こちらには『静寂舞手』のネタバレがあります。
※他のシナリオにも言及していますが、明言されていないものなどは除外しています。


佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。

牧志とは友人。

牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年。
とある事情で一年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
最近、首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がついた。たまに痛むという。

佐倉とは友人。


佐倉 光
佐倉の〈クトゥルフ神話〉低すぎ? の疑問について。
ログの検索かけてみた。
増えてたシナリオは以下の通り。

AND HAND +1
瓶 +2
暗点+8
欠落 +1
1100 +1+2

というわけで現時点で15、限界正気度は84ってことになる。カウントミスなんかは無いみたいだ。
牧志の方が、初期値高めだったりダイス目高かったり、PC(KPC)限定で余分に貰ったりで差がついているみたいだ。
佐倉の初期の正気度は87だから、少し不安定になっているな。
〈クトゥルフ神話〉(15)に蝕まれて、いくら療養しても精神が健康(87)には戻らない状態って事だ。
KP
なるほど、ダイス目とか限定>差

KP
こんばんはー!
久々のリアルタイムKPでどきどき
佐倉 光
こんばんはー
KP
こんばんは! よろしくお願いします
佐倉 光
よろしくおねがいします!
KP
では、差し支えなければ始めてまいります
佐倉 光
よろしくお願いします!
KP
よろしくお願いします!



美女と野獣が手を取りて、踊れ、踊れ。
嗤う魔女の手の中で。

王子と姫が手を取りて、踊れ、踊れ。
嗤う魔女の庭の中で。

終わりなき静寂の中で、踊れ、踊れ。
たったひとりで。




Call of Cthulhu 6th
静寂舞手
─ しじまのおどりこ ─

まかろ 様


佐倉 光
どんな話なのか想像がつかないな。
KP
『1100』の事件から、少し。

あなたと牧志はまた日常を取り戻し、疾走感100%のギャグ映画を見に行ったり、何か食べに行ったり、そんな日々を送っていた。
不安定になるあなたを元気づけようとしてか、少しばかり普段より、何も考えずに楽しめるようなものが多かったかもしれない。
今日もそんな風にして、あなたは牧志と渋谷を歩いている。
佐倉 光
「そういや最近、たまに見えてた幻に変化があってさぁ」
牧志 浩太
「変化?」
佐倉 光
「拷問の幻じゃなくて、死んだ世界が見えることがあんのよ。
ほら、前に言ったろ、お前がっつーか、別のお前が一人でいた世界」
牧志 浩太
「うん。あの、たった独りの俺がいた所だよな」
佐倉 光
「結局連れてこられなかったから、気になってるせいだと思うけどさ」
とある事情で、佐倉は崩壊した世界に生きていた、別世界の片目の牧志の魂を自らの内に抱え込んでいる。しかし本人はそれを自覚できず、証拠も失われているため、抱え込んだ事にすら懐疑的になっている。
だが確実にその影響として、佐倉がいまだにとある事件の後遺症で見続けている幻影に、その牧志が生きていた世界が混ざり込む事がある。
牧志 浩太
「幻に見るその世界に、俺はいた?」
佐倉 光
「いや、いなかったけど。
いつも体がだるくて意識がぼんやりした感じで、よく見えないんだよな」
KP
渋谷の街は今日も、たまに目が眩むほどの人の動きと、ざわめきに溢れている。きらめく宝石のように、人々のまとう服の色が流れていく。
牧志 浩太
「そっか。じゃあ、その世界に俺はいないのかもな。それか、俺が見てた世界なのか」
牧志は何気なく、そんなことを言った。
佐倉 光
「……
だといいんだけど」
牧志 浩太
「だろ。そうじゃないかな、そうだといいな、って俺も思ってるよ」
佐倉 光
「……ま、いっか、幻見える頻度も大分下がってきたし」
佐倉 光
いきなり激重な話で始めてすまん。
KP
いいんですよ前話の話から始まるの楽しいし、あの牧志のこと話題にしてくれるの楽しい
佐倉 光
「よし、図書館行くか」
あの痣の事は諦めたくないので、調べたいと思ってるんだ。
牧志 浩太
「お、いいな。そういや、最近行ってなかったし」

KP
あなたたちは図書館に向かう。

童話特集をやっているらしく、絵本から「童話の成り立ち」のような本、それから洋書の原著など、様々な本が特設コーナーに並べられている。
アンデルセン、グリム、といった有名どころが多いようだ。
佐倉 光
「実は怖い系って何でエロ系かグロ系ばっかなんだろうなー。グリムなんて元々グロじゃねぇか」
牧志 浩太
「確かにな。微妙に後味悪いしっとりホラー、みたいなのってあまりないよな」
佐倉 光
「割とそういうの現実で間に合ってますって感じになってきたけど」
牧志 浩太
「……確かにな。あんまり間に合いたくなかった」
佐倉 光
「おっ、原型とかそういうやつかな?」
一冊取ってぱらぱらめくったりしてる。
「ん、『美女と野獣』か。懐かしいな」
牧志 浩太
「美女と野獣? 映画になってたやつだっけ?」
佐倉 光
「そうそう、実写でもやってたよな。観てねぇけど」
牧志 浩太
「あー、話題になってたな。俺も観てないや」
牧志がぱらぱらめくる本には、【カエルの王様】の題と、壁に叩きつけられて情けない声を上げるカエルのイラストが描かれている。
佐倉 光
「叩きつけられて呪いが解けるってそれ一回死んだんじゃねぇのか……」
牧志 浩太
「うーん、王女様がどれくらい過激だったかによりそう」
佐倉 光
「最近SNSで筋肉童話とかいうのが流行ってたな……」
牧志 浩太
「あったなー、筋肉は全てを解決する」
佐倉 光
「バカすぎて一周回って面白かった」
牧志 浩太
「分かる。変なツボに入って大変だった」
『筋肉童話』……正確には『全てを筋肉で解決する童話』という、題名で大体想像がつく通りの、実在のギャグ漫画である。
筋肉筋肉 やっぱ筋肉だな

佐倉 光
多分コンピューターで調べ物しててファンブルしたときとかに見つけて読み込んじゃった。
KP
なるほどwwww
佐倉 光
こんな話してていいんだろうか。
KP
いいんですよ。>こんな話
KPは事件の前の平穏な日常シーンが好きです。落差がすごくなって。
佐倉 光
らくさ。
KP
落差。
その前に平穏があればこその。

