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こちらには『蒼天のシラユリ』
ネタバレがあります。

本編見る!
ちょっとした改変に関するアナウンス
八重山 アカネ
こんばんは~!
KP
こんばんはー
シラユリ
こんばんはー
エミーリア
こっち
八重山 アカネ
こんばんはシラユリ
KP
遺跡探索中です。
で、前回3箇所探索可能であると話しましたが
探索制限外します。
心ゆくまで五カ所調べたら良いよ。
八重山 アカネ
をや?
UNLOCKされた
いったい何があったんだ
エミーリア
んん?
KP
隠す意味分かんないから。
エミーリア
なんだそれはw
KP
他のヒトのシラユリ動画とか観てね、たしかにそうだなーって思ったので。
八重山 アカネ
なるほど。
エミーリア
そもそも制限ってあったっけ?
KP
今日調べられるのは3カ所までです。ってなってた。
八重山 アカネ
ここで探索回数を制限して選択させることにあんまり意味はない、と。
KP
そう。
よーし、存分に調べてしまおう!
八重山 アカネ
そうそう、明日以降があるんじゃないか? と普通に思ってたけど、今日だけで調べそこなった所は調べそこなう、という可能性もあるんだなーと後で思った
ここで「じゃあ神殿調べんとこ」ってなっても話が進まないだけですしね。
エミーリア
でも結局今日調べられるのは三箇所までなのね
KP
そうだな、今日で全部調べてもいいや。
八重山 アカネ
日付に意味はなかった

KP
はい、では南区を出て公園へ向かうところ。
八重山 アカネ
あ、西区の探索まだなのか
KP
そう、「ルルイエに眠る」は移動中の出来事です。
八重山 アカネ
なるほど。
エミーリア
これから公園でランチタイム
KP
開けた場所には苔が生えた大きな何かが転がっている。
八重山 アカネ
何だろう。でかい石みたいなものですか?
KP
おそらく公園――だろう。
苔が生えた何か以外のものはなく、落ち着いた雰囲気だ。
しかし、何か嫌悪感を覚える。何故だろうか。
苔に覆われた物、はあまりにも苔が厚すぎて良く分からない。ある程度取り除かなければ正体は見えないだろう。
〈聞き耳〉
八重山 アカネ
CCB<=60〈聞き耳〉1D100<=60) > 99 > 致命的失敗
エミーリア
CCB<=85〈聞き耳〉1D100<=85) > 84 > 成功
エミーリア
あぶね
八重山 アカネ
ああっと。
八重山 アカネ
「はーーーーー。クソ鬱陶しい、ここ」大きく溜息を吐いた。
エミーリア
「なんだか息が詰まりますね……匂いのせいもあるかと思いますけど」
KP
ではまずアカネさんに。
アカネ視点
KP
あなたは強烈な鉄のにおいを感じた。
鉄。違う、血臭。
凄まじい死の臭いだ。
八重山 アカネ
その臭いはどこからしますか?
KP
それは何故か身近な物として感じられ、フラッシュバックのような物が見える。
あなたの目の前で、エミーリアが死んでいる。
体が半分切り裂かれて。

KP
どこからともなく、血の匂いがする。
この広場全体に染みついたにおいだ……
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
八重山 アカネ
CCB<=54 《SANチェック》 (1D100<=54) > 24 > 成功
エミーリア
1D100<=84 正気度ロール (1D100<=84) > 55 > 成功
KP
アカネさんはそのダメージに+1。
八重山 アカネ
「あ……、」
一瞬、絶句し、よろめく。
かは、と喉から空気を吐き出す。
[ 八重山 アカネ ]SAN 54 → 53
八重山 アカネ
「リア?」
目の前を見上げる。彼女はそこにいるだろうか。
KP
アカネが見た物はただの幻だ。
現実ではない。
アカネ視点
KP
だがどうしようもなく現実味を帯びている。

エミーリア
「アカネさん? 大丈夫ですか」
よろめく体を支える
八重山 アカネ
「ごめん、変なもの見てた。案外気が確かじゃないわね、クソ」唇から垂れる涎を拭う。
伊藤 加奈
「不気味ーなとこですけど、敵の姿は見えませんわ。
でぇっかいブロックみたいなのがありますわね」
エミーリア
「……一度引き返しますか」
八重山 アカネ
「大丈夫。引き返してる場合じゃないでしょ。
何よ、この臭い」
エミーリア
「何か、どこかで嗅いだことがあるような……」
千寿 有栖
「どうしたの?」
エミーリア
「ちょっと、アカネさんが気分悪いみたいで」
八重山 アカネ
「こっちは大丈夫。えぐいくらいの血の匂いがすんのに、発生源が謎」
エミーリア
ブロックの形状とか大きさとかはどんなもんなんだろう
そういえば、血の匂いは金臭いのかな
魚のだったら金臭くはなさそう
KP
いや、二人はそれが人間の血臭である事に気づける。
エミーリア
「なんだか、金臭い……血みたいな」
八重山 アカネ
「人間の血の臭い……。幻じゃないってわけ」
エミーリア
でも血痕とかは無いんだよね
KP
まあ都市全体が水の中から出てきたし、苔に覆われているから。
血がついているわけではないみたいだ。
エミーリア
「なんだか、すごくイヤな感じ」
八重山 アカネ
「大体水ん中でしょ。それに血痕も見当たらない……。
同感よ。どっかで人間が死んでるってわけ?」
エミーリア
「それでもここまで匂うってことがあるでしょうか」
『加奈、上から見えるのはこの石だけ?』
KP
巨大ブロックのようなものは、高さが3mほど、幅1メートルほど。少し丸みを帯びている。
八重山 アカネ
「そうよね。こんな濡れた場所なのに」
それか、あるいは。
一瞬思ったことを頭の中で握りつぶす。
KP
筒状の物に見える。
エミーリア
それを調べることはできるのかな
伊藤 加奈
「そうですわねー、見えるのはその程度ですわー」
KP
近寄って苔を剥がせば何でできているかくらいはわかるかも。
八重山 アカネ
「何よこれ。苔がすごくて漁礁にしか見えないけど、あいつらの住処ってわけでもないでしょ」
筒になってる所の内側見てみるけど、何かある?
KP
何も無い。
エミーリア
筒って中空なのか
千寿 有栖
「生命反応は相変わらずないみたい」
エミーリア
「特に、何も無いみたいですね……
ここでは落ち着きませんし、先へ行きましょうか」
KP
苔には触れない?
なら【アイデア】/2
エミーリア
あ、そうか
苔剥がしてみよう
八重山 アカネ
横で苔はがすの手伝おう。
KP
古びているが、藍色である事が分かる。
かなり硬質のものだ。
八重山 アカネ
「ああクソ。ヘラかなんか持ってくるべきだったわね」
エミーリア
「何があるかわからなかったですからね」
八重山 アカネ
それは塗装されてるっぽい? そういう金属?
KP
塗装のように見える。
【アイデア】をどうぞ。
エミーリア
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 26 > 成功
八重山 アカネ
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 4 > 決定的成功/スペシャル
八重山 アカネ
出目あらぶっとる
KP
これは、シラユリの足のパーツによく似ている。
エミーリア

足のどの部分だ
筒?
KP
とはいえ、厳密には違う。
エミーリア
んんん?
八重山 アカネ
太腿とか足首とかかな?
KP
そんな感じです。
エミーリア
イラストで見ると、スネのとこかな
八重山 アカネ
「……?」
KP
アカネは、これはいつか希が言っていた「別の」なのではないかと思う。
エミーリア
そんなスネだけ見てわかるのか
KP
クリティカルだから思いついたんでしょうね。
八重山 アカネ
独特な形状のおスネ
八重山 アカネ
「そういや、言ってたわね、希が。
同じようなロボットを触ってたことがあるってさ。
なんか似てない? これ」苔にまみれたその隆線を指して言う。
エミーリア
「この、塊が、その他のシラユリさんの一部ということですか。
そんなものが、なぜここに」
エミーリア
てかこの通信は希も聞いてるのかな
千寿 有栖
「えっ、他のロボットがいるの?」
獨芹 希
「何か見つけたのかい?」
エミーリア
『このブロック、シラユリさんの足のところに似ていない?』
上から見て
八重山 アカネ
「いるっていうか、脚っぽい物だけ転がってる。
ああ、希。あんた別のロボット触ってたって言ったわよね」
伊藤 加奈
「えーーーと、よく見えませんわ」
八重山 アカネ
「その中に、シラユリに似た藍色のヤツはいた?」
千寿 有栖
「言われてみれば……って程度かしら」
エミーリア
うーん
獨芹 希
「……すまないね、私は触ったことはないんだ」
エミーリア
ないんかい
他にもあるようなことを匂わせただけだったか
傷であるとか、破損の跡とかはあるのかな
獨芹 希
「ただ『在る』ということをシラユリに存在するデータから推測できただけでね」
八重山 アカネ
「ああ、そういう。
じゃあ、その『ある』が、ここの奴かもしれないってこと。
つか、なんであるわけ? 魚がロボット乗んの?
それとも、一度ここに突っ込んで沈んだヤツがいるわけ? 前に」
獨芹 希
「この都市の事は私にも良く分からないんだ。
だからこそデータが欲しいんだよ。
この都市とシラユリには、何か繋がりがあるのかも知れないね」
エミーリア
「ううん……
結局、よくわからないままですね」
伊藤 加奈
「情報は! 足で稼ぐ! のですわ!」
千寿 有栖
「あんた歩いてない……じゃない……」
八重山 アカネ
「魚がロボット乗んだとするとやあね」
エミーリア
「もしそんなものがあるなら、そもそもそれを出してくるんじゃないですか?」
>魚ロボット
獨芹 希
「そうだね……その通りだ」
KP
ひとまずここに在るのはこの程度だ。
エミーリア
「……行きましょうか」
伊藤 加奈
「先導いたしますわ!」
八重山 アカネ
「頼むわ」
伊藤 加奈
「次はどこを調べますの?」
エミーリア
「順番に行くと、北側、かな?」
千寿 有栖
「了解……サーチするわ」
八重山 アカネ
「そうね、順番に回ってきましょ」
KP
では北に移動します。

