こちらには
『SHOTGUN KIXXING MARRIAGE』
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
どれほど転がり落ちただろうか。

ドッッッシン!!

やがて派手な音と肉体を貫く衝撃とともに、唐突に世界が停止した。

痛い。
大層痛い。
めちゃくちゃ痛い。

全く酷い目に遭ったが、あなた達はどうにか生きている。
KP
受け身に失敗した佐倉さんは1d4、成功した牧志は1d2のHPダメージ。
佐倉 光
1d4 Sasa 1d4→2
HP 10 → 8
牧志 浩太
1d2 Sasa 1d2→2
HP 11 → 9
佐倉 光
「ぐえ」
しばらく動けなくなった。
佐倉 光
まず体を動かして、全身が動くか確認。
頭はなんとか大丈夫そうだ……
佐倉 光
「牧志、生きてる?」
牧志 浩太
「っ、くそ……! 佐倉さん、大丈夫か!?」
牧志はあなた同様、しばらく布に包まれて呻いていたが、少ししてはっと起き上がる。
佐倉 光
「痛ぇけど動ける……声上げちまったし、早くここを離れないと」
牧志の方を見て一瞬ぎょっとする。
そうかドレスだった。なんなんだ。
とにかく起きるのに手を貸そう。
牧志 浩太
「ああ。俺もなんとか動けそうだ。ありがとう」
痛みに呻きながら、牧志はあなたの手を引いて身を起こす。
牧志 浩太
「今分かったんだけど、このヒール脱げない。
佐倉さんに刺さったりしなくてよかったよ」
牧志は脚を上げ、しっかりと足にはまったままの、欠けひとつない靴を示す。
佐倉 光
ここはどんなところ?
KP
辺りを見回すと、そこは冷気の漂う薄暗い部屋だった。

恐らくは、地下なのだろう。
冷気の合間に、微かに有機的な黴臭さを感じる。

転がり落ちてきた階段を背にして見渡せば、青白い照明に照らされて部屋に浮かび上がったのは、物騒な仕掛けの数々だった。

磔用に十字に組まれた柱、内側に鋭い針が誂えてあるだろうアイアン・メイデン。
壁には大ぶりのナイフやのこぎり、鉈、斧、錐、ペンチ、木槌などが丁寧に飾られており、すべての持ち手には落としきれない黒ずんだ染みができている。

数々のそれらは『拷問器具』と呼ばれるものだろう。
先程の出来事からして、その用途は容易に想像がついてしまう。

壁には、無数の奇妙な標本が飾られていた。
その傍らには、見慣れない本が詰まった本棚と、机が一つある。

どこに出しても恥ずかしくない拷問部屋だ。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
KP
唯一の救いは、壁に木製の扉が一つあることだろうか。
牧志 浩太
「……随分懐かしいもの見たな……。
ここで見たくはなかったけどさ……」

凶悪な様相を秘めたアイアン・メイデンを見て、牧志が呻く。
牧志 浩太
1d100 30 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 41→失敗
SAN 30 → 29
佐倉 光
1d100 61 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 28→成功
KP
こういうのでじりじり削られる牧志。
結果によるけど、一応このシナリオは回復そこそこあります。
佐倉 光
「おー。色々揃ってるな。これにかかるようなことにならなくて良かったぜ」
それが齎す苦痛より、そんな危機から二人揃って抜け出せたことの方に意識が向いた。
牧志 浩太
「それもそうだな。危ない所だった」
あなたの言葉に、確かに、と牧志が頷く。
佐倉 光
ざっと本棚を見る。そんなことをしている場合じゃない気もするが、もはや癖だ。
知らない環境での本、とみれば、つい何か有益な情報が載っていないかと考えてしまう。
佐倉 光
「そうか、この場で鑑定してもらえれば、持って帰らなくて済むんだな」
牧志 浩太
「なるほど? そういえば標本もあるな」
そう聞いて彼は拷問器具から、本棚に目を向ける。
牧志 浩太
「何かの夢の中だしな、意外な物が見つかるかもしれない。
丁度、本格的に夢世界を探査する方法はないかと思ってたんだ」
牧志 浩太
「……そんなこと思い浮かばなかった。
結構、焦ってたみたいだな」
佐倉 光
「そうか。夢の中だから役に立つわけがない、とも言えるんだよな」
牧志 浩太
「ただの夢ならな。
これがただの夢じゃないなら、誰かの思惑か、誰かの知っていることが夢に出るかもしれない。
夢がどこかと繋がっている可能性もある」
牧志 浩太
「助かった。おかげでちょっと冷静になれそうだ」
ずっと握り続けていた手をそっと離し、彼は息を吐いて微笑んだ。
佐倉 光
本を手に取ってぱらぱらとめくる。
ざっと見たところで大したことは分からないかも知れないが、求める知識はあるだろうか。
KP
本棚には、あなたも見たことのある、あるいは見たこともない、奇妙な筆致の書物がいっぱいに詰められていた。

