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こちらには『蒼天のシラユリ』
ネタバレがあります。

本編見る!
KP
前回は倉庫でずっとおどおどしている少女、片瀬 瑞彩と出会ったところでした。
彼女は何か隠しているようでした。一体何を……?
エミーリア
【幸運】判定に成功すると好物が生える冷蔵庫
八重山 アカネ
ニュッ
KP
といったところで、さらに下、
『シラユリのせいびしつ』へ向かうところから、お話は始まります。
エミーリア
「えぇと……この下はシラユリさんのお部屋でしたよね」
地図見ながら
八重山 アカネ
「そうよ。事情知ってそうな奴がいる所」
エミーリア
「色々教えていただけるといいのですけど」

KP
最下層には白い部屋があり、シラユリが立っていた。
周囲のコンピューターの側に、白衣の女性が立って何やら作業をしている。
有栖によると、この島のほぼ全ての電力をこの部屋に集中しているとのことだった。
エミーリア
「こんにちは、希さん」
獨芹 希
「おや、君達……目が覚めたのか」
KP
希はPCから顔を上げ、微笑む。
エミーリア
「ええ、おかげさまで。
ご面倒をお掛けしました」
八重山 アカネ
「三日は寝てたらしいけどね。世話んなったわ」内容と反するぶすっとした顔で言う。
獨芹 希
「いや。シラユリの操縦は大変だっただろう。
初めてこれに乗った者は3日ほど寝込むんだ。
しかし心配しなくて大丈夫だ。
2回目は身体と精神が適応し、数時間ほど休めば回復する」
八重山 アカネ
「あ、そう。お約束って訳ね。あの二人も、その前の奴も寝込んだわけ?」
獨芹 希
「そうだね。あの二人も」
エミーリア
「ロボットの操縦って、思ったよりも体力勝負なんですね」
獨芹 希
「他の機体は2回目も数日寝込むケースが多い。
と、考えるなら、シラユリは初心者でも乗りやすい機体だろうね」
エミーリア
「他にもあるんですか」
獨芹 希
「ふふ、なんだろうね」
KP
彼女は意味ありげに笑っただけだった。
エミーリア
「?」
八重山 アカネ
「あ、そう。どこから持ってきたの? こいつ。まさか手造りってわけじゃないでしょ」
肩をすくめて問う。
獨芹 希
「さあ……?」
KP
あなたの問いを一蹴し、希は作業を終えてあなた方に向き直った。
エミーリア
「シラユリさんは、希さんがいらっしゃるよりも前からいらっしゃったんですか」
獨芹 希
「そうだね、そうだったと思うよ。
改めて自己紹介だが、私は獨芹希。
シラユリのメカニック――整備士をしている。
これからよろしく」
八重山 アカネ
「改めて、八重山アカネよ。まあ、よろしく」
エミーリア
「エミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加です」
八重山 アカネ
「長い付き合いになりそうね。際限ないんでしょ、あいつら」
そう言って反応を見る。
獨芹 希
「八重山くんに、草加くんだね。よろしく。
長い付き合いに……ならないといいね」
八重山 アカネ
「なったりならなかったりするわけ?」
エミーリア
「一ヶ月、戦い抜けば良いのでしたっけ?」
獨芹 希
「おや、誰かから聞いた?
そうだよ、一ヶ月だ」
エミーリア
「ええ、加奈ちゃんから」
八重山 アカネ
「へぇ?
一ヶ月経てば何かあんの?」
獨芹 希
「一度死んだ身だからと言って、
こんな中途半端なところにずっといたくはないだろう?
そうか、加奈はお嬢様に生まれ変わりたいと言っていたね」
エミーリア
「あと、猫ちゃんですって」
獨芹 希
「彼女らしいよね」
小さく笑った。
エミーリア
「その辺り、私は今ひとつピンと来てないのですが……」
八重山 アカネ
「そりゃね。酒も休みもない兵役なんてクソよ。
先にブッ壊れるわ、人間が」
獨芹 希
「……お酒?
必要なのか、そうか……」
KP
希は思案するように視線を彷徨わせた。
八重山 アカネ
「こんな蒸し暑い所で昼も夜もなく戦えなんて、酔いでもしなきゃやってらんないでしょ。……何、必要だって言ったらくれるわけ?
どっから来てんの? ここの食料とか電気とか」
獨芹 希
「さあ、私もよくは知らないけれど。
強く希望するなら、倉庫に補充されるかも知れないね?」
八重山 アカネ
「どこに伝えんの? 希望。電話なさそうだけど」
エミーリア
「やっぱりAmazon?」
獨芹 希
「強く望んでいればいずれ出てくるかも知れないし出てこないかも知れない。
ここはそういう所だよ」
エミーリア
「便利なような、不便なような……」
八重山 アカネ
〈心理学〉で希の様子を窺い、本当に知らないのか推察することはできますか? >KP
KP
ふむふむ、いくつでしたっけ。
八重山 アカネ
80ですね。
KP
🎲 Secret Dice 🎲
アカネ視点
KP
彼女はゆったりと微笑んでいる。
その声と顔からは、とても感情が読み取りづらい……
表に出てくるものが少ないのだろうか、あなたには彼女の思考があまり読めない、と感じる。