KP
北区には小さな塔が立っていた。
エミーリア
塔って何mクラスなんだろ
KP
大体4階建てくらいに見える。
エミーリア
「エレベーターとかあるんでしょうか」
KP
塔の中には上りの螺旋階段がある。
八重山 アカネ
「水ん中でエレベーターは無理でしょ……」
その塔は神殿と見た目が似ていたりしますか?
KP
残念ながらエレベーターは見当たらない。
とくに飾り気のない塔だ。
見張り台か何かだろうか。
エミーリア
「そもそも中に入れるのかしら……」
KP
ぽっかりと口が開いていて、中に入れる。
八重山 アカネ
「壊れたらやあよね」塔の壁をコンコンと叩いて、劣化具合やお強度、材質をチェックします。
エミーリア
「ずっと水没してたわけですからね……」
KP
手に少し苔はつくが、とくに強度に問題がありそうには見えない。
ずっと水没していたにしては、あまり劣化していないように見える。
八重山 アカネ
材質は金属系? 木材系?
それか石系?
KP
石材じゃないかな。
エミーリア
原作準拠なら黒曜石みたいな感じかな?
八重山 アカネ
黒曜石かぁ ガラス系だった
エミーリア
中をそっと覗き込む
明かりは持ってきたってことにしていいかな
KP
もちろん。
伊藤 加奈
「オバケでそうですわよね」
千寿 有栖
「やめてよ!」
エミーリア
「お化けっぽいのはあまりいなかったけど……」
伊藤 加奈
「だってさっき血の匂いがしたとか何とか」
千寿 有栖
「やめてって言ってるでしょ!」
エミーリア
二人のやり取りに小さく苦笑しつつ、明かりを差し込み中を伺う
八重山 アカネ
「はいはい、オバケでも話聞けりゃいいわよ。
むしろオバケ居るだけ得じゃないの」
エミーリア
「そういえば、ここって神殿とその街なんですよね。
長野の善光寺みたいな……」
伊藤 加奈
「そうなんですの?」
エミーリア
「ほら、さっきルルイエが何とか言ってたじゃない」
千寿 有栖
「中央のが神殿としたら、そうね……
眠るもの が神様なら」
八重山 アカネ
「例え独特ね。なんで長野?」
エミーリア
「いえ、門前町を思い出したら、なんとなく……
でも、だとすると、この塔とかは門前町のお土産屋さんとか、そういう感じなんでしょうか」
八重山 アカネ
「まあ、神殿を取り巻く住居か見張り台ってとこよね」
伊藤 加奈
「ゼンコージ、ですか」
わからん という声だ。
エミーリア
「ああ、法隆寺の五重塔とか」
八重山 アカネ
「突然例えが有名になったわね」
千寿 有栖
「そ、そうね、そういうものなら」
エミーリア
「お寺で塔っていえば、やっぱり」
KP
塔の中はてらてらと濡れて光っている。
このライトでは一番上までを照らす事はできない。
エミーリア
内側は吹き抜けなのか
八重山 アカネ
「で、そりゃいいけど。当然のように内側は暗い、と」
エミーリア
闇に沈む中を見上げつつ、生唾を飲み込み
「……五重塔は、なんのために建てられたんでしたっけ?」
八重山 アカネ
「あれ? 聖遺物を祭る塔が起源じゃなかった?」
エミーリア
「そうなんですか?」
KP
なるほどそういう理由なんだなぁ(ググった)
八重山 アカネ
「宇宙を表してる、なんて話もあったわね」
エミーリア
「宇宙……」
先ほどの穴の奥に見えた光景を思い出す
「じゃぁ、やっぱりこの塔にも何か特別な意味があるんでしょうか」
お土産屋さんじゃないのか、と脳裏に浮かんだ半被を纏った魚人がお土産を売っている光景を打ち消した
八重山 アカネ
「さあね。単なる見張り台かもしれないし。
その時は実用的な理由しかなかったものを、後から見つけた奴が勝手にグダグダ言う、なんてあるあるよ」
エミーリア
そういえば、内側に階段とかあるのかな
八重山 アカネ
螺旋階段あるね
エミーリア
あ、そうか
八重山 アカネ
「とにかく、はーーーー、入りたくない。
案外錆びてなさそうとはいえ、古い建物なんて入りたくない」
でかい溜息をついて塔の中を灯りで照らす。
エミーリア
「傷んだりはしていないみたいですけど」
八重山 アカネ
「そうなのよね。水ん中にあったにしちゃ」
KP
無論、入らずに他へ行く事もできる。
八重山 アカネ
「まあ、でも、足で稼ぐってんなら、中見ないわけにいかないでしょ……」
伊藤 加奈
「ほら、だってここ現実じゃないみたいですし?
起きる事も違うんじゃないんですの?」
エミーリア
「それもそうか。
……アカネさん、私ちょっと登ってみます。照らしてもらっていいですか?」
八重山 アカネ
「ええ」頷いて、塔の中を灯りで照らす。
KP
エミーリアさん一人で登る?
エミーリア
そうね、とりあえず
KP
で、それをアカネさんが観ながら照らすと。
エミーリア
いざとなれば自分だけなら、いくらか受け身を取ることもできるだろう
八重山 アカネ
そうそう。螺旋階段しかないならいきなり二人で登りたくないですしね。
KP
ではあなたはひとりで螺旋階段を登る。
下から見る姿は、段々階段に隠れて見えなくなってゆくだろう。
エミーリア
もちろん自分でも照らしながら行くよ
エミーリア視点
KP
エミーリア。
あなたは階段を登り続けている。
登って、登って、だが壁に何かあるわけでもなく、ただ同じような風景が続くばかりだ。
感覚が麻痺してくる。
エミーリア
天井は空いてないのかな
KP
一歩踏み出す。体を前に進める。
それがふと気付くと、下りに変じていたことに気付く。
構造的にあり得ない事なのだが、あなたは螺旋階段を降りている。
あり得ない事が起きた。
あなたの感覚は混乱をきたす。
エミーリア
「……?」
下を見下ろす
アカネが照らす光源は見えるだろうか
KP
下は暗い、シンプルな部屋だ。
そろそろ底につく。

八重山 アカネ
「どうー?」声をかけ連絡を取りながら。
エミーリア視点
KP
遠く遠く、上の方からアカネの声が聞こえた。
エミーリア
「……あれ?」
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
〈聞き耳〉
エミーリア
1D100<=84 正気度ロール (1D100<=84) > 87 > 失敗
[ エミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加 ]SAN: 84 → 83
エミーリア
CCB<=85〈聞き耳〉1D100<=85) > 42 > 成功

エミーリア
「……アカネさん、私の明かり、見えますか?」
ライトを振ってみよう
八重山 アカネ
下から見える?
KP
見えない。
八重山 アカネ
「見えないんだけどー。
そっちどうなってんの?」
エミーリア
「……下りになってます」
八重山 アカネ
「へ? 下り? 登ったり下ったりしてるってこと?」
KP
エミーリアの声だけがどこからともなく聞こえる。
エミーリア
「いえ、いつの間にか下りに……
底が見えるみたいなんですけど……!」
千寿 有栖
「登っていたのに、底に?」
エミーリア視点
KP
ふと、誰かの声が聞こえた。
『はじまりとは終わりと共にある』
『終わりが分からなければ、再びはじめることはできない』
『だからそれは証を残すのだ』
『起点になるモノの』
それは男の声にも、女の声にも感じた。
エミーリア
底を照らしてみるけど、何かあるかな
KP
何もないように見える……