分かりそうな言語のものを探してぱらぱらとめくると、内容は乱雑な狂気の産物だ。……いや、あなたの眼には分かる。
これは、深淵なる魔術の知識について書かれた書物だ。

書物の隙間には、見たことも無い言語の書類がみっしりと詰められていた。
この部屋の主は非常に研究熱心なのだろう。
牧志 浩太
牧志と共に役立ちそうな知識を探すなら、代表して佐倉さん、〈図書館〉で判定。
佐倉 光
1d100 75 オフライン Sasa 1d100→ 100→致命的失敗ファンブル
佐倉 光
オーウ
KP
ワーオ
変な夢の中の知識取得でファンブルか~。
ちょうど1時だし、どうなるか考えます。
佐倉 光
はーい
ありがとうございました!

KP
牧志と協力して、役に立ちそうな書物を手早く探す。
まず読めない言語で書かれたものを除き、見覚えのあるものを除き、残るものを片っ端からざっと見ていく。

その中に、とても気になる書物を見つけた。
書かれている内容に見覚えがない。いかにも見知らぬ知識がありそうだ。
無数に捻じれる不規則な線の描かれたその書物は、あなたの好奇心を強くそそる。
あなたはこの中に、役に立つ知識があると確信する。
牧志 浩太
「佐倉さん、佐倉さん」
KP
隠された知識に惹かれ、文章の奥へと深く沈んでいく……、
牧志 浩太
「佐倉さん!」
KP
……気がつくと、牧志が両手であなたの肩を揺さぶっていた。

手に持っていたはずの本は消えていた。
本棚にもあの本は見当たらない。
役に立つ知識を手に入れたはずなのに、何を読んだのかすら、よく覚えていない。
気味の悪い感覚だけが頭の裏に残った。
佐倉 光
揺さぶられて我に返る。
佐倉 光
「あ……れ……? おかしいな……」
顔をしかめて手を見下ろした。
KP
あなたは呪いの書物を読んでしまった!
あなたの精神に呪いが刻まれてしまう。
あなたはこの呪いの存在を自覚できないし、牧志にも知覚できない。

あなたはシナリオ中のどこかのタイミングで、目の前の人物(牧志)に対する感情が暴走する。
持続時間は短期の一時的狂気に準じる(1d10+4ラウンド)。

これはシナリオ中、プレイヤーの好きなタイミングで発動させてよい。
シナリオ中に発動させなかった場合、エンディングで発動する。
佐倉 光
なるほどなるほど。いいところで発動させたいもの。
KP
ちょうど佐倉さんの感情がテーマ(?)と聞いたので。
佐倉 光
「牧志……? あれ、俺なんか読んでなかったっけ……」
随分と変わった書物を読んでいた記憶はあるのに、
何かを得たという手応えのようなものはあるのに、本を書棚に戻した記憶がない。
牧志 浩太
「ああ、佐倉さんが何か読んでたような覚えはあるんだ。

そうしたら佐倉さんが急にぼうっとし始めて、これは不味いと思ったのに気を取られた時には、もう本は消えてた。

……不味いもの読んだかもしれないな。
何か異変がないか注意しておこう」
佐倉 光
「ああ、ごめん、ぼうっとしていたみたいだ。急いでるのに、な」
階段の上の方を見上げ、頭を振った。
本棚には何もなさそうだ……机を見てみる。
佐倉 光
本棚一応牧志にも見て貰うかな?
牧志 浩太
「分かった。
俺が本に引き込まれてそうだったら、読む前に本を叩き落として欲しい」

では、今度は牧志が主体になって本棚を探す。
1d100 82 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 66→成功
牧志 浩太
「こいつ……、」
牧志はさっきより幾分か慎重に、本棚の書物を探す。
そして一言呻いた。
牧志 浩太
「生贄なんて言ってたから想像はついたけど、不味い奴の信者か、関係者だな。
そいつ絡みの書物ばかりだ。

