触れる。

KP
誰かが呼んでいる。
誰かが叫んでいる。
誰かが訴えている。
執拗に、五月蠅く、呼びかけ続けている。
牧志 浩太
煩い。数度手を振る。奇妙に鬱陶しいその羽虫を叩き落とそうと手を振る。
■佐倉視点
KP
どんな形であれ相手がこちらを意識した。途端、あなたの手が牧志の手を掴む。
繋がった、とたんにあなたは覚えのある不快感と強烈な攻撃性を見るだろう。
彼は牧志の姿をした、シャンだ。
佐倉 光
触れたならいける。ひたすらに呼びかけ続ける。

KP
その手を誰かが掴んだ。
牧志 浩太
そちらを振り向く。
佐倉 光
「……! !」
KP
人間が喚いていた。
喉をからして叫んでいた。
顔は醜く歪んでいる。
無視し続けているのに、いっこうに諦める様子がない……
ぐっ、と手が引かれた。
牧志 浩太
鬱陶しい。鬱陶しくて堪らない。魂を満たす暴力性の全てがそちらへ向き―――。

KP
おっ、殴る?
牧志 浩太
おっ殴ってOK?
KP
いいよ!
魂で殴り合おうか。

牧志 浩太
それを止めようと殴りつけた。
子供が癇癪を起すような殴り方だった。
止めなければ。鬱陶しい。それを止めたい。止めろ。静かになれ。
歪な笑みを浮かべたまま、唇を震わせながら、殴る。
何かが魂の奥で叫んでいた。鬱陶しい。己の内で何かが叫んでいる。鬱陶しい。
■佐倉視点
KP
シャンの拳があなたに叩きつけられる。あなたの魂そのものがえぐられたかという衝撃に、あなたは悲鳴を上げる。
実体ではないとはいえ、攻撃の意思を受け続ければ精神が傷つくだろう。精神が死ねば肉体も死を迎えるだろう。なにしろあなたは海の上を飛んでいるのだ。
佐倉 光
あの日牧志を呼んだ俺の責任だ。俺が何とかするしかない。
しかし、もっと俺が強かったら、せめてあの理想の俺くらい強かったら、こいつをぶちのめせただろうか。

KP
そいつは弱い。なにしろただの人間だ。
あなたの振るう拳を避ける技術もない。
あなたに反撃できる力もない。
そいつは一度悲鳴を上げた。
牧志 浩太
それの悲鳴がなぜか痛みを呼び起こした。鬱陶しい。
■佐倉視点
KP
あなたは、理想の姿の力を借りる事ができるだろう。だがそれは、現実に持ち出せば、あなたに理想そのものを実現できるかも知れない力だ。
佐倉 光
それだけの物なら、多少無茶は効くだろう。
俺の理想の力がどれだけ強いか見てやる。
KP
あなたは力を願う。

KP
砕ける。潰れる。折れる。
それでもそれは耳障りな声を上げ続ける。
■佐倉視点
KP
あなたは、強靱な肉体と精神力で、暴力に耐える事ができる。
だがそう長い時間ではないだろう。
なにしろ相手は遠慮も呵責も一切なく、殺す気で殴りつけてくるのだ。
牧志の顔で。牧志の腕で。
佐倉 光
そこに牧志の心なんかないだろう。あれは牧志ではない。
シャンはぶち殺してやりたいが、牧志の体は殴りたくない。
あまりキャラじゃないが、耐えつつ呼びかけ続けるしかない。
KP
この空間では意志の強さこそが力だ。
さて、純粋な殺意を前にどの程度耐えられるだろうか。
佐倉 光
ここで退いたら意味がない事くらいは分かっている。
俺は後悔を抱えて生きられるほど強くはない。

牧志 浩太
鬱陶しい。止まれ。静かになれ。わたしは行くのだ、みもとへ。
鬱陶しい。鬱陶しい。己の中で何かが叫んでいる。鬱陶しい。
佐倉 光
「なあぁ、返せよぉ!
俺の友達なんだぞ。
お前のじゃない!」
牧志 浩太
鬱陶しい。その鬱陶しい声は胸に耐えがたい痛みを呼び起こす。己の中で何かが激しく蠢いている。鬱陶しい。黙れ。それの喉をめがけて蹴る。
KP
かは、と息を漏らす。
潰れたはずの喉から叫び声が上がる。
佐倉 光
「勝手に連れてくんじゃねぇよ。返せよ!」
牧志 浩太
その様子に笑いがこみ上げる。声など放てないよう、それの顔を踏みつける。
それなのに声が聞こえる。
声が、聞こえる。
KP
拳があなたの足に当たる。
弱々しすぎて悲しくなるほどだ。
牧志 浩太
軽く蹴り飛ばす。
■佐倉視点
佐倉 光
牧志の奴、見てるのかな……あのお人好しが、俺にこんな事をさせられたなんて知ったら……
考えたくもないな。

