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こちらには
『しんでなんかないよ』のネタバレがあります。

本編見る!

DAY  

天気:   

KP
目が覚める。

真っ白な世界の中にあなたはいた。

ぽつんと置かれたソファにあなたと彼は座っている。

おはようございます。今日も一日を始めましょう。
牧志 浩太
ふと目が覚めた。
真っ白な世界の中で、佐倉さんの手を繋ぐ。
牧志 浩太
「おはよう、佐倉さん」

名前を呼ぶ。
随分と懐かしい夢を見たおかげで、心がすっきりとしていた。
牧志 浩太
きっとただ、こうやって名前を呼んでいたかった。
地獄の底に還ろうが二度と届かなかろうが、こうやって名前を呼び続けるんだろう。
KP
佐倉は名を呼ばれて振り向き、微笑した。
目には包帯が巻かれていたが、意識はあるようだ。
佐倉 光
「…………」
KP
彼は口をつぐんでいるが、何故かなにを言いたいかは分かる気がした。
『おはよう 良い天気だな』
牧志 浩太
「ああ、おはよう。いい……、天気だな」

目に包帯が巻かれているのが、少し残念だった。あの意志を湛えた黒い瞳を見ていたかった。
牧志 浩太
「ごめん、朝食はちょっと無理そうだ。このまま何か話そうか。

佐倉さん、今日は懐かしい夢を見たんだよ。俺達が初めて会った時の夢」

そうやって、ゆっくりと夢の話を始める。
KP
ラジオのノイズさえ聞こえない真っ白な空間に、あなたの話し声だけがあった。
それでも佐倉は、嬉しそうに頷いたり、照れ臭そうに首を振ったり、あなたの話を黙って聞いていた。

そしてあなたが語り終わった頃に、そんなこともあったな、と言いたげに少し懐かしむような顔をしてすっと立ち上がった。
そのまま歩き出す。
牧志 浩太
「佐倉さん?」
牧志 浩太
「どこ、行っちゃうんだ?」

慌ててソファから立ち上がって、手を強く繋いだまま追いかける。

光の中へ出て行こうとする佐倉さんから無数の蛆が這い出して、溶けてしまう、そんな幻が見えてやまない。
KP
佐倉は無言で歩き続ける。
一点の曇りの無い空間の中を迷うことなく真っ直ぐに。
牧志 浩太
「佐倉さん、待って、どこ行くんだよ」

どこかへ歩き続けようとする彼に、必死で縋る。
KP
佐倉の手の暖かさが次第に失せ、足元がふらついて、おぼつかなくなる。繋いでいなかった方の腕が、ぼとりと落ちる。もうあなたの目の前にいるのは 腐りかけた死体だ。
牧志 浩太
握っていた手の温かさが失せて、ぽとりと反対の腕が落ちるのが見えた。
牧志 浩太
「佐倉さん。なあ、待ってってば」

黒い髪がはらりと落ちていく。それを佐倉さんだと意味づける特徴さえ腐っていく。

それでも必死に縋り続ける。
肩に手をかける。手を繋ぐ。
KP
佐倉が足を止めた。
小さなため息をついたように、肩が揺れた。
急速に空間に闇が満ちて、あなたをも飲み込んで行く。

『こっから先は境界だ、お前も取られちまう。
今までありがとうな』
彼はいつものように苦笑いをした。ように思えた。
牧志 浩太
そ、んな。
そんな。
行っちゃうのか。
嫌だ。
行かないでくれ。
牧志 浩太
「行かないでくれ!!」

叫んだ、はずだったのに。
手を伸ばしたはずだったのに。

手が、届かなくて。

KP
あなたは暗い部屋で目を覚ます。
ソファに腰かけて眠っていた。

かちりかちりと秒針が時の上っ面を撫でる音が聞こえる。

あなたのとなりには佐倉の体がある。

【アイデア】/4
牧志 浩太
1d100 22 Sasa BOT 1d100→60→失敗
KP
佐倉の声が、思い出せない。
牧志 浩太
「……、佐倉さん……」

ああ、声が思い出せない。
行っちゃったのか、佐倉さん。

佐倉さんの身体に手を伸ばす。触れる。手を繋ぐ。
牧志 浩太
「……佐倉さん……」

本当に、行っちゃったのかよ。
嫌だよ。嫌だ……。
牧志 浩太
ええーっ本当に行っちゃったの……?
KP
体は冷たく、閉じた瞼の隙間から虚ろに冥い瞳がのぞいていた。

