こちらには
『SHOTGUN KIXXING MARRIAGE』
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
目の前には、円形のドーム状の建物がある。
幸い、道端で泣きじゃくっていたあなた達を見とがめる通行人はいない。
佐倉 光
「で、なんか飾ってあんのかな、あそこは」
近づいてみる。窓や看板など、中の様子が分かるようなものはあるかな。
KP
小さな窓とガラスの扉から、中の様子が少し見て取れる。
写真かなにかが壁に展示されているコーナーと、ガラスケースのある展示コーナー、それからスタッフのいそうなブース。
佐倉 光
まあー、なんかいるよな。
佐倉 光
「入ってみるか。ここについての情報があるかもしれないし」
牧志 浩太
「もしかしたら、鐘のことについて何か分かるかもしれないしな」
佐倉 光
「何を展示しているんだろう?」
扉の方へ行ってみる。
KP
扉はガラスの両開きの扉だ。
「OPEN」というタグがかかっており、どうやら開館中らしい。
佐倉 光
中入ってみる。
係員とかいるのかな。
KP
両開きの扉を開けると、静かな空気があなた達を出迎えた。
博物館の中はしんとしており、誰の姿もない。

建物は平屋のようで、上への階段などはない。
円形の外壁に沿うように、額に入った写真かなにかが壁に展示されているコーナーと、ガラスケースのある展示コーナー。
それからスタッフブース。

ブースには今は誰もいないが、「ご用件がありましたらお申しつけ下さい」と書かれたプレートが置かれている。
スタッフルームに続くのだろう扉が、ブースの向こうに一つある。
佐倉 光
では、写真をぐるっと見て回ろうか。一体なんの博物館なんだ?
佐倉 光
「鐘らしいものはないな……」
KP
展示されているのは、どれもみな写真だ。
この街の様々な風景が切り取られ、飾られている。
青い夕陽、天まで続く道、牙のある花、溶けた岩、仲良さげに触手を繋いだ2体の化け物など、様々な微笑ましい風景が続く。
KP
鐘を気にしていると、ひときわ大きく引き伸ばされた教会の写真が目に留まる。
教会の一階部分が鐘楼しょうろうになっており、大きな黄金色の鐘が吊られているようだ。
牧志 浩太
「これは……、もしかして、言ってた鐘ってこれのことか?」
佐倉 光
「町の紹介、みたいなやつかな」
牧志 浩太
「そう見えるな。地元の小さな博物館みたいな、そういう所かな」
佐倉 光
「一階、か。見つけるのは簡単そうだけど、問題は破壊手段だな。ハンマーで叩いたら『鳴らした』ってことになりそうだし、これだけのサイズ破壊するほどっていうと……」
佐倉 光
「…………」
佐倉 光
「いやー、鍵ないと無理だな」
牧志 浩太
「ああ。それに場所が教会じゃな、あいつらも居そうだ。黙って壊させてくれそうにはないし、何か手段が…… 鍵?」
佐倉 光
「教会から出たところに車があっただろ? いくらなんでもあれで突っ込めば壊れるかと思って」
牧志 浩太
「……なるほど?」
牧志は一度目を瞬いた。
牧志 浩太
「すごい発想だけど、確かにな。
それに、車で突っ込むならあいつら対策にもなる。
大きさ以上の怪力がいたら困るけど、見た感じ、人間大の大きさの連中しかいなかったんだ」
佐倉 光
「思いつきで言ってみたけど、意外とアリか。
鍵……夢見で出せねーかな」
ちょっと念じてみる。
KP
目の前に車がないのに、「その車の鍵」を夢見るのはさすがに困難だ。
それをするならば、少なくとも車の運転席を見られる状態にする……あのガラスケースをどうにかする必要があるだろう。
佐倉 光
逆に見られれば可能性はあるか。
ここに何も無かったら試してみよう。

写真に他に気になるものはあるだろうか。なければガラスケースに向かう。
KP
写真には粘液をこぼして仲良く歩く化け物たち、楽しそうに互いの触手を編みあう化け物たち、燃える空を背景にしたシルエットなど、心なしかふたりの化け物をどこかに映したものが多いように見えた。

KP
展示物コーナーに向かうと、意外なことにケースの中に展示されているのは見慣れた品々だ。
歯ブラシ。石鹸。ドライヤー。ボールペン。明らかに人間が使うことを前提とした、あなた達の世界の品々が、さも珍しいものであるかのようにガラスケースの中に並べられている。
牧志 浩太
「何だこれ……、人間の展示なのか?
ここの連中、理解が怪しい割に人間に興味はあるんだな」
佐倉 光
「人間に擬態して人間を騙す、って感じじゃねぇな。
模倣したがってるように見える。
たまにいるよな、そういう悪魔。
それにしてもここまでのは珍しいけど」
ずらりと宝物のように並べられた品々を見て苦笑する。
牧志 浩太
「確かにな、さっきの標本もそうだった。

