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こちらには『蒼天のシラユリ』
ネタバレがあります。

本編見る!
こんばんは
八重山 アカネ
寒いィ(挨拶)こんばんは
エミーリア
こんばんは!
雪よ降れ
八重山 アカネ
やだァ
エミーリア
そういえばシラユリってビームソードって話だったけど、腰に装着されてるの実体剣っぽいんだよな
八重山 アカネ
これ抜くと本体がビームなのでは? ライトセイバーみたいに
KP
こんばんはー
八重山 アカネ
あるいはこれが発光してビームを放つ
こんばんはー!
エミーリア
それか、ノーモアヒーローズのビームカタナみたいに、実体部から刃のとこだけビーム発振するとか
おかえりー
八重山 アカネ
ああー、そのパターンも好き>刃のとこだけビーム
エミーリア
ソードストライクガンダム的な
実際、ビームサーベルとかライトセーバーとか、ビーム出すのはいいけど、どうやって先っぽのとこ止めとんねん、ってやつを解決するデザイン
八重山 アカネ
確かに

KP
シラユリは敵の目の前に降り立った。
エミーリア
加速の勢いのまま着地し、砂浜を抉りながら戦場へと肉薄する
シラユリのステータスが表示される。
草加は
・ビームソード
・その他探索者が持つ戦闘技能
・盾
・回避
の技能を振ることができます。

八重山は
・レーザー砲
・盾
・回避
の技能を振ることができます。

回避は1ラウンド1回使用出来る他、回避の代わりに盾を使えます。
盾でガードした場合は攻撃したエネミーに対し「カウンターダメージ1d10」を与えることができます。
エミーリア
シラユリつっよ
回復できないの!?
希さんが修理とかしてくれないのか
八重山 アカネ
「現状では」ってことは第二部になったら回復方法が出てくるとかか
エミーリア
神性生物捕食して回復
エミーリア
今回目標が群とはいえちっちゃいけど、薙ぎ払っちゃっていいのかな
『二人とも、大丈夫!?』
外部音声で呼びかける
伊藤 加奈
『はっ。わたくしを誰だと思ってますの? まだまだ楽勝ですわ!』
八重山 アカネ
『早速腕捥がれといて言ってんじゃないわよ』
大きな耳をした妖精の彫刻に向かって言う。外部音声マイクだ。
伊藤 加奈
『い、痛くなんてありませんのよっ!』
千寿 有栖
『そろそろ限界が近いわ。
迅速にお願い』
エミーリア
『なんとかしてみる。二人は下がって』
銀髪の少女に、白い機体が頷きを返す
KP
目の前の2塊ほどの敵を排除してしまえば、二人を救出できそうだ。
八重山 アカネ
「見た所、邪魔なのは二塊くらいね。届きそう?」
マップの上の敵影を強調する。
エミーリア
右操縦桿の上端のシャトルを回すと、視界の右隅で武装が切り替わる
【ビームソード】【盾】
が選択されると同時、シラユリが右手で腰の剣を抜き、盾を構える
「届かなければ、近づくまで!」
八重山 アカネ
「言うじゃない」
エミーリア
左操縦桿を前へと倒すと、シラユリが地響きと砂を巻き上げながら進む
『始めます。巻き込まれないように!』
伊藤 加奈
『お手並み拝見ですわ!』
千寿 有栖
『そちらも気をつけて』
KP
青黒くぬめぬめとした一団が虚ろな殺意をたたえた目をぎょろぎょろと動かした。
八重山 アカネ
「気持ち悪」率直な感想が出た。

エミーリア
戦闘開始かな?
KP
はい、バトルスタートです。
1T目。
【DEX】16 草加
エミーリア
視界の中、低い位置にひしめく異形たちに一斉にマーキングされる
敵1~敵〇〇まで、赤で染まる
「八重山さん、的が多すぎるわ。適当に絞ってもらえますか?」
八重山 アカネ
「はいはい」
ヤケクソな手つきで水晶球を数度叩き、真っ赤なマーキングの範囲を絞っていく。
凡そ、一塊の敵影が見える程度に絞られた。
「これくらいなら届くんでしょ。任せた」
エミーリア
「ありがとうございます!」
とどめ演出したい
エミーリア
KP、この戦闘って、この雑魚2群でおしまい?
KP
これはあくまで第一目標なので、第二目標も達成したいならまだ戦闘ありますよ。
エミーリア
(トドメ演出したい)
第二は殲滅だっけ
第一は救出だよね
KP
そう、救出のためにこの2グループを撃破する必要がある。
エミーリア
OK

シラユリ
では、攻撃します
CCB<=80 《ビームソード》 (1D100<=80) > 89 > 失敗

右操縦桿のトリガーを引く
まるで機械そのままの動きで、ただ適当に剣が振られる
八重山 アカネ
「思いっきり逸れたんだけど!?」
マップの上にマーキングされた敵影が、注意を喚起するように明滅する。
エミーリア
「あ、あら……?」
多分、まだ操縦しよう』としちゃってるやつ
自分の体と思って攻撃しないとね!
伊藤 加奈
『ちょっとぉ! 駄目駄目ですわねっ! ガッチガチですわ!』
エミーリア
『え、ええと、でもどうすれば……』
千寿 有栖
『力を抜いて、落ち着いて。自分の体を動かすように……と』
『加奈が前に言ってたわ』
エミーリア
トリガを立て続けに引いてみるが、動きは剣道の素振りのようなそっけないものだ
『自分の体……』
八重山 アカネ
「難しい事言うわね、クソッ来る!」
深きものA
CCB<=25 〈かぎ爪〉 (1D100<=25) > 26 > 失敗
深きものB
CCB<=25 〈かぎ爪〉 (1D100<=25) > 94 > 失敗
KP
化け物どもは爪を振るうが、白い躯体には届かない。
エミーリア
『キャッ! ちょっと、やめて!』
シラユリが、両拳を固めて乙女のように身を縮める
千寿 有栖
『……自然な動きね』
伊藤 加奈
『そ、そ、そんな感じですわ!!』
KP
【DEX】10 八重山!
八重山 アカネ
天使のカードに手を伸ばそうとして、一瞬迷った。
これがあの見慣れたカードなら、そうやって意識的に使うものじゃない。