彼はあなたを見ない
彼はあなたを呼ばない
彼は笑わない

一緒に食事をすることも
一緒に話すことも
一緒に寝ることも

何も、しなかった

これはあなたが縋ることで一時的に留められているだけのまやかしだ。
あなたが死んでしまう前に、あなたは決めなければいけない。
彼の目はじっとあなたの決断を待っているようだった。


あなたは─────

彼に、あなた自身に、伝えるべきだ。

佐倉が『(死んでしまった / 死んでなどいない)こと』を


知っていたから
KP
ずーっと言ってくれているんだけどね。
シナリオでは「佐倉に」伝えることになっているけど、牧志は「佐倉は死んでいる」と思いながらやっていたから、どちらかと言えば自分に対する言葉なのかも知れない。
牧志 浩太
かも。
KP
自身の手で自身を狂気に押しだすことばなのかもしれない。
牧志 浩太
お、じゃあ差し支えなかったらそういう風にさせてもらおう。
タイトル回収かなーと思ったんだけど、これでいいのかなー。怖い。
どっちに対する言葉なのか分からなくて。これだと境界を分けてしまうことにならないかなー。ずっと言ってくれてただし大丈夫かなー。
プレイ時の記載は「自分が『(死んでしまった/死んでなどいない)こと』を」でした。

牧志 浩太
……ふと、手の中の身体を見下ろした。
冷たくて、暗くて、いつも最後に身勝手で。
自分で勝手に決めて、行ってしまおうとした、あの黒い眼。
牧志 浩太
「佐倉さん」

知ってたよ、最初から。
思い知らされたよ、声が聞こえなくなった時。

最初からこれはありふれた別れで、きっともういい加減、手を離すべきなんだってこと。

でもさ、知ってるだろ。
俺、結構図々しいんだ。
結構強引に、佐倉さんの手を引っ張るんだ。

それに、知らなかっただろ。
俺、最初から、狂って生まれてきたんだよ。
あの狂った日にさ。

だからもう一度狂ってしまっても、いいんだ。
諦めたくないから。それが狂気でも。
牧志 浩太

死んでなんか、ないよ

KP
あなたは彼の死を───受け入れなかった。

そうだ、受け入れてはいけないのだ。
法律が、他人が、神が、彼自身が、あなたが。
たとえ自分の全細胞が彼は生きていないと、もうどこにもいないのだと叫ぼうと、

口から漏れる言葉だけは彼を生かさなければいけない。
それがあなた自身の願いで、約束だった。

それが自分の認識と乖離しているというのなら、
あなた自身を変えてしまえば良い。
KP
霞む意識の中、扉の開く音が聞こえた。
「ここまでくると狂気じみているな」
牧志 浩太
「知らなかった? 俺は狂ってるんだよ、最初から」
最初っから呪われて、狂ってる。

そう、誰かに返した。
ああ先輩や東浪見には迷惑かけるかな、でもいいや、なんて放り投げた。
KP
視界は薄らいで、消えた。
大切なこと
牧志 浩太
牧志が生きてて佐倉さんが生きてないだと境界を分けてしまうことにならないかなと思ったけど大丈夫そうかな、うおお怖い!!
KP
要は、「佐倉は死んでいる」ということを知っているけど、自分の中でも「生きている」ことにしちゃった という感じですね。
牧志 浩太
ってことですよね。
「最初から狂って生まれてきた」は〈神話〉知識1%を背負って正気度に傷をつけられて蘇ってきたことで、「呪われている」は「諦められないという呪い」のことですね。
KP
なるほどー。
この話、「約束を守る」ことが全てでした。
牧志 浩太
それで「あのメモが大事」だったのかぁー。
誰にも」って「自分にも」ってことですもんね。


天気:―未記入―

KP
目覚めたら隣に佐倉がいなかった。

窓が開きカーテンが揺れていた。久しぶりに陽の光が部屋に差し込む。
それがやけに眩しくて、目を焼かれて、あなたは自分が棺から起き上がったゾンビにでもなったかのような気持ちになった。
牧志 浩太
「佐倉さん?」
名を呼んで辺りを見回す。心は不思議と安らいでいた。
隣にいなかったとしても、きっとどこかにいるだろう。
KP
腕に結んでいたロープは切られており、部屋はがらんとして誰もいない。
穏やかな鳥の声だけが聞こえていた。