もしかして、生贄にするのも拷問するのも、そういう所があるのか?
調べて、裂いて、反応を見て、っていう」
牧志 浩太
「される方としては勘弁してほしいけどな」
佐倉 光
「そうあろうとする、ってのは意外と大きく影響するかも知れない。
さっきのオネーサンが出してくれた食事の方法以外は随分と人間っぽかったことなんかを思えば」
佐倉 光
そして、普段の俺たちを、とくに牧志を思えば。
牧志 浩太
「それはそうだな。
その形になって、そのように過ごして、そうあろうとする、って意外と存在に影響する」
牧志の言葉には、どことなく実感が宿っていた。
牧志 浩太
「だとすると、こいつらもそのうち人間に混じってくるのかな。
その時は、人間と穏当に接することも覚えてほしいけど」
KP
中央には、ガラスケースの周囲を金色のロープで仕切られた一角がある。
そこだけ床が一段上げられており、展示の目玉という雰囲気を放っていた。
佐倉 光
「あれ、何だろうな。特別っぽいけど……
人間らしさの特別な展示。本、はねぇかな。スマホとか?
何だろう。まさか生殖関係?」
ケースに近づく。
牧志 浩太
「あれ?
本当だ、あれだけ特別感あるな」
牧志 浩太
「生殖、うーん。
番の人間を欲しがったって、そういうことなのか?」
KP
ケースを覗き込むと、そこにあったのは、近しくとも同一ではない概念に纏わるものだった。
*誓いのメリケンサック
ケースの中には、煌めく宝石と金色の縁、白いレースで飾られた、美しい銀色のメリケンサックが飾られている。

それぞれのプレートには、以下のように書かれている。

 『深愛のメリケンサック~キミとふたりで逃避行~』
 『情熱のメリケンサック~愛の障害をぶっ飛ばせ~』

横に並べられたキャプションボードには、こうある。

「愛し合うふたりの前に立ちはだかる無粋なものはあまねく打ち砕かれるべきです。
誓いのメリケンサックで初めての共同作業を行なえば、ふたりを阻む森羅万象を望むがままに破壊できるでしょう。

他人の恋路を邪魔するすべての馬の骨が粉砕されますように……*+゜

製作者 ミス D.D.」
KP
「※お手に取ってご覧になりたい場合は、スタッフまでお声がけください」という記述がある。
牧志 浩太
「なんでメリケンサック」
特段止めることをしなければ、牧志もケースを覗き込み、そう言う。
佐倉 光
「『他人の恋路を邪魔するヤツは、馬に蹴られて死んじまえ』って言葉なら聞いたことがあるけど」
佐倉 光
「馬と馬の骨混じってねぇか?」
メリケンサック見つめてしばし考え込む。
佐倉 光
「……なあ、牧志。これ便利そうじゃないか?
流石に俺たちこれで戦うってのは無理だけど、破壊するくらいはできるだろ?
鐘……はどうかわかんねーけど、ガラスならいけると思う」
牧志 浩太
「なる……、ほど?」
牧志はそれを見つめて考える。
牧志 浩太
「これで両方から継ぎ目をぶん殴れば、あのガラスを壊すっていうか、外すことくらいは……?」
佐倉 光
「お借りできないかスタッフに訊いてみるか。
何しろ、愛し合ってる二人が引き裂かれて生け贄にされそうなんだぜ?」
本気なのか冗談なのか分からない言い方でブースを指す。
牧志 浩太
「全くだ、快く貸してほしいよな。そうしよう」
微妙な言い方に苦笑して頷く。
佐倉 光
「ついでにあの車のことも訊いてみるか」
牧志 浩太
「もしかしたら、あの車もここの展示物かもしれないしな。
穏当に開けてもらえたら一番早い」
佐倉 光
「ほら、教会で逃げるとき、逃避行がどうとか言われて隙ができたろ?
ここの奴ら、人間のことに変なふうに興味が強すぎるのは確かだ。
ここ見てたら冗談抜きで、そういうことにしたら、意外とうまくいきそうだと思えるんだ」
牧志 浩太
「ああ、確かにな?
なるほど、うまく乗ってやればうまく転がせるかもしれないってことか。それはいいな」
牧志 浩太
「そういう発想、悪魔使いだな」
佐倉 光
「使えるものは使わないと」
佐倉 光
「堂々と訊いてやるか」

ほかに展示物に気になるようなものはないかな。
なければブースに行ってみる。
KP
他の展示物は、特に趣の異なるものがあったりはしない。
スタッフブースに行くと、ブースの奥の扉が開き、黒い服の女性が顔を出した。

「いらっしゃいませ~、あらぁ素敵なご衣裳のおふたり」
うふふ、と口元に手をやり、彼女は上品に笑う。
KP
滑らかな手袋に包まれた両手で、彼女は銀色の髪を掻き揚げる。
腰の辺りで両手がハートのジェスチャーをした。広げられた両手は翼のように腰に添えられる。

……何だか両手が多い。
佐倉 光
「こんにちはー、お邪魔してます!」
笑顔が凍った。手が多い。悪魔だ。カーリーか何かか? それだとちょっと勝てないな。
佐倉 光
「僕たちもうすぐ結婚するんです」
KP
「まあ、まあ、まあまあまあ……!」
その言葉を聞いた彼女は、沢山ある手をもじもじと合わせて、ぱあっと嬉しそうに顔を赤らめる。
KP
「愛し合うおふたりでいらっしゃいますのね、
そうですわよね、そのお召し物は愛し合うおふたりのためのものですものね、
まあ、なんて素敵なことでしょう……!」
KP
「これからおふたりは手を取って誓いのキスをなさいますのね、手を取ってともに歩くのでしょう、それから初夜、初夜ですのね、おふたりで一つの部屋をともにして愛のいとなみをなさるのですよね、ああなんて素敵なのでしょう、人間はどのようにして愛を形にするのでしょうかしら……」
佐倉 光
「それで、ですね、あの上に飾ってあったヤツをお借りできないかと」
これ見よがしに牧志の背に手を回す。
KP
暴走しかけた彼女は、はた、とあなたの言葉に気づいて喋るのを止める。
何だか、もじ……、もじ……、と恥ずかしそうにし始めた。
KP
「あら、ええ、あのガラスケースの……もちろんですわ、ええ、しかし……その……
あれは誓いのメリケンサックですから……
あれは愛し合うふたりの為の、誓いのメリケンサックですから……