カードの描かれた盤を大きく回転させる。
光りながらスロットのように回るそれを、ある一か所でヤケのように叩いた。

これは直感で引くものだ。

《レーザー砲》を使用! Aを標的。
KP
どうぞ!
シラユリ
CCB<=90 〈レーザー砲〉 (1D100<=90) > 34 > 成功
KP
ダメージをどうぞ。
シラユリ
1d30+1d30+10 レーザー砲ダメージ (1D30+1D30+10) > 29[29]+20[20]+10 > 59
KP
でかいでかい
一団が消し飛んだ。
エミーリア
どんなレーザー砲なんだろう
八重山 アカネ
〈シラユリ〉の胸のハッチ部分が開き、そこから巨大な砲口が覗いた。
胸部から脈動する光が放たれる。
サーモンピンクのネイルを纏った指先の下にあったのは、回転する車輪のカードだ。
KP
光は魚じみた一団を撫で、そして後には何も残らなかった。
八重山 アカネ
「エグ」
エミーリア
『わぁっ! びっくりした!』
『な、何か出たんですけど!』
八重山 アカネ
「出たわね。そりゃ出したもの」
KP
ビームが通り過ぎた海上がざわざわと波立っている。
エミーリア
エグザキャノンみたい
千寿 有栖
『やるじゃない……』
八重山 アカネ
『やらなくていいならやりたくなかったわよ』
KP
有栖の声にはどこか複雑な感情がこめられている気がした。
エミーリア
「地形変わっちゃってませんか?」
八重山 アカネ
「変わってんじゃない?」
KP
ざっくりと抉られた砂浜、筒状にえぐり取られた海面に波が押し寄せる。

