TRPGリプレイ CoC『CoC6:都市伝説課 おまけシナリオ よ⇔×そ! 迷▼≠役∀都市▱説課へ!』柘榴&枇榔 2

こちらには
ようこそ! 迷冥市役所都市伝説課へ!』および
『よ⇔×そ! 迷▼≠役∀都市▱説課へ!』
ネタバレがあります。


こんばんは
KP
こんばんは!
柘榴ざくろ
ずざー
こんばんは!
KP
お疲れ様です!
柘榴ざくろ
ちょっと議論が白熱してしまった!
ヘイゼル=ブライトニング
こんばんは!
KP
白熱!
泥棒さんと100分にわたるベースボールの話を
柘榴ざくろ
おまたせしてすみません。
KP
いえいえ、準備ができたらお知らせください
柘榴ざくろ
そうそう、ソフトボールはベースボールと呼んでいいかという……
枇榔ヒロ
ちょっとAI絵師とガチ絵師の討論を
KP
それはなかなかホットな討論
柘榴ざくろ
私はガチ絵師ではない! ちょっと描ける人だ。
「柘榴、準備完了しています。」
KP
どr…… 枇榔さんはー?
柘榴ざくろ
今PCを出してるところ……
KP
おおっと
枇榔ヒロ
大丈夫です!
KP
はーい! そしたら始めてまいります
よろしくお願いします!
枇榔ヒロ
お願いします!

KP
──寒気のするくらい美しい夜空を、あなた達は見上げ、高台の神社へと向かう。

何かを落としたまま。
高台にある神社からは、街を一望することができるだろう。

いくつも立ち並ぶ鳥居が風景を赤く染め、夜の空に静かに映えていた。
柘榴ざくろ
ここまで育ててくれた誰かのことを、ボクは忘れたことも忘れてしまった。
枇榔ヒロ
「なんとか、御先さんと合流できるといいですね」
柘榴ざくろ
「そうだね……無事だといいけど」
枇榔ヒロ
これ、我々の世界でもこんな感じの神社だったんですか?
KP
人々の祈り、または現世利益への願いが形となった鳥居は、山の参道をみっしりと埋め、赤に取り囲まれたようなある種異様な空間をかたちづくる。