佐倉 光
「おい、クソ野郎……許さねぇぞ。
牧志にこんなことさせて、ただで済むと思うなよ?」
KP
潰したはずの顔が笑う。
牧志 浩太
蹴り上げ、蹴り落とし、どうしてか声が止まらない。己の中で激しく何かが蠢いていた。拳を顔めがけて突き入れる。全体重をかけて粉砕する。
佐倉 光
「お前らほぼ繋がってんだな。それなら、お前の居場所なんて……
バレバレだってんだよ」
粉砕
KP
殴り合ってなかった。ひたすらボコボコにされた!
牧志 浩太
遠慮なくボコボコにしてしまった!
これ佐倉くん粉砕演出しても構いませんか? 粉砕したらさすがにまずい?
KP
いいよ。死なんし。
牧志 浩太
ありがとうございます。
KP
牧志君の心も粉砕されるだろうそれw
牧志 浩太
おっと《SANチェック》がマシマシになってしまう。
KP
おっかしいなぁこのシーン《SANチェック》ないのにー
牧志 浩太
じゃあ実行はせんとこうくらいで。
この辺で戻っていいやつですか?
佐倉 光
いいよー

■佐倉視点
KP
そろそろあなたの力も限界が近い。体にも影響が出始めている。
理想のあなたの力は数度の死を迎えて使い果たされた。
次に攻撃を受けたたなら、間違いなくあなたの精神は死に、コントロールを失った肉体は海に落ちる。

佐倉 光
「……」
「牧志、そろそろ俺しんどい。死ぬかも知れない。
いい加減帰ってこいよな」
KP
その声だけは静かだった。
牧志 浩太
その声を止めようと、鬱陶しいその頭蓋を踏み割ろうとして──
■佐倉視点
佐倉 光
どんな形でも繋がっているなら、声は届いているはずだ。

佐倉 光
「こっちだ、ほら」
手を伸ばした。
牧志 浩太
そのとき。
眼を、開いた気がした。
「……、。
……さく、ら、さん……?」
二人の声と言葉が入り混じったような響きで、微かに。
名を、呼んだ。
佐倉 光
「牧志!
両手、伸ばせ!」
牧志 浩太
手を、伸ばした。どうしてそれを望むのかも分からない、どうしてそれを、きっと間違いないと感じるのかも分からないまま。
手を、伸ばした。
闇の中で光を掴むように。
KP
もう片方の腕も、佐倉が掴む。そして、あなたは強く引かれた。
牧志 浩太
どうしてか、それは間違っていないのだと感じていた。
■佐倉視点
佐倉 光
なんだ、結構俺もやれるじゃないか。