KP
2T目。
【DEX】16、草加!
エミーリア
「自分の体……自分の体……」
言い聞かせるように、操縦桿を握る
シラユリ
CCB<=80 《ビームソード》 (1D100<=80) > 81 > 失敗
KP
おしい
シラユリ
足元に蠢く一団に、シラユリが引けた腰でビームソードで突く
その姿は、調理中に現れたGを丸めた新聞紙で突く姿を彷彿とさせる
八重山 アカネ
「思いっきり腰退けてるわよ」
伊藤 加奈
『ああん、もう、もう一歩前! もう一歩前ですわ! きゃっ!』
KP
CCB<=25 〈かぎ爪〉 (1D100<=25) > 67 > 失敗
押し寄せるGこと謎の生き物たちは飛び跳ねた。
エミーリア
『きゃぁっ、飛んだ!』
慌ててシラユリがビームソードを持った手を振り回す
シンクロはできているように見える
八重山 アカネ
「ギャッ! ちょ、メチャクチャに動かないでよ! 酔う!」
KP
その手の風圧にまかれたり、押されたりして、化け物どもがバランスを崩す。
しかし互いに打撃を与えられない。
エミーリア
「私、虫苦手なんです!」
千寿 有栖
『……わかる』
八重山 アカネ
「あいつら虫じゃなくて魚でしょ、魚!」
エミーリア
「しらすもあまり得意じゃなくって……」
伊藤 加奈
『真面目にやってくださいですわ!!』
八重山 アカネ
『最初っから無茶言うんじゃないわよ!』
エミーリア
「真剣に気持ち悪い!」
伊藤 加奈
『気合いが足りませんのよ気合いが!
こう、やらないとやられる!! って感じの!』
千寿 有栖
『いいから、加奈はさがってて』
エミーリア
「やらないとやられる、やらないとやられる……
逃したら、安眠できない……」
KP
【DEX】10 八重山!
八重山 アカネ
ああクソ! と、指先を盤に伸ばす。
先程叩いた時に肩に入っていた力は抜け、カードを引く時の自然な動きになっていた。
シラユリ
《レーザー砲》を使用!
KP
どうぞっ!
シラユリ
CCB<=90 《レーザー砲》 (1D100<=90) > 38 > 成功
KP
ダメージをどうぞ。
シラユリ
1d30+1d30+10 レーザー砲ダメージ (1D30+1D30+10) > 18[18]+29[29]+10 > 57
シラユリ
胸のハッチが開き、細く絞られたレーザー光が射出される。敵の一団だけを正確にターゲットし、先程よりも精度が上がっている。
KP
レーザーが化け物どもの一団をとらえた。
ジュッ、という音と共に化け物たちは姿が消える。
少し焦げ臭いような匂いだけが残った。
八重山 アカネ
「癪だけど慣れてきた、クソ」
エミーリア
「すごいんですけど……私たちが乗ってるところにどうやって収まっているんでしょう、あれ」
八重山 アカネ
「さあ?
……あークソ、しらす丼食べたい」
目の前のあまりに現実感の無い光景に、思わずそんな言葉が漏れた。
エミーリア
「私はやめておきます……」
八重山 アカネ
「それがいいわね。普段何食うの」
エミーリア
「えっ……ブルストとか、ザワークラウトとか……
お母さんがいつも送ってくれるので」
KP
加奈を連れた有栖が駆け寄ってきた。
千寿 有栖
『まだ敵はいるのよ、暢気な新人ね……私たちは無事』
エミーリア
『えっでも、もう……』
薙ぎ払われた海岸線を見やる
伊藤 加奈
『おほほほほほ、わたくしも無事ですわ!! 痛』
『いた……』
KP
安堵に微笑む加奈は少し儚げに見えた。
八重山 アカネ
『うっさいわね。我に返ったらやってらんないでしょうが』
言い返して、星座盤に似たパネルを数度タップし、水晶球を回す。索敵。
KP
なぎ払われた海岸線の向こうから、更に化け物たちが這い上がってくる。
エミーリア
『わあっ、また来た!』
『八重山さん、もう一回! もう一回!』
八重山 アカネ
「あークソ。まだ居る」
素早くマップ上の敵影との距離を表示し、届く距離の敵影をマーキングしていく。
千寿 有栖
『ともかく、助けてくれたことには礼を言うわ』
『私たちは離脱する。あとはお願い』
八重山 アカネ
『はいはい。精々よく寝てなさいよ』
エミーリア
『気をつけて!』
KP
少女たちは森の中へと離脱してゆく。
ザザッ、とかすかなノイズが入った。
希からの通信だ。
獨芹 希
『はじめてにしては操縦がうまいね』
エミーリア
『恐れ入ります』
八重山 アカネ
『あの状況見てそう見えんの?』
獨芹 希
『ああ、あのふたりの初めてに比べれば、できている方だよ』
八重山 アカネ
『あ、そう』
伊藤 加奈
『ちょっと、引き合いに出さないでいただけますかしらッ!』
エミーリア
『仕方ないですよ、小さくてうじゃうじゃしてるのって、気持ち悪いですもんね』
千寿 有栖
『わかる……』
獨芹 希
『これならシラユリの力を100%出しても平気だろう』
『タイミングは――君達に任せたよ』
KP
必殺技のデータを駒に追加しました。
武器や必殺技の名前などは好きに変えてもらって構いません。
エミーリア
『えっ』
『だ、大丈夫なんですか? その……電気代とか』
八重山 アカネ
『そこ?』
エミーリア
『だって、強い家電ってすごく電気食うし……』
『ヒーターとか』
八重山 アカネ
『現地住民から適当に接収とかするんでしょ』
「じゃなくて、前見なさいよ。あの一団多いわよ」
ひときわ巨大な敵影を、大きく括るように赤くマーキングする。
エミーリア
「えぇっ、気持ち悪い!」
KP
増加した敵をCとして追加しました。
こちらとの戦闘が発生します。
能力値がさっきと違いますが、シラユリのアクションについては同じです。
エミーリア
規模はさっきと同じかな
KP
必殺技にはコストが必要なのでご注意下さい。
1d10+3ぶん、HPが減少します。
エミーリア
666もある、へーきヘーキ
八重山 アカネ
でも回復手段無いしなァ
エミーリア
まぁほら、でも一度は使ってみないと
八重山 アカネ
それは分かる ここは必殺技使えって言われてる
KP
戦闘開始!
草加どうぞ。
エミーリア
じゃぁ、スカしまくったし、ここはあっしが
じゃぁ衝撃波使います
KP
必殺技に命中判定はありません。コストとダメージどうぞ。
八重山 アカネ
やったぜファンブらなくて済む
エミーリア
1d10+3 (1D10+3) > 1[1]+3 > 4
八重山 アカネ
ナイース
シラユリ
2d50+1d25+1d30+10 衝撃波ダメージ (2D50+1D25+1D30+10) > 77[41,36]+20[20]+1[1]+10 > 108
KP
煩悩吹き飛んだ。
シラユリ
消し飛ぶなら演出したい
KP
HP60しかないんだよ。粉々だよ。
エミーリア
よかった
エミーリア
迫り来る一団、その進行予測が赤い矢印として表示される
その先には、あの巨大な樹と、そこへと退避しようとする少女たちがあるだろう
意識をそちらへと向けると同時、背面視覚が森の中の彼女らの姿をクローズアップする
KP
化け物どもは、逃げ去ってゆこうとする少女たちを、いや、あの巨木に向けて進行しつつあるようだった。
加奈は足を引きずっており、有栖は肩を貸してよろめいている。
勝ち気な事を言ってはいるが、小さな体での戦闘は最早継続不可能だ。
有栖は銃を雑に背負ってしまっていた。弾丸も切れているのかも知れない。
化け物どもは、弱い生命を屠る喜びに震えているように見えた。
エミーリア
その姿を認めた瞬間、頭がカッと熱くなるのを感じる
これまでとは異なる、強い力を込めて怪物の一団を睨みつけた
「あんな小さい女の子たちを、よってたかって……」
昔から、正義感が強い方だ、と言われてきた
被害者の女の子を振り払って怪我をさせた挙句、線路をひた走って逃げる卑劣な痴漢を持ち前のパルクールの技術で追跡し、取り押さえたこともある
伊藤 加奈
『大丈夫ですわ……あの人たちならやってくれますわ……!』
かすかな呟き。
千寿 有栖
『……そうね』
こちらも微かな、沈んだ声。
八重山 アカネ
「買われたものね。やれるんでしょ、エミーリア」
カードの周囲に瞬く星々を指先でかき集める。
〈シラユリ〉の周囲に緑の粒子を展開してゆく。
機体を取り巻く翼のように。
エミーリア
「あんな怪我までさせて、お嫁さんに行けなくなったら、どうするんですか!」
コクピットで吼えると同時
シラユリ
シラユリがビームソードを、左手に構えるその長大な盾に、挿入した
『もちろん!』
左右の操縦桿が取り付けられたアームが、大きく展開しエミーリアの前面が大きく開く
『お仕置きですッ!』
声に応えるように、空いた空間に現れる、下向き三角形の赤いパネル
そこには
『お仕置きタイム』
『押せ【折檻】』
と表示されている
KP
まるでマジックで書かれたかのような、あまりにも浮いた文字が、
冗談のように輝く。
シラユリ
ビームソードの柄を両手で掴み、盾ごと振り上げると、その刀身があった部分で盾が大きく展開し、緑色の光を放ち始める
『ハイパーーーー折檻!!!!』
咆哮と同時、両拳、ハンマーナックルでそのボタンを強く殴打
ボタンを形取ったホログラムは涼やかな音と共に砕け散った
KP
ぱりぃぃん、と小気味よい音を立て、青く透明な破片となって飛び散る。
シラユリ
シラユリが、その動きをトレースするように更に振りかぶり、その盾剣……もはや両刃の巨大な斧を叩きつけるように振り下ろした
斧から放たれる緑色の光刃は、先ほど八重山が放った以上の破壊を撒き散らしながら、一団を直撃した
KP
無数の化け物どもは、奥の目標の前に立つ邪魔なものにほとんど注意を払っていなかった。
自分たちが何によって滅ぼされたのか、気づく者はほとんどいなかったに違いない。
シラユリ
そのまま白い機体は、その壊滅の様子を改めもせず、背中を向け、斧を肩に担ぎ上げる
その背後で、巨大な爆発が巻き起こった
『……成敗!』
KP
今度こそ、海面にも周囲も動くものは最早なかった。
青い海の表面が緑色に輝く。
緑色の粒子が空へと拡散してゆく。
それは、波間に浮かんでいた化け物どもの残骸が砕けたものであるらしいかった。
エミーリア
「……終わりましたね」
八重山 アカネ
「みたいね。結構やんじゃない、エグいキレ具合だったわよ」
エミーリア
「私、ああいうのって許せなくって……
……でも、少しやりすぎちゃったかしら」
KP
ビーム砲によってざっくりとえぐり取られ焼かれた森は、見る間に再生しつつあった。
まるで動画を逆に回すように、
焼け焦げた葉が色を取り戻し、吹き飛んだ地面は盛り上がり、みるみる緑が地表を覆う。
エミーリア
「あら……?」
八重山 アカネ
「いいんじゃないの。……は? 何あれ」
想定外の光景を目の前にして目を見張る。
エミーリア
「これは……」
獨芹 希
『おめでとう』
『シラユリの。人類の、私達の――』
『君の勝利だ』
エミーリア
君たちの、じゃないのか
KP
あなた達の身体に電流が走る。
身体が、重い。あなた達の意識はそこで途切れた。
エミーリア
「……ッ」
八重山 アカネ
言い返そうとした瞬間、意識が途切れた。
エミーリア
モニターから光が失われた暗い空間で、意識を手放した

