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こちらには
『それは月明かりの下で』のネタバレがあります。

本編見る!
KP
はーいではでは本日も猫。
ユキ
猫猫。よろしくお願いしニャす。
KP
あなたの飼い主のこどもの様子が何だか変である。
ユキ
猫は縄張りを侵された怒りに燃える。
ひとまず寝室の中をピスピスと鼻息を洩らしながら確認してみるが、先程の奴は何か痕跡を残したりしていないだろうか?
クロ
カタカタと震えて尻尾が丸くなっている。
KP
残念ながらというべきか、幸いと言うべきか、奇妙で不自然な冷気以外は何も残っていない。
クロ
「何だったんだい、ありゃ……
ぐねっと曲がるかと思ったよ……」
ユキ
「あたしもだよ。尻尾踏んづけられたような気がした」

その冷気を辿ってみよう。猫は鼻やら髭やらなんでもいいが、感覚が利くのだ。
そいつがどこから侵入して来たかわからないだろうか?
KP
冷気は少しずつ散ってゆく。どこから来たのか見当もつかない……
ユキ
プスー、と怒りの息を洩らす。
少しだけ様子を見るが、奴が戻ってきそうな気配はないだろうか?
KP
こうたはあなたを潰れるかと思うほどに抱きしめて撫でていたが、そのうち再び眠ってしまったようだった。
KP
こうじはお腹を出して「すかぁ」と平和な寝息を立て始めていた。
悪夢は終わったようなのである。
KP
変な気配が戻ってくる様子はないのである。
ユキ
あーあ、腹を出すと風邪を引くよ。人間は毛皮がないんだから。
布団を引っ張ってかぶせてやろう。

ユキ
さて窓か何かから月の高さを見てみよう。集会の時間は近いだろうか?
クロ
「さ、さて、オレはそろそろ行こうかな。
集会に行くならそろそろ出たほうがいい。
あんたはどうするんだい」
ユキ
「あ、待っておくれよ。あたしも行く。集会だろ?
さっきの変な奴の事を知ってる猫がいないか、聞きたいんだ。
それに、そうじゃなくても面は出しておきたいしね」
クロ
「うーん。そうだなぁ。
オレまだ生まれたばかりだから知らないけど、
爺ちゃんたちなら知ってるかもね」
ユキ
「いいね。猫も人間もじいちゃんばあちゃんって生き物は物知りなんだ」
クロ
「じゃあ行こう」
ユキ
「ああ」尻尾を揺らし、眠る子供達の方を一度振り返ってから、床板の隙間から外へ。
ねんれい
KP
クロちゃんは10ヶ月くらいのにゃんこです。
まだちょっと尻尾の先が細い。
思春期ニャンコ!!
む。子猫だと食べ物周りちょっとアレだから1歳くらいにしよっかな。
ユキさんはどれくらいなんだろな。
お婆ちゃん、にはまだ早い印象だけど。
ユキ
ユキさんは……(初登場時の記憶ゴソゴソ)
KP
おばあちゃんのユキさんを幼い牧志が見上げてましたかねー。
ユキ
ですね。あの時はもうおばあちゃん猫だった。
今はそれよりは少し若いくらい、「おばさん」「姉御」くらいかな?
家族でおじいちゃんの次に年上で保護者だと思ってる、脂の乗った中年女猫みたいな。>ユキさん
元々はおじいちゃんの相棒だったのかもしれない、ユキさん。

KP
すっかり真っ暗の道を二匹で歩く。
涼しくなった夜空に虫の音が満ちて、季節は冬への曲がり角を曲がったところなのである。
クロ
「こっちだよ、ユキさん」
ユキ
「ああ、ありがとう。
こんな時だけど、いい天気だね」
ゆらゆらと尻尾を揺らし、自然界では目立つ色の白猫は歩く。
KP
クロはぴんと尻尾をたてて先を歩いて行く。
でこぼこした道を歩き、木の柵を渡り、木々のアーチを抜けるとそこにあるのは地蔵堂である。
小さな広場があり、猫が思い思いの方向を見て座っているのである。
余所者であるあなたがその場に現われると、好奇や警戒の視線をそれとなく受けることになるのである。
ユキ
「初めまして、お邪魔するよ」
毛並みに集中する視線を首を揺らして受け流して、猫の輪の隅に位置取る。
KP
猫たちは敵対的ではないが、けっして余所者に好意的ではない。
挨拶代わりに何かできないだろうか?
というわけで、手土産……はお持ちじゃないので、自慢の毛並みで魅了したり面白い話をしたり、身体能力を見せつけたりなど、何か一芸を披露しよう。
ユキ
手土産はちょっと考えたんだけど、明らかに飼い猫でございってアイテムを持って行くのも悩ましかったんだよなぁ。
KP
ここのコミュニティにいる猫たちがノラ、家猫、どの程度の割合で構成されているか分からないですしね。
ユキ
何がいいかなー(大喜利考え中)

