こちらには
『対の棲みか』
『地獄はやさしい』
『鱗の眼』
ネタバレがあります。

このリプレイには、本シナリオのほか、『地獄はやさしい』『鱗の眼』のネタバレが含まれます。
本編見る!
こんばんは
牧志 浩太
こんばんはーーー!
二重になっている佐倉くん……(トップ絵の話)
KP
あっばれてる。こんばんは。
牧志 浩太
PCの画面で見て気づきましたね
KP
それじゃ始めますー
牧志 浩太
はーい、よろしくお願いします!

KP
突然の佐倉の電話。
彼の部屋に呼び出された牧志は、彼の部屋を荒らした何者かの足取りを追う事になる。
もうひとりの佐倉は[コウツサマの箱]を持ち、何かを破壊しようとしているようだ。
ひとまず合流したふたりは、更に検索跡をたどる。
佐倉の部屋に開いた穴は、何を意味するのだろうか……
といったところで、本日はバーへ向かう車内からお送りします。
とくに車内でしておきたい話などがなければ、BARに到着します。
牧志 浩太
到着で問題ありません。
KP
では、時間は夜8時45分頃。
ふたりの乗った車は、BAR近くの駐車場にたどり着く。
駐車場にはほかの車はいない。
牧志 浩太
周囲を見回して危険がないことを確認してから、BARの前に向かいます。
少し距離を離して、店内で騒ぎの様子がないか、周囲に『佐倉』の姿がないかなどを確認。
KP
貴方が見える範囲では、そう言った騒ぎもなければ、もうひとりの佐倉の姿もない。
佐倉 光
「ここには来ていないのか……?
そもそも、あの三人を検索したのは何故だろうな?」
牧志 浩太
「……まだ大丈夫そうだな、急ごう。ああ、俺も思ってたんだ。人名で検索したってことは、最初から心当たりがあったってことになる。
関連がありそうなのは年が同じ位っぽいってことくらいだったけど、朔日さんはBARのことを知ってるみたいだった」
佐倉 光
「そうか……年齢近いってことは、知り合いなのかも知れないな」
牧志 浩太
「それは、あると思う。それからきっと、あの箱のことにも何か関係あるんだ」
佐倉 光
「失われると良くない事が起こる、だったか」
牧志 浩太
「ああ。詳しいことは聞けなかったけど」
牧志 浩太
あ、微妙に重大なことに気づいたんですが、牧志くん20才認識でかまいませんか?
KP
あ、okですよ。
牧志 浩太
ありがとうございます。

KP
佐倉が足を止める。
うらぶれた通りに、『BAR NICONICO』と書かれた古い看板。
周囲を飾る電球は切れているのもあり、デザインがいかにも年代物だ。
細い通りの奥に、これまた年代を感じさせる豪華だったに違いない扉。
あちこち歪んではいるが、よく磨かれている。
牧志 浩太
「……あれだな」
佐倉 光
「随分古そうな店だ……
あまり流行りそうな雰囲気には見えないな」
牧志 浩太
「結構昔っからやってる、って感じだな。いつからやってるんだろう……」
KP
おそらく貴方方が産まれる何十年も前から営業しているのだろう。
扉は引くときしんだ音を立てた。
牧志 浩太
軽くノックして扉を開ける。
「今晩は」店内を覗き、軽く声をかけて店内へ。
KP
かららん、とベルが鳴る。
中からは明るい音楽が流れてくる。
しかし店員からの声はかからない。
「あら、そうなのね。気をつけておく……あら、お客様みたい、ごめんなさいね」
中から話し声が聞こえた。
そしてワンテンポ遅れて、カウンターの中で電話をしていたらしい女性が振り向いた。
牧志 浩太
「今晩は、お邪魔してます」


番井ニコ
「いらっしゃいませー、お好きな席へどうぞ!
あら、初めての方ね? 珍しいわねぇ、こんなお婆ちゃんがやっているお店に。
ごめんなさいねぇ、40年前はもっと若かったんだけど」
KP
女性はそう言ってコロコロと笑う。
牧志 浩太
「ええ、朔日さんから話を聞いて来たんです。初めまして」
彼女の前のカウンター席が空いていれば、そこに座ります。
KP
では佐倉もとなりに座る。
番井ニコ
「あら、なるほどなるほど? あなたたちがイチエちゃんが言ってた子と……そのお友達ね?」
牧志 浩太
「もしかして朔日さん、俺達のこと……、伝えておいてくれてたんですか?」その言葉に少し驚いて。
佐倉 光
「話、聞いてらっしゃるんですね」
番井ニコ
「ええ、ええ、今ね、久しぶりにイチエちゃんから電話があってねぇ。
懐かしいわぁ。あの子元気そうで良かった。
ああ、でも大事な物とられちゃったから良くはないかしらねぇ」
KP
番井は言いながら、二人の年齢を確認する。
牧志 浩太
「すみません、本当に助かるって朔日さんにも伝えておいて下さい。あ、そこのコルコル、ロックでお願いします。あんまり酔っていられないから、少なめで」
一杯だけお酒を注文します。
運転免許がまだないから…… 年齢入りの学生証を提示する。
佐倉 光
「あ、俺運転しなきゃだし未成年なんで」
KP
番井は佐倉に色の濃いオレンジジュースを出し、牧志の注文を手慣れた手つきで作り始める。
つまみとグラスを貴方の前に並べ、番井はにこりと微笑んだ。

牧志 浩太
恩義を感じていることだし、ちゃんと注文して話を聞きたいじゃない…… という話でした。
KP
何か飲み物は出してあげる予定だったけど、注文してくれるなんて嬉しいからサービスしちゃう。
牧志 浩太
やったぜ
ちなみに小ネタ、コルコルは沖縄のラムです。赤いラベルのと緑のラベルのがあって、緑の方はほんとに黒糖の香りと味がする。
KP
ほうほう。

番井ニコ
「それで……何かお役に立てる事があるなら何でも言って頂戴?
今日はなんだか暇でね、誰かと話したい気分なの」
牧志 浩太
「ありがとうございます。それで……。俺の友達と同じ顔のやつが、朔日さんの所を襲ったらしいんです。[コウツサマの箱]を、取っていったらしいって。その箱のこと、ご存知ですか」
黒糖の香りがする酒を少しずつ舐めながら、話を切り出す。
番井ニコ
「神様との約束の印なのよ?
神様を呼んで、助けて貰う事ができるの。それで村を封印したのよ。
……といっても、何のことだか分からないわよね?」
牧志 浩太
「……村って、もしかして。五十年前の、ですか」
番井ニコ
「あ、そうそう、そうなのよ、皇津(こうつ)村。H県の。ご存知なのねぇ」
牧志 浩太
「いえ、詳しくは知らないんです。ただ、そういう村を見たことがあって。水の中に、沈んでいました」
佐倉 光
「俺たち事情はよく知らないんで、ご存知の事があれば、詳しく教えていただきたいです」
番井ニコ
「そうねぇ……ちょっと、おかしな話になってしまうのだけれど。
おばあちゃんのおとぎ話と思って聞いてもらえるかしら?」
牧志 浩太
「はい、もちろん」
グラスを置いて、姿勢を正す。
佐倉 光
「はい」
番井ニコ
「私たちの故郷……ああ、たち、っていうのは、イチエちゃんたちのことね?
皇津村は魔女の村でねぇ」
牧志 浩太
「魔女……」
番井ニコ
「いろいろな儀式が行われていたのよ……当時村にいた私たちは、それを見ていて知っていたのに、分かっていなかったのだけれどね……ああ、またそれは後にするわね?」
牧志 浩太
「……はい」

番井ニコ
こんな喋りで説明していたら長くなってしまいそうだけれど、はしょった方がいいかしら?
牧志 浩太
いや雰囲気がいいので、ぜひそのまま語ってください
朔日さんといいニコさんといい会話がやさしい 好き
番井ニコ
質問は遠慮なく頂戴ね。
牧志 浩太
はーい

