こちらには
『侵色』
ネタバレがあります。

KP
晴れた日の抜けるような#0095d9い空には、
たんぽぽの綿毛のような#ffffffい雲がふわふわと漂っている。
街路樹の#00552eの葉は、
陽光を受けてきらきらと朝露をきらめかせている。
色で満ちた世界をあなたは生きている。
さあ、おいでなさい。
ねえ、そしてご覧なさい。
あなたのよく知るそんな世界が、
あなたの知らない世界に変わってしまうその様を。



Call of Cthulhu「侵色」
 深海245m 様


月影 蓮
いきなり不穏。
ぱちぱち
KP
ようこそ、色彩の展覧会へ。
どうぞごゆっくり、お楽しみ下さいませ。
「切符を拝見致しました。
どうぞ、ご入場下さいませ」
かちん。
スタンプがチケットに捺される音に、あなたはふっと我に返る。
笑顔を浮かべた受付があちらですと指したその扉を、目を輝かせた人々が声をささめかせながら足を早めて通り過ぎていく。
アノマリオール博物館。
あなたは、ここで開催される展覧会へとたった今訪れたところだ。
何か単純に気が向いたのかもしれないし、チラシを受け取ったのかもしれない。もしかしたら誰かからの紹介かもしれない。
月影 蓮
なんか通りすがって面白そうだったから入ったんだよね。
ちょっと暇だったし。


月影のキャラクターイラストは、今回のKP、闇司祭ファラリスさんにいただきました。
ありがとうございます!
KP
その博物館で催される展覧会──「色彩」をテーマにした展覧会に、あなたは来ていた。
こちらをどうぞ、とチケットと共にパンフレットが差し出される。
月影 蓮
普段こういうのにあんまり縁はないけど、面白そうなものは好き。
パンフを開いて見てみよう。
KP
パンフレットの中で、色とりどりの絵画や陶器といった芸術品があなたの目を惹く。また、館内マップもあるようだ。
マップを下に提示しました。
月影 蓮
はーい
マップには、入り口に案内所、それから絵画の展示室、彫刻展示室、特別展示室、資料室、カフェテリア、トイレが記載されている。
KP
二つに区分けされたギャラリーをぐるりと見て回り、特別展示室のある廊下を通ってホールを戻ってくる進路になっているようだ。
カフェテリアでは特別タイアップメニューを販売中。
月影 蓮
まあまずは絵画展示室だよね。色彩がテーマらしいしさ。
お客さんって一杯来てる?
KP
さて、あなたは今博物館の外にいる。それなりに話題を呼んでいるのか、話しながら館内に入っていく客たちや、受付にできたちょっとした列が見える。
月影 蓮
学校でこういうのに一人で行ったって話すると『寂しい奴だな』って言われるけど、たまには一人でのんびり見るっていうのも悪くないんだ。
大体、飽きたときにさっさと帰っても怒られないしね。
KP
博物館の外観を眺めてみたり受付を見てみたりしてもいいし、パンフレットを眺めてもいいし、さっさと中に入るのもいいだろう。
▽博物館外観
▽受付
▽パンフレット
について探索可能。
月影 蓮
パンフレットで見所チェック!
KP
〈目星〉をどうぞ。
月影 蓮
CCB<=45 〈目星〉 (1D100<=45) > 35 > 成功
「どれどれー?」
KP
パンフレットには数えきれないほどの品目が掲載されているが、その中でもふと、妙に目を惹くものがある。
今回の目玉なのだろう。特別展示室にあると記載されたそれは、細かな装飾の施されたアンティーク調の万華鏡だ。
月影 蓮
「へぇー、なんかいいな」
KP
『無彩』
色彩がテーマだというのに、それにはそんな表題がついていた。
月影 蓮
変わった名前だなぁ、と思う。
万華鏡なのに?
万華鏡っていうと、ビーズとか入ってて、それが何重にも反射してキラキラする奴だったはず。
KP
万華鏡。何重にも反射して無限の色彩をその中に映し出す装置。
にもかかわらず、それは『無彩』なのだという。その意味深さが、美術品のそういうところなのかもしれない。
月影 蓮
どんなやつなんだろ。何も入ってないなんて事はないだろうし、白黒でも回せばそれなりに賑やかだろうしな。
気になるなぁ……
まあ何も入ってない真っ白な筒だったりするのかも。
近代美術ってそういうのもあるし。
KP
おっと、チケットの裏面に各展示ブースでスタンプを押せるようになっている。景品とかあるのかどうかはよく分からない。
月影 蓮
ちっちゃい頃こういうの好きだったな。何でか分からないけど。
KP
いくつかのブースのスタンプ欄には『体験コーナー有り』『強力な磁場がございます。ペースメーカー等の機器を使用している方は鑑賞を御遠慮下さい』といった紹介や注意書きがされている。
月影 蓮
折角だから全部回ってみよっと。
そんなことを思う。
KP
回りたければいくらでも見て回れるのも、一人で見に行く時のいい所だ。
月影 蓮
外観って今日の展示のポスターとか貼ってあるのかなぁ?
万言鏡のほかに何か面白い物はないかな。
KP
博物館の外観はモダン調というか、白を基調としたシンプルな外観だ。曇りひとつないガラスが、今日の空の色をつるりと反射している。
今日の展示の表題を示した垂れ幕がかかっている。
月影 蓮
今日もいい天気だ。
明日あたり走りに行こうかな。
KP
おや? 窓がオフィスビルのようなミラー仕上げになっている。いや、これは本当に鏡だ。マジックミラーなのかもしれない。
うっかりここで髪を整えたりすれば、反対側にいる誰かからはさぞ奇妙なものを見る目をされることだろう。
月影 蓮
ちょっと刑事ドラマなんかを思い出す。
こういうのって鏡がわに顔くっつけると見えたりするんだ。
KP
顔、くっつけてみる?
月影 蓮
やってみよ。
べたー。
KP
べたっ、じーーーーー。
お、ちょっと中が見えた。

壁に顔をくっつけるあなたを見て、館内の廊下を歩いている少女が笑ったのが見えた。
月影 蓮
ピースしてみせる。
KP
少女は笑ってピースを返してくれた。
月影 蓮
いい子だ!
さてと、受付に行こっと。
KP
受付では、係員たちが忙しそうに来館者の案内をしている。
〈目星〉
月影 蓮
CCB<=45 〈目星〉 (1D100<=45) > 14 > 成功
結構見えてる。
KP
来館者の一部が腕章のようなものを受け取っているのが目に入る。白地に赤いハート、ハートの中に白抜きで十字マークが描かれている。
月影 蓮
なんだろう、あれ。
パンフにあんなの載ってたかな。
KP
パンフレットには特に記載はない。
月影 蓮
身障者のマークとか、お腹に赤ちゃんがいますとか、それ系かな?
KP
図案的にそれ系かな、とは思うでしょうね。
月影 蓮
受付の人に訊けるようなら、「あれなんですか?」って訊いてみようかな。
このマークの人には気を遣わなきゃ、とかあるかもしんないし。
KP
来館者がそれなりに多いようで結構忙しそうだが、聞けばペースメーカー装着者のマークであることを教えてくれる。「強力な磁場がございます」という注意書きに関連したものなのだろう。
月影 蓮
「ああー、なるほど」
じゃあ俺は気にしなくていいやつだ。
受付で何か気になるものとかあるかなぁ?
コラボメニュー安くなるチケットとかー
スマホで見られる案内とかー
KP
残念ながら割引チケットの類はないらしい。音声案内は館内資料室にて貸し出し中とのこと。
お、有名声優とタイアップした音声案内がある。
月影 蓮
「おっ、ミネが言ってた奴だ。絶叫系の解説ってどんなのだろ。これ借りようかな」
KP
絶叫系の解説ww 面白そう
月影 蓮
じゃあ、チケットにスタンプは捺されてるし、もう入れるはずだよね。
KP
ですね。入る?
月影 蓮
入ってみよう。

KP
あなたは博物館の中へと足を踏み入れる。
絨毯を踏みしめ、少し長い廊下を歩けば、やがて静謐さをとっぷりと含んだ少し涼しい空気があなたを包むだろう。
月影 蓮
こういうの良くわからないけど、見て楽しければいいんだってタクヤが言ってた。
まあ、知ってた方が楽しめるっていうけどさ。
KP
来館者たちでにぎわう館内は、幸い押し合いへし合いという程ではなく、素直に見て回れそうだ。単眼鏡を手に一人で見に来ている老人、話しながら見て回っている子供連れなど、客層も色々いる。
月影 蓮
『知らない方がいい』とか言ったの、誰だっけ。
まあいっか。
ほどほどに空いてていいなぁ。のんびり観られるし、急ぐこともできそうだ。
誰だっけ……彼自身はほとんど忘れてしまっているが、彼の恩人である。ツンデレ。
KP
入り口から入った所の広場には大きなオブジェが置かれ、人間のようにも、獣のようにも見える姿が、高い天井を見上げている。
月影 蓮
「おー、モンスター」
KP
案内所の傍らにパンフレットラックがあり、近隣の美術館・博物館などの展示のパンフレットを置いている。
月影 蓮
適当に気になった奴拾ってこう。
古代エジプト展? おもしろそー
KP
古代エジプト展。エジプト本国と長い付き合いのある貿易企業が主体となって行う展示で、学術的に貴重なミイラの展示も行われるらしい。
どっかのツンデレ
あれだけはやめとけ?
KP
あの事件(月影くんが経験した方)からどれくらい経ってるんでしょうね? 今。
月影 蓮
一ヶ月程度かな?
だからまだ元気いっぱいだよ。
こっちにもあるなら、の話だけどね?
古代エジプト展……『欠落コディペンデント』を参照。
KP
案内所の傍には小さなショップがあるが、あまりショップには力を入れていないのか、空いたスペースに目録の類や絵葉書を並べているくらいだ。
月影 蓮
ショップは後でいいな。
パンフは適当にポケットに突っ込んで、展示室へ向かおう。
KP
絵画展示室。
ギャラリーに足を踏み入れると、微かな画材の匂いが鼻先をくすぐった。
月影 蓮
なんとなく順に見ながら歩く。
音声案内借りられるようなら借りよう。
話題性だけは大きそうだからないかも知れないけどね。
KP
絵画はちょうど同じ色調のものが重ならないように並べられている。ラピスラズリの魔術師と呼ばれるフェルメール、光と色を何より重視した印象派から始まり、色の塊のようにも見える近代美術の絵画と来て、古い肖像画の色調再現の話や、画材の劣化の話など。
時代、色調、通常は同じ時代や色調のものが並べて置かれるべきところ、あえてランダムにも見える並べ方をされているその様子は、色を散りばめた宝石箱のようにも見えた。
月影 蓮
(あっ、この絵は知ってる。中学の美術の教科書で見た奴。こっちは図説に載ってたような気がする。描いたのは……誰だっけ)
まあいっか。と次へ進む。
なにはともあれ綺麗だ。
KP
おや、片隅に絵画ではなく、何か立体的なものの写真がある。
月影 蓮
立体物の写真?
近づいてみてみよう。
KP
火山の噴火で埋もれた遺跡から出てきた、古代ローマの画材だそうだ。それらは不思議なほど色を保っており、今にも使えそうに見える。
月影 蓮
固まっちゃってるなぁ。
そもそも昔の画材って今のみたいなやつじゃないんだっけ。
あまり知識はないので、なんとなく見ている。
KP
画材というより化粧品に似ているかもしれない。丸い枠の中に色のついた粉か何かが入っている。
月影 蓮
子供の頃に母さんの化粧品で床に落書きしてめちゃくちゃ怒られたことなんかを思い出した。
KP
後ろでデカイ声で蘊蓄をたれる男がおり、係員にやんわりと注意されていた。
月影 蓮
(どこにでもいるなぁ、ああいうの)
でもまあ、蘊蓄自体はなんとなく聞いてたり。
KP
蘊蓄自体は結構面白い内容だった。
月影 蓮
(語る音量少なめならふつーにためになりそうなのに、ソンしてるなあのヒト)
(声を小さくした方が目立てるだろう……ってのは皮肉ぅ)
進もう。
KP
彫刻展示室へ足を踏み入れる。と、まず最初に目に入ったのはひよこである。
巨大なひよこ……の、像。滑らかに表面が磨きあげられたひよこはシルクハットを被って蝶ネクタイを首(と思わしき部分)に飾り、何処か凛々しい面立ちをしている。
ドヤッ。
月影 蓮
「なにこれ」
近代芸術ってよくわかんない。
KP
そのひよこを、様々な色に彩られた石膏像が取り囲んでいる。
石膏像といえばあの白いやつが思い浮かぶが、ここのものはどれも色を纏っている。まるで生きているように彩色されたものもあれば、石膏ではなく元々色を持った石を切り出したり貼りつけたりしてあるものもある。
月影 蓮
(ふーん、テーマは色彩だもんね)