エミーリア
「……誰かいるの?」
八重山 アカネ
「相変わらずまるきりトリックルームね、へ?」
KP
エミーリアの声だけが響き渡る。
その声は反響して、いつまでも響いていた。
八重山 アカネ
「いる、ですって? 水没してた場所に?」
エミーリア
「……何か、声が。
……あともう少し……」
エミーリア視点
エミーリア
あとどのくらいで底につけそう?
KP
ほんの数歩だ。
だが降りても何かがあるわけでもないようだが……
エミーリア
じゃぁ、最後の一段のとこから、つま先で底のところを突いてみよう

八重山 アカネ
「リア?」
KP
では、アカネさん。
螺旋階段の登り口の所で物音がした。
エミーリア視点
KP
底に足が触れた、と思った瞬間、あなたは昇り口の最初の段に立っていた。
間違いなく一方向にしか進んでいないのに、だ。
エミーリア
言葉の意味とか【アイデア】できるかな
【アイデア】情報はないかな。

八重山 アカネ
「リア?」
呼びかけながら、登り口のあたりをそっと明かりで照らす。何かいるだろうか?
エミーリア
「……あれ?」
呆然とした顔で、その明かりの中に浮かび上がる
「……アカネ、さん?」
八重山 アカネ
「そうだけど」
エミーリア
「あれ?
ここ、入口ですか?」
八重山 アカネ
「何があったの」
エミーリア
階段の上の方を見上げる
八重山 アカネ
「そうだけど?」
伊藤 加奈
「何かありましたの?」
エミーリア
「いえ、私ずっと登ってたはずなんですけど、いつの間にか下りに変わってて……」
千寿 有栖
「エスカレーター?」
エミーリア
「アカネさんの声は上の方から聞こえるし。
底が見えたんでそこまで降りてみたんです。そうしたら、ここに」
八重山 アカネ
「最初からトリックルームだったし、錯覚でも起こさせるようなつくりなのかもね。
そういや、誰かいるって言ってたけど」
エミーリア
「なんか、声が聞こえたんです。
始まりと終わりは共にある、とか、なんかよくわからないんですけど」
八重山 アカネ
「どんな声?」
エミーリア
「不思議な声でした。男の人みたいな、女の人みたいな……」
エミーリア視点
エミーリア
そのあたり、どうなんだろう
最初に聞いた騎士とか告げられた声と同じかな?
KP
違う。

八重山 アカネ
「あのロボットの声…… ってことはないか」
伊藤 加奈
「やっぱりオバケですわ~」
千寿 有栖
「やめてって、もう……」
エミーリア
「いつもの甲高い音みたいなものは聞こえませんでしたし。
最初に私が騎士である、と伝えられた声とも違うようでしたね」
八重山 アカネ
「壊れなかったんでしょ? 塔。あたしも登ってみる」明かり持って登ってみます。
アカネ視点
KP
あなたは階段を登り続けている。
登って、登って、だが壁に何かあるわけでもなく、ただ同じような風景が続くばかりだ。
感覚が麻痺してくる。
八重山 アカネ
「はーーー。クソ」

エミーリア
「それなら、私も一緒に行きます」
KP
あなたは前を行くアカネの背を追った。
アカネ視点
KP
後ろからエミーリアの声がした。
八重山 アカネ
周囲から刺激がないと、身のうちの苦痛ばかりを意識する。それを大きな溜め息と悪態で打ち消す。

KP
ふたりは螺旋階段を登る。
ひたすらに登る。
八重山 アカネ
振り返る、彼女の姿はあるだろうか。
KP
先ほどの経験があるエミーリアは、恐らく注意して歩いていただろう。
話を聞いていたアカネ。あなたもおそらく、自分が登っているか下っているか、考えながら登っていたに違いない。
足を上げる。前に進む。繰り返していた、はずだった。
どちらが先だっただろう、この階段が『下り』であることに気付いたのは。
八重山 アカネ
足を止める。
KP
もう目の前に簡素な地下の一室がある。
エミーリア
「……やっぱり」
KP
あり得ない事が起きた。
あなたの感覚は混乱をきたす。
八重山 アカネ
振り返り、少し戻る。どこかの地点で下りに切り替わるのか分かるだろうか。
KP
わからない。
何度見てもこれは何の変哲もない螺旋階段だ。
錯覚の余地もない。
八重山 アカネ
「いつの間にか下りになってて、しかもそれがどこか分からない……」
KP
アカネさんは
▼《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
八重山 アカネ
CCB<=53 《SANチェック》 (1D100<=53) > 12 > 成功
KP
誰かの声が聞こえる。
『はじまりとは終わりと共にある。
終わりが分からなければ、再びはじめることはできない』
『だからそれは証を残すのだ。
起点になるモノの』
エミーリア
「……あ。
ひょっとして。
アカネさん、このまま下って、一度入口まで戻ってみましょう」
八重山 アカネ
「ええ」頷く。
エミーリア
階段を下りながら
下ってゆくと、入口まで戻れる?
KP
戻れるんじゃないかな。
八重山 アカネ
地下の一室はどこにある?
KP
目の前に。
今見えているのは地下の一室だ。
八重山 アカネ
地下の一室と下り階段は別? 階段がそこへ続いてる?
KP
今は、下り続けている螺旋階段の先が簡素な地下室だ。
入り口など見えない。
KP
ではエミーリアさん。さっきの【アイデア】今振ってみましょうか。
エミーリア
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 69 > 成功
KP
了解。結果は後ほど。
エミーリア
探索しながら降りて行けるか、それでも結果が変わらないなら最初のフロアを探索したいな
ここではテンポ重視!
KP
ぶっちゃけるなら出すべき情報は全部出た。
八重山 アカネ
ぶっちゃけた!
KP
折角考えていただいたので、フレーバー情報は出そう。
エミーリア
フレーバーなのか
KP
一カ所一カ所そんなに重い探索ナイヨ。
八重山 アカネ
ナイカー
KP
大体一カ所一個情報がある程度とお考えください。
まあ面白そうな話題が出たら盛りますけど。今回みたいに。
八重山 アカネ
ハーイ

KP
そのまま地下まで降りる?
エミーリア
だね
八重山 アカネ
降りる。
KP
二人の足が地下についた途端、二人とも最初の段に立っていた事を知る。
ここは、入ってきた場所だ。
エミーリア
「始まりと終わりは同じ……」
八重山 アカネ
「ってことになるわね。で、ここが単にそうなってるだけってんなら」塔を見上げる。

「こういうのって、他の物の見立てだったり、ミニチュアだったりすんのよね。
言ったじゃない、塔が宇宙を表してるって説があるって。
そんなら、大元の『宇宙』が神殿本体にあったりね」
エミーリア視点
KP
そして……
あなたはそう呟くと同時、足元に転がるアカネを見る。
エミーリア
転がってんの?
KP
それは頭から血を流し、虚ろな目をしている。
エミーリア
気絶してるとか?
KP
胸から下が、ない。
エミーリア
は?
KP
どろどろと赤い血を流し、こと切れている。
だが、それは一瞬にして消え去った。

エミーリア
「……アカネさんっ!」
唐突に叫ぶ
その視線は、当人では無い虚空へ向けたまま
伊藤 加奈
「敵ですの!?」
八重山 アカネ
「どしたのよ」
エミーリア
「……えっ、あっ?」
その声に、視線が当人へ向く
焦点が合わないように、揺れる
「アカネ、さん?」
KP
彼女が見ていたところには何も無い。
八重山 アカネ
「……見たのね? 何か」
エミーリア視点
KP
あなたの耳に、隣に立つアカネの声が聞こえている。
彼女は生きている。生きているのだ。
当たり前だろう。