八重山 アカネ
「あ、そ。見たことあるわけ? 誰かが生まれ変わる所。随分慣れて見えるけど」
獨芹 希
「ここにいるとね、記憶が曖昧になったりするんだ。
そういうことだよ……」
エミーリア
「……なるほど?」
首を傾げる
八重山 アカネ
「暑さも曖昧になってくれたらいいんだけどね。なんで地獄のくせにクソ暑いのよ」
獨芹 希
「そうだね、どうしてだろうな?」
エミーリア
「地獄って言ったら、やっぱり火の山だからでしょうか」
エミーリア
「でも、それならいずれお酒も出てくるかもしれませんね。
アカネさん、すごくお酒飲みたがってるし」
八重山 アカネ
「いいわよ、別に。隠し事の前で酔っ払えるもんですか」
意図的に口に出す。
エミーリア
「隠し事、ですか?」
KP
希はただ微笑んでいる。
獨芹 希
「……ここではね。
何を思おうと、戦わなければ生きていけないんだ」
エミーリア
「ひっきりなしに、この間みたいなのが襲ってくるわけですもんね」
獨芹 希
「戦うのをやめれば、この島は全て破壊され、
そして命ある物の世界まで侵略されてしまう。
そうなったら、もし生き延びていたとしても、
産まれ直す世界もなくなってしまうんだよ」
エミーリア
「大変ですね……」
八重山 アカネ
「あ、そ。
それでも人間は、思考から逃れられないものよ。
どれだけ逃れたくてもね」
エミーリア
「何でしたっけ。人間は考える葦である……でしたっけ」
八重山 アカネ
「パンセね。パスカル」
獨芹 希
「私は、パイロットには生還して欲しいと思っている。
世界のため、なんてものじゃなくね」
アカネ視点
KP
この言葉に、あなたは真実を感じた。

エミーリア
「ありがとうございます」
八重山 アカネ
「……あ、そ。同感よ、それには感謝しとくわ」少し遅れてようやく、希の意思を呟いた言葉に答えた。
エミーリア
「そういえば、シラユリさんのお加減はどうですか?」
獨芹 希
「ああ、今丁度最終調整が終わったところでね。
君たちも来てくれたことだし、訓練を行いたいんだ」
エミーリア
「すごいですね、希さん。こんな大きなロボットを修理できるなんて。
どこで習ったんですか?」
獨芹 希
「前にそういった仕事に携わっていてね、手が届く範囲を弄っているだけさ。
シラユリが本格的に壊れてしまったら私にはどうしようもないんだ」
エミーリア
「それは困りますね……」
八重山 アカネ
「へぇ。こんなのが複数あるって時点で冗談みたいだけど、それは困るわね。あんまり無茶もできない、か。
つくづく有り物でなんとかしてんのね、ここ。苦情も強く願ったら伝わんないかしら」
獨芹 希
「そうだね、伝わるといいけど。
だから一刻も早く戦闘に慣れてもらう必要があるんだ。
世界のためにも……君たち自身のためにも」
エミーリア
「訓練?
わかりました、頑張ります!」
八重山 アカネ
「まぁ、かちでなかっただけマシだと思っとくわ」
獨芹 希
「ありがとう。
訓練はシミュレーターで、と言いたいところだが、そんな機材はないんだ。
シラユリに乗ってもらうことになる。準備はいいかい?」
エミーリア
「準備……はい」
獨芹 希
「ああ、そうだ……
そこのクローゼットを覗いてみるといい。
戦闘中に動きにくい服だと効率が悪くなるからね。
体に合う物があれば自由に使うといいよ」
エミーリア
「クローゼット……」
普通に木製のクローゼットとかあるのかな
KP
隙間だらけの箱だ。
エミーリア
「……クローゼット?」
八重山 アカネ
その箱を見てみる。
獨芹 希
「加奈がそう呼ばないと怒るんだ」
KP
ふふん、と鼻をこすり上げる少女の姿が目に浮かんだかも知れない。
エミーリア
「ははぁ、なるほど……」
小さく苦笑しながら
とりあえず開けてみよう
KP
中には様々なスーツがある。
統一感という物がまるでない。
KP
※というわけで、お着替えしたい人はどうぞ。
エミーリア
「わぁ……」
とりあえず、何着か手にしては戻ししながら
「……うーん、これが一番大きいのかな……」
加奈ちゃんサイズだものね、と呟きながら、白いカラーリングのウェットスーツのようなものを取り出す
八重山 アカネ
おっスーツに入らないやつができるよエミーリアさん
エミーリア
やったぜ!
読者サービスは重要だからね
八重山 アカネ
「ウェットスーツか何かみたいね…… 暑そう」思わず呟いた。
エミーリア
「どうなんでしょう……」
肩のところを持って、自分に当てがいながら、周囲を見回す
「……えっと、更衣室は……」
獨芹 希
「そこの隅にカーテンがかけてあるだろう?」
エミーリア
「ああ、なるほど。では、ちょっと失礼しますね」
スーツを腕に掛けて、カーテンの後ろへと消える
八重山 アカネ
「ああこれ。じゃあ次貸して」
エミーリア
「はい。お先に失礼します」
何だか海の家みたい……などと呟きながら
カーテンの後ろから、小さく衣擦れの音をさせ
「……これ、下着は着けたままでいいんですか?」
獨芹 希
「いいんじゃないかな? 私は着たことがなくて分からないけれど」
エミーリア
「そうですか……えぇと、こうかな……」
獨芹 希
「君はどうするの?」
アカネに問いかける。
八重山 アカネ
「ああ。こういうのでいいけど」
グレー地に所々革風の素材で補強が入った、無骨なデザインのスーツを選ぶ。ジャケットの形を見るに、こういうのが好きなのかもしれない。
KP
加奈サイズに見えたスーツは、思ったよりは良く伸びた。
……思ったよりは。
エミーリア
「よっ……と……よいしょ……あれ、違うかな……」
などと戸惑うような声が聞こえてくる
「……はっ! よっ! ……えぃっ」
八重山 アカネ
「……大丈夫、何か挟んでない?」
エミーリア
とん、とん、と足踏みするような音
獨芹 希
「……大丈夫かい?」
エミーリア
「いえ、挟むというか、そもそも、ジッパーが……あれ、ジッパーなのかな、これ。
あ、はい、なんとか……お尻が……」
苦しそうな声が聞こえてから数秒
「……あ? あああ、ああ、あああああああ!」
カーテンの下から覗く足が、ふらふらとしたかと思うと、自身の脱いだ服に足を突っ掛け
八重山 アカネ
「……大丈夫じゃなさそうなんだけど、あっ」
獨芹 希
「……」
エミーリア
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」
カーテンを割り開いて、まろび出てきた
その姿は、未だスーツに覆われきれていない尻と下着だけの上半身の半裸状態