番井ニコ
「それで、神様がある日、私たちを助けて下さって、村ごと水の中に封印したの」
牧志 浩太
「それで…… 水の中にあったのか」小さく頷く。
佐倉 光
「えぇっと……」
KP
佐倉が困ったように口を挟む。
佐倉 光
「何をしたから、沈められてしまったんですか?」
番井ニコ
「ああ、そうそう、それよね、それを説明しなきゃ。
50年も前になるかしらねぇ。私と、イチエちゃんとミズキちゃん……その村にまだ住んでいた頃ね」
牧志 浩太
「羽烏さん、ですね」
番井ニコ
「あら、ご存知なの? イチエちゃんが話したのかしら?」
牧志 浩太
「いえ。あいつがあなた達のことを検索して行ったみたいなんです。俺達はそれを手掛かりに、足取りを追っていました。朔日さんの件は、一歩遅かったですが……。すみません」
佐倉 光
「後で詳しくご説明しますので……」
続きを、と促す。

牧志 浩太
牧志くんと佐倉くんの会話のテンポがいまいち合ってないw
佐倉 光
後で佐倉から自分の分身についても説明しないとなー。
なので詳しく説明するよ、なんだ。
牧志 浩太
なるほど。

番井ニコ
「そうそう、えーと、三人で山に登ってね。古い神社を見つけたのよ。
あまりに汚れていたので、なんだか気の毒になってしまってねぇ、お掃除をして手を合わせたのよ、三人でね。
そうしたら、白い髭のおじいさんが現れたのよ!」
KP
彼女は、聴衆の反応を見て、少し間を開ける。
牧志 浩太
「続きを、お願いします」真剣な顔で頷く。
番井ニコ
「おじいさんは、なんとその神社の神様でね、皇津様というお名前だったの。
他にも色々お名前があるそうなのだけれど、ここではそういうお名前なんですって。
そして、ずっと忘れられていたからここを離れていたのだけれど、私たちがお掃除をしてお参りをしたので降りてきて下さったそうなの。
皇津様はそうしてね、おっしゃったのよ。
この村は乱れている、と。
穢れた蟲によって乱されている、とね」
佐倉 光
「蟲……!」
牧志 浩太
「……蟲」その言葉に、わずかに息を呑む。
番井ニコ
「皇津様はこの村で育った私たちの目も曇っているはずだと仰ってね、私たちの目に手をかざして曇りを除いて下さった。
途端に分かったのよ、その時まで私たちがごく当たり前だと思っていた事が、とんでもなく恐ろしい、おぞましい事だったって……
村では女だけが人間で、男は家畜同然の扱いを受けていた。暴行も殺人も当たり前……
どうしてそんなことを当たり前だと思っていたのかしらね……
一番驚いたのが、十五歳になった日に、私は儀式の生贄になって殺されるはずだったという事よ……」
牧志 浩太
「…………」その言葉にふたたび息を呑み、椅子の下で拳を握る。
佐倉 光
「認識が歪んでいるなんてものじゃないな。
洗脳……なのか?」
牧志 浩太
「ああ……」
番井ニコ
「おかしいでしょう? それまで私は自分が死ぬ事を恐ろしいとも嫌だとも思った事がなかったの。
あの時の驚きと恐ろしさと言ったら、なかったわ……
もしかすると、生まれて初めて怖いと思ったのではないかしら」
KP
女性は壮絶な内容を、優しい笑みを浮かべて語り続ける。
牧志 浩太
「…………」その重さと、強さに声も出ない。ただ、じっと話を聞き続ける。
最初に知った時は、どんな気持ちだったのだろう。自分の世界が反転した時は。
番井ニコ
「皇津様は、それから仰ったわ。
この村ではもうすぐ、悪い神様を呼ぶ儀式が行われるって。
その神様が来ると、この星ごと壊れてしまうって。
この村の魔女達は、悪い蟲に操られて、悪い神様を呼んでいるのだと……
皇津様は、今会ったのも縁だからと、この村を封印して下さると仰った。
私たち三人は助けて下さるから、安心して良いと言ってくださったの。
そして、それぞれに一つずつ、加護の品を下さったのよ」
佐倉 光
「加護の品……?」
番井ニコ
「イチエちゃんには寄せ木細工の箱、ミズキちゃんには植物の種、私にはおまじないの紙」
佐倉 光
「あの箱か」
牧志 浩太
「約束だ、って仰いましたね。もし、その加護の品に、何かあったら」
番井ニコ
「箱は私たちを魔女から助けるために。
箱を開ければ、皇津様が来て助けてくださる。
けれど箱が壊れるとき、皇津様と村の縁は消えてしまうのだそうよ。
縁がなくなると、とてもとても遠いところにいる皇津様の力は届かなくなってしまう。
だから大事にするように、とね……」
KP
ここまで話して、番井はため息をついた。
番井ニコ
「箱を開ける事ができるのは、私たちか、私たちが選んだ人だけ……
奪ったからと言って使えるものではないわ……でも」
牧志 浩太
取りつく蟲というといくつか思い浮かぶんだよなぁーーーーあぁぁ
牧志 浩太
「……佐倉さん。あいつ、何か破壊しようとしてるって言ったよな」
佐倉 光
「ああ、そういう事なんだろうな……
神がその村を封印した。その力が及ばなくなるって事は」
牧志 浩太
「封印が、解けるのか」
佐倉 光
「そういう事だろう。ヤツに蟲がどうとか、言っていたんだろう……」
牧志 浩太
「……番井さん。その紙と種については、何か伺っていますか」
番井ニコ
「ええ、聞いているわ。
紙は虫を追い出すおまじない。種は虫を追い出すのに使うので、大事に育てなさいとおっしゃられたわ。
箱を開けるときは、草の汁を指につけて開けるそうよ。
不思議ね、50年も前の事なのに、昨日の事のように思い出せるわ……」
牧志 浩太
「もっと、詳しく聞いても構いませんか。あいつはきっと、その蟲に操られて封印を解こうとしている。……そうだ佐倉さん、あいつの事を」
佐倉 光
「ああ。
イチエさんを襲ったのは、俺から分裂したもう一人の俺で、どうやらその蟲に取憑かれているんじゃないかと、イチエさんから伺ったんです」
佐倉はかいつまんで自分の分身についての話をする。
番井ニコ
「あら、随分と込み入った事になっているのね……」
KP
番井はびっくりしたように口元に手を当てた。
貴方方がこの不思議な話を信じて、更に不思議な話を重ねてきた事に驚いたらしい。
牧志 浩太
「(……少し、嫌な予感がする。佐倉さんとあいつが繋がっているなら、この話もあいつに伝わってしまわないか? いや、でも、検索してたんだ。伝えなくても、いずれここに来て探すはずだ)」
「俺達は信じます。理由は、彼が言った通りです」
真剣な表情で、向き合う。
番井ニコ
「なるほどねぇ……
助けてあげたいけれど、こんなお婆ちゃんにできる事があるかしら。
……そうだわ」
KP
番井は、貴方方ふたりにちょっと待つようにと伝える。
彼女は店の奥で何か捜し物を始めたようだ。
牧志 浩太
じっと、その場で待つ。何かあれば、すぐに腰を浮かせられるように。
佐倉 光
「牧志……」
牧志 浩太
「……佐倉さん」
佐倉 光
「俺は席を外した方がいいか?」
牧志 浩太
「……ごめん、そうしてくれ」
佐倉 光
「だな。じゃ、頼む。外で待ってるから」
牧志 浩太
「ああ。……あいつが来るかもしれない。何かあったら、すぐ呼んでほしい」
佐倉 光
「馬鹿言うな。来たら声を上げるから、裏からあの婆さんと逃げてくれ」
牧志 浩太
ちらりと店の奥を見て、それから自分の拳を見下ろした。
「…………分かった。佐倉さんも、すぐ逃げてほしい」
それから悔しそうに、息を洩らす。
佐倉 光
「当たり前だろ。
逃げるが勝ち。生きてる方が偉い。じゃ、頼んだぜ」
牧志 浩太
「……ああ、分かった」
KP
佐倉はそう言ってひらりと手を振ると、飲み物の代金をカウンターに置いて外へ出て行った。
牧志 浩太
安心なんて、できなかった。
危ういばかりにまっすぐな決意。