その静謐で異様な姿は、色々な所が壊れてしまったこの街においても、あなたたちが知っているものとひとつも変わらなかった。
柘榴ざくろ
基本、ボクたちが知っている風景が壊れている、って事でいいのかな。
KP
それで合ってます。ただ、お店の位置が違うとか、たたんだはずの店があるとか、何のかんのと細かい違いがあるような気もする。
柘榴ざくろ
あ、差はあるんだ。
KP
ただ、この神社の風景はまったく変わらないようだ。
枇榔ヒロ
ここだけは、一緒だった
なんだか、必死すぎるような感じがして一種不気味だと感じたあの神社ですら、自分の記憶通りであることは、どこか心に安堵を与えてくれる
そんな気がした
柘榴ざくろ
「守られているのかな、やっぱり」
枇榔ヒロ
「神様には、神様、っていうことですかね……」
KP
石造りの参道に、あなたがたの足音ばかりが響く。
柘榴ざくろ
「あの二人はここに避難しているって言ってたね」
枇榔ヒロ
「情報では、そうでしたけど……正直何が、どういった規模であったのかすらわからないのは、不安ですね」
KP
そんな話をしながら登っていると、上の方から何やら人の話し声らしいものが聞こえてくる。
青年の声と、少年の声だ。
柘榴ざくろ
お、誰だ
KP
誰かと気にするならば、神島と仁科の声ではないかと思うだろう。
枇榔ヒロ
「……! あの声」
柘榴ざくろ
「二人とも無事に着いたみたいだね。
おーい」
枇榔ヒロ
どんな声ですかね
とりあえずは無事な感じなのかな
仁科 悟
「あっ、職員さーん」
あなた達の声に気づくと、悟は話をやめてあなた達に手を振る。
神島 令
「無事でしたか。よかった」
枇榔ヒロ
「悟くん! 神島先生! 大丈夫?」
互いに気遣う声が行き交う
神島 令
「ええ、こちらは。お二方も大丈夫でしたか?」
あなた達の無事を確認してほっと胸を撫でおろす姿に、あの時のような悪意は感じられなかった。
枇榔ヒロ
「ええ、大丈夫です。ちょっと市役所に寄ってきたので」
柘榴ざくろ
「ええ、何事もなく」
本当にそうだっただろうか? まあ何かあった記憶はないしな。
仁科 悟
「あのね、あのね、職員さん。貴子お姉ちゃん見なかった?」少年は少し顔を曇らせ、不安そうにあなたに聞く。
枇榔ヒロ
「え……
貴子……お姉ちゃん?
悟くん、その貴子さんて……」
ここまでの経緯から、どこか不安がよぎる
仁科 悟
「うん。おばぁちゃんが学校に逃げてたからって、迎えにいっちゃったんだよ」
神島 令
「それから、戻ってこなくて……、悟が行くって聞かないんです」
柘榴ざくろ
「そうか、それではボクたちが捜しに行ってきますよ。
それならいいよね? 悟くん」
仁科 悟
「えっ、いいの?」心配に顔を曇らせていた少年の顔が、少し明るくなる。
枇榔ヒロ
「えっ……」
ちょっと意外そうな顔で柘榴を見やる
柘榴ざくろ
「うん、大丈夫だよ。職員さんは強いんだからね」
まかせといて、と力こぶ作ってみせる。
……ほそい。
柘榴ざくろ
11あるから細くはないか。まあ。
枇榔ヒロ
【STR】は9しかない
神島 令
「すみません、それは……、お手数をお掛けします。ほら、悟。危ないからここで待っていようね」
仁科 悟
「うん、あの、ありがとう。職員さん」少年はあなた達に、小さくぺこりと頭を下げる。
柘榴ざくろ
「さてと、探し人増えちゃったな。
急いで御先さん探して、それから逃げ遅れた人の回収!」
※気付いてない
神島 令
「どうか、お気をつけて」
彼はあなた達にいまひとたび、深く頭を下げる。
枇榔ヒロ
「え、えっと……
そう、そうだ。神島先生、ここに御先さんは避難していないんですか?
えっと、私たちと同じ職員さんの……」
神島 令
その名に心当たりはないようで、彼は首を振る。
柘榴ざくろ
他の人にも訊いてみよう。
ここにはどのくらいの人が避難しているか分かります?
KP
そこそこの人数が避難してきていて、おのおの不安そうにしている。
しかし、彼らに御先稲荷の名を聞いても、「お稲荷さん、ですか?」と、神社の本殿を指さすばかりだ。
枇榔ヒロ
「……」
不安そうに押し黙ってしまう
柘榴ざくろ
「うーん、いないのかな。
もう少し探していないようなら、ちょっとお参りだけして……枇榔、どうしたの?」
枇榔ヒロ
「いえ……」
避難してきている人たちの不安そうな顔を前に、自分の不安を吐き出すことは憚られて、黙ってしまう
柘榴ざくろ
ちょっと神様にお参りしとこ。
枇榔ヒロ
なんとなく、SCARからマガジンを抜き出しては戻し、コッキングレバーを引いている
柘榴ざくろ
5円じゃなくて10円出して
KP
社を照らす明かりの光は穏やかな沈黙を保ち、あるべきものがないような伽藍洞をそこに示しているように見えた。
柘榴ざくろ
「どうして「御先どうかさん」で訊いて、おいなりさんがでてくるんだろ?」
枇榔ヒロ
「そういえば……」
KP
お。そこに気づいたのなら【アイデア】
柘榴ざくろ
CCB<=60 【アイデア】 (1D100<=60) > 69 > 失敗
枇榔ヒロ
CCB<=90 アイデア (1D100<=90) > 95 > 失敗
柘榴ざくろ
うーん、わかんない。
枇榔ヒロ
おっと
KP
うーん、なんでだろう。
柘榴ざくろ
二人とも疲れちゃってた。
枇榔ヒロ
今回我々冴えていなさすぎでは?
KP
疲れてるんじゃない?
柘榴ざくろ
中のヒトアルコールはいってるからね
KP
中の人がアイデアロールにマイナス補正ついてる
柘榴ざくろ
何となく釈然としない気持ちを抱えたまま、10円放り込んでお参りしよう。
「先輩が見つかりますよーに。元の世界に帰れますよーに。
あと、この世界の大変なことがおさまりますよーに」
KP
かんかんと空しく、軽やかな音。
枇榔ヒロ
「……この世界って、何なんでしょうね」
柘榴ざくろ
「うーん……別の世界だ、って書いてたよね。
死んだはずの人が元気で、ところどころお店とかも違って」
枇榔ヒロ
「こんな、狙い澄ましたような都合のいい異世界って、ありますかね?」
柘榴ざくろ
「都合のいい?」
枇榔ヒロ
「なんか、むしろ私たちが招かれているみたいな……」
柘榴ざくろ
「どういうこと?」
枇榔ヒロ
「いえ、すみません。なんとなく……」
柘榴ざくろ
「……うん、ボクもそう思うよ」
柘榴ざくろ
実際招かれてるんだとは思うが、それ確信できる情報はないかな?
外部に救援を って
書かれてたことくらいだっけ。
枇榔ヒロ
まぁ、あとはなんかすごく『if』って感じがして
KP
社って書こうとすると黒田さんが登場してしまう
枇榔ヒロ
八代
KP
矢代
KP
あなた達の疑問をよそに、社はただ沈黙を守る。
柘榴ざくろ
「御先さんいないな。あてもなく探すのも何だし、さっきの人捜しに行こうと思うんだ」
枇榔ヒロ
「それなんですけど」
柘榴ざくろ
「うん?」
枇榔ヒロ
「貴子さんて、やっぱり……」
そんな気がしてしまうのは、考えすぎだろうか
柘榴ざくろ
「……あっ? あの人もそういう名前だっけ。
いやー、まさかそんな。
いくらでもある名前でしょ」
枇榔ヒロ
自分たちに因縁のある人たちばかりが、『都合よく』自分たちの周囲に配されているような気がして
「それは……そうなんですけど」
柘榴ざくろ
「そうじゃないといいなぁ。
ボク怖かったんだよ、あのとき、結構」
枇榔ヒロ
もし、彼女がその貴子さんだとしたら。こちらの世界ではどういう人なんだろうか
「私だって、そうですよ……」
過去からの因縁に焼き尽くされて、結局救うことのできなかった彼女の姿を思い出して身震いする
柘榴ざくろ
「あとは、この世界でのあの図書室がどうなっているかは、ちょっと気になるかな……」
枇榔ヒロ
「イゴーロナク、は存在していなかったことになっているんですよね」
柘榴ざくろ
「それは分からないけど、少なくともあの二人はあいつの影響を受けていないようには見えたね……」
「ここでは他の人がやられたのかも知れないし、そもそもいなかったのかもしれないし、それはわかんないけど」
「とにかく、行ってみよう。
ここで待ってたって仕方ないよ」
枇榔ヒロ
「そうですね……
幸い、弾薬は目一杯確保できましたし。
銃が通じる相手なら、なんとか……」
柘榴ざくろ
「通じるといいな……」
通じたとして、撃ちたいと思える相手かどうかの方が問題かも知れない、と、ちらと思った。
ともあれ 学校へ行こう!
柘榴ざくろ
屋上で青春を叫ぶんだ。