八重山 アカネ
なんて顔wwww
獨芹 希
着られたみたいだね って言おうと思ったら……
獨芹 希
「おっと」
八重山 アカネ
「うわ、どうしたの。
南国名物でかいGでも出たわけ?」
半裸状態は、同性しかいないので平然としたもんである。
エミーリア
ボリュームのある白い尻を突き出した状態で、思い切り顔面から床に着地
「イタタタ……」
獨芹 希
「……大丈夫?」
エミーリア
「す、すみません、お見苦しいところを……
お尻が、うまく入らなくって……太ったかな」
八重山 アカネ
「ああそういう、スーツがきついんじゃないの?」
獨芹 希
「夏だけど、ちゃんと着てから出た方がいいと思うよ」
エミーリア
そのまま、床で芋虫のようにのたうちながら、とりあえずなんとか上半身まで覆い
しっかりと引き上げたところで、ぱしゅ、という音と共に開いていた背中が閉じた
「そ、そうですね、ちょっと小さかったみたい……ぐぇ」
八重山 アカネ
「……大丈夫? 息できてる?」
エミーリア
「お尻と胸の辺りが……ぎゅって……
は、はい、なんとか……
……これで、いいんでしょうか」
不安そうに、希を見やる
獨芹 希
「苦しくなければいいんじゃないかと思うよ。
動きにくくなければどんな格好をしていても問題はないはずだからね」
KP
希は小首をかしげた。
エミーリア
「動きは……そうでもないんですけど……
……うん、まぁ、なんとかなるかな……たぶん」
身を捻ったり、屈伸をしてみると、意外に関節部はよく伸びるようで、破れたりはしない
「す、すみません、お騒がせを。
アカネさん、お待たせしました、お次どうぞ」
獨芹 希
「草加くんはスーツのサイズに問題があるのかな?
後で何とかなるといいね。
それに無理にスーツを着なくても……」
エミーリア
「いえ、この間はペダルを踏むときに何度かスカートを踏んでしまってましたから」
獨芹 希
「なるほど、確かにスカートはあまり向いていなさそうだ。
まあ、加奈曰く、気分は大事、だそうだからね」
エミーリア
「加奈ちゃんがそういうなら、頑張ります……」
獨芹 希
「二人とも問題なければ、訓練を始めようか。
時間は貴重だからね」
KP
あ、そうか。着替え一人ずつだわ。
まあ希さんだしこんな事言っても問題ないだろ。
八重山 アカネ
「え、ええ……」
スーツを持ってカーテンの向こうへ。
何の問題もなく、しばらくしてスーツを着て出てきた。
エミーリア
「……大丈夫でした?」
八重山 アカネ
「何の問題もなかったわよ。ちょっと腹立つ気もするけど」
エミーリア
その言葉に、がびん、という顔をする
「……ビール、控えようかな……」
獨芹 希
「さて、準備はいいかな」
エミーリア
「はい、お待たせしました」
八重山 アカネ
「ええ、まあね」
KP
希はあなた方をシラユリのコックピットまで運ぶ。
シラユリの胸部が開き、あなた方を迎え入れた。
エミーリア
「今日もよろしくお願いします、シラユリさん」
コクピットへ足を踏み入れる前に、シラユリの顔を見上げて一礼
内部の主座に据えられた、駅で見られるような立ったまま座る浅いシートに尻を乗せ、背を預ける
同時、小さな作動音と共に、脊椎を保護するためのものか、スーツ背面に据えられた装甲とシートがボルトでロックされる
八重山 アカネ
その後ろから、大股でステップに足をかけ乗り込む。
エミーリア
「……あら。これ、いいですね」
この間は、浅すぎるほどのシートから、何度かずり落ちそうになっていたのだ
踏ん張るつもりで、ペダルを誤って踏み込んでしまったために、幾度か操縦を誤っていた
KP
攻撃が当たらなかったのはそのせいだな!
エミーリア
そのせいです!
八重山 アカネ
その後ろに据えられた同様のシートに、カチリと音を立ててスーツが固定される。
「案外楽ね、これ」
エミーリア
「ええ、気が利いてますよね」
獨芹 希
『そうだ、そういえば……』
エミーリア
「はい?」
八重山 アカネ
「そういえば?」
獨芹 希
『今回から新しい機能が追加されたんだ。
そのテストも兼ねて、頼むよ』
エミーリア
『あら。そうなんですか。
カップホルダーか何かですか?』
八重山 アカネ
『新しい機能?』
エミーリア
カーナビはもう付いてたし
獨芹 希
『行動範囲が広がったから……
少し操縦に慣れが必要だと思うけど』
八重山 アカネ
『行動範囲? 飛べるとか移動速度が上がってるとか?』
KP
シラユリからケーブルが外れ、天井が開いてゆく。
エミーリア
『えっ? 飛んでましたよね?』
滑空であったのは知らない
八重山 アカネ
『飛んでたっていうか滑ってた感じじゃない、あれ』
獨芹 希
『姿勢制御にだけ気をつけて。大体シラユリがやってくれるから大丈夫だよ』
KP
駆動音が高くなる。
エミーリア
『えぇ……』
『飛べないのに、あんな高いところまで上がったんですか……』
ゾッとする
『こ、今度は大丈夫なんですよね?』
KP
シラユリの機体が急速に上昇してゆく。
エミーリア
全天周モニターの向こうを下へと滑って行く壁面を見遣りながら、不安そうに
八重山 アカネ
『失敗したらコケんじゃないの? 逆さはやあね』
エミーリア
HUDの中、『高さ』と添えられた数字が見るみる大きくなって行くのを、引き攣った顔で見つめる
『ま、まさかぁ……』
KP
カウントダウンが響く。
キンッ、と高い音が響いた。
八重山 アカネ
『シラユリって密封構造? 海に突っ込んだら水浸し?』
エミーリア
『IPXとかなんとかいうアレですよね。大丈夫ですか?』
八重山 アカネ
『何も書いてないみたいだけど』
KP
強烈なGが二人を抑えつける。
八重山 アカネ
「っぎ、」
これには慣れない。固定されているおかげで変な方向に力は掛からないとはいえ、思わず呻く。
エミーリア
『ぐぇ』
加速した上昇Gに、潰れた声が漏れる
『あわわ……』
慌てるが、何をすればいいかはわかる
KP
カウントダウンがゼロになったと同時、周囲が真っ青に染まった。
シラユリは島の上空に飛び上がっていた。