恐怖は引き際を教えてくれるって、言ったのは佐倉さんだ。
……自分に力があればと、今ほど、強く思ったことはない。

KP
ややあって、番井が店の奥から出てきた。
彼女は手に何枚かのメモを持っている。
番井ニコ
「あら、お連れさんは?」
牧志 浩太
「外で待ってます。店の空気に酔ったとかで」
KP
彼女は納得したように頷くと、カウンターに数枚の紙を出す。
番井ニコ
「これがミズキちゃんの家の住所。連絡は入れておくから遠慮は要らないわ。
訊きたい事があるなら、訪ねてご覧なさい」
牧志 浩太
「ありがとうございます。助かります」住所を控え、マップアプリで位置を確認する。
KP
大体車で一時間ほどだろうか。
番井ニコ
「それから……これが私たちが見た神社の場所ね。
もし訪れるならお掃除してくれるかしら。あの時から誰もお参りなんてしていないはずだものね。
もし皇津様に気持ちが届けは、お助けくださるかも知れないわ……」
牧志 浩太
「分かりました。儀式を止めてくれたってことは、俺達みんなの恩人でもありますしね」
番井ニコ
「そういうことになるわね。
では私の分も、星のみんなの分のついでにお礼をしておいていただける?」
KP
そして、三枚目。
今までのものは新しいメモ帳を切り取ったものに万年筆で書かれたものだったが、これだけは黄ばんでいる。
牧志 浩太
あ~~~~エレガントなお婆さんに万年筆 似合う
番井ニコ
「これが、私が皇津様から授かったおまじない。
きっと必要な方に差し上げるなら、皇津様も許してくださると思うわ」
05【虫祓いの印(むしばらいのいん)】(基本ルールブックP259「シャンを追い出す」改変)
コスト[1D3正気度]
人間の魂をむしばむ穢れた虫を払う印ならびに呪文。
この虫に魂をむしばまれた者は、暴力的・攻撃的な行動を取り、また、この虫の見せる幻覚にさいなまれる。
また、この虫は人間を操り、自分の信じる邪神を招く儀式を行おうとする。
この虫にむしばまれた宿主のため、特別な薬草の花を絞った汁で描いた幅1.5mの五芒星形を用意する。
宿主は、この五芒星の中に立っていなくてはならない。
呪文の詠唱者は、指に前述の花の汁を塗り、【皇津様の箱】を持ち、短い呪文の詠唱を行う。
儀式が終わると虫が頭から這い出して来る。
牧志 浩太
やっぱりシャンちゃんじゃないですか~~~~~
KP
あら知り合い?
牧志 浩太
ちょっと宗派が違うので、シャンさんとはお知り合いになりたくないですね

牧志 浩太
「……ありがとうございます。丁重に、お受け取りします」静かに一礼して、それを受け取る。
番井ニコ
「貴方方みたいな若い方に背負わせて、本当に申し訳ないと思うのだけれど。
頼むわね……」
KP
番井は貴方の手を両手で包み込む。
貴方方の無事を祈るように。
牧志 浩太
その皺が寄った手の温かさを受け取り、静かに頷く。
ああ、俺の周囲にはいい人がたくさんいるなと、ぼんやりと思った。
……止めよう。佐倉さんのため、番井さん達のため、俺と、僕が知ってる、すべての人達のために。
大丈夫。世界なら何度だって救ってきたんだ。
己を鼓舞するように、心の中でもう一度、大丈夫、と頷いて、代金を置いて席を立った。
「お酒、美味しかったです。ありがとうございました」
番井ニコ
「ええ、今度はもっとのんびり飲みに来て頂戴ね」
牧志 浩太
「ええ、その時はまたぜひ」
番井ニコ
「お連れさんにも、よろしくね。
あまり気に病まないように伝えて頂戴。
あの子が悪いんじゃないわ。蟲が悪いんだから」
牧志 浩太
「分かりました、伝えます」
番井ニコ
「久しぶりに若い子と話せて楽しかったわ」
KP
番井はそう言って軽く手を振る。
牧志 浩太
「こちらこそ、あなたのような人と話せて、楽しかったです」
舌先にまだ黒糖の香りが、微かに残っていた。

KP
扉がきしむ。かららん、と幾人もの旅人を見送ったベルが鳴る。
店の外で、佐倉がぼんやりと佇んでいた。
牧志 浩太
「佐倉さん、ごめん。遅くなった」
KP
その目は開いているが遠くを見ているかのようで、どこか、そこにいるのにいないような、奇妙な気配だった。
牧志 浩太
「……佐倉さん?」
ふと不安にかられて、名前を再度呼ぶ。
佐倉 光
「……ああ、牧志……話は終わったか?」
KP
返答した声はいつも通り、ではあったが。
牧志 浩太
「ああ、終わった。次の方針も決まりそうだ。……佐倉さん、調子悪い? それとも、何か聞こえる?」
佐倉 光
「分かるんだ、ヤツが今、何をしているのか。
……もう一人の俺、ヤツが、前にも見た、サルみたいなやつを呼び出して、空間に穴を開けて……
そのまま穴に入って行ったんだ……」
KP
内容に反して、その声が落ち着きすぎている事に、あなたは違和感を覚えるかも知れない。
彼の言葉は全くの他人事のようだ。
牧志 浩太
「……穴の向こう、見えたか? どこに、向かったとか。あの村?」
ひどく落ち着いたその声に、不安が止まらなかった。彼の不安を引き受けたかのように、掌に汗が滲む。
佐倉 光
「そこまでは……」
KP
佐倉はあなたの反応を見て、何事か考えていたようだった。
佐倉 光
「俺は、おかしいんだな?」
牧志 浩太
「……おかしい、っていうのは語弊があるかな。ただ、欠けてるように見える。前に佐倉さんが言ってた通りだ。普段なら怒ってる所で怒らなかったり、少し落ち着きすぎていたり。
だから、少し不安になったんだ。ごめん。恐怖が引き際を教えてくれるって言ってたの、佐倉さんだからさ」
佐倉 光
「……おそらく……俺の中から攻撃的な感情が抜けている……いや、奪われているからだろうな。
それだけじゃない。焦りとか、危機感とか、そういうものも失われていっていると思う」
「……」
「もし万一俺が、この件から手を引くとか言いだしたら、止めてくれ。
続けろと。最後まで、解決まで進めと」
KP
いつものセリフなら「殴っても止めてくれ」だけど、そんな発想にもならないな……と
牧志 浩太
「殴っても」って発想まで出てこなくなってるんだな……
牧志 浩太
「分かった。その時は全力で止めるよ。いくら借りを作っても、佐倉さんを最後まで付き合わせる」
佐倉 光
「大丈夫、恐怖はまだある。恐怖ばかりになっていて、不安になるほどだ。
けど、このままだとそれすらなくなる。分かるんだ」
牧志 浩太
「そうか。なら、走れるな。大丈夫、恐怖で走れなくなったら、俺が背を叩く。走り出せば恐怖は、足を止めない力になる。
大丈夫だよ。俺、結構図々しいから。佐倉さん、知ってるだろ。
たっぷり図々しくなって、佐倉さんを引っ張り回す」

KP
おっと、そんないい台詞言ってくれるなら先に判定しておくんだった……
牧志 浩太
あっ一体何が……
KP
[佐倉]《SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D10+1
牧志 浩太
おおっと《SANチェック》!
佐倉 光
CCB<=67 《SANチェック》 (1D100<=67) > 56 > 成功
牧志 浩太
佐倉さんえらい!!
佐倉 光
okok、狂気には陥らずに済んだ。
[ 佐倉 光 ] SAN : 67 → 66