エミーリア
その一言に、片目を手で覆い、言葉を詰める
千寿 有栖
「生体反応はなし……」
エミーリア
「……すみません、何でもないです」
伊藤 加奈
「大丈夫ですの? お姉様」
エミーリア
「うん、大丈夫……」
八重山 アカネ
「もしかして、だけどさ」一度、息を吸う。
「あたしが死んででもいた?」
エミーリア
「……っ!」
不意を打たれたその言葉に、先ほどのアカネの様子を思い出した
「ひょっとして、アカネさん、も?」
八重山 アカネ
「見たのよ、あの血生臭い公園で。同じものを。あんたが死んでた幻を」肩をすくめる。
「そういうこと」
エミーリア
「……」
獨芹 希
「穏やかじゃないね。
一度戻って休むかい?
もしかしたら精神に負荷がかかっているのかもしれない」
八重山 アカネ
「いいわよ、戻ってる場合じゃない。大体眠れそうにないわよこんなの」
エミーリア
「……そうですね」
精神に負荷が掛かったからといって、互いの同じような幻を見ることがあるだろうか
間違いなく、ここには何かあるのだ
「行けるところまで、調べてみましょう」
伊藤 加奈
「わ、わかりましたわ」
千寿 有栖
「次は東ブロックね。
…………」
伊藤 加奈
「大丈夫ですって。オバケなんかいませんわ。
寝ぼけた人が見間違えたのですわ!」
千寿 有栖
「知ってるわよ! 非科学的だもの! いないわよそんなの!」
八重山 アカネ
「その歌久し振りに聞いた」
千寿 有栖
「知ってても嫌なものは嫌なのよ!
こういうのは理屈じゃないの!」
八重山 アカネ
「いいじゃないの。オバケがいたら詳しい話聞けるかもよ」
千寿 有栖
「生理的に無理。蟲と幽霊は無理」
伊藤 加奈
「でもわたくしたち、幽霊みたいなものですわ?」
八重山 アカネ
「生理的じゃ仕方ない。そりゃそうね、辺獄で幽霊怖いってのも変なもんだけど」

千寿 有栖
「上から確認できない場所をピックアップしてあるわ。
行ってみて貰える?」
エミーリア
「うん、了解」
八重山 アカネ
「OK」
エミーリア
建物が密集、ってあるけど、どういう規模なんだろう
住宅街? オフィス街?
KP
ビルがゴチャゴチャとくっついている感じかなぁ。
エミーリア
それは大変そうだ
KP
ぱっと見、まずオフィス街を粘土で作って、てきとーに接着剤ぶちまけて、端から千切って好きなところにくっつけてみた
みたいな?
エミーリア
なるほど、ルルイエだ
KP
全てが無茶苦茶だった。
廊下には壁があり、壁には地下に続く階段があり、地下には玄関があり、玄関には3階があった。
八重山 アカネ
「……カオス」
KP
地面を歩いていたはずが、いつの間にか5階に滑り落ちたりする。
のぼるのではなく、滑り落ちるのだ。
そうとしか表現ができない街並みをあなた達は歩いている。
八重山 アカネ
「渋谷と競るくらいカオスね」
KP
渋谷も新宿もこんなカオスではない。
エミーリア
流石にそこまでではw
エミーリア
「取り留めもない夢の中みたいですね」
八重山 アカネ
「ああ、夢の中……。確かに似てるかもね。登ろうとしたら降りてるとこも」
KP
ふと、あなたは何か柔らかいものを踏みつけた。
すると映像が流れた。

白い空間に多くの人間達が集まり、会議を行っているように思えた。
だが、人々は手を合わせ何かを唱えている。
映像には音がなく、何を言っているのかは分からない。
それを言い終えた人間は倒れ、緑色の粒子になり消えていった。
ひとり、ふたり、またひとりと消えていく。

そして誰もいなくなり、その映像は止まった。
八重山 アカネ
「……? 会議っていうより…… 礼拝?」
エミーリア
「それか、儀式……」
八重山 アカネ
「そう、儀式か礼拝か、そういう感じ」
不思議そうに数度、眼を瞬く。
足元の何かを見下ろしてみるが、それは何だろうか。
KP
布の塊のようだ。
今の幻影で倒れた人が着用していたものだろうか。
エミーリア
ふんぐるいむぐるうなふくくとぅるうるるいえうがふなぐるふたぐん
エミーリア
「……これ。
ここで、あった出来事?」
KP
【アイデア】をどうぞ。
エミーリア
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 40 > 成功
八重山 アカネ
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 100 > 致命的失敗
エミーリア
すごいな
KP
おぉう。
八重山 アカネ
出目暴れ
KP
では、あなた方二人は、今見た映像の中、人々が消えたときに出ていた緑色の光が、シラユリがまとう光によく似ている事に気付く。
八重山 アカネ
「あれは……」
KP
それだけではない。
この島が破壊されて再生されるとき。
怪物が死んで出るときにもその光は漂っている。
エミーリア
「シラユリさんと同じ……?」
エミーリア
むしろ白装束はクトゥルフを抑え込む側ということなのか、それともよくある同じ力を使って『毒を以て毒を制す』というやつなのか>緑色の光
アカネ視点
KP
そしてあなたは、あなたの指先が緑色の光に分解されてゆくのを見た。
終わりだ。
あなたは終わるのだ。
跡形もなく消え去るのだ。あの映像の人物のように……
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
八重山 アカネ
CCB<=53 《SANチェック》 (1D100<=53) > 2 > 決定的成功/スペシャル
KP
極端だなぁ。
大暴れが過ぎる。
KP
その光は、あなたにはとても禍々しい物に見えた。

八重山 アカネ
「あ……、」咄嗟に指先を握りしめる。細く、白い指。
その指を飾るマニキュアは、海藻塗れになってほとんど見えない。
KP
その指に何も変化はない。
八重山 アカネ
「っ、ああ、クソ!」手を強く握りしめた。何かを払うように。
エミーリア
「アカネさん?」
八重山 アカネ
「大丈夫。大丈夫よクソ。またクソな幻見ただけ」
エミーリア
「嫌な場所ですね……何だか、心がむき出しにされているみたいで」
無理もない、と頷く
八重山 アカネ
「そう思うと余計にやあね。勝手に触ってくんじゃないわよ」
千寿 有栖
「空が暗くなってきたわ……早めに切り上げないと」
八重山 アカネ
布の塊を爪先で探ってみるけど、中には何もない?
KP
そうですね。
何もありません。
エミーリア
東はこれだけかな?
なんだろ
KP
だってシナリオに「何か柔らかいもの」がなんだったのかさっぱり書かれてないんだもの……
八重山 アカネ
なんてこったい
KP
見たのが幻影じゃなくて映像って書いてるのも謎だ。
エミーリア
映像記録装置かと思った
その再生ボタンが柔らかいものってやだな、って
八重山 アカネ
実は超常的かと思ったら案外科学的なオチとかなのかと思った
KP
盛ってもいいんだけどさ。変に意味を持っちゃって、迷わせても困るしね。
八重山 アカネ
ですねぇ。そういうとこ盛り倒してうっかりミスリードするのは私がやりがち。

八重山 アカネ
「行きましょ。あれだけ勿体ぶっといて、時間切れで見そびれたじゃ嫌過ぎる」
エミーリア
「そうですね……あとは……」
中央に聳える神殿様のものへ視線を向ける
八重山 アカネ
「ええ。
あれだけデカいなら、何かあんでしょ」
KP
急速に陽は落ちる。
エミーリア
「手がかり……なら、いいんですけど」
KP
入り口がどこなのか。
どこが何の施設で、何をする場所なのかは分からない。
だが、あなたは仰々しい神殿だと思えた。
エミーリア
何となく銃を握り直して、中央へと進む
KP
中には入れない。
どこから入っていいのかも分からない。

しかしここには何もいない。いるべきである何かがいない。
【アイデア】 で判定。
八重山 アカネ
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 41 > 成功
エミーリア
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 80 > 成功
KP
ここに彼は眠っているはずなのに。
彼――? 彼とは何だ?
エミーリア
「……ここには、いない?」
KP
ふたりはふと視線を上げる。
あなた方の瞳に、上空を緑色の光を纏って飛ぶシラユリがうつる。
ここにいるべきものだ。
何故だろう。
シラユリは何も関係がないはずなのに。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D3
八重山 アカネ
CCB<=53 《SANチェック》 (1D100<=53) > 53 > 成功
エミーリア
1D100<=83 正気度ロール (1D100<=83) > 4 > 成功
八重山 アカネ
「……?」
エミーリア
「シラユリ、さん?」
八重山 アカネ
「なんで、ここに何かいるべきって、思ってるわけ?」
戸惑ったように、苛立ったように呟く。
「なんで、勝手にそう思ってるわけ?
何か、忘れてるってわけ?
ああクソ。自分が思うようにならないって一番腹立つ」
エミーリア
何かの符丁なのか、何かを忘れているだけなのか
わからないまま、空を見上げる
八重山 アカネ
「ここはどこで、何で、あたしらどうなってて、何をされてんのよ……」
伊藤 加奈
「まっくらになってしまいますわ……
そろそろ帰りましょう、お姉様方」
八重山 アカネ
「クソ、そうね。こんな所で動きが取れないなんてクソでしかない」
千寿 有栖
「そうね、敵がいなくても危ないわ、そんな場所」
エミーリア
「……そうだね。ここには何もない……何もいない……」
八重山 アカネ
「ああクソ、ったく、何なのよ」
エミーリア
「帰ろう」
八重山 アカネ
「賛成。ったく……、結局何がなんだかわかんないままじゃないのよ……
クソ」
KP
ふと、あなた達の身体が重くなる。
聞こえるのは、規則正しい電子音と―――。
キン、と甲高い―――あの音。
千寿 有栖
「……アカネさん? エミーリアさん!?」
KP
声が遠くなる。