KP
学校、というものは人の姿がなく、宵闇の中に沈んでいると、どうしてこうも不気味に思えるのだろう。辺りの灯りがほとんどない現状においては、余計にだ。
迷冥第三小学校だったはずの場所に学校はなく、少し離れた所に、迷冥第二小学校、と書かれた校門があった。
枇榔ヒロ
「……あれ。こんな場所でしたっけ」
柘榴ざくろ
「ちょっと違う気がする」
KP
と、あなた達は違和感に気づく。ある教室と、それから一階の職員室か。明かりがついたままになっているようだ。
枇榔ヒロ
「誰か、いる?」
柘榴ざくろ
「そうだね、行ってみよう」
一階の職員室からかな。
枇榔ヒロ
一丁のSCARを構え、レールにマウントされたレーザーポインターを立ち上げる
KP
職員室へ向かう廊下は暗く、あのとき夕陽がさしていた場所を、わだかまるような闇が埋めていた。

明かりのついた場所から、小さな話し声のようなものが聞こえてくる。

〈聞き耳〉
枇榔ヒロ
CCB<=80〈聞き耳〉 (1D100<=80) > 64 > 成功
柘榴ざくろ
CCB<=25〈聞き耳〉 (1D100<=25) > 97 > 致命的失敗
あらっ
枇榔ヒロ
初期値を少しでも伸ばそうと
柘榴ざくろ
なんかもうこのセンパイ、とにかく何も考えずに突っ込んで後輩にフォローしてもらう流れができてるな。
KP
それは少女と老婆の言い争うような声だった。
枇榔は、その内容を聞き取る。

「おばぁちゃん、大丈夫? 少し休んだら移動しよう、ねぇ」
「あんた、一人で逃げなさいね。ばぁちゃんは邪魔になっちゃうからね」
「嫌! やだ、じゃぁ私もここにいる!」

それは争っていこそすれ、互いを想うゆえに争い合う声だった。
柘榴ざくろ
おばーちゃん生きてるゥゥゥ
枇榔ヒロ
あれかな、一族の因習に抗った世界線のおばあちゃんかな
枇榔ヒロ
その声に聞き覚えはありますか
KP
柘榴は、その声質を聞き取る。