佐倉 光
「ああ、そうだよな……
牧志のしぶとさは俺がよく知ってる……」
牧志 浩太
「だろ。
それから、結構頑固だってこともさ」
佐倉 光
「そうそう。頑固だ! アラミタマとタメはれる」
牧志 浩太
「それはいいな! 頼りになりそうだ」
佐倉 光
「よし、急ごう……っつってもどうするかな」
牧志 浩太
「行こう。ミズキさんの住所、聞けたんだ」
佐倉 光
「Ok、行けるとこまで俺が運転する。まずくなりそうならあとはタクシーでも使おう」
牧志 浩太
「頼む。あー、やっぱり俺も免許取るべきだな。この件がけりついたら申し込んでくる」
佐倉 光
「そうだな、そしたら俺は目隠しでもして座ってれば良かったかもな?
あとの方針はお前に任せるよ」
牧志 浩太
「それはそれで職質されそうだな。分かった、途中まで運転頼む。近くに置いて、そこからはタクシー使おう」
佐倉 光
「ははっ、確かに立派な誘拐現場だ。
俺誘拐されすぎだし……」
牧志 浩太
「だろ。ってことで、平和的に行こう。
……うーん、運転自体はできるけど、無免はまずいよな」
佐倉 光
「今ケーサツに掴まってる場合じゃないから、コストは払おうぜ?」
牧志 浩太
「確かにな。賛成。
よし、行こう!」
KP
では、ふたりは車に戻り、近隣の住所まで夜道を走る。
途中でやっておきたい事はありますか?
牧志 浩太
目くらましになるようなものを入手しておきます。輝度の高いLEDライトとか。
KP
なるほど、夜は大分更けてきたが、ドンキとかコンビニなどで入手できる。
牧志 浩太
ではドンキでゲットしていきます。
牧志 浩太
武器も考えたけど、牧志くん戦闘能力ないですからね。技能%的に使いこなせない。
KP
ですねー
佐倉も戦闘なんか無理!
牧志 浩太
COMPが! ない!
佐倉 光
ドンキに寄ったときに、耳栓とアイマスク買っておく。

KP
佐倉の運転はいつもより大分おとなしい。
まあもともと飛ばす方ではないのだが……
そして45分ほどいっただろうか。
ナビで設定された駐車場にたどり着いた。
牧志 浩太
そこからタクシーに乗り換えていく。
「ごめん、佐倉さん。ちょっとだけ」その間だけ、耳栓とアイマスクをしておいてもらうように頼む。
KP
その間、疲労が溜まっていたのか、佐倉はうたた寝をしていたようだ。
牧志 浩太
タクシーの運転手に指示して、目的地へ向かう。席でただ座る時間、焦りを押し殺した。

KP
営業車は広い庭を持つ家の前で止まった。
牧志 浩太
「ありがとうございます。佐倉さん、着いたよ」タクシーを降りる。
佐倉 光
「ああ……ありがとう、寝てたか、俺……」
牧志 浩太
「そうみたいだ。疲れてたんだろ、何かしらありすぎたし」
KP
家の窓には明かりが灯っている。
表札には羽烏とある。
牧志 浩太
周囲を確認してから、インターフォンがあれば押す。
KP
ややあって、落ち着いた女性の声が応対する。
あ、名前バーで名乗った事にしていいかな。
牧志 浩太
あ、OKです。
「夜分遅くすみません、羽烏さん。番井さんから話を聞いて来ました、牧志です」
KP
そして貴方方の名を聞くと、玄関を開けて出迎えてくれる。


羽烏ミズキ
「遠いところをわざわざ、さぞ大変だったでしょうね、おあがりなさい」
KP
家の中からは、明るい声がする。
彼女の家族だろうか。
牧志 浩太
「お邪魔します」一礼して家の中へ。
佐倉 光
「お邪魔します……」
(そういや手土産買ってくるの忘れたな)
牧志 浩太
「(あっ、そういえば何か買ってくればよかったな)。
すみません、手ぶらで」
羽烏ミズキ
「いいのよ、大変なときだものね。
貴方方が知りたいものはこちらにあるの、おいでなさいな」
牧志 浩太
はい、と頷いて案内された方へ向かう。
KP
ふたりを招いて進むのは、広い庭の一角。そこだけ特別に区切られた場所だ。
大切な場所なのか、手入れが行き届いていると一見して分かる庭の中でもとくに丁寧に清められている。
牧志 浩太
その様子に、自然と背筋が伸びる。
KP
その一角には、青い輝きがあった。
羽烏ミズキ
「あら」
KP
羽烏は目を丸くして小走りになる。
羽烏ミズキ
「神様のお導きかしら」
KP
庭には真っ青な花が咲き誇っていた。
まるで水があふれたように見える、透明感のある青色の花である。
佐倉 光
「うわ……綺麗だな」
牧志 浩太
「これは……、綺麗ですね。まるで、海みたいだ」
羽烏ミズキ
「この薬草は神様にいただいた種から生えたものなの」
KP
牧志さん。
ふと……あなたはこの輝きをどこかで見た事があるような気がした。
ほんの一瞬のひらめきではあったが。
牧志 浩太
海、と反射的に口にして、少しだけ違和感を覚えた。
これは海ではなく……、泉、または湖。あの穴を満たしていた青い輝きが、こんな色じゃなかったか。
KP
そうだな、似ているかも知れない。
しかし、もっとしっくりくるような記憶があった気がしたのだが……
以下、本編の会話ですが、『鱗の眼』のネタバレのため畳みます。
『鱗の眼』ネタバレ
牧志 浩太
その青について、思い出そうとしてみます。
KP
そうだなー、【アイデア】/2で
牧志 浩太
CCB<=(90/2) 【アイデア】 (1D100<=45) > 11 > 成功
お。
KP
おっ。
ではあなたは、広大な海にぽつんと立つ小さな家を思い出した。
牧志 浩太
──真っ青な空間の泉の色の向こう。ふと、そのもっと向こうの記憶に、どこまでもどこまでも広がる海を、ふと思い出した。
KP
優しい香の香り、立ち並ぶ墓石。
あれは、どこで見たのだろう……
牧志 浩太
カモメの声。ひとりたたずむ魔女……。
……そういえばあのとき彼女は、聞き慣れない地名を言って、悪戯っぽく微笑んだんだった。
KP
完全に思い出す前にぶったぎって次行っていいですか?
牧志 浩太
どうぞ!
ワーイ絡めてくれてありがとうございます

羽烏ミズキ
「これは[アルニカ]という名前で、本来ヨーロッパに分布しているものらしいの」
KP
貴方の追憶の旅は、女性の声に遮られる。
牧志 浩太
「あ……、すみません。そうなんですね。そういえば、とても珍しいものだと聞きました」
羽烏ミズキ
「アルニカは一般的に、夏に、黄色い花が咲くのだけれど、これは今まで決して花をつけなかったの。
たぶん、神様と関係があるのね。
神様は、信頼している相手にだけこの花の汁を使わせるようにと言ったから」
佐倉 光
「必要なときにだけ咲く、特別な花、ということですか」
牧志 浩太
「……信じて、くれたんだな」
羽烏ミズキ
「きれいな青、神様の目の色に似ている。
神様に祝福された花だということね、きっと……」
KP
羽烏は花に向かって手を合わせると、遙かなる神へと祈りを捧げるように頭を垂れた。
牧志 浩太
その横に立って、祈るように手を組んだ。その仕草は星を愛して己を鍛えていた青年の敬虔さにも似ていたし、ただ、どこか遠い友人を思うような仕草にも見えた。
KP
佐倉はあなたの行動に少し驚いたように眉を上げ、それから真似をするように頭を下げる。
確認
KP
〈生物学〉〈博物学〉ってお持ちでしたっけ。
牧志 浩太
う~~~ん、ないですね どちらも初期値
KP
佐倉はどっちも初期値だ。
じゃあまあいいか。
牧志 浩太
ワンチャン初期値(10)で振ってみても?
KP
もちろんok
牧志 浩太
CCB<=10 〈博物学〉 (1D100<=10) > 43 > 失敗
うーんだめだった!
佐倉 光
CCB<=10 〈博物学〉 (1D100<=10) > 57 > 失敗
わっかんね