エミーリア
すぐに左ペダルを踏み込むと、シラユリの腰部スラスターと足のスカート部から小さく緑の光が噴射され、ふわりと上昇が停止する
八重山 アカネ
周囲がぱっと明るくなり、前回も見た星座盤と水晶球、カードが手の届く位置に映し出された。手元を照らしているのは結晶状の切子面を持つしゃれたランプのようだ。
エミーリア
『お、お尻がふわっと……』
八重山 アカネ
『うっぷ、酔いそう』
エミーリア
『だ、大丈夫ですか? 私のシートの後ろに、エチケット袋とか付いてません?』
八重山 アカネ
「大丈夫よ、こんな所で吐いたら最悪でしょ……」
エミーリア
「もうダメ、ってなったら言ってくださいね! 路肩に止めますから」
八重山 アカネ
「どこよ路肩」
エミーリア
えっと、と周囲の空を見回して
「……どこでしょう」
獨芹 希
『空中静止は大丈夫そうだね』
KP
姿勢が安定すると、島のあちこちに的のような丸いものが浮かんでいるのが見える。
八重山 アカネ
「それはいいけど、あれが仮想敵ってわけね」水晶球に手を触れて円周状に動かし、見えた的をマーキングしていく。
八重山 アカネ
『どうやって設置したわけ? あれ』
獨芹 希
『さあね? 私にも分からないことの方が多いんだ』
八重山 アカネ
『あ、そう。あの二人が置いたんだったらお疲れさまって言っといて』
獨芹 希
『そうだね……さて』
エミーリア
「えっ、どれですか?」
慌ててHUDを見回して、光点を確認する
『的……的……あれか』
向けられた意識に応じるように、その対象がクローズアップされ、片隅に表示される
エミーリア
なんだろ、メカなのかな>的
獨芹 希
『想像に容易いだろう。すべての的を壊すことが目標だよ』
『前回の戦闘はある程度こちらで制御していてね。
だが、今回からはすべて君達に任せたい』
八重山 アカネ
『ああ、そういうこと。道理で案外なんとかなると思ったわ』
獨芹 希
『戦闘には咄嗟の判断・操作が求められる。
だが、私が制御していたら……そういう細かい操作はできないんだ。
君達が生き残るためにも覚えてほしい』
獨芹 希
というわけで今回から戦闘が特殊戦闘になります。
八重山 アカネ
『……分かったわよ』
『クソだし問い詰めたい事は多いけど、死んだら死ぬってことだけは事実らしいから』
エミーリア
『壊しちゃっていいんですか?
お高いんじゃ……』
獨芹 希
『ああ、そのためにある物だからね、構わない』
エミーリア
『そうですか……』
八重山 アカネ
『案外手造りだったりすんじゃない? あれも』
エミーリア
『えぇっ、加奈ちゃんすごいなぁ……』
KP
その方が面白いから加奈が作った看板にしようかw
八重山 アカネ
なったw
エミーリア
魚の顔描いてそう
KP
バッキバキに割れたのを適当に継ぎ合わせた跡が無数にある。
八重山 アカネ
ああ手造りだし何度も使ってんのね。納得。
エミーリア
拡大された的の様子に、小さく苦笑する
『じゃぁ、できるだけ綺麗に壊さないといけませんね』
八重山 アカネ
『ま、あれくらいの方が気持ちよく割れてくれるかもね』
八重山 アカネ
『とにかく、訓練中に乱入なんて洒落んなんないわ。とっととやるわよ』
エミーリア
指を組み合わせて、伸びをすると、パキキ、と関節が小さく鳴る
『よし、それじゃやってみますか』
左右操縦桿を握ると、シラユリが腰の剣を抜き、盾を構える
八重山 アカネ
『ええ。頼むわよ、エミーリア』
エミーリア
『はい!』
このシナリオは特殊なマップバトルを行う。
そのルールについてはこのリプレイでは基本省略させていただきます。
八重山 アカネ
おお~~~マップバトルだ!
エミーリア
スパロボっぽい
八重山 アカネ
これはらしくてワクワク
エミーリア
最初から隣接状態か
八重山 アカネ
「さてと、今度はどう位置取るかも考えてかなきゃいけない、ってわけね。
囲まれて蛸殴りじゃ洒落んなんないもの」
エミーリア
「ですね。うまく立ち回らないと……」
八重山 アカネ
「例のレーザーならちょっとは遠くまで届きそうね。剣は言わずもがな、ってとこ」
エミーリア
「ですね」
八重山 アカネ
「やあね防衛戦。相手から大砲とか出てこなくてよかったわ」
KP
では戦闘開始。
【DEX】16、エミーリア
KP
好きで入れてあるんだけど、いまいち合うシーンがなかったアークザラッドのバトル曲にやっと最適なシーンが……
八重山 アカネ
これは訓練戦っぽいBGM
エミーリア
ではとりあえず的Aに攻撃
KP
移動と攻撃は同時に行えます。
的は回避しません。攻撃判定をどうぞ。
エミーリア
『たーーーーっ!』
左操縦桿を前方へ倒しつつ、右ペダルを踏み込む
バーニアを短く噴射し、的Aに距離を詰める
シラユリ
CCB<=80 〈ビームソード〉 (1D100<=80) > 65 > 成功
KP
ok、ダメージを。
シラユリ
1d50+1d30+10 ビームソードダメージ (1D50+1D30+10) > 45[45]+8[8]+10 > 63
シラユリ
右上段から、袈裟懸けに振り抜く
スーツの恩恵か、今度はイメージ通りに機体が動く
KP
パカァァン! と音を立てて的は綺麗に割れた。
エミーリア
『やった!』
八重山 アカネ
「やんじゃない。気持ちいい割れ方ね」
KP
的は動かない。
八重山のターン。
エミーリア
あら、動かないのか
八重山 アカネ
あ、エミーリアさんのターン中に移動してもらえる?
エミーリア
ですな
距離詰めてくると思ってたから踏み込まなかった
では、的Aがいたマスに侵入します
KP
okどうぞ。
八重山 アカネ
看板移動車輪装置みたいなのはさすがに作るの大変だったらしい
エミーリア
そういえば、これって空中戦?
KP
そう。
獨芹 希
『ああ、それ、一応攻撃機能も付いているからね』
シラユリは斜め方向に攻撃は行えません。
八重山 アカネ
カードに手を伸ばし、レーザーを放とうとして気づく。
縦向きに剣を構えた天使と、顔が横を向いた車輪のカードしかない。