KP
目を開くと、あなた達は布団に寝かされていた。
どうやらここは大樹の穴のようだ。
体が熱い。とても熱い……今が夏だからだろうか。
エミーリア
「う……うん」
KP
横から少女がのぞき込んでいる。
エミーリア
どっちの少女かな
千寿 有栖
「っ……! 大丈夫!?
気持ち悪いとか……! 目眩がするとかはない!?」
エミーリア
「あなたは……」
言って、気づいたように慌てて体を起こす
八重山 アカネ
「あー……、クソ」
悪態をついて起き上がる。
KP
あなた達の身体に異常はないようだ。
八重山 アカネ
熱が出ているのだろうか。額に手をやって温度を確認する。
KP
熱は……出ていないように思える。
エミーリア
「あの子は!? 大丈夫ですか?」
千寿 有栖
「加奈は大丈夫。そのうち来ると思うわ」
エミーリア
「加奈……ちゃん」
八重山 アカネ
「あ、そう。ならよかったけど。ここは?」
千寿 有栖
「…………よかった。
…………三日間も眠っていたのよ」
エミーリア
「えっ」
八重山 アカネ
「はぁ? 三日?」
エミーリア
「やだ、バイト!」
千寿 有栖
「ここは死後の世界よ。ただ天国でも地獄でもない。
その間にある『辺獄』。ここで死ねば天国やら地獄やらに行けるでしょうね」
エミーリア
慌てて布団から出ようとして、その言葉に体が止まる
「……え?」
千寿 有栖
「ここがなんなのかすら知らないのにシラユリに乗ったのよね。
ま、身体はあるし、そのまま地獄にいくとは思わなかったけど……
ともかく。怪物達はあれから1度現れたぐらいで、今は無事だから……」
エミーリア
「あの、ごめんなさい、ウチって真言宗で……」
八重山 アカネ
「はあぁ? 何言ってんの? 死後ですって?
 あるわけないじゃないの、そんなもん」
エミーリア
「そうですよ、何より、私たちこうして生きて」
千寿 有栖
「あなた方は死んだの……残念ながらそこは変わらない」
エミーリア
「……えぇ?」
千寿 有栖
「ただ……怪物に殺されない限り、肉体が損傷することはないわ。
致命傷でなければ怪物から受けた傷も、そのうち治るわ。
だから加奈の腕ももう治ってるの」
八重山 アカネ
「何言ってんのよ、死んでたらこうやって生きてるわけが──」
言い返そうとして、思い出してしまう。
トラックの運転手の、あの虚ろな殺意に満ちた眼を。
KP
有栖は小さなため息をついた。
千寿 有栖
「もう、仕方ないのよ……」
エミーリア
会話ログの有栖アイコンが、メジェドに見えて仕方がない
エミーリア
「えっと、でも、困ります。私バイトがあって―――」
理解が追いつかない
八重山 アカネ
「クソ……、クソ、クソ、クソ!
死後の世界? 死んだ? 何よそれ……、」
打ちひしがれたように呟く。恐ろしい実感が足元を這い上がってくる。
千寿 有栖
「緊急時で言葉が乱れてしまって、ごめんなさい、お姉さん方。
でも、取り繕う余裕もないの。
私達の役目はシラユリに乗り、襲ってくる怪物をぶち殺すこと。それだけ」
八重山 アカネ
「あぁクソ。詳しく教えなさいよ。
あの怪物は何? 死後の世界ですって? あんたら何者?

