こちらには
『対の棲みか』
『地獄はやさしい』
『鱗の眼』
ネタバレがあります。

終了後のコメントを追加しました。
このリプレイには、本シナリオのほか、『地獄はやさしい』『鱗の眼』のネタバレが含まれます。
本編見る!
KP
佐倉の体を操る蟲は、恐ろしい神を召喚しようとしていた。
神の加護の箱を破壊し、神を祭る狂った村の封印を解き、その目論見は達せられようとしている。
もっとも闇が深くなる夜明け前。
二人はその目論見を止めるべく、現地へと向かうのだった。
羽烏ミズキ宅を出発。
タクシーで駐車場まで戻り、車に乗り換え、片道二時間の道のりをひた走る。
せめてもとつけたラジオからは明るいヒットソングが流れてくる。
佐倉 光
「最悪、途中で運転代わって貰うかな……
山の中だったら……」
KP
危機感を失った状態で運転するのも危険だから、と言いたいらしい。
牧志 浩太
「……そうか、うん、その時は代わるよ。山の中なら、そうそう大丈夫だろうし」
佐倉の変調がさらに進んでいることに気づいて、少し息を呑む。
佐倉 光
「あくまで最悪の場合、だ。
一応、心構えだけはしといてくれよ」
牧志 浩太
「分かった」頷く。
佐倉 光
「ただ、俺は自分の異常に気付きにくい。
変だと思ったら遠慮なく突っ込んでくれ」
牧志 浩太
「ああ、その時は言うよ。
春日さんみたいな運転はできないけどな」そう、焦りを打ち消すように、少し笑みをのぞかせる。
佐倉 光
「アレは芸術のレベルだよ……
レーサーになれば良かったんじゃないかな」
牧志 浩太
「同感。あのすり抜け方、車じゃなくて猫に乗ってるみたいだと思った」
佐倉 光
「猫……」
KP
あれ以来佐倉はちょっぴり猫が苦手になった。
牧志 浩太
「あー……」
あれ……『meow!!』を参照。

KP
高速を降りて山道を登る。
牧志 浩太
何かあれば代われるように、前をしっかりと見ながら、ヒットソングを背景になんでもない話をした。山道の向こうに、闇。
KP
そうそう、皇津村について調べておく事も可能ですよ
牧志 浩太
お、そういえば。では今のうちに調べておきます。
KP
どう調べます?
牧志 浩太
・マップで村の周囲の道や周辺の地形を確認
・神社へのルートを確認
・Web検索で村の情報を確認
・村の歴史などを軽く検索
・「皇津様」について何か出てこないか確認
こんな感じで。
牧志 浩太
どう見てもゴーツウッド村
KP
HAHAHAなんのことですかな。
牧志 浩太
そういえば先に現地の様子を見てしまったせいで、調査するのをすっかり忘れてたなぁ。いかんいかん。
KP
ではまずー
・村の歴史などを軽く検索
こちらは〈図書館〉〈オカルト〉です。
牧志 浩太
CCB<=75 〈図書館〉 (1D100<=75) > 71 > 成功
危ねぇ!
KP
古い怪談などを集めたサイトで情報を見つけた。
皇津(こうつ)村はとある山の中にかつて存在した村である。
周囲の村では、皇津村は魔女の村であると噂されていたらしい。
50年前、一夜にして水の下に沈んだ。村人のほとんどが犠牲となった。
災害によるものと目されているが、当時当日は雲一つない晴れ空が広がった日だったとの記録もあり、疑問視する声もある。
このため、心霊スポットとして知る人ぞ知る秘境とも言われているらしい。
皇津村の付近には現在民家はなく、人通りもない。時折車が通るのみである。
それから、今日の夜8時頃、奇妙な書き込みがSNSにあった。
KP
かつて村があったとされる湖が干上がっており、その上空に水の塊が浮いている、という写真を撮ったというものだ。
だが、あまりにも嘘くさすぎるほどのスペクタクル映像に、「どう見てもCGです本当にありがとうございました」だの「出来が悪い。2点。」などといったレスが数行ついたのみだ。
牧志 浩太
「…………
魔女の村の噂」及び、その写真について、より深く調べることはできますか?
KP
もともと人がほとんど通らない山奥であるため、現時点での情報はそれ以上には出てこない。
また、魔女の村の噂についても、これは古すぎるためか簡単に調べられる範囲では出てこないようだ。
虚実不明な胡散臭いオカルト話のみである。
・「皇津様」について何か出てこないか確認
こちらについては、全く情報がない。
あまりにも崇められた範囲が狭いか、もしくは古すぎて忘れられたものなのだろう。
佐倉 光
「何か分かりそうか?」
牧志 浩太
「今の所は、知ってることの再確認だな。でも、これ」佐倉にちらりと写真を見せる。
佐倉 光
「……最近のはデキが良すぎて嘘くせぇな……
なるほど、俺が見たときはこの状態だったんだな」
牧志 浩太
「ああ。佐倉さんが見たのは、いつごろ?」
佐倉 光
「八時……過ぎくらいだったか? 半になってたかも知れない」
牧志 浩太
「その時にはもう、解け始めてたんだな」
佐倉 光
「箱壊されなくても剥がれるもんなんだな……」
牧志 浩太
「ああ……」
ちょっとした改変
KP
ホントはここで一回佐倉の部屋に戻るんですけど、まっすぐ現地に向かうって話になりかけてたし、遠隔で確認可能だからいっか! ってなりました。
牧志 浩太
なるほど! ありがとうございます!
KP
そのため箱破壊がRTAになっちゃった気がしなくもない。
牧志 浩太
ダーク佐倉くんの箱破壊RTA
シナリオ描写的に割と問題ないかもなんですが。
牧志 浩太
これはRPに使いたいだけなんですが、山道は上りですか? 湖の底に向かって下っていく感じの道ですか?
KP
今は登り

牧志 浩太
上る山道の向こうに見える闇を見つめながら、ふとどうしてか、谷底へ向かって下る道を思い出した。
KP
あの日も夜道を車で走っていた。
同じように、滅びに抗って。
・マップで村の周囲の道や周辺の地形を確認
これは、普通に心霊スポットとして行く者もあるので、調べればすぐ分かるだろう。
ただ、件の神社へ行くには村の中を通る必要がある。
そして、神社への道はずっと水に沈んでいたため誰も知らない。
番井のほか羽烏が教えてくれはしたが、ある程度現地で足を使って探す必要があるだろう。

KP
道は峠を越えた。
途端、空に球体になった水が浮かんでいるのが見えた。
牧志 浩太
「……あれか」
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 50 > 成功
佐倉 光
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 80 > 失敗
[ 佐倉 光 ] SAN : 65 → 64
佐倉 光
「うわっ!
リアルで見るとさすがにびびるな」
牧志 浩太
「実際に見ると、なんだか現実感がないな」
思わず、拳を握る。ここからきっと、あの湖へ、村へ向かう道なのだ。
佐倉 光
「何がどうなってんだアレ? CGだなまるっきり。魚とか居るのか? さすがに封印の水だしそういうのいないのか?」
牧志 浩太
その発言に、ふっ、と肩の力が抜ける。「最初見た時はどうだったっけな。村に気を取られてて、覚えてない。
魚が居たら、魚も驚いてるだろうな」
KP
おそらく動くものはなにもない、静寂の世界だっただろう。

KP
水の真下に小さな広場と数軒の家が見えた。道はそちらへとぐねぐね曲がりながら降りてゆく。
だが、おそらく水に沈んでいたであろうあたりまで来ると、車が通れるほどの道ではなくなった。
佐倉 光
「ここを進まないのは、こう、俺がいつも通りの心理状態とか関係なく、普通に危険なんだよな?」
KP
佐倉がよく分からない確認をしてくる。
牧志 浩太
「佐倉さん?」
佐倉 光
「道はみ出ると、まずいよな? 普通に」
牧志 浩太
「ああ。ここを車で行くのは、さすがに危ない。車はどこか端に停めておいて、歩きで行こう」
佐倉 光
「悪い、何だかもう、自分で自分がよく分からない」
牧志 浩太
危機感が消え始めているのか── と気づく。闘志が消えて恐怖が残って、その恐怖も、危機感も、奪われ始めている。
「いいよ。じゃあ俺が横で気をつけておくから、俺を見てて。逆に俺が取り乱し過ぎたら……、その時は、佐倉さんが止めてほしい」
佐倉 光
「分かった……なんか逆に頭がすっきりしてきた気がする」
KP
言葉と裏腹に、彼の言葉から抜け落ちてしまっているいろいろなものを、貴方は痛いほどに感じるだろう。
牧志 浩太
「頭がすっきりしてきた、か。危機感が消えて恐怖が消えて……、そしたら、最後に理性が残るのかもな。
佐倉さんの、理性が」
佐倉 光
「最後のチャンスかもな」
牧志 浩太
「ああ。それだけは奪わせない」
静かに断言する中に、沸々と脈打つような怒り。
懐中電灯を取り出し、その光る面にハンカチをかけて光量を絞る。
「できれば見つからずに行きたい。急ぐ必要はあるけど、慎重に行こう」
佐倉 光
「ok、場所を確認して、村を迂回だな?」
牧志 浩太
「ああ。正面から突っ込むのはちょっと無謀だ」頷く。
牧志 浩太
毎回「なきゃ困るだろう」と持ち物欄に書くけど、能動的に使ったのは初めてかもしれないハンカチ
佐倉 光
結構このシリーズそういう機会あるなぁー
牧志 浩太
確かに。スマホも活躍してますしね。
牧志くんのもちもの「古ぼけたお守り。どこの神社のものかよく分からない」もあるんですよね
KP
なるほどぉ?