愛し合うおふたりにお渡しするのは、やぶさかではありませんけれども……
素敵なお召し物を身に着けてはいらっしゃいますけれども、やはりお渡しするには、愛し合うふたりであることを証明していただかないことには……」
頬に手をやってちら……ちら……とあなた達を眺めやる。
★愛の証明
自分達が『愛し合うふたり』だということを彼女に示そう!

これは大喜利シーンである。
何らか任意の行動と任意の技能を組み合わせて宣言すること。
KPが許可を出した場合、技能ロールを行うことができる。
失敗した場合、また別の行動で再チャレンジできる。
別にキスしなくてもよい。してもいい。
佐倉 光
「あ、ええと、困ったな。さすがに人前ではちょっと恥ずかしいですし。
彼と相談していいですか?」
ちら、と牧志に目をやって作戦会議だと伝え、少し距離を取る。
宝塚的な、キスの瞬間だけ後ろ頭になるヤツで誤魔化せばいいのか?w
KP
「ええ、勿論、勿論ですわ! 相談だって共同作業ですものね、対話は愛の始まりですものね、それはそれは美しい言葉をささやくのでしょう、ああ、愛を交わす人間たちの美しいこと! 最期までかわいらしく手を取り合って……」
牧志 浩太
また暴走を始める彼女をよそに、牧志は頷いてあなたと共に彼女から距離を取る。
佐倉 光
「……どうしよう」
牧志 浩太
「どうしよう。いくらなんでも誓いのキスはちょっとな。
思うんだけど、彼女達人間への理解が薄そうだろ。
別にそうしなくても、これが愛の証明だって言って、それらしいことすれば納得するんじゃない……、のか?」
佐倉 光
「ああ、そうか……確かに。
俺たちにできることで、それっぽいことかぁー」
佐倉 光
「てかさらっと『最期まで手を取り合って』って言ってたな。悪趣味すぎんだろ」
牧志 浩太
「ああ……。
必ずしも人間に友好的、ってわけじゃないらしい。
すぐに捕まえに来ないだけで、やっぱり好奇心に過ぎないみたいだ。
うまく乗っておいた方がいいな、これは」
何をしようか
佐倉 光
考えるぞ、というところで一時ですね。
どうしようかなあ。
KP
ありがとうございました! どうしましょうか。
一番面白いように好きなことするシーンです。
思いつかない場合は【アイデア】でサンプルお出しします。
佐倉 光
はーい。なんか面白いの考えたいよなー。

これこのおねーさんの発言見るに、結婚式して初夜です! ってベッドのとこに閉じ込められて殺される感じかなぁー
つまり時間的に猶予が!
KP
あ、初夜! 発言は盛り要素です。
本当はもうちょっと違う悪趣味発言なのですが、話の流れが自然になるようにしました。
佐倉 光
そうなんだw 別の悪趣味って何だったのか気になるぅ。
そして佐倉どうしようかなー。
KP
また終了後にでも。>元の発言
何が面白いかなー。
佐倉 光
この有り余る〈母国語〉を使って雅に短歌の送り合いを……
雅過ぎて通じなさそ。
あと中の人面白いこと言えない。