 それは八千代貴子の声だった。

あなたに向かって甘えるように放たれた言葉を、自らの髪を喰いながらけたたましく笑う声を、
そして結果すら分からない彼女の最期を。

あなたはありありと思い出してしまう。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
柘榴ざくろ
CCB<=41 《SANチェック》 (1D100<=41) > 81 > 失敗
枇榔ヒロ
前作からの引き継ぎSANって酷い
CCB<=95 《SANチェック》 (1D100<=95) > 3 > 決定的成功/スペシャル
柘榴ざくろ
こわいよぉ
[ 柘榴ざくろ ] SAN:41 → 40
枇榔ヒロ
シャキーン
柘榴さんか
KP
あ、ごめん、柘榴さんだけ。>《SANチェック
枇榔さんは貴子という名と声の雰囲気から「もしかして」と思うものの、その様相があまりに違い過ぎていて、とうてい当人だとは思えなかった。
柘榴ざくろ
「ひっ」
枇榔ヒロ
では、その先輩の口を咄嗟に塞ぎたい
柘榴ざくろ
「やだこわい」
無意識に髪の毛の先かじってる。
枇榔ヒロ
塞ぐまでもなかった
柘榴ざくろ
うう、でもあのひととこのひとは違うみたいだし
枇榔ヒロ
では、その先輩の恐れをよそに、職員室の扉の際に背を当てて、中を覗き込む
やっぱり、次からはグレネードを持って来よう
せめて、フラッシュグレネードくらいは。
静かにそんなことを心に誓いつつ
KP
立ち絵のバージョンまちがえちゃったちょっとまってね
枇榔ヒロ
おっ
柘榴ざくろ
まともな姿の彼女が見える!
KP
イエース
枇榔ヒロ
無事だ!
柘榴ざくろ
色々無事だ!
KP
中を覗き込むなら、そこにいるのは八千代貴子とひとりの老婆だ。貴子には両腕があり、そして、あなた達が見た事のない、澄んだ眼をしていた。
枇榔ヒロ
「……!」
思わず呆気にとられてしまう
「先輩……」
と、柘榴の方を見やるが
まだもぐもぐしてる?
KP
そこはお任せ。
柘榴ざくろ
じゃあ戻ってるw
ぽかんと口を開け、その口から編み髪がぽろっと落ちた。
枇榔ヒロ
「……先輩。やっぱり、あの貴子さんです。
なんか、色々大丈夫みたいですけど」
柘榴ざくろ
「そ、そうだね、よかった。
ほんとうによかった」
枇榔ヒロ
「……」
ちょっと複雑
とりあえず、扉の際に身を隠したままノック2回
KP
ノックをすると、気づいたのか声が止まる。貴子が老婆を室内に残したまま、扉に少し近づく。
八千代 貴子
「あの、誰ですか?」
その声は警戒するような怖れを含んでいた。
姿を見せる?
枇榔ヒロ
「迷冥市役所、都市伝説課です。こちらに敵対の意思はありません。……入ってもよろしいですか?」
まずは声だけ
八千代 貴子
その言葉を聞いて、ぱあっと彼女の表情が明るくなるのが、この距離でも分かった。
「おばぁちゃん! ほら、人! ね! あの、私達神社に行きたくて!」
彼女は扉に駆け寄り、慌てて扉を開く。
枇榔ヒロ
「あ……」
向こうから開かれてしまった
把手に手をかけようとしていた、その姿勢で固まっているところを見られてしまう
柘榴ざくろ
ちょっと身を縮めて枇榔の後ろにいる。
枇榔ヒロ
枇榔が闇堕ちした世界線だとすると、枇榔の顔見て警戒されたりしないかな、って
柘榴ざくろ
それはある。
八千代 貴子
「助けに来てくれたんですよね? おばぁちゃん、助かるよ! 一緒に行こう」
彼女は少し興奮した様子でまくしたてる。特段警戒する様子はないようだ。
柘榴ざくろ
「あ、そう、そうです、助けに来ましたよ」
枇榔ヒロ
「あ、えっと……
あ、はい。そうです。はい」
思わず彼女の姿を近くでじろじろと見てしまう
八千代 貴子
彼女が浮かべる喜びは年相応のもので、そこにあの狂気は感じられなかった。
柘榴ざくろ
「涙が出るほど嬉しい」
もはやトラウマなんである。
KP
「すまないねぇ、もう年で、足腰がね」
その後ろから老婆がゆっくりと歩いてきて、あなた達に会釈する。
枇榔ヒロ
「い、いえ。
あの……貴子さん……八千代、貴子さん、ですか?」
八千代 貴子
「あれっ、知ってるんですか?」
彼女は不思議そうに首をかしげる。
枇榔ヒロ
「いえ、あの。はい。お探ししてましたので。
と言うことは、奥にいらっしゃるのは……」
恐る恐る、老婆の姿を窺う
柘榴ざくろ
「お婆さんって……」
KP
「初めまして、ありがとうねぇ。わたしは静江、この子の祖母だよ」
枇榔ヒロ
「そ、そうですか……。いえ、ご無事で何よりです」
とりあえず、私の姿に恐れたりといったことはないんですよね
KP
そういった様子はない。
枇榔ヒロ
「えっと、我々が護衛しますので、ひとまず神社まで避難を」
少ししどろもどろに案内を告げる
KP
では、そんな話をしている所で……

ひた、 
 ひた、 
  ひた。

それは廊下を裸足で歩く足音だった。
柘榴ざくろ
きゃー
「……」
枇榔ヒロ
「……!」
レールにマウントされたトーチの電源をONにして、銃口と共にそちらへ向ける
KP
ひた、 
 ひた、 
  ひた。

しかしながら、それは二本の足で歩く足音にしては、いささか不安定で、多いように思われた。ぬち、ぬち、ずる、ずると、何かを引きずりながら歩くような足音。
その音に気付いた二人は口を押え、息をひそめる。
柘榴ざくろ
あー。
枇榔ヒロ
二人が潜めたのに、思いっきり照明向けちゃったよ
KP
お、照明向ける?
枇榔ヒロ
あ、え
柘榴ざくろ
キャンセルキャンセル
枇榔ヒロ
じゃ、じゃぁ一緒に〈隠れる〉……
〈隠れる〉、振ります?
80あるぞ!
伊達に影の薄さはキープしてない
KP
いや、判定は不要。
KP
……
……
……
しばらく息を潜めていれば、その足音らしきものは職員室の前を通り過ぎ、どこかへ行ったようだ。

二人が、ほっと息をつく。
枇榔ヒロ
相手の姿は見えました?
KP
向こうが暗くて、見えなかった。
柘榴ざくろ
なんだかとても不味い気配がする。
「い、いまのなんですか?
逃げ遅れた人……っぽくはなかったな。つい隠れちゃったけど」
八千代 貴子
「ここに逃げてきてから、おかしなものに追われてて……、それで、おばぁちゃんと一緒に、ここに隠れてたんです」
枇榔ヒロ
「と、とりあえず脱出しましょう。窓は?」
やっぱりグレネードだ
グレネードは2、3個は携行すべきだ
心の中で呟きながら
柘榴ざくろ
「うーん、他にも明かりついてるとこあったよね」
KP
ぺた、ぺた、ぺた。
それはまだどこかを歩き回っているようだ。