KP
道はつづら折れで谷底へと降りてゆく。
それはほとんど草に埋もれていたが、ある地点から急にはっきりと人が日々踏み固めている道となる。
佐倉 光
「封印の境か……」
牧志 浩太
「ここから、湖の底だった場所なんだな」
KP
佐倉は、調べたそうにしていたが、あなたのアクションを見てそんな場合ではないのだと思い直した気配があった。
村に近づくにつれ、喧噪が聞こえてくる……
それは血と殺戮を神に捧げんとする者達の宴。
牧志 浩太
「!」喧騒と暴力、血と殺戮の気配に、自然と身体が強張る。
KP
村は迂回しなければならない。だが、やはり歩ける場所は限られる。
人間の生活範囲には、どうしても足を踏み入れる必要はあるのだ。
悲鳴が、獣のような叫び声が、湿った音が、何かが砕ける音が聞こえる。
牧志 浩太
「……くそ……、」人間の身を自然と竦ませるその音を、つとめて意識から追いやる。
明かりがあるならば懐中電灯を消す。影の中に隠れて進もうとする。
KP
村の人間の姿がないタイミングを計って、建物や木の陰をぬって進む。
佐倉がふと足を止めた。
遠くに、ではあるが、彼がいた。


牧志 浩太
おおーーーーーーーー!!
透明感のある凶悪(再)
KP
ほとんど視認できないほどの遠くであるのに、佐倉は目が離せなくなっているようだ。
佐倉 光
「……」
KP
一歩、踏み出す。
安全な影の中から、かがり火の下へ。
牧志 浩太
「だめだ」その手を引いて止める。
佐倉 光
「……あ? ああ、牧志?」
牧志 浩太
「ああ。俺だよ、佐倉さん」
佐倉 光
「俺、こんなところで何して……
ああ、そうだ、神社を探して……」
牧志 浩太
「急ごう。見つかったら危ない」彼の背の、肩甲骨の間あたりを軽く押して、彼を促す。
佐倉 光
「ああ、悪い、吸い寄せられそうになって。
自分が誰なのか一瞬分からなくなった」
KP
佐倉は目を閉じて白くなった手でヒランヤを握る。
牧志 浩太
「……佐倉さん……」沸々と滾るような怒りに、焦りが混じる。
佐倉 光
「悪い。進もう……
俺が俺であるうちに」
牧志 浩太
「ああ。
いいよ、大丈夫。行き先は分かってるんだ」
否応なしに焦りが高まる。数度、己の胸を叩き、息を吸って、焦りを逃がそうとする。……大丈夫だ。焦っても碌なことはない。

KP
影の中を進む。
獣が食らい合う魔女の村を抜け、深い山の中へ。
村を離れると、佐倉は大分落ち着いたようではあった。
佐倉 光
「概ねの場所が分かっているとはいっても、完璧山の中じゃ、そう簡単に見つからないだろうな」
KP
佐倉の声は貴方の焦りや怒りと反比例するように静かだ。
牧志 浩太
「水に沈んでたから、詳しい道を知ってる人はいないみたいだった。探すしかないな」その静かな声を手掛かりに、息を吸って、吐いて、心を落ち着けようとする。
佐倉 光
「アウトドアは苦手だ……」
牧志 浩太
「アウトドアか、俺はどうだったのかな。嫌いじゃないけど、キャンプ趣味じゃないみたいだった」
佐倉 光
「確かに、あまりイメージじゃない感じもするな……」
牧志 浩太
「部屋になかったんだ、キャンプや釣りの本。本格的に道具を揃えるのは厳しくても、好きなら寝袋のひとつくらいはあったと思う」
佐倉 光
「なるほど、蔵書からかつての記憶の手がかりを探すという方法が……
そんな場合じゃない、んだったな、すぐ忘れる……」
牧志 浩太
「いいよ、幸い村からは少し離れたし、喋ってても喋ってなくても歩く速度は一緒なら、こっちの方が気が紛れる」
KP
背後にあの忌まわしい喧噪が遠ざかってゆく。
貴方方の歩く道は獣道程度の細いものだ。
女の子三人で歩いたとの証言なのだから、完全に道なき道ではないだろうが、正確に追うのは大変そうだ……
佐倉 光
「神社って言ってたな、どの程度の規模なんだろう」
牧志 浩太
「分からないな、下手すると埋もれてるかもしれない。忘れられてたなら、そんなに大きくはないだろうし」
KP
番井が言うには、かなりこぢんまりとしたものであり、近づかなければ分からないであろう程度のものだということだ。
▶神社を探す場合、〈ナビゲート〉あるいは〈登攀〉〈追跡〉〈目星〉など、適していると考えられる技能+10%
牧志 浩太
〈目星〉で探しにかかります。
佐倉 光
〈コンピューター〉で補助って思ったけど、〈目星〉と同じだった。
地道に探そう……
牧志 浩太
かっこいいからありだと思う>〈コンピューター〉
KP
〈目星〉どうぞ。
牧志 浩太
CCB<=84+10 〈目星〉 (1D100<=94) > 34 > 成功
佐倉 光
CCB<=85 〈コンピューター〉 (1D100<=85) > 76 > 成功
KP
では、羽烏に貰った地図情報を元に、佐倉がスマートフォンと自宅のコンピューターを繋いで、大体のこのあたりの地形から建造物がありそうな場所を割り出す。
概ねこのあたりにあるのではないか、と目星をつけた範囲を数カ所マーク。
尾根まで登って、周囲を見回したあなたは、それらしき屋根がわずかに木々の間に飛び出ているのを見つけた。
そこにあるという確信を持ってよく見なければ分からなかったに違いない。
牧志 浩太
「……あった、あれだ!」
佐倉 光
「えっ、本当にあったのかよ。すご。
……どこに……?」
牧志 浩太
「ああ、そうらしい。助かった、佐倉さん」
逸る気持ちを抑えて、周囲に危険がないか確認してから慎重に近づきます。
KP
細い道を見失いながら、近づいてゆく。
この谷に降りてからもう二時間は歩いただろうか。
木々に覆い隠されるようにして、神社はあった。
真っ白な鳥居が立っているのが、10メートル程まで近づいてやっと見えた。
佐倉 光
「よく見つけたな、あんなの」
牧志 浩太
「結構難しかったな。普段から謎解きとか、パズルやっててよかった」
KP
足元には砂利がはられていた痕跡がある。
祭られていたのは相当昔なのだろう。
鳥居を潜ると、苔むした小さな社があった。周囲には雑草が生い茂っている。
佐倉 光
「酷い状態だなーってかよく潰れてないな、これで」
牧志 浩太
「だな。封印のおかげかもな、壊れてないのも」
言いながら、荒れ放題になった社を清め、草を抜く。
「……神頼み、か……。これで何とかならなければ、もう直接突っ込むしかないわけだ」
佐倉 光
「俺今度あいつ見たら、自分の事忘れそうだし、あまり気が進まないな」
牧志 浩太
「俺もちょっと。後ろから後頭部をこう、やってやれればよかったんだけど」弓に矢を番える仕草をして。
佐倉 光
「痛いんだぞアレ……」
牧志 浩太
「あー、あの時はごめん。俺じゃないけど」
佐倉 光
「牧志が謝る事ないだろ」
牧志 浩太
「なんとなく。やらかした記憶はあるし」
佐倉 光
「記憶があろうと何だろうと、やらかしたのは波照間さんで牧志じゃないだろ? 無駄な負い目しょってどうすんだよ」
牧志 浩太
「うーん、だとは思うんだけどさ、記憶があるだけになかなか」
佐倉 光
「難儀なヤツ……」
KP
社は小さく、二人がかりで清めればそう時間はかからずに綺麗になる。
時折佐倉がぼうっとして立ちすくむ事はあったが、貴方と会話を続ける事ですぐにいつもと同じような話に戻って行けるようだった。
佐倉は雑草を引き抜きながら、「軍手を持ってくれば良かった」とぼやく。
牧志 浩太
「あー、確かにな。それはうっかりしてた」
佐倉 光
「こう見えて俺、右手に『大怪我してる』からな?」
牧志 浩太
「うっ、それは痛いな。ガラスの傷だろ、痛そうだ。……最悪右手を狙えば怯むかな、あいつ。あの調子じゃ無理かもしれないけど」
焦りを、誤魔化すように。時折動きを止める彼に、言葉を投げかけ続けた。
KP
それを知ってか、佐倉はいつもと比較にならないほどくだらない話をし続ける。
牧志 浩太
何でもない話をしながら草むしりをする。今の現状とその行動の長閑さにあまりに差があって、不思議な気分だった。
KP
大体綺麗になった、と思えたのは15分程経った頃だ。
牧志 浩太
息を吐いて立ち上がり、綺麗になった社の前に立つ。
「何だっけ、二礼二拍手一礼?」
少しうろ覚えな様子で言って、神の前に礼をする。
KP
佐倉も並んで手を合わせる。痛みのためか拍手は少し控えめだったが。