ユキ
ではお得意の〈洞察〉で、ボス猫や長老猫の類を見つけ出し、その猫に挨拶しに行こう。
何か派手なことをするより、見つけたり察知する方が得意なのだ。
KP
OK、そこには数匹の猫たちがいる。
単純に見ただけで老齢の猫も見受けられる。
年齢が高い猫に絞るなら+20つけてやってみよう。
ユキ
CCB<=70+20〈洞察〉1D100<=90) > 20 > 成功
クロ
「えーとな、挨拶するなら……」
キョロキョロしている。
「あれぇ、いないな……」
KP
あなたはクロに言われるまでもなく、地蔵堂の脇にある木の上に垂れている尾を見つけた。
何者かが前足の届かない高みからこちらを観察している。
相手はよく見ると虎縞の痩せた壮年の猫だ。
ユキ
「やあ、初めまして。あたしはユキ、ただの旅行猫だよ。
ここには少し邪魔しているだけだから、優しくしてほしいな」

そちらに首を向け、低い位置から呼びかける。
相手を発見していること、敵意がないこと、ここの猫たちの領分を侵すつもりがないことをアピールする。
KP
「へぇ、よく見てるじゃあないか……」
面白がるような声が降ってくる。
KP
「真っ先に挨拶に来るたぁね、驚いたよ。
大体の奴はそこのチビみたいにブッチと間違えるんだがね」
確かに、その猫がいる木の下には、体格が大きなブチ猫がいた。
ユキ
「そりゃあ何より。いつもは雪の中で暮らしてるんでね、何か見つけるのは得意なんだ」
KP
「いいだろう。ようこそ、ユキ。あんたを歓迎するよ」
ユキ
「ありがとう、嬉しいよ。少しの間だけど、よろしくね」
耳を寝かせ脚を折り、体を小さく見せるような態勢で従属の意を示す。
KP
ゆらりゆらりと虎縞の尻尾がくねった。
「アタシは『みたらし』だ」
ユキ
「よろしく、みたらし」
KP
子猫の時は縞が薄かったんだ。
KP
「あんた飼い猫だね。少しの間って事は旅行客か」
ユキ
「そうだよ。ここから少し行った所の大きな家を知ってるかい? クロがよく出入りしてる家さ。あそこを少し借りてんだ」
KP
上からひらりひらりと枝と地蔵堂の屋根を蹴ってみたらしが降りてきた。
「……へぇ、あの家にね……
それなら忠告しとくよ」
みたらしは目を細めた。
KP
「森を彷徨う亡霊には気をつけな。
亡霊は生き物を歪めて別のものにしてしまうんだ。
おい、クロ。忘れてるだろう」
クロ
「ああー、うん、そんなこといってた、っけ?」
KP
「しょうがないヤツだねぇ」
ユキ
「……へえ?」
月明かりの下で丸くなっていた瞳孔が、ぐう、と細められる。
「詳しく聞かせておくれよ。あたしはそいつを見たんだ。尻尾を捻じ曲げるような、気味悪い冷気を残してった」
KP
「ドリームランドと繋がるあの森では、人間の執念は、世界を変えてしまうほどの力を持つことがあるのさ。
セレファイスを生み出したクラネス王のようにね」
ドリームランドに足を運ぶこともあるあなたなら、その人物を知っている。
ユキ
「そいつは参った執念だね。あの王様は昔懐かしさに世界を変えちまったけど、そういやぁ、奴も何かを探しているようだった」
KP
「ああ、随分昔からウロウロしているのさ。
詳しいことは爺さんに訊きなよ」
みたらしは広場の隅っこでぺたりと平たくなって寝ている三毛猫……ほとんど色が抜けて白くなってしまっている……を鼻で指した。
「あの亡霊は、森の生き物を猫のようなそうではないような、変な物に変えてしまうのさ……
猫モドキになったものは、やがて生きる力を失って死んでしまうんだ。
まだ猫に犠牲は出ていないようだけどね、気をつけな……」
ユキ
「……ありがとう、聞いてみるよ。
奴はうちの子に手を出したんだ。縄張りを侵したのはこっちとはいえ、黙ってやられちゃあおけない」
KP
「そうかい……そいつは猫かい?」
みたらしの目が緊張を帯びた。
ユキ
「いいや、人間さ。人間の子供だよ、まだ小さくてしようのない子たちだ」
見るからに飼い猫と分かる整えられた毛並みを、一度緩く揺らす。
KP
「そうかい……気の毒に」
みたらしはゆらゆらと首を振った。
ユキ
もう一度礼を言ってから、爺さん猫の方に首を向ける。のしのしとそちらへ歩いてゆく。
KP
「爺さん、爺さん、こっちにいるのは新入りのユキだよ。
亡霊のことを話してやっとくれ」
ユキ
「ご紹介頂いたユキだよ。初めまして」
少し距離を取って足を止め、座る。
KP
みたらしが声をかけても、白って三色あるんだぁ、程度の差しかない三毛猫はぷすぅ、と息を吐いて動こうとしなかった。
クロ
「爺ちゃん、大変なんだよ。助けてやってくれよ」
KP
クロが前足でちょいちょいと老猫をつつく。
ユキ
「お爺さん、お爺さん。話を聞かせてくれるかい。森をうろちょろしてる亡霊のことを聞きたいんだよ」
頼むよ、と傍らの地面をたしたしと叩く。
KP
「アレはのー、ワシがぁ子供の頃にな。
あらわれた、っちゅーことだ」
猫はボソボソと呟いた。
クロ
「えーとな、20年くらい前からいるってさ。