 あの連中、どれだけ居るの?」
エミーリア
「……えっと」
ぱくぱくと口を開け閉めして、立てた指をぐるぐる回す
千寿 有栖
「私たちは、あなた方は、シラユリに選ばれた騎士と姫。
もしも私達が全員死んで怪物を止めることができなかったら、奴らは生者の世界に現れる。
辺獄にいる奴らは辺獄の力で弱体化しているけど、
生者の世界に行ったらそれもなくなるの。
なにより、シラユリ――人型ロボットなんて向こうの世界にはないでしょ」
KP
有栖は諦めたような苦笑をした。
エミーリア
「ええーっ……と」
千寿 有栖
「私たちが戦わなければ、人類は滅ぶってこと」
八重山 アカネ
「ロボットがいる死後の世界ってのも、聞いたことないけど?」
肩をすくめる。
エミーリア
「……あの」
片手を挙げる
千寿 有栖
「はい」
エミーリア
「誰が、作ったんですか? あのロボット。……シラユリさんでしたっけ」
誰が何のために始めたことなのか、という辺りまで、過度な混乱の中、自分で自分の疑問も把握できないまま、問う
千寿 有栖
「知らないわ」
素っ気なく首を振る。
「私が来たときにはもうあった、としか」
八重山 アカネ
「あ、そう。どれだけ居んの? あの怪物」
千寿 有栖
「数え切れないほどに。
倒しても、倒しても倒しても、押し寄せてくる。
今は収まっているけれど、次いつ来るかは分からないわ」
エミーリア
「そもそも、あれ何なんですか?」
八重山 アカネ
「クソでしょ。ここで永遠に戦い続けろって?」
千寿 有栖
「そういうことよ」
KP
有栖は少し目線を逸らして悔しそうな顔をした。
八重山 アカネ
「打って出るってわけにいかないの。どっかから出てきてんでしょ、あいつら」
エミーリア
「八重山さん、よくそこまで考えられますね……私、彼女の言うこと多分1/5も理解できてないですよ」
八重山 アカネ
「真面目に考えたらお終いよ、こんなの」
伊藤 加奈
「あぁら、目が覚めましたのねー! 良かったですわぁ~!」
KP
弾むような声が飛びこんで来た。
エミーリア
「あっ。
加奈ちゃん!」
腕は、どうなってるかな
KP
腕は何事もなかったかのようについている。
エミーリア
よかった、とりあえずは理解の及ばぬ話より、彼女の無事だ
「よかった、お手て、治ったのね」
伊藤 加奈
「だから大丈夫だと言いましたでしょ!?」
エミーリア
立ち上がって、彼女のそばへ行き、頭やら肩やら腕やらに触れて、無事を確かめる
「ごめんね、お姉さん心配で。
傷跡とか、残ってない?」
伊藤 加奈
「傷は消えちゃいますもの、問題ございませんのよ!
あと! わたくしお子様ではございませんのよ! あまりそういった扱いはやめていただけるかしらッ!」
エミーリア
「あっ、ご、ごめんなさい……
おいくつ?」
伊藤 加奈
「13……? 13ですわ!!」
KP
言外に、「たぶん!」とつきそうな声だった。
エミーリア
「あら、そうだったのね、通りで元気いっぱい」
八重山 アカネ
「子供じゃない」
伊藤 加奈
「子供ではありませんわ! えーと、小学校、は、終わってる? んですもの!」
エミーリア
「いけませんよ、八重山さん。難しいお年頃なんですから。
そうね、お姉さんたちも、助けてもらったし」
八重山 アカネ
「さっきから疑問符が多いけど? はいはい、まぁいいわよ」
千寿 有栖
「見ての通り、加奈はバカみたいに元気だから。
安心してくれていいわ」
伊藤 加奈
「誰がバカですの!」
八重山 アカネ
「助けられたのはそうだしね。それにしても、腕も森も元に戻るですって? メチャクチャね」
千寿 有栖
「そうね。本当に。
果てもない」
八重山 アカネ
「あんたらだけ? ここに居んの」
エミーリア
「さっき、希さんと言う方もいらっしゃいましたね。
あの方は……?」
千寿 有栖
「あとは瑞彩……
希はメカニックよ。
シラユリのメンテナンスをしているわ」
伊藤 加奈
「シラユリのことで困ったら希に訊くといいのですわ!」
エミーリア
「メカ……メカニック? メンテナンス……?
ごめんなさい、私、機械って苦手で……
シラユリさん、頼もしいですね」
八重山 アカネ
「あ、そう。死後の世界でも訳わかんなくても、一応ちゃんと機械なのね。あいつ」
伊藤 加奈
「といっても、全快したわたくしがいるのですから、新人さんに出番はないでしょうけれどね!」
千寿 有栖
「……そうね」
エミーリア
「そういえば、加奈ちゃんは先輩だったわね」
KP
加奈は先輩と言われて得意げに胸を張った。
エミーリア
「助かるわ。私、ご飯を作ってあげるくらいしかできないけれど。
加奈ちゃんは、何が好き?」
伊藤 加奈
「えっ?」
八重山 アカネ
「死後の世界で飯、ってのも変な話ね。酒あんの? ここ」
伊藤 加奈
「え、ええと……お茶…………」
エミーリア
「お酒は……どうかしら。そういえば、お店はあるのかしら?」
伊藤 加奈
「ハンバーグステーキですわ!!」
エミーリア
「ハンバーグ!」
嬉しそうに手を叩く
「OK、美味しいの作ってあげるね」
伊藤 加奈
「えっ……本当に?」
KP
加奈の顔が輝いた。
エミーリア
「ええ。ふわふわで肉汁たっぷりの、飲めちゃうやつ」
伊藤 加奈
「飲めちゃうやつ……本当の本当に?」
エミーリア
「コツがあるのよ。加奈ちゃんにも、作り方教えてあげるね」
千寿 有栖
「そんな余裕が、あればね……」
ぴしゃりと言う。
「……二人は、朝方かな、夜型かな……」
エミーリア
「早速、お買い物に行かなくちゃ……。お店はどこかしら」
千寿 有栖
「そんなものないわ」
エミーリア
「えっ」
「あの、あなた……えっと」
銀髪の少女に
千寿 有栖
「あるわけないでしょう、お店なんか。
ここは辺獄だもの」
エミーリア
「そ、そうなの……?
じゃぁ、Amazonで……」
エミーリア
理解? できてないよ
千寿 有栖
小さなため息をついた。
八重山 アカネ
「あ、そう…… 酒も飯もなくて永遠に戦えって? クソ以下でしょ。ヴァルハラだって酒くらいあるわよ」
千寿 有栖
「ここは辺獄でヴァルハラじゃないもの。
……肉はある。食料も買わなくてもちゃんとあるから安心して」
八重山 アカネ
「あ、そう」肩を竦める。
エミーリア
「そ、そうなの……」
千寿 有栖
「で、さっきの質問。
朝と夜どっちが得意?」
エミーリア
「私は、あまり夜更かししないようにしてるけれど……」
八重山 アカネ
「夜型。朝と夜どっちの見張りするとか、そういう話?」
千寿 有栖
「察しがいいじゃない」
エミーリア
「見張り、ですか?」
千寿 有栖
「そういえば自己紹介もまだだったわ」
KP
してないよね。流れで一度名乗ったかも知れないけど。
エミーリア
してないね
八重山 アカネ
ないね。
千寿 有栖
「私は千寿 有栖。『姫』よ」
エミーリア
「あっ、いかにも」
伊藤 加奈
「わたくしは伊藤 加奈! 『騎士』ですわ!」
エミーリア
「加奈ちゃんは、騎士なのね。私と一緒」
伊藤 加奈
「お名前教えてくださらないかしら、お姉様方!
お姉様。うん。しっくりきますわ!」
八重山 アカネ
「はいはい。八重山アカネよ」
エミーリア
「ごめんなさい。私はエミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加」
伊藤 加奈
「……
えぇと?」
エミーリア
「エミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加」
伊藤 加奈
「エミーリアマルゲリータヨハンマリー……草加!
お姉様!」
千寿 有栖
「付け足すんじゃないわよ」
八重山 アカネ
「ピザになってるわよ」
KP
ばれた
エミーリア
「長かったら、リアで……ああ、お姉様でもいいよ。
よろしく、加奈ちゃん」
千寿 有栖
「リアさん、と呼ばせてもらうわ」
エミーリア
「ええ、よろしくね。有栖ちゃん」
伊藤 加奈
「リアお姉様!」
エミーリア
「はい、なぁに、加奈ちゃん」
伊藤 加奈
「それからアカネお姉様ですのね!」
八重山 アカネ
「ええ、そうよ。
はぁ……、訳わかんない事になったわね。精々よろしく、加奈、有栖、それからエミーリア」
エミーリア
「はい。改めてよろしくお願いします、アカネさん」
千寿 有栖
「……よろしく。
見張りは明日からでいいわ。今日は私たちがやるから。
なにしろここ、レーダーもないから目視でやるしかないの。異変があったら教えて」
八重山 アカネ
「あんなロボットがあるくせに、目で見張れって? クソね」
千寿 有栖
「そうね」
エミーリア
「シラユリさんは、相手がどこにいても見えていましたよね?」
千寿 有栖
「仕方ないのよ。ないものはないんだもの」
エミーリア
「シラユリさんに夜だけでも見張ってもらえれば?」
千寿 有栖
「それは……無理」
KP
有栖は目を伏せた。
千寿 有栖
「それじゃ、休めるときに休んで」
八重山 アカネ
「無理?」
エミーリア
「そうなのね……シラユリさんも夜は休まないと行けないものね」
八重山 アカネ
「さっきから意味深じゃないの。使ったら寿命が減るとかないわよね?」
KP
有栖はあなた方の質問に答えることもなくさっさといなくなった。
八重山 アカネ
「あっクソ、逃げた!」
伊藤 加奈
「ちょっと有栖! 冷たすぎませんこと? お嬢様としてはもっと優しく!!
ンもう……」
エミーリア
「アカネさん」
八重山 アカネ
「あ?」
エミーリア
「私、先ほどのお話1/6も理解できていなかったのですけど」
八重山 アカネ
「奇遇ね、こっちもよ」
エミーリア
「もう死んでいるなら、寿命が減るも何もないのでは?」
八重山 アカネ
「……そりゃそうね。死後の世界なんて言われて、すぐ飲み込めると思う?」
エミーリア
「それは困りましたね……。英語もできるアカネさんが理解できないなら、私、どうしたら」
伊藤 加奈
「大丈夫、わたくしも良く分かっておりませんから!」
エミーリア
「加奈ちゃんも? 私もおんなじ!」
あはは、と笑う
八重山 アカネ
「あんたもよく分かってないの?」
伊藤 加奈
「難しいことを考えるのは、有栖や希の仕事!
わたくしは化け物をばったばったとなぎ倒すのが仕事ですわ!」
八重山 アカネ
「あ、そう……」
エミーリア
「じゃぁ、私は美味しいお料理を作ることをお仕事にしようかな!」
伊藤 加奈
「有栖はどうしてかお姉様方をシラユリに乗せたくないみたいで」
エミーリア
「それは、加奈ちゃんたちが先輩で上手だからじゃないの?」
伊藤 加奈
「愚策ですわ。
騎士であるリアお姉様なら分かっていただけますわよね。
戦いには集中が必要、休憩も必須。
人が多い方がよく戦えるというものですもの」
エミーリア
「なるほど、それもそうね」
伊藤 加奈
「力を合わせて頑張りましょうね、お姉様方!
頼りにしてますわ!」
八重山 アカネ
「そりゃそうね。はいはい、よろしく」
エミーリア
「じゃぁ、加奈ちゃんたちがお昼寝してる時は、私たちが頑張るわね」
伊藤 加奈
「わたくしだけじゃ……ええと、役不足……ですもの!」
八重山 アカネ
「ったく。アイツ絶対何か隠してるから白状させて、戦って……死後の世界のくせに忙しくない?」
八重山 アカネ
ツッコミは入れない。
エミーリア
「もちろん、任せて!」
エミーリア
役不足?
言葉の間違いなんて気付くほど頭良くないよ
伊藤 加奈
「ええ、美味しいご飯も楽しみに……してますわ」
指先をツンツンとくっつけて少し照れくさそうにしている。
「あら、いけない。
伝言を頼まれたのについ話し込んでしまいましたわ!
希が呼んでおりましたのよ。
いい機会ですから、基地内を探検しながら彼女に会いに行ってくださいまし」
エミーリア
「あら、そうなの? それじゃ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
八重山 アカネ
「そうね。あいつにも話聞かなきゃなんないし」
伊藤 加奈
「希は地下の冷凍庫か……
シラユリの整備室にいるかと思いましてよ!
はい。これはこの基地の地図ですわっ!」
KP
加奈が渡してきたのは、ひらがなと拙い絵で描かれたものだ。
幼稚園児の落書きのようでもあるが……
エミーリア
画用紙に書かれてそう
エミーリア
「冷凍庫があるのね。新鮮なお肉もあるかな。
ありがとう。助かるわ」
伊藤 加奈
「頑張って描きましたのよ! お役に立てれば嬉しいのですわ!」
エミーリア
「もちろん! 参考にさせてもらうね」
エミーリア
エミーリア、妹が欲しかった説
八重山 アカネ
なるほど?
伊藤 加奈
「それでは、そろそろ行かないと有栖にぶっ飛ばされますので……
失礼させていただきますですわ! ごきげんよう!」
エミーリア
「ごきげんよう、また後で」
八重山 アカネ
「はいはい、またね」
《探索可能場所》
・みはりだい
・さくせんしつ
・れいぞうこ
・シラユリのせいびしつ
エミーリア
冷蔵庫なのか、冷凍庫なのか
KP
はてさて。
なんか騎士と姫同士通ずる物があるな。
キャラ的に。
エミーリア
そういう素質が要求されるのかも
八重山 アカネ
ボケツッコミの素質が要求される
八重山 アカネ
「…………あーーー、クソ。何よこの徹頭徹尾冗談みたいな状況。極めつけに地図も冗談みたいだし」
べたんとその場に倒れ込んだ。
エミーリア
「まぁまぁ、慣れるより慣れろ、って言うじゃないですか」
八重山 アカネ
「どっちも慣れてんじゃないの」
エミーリア
一生懸命書かれた地図を眺めながら
「あら?」
ツッコミに首を傾げる
「せっかくですし、色々見てみましょう。地図もありますし」
八重山 アカネ
「ま、そうね。この状況で作戦室なんてあんの? ってのも見ておきたいし。
雰囲気って大切ですから。ええと……」
エミーリア
地図を縦にしたり横にしたりしてから、困ったように首を傾げて
丁寧に畳んでポケットにしまう
「と、とりあえずどこから行ってみましょうか」
エミーリア
よかった
八重山 アカネ
「上からでいいんじゃない?」
KP
地図はひょろひょろの線で書かれているが、一応上下の位置関係くらいは分かる。
恐らく地上から順に行くのであれば、
・みはりだい→・さくせんしつ→・れいぞうこ→・シラユリのせいびしつ
となるだろう。
エミーリア
「では、そうしましょうか。ええと……みはりだい、ですね」
八重山 アカネ
「そうね。はぁ、毎日見張り? クソでしょ」
エミーリア
「仕方ないですよ。あんなのに不意を打たれたら、困りますし」
八重山 アカネ
「そりゃそうだけどさ」