月影 蓮
最近見に行った『近代芸術』がマジで意味不明だった。
【詳細は伏せさせていただきます】
SANチェック》もんだったなあれは。
KP
やべぇ。
写真の登場以後、なんとか芸術に意味を持たせようとして大迷走している感があるなぁと見てて思いますね……。
月影 蓮
子供がガチで体調崩すレベルでダメージくらってた……
KP
それは子供が見たらダメージ喰いそう……。

KP
見た事のある像もある。美術部の友人が日がな一日写生していたやつだ。
月影 蓮
(なんだっけ、黒は300色あるんだっけ。それなら白も300色あんじゃないかな)
(さっきの無彩もそういうやつかなぁ、実は微妙に色があるとか、そういう)
(おっ、これが元ネタかぁー)
(まあまあ雰囲気でてるなー)
KP
展示室を見て回っていると、体験コーナーがある事に気づく。子供たちが楽しそうに、小さな像に色をつけたりしている。真剣な顔してウンコ色を再現しようとしている少年がいる。
月影 蓮
ウンコ色は難易度高いなぁ少年。
色と言うより形の方が重要……
なんて真面目に考えてしまう。
KP
大人OKの体験コーナーもある。塗り絵をしたり、柔らかい石を使って彫像を作ったり、光で固まる樹脂を調色して好きな色のアクセサリーを作ったりできるようだ。何かやってみる?
月影 蓮
アクセサリーの形って決まってるのかな?
KP
涙滴形、円形、月をかたどった形など、色々な型があるようだ。かなりの種類が用意されており、よほど変な形でなければ大体ありそう。
月影 蓮
星形があればそれを、なければ月だ。
KP
星形もある。
6色の着色液が一緒に用意されており、これを混ぜて好きな色を作れるらしい。混ぜ方の例が書かれたボードがある。
月影 蓮
適当に色を混ぜて、型に突っ込む。
色は何となく黄色っぽい感じに少し青を混ぜて。
なんだか星型というのに心を惹かれた。
KP
透き通った美しい色が、型の中に広がってゆく。
うまくできたか、【DEX】×5で判定をどうぞ。
月影 蓮
CCB<=(9×5) 【DEX】 (1D100<=45) > 36 > 成功
「確かこんな感じで……」
KP
固まったそれを型から外す。
宝石のように透き通った星形の石が、あなたが望んだ通りの色を周囲に投げかけながらきらめいている。
月影 蓮
んー? 違うな、角の数が違うような……
まあ、綺麗にできたしいいか。
月影 蓮
作りたいのは六芒星なんだ。
KP
ああー。角の数、増えちゃったのか減ったのか
月影 蓮
減ったんじゃないかな?
星形だったら一般的には五芒星だよね。
間違っても六芒星は普通の型にはないよ。
KP
うっかり【DEX】判定に失敗したら、歪んだ五角の星形になってたかもしれませんね?
月影 蓮
なるほど?
ただ本人、借りたお守り(ヒランヤ)がどんな形だったのかあまりよく覚えてなくて、なんとなく星形だとお守りっぽく感じるなぁ、と思っている。
KP
なるほどなぁ。
あの記憶が微妙に跡を残しているんだ。
あの記憶……月影がほとんど忘れてしまった恩人が、星形のお守りを持っていたらしい。
KP
ペンダント、指輪、スマホ用チャームなど、好きな形に加工してもらえるらしい。
月影 蓮
スマホ用チャームにしよう。
KP
同じ色のビーズをいくつか追加して、ストラップホールに通せるチャームを作ってもらえた。
月影 蓮
シンプルなスマートフォンにつける。
まあ、お守り……って感じになるかも知れない。
KP
ちょっとしたお守りみたいな感じで悪くない。
その星形を見ていると、同じような星形のお守りが、どこかで揺れていたのを思い出すような気がする。
はて、友人の誰かがつけていたんだっけか。
月影 蓮
(うーん? なんだっけな)
大したことじゃなかったような、と思いつつも、微妙に気になる。
KP
考えながら歩いていると彫刻展示室の出口に着いていた。
月影 蓮
まあ、いっか。
明日あたり心当たりないかみんなに訊いてみよっと。
スマホをポケットにしまい込む前に友人のグループメッセージに、『in 博物館』ってメッセージ送っとく。
KP
出口の傍には、「悪魔」と題された、赤い石で作られた真っ赤な怪物の像がある。
月影 蓮
「悪魔ねー」
KP
何か返事が来たような音がした。
月影 蓮
チェックしよう。
KP
「彼女?」「デート中」「何てやつ?」「色彩のやつ?」「in めし」ぱらぱらと返事が来る。
月影 蓮
「彼女ー」
撮影可能なら赤い悪魔の像を撮って送ろう。
「色彩。けっこう面白い」
KP
「へぇー、面白いん?」「渋くね?」
月影 蓮
「おこるとこわい。
色の展示なのに色ないやつとかあるのが近代っぽ」
ポチポチしつつ進むねー
KP
「へぇー、イミフ」メッセージを見ながらあなたは進む。後は特別展示室、資料室、カフェテリアがある。どこに行く?
月影 蓮
資料室ってどんなのがあるんだろ。
普通に考えれば次は特別展示だけどね。
KP
沢山の棚や本棚が並んでいる。この博物館の歴史や、展示物についての解説がなされているようだ。
展示物についての本や色彩関係の資料が目立つ棚に置かれていたり、音声案内が貸し出されていたりする。
月影 蓮
「音声案内ここだったかー」
借りてもう一周するのも一興かなぁなどと思ったりもするが……なんかめんどくさいなって思った。
KP
有名声優タイアップの音声案内は人気があるのか、全部貸し出し中になっている。普通のやつはある。
月影 蓮
「ちぇー、聴いてみたかったな、絶叫系」
とりあえず本棚まで観る気はないけど、目立つ棚の本に面白そうなのあるかな。
KP
〈色〉とは」というタイトルで、人間の視覚が色を知覚するしくみについてざっくりと書かれた本がある。人間の眼にはある波長の光を検知する三種類の細胞があって…… とか、そういう内容だ。
月影 蓮
(生物でやったような。人間の目は残念な進化してるってYoutubeで見たような)
(進化にもコンコルド現象)
(よっつめの細胞持ってる人がたまにいるんだったよーな……)

月影 蓮
赤っぽい画面を延々と見続けてから緑を見ると、純粋な緑が見えるっていう解説付動画が面白かったなぁ。
KP
ああー、補色的なやつなのかな
月影 蓮
いえ、純粋な緑って必ず赤が混ざってきちゃって基本仕組み上見えないんだけど、赤を見続けることで赤を感知する細胞を疲れさせて、一定時間働きづらくするって理屈でした。
月影 蓮
ほんの一瞬「緑だ!?」って思うのが本当に不思議で面白い。
KP
へぇー! 気になる
月影 蓮
https://www.youtube.com/watch?v=sIPncKuMO5A
よろしかったら後でどうぞ。
KP
おお、ありがとうございます 後で見よう

KP
それから、あなたは「色と形の神秘」というタイトルの本にも目を惹かれるかもしれない。それは、伝統宗教や近代オカルトの世界で、物の色や形にどんな意味付けがされてきたのかという内容の本だ。
その表紙に描かれた、三角形と逆三角形を組み合わせた形…… 六つの角を持つ星。
その形を、あなたはどこかで見た事があるような気がした。
月影 蓮
「……あー。
なんか見覚えある。
緑は嫉妬の色とか、中学の英語の教科書に載ってた……」
KP
ぱっと目につくのはそんなものだ。
月影 蓮
では特別展示に行ってみようかな。