KP
羽烏は丁寧に花を摘んでゆく。
そして貴方方を家に招き入れ、園芸の道具が並ぶ作業部屋へと案内してくれる。
咲いた花は一抱えほど。
彼女は、それをすりつぶして汁を搾ってゆく。
牧志 浩太
どこか工房のようにも見えるその場所に、方向は違えど懐かしさを覚えた。
KP
途中、彼女の孫が興味津々でお茶を手にのぞきに来たりはした。
牧志 浩太
こんばんは、と笑いかけたりするだろう。
KP
その間に彼女は絞り汁に水を加え、瓶に詰めた。
その瓶を貴方方へ差し出す。
五芒星を描くにも、指先に付けるにも十分な量と見える。
牧志 浩太
「ありがとうございます。……頂きます」そっと手を差し出し、受け取る。
羽烏ミズキ
「ようやく花咲いた縁、大事に使ってね」
KP
彼女はふわりと笑う。
牧志 浩太
「はい、大切に使わせて頂きます」
佐倉 光
「……あっ」
牧志 浩太
「佐倉さん?」
KP
突如声を上げた佐倉は、目の前の空間に手を伸ばした。
まるでそこにあるものを、つかまえようとするように。
佐倉 光
「ヤツが家に戻った。
穴に入って、あの村へ向かってる」
KP
佐倉は奇妙に冷静な声で言う。
牧志 浩太
「やるつもり、なんだな。直接あの場所で、封印を解く気なのか」
佐倉 光
「箱、壊し始めて……
……壊れた」
牧志 浩太
「──な、」
佐倉 光
「……向かった方がいいんだよな? これは」
牧志 浩太
「ああ、急ごう佐倉さん。まだ間に合うかもしれない」
佐倉 光
「ああ……」
牧志 浩太
「ありがとうございました、羽烏さん!」
羽烏ミズキ
「急いだ方が良さそうね」
牧志 浩太
「ごめん、急ぐ気起きないかもしれないけど。急いで、佐倉さん」走りながらアプリで近くのタクシーを呼ぶ。
羽烏ミズキ
「貴方方、村の場所は知っているの? 神様のおわす場所は?」
牧志 浩太
直接行くとどれくらいかかる距離ですか?
KP
2時間程度。
牧志 浩太
お、結構近い。
KP
到着は真夜中になるな。
牧志 浩太
「番井さんから聞きました」
羽烏ミズキ
「そう……きをつけてね」
牧志 浩太
「はい」
佐倉 光
「ああ、そうだ……」
佐倉がふと思い出したように声を上げる。
牧志 浩太
「佐倉さん、何か分かった?」
佐倉 光
「口で説明しても、追いつかないし」
KP
佐倉は自分のスマートフォンで何やら操作を始めた。
佐倉 光
「お、繋がったぞ」
KP
彼が見せるスマートフォンには、彼自身の部屋の様子が映っている。
佐倉 光
「一応つけといたカメラが役に立つなんてな……」
牧志 浩太
慌てて家を出ながら、その画面を覗き込む。
KP
あの穴の様子が見える。
水は消滅しており、さきほどまで硬直していた人々が動き始めている。
そこでは女たちが男たちに暴力をふるい、男たちが獣のような声を上げている。
そして人々は腕を振り上げ、刃物や武器を手に取り、殺しあっていた。
絶叫と悲鳴、そして笑い声が辺りを包む。
羽烏ミズキ
「ああ、あの時のままだわ……!」
牧志 浩太
「水が、消えた。……寒気がするな。でも、封印が解けてるってことは」
KP
狂ったように暴力的なふるまいをする人々のなかに、もうひとりの佐倉の姿がちらりと見えた。
もうひとりの佐倉は壊れた箱を掲げている。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 28 > 成功
佐倉 光
CCB<=66 《SANチェック》 (1D100<=66) > 98 > 致命的失敗
[ 佐倉 光 ] SAN : 66 → 65
牧志 浩太
そりゃそうだよな自分自身!!


佐倉 光
「……俺がいる……」
呆然と呟いた。
KP
佐倉の顔は青ざめていた。
牧志 浩太
「ああ……」異様な風景の中、狂ったように暴力を振るう“佐倉”の姿。それは俺にとっても僕にとっても、怒りを巻き起こした。──なんて事をするんだ、佐倉さんに。
それが自分自身なら、どれだけの衝撃だろう。
「行こう、佐倉さん。……今なら、あの穴からまだ行けるかもしれない」
KP
もうひとりの佐倉の姿は、人の中に消えてゆく……
暴力の宴の中では見分ける事も難しい。
▶もうひとりの佐倉を探すなら〈目星〉〈追跡〉
牧志 浩太
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 78 > 成功
KP
壊れた箱を掲げたもうひとりの佐倉は、攻撃的にふるまう村人たちの中心で、彼らに向かって声を発している。
もうひとりの佐倉
「さあ、神を迎える日がやってきた! 
深淵の無垢なる輝き、天球の音楽の庭、アザトース様をいま、我らのもとに!
夜明け前、夜が最も暗くなるそのときにアザトース様をお迎えいたそう!」
KP
もうひとりの佐倉がそう叫んだ瞬間、穴がすっと閉じ、消滅した。
佐倉 光
「穴が消えた!?」
牧志 浩太
「あっくそ、消えた! 直接行くしかないな……」
佐倉 光
「もうやめた方がいいんじゃないのか? これ以上は危険だ」
牧志 浩太
その言葉を聞いて、焦っていた頭がすうっと冷えるのを感じた。
「……佐倉さん。
それは俺のため? それとも、本当に、そう思ってる?」
佐倉 光
「……分からない……ただ、COMPはないし、もし何かあったら。
俺には何もできない」
KP
佐倉は何もうつさなくなったスマートフォンを持ったまま、ぱたりと力なく手を落とす。
牧志 浩太
「それは俺も一緒。俺だって、体があって動く以上のことはできないよ。俺は最初からCOMPなんて使えないし、弓だって、引いてみたけど鍛えてないから駄目だった」
佐倉 光
「だったら、尚更危険すぎる」
KP
逃げる、という行動をネガティブに考えていないはずの彼が今、完全に『全てに背を向けよう』としていた。

KP
いつもなら、逃げるのは、生き延びてもっかい殴りに行くためなんだけどね。
今回は逃げるがために逃げようとしてんだ。
牧志 浩太
闘志が消えてしまっているんですよね。恐怖しか残っていないのかな。
KP
そんな感じですね。
牧志 浩太
恐怖しかないのは辛いよなぁ。

牧志 浩太
「でも、俺は行く。俺は正直そうだな、めちゃくちゃ怒ってる。佐倉さんをあんな事にして、あの虫を一発と言わず潰れるまで殴ってやらないと気が済まない。
それに俺は諦めが悪い。諦めが悪いし、頑固。その諦めの悪さで、うまくいった事もある」
佐倉 光
「牧志……」
牧志 浩太
「で、頑固だから、危険だと分かってて佐倉さんを付き合わせます。一緒にいてくれた方が、何もできなくても一緒に一発でもあいつ殴ってくれた方が、ずっといいからさ。
ってことで、諦めてよ」佐倉の右腕をむんずと掴む。
佐倉 光
「……
何だよお前、そんな強かだったかな……」
KP
吐いた息が震えていた。
牧志 浩太
「そうだよ。違いがあるとすれば、自覚が出てきたって事くらいかな」
牧志 浩太
今回のポイント:温厚な牧志くんが超怒ってる
KP
めっちゃくちゃいい流れだ……!
牧志 浩太
牧志くん自身も波照間の記憶も、揃って「超怒ってる」に向いているのでブレないし揺るがない
KP
つよい……!
佐倉 光
「……はぁ……もう、なんなんだよ……
かっこ悪すぎる。最悪。やっぱり俺おかしい。
そうだな、お前にそうまで言わせて……
俺がブルっている場合じゃ、ない、よな……」
KP
牧志君の怒りは本当に珍しいから、佐倉もびっくりしている。
佐倉 光
努力して、思考をぶん回す。
恐怖に溢れて溺れそうな中、失ってしまった闘志の代わりに、理性を。
「放置したら、世界が滅びるってんなら……同じだ」
牧志 浩太
「そうだ。ここで逃げたら、世界が終わる。なら、立ち向かっても失うものはない」
佐倉 光
「そう、そうだ、同じ終わりなら、足掻いた方がいい。
その方が納得がいく。
運が良ければ、事態は変わる」
牧志 浩太
「駄目でもともと、うまく行けばラッキー」
佐倉 光
「……だな」
牧志 浩太
「ああ。
大丈夫、僕達は何度も世界を救ってきた。もう一度くらい、行ける」
佐倉 光
「……
ああ、一回と言わず望むだけ」
牧志 浩太
「ああ!」
闘志がなければ、横で燃やそう。恐怖が足を止めるなら、横でいくらでも無謀になろう。──足が竦むなら、無理矢理にでも引っ張ろう。