KP
あなた達が目を開けると、そこはシラユリの整備室だった。
エミーリア
「……はっ」
八重山 アカネ
「へ」周囲を見回す。
KP
ベッドに寝かされている。近くには希と有栖と加奈がいるが、彼女達はあなた達が起きたことに気づかず、希はパソコンのキーボードを触っていた。
あなた達の近くには小さな机がある。
机の上にはUSBメモリーが置かれていた。
八重山 アカネ
「あー、気でも失ってたってわけ……。クソ」
エミーリア
「ここは……」
KP
USBに触れたりはしない?
八重山 アカネ
そのUSBメモリーを、半ばぼんやりとした意識の中で手に取る。
KP
特に何も書かれていないメモリだ。
八重山 アカネ
ぼんやりとそれを見ている。何となく裏返してみるが、そちらにも何も書かれていないだろうか。
KP
何も書いていない。
アカネさん。あなたはUSBメモリをそのままソッと持って行く事もできる。
持って行かなくても良い。
KP
別に大した分岐ではないので好きにしていいです。
八重山 アカネ
では何となくそのまま手の中に握り持っているかな。ぼんやりしているので。
エミーリア
「ここは、シラユリさんの部屋……?」
身を起こす
「アカネさん? みんな……」
千寿 有栖
「大丈夫? 怪我はしていないようだけれど」
エミーリア
「うん……
一体、何が。
私たち、あの島の神殿に行って……」
記憶が途切れた頭を抑える
KP
希が真剣な顔であなた方のベッドの横に腰掛ける。
獨芹 希
「寝ている間に少しだけ君達の身体を調べたよ。悪いね」
八重山 アカネ
「あ、そう。何か分かった?」
エミーリア
「私たちの体、ですか?」
獨芹 希
「君達、自身の身体について自覚はあるかい?」
エミーリア
「自覚……
何か、異常があるんでしょうか」
獨芹 希
「異常……といえば異常かも知れないね。
君達と私達はどうやら決定的に違うようだ」
エミーリア
「えっ」
獨芹 希
「そう訊く、ということは……ないんだね」
八重山 アカネ
「……へぇ?」
KP
有栖と加奈が顔を見合わせている。
獨芹 希
「自分の存在を希薄に思った事はないかい?」
八重山 アカネ
そういったことはあっただろうか。
KP
今のところ特にないように思うが……。
エミーリア
「希薄……?
よく、わかりませんが」
獨芹 希
「知っての通り、ここは死後の世界だ。
死んだ者がここに流れ着く。だが、君達はね――。
生きていると考えるのが妥当だろう」
エミーリア
その言葉に息を呑み、アカネの方を見やる
あの電子音の響く、暗い空間
伊藤 加奈
「生きてる……」
八重山 アカネ
「……ふうん? そう、そういうこと?
生きたまま辺獄に流れ着いたってわけ。でも、なんで分かんのよ、そんなの」
獨芹 希
「生命反応に異常な値を見つけたのでね、シラユリに解析して貰ったんだ。
ただ……あくまで心臓が動いているというだけで、意識不明である可能性が高い。
随分と値が揺らいで不安定だ。
私たちとは違う。
だが生きている、とも言えない。
生死の境を彷徨っているのだろう。
だからここに来られた。居続けられた」
八重山 アカネ
「三途の川の前でうろうろしてる、って訳。やあね、臨死体験は脳のハルシネーションで、内容に意味はない派だったんだけど」
エミーリア
「……」
八重山 アカネ
「でも、そうね。そう思えば納得は行く。本来呼ばれざる客で、ここにいる理由もないってわけ」
伊藤 加奈
「では、お姉様方のからだが? 目を覚ましたらどうなりますの?」
獨芹 希
「ここからは消えるだろうね」
八重山 アカネ
「そうなったら戻れる、といいんだけど」
エミーリア
「帰ることができる、ということですか」
伊藤 加奈
「そうですの!?」
獨芹 希
「おそらくね。
だが、このままここにいたら、まず間違いなく君達は死ぬ」
八重山 アカネ
「そうなったら、晴れてここでおしまい……、ってわけ。考えたくもないわね」
有栖に向けて、ワニが口を開くようなジェスチャーをする。
エミーリア
「帰る方法は、あるんですか」
千寿 有栖
「だったら早く帰らないと。方法はないの?」
八重山 アカネ
「帰れないってことは、単純に体が死にかけてるせいで巻き込まれてんのか、それか。
何かに捕まってんのか」ふ、と、声を低くする。
獨芹 希
「シラユリが作ったこのエリアから逃げる方法はない。
エリア外に出ようとしても、またここに戻ってきてしまうだろう」
八重山 アカネ
「クソじゃないの」
千寿 有栖
「じゃあ、死ねって言うの。
ほんっっと、クソね、シラユリって」
八重山 アカネ
「つくづく、シラユリなんて名前の割にクソな奴ね」
千寿 有栖
「死んでもいない人間捕まえて」
エミーリア
「二人とも?」
伊藤 加奈
「どうしてそんなに……」
エミーリア
「……そもそも、シラユリさんは何のためにこんなことを?」
獨芹 希
「シラユリが作り上げたシステムを、今の私達が変えることはできない。
私達はね」
八重山 アカネ
「ああ……、そういうこと?
あんたらには無理でも、あたしらは、言わばイレギュラー。
異分子。想定外」
エミーリア
やはり、知っているのだろうか、という視線を希に向ける
獨芹 希
「……いいや」
KP
希は鉛筆を持ち、ある方向へ向ける。
それは都市がある方向だ。
獨芹 希
「人智を超えた怪物達。
彼らならこの状況を打破する技術を持っているかもしれない。
仮にそれがなかったとしても、あそこに住まう怪物を倒せたのなら君達の任務も終わる可能性が高い。
そしてエミーリア。最初に言ったはずだよ。
シラユリが戦う理由は、君たちが生きていた……いや、生きている世界を守るためだと」
八重山 アカネ
「成程ね。ただの怪物と思ってちゃ見えない何かがある、ってわけ」
エミーリア
それは本当なのか
獨芹 希
「君達が持って帰ってきた資料に興味深い邪神の名前が書かれていてね。
名をクトゥルフと言う。
海底都市ルルイエの主であり、これが目覚めたとき世界は滅びると記されている。
経験上、こういう世界の仕組みそのものを変える巨悪の存在を倒せば我々の仕事は終わるんだ。
1ヶ月という期間を待たなくてもね」
八重山 アカネ
「……」
エミーリア
「経験上?
希さん、あなたは以前にもこういったことを経験されたことが?」
獨芹 希
「ふふ。なんだろうね」
KP
希は目を伏せて笑った。
エミーリア
「……」
八重山 アカネ
「いいかげん、意味深はやめて欲しいんだけど?
この人数しかいないとこで疑心暗鬼なんかしたかないのよ。分かんでしょ」
獨芹 希
「私もここにいて結構長いんだ。
一ヶ月で戦いを終える、君たちとは違ってね」
エミーリア
「それはどういう……」
八重山 アカネ
「あの子はここにいて長いようだった。あんたも、なのね」
獨芹 希
「騎士や姫と違って、留まり続けるのさ。
もうどれくらいになるか。いや、大した時間ではないのかも知れないけど」
エミーリア
「あなたたちは、一体……?」
八重山 アカネ
「そりゃクソね。捕まってるってわけ……」
獨芹 希
「私は自分の事も良く分かっていないただのメカニックだよ……」
八重山 アカネ
「それじゃあ余計に、調査を進めて、このクソなんとかしなきゃね」
エミーリア
「……あの。
その、任務、仕事が終わったら……
みんなは、どうなるんですか」
加奈をチラリと見やって、尋ねる
獨芹 希
「解放されるはずだよ。これも、経験上。
私はそれを知っている」
エミーリア
「解放……」
八重山 アカネ
「見たことがあんのね。あの子と一緒で。
いや、そん時に居た奴は違うのかもしれないけどさ」
獨芹 希
「見たことは何度か。そして知っているんだ。生まれ変わりは存在すると。
それなのに私はここにいる。
さて、どういうことだろうね」
エミーリア
「元の世界へ戻ることは……?」
獨芹 希
「できるよ」
エミーリア
あ、もどれるの
獨芹 希
「君たちは生きているから、生まれ変わるというわけではないだろうけれどね」
八重山 アカネ
「でも、あんたはここにいんでしょ。あたしらが戻っても」
KP
できるってことは知ってる。
なんでそれしってんのさって言われるとわかんない。こまる。