有益そうな示唆はあるけど、それ以上は読み解けなかった。
俺達に読み解けるものじゃないのか、単に夢の中の戯言なのかも区別がつかない。

くそ、言語の壁っていうか、読解の壁ってもどかしいな」
牧志は悔しそうに呟く。
牧志 浩太
「一応、こいつの手記らしいものはあった」
牧志が差し出したのは、書物の間に挟み込まれていた薄い書類だ。
佐倉 光
「ああ、サンキュ……なんなんだ、もう」
いまだに何だか腑に落ちなくて気持ち悪い。

牧志が差し出してくれた書類を手に取って開く。
KP
それは乱雑な走り書きだ。
とっ散らかった文体を追いかけていくと、幾つかの内容が読み取れた。
人間ではない何者かの記録だ。
アザトースへの生け贄を得ようとしたそいつは、様々な試行錯誤の末、レストランを作ってそこへやって来たつがいに、ルーレットで決めた拷問をしているらしい。
また、神に捧げる音楽のこと、黄金の鐘(ただし壊れやすい)などのことも書かれていた。
KP
……その文章を見て、あなた達は同時に、思い出す。

少し前のことだった。
牧志とふたり向き合って、海辺の白い建物で食事をする夢を見たのだ。
それは本当になんでもない夢のようで、あなた達は互いを縛る何もかもから自由で、温かい味は人を忘れかけていた牧志を癒した。

まさか、あれがこいつの差し金だったというのか。
何てことだ。
あの時の安らぎを返せ。
佐倉 光
「…………」
佐倉 光
「…………つがいじゃねぇし」

あの時の安らぎは嘘じゃなかった。
料理は美味く、雰囲気は良かった。
あれが餌だったとして、何の問題があるんだ。
牧志 浩太
「…………だいぶん偏った理解されてる気がするな。誰が番だ」
佐倉 光
「今回切り抜ければよしっっ!」
佐倉 光
「あと、鐘を見つけたら殴りまくってぶっ壊せばいいんだな」
佐倉 光
「この拷問器具もぶっ壊しておきたいところだけど」
さすがに力で壊せるような物じゃないしなぁ。
佐倉 光
「『番』だからこんな格好?
それにしたって、ここに書かれていることとさっきのは随分ずれてて趣旨ブレしてる気はするな」
牧志 浩太
「そうなんだよな。
『番』だと思ってたからって、ここまでやるか?
まだ他に思惑があるのか?」
牧志 浩太
「他の思惑って何だよ、って感じだけどさ」
牧志 浩太
「ともかく、ご丁寧に書いてくれてるんだ。
当面の目標はこの夢からの脱出か、鐘を壊すこと、だな」
KP
所狭しと転がされた拷問器具の中には鉈や斧などもあり、振り回せば木製の磔台などは壊せるかもしれない。大変そうだが。

金属製のアイアン・メイデンなどを壊すには、それなりの筋力と根気が必要なことだろう。
あなた達では自分が怪我をしそうだ。
佐倉 光
まあ、拷問具を壊しても意味はないな。
壊れたからってとりやめにはならない、きっと別の手段で痛めつけられるだけだ。
そもそも捕まらないように立ち回るべき。
佐倉 光
逃げる前に、ここの奴らの正体を掴んだ方がいいかな……
逃げ出す手段に繋がる可能性もある。

さっき牧志も言っていた『標本』を見てみる。
KP
並ぶ瓶の中を見ると、見たこともない植物や蠢く肉塊が、色とりどりの濁った液体の中に浮かんでいる。

その中のひとつが、ぴくり、と動いた気がした。
KP
よく見るなら、〈目星〉で判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉
佐倉 光 - 今日 0:32
CCB<=98〈目星〉 (1D100<=98) > 55 > 成功
標本には悍ましいものがあった。
KP
……標本の隙間に、何かメモ書きのようなものが差し込まれている。
佐倉 光
「うわ、キモ……」
標本の間に手を伸ばし、メモを引っこ抜く。
何か書いてあるかな。
KP
それは人体の解剖図や可動部の一覧といった、人体に関するメモだった。
それと合わせて、以下のような記述がずっと続いている。
人体の模倣について、少々理解度の低い記録がある。
KP
……先程の手記もだが、ここの主はどうにも人間への理解がよろしくない。
牧志 浩太
「キモ? 確かにいいものには見えないけど、何かあったのか?」
あなたの漏らした声を聞いて、牧志が聞いてくる。
佐倉 光
「この標本、人間の真似をしようとしているんだろうけど、あまり見た目が良くない。
見ない方がいいぜ」
言いながらメモを渡す。
佐倉 光
「見た目人間だからって遠慮する必要ないかもな」
牧志 浩太
牧志は頷いてメモを受け取り、目を通す。
牧志 浩太
「そういえば、人間を誘い込むとか書いてたな。
そのためか?
確かに、遠慮する必要はなさそうだ」
牧志 浩太
「こっちは机を見てたんだ。
特に引き出しも何もなかったんだけど、地図が机に貼られてた」
KP
牧志が差し出す地図には民家や商店街が記載されているが、そこにいくつかの施設が書き込まれている。