玄関の方で物音がする。
牧志 浩太
「佐倉さん?」
呼びかけてそちらへ向かう。
KP
玄関横の窓が一枚大きく割られた形跡があり、扉を括ってあったロープは切られて横にまとめておいてあった。

扉が開く。そこに立っていたのは佐倉だった。
佐倉 光
「お、目が覚めたんだな? 体なんともないか?」
佐倉 光
「俺達また変なことに巻き込まれているらしいな。
ここの周囲には人の気配がない。誰かが生活している形跡はあるけど、今は誰もいないみたいだ。
また拉致でもされたかな……」
KP
佐倉は『始まったばかりの』異変に対処しようと、行動をしていたところのようだった。
牧志 浩太
「大丈夫だよ、ちょっと光が眩しかったけど。
周囲って、外見てきたのか?」

その声を聞いたとき、なぜか涙腺が壊れたように涙が流れた。
思わず駆け寄って、手を繋いでいた。
佐倉 光
「うわ、どうしたんだよ。
ああ、今までのやつみたいに閉じ込められているのかと思ったけど、普通に外に出られたな。
なんか俺の腕に変な縫い目があるのが気になるけどさ。
これどう思うよ?」
KP
佐倉は言って左腕を示した。
彼についていた無惨な傷は、くっきりとした縫い目になっていた。
彼自身は気付いていないようだが、額にも縫い目の跡はある。

あなたの様子を見て、佐倉は顔をしかめ心配そうにあなたをのぞき込んだ。
佐倉 光
「……なんかやっぱり顔色が悪いぞ。
大丈夫か?」
牧志 浩太
「大丈夫、なんだか泣けてきてさ、それだけ。

縫い目? なんだろうな。怪我でもしたんじゃないか、また覚えてないうちにとかさ」

拭いても拭いても溢れてくる涙を拭きながら、そう笑った。
佐倉 光
1d100 57〈心理学〉 Sasa BOT 1d100→81→失敗
佐倉 光
「……なら、いいけどさ。
後で気になることとか教えてくれよ。
俺記憶がいまいちハッキリしてなくてさ……買い物に行ってたよな? 俺達」
牧志 浩太
「だな。
東浪見とシローに待っててもらって、買い物に行った。

分かった、俺も目を覚ましたばっかりでよく分からないけど」
佐倉 光
「それじゃまず、部屋調べてみっか。
電話でもありゃ連絡取れるし。

……あ、そうだ。テーブルにこんなのがあったんだ」
KP
佐倉はポケットから小さなメモを取り出した。
あなたのノートではなく、新しい紙に書かれた物だ。

約束は果たした

とだけ書いてあった。
牧志 浩太
「そっか、何だか分からなかったけど……、ありがとう」

そう、目の前の佐倉さんではない誰かに小声で返した。
俺には、覆す力も何もなかったから。
牧志 浩太
「だな。東浪見たちにも連絡取りたいし」
そう言って、『見慣れた』部屋を見回す。
KP
部屋の主の痕跡はなかった。
ただあなたが果てしなく長い間足掻いた跡だけが残されていた。
あの書庫はふたたび閉ざされ、小屋はしんと静まりかえっていた。

KP
そうして二人で話していると、二人の警官が現われた。
この近くで起きた事故について事情を知らないか、とのことだったが、事故車の持ち主が佐倉だったこと、捜索届が出されていたことからあなた方は保護される。
車の破壊され具合からして、二人とも・・・・ほぼ無傷で済んだことは奇跡だと言われた。
牧志 浩太
二人とも・・・・』。その言葉にちょっと安心した。
どうやら、俺以外にもちゃんと見えてるらしい。
牧志 浩太
安心した? なんでだろうな。
KP
聞けば事故が起きた日から3日ほどしかたっていないようだった。
軽度の精神疾患と栄養失調、また負っている怪我からしばらく病院通いを余儀なくされるだろう。

再会したシローに大泣きされたのは言うまでもない。
牧志 浩太
再会したシローにはもちろん謝って、東浪見には礼をするって約束した。
東浪見 空
「いいっていいって、無事でよかった」
そう東浪見は笑っただろう。
牧志 浩太
どうやら全部夢だったのだ。
俺と佐倉さんはまた不思議なことに巻き込まれて、ながいながい夢を見ていた。
間違いなく、そうだ。