って希は言っている。
エミーリア
「加奈たちは、生まれ変わる……?」
八重山 アカネ
「……意味深なのはあんたじゃなくて、そもそもあたしら全員、大したこと知らない、ってことか」大きく息を吐く。
獨芹 希
「さあ……どうなるんだろうな」
とアカネの言葉にシラユリを見上げる。
「もちろん、私は知っている事実を教えたんだ。
加奈達は……生まれ変わるだろうね。
彼女らは、亡くなっているから」
八重山 アカネ
「でも、それを何で知ってんのか分かんないわけでしょ。
このクソな場所の骨組みのことは、誰も知らないんだ」
エミーリア
「そう、ですか……」
伊藤 加奈
「でもっ。
化け物ぜーんぶぶっ倒せばみんな幸せになるってことですわよね!」
八重山 アカネ
「加奈」
エミーリア
「幸せ……」
伊藤 加奈
「お姉様方も帰れるんですわ!」
八重山 アカネ
「希、あいつずっとここに残ってんのよ。
あたしらが戻っても。あんた達が戻っても。まあ、知ったこっちゃないって言えば、そうなんだけどさ」
獨芹 希
「気にしなくていいよ。
私はここにいるのが当然と思えるんだ。
それに……もしクトゥルフとやらが倒されれば、私もお役御免になるかも知れないしね」
八重山 アカネ
「あ、そ。目が覚めたら世界が滅ぶ奴倒すのも、雲掴むような話に望みをかけるのも、どっちも同じ位無茶に聞こえるけど。
それなら、どっちを目指しても一緒よね、正直」
千寿 有栖
「そうね」
エミーリア
「……」
伊藤 加奈
「でも、そのクトゥルフ……は見当たりませんことよ。
ね、お姉様方」
千寿 有栖
「そうよ。この島から観測できた生体反応は『6』。
私達分の反応しかないわよ」
獨芹 希
「星辰の正しき時大いなるクトゥルフは目覚める。
星辰の正しき時、というのは我々にとって曖昧な言葉だが……
寝ているというならその場から動かないということだろう」
エミーリア
「でも、あの場所には、何も居なかった」
伊藤 加奈
「確かですの?」
八重山 アカネ
「何かいる、と思ったのに」
千寿 有栖
「いかにも、な場所なのにね」
八重山 アカネ
「ええ、何も。彼はいなかった」
エミーリア
「うん。何となく、だけどわかるんだ」
獨芹 希
「焦らず探せば見つかるさ……
……さて、もう夜だ。
そろそろ食事にしよう。瑞彩を呼んできてくれ」
八重山 アカネ
「あ、そうだ。
あそこにいた時に、思ったのよ。あそこには『彼』がいるはずだって。
何か知ってる?」
獨芹 希
「彼?」
八重山 アカネ
「ええ。シラユリを見て、そう思った」
伊藤 加奈
「ここには男の方いませんわ」
エミーリア
「シラユリさん……
私たちは、何故かそう感じた」
千寿 有栖
「シラユリって男なの?」
八重山 アカネ
「さあ?」
獨芹 希
「うーん。
シラユリがあそこにいるべき、か。
どういうことだろう……」
八重山 アカネ
「これが邪神だかなんだかいう話なら、雌雄一対。シラユリと、『彼』。
与太話だけどさ、そういう可能性もあるかもね。似たようなのが、あの藍色のが、そうなのかもしれない。
何もわかんないけどさ」
獨芹 希
「なるほど……
その可能性もある。調べてみよう」
KP
希は頷いた。

KP
さて……どうしよう。
ひとまず瑞彩を呼んできて欲しいと言われているが。
誰が行こう?
エミーリア
じゃぁご縁あるし、私が行こうか
千寿 有栖
「ちょっとまだだるいから、座っていたいの」
八重山 アカネ
「悪いけど、任せるわ」
エミーリア
「……わかりました」
伊藤 加奈
「大丈夫ですの? 何か飲む物持って来ますわ」
八重山 アカネ
「あー、そうね、一緒に頼んでいい?」>のみもの
千寿 有栖
「そこまでしなくても大丈夫だってば……」
伊藤 加奈
「遠慮しないの! お姉様の分も持って来ますわ!」
千寿 有栖
「……アリガト」
八重山 アカネ
「ありがと」
エミーリア
どこか、もの思うような表情で、整備室を後にする

KP
さて。
背景昼間だけど夜です。
エミーリア
虫の音もなく、風が鳴るだけの夜を、見張り台を目指して歩く
自分は元の生活へと戻る
しかし、どうあっても彼女たちは……
既に知り、受け入れていたはずのことに、それがほんの少し変化しただけで、自分でも戸惑うほど、衝撃を受けていた
KP
大樹の穴から外へ行く。世界は夜に包まれていた。
吹き抜ける風は心地よい。
だが、何故だろう。異臭がした。
KP
〈聞き耳〉
エミーリア
CCB<=85〈聞き耳〉1D100<=85) > 89 > 失敗
エミーリア
あ、無理ですね
気のせいかな
KP
では見張り台にそのまま向かう事になるな。
しんと静まりかえっている。
エミーリア
「……瑞彩ちゃん?」
KP
ぽた。ぽた。
かすかに水滴が落ちる音がした。
エミーリア
「そろそろ晩御飯を……」
KP
段を上がり、見張り台が見えたとき。
そこに彼女の姿はなく。
さっき感じたと思った異臭が、鼻先をついた。
生臭い。饐えたにおい。喉の奥を刺激し、吐き気を齎させるにおい。
腐った肉のにおいだ。
エミーリア
「瑞彩、ちゃん?」
KP
見張り台に、黒々とした塊が落ちている。
八重山 アカネ
あらまぁ。ここではものは腐らなかったはずなのに。
エミーリア
明かりは無いのかな
KP
見張り台に血まみれの瑞彩の死体が転がっている。
SANチェック成功時減少 1d2失敗時減少 1d5
エミーリア
1D100<=83 正気度ロール (1D100<=83) > 95 > 失敗
1d5 (1D5) > 1
[ エミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加 ]SAN 83 → 82
八重山 アカネ
つよい
KP
明かりはあなたが持っていればある。
エミーリア
掲げていたランタンの光に、浮かび上がった
KP
よく見るなら、
〈目星〉
〈医学〉
エミーリア
「ーーーーーー!」
咄嗟に喉の奥から出たのは悲鳴だった
CCB<=85〈目星〉1D100<=85) > 55 > 成功
KP
彼女は腹が裂かれ、腸が引き抜かれている。
それ以外の外傷はない。
【アイデア】もどうぞ。
エミーリア
何か痕跡とかは
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 28 > 成功
KP
ふと、数週間前のことを思い出す。
あの時瑞彩は自分で腹を裂いて死んだ。死因が似ている。
ループが原因だろうか? それとも……。
何にせよ、ループは起こっていない。
時計の針は進み続ける。瑞彩が死んでも、それでもなお。
エミーリア
「瑞彩ちゃん! ダメ……!」
その小さな体を、抱き上げる
「何で……?」
KP
だらりと垂れ下がった体は冷たく、見開いた目は何もうつしていない。
エミーリア
「ここでは、誰も……
誰か……! アカネさん!! 希さん!」
凶器とかは無かったのかな
KP
見当たらない。
エミーリア
また自殺?
八重山 アカネ
繰り返せなくなった理由があるのか、彼女が最期に望まなかったのか