〈コンピューター〉〈ハッキング〉〈オカルト〉〈聞き耳〉〈図書館〉〈目星〉 くらいかなぁ、得意な技能。
最初の二つはここでは役に立たなさそうだしね。

愛し合う二人は組み手をするんだよとかテキトーこければ簡単なんだけど、そういう技能はお持ちじゃないからなー。
KP
牧志に〈心理学〉〈説得〉させるとかもアリだし、〈目星〉で視線を交わしあってもいい。有り余る〈日本語〉で短歌の贈り合いするのも楽しい。
メリケンサックなんて置いてあるし、予行演習的に〈こぶし〉するのもアリ。
音楽も面白いけど技能値が30ですからねぇ。
佐倉 光
そう! 音楽考えたんですけどね!
低いんだよなー、残念ながら。
KP
そうなぁ。ここには他にも様々な展示物があるし、楽器のひとつやふたつあるんじゃないかってことで、落ち着いて演奏することでプラス補正差し上げても構いませんぜ。基本それらしいことor面白いことして遊ぶシーンだし。
佐倉 光
楽器演奏は二つのものが溶け合って一つの音楽を作るものですしね、アリかも。
KP
そうそう。
こんなことしたいけど技能値が…… という場合、何らかプラス補正をお出しできることもあるのでご申告ください。
佐倉 光
折角だから結婚式周りで……で指輪の代わりになんか交換するとか、
三三九度とは3×3=9で計算問題ぶつけ合う真剣勝負のことなんだよ!
というデタラメも考えました。
やって面白そうなのがいいなぁー。
KP
二つ目笑っちゃった。それも面白い。
指輪の代わりに何か交換するのもあとあとに関わりそうで面白い。
佐倉 光
あとは二人のあざがお揃いなのをペアルックだと言い張るとかね。
ただこれは芸としてはあまり面白くない。補助的にやるといいかも。
佐倉のは指、牧志のは首。
KP
ある意味関係性としてはとても深いんですよねぇお揃いの痣。
世界を越えて同じものに目をつけられている証。
技能ロールは1つですが、複数の行動や演出を盛り込むのはもちろんOKです。
佐倉 光
ペアルックで〈楽器演奏〉あたりがシーン的に綺麗だし無難かな?
なんか交換できれば後で使えそうなんだけどなー。
KP
何か交換できれば後で使えそうなのはあるんですよね。
〈楽器演奏〉してロール失敗した場合はそうするか、〈楽器演奏〉の後にもう一押しで何か交換します?
佐倉 光
そうですねー。とはいえ服から何か取るは無理だしなぁ。
その辺の展示品から適当なの借りて交換するかな?
夢見が使えれば何か作るか。
でなければ髪の毛になる。
いっそそのまま楽器を交換?
KP
なるほど、それも面白い。
髪の色が違うし、髪の毛交換も印象的で面白いかも?
佐倉 光
髪の毛を一房ずつ交換、は普通に呪術的だしありそう。
ドラゴンランスで婚約した女性が自分の髪の毛で指輪編んでたな。
KP
そうそう、印象的だし呪術的。髪の毛を編み込むとか、髪の毛で何か編むとかそれこそ結構見ますもんね。
佐倉 光
演奏して髪の毛交換しますか……
KP
そうしますか。

牧志 浩太
「俺達にできることで、それっぽいことか……。
話してる感じ、愛の営みが何なのかもよく分かってなさそうだったし、何か通じ合ってそうなことならいいんじゃないのか?」
佐倉 光
「なるほど? なるほど、そうか。
要は共同作業で一つになりゃいいんだろ?
さっき展示品に楽器のコーナーがあったんだよ。
結構種類があったように見えるけど、リュートとタンバリンねーかな?」
展示品のコーナーに楽器はあるだろうか。
覚えていなければ見に行く。
牧志 浩太
「ああ、それいいな。賛成。
共同作業らしいし、納得してもらえるんじゃないかな」
KP
展示品のコーナーには、楽器・楽譜を含め実に様々な物が並べられている。

時代はごちゃごちゃで、古めかしいリラの横にエレキギターがあったりするが、探すなら使えそうなリュートとタンバリンを見つけることができる。
KP
今回の目的は「愛の証明」であるため、平易な曲を選び、落ち着いて演奏するなら〈芸術:楽器〉に+20%してよい。

また、失敗した場合でも、二人の出目が近かった場合は何がしかある。
佐倉 光
「お、探してみるもんだな。結構いいタンバリンだ。
そっちのリュートは? 使えそうか?」
牧志 浩太
「見た感じ使えそうだ。
鳴らしてみないと分からないけど」
ケースの中のリュートを見て牧志は頷く。
佐倉 光
「すみませーん、展示品お借りしてもいいですかー?」
カウンターの女性に声をかける。
楽器と、あればハサミと紐を借りよう。
KP
「テープカット? テープカットですのね?
ええ、どうぞお使いになって。

あら、楽器もお使いになるんですのね?
てっきり愛し合うおふたりの逃避行なのかと思いましたら、生贄として演奏会に参加されますの?
それならエス牧師に連絡しないと」

彼女はガラスケースを開けながら、不思議そうに言った。
牧志 浩太
「あ、まずい、楽器のせいで誤解が」
佐倉 光
逃避行、はいいのか。
佐倉 光
「いえ、これは愛を確かめ合う行為の一つでして」
自分の髪を一房切って結び、ひと束にする。
それから牧志にも同じようにしてくれと目で合図しながら鋏を渡す。
佐倉 光
「立ち塞がる障害を心を一つにして撃……ともに乗り越えるための愛の儀式なんですよ。
その……初夜を迎える前にそういった行為を行うわけには行かないので、その代わりと言いますか」
デマカセを口にしながら切った髪の毛を自分の腕に巻き付ける。
佐倉 光
「ご存知、ですよね?」

鳥もセミも愛を歌うんだし人間がやったっていいだろ。
牧志 浩太
牧志は緊張した面持ちで、同じように前髪を一房切り落とし、指先で結ぶ。

危うい緊張に満ちた仕草は、偶然にも儀式めいて見えた。
KP
「まあ……!」
彼女の顔がぱっと嬉しそうに赤く染まった。
「連絡」をしようと何かを取り上げていた手が、それを置く。
KP
「ええ、勿論です。
鳥のように愛を歌い交わすのですよね?

歌を交わして互いの愛を確かめ、互いの体の一番離し難い所を交換して愛の誓いとするのでしょう?