KP
じりじりと夏の気温があなた達の身体を襲う。
見張り台の場所はここからそう遠くはないが、動くとじっとりとした汗が染み出てくる。。
エミーリア
「暑いですね……
ところで、あの、アカネさん」
手の甲で汗を拭いながら
八重山 アカネ
「あー、暑……。夏に屋外で見張り? 余計にクソでしょ…… あん、何よ?」
エミーリア
「先ほど、有栖ちゃんが話していた『へんごく』って何なんですか?
地獄とか、天国はなんとなくわかるんですけど。ウチ、真言宗で」
KP
アカネさんは知っているんじゃないかな、職業上。
八重山 アカネ
「洗礼されずに死んだ奴とか、罪の決まってない奴が行く地獄よ。異教徒全部放り込んどけって場所。
クソでしょ」
エミーリア
「えぇっ。じゃぁ、私のせいでしょうか」
>真言宗
八重山 アカネ
「んなわけないでしょ。それならこっちもそうよ」
エミーリア
「ますます、確率が上がったような気がしますけど」
夏の日差しの下、歩く。歩く。
八重山 アカネ
「大体、辺獄がこんな場所だなんて聞いたことないし、そもそも地獄だ天国だ辺獄だなんて民間信仰よ、みんな」
エミーリア
「そうなんですか?」
八重山 アカネ
「そうよ。原典には大体書いてないくせに、そこらへんから話が出てくんの」
八重山 アカネ
「大体、あるわけないでしょ、死後の世界なんか」
エミーリア
「詳しいんですね……宗教の先生みたい。
じゃぁ、ここって何なんでしょう」
八重山 アカネ
「さぁ? 希とやらにもうちょっと話を聞きたいわね」
KP
拙い木製の建造物に近づくと、打撃音が聞こえてくる。
誰かが硬い物を殴る蹴るしているようだ。
エミーリア
「あ」
音と建造物に気がつく
八重山 アカネ
音に気がついてそちらを見やる。
KP
見張り台には等身大の木製の人形があり、加奈がそれを殴っているようだ。
エミーリア
「あら。加奈ちゃん。
えらいわね。練習ー?」
KP
加奈は見張り台の上の方にいる。
あなたの声に反応して見下ろし、手を振った。
声は木々のざわめきにかき消されてあまり聞こえない。
見張り台を昇るには、なんだかかしいで危なっかしい階段を登る必要がある。
エミーリア
せっかくだし上がってみるか
KP
階段はギシギシと軋んでいるが、辛うじて登ることはできそうだ。
エミーリア
「ちょっと怖いですね……」
八重山 アカネ
「危なっかしいわね、この階段……」似たような感想を同時に漏らしながら階段を上る。
KP
加奈は見張り台の上で鍛錬をしていたようだ。
あなた方が上についた丁度その時、素朴な木人がぼきりと音を立てて折れる。
エミーリア
「ごきげんよう、加奈ちゃん」
登ったところでご挨拶
伊藤 加奈
「あー、あーあー、やっちゃった……あら、お姉様方!」
KP
二人とも【知識】または〈戦闘技能〉で振ってください。
エミーリア
CCB<=85 【知識】 (1D100<=85) > 30 > 成功
八重山 アカネ
CCB<=90 【知識】 (1D100<=90) > 91 > 失敗
八重山 アカネ
おおっと
エミーリア
まさかのイチタリナイ
KP
エミーリアは思う。
柔道の型のような構え方ではないが、戦い方を分かっている者の動きだ。
それを少女が身に着けているのは些か疑問に思うかもしれない。
八重山 アカネ
これエミーリアさんだけが分かるのはらしいな
エミーリア
柔道!?
木剣で!?
剣は使ってないよ。
KP
柔道ではないよ。そういったちゃんとした型ではない、ということ。
八重山 アカネ
つまり、自己流の戦闘技能ってことね
KP
加奈は嬉しそうに笑う。
伊藤 加奈
「一緒に筋トレ致します?
えーと、健全な精神は健康な身体に挑む……挑むものでございましてよ!」
エミーリア
「わかるわかる!」
八重山 アカネ
「こんなクソ暑い中で筋トレ? よくやるわね……」
エミーリア
「すごいね、加奈ちゃん。本当の騎士みたいだったよ」
KP
ふふん、と胸を張りかけた加奈は、目を丸くして口元に当てる。
伊藤 加奈
「あ、っと。そこお気をつけ遊ばせ! 床が抜けてますわよ!」
KP
バキッ。
エミーリア
「えっ」
KP
あなた方の足元でとてつもなく嫌な音がし、足が沈む。
エミーリア
〈登攀〉スキルか!?
〈跳躍〉もあるぞ!
KP
【DEX】×5で判定!
あ、〈跳躍〉でも良いことにするか。
エミーリア
でも【DEX】の方が高いので、そっちにするぞ!
CCB<=16×5 【DEX】×5 (1D100<=80) > 95 > 失敗
八重山 アカネ
CCB<=(10×5) 【DEX】 (1D100<=50) > 95 > 失敗
エミーリア
落ちた
KP
いやん。
エミーリア
WASTED!
こいつ、本当に運動やってんのか……?
KP
二人とも足元がズボッと抜けて穴に落ちる!
八重山 アカネ
「あっ、ちょ──!」
伊藤 加奈
「あっ!」
KP
慌てて手を伸ばす加奈の姿が遠ざかり……はしなかった!
八重山 アカネ
「痛っっだ! クソ!」
KP
何とか広げた腕で穴のふちに引っかかって、落下は免れた。
墜ちていたら命はなかったかも知れない……
エミーリア
ずぼんとはまって、茶巾ずし状態に
多分ね、ぺぇが突っかかって止まった
でも床板の下から見上げたらパンツ丸出しである
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
エミーリア
1D100<=88 正気度ロール (1D100<=88) > 68 > 成功
八重山 アカネ
CCB<=61 《SANチェック》 (1D100<=61) > 51 > 成功