牧志 浩太
牧志のすすめでアホな映画を見に行った時に知ったが、彼はツボに入ると案外笑い転げるのだ。
佐倉 光
隣で馬鹿笑いされるとつられて笑ってしまうのだ……
「お前ってツボにはまるとしばらく止まらねぇよな。
息できてんの? って心配になるんだあれ」
牧志 浩太
「自分でも不思議なくらい止まらなくなるんだよな。笑ってるっていうか、もう自分が笑うのにつられて笑ってるような。
一回、麦茶飲んでる最中に笑わされてむせた時は、真面目に溺れるかと思った」
佐倉 光
「いやー、ちょっと語尾にヒーホーつけたくらいであんな笑うとは。
そのまま論文読み終わったらお前が死にかけててびっくりした。こっちが」
牧志 浩太
「真顔で言うからだろ、目だけそっくり返ってるし。器用すぎ。
これからは飲み物飲んでる最中は反則にしよう、反則」
佐倉 光
「うん、わかった♪」
めちゃくちゃいい笑顔で。
牧志 浩太
「うわ、絶対またやるって顔してる」
KP
二人で書物の海に溺れていると、もう日が傾きだしていた。
牧志の首筋にある痣については、今日も収穫はなかった。
どう見ても何かの模様にしか見えないのに、どんな本を引いても該当する模様がないのだ。
佐倉 光
ただあの牧志分裂事件で分かった事がある。
やはり異様な事件に巻き込まれたり関わったり、その影響を受けたりすると痣が広がるという事。
そして俺の指の痣も同種のものである、ということ。
なかでも、千の貌とも呼ばれるあれ・・と関わりが深いということだ。
ついている限り、あいつの手の内、ということらしい……
面白いからいいか、などと思っていたが、あの荒野を見て少し考えが変わった。
あいつの気まぐれで、どんなに酷い事にもなり得る。
同時に救われる事もある、わけだが……
考えてもしょうがないな。
佐倉 光
という考えは牧志にも共有しておくね。
牧志 浩太
牧志はあなたの言葉を一つ一つ聞き留め、いつも持っている小型の日記帳にメモしていく。
「今の所、そんなに広がってる兆候はないな……」窓に映る自分の首を見て言う。
佐倉 光
「平和だからな、幸いな事に」
幸い・・、か。
昔なら退屈だから何か事件でも起こらないかな、と考えていたところだ。
牧志 浩太
「そうだな、このまま何も起きないといいんだけど……。っていうのはフラグだな。やめとくか」
佐倉 光
「ま、起きたら起きたで……異界に落ちる程度なら。
COMPさえ使えりゃ大したことないけど……」
牧志 浩太
「できれば何もない異界じゃないやつがいいな。あと、介入者がいないやつ」
佐倉 光
「ってのもフラグか?」
牧志 浩太
彼は読んでいた本を本棚に戻し、うーんと大きく伸びをする。
「大量に立てれば折れるかも、フラグ」
佐倉 光
「ボウリングみたいにストラーイク! って。
ま、いいや。そろそろ帰ろうぜ」
牧志 浩太
「だな。夕食何にする?」
佐倉 光
「そーだなー、たまには丼物とか。
東浪見が美味いって言ってた店があったろ?」
牧志 浩太
「ああー、あったな。なんだっけ、1kg肉丼……じゃなくて、海鮮丼」

佐倉 光
飲み会の時に聞いたんじゃないかな。
KP
なるほど。
佐倉 光
巻き込みたくはないから積極的に会いに行ったりはしてないよ。
KP
東浪見はギリギリまだ探索者ではないですしね。
佐倉 光
とはいえ1kgってそこまで異常な量でもない……はず。たぶん。
KP
実在メニューですしね。
佐倉 光
佐倉が小食気味だから異常に見えるのだ。
牧志 浩太
佐倉さんほどではないにしても、牧志もめっちゃ食べる方ではないですしね。

KP
あなた達は図書館を出て、そんな話をしながら夕暮れの街を歩く。
佐倉 光
「1Kgって一人で食べる量じゃねぇよ……」
牧志 浩太
「東浪見とフォワード仲間はよく行くって言ってた……」
佐倉 光
「あいつらの胃袋異次元か。異界化してねぇか」
牧志 浩太
「ありそう、異界。中に悪魔住んでるかもしれない」
佐倉 光
「絶対アバドンだ」
牧志 浩太
「間違いない」
KP
「おや、あなたがた」
不意に、背後から声がかかった。
牧志 浩太
「ん?」
KP
振り返る?
佐倉 光
釣られて振り返る。
牧志 浩太
牧志が思わず振り返ったのにつられて、あなたも振り返る。
???
「やあやあ。よい夕方ですね」
振り返ればそこにいたのは、見知らぬ若い男だ。
あなたがたに知り合いのように気楽に声をかけてくるが、見覚えはない。
牧志 浩太
「佐倉さん、知ってる人?」
佐倉 光
「いや。
僕たちに何か用ですか?」
???
彼はやや時代がかった古いヨーロッパの衣装のようなデザインの衣服に身を包んでおり、それ以前に服装以外の観点からも、何となく奇妙な違和感が拭えない。
「探していましたよ。あなたがたみたいなひとたちを」男はにこにこと笑みを貼りつけたまま、平板な声で言う。
佐倉 光
「……」
牧志 浩太
「……何だか変だな」
佐倉 光
「牧志。逃げよう」
牧志 浩太
彼は一歩下がる。あなたと頷き合う。
???
「おやおや、つれない。どうぞどうぞ、私の館にいらっしゃいな。とびきりのおもてなしをいたしましょう」
佐倉 光
「知らない人についていくなって、お母さんに言われてるんでー!」
走りだそう。
牧志 浩太
「俺も!」
あなたと同じタイミングで、彼も駆け出す。
佐倉 光
予感がする。
こういう時は大体、COMPが使えないヤツの入り口だ。
タチの悪いやつだ……!
???
男は、あなたたちを追いかけることはなかった。
背後に置いてきたのに、なぜか、見える。

男が小さく声を上げて、愉快そうに、愉快そうに笑ったのが。
「ああ、そういう所がとても、とてもよろしい」
声が、聞こえた。
「とてもいい。料理のしがいがある。
苦しめて。
苦しめて。
とびきり美味しくしましょうねええええええ…………
佐倉 光
牧志と手を繋ぐ!
牧志 浩太
彼は咄嗟に、伸ばされたあなたの手を取る。
???
その声は、耳からどろりと侵入してあなたがたの脳を直接揺さぶるかのような、強烈な嫌悪感を纏っていた。
手を取った次の瞬間、抗いようのない立ち眩みが、あなたがたを襲う。
視界が、真っ暗になる。
意識が、闇の底に沈んだ。
佐倉 光
闇に溺れてゆく……!
牧志 浩太
「ぐ……」
彼の呻き声が微かに聞こえた。