じじぃ20歳なんだ」
ユキ
「すごいね。随分なお年だ」
KP
「なんかぁ、探しっとてな。
見つからんようじゃあ……」
クロ
「ずーっと探してるんだってさ。
どうしてか見つからないんだって」
ユキ
「何を探してんだい、あいつ。どこにいるのか、って言ってたよ。
自分で真っ暗になってるせいで、見えてなかったみたいだった」
KP
「そりゃあ……」
モソモソと口元を動かし、
「しらん。
触らぬカミに祟りなしじゃあ。
森には近づいちゃあ
イカン」
クロ
「っていってもさぁー、困ってるんだよ、ユキ」
ユキ
「ありがとうね、クロ。
そうかい。ねえ、爺さん。他に詳しい奴はいないかい。奴のことについて何か知らないか。
困ってるんだよ。奴にやられそうなんだ」
KP
猫は片目を開けて、濁った目で地蔵堂の前に立っている太った猫を見た。
喋るのは面倒だからあっちへ行け、と言われたような気がした。
ユキ
「ありがとう」
耳を寝かせて挨拶をし、そちらへ向かう。
クロ
「ごめんなー、じじぃ悪い奴じゃないんだよ?
ちょっと面倒くさがりなだけでさぁ」
ユキ
「分かってるよ、大丈夫。喋ってくれるだけでも上々さ」
ユキ
「やあ、初めまして。さっきの話は聞いてたかい? 森をうろつく亡霊の事で困っててね。話を聞きたいんだ」
爪を丸めるようにして挨拶をし、太った猫を見上げる。
「みたらし」元飼い猫。今はノラ。つよい。
「爺ちゃん」老齢の三毛猫。名前は本人も忘れてる。
「ブッチ」ブチ猫。二番目につよい。だいたい新入りはこっちに挨拶にくる。気が荒い。
「エリーゼ」フサフサした猫。世話焼き。
KP
「あらぁ、綺麗な白ねぇアンタ」
丁寧にブラシで整えられた毛の長い猫は、一目で飼い猫と分かる様相だ。
太っているように見えたのは、毛がふんわりと広がっているためだろう。
ユキ
「お褒め頂きありがとう。いい色だろ? 夏は目立つけどね」
KP
「悪いけどアンタの話聞いちゃっててねぇ。可愛そうじゃないのさ」
ユキ
「そうなんだよ、困ってるんだ。知らずに入った方が悪いとはいえ、このままにはできなくてね」
ぺたりと耳を寝かせる。
KP
「とはいってもアタシもそのオバケのことはよく知らないんだけどねぇ。
アタシに教えられるのはドリームランドのことくらいさ。
そのオバケがドリームランドの力で変なことして回ってるなら、関係あるかも知れないだろ?」
ユキ
「ああ。向こうも覗いてみようと思ってた」
KP
「なるほど、アンタは夢を渡れるんだね。
アンタみたいな猫には関係のない話だろうけどさ。あの森にはドリームランドへの近道があるんだよ。
猫だけに見つけられる近道がね」
ユキ
「ああ、聞いたよ。あの森はドリームランドに繋がってるって」
KP
「けど、亡霊がうろつくようになってからはだーれも近づきゃしないから、猫ですら場所を忘れてしまったのさ。
入り口にはお地蔵さんが建っていたらしいね。
それから、これはうちのおばーちゃんから聞いた話なんだけどね。
近道からドリームランドに行くなら夜に行くこと。だってさ。
どこにあるか分かんないんじゃあ、なーんも意味がないけどね」
ユキ
「お地蔵さんね。成程、あの亡霊が向こうの奴かもしれないってんなら、行きゃ何か分かるかもしれない。
ありがとう。その調子じゃ、奴を追っ払う方法……、を知ってる猫はいないのかな」
KP
「怖いものに近づこうって猫はいないよ」
ユキ
「それか、奴が何を探してんのかだけでも分かりゃ、いいんだけど」
KP
「本人に訊いてみるしかないんじゃないかねぇ、訊ければだけどさ」
クロ
「えぇぇ、話きいてくれそうな感じじゃなかったよ」
KP
「じゃあそいつを知ってる奴に訊くとか、そいつが残したものを調べるしかなかろうさ。
といって、20年前じゃあねぇ」
ユキ
「随分昔だよね。その道とやらの近くに行ってみりゃあ、何か分かるかな」
KP
「そうかもね。そいつがそのへんをウロウロしているのにも理由があるんだろうさ」
ユキ
「ありがとう、助かったよ」
KP
「さーて、そろそろ帰らないと。
シモベが心配するからね」
ユキ
「ああ。おやすみ」
KP
「おやすみ」
ユキ
~いまのほうしん~
・森の中の近道の近くを調べてみる
・夢を渡ってドリームランドに溜まってる猫に聞く
KP
猫はゆっくりと道を歩いて去って行った。
どうやら朝が近いのだろう、猫たちは三々五々戻って行く。
ユキ
「さぁて、少しはやれそうなことが見えてきたね」
大きく伸びをし、自らを鼓舞するようにたしたしと地面を叩く。
KP
烏の鳴き声が賑やかだ。
天が少し白み、朝焼けが東の山の向こうに近づいているのが見えた。
クロ
「ねむー……帰ろうよ、ユキさん」
KP
あなたも大分眠くなっている。
ユキ
「もう朝か……。そうだね。子供達が起きちまう」
細くなっていく瞳孔で、明ける空を忌々しそうに睨む。
ユキ
「案内ありがとう、クロ。とりなしてくれて助かったよ」尻尾を一度揺らし、帰路につく。