なんでって?
誰も死んでなんていないからだよ。
佐倉 光
「事故か。そういえば、そんな気もするな。
悪魔に殺される覚悟はしてるけど、そういうつまらない死に方する想定はしてなかった」
牧志 浩太
「本当にな。気をつけようって思ったよ」
KP
自分のPCの無惨な様子や、自分の額と腕の縫い目に気付いた佐倉は、
何かを察したのかも知れなかった。
しかしあなたが何も語らないので、問うのはやめたらしかった。
佐倉 光
「そういや、冷たい冥い場所でもがき続ける夢を見ていた気がするんだ」
佐倉 光
「ずっとお前の声が聞こえてて、うるさくて寝られなかった」

佐倉は変な夢だった、と笑って言った。
牧志 浩太
「……、そっか」

届いてたんだな。
そう、ぽつりと呟いた。
牧志 浩太
「ずっと、届いてたんだ」
KP
人が最初に忘れる記憶は声だという。
そして人が死ぬとき最後まで残っているのは聴覚だという。

あなたがかけた言葉が彼を生かしたのだとしたら、
たとえ夢だったとしても、この数日間に意味はあったのかもしれない。
牧志 浩太
身勝手に図々しく、呼び続けたあの声が。
変な所で潔くあろうとした彼に、届いたのなら。

呼び続けたことに、意味はあったのかもしれない。
佐倉 光
「ありがとう」
KP
なにに対してか礼を言う彼の笑顔に、あなたは不意に不安を覚えた。

本当に彼は生きているのだろうか?

KP
急に彼の脈に触れたい、心音を聴きたいと言う抗いがたい衝動に駆られた。
牧志 浩太
「佐倉さん、ちょっといい?」
彼の手に手を伸ばす。
佐倉 光
「え、ああ、どうした?」
牧志 浩太
「ちょっと、無事を確認したくてさ」

繋いだ手を引く。脈を取り、そのまま彼の胸に顔を埋める。
言うのと殆ど同時だった。
佐倉 光
「わ、何だよ!?」
KP
最近たまにある脈に触れるやつかと思ったので大層面食らったらしい。
佐倉 光
「え、何だよ。俺の内臓抜かれてないだろ?
っつーかこうやって話して動いてんだから」
KP
言いながらも、佐倉はあなたの気が済むまでおとなしくしていた。
佐倉の心臓の音は、力強く生命の音を打ち続けていた。
牧志 浩太
生きてる。
そう呟いて、しばらくその音を聞き続けていた。
佐倉 光
「安心した? 信用した? 俺は生きてるよ」
KP
苦笑交じりの声が降ってくる。
牧志 浩太
「うん、安心した。
佐倉さんは生きてる。俺も」
牧志 浩太
「……生きてる」
笑ったまま、ぽろぽろと涙をこぼした。


【END1】

しんでなんかないよ


牧志 浩太
「死んでなんかいない」って言い続けたから、最後は「生きてる」でしめるのだ。
生還報酬・背景解説ほか終了後
牧志 浩太
だから「誰にもばれちゃいけない」だったんだ。死の神そのものだけじゃなく、牧志自身にも。