KP
…………
佐倉さん、MPを-1してください。
佐倉 光
何されたんだっ
[ 佐倉 光 ] MP : 15 → 14
牧志 浩太
CCB<=77 《SANチェック》 (1D100<=77) > 55 > 成功
1d2 (1D2) > 1
[ 牧志 浩太 ] SAN : 77 → 75
牧志視点
KP
あなたは、体中が痛むような違和感と共に目を覚ます。
牧志 浩太
「う……、」呻きながら目を覚まし、周囲を見回す。佐倉さんの姿を咄嗟に探すだろう。
KP
体中が痛む。軋む。見回した視界に、周囲の風景よりも先に、あり得ない物が割り込んできた。
……獣の鼻っ面のように見える。
自分の鼻があるはずの位置に、あるのは赤茶色の毛に覆われた獣のマズル。
はたと見下ろせば、そこにあるのは毛皮に包まれた獣の身体だ。
嘘だと思って自分の体を触ろうとすれば、鋭い爪の生えた短い指に衝撃を受けるだろう。
牧志 浩太
「え、」驚いて自分の身体に触れようとした。その鋭く揃った爪の凶悪さに背が竦む。
KP
肉球と長い爪のある指はほとんど4本に見え、申し訳程度におまけのような5本目の指が手首の側についている。
自在に動かすことはままならないだろう。そう、まるで犬か、狼のような手だった。
あなたは背筋がひどく軋むのを感じる。
二本足で立って歩くことはかろうじて出来そうだが、かなり背中が曲がり、前屈みの姿勢になる。
喉が潰れて声を出すのも困難だ。
ヒトのそれとは異なる形の口腔と舌、喉でヒトの言葉を発しようとすれば、舌をもごもごと蠢かせてどうにか形になる所を探すしかない。ぞろりと生え揃った牙が舌に触れた。
牧志 浩太
驚きのあまりに牙の揃った口をはくはくと開く。何だ、これ。どうしてこんなことに。
あの時点からの記憶を辿ろうとする。
KP
あなたは記憶を辿ろうとする。
辿ろうとして異変に気づく。
考えようとする度に、雑多な思考が頭の中に流れ込んでくるのだ。

何かを考えようとしても、思考が濁って答えに辿り着けない。
ふと、右手首にひものようなものが巻かれているのに気づく。
しかしあなたはそれが何であるか、 どうしてここに結ばれているか、 その紐の先に何があるのか、そんな当然の疑問すら上手く考えられないほどに頭が働かない。

思考をはじめようとする度に、ほかの思考が雑多に流れ込む。思考は千々に乱れてちぎれる。飛ぶ。ずれる。跳躍する。
とてもではないが、普通にものを考えることが出来ない。
牧志 浩太
「う……、ァ、ぐぅ……、」 思考が、ままならない。思うようにならない。飛ぶ。うねる。ずれる。
自分で自分がままならない苦痛に呻く。
KP
呻く声すら、濁った獣の声だった。

そのとき傍らから声が聞こえた。

KP
…………
あなたは、打ちつけられたような身体の痛みに呻きながら起き上がる。
特に怪我はないようだが、左手首に違和感があった。
佐倉 光
「う……ここどこだ……」
左手首見る
KP
そこには、金色の細い紐が結び付けられていた。その紐は、あなたの手首を何かと繋いでいるようだった。
佐倉 光
COMPはないかな。
KP
あなたの腕輪は、ここに来る前と同じようにあなたの腕にある。
佐倉 光
あるんだ。まあそれは後回しにして……
「……何だこれ。
牧志?
牧志ー!?」
声を上げる。
何かいるかも、と思ってはっと口をつぐむ。
牧志視点
KP
そこに、探していた人の姿がいた。
牧志 浩太
佐倉さん。呼ぼうとして喉が詰まるように感じた。
押し潰された喉は実際に詰まっているようで、うまく声が出ない。

「グゥ……、」
洩らした呼びかけはうまく声にならず、代わりに獣の唸りのような音が漏れた。

KP
「グゥ……、」
あなたの叫びに牧志の返答はなく、代わりに、近くに蟠る闇の中から、何か獣が唸るような、呻くような声がした。
佐倉 光
案の定、悪魔のお出ましか。
KP
その何かはあなたの存在に気づいたらしかった。
確かめるように、緩やかに、こちらを向く。
本編見る!
佐倉 光
身構えて相手の様子を見る。
佐倉 光
またこっくりさんする?w
KP
大丈夫シナリオ側に対話ルールがあります。ちょっとまってね。
KP
それは、
けもの
身の丈二メートルはあろうかというほどの、巨大な獣だった。ごわごわとした毛に覆われたそれは、闇の中からぎらりと光る鋭い爪を備えていた。
佐倉 光
まずは距離を取りつつCOMPで《アナライズ》だな!
牧志視点
KP
佐倉が、一歩飛び退いた。警戒した眼であなたを見て、いつもの動作でCOMPに手を伸ばす。
牧志 浩太
その行動を、相対する位置から見た事はなかった。
最初に会った時はもちろん警戒されたけど、こういう戦闘的な警戒じゃなかったし。

KP
あなたは一足飛びに獣から飛び退き、COMPを起動しようとする。
……反応しない。
佐倉 光
「くそ」
KP
COMPは腕輪の形を保ったまま、変形しようとしなかった。
佐倉 光
口元や爪を観察する。
まさかこいつ、牧志を食ってねぇだろうな・・・・・・・・・・・・
けもの
獣が一歩、あなたに近寄る。
佐倉 光
一歩下がりつつ牧志を呼ぶ。
KP
あなたは退り、獣の口元を睨みつけながら牧志の名を呼ぶ。
牧志視点
牧志 浩太
声を、上げたかった。いまほど名を呼びたい時はない。
佐倉さん、俺だ。牧志だよ。そう言いたい。
KP
あなたは千々に乱れる思考で、彼の名を表す言葉を探す。言葉に結びつく発音を探す。
牙の揃った口で数度唸っても、言葉にふさわしい音が出てこない。
あなたは数度喉を鳴らして、もがくように口を、舌を動かして音を探す。

〈母国語(日本語)〉で判定。

けもの
CCB<=75 〈母国語(日本語)〉 (1D100<=75) > 89 > 失敗
佐倉 光
動揺してんな。
けもの
獣は唸るように喉を鳴らしながら、鋭い牙の覗く口を動かす。
その時。
「……、サクラ……、サン」
聞き間違いだろうか。
獣があなたの名を呼んだ・・・・・・・・・ように聞こえた。
佐倉 光
「……はぁ!?」
けもの
その獣の毛並みの色は、闇の中でだいぶん暗く見えたが、牧志の髪の色にどこか似ているようにも見えた。
牧志視点
KP
かろうじて名を発したところで、あなたはその思考で何を探していたのか分からなくなってしまった。

佐倉 光
ちょっと待てちょっと待て、俺の名前を呼んだだけじゃなくて今の言い方どう考えても牧志だろうが。
いくつか最悪は考えられる。
こいつが牧志食って声を使ってる。いやそれは却下だ却下。なし。
こいつが牧志。
……それはそれで最悪だが……
けもの
牧志……、なのだろうか。しかし、何度目をこらしても、それはやはり巨大な獣にしか見えなかった。

あなたの片手は金色の紐で、獣の太い腕に繋がれていた。
佐倉 光
「えーと……見ない間に随分とごつくなったな? アリス・・・
牧志視点
KP
乱れ続ける思考の中にあっても、佐倉の言葉はあなたの頭にきちんと染み渡った。
牧志 浩太
降ってきた言葉に対する言葉を大急ぎで探す。発する。
これを誤ったらだめだ。絶対に、だめだ。縋りつくように、震える声で、その一言を、返す。