KP
不意に、横から声が聞こえた。
牧志 浩太
驚いて振り返る。
KP
「久しぶりですね? 牧志浩太さん」
貴方方の横を通り、銀の髪の女性が歩いて前に出る。
佐倉 光
「爺さん……いや、あなたが?」
KP
彼女は、あなたは見覚えがあるだろう『魔女』の姿をしていた。
牧志 浩太
「君は────、」その豊かな銀の髪には、山の中の社よりも海が似合った。白い家と、どこまでも続く海が。
「────ソルシエ」
佐倉 光
「ソルシエ……?」
KP
「私には色々な名があります」
女性は微笑んだ。
牧志 浩太
「どうして、ここに……、じゃないか。神様、だって言っていたもんな、あなたは」
KP
貴方がかつて見た彼女とは、はっきり違うとあなたは感じるだろう。
見つめるその姿は、白く長い髭を蓄えた老人の姿にも見えた。
「そう、私はソルシエの体を借りて貴方と話した事がありましたね」
牧志 浩太
それを感じて、背筋を正す。
「ええ。あの時はお世話になりました」
佐倉 光
「……知り合い……?」
牧志 浩太
「ああ、ちょっと。後で話すよ」と、佐倉さんに。
KP
佐倉は物言いたげにしている。
『彼女』は微笑した。
「貴方との縁を結んだのはこの姿の時でしたから、この姿で話すとしましょう。
私は皇津様(こうつさま)と呼ばれている神です。
呼びやすいようなら、ソルシエ、でも構いませんよ?」
KP
あの時「ノーデンスだ」って名乗ってたよな。
牧志 浩太
名乗ってましたね。思いっきり。
牧志 浩太
「いえ、では、今は皇津様と。彼女には、あの場所の方が似合う気がするので」
KP
女性は、皇津様はゆったりと頷いた。
「私にとっては縁は強い繋がりとなるもの。この地では途切れていた縁を、貴方方が再び繋ぎ治してくれました」
牧志 浩太
「それで……、こうやってご存知のように、あなたとの縁を結んだ箱が壊され、解けてしまいました。この村の封印が」
KP
「そうですね。再び封をするのは簡単な事ですが」
神はこともなげに言う。
牧志 浩太
「彼の分身が、蟲に取り憑かれて神を喚ぼうとしています。彼は俺の友達です。俺は、彼から蟲を追い出して、彼を取り戻したい。
どうか、力をお貸し願えませんか」
佐倉 光
「爺さんマジで神様なのか……」
牧志 浩太
目の前の老人が、魔女が、この地を封じた神だということを、疑いはしなかった。あの時一度見ているのだ。彼女が巨大なイッカクの姿に変じて海を舞う所を。
KP
「私たちは再び出逢い、新たな縁も繋がれました」
女性は佐倉にも視線を流す。
「新たに加護を授けるも良いでしょう」
KP
しまった、ソルシエさんの一人称「ワタシ」だったな。
牧志 浩太
そういえば。
まあソルシエさん『そのまま』ではないからよしとしよう……

KP
「その前に、牧志浩太さん。
あの日と同じ質問をいま一度」
牧志 浩太
「──あの日と?」
あの時は随分と、とりとめもなく話をした気がするけれど。
KP
「ええ、あなたが私の地へと迷い込んだあの日の。
『好きな食べ物は何ですか?』」
佐倉 光
「……え?
今その質問?」
KP
佐倉は口をはさみかけて、女性の視線に黙り込む。
牧志 浩太
最初、あっけに取られて。
ふと。彼女が何を問いたいのか、少し分かった気がした。
気のせいかもしれないけど。
「紅生姜たっぷり乗せたそばと、ツナマヨおにぎり。ああ、でも、今は……、
 彼と一緒にマックでバーガー食べるのも、結構好きです」
佐倉 光
「うわ!?」
KP
佐倉の手の中にバーガーがふたつ出現していた。
佐倉は困惑した表情でバーガーを一つ、あなたに差し出した。
佐倉 光
「……一個やる……」
牧志 浩太
「ん、ありがとう。佐倉さん」確かめるように名を呼んで、受け取る。
佐倉 光
「なんかもう、わけが分からなくなってきた……」
牧志 浩太
「ごめん、ごめん。後で話すよ、どこから話したらいいのか分からない話だから」手に持ったバーガーを少し眺めて、それから少し食べてみる。
KP
バーガーは温かく、少しチープな味と香りがして、美味しかった。
牧志 浩太
「……うん、美味しい」それは記憶と共にある味だった。今の、俺の。思い出。
佐倉 光
「そういえば、腹減ってたなぁ」
牧志 浩太
「飲まず食わずだったもんな、そういえば。ドンキでも食い物買わなかったし」
佐倉 光
「それも忘れてたのかもな……俺」
牧志 浩太
「思い出した?」
佐倉 光
「あと一セットくらい食べたい」
牧志 浩太
「同感。半端に食べると腹が減るよな。この件けりつけたら、朝マックにしよう」
KP
「お礼ですよ……再び繋がった縁へのね。
あの時とは違い、貴方方は自らの足でここまで来て、自らの手で繋げたのですから」
女性はゆったりと笑う。
「『家族や友人のことはどう思っていますか?』」
牧志 浩太
「そうだな……、いい人達だよ。……覚えてないことが多すぎてさ。たぶん心配をかけてしまっているけど。本当に、いい人達」胸に手を当て、実感するように。少しだけ、寂しそうに。
KP
「『あなたはどこから来て、どこへ行こうとしていますか?』」
牧志 浩太
右上のあたりを眺めるようにして少し考えて、それから口を開いた。
「どこから来たんだろうな、俺。二つの場所から歩いてきたような気がするよ、それは変わらない。でも、行き先は決まってる。
俺が、行きたいって思う所だよ」
静かに、穏やかに。しかしきっぱりと、宣誓するようにして。言った。
KP
女性は満足げに頷いた。

あの日と同じ質問をし、あなたが答える。
それはまるで、一連の儀式のようだった。

そしてまたあの日と同じように、彼女は言う。
「『今、あなたの願いをひとつだけ叶えてあげると言ったら、何を願いますか?』」

本当に一個叶えてくれる、と考えて良い。

KP
あのシナリオのソルシエさんはちょっと小生意気感あるけど、そっちはあえて再現してないよ!
牧志 浩太
あのシナリオのソルシエさんはソルシエさんで、ここにいるのはあくまで皇津様ですからな!
KP
そうなの。
あれ確かソルシエさんの意識が半分ある状態ですからね。