・Bar SHOTGUN
・円形博物館
・教会

……とある。
佐倉 光
「夢見ができたってことはここは普通の異界じゃない。
すると、外を目指せば良いってもんじゃないか。
教会がここだとすると」
他の施設どっちのほうが近いかな。
牧志 浩太
「ああ、そうなる。
夢の中ってことになるもんな、ここ。

ここが教会か。
鐘がありそうっていうと……、ここ、教会だよな。

ここに鐘があって、壊せば生贄にされないとしても、その場合あいつらへの対抗手段が必要だな。

壊したら当然怒り狂ってくるだろうし、それ以前にあいつら掻き分けて壊しに行くことになる。

脱出の方が現実的だけど、ここは夢の中。
街の外を目指して済むってわけでもなさそうだ」
牧志は現状を整理する。
KP
T字路を中心に、

Bar SHOTGUNは東。
円形博物館は西。
教会は南。

それぞれ違う方向に描かれているが、南の教会からだとBar SHOTGUNの方がやや近い。
佐倉 光
「敵さんが人間に擬態してるなら、俺たちが目立たないって可能性も……ワンチャン」
牧志 浩太
「他にいるのは『住人』だってあったしな。思惑が違う住人がいるかもしれない」
佐倉 光
「情報探しに行こうか」
こうして話しているととても懐かしい。
そういえば出会ってすぐの頃はこうやって、二人で何かに巻き込まれては乗り越えていたよな。
牧志 浩太
「……何だか変な気分だ。
普通にピンチなのに、ずっと前に戻ったような気がする」
牧志は、遠慮がちに小さく声を落とした。
佐倉 光
拷問器具を調べたら何か出てきそうかな?
たとえばアイアンメイデンに何か入っていたり。
KP
アイアンメイデンに入っているのは赤黒い染みだけだが、拷問器具の中にふと違和感を覚える。
KP
〈目星〉で判定。
佐倉 光
そういえばアイアンメイデン仲魔にしたことあったなぁー。
それで牧志くん反応してたのか。
KP
あとアイアンメイデン連れたルサールカに新しい自分にされそうになった一幕とかですね。
「帰ってこないことが出来得た」ことを佐倉さんが思い出させられた後だから、昔のことに言及する(それを自分から口に出してしまう)のにちょっと負い目を感じています、牧志。
でも言わずにはいられない。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 53→成功
KP
恐ろしい拷問器具の合間に、大きな円盤がある。
人でも縛りつけられそうな大きさに、最初は拷問器具のひとつに見えたが、丸くて回転するようになっていて、ポップに色分けされた……、ルーレットだ、これ。

その盤面には、このような項目が書きつけられている。
ルーレットの盤面には、悍ましい拷問各種と、冗談としか思えない嫌がらせ(?)が同列に書かれている……。
『予定外または予想外の婚姻』という項目にダーツが刺さっていた。
佐倉 光
1d100 60 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 14→成功
KP
牧志にもルーレットの件を(危うく拷問になる所だった事含めて)共有する?

これいい会話できそうだからすごく共有してほしいけど、全部共有したら牧志にも《SANチェック》入りますねの意です。
佐倉 光
うーんじゃあ、痛そうなガチ拷問の内容は伏せて、「拷問」と称して色々される内容の中に、割と不味い内容のもあった、
ということだけ共有することでダメージ弱められないかな。
KP
なるほど、
・「危うく人体理解しないガチ拷問で大変なことになってた」
・「拷問or結婚ってやばすぎる」ことが衝撃の主な理由だと思うので、それなら0/1でOKとしましょう。

危うく拷問される所だったのは既に分かってますしね。
佐倉 光
猫に触れない、は牧志にとっては割とガチ拷問はいってるかも。

佐倉 光
「なんだこりゃ……」
円盤を観察して、しばらく沈黙してから笑う。
佐倉 光
「なんだこれ、俺たちめちゃくちゃラッキーだったんじゃん。
なんだこれ、拷問だったのか!?」
人間への理解が甘すぎて普通に助かったやつだ。
牧志 浩太
それを聞いて、牧志は啞然というか呆れたというか、大いに困惑した顔をした。
牧志 浩太
「何だ、それ……、拷問と結婚がなんで同列なんだよ。
いや、相手によっては?
相手が玉虫色の悪臭とかだったら?