けもの
ボブ・・
少し言葉を探すように、ひとこと、返る。
今度は聞き間違いとは思えなかった。醜く歪んだ声だが、確かに人の言葉だった。
佐倉 光
「うわ……嘘だろ」
アリスとボブ……暗号で使われる名前。とある事件以来、牧志がアリス、佐倉がボブとして、互いの確認にたまに使われる事がある。
ちなみにアリスとボブは犬でもあるという『設定』もあったりする。
けもの
獣がふらつくようにあなたに近寄る。
佐倉 光
記憶まで食ったとかそんなこと疑いだしたらきりがないので、ひとまず警戒を解く。
「牧志なんだな?」
けもの
獣は曲がった背で、やりづらそうにしながら頷くような仕草を見せる。
佐倉 光
「あっ割とその爪怖いから気をつけてくれると嬉しい」
けもの
あなたの手を取ろうとして、自身に怯えるように手を引っ込めた。
牧志視点
牧志 浩太
(そうか。危ないよな、これ)
佐倉さんに分かってもらえたことに、ひとまず安堵の息を吐く。

佐倉 光
「……おいおい、牧志だな。あー、なんなんだよこれ。
あの野郎の仕業か」
けもの
牧志、なのだろうか。この獣が。
彼に何があったのだ?
自分達に、何が起きているのだ?

SANチェック成功時減少 1d2失敗時減少 1d4+1
佐倉 光
CCB<=74 《SANチェック》 (1D100<=74) > 31 > 成功
1d2 (1D2) > 2
[ 佐倉 光 ] SAN : 74 → 72
牧志視点
牧志 浩太
(佐倉さんが無事でよかった。俺と違って、変なことにもなってないみたいだし)
佐倉さんに分かってもらえて、ようやく自分以外のことを気にする余地が出てきた。

けもの
「ワカラナイ……」
彼は鋭い爪が生え硬い毛皮に覆われた手を見下ろして、呟く。それから、
「ヨカッタ」
あなたを、爪を向けないように慎重にしながら指して、ひとこと。

〈心理学〉+30%をどうぞ。オープンでOKです。
佐倉 光
CCB<=55 〈心理学〉 (1D100<=55) > 53 > 成功
けもの
獣の眼を見ていると、何となく、彼が言いたい事が分かるような気がした。
あなたが無事でよかった、と彼は言いたいのだった。
佐倉 光
だろうな
まったく、こんな時に俺の心配なんて底抜け野郎が……
「okok、すぐに安否確認ができたのは上々だ」
けもの
どうしてか、いつも以上に、彼の言いたいことがその背から伝わるような気がした。
佐倉 光
〈心理学〉を駆使せよという事かな。
KP
さてここでPL向けルール説明です。
牧志、佐倉さんそれぞれに適用されるルールがあります。PCは知りませんが、PLは両方の内容を分かっていて大丈夫です。
〈牧志〉

【けものしぐさ】
・あなたは何を考えようとしても、頭に靄がかかったようになって十分に通常の知能を発揮できません。【知識】系技能、【アイデア】はすべて半分の値でプレイしてください。

・ひと部屋探索するごとに、〈母国語〉技能を振って成功したら、単語三つの文章で会話できます。
例:「オマエ アシモト ヤバイ」「ソレ トッチャ ダメ」など

〈母国語〉失敗したら単語ひとつのみで会話してください。敬称は名前の一部という扱いにして、ギリギリ単語に含めて構いません。
例:「ヤバイ!」「ムリ!」

・1部屋以上前の『記憶』を元に会話する場合は 【INT】×2 に成功しなければその話題が出せません。

・手を使う技能はほとんど使えません。例えば〈鍵開け〉等を試みる場合は 【DEX】×1 に成功してからの 1/2 での判定となります。

・爪で傷つけてしまう上に指が短く、思考も不安定であるため、〈医学(治療)〉〈応急手当〉を振ることはできなくなります。

・思考が不安定で〈精神分析〉を試みることはできません。
佐倉 光
知力が売りの牧志がそれを封じられるのか。
KP
なのですよ。当人きっとめちゃくちゃもどかしい。
あ、このシナリオ2PL or タイマンの両方ができるシナリオなので、牧志視点もいろいろあります。
終わったら牧志視点を入れようと思います。
佐倉 光
おっ、いいね。
〈佐倉さん〉

【ひとしぐさ】
・牧志への〈応急手当〉は振ることができます。
・今の牧志は上手に喋れませんが、何故か何となくいつも以上にその気持ちが分かるような気がします。
 牧志への〈心理学〉に+30 の補正がつきます。
〈精神分析〉を人外に振っても効果がありません。
佐倉 光
ふむふむ
牧志の心は分かるが心の治療は無理。

牧志はうまく考えたり覚えたりできないし物事うまく伝えられないし不器用。
そのぶん牧志にしか見えない物も色々あるんだろうな。

佐倉 光
ところで……二人を繋いでいる紐はどれくらいの長さなんだろう。
KP
同じ室内ならそれぞれ個別に探索するくらいの長さはありそうだ。別行動は無理そう。
佐倉 光
なるほど了解。
一応訊くけど、外れそう……ではないよね?
KP
緩く結ばれているようにしか見えないのに、なぜか外れない。あなたの様子を見て獣は爪を紐にかけようとするが、紐が細くてうまくいかない。
佐倉 光
「なんか魔術的な、あの腕輪みたいなヤツだろうな」
そう声をかける。
「大丈夫だって。こういう時は謎が解ければ上手くいくって相場が決まってんだ」
けもの
獣は困ったように視線を彷徨わせながら、緩慢に頷く。
「ウン」
佐倉 光
「喋れるなら猫の時よりゃマシさ。」
牧志視点
牧志 浩太
その軽口にあの時を思い出してしまって、ぷっと息が漏れた。
そういえばあの時俺は全然気がつかなくて、佐倉さんに危うく引っかかれる所だったっけ。

佐倉 光
「さて、と……」
周囲を観察してみようか。

KP
あなたが周囲を見回そうとすると── 不意に、ぞわりと背を撫でられるような悪寒が走った。
部屋じゅうの影という影が、光源の揺れも伴わないのに油膜のように歪み蠢いた。
それはあなたがたの影をも侵食し、やがてどこからともなく笑い声を発する。
けもの
獣が警戒するように鼻先を上げる。
佐倉 光
「わっかりやすい悪意だな」
牧志に近寄る。
牧志視点
牧志 浩太
佐倉さんと距離を詰め、隣に立って辺りに響く声を警戒する。