まあ素敵、きっとおふたりの愛は何者にも裂かれぬものとなることでしょう……!」

彼女は嬉しそうにはしゃぎ、その時を待っている!
牧志 浩太
牧志が「えっ」という顔をしたが、どうにか声に出すことは避けられた。
佐倉 光
「はい。恥ずかしいんであまり見ないで下さいね」
佐倉 光
調子を確かめるように、楽器を指先で軽く叩く。使えそうだな。よし。
佐倉 光
合わせて、と牧志に囁く。色々な意味で!
牧志 浩太
「あ、ああ!」
佐倉 光
二人で演奏するときによく弾いている曲を叩き始める。
これなら慣れている。多少緊張していても、使い慣れない楽器でも、何とかなるかも知れない。
牧志 浩太
牧志は弦の調子を確かめながら、大きく息を吸い、吐いて意識を整える。

あなたのリズムに導かれ、その上にメロディを乗せ始める。
あの一件から新しい趣味になった、何度も弾いた曲が紡がれ始める。
KP
二人とも、〈芸術:楽器〉+20%で判定!
佐倉 光
1d100 50 〈芸術:演奏〉 Sasa 1d100→ 93→失敗
佐倉 光
うぉー
KP
1d100 50 〈芸術:演奏〉 Sasa 1d100→ 7→成功
佐倉 光
両極!!
足したら100だよ……
KP
なんということだろう。

軽やかにメロディを奏でる牧志と対照的に、緊張が良くなかったのか、普段と違う楽器が良くなかったのか、あなたは盛大にトチった!
牧志 浩太
全く……息が合わない!
KP
「あら?」
彼女が不思議そうにする。

彼女が不審を覚える前に、何かそれらしいことをしなくてはならない!
佐倉 光
「ああ」やべ。指が縺れてる。
佐倉 光
「ああああ、あぁ」
佐倉 光
「嬉しすぎて、胸がドキドキしすぎてリズムが乱れてしまうよ!」
最もらしいことを言ってみた!
そうやって時間稼いでいる間にリズム揃えられないかな。
KP
なるほど。
二人とも、もう一度〈芸術:演奏〉で判定してよい。
あなたが〈言いくるめ〉成功すれば、両方に、さらに+10%の補正。(合計+30%になる)
佐倉 光
1d100 52〈言いくるめ〉 Sasa 1d100→ 83→失敗
佐倉 光
調子悪い……
KP
では+20%で〈芸術:演奏〉判定!
佐倉 光
1d100 50 〈芸術:演奏〉!  Sasa 1d100→ 22→成功
牧志 浩太
1d100 50 〈芸術:演奏〉 Sasa 1d100→ 27→成功
佐倉 光
やったぞ牧志!
牧志 浩太
今度は、見事に息が合った!
牧志の真剣な目とあなたの目が合う。
牧志の奏でるメロディがリズムの上に飛び乗り、ともにクライマックスへと駆け上がっていく!
佐倉 光
なんとかそれらしいことを言いつつリズムを揃えてゆく。
いつも通りやるんだいつも通り……
牧志の音を聴き、心を揃えて、
指先に意思を宿らせて生命の、愛のうたを歌うんだ!
これで失敗したら、キスシーンやる羽目になりそうだからな!
牧志 浩太
あなたが聴くのは牧志の心音、牧志が聴くのはあなたの心音だった。
互いがいまここに生きているという事実が高らかに紡がれ、ふたつの楽器によって歌い上げられる。
KP
「まあ……、まあ、まあ……、なんてかわいらしい、すばらしい、美しい、これが愛なのですね……!」

彼女は両手を口元に当て、両手で自分の身体を抱きしめて感涙している!
佐倉 光
あの時もこんなに緊張しなかった気がするぞ……!
最後の音を叩くと同時、自分の腕に巻いていた髪の毛の房を牧志の腕に恭しく掲げてそっと巻く。
古来よりの無事を祈る儀式(っぽいもの)だ。まあ、それっぽく見えるだろう。
牧志 浩太
牧志は一瞬遅れて応える。
目を閉じてあなたの腕に触れると、同じく腕に巻いていた髪の房を恭しくあなたに捧げた。

最後の一音の余韻が、互いの間に響く……。
牧志 浩太
腕に巻きついた赤茶色の髪の房が、どうしてか一瞬少し温かく感じられた。
KP
彼女は感涙に咽んでいた。
ふわりと空中へ浮かぶと、急ぎ足(?)で展示ケースへと向かう。
KP
「どうぞ、お使い下さいませ。
これは、おふたりにこそ相応しい品ですわ……」

二つのメリケンサックをケースから取り出すと、あなた達に捧げ渡す。
佐倉 光
「ありがとうございます、ご理解いただけて嬉しいです」
牧志の髪の房をしっかり固定する。
丁度いいからお守り代わりにしよう。