牧志 浩太
あの時とは違って、迷うことはなかった。
「彼と彼の分身から蟲を追い出し滅ぼして、彼を取り戻して下さい。それから、この村の人達も、蟲から解放して下さい」
KP
「望みが多いですね。そんなに守りたいものが増えたのですか?」
女性は小首をかしげた。
牧志 浩太
「……うん、そうかもしれない。欲張り過ぎたかな?」
牧志 浩太
前の雑談ではあんなこと言ったけど、結構世界と繋がっているじゃないか、牧志くん。>守りたいものが増えた
KP
神様確認できてニッコリ。
牧志 浩太
守りたいものが増えたんだなあ…… PLもニッコリ こういうのはその場になってみないと分かりませんね
PCはひとり歩きするもの。
KP
「これも縁……」
言って女性は戸惑っている佐倉に手を伸ばして差し招いた。
「あなたが分身と呼んでいるのは、彼が生み出した存在……」
言いながら、彼女は佐倉の額に触れた。
「佐倉光さん。
あなたは、名前を告げないほうが良いとある神の影響を受け、あらゆる叡智を得ました。
もうひとりのあなたはその能力によって作られた存在であるため、様々なことが人類の認識を超えている存在なのですよ」
牧志 浩太
牧志はその言葉に戸惑いを発しなかった。何か知っているようだった。
佐倉 光
「何を言って……」
KP
「少しだけ封を解いてあげましょう。あの日起きた出来事が分かるように」
女性の指がすいと佐倉の額を撫でた。
途端、佐倉が身を硬直させ、呻き始めた。
牧志 浩太
「佐倉さん!」驚いて駆け寄る。
佐倉 光
「ううううわあぁぁぁ!?」
KP
「あら、どうかしましたか?」
女性は小首をかしげる。
「精神に影響が出ない範囲までしか、思い出していないはずですけれど?」
牧志 浩太
「佐倉さん! 佐倉さん、しっかりして」
佐倉 光
「……牧志!
読んだんだなアレ!? 泣いてたもんなぁ!?」
牧志 浩太
「あー、読んだ。うん」


佐倉 光
「忘れろ!」

牧志 浩太
お、佐倉くんの赤面しかもニュー表情バージョン!!
KP
思い出しちゃうんだよね、ここで……
牧志 浩太
「無理。
印象が強すぎて、忘れられそうにないよ」
佐倉 光
「あれは、気の迷いで! 俺も正気じゃなかったし!
なんで泣いてんだって思ったら、あーーーー」
KP
佐倉は頭を抱えてしまった。
牧志 浩太
「うーん……、やっぱり無理かな。あの時俺、嬉しかったし。
嬉しかったんだ。佐倉さんが、……こっちを、選んでくれたことがさ。
ずっとずっと知識を、真実を願ってた佐倉さんが、それでも、こっちを選んでくれた。
それが、嬉しくてたまらなくて泣いてたんだ」
佐倉 光
「……ダメだ俺しばらく立ち直れない……」
KP
「……話を続けていいですか?」
女性は困ったように微笑んでいる。
牧志 浩太
「あ、ごめん。続けて」
頭を抱えている佐倉の背を、なんとなくさすってみたりしつつ。
KP
佐倉は抵抗しない。
牧志 浩太
なんだこれとても楽しい
KP
「こほん。つまりですね。元々一つだった存在故に、一つに戻ろうとするのです」
牧志 浩太
「それで、あっちへ行きそうになってたのか。佐倉さん」
KP
「戻ると、無理矢理封印していた英知を得る事で、佐倉光さんの精神は壊れてしまう、そんな不安定な状態にあります。
もしここへ呼び寄せたければ呼んであげましょう」
牧志 浩太
「……あいつは、知ったままなのか。全部。蟲を追い出す方法は聞いているけど……、蟲を追い出しても、そのままだと、知識ごと一つに戻ってしまうんだよな?」
KP
「ええ。ただ呼んでもただこの方の精神が破壊されてあちらへ吸い寄せられてしまいますから、対処は必要です。
佐倉光さん。貴方に取憑いているのは、『シャン』という存在です……」
牧志 浩太
「シャン……、そいつが、佐倉さんをあんなにしてるのか」
KP
佐倉は何やら虚ろな目でぶつぶつと呟いているが、正気を失っているのではなく、単に羞恥のあまりらしい。
牧志 浩太
楽しいwwww ごめん佐倉さんwwww
そんな横でシリアスな会話を始めちゃう二人である
KP
佐倉はもうたまったものではない。
自分の本心を人に見せるのを何より嫌がってるのにw
牧志 浩太
念入りに消したはずなのに読まれちゃってますしな

KP
神は【シャン】について語る。
05【シャンについて】(独自解釈あり)
シャンは宇宙から来た生命体であり、退廃的な楽しみを好む。
この存在は生まれ故郷の星を失い、地球に逃げ延びてきた。
その際、地球の大気に含まれる成分により地球の外に出られなくなった。
しかし、人間の体を乗っ取っている間は別であり、地球を離れることが可能となる。
シャンは宇宙の果てに住みこの宇宙を統べる神、アザトースを信仰している。
シャンは可能であればアザトースに巡り合いたい、その宮廷に招かれたいと願っているのである。
シャンが皇津村の魔女を操って招来しようとしている神もこのアザトースである。
牧志 浩太
物好きだなあ(PL感想)>宮廷に招かれたい
KP
「つまり……このまま放置するとアザトースが訪れ、星が滅亡するというわけです」
牧志 浩太
「それは困る。それに、佐倉さんをただ壊したくもない」
佐倉 光
「しかも宇宙から来た蟲に体乗っ取られてるって……
ロクでもなさ過ぎる」
牧志 浩太
「本当にな」
KP
「けれど貴方方は、かつて私が与えたものを集めてきましたね」
牧志 浩太
「ああ。箱は壊されてしまったけど、呪文と花の汁はある」
KP
「ああ、そうですね。では新たな契約として……」
女性は新たな細工箱を取り出した。
「これをお持ちなさい」
牧志 浩太
それを少しの間見つめて、受け取る。
「ああ」
KP
「蟲祓いの方法は識っていますね?」
牧志 浩太
番井さんから受け取った紙を取り出し、再度方法を頭の中でそらんじる。
KP
花の汁で魔方陣を描き、中央に対象者を立たせ、箱を手に呪文を詠唱する。
佐倉 光
「あいつがおとなしく立っていてくれるか……?」
KP
「それは問題ありませんよ?」
女性はにこりと笑った。
牧志 浩太
「でも、蟲を追い出した後。そのままだと、佐倉さんは一つに戻って壊れてしまう。もし、知っているなら教えてほしい。どうすれば、壊れてしまうことなく一つに戻れるのか」
KP
「それも大丈夫、問題ありません」
女性は笑みを崩さない。
牧志 浩太
「……
……分かった、信じるよ」
佐倉 光
「大丈夫かこれ……」
牧志 浩太
「今の所、これ以上いい手がないしな。彼女を信じてみるしかない。
……佐倉さん」
佐倉 光
「ああ」
牧志 浩太
「彼女を、というか。俺を信じてくれるか」
佐倉 光
「彼女?」
KP
佐倉は一瞬怪訝そうな顔をしたが。
佐倉 光
「牧志を信じるよ、俺は」
牧志 浩太
「……ありがとう」
儀式を実行します。

KP
あなたの指が青く輝く花の汁で魔方陣を描く。
牧志 浩太
呪文と契約と儀式、青く輝く光の色。ふと、甘いミルクとビスケットの香りを思い出したような気がした。
そこに込めるのはただ、まっすぐな祈りだけだ。
KP
あなたが魔方陣を描き終わると、皇津様は空間にほっそりとした指を伸ばす。
そして、何かをつまみ出すようにすっと動かした。
唐突に、もうひとりの佐倉があらわれた。
魔方陣の中に放り出され、聞くに堪えない罵声を叫び、暴れている。


佐倉 光
「うわー我ながら引くわ」
KP
皇津様は暴れる姿を見て肩をすくめるなり、くるくると撫でまわす。
すると、突然その姿が消え去り、その場、魔方陣の中央に小さな丸い塊が転がり落ちた。
「五月蠅いので固めました。続きを」
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 64 > 成功
佐倉 光
CCB<=64 《SANチェック》 (1D100<=64) > 59 > 成功
牧志 浩太
「あ、ああ」
佐倉 光
「えっぐ」
牧志 浩太
赤と白のボールが思い浮かんで盛大に当惑した。当惑しすぎて頭の中から色々抜けそうになったが、それどころじゃない。
佐倉 光
あの子のスカートの中にはいません……
牧志 浩太
青く輝く花の汁を指に取り、箱を持って、呪文を唱える。
KP
【皇津様の箱】はきらきらと輝く光の粒となって霧散し、五芒星の上に降り注いだ。
そして、ちいさな塊からそれは現れた。
それは鳩ほどもある昆虫だった。
巻きひげと足がねじれた形で多く生え、足は青白い下腹に向って折り曲げられている。
硬い翼は半円形に開かれ、三角形のうろこでおおわれていた。
その大きな目から発せられる、憎悪と嫌悪にまみれた異常な感情のこもった視線が牧志たちを貫く。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D6

牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 36 > 成功
佐倉 光
CCB<=64 《SANチェック》 (1D100<=64) > 83 > 失敗
1d6 (1D6) > 6
[ 佐倉 光 ] SAN : 64 → 58
一時的発狂か
牧志 浩太
発狂ですねぇ
佐倉 光
CCB<=85 【アイデア】 (1D100<=85) > 74 > 成功
するよね。
1d10 (1D10) > 3