前か真横にしか放てないのだ。
舌打ちが漏れる。

「チッ。このレーザー振れないじゃない。前か真横にしか出ないわよ」
『もうちょっと融通効かないのこれ。カニじゃないんだから』
エミーリア
「シラユリさんの胸に付いてますからね……」
KP
【DEX】10、八重山のターン。
八重山 アカネ
届かないので悪態ついて行動終了。
KP
では【DEX】16、エミーリア。
エミーリア
じゃぁ、私の手番でC2に移動して的Cに接敵して攻撃
B3だと的Bからの攻撃は届かないけど、ひたすら私が移動攻撃して終わってしまいそうだしね
近接持ってたら同じだ
KP
どうぞ。
シラユリ
CCB<=80 〈ビームソード〉 (1D100<=80) > 19 > 成功
KP
ダメージどうぞ。
シラユリ
1d50+1d30+10 ビームソードダメージ (1D50+1D30+10) > 49[49]+29[29]+10 > 88
KP
謎の生き物を模した的はスッパァァァン! と根元から折れ飛んだ。
エミーリア
再びバーニアを噴かして移動し、回転しつつ斬撃
八重山 アカネ
「ナイス。こなれてきたじゃない」
エミーリア
「ええ、なんとか!
……あっ」
倒れて行く的Cの後ろから、的Bが現れたのを見て、僅かに焦る
KP
的Bの変な生物の口に開いた穴から何かが発射される。
CCB<=50 遠隔攻撃 (1D100<=50) > 24 > 成功
八重山 アカネ
「うわ、何あれ」
エミーリア
回避は、通常のCoCと同じ?
=攻撃したら回避できない?
八重山 アカネ
>・移動をしても攻撃・回避ができる。
あ、攻撃した場合か
エミーリア
移動はそうなんですよね
どうなんだろ?
KP
今回は攻撃した場合回避不可で。
エミーリア
相手の攻撃手段に合わせて、私が攻撃するかどうか考えないとダメだな
八重山 アカネ
ですなぁ
KP
いや、回避はできるな。
1ラウンド1回、と書いてある。
こんな基礎的なことが書いてあるのに、攻撃したら不可とは書いていないので
つまり可能だ。
エミーリア
ふむふむ
八重山 アカネ
わーい。
KP
マップ戦闘だから移動タイミング考えるために回避と攻撃はどちらかしか不可かと思ったけど、書き方見ると可能っぽい?
エミーリア
なるほど
八重山 アカネ
なるほど。
通常〈回避〉と、《緊急回避》で敵の攻撃前に射程外へ下がる、の2通りの避け方がある感じかな
シラユリ
CCB<=70〈回避〉1D100<=70) > 24 > 成功

エミーリア
「わ、わっ」
一瞬身が固まるが、反射的に左ペダルを踏み込んでいた
スカートからバーニアを吹かし、シラユリが僅かに上昇し、射線から退避する
射撃仕掛けてくるやつは、踏み込んで斬ってからのヒットアンドアウェイで逃げられる感じか
KP
【DEX】10 八重山
エミーリア
同時に右操縦桿を操作し、シラユリの前面を的Bへと向ける
「アカネさん、お願いします!」
八重山 アカネ
「OK、後は任せて」
退避で一瞬崩れた姿勢を立て直し、縦向きに剣を構え翼を広げた天使(無駄にイケメン)のカードを叩くように引く。
的Bにレーザーで攻撃!
エミーリア
無駄にイケメンw
固定砲ってなかなか扱いづらい
KP
攻撃どうぞ。
シラユリ
CCB<=90 〈レーザー砲〉 (1D100<=90) > 79 > 成功
KP
ダメージどうぞ。
シラユリ
1d30+1d30+10 レーザー砲ダメージ (1D30+1D30+10) > 24[24]+5[5]+10 > 39
シラユリ
胸部がせり出すように開き、一瞬輝いたかと思うと、そこから看板に向けて光が射出される。
KP
ジュッ! と音を立てて看板に穴が開き、ゆっくりと倒れてゆく。
獨芹 希
『よし。移動には慣れたかな?
覚えなければいけないことが多く大変だったろう』
八重山 アカネ
『次は角度調整機能つけてよ、このカニレーザー』
エミーリア
『Gut gemacht! アカネさん、お見事!』
獨芹 希
『最後に、この的を壊してほしい』
八重山 アカネ
『ありがと。あんたもや…… 何か増えたわね』
エミーリア
『えっ、ボス?』
KP
その的には複数の顔がついており、
エミーリアとアカネの顔をしていた。
獨芹 希
『これは壊せる?』
エミーリア
対象の姿が、HUDの隅にクローズアップされる
『なんか、私たちの顔ついてますけど』
八重山 アカネ
『……………………………………悪意感じんだけど。何よあれ』
獨芹 希
『それが最後の的だよ』
エミーリア
リアル造形なのかな
KP
リアルだ。
希の声からは表情が読めない。
エミーリア
表情はあるのかな? 顔
KP
表情は真顔だ。
エミーリア
『いつの間にこんなものを』
八重山 アカネ
『なんで顔ついてるわけ? 同士討ちしろってわけでもないでしょ』
『それともまさか、』一度言葉を切り。