伊藤 加奈
「あーあ、そのへんガタがきてますのね。
みんな慣れっこなので警告するの忘れてましたわ」
エミーリア
「イタタタ……」
八重山 アカネ
「階段から落ちて死ぬとか勘弁してほしいんだけど!?」
伊藤 加奈
「大丈夫ですの?」
エミーリア
「ごめんね、私たち加奈ちゃんより重たいから……」
よいしょ、とよじ登ってスカートを直す
KP
それはそうだなぁ、というようにうっかり頷いた加奈は、慌てて首を振る。
八重山 アカネ
「大丈夫に見える?」
再度悪態をついて、引き上げられそうなら身体を引き上げる。
エミーリア
「まぁまぁ、アカネさん」
困ったように笑って手を貸す
伊藤 加奈
「この基地はわたくしと有栖と瑞彩……。
ま、殆どわたくしが作ったものなんですのよ。
おふたりは工作が苦手でございまして、わたくしはめっちゃ得意でしたから!
でも、ですから、どうしたって全部が全部きちんとできているわけではなくって」
エミーリア
「えっ、この建物を?」
伊藤 加奈
「そうなんですのよ!」
えっへん。
エミーリア
「すごい、大工さんみたいね」
よしよし
八重山 アカネ
「あ、そう。つくづく人員不足なのね」
手を貸してくれたことには礼を行って、這い上がる。
「本当にお飯事みたいなことやってんのね……。冗談みたい」
伊藤 加奈
「こっ、ここここどもじゃありませんってば!」
エミーリア
「あら、そうだったわね。ごめんなさい」
伊藤 加奈
「小学校は終わってる歳のはずなのですからねっ!
お姉さんなんですのよ!」
エミーリア
「そうね。お家も作れるし、騎士だものね」
八重山 アカネ
「学校行ってないの? 加奈」
伊藤 加奈
「えーと」
KP
加奈は困ったように首をかしげた。
伊藤 加奈
「行ってましたわ! 九九できますのよ!」
えっへん。
八重山 アカネ
「あ、そう……。いいけど」肩をすくめ、詳しく聞かないでおく。
エミーリア
「すごいね。私、ずっと居残りでやっと覚えたもの」
ハンカチで加奈ちゃんの汗やら汚れやら拭ってあげよう
KP
加奈は拭ってもらうと目を細めて嬉しそうにしていた。
エミーリア
そうしてあげながら、ふと気付く
「そういえば、加奈ちゃん。ここって、お風呂とか……あるのかな?」
汗まみれだし白人なのでちょっと気になっていた
この建物までが加奈の手作りだとすると……
エミーリア
この手のシチュエーションで、毎度気になる要素なんだよな
そもそも我々きのみきのままですからな
八重山 アカネ
なんですよね。パジャマパーティーシーンができない!
諸事情でちょっと悩むKP。
伊藤 加奈
「ございますわ!!
シャワーもありますのよ!」
エミーリア
「あッ、よかった……」
心底ほっとした顔
伊藤 加奈
「水をくんでくるのがちょっと大変なのですけれど!
人手が増えたのですもの、そのあたりも助かるのですわ!」
エミーリア
「そっか……水道も。
任せて、山道は得意よ」
ほんとに?
八重山 アカネ
「水汲み労働もあんの…… クソでしょ。はいはい……」
伊藤 加奈
「最初はそういうのもなかったので、それはそれはもう、本当に大変だったのですわよ」
八重山 アカネ
「シラユリとあんた達だけで放り出されたわけ? ここ」
伊藤 加奈
「私が来たときにはもうありましたわよ、シラユリ」
エミーリア
「そうなんだ……
じゃぁ、シラユリさんが一番お姉さんなのね」
伊藤 加奈
「うーん、そのへんは分かりませんけれど。
わたくしと有栖が最後だったもので、その前からいらっしゃる方々のことは良く分かりませんの」
八重山 アカネ
「あ、そう……。生活基盤から作んなきゃなんないなんて大変ね。そこだけは感謝しとくわ」
自称死後の世界でサバイバルものの主人公になるなんて勘弁願いたい。クソだ。
伊藤 加奈
「でしょう!?
ものすごーーーーーーーく長い時間かけてがんばったんですのよ!」
八重山 アカネ
「ええ、ありがとう……?」
エミーリア
「すごいすごい。頑張ったのね」
ついよしよししてしまう
伊藤 加奈
「子供じゃないんですってば!」
エミーリア
「あらあらごめんなさい」
八重山 アカネ
「他の連中もいんの、ここ」
伊藤 加奈
「ええ、希と瑞彩」
八重山 アカネ
「ああ、そういう」
エミーリア
「4人だけで……」
エミーリア
他にも来た人がいて、今はもう消えてしまってるとかなのかと思った
八重山 アカネ
「クソね。よくやったもんだわ」