窓を確認するならば、問題なく開きそうである。
貴子一人で老婆を持ちあげ、そこから脱出するのは困難だっただろうが、あなた達が手伝うのならば難しくない。
柘榴ざくろ
「同じように逃げ遅れてる人、いるのかな」
枇榔ヒロ
「その、おかしなもの、の姿は見ましたか?」
柘榴ざくろ
二人の脱出を手伝ってあげよう。
枇榔ヒロ
見た目がわかれば、我の〈オカルト〉技能で
柘榴ざくろ
とりあえずここから出れば大丈夫みたいだからね。
八千代 貴子
「うん……。人形、みたいに見えたんだけど、何だかどろどろねばねばしてて」
柘榴ざくろ
「どろどろねばねば……ん?」
枇榔ヒロ
「人形……」
柘榴ざくろ
「あ、ほら、あれ、市役所で。
足が多い人形の話」
枇榔ヒロ
「え、ひょっとして、リカちゃん……?」
顔を顰める
八千代 貴子
「顔がはんぶん溶けてて……」
彼女は思い出したのか、恐ろしそうに身震いをする。
柘榴ざくろ
「やだこわい」
枇榔ヒロ
「うーん、そんな感じじゃなかったと思うんだけどな……」
元の話では。
KP
三本足のリカちゃん人形は溶けているものだろうか? そんな話はなかったような気がするが。
柘榴ざくろ
「ま、まあとにかく見つからないように隠れながら、校内探してみよう」
枇榔ヒロ
「えっ。
と、とりあえず民間人の保護が最優先じゃないですか?」
柘榴ざくろ
「『ここに来てから』って言ってたから、外に逃げればむしろ安全なのかなと思ってさ」
枇榔ヒロ
「なら、なおのこと脱出を優先すべきでは」
柘榴ざくろ
やっていいなら神社まで送るけど、それはそれでここで逃げ遅れているかも知れない人が心配。
どうしよう
KP
ぶっちゃけるとリカちゃん人形の件はサブイベント的なものなので、あなたたちは追いかけてもいいし追いかけなくてもいい。行くと登場する人はいます。
枇榔ヒロ
登場
柘榴ざくろ
ふむふむ
枇榔ヒロ
あと出てきてないのは誰だ?
柘榴ざくろ
彼女のおばさんとか
おかーさん? もしかしたらおねーさん
枇榔ヒロ
サブイベントだし、とりあえず置いておく?
柘榴ざくろ
あとは、さとる虐めてて死んだ3人。
枇榔ヒロ
私はともかく、先輩のSANが心配
柘榴ざくろ
40あるから大丈夫だと思うけどー
枇榔ヒロ
40って半分切ってんのよ
KP
あ、人ではないな。登場人物ではあるけど。
枇榔ヒロ
さとるくんかな
柘榴ざくろ
私のSAN値なら別にそこまで気にしなくていいぞ!
枇榔ヒロ
基準値がおかしいんよ
柘榴ざくろ
あなたの基準値も別方向におかしいと思うがw
枇榔ヒロ
SANは80あっても不安
柘榴ざくろ
80あれば盤石過ぎるんだよw
枇榔ヒロ
いっつも最優先でPOW18確保してるから
柘榴ざくろ
クトゥルフなのに狂わないじゃん。
枇榔ヒロ
SAN高いと、そもそも減らないしSAN報酬でみるみる回復してカンストするのよね

枇榔ヒロ
「バックアップがせめてもう一人いるならともかく、我々2人を分けたり、彼女たちをここで待機させるのも危険だと思うんですけど……
何が出るかわかりませんし」
警戒しすぎかなぁ
まぁ、サバゲーマニアだし
柘榴ざくろ
「分かったよ……まあ確かに、誰かがいると決まったわけじゃないしね」
枇榔ヒロ
「ええ。不確定な情報に、彼女たちを巻き込むよりは確実な方を選びましょう」
柘榴ざくろ
「確かにね。それじゃ戻ろうか。
御先さん、どこかなぁ……」
さがしびと
枇榔ヒロ
あ、そうか、御先さんいるじゃんw
柘榴ざくろ
そうだよ。
探す理由は一応あるんだよ。
枇榔ヒロ
「あ、そうか……! 御先さん……」
親指の爪を噛んで、しばし考える
「わかりました。私が行きます」
柘榴ざくろ
「うーーーん」
柘榴ざくろ
学校と神社ってどのくらい距離あるんだろ。
KP
神社は高台の上だから、そこそこの距離はある。
柘榴ざくろ
距離によっては先に送ってから……だけどお婆ちゃんいるならそんな早く動けないよな。
KP
おばぁちゃん、体格に秀でたおばぁちゃんではないからSTRが普通にあるならおんぶしていくこともできる。ただ、おんぶしたままフルスピードで疾走というわけにはいかないだろう。
枇榔ヒロ
やっぱりフラッシュグレネードか音響グレネードは携行すべきだな>撤退戦
それか桃の実グレネード
なんかKPの「お前ら考えすぎ」って声が聞こえてきそう
柘榴ざくろ
それはそうだと思うよw
KP
いえいえ。普段せっかく考えて頂いているのにスカをさせてしまうことも多いので、一度考え倒すシナリオやっても面白いかなーとは思います。

枇榔ヒロ
「私はスカウトのロールでプレイすることが得意でしたし、戦力を分散するにしても、戦力のある私の方が……」
柘榴ざくろ
「スカウト? ロール? アイドル??」
枇榔ヒロ
「いえ、そういう推し的なロールは無いですけど」
柘榴ざくろ
じゃあ、二人と一緒に昇降口で待ってようか。
枇榔ヒロ
一応、これまでの安全が確認されてるここの方がいいような気もするけども
柘榴ざくろ
じゃあ適当にその辺で息潜めて待ってるね。
何かあったら連絡ちょうだい。
枇榔ヒロ
よし、では単独行だ