『想定してるわけ?』
問い質す声は少しばかり低い。
獨芹 希
『まあね……』
エミーリア
『えっ』
『どういうことですか?』
獨芹 希
『どうする?』
KP
戦わずに問いただす?
エミーリア
そうだね
八重山 アカネ
問い質す。
獨芹 希
『…………』
エミーリア
『あまり、気持ちがいいものではないですよ』
八重山 アカネ
『隠してる事があんでしょうが。食糧庫の自称リーダーにも、あんたにもね』
『そりゃ戦場では同士討ちくらい珍しかないでしょうよ。昨日の味方と戦わされることくらい珍しかない。でも見るからに変な化け物を迎え撃つだけってんなら、そんな想定いらないでしょうが』
早口で畳みかける。
エミーリア
『……私たちが戦えることは、さっきの的で充分お見せしましたよね』
獨芹 希
『……分かった。つらい選択を与えてしまったね』
『相手は怪物。君達の姿を模して現れることもあるだろう』
『その時は…………倒せることを願ってるよ』
KP
希の声は静かだった。
エミーリア
『……』
八重山 アカネ
『あ、そう。あるかもしれない、だけならいいんだけどね』
『基地で人狼騒ぎになんないことを願ってるわ』
獨芹 希
『訓練終了、お疲れ様。2回目とは思えない動きだったよ』
『今日のことを忘れずにこれからも頑張って』
エミーリア
『……ご指導、ありがとうございます』
八重山 アカネ
『はいはい。頑張らせてもらうわよ』
エミーリア
左操縦桿を操作し、射出口の直上まで移動する
KP
あなた方の顔を模した的は、再び木陰へと消えていった。
獨芹 希
『では、草加、シラユリの操作権限を私に変えてくれ。
大丈夫。君が思えば、その意思をシラユリが読んで動いてくれる』
エミーリア
希の言葉の通りHUDに操縦権限譲渡:承認/否認』の表示が現れる
少し迷ったが、
『……わかりました』
一つ頷くと、承認、の表示に触れた
KP
すると、シラユリがスムーズに射出台へと戻る。
ガゴン、と固定される音と振動が響いた。

地面が開き、固定されたシラユリは少しずつ下へ下へ沈んでいった。
数分程度でシラユリとあなたは整備室へと戻った。
コックピットが開くと、部屋の空気が中に入ってくる。
夏と、電子機器の匂いがした。
獨芹 希
「出てきていいよ。大変だったね」
エミーリア
全天周モニタが消灯し、コクピットが一瞬暗くなった後、ハッチが開いて整備室の明かりが飛び込んでくる
スーツ背面のロックが外れるのを確認して、搭乗用エレベーターに踏み出し、アカネも降りてくるのを待つ
アカネ視点
KP
コックピットから出ようとしたあなた。しかし、身体が動かない。
どんなに力をいれても立ち上がることができない。
だが次の瞬間、それが夢だったかのようにあなたの身体はいつも通り動かせる。

八重山 アカネ
「……あら?」立ち上がろうとして、戸惑うように一度声を出した。
エミーリアより遅れて、少し頼りない足取りで外に出てくる。
エミーリア
「……? どうかしました?」
八重山 アカネ
「いえ、一瞬立ち上がれなかったの、力が入らなくて……。参ってる、ってことなのかしらね」心細そうにそう呟いて、振り払うように背筋を伸ばす。
頼りなく少し縮こまっていた背がいつものように、すらりと伸びる。
エミーリア
「大丈夫ですか」
手を貸す
獨芹 希
「…………少し疲れているのかもしれないね。
先ほども言ったが、コレはある程度の身体・精神負荷がかかる乗り物なんだよ。
よく休むといい」
八重山 アカネ
「そうね……。この後またぶっ倒れんでしょ、これ。ああ、ありがと」手を取る。
獨芹 希
「いや、さっきも言ったとおり、倒れるのは初回だけだ」
八重山 アカネ
「あ、そう。でも疲れはするってこと……
厄介なもんね。そりゃ二人だけじゃ回んないわ」
獨芹 希
「そういうことだね」
エミーリア
自分は疲れてます?
KP
まあ疲れてはいる。
エミーリア
エレベーターがゆっくりと降りて行くその上から希を見下ろし
伊藤 加奈
「おーっほっほっほっほっ!
なかなかやりますわね。
わたくし達の良きライバル……と言ったところでしょうか!」
KP
高笑いとともに加奈が現われた。
エミーリア
「!?
びっくりした、加奈ちゃん?
見ていたの?」
伊藤 加奈
「勿論! 前回は見る余裕がありませんでしたからね!
今回は特等席でしたわ!
なかなかやるじゃありませんの、お姉様方!」
八重山 アカネ
「お疲れ様。あの看板作ってくれたの、あんたなんでしょ」
伊藤 加奈
「ふふん。自信作ですのよ!」
エミーリア
「そっか。先輩のお眼鏡に適ったみたいで、良かったよ」
八重山 アカネ
「……あの攻撃機能、どうやって作ったわけ?」
伊藤 加奈
「元々ある的に貼ったのですわ!
いい感じでしょう? 水の射出を邪魔しないように作りましたの!」
エミーリア
「そうそう、スーツも貸してもらったよ。ありがとう」
伊藤 加奈
「あら、そのスーツ……?
それは新型ですわね?」
エミーリア
「新型? そうなの?」
自分の姿を改める
八重山 アカネ
「ああ、元々あったわけ、あれも。 ……ってことは、あの顔ついた的も元からあったわけ?」
伊藤 加奈
「ああ、あの顔つきの的はわたくしではございませんわよ。
そっくりでしたわね」
エミーリア
「そうなんだ……」
八重山 アカネ
「あ、そう。本当に人狼騒ぎになんないといいわね……」
KP
ぐうぅぅぅぅぅぅぅぅと加奈の腹が豪快に鳴った。
エミーリア
「あら」
八重山 アカネ
「すごい腹の虫ね」
伊藤 加奈
「し、仕方ないでしょう!? 働いたらお腹が空くのですわ!」
エミーリア
「それはそうだよね。私もお腹がすいちゃった」
獨芹 希
「おやおや、もう夕方か。
よし、夕飯の準備をしよう。君達は作戦室で待っていてくれ」
八重山 アカネ
「ありがと。手伝うわよ?」
獨芹 希
「ふふ、優しいんだね。だが、これは私と瑞彩の仕事だ。
そして君達の仕事は美味しく食べること。
それにシラユリに搭乗し疲れているだろう。休んでくれ」
八重山 アカネ
「あ、そう。じゃあ言葉に甘えるわ」
あの食料について探りたかったんだけど、チッ。隙を見せない奴。
エミーリア
「じゃぁ、私は着替えて行くから……。加奈ちゃん、後でご自慢のシャワーを使わせてもらえる?」
伊藤 加奈
「はいっ! わかりましたわ!
シャワーですのね! 勿論どうぞですわ!
案内しますわ!」
エミーリア
「ふふ、ありがとう」
では、カーテンの向こうで汗で張り付いたスーツに苦労しながら着替えをし
カーテンから姿を現す
希だけが残ってる感じかな
伊藤 加奈
「いいですわね、新型。
わたくしのも出てこないかしら」
エミーリア
「出て来る?
じゃぁ、これも食べ物と同じに?」
腕に掛けたスーツに目を落とす
伊藤 加奈
「そんな感じですわ!」
エミーリア
「そうなんだ……」
八重山 アカネ
うへぇ汗だらけ、などと言いながら同じく着替えて出てくる。
「夏向けの私服とか出てこないかしら。仕事前だったから仕事用の服なのよ……」うんざりした顔で呟いた。
エミーリア
「私なんて、バイトの借り物ですよ」
八重山 アカネ
「それもそれで災難ね。互いにタイミングの悪いこと」
伊藤 加奈
「でも、なんでも、というわけではございませんし。
出てこない物の方が多いのですわ」
エミーリア
「そうなんだ……やっぱり、便利なようなそうでないような」
伊藤 加奈
「ネコチャンは出てきませんでしたわ……こんなにお願いしてるのに」
八重山 アカネ
「好きね猫……」
伊藤 加奈
「はいっ!
お姉様が欲しい服も出てくるといいですわね。
ドレスは無理でしたけれど……」
エミーリア
「あはは……ほんとに。せめて加奈ちゃんみたいな涼しそうなのがあったらな」
八重山 アカネ
「本当にそれよ」
心底うんざりした顔で呟く。
KP
といった具合にワイワイ言いながら上に行く、でよろしいですか?
八重山 アカネ
OKでございます。
エミーリア
あ、では上へ行く時に、最後希さんが出るタイミングに合わせて
「……希さん」
獨芹 希
「なんだい?」
エミーリア
皆が上へと上がって行くのを見ながら声を掛ける
「先ほどのお話ですけれど。
過去に『そういったこと』があったんですか?」
視線をまっすぐに希へ向けて。
獨芹 希
「ああ……」
KP
希は少しうつむいて答えた。
エミーリア
「……その時、一体何が」
エミーリア
答えるのがシナリオ的にも難しいようでしたら、上の方から加奈ちゃんにはよ来い、って割り込んでいただいても
KP
希は答えなかった。少し哀しそうに視線を伏せ、首を振った。
そしてそのまま台所へと上がっていった。
エミーリア
「希さん、あなたは……」
上がって行くのを見送って
伊藤 加奈
「はーやーくー、ですわ!!
早くしないと食事の時間に間に合いませんわよ!」
エミーリア
小さく、頭を振り
「ごめーん! すぐ行くーー!」
わざと明るい声で答えて、
最後に格納庫に佇むシラユリの巨躯を見上げてから、そこを後にした
KP
シラユリは静かに、格納庫に佇んであなたを見下ろしていた。