だって僕達は仲間で、俺達は友達だから。
KP
ふたりは魔女の村を目指す。
世界の終わりがはじまる地へと……

牧志の怒り
KP
牧志君かっこいい!
二重の関係性持って来たの熱い!
牧志 浩太
Yes!
KP
めちゃくちゃいい流れすぎてKPはニヤニヤしてしまいます。
いいー!
牧志 浩太
わーいありがとうございます!
KP
このお話は次回で終わりそうですね。
良い流れだなぁ……
牧志 浩太
ですね。行くぜ! ダイス目さんにもこの熱さのまま頑張っていただきたいところ(あえてフラグを立てる)
KP
がんばれダイス目さん!!
たぶん第二話はわりとすぐ終わるので、第三話の最初ちょこっとやって締める感じになると思います。
牧志 浩太
なるほど。
あと、自信をもって「友達」と自分から宣言できるようになってるの、さりげなくポイントですね!
牧志くん、「このままにしたくない」「友達になりたい」って牧志くんの方からしがみついてきた関係から始まったから、「友達」って自分から宣言できるようになったの、大きいと思ってます。
KP
なるほど確かに!
攻撃性がなくなった佐倉ヘタレすぎる……
牧志君が思ってたより数段カッコよく支えてくれてものすごく安心しました。
牧志 浩太
佐倉くん自身と約束していましたからね。その約束があったからこそ、ブレないでいられた。
KP
あと、牧志君に怒りは薄いのかなと思っていたから、思いがけず見られて嬉しい!
牧志 浩太
そうそう、普段温厚であまり怒らないぶん、思いがけず怒りが出てきたのが面白いなと思います。
しかも穏やかな口調のまま、ふつふつと超怒ってる。
KP
良い……
なんかねーこのシナリオはまりすぎてて良いぞ!
次回がもの凄く楽しみです……
牧志 浩太
攻撃性のなくなった佐倉くんと、その分も怒る牧志くん、いつもと違う一面が見られてとても楽しい!! 次回もとてもとても楽しみです
いやほんとにめちゃくちゃはまりますね第一話といい 楽しい

友人
KP
ヘタレた佐倉の腕掴んでくれた牧志君がくそかっこ良すぎて、釣り合う返答できなくてワタワタしました。
牧志 浩太
わーいありがとうございます 恐怖に圧し潰されそうになりながら、闘志の代わりに理性で闘おうとする佐倉くんもめちゃくちゃかっこよかったですよ!
KP
もうあのシーン最高なんですけど。
牧志 浩太
あのシーン私もめちゃめちゃ好きです もうどっちもかっこいいんだ
そこで最後の武器として理性を持ち出してくる佐倉くんがほんとに佐倉くんで。
KP
ありがとうございます……
最高のシーンをありがとうございましたー!

「……分からない……ただ、COMPはないし、もし(牧志に)何かあったら。
俺には何もできない(ここで引き返せば牧志は生き残れるかも知れない)」
だったりする。
逃げる理由を牧志に求めているの半分、失う事を恐れているの半分。
牧志 浩太
ああー、逃げる理由にしようとしているのも半分、失う事を怖れていてくれているのも半分なんだ。
それを踏まえると、その後の展開が本当に綺麗だなぁ……。
KP
そう、「自分は大丈夫」と「逃げるな」を綺麗に同時に叩きつけられたから。
牧志 浩太
佐倉さんのその感情を牧志は受け取って、その両方を断った。
KP
これ絶対説明不足だったよね? なのになにこの綺麗な流れ?
って思ってたので言わずにはおれませんでした。ありがとうございました……
牧志 浩太
こちらこそありがとうございました……PLの察しは相変わらずなのでPLは全部分かっていないのに、牧志が全部しっかり受け取って、全部綺麗に断って繋げている。
meowのときも第一話のときも思ったけど、本当に通じ合っているなぁ、と思います。
所々誤読しているけど(ちょいはずかし)手紙が言いたかった事をほとんど掴んでいる所とか。
KP
あれも、『あれ、そんな分かりやすく消したっけ?』って思って後で確認して、『よく分かったなコレで!?』と思いました。すごい。
牧志 浩太
細部や後の方とかは誤読してても、大事な所は殆ど掴んでいるんですよね。

実は牧志君が危ういという話
牧志 浩太
このタイミングで二週間空いたらPLのSANがやべぇ!
KP
では来週!!!
牧志 浩太
昼が卓あるので21:30開始だとうれしいです!
KP
はーい
牧志 浩太
Q: なんでそんなに昼に卓があるの A: でけぇソロキャンペーンやってます超楽しい
KP
ほうほう、いいですねぇ
牧志 浩太
PCがニャルラトホテプになってしまうというすげぇ導入で始まる話がでけぇソロキャンペーンです たのしい
KP
なんだそれぇ!
牧志 浩太
いやほんと「なんだそれぇ」ってやったらほんとに話がデカデカになっていく超楽しいキャンペーンですよ
KP
ニャルはどこにでもいるならPCの中にいても良いのかぁー
牧志 浩太
ちょっと方程式解いたらニャル様の化身になっちゃったりすることもありますしね、あるある。
KP
牧志君気をつけてね……
牧志 浩太
いやほんとにそれですね しかも謎解き好きですしね、牧志くん……
変な方程式が目の前に出てきてとても解いたら楽しそうでもだめですよ
KP
ノリノリで解きそうでこわいよ!?
牧志 浩太
【INT】18」で「謎解きが好き」ってハマりすぎてとてもいけない
KP
ダメだ、なんか危うい人たちだらけだ。
・うっかり境界踏み越えちゃいそうな人
・うっかり方程式といちゃいそうな人
・うっかり知識と力求めて人間にサヨナラバイバイしちゃいそうな人
牧志 浩太
一番日常側にいるはずの牧志くんが実は意外と危うかった なんだこの危ういトリオ
牧志くんが変な方程式解きそうになってたら、佐倉くんが危険に気づいて止めてあげてください。あの時(第一話)とは逆に。
KP
そうだね、そんな機会はないほうが嬉しいが……
牧志 浩太
ほんとに。>そんな機会は
ルーシュチャ方程式が出てくるシナリオって、新規前提のやつ以外知らないんですよね。
KP
私も一回見た事あるけど、新規専用だったなー
牧志 浩太
なんですよね。(探そう)
KP
探すんかーーーーい!
牧志 浩太
ま、まあ見つかるかどうかは別の話ですし!

牧志 浩太
さっとワード検索してみたけど、さすがに「件の方程式を巡るミステリー」とかくらいで、PCの手元に直接転がり込んでくるようなのはなかなかないですね(そりゃそうだ【INT】18前提になっちゃう)>ルーシュチャ方程式に関するシナリオ
あっても特殊HOものになるだろうから新規前提でしょうね。いいのを見つけたらお知らせします(?)(???)
KP
??? 分かりました

確かに特殊すぎるもんなぁー
牧志 浩太
なんですよね。特殊HOで【INT】18を指定するくらいしかやりようがないし。そうすると新規前提になる。
まあ牧志くん、幸い【POW】もそこそこある(12)ので、一番危ういタイプ(高【INT】【POW】)ではないしきっと大丈夫な、はず!
KP
おかしいなぁ一番の安全枠だと思っていた友達が、いちばんの危険枠だったわ。
牧志 浩太
おかしいなぁ、「あちら側へ行こうとしない」一番日常側の友達だったはずなのになぁ。

※ところで今回のおばあちゃんズ、
イチエさん……キャリアウーマン的に賢くきりっとしつつ優しく
ニコさん……おしゃべり好きで話が逸れやすい。自分の年をよくネタにする。
ミズキさん……笑うと可愛いおっとりさん
ってイメージで演じ分けして……たつもり。