KP
ふたりでひとつの職員さんは、いまひとたび単独行となる。あなたは息を潜めながら、ひたひたという足音を追って……
足音を追う? 教室に行く?
枇榔ヒロ
とりあえず、教室を目指しましょう
KP
深夜の教室。
がらんとした教室は窓の外に真っ暗闇を湛え、室内をしらじらと照らし出す白い明かりさえ、闇の一部になったかのようだった。
枇榔ヒロ
暗視装置つけてくるんだったなぁ、と胸中で呟きながら
KP
室内を見回すならば、入ってすぐに目につくものがある。
生活感のない教室。誰の持ち物もない机たちの上に、ひとつだけ。
ぽつんと置かれた、誰かのスマートフォン。
枇榔ヒロ

周囲警戒しつつ、それに近づく
KP
あなたはそれに見覚えはない。誰のものかもよくわからないようなそれに近づくと、不意にそれが鳴りだした。
枇榔ヒロ
「……!」
KP
非通知の表示。状況に似合わず軽やかに鳴り響く音。
枇榔ヒロ
画面表示は見えるかな
非通知か
では、すぐに近づいて手に取り、通話を受ける
KP
通話を受ければ、その向こうに── ノイズ交じりの声が聞こえた。
 
「もしもし、ぼくさとるくん」
枇榔ヒロ
「さとるくん……! よかった、キミなのね。
あなたは、大丈夫?」
もはや、都市伝説の存在の方が、身近に感じるようになっていた
KP
向こうから聞こえてくる声は、あなたの声に応えることはなかった。どこか必死そうな様子で、ただ一方的に捲し立てる。
「ぼくから伝えることは少ない。そして、僕自身が都市伝説としてのルールを破る。
ぼくはしばらく戻れなくなる。でもそれでもいい。この電話が届いた君達が、ここを救ってくれるなら。
彼女を喰らって成り代わったあれを、どうか排除してほしい。何人も子供が犠牲になった」
枇榔ヒロ
「それって、もしかして……」
KP
「僕では無理だった。もし君達にも叶わないというのなら、それでも。
僕は」
何か言いかけて、ぶつりと電話が切れた。
枇榔ヒロ
「……さとるくん? もしもし?」
KP
崩壊した都市伝説課。壊れていない八千代貴子。何もかもが様子を異にして、しかし彼のように、知っている“ひと”もいる。

何もかも様子が異なっていて、でも同じだった。ここはやはり迷冥市なのだ。
ひたり、ひたりと、教室の外の廊下を、どこかであの足音がさまよっている。
枇榔ヒロ
「……」
通話の切れたスマートフォンを、マナーモードにして懐に入れる
「私は、都市伝説課の職員さん……
異世界へ通じる都市伝説の先に、この世界があると言うなら、それを救うのも、私の……私たちの使命」
胸のどこかで、静かに決意を固めて、教室を後にする
たたかう?
枇榔ヒロ
リカちゃん遭遇戦はあるのかな
&御先さんは見つかるかな
KP
教室を後にすれば、ひたひたとさまよう足音がまだ、どこからか聞こえる。
あなたはいま、一人だ。あなたの力なら闇に潜んで逃げおおせることもできるし、向かっていくこともできるだろう。
もちろん、改めて合流して向かうということもできる。
枇榔ヒロ
うーん
今はその時ではないか
勝てるかな?w
リカちゃんて、お強いのかしらw
KP
わからん!
ただ、あなたが動かないのなら、きっと「さとるくん」は彼女を「どうにかする」つもりなのだろうとは察せられてよい。
枇榔ヒロ
なるほど
KP
その結果彼がどうなるのかは分からない。
枇榔ヒロ
てことは、リカちゃんを駆逐すれば彼を助けられるかな
&さとるくんの援護を今回も見込めるのだろうか
聞いても仕方のないことをw
KP
そうですね、援護は見込めると考えていいんじゃないかな。前回と同じスタイルの援護かどうかはわからない。
枇榔ヒロ
やっちまうか
どう思う、先輩
CQCQ、こちらスネーク
柘榴ざくろ
二人で戦えばいいんじゃない?
住民にとって脅威になり得るものを放置するのは良くないと柘榴は考えてるよ。
枇榔ヒロ
問題は
相手を前にした時に、先輩がまたえらいことになってしまうんじゃないか、ってこと
40%あるなら大丈夫?w
柘榴ざくろ
なるときゃなるさ、クトゥルフだもの
枇榔ヒロ
じゃぁ、とりあえずさとるくんの件もあるし、一度戻るか
何より、さとるくんについては先輩の方がご縁があるし
柘榴ざくろ
さとるくんが何かする気だって聞いたら助けに行くよ。