牧志 浩太
「……!」
強く。人間の持てる全ての意志を込めて、その異様な感情にまみれた眼を。睨む。
怖れてなるものか。そんなもの。
KP
佐倉の顔が歪んだ、その瞬間、皇津様がぱちんと手を打ち鳴らした。
発狂キャンセル。
牧志 浩太
うーん、シャン相手でもさすが旧神
KP
そして、その瞬間。
同時に、もうひとりの佐倉の中から現れた蟲は、空間をばちりと一瞬、光らせた。
光に目がくらんだ瞬き。
目を開いた時には牧志の目の前にその蟲はいた。
音もなく、蟲は貴方に襲いかかってくる。
牧志 浩太
「ぐっ……!」
KP
蟲はあなたのなかに抵抗もなく入り込んでしまった。
不思議と何も感じなかったが、その空を掴むような感覚が一層不安を掻き立てた。

KP
SANチェック:成功時減少 1失敗時減少 1D3
牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 75 > 失敗
1d3 (1D3) > 2
[ 牧志 浩太 ] SAN : 65 → 63
佐倉 光
CCB<=58 《SANチェック》 (1D100<=58) > 96 > 致命的失敗
うう
致命で最大くらいます。
[ 佐倉 光 ] SAN : 58 → 55
牧志 浩太
さっきから《SANチェック》ダイスが物語に従い過ぎてる

佐倉 光
「牧志!?」
KP
佐倉は目をこすった。
佐倉 光
「ちくしょう、霧が、牧志」
牧志 浩太
「ごめん、入られたみたいだ……、」思わず、自分の額に触れる。もう一度呪文をと片手で箱を手に取ろうとして、もうそこにないことに気づく。
KP
ふらりと体が揺れ、意識が遠ざかっていく。
牧志 浩太
「あ、ああ……、佐倉さん、だめだ、離れて、」
KP
頭の中で、牧志は自分自身の姿を見る。
牧志 浩太
ひらりと一瞬、絶望が忍び寄った。
目の前にいるのは、自分自身の姿。
KP
自分そっくりの姿。それは波打つようにぶれて、波照間そっくりの姿にも変じ。
波紋が打つように、再び貴方の姿になったそれは、怖気だつような笑みを浮かべた。
その姿は、あなたからべりべりと剥がれるように浮き上がってゆく。
牧志 浩太
ああ、くそ、どうすればいい、そんなことだけを延々と考えている。目の前のそれをなんとかしたいのに、意識が遠い。
……佐倉さん、ごめん、すまない。と。一瞬だけ思ってしまった。
KP
波照間の顔で、あなた自身の顔で、それは飛び立ってゆく。
闇の向こうへ。
牧志 浩太
「待、て……、」
牧志 浩太
わ~~~~牧志くんの顔でこれはギャップがすごい
ここでダーク牧志が表示されていますが、画像収録は後日。

KP
気が付くとあなたは、空中に浮かんでいた。
視界の下には水面が広がっており、どうやらそれは、水に再度沈んだ皇津村であると気づく。
水辺には数人の人が転がっていた。
牧志 浩太
「待てっ……!」声を出そうとして、気がついた。空中に、浮かんでいる。
KP
あなたは巨大な貝殻の上に横たわっており、かたわらに皇津様と佐倉がいた。
佐倉 光
「おい、牧志! 牧志、大丈夫か!」
牧志 浩太
「あ……、佐倉さん。ここは……?」
何が起きた。あいつは、まだいるのか。ここは。周囲を見回す。
佐倉 光
「村の上空だよ、爺……皇津様が助けてくれたんだ」
牧志 浩太
「そうだったのか……、ごめん、佐倉さん。しくじった。あの蟲は?」
KP
「穢れた蟲、シャンは追い出せました。しかし……」
牧志 浩太
「……しかし?」
KP
「ふたつに別れる方法を知ってしまったシャンは、今度は貴方の夢を奪い、連れ去ってしまいました」
佐倉 光
「夢?」
KP
皇津様は佐倉に言う。
「ひとつに戻った今のあなたには分かるでしょう、夢を操り、望むものを作り出す方法があると。
シャンはあなたの知からそれを知り、利用したのです」
牧志 浩太
「ああ、それだったのか、あの時見たの。じゃあ、今度は俺が二つに分かれちゃったってことか?」
KP
「そう、あなたはこのままでは、先ほどのこの方のように全てを奪われ、消えてしまうでしょう」
牧志 浩太
「ううん、そうか。振り出しに戻ったな……」
KP
「けれど、夢を奪われた貴方では、あれが逃げた夢の中へ追ってゆく事はできません」
牧志 浩太
「じゃあ……、どうすれば」
佐倉 光
「俺が行けばいい」
牧志 浩太
「佐倉さん」
佐倉 光
「融合した今の俺なら可能なんだろ?」
KP
「貴方が望むならば」
佐倉 光
「よし、決まりだ」
牧志 浩太
「ありがとう、世話をかけるな」
佐倉 光
「あいつ殴り損ねただろ。代わりにぶん殴ってくるよ」
牧志 浩太
「いいな。ぜひ頼む。
俺の分まで、全力でよろしく」
佐倉 光
「任された!」
牧志 浩太
「ああ、任せた!」
──俺の夢。佐倉さんの夢は、あの姿だった。
俺の夢は。

どんな形をしているのだろう。
ふと、そんなことを思った。


■END-B:うたかた箱


おしまい
KP
ということで第二話終了です!
合体した佐倉なんで無事なの? みたいな話は次回纏めて説明しよう。
牧志 浩太
お疲れ様でしたー! 牧志くんにとっても転機になる話、なるほどなーーーーー!! って思いましたね
KP
シナリオ読んで、「なにこの合致っぷりは……やるしかないだろううこれ」って思った。
牧志 浩太
いや本当に 本当にそれ めちゃくちゃ合致しててなにこれ?????? すごいな????? ってなってますPL
KP
夢をとりもどせ!
牧志 浩太
夢をとりもどせ!
次はダーク牧志くんとの決戦になる可能性??
牧志くん、ああなると佐倉くんと違ってカラーリング的にも表情的にもギャップがすんごいですね
KP
今日慌てて準備したんだ~まだ日数あると思ってたからなぁ。
次回はもうちょっとマトモなのがお見せできるかと思います……
牧志 浩太
いやぁありがとうございます>慌てて準備 おっ次回のガチバージョンもとてもとても楽しみ
KP
あんま出番ないダーク佐倉。
牧志 浩太
あっさりモンボに放り込まれちゃったダーク佐倉くん。
KP
扱いが酷い。
牧志 浩太
あんまり出番がなかった透明感のある凶悪。(すごく好きですダーク佐倉くんの立ち絵)

成長 牧志
牧志 浩太
CCB<=75 〈図書館〉成長ロール (1D100<=75) > 82 > 失敗
KP
おっ
牧志 浩太
お。
1d10 (1D10) > 7
お。
KP
のびたぁ
牧志 浩太
82になった!
次は最終話
KP
多分もうやらないとおもうから言っとこ。
牧志 浩太
おっ?
KP
恥ずかしさのあまり、思い出した忘却の呪文だけもらっといて、牧志の記憶消してやろうかと考えてしまう佐倉。
タイミング的にまあないな。
牧志 浩太
んんwwww
(忘却の呪文の)手元が狂って大変なことになりそう
ソルシエさん(皇津様)との会話であの時との違いを描写できたのも楽しかったなぁ。
KP
ちなみに佐倉には皇津様はおじいちゃんに見えてます。
牧志 浩太
ですよね。見えている形が違う。