潮風があなたを洗い流す。
波の音が果てなく遠くから聞こえてくる。
足元から、佐倉のサンダルが波を切る音が聞こえていた。

そう【佐倉の】だ。
あなた自身は部屋で横たわっている。
佐倉 光
「よーし、戻ってきたな!
良かったぜ。余所見運転は危ないからな!」
牧志 浩太
「ああ……、すまない、いや、違う。
助かった、佐倉さん……。ありがとう」
佐倉 光
「俺たちそのために来てんだよ、忘れた?」
牧志 浩太
「忘れていたけど、思い出した。俺は、佐倉さんは、これを望んでいたな」
KP
佐倉こんな台詞も吐けるのね。
牧志 浩太
佐倉さん……。
牧志 浩太
「……怪我は、ないか。随分、手酷くやってしまったらしいから」
佐倉 光
「リアルでお前とケンカするのはやめとく!」
牧志 浩太
「リアルだったら、俺が負けるよ。俺は、佐倉さんを殴れない。きっと」
佐倉 光
「リアルだったら戦う前に逃げるけどな!」
牧志 浩太
「そうだな……、」微かに、つられるように笑みが浮かんだ。唇が、わずかに震える。
「それが、佐倉さんの強い所だ。
逃げるけど、諦めない。諦めないでいてくれる」
佐倉 光
「『丈夫な体が欲しい』。
俺はそう願った。あの時その通りになった。それだけだよ」
牧志 浩太
「……佐倉さん、」
何かを言おうとして、言いたい言葉が見つからずに口をつぐむ。そこで何かを言いたかったという、そんな意志だけが残っているのだ。
佐倉 光
よって殴られてボコボコになったのは理想の俺です!
牧志 浩太
なるほど!!
佐倉 光
「もうすぐ海を抜ける。そうしたら、宇宙だ」
牧志 浩太
「あいつの居場所、分かるって言ってたな」
佐倉 光
「何言ってんだ、俺に分かるわけないだろ。
『お前が』見つけるんだよ!」
牧志 浩太
「……そうか」己の胸に、いちど手を当てた。
「あのとき俺は繋がっていた。今も繋がっている。だから分かるはずだと、そう言うんだな」
佐倉 光
「そういうこと! あとは人数の多いこっちの勝ちだ」
牧志 浩太
「そうだな、間違っていない。戦いは数だ、それも間違っていない。唯一の懸念は俺がまた引き込まれた時だが。
そうなったら、また引き戻してくれるんだろう、佐倉さん?」
佐倉 光
「あんま自信ねぇからもう引き込まれんな!
努力はするけどな!」
牧志 浩太
その表情には、力も、光もなかった。ただ確信だけが、確信だけが満ちていた。

“それは間違っていない” という。
「分かった。努力する」
それが間違っていないのなら、そうするだけだ。
きっと俺は、彼はそう望む。
佐倉 光
「よし、行くぞ宇宙!」
牧志 浩太
「ああ、行くぞ」
佐倉 光
「宇宙かー。もっと余裕があるときに来たかったよなー」
牧志 浩太
「確かにな。もう一度宇宙遊泳をしてみたかった」
佐倉 光
「夢を取り戻したらまた来りゃいいって」
牧志 浩太
「そうだな、その時は存分に楽しもう。
それはきっと、とても楽しみだ」
KP
二人は手をとりあい、海の果てを目指す。
世界の果て、夢の果て、宇宙の彼方を目指して。