枇榔ヒロ
では、職員室に一度戻ります
KP
職員室では変わらず彼女達が、少し息をひそめるようにして隠れていた。
柘榴ざくろ
「ふー。とりあえず隠れてれば安心か……
においでどうこうとかじゃなくて良かった」
枇榔ヒロ
「戻りました」
柘榴ざくろ
「大丈夫かな、枇榔……ってうわ!」
八千代 貴子
「あっ、お帰りなさい」
柘榴ざくろ
「もうちょっと足音立てて戻って!? びっくりした」
枇榔ヒロ
「すみません、斥候行動中だったんで、つい。
それより、先輩。これ」
言って、懐からスマホを取り出す
「さとるくんから、コンタクトがありました」
柘榴ざくろ
「さとるくんから!? あっちのさとるくんだよね? 無事なの?」
枇榔ヒロ
「どっちの、かはわからないです。ただ、彼の口ぶりからすると、私たちのことを知っているみたいで」
柘榴ざくろ
仁科君じゃないよねってことだよ。
枇榔ヒロ
ああ
柘榴ざくろ
たぶん柘榴はさとるくんとたまに電話して雑談とかしてた。
枇榔ヒロ
「そして、ここがホームである彼は、一人でなんとかするつもりです。……多分あれを」
柘榴ざくろ
「あれ、かぁ。
見えた?」
枇榔ヒロ
「いえ。接触は避けながらだったので」
柘榴ざくろ
「そっか……」
二人に訊いてみよう。
「あれに見つかったらどうなるか、知ってる?」
八千代 貴子
彼女は首を振る。
「ごぼごぼ言いながら追いかけてきて……。でも、」
彼女はすこし、口ごもる。
「どろどろねばねばの中に、手が見えたんです。手とか、足。たくさん……」
枇榔ヒロ
「さ、三本足どころじゃなくなってる……」
柘榴ざくろ
彼女を喰らって成り代わった のはここのいるどろぐちゃのことかな? それともかみさまのことかな。
枇榔ヒロ
どっちとも取れるな
柘榴ざくろ
子供が犠牲に、とかそのへんもあるしな。
枇榔ヒロ
確かに
てことはあれか
元々のリカちゃんに、クトゥルフ的な何かがくっついちゃったのかな
柘榴ざくろ
そのへん教えて貰えるなら柘榴的には「狩ろう」って流れになるぞ。
枇榔ヒロ
その辺りも、かくしか共有はしますよ
KP
詳しい事は分かりませんが、彼がこの学校内に電話を通して出現したことと、噂話との相違を考えれば、どろぐちゃのことなのではないかという推定はできるでしょう。
柘榴ざくろ
「それ、子供を喰ったヤツが学校をうろついてて、さとるくんは一人でなんとかしようとしてるって事だよね」
枇榔ヒロ
「ええ、おそらくそう言うことになるかと」
自分たちは二人で一つだ
相手が何を言おうとしているのかはわかる
柘榴ざくろ
「さとるくん、戦闘系の都市伝説じゃないんだよ。ほっとけないよ」
枇榔ヒロ
「やっぱり、そう言うことになりますよね」
貴子に向き直り
「貴子さん、念のため確認ですけど。
そのどろどろぐちゃぐちゃなの以外に、何か、この学校で見たり聞いたりしました?」
八千代 貴子
「はい」あなたの真剣な声に、彼女は少し居住まいを正す。
「いえ……、何も」そして、小さく頭を振る。
枇榔ヒロ
「わかりました」
頷く
「私たちは、後方の安全を確保するため、これからその存在の駆逐に向かいます。
できるだけ、安静に、この職員室の物陰に隠れていてください。
何かあったら、私たちに連絡してください」
連絡先交換しよう
八千代 貴子
駆逐するというあなたの言葉に、彼女は少し驚いたように、その澄んだ眼を見開く。
そして、連絡先を受け取ると、祈るように手を組んだ。
「あの……、お気をつけて」
枇榔ヒロ
「はい。ありがとうございます」
安心させるように、微笑んで
「それじゃ、先輩。行きましょう」
柘榴ざくろ
「うん」
枇榔ヒロ
改めてSCARの装弾を確認して、職員室を後にしよう
していいかな?
KP
あなた達は互いに頷きあい、明かりのついた職員室から、真っ暗な闇の中へと身を沈める。
枇榔ヒロ
「私が先行しますね」
柘榴ざくろ
「まさかまたここで戦うことになるなんて」
後ろをカバーする。
KP
ひた、ひた、ひた。耳につく足音を追っていく。
素足で床を踏む音は、どこか粘着質な音を混ぜている。
ふと、暗い廊下に出た。廊下の先に何かが落ちていると、闇の中でかろうじて分かる。
枇榔ヒロ
できれば不意打ちしたいなー
柘榴ざくろ
人形の足音じゃないんだよな……
KP
足音は辺りをぐるぐると彷徨っているようなのに、あなた達の目に見えるのは、その落ちている何かだけだ。
枇榔ヒロ
具体的にはどんなものが落ちてるんだろ
形状とか
KP
形状が確認できるまで近づく?
柘榴ざくろ
乗っ取られたの御先さんじゃないだろうね!?
枇榔ヒロ
えー?
枇榔ヒロ
平たいとか、箱型してるとか、そういうのだけでも
あ、そうか
人形か
KP
細長い何かに見える。
枇榔ヒロ
この距離から斉射する?w
柘榴ざくろ
正直敵なのは分かってるからそれでもいい気はする。
「足?」
枇榔ヒロ
「ロアの通りなら、多分、人形なんじゃないかと……」
柘榴ざくろ
「撃つか」
枇榔ヒロ
「仕掛けますか」
柘榴ざくろ
「よし、先制攻撃……!」
では先にその足? とその周囲に銃を撃つよ。
枇榔には不測の事態に備えて待っててもらおう。
KP
あなたはそれに向けて、銃を向けた。
一斉に銃弾を浴びせかける。