KP
特別展示室の入口には、何処かで見たようなハートマークに×が付けられた看板が立ててある。「強力な磁場がございます」という注意書きが再度書かれている。
月影 蓮
「ああー、さっきの」
KP
ハートマークの腕章をつけた女性が、連れの男性に「絶対感想よろしく! なるべく詳しく!」と念押ししているのが見える。
月影 蓮
「メガネ大丈夫かな?」
KP
傍のロッカーには「入室前に磁気カードや電子機器をこちらへお預け下さい」の張り紙がされている。眼鏡は大丈夫そうだ。
月影 蓮
ほか、ベルトのバックルとか、お財布とか……
スマホとベルト預けよう。
KP
金属製品全般NGとは書いていないから、うっかり酸素ボンベを持ち込んだら飛んでいく程の磁場ではないらしい。
月影 蓮
おっそろしい事故があったね……なんて思いつつ
財布の磁気カードも壊れたら嫌だし預けよう。スイカがなくなったら帰れなくなる。
物を預けたら中に入る。
一体何が展示されているんだろう。
KP
あなたは室内に入る。
踏み込んだ室内は、今までとは違って薄暗い。
部屋のちょうど中心だけが、照明によって照らされている。
明かりの照らす先には、台座がひとつ。
台座の傍に、白手袋の展示員が一人控えている。
『無彩』と題された万華鏡は、どうやら手に取って実際に鑑賞できるようで、丁度小さな子供を伴った女性の手から、傍に控えている展示員へとそれが戻されているところだった。
月影 蓮
こう、闇の中で目を閉じると瞼の裏に色が見えるとかそういう……
そういうのじゃないみたいだ。
KP
〈聞き耳〉
月影 蓮
CCB<=35 〈聞き耳〉 (1D100<=35) > 78 > 失敗
万華鏡、気になっちゃって。
子供に手を振ってたりしたかも。
KP
親子は感想か何かを話しながら室内を出ていく。
部屋に残っているのは、あなたと展示員の二人だけになった。
子供は親に何かをしきりに訴えていて、あなたが手を振ったのに気づいてくれなかった。
月影 蓮
ちょっとさみしい。
まあいいか。万華鏡見てみよう。
KP
「ようこそ、色彩の展覧会へ。お楽しみ頂けておりますでしょうか?」
あなたが近寄れば、展示員は柔らかい微笑みを浮かべて一礼する。
月影 蓮
「はーい。でもこれ『無彩』てゆーんですね」
KP
「はい。この万華鏡は題の通り、無彩色だけで構成されております。なのですが、時折「色が見える」と仰る方もいらっしゃいます。不思議でしょう?  私は生憎白黒にしか見えないのですが……」
月影 蓮
「へぇー、やっぱり白と黒に300色あったらカラフルに見えるって奴なのかなぁ」
月影 蓮
正直白は300色とかいうあれ、白じゃないし黒でもないよなぁ、とおもった。
KP
そもそもどの色までを白、どの色までを黒と定義するかで何色でも増やせそうだよなぁ、と思いますね
月影 蓮
「見てみてもいいですか?」
KP
「ええ、勿論。ご鑑賞の際は、こちらの手袋をどうぞ」展示員の上品な白手袋に包まれた手が、簡素な手袋をあなたに差し出す。
月影 蓮
手袋着けて……
手に取って……
ちょっとドキドキする。
KP
しっとりとした手袋の感触が、これから珍しい物を見るというちょっとした緊張感をあなたにもたらすかもしれない。
月影 蓮
このドキドキ感が大したことないものをもっと凄い物に見せたりするかも知れないし……その逆かも。
KP
ずしりとした重みと、手袋越しに伝わる金属の冷たさ。銀色の梨地に施された細かい装飾。
それは古めかしい印象と、これが大量生産品ではなく、一点物の美術品なのだという感覚を抱かせた。
月影 蓮
(落っことしたら大変……)
KP
「ご鑑賞の際は、顔を押し当ててしまわないようにご注意下さい」
そんな展示員の言葉。
月影 蓮
(目の周りに黒い跡が付くの?)
(リアルでは見たことのない悪戯の奴)
押し当てたくとも、メガネがある以上ぶつかってしまうのだけれど。
KP
あなたはそれを眼の位置まで持ち上げて…… どちらの眼で覗く?
月影 蓮
利き目は……
choice 右目 左目 (choice 右目 左目) > 右目
右目だね。
KP
あなたの右眼に、ぱ、っと、無彩色で構成された幾何学模様が映る。
くるりと回せば、それはキリキリと姿を変え、くるくるとあなたの視界を模様が転がる。
月影 蓮
「……」
ホントに白黒の万華鏡だなぁ。
回しながら何が入れてあるのかなぁ、と考える。
近代美術ってこんなものかな。
意味を見いだせる人だけが楽しいやつ。
KP
白と黒と、灰。そこには一切の色がない。青みがかっても黄色みがかっても赤みがかってもいない、真の無彩。
無彩が、踊る。
月影 蓮
(まあ、珍しくはあるよね)
(なかなか白黒で万華鏡作ろうって人もいないし)
KP
色が無い分、あなたがこれまでに見てきた万華鏡よりも、繊細で美しいようにも見えた。
……
1d100 (1D100) > 54
くるりとひらめき、ぱたりと畳まれて消えていく模様。
けれど、あなたは気がつく。
それは、視界の中心から、湧き出るように始まった。
月影 蓮
「……ん?」
本編見る!
KP
万華鏡に、色がつき始めたのだ。
それは柔らかで、そして見る間に鮮烈なものへと変わっていく。
月影 蓮
「おぉ!?
どうなってるんだ、これ?」
錯覚とか、そんなもんじゃない。
なんとなく脳みそが色着けてるとか、そんなもんじゃない。
KP
模様が折り畳まれて消えていく度に、その隙間から色が溢れ出る。
月影 蓮
「おぉぉお!? 何これ。
面白!」
KP
その色は、
白よりもなお無垢で。
赤よりもなお生々しく。
橙よりなお燦々と暖かに輝き。
黄色よりもなお弾けるように煌めいて。
緑よりもなお包み込むように穏やかで。
青よりもなお深く冷たく。
紫よりもなお艶めかしく。
黒よりもなお拒絶的で。
月影 蓮
やべーもん見てるぅ
月影 蓮
「えっ何これ何色? どうなってんの? 何が入ってんの?」
KP
その色は、何よりもおぞましく、狂っていて、冒涜的で。
あなたのよく知る未知の色だった。
あなたは不意に、危機感を覚える。
折り畳まれて消えていく模様の間から染み出す色に。もはや視界を埋め尽くす色の群れに。
月影 蓮
なんだかこういったものに覚えがある。
はるか天空からそれは降り来て……
KP
遥か天空から降り来る異様な角度のきらめき。
 いけない。
 これは、いけない。
月影 蓮
目から万華鏡を離せるなら離す。
KP
あなたは咄嗟に、その混沌とした色の氾濫から逃れようと万華鏡を遠ざける。
その刹那、あなたの視界が違和感を伴って滲んだ。
月影 蓮
「うわっ!?」
KP
目薬を落とした時の様なそれは万華鏡を覗いていた右眼から始まり、すぐに両眼に及ぶ。
月影 蓮
「視界が……」
KP
反射的に目を擦る。擦った手に、目を落とす。
その手は、今さっきまで目にしていた万華鏡の向こう側と同じ色をしていた。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D2》。
月影 蓮
CCB<=50 《SANチェック》 (1D100<=50) > 90 > 失敗
:SAN-1d2
1d2 (1D2) > 1
[ 月影 蓮 ] 正気度 : 50 → 49
KP
ぐらりと眩暈がした。色に埋め尽くされていく視界の中、激しい頭痛、耳鳴りがあなたの頭蓋を叩く。
口の中に鉄じみた味が滲んだ。
月影 蓮
眩む視界に目を閉じる。
KP
何かがあなたの肩を叩いた。
月影 蓮
「うわ!? はい!?」
KP
顔を上げた先にいたのは、困った様にあなたを見る展示員、
の、首が曲がる。
月影 蓮
「うぇ」
KP
曲がって、
曲がって曲がって逆さまになって近くなった視線が、
あなたのことを覗き込んでぽかりと空いた口から、
「だdddddァいzyyヲおをっヲ#/@&&?/×∵」

何重にも歪んで響く奇妙な音。
月影 蓮
「わぁ!?」
KP
あなたの中のナニカが、
KP/
此処から、目の前のものから逃げなくてはならないと、
KP
叫ぶ。
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3》。
月影 蓮
「すみませんっ!」
CCB<=49 《SANチェック》 (1D100<=49) > 81 > 失敗
[ 月影 蓮 ] 正気度 : 49 → 48
式が見えなくなるから直は駄目かぁ。
1が出たみたい。
KP
ああー、直接SAN-1DXすると式が見えないんですね。
月影 蓮
そうみたい。
そこはやっぱり見えないとまずいよねー
KP
ですねぇ。

KP
咄嗟に、あなたは、その場から駆け出した。
月影 蓮
おっそろしい筒は置いてくよ。やっていいなら。
KP
辛うじてあなたはその筒を置いていった、かもしれない。視界が回って、揺らめいて、耳鳴りが酷くて、指先の感覚が定まらない。
月影 蓮
「な、なん、だろ、これ。
病気? 緑内障とかそういう」
まともに考えられない……!
手袋を持ってきてしまったな、そんなことをちらっと思ったが、返しに戻る気にはなれない。
KP
色が。色が。色が。色が。異様で無秩序な色の群れがあなたを染めている。あなたの世界を染めている。あらゆるものがねじ曲がっている。あなたの手がぼとりぼとりと虹色の雫を垂らしている。
月影 蓮
展示室から逃げ出して、壁際に座り込む。
KP
走って、走って、走って、壁際に座り込んで、あなたはようやくその脚を止める。
気づけば周囲には、沢山のあなたがいた。
いや、沢山のあなたなどいるはずがない。それは鏡だ。
歪んだ虹色の光沢を放つ鏡の向こうで、あなたが冷たくあなたを見つめ返す。
月影 蓮
「え」
KP
奇妙に傾いたミラーハウスのようなそこは、それでも辛うじて建物の体裁を保っている。
よたよたと廊下を歩くあなたを、鏡の向こうのあなたたちがただ目で追っている。
月影 蓮
「ここどこ?
こんな展示あったっけ?」
手探りでよろよろと進む。
早く帰らなきゃ。んで、
病院に行かなきゃ。
月影 蓮
チカチカしとる……
KP
さて、ここから特殊処理が2つ入ります。
☆不確かな世界
あなたの目は異常な世界を映し、あなたの聴覚は正常に機能しなくなる。異様な世界を前にして、あなたは自分の正気を信じられるだろうか。
この場にあなたの正気を保証してくれるものは何も無い。

ここから、あなたのSAN値は秘匿されます。
SANチェック》のロールはKPが行い、あなたのSAN値をKPが管理します。
月影 蓮
こわぁ
俺のSAN値低いんだよおー
あっ、スマホの飾りにしちゃったからあの星手元にないや。ちぇー。
☆不透明な世界
あなたはこの世界に、「理解せざる存在」が在ることを知っている。それを知っているあなたにとって、怪しいものを見つけることはたやすくとも、全てが怪しく見えたらどうするだろう。誰も、あなたの代わりに疑い、代わりに考えてはくれないのだから。

これ以降、探索箇所は明示されません。KPが行った描写の中から、PLから探索する場所を指定して下さい。
KP
というわけで、先程の描写を再掲します。
走って、走って、走って、壁際に座り込んで、あなたはようやくその脚を止める。
気づけば周囲には、沢山のあなたがいた。
いや、沢山のあなたなどいるはずがない。それは鏡だ。
歪んだ虹色の光沢を放つ鏡の向こうで、あなたが冷たくあなたを見つめ返す。