千寿 有栖
「今何か、声がしなかったかしら」
八重山 アカネ
「……リア?
何か起きたのかも、行ってくるわ」
がたりと椅子を蹴立て、立ち上がる。
千寿 有栖
「気になるわ……行きましょう」
八重山 アカネ
「ええ」
見張り台へ急ぐ。
KP
階段の途中で目を丸くした加奈とすれ違った。
伊藤 加奈
「な、何事ですの?」
八重山 アカネ
「見張り台で何かあったらしいのよ、リアの声が聞こえた」
KP
三人はそのまま見張り台へと向かった。
エミーリア
「瑞彩ちゃん……! 瑞彩ちゃん!」
千寿 有栖
「瑞彩!?」
エミーリア
見様見真似の心臓マッサージなどしているが、当然間に合おうはずもなく
「アカネさん! 瑞彩ちゃんが……早く手当を……!」
八重山 アカネ
「……な、」
言葉を、失う。
目の前のあまりの惨状に。いや、それよりも。
彼女の前にかがみ込み、状態を確かめる。
KP
梯子を登った有栖は息を呑んでエミーリアと遺体を見比べた。
千寿 有栖
「ど、どうして? な、なんで、なんで瑞彩が……死んでるのよ!」
伊藤 加奈
「どうしましたの?」
千寿 有栖
「加奈はこっちに来ないで!
いいから戻って!! 先に作戦室に戻ってなさい!」
伊藤 加奈
「わかりましたわよ、もう……人を邪魔者扱いして」
八重山 アカネ
「……なんで、繰り返してないのよ」ぽつりと、呟いた。
「なんで……、それなら、それって。
全員、これが最後って事じゃない」
千寿 有栖
「くりかえし……?」
八重山 アカネ
「後で……、話すわ。この子がもういないんじゃ、黙ってる理由もないもの」乾いた声で言う。
情報収集
KP
アカネさん〈医学〉振ります?
八重山 アカネ
【アイデア】と同一情報?
KP
いえ、別。
八重山 アカネ
じゃあ振る。
CCB<=15〈医学〉1D100<=15) > 86 > 失敗
八重山 アカネ
普通に無理な出目であった
KP
アァン
エミーリア
〈医学〉の初期値で振ってみるか
KP
〈目星〉【アイデア】成功したら、さっき言ったとおりの事に思い当たって良い。
八重山 アカネ
CCB<=65〈目星〉1D100<=65) > 80 > 失敗
八重山 アカネ
それどころじゃなかった。
KP
〈応急手当〉でも振れる!
八重山 アカネ
CCB<=30〈応急手当〉1D100<=30) > 48 > 失敗
八重山 アカネ
無理!
エミーリア
壁が厚い

エミーリア
「私のせい……? 私のせいかも……」
八重山 アカネ
「リア?」
エミーリア
「私が、迷ったから……?」
取り乱し、錯乱した表情で血に濡れた手で頬を覆う
八重山 アカネ
「リア。リア、やめなさいよ。背負うもんじゃないわ。
死んだ理由なんて、わかんないのよ」
エミーリア
「でも、でも……繰り返しを望んだなら、リトライされるはずで……!」
エミーリア
「ああ、どうしよう……」
千寿 有栖
「リトライ? リトライってどういうこと……?
と、とにかくこのままにはしておけないわ」
八重山 アカネ
「え、ええ、そうね、そう。このままにはしておけない」
手の中に握ったままのUSBメモリを、咄嗟に服の中にしまう。
千寿 有栖
「でももう夜も遅いし、せめてこれ以上遺体が腐らないところに眠らせてあげて」
八重山 アカネ
「ええ……、せめて、もうちょっと、ましなところへ」
千寿 有栖
「それからどうするか……かんがえ、ましょう」
八重山 アカネ
「……そうね……」
エミーリア
「ごめんね……ごめんね……」
KP
冷蔵庫に運ぶのが良いだろう、と有栖は言う。
有栖一人で運ぶのは難しいだろう。
八重山 アカネ
手伝う。
エミーリア
手の中から抱え上げられる小さな体に、縋るようにして後について行く
アカネ視点
KP
そしてあなたも強い脱力感に苛まれているため、一人で持ち上げるのは難しい。
八重山 アカネ
有栖と二人なら持ち上げられる?
KP
なんとか。すごくつらいけど。

八重山 アカネ
「っ、クソ……。ごめん、リア。手伝って」
持ち上げようとする手がふらつき、覚束ない。
KP
アカネと有栖は息を乱している。
エミーリア
じゃぁ【STR】14で
八重山 アカネ
3しかない【STR】ではなんのたしにもならない
エミーリア
苦労している二人から、
その体を抱え上げる
そのまま、ふらふらと見張り台を降り、何事か呟きながら冷蔵庫へと向かう
アカネ視点
KP
体力限界の上STR3じゃなぁ。
八重山 アカネ
3だからなぁ。
ニコンより重たい物持てないからな
KP
ニコン充分重いです。
八重山 アカネ
知ってる。
むしろ重いといえばニコン、ニコンと言えば重い

KP
ここは冷蔵庫のように冷たく、多くのダンボールが置かれている部屋だ。
部屋の隅には瑞彩の机がある。
八重山 アカネ
「……はぁ……、ごめん。あんたには手伝わせたくなかったんだけどね」
千寿 有栖
「すみません……疲れてしまったみたいで」
エミーリア
「ごめんね、ちょっと寒いね……」
小さな体を横たえ、その無惨な傷跡を隠すように、毛布を掛けてやる
KP
この部屋には、ダンボールと瑞彩の机がある。また、床に少し違和感がある。
エミーリア
違和感
判定なしで気づけるのかな
八重山 アカネ
疲労のあまり床に膝をついて…… 見下ろしたときにその違和感に気づく。
床を見てみる。
KP
よく見るのならば〈目星〉だ。
八重山 アカネ
CCB<=65〈目星〉1D100<=65) > 69 > 失敗
エミーリア
では、彼女に毛布を掛けてやった時に、気づけるか
CCB<=85〈目星〉1D100<=85) > 45 > 成功
八重山 アカネ
ナイス
エミーリア
「……?」
KP
何かを引きずった跡がある。
かなり大きい家具でも移動させたのだろうか?
それは上への階段まで続いている。
また、その跡のもとをたどると机の方向だ。
ここに何かあっただろうか。
エミーリア
それを、虚な視線で、追う
エミーリア
机のとこから何か引きずってったってことか
ふしぜんな探索箇所
KP
ぶっちゃけると調査箇所があとダンボールと机になります。
といってもダンボール今調べる理由はあまりないでしょうし、無理に調べなくても大丈夫。
エミーリア
じゃぁ、机を調べよう
八重山 アカネ
お、無理に調べなくても大丈夫いただけるの有難い。情報落ち考えると調べておきたい! って不思議ムーブしなくてすむ。
KP
なかなか遺体はこんできて「食料ダンボール気になるよね!!!」とはならんわな。
八重山 アカネ
それはなかなか発想がぶっとんでるのよ。
KP
ちょっと誘導無理でしたわ。
なるべく「探索箇所はこことここです」という出し方はしないやり方でやってます。
PCの自然な動きにあわせて情報を出してゆくためです。
今回はダンボールについては【アイデア】で出しても良かったんですが、それでもちょっと脈絡ないですし、すぐ後に関連情報出るしまあいいかなと思いました。

エミーリア
ふっと立ち上がり、机の方へと向かう
KP
瑞彩の机には正の字が彫られている。
「52回」分の正の字が書かれていた。
やはり違和感がある……
KP
【アイデア】 をどうぞ。
エミーリア
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 12 > スペシャル
KP
前に見たとき、この机はもっと右側にあったように思う。
エミーリア
「……?」
八重山 アカネ
「何かあったの?」
エミーリア
首を傾げ、机の下を覗き込む
「何か……前と違う……」
八重山 アカネ
「前と……、違う?
最後に、何か、やってたわけ?」
KP
床を調べる。
机の下には何もない。
八重山 アカネ
机がもとあった所は?
KP
もとあった場所の床をよくよく見ると、扉があった。
ここから地下へ行けるようだ。
机で隠されていたようだ。
八重山 アカネ
「……何これ」
エミーリア
「扉……?」
千寿 有栖
「こんな所に扉?
こんなの、知らないわ……」
八重山 アカネ
「何よこれ……。この子は、最後に一体、何をしてたの?」
エミーリア
【STR】14で開くかな
八重山 アカネ
「開けてみましょう……。あの子が気づかせてくれたものよ」
エミーリア
その言葉に、扉に取り付き、引き開けた
KP
扉はあっさり開く。
凍り付いたりもしていないようだ。
短い階段が下に続いている。
横にスイッチがあり、電気がつけられるようだ。
エミーリア
何となく、それに触れる
八重山 アカネ
周囲の匂いを嗅いでからスイッチをつける。
KP
そこにあるのは、死体の山だった。
八重山 アカネ
「…………!」
エミーリア
「……!?」
KP
においはない。
全てがカチカチに凍っているからだ。
八重山 アカネ
「な……に、これ」
その死体は誰か特定の人のもの? 知らない人達?
KP
有栖や加奈、そしてエミーリアとアカネ。
裸のまま冷凍してあるかのように、死体が乱雑に置かれている。
殆どの死体には外傷がある。
顔の半分がなくなっているもの。上半身しかないもの。
下半身しかないもの。腕しかないもの。
あまりに惨い死体が置かれている。
エミーリア
谷の底に転がるスーパーマリオ
KP
いきなり緊張感亡くなったわ。
しかしわりと合ってる。
八重山 アカネ
我々の死体がいっぱいある? 死体が4つ?
KP
何より不気味なのは――何故か複数の自分の死体がある。
それは有栖や加奈も同じだ。
加奈の死体が――何体も、何体も、何体も、存在している。
八重山 アカネ
瑞彩のものはない?
KP
ないように見える。
エミーリア
「……? ……?』
八重山 アカネ
「な……に、これ。何よ、何よこれ。あたしらの死体? あたしらの死体が、沢山ある?」
エミーリア
呆然と立ち尽くす
八重山 アカネ
「何よ、生きてたんじゃないの? 生きてるって……」
エミーリア
理解が追いつかない
KP
SANチェック成功時減少 1d3失敗時減少 1d5
エミーリア
1D100<=82 正気度ロール (1D100<=82) > 29 > 成功
1d3 (1D3) > 3
[ エミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加 ]SAN 82 → 79
八重山 アカネ
CCB<=53 《SANチェック》 (1D100<=53) > 27 > 成功
1d3 (1D3) > 2
[ 八重山 アカネ ]SAN 53 → 51
千寿 有栖
「あ……あぁぁぁぁぁ……」
八重山 アカネ
「何よ、これ……」理解が追いつくわけもない。ひたすらに頭の中を埋める無意味な信号を吐くしかない。
千寿 有栖
「なに? なんなの? なんなのこれ!?」
八重山 アカネ
「ねえ、ねえ、ねえ。何度も繰り返したって言ってたじゃない。死ぬたびに、繰り返したって。
本当はなにも、繰り返してなかったってこと?」
エミーリア
「リトライ……。これが、リトライ……?」
一つの遺体に近づく
八重山 アカネ
「でも、じゃあ。一度死んだはずのあの子は、どこいったのよ」
八重山 アカネ
瑞彩の死体はない?
KP
瑞彩の死体はない。
エミーリア視点
KP
あなたは、塔で見た物と全く同じアカネの死体を見つけるだろう。