KP
お話はまだ続きますが……
本日はこの辺で一度切ります。
エミーリア
はーい、お疲れ様でした!
八重山 アカネ
ありがとうございました!
エミーリア
いやぁ、ほわほわしてるだけのキャラで楽だ
KP
おつかれさまー
加奈ちゃん色々話せるよ。
八重山 アカネ
いやぁ、和み要素をエミーリアさんが牽引してくれるから楽だ
色々お話聞きたいですな
エミーリア
どこかで理想と現実で衝突しそうなコンビ(PC)
二人乗りメカのお約束
『仲違いして出撃できない』イベント
KP
そういった機会もあるかも知れませんね。
リアお姉様と加奈ちゃんの絡みが良い感じになりそうでKPニコニコです。
八重山 アカネ
あ~ ぜひともどこかでやりたい>仲違いして
エミーリア
もちろん、最後は仲直りして合体必殺技ですよ
加奈ちゃん構ってるだけで、リアはほわほわ嬉し楽しい
本当に妹欲しかったんじゃないかな
妹生まれるはずが……なんて過去があったりするのかも
八重山 アカネ
ああー、ありそう。そういう会話もどこかで聞きたい
エミーリア
やりたいですなー
盛っていこう
KP
ガンガン盛り倒してくださいなー
エミーリア
ハンバーグ作ってあげる約束も生やしたし
KP
アカネさん誰と強く絡むかなぁー
エミーリア
次回、蒼天のシラユリ、第三話
『乙女の危機!? 水源を守れ!』
お風呂と水源の話出たし
KP
テラガンのシナリオかなんかかな……?
エミーリア
なんかありそうなタイトルを毎回ぶち上げていこうかと
八重山 アカネ
今の所エミーリアさんとしかあんまり絡んでないですしな 一歩引いてるアカネがどういう方向に絡んでいくかは気になるところ
次回もよろしくシラユリ!
KP
気になるなぁー。
エミーリア
アカネさんも一緒にバカになろうぜ!
KP
今のところ大きく出てきているの加奈ちゃんしかいませんからね。
まだまだこれからです。
八重山 アカネ
楽しみ!
エミーリア
あと数話したら、多分
『二人の仲も絶体絶命!? シラユリ、出撃不能!』
とかあるやつ
KP
あるかな?
では本日はここらでお部屋を閉じます。
ありがとうございましたー!
エミーリア
お疲れ様でした!


ひとこと
KP
やっと現実を受け入れ始める(?)二人。
ドタバタのロボット戦!


CoC『ペルソナ 勝利の塔』2-14

『ウォォン! 俺はまるで人間縫製工場だ!』

【置】CoC『迷い家は桜の先に』 牧志&佐倉 2

「知らない相手だから不思議に思うだけで、そんなものなのかもな」

CoC【ワンナイ卓】収録シナリオ『こどもぱにっく!』 佐倉&牧志 1

「ここで飯にしよう!」言って指すのはお子様ランチセットだ! だって玩具がついてるんだぜ!



本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
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