KP
あなたは家に帰り着いた。
子供たちはまだ眠っているようだ……
こうた 変異1
こうじ 変異1
ユキ
変異ゲージがついてるぅ!
KP
ちなみにクロは当たり前のようについてきて、猫部屋に入り込んで勝手に寝ている。
ユキ
寝室に向かい、子供達のそばで丸くなって眠る。
KP
……今の時間は夜ではないので、ドリームランドとは繋がりが薄い。
とはいえあなたは《月への跳躍》ができる特別な猫だ。
いつもより少し難しくはなるが、夢の世界へ行くことはできるかも知れない。
〈夢見〉で判定して成功なら行くことができるだろう。
ユキ
おおっと。普段《月への跳躍》に頼っているせいで〈夢見〉は怠け気味だ。
ここはドリームランドへの近道が近い場所だというし、何かプラス補正はかからないだろうか?
KP
そうだなぁー。では+20で。
ユキ
ありがとうございます。
CCB<=25+20〈夢見〉1D100<=45) > 27 > 成功
おっ。おかげで成功した。
KP
ドリームランドの本さがしてるからちょっとまってね……
ユキ
はーい
おおおー背景綺麗
KP
やっぱり猫の街ウルタールの近くに出るのかな。ランダムかな?
どの辺に行きたいとかありますか。
ユキ
ドリームランドでは猫は宇宙を通って他の世界へ飛べるそうなので、月を経由して猫の街ウルタールに飛びます。