KP
最初は、あの若い男の声だった。
やがて老女の笑い声が混ざる。
若い娘の声が。
おさない子供の声が。
壮年の男の声が。
ぽつぽつと雨が降り出すように、部屋のあちらこちらから様々な声が湧き出してくる。
そうして何十もの『ヒトの声』が声を合わせ、気が狂ったように哄笑する。
老若男女様々な声は、そのすべてが明確に悪意をもってあなた方を嘲笑っているようだった。
佐倉 光
「見世物じゃねぇよ……」
KP
アハハハハハハ!!!!!
アハハハハハハ!!!!!
アハハハハハハ!!!!!
鳴りやまない不気味な笑い声は、やがてぴたりと止まる。
ぱち、ぱち、ぱち。
手を叩く音がして、獣が弾かれたように反応し、そちらへ爪を向ける。
振り返れば、あなたがたの背後にいたのはあの男だ。
佐倉 光
同時にそちらを警戒。
KP
貼り付けたような笑みを浮かべた彼は、音もなくあなた方に歩み寄る。
???
「お目覚めですか、おふたりとも。ああ、ああ、いいお顔ですねえ」
二人を交互に見てにっこりと笑う男は、うやうやしく舞台役者のようなお辞儀をしてみせる。
けもの
「ナンダ」
獣が怒りを込めた唸りを漏らす。
佐倉 光
「おい、ふざけるな」
???
「うふふ、うふふ、ふざけてなどおりませんよ。改めまして、こんばんは。朝の来ない館へようこそ。
私は悪い『魔女』―― 便宜的にそのように定義しておきましょう。あなたがたを苦しめ、絶望の中で踊らせる高位の存在です」
佐倉 光
「うわ……」
軽い吐き気がした。
けもの
獣の背が一瞬、波打った。
躍りかかろうとして、寸前でやめたのだ、と分かるだろう。
その眼は警戒を湛えて男を睨みつける。
佐倉 光
黙って相手の言葉を待つ。
???
『魔女』はにやりと笑って、大仰に両手を広げてみせる。
「私は素晴らしい『魔女』ですが、同時に偉大な料理人でもあるのです。私、色々学んだのですよ」
平板な声が何の感情も込めぬまま、異様につらつらと、愉快そうな言葉を紡ぐ。
「良質な絶望を与えるには、まずは希望で下ごしらえしませんと!」
男の眼がかっと見開かれた。その中には赤黒い闇がどろりと蟠る。
「にんげんは兎角、おとぎ話、物語というものがお好きなようですね」
佐倉 光
「俺はそうでもないな」
『美女と野獣』?
冗談きついぜ。
???
「あらあらあらあら。お好きでしょう・・・・・・・? 真実の想い、相棒を救うための機転、物語をハッピーエンドにする足掻き!」
佐倉 光
メタで煽るなwww
???
「ねえ、ねえ、ねえ、お好きでしょう・・・・・・・? 足掻いて足掻いて足掻いて最後に掴み取る希望!」
佐倉 光
好きですけど???
KP
私も好きですよ??? めちゃめちゃ好きですよ???
元シナリオからこんな魔女だからしょうがない
こいつ最高に煽ってきよるタイプの魔女です(いいと思います)
佐倉 光
「うるせぇなぁ……!」
うるせぇなあ! 好きだよ。そういうの。
そういうときに生きてるって感じがするんだ。
けど、そういうのは一人で勝手にやるもんなんだよ。
「そういう舞台の準備は結構だ。間に合ってるんでね」
佐倉 光
手元に悪魔がいないから強気に出られない佐倉!
???
「アハハハハハハ! 安直にキスでもして元に戻れたらいいんですけどねえ! 手を引いて連れ出せたらいいんですけどねえ!
お生憎さま」
佐倉 光
「あっ、キス駄目か。
良かったような悪かったような」
ちょっと検討してた。
さすがにキスはなーーーーって思ってた。
けもの
えっ? と獣が思わずあなたの方を向いた。ちょっとびっくりしたらしい。
佐倉 光
「可能性だ可能性。真面目に聞くな」
???
ちょっと漂ってしまった不思議な空気を華麗にスルーして、男がかっと口を開く。その中には真っ黒な虚が蟠っていた。
「そんなもんで元に戻れると思うなよ!!!  アハハハハ!!!!」
そう吐き捨てると何がおかしいのか攣れたように笑い、『魔女』はその場で影のように解けた。
佐倉 光
(いや明言してもらえて助かっ……)
???
水面の泡が弾けるように、男のすがたをしていた塊は真っ暗な闇となって瞬時に音もなく散る。
部屋に落ちる陰鬱な暗がりに溶けた『魔女』の笑い声は、今や部屋全体から聞こえてくるだろう。
「アハハハハ、アハハハハハ、アハハハハハハハハハハハハハハ」
少しずつ崩壊してゆく『魔女』の立ち絵。
佐倉 光
「うぇ」
佐倉 光
丁寧に壊れてく!
???
「さて、さて!  楽しませてくださいね。舞台の幕は、いま上がりました! 食事のときを楽しみに待っておりますよ! わたしは注文が多いのです!」
佐倉 光
「おい、それじゃ方法!」
???
「アハハハハハハ!」
KP
部屋を満たす影がひときわ大きく笑い声を立て──、それきり静寂が戻る。
不気味に蠢いていた影は動きを止め、光源のわずかな揺れに合わせて揺らめいているだけだ。
佐倉 光
「知っ!  て!  た!
あんにゃろ、煽るだけ煽って行きやがったな」
牧志視点
牧志 浩太
(何だよ、あいつ)

けもの
「……」獣は男が消えた方をしばらく睨んでいたが、ちょっと困惑したようにあなたを振り向いた。
「キス?」
のん、と首を振る。
佐倉 光
「うるせぇ俺だって嫌だよ!
それが手段として通用しないって教えてくれただけ親切だったな!」
じつはあれがブラフで正解はキス、なんてことがありませんように、と心底願いつつ。
情報
佐倉 光
キスは外れだよって教えてくれてなかったら、随分葛藤したと思うよw
KP
煽ったつもりがちょっと親切に!
佐倉 光
だって定番かつ簡単に試せてコストもかからないんだもの。
KP
言われてみればそれはそう。生死の問題にもならないし。
佐倉 光
人工呼吸人工呼吸……! って唱えながらやってたかもしれないw
KP
しかし なにも おこらなかった! ってなってたところだった
佐倉 光
真っ赤になって「知ってた!!」って喚いてたな。
???
<言わんかったらよかった
佐倉 光
ギャグになっちゃうでしょ!

佐倉 光
「また見世物になってんのかよ俺たち……
っーか美女と野獣ならキーはキスじゃねぇな、そういや。なんだっけ……
まあいい、部屋、調べてみるか。
あの野郎足掻けっつったし。
それならなんかかんかあるだろ」
牧志視点
KP
美女と野獣。手掛かり。室内。
考えようとすると、また雑多な思考が流れ込み、満足に考えられない。思い出せない。

けもの
獣はあなたの声に少し考えて、もどかしそうに首を振る。
佐倉 光
「どうした?」
けもの
「カンガエ……」
彼は頭を押さえ、苦しそうに首を振る。
佐倉 光
「頭痛いのか?」
〈心理学〉してみるー?
KP
処理の利便のため、牧志に対する〈心理学〉+30%はオープンで構いません。
佐倉 光
CCB<=85 〈心理学〉 (1D100<=85) > 41 > 成功
けもの
頭の中に絶えず雑多な思考が蠢いているような、頭に靄をかけられたような、そんな気味悪さともどかしさを彼がどうにか訴えようとしていることを、あなたはまるで自身が感じたように感じ取る。
佐倉 光
「うわ……」
けもの
あなたは、その感覚の鋭敏さに少し恐ろしくなった。
牧志のことは誰よりも知っている。その自負はある。
しかし、別個の人間の心の内が、こんなに鮮やかに読み取れるものだろうか?
佐倉 光
「……なんだ? いや、好都合……だけど」
けもの
「サクラ、サン?」
獣はあなたを案じるように名を呼ぶ。
佐倉 光
「いや、ああ、まともに考えづらい、って感じか?」
牧志視点
牧志 浩太
(え、……分かってくれたのか、佐倉さん。こんな、自分でもよく分からない状態を)