奇妙に傾いたミラーハウスのようなそこは、それでも辛うじて建物の体裁を保っている。
よたよたと廊下を歩くあなたを、鏡の向こうのあなたたちがただ目で追っている。
月影 蓮
(どうしよう、どうしよう、このままじゃまずい気がする)
(何とかここから逃げ出さないと、でもどうやって……)
傾いてるの?
どうして傾いているって思うんだろう。
KP
床はまるで、遊園地にあるトリックハウスのように傾いている。
月影 蓮
ナナメに、それとも丸い?
KP
斜めに。
月影 蓮
ふむふむ
ではまず、鏡を調べてみよう。
こういうミラーハウスの鉄則。触って確かめる!
KP
沢山のあなたたちがいる向こう側が、透けて見える。
月影 蓮
「普通の鏡じゃない……」
(マジックミラー?)
KP
よくよく見てみれば、鏡はガラスのように透けていた。ガラスの向こうには壁や消火器、展示のポスターがある。展示のポスターを色がぐちゃぐちゃに汚して、文字を読むことすら難しい。
月影 蓮
顔を押しつけると、向こうが見える奴かな……
ちなみに今いる場所、廊下しかない感じかな。
さっきのマップのどこかに地形が似ていたりはしない?
KP
意識して地形を確認しようとすると、それは博物館の廊下、のようにも見えた。博物館の入口に廊下があったのを思い出す。
先ほどまで表示されていたマップに、変にカラフルな色がベタベタと塗られてどこか不気味な見た目になっている。
KP
博物館のマップを下に提示しました。
月影 蓮
ギャッ
こえぇ
探索できるのかこれ
KP
それで、鏡に触れてみるのでしたね?
月影 蓮
そうそう。
KP
1d100を振ってください。
月影 蓮
1d100 (1D100) > 38
KP
鏡に触れたあなたの手が、何の抵抗も無く鏡をすり抜ける。
咄嗟に手を引いて、もう一度触れようとすれば、コツン、と硬い感触が返ってくる。
当たり前だ。鏡なのだから。
月影 蓮
「うわっ!?
あっ、まずった?」
ペタペタ鏡を触ってみる。くそぉ、チャンスだったかも知れないのに!
虚像見ていいことがあるとは思えないんだよなぁー。
えーと、じゃあこっちの案内所に行けるようなら行ってみる。
どういう状況なんだろう……
壁がみんな鏡なんだろうか。
KP
天井、そして左右の壁に鏡が張り巡らされ、そのどれもが油膜やシャボン玉の表面のような奇妙な虹色の反射光をたわめている。あなたの体は、時折輪郭をぐにゃぐにゃと歪ませ、色を変え、それでも何とか人間の形を保っている。
月影 蓮
「うぅ、気持ち悪い……」
KP
あなたは傾いて歩きにくい廊下を這い、無数のあなたの視線から逃げるようにして、廊下を歩きだすだろう。
月影 蓮
案内所、案内所、どこだ……
誰かいないかなぁ
KP
【アイデア】
月影 蓮
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 59 > 成功
KP
ふと、パンフレットを持っていることを思い出した。案内所、ここが入口なら、案内所はどっちの方向にあったか……。
月影 蓮
ひょっとして逆方向にあったりしない?
パンフ出して確認。
KP
確認しようと取り出せば、あなたの身体からどろりと虹色の雫がしたたり、紙を少し汚してしまった。
月影 蓮
「うわ。
俺溶けてる? 嘘だろ」
KP
館内図はぬるつく色ですっかり汚れてしまったが、入口と出口だけはやけに綺麗に読めた。
月影 蓮
それで地図がこんな状態なのか。
KP
YES。

KP
あなたは案内所の方向へ這いながら向かう。
コカカカカカ、と奇妙な音があなたの鼓膜を揺らす。
月影 蓮
顔、上げたくない……
「すみません、俺体調悪いみたいで。
できれば救急車を」
KP
案内所のカウンターがあるべきところへ顔を向けると、立っているのはあなたではなく、あなたとは違う顔だった。
恐らく。のっぺりとした顔にはラピスラズリから生まれた青い薔薇が咲き誇り、その薔薇の合間にぱかりと緑の口が葉の代わりに開き、コカカ、と音を立てる。
月影 蓮
あなたではなく?
ん??
ああ、虚像があるわけじゃないって事か。
KP
そうそう。
月影 蓮
「ひっ」
KP
その奇妙さに心臓が跳ね、あなたの中で再びナニカが、
KP/
逃げろ、
KP
と警鐘を鳴らす。
月影 蓮
KPさんー、カラフルになってますよ?
アルェー、気のせいだったかなぁー?
シークレットダイス
KP
シークレットダイス sCCB<=48 (1D100<=48) > 48 > 成功

KP
「コカカカカコココココ。
コカカカカカ」
月影 蓮
「わ、わわわ」
KP
どうする?
月影 蓮
逃げるね。
なんか中のヒトは虹KPに従っちゃいけない気がしてるけど。
KP
じりじりと数歩後ずさって、あなたは逃げ出す。
青い薔薇の何者かは、コカカカカカ、と音を立てるのみで、あなたを追いかける様子は無い。あなたはこけつまろびつ、無事に逃げおおせるだろう。
月影 蓮
火の鳥復活編のレオナみたいになっちゃってない?
火の鳥復活編のレオナ……彼はある日事故で死を迎え、蘇生した。だが目を覚ました彼は、生きているものが不気味な土塊に、その言葉は不快な雑音に聞こえるようになってしまっていた。
月影 蓮
い、入り口から出られないかな!
KP
SRESB(10-12) (1d100<=40) > 52 > 失敗
目の前に何かが立っている。それは無数のひだを揺らしてあなたを遥か頭上から睨みつける。
外への出口をそれが塞いでいる。
月影 蓮
「う……」
KP/
何だこれは。外へ出たいのに。出たいのに。邪魔だ。
月影 蓮
「出たいのに!」
じりじりと後ろにさがる。
月影 蓮
あー、しかもこれ外に出しちゃまずいのか。
しかし、どうしたものか。
神話生物に乗っ取られて脱出の乗り物にされようとしている感。
KP
それを押しのけて外へ出る?
月影 蓮
いやー怖いしー
「あの。
どいてもらえませんか」
恐る恐る声をかける。
KP
「コカカカ。コカカカカカカカカコ。コカカカカカカカカカコカカカカコカカカカカカカカカカココカコ」
〈目星〉で判定。
月影 蓮
CCB<=45 〈目星〉 (1D100<=45) > 1 > 決定的成功/スペシャル
KP
奇妙な音を聴いていると嫌悪感が頭の奥から溢れ出す。その嫌悪感の合間に、違和感を覚えた。
あなたはじっと、奇妙な音を発するそれの口元に目を凝らす。
月影 蓮
(なんだ? なんだろう、怖いけど気になる)
KP
小刻みに発される音とは異なり、口元はゆったりと困惑するように動いていた。口の動きと音が一致していない。
月影 蓮
(何だこれ??)
KP
あなたがそれを理解した瞬間、その音がまた変わる。
「カカカココケカキコキケキククケクカコキカカケクキケカカキカケクコ」
月影 蓮
うわっ!?
KP
周囲を無数のあなたたちが歩いてゆく。あるものはあなたを見つめ、あるものはあなたを指さし、あるいは足を止めることなく通り過ぎていく。
月影 蓮
(なんなんだよ、もう、何なんだよ!)
周囲に見える自分は鏡の像ってことかな?
鏡の中に勝手に歩く自分の像が見えるのか、周囲にそういう姿が見えるのか。
KP
鏡の向こうに、勝手に歩くあなたの像が見えています。
……無数のあなたたちがあなたとそれの傍を通り過ぎていく。あなたが無数に、無数に見える。それはおかしい。だから、これはきっと鏡に映った像だろう。
月影 蓮
リアルが半端に見えている気がするな。
月影 蓮
ではそのままふらふらと出口へ向かう。
こちらからなら出られるだろうか?
あ、その前に
周囲の自分をよく見てみようかな……
KP
鏡の向こうに見えるあなたたちは、じっとあなたを目で追う者もいれば、何処かへと歩き去っていくあなたもいる。沢山のあなたは、けれどあなたに話しかける様子は無い。