KP
あっ、報酬!!
◎報酬
・生還→[牧志]1D6 [佐倉]1D10
牧志 浩太
あっそうだそうだ
1d6 (1D6) > 3
[ 牧志 浩太 ] SAN : 63 → 66
佐倉 光
1d10 (1D10) > 3
[ 佐倉 光 ] SAN : 55 → 58
KP
KPC摺り下ろしてくるなぁこのシナリオ。
牧志 浩太
佐倉くんー!!
あと牧志くんがえらい踏ん張りを見せましたしね、《SANチェック》で
佐倉くんはしょっぱなにダメージ入ってさらに途中でも《SANチェック》しまくるのが痛い痛い
KP
実働部隊だからどうしてもね……
今回は牧志も来てるからダメージ等しく喰らったけど、牧志が電話で関わる場合はひたすら佐倉が現地でボコボコにされる。
牧志 浩太
そうかずっとリモート参加というパターンもあるんでしたね。でもやっぱり一緒に動きたかったのでこれでよかった。
KP
うん、本当に良い流れでした。
前回良い流れだなー、って言ったのは、シーンの美しさもさることながら……
前回の牧志君が『怒って』くれた後でシャンにもってかれるからですね……
牧志 浩太
なるほどな~~~~ってなりましたね……… 『怒り』を見せた後にもってかれてしまった。
もともと温厚な牧志くんが攻撃性をもってかれたらえらいことにならない???
KP
どうなってしまうんだろうなぁ!
最初はあんまり変わらないのかなぁ?
牧志 浩太
温厚でもしっかりと意志と怒りがその底に流れているからこその強さなので、なんとなく平面的になってしまうかもしれませんね。
外に見えるものは佐倉くんに比べて違いが少なくても。
KP
そのへんどう削られてゆくかはお任せします。
牧志 浩太
わーい。削られ描写は醍醐味ィ。
KP
佐倉もわりと好きかってやってた。
牧志 浩太
「怒り」は牧志くんの押しの強さと意志の強さのひとつの根源だと思うので、だんだん平面的に、薄っぺらく穏やかに、遠くなっていくような感じで描写したいなぁ。という案だけ備忘しておいて実際どうなるかはその場の流れ。
牧志 浩太
あー、あと、牧志くんが個を確立したのは食らいつく意志の強さと、それ故に腰が据わっているところが根源なので、その強さを失っていくなら逆に曖昧になっていってしまってもいいなぁ。
KP
なるほどー
牧志 浩太
なんとなく逆回しのように。
攻撃的な感情がないとね、やっぱり爆発力が出ないと思うんですよね……。
KP
攻撃的な感情を抜くって話だから、温厚な牧志君どうなるかなぁと思ってたら、ちゃんと怒ってくれたし、ちゃんと原動力だった……
牧志 浩太
そうそう、ちゃんと怒りが見えたし、ちゃんと原動力だった。あれからここに繋がるのは確かに、いい流れ。
佐倉くんの最後に残るものが理性なら、牧志くんに最後に残るものはなんなんだろうなぁ。
KP
なんだろう。
牧志 浩太
なんだろうな。その時になってみないと分かりませんね。

KP
第一話といい、まるでシナリオを知っているかのような流れに、KP目を白黒してしまう。
第三話も楽しみだなぁー
牧志 浩太
第三話もめっっっっちゃくちゃ楽しみですね!!!!
いやほんとうにあつらえたようにぴったり合致するのすごすぎる
KP
最後に何かが見えるといいな!
ほんとに、シナリオギミックも流れも完璧すぎるんだが!?
牧志 浩太
そう、ほんとに「えっ? あつらえた?」ってくらいにぴったり合致してる
KP
良い感じにフィナーレへ突っ込めると良いなぁ!
牧志 浩太
ですねー! 頑張る!
KP
このシナリオ選んで良かった。
次回が楽しみです!
牧志 浩太
ほんとにほんとにほんとにそれ ありがとうございます
ほんとにこのシナリオやれてよかった
KP
ちなみにこのシナリオ、情報の書き方も丁寧で安心して回せる良いシナリオだと思います。
牧志 浩太
いいですねぇ。KPにもPLにもやさしい。グランドフィナーレまで行けたら元シナリオ読むんだ。
あとここでゴーツウッド(じゃない)絡んでくるのは面白いと思いました。
KP
こうつ!!
こうつむらだから!!
牧志 浩太
こうつむらだね! ゴーツウッドじゃないね!
KP
おばあちゃんズがイチニイサンだって昨日気付いたわ。(遅)
牧志 浩太
そうそう、NPCらしく分かりやすいネーミングなのに雰囲気あるのいいなって思いました。
主役ではなくNPCであることを踏まえつつも、とっても雰囲気のあるネーミング。

牧志 浩太
あ、そういえば傷薬はリセットですか? 持ち越してもいい?w
KP
もってけるけど……
夢の中が舞台で、牧志君はリモート参加だからなぁ~
牧志 浩太
そうか~
じゃあ分かりやすく破棄しときますか。
KP
それはどちらでもー
牧志 浩太
じゃあ持っておきます(二転三転)
KP
この話、本当にとことんPCが参加しないで遠隔で回せる話なんですよね。
牧志 浩太
ずっとリモートキャンペーンするのも可能なんですね。面白い。
「動けるけど話せない」「話せるけど横にいない」「共にいるけど失われていく」さーて最後はどうなるのか!
KP
どうなるかなぁー
牧志 浩太
楽しみですねぇ~
KP
割と牧志君しだいなとこはあるので頑張ってください(?)
牧志 浩太
わーい頑張ります
削れつつ失われつつ頑張れるか牧志くん 頑張る 今回の佐倉くんもちゃんと頑張ってましたしね。
KP
割とその辺の描写をやって貰う話って感がありますし。
牧志 浩太
自分が失われていっていることを自覚し、どうやったら前に向けるか理性で考えながらままならない自分を前に向けようとする佐倉くんがいたことは、一つの例になるんじゃないでしょうか。楽しみ。
もしかしたらRP思案が増えてちょっとお時間をおかけするかもしれませんが、じっくりやりたいですねぇ~>その辺の描写
KP
じっくりやりましょう! 多分一番大事なところだから。
牧志 浩太
ぜひとも!

KP
羞恥にもだえる佐倉が見てて面白かった。(他人事)
牧志 浩太
あれはとても楽しかった>羞恥にもだえる佐倉くん

エンディングについて
KP
■END-B:うたかた箱
【条件】探索者がKPCの家に行き、そこで待つ(その他何もしなくても自動的にこのエンディングに到達)
なんと最初の電話に反応して家に行きさえすればフルオートでこのエンドになるという……
ついでに別エンド。
こちらは二種とも継続不可になります。

■END-A:うたかた夜
【条件】KPCからの連絡に対処を取らない
KPCからの連絡が途絶える。
→KPCロスト・探索者生還(キャンペーン継続エンドなし)

出来事としてはシャンに完全に持って行かれて、そのままどこかへ行ってしまうようです。
探索者生還になるところを見ると、星ごと吹っ飛びはしなかったということなので、シャンちゃん、召喚しないで直接「来ちゃった☆」ってやったみたい。


■END-C:ただのうたかた
【条件】KPCをドリームランドに行かせない
探索者の感情、意識、肉体が徐々に消滅し、夢に呑まれてしまう。
→KPC生還・探索者ロスト(キャンペーン継続エンドなし)

シャンちゃんはどこかに行って永遠の舞踏をします。探索者さんも溶けて一緒に踊ります。以上!

KP
なんと、第一話でKPC放置ロスト、第二話で部屋に行く以外完全無視なんて行動しても第三話にたどり着いてしまうという……RTAかな?
ただ、そんな探索者のために危険を冒して第三話に行ってくれるKPCがいるのか? っていうと……はて。(END-Cにはならないんだから、一応行ってくれるんでしょうけども……)
牧志 浩太
そうだったんですか!? RTAかな??

第二話に現地行かないというルートがあることにも驚きましたが、なんと部屋に行った後事態そのものをスルーしても第三話に着くとは。事態がどう動くのか気になるから全部終わったらシナリオ読もう。

思いっきりスルーする探索者と、そんな探索者のために危険を冒してドリームランドに向かうKPC、だいぶん面白い関係性な気がしてそれはそれで気になりますね。

私がカッコいい展開好きなのもあってだいぶん熱く&RP主体にやってますが、自身の生存最優先な探索者ならそういう方向になることもあるのかな。
KP
第二話冒頭で完全無視じゃなくて家には行ってくれるあたりが難しいところですね。完全にやる気がないわけではない……探索者が余程の無能&KPC過保護ならあり得る流れでしょうか。
牧志 浩太
確かに。家に行って「うわ危ないやつだ」ってなって危険は冒さないタイプ、といっても情報があるのにイチエさんに電話したりしないで完全スルーを決め込むのも結構レアな気はします。
ある意味現実的な人間というか、「ホラーの登場人物」ではあるけど「探索者」っぽくはない気もしますね。
KP
あと多分そんなムーブされたら、私がKPならさすがに第三話始めないで見捨てるかもなぁ。
掛け合いで遊べる感じなら別ですけども、このシナリオの性質上、完全に動かないPCさんだとKPCの独り芝居になってしまうw
牧志 浩太
ですねぇ。完全にPCがスルーを決め込んだらKPC劇場になってしまうw
探索者に第二話まで直接被害が及ばない構成になっているぶん、ホラーを楽しむ、って感じにもなりにくいですしね。
まあそれまでに、リモートでもなんとかかんとか事態に絡んでもらって。
話はそれますが、このシナリオ、タイトルやEND名が美しくて好きだなぁ……
END-Cのタイトルが「ただのうたかた」っていうのも切ない美しさがある。
KP
このシナリオでOPEDやる時、いつも脳内で蟲師の次回予告状態です。(BGMなしで和紙に書かれた題名、落ち着いた女性のナレーション)
牧志 浩太
あ~~~…… 似合う……
すらすらと筆で文字が描かれていくイメージ 筆? 筆といえば佐倉くんですね
KP
そういえばそうでした。