そういう面白ルーレットみたいなので人の命運決めるなよな」
佐倉 光
「まー確かに? リアルでガチで結婚させられたらくそ面倒臭いかもしれないけど。
離婚の手続きとか?
いやそもそも日本の法律って性別同じ場合結婚できたっけ? 忘れた。
結婚生活まで強制される、としたってだ、俺たちの生活多分……」
佐倉 光
「変わらない、よな。
もうン十年二人きりで暮らしてるもんな……」
牧志 浩太
「ああ、幸運すぎるだろ、俺達。最高に幸運だった。
一番ダメージ低いので済んだみたいだし、一緒にいるのは変な奴じゃなくて佐倉さんだし」
佐倉 光
「そーだな確かに、牧志なら許せるって感じはする」
佐倉 光
「夫婦並みか」
なんだか複雑な気分になってしまった。
佐倉 光
「いや、家族ってことだよな。そう」

そして、考えを共有するために口に出しているのも久しぶりだと思った。
牧志 浩太
1d100 29 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 80→失敗
SAN 29 → 28
牧志 浩太
うーん、不定の狂気入り。
タイミングが悪いので、今は自覚していなくて、外に出たところで衝撃がじわじわやってきて発動するとします。
内容もその時に決定します。
牧志 浩太
「病める時も……、健やかなる時も、か。

確かに、変わらないな。
俺達、ずっと二人暮らしだし。
佐倉さん、もうずっとずっと、そうしてくれてるもんな。
最近、俺が世話かけてばっかりだけどさ」
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「いいんだよ、そこは」
何故か、目を逸らした。
佐倉 光
「さあ、行こうぜ。ふざけた格好にはされたけど、これは大チャンスだ。
生き残って帰ろうぜ!」
牧志に手を伸ばす。
牧志 浩太
「……ああ! 生き残って、帰ろう」
牧志はあなたの手をしっかりと掴み、目で頷いた。
ここに一つある扉へと向き合う。
佐倉 光
扉に近づいて〈聞き耳〉を立てよう。
KP
〈聞き耳〉で判定。
佐倉 光
1d100 79
佐倉 光 - 今日 0:43
CCB<=79〈聞き耳〉 (1D100<=79) > 6 > スペシャル
KP
向こうから音はしない……、いや。
微かに、笛や太鼓の音のような響きが遠く伝わってくる。

その伝わり方から、この向こうは長い廊下になっていると想像できる。

それ以外の物音はしない。
佐倉 光
「ちぇ、行くかぁ」
扉を少し開けて様子をうかがい、近くに動くものがなければするりと外に出る。
一度靴が脱げないか試す。
〈忍び歩き〉のため)
KP
外に動くものはなく、扉の向こうは長く長く緩い上り階段になっていた。
壁に灯りが埋められているため、歩くのに不自由はなさそうだ。
KP
革靴を脱ごうとすると、喰いついたように靴は足から外れない。
揺さぶっても、隙間に指を入れようとしても、縫いつけたように動かないのだ。
牧志 浩太
「もしかしたら武器になったりしてな、これ」
牧志が横で、拷問器具の中にあった槌を使ってヒールを折ろうとしているが、びくともしていない。
佐倉 光
「やっぱ無理か。牧志もいるし」
隠密行動は無理と考えた方がいいな。
そもそもの格好真っ白な上目立つし。

いつも以上に慎重に階段を登る。一応待ち伏せには警戒しよう。
牧志 浩太
「ああ。俺は後からついていく手もあるけど、この状況ではぐれる方が怖いしな」
KP
一歩一歩、階段を登る。

遠く響く笛の音以外は不気味なほどに静かで、この上が街だというなら聞こえそうな雑踏もない。

その中に、慣れない靴の足音が響く。
KP
ここで牧志の不定処理を行います。
表は長期表で。
牧志 浩太
1d10 種別 Sasa 1d10→5
1d6 期間 Sasa 1d6→5
KP
長期だからフェティッシュですね。