けもの
獣はひらりと眼を瞬かせて、頷く。あなたがそれを分かってくれたことに驚くように。
佐倉 光
「なんでかな、お前の考える事がなんとなく伝わってくるんだ……
人間より表情が読みづらいはずなのにな……?」
けもの
「……」表情の読めない獣の貌の中、心配そうに揺らめく眼は、やはり彼なのだ、とそう、改めて感じさせるだろう。

KP
さて、周囲を見回せばここは館のエントランスのような場所のようだ。
重たい扉の向こう側は夜らしく、小窓から光は入ってこない。
壁面の一部がアルコーブになっており、棚がある。
蜘蛛の巣の張った暖炉には灰が積もり、長いこと火が入った様子がない。
蔓草を模したようなアール・ヌーヴォー調のドアには、アクセントとして随所にカエルがデザインされているようだ。
広さだけなら開放的に思えそうなものだが、窓は全て閉ざされており明かりも心もとなく、閉塞した重苦しい気配が陰鬱に漂っている。
奥の扉の近くにある大きなふたつの階段は遠目に見ても両方崩壊しており、上ることは出来そうにない。
下にマップを出しました。
四つの部屋に、林檎、靴、時計を持った白兎、汚れが付いた鍵の絵が描かれている。
佐倉 光
なんか絵が……
KP
なんか絵がありますねえ。
佐倉 光
右上明らかにひげ面に襲われそうなヤツゥ

佐倉 光
「ま、こうしててもしょうがないし……」
棚調べられるかな?
KP
調べられます。
佐倉 光
カエルの王様、か。どんな話だっけ……」
けもの
「ナゲル」
カエルをスローイングするようなジェスチャー。
佐倉 光
「うーん」
うなって牧志を見上げる。
「無理」
KP
あなたが獣を見上げると、ふさふさした毛並みと長いマズルが見えた。
佐倉 光
触ってみるかw
毛。
けもの
毛並みに触ると、ごわごわとした堅い感触が指先に触れた。獣がぐるぐると喉を鳴らす。
佐倉 光
「骨格まで変わってんのか。やっぱ魔法かな……」
けもの
堅い板のような顎骨の感触がその奥にかすかに触れ、すこしばかりの威圧感を覚える。
KP
さて棚は調度品の置かれた棚だ。やはりアール・ヌーヴォー調のカエルが彫られている。
ひときわ目を引くのは、ガラスケースに入った状態で置かれている美しいガラス細工たちだ。
佐倉 光
ガラス細工見よう。
KP
モチーフは林檎、ガラスの靴、金時計を持った白兎、血の付いた金色の鍵の四つである。

【アイデア】
佐倉 光
【アイデア】
CCB<=85 【アイデア】 (1D100<=85) > 94 > 失敗
おぃぃぃぃ!?
あーあ。
佐倉 光
リアル【アイデア】で抜けていると確信できるのだがw
けもの
CCB<=90/2 【アイデア】 (1D100<=45) > 19 > 成功
佐倉 光
「変な組み合わせだな」
牧志視点
KP
あなたはそれを見て気づく。どれも童話の印象的な小物だ。
これらは『白雪姫』の毒林檎、『シンデレラ』のガラスの靴、『不思議の国のアリス』の白兎、『青髭』の入ってはいけない小部屋の鍵、ではないだろうか。
牧志 浩太
(何だこれ、全部童話の小物? そういえば、童話フェアやってたな……)

けもの
獣がそれを見て一言発した。
「オハナシ」
佐倉 光
「お話?」
KP
そういえば図書館で童話フェアをやっていた。これは、有名な童話の印象的な小物ではないだろうか。鍵はちょっと分からないが、金時計を持った白兎なんて不思議の国のアリスそのものじゃないか。
佐倉 光
よりによって一番ヤバそうな鍵わかんねぇwww
KP
佐倉さんが知ってそうな分野なら【知識】も考えたんですが、童話だしなぁ。
佐倉 光
しかも青髯ってカタコトだと説明しづらいヤツだ。
KP
なんですよねぇ。超もどかしい
牧志めっちゃもどかしそう。
佐倉 光
「ああ、童話か、なるほど。
リンゴっていや白雪姫だろ? ガラスの靴はシンデレラか。ウサギはアリスだな」
けもの
獣は頷く。
ヒゲ」鍵を指さして言う。
牧志視点
KP
『青髭』の粗筋をあなたは知っている。しかし、それを説明する言葉がうまく見つけられない……!
牧志 浩太
(何て言えばいいんだ……!)もどかしく思いながら口をもごもごさせている。

佐倉 光
「鍵……鍵かぁ。
髭? 髭? 鍵?」
けもの
獣は頷く。獣は髭、というか、ふさふさした毛並みに覆われているが……。
佐倉 光
「うーん……なんかそんな話あった……ような?
まあいいか、童話のモチーフなんだな、これ」
けもの
獣は頷く。
KP
ガラス細工はケースの中に置かれているだけで、あなたなら取り出して持って行くこともできそうだ。
佐倉 光
ガラスかー
ポーチとか持ってるかな。
もしくはそのへんに持ち運びに適したものはあるだろうか。
KP
ポーチはある。ただし、ポーチを開けると中は空だ。
佐倉 光
「……俺のPC……
……まあいっそ好都合だ、と思おう。
くそ、あの野郎」
KP
ガラス細工は小さいので、ポーチに入れていくことくらいはできそうだ。近くに布の切れ端のようなものが落ちており、それを詰めれば破損を避けられるだろう。
佐倉 光
ポーチにガラス細工を入れよう。なるべくぶつからないように。
布あるのか、ラッキー。
KP
あなたはぼろぼろに裂けた布を手に取ったとき、何かを思い出すような気がするかもしれない……。
佐倉 光
「……」
胸が締め付けられるような想いがある。
ぼんやりと、視界に全てが崩壊した世界が見える……
牧志視点
牧志 浩太
(佐倉さん……)

けもの
「……」
獣はあなたを案じるように、あなたを見やった。
佐倉 光
「あ、何でもない、いつもの、幻覚だ……」
『彼』の事を頭から追い出す。
今は感傷に浸っている場合じゃない。
KP
エントランスの重たい扉の向こうから、小窓を通して夜の色が覗いている……。
佐倉 光
首を一振りして、布を引き裂いてガラス細工を巻いた。

KP
さて、周囲を見回すこともできるし、周囲に見える扉やエントランスの大扉にアプローチすることもできるだろう。
佐倉 光
エントランスか。一応見ておこう。
開いたらびっくりするが、まあ、瓶の時みたいな事もあるかも知れない。
大扉に近づいて調べる。あくかどうかも確かめよう。
KP
エントランスの扉に手をかける。扉は重く、全く動きそうな様子がない。
けもの
獣が扉に手を押し当て、爪を軋ませながら押し開けようと試みるが、押しても引いても動く様子がない。
KP
外に大きな閂でもかけられているのではないだろうか。
佐倉 光
「知ってた……って牧志でも無理か」
KP
小窓から、うっすらと蒼い月明かりに照らされた庭が見える。
佐倉 光
庭の様子は?
小窓覗こう。
KP
小窓の透明度が悪く、庭の様子はよく分からない。
あなたがたが外を見ていればふと、
ひたり、
ひたり、と湿った音が聞こえた。

〈目星〉
佐倉 光
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 21 > 成功
けもの
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 71 > 成功
KP
小窓の外に、カエルが一匹居る。
……分厚い扉の向こうなのに、どうしてこんな小さなカエルの足音が聞こえた?