おしまい
牧志 浩太
いや本当に今回新立ち絵いただいててよかった
KP
ほんじつおわり!!
多分次回最終回ですね。
牧志 浩太
お疲れ様でしたーーーー!
おっ、次回最終回。二日って言ってましたもんね。
KP
たぶん、なんですけどね。
規模的にエンディング別日、とかはあり得るけど。
牧志 浩太
最終回じゃなくても翌日を確保してあるからなんの問題もないと思います。イエーイ。
KP
いやー、いいシーンいただいた。
佐倉が恥ずかしい台詞吐きまくってたのは中の人予想外。
牧志 浩太
今回は牧志くんが本当に大事なものを取り戻した回でしたね。
あと、佐倉くんがめちゃめちゃ頑張ってくれた!!
KP
「絶対牧志がしない顔」が一番使われていた気がする。
牧志 浩太
立ち絵リストに入れておいてよかった。
KP
わーい、作って良かったー!
牧志 浩太
全部入れておくもんですなぁ。(遠慮なく佐倉くんボコってしまった)
KP
佐倉の理想ボディとの合体ボーナスは今回使用されたので終わりです。
牧志 浩太
なるほどなぁ。あとは牧志くんがここぞというところで使うだけですね。
ラストエリクサーせぬようどこかでは使いたいなぁ。
KP
何を得るも取り戻すもPL次第!
牧志 浩太
楽しい!!!!!!
記憶とかめちゃめちゃ盛ってくれてほんとにありがとうございます
KP
いやー、バスのシーン作ったはずなのに消し飛んでて焦った焦った。
牧志 浩太
バスのシーン自体が事故にあってしまったの???
KP
一回作ったのが、なんかへやコピーして実験したりアレコレしていたどさくさでなくなっちゃったらしくて
牧志 浩太
コピーして実験した結果事故にあって消滅した つまり博士のせいだな
KP
お前か!!!!!!
牧志君にまた業が盛られてしまった。
牧志 浩太
なかったはずの業を盛ってしまった。「ちょっと憧れてた先輩が一緒に乗ってたんじゃないか」なんて話をしたばかりに。
KP
先輩達に何が起こるかが分かっているだけに、きっついシーンを盛ってしまいましたね。
牧志 浩太
ノリノリで業を盛りちらかしたPLです。
KP
業を盛ってね♪ って皿を用意したKPです。
牧志 浩太
たっぷり盛っておいしくいただきました。
KP
別にその日のバスである必要はなかったんだよ?
牧志 浩太
いやぁあの皿があれば盛るしかないでしょう。
KP
あと牧志君にとってのユキちゃんの存在感が増してゆく。
そりゃ夢の世界で助けに来るわ。
牧志 浩太
増しましたねぇ。ユキちゃんパワーが強い強い。
夢の中で猫の街から助けに来られるほどのユキちゃんですから。
ユキちゃんのおかげで大事な名前を思い出せたよ。
KP
いやー、皿を置けば盛ってくれるだろうという信頼感があるから、遠慮なく大皿を用意できて楽しいです。
牧志 浩太
「これは盛って食べていいやつだ!!」という信頼があるから遠慮なく食べられて楽しいです。
KP
記憶はあと二つかな……
牧志 浩太
ここまで大盛りにしていただきまーすできるの、とても楽しい。
大詰めで何が出てくるんだろうあと二つ…… 楽しみです。
KP
あれ、意外と一日で終わらんかもしれん。
牧志 浩太
いいんじゃないでしょうか。楽しい。
KP
楽しい。
牧志 浩太
あと、牧志くんと波照間が混ざって感情が抑えめになると紅さんになる、は意外な発見でしたね。
そうか、紅さんそういうふうにできていたのか……
KP
考えてみればすごくまっとうな感じの経緯ですね。
牧志 浩太
ですね。牧志くんは生きていたし、紅さんは牧志くんでもあったんだ。
「あの時の俺は、ちゃんと俺」に裏付けがついたようでとてもいい。
紅さんの一人称が「俺」だったがためにここまで繋がるのちょっとすごくない? ってPL思っています。
KP
牧志が、「自分は死んだ事がある」を手がかりに自分を保とうとしているのに、「死」に近づこうとしていると思って止める佐倉の行き違いがちょっと面白い。
あの「俺」は牧志くんだったかぁ。
牧志 浩太
「自分は死んだ事がある」を手掛かりに自分を保つの、うっかりするとあっちへ落っこちちゃう危ないやつだから、止めてくれていいんですよ。
あの「俺」は牧志くんだったんですねぇ。
牧志くんと波照間の一人称が違っていなければできなかった演出、いっぱいいっぱいありますしね。
KP
ああー、それは本当にそう。俺と僕で分かりやすく二人の記憶が出てくる。
牧志 浩太
そうそう。どちらの記憶や言動なのかもわかりやすいし、ごちゃごちゃになってしまうシーンも本当にやりやすい。
最後の方「俺」のままあの口調になることで、ほんとに混ざっちゃってる…… (そして紅さんの口調になる)っていうのも出せるし楽しい。
KP
時々まるっきり波照間さんになってる……と思ったら混ざってる……
しかし佐倉にはよくわからないのだった!
だって紅さん知らないんだもん。
牧志 浩太
それはそう。PLだけ楽しんでごめんな佐倉くん。
KP
KPも楽しいからヨシ。
牧志 浩太
わーいやったー。
佐倉くんが丁寧語で返しかけたところ、すごく楽しかった。
佐倉 光
「だってあれ波照間さんだったし。
いつものクセでつい」
牧志 浩太
口調だけじゃなくて声音や息のしかたも、完全にそうだったんでしょうね。>あれ
KP