食事食べてたりするのはやっぱりそうですよねぇ。あそこ牧志が狂っているか蛆が動いてるだけかな、と思ってました。
実際の状況とのギャップが面白いなー!!  って思ってました。好き。
KP
それはそれとして一言「メンゴ」って言えよとは思った。
まあ男も慌ててたんでしょう……
牧志 浩太
言ったけど牧志がちゃんと覚えてなかったとかかもしれないし……>メンゴ
佐倉さんが途中微笑んだ(【アイデア】ロール失敗のとこ)もやっぱり蛆のいたずら?
KP
明らかに微笑んだとこは幻覚ですね。
シナリオではアイデア成功で「最近佐倉が声に反応して笑ったりしてくれる気がする!」と思うんですが、そこは直前の描写にもありますし情報分けなくていいかなと思ったので失敗しても出しています。
成功したらもうちょっと具体的で楽観的なことに気付いちゃったかも知れません。幻だけど。
牧志 浩太
あと牧志が佐倉さん食べちゃった夢はなんだったんでしょう?
KP
あれはモルディギアンの影響による夢かと思います。
ラストで「死んでしまったんだ」と告げると、何かに取り憑かれて本当にKPCを食うことで神に捧げ、一時的にモルディギアンの信者になることになりますから。
牧志 浩太
ああー。「死んでしまった」と答えると本当に牧志が佐倉さんを食べて終わらせてしまうんだ。
明言はされていませんが、最終の「しんでしまったんだ」描写と中盤の夢を考えると、「墓に群れるもの」が牧志に入り込んで、目の前の餌(死体と確定された佐倉)を食べることになるのだと思われます。
途中の夢は、モルディギアンのみならず、すぐ近くに群れる者たちがいたせいもあるでしょう。(頭の中の会話はおそらく墓に群れるものたちの話だと思われるので)
KP
あ、途中で「ねーねー死体頂戴~」って来ていたのはモルディギアンではないです。
力が弱くて家には入れない屍肉食いの化け物。
でもそれの声に応えて扉開けちゃうとモルディギアンが「死体あるじゃん!」ってもってっちゃいます。
牧志 浩太
あ、そうなんだ。神はそんなに浅ましくなかった。
なるほどなぁ。
いやしかし本当に面白かった。
・PL的にはやることが明確なのに
・PC視点「もう無理なんじゃないか」「諦めたほうがいいんじゃないか」「諦めるべきなんじゃないか」と思わせる要素がすごく強くて
・本当に素直な死としての別離が描かれるから
PLも「本当に佐倉さん死んじゃうのか」「何か足りなかったのか」とずっと思いながらのプレイでした。
怖かった!! 面白かった!!
死の重さと別れの当然さの描写が本当にすごくて、これは面白かった。
最後に佐倉さんが自ら向こうへ行ってしまった時は、「えっ本当に死んじゃうの?」ってPLも思いましたね……。
これを貫ける牧志は本当に狂ってると思う。
KP
KPCのペナ重すぎだなぁと始めるまで大分悩んだけど、牧志くんに合う話だとおもったので決行しました。すまない佐倉。
牧志 浩太
佐倉さんよりによって【CON】低いから毎回痛い。
KP
ちなみに最後白い世界で佐倉に何言わせようか大分悩みました。
「ついてくるな」「引き際だ」みたいなのも考えたけど、彼は実はまだ境界は越えていないので、拒絶するのは違うというか……

牧志が一緒に来てくれて延命しているのは知っているけど、これ以上続けると牧志が死んでしまうから、自分のことは諦めていい(まだ完全に終わっていないけど、その時には) 程度のニュアンスを、素直じゃない言い方でどう伝えるかと。
シナリオの大筋は変えてませんが、描写やタイミングは結構変わってます。
牧志 浩太
あれは本当に『もう越えてしまった』と思わせて、かつ今の牧志との関係の佐倉さんらしい一言で好きです。

永遠の孤独も最初から意味なんかないんじゃないかと思った時も牧志には相当堪えたけど、一番堪えたのはあの一言でした。
佐倉さんが『自分の意志で』境界を蹴ってしまった、自分の手を放したという瞬間。
KP
あれはやり過ぎると牧志くんが「佐倉さんがそう決めたなら」と死んだことを認めるのもありうると思って悩んだw
あくまで「ここから先は」でありまだ越えちゃいなかったのです。
だから本当はシナリオではあの後KPC溶けちゃうんだけど溶かしてません。
やり過ぎて越えたことになるのはまずいのと、もう溶けるシーンはやったからくどいよな、と思ったためですねー。
牧志 浩太
なるほどなぁっていう。佐倉さんはまだ境界の前に立っていたんだ。
ですね、溶けちゃったら「自ら越えてしまったんだ」と牧志が強く思ってしまったかもしれないし、調整ありがとうございます!

あの一言があれだったおかげで「自分自身のためではなく、牧志のためにそうしている」というのが見えたので、牧志は「案外図々しい」になれましたね。
寂しい雰囲気もあってあの一言のシーンは本当に印象的でした。
KP
それとここで溶けるのは、「PCが生きていると信じていたKPCはやはり死んでいて、抱きしめ合っていると思っていたのに抱いているのは自分だけだった」みたいな事実を突きつけるシーンだからカットしても問題なかったってのもあります。
牧志くん最初からある程度「佐倉は死体だ」と認識してたから。
牧志 浩太
ですね。ずっと最初から認識していて、なのに生きていると唱え続ける牧志が本当に辛くてよかった。
自分の感情に自覚的だから全部自覚できちゃうんだよなぁ。
KP
「抱きしめ合っていると思っていたのに~」はこのシナリオのある程度大事な要素だから、カットするのはどうだろうとは思ったんですけど、誘導もなしに牧志くんが似たようなことを言ってくれたのでKPはにっこりしました。
牧志 浩太
やったぜ。
KP
まあお察しかと思いますが、割とこのシナリオ耽美系であります。
いい具合に二人っぽい距離感でやってくれて良かった。
牧志 浩太
ですよね。描写調整順序調整助かります。
ネタ的にめっっっちゃめちゃいいからやれてよかった。
あ、そういえば一日のイベントが短くなったやつ、本来何があったんですか?
KP
あー、あれか。
あれも牧志くんが最初から佐倉を死体認識してた&最高に諦めが悪いから起きなかった奴ですね。
KPCを今まで生きていると思い込んで(思い込もうとして)今までやって来たPCは、遂にKPCは死んでいるんじゃないかと認識してしまいます。
絶望に駆られたPCは……