あと、彼女らの話でひとつシナリオとうっかり違うとこがあるけど……まあそこまでものすごく重大事じゃないから……許して……。
牧志と波照間と佐倉とお酒
牧志 浩太
20才になったばかりの牧志くんがお酒の注文に慣れていたり、車の運転をしたことがあったり、今回わりとそういう小ネタ多めの回でもありました。
KP
ニコさんはこっそり「あらあら、見かけに寄らないわね」とか思ってたかも知れない。
牧志 浩太
あらあら~いいなあ。微笑ましい一幕。無事に今回の件を解決できたら、たまに(予算の問題でたまに)BARを訪れるようになるかもしれませんね。
Q: 波照間もまだ21才じゃないの? A: 「ないと調子が出ない」なんて言ってる人が慣れてないわけはない+いつものBARで場所慣れしてる
KP
波照間さん19の頃から飲まされてるし……
牧志 浩太
それ……>19の頃から
メガテン本編中でなんやかんや飲んでて、すっかり慣れちゃった
牧志 浩太
牧志くん、飲み会とか参加する時もやたら飲み方が慣れてて落ち着いてるんだろうなぁ。当人も温厚ですし。
KP
ものすごい誤解受けそう。
牧志 浩太
盛大に誤解受けそうですね。どんな誤解を受けちゃうんだろう?
KP
波照間の体質の限界と自分の体質の限界が食い違っていたら事故を起こしそうだ。
(波照間さんは酔うのは早いけど限界は遠いイメージ……)
牧志 浩太
そんなイメージですね。楽しく酔っぱらってる段階が長そうです。
KP
牧志君はお酒強いのかなぁ。
牧志 浩太
牧志くん、強い! ってほどじゃないけどそこそこ飲めそうなくらいかな? と思ってます。最初の祝杯か、その後くらいに既に軽く事故ってるんじゃないかな。
あれでめちゃくちゃザルだったらそれはそれで面白いですが。>牧志くん
KP
誤解でもなんでもなく真の強者だった……
なんかね、弱そうなイメージなのに蟒蛇ってのも面白いですよね。
牧志 浩太
飲み慣れてるから誤解されて一目置かれちゃうのも面白いし、温厚で弱そうなのになんか妙に飲み慣れてるし落ち着いて飲んでるのに気づくと凄い量になってるのも面白いんですよね。
KP
彼はどっちかなぁー?
佐倉は多分人並に飲んで酔っ払ってハイになってたと思ったら唐突に寝ます。
そうやって理性を失うのが嫌だから飲酒はしない。
牧志 浩太
楽しい。>ハイになって唐突に寝る
理性を失うのが嫌だから飲酒はしない、らしいなぁと思います。自分で自分のコントロールを失ってしまう行為だもんな。

牧志くん、どっちでも面白い気がするのでここはchoice!(1d2で1ならそこそこ、2ならうわばみ)
ダイスロール。結果は2。
牧志 浩太
ニデシタ
KP
ウワバミだった。
牧志 浩太
牧志くんはウワバミが確定した。飲み慣れてて落ち着いた飲み方でウワバミなの、飲み会でだいたい介抱役になるやつでは?
牧志くんは酔うとゆったりリラックスする方、頭の回転は少し遅くなりそう。

KP
佐倉はね、まだ19なんでおおっぴらには飲まないけど、飲める歳になったら牧志や波照間さんといる時は少しは飲むかも知れない。
牧志 浩太
飲める歳になったら少し付き合ってくれる佐倉くん、いいなぁ。二人ともそういう時間は好きそうです。
KP
付き合うってのもまあそうだけど、このふたりの前なら少しくらい理性なくしててもいいなと思っている。
牧志 浩太
ああー、なるほど。信じていてくれている、素の姿を見せられる相手なんだなぁ。

KP
ただあれ、波照間さんは飲んでる方が冴えるんで、素面で相手していた方が色々な話ができて面白いので飲まないというのもアリだ。
大体劇中ではそんな理由もあって飲んでないです。
佐倉は酔っ払うと頭働かなくなるから。
波照間 紅
一度波照間の真似をしようとして「無理!」ってなってたシーンありましたね。
KP
あれで波照間さんの真似なんかできないの確定してますからね。
波照間 紅
ですねぇ。あれはちょっと波照間が独特すぎる。
普段わりと真面目な方なのもあって、酔うと無意識の制約が取れてむしろ調査と頭が冴えるという。>波照間
KP
あとここだけの話、酔ってる波照間さんって軽々に境界越えちゃうから……
物理的に。
波照間 紅
越えましたねぇ、物理的に。
番外編で異世界(ボルテクス界)に行ってしまった。
波照間 紅
調査が冴えるのも根本は同じで、酔っ払うと色々な制約が取れちゃうんでしょうね。
佐倉くんが素面でないと引き戻せない。
KP
それ警戒してて飲めないというのも面白いなぁ。
今日は満月か……アルコール入れるのやめとこ、みたいな。
波照間 紅
あー、それは面白い。酔っ払ってる波照間は気がつくと違う世界のものにCOMPも使わず語りかけていたりするから。
KP
ある意味才能!
波照間 紅
何もいない窓の向こうに向かって喋りかけてる、酔っ払いムーブ? と思ったらその向こうに何者かの気配を感じてヒヤッとする佐倉くん
佐倉 光
「何と話していたか覚えてます……?
アナライザに「なにか」はうつってたんですけど、No Dataってなってて」
波照間 紅
「えっ? 何だったかな、あっちも機嫌よく酔っ払ってて、楽しかったのは覚えてるんだが……。そうそう、酒をくれようとしてたんだが、あっちが杯を落としてしまってな。それでお開きになったんだ」
KP
蟲と話してらっしゃるー!?
波照間 紅
ふと外を見るとそこには夜景ばかり。この居酒屋は地上七階にあるのだ。
佐倉 光
「ははは……悪魔もいろいろいるなぁ~」(それ悪魔か??)
波照間 紅
佐倉くんのCOMPには「No Data」の記録が残るばかり……。
佐倉 光
大体佐倉がデータ取ろうとしたときにはいないやーつ
波照間 紅
いないやーつ
その瞬間にCOMP向けたら表示がバグるやーつ

第一話 無謬の見について
KP
佐倉が無謬の見で波照間さんに呼びかけるのやめたのは、やっぱり正しかったんだ。
このふたり組ませてCoCに放り込んだら戻ってこられないぞきっと。
波照間 紅
あの時に波照間に呼びかけていたら……。波照間があっちに行ってしまう可能性が大なのでは? と思いますね。
無謬の見、波照間に呼びかけてたら扉を描いてそのまま通ってしまいそうな気がかなりします。
KP
ははは、大ダメージくらうだけだからだいじょうぶだいじょうぶ~
そういえばあのシナリオ、ロストエンドでも問題なく次行けるようなので、映画館で行方不明になってもなんとかなるみたいです!
ダメージはくらったままだけども。
波照間 紅
なんと!
ロストエンドだったらどういう続き方をしたんだろう。
KP
SAN値は据え置きで自分の部屋にまた猿虫にひっかけられて戻ってくるみたい?
あまり追求するとネタバレ定食になるから言わないけど……ものすごくKP難しくなりそうです。
波照間 紅
おっとネタバレ定食はいけない かなり違う方向に行きそうですよね。

SAN0になった佐倉
牧志 浩太
一度全てを知ってしまった状態で元の世界に戻ってくるの、佐倉くんなにかと複雑では。
ちゃんとこちらにいられるのかなぁ。
KP
佐倉はまた世界渡ってどっか行きそう。
牧志 浩太
そうそれ。佐倉くんの場合、戻ってきたとしてもいずれまた真実に焦がれて向こうに行ってしまいそうな危うさを感じます。
KP
半端に知って、それに恐れを感じている状態だったから「戻りたい」と思ったけど、そこ越えたらもう帰ってこないだろうなぁ。
というか今のシナリオSAN0のまま回したらどんなムーブになるんだろ……
牧志 浩太
完全に知ってしまったら、この世界に、この世界の日常に留まってはいられないだろうなぁ……
知識の果てを求めて世界を渡っていってしまいそう。>佐倉くん
SAN0のまま回したらどんなムーブになるんだろう???
自分の一部を取り返すモチベーションはあっても、この世界の滅びを防ぐことへのモチベーションがもはやなさそう>全てを知った佐倉くんSAN0
全部終わったら「SAN0のまま回したらどうなってたんだ??」っていう話してみたいですね ロストはしたくないけどSAN0はひとつの浪漫。
KP
■■■■■の■みたいな生き物になりそうだなーSAN0佐倉。
とあるゲームのネタバレのため伏せ。
牧志 浩太
あらゆる世界を渡って知識を集積し続ける知識生命体佐倉くん
そうなったら牧志どうなるんだ……
KP
そして牧志君の中には「境界を迷いなく越える男の記憶」があるから、理解できないでもないという……
牧志 浩太
そう、理解できないでもない。しかも世界の真実を理解してしまえそうな程度の【INT】がある。
その上、意外に押しの強い所と食らいつく強さがある……
KP
牧志くんも危ないわこれ
連れ戻しに行くのかそれとも……
牧志 浩太
第一話・第二話と佐倉くんを引き戻そうとしたのは、「佐倉くん自身の望みが明らかになっていたから」というのが大きいので、佐倉くんが本当に【知識】の果てを望むなら、食らいついたまま一緒に地を蹴ってしまう可能性、ある。
KP
互いにストッパーになってないと危ないという事が判明しました。