状況的に納得のいく「佐倉さんへの執着」(また不安定になっちゃった)か、ギャグ的に(結果的にそのおかげで拷問されずに済んだ)花嫁衣装に執着しちゃうか迷う。
佐倉 光
どっちも面白いけど花嫁衣装への執着ってどんなんだろ……
長期か。終わってもしばらく脱ぎたくなくなっちゃうな。
KP
長期ですね。しばらく脱ぎたくなくなっちゃう。
また変な執着が起こる。
佐倉さんへの執着はシナリオ直前に発動していたようなものだし、ここは「花嫁衣装への執着」にしますか。
牧志 浩太
花嫁衣装への執着 5ヶ月
佐倉 光
そうか不定だったこれ。5ヶ月もドレス……?
KP
常時発動じゃないにしても、佐倉さんが起きたら牧志が突然ドレスという事態がちょくちょく起きる。

牧志 浩太
牧志に手を貸しながら一歩一歩進んでいたが、ふと、彼の様子がおかしいのに気づく。

手にかかる力が突然強くなって、自身の反応に驚いたように弱まる。
手が微かに震えている。

……あなたには分かる。
良くない兆候だ。
また安定を失いかけている。
佐倉 光
「おい、牧志? 大丈夫か?」
ふと指先を見てまずいなと気付く。
こういう時は大体何か起きるんだ。
佐倉 光
「少し休憩しよう」
階段の半ばにさっさと座る。
佐倉 光
「何か気になること、あるのか?」
牧志 浩太
「あ……、ああ、ごめん。
違うんだ、久し振りに怖くなって。

こうならなかったら、危うく二人とも拷問される所だったんだな、ってのが歩いてたら染み込んできてさ……、

あそこ、油断してると本が喰いにくることはあっても、突然連れ去られて拷問されて死ぬとか、ないだろ。
だから、そういうの、久し振りで」

反対側の手がかたかたと震えながら、胸元の布を握りしめていた。
花を象ったレースが、皺になってしまっている。
佐倉 光
「あー、っ、と、そうか。怖かったな。確かに」
牛に引かれるのとか相当ヤバいって資料は、読んだことあるし。
そうだな、怖いよな。
具体的に説明しなくて良かった。
佐倉 光
牧志の目を見つめていつも通りに落ち着かせるゆっくりとした喋りをする。
佐倉 光
「大丈夫、もう終わったんだ。
あとはなんとか逃げ出すだけ。捕まらなきゃ拷問なんか受けない」
佐倉 光
「なんならこんな格好になったお陰で助かったみたいなもんで、良かったな」
牧志に心臓の響きを思い出させるように、手を取って自分の胸に当てる。
ゆっくりと呼吸をさせたり語りかけたりして、落ち着くようにしよう。
佐倉 光
……なんかいつもと反応が違うような? 別の世界にいて不安だからだろうか?

とにかく〈精神分析〉だ!
KP
判定をどうぞ。
成功すれば正気度 1d3回復+シナリオ中は不定の狂気の発動を抑え込むことができます。
佐倉 光
1d100 47〈精神分析〉 Sasa 1d100→ 99→致命的失敗ファンブル
佐倉 光
おい。
余計なこと言うからぁぁー!
牧志を悪化させたか、自分も引き込まれたか。
KP
あーあ。

〈応急手当〉の考え方に沿うなら牧志への正気度 ダメージですが、今回は「佐倉さんが引き込まれた」とします。

〈応急手当〉とは違って〈精神分析〉のやり方上あり得ることですし、面白いので。今回はギャグシナリオ故。
牧志 浩太
「そ……う、だな、ごめん、逃げなきゃいけないのに、こんな時に、
そうだな、大丈夫、こんなことになったおかげで助かったんだ、大丈夫、これがあれば大丈夫……」
牧志 浩太
牧志は片手であなたの心音を感じながら、片手でドレスの布を口元に押しつけ、暴れる息を抑えようと何度も何度も息をする。