当然だ。
SRESB(10-12) (1d100<=40) > 19 > 成功
月影 蓮
鏡の像が喋りかけてくるはずも、ない……
KP
なのに、あなたの胸の内に僅かに染み入るのは孤独感だ。まるで、誰も彼もがあなたのことを見ないふりをしているような、そんな感覚が、一瞬。
月影 蓮
ヤダ、アブナイヒト扱いされてない?
いやでも、突然客が変なアクションし始めたら普通、声かけたりするよね。
月影 蓮
なんでだろう、こんな思いをしたのは……一ヶ月ぶり?
自分がこの世界から忘れ去られてしまったような、誰からも認識されていないような、そんな気分を、覚えている気がする……
KP
歪んでいく世界の中、息を切らせてひたすらに、ひたすらに走ったような、そんな気がした。
月影 蓮
出口へ向かおう……
KP
あなたは廊下を這い、出口へ向かって歩く。
何かがあなたの肩を叩いた。
それは頭に五角の星を生やした人間だった。
月影 蓮
「ひっ!?」
わぁ、なにこれ。
KP
1d100をどうぞ。
月影 蓮
1d100 (1D100) > 82
KP
「コクカキカカククカカケカキカカ」
月影 蓮
「またそれか。
COMPがないと分からない……」
こんぷって何だろうな、なんて思った。
KP
「カクカキケコカクキキカカケクコケキカカ カケケキカカケコカクカキキカク」星は唇の端から淀んだ色の雫を垂らしながら、あなたに話しかける。
月影 蓮
こわいよぉ。
生返事しつつ彫像の展示室に逃げ込もう。
さっきここにあったのは、赤い悪魔だったな……
KP
ギャラリーへ足を踏み入れると、あちこちに展示されている彫刻はべったりと色で汚されていることが分かる。赤い悪魔の像は無数の色に埋もれて溺れ、そこに赤などというものがあったことすらわからなくなっている。
沢山のあなたたちは、それを気にした様子も無く、それらの前で足を止めていた。
月影 蓮
赤い悪魔をチェックだ!
何が起きてるんだろう。背後を振り返る。
さっきの星男は追ってきている?
KP
先程の星人間は、もう追ってきてはいないようだ。
元の色を喪った赤い悪魔は、湧きだしては零れ続ける色の合間から、辛うじてその角を覗かせていた。その輪郭が色に歪み、溺れて、また覗く。
月影 蓮
色だけじゃなくて、形もおかしい。
俺自身も溶けているみたいになっているし……
この世界は一体何なんだろう?
周囲の彫刻に気になるものはある?
KP
周囲の彫刻を見回していると、その隙間から色が。色がどろりと滴る。
月影 蓮
勢いで展示室まで来ちゃった。
月影 蓮
ふらつきながら絵の展示室へ。
KP
ギャラリーへ足を踏み入れると、あちこちに展示されている絵画からどろりどろりと色が零れ出し、溢れ出し、絵の内側と外側の境界を失わせていくのが見える。
沢山のあなたたちは、それを気にした様子も無くそれらの前で足を止め、あるいは何事か奇妙な音で話している。
月影 蓮
これもう完全におかしいの俺じゃん。
KP
あなたの髪から色が滴って床に落ちる。
月影 蓮
「……」
なんだか、奇妙な心地だ。
こんなに奇妙な世界なのに、『世界は間違っていない』気がしてしまう。
そんな馬鹿な……
KP
S1d100 (1D100) > 7
月影 蓮
気分悪いしトイレ行こう。
KP
あなたは色を滴らせながら、展示室を出て這っていく。
月影 蓮
スライムになった気分だ。
スライム……って……何だったっけ。
KP
〈目星〉または【アイデア】
月影 蓮
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 45 > 成功
KP
背後の絵画から、ごぽ。と、音を立てて色が溢れ出している。いや、そうと錯覚するようなありさまか。実際にはそんな音はしていないかもしれないし、しているかもしれない。何故って、あなたの耳はその色でもって鼓膜をつんざかれているからだ。
どくどくと溢れ出している色をあなたは目で追って、床でその視線を止める。
月影 蓮
ぬあぁぁぁ共感覚!
KP
そう言えば、あなたはこんなにも色でとろけた体を滴らせているはずで、零れた色を踏んで歩いているはずなのに。
どうして足跡がひとつも無いのだろう?
月影 蓮
スライムにしろナメクジにしろ、歩いた跡は付くはずで……
……
「なんか、おかしいな」
足跡が付かないこの世界がおかしいのか?
それとも、足跡が付くはずだ、と思っている自分がおかしいのか?
どっちかは、おかしい。
KP
色でぐちゃぐちゃに汚されたトイレは、落書きに埋め尽くされているかのようで、きたならしい臭いを漂わせているように思えた。
月影 蓮
水は出るかな?
月影 蓮
感覚自体が視覚から冒されてグチャってる感じかぁ。
KP
あなたが洗面所の蛇口をひねれば、そこから音を立ててたゆたう濁った色が溢れ出す。
月影 蓮
「うぅ……」
触るの嫌だ。
KP
ごぽ、ごぷ、ごぽ。
月影 蓮
栓を閉めて、鏡を見よう。
KP
鏡の向こうにあなたがいた。
右眼からこんこんと溢れ出す色を滴らせて、顔の半分を虹色に汚したあなたが、憔悴しきった顔であなたを見つめていた。
月影 蓮
変にはなっているけど、俺だ。
何故かそんなことにほっとした。
いや俺がおかしいって大問題だ。
水でも飲めればと思ったけど、ちょっと無理そうだなぁ。
トイレの個室を恐ろしそうにちらと見、トイレを出る。
KP
トイレに入っていくあなたとすれ違った。
月影 蓮
ところでここは間違いなく男子トイレだっただろうな? 色も形もぐちゃぐちゃでよく分からないぞ……
振り向いてつい確認。
KP
〈目星〉
月影 蓮
CCB<=45 〈目星〉 (1D100<=45) > 6 > スペシャル
KP
色の合間から一瞬、男子トイレの白くつるりとした小便器が見えた。
月影 蓮
全体的に出目がいいな月影。
KP
ですね。目星結構成功してる。
月影 蓮
「あっ、良かった」
そもそも多分、いますれちがったおれにとがめられなかったじてんでもんだいない……
何だ、そりゃ。
うーん。
月影 蓮
アブナイ物封印してたやつに触れて入られちゃって、そいつに感覚が狂わされてる、ということではないだろうか。
見えているのは現実の世界の歪んだ姿。
いっぱいいる俺はその他の人々。

月影 蓮
資料室に移動してみよう……
特別展示室の入り口って今どうなっているんだろう。
KP
特別展示室の入口には色で塗りつぶされた上から、大きく×印のつけられた看板が立ててあり、傍にあるはずのロッカーは極彩色の大きな箱と化しているのが、展示室の前を通り過ぎたあなたの目に見えた。
月影 蓮
塞いであるわけではないのかな。
KP
塞いであるわけではないが、入り口に立てられた看板はあなたを止めていると感じさせるかもしれない。
資料室。
博物館であれば資料室があるべき場所へ辿り着くと、そこにはひしゃげた扉が鎮座している。ガラス張りだったはずのそれはべったりと黒く塗りつぶされ、とても開けられそうには見えない。
〈聞き耳〉
月影 蓮
CCB<=35 〈聞き耳〉 (1D100<=35) > 73 > 失敗
ふーむ。探索が足りていないのか……?
KP
黒く塗りつぶされた合間から色が蠢いていた。黒は全ての色を重ねた結果。
月影 蓮
扉に触れて動かすことはできそう?
KP
1d100をどうぞ。
月影 蓮
1d100 無理ぽ (1D100) > 61
KP
一歩踏み出した瞬間、黒く塗りつぶされた扉が虹色にその彩度を歪ませ、扉を開けるための取っ手がどろりと混濁した七色に溶け出す。反射的に手を引っ込めても、機嫌を損ねた扉はあなたのために開く様子は無いようだ。……後で出直した方がいいかもしれない。
月影 蓮
「気持ち悪い……」
シークレットダイス
KP
シークレットダイス sCCB<=48 (1D100<=48) > 73 > 失敗
S1d2 (1D2) > 2

月影 蓮
黒はどうやら敵? そんなことを思った。
黒は、全ての色を足した結果であるけど、それは真の意味での黒じゃない……光が反射しないのが黒。
それがどんな色であっても、光を反射しなければ黒……
自分が何を考えているのか分からなくなってきた。
モルフォチョウのことを思い出す。茶色なのに青。
極彩色のロッカーの様子を見よう。
預けたスマートフォン、どのへんだったかな……
KP
うぞうぞと色が蠢き、ロッカーがあったらしい場所の輪郭を覆い隠す。色の群れがあなたの足元を這い上がる。
月影 蓮
「うぅ……」
色も敵だったらどうしたらいいんだよぉ……
こう、敵ばっかりの状況で、誰かだけは味方になってくれそうな気がした気がする……
KP
預けたスマートフォンの場所を探してみる?
月影 蓮
そうする……
KP
【アイデア】で判定。
月影 蓮
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 35 > 成功
KP
あなたは蠢く色の中に手を突っ込む。色の中にあなたの腕が溶ける。肘のあたりまで飲み込まれて感覚が消える。探す。何かを掴んだ? 分からない。
月影 蓮
だめだ、このままじゃ、溶ける
溶けてなくなる、俺が……
腕をゆっくりと色の氾濫から抜き出す。
KP
S1d100 (1D100) > 31
あなたの手は何かどろどろとした塊を掴んでいた。
月影 蓮
なんだろう。
KP
冷たい感触が、あなたの手の中にある。
月影 蓮
それをじっと見る。
KP
〈目星〉または【アイデア】
月影 蓮
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 73 > 失敗
あぁ……
KP
それは何か冷たくて少し重さのある平たいかたまりだった。
月影 蓮
ドロドロしてないものを手に入れた!
KP
〈コンピューター〉+20%か〈オカルト〉+20%で判定。
月影 蓮
あ、
どっちもないんだよねー
ツンデレセンパイからちょっぴりついだパソコン!!
CCB<=16 〈コンピューター〉 (1D100<=16) > 32 > 失敗
無理ぃ
ここ実は+20入れ忘れていたので、成功してましたね。
月影 蓮
ドロドロしてないってだけで貴重かも知れない。
ポケットに入れる。何故かそうしなければならない気がした。
KP
それは何か冷たくて少し重さのある平たいかたまりだった。
あなたはそれをポケットに入れる。
月影 蓮
のろのろとカフェテリアに移動……
展示室の探索が足りていない気がする……
KP
あなたは極彩色の箱から目をそらすように、カフェテリア、らしい場所へ向かう。
広めに設けられた空間は色という色で埋めつくされて、大きな窓から差し込んでいる原色の光がそれを上から更に塗りつぶしている。
その中で、沢山のあなたたちが思い思いにゆったりと過ごしていた。
月影 蓮
わぁー、平和ぁ
KP
しかし、カフェテリアへ向かうための通路も鏡になっているようで、鏡に写っているカフェテリアは残念ながらこちら側には無いようだ。
月影 蓮
ないのか……
KP
ちょっとわかりづらいので説明しますと、あなたたちの姿を映す鏡があって、その向こうにカフェテリアが見えています。
月影 蓮
なんとなく分かります。大丈夫。
そうすると、行ける場所は大体行ったな。
特別展示室の×印でも調べるか。
何か間違っている。
何か見落としている。
そんな気がしてならなかった。
KP
資料室の前の扉は黒く塗りつぶされた状態に戻っていた。
特別展示室へ向かうと、あなたはふと、出口がもう目の前にあることに気づく。出口の向こうからは白く柔らかい光が射し、その前には何も立っていない。
月影 蓮
出口だ……ふらふらとそちらへ近づく。
月影 蓮
でもこのまま出てはいけないんじゃないかって気がする中のヒト。
KP
出口だ。
白く柔らかくやさしい光が、あなたを歓迎しているように見えた。
月影 蓮
ナニカはナニカ囁いてくるかい?
KP/
ああ、ようやく出られる。
月影 蓮
「……」
KP/
外へ出ますか?
月影 蓮
いや。ちょっと待て。
(『あんた』は誰だ。)
(俺じゃない……『あんた』は何者だ)
KP
1d100をどうぞ。
月影 蓮
1d100 (1D100) > 59
シークレットダイス
KP
SRESB(10-12) (1d100<=40) > 56 > 失敗