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
けもの
CCB<=75 《SANチェック》 (1D100<=75) > 8 > スペシャル
佐倉 光
CCB<=72 《SANチェック》 (1D100<=72) > 30 > 成功
けもの
「……」獣は眼を鋭くして、警戒するように外を睨んだ。
佐倉 光
「……」
向こうの音が聞こえたという事は、こちらの音が聞こえる可能性もあるという事だ。
そっと扉から離れる。
KP
扉を離れれば、気味悪いほどに静まり返っている室内があるばかりだ。
佐倉 光
他に何かないだろうか。電話やこの屋敷について分かるようなものは。
見回してみる。
KP
エントランスは石造りの床だ。足音がよく響く。
隅々まで見渡せば、エントランスの隅に何かが落ちているのがわかる。
佐倉 光
近寄っていってよく見よう。
「何か落ちてる」
KP
そこにあるのは、煌びやかな刺繍糸で飾られた金の鞠だった。
佐倉 光
おやおや。
井戸はないかな。拾おう。
KP
鞠はあなたがたが近づくと、ひとりでに弾んでどこかへ行こうとする。
追いかけるならば、【DEX】×5で判定。
佐倉 光
「おっ」
CCB<=(9×5) 【DEX】 (1D100<=45) > 78 > 失敗
佐倉 光
「くそ」
けもの
「ア」
CCB<=(8×5) 【DEX】 (1D100<=40) > 1 > 決定的成功/スペシャル
佐倉 光
すげぇ!
牧志視点
KP
あなたが何か考えるより前に、脚が動いていた。視界の中央に転がっていく鞠が映る。あなたは緩慢な二足歩行から、やがて自然に手を、いや、前脚を地面について、背骨がすらりと伸びるのを感じながら走り出す。立ち上がっているよりずっと自然に走れ、体は軋まなかった。
牧志 浩太
(気持ちいいな)
KP
そうしているべきだと感じた。

けもの
獣が転がる動きにつられるように駆け出す。
緩慢な二足歩行だったその動きは、やがて自然に手を地面につき、軽やかに走り、鼻先を突き出して……
ぱしっ、と軽い音をさせて鞠を咥えた姿は、なんだか犬のように見えた。
佐倉 光
(アリスかー……)
牧志視点
牧志 浩太
(佐倉さん、捕まえた!)少し興奮を覚えながら振り向く。よく分からない達成感がある!

けもの
獣は四つ足のまま、あなたに見せるように鞠を咥えて振り向く。
佐倉 光
「すげ、やった! っていい加減立てよ」
牧志視点
KP
……あなたは彼の言葉で我に返る。割とさっき、犬だった。
牧志 浩太
(……割と呑まれてたな……)気恥ずかしさ半分、嫌な予感半分で立ち上がる。
俺は人間。人間、牧志浩太。うん。

けもの
「……」
獣はあなたに言われてようやく思い出したように、背を軋ませて立ち上がる。
佐倉 光
「何だそれ?」
けもの
獣の口に咥えられて、それは最初からただの鞠だったように動くのを放棄していた。
刺繍糸のほつれたところから、何か見えているようだ。
佐倉 光
「んん? 中に何かあるのか?」
覗いて、観察しよう。
KP
何か細い糸のようなものだ。開いてみれば詳しく分かるかもしれない。
佐倉 光
ほどいちゃえ。
「牧志、金の鞠ってのも童話かな?」
KP
金の鞠で関係する童話を思い出すなら、【知識】または【アイデア】
けもの
CCB<=90/2 【アイデア】 (1D100<=45) > 66 > 失敗
佐倉 光
CCB<=95 【知識】 (1D100<=95) > 48 > 成功
「あー……いや待てよ。
さっきのやつか」
KP
あなたは先程読んだ童話の内容を覚えていた。
佐倉 光
「色々狂ってるよな、この話」
牧志視点
KP
さっきの余韻の所為か、 あなたは思考が混乱して、うまく思い出せたのは王女の手がカエルを投げるワンシーンだけだった……。
牧志 浩太
(なんだったっけ、投げる話……?)

けもの
「ナゲル……」
そこだけ思い出せたらしい。
【カエルの王様】
ある国の王女が、お気に入りの金の鞠を泉に落としてしまう。
そこにみすぼらしいヒキガエルがやってきて、「友達にし、隣に座って同じ皿から食事を食べさせ、一緒にベッドで寝かせてくれるのならば拾ってくる」と申し出る。
王女は二つ返事でうなずくが約束を守る気はなく、鞠だけ受け取ると走って城に逃げ帰る。
翌日王女が夕食をとっているとカエルが現れて王女に約束を守るよう要求し、王女からいきさつを聞いた王は「一度した約束は違えてはならない」と言ってカエルの言う通りにするよう命じた。
泣いても怒鳴っても王の意見が覆らないため、とうとう王女はすべてをカエルの言う通りにし、約束通りに同衾することになる。
ベッドルームに入るなり王女はカエルを部屋の隅に放ったらかして一人でベッドに入るが、カエルが『ベッドに入れろ、でないと王にいいつける』と抗議するので『図々しい!』と激怒。
カエルを反射的に掴んで壁に叩きつけると、カエルは魔法がとけて美しい王子の姿に戻った。
しばらくして王子の腹心であるハインリヒという家来が馬車で迎えに来る。

ハインリヒは王子がカエルになったことを哀しんで胸が張り裂けないように三本の鉄の輪を嵌めて押さえていたが、無事に王子が元に戻ったので帰りの道中にその輪は一本ずつ大きな音を立てて弾け飛んだのであった…… というお話。
佐倉 光
「ガキんとき、ベッドで、ってのは寝るときにヌルヌルした奴がいたら嫌だよなーって思ったけど、そういう・・・・意味だったんかな。
まあ割とひでー話だ、いろいろ」
約束ブッチする姫もひでーし、娘にそれを強いる親父もかなりキてるし、イケメンと分かった途端掌返すのもひでーなと思うし、割とカエル自身も強引だね、と思う。
佐倉 光
そういう意味なら投げたくもなるかなぁ、と思った。
KP
エログロ的な所とは違う意味でだいぶん狂ってる。投げるし。投げたら戻るし。
まったくで。同衾させろ(意味深)はだいぶんハードなのよ。
佐倉 光
投げたら戻るのマジで意味わからん。
やっぱり呪いかけられたとき「一度死ね」って言われたんじゃないの?
KP
そんな気がする。