そうやって丸まっている牧志の姿を見ていると、あなたも何となく不安になってきた。

こんなことになったおかげで、辛うじて助かったのだ。
この格好は目立つが役に立った。
もしこれを脱いでしまったら、またこのルーレットが回り、拷問が降り掛かってくるのではないか?
自分達は、この夢の中から脱出するまで「結婚」しているべきではないのだろうか?
KP
牧志の恐れと不安定に引き込まれ、あなたも一時的に同じ症状を発症してしまう。
KP
佐倉さんに正気度 1d3のダメージ。
また、佐倉さんは1d10+4ラウンドの間、花嫁/花婿衣装に対する執着を発症する。
佐倉 光
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 60 → 57
1d10+4 Sasa 1d10+4→ 3+4→合計7
佐倉 光
1分半くらいかな。
KP
ですね。ちょっと引き込まれた。
佐倉 光
うーん、感情爆発……はもうちょっととっときたいな!
佐倉 光
牧志の震える肩や揺れる目を見ていると、
まだどこかで何者かが見ている気がしてきた。
俺たちはまだ逃げられたわけじゃなく、「拷問中」だから助かっているだけなんじゃないのか?
俺たちは『夫婦』であるべきなんじゃないのか?
これを終わらせたら、また追われることになるんじゃないのか!?
佐倉 光
牧志を抱きしめて耳元に確信を持って囁く。
佐倉 光
「大丈夫。俺たちは夫婦だ! どこまでも一緒に乗り越えていくんだ!
俺が守るから……!」

着慣れない動きにくい白い服が、今は何よりも堅牢な鎧に思えた。
牧志 浩太
「佐倉さん……!」
牧志は勢いにつられて布を手放し、強くあなたの肩を抱き返した。
白いドレスのきらめきが、ふわりとあなたの身体を撫でる。
KP
絵面がだいぶん面白いことになってる。
佐倉 光
ああ、何故だろう、とても満たされている気がする。
ふたつのものがひとつとなり、いかなる困難にも立ち向かう。
これが、結婚というものか。
なんて素晴らしいんだ。
こうあるべきだったのかも知れない。

ほんのりと香る香水はドレスに含まされているものだろうか。
牧志の体を包んでいるドレスは輝くばかりに美しく力強くたおやかで、
守り抜こう、いや、共に歩いて行こうという強い想いがわき上がってくる。
力強い腕が俺の肩に触れ……
佐倉 光
いやいやちょっと待てなにこれ。違うだろ。どう考えても違うだろ。
ともに歩こうとか守らなきゃとかそこは間違ってないけど、
別に結婚しなくてもいいだろうそこは!
俺たち生け贄に上げられかけて逃げてきたんだぞ!?
牧志 浩太
「……ありがとう、ごめん、少し落ち着いた。

怖がってる場合じゃないな。
早くここから出ないと、それこそ現実にな……、」

牧志は自分に言い聞かせるように頷いて、片手で胸元の布を掴んだまま、少しずつそろりと立ち上がる。
牧志 浩太
「……佐倉さん?」
あなたが突然何これし始めたのに気づいて目を瞬いた。
KP
暗示で結婚させられそうになってるみたいになってる。
佐倉 光
「お、おう。何でもねぇよ。
落ち着いたなら良かった」
慌てて離れて取り繕うように服の足元をぱっぱっと払う。
何抱き合ってんだよ俺たち。
佐倉 光
迂闊な事言ったかな。牧志の様子があまり変わっていない気がする。
まあ、ひとまず落ち着いたから良しとするしかねぇか……
佐倉 光
「進もう」
牧志 浩太
「ああ、進もう」
あなたの手を借りて歩き出す牧志は、少しヒールの扱いにも慣れてきたように見える……。

KP
階段は地上まで続いていた。
階段の終着点から外の様子を窺うと、そこには奇妙な風景が広がっていた。

よくあるすこし郊外の街中の風景を、つかんで捻り歪めたような風景だった。

道沿いの民家は何重にも家を積み上げた形に建て増しされて、続く道を目で追えば、ぐにゃりと曲がって上へのぼる。

辛うじて普通に歩けそうなのは、あの地図に載っていた範囲くらいだ。
牧志 浩太
「凄いな……、目がねじれそうだ。
やっぱり夢の中か、それに近い場所なんだろうな、ここは」
佐倉 光
「おぉ……なんだ、気持ち悪……
いつか行ったボルテクスっぽくもあるな」
牧志 浩太
「ああ、確かに似てる」
KP
どうやら、T字路の真ん中に出たようだ。
あの礼拝堂が教会だとすれば、あなた達は教会から北へと歩いてここへ出てきたことになる。