思考が冷えていく。
側から見たら君は異常者だ。
窓の外を化け物が這いずり回る。カタカタと不気味な音が笑い声のようで、
ああ、きっと笑われている。指を差して笑われている。見るな見るな見るな見るな見るな。
きっと、認めてしまえば楽なのに。こんな生活が一体いつまで続くというのだろうか。
ぽたり、熱いスープと冷える思考と冷え切った君と

かたり、と音がする。
見れば天上から輪っかのついた紐がぶら下がっている。


なんて幻を見ます。
牧志くん自殺はしないよなぁ、と思ったから。
牧志 浩太
ああー。確かに牧志はやらない。
端から見て異常なことも、佐倉さんが本当は死んでいることも最初から分かっていたし。

あとこういうときほんっっっっとうに人の目を気にしないから。
KP
端から見たら~のとこ美味しいからべつのとこで使いたかったのに使う機会を逸しちゃった。
牧志 浩太
牧志は発狂でもしなければ自殺はしないですね。本当に佐倉さんを失ったとしてもしないと思う。
KP
しないで自分を巣窟にして別の世界の自分の立場乗っ取りに来ましたもんね。
牧志 浩太
そう。
あと結局出なかったんですが、「五感を全部失って、真っ暗闇で何もできない塊になって、それでもこの記憶を抱いていられたらいい」っていうのも考えてて。
自殺したらその記憶がなくなっちゃいますからね。
牧志の根源は「記憶」でもある。

KP
いやー、辛かったこの話。
何が辛いって、牧志とラリーできないのもあるし、
KP自身もあまりごちゃごちゃ言って雰囲気壊したくないから雑談も控え気味だったし。
佐倉の言葉は最小限、セッション中牧志の名前は呼ばない、で決めてました。
牧志 浩太
PLも佐倉さんが「死んじゃった」ところからスタートするから、本当に佐倉さん死んじゃうんじゃないか、覆せないんじゃないかってずっとハラハラしていたし。
怖くて辛くてでもすごくすごく面白かったです。やれてよかった。KP・調整ありがとうございます。
おかげで存分に辛さと怖さと面白さと楽しいを味わえてPLの情緒も大変でした。
KP
私だって佐倉死なせたくないからね!!
牧志 浩太
PLも佐倉さんにも牧志にも死んでほしくない!! でもシナリオはやりたい!!
これ貫ける牧志は本当に狂ってると思う(再)
KP
HP-1がめっちゃ痛いので、佐倉には今後より頑張って欲しいと思います。
牧志 浩太
それ。頑張れ佐倉さん。
そういえば牧志は佐倉さんを食べなかったけど、結局今回の出来事と自分の狂気を全部呑み込みましたね。
KP
牧志くんがどんどん危うくなっていくのに、佐倉はそれを知らないっってシーンが増えてきたなぁ。
牧志 浩太
確かに。佐倉さんの記憶が曖昧になって終わってることが結構多い。
KP
今回の後遺症、佐倉はまずいけど、牧志くんは……割と通常運転だな、OK! と思ってしまった。
脈に触れたい動機が違うけど。
牧志 浩太
通常運転ですね!
書いてなくても心配性(過度)とか生えそうだなって思ってましたし。

【改変について】

■基本このシナリオは、探索者の行動や心理状態含め描写されたものが書かれており、そこにちょっとしたRPと行動を挟んで進行してゆくものに見えました。この解釈は描写と処理と背景が混ぜて書かれているため、作者さんの意図からは外れているのかも知れませんが、正直判断しかねました!
・シナリオのコンセプトは、『段々壊れてゆく歪な日常』であると解釈。