銃口が火を放ち、いちど、辺りを照らした。
それが撃ち抜かれ、ぼろきれのように宙を舞う。
枇榔ヒロ
こっちは本物のリカちゃんでしたー、とかだったらさとるくん泣いちゃうな
柘榴ざくろ
それはあるなと思っている!
KP
それがこちらへ飛んでくる。
頭部を撃ち抜かれて穴をあけたそれが、子供向けの人形であると分かる。
枇榔ヒロ
「……え」
柘榴ざくろ
「ごめんね……」
呟いて警戒。
KP
あなた達の見ている前で、人形の脇腹の辺りから土気色をした足が生えた。服を突き破る。
足がもがくようにびくびくと痙攣する。

人形の片方だけになった眼がぐるりとこちらを見た。
次の瞬間。
「わたしリカちゃん。でも呪われているの」
その一言を最後に、人形がどろりと溶けた。
柘榴ざくろ
「でた!」
枇榔ヒロ
「え、え」
KP
溶け出したものは、灰色へと色を変える。ふと気がつけば床から染み出すようにしてその灰色の液体は質量を増していく。
あなた達はその中に、跳ねるものを見る。それは人間の手や足だった。びくびくと痙攣を繰り返しては灰色の中に消えていく。
床を足がぺたぺたと叩く音、指の先がちぎれたと思えば瞬く間に再生する。そのどれもが自分たちの手足よりもずっと小さいものだった。子供の手足なのだった。
枇榔ヒロ
「もうリカちゃんじゃないじゃん!」
柘榴ざくろ
「人間食ってるじゃん!」
KP
それが、歪に生やした手足を引きずるようにして、こちらへ助けを求めるように襲い掛かってくる。
ここで、【アイデア】
柘榴ざくろ
CCB<=60 【アイデア】 (1D100<=60) > 76 > 失敗
枇榔ヒロ
ナイス
一方枇榔は
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 65 > 成功
当然成功してしまうんだ
KP
あなたはふと、気づく。
この世界で存在しなかったものがあるのならば。
存在しなかったものが存在しなかったがために、存在するようになったものも、あるのだろう。
二人とも《SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D10》です。ごめんな。
枇榔ヒロ
まぁ、私ならなんとか!
CCB<=95 《SANチェック》 (1D100<=95) > 59 > 成功
[ 枇榔ヒロ ] SAN:95 → 94
KP
「なんとか」っていう値ではない。
枇榔ヒロ
私が失敗する時、それは致命的失敗をする時だけなんだぜーーーーッ!
判定ふたりとも?
枇榔ヒロ
あれ、アイデア失敗した先輩もなのか
KP
ごめん、《SANチェック》はここは両方なんだ。
枇榔ヒロ
とすると、さっきのアイデアは一体!?
KP
さっきのアイデアは、なんでここに神話生物いるの? って理由をなんとなく察したアイデアです。

表現が分かりにくいので明記すると、イゴーロナクがいなくなったことで、それによって出てこなかった、また別な神話生物が出てきているわけです。
で、理由がわからなくても、ウワーッなものはウワーッなので《SANチェック》は発生しました。
柘榴ざくろ
ボクはなんだかわかんないけどいるなって思った。
枇榔ヒロ
なんで、そうぽんぽん神性存在が出てくるのか
柘榴ざくろ
この町にそういうの惹きつける何かがあるんじゃないの?
枇榔ヒロ
まーた親父のせいか
柘榴ざくろ
あいつがぜんぶわるい
枇榔ヒロ
あんなやつ親父でもなんでもない
柘榴ざくろ
ラスボスで消し飛んだらごめんな!
枇榔ヒロ
だから言ったのに
柘榴ざくろ
まあそんときゃそんときよ

柘榴ざくろ
CCB<=40 《SANチェック》 (1D100<=40) > 78 > 失敗
1d10 (1D10) > 6
[ 柘榴ざくろ ] SAN:40 → 34
CCB<=60 【アイデア】 (1D100<=60) > 97 > 致命的失敗
枇榔ヒロ
ナイスw
柘榴ざくろ
ぽかんとしちゃった。
KP
お。ではあなたは、目の前に「ある」ものの理解を、19年を経て人の大きさを持つようになった「正気」でもって拒んだ。
柘榴ざくろ
「あんなの……あんなの……
あるわけないし!!」
枇榔ヒロ
姿を現した異形に、ただ静かに
「私、職員さん。あなたみたいな歪んでしまった都市伝説から、世界を守るのがお仕事なの」
そう言い返し、トリガーガードに置いていた指をトリガーへ掛けて銃口を向けた
KP
あなたの叫びが廊下の暗闇を染める。
戦闘、開始です。

KP
というところで、切りの問題で本日はここまでとさせてください。
枇榔ヒロ
はーい
柘榴ざくろ
はーい、お疲れ様でした!

コメント By.柘榴
懐かしい人々との再会。
それは少し嬉しくもあり怖くもあり。

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「誕生日、おめでとう」

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またかよ。またかよ。準備してもこうなるのかよ。
意味ねーじゃん!?

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「どれだけ悲しかったとしても、世界を巻き込んでいいものかどうかは、僕には分からないよ」



本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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