KP
思い出しながら、あなたの手は鞠を開いていた。
しなやかで強靭な細い糸のような感触が、あなたの指先に触れる。
佐倉 光
茨っすか?
KP
それは、鞠の中にぎっしりと詰まった、人の髪・・・だった。
佐倉 光
ちがったわー
「これは……」
KP
髪ばかりではない。それにはところどころ乾いた肉片がついていた。まるで、人の頭、人の死体から剥がしてきたと言わんばかりの。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3
佐倉 光
CCB<=72 《SANチェック》 (1D100<=72) > 31 > 成功
[ 佐倉 光 ] SAN : 72 → 71
「なんだこりゃ……
趣味悪すぎだぞ。大体これさっき自分で動いてたろ」
牧志視点
牧志 浩太
(うわっ……)

けもの
CCB<=75 《SANチェック》 (1D100<=75) > 79 > 失敗
1d3 (1D3) > 1
[ けもの ] SAN : 75 → 74
「グ……、」
獣は呻いて、あなたの手の中のそれを恐々と見やる。
佐倉 光
中に何か埋まっていたりしないか、広げてつつき回してみる。
KP
他に何かあるということはない。探っても探っても、中にはかさかさと乾いた肉片と、みっしりと詰まった人の髪の感触ばかりだ。
佐倉 光
「うえぇぇぇ、なんもないな」
残骸を気持ち悪そうに部屋の隅に寄せる。
KP
あなたが置いた鞠は弾むことなく、まるで鉄球かのように石造りの床に静止する。
一拍おいて、二人が見ている前で、裂け目から覗いていた髪がうねりながらじわじわと這い出してきた。
部屋中の影が哄笑する。
いつしか美しい金色の刺繍糸も屍肉混じりの髪へと変化しており、塊は蠢きながらあなたがたの方へ緩慢に伸びてくる。
佐倉 光
「くそ、トラップかよ」
近くの部屋に逃げ込むか。
KP
逃げようと身構えればひときわ哄笑が大きくなり、鉄線をニッパで切断する時のようなバチン、バチンという音を立てながら、黒い塊は影の中へと溶けていった。
それきり、静寂がエントランスを満たした。
佐倉 光
あっ、消えた。
KP
……『魔女』に遊ばれている。あなた方はそんな印象を受けるだろう。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
佐倉 光
CCB<=71 《SANチェック》 (1D100<=71) > 62 > 成功
けもの
CCB<=74 《SANチェック》 (1D100<=74) > 9 > スペシャル
佐倉 光
「クソが」
牧志視点
牧志 浩太
(くそっ、遊ばれてるな)

けもの
「グルル……」
塊が消えていった方を、獣が睨む。
佐倉 光
「これじゃあ、他の童話もどんな風になってるか、考えたくもねぇな……」
けもの
獣は剥きだした牙を口の中に収めながら、頷いた。
佐倉 光
ガラスの靴は最後はバイオレンス、善人ではあるが魔女も出る。
白雪姫は毒林檎に魔女に七人の小人に死人好きの王子だ。
アリスなんて狂ってるものしか出てこない。
髭は……よくわからん。
「碌な扉がねぇ……」
頭抱えるね。
KP
一番やばいやつの情報が髭だけになっている。
佐倉 光
よりによって……
佐倉 光
「しかし、まあ、あとは開けてみるしかないよな、扉……」
けもの
獣はもう一度周囲を見回してみるが、気になるものは見当たらなかったようで、一度首を振って、あなたの言葉に頷いた。
佐倉 光
そいじゃ、ガラスの靴からいってみるか……
クギ付の樽に足を削る女だぜ? ワクワクするよな。
ちなみに『クギ付樽』は別の作品における黒幕へのお仕置き。白雪姫は『焼けたサンダル履いて死ぬまで踊る』だった。
『クギ付樽』はグリム童話の『がちょう番の女』より。詳しくは、『クギ付の樽に素っ裸で入れ、二頭の馬で街を死ぬまで引きずり回す』という凄惨な刑だったが、これ、罪状をもとにどのような刑が適切かと訊かれた黒幕が自分で「そんな悪い奴、こーゆー刑が適切ですよね!」って自分で言っちゃったのでなんとも綺麗な自業自得である。
KP
扉はほかのものに比べ、装飾が控えめで質素な印象を受ける。アール・ヌーヴォー調の意匠にはハトや時計塔、片方だけのハイヒールをかたどった装飾が組み込まれているようだ。
あなたの目線の高さほどの箇所に、何かを嵌め込むための小さなくぼみがついている。
佐倉 光
さっきのガラス細工か。
ポーチを探ってそれらしい物を探す。
KP
丁度嵌め込めそうな大きさだ。はめ込んでみる?
佐倉 光
入れてみよう。
「オープンセサミ!」
KP
カチリ、と音がした。扉が開けそうだ。
けもの
CCB<=75 〈母国語(日本語)〉 (1D100<=75) > 77 > 失敗
おおっと。また1語しか喋れない!
この判定、実はけものしぐさの対象で、1/2で振らなくてはならなかったのではないか? ……ということには後で気付きます。
佐倉 光
がんばれ牧志……ッ!
KP
牧志の日本語が不調! というところで、本日は以上でございます。
ありがとうございました!
佐倉 光
ありがとうございましたー!
KP
前回から牧志の姿が変わりすぎなのでした。
佐倉 光
そういえばそうだな
「エログロアレンジばっかじゃねぇか」が伏線になっちゃってて笑う。
KP
本当にそれ。>エログロアレンジばっかじゃねぇか 狂ってる話にも遠慮なくグロを追加していくZE!

ひとこと
佐倉 光
仲のいい相手ほどいい。
足掻いて
 足掻いて
  足掻いて

じっとりと不気味な雰囲気のバディシナリオです。
ひととけもので開始。
こんな状況でも果たしてPCたちは協力していけるのか……

『欠落コディペンデント』の作者さんの作品です。この方のバディ物なら間違いないよね! ってことで遊ぶ事になりました。
これから何が待っているのか、ワクワクしますねー!


【置】CoC『骨組みだけの宇宙』 佐倉&牧志 1

「……大丈夫だよ。手を握ってても大丈夫。だから、いつもみたいに話そうよ」
「ああ……努力する……」

【置】CoC『レミングス・ドリーム』牧志&波照間&佐倉 6

この確信が伝わるように。
そこにいたあいつが、佐倉さんにも“見える”ように。

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


ダブルクロス 第六話『胞子の島』1

今回はシナリオクラフトです。
偶然同じ航空機に乗っていた大人たち。突如のワーディング、コントロールを失う飛行機。目の前には空飛ぶ超巨大キノコが……

ゆうやけこやけ 第十四話『旅するゆうこや』軽井沢(風波) 一

「やっぱ車で行くもんじゃねぇや、この道。やべぇ、一気に疲れが来た。石になりそうだ」