KP
応える声はない。
当然だ。
月影 蓮
うーん、自分で気付かないと駄目かこれ。
月影 蓮
俺は誰に話しかけていた?
俺は誰がいると思った?
振り返って館内を見る。
KP
通り過ぎるあなたがいた。不思議そうにあなたを振り返るあなたがいた。あなたの姿を映す鏡が、あなたが通った筈の廊下に張られていた。
月影 蓮
鏡なのか? 本当に鏡なのか?
KP
出口の前に立って振り返るあなたの前に鏡がある。
月影 蓮
そう思い込んでいただけじゃないのか?
鏡をよく見る。
KP
鏡の向こうに館内の廊下が見える。
1d100をどうぞ。
月影 蓮
1d100 (1D100) > 11
KP
一瞬、通り過ぎるあなたの姿が途切れた。
月影 蓮
(ん?)
KP
誰も居ない廊下。そこに鏡はなかった。
月影 蓮
そこに進むことはできる?
KP
あなたは進む。その瞬間、道の向こうからあなたが顔を出した。
そこに鏡があった。
【アイデア】
月影 蓮
CCB<=65 【アイデア】 (1D100<=65) > 91 > 失敗
くっ
KP
あなたの前に鏡がある。
月影 蓮
鏡に顔近づけてみる。これはマジックミラーではないのか?
KP
1d100をどうぞ。
月影 蓮
1d100 (1D100) > 20
KP
あなたの前に鏡が、
あなたの身体は鏡をすり抜けた。
月影 蓮
「うわ!?」
月影 蓮
無数の自分が周囲に見えているから、それは鏡に映っているのだ、と思い込んでいる感じかな。
うつっている物がある以上、鏡はそこに在るはずだ、と。
いまいち鏡のありかが良くわからないことがある。
KP
そのとき、ギィィ、とガラスを引っ掻く様な音があなたの耳に突き刺さった。続けて鼓膜をやすりで引っ掻くような酷いノイズと共に音声が流れ始める。
月影 蓮
「うぅ……」
KP
『本■■ご来場いただ■まして、誠に■り■■■ございます。お■■■様に、迷■■お知ら■■■■ます。■■■パ■■■と■色■■の■をお召し■な■■■■■■くら■の■■■■子が、──』
シークレットダイス
KP
シークレットダイス sCCB<=46 (1D100<=46) > 47 > 失敗
S1d2 (1D2) > 2

月影 蓮
「……これ……
もしかして、おかしいのは、世界じゃなくて。
俺?」
(そう、すると)
(俺は一体どうなっているんだ?)
額に手を当て考える。
おかしくなったのは、あの万華鏡を覗いてからだ。
あの万華鏡が原因だ、と考えるべきだろう。
病気かナニカかも知れない、と最初に考えたけど……

ナニカ』だ。

考えるのは、苦手だ。
苦手だが、考えなくてはいけない気がした。
KP
無意識にポケットに手を入れたあなたの手に、何か尖った感触が触れた。
月影 蓮
それは何だろう。
取り出してみる。
KP
取り出してみれば、透き通った星形の何かだった。
あの冷たいかたまりに、そのきらめきは繋がっている。
月影 蓮
「なんだっけ……これ」
握りしめると、角が手に食い込んだ。
その感覚に覚えがある気がした……

おかしいのが俺で、世界は普通で、『ナニカ』が原因だとしたら?
ここから出たがっている『ナニカ』が原因だとしたら?
特別展示室に視線をやる。
あの×印は相変わらずかな?
KP
頭痛と耳鳴りがあなたの頭の奥で蠢く。色で汚れた中に、看板の×印がやけにはっきりと見えた。
頭痛が、次第に強くなってきている。
月影 蓮
そちらに近づく。
KP/
ああ、早くこんな所から出なければ。
月影 蓮
(早く出たいのは、やまやまだけどさ……)
KP
頭痛が激しくなる。ぐらぐらと眩暈が平衡感覚を揺さぶる。耳鳴りが鼓膜を突き刺す。
KP/
近づいてはならない。
KP
あなたの頭蓋の中でナニカが訴える。
月影 蓮
近づく。
『あんた』は俺じゃない。
KP
息が出来ない。激しい痛みがあなたの頭蓋を割らんばかりに響く。
一歩ごとに眼球を突き刺す痛みが強くなる。
月影 蓮
それでも足を止めてはならない……
ポケットの中にあった星を握りしめる。
KP/
出口へ。
月影 蓮
「いやだ」
KP/
出口へ向かいますか?
月影 蓮
「嫌だ。」
月影 蓮
これで合ってるのかなぁ?
案内所で阻止されたのも気になってはいるねー。
資料室も後で入れそうな雰囲気ではあったしー。
KP
×印の看板がもう目の前にある。
月影 蓮
特別展示室の看板に触れる。
KP
1d100をどうぞ。
月影 蓮
1d100 (1D100) > 45
KP
視界が、たわんで、歪む。色が湧き出てあなたの足を阻もうとする。
それだけだ。
看板はただ、そこにあるだけだ。
月影 蓮
中に入ることはできる?
KP
あなたは室内に足を踏み入れる。
色で塗りつぶされたその中に、首を長く、
長く伸ばして、あの展示員が立っていた。
「ァあヲkさmmmAたィ r あッs#:^∵××××××」
ぐるうり、と、顔にある両眼があなたを逆さまに覗き込む。
伸ばした首はぎちぎちと捻れて、今にもちぎれてしまいそうだ。
 その手には、あの万華鏡があった。
月影 蓮
ひっ、と喉の奥を鳴らして。
「す、すみませ、ん。
その、万華鏡を、もう、いちど」
KP
激しい痛みが眼球を打ち貫いた。
あまりの痛みに息が詰まり、声を出すことすらままならない。
月影 蓮
「……ッ」
KP
〈聞き耳〉
月影 蓮
CCB<=35 〈聞き耳〉 (1D100<=35) > 30 > 成功
KP
首と同じように引き伸ばされ、奇妙に歪んだ声。それが目の前に垂れ下がる顔ではなく、根元の、体の方から聞こえてくることに気がつく。
まるで、そちらに本来の首があるかのように聞こえるのだ。
KP/

 まだ帰らないんですか?

KP
あなたの手に、あの万華鏡があった。
月影 蓮
(嫌だよ! 『あんた』となんか帰らない!)
『あんた』が帰るといい!
奇妙な姿の係員に恐る恐る頭を下げ、震える手で万華鏡を右目の方へと持って行く。
どうしたらいい、なんて分かっていない。
KP
視神経の奥底から、嫌悪感がごぼごぼと湧き出す。
その嫌悪感を押し殺して、あなたはそれを、目に当てる。
月影 蓮
戻れ
あんたはあんたの在るべき場所へ帰れ
色のない世界にでも、地獄にでも、行ってしまえ。
KP
『無彩』

あなたは、ふと、気づいた。
その中にだけ、元のまま、色が無い。
月影 蓮
そう、この中だ。
KP
あなたはそれを覗き込む。
あなたの中のナニカが暴れ回る。いっそう強くなる耳鳴り、視神経が引きちぎれそうな痛みの中で、あなたは色の無い世界を覗き込む。
月影 蓮
この中に、これはあるべきものなんだ。
乱れる息を押し殺し、両手でしっかりと万華鏡を支え。
唇を噛みしめ白と黒の世界をのぞき込む。
月影 蓮
呪文とか要るのかなぁこれ。
KP
耐える。
耐える。
あなたは、堪える。
月影 蓮
俺の中にはもう余計なものを入れておく余地はないんだ。
KP
ずるり。
と、何かが、あなたの目からレンズの向こうへと流れ出した。
それは。

黒よりもなお拒絶的で。
紫よりもなお艶めかしく。
青よりもなお深く冷たく。
緑よりもなお包み込むように穏やかで。
黄色よりもなお弾けるように煌めいて。
橙よりなお燦々と暖かに輝き。
赤よりもなお生々しく。
白よりもなお無垢な。
まるで不快な水蒸気のような、未知の色の帯だった。

模様が回る。
回り、畳まれ、閉じる。
ひとつ模様が閉じるごとに、蠢く色が、その向こうへと折り畳まれていく。
月影 蓮
ああ。これでいい。
何故かそう思った。
KP
色が、消えていく。
閉じて。
閉じて。
やがて世界から色がなくなった。
月影 蓮
「白い……」
そっと、目から万華鏡を外す。
長く深く息を吐きながら。
KP
万華鏡から顔を上げれば、そこにはごく普通の、最初に見たのと同じ姿の展示員が立っている。
部屋の中は少し薄暗く、展示台の周囲だけが照明によって照らされている。
月影 蓮
「戻った……」
KP

 戻ってきたのだ。そう、感じるだろう。
月影 蓮
なんか観ちゃったっぽい子供大丈夫なの??
KP
あの子供は神話的事象への感受性がそこそこあったために色を見たのですが、あなたほど感受性が強くはなかったので、色を引き出さずに済んでいます。
月影 蓮
なるほどー

月影 蓮
「ああ……」
ため息をついて、展示台に万華鏡を戻す。
KP
展示員の手の中で、『無彩』は静かに佇んでいた。
月影 蓮
「ありがとうございました」
展示員に。
きっと不審すぎた俺に、もう一度それを貸してくれて。
KP
「随分、気に入られたんですね。その万華鏡が」展示員は穏やかに微笑む。
月影 蓮
「……正直、二度と見たくないですけど。
できれば、それの展示はやめた方がいいかと……思います。
それは……その」
KP
「その?」
月影 蓮
「ヒトを狂わせる色が見えます」
多分、意味は分からないだろう。
あれが俺の体に乗ってここから出たら一体何が起きていただろう。
額の汗を拭う。
KP
汗が滲んだあなたの額から、もう色は滴ってこなかった。
ポケットに入ったスマートフォンに、あの、星形のお守りが下がっていた。
月影 蓮
(また助けられたような気がする)
意味は分からずとも、冷や汗をかいて、蒼白の人間から訴えられたことだ、少しは考えてくれたらいいのだが……
月影 蓮
月影君〈言いくるめ〉はもってないんだなぁー
KP
展示員は意味が分からずとも、あなたの様子を見て、あなたを館内の休憩室に通してくれるだろう。冷たい水を飲めば、少し気分が落ち着いたような気がした。
月影 蓮
館内の人に真摯に訴えかけよう。あれは展示してはいけない。
あれは危険だ、と。
〈信用〉、も35しかねぇー。
KP
あなたの真摯な訴えを、展示員たちは意味がわからないような顔で、それでもきちんと聞いてくれる。
訴え続けるあなたと、不思議そうな展示員のあいだに、此方と彼方を隔てる鏡があるような気がした。錯覚だ。
月影 蓮
俺にできることはこれくらいだ。
あとは、友人達に「博物館の展示大したことなかった」って伝えるくらいかな。

KP
では、『無彩』がどうなったかも含め、エンディングに入って構いませんか?
月影 蓮
はーい
失敗した気がするな!