メリケンサックを握り込んでみる。
あまりこういうのは得意じゃないが、できるに越したことはない。
佐倉 光
「そういえば、分岐のあたりに素敵な車が止めてありましたけど、あれって動くんですか?」
KP
「あれですか? 
あんな所にあるのだから、動くのではないですかしら。
動かしたことはないから、よくわからないのですけど」
KP
メリケンサックを握り込むと、実用品とは思えない飾りを施されたそれはよく手に馴染んだ。
各メリケンサックの特徴、効果
KP
各メリケンサックを同じ場所にいる二人が一つずつ身に着けた上で、何らかの絆を示す台詞や演出を行った場合、上記【DEX】×5ロールに+20%の補正がつく。
佐倉 光
なるほどー。どっちが〈運転〉してどっちが撃ちたいかで決めればいいんだな。
こっちの牧志どっちがやりたいかな!
メリケンサックつよい
KP
ということですね!
いいかげん〈運転〉へのトラウマも過去の彼方に消えているし、佐倉さんと言えばショットガンなので、特に佐倉さんの希望がなければ牧志が〈運転〉かな。
愛の力です(?)
佐倉 光
オーケーそれじゃぶっ放してストレス解消させていただこう。
佐倉 光
「ぶっ飛ばせ、か。いいな。俺こっち借りよう」
牧志 浩太
「いいな、じゃあ俺はこっち。
車なんて久しぶりだけど、突っ走ればいいなら十分だ」
佐倉 光
「……これ、なにか曰くのある品物ですか?」
KP
「いわくですの?」
彼女は不思議そうにする。
佐倉 光
「いや、飾りなのかなと思ったら、ガチみたいな……
愛のパワーが湧いてくるなって。
ご存知ないなら、いいや……
ちょっとこれお借りして外出してもいいですか?」
KP
「ええ、もちろん!
是非おふたりで共同作業なさってくださいね!」
佐倉 光
「ありがとうございます!」
行ってきまーす、と手を振って外へ。
KP
「幸運を~!」
手を振る彼女に見送られ、円形博物館を出る。
佐倉 光
「と言っても、車の鍵見つかってないなー。動くのかな、あれは」
言って真鍮の箱を背負い直す。
佐倉 光
「いい加減重いしこれ」
分岐へ向かいます。
KP
分岐の辺りまで戻ってきた所で、嫌な怖気を感じた。
牧志 浩太
「……佐倉さん、あれ」
KP
……分岐から南へ続く道の辺りに、何か、いる。

それはうろうろと歩き回る一団の異形達だった。
空へ飛び上がるもの、地を這うもの、そしてその中心に……
あの時自分達を生贄にしようとした、あの牧師がいた。

あれが、「エス牧師」だろう。
恐らく、自分達を探しに来たのだ。
車はまだ動かせるか分からない。いまここで見つかっては、まずい。

幸い、今ならまだ距離がある。
道を戻ることもできるし、道を外れた草むらや民家のかげに隠れて様子を窺うこともできるだろう。
佐倉 光
戻っても仕方ないな。民家の影で相手の動きを見よう。
あまり近寄ってくるなら戻るのもやむなしだけど。
佐倉 光
「くそ、せめてショットガンがあれば……」
牧志 浩太
牧志はあなたから少し距離をとり、民家の陰で息を潜めて様子を窺っている。
KP
「おーい、生贄やーい、酷いようにはするから出ておいでー」
彼らはそんな呼び声を上げながらうろうろと歩き回ったり、草むらを触手で探ったりしている。
佐倉 光
酷いようにするのかよ……
KP
〈聞き耳〉〈目星〉で判定。別情報。
佐倉 光
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 28→成功
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 38→成功
牧志 浩太
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 22→成功
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 30→成功
KP
『エス牧師』は困り顔で、何だかしょぼくれていた。
顔のない人型の異形に背を撫でられ励まされながら、連れている馬に太い荒縄を括り付けている。
あなた達を探しながら、何かの準備をしているようだ……。

こんな会話が聞こえてきた……。
「馬で手足ちぎるより、そのまま切ったほうが早くないですか?」
「エンターテインメント性も大事にしたいんだって」
「あ~じゃあ受け皿も用意しておきましょう、血がたれちゃいますからね」
佐倉 光
あの馬が演出の小道具ってわけだ。
あれを何とか追い払えば、少しは時間稼ぎになるかな……
馬はどんな様子かな。
KP
馬は異形の一匹に手綱を握られて、今の所大人しくしているようだ。
そうして見ていると、チカリと何か光るのが目に入る。

少し近くを歩いていた異形が、何かを落としたようだ。
このまま放っておけば他の異形に回収されるだろうが、この一団を何とかするか、こっそり近寄れば見つからずに回収することができるかもしれない。
佐倉 光
そーっと近づいてみるか……また50%判定なんだよなぁ。
何か石を投げて逆方向に気を引くことはできないかな。
KP
近づくなら、【DEX】×3または〈忍び歩き〉で判定。

何かを投げて逆方向に気を引くことはできるし、牧志に合図すれば牧志にそうしてもらうこともできる。

〈投擲〉+25%で判定。
成功すれば、【DEX】×3または〈忍び歩き〉に+10%のボーナス。
佐倉 光
一応8だけだけど〈投擲〉持ってるなあ。牧志は持ってたっけ。
牧志 浩太
牧志の〈投擲〉は初期値(25%)ですね。
佐倉 光
じゃあこっちで振ってみるかぁ。
そのへんの石を拾って逆方向に投げる。
1d100 58〈投擲〉 Sasa 1d100→ 48→成功
KP
あなたはうまく力を抜いて石を投げた!
石は美しい放物線を描き、逆方向へ落ちる。
異形達がなんだなんだと、そちらを探し始めた。
KP
【DEX】×3または〈忍び歩き〉に+10%のボーナス。
佐倉 光
1d100 60 〈忍べ〉!!  Sasa 1d100→ 94→失敗
佐倉 光
ぐあぁぁ
あぶねぇ! さっきも94とか見たぞ!
KP
「あれっ?」
「どうしたんだ」
「さっき何かいたような」
「でも、音がしたのはこっちだろ?」
辛うじて見つからずに済んだが、危うい所だった……!
見つかれば確実に命はない。あなたの背を大粒の冷汗が落ちた。

あなたの正気度 が1減少する。
KP
あなたはそれを目視した。
鈍い輝きを放つそれは、何かの鍵だ。鈍く輝く真鍮色の鍵。
KP
鍵の位置を目視したため、再度回収を試みる場合【DEX】×4または〈忍び歩き〉+20%での判定となる。
ただし、次は石を投げて気を引く手は使えない。