精神で繋がっているから、牧志が自分を牧志だと思えなくなったら牧志の声じゃなくなっちゃうんじゃないですかね。
牧志 浩太
ああーーーー。
KP
って今思った。ちょっと勿体なかったな。
牧志 浩太
牧志くんが牧志くんじゃなくなっちゃうと、声も変わって聞こえてしまうのか。えっ後からこっそり台詞描写足してくださってもいいんですよ???
KP
そうねー、こっからはもう揺るいでいる暇なんか多分ないし
たぶん……
牧志 浩太
跡はラストに向けて一直線! たぶん! って感じですしね。追加してくださるならぜひぜひ見たーい。>勿体なかった
KP
後で足しときましょうか……
牧志 浩太
わーい、ありがとうございます。
そうなると今の牧志くんの声はどう聞こえているんでしょうね。佐倉くんが「牧志」と定義し続けるから、かろうじて牧志くんの声なのかな。
KP
繋がっている限り佐倉は相手を牧志だと認識し続けるとは思うけど
もしかしたら声色まで不安定になっているかも知れませんね。
牧志 浩太
それは非常によいのでぜひそれがいいなぁ。>不安定
不安定で無機質な声かもしれない。聞いてて落ち着かなさそうだなぁ。
KP
最初のあたりで、声をかけられ続けて動揺したの、そのせいかもしれませんね。
牧志 浩太
ですね。その声で呼びかけられ続けたら落ち着かないわ。
あと、牧志くんが自分で自分の記憶を辿って感情や望みを再現するしかなくなっているの、そのまま直接感じられちゃうのは佐倉くんしんどいよなぁ、と思いました。
KP
しんどいよ?????
友達が壊れていくのを見ているしかできないし、割とその経過を見せつけられ続けるのきついよ???
だから理想の自分を犠牲にしても殴り合いに行くくらい怒ってるんだよ。
牧志 浩太
その怒りを眩しいと思う気持ちも消えてしまったけど、でもきっとどこかで「眩しい」と感じているかもしれませんね。ずっと「光」と形容しているから。
KP
相手の事を調べようとか思えないほど怒っている。
ぶっ殺すぞてめぇ、が先に来てる。
牧志 浩太
理性とか打算が吹き飛ぶくらい怒ってくれているの、嬉しいなぁ。
KP
いつもならレベルいくつだの必要マグネタイトだの騒いでるのに今回それがないのは割とそのせい。
牧志 浩太
確かに、そういえば言ってませんね。
KP
終わってから言うかも知れない。
牧志 浩太
手に入ったかもしれない理想の自分を犠牲にしてまで殴りに来てくれたこと、きっと本来なら嬉しくてすまなくて堪らないのに、その感情も感じられなくて言葉が出せないんだなぁ。
終わってからならちゃんと受け止め直せますね。
KP
シャンには恨み骨髄。
PCは壊される、自分は奪われかける、友達は壊されるし、死ぬよりもっと酷い事になりかけてる。
殴るでしょ? 殴るよね? 理屈とかどうでもいいよね?
牧志 浩太
「牧志にこんなことさせて、ただで済むと思うなよ」が本当に重かった。
KP
こればかりは言わなくてはならないと思った。
温厚な、底抜けに優しい友人が、当人覚えていたら死ぬほど後悔するようなことさせられてんだもん。
そうつまり、「牧志に暴力振るわせた」「牧志に友人を殴らせた」。
で、自分を殴ったら牧志が苦しむであろうことも確信するくらい、彼の友情を信じている。
牧志 浩太
ああーーーー、信じている!!
そうか、信じてくれているからこそ、そうなるんだ
KP
そりゃ多少臭い台詞も吐こうってものだよね……
牧志 浩太
どちらも本当に、信じているんですよね、そう思うと……。
牧志くんも、感情も意志も奪われて記憶だけが残った状態で、「彼は、そう望む」と信じている。
KP
思わぬところで紅さんと再会してる……
KPが。
牧志 浩太
PLも思わぬところで再会してる。
KP
彼もまた一部なんですねぇ。
牧志 浩太
「彼」はまずは佐倉くんのことなんですが、それだけじゃないんだろうな、きっと。
紅さんもまた一部なんですねぇ。
それでいうと、変化はしても何も失われてはいないのだ。
KP
最初このシナリオ読んだとき、絶対面白そうだなとは思ったけど、ここまでになるとは思ってもいなかった。
牧志 浩太
あらゆるところで合致がすごすぎる
あと、牧志くんの最後に残るものって何だろう? って、底抜けもそうなんですけど、「記憶」だったなって……。
KP
記憶か……
色々なくなって、記憶だけが残されて
よく見えるようになってゆくんですねぇ。
牧志 浩太
感情を失い、意志すらほとんど失っても、記憶だけは残っていた。
ですねぇ。他のものが失われたがために、よく見えるようになっていくんだ。
KP
彼の探索者人生の始まりが『記憶』だった事を考えると、なかなか意味深。
牧志 浩太
そうなんですよね。85%の記憶を上書きされて始まった牧志くんの最後に残るものが「記憶」っていうのが。
本当に意味深。
お爺ちゃんの名前をこっそり決めておいてよかったです。
KP
良かった、思い出してもらえて。
あとは持ち帰るだけだよ!
牧志 浩太
そう、持ち帰るまでが遠足です!
KP
次回が正念場なので、頑張って、女神。
牧志 浩太
頑張るからダイスの女神にもぜひ頑張っていただきたい。
佐倉 光
下手すると忘れそうだから置いとく。
機会があれば『佐倉の後悔』について言及する事!