で、中間地点としての月に溜まってる猫と、猫の街ウルタールにいる猫の両方に話を聞く。

ユキ
眠りながらニャアオと、一声高く鳴く。
遥か夢の世界へと首を向けて。
KP
昼間に月まで飛ぶのはちょっと大変だったのである。
遠くて、白く、見えない。
それでもたどり着けば、何匹かの猫がのんびりと過ごしているのが見えるのである。
KP
「おやおや、随分と長旅をしてきたんだね」
しましまの猫が首をかしげて話しかけてきた。
「急いでいるのかい?」
ユキ
「やあ、いい月だね。
そうだよ、ちょっと急ぎの旅さ。猫が急ぐなんて珍しいだろう?」
KP
「そうだね、丸々と太った鼠でも追っているのかい?」
これは恵まれた家猫に対するジョークだ。
ユキ
「そうなんだよ、鼠のやつがあたしの寝床を走りやがってね。あまつさえ面を引っ掻いていったのさ」
KP
「そりゃあ大変だ。
鼠は鼠穴から来るもんだろうにね。
月を渡ってちゃあ追えないだろう?」
ユキ
「それが、そいつの鼠穴がどこにあんのか、猫たち総じて忘れちまったみたいでね。その上そいつがどうして寝床をうろちょろしてんのか、さっぱり分からないときてる。
どうもそいつ、夢ん中の鼠穴に住んでるみたいでね。それでこっちに話を聞きにきたのさ」
KP
「ふーむ……そいつはこっちを渡ってるあたしらにはわかんないことだね。
ウルタールまで降りた方がいいんじゃないかな」
ユキ
「そうか。じゃあ、行ってみるよ。
ああ、その前に一度冗談抜きで聞こうか」
ユキ
「森の中を彷徨う亡霊って、見た事あるかい?
真っ黒な闇を着て、そのせいで何も見えなくて、何かをずっと探し回ってるんだ。
そいつの執念が、こっちの世界を曲げちまってるようなんだよ」
KP
「いや、悪いね」
猫は首を振った。
ユキ
「そうか、そいつは邪魔したね。
それじゃあ、街の方へ行ってみるよ」
ニャオンと一声鳴いて、跳躍する。