KP
……といったところで本日はここまで!
エミーリア
お疲れ様です!
八重山 アカネ
お疲れさまでしたーーー! これはいいヒキ
KP
次回はみんなで楽しいカレーだ!
八重山 アカネ
イエーイ! 食事だー!
エミーリア
このてのお話ではお約束な画
カレー(レトルト
KP
ちがうよちゃんと作った奴だよ。
エミーリア
良かった
八重山 アカネ
みんなで好きなカレーの具の話しようぜ
エミーリア
カレー粉あるなら、本場ジャーマンポテトでも今度作ろう
KP
芋もカレー粉もあるしできるんじゃないかな。
エミーリア
あ、あとKP、何か余分な布とかもらってもいいでしょうか
KP
どんな?
エミーリア
あ、端切れとかでいいです
KP
端切れくらいならあるんじゃないかな。
八重山 アカネ
おっ加奈ちゃんにドレスを作ってあげたりなど?
エミーリア
ドレスか!
余裕があったらそれも作りたいな
KP
カーテンサイズだとすぐは難しいけどね。
エミーリア
では、端切れだけ
八重山 アカネ
女子しかいないし、アカネが暑さにキレて原始人スタイルになる未来もあるかもしれない>余った布
KP
服ねー、どの程度自由になるんだろうな。
八重山 アカネ
あんまり自由になってしまうとそれはそれでエミーリアさんのせっかくのディアンドルが! ってなるしなぁ。
エミーリア
すぐに新コスチューム描き出せるのもAI生成のいいところ!
八重山 アカネ
それをすてるなんてもったいない!
エミーリア
新しい服が出てきたと思ったら、またディアンドル
KP
そんなにポンポン好きな物がでてくるわけじゃないからね。
八重山 アカネ
やっぱり余った布を出してもらって原始人スタイルするしかない
エミーリア
パッツパツのTシャツとホットパンツでもと思ったけど、それも無理かぁ
伊藤 加奈
お揃いですのね!
八重山 アカネ
その格好涼しそうだからね!
エミーリア
加奈ちゃんとおそろか、それもいいな
ていうか、希さんの格好見る限り、やっぱり服はボロくなったり汚れたりせんのかな
KP
そうだねー、あまり汚れている感じはしない。
まあここリンボだからね。
エミーリア
地獄行きのTシャツとか通りがからんかな
メガデスとかのメタルバンドTシャツだったら、地獄ゆきじゃない?
KP
なるほど。【幸運】判定で。
エミーリア
CCB<=90 【幸運】 (1D100<=90) > 10 > スペシャル
八重山 アカネ
CCB<=65 【幸運】 (1D100<=65) > 33 > 成功
エミーリア
SPだ
これは出る
八重山 アカネ
お揃いのメタルバンドTシャツ!
KP
じゃあガイコツとか鬼とかチェーンとか物騒なデザインのTシャツが出る。
でもって加奈ちゃんが目をキラキラさせる。
八重山 アカネ
「お、いいわね。涼しそうだし、シケた仕事着より上がるわ。
いいセンスしてんじゃない」好きらしい。
エミーリア
アリスクーパーのパチもんで、「アイス食うパー」とかのTシャツが(うしおととら
千寿 有栖
「えぇ……?
デザインが熱苦しい」
エミーリア
「うーん、これは……」
って悩んでたら、意外にウケが良くてびっくりしてる
伊藤 加奈
「かっこいいじゃありませんの!」
八重山 アカネ
「いいじゃない。普段レースの要る仕事してると真逆に走りたくなんのよ」
エミーリア
「レース、ですか? F1とかの?」
八重山 アカネ
「フリルの方ね」
エミーリア
「ああ、なるほど……って、えぇっ!?」
アカネさんを二度見
八重山 アカネ
「別に素のままやんないわよ。猫くらい被るわ。被りすぎて蒸れそうなくらい」
KP
これ会議室でご飯待ってる間にやってんのかなw
エミーリア
「はぁ……」
夜のお仕事かな
八重山 アカネ
勢い会話になるだろうし、かな? >ご飯
八重山 アカネ
「……まあ似たようなもんね。やってる事は一緒だし」エミーリアの想像を読んだように。
エミーリア
「そうなんですね……お疲れ様です」
八重山 アカネ
「ありがと」
伊藤 加奈
「レースのついた服ですの? いいですわねぇ……」
エミーリア
「レースかぁ。そういうのも倉庫にあったりしないのかな」
伊藤 加奈
「ドレスは出てきませんでしたわ……」
KP
といったところで!
エミーリア
はーい!
八重山 アカネ
お疲れ様でした!
KP
次回に! 続く!!
八重山 アカネ
次回もよろしくシラユリ!
KP
次回、『華麗なるカレー争奪戦!』
八重山 アカネ
うまい!
KP
カレーだけに!
エミーリア
争奪すんのかー
KP
次回24日!