何かやっちゃった?
牧志 浩太
対の棲みか第一話のハイライトが「何かやっちゃったのか?」なのが。
KP
だってあれ面白すぎたんだもの……
私は画面のこっち側で、「なろうかよ!? なろうかよ???」って思ってましたからね。
シナリオの都合でリアルタイムでは吐き出せなかったけど。
牧志 浩太
あの時はほんとに「えっ何やってしもたん」状態でしたからね まさかそんなことになっているとは すごいなー
KP
リアルで「えっ、俺なにかやっちゃいました?」が見られるなんて面白すぎなんだよ!?
牧志 浩太
いやほんとそう聞くとちょっと面白すぎた

無謬の見の手紙
牧志 浩太
途中の手紙も改めて見直したら思ったよりたくさん伏せられてたし、いやほんと牧志くんよく読めたな? っていう
KP
ゆうじょうぱわーか。
牧志 浩太
(わからんところをこそこそ飛ばしてそれっぽい文章にしたPLはいるけど)
KP
大体分かればイーンダヨ!
牧志 浩太
あの回は本当に友情パワーだった
KP
あそこで〈心理学〉成功したおかげで前回羞恥でばったりする羽目になる佐倉。
牧志 浩太
羞恥で悶える佐倉くん楽しすぎた
成功したことで牧志くんが泣いてることに気づき、泣いてることから「あっ手紙読まれた」と気づいてしまう佐倉くん
そりゃだって三枚目解読してなければ泣いたりしないもんな
KP
記憶思い出して、あいつ泣いてたなと思えばもう、自分の手紙の消したところ読まれたって気付くし、あの時の自分の感傷的なあれこれとか思い出して悶えるしかないんだわ……
「お前さー、俺の手紙図書館で届いたヤツ、読んだんだろ? あんなのさっさと捨てろよ?」
泣いてるのに気付かなかったら、こう、平静を装って訊くところから開始していたと思いますね。
牧志 浩太
楽しい。>悶えるしかない 〈心理学〉成功のおかげで綺麗な流れになりましたね、あそこも。
平静を装って聞かれたら聞かれたで、牧志くんは「ああ、読んだよ」ってちゃんと答えそうだけど。
KP
結局14へ進むしかなかった。
牧志 浩太
その上で、「捨てろよ」って言われたり「忘れろ!」って言われたらきっぱりと「無理」って返していたと思うし14へ進む。
佐倉 光
「なんでだよ忘れるのは無理でも捨てるのはできるだろ!?」
牧志 浩太
「無理、じゃないな。やだ」
KP
牧志君さぁ……
好き。
牧志 浩太
温厚なのに退かない時は本当に退かないし譲らない。
KP
そのへんは波照間さんと大分違う気がしますぅ。
そのへんの強固な感じが奪われていってしまうのだろうか……
牧志 浩太
それは本当に思いますね。その腰の据わった所と、頑固さと温厚さの両立は波照間とも紅さんとも違う牧志くんの個な気がします。
その強固さが奪われていってしまうんじゃないでしょうか……。
KP
ダオロスから得た知識周りを云々するところでは牧志君が大変な状況だから、忘却の魔法とか言ってる場合じゃないんだよなぁ……

第三話
牧志 浩太
第三話がとてもとても楽しみですね……
KP
楽しみですねー!
牧志 浩太
削られ描写とか発狂描写とか好きなのもあって、とてもとても楽しみ
KP
楽しみだなぁー。
どの程度進んだか分かりやすいシナリオなので、逆算してそういう描写も入れやすいと思いますよ。
牧志 浩太
お、いいですね。それはいい感じに入れていきたいなぁー。
そういう消耗描写をするときは、現在位置が分かりやすいとありがたいですね。
あ、第三話冒頭で説明あるなら「気が早い、しばしまて」でいいんですけど、
奪われていくものって、「攻撃的な感情が奪われていく」ってこと以外は好きにやっちゃっていんでしょうか? もうちょっと具体的に決まってますか?
KP
流れ的には、「感情」→「意思」→「肉体」の順に奪われるのは確実。
で、第二話のシナリオ描写より、「攻撃的な感情」がまず奪われ、つぎに「危機感」「焦り」などが奪われるのは分かっています。
このへんは攻撃的な感情が最初であれば、あとは適当に感情抜いてけばいいんじゃないかと思いますよ。
牧志 浩太
ほうほうなるほどなるほど ありがとうございます。そんな感じで考えておきつつその場の流れに身を任せます。
KP
第三話は、もうとにかく好きなように壊れていってください。
牧志 浩太
ひゃー楽しみ

KP
ちなみに佐倉が「うわぁぁぁ恥ずかしいいい!」になってしまったのも、攻撃的感情で誤魔化せなかったからですね!
牧志 浩太
なるほど!?
攻撃的感情で誤魔化せなかったから羞恥が真っ先に来ちゃったのかー>佐倉くん
KP
攻撃的感情って防衛反応だから……
いきなり剣と鎧剥がされちゃうの怖い。
牧志 浩太
なるほどなぁー。
その状態で己の本心をぶちまけた手紙を読まれたことを思い出してしまった、と。
KP
かわいそう。
牧志 浩太
楽しい。
奪われたことによって平静になってしまっている佐倉くんと、その横でその佐倉くんの平静さを使って焦りを打ち消そうとしている牧志くんの対比もなかなか面白い所でした。
KP
面白かったなぁ、あそこも……
本当にこのシナリオこの組み合わせで良かった。
開始前どっちがKPやるか大分迷いましたよね。
牧志 浩太
迷いましたね。でもこの組み合わせでよかった!
あまりにも展開が綺麗でらしくて
もう第一話からめっちゃくちゃハマっているんですもん あれは佐倉くんKPCでないとああはならなかった
KP
第三話も佐倉の感情がぶん回される事になりそうだし楽しみだなぁ……
こんな崩れることないものあいつ……
牧志 浩太
こんなに感情を揺さぶられて、素を見せて、そうそうないですよね。いいものを見ている!
あとこれまで流れ的に佐倉くんがピンチになって、牧志くんが助けに行く(食らいつきに行く)流れが多かったので、ここに来て逆転するのは面白いなーと思っています。
KP
割と第三話のための布石ってとこあるし、流れ的にもキレイですよね。
牧志 浩太
今回ほんとに流れが美しい。
KP
佐倉と牧志君の感情の動きまでひっくるめて綺麗。
牧志 浩太
ほんとに。怒りを見せてからその怒りをシャンにもってかれちゃう所とか、いや仕込んでないが?? ってくらいに美しい
KP
そこもね! ちょっとでも言及するとバレに繋がりそうだからお口チャックしてたけど
えっ、ほんとに? ほんとにここで怒ってくれるの???
ってニコニコドキドキしまくってましたね!
良い流れだ! しか言えなかった。
牧志 浩太
そう、「良い流れってそういうことかー!!!」ってそれ聞いてなりましたね
KP
あそこだけで考えても、温厚な牧志君があんな怒り方するのが、また感無量でほんと好き。
やや強引に連れて行こうとするとことかたまらん……
こんな純粋な美しい怒りがシャンに穢されるのかぁ~!!!
って思いながら見てた。
牧志 浩太
いやぁありがとうございます最高
今回の牧志くん、ほんとに腰が据わってきたな、と思うんですよね。
やや強引に連れて行こうとするところもそうだし、「俺を信じてくれるか」って言い切っちゃうあたりとか。
KP
そのへんはっきりと佐倉より強くて頼りになるんだよなぁ……
牧志 浩太
それは佐倉くんとの「友達」という関係を信じられるようになったというのもあるし。
KP
ほんと良いキャラだ……
牧志 浩太
佐倉くんのおかげでもあります……。
KP
佐倉が朝に波照間さんの部屋に乱入したことで全てが始まった。
牧志 浩太
そこから全てが始まった。あと二人揃ってAND/HANDな事件に巻き込まれてしまったことから。
KP
本当にありがとうございました。
あれが本当に始まりだったなぁ。
牧志 浩太
ですねぇ。あの時の牧志くんは佐倉くんにまだまだ引け目を感じていた。
それで最後に、「これで終わりにしたくない」と望んだところから全てが始まった。
KP
こんな良いコンビになるなんて思ってなかったな。
牧志 浩太
ほんとに良いコンビになってとても嬉しい。ありがとうございます。
KP
ありがとうございます。嬉しい!
牧志 浩太
嬉しい!
あと今回、牧志くんが割と意識的に記憶を使い分けできるようになってきていたのがちょっと面白かったですね。
KP
ああ、そうですね。
波照間さんの記憶に溺れるんじゃなくて、自分のものとして使ってるの。
それが「自分のもの」として使えるなら、85%欠けているんじゃなくて、85%の大きな知識になる。
佐倉は多分もう少し前のタイミングで、「波照間さんが見たものしか知らないなら俺には関係ない」って言ったの後悔してるというか、「そうじゃなかった」と思ってるタイミングあったと思いますよ。
牧志君は賢いし、二人分の情報を見られるということの重大さ、自分の本当の姿を見られるという危機感とか。