牧志をつなぐ楔
牧志 浩太
実は互いにストッパーになっていないと危ない二人だった。
佐倉くんがストッパーになってないと、牧志も意外と世界への基盤が弱いですからね……。
KP
この世界への自分の繋がりが弱すぎるんだなぁ。
牧志 浩太
そうなんですよね。自分自身としての一番の友人が佐倉くん、というのは彼の強くて弱い所で、すごい強さを発揮するきっかけにもなるけど、この世界への繋がりが弱いということにもなる。
KP
よりによって広がりがないところを楔に選んじゃうから……
これが洞川さんや穂坂ちゃんなら大分安定感が違っただろうなぁ。
牧志 浩太
ああー、だろうなぁ。穂坂ちゃんは本当に地に足をつけているし、洞川さんは世の道理を知ってなおそれ以上を望まない人だから。
よりによって容易に剥がれてしまうかもしれないところが楔になってしまった。
KP
あと単純に自然な人との付き合いが多そうだから、繋がりがどんどん増えそう>その二人
牧志 浩太
ああー、確かにそれはありますね。日常の人との繋がりが増えていって、いつか過去よりも現在の世界との繋がりが強固になっていく。
KP
責任重大だぞ佐倉……
牧志 浩太
牧志くんの周囲にはいい人がいっぱいいて、牧志くんはそれに素直に感謝しているんだけど、それでもどこか遠さが残ったままになっている。
牧志くん、キャラシに書いてるだけなので裏設定のレベルなんですが、「家族には記憶を失ったことを言っていない」んですよね……。
KP
ああー、そうか……言ってないのか。
それはお互いに違和感ありそう。
それは、うまく説明できないから?
心配させるから?
牧志 浩太
「家族には心配をかけまいと、記憶を失ったことは明らかにしていない」ですね。心配させるから。
KP
絶対心配されてるぞ……
85%失った人が以前と同じように振る舞えているわけがない……
牧志 浩太
いくら実家が遠くてしょっちゅう帰るわけじゃないからといって、「家族や友人にどんな感情を抱いていたのか、辿り直している最中」(HALの時のコメント)なんですよ。同じように振舞えているわけがない。
元の振る舞いがどうだったかすらほとんど覚えていないのに……。
KP
今回の話、牧志君には大きな転機になるかもね……
牧志 浩太
それは楽しみ 今はそれどころではない所もあるけど、朔日さんたち三人と話してて思う所もあった感じでしたしね。
牧志くん、「鱗の眼」に行く前くらいの状態で、家族の所に一度帰っているんですよね。あの行方不明のニュースを見て心配した家族に呼ばれて。
KP
うっかり「僕は」って言いまくってそうな時期ですよねぇ
牧志 浩太
雪道の歩き方を知っていることに戸惑い、そこが自分の生まれた場所だと初めて実感していて、口調が紅さんのそれになることも多くて、波照間の仕草が出ちゃうことも多くて、「僕は」って言いかけることも多かった時期。
KP
そういえばそうだった、雪道歩いてるんだ。
体は雪道の歩き方を覚えているのに、記憶が識っているのは南国の広い海と砂浜だって書いてましたっけね……
牧志 浩太
そうそう これ……
>「この間、実家に行ったんだ。久々に会った家族は優しかったし、俺のことをすごく心配してくれたし、何処行ってたんだって怒られたよ。寒い雪道を歩いていってさ、温かい汁の味が腹に染みた。そこで初めて、ああ、やっぱりここが俺の生まれた場所なんだって……、ようやく思えたかな。
 俺、記憶がふたつあるんだ。上書きされたんだよ。
 世界に絶望した男の行為に巻き込まれて、一度死んで、他人のコピーを作る素体に使われたんだ。その時に俺の記憶はほとんど消されてしまって、代わりにその人の記憶がある。
 強い強い陽射しと鮮やかな青い海、続く長い通り。世話焼きな両親と、二人とも兄贔屓なせいで少し拗ねてた妹。市場の魚の匂い……。思い出すと懐かしくて、でも俺のものじゃない。不思議な気分だよ。
 ……もうあまり覚えていない、か。理由は違うけど、仲間だな」
KP
その辺の質問って、いま同じ問を投げたら別の答えは返ってくるのかな。
牧志 浩太
「いい人達だよ。……覚えてないことが多すぎてさ。たぶん心配をかけてしまっているけど、本当に、いい人達」って、胸に手を当てて実感するように言うと思います。>家族や友人をどう思うか
KP
なるほど(メモメモ)
牧志 浩太
それでも「いい人達」と感謝するように呼ぶ関係性は家族というには少し遠くて、心配をかけてしまうからと、記憶を失ったことは言わないでいるまま。
KP
家族とちょっと遠い仲間だった。

BAR NICONICO
牧志 浩太
それぞれ雰囲気が違うおばあちゃん達との会話、とても好きです。
KP
みんなおなじ! にならないよう頑張りました……
牧志 浩太
すごく雰囲気違いましたよ! 三人ともしっかりと個を感じました。好き。
KP
良かった!
牧志 浩太
ニコさんに至ってはあのBARプレイヤーが通いたい。
KP
やったぁー! 通ってあげたら喜ぶのでたまに遊びに行ってください牧志君。
牧志 浩太
今回の件を無事解決できたら、たまに通うと思いますね。今度は近況とかニコさんの昔の話(村を出てからの)とかお酒の事とか、なんでもない話をしたいな。

牧志の家族
牧志 浩太
家族の方もこれ戸惑ってるだろうなぁ……。
KP
でしょうねぇ、異常だって事は分かるだろうし、でも牧志くん頑固だし。
頑固……うーん、ちょっと違うな。何だろ。
牧志 浩太
何だろう。頑固というにはちょっと遠慮がある感じ。
KP
牧志君の人格を見れば、家族の人もいい人達なんだろうなー育ちも良さそうだなーって思うんですよねー。
牧志 浩太
なんですよね、温かい家族なんだろうなと思います。行方不明のニュースを聞いてすごく心配して、彼が見つかって電話なり受けて電話口で涙ぐんで、帰ってくるって聞いて色々用意して待っているような。
KP
帰ってきた息子に一瞬他人のような戸惑いの目で見られるってキツくないですか。
記憶がなくなっている、と聞いた方がまだしもじゃないかなぁ牧志君!
牧志 浩太
めちゃくちゃキツかったんじゃないかと思いますよ????
一瞬、確認するような戸惑いの視線で見られるの。しかも振る舞いがなんだか違っているし、家の中を一歩一歩確かめるように歩くし。いや本当に記憶がなくなっている、とちゃんと言った方がだいぶんましだったんじゃないかな!
KP
打ち明けられないのも記憶がなくなっていて信頼関係が築けていないからだろうけども!
牧志 浩太
なんだか分からなくて家族の方も戸惑っちゃうし、戸惑っちゃって余計に家族の方からも変な遠慮が出ちゃうし、ってなる! 
あと、「妹だったか、弟だったか」って瓶の中の君で記憶をたどって言ってるということは、牧志くんの方にも兄弟がいるのかなー、と思ってます。
KP
牧志君におとうとがいる説。
あと牧志君ちもしくは波照間さんちで猫を飼っている(た)可能性。
牧志は『瓶の中の君』で弟か妹が居た記憶を、『meow!!』で猫を飼っていた記憶を見ている。どちらのものかは不明。
ただ、波照間には妹がいる。
牧志 浩太
牧志くんに弟がいる可能性。
猫飼っていた可能性があるのがどっちなのかは素直に未定です。どっちも似合うので迷う。
KP
いっそ両方でも
牧志 浩太
それも面白い。>いっそ両方 時期は微妙に違うけど両方とも家で猫を飼ってたことがあるみたいな。
あと牧志くんも兄っぽい物分かりの良さがあるので、いるとして弟なんだろうな、と思います。彼もお兄ちゃんが似合う。
KP
『紅』のお兄ちゃんっぽさはその賜だった説
牧志 浩太
なるほど!? 納得がいきましたね 牧志くん由来だったかー



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本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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