明らかに前回やるべきだったやつ。
牧志 浩太
おっぜひぜひ なんなら次回の冒頭に入れちゃうとか?
佐倉 光
多分もっと良いやりようで次回出せると思いますー
多分こっちの方が佐倉っぽい。
牧志 浩太
よかったー
楽しみにしております
このシリーズのいつもの読み返すのが楽しすぎてそれだけで時間が燃えますね
佐倉 光
楽しいですね…………
どんどん増える!
牧志 浩太
増えたら増えた分だけ最初から読み返したりしてしまってまた楽しい
いまになってからAND/HAND読み返しても楽しい……
佐倉 光
警戒心バリバリで興味オンリーの佐倉と、不安定極まる牧志くん!
あそこで佐倉の腕が無いままになってたら、友達にはなれなかったとおもいますよ……
牧志 浩太
そうそう、佐倉くんが初対面だし牧志くんが不安定!
そこからうたかた読んでると本当に色々変わったなぁって。AND/HAND、原点と感じて好きです。

あそこで佐倉くんの腕がないままになっていたとして、牧志くんは佐倉くんを助けるだろうけど、佐倉くんはそうあることを望まないでしょうしね。関係は続かなさそう。
今に至るまでに「こうならなければ今に至っていなかった」ポイント色々あるなぁと思います。meow開始時の謎解きの、牧志くん意地のクリティカルはすごかった。
佐倉 光
あれがなかったら、こんなに早くここまで親しくはなってないかも
前回の話、牧志に手を伸ばすところでアンドハンド思い出していた私です。
切り落としてでも離れたかった相手の手を掴むんだなーって(語弊)
牧志 浩太
あれはほんと「意地だな」って思いました>クリティカル

確かに重なる!! >手を伸ばすところ 猫との縁といい、これまでのお話と繋がるシーンが多いなぁ。いい。
最高。
佐倉 光
クリティカル出さなくても解けただろうけどもね……そこであえてのクリティカル。
牧志 浩太
あえての。
専門書にも「意地」でしがみついたらしいし(書物の記憶)、温厚に見えて意地が強い。
あと佐倉くんが助けられる展開が多かったところ、第三話ではじめて佐倉くんが助ける側に回るところとか、「世界の真実」「理想の自分」というきっと一番欲しかったものを捨ててでもこちらを選んでくれる、牧志くんに手を伸ばしてくれるところとか、本当に本当に。
佐倉 光
そういうところが見えて、中の人はさらに好きになりましたよ!
牧志 浩太
そういうとこPLも意外!! って思ってます ありがとうございます
互いの意外な一面が見えていくシリーズ!



【置】CoC『眼窩に祝福』 佐倉&牧志 2

牧志の胸の中の鼓動を掴むように軽く引っ掻いた。
今まで、追い出そう、忘れようとしてきた執着を呼び戻さなくては、壊れてしまうと思った。

【置】CoC『blood red decadence』佐倉&牧志 3

牧志、俺と契約してくれ。

【置】CoC『midnight pool』 佐倉&牧志 5

「行ってらっしゃい、佐倉さん」
「サンキュ、牧志!」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


【置】CoC『迷い家は桜の先に』 牧志&佐倉 1

不安と恐怖が、べったりと思考にこびりついていた。

ゆうやけこやけ 第四話『ふたりのかげ』の一

みんなで自己紹介

【置】CoC『眼窩に祝福』 佐倉&牧志 1

「いつ!? 何があったんだよ!?」
「あー……、そうなるよな。また何かに巻き込まれたみたいなんだ、俺達」