KP
十二時でございます。
今日はここまでにしとこかな?
変異ロールできなくて残念だなぁ。
ユキ
ですね、切りがいいし。
猫化する兄弟! は次回楽しみにしておきます。
怒りを胸にがんばれユキさん。
KP
がんばれ!
牧志くんたちは異変と関わるのはまだ早いんだ!
ユキ
早いんだ! 二人とも関わっちゃってるけど!
佐倉さんが巻き込む前に浩司ももう関わってたとは、因縁である。
KP
最初、浩司君はおじいちゃんについてく展開も考えたんだけど……
さすがに頼りになるお姉ちゃんがいるにしても一人で置いてくはないよな、と諦めました。
ユキ
浩太とユキさんだけ残されたら、ユキさんが疲労困憊して夜間探索できなくなるからやめてあげて。ストッパーがいない。
KP
それはたしかに。
浩太君フリーダムすぎん?
ユキ
フリーダムすぎる浩太君です。活発なのはむしろ浩司の方なんだけど、浩太は何かに夢中になると周囲の状況とか忘れてそっちいっちゃうから非常にアカン。
KP
ザ・三歳児って感じだけどもっと大きいよなぁ……
ユキ
あと暢気が過ぎて危険とか認識せずに好きな方へ歩いてっちゃうのもありますね。
KP
ユキさんもくろうにんぽいけど、大人になった牧志も苦労人になるとは。これも因果か。
子供浩太はのんきものだったのだ……
ユキ
そのせいで浩司がずーっとツッコミ役&ストッパーなんだ。
大人になった浩太(事件以後)は苦労人だし、生まれながらにストッパーの運命な浩司(事件以前)は苦労人だし、ユキさんも苦労人だし、そういう星の下?
KP
そして生贄属性である……
ユキ
だいぶんましにはなってるとはいえ、大きくなってもスイッチ入ると周囲の状況忘れちゃうのと、基本暢気なのは変わってなかったっぽいですしね、浩太。
そりゃ記憶失くした後に戻ってきた浩太を見て、浩司は戸惑ったよなぁって。
KP
そんなお兄ちゃんが突然暢気要素失って戻ってきたら「何があった!?」ってなるよな浩司。
ユキ
そうそう。雰囲気が相当変わっていそうだもの。
なのに何も話してくれないし。
KP
しっかりものになったな、恋人でもできたか、って周りの人は言うけど……
みたいな違和感なんだろうな。
ユキ
そうそう。周囲の人は随分しっかりしたな、なんて言ってるし、両親はもう無事に帰ってきてくれただけで嬉しくて違和感に気づいてないけど、浩司は長い付き合いとその洞察力で気づいちゃうんだ。
KP
「浩太くんもいいトシなんだし、昔のままじゃないでしょう」
とか言われても納得できないんだ。
だって明らかに別人の顔するもんな、時々……
ユキ
浩司だけがずっと納得できなくて、違和感を抱え続けてる。
そのせいで兄の変な所や、明らかに別人の顔をすることにも気づいてしまうし、でもやっぱり兄だと思う所も覗き見えるし。
それで余計に変な距離感になってしまっていそうで。
KP
浩司が感じた違和感が浮き彫りになって、よい。
ユキ
よい。今回の話のおかげで以前の浩太&浩司の姿もディテールが深まっていいですね。前日譚という感じで楽しい。
KP
そしてユキさんがドリームランドにいたことにもつながってよい。
浩太が一度死んで記憶をごっそり入れ替えられたことがあるが、それを隠して家族に会いにいったことがある。
それは心配させまいとする彼の優しさであったのだが、家族にしてみれば不安でしかないのだった。
KP
うーん、ちょっとした思いつきだったけど、やって良かった!
ユキ
こちらもやれてよかった! ありがとうございます。これは楽しい。
ユキさんはかつて探索者だった牧志浩一郎の、晩年の友だったんだろうなとか、そんな情景も膨らみます。
KP
一緒に巻き込まれたりしてたんだろうなぁ。
ユキ
してたんでしょうねぇ。
おじいちゃんと浩太が死に別れたあのシーンは、ユキさんにとっても別れだったんだ。
KP
早く続きやりたいなぁ!!
待て、次週!
ユキ
置き卓はずっとやれて楽しいけどリアルタイムも没入感が強い&続きが楽しみ!! 待て次週!!
ありがとうございました!!

ひとこと
KP
端から見れば何となく可愛らしいように思えることでも、当事者にとって見ればたまったものではない。


【置】CoC『嗚呼、素晴らしき偶像!』 佐倉&牧志 2

「こんちはぁー。教祖様いいよねー。先輩方教祖様のどんなとこが好きー?」
「カリスマとパワーがあるとこ~」
「ちょっと強引なとこ~」
「守ってくれそうなとこ~」

【置】CoC『迷い家は桜の先に』 牧志&佐倉 2

「知らない相手だから不思議に思うだけで、そんなものなのかもな」

【置】CoC『夢の果てならきみが正しい』 佐倉&牧志 2

夢魔スライム緊縛臓物BL(?)って盛りすぎでもはやグロ一歩手前だよ。(手前で済む?)

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


CoC『VOID』継続『空白の航海』春

「……クオリア、あるじゃあないですか」