なお、確認しそびれたが、箱は民家の陰に置いていることにしていいだろうか?
箱を背負ったまま〈忍び歩き〉に挑戦する場合、-20%の補正が掛かる。
佐倉 光
さすがにそんなこと荷物を持ってはしないな。
ありがとうございます。
70%かー。鍵に何かかけて隠しておく、のは無理そうかな。
そもそもそこがどんな場所かによるんですが。
SAN 53 → 52
砂地だったら砂に埋めちゃって、そいつらが立ち去るまで待ってみるとか。
KP
ここは南の教会へと続く、ゆったりとした幅の道路の端だ。
異形達が道の上をうろうろしていて、あなたは道の脇にある民家の陰から様子をうかがっている。

民家の周りに砂があるため、少々不自然にはなるが、その砂をかけて鍵を隠すことはできる。
その場合、〈隠す〉または【DEX】×2成功すれば確実に隠すことができる。
失敗しても隠せるが、その場合は異形が〈目星〉成功すると鍵を発見される。
佐倉 光
〈隠す〉は15、【DEX】は16。分が良くないな。
それなら忍び足した方がまだしもか……
そーっと忍び寄って取ってくる。
どうしてか必要なもののような気がする。
1d100 70〈忍び歩き〉 Sasa 1d100→ 87→失敗
佐倉 光
ああー。全体的に出目が高ーい。
死んだか? これ。
牧志 浩太
1d100 40 【DEX】 Sasa 1d100→ 92→失敗
KP
……【幸運】で判定。
佐倉 光
1d100 75【幸運】 Sasa 1d100→ 22→成功
KP
異形の一匹と目が……、合いかけた。
合ったと思った。
牧志が咄嗟にあなたの背を引こうとしたが、間に合わなかった。

確実に目が合った。
異形の大きな眼が、目の前にあった!

同時に、『エス牧師』が号令をかけた。
異形達は揃って教会の方へと去っていく。
……眼だと思ったそれは、眼ではなかったのだ!

九死に一生。死ぬかと思った。いや、確実に死んでいた。
あの異形が顔の前に目がついている奴だったら、確実に死んでいただろう。
危うい所であなた達を助けたのは、単純な幸運だった。
KP
咄嗟に握り込んだのか、手の中に真鍮色の小さな鍵があった。
KP
SANチェック成功時減少 1D3失敗時減少 1D6》。
佐倉 光
1d100 52 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 70→失敗
1d6 Sasa 1d6→4
SAN 52 → 48
KP
目の前で『死ぬかと思った』を目撃した牧志は《SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3
牧志 浩太
1d100 27 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 36→失敗
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 27 → 24
佐倉 光
不定に到達かなー
KP
佐倉さんは不定到達ですね。
長期の狂気表で種別、1d6で期間をどうぞ。
佐倉 光
1d10 Sasa 1d10→8
1d6 Sasa 1d6→3
心因反応・常軌を逸した振る舞い又は幻覚
KP
支離滅裂、妄想、常軌を逸した振る舞い、幻覚。
佐倉 光
結婚した妄想すればいいの?
KP
なるほど? それだ(?)
佐倉 光
何が何でもそういう風に持って行きたいらしいな!!
KP
牧志の狂気と整合性が取れちゃうのがなんとも。
佐倉 光
ここ二人は結婚したも同然の生活しているから問題ないな(!?)
牧志のは6ヶ月でしたっけね。
もっと短かったっけ。
KP
実際生活的にはあまり変わらない。
5か月ですね。>牧志の
佐倉 光
「…………」
はっ、はっ、と乱れる呼吸。ぼんやりと彷徨う視線。混乱する思考。
『見られていた』『俺は死んでいた』
どうしてか生き残った。あれは目じゃなかった。
佐倉 光
「うあぁぁぁぁ」
声を漏らしながらその場に崩れ落ちた。
握った手の中で鍵が輝いている。
佐倉 光
どうして俺は、こんなものをこんなに必死に手に入れようとしていたんだっけ。
こんな、何に使うかも分からない金属。
どうしてか必要だと思ったんだ。なんだっけ。
ああ、急いで教会に行かなきゃ。
教会に行って何するんだっけ。
牧志 浩太
「佐倉さん……!」
白いドレスを振り、牧志が駆け寄ってくる。
その場に崩れ落ちるあなたを抱きかかえ、背をさする。
牧志 浩太
「よかった、見つかったかと思った……!」
佐倉 光
「…………ああ。牧志。そうか。そうだったな。
急がなきゃ。結婚式に遅れちまう」
そうだった、思い出した。
俺たちは結婚するために教会を目指して化け物ぶっ飛ばして鐘をぶち壊さなきゃいけないんだった。
牧志のドレスに眩しそうに目を細める。
なんで牧志女の格好してんだろうな?
牧志 浩太
「えっ、結婚式?」
へっ? と牧志は目を瞬いた。
佐倉 光
ショックでちょっとの間軽い記憶喪失になってトンチキになります。
あれ、それって自主発狂では。
KP
自主発狂ですね。楽しい。
佐倉 光
「ああ、あいつらぶっ飛ばして教会に行かなきゃ。
鐘を壊さないと結婚できないもんな?」
拾った鍵を見つめる。
KP
それは真鍮色の小さな鍵だ。
車のキーにしては小さいように思える。
そういえば、先程民家の陰に置いてきたあの箱に質感が似ている。
牧志 浩太
「えっと、佐倉さん、もしかしてさっきのがだいぶショックだった?」
佐倉 光
「ああ、絶対死んだと思った。
おっ、見ろよこの鍵使えそうだ。
あそこに箱放置していったヤツあの中にいたのかな」
箱の所に戻ろう。
佐倉 光
「どうした? やっぱり不安?」
佐倉 光
「大丈夫、きっとうまくやっていけるから」
牧志 浩太
「いや、そういうんじゃない。
ああ……、ええと、じゃあそういうことで」