KP
後日。あの『無彩』がどうなったのか、あなたはニュース記事の片隅で目にするだろう。

前日までは無かったはずの放射線が突然観測されたことにより、『無彩』は唐突にその展示を中止することとなる。
幸い短時間の曝露では問題の無い線量であったものの、博物館側は謝罪と共に、展覧会を鑑賞後に体調が悪くなった来館者のためのコールセンターの設置などを行っているようだ。

あなたの訴えがその一端となったのかどうかは、分からなかった。
月影 蓮
安心、とは言えないが……
ひとまず、あれを覗く人が減ったことは喜ばしかった。
KP
あなたが目にした、目に入れてしまった何かが何であったのか。それは知る由もない。
説明したところで信じてくれる者もいない。友人達に言えば笑われただろう。大人達に訴えれば不思議な顔をされただろう。
月影 蓮
信じてくれそうな人、知ってた気もするんだけどな……
KP
いるとすればそれはあなたと同じ、奇妙なものを目にしたことがある者達だけだろう。そう、例えば──。
例えば、誰だっただろうか。
月影 蓮
思い出そうとすると、自分ではない誰かの想い出が見える気がした。
きっと夢だ。
この事件の話をしたら、絶対喜んで食いついてきそうな誰か。
友人の誰でもなかった誰か。
何故か俺自身だったような気もする誰か。
「夢にしては、やたらはっきりしてるんだよなぁ」
首をかしげて、あの星のストラップをにぎった。
KP
あの万華鏡は、もう世に出ることも無く、博物館の何処かで厳重に保管されることになる。
空は青く、雲は白く、木々は鮮やかな緑の葉を揺らしている。
あなたはいつも通りの光の下を、今日も友人達と歩くのだろう。
月影 蓮
世界が溶けてないって喜ばしいなぁ。
青い空が、心地よい。
緑の木々がまぶしい。
白い花は可憐だ。
そんな当たり前のことが、とても嬉しかった。
KP
世界は、今日もありふれた色で満ちている。


■エンド A [Achromatic]
──生還。


月影 蓮
ありがとうございましたー!
KP
生還報酬:SAN値 +2d4
月影 蓮
正気度結局減ったのかなぁ?
KP
あ、そうだ。最終SAN値は44です。
[ 月影 蓮 ] 正気度 : 48 → 44
月影 蓮
2d4 (2D4) > 6[3,3] > 6
戻った。
[ 月影 蓮 ] 正気度 : 44 → 50
KP
きれいに日常へ戻ってきましたね。
月影 蓮
お守りのお陰かな。
KP
かもしれませんね。

月影 蓮
これ、KPに回してもらった方が楽しい奴な気がするねー
KP
手探りで探索するタイプのやつなんで、そんな気がしますね。
月影 蓮
虹色のKPがいる!? とか
マップが変!? とか
割とゾッとしました。楽しかった。
KP
あ、そうだ。お時間があれば改変ポイントの話をと思うんですが、大丈夫でしょうか?
月影 蓮
あ、是非是非!
KP
わーい、やったぁ。
月影 蓮
資料室寄るべきだったのにスルーで通してもらったのかなって気はしてるんだ。
リアル【アイデア】系シナリオだったっぽいね。
KP
では改変ポイント。
大枠の流れは変更していませんが、細かい所を色々変更しています。
実は資料室を探索すると結構色々情報が出るのと、それと途中の1D100が【POW】判定で、それに成功すると情報が色々出てくるようになっています。
月影 蓮
なるほどー
【POW】低いからなぁ、俺。
KP
あと途中の【アイデア】ロールもですね。
月影 蓮
【アイデア】もそんな高くないからなぁ、俺。
KP
リアル【アイデア】可というのと、場合によっては途中からプラス補正をかけるのもシナリオでOKされていたんで、【POW】【アイデア】低めでも行けるかなと踏んでGOを出しました。
月影 蓮
なるほどー
リアル【アイデア】で即正解出してた気はするけど、月影にそれ反映するタイミングどうしようかなぁってふらふら彷徨っちゃった。
KP
ですね、一番最初の段階で正解をきれいに抜いて下さってました。
それを月影くんに反映する流れも綺麗で、楽しかったです。
月影 蓮
展示室を這い回る客に、よく貴重品っぽいやつ見せてくれたね……
ほんと、ありがとうだ。
KP
PL視点で正解抜いて下さってたんで、判定失敗しまくるようならプラス補正かけたり追加で【POW】判定振らせたりして通す感じにしようかと思ってましたが、案外そこそこ成功してました。
月影 蓮
結構出目良かったね。
KP
そうそう。〈目星〉の出目が特によかったなって。

KP
途中の判定ですが、
 ・話の流れが綺麗になるように、話の流れに合わせてイベントの順序や発生位置を変えています。
 ・「〇〇を調べます」という宣言がなかったので、行動から「調べた」とみなして情報を出しています。
月影 蓮
あー、宣言っぽい宣言はしなかったかな。
割といつもの癖でそこは。
KPに甘えてるな!!
月影 蓮
KPやってると「宣言してくれないなー、まあいい、調べたとみなして出そう」みたいなのやってるのに、PCやってると宣言してないんだよなぁ。
KP
あと単純なミスを誤魔化したのが一か所。案内所と入口のイベントをごっちゃにしてしまい、本来案内所で出る筈だったイベント(ノイズまみれの放送)を出口付近で出しています。
月影 蓮
正直大差ないし!!
KP
あと、ここまでやばい空間ウロウロして《SANチェック》案内所だけなん? もうちょっとあってもいいじゃん? というKPの趣味で《SANチェック》少し盛ってます。生還報酬もそのぶん1D6→2D4に増やしています。
月影 蓮
そうなんだw
結構やばめの体験してたから、結構削られてるのかなぁと思ってた。
KP
なんですよ。ここまでPCボロボロになってるし、せっかくSAN秘匿だし、もうちょっと、こう、あってもいいじゃん? っていうKPの私情が入りました。
月影 蓮
そしたら意外に減ってなかったんでちょっとびっくりした。
「おかしいの俺だ」って気付くまで結構時間あったしねー
KP
SANチェック》はそこそこ失敗してるんですが、元々だと《SANチェック》ポイントあんまりないんですよね。次やるときはもっと盛り倒してもいいかなぁー。
月影 蓮
世界がおかしいと思っていたら、もっと怯えて削り倒されてもいいと思うんだ。
逆に気付いてからは虹の声が聞こえちゃったときとかに減ってもいい気はする。
やってたかもしれないけど。
KP
実は「鏡を割ろうとしてパニックになって破壊行為して捕まるエンド」「眼球を抉る」エンディングもあるんですが、《SANチェック》あんまりないからあんまりそういう方向に行かないんですよね。
月影 蓮
あー、
眼球抉る発想はなかった。
割る、は最初にちょっと考えた。
でも普通に探索できるって分かったのでまず探索かなと。
KP
鏡はあれ幻なんで割れないんですけど、壁などやもうひとりの自分を破壊しようとしてたらそのエンディングですね。
月影 蓮
あっ暴力行為。
しかも目の中の奴も外に出ちゃうじゃん。
出てたらどうなってたんです?
KP
あ、ではシナリオ背景とエンディングについて。
『無彩』の中には「宇宙からの色」の破片が入っていました。

万華鏡を作成したのは、神話的事象に理解があり、かつ美を見出してしまった 1800 年代のマサチューセッツ州の芸術家です。
月影 蓮
よけいなことしやがってぇぇぇぇ!
KP
芸術家は「宇宙からの色」の破片を最も美しく見せるものとして万華鏡を作り、その中に強力な磁石を用いて磁場を作ることで破片を縛りつけました。
月影 蓮
磁石そんなところに!
KP
芸術家の死後、長い時を経た万華鏡は少しずつその構造に支障を来たしていて、神話的事象に強い感受性を持つ人間──月影くんが手に取って動かした時に、「宇宙からの色」の破片は、とうとう磁場から抜け出してしまいました。
破片はその時一番暗かった目の前の水場、月影くんの眼球の奥底に入り込むことになりました。
月影 蓮
水場がお好きか。
そういや映画でも井戸の中にいたな。
KP
視界をありえないもの、異常な色彩と視覚で満たされたことによって、月影くんの脳はそれをどうにか補完しようとし、さまざまな錯覚を生み出しました。狂気そのものと言える異常な視覚により脳に多大な負荷がかかり、視覚以外の知覚さえ狂ってしまっていました。
「鏡」はその補完の結果です。
狂った視覚は周囲の人間をあなたの姿に見せていました。あなたの前にあなたがいるわけがない。ないので、それを存在しうる事象として解釈するために、そこに鏡を見せています。
月影 蓮
パントマイムしまくり床を這い回る異常者爆誕!
KP
その通り!
ただし知覚そのものが歪んでいるため、うまく動けていないので、外から見たらめちゃくちゃ這いまわっているというほどではないのかな、という解釈で描写しています。

でも「えぇー……?」って感じで遠巻きに見てはいたと思います。
あんまり外から見て不審だと「お客様こちらへ……」って出口へGOさせられて出口エンドになっちゃいそうなので、そこは抑えめにしています。
月影 蓮
それはそう。
KP
一応、〈心理学〉や、「唇の動きを読みます」などの宣言があれば入口の女性(係員)と会話を成立させることができて、そうなると出口へ案内してもらえる可能性はありました。出口エンド。
月影 蓮
出口……あいつが喜んじゃうな。
KP
あとは粘り強く会話を試みることで、様子がおかしいと気づいてもらえて、病院なりへ連れてってもらえてやっぱり出口エンド。
で、出口へ出ていたらどうなっていたかというと、月影くんの眼球から「宇宙からの色」の破片が外へ脱出します。
ちゃんと元に戻れますが、「で、あいつどうなったの?」っていう嫌な予感が消えないエンドになります。
月影 蓮
いきなりナニカが起きるわけではないんだ。
KP
ではないです。平穏が戻ってき…… た? ほんとに? みたいな微妙な余韻だけが残る。
月影 蓮
なるほどー
KP
後遺症が残るのは破壊行為エンドと眼球抉るエンドだけですね。
月影 蓮
眼球抉って踏んだり、万華鏡ぶっ壊そうとしたらどうなるんだろ。
結局解放されるか。
まあー、いきなり閉じ込められてんだから気の毒な感じはするけどねー。色さん。
KP
眼球を抉ると後遺症「盲目」が残り、宇宙からの色はどこかへ行くんですが、異常な色の幻覚が1d6か月残ります。視覚を失ってなお、異常な色が残された視神経にこびりついて蠢き続ける。
月影 蓮
なかなかきついな。
KP
眼球抉るエンド、一番異様で好きなエンドではあるんですが、視覚を使う技能が使えなくなってしまうのでその後が大変ですね……。
月影 蓮
盲目って、完全盲目? 片目ではなく?
KP
色、両眼に広がってしまっているので。>盲目
月影 蓮
そっかー
KP
片眼だけ抉って痛みなどで我に返れた場合は、みたいな裁定はシナリオにはないんですが、もし発狂の結果で眼球を抉った場合はそういう改変はするかも。
万華鏡を壊した場合は破壊行為エンドへ行きます。展示員がいるので壊す前に「NO」されます。
月影 蓮
ですよね
途中でスマホ回収できて、『お守り』活かせて良かったなぁ。
KP
ですね。「お守り」に関する描写とか、最後の「信じてくれる人がいたような」とか、色んな余韻が見えて楽しかったです。
KP
あ、そうだそうだ。途中の描写はなにかと追加しています。
あと、異変前に普通の美術館を楽しむシーンはシナリオ中で「好きに描写してね!」って感じになっているので好きに描写しています。
月影 蓮
なるほど。
KP
その結果星形のお守りが作れてその後に描写に活きたのは楽しかったなぁ。
月影 蓮
あれは本当にありがとうございました。
KP
いえいえ。
月影 蓮
色々忘れちゃってるけど、心の奥底に少し残っている感じでたまに思い出してます。
KP
いい塩梅でいいなぁ、と思います。そのまま平穏に還っていくかと思ったら巻き込まれちゃったよ神話事件。
月影 蓮
それもヤバイのに巻き込まれたかと思ったら、そうでもないというか、危険度よくわからん奴だった。
本人的には勘弁して欲しいけど。
KP
「訳が分からないまま巻き込まれて訳が分からないまま終わるようなこともあるんじゃないかな」ってシナリオのあとがきに書いてありました。
月影 蓮
大変味わい深くて良いと思います。