今はそのへん越えてると思いますが。
二人分どころか、本心さらけ出した手紙読まれたからもうそれどころじゃないし……
牧志君が明らかに意識的に「僕」って言ってるのとかも面白いんだよなぁ。
牧志 浩太
そうそう。AND/HANDの時は色んなタイミングで混ざってしまっていたから、そこは随分変わったなって。
思い出話をする時も、関係性を重ねる時も、揺らいでいない。牧志くんのまま意識的に「僕」って言ってるんですよね。

あら~。「そうじゃなかった」と思ってるタイミングあたりのモノローグとか読んでみたいですね。
KP
多分meowの前後あたりかなぁ~
前かな。
友人になったら「知られたくない」という気持ちは大分薄くなるはずですからね。
うーん。シナリオに突っ込むほどじゃないから、本当に一言二言なんか書くかな? 瓶事件ログの後あたりに追記で。
牧志 浩太
あっ読みたい読みたい!
それはとても読みたい ぜひ
KP
そのあたり、組んでエチュードする……ほどまだ親しくはないですからねー。

【ある日の佐倉】

瓶から脱出して、三日。
目覚めてすぐにメールチェックしてしまう。
もしかして何か届いていやしないかと。

そんな馬鹿な事があるはずがない。あれを解くのにはおそらく一ヶ月はかかる。
まず解く手段に行き着くのに一週間、解くのに二週間ってとこだ。
牧志ならもしかするともう少し早いんじゃないか、という気もするが……それでも三日はないだろう、三日は。少なくとも十日……いや二週間ってとこだろう。俺もそれくらいはかかったし。
あいつと話して確信した事がある。牧志は恐ろしく飲み込みが早く、頭の回転が良い。波照間さんに匹敵するか、もしかしたらそれ以上に。
今あいつに足りないのはただ知識だけで、適切な知識を得れば世界を指先でひっくり返す事だってできそうだ。

(でも絶対やらねぇんだろうな……)

それは、考えなくても分かった。あいつは底抜けだ。
あいつをなんとか利用できないか。
あいつに何かさせられないか。

あいつの人の良さは全部台無しにする。惜しすぎる。あれだけの力を持っているのに。
もう少し強かさがあれば。もう少し自信があれば。もう少し狡さや冷酷さがあれば。俺があちらで見たやつらの領域までやすやすとたどり着きそうなのに。
達磨のおっさんと組めば、きっと恐ろしいこともできる。
なんなら紹介してやろうか。


少し考えて、やはりやめた。
そんな義理はない。
もしかして俺は恐れているのだろうか、とふと思う。
波照間さんの知識を自分のものにして、牧志としての視点でも見る事ができる……普通の人間にはできない多角的な視線を持ち、多面的な思考が意識せずともできてしまうあいつが、もしかすると恐ろしい化け物になってしまうかも知れない事を?

あいつと会うのが少し恐ろしいと感じているのは事実だ。
遭遇するたびにトラブルが起きている。間違いなく疫病神だ。
問題はその疫病神に全く自覚がなくて、善意の塊だってことだ。
あれだけのものを持ちながら、善人で居続けられる奴がいるのか?
きっと余程の愚か者に違いない。
(違うなぁ……)

全く論理的じゃない。
関わるべきではないと言ったのは俺だ。
事実そうだ。あいつが一般人だったから、という理由もあったが、あいつは確実に【危険】だ。
それなのにどうして俺はあの時、謎解きなんか渡した?
そして、何故それが解けるかどうかを毎朝気にしている?
さっさと忘れてしまった方が良い奴の事をいつまで考えている?
もっと話したいと思っている?
それは【危険】だ。
あいつは、俺があいつから吸収した以上の知識や情報を得る事になる。

……例えば?
そうなったとして、何が問題だろうか。

わからない。
分からないものを放置して見ないようにしている俺自身が、一番気持ち悪い。
佐倉はそこまで考えて、それから考えるのをやめた。
とりあえずあいつが底抜けなのが悪い。
そんな雑な結論で自らの目を意図的に曇らせて。
牧志の可能性
KP
以上が猫事件4日前の話。
多分コレ春日さんあたりに(絶対しないけど)相談したら「素直に『友達になって』って言えばいいと思うよ?」って呆れながら答え言われるやつ。

猫事件終わって「謎といた」って知って嬉しかったのに気付く&猫の時に無意識にすり寄ってた事なんかから、「俺、単純にこいつに好意持ってるだけじゃ?」ってやっと気付いた。
鈍いぞ。コミュ障にも程がある。
友情でこのレベルじゃ一生彼女できないぞ佐倉。
牧志 浩太
わーーーーー ありがとうございます!
佐倉くん、こんな複雑なことを延々と考えていたんだなぁ、とニコニコすると共に、「普通の人間にはできない~」の下りに成程……! ってなりました。それは牧志くんの特殊性でもあるんだ。
KP
そうなんですよ!?
人間越えの知性に多角的な視点が意識せずにできちゃうって凄いよ!?
しかも片方の視点は一般人で片方は悪魔使い、生きてきた環境も正反対、こんなのユニークすぎて、活かそうと思えばいくらでも道はあると思うんですよ!
牧志 浩太
確かに……!?
それだけの特殊性を持ちながら日常の枠に収まっている牧志くんだったんだ。
KP
波照間さん達は、利害の一致から始まってるから理解するの楽だったし、魔界で本性漏らしてるからわりとスムーズに人間関係構築できてるんですよね。
利害関係でもなくただの好意ってのが分かんなかった模様。
牧志 浩太
そして牧志くんがその意志力でクリティカルをぶっ放して謎を解くまで、佐倉くんが延々と巡らせてしまう複雑な思考の奥にあるものが「単純な好意」だと気づくまであと、四日と少し。ニコニコしますね。
KP
今回の話越えたあたりで、「その『才能』をなんかに活かしたら面白いことできんじゃないの?」ってふれるくらい信頼できるんじゃないかな……
牧志 浩太
ああーいいですね…… かつて【危険】だと延々と考えていた話を自ら振ってくれるくらい信頼してくれるか。
牧志くんがどう答えるかはその時次第ですね。
ぜひエンディング末尾とかで描写したいですね~その会話
KP
そう、牧志ならそれくらいで変わったりしないだろうと思えるかなと。
覚えとこう……

COMPそれぞれ
牧志 浩太
佐倉くんのCOMPが筆型なのすごく好きで、好きであると同時に「なるほど佐倉くんのCOMPは携帯しやすいけど波照間の(弓型)は至極携帯しづらい」って思ってしまう
KP
波照間さんのもお願いしたら畳めるようになりそうだけどねー
波照間さんPCは普段持ち歩くだけで注目集めちゃいますからね。
佐倉のはコンパクトなのでなくそうと思えば簡単になくせるという探索者的(デ)メリットが!!
牧志 浩太
やはりここは佐倉くんのと同じように、かっこよくシャキッという動作音とともに畳んだり展開したりできるようにしてもらわないと

なるほどコンパクトだからどこでも携帯できるかと思いきやどこでもなくせる!
KP
モンハンの弓的にコンパクトになれば大分スマートかも。
矢筒の蓋状になっていたものがジャキッと展開したら巨大化して弓になるのかっこ良くないですか! 
佐倉なんで寄りによって筆なんていう非効率的なデバイスなんだろうな~。
完全に効率重視ならPCに直接コマンドを音声入力とかの方が良いのに。
呪術的要素が残ってるのが大事なんだろうか。
牧志 浩太
ああ~、めちゃくちゃかっこいい! いいですね! >展開して弓になる
最初折り畳まれた状態のパーツが出現して、弦を引くとジャキッ! と音がして形になったりすると超好みです。

確かに。効率重視の佐倉くんとしては少し非効率な部分。呪術的、儀式的要素を残すことでより強力になるかわりに制御が難しくなるとか……?(好み)
効率といえば、波照間が真顔で機械に話しかけて「コマンド入力した方が早いんじゃないか」と突っ込まれてるシーンありましたね。
KP
(好み。)
デバイスは自分で選んだんじゃなくて与えられたものですからね、その人に必要な形なのかも知れません。

ありましたね~。
牧志 浩太
確かに。そう思うとちょっと魔法の杖っぽさがありますね。佐倉くんに必要なのは筆だったか。



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本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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