目の前に何か、大きなガラスケースのようなものがあるのが目についた。
その前に、道案内の看板が立っている。
佐倉 光
道案内の看板を見に行く。
KP
T字路のそれぞれの道を指す看板には、
 東:『Bar SHOTGUN』
 西:『円形博物館』
 南:『教会』
と書かれている。
佐倉 光
では、Bar Shotgunに行ってみるか。
周囲に人影はあるのかな。
KP
周囲を見回すと、不思議なほど人影がない。
地を這うようにどこからともなく響いてくる笛や太鼓の音以外には、却って不気味な程に静まり返っている。

無人の街だ。
牧志 浩太
Barに向かおうとすると、牧志がふと目の前のガラスケースに目を留めた。
牧志 浩太
「車? あれ、動くのかな」
佐倉 光
「車?」
ガラスケースって、カーディーラーショップみたいな?
KP
それは、台座の上に据えつけられた、水槽のような巨大なガラスケースだ。
華やかな造花に飾られたケースの中には、クラシックなデザインの、側面に花の意匠が刻まれた真っ白な車が収まっている。
車の後ろには、空き缶が無数に括り付けられていた。

あまり日本では見ないが、雑多な知識を仕入れているあなたは知っているだろう。
これは、『ブライダルカー』と言われるものではないだろうか。
佐倉 光
ああー。古い映画なんかで見るヤツだ。
鍵ささってたりするかな。
KP
鍵は刺さっていないようだ。
佐倉 光
「乗れたとしてもこんな目立つ車はナシかなー」
台座に何か書いてあったりするかな。
あと、もしナンバープレートなんかがあればなんて書いてあるか確認。
KP
台座を見ると、「Happy Wedding!」と流麗な書体で書かれている。
白いナンバープレートには花をあしらったレリーフが刻まれているが、文字はない。
KP
台座を見るなら〈目星〉で判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 72→成功
KP
そのガラスケースは台座に強固に固定されていて、ちょっとやそっとでは外せそうにない。

しかし、中央付近の二カ所にガラスの接合部を見つける。
これだけ巨大なガラスケースを、一枚ガラスで作るのはさすがに困難だったのだろう。

この二カ所に同時に強い衝撃を与えれば、これを外すことができるかもしれない。

……到底、素手や鉈や槌でやれる作業ではないが。
佐倉 光
ケーキカットさせられるwww
KP
初めての共同作業です。
佐倉 光
初めてじゃないけど……なぁ。
KP
あくまで「夫婦としての」なので……(夫婦じゃない)
佐倉 光
なるほど、覚えとこ。

そのまま道に沿って進んでいこう。

KP
東の道をまっすぐ辿っていけば、Bar SHOTGUN と書かれた看板が目に入る。

煉瓦造の建物にゴシック風の扉がはめ込まれ、ランプ型の灯りがドアの上からほんのりと周囲を照らしている。
佐倉 光
ビビっても仕方ないな。
レンガ造りか、窓はあるかな。
窓から中を覗けるようなら覗く。
KP
飴色のガラスが嵌め込まれた小さな窓がある。

覗けば、様々なボトルの並ぶカウンターの向こうで、バーテンダー姿の少女がひとり煙草を燻らせているのが見えた。
佐倉 光
「見える範囲ではバーテンが一人か。
さっきの読んじまうと、人間の姿してても信用できねぇんだよな。
客がさっきの馬面だらけだったら嫌だなぁ」
佐倉 光
とはいえ、ただただウロウロしてても埒は開かない……
牧志 浩太
「そうなんだよな。
正直、ここに普通の人間がいそうな気がしない。
でも、この風景見てると、ただ外に逃げて済む気もしない。

『住人』か……。
話の通じる相手であることを願うしかないな」
牧志は小さく溜息をついた。
佐倉 光
「入ってみようと思うんだけど、牧志、魔法何か使えそう?」
牧志 浩太
「どうだろうな。少し試してみる」
牧志はドレスを飾る宝石を一つ摘んで、ううんと小さく唸る。
牧志 浩太
「ただの石だな、これ。
魔術は、手応えが怪しい。
使わない方がよさそうだ」
佐倉 光
「夢見もおかしかったもんな。
オーケー、行ってみるしかねぇな」
中入ってみるが、さっきの馬モドキがいたら逃げる。
牧志 浩太
「ああ」
牧志はひとつ頷き返した。
あなたの次に続き、一緒に扉をくぐる。

コメント By.佐倉 光
奇妙な世界で道を探す二人。
ドレスはあなたを守ってくれる。

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