エミーリア
それは、アカネの遺体だ
「……これ」
白い息と共に、震える声が漏れる
「私、知ってる……?」
八重山 アカネ
その横に屈みこむ。
エミーリアの死体を確かめる。あの時幻で見た姿はあるだろうか。
KP
そう意識して見るなら、それらしき物を見つけられる。
エミーリア
上、自分たちが降りてきた、冷蔵庫の方を見上げる
八重山 アカネ
「あたしも……、知ってる」
呆然と呟く。
エミーリア
「望んだものは、現れる……
食料も、道具も……」
八重山 アカネ
「……それ以上のものも?」
千寿 有栖
「こ、これも望まれたって、いうの?
どうして? 誰が!?」
エミーリア
「リトライを望んだ、これが、その結果……?」
八重山 アカネ
「……」
エミーリア
「やり直しの、痕跡?」
KP
〈目星〉
【アイデア】
八重山 アカネ
CCB<=65〈目星〉1D100<=65) > 12 > スペシャル
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 46 > 成功
エミーリア
CCB<=85〈目星〉1D100<=85) > 57 > 成功
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 79 > 成功
KP
外傷はどれも異なるようだ。
残っている身体の部位もかなり個体差がある。
そしてあなた方は自ずと気付いてしまうだろう。
食料庫に、肉が現れた事はなかったのだ。
エミーリア
無かったんだ
KP
人の死体――それは『肉』である。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
八重山 アカネ
CCB<=51 《SANチェック》 (1D100<=51) > 18 > 成功
エミーリア
1D100<=79 正気度ロール (1D100<=79) > 92 > 失敗
[ エミーリア・マルガレータ・ヨハンナ・マリア・草加 ]SAN 79 → 78
KP
しかしだね。このポンコツキーパー、好物出していいよパートでソーセージ出しちゃったんだ。
八重山 アカネ
おおっとぉ。
KP
だからたぶんあれ以降は出てこなかったんだよ、アイスバイン。
八重山 アカネ
日常シーンでうっかり後の方の前提忘れるのあるあるオブあるある
エミーリア
思い出す
食事当番は、彼女の仕事だったのだ
震える手で、口もとを押さえ
KP
かつん、かつん、と背後から足音が聞こえた。
八重山 アカネ
咄嗟に振り返る。
獨芹 希
「おや、何か面白いものでもあったのかい?」
希が小さく笑みを浮かべて、あなた達を見ている。
八重山 アカネ
「クソ程吐き気のする物がね……」希に場所を譲る。
獨芹 希
「見てしまったんだね」
八重山 アカネ
「そりゃあね。知ってたわけ?」
獨芹 希
「まあ、ね」
エミーリア
その声に、不意に頬を膨らませると、込み上げてきた酸っぱいものを吐き出した
千寿 有栖
「どうして……」
八重山 アカネ
「じゃあ、あの子が何やってたのかも、知ってたわけ?
じゃあ、どうして、今ここでこうなってんのか。
……知ってるわけ?」
獨芹 希
「まさか君達……自分が特別な存在だと思っているのかい?
君達はただの人間だ。
ここに来るまで人型ロボットにすら搭乗したことがない――平凡な人間だ。
常識的に考えて、戦闘で君達が死ぬ可能性は高い。
そして、君達が死ねば人類は滅ぶ。
だからスペアを用意しているんだ。それだけだよ」
八重山 アカネ
「だから、代わりを用意してたってわけ」
千寿 有栖
「…………」
エミーリア
繰り返し、繰り返し、吐き出す
千寿 有栖
「大丈夫ですか、エミーリアさん……」
エミーリア
いつしか、苦く黄色い液体だけになってもなお、有栖に背をさすられるまま俯き吐き続けた
八重山 アカネ
「随分……、効率の悪いことね。じゃあさ……、
あの子が望んだことも、関係ないわけ?
あの子が死んだことも。
そもそも、スペアなんていつ用意したのよ」
獨芹 希
「ここにある食料が……いつ現れるか。考えてみてごらん。
ここでは……怪物に殺された者しか死なない筈なんだ。
怪物は、いなくなった筈……なのにね」
エミーリア
「いなくなった……?」
荒い息をつきながら、うめく
千寿 有栖
「今日の調査ではたしかにいなかったけど。
残っているってこと?」
八重山 アカネ
「前に繰り返した時、あの子は怪物の爪で、自分の腹を裂いた」
エミーリア
「瑞彩ちゃんは……あいつらの爪を、持っていた……」
獨芹 希
「前?」
千寿 有栖
「場所……変えませんか。
ちょっとここでは、考えが……まとまら、なくて……」
KP
この部屋はとても寒い。
八重山 アカネ
「そうね、話し合いするには不利だわ……
戻りましょう」
獨芹 希
「瑞彩の死体の処理は私がしよう」
八重山 アカネ
「手伝うわ。一人じゃ何かと困るでしょ」
獨芹 希
「今日はカレーだと加奈に伝えてくれ」
八重山 アカネ
希は寒そうにしている? >KP
KP
あまり寒そうには見えないかも知れない。
エミーリア
その言葉に、堪らず床に膝をつき、もはや何も出ないまま呻きだけを吐き出した
KP
お時間がアレなのでそろそろ切ろうと思います!!
八重山 アカネ
はーい!
いまわかる繰り返しの真実 案外超常的でないオチなのでは? というのは一部間違ってなかったけどまだわからないことがいっぱい
エミーリア
八重山 アカネ
このシーンでエンディングテーマ入るの最終話付近っぽくていいなあ
エミーリア
わざわざ不思議パワーでスペア生み出すくらいなら、不思議パワーで本当にリトライでも良かったじゃない!
KP
たぶん完全な真実は終わってからにならないと分からないんじゃないかな……
八重山 アカネ
なるほどKPをしぼる会が楽しみなやつ
KP
キッュ
八重山 アカネ
キュッ
KP
割とシナリオ想定より大胆にネタバラシしてるから許して。
八重山 アカネ
まあ終わってみても結局なんだったのかわからん! というのもまたCoCですしな
わーい補完ありがとうございます。
KP
それが原因で崩壊したらごめんねって思ってるけど。
八重山 アカネ
いえいえ。
よくわからんとこをKP解釈で盛りちらかしたらえらいことになるの、あるある
KP
では本日はここまで!
ありがとうございました!
エミーリア
お疲れ様でした!
八重山 アカネ
ありがとうございましたーーーー!

ひとこと
KP
何かが変わってしまった。
何かが動き出してしまった。
それが何かも分からぬままに、エミーリアとアカネは闇の中にそれを目撃する。

さあ、美味しい食事をしようじゃないか。生きるために。


CoC『ペルソナ 勝利の塔』1-5

「ここじゃ、逃げ場もない。呼んでも人は来ない」

CoC『ペルソナ 勝利の塔』2-04

「そんじゃここが、今からCW同好会の部室なんだね」



本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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