月影 蓮
赤い悪魔 ってあったし、あの色が出てくる描写に七色+白黒出てきたから、ここの博物館に9色隠されているのかな、と最初思った。
KP
あ、異変発生後の博物館なんですが、実は必須探索ポイントはありません。
特別展示室で万華鏡を覗き込むか、博物館の外に出るとエンディングです。
じっくり探索していくと、PC視点で情報が出て来て真相が薄々分かっていく感じなんですね。
月影 蓮
ないんだ。
なるほどー
資料室に行けば、自分に取憑いた物が何だか分かる感じなんですね。
あれ扉開かなかったから、フラグが立ってないのかーって思ったけど
単に「それでも開けるんじゃオラァァァ!」って宣言したら入れたのかな。
KP
明確には分からないんですが、「鏡はもう一人の自分が出てきた時に出てくるんじゃ?」「視覚に聴覚などが引っ張られる錯覚現象の情報」「『無彩』について」などなど出てきます。
あれは「色」のPOW12)との対抗判定に成功していたら、一瞬普通の扉が見えて入る事ができていました。何度か失敗していたらプラス補正かけてたかも。
月影 蓮
なるほどー
KP
特別展示室と資料室は、知られちゃイヤなので「色」が妨害しているんですね。
月影 蓮
なんかイベントが必要なんだな! って思ったから引きさがっちゃった。
KP
出口の所でちょうどよかったのと、PL視点で完全に見抜いて下さってたので、「鏡は誰か出てくると出てくるのでは?」は出口の所にイベントを移動しています。
月影 蓮
KPの顔して話しかけてくるの卑怯だぞ!!
KP
あれちょっと虹色が強すぎたかなーって思いましたね。
月影 蓮
どっちかっていうとね……
名前にスラッシュが入っているのに先に気付いたんだ。
KP
あ、私と同じだ。私がPL通過したときも名前が違うのに先に気づいたんですよね。
月影 蓮
「あれ、ミスタイプ? いや違うわ色変だわ。こいつ敵だわ」って思った。
KP
あとでその時のKPから「実はちょっと虹色が入ってました」って聞いて、「すげぇえぇええ私がやるときもその演出使わせてください」ってなって今に。
月影 蓮
なるほどー
正直KPアイコンに変化があるなんて思ってなかったから、そんなに注意してなかったんだよ。
アイコン
月影 蓮
そういえば死にたがり電車で、電車から降りたらアイコンが「死」じゃなくなるのはやったなぁ。
KP
あっそうだったんだのぞみちゃんと熱い展開するのに忙しくて気づいてなかった!! >死にたがり電車
月影 蓮
そうなんですよ実は。
BBTのGMアイコンも遊んでるわそういや。

KP
PL視点で真相を抜くのがめちゃくちゃ速くて、すごい!!! って思いましたね すごい
そこからPC視点にゆっくり落とし込んでくださって、流れがとても綺麗で楽しかった。
月影 蓮
えっへん!!
PLが気付いた情報を即PCに落とすのはナシだと思ってるから……
考える材料ができたら少しずつ落としていくけど。
KP
そうそう、そこの流れがとても綺麗で、PC視点を大事にして下さってるなーって。
月影 蓮
そこ考えすぎて、私のキャラは大体察しが悪い。
KP
PL視点できっちり見抜いた上で、PC視点を大事にして下さってるなと思ったので、綺麗に落とし込めるようにイベント順序改変とかしていましたが、情報秘匿寄りのシナリオだったために出せない所は出せなくてお手数をおかけしました。
月影 蓮
いえいえー、上手くいって良かった。
なんもわからんまま覗いて、何も起こらなかったらどうしよう、ってのはギリギリまで不安だったけど、もの凄い抵抗されたから「正解だなヨシ!!」って確信持ってやれた。
KP
やったぜ!!
私がPL通過した時は「通路の両側に鏡があるのに、鏡の向こうにしかポスターとか消火器ないってどういうこと???? 構造わからんが????」ってKPに聞き倒してしまい、KPを困らせてしまいました……。
月影 蓮
割と構造は分かんなかった。
何もない場所に鏡が出たり消えたりしているのかな、とは思ったけど、「じゃあどうなってんのさ」は割とスルーしたまま進んでたな。
KP
そもそも錯覚による矛盾なので構造は変なんですよね。鏡がないとおかしいから鏡を出現させているだけなので。
月影 蓮
壁全体が鏡で、その中に自分の虚像がいるのかな、とずっと思ってた。
と思ったらいきなり目の前が鏡になったりしてたから、「わっかんね!!」ってなってた。
自分がいるから鏡があるって理屈かぁーって腑に落ちるまで、わけ分からんけど探索できるからヨシ! って雑な理解でやってました。
KP
四方の壁全体が鏡で、でも向こうにある物は見えている、っていう不思議な状況になってます。
月影 蓮
本人の認識としては延々四方の鏡がついてくるのかな?
KP
です。ミラーハウスの中にずっといるように見えてる。
で、周囲に誰も居ない場所に来ると鏡が消えます。
月影 蓮
でも何故か前には進める! ふっしぎ!
なるほど、そんな感じだったかー
KP
トイレでも鏡消えるかな、と思ったんですが月影くんが鏡(これは本物)を覗き込んだので、まあ目の前に鏡があるので異変には気づきませんでした。
月影 蓮
本物の自分の虚像見ておきたかったんですよね、あそこは。
KP
ああー、なるほど。いま見えている虚像と比較したかった?
月影 蓮
それもある。何か違う物が見えたりしないかって気になった。
KP
なるほど。
月影 蓮
あとは、そこにうつるのが『佐倉』じゃなくて『自分である』ということで安心したかったというのもあったり。
KP
ああ~~~~~~。
そこで佐倉くん見えたら面白かったかもなぁ。
月影 蓮
それこそ大混乱しちゃう。
KP
また月影くん相手にKPすることがあったらどこかで出そ。>鏡の中に佐倉くん
月影 蓮
あとは冷たい水で顔を洗ってすっきりしたかったとか、割と意味はないRPシーンでした>トイレ
鏡そんなに期待してなかったしね。
KP
でも色々出せてよかったなーと思います。>RP
トイレはホラーのお約束
月影 蓮
真っ先に出口行かなくて良かったな……
中の人は駄目だと思ってるけど、月影は迷わず出かねなかったし。
KP
真っ先に出口、難易度高めの裁定だと「宣言した時点で出しちゃう」っていうのも可能なんですが、PL視点で気づいてらしたのでそれは無しにしました。
月影 蓮
シナリオから「ホントニ出る?」みたいなストッパー在るかなと思ったけど、なさげだったし。
出るつもりはね、なかったから。
あくまで様子を見に行っただけなんです。
KP
そうそう。PL視点で出るつもりはなさそうだな、って思ったのでそこは拾いませんでした。PC視点に落とし込めないせいで出ちゃったら悔しいし。
月影 蓮
ストッパーありそうならその確認しておこうと思ったんだねー。
真っ先に行ったとき、二度目に訪れたときの描写なら、中の人が「あーーーーー!」って言いながら多分出てたw
一度目は誰かに声をかけられたから「ストッパーかな!? よし合点!」って展示室に逃げました。
KP
一応元シナリオに、出口へ出る時の描写として「誰かを押しのけてもがきながら外へ出る」ような描写があったので、それを軽いストッパーがわりにしました。
月影 蓮
なるほどー
探索する理由がないんだものぉー
探索に意識を向けるのにちょっと苦労しました。
いい感じに止めてもらって助かりました!
KP
二度目はもうエンディング分岐ポイントのつもりでああいう描写にしていました。割と落とし込めてそうだったので。
ですよね。探索する理由、ない! 出ちゃってもそれはそれで余韻が残るくらいなのでこうなんだと思いますが、落とし込みがきれいで楽しかったです。
月影 蓮
あれが敵だってちゃんと分かってからならまあ、色々何とかなりますしねー
KP
因みに必須探索ポイントが無い件、KPを困らせた結果「異変に気付いてくれ!」って追加1d100をもらい、そこで1d100=8をぶっぱなして「自分がおかしい」事に気づいて「そうだスマホ、スマホ奪取して外部に連絡取ろう」→「変な×印がある、KPの振りして敵が話しかけてきてる、これは妨害だな、突破しよう」って特別展示室に突撃したのが私です……。
比較的戦闘力のあるPCだったので、「突破しよう」をPCに落とし込めてしまった結果、ノー探索!!
月影 蓮
ノー探索!
即気づいちゃったって事ですか。
KP
YES。ただ鏡が幻であることにはPL含め気づいてなかったです。
月影 蓮
異変が起きてる。
なんか原因っぽい物が「ここはだめ」っていってるからそこ行くか! だったんですね。
スピード感!
KP
です。もう見てるもの全部錯覚なんだな、何も異変は起きてないな、ってなってじゃあ突破しても大丈夫!! ってなりました。
今回はゆっくり落とし込んで下さったおかげでじっくり異変後の世界を楽しんでもらえて楽しかった!
月影 蓮
月影くんに「おかしいのは俺だ」って言わせるのどこにしようかずーーーーっと迷ってたなぁ。
いい感じにホラーで楽しかった!
KP
綺麗に流れを作って下さって楽しかった!
異様な世界を楽しんでもらえて何よりです。
ラスト、「えっこれ一緒に色をもってかれて世界から色が消えちゃう?」って思ったのは私です。そういうことはなかった。
月影 蓮
そういうのも考えなくはなかったな。
真相分かんないでやってたから、そんな都合良く魔封波できると思ってなかったし。
KP
そうそう。

ひとこと
月影 蓮
色彩の世界にあった無彩の世界の向こう側。
当たり前の世界が溶けて崩れて混ざり合う。
あんたは俺? 俺は何者?
不運な者は歪んだ世界を彷徨ってゆく。

ログだとあまり伝わりませんが、割とゾッとさせられる、夏にぴったりのシナリオです。


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