何となく、先程の出来事のショックが原因だろうと気づいたらしい。
しかし、どうやってそのショックを和らげればいいのか、うまい言葉が出てこない。
〈精神分析〉1

それよりも、さっきここにもあいつらがうろうろしてたってことは、また戻ってくるかもしれない。
それなら、何だって動ける方がいい……、牧志はそう判断したらしい。
結婚!?
佐倉 光
見なかったことにされたwww
甘いぞ牧志。これ3ヶ月だからな!

でもこれ塔でよかったですよね。何も変わらないもん。
他のルートだったら書類書いて提出しに行こうとしたり
凄まじく面倒なことになってたぞ。
KP
ショックのせいなら否定するのもなんだし、って言葉に困って見なかったことにしちゃった。
とりあえず現状だ!(棚上げ)

三か月ですからね! この一件から生還できたら、後になって改めて棚上げしてたやつと向き合うことになる。
花嫁衣裳を脱ぐと不安になっちゃうものだから、牧志は牧志でドレスのままだし。

大変なことになるwww
本編だったら、帰ったら子供もいますしね。
書類出しに行こうとする佐倉さんと慌てて止める牧志。大変だ。
佐倉 光
大人だったらそれはそれで大層面倒だけど、子供ルートも変な方向に面倒臭い。

子佐倉「牧志と結婚したいのに子供だからできない。つらい。
早く大人になりたい」
……なんてことを相談される波照間さん。
KP
書類出されないけど思ってもない方向に面倒なことになってるー!?
波照間変なとこ真面目だから真面目にびっくりしちゃって、慌てて飛んできた牧志にかくかくしかじかされる。
佐倉 光
「そういう関係だったのか!?」って訊かれると「違うよ?」って答えるので尚わけが分からない。
(あくまで『結婚する』だけが目的らしい)
KP
宇宙猫ならぬ宇宙波照間になっちゃう。
佐倉 光
また波照間さんに迷惑かけちゃう。
そういう意味でもこのルートで良かったな! 遠慮なく遊べるな! と思いました。
ありがとうございました。
KP
ですね!
一番そういう面倒が出ずに二人で完結するし、一番「まあ変わらないな」ってなりますもんね。意外な親和性。
前回のでパンドラの塔の話が出た時、「夜遅くなって嫁の所に帰る気分が味わえるゲーム」なんて話が出ましたが、
家(?)で嫁(?)が待ってることになる(?)
佐倉 光
……確かに。
うっかり帰るのが遅れると襲われ(怒られ)るのまで同じだ。
唐揚げやAFで好感度上げとかなきゃ!
結婚した後でずっとドレス着続けられると、それはそれで佐倉は困惑するな。
KP
それはそう。結婚式の衣装ですしねコレ。
佐倉 光
ずっと女装? いやまあ似合いそうではあるんだけど。
KP
「花嫁衣裳への執着」にしちゃったからなあ。五か月間女装。
佐倉 光
ドレス限定では無いと言うことか!
KP
なるほど確かに、ドレス限定では無いかも!
つまり色んな花嫁衣裳を着る牧志が……?
佐倉 光
白無垢だのいろいろ
5ヶ月あれば世界中の婚礼衣装が制覇できそう。
KP
確かに。『塔』なら色んな婚礼衣装出てきそうですしね。婚礼衣装も呪術的要素強いし。
佐倉 光
冥婚に引っかかって大変な目に……はあわないか。
牧志塔から出ないし。
KP
出ませんしね。
冥婚(物理)してくる幽霊系悪魔とかいても塔の中に持ち込めないし。
牧志の方は「執着」してしまっている自覚はあってもなくてもよいので、佐倉さん困惑してるのを見て、すまなそうな顔をしながら別な婚礼衣装に着替えたりするかもしれないし、着替えても着替えても無自覚に婚礼衣装になるかもしれない。

KP
真鍮の箱は、置いたままの場所に残されていた。
牧志 浩太
「あの中にいたのかな。
開けてみるか、いいものが入ってればいいけど」
佐倉 光
「あの化け物どもの持ち物ならあまり期待はできないけど、
絶対に必要な気がしたんだよ。
どうしてかは分からないんだけど」
佐倉 光
「俺、こんな不確かなもののために命かけようとしてたのかな。
いや、なんか確信があったと思うんだよ、今の俺たちに絶対必要な」
箱に近づいて鍵をあてがってみる。
牧志 浩太
「確信……、」
その言葉に、牧志は顎に手をやり、はたりと呟く。
牧志 浩太
「そうか、ここ夢の中だ。
久し振りに、予知夢とかが働いてるのかもな」

コメント By.佐倉 光
愛の力は何よりも強い。いや強いってそういう事じゃない。
……いや、合って……る?

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