エミーリア
他の機体かー
ロボもののお約束だと、同型機でめっちゃ強い黒いクロユリとかも出て来るところだが、果たして
八重山 アカネ
果たしてどうなることか
怪物サイドにクロユリが現われるとかもありそう
エミーリア
過去にあった裏切りの犠牲者か、仕掛けた側か、憎しみに囚われたが故に破壊力マシマシの同型機ボスはお約束
あとは、系列機で支援射撃型のテッポウユリとか出て来て、加奈ちゃんと有栖ちゃんが乗り込むのもお約束
KP
テッポウユリw
八重山 アカネ
間違ってテッポウウオに
エミーリア
ガンキャノンみたいな
テッポウウオというか、敵側のロボは出て来そう、確かに
そしてゆくゆくはこちらも量産型や陸戦型、廉価型
八重山 アカネ
そうそう
エミーリア
1人乗りのシラユリカスタムとか、何故か試作機がめっちゃ強いシラユリ零式とか
八重山 アカネ
そんな増やしてもパイロット足らない!
エミーリア
乗り換えイベントか進化イベントで、シラユリ改とか弐式ならいいでしょう
八重山 アカネ
シラユリハイチューンド!
エミーリア
MarkIIとかもいいぞ!
KP
「肩にまーくつーって書けばいいんですの?」
エミーリア
真シラユリとか、シラユリドラゴンとか
サングラスのノースリーブ軍人「それなら『百』にして金色にしよう」
KP
百式……
たぶん彼女に書かせたら 目 とか書かれると思う。
エミーリア
最終的には、希さんが「こんなこともあろうかと」とか「もう少し時間が欲しかったが仕方ない、空中母艦『ユグドラシル』発進!」って
基地の大樹ごと浮上
目式
八重山 アカネ
「なにこの目って?」
エミーリア
白式だったらまだ修正効くのに
KP
「ひゃくですわ!!
あら、千の方が強そうでしたかしら」
エミーリア
千式
KP
数おっきくすれば強いというお子様理論
エミーリア
もうアラビア数字にして、0を描きたそう
KP
希「何してるの君たち……」
多分ちょっと怒る。
エミーリア
シラユリのツノのとこに『Alphonse』ってかいとこ
八重山 アカネ
「それはロボじゃないでしょ……」
KP
番組が違うんだけど。
エミーリア
パトレイバーだって立派なロボじゃないか!
スパロボにも参戦して、宇宙に行ったことあるんだぞ!
KP
あれは重機ではとか言いだしたらガンダムも重機に。
エミーリア
そういえば、今回晴れてシラユリの地形適応が空Aになりましたね
めでたい
八重山 アカネ
これでちゃんと蒼天のシラユリに
KP
なんかシナリオ読んでたら「前回と同じく飛ぶ」って一文を発見してしまって……
とべたじゃん!!
八重山 アカネ
実は飛んでた!
KP
まあほら、今回飛べるようになったことで難易度が上がったせいもあり、マップ戦闘になったと考えて!
エミーリア
てっきりマジンガーみたいに、ジェットスクランダー装備イベントでとべるようになるのかと

ひとこと
KP
ここに慣れるため、生き残るため、色々なことに目をつむって訓練に行く二人。
しかしやはり、ここには何かがあるのだ。
それは善意か、悪意か。


【置】CoC『ふえるKPC~あなたが落としたのはきれいなKPCですか?~』 牧志&佐倉 1

「オレに分かるのは、オレが佐倉で、お前を守らないといけないって事さ」

CoC『キルキルイキル』加須&烏座

「たのむでファミリー」
「包丁のこと普通はファミリーって呼ばない」

CoC『ペルソナ 勝利の塔』3-12

「このメンツの中でへっちー以外に親友って呼べる者持ってるやついる?」
「あれ、先輩方二人は親友っすよね??」
「どう思う? 親友の定義って哲学が始まってしまいそうな気がする。」



本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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