■ということで、以下のような基本処理をしています。
・基本抱く感情や行動などはPCに任せて、シナリオの情景を合いそうな所で流していく感じでやってます。
・日常に近い行動を取りやすいようにするため、最初は記憶を朧にしています。(シナリオでもそうなっているようには見えますが、明言されていないので)
・それに伴い、最初の何も知らない状態で探索をすることで『佐倉の死』や『メモの指示に反すること』に触れそうな所では、『謎の忌避感』を発生させてストッパーとしています。牧志は信者に指示は受けているので、無意識のうちに『禁忌』や、事故のことを思い出す行動(血に汚れた服を見ることや、壊れたポーチ内の道具を見ることなど)を回避している、という感じです。

●流れが違ったりする
・牧志くんの基本警戒心が高いがため、流れが少し変更されています。(たとえばシナリオではいきなり食事のシーンが入りますが、牧志くんが違和感を飲み込めなかったので探索に入りました)
・KPのうっかりで先の情報が出ちゃったりしています。包帯緩んじゃってるので……は二日目だったのにうっかり初日に出してしまい、「二日目に思い出すことが少なくなる!」って慌ててカバーしています。アラヤダ。

●アイテムの詳細が違う
・メモを書いたのが牧志自身になっています。その方が『らしい』し、彼自身の中にルールを刻むというアクションになると思ったので。伴い、裏の追加情報は、『その時には書き漏らした情報』として出しています。

●牧志が最初から佐倉を死体と認識している
・シナリオの探索者はKPCが生きていることにして行動したり思考したりしていますが、牧志は違うので、それにより流れが変更されたりイベント自体がカットされたり、描写のニュアンスが変更されたりしています。
※追記
あとは、途中の判定など、「これは普通に気付くだろう」というようなものの【アイデア】判定をなくして別の判定に変えたり、
「声を思い出せない」のはむしろ【アイデア】失敗の方が判定としてそれっぽいかなと思ったのでそうしたり(あそこで成功していたら、曖昧なものを思いだしていたかも知れません)、
シナリオで指定されるPCの行動が軒並みオミットされた代わりにそれらに誘導するような描写が追加されたり、といった感じですね。
(「部屋中のカーテンを閉じて電気を消した」という行動指定があるので、「外が暗い。明かりをつけると外から丸見えになってしまうだろう」という描写をしてカーテンを閉める誘導をするなど)
牧志 浩太
ああーメモ書いたのが牧志なのも調整だったんだ!!  あそこほんとにつらさが増してよかったです

ほんとに基本の雰囲気は崩さずにいつつ、色々調整してくれてありがとうございます おかげですごくハラハラしつつ死体相手の歪な日常と、世界から切り離されていく感じが楽しめました
KP
初の大きな楽しいイベントで保護者二人に行方不明になられるシローくんがひたすらかわいそうすぎるので、なんとかならんかなと色々考えましたが、これが限界でした。
牧志 浩太
シローくん辛かったろうなぁ。ごめんな。
シナリオの裏で東浪見がシローくんを膝に乗せて、ひたすら寂しそうに二人の話をしてそう。
KP
再会したときとかシローくん取り乱しまくってそう。
覚えてないのでひたすら困惑しつつ謝る佐倉。

だってなんか異変に遭遇したと思ったら「事故でした帰りましょう」って言われるしなんか3日たってるし。持ち物全部壊れちゃってるし。
なんかあったっぽいのに牧志は全然話してくれないし。
牧志 浩太
ごめんな、ごめんな、ってシローくんを抱きしめて謝る牧志は何か知ってるっぽいのに何も語らないし。

牧志は「佐倉さんが本当は死んではいなかった」ことを知らないから、「佐倉さんが死んだ」という認識をなかったことにするために全部呑もうとしてるから、まぁ語らない
KP
隻眼くんどうなってたんだろうな今回……
佐倉と一緒に彷徨ってたのかな。
牧志 浩太
隻眼くんどうなってたんだろうなー。佐倉さんと一緒に彷徨ってた、が一番ありそうかな?
死体の中に残ってるとつらいし。佐倉さんの「精神」と一緒にいるわけですしね。
KP
佐倉の精神とセットだって事を考えると、彼も今回のことは知らない方が理に適っている気はしますね。
死んだ佐倉と過ごし続ける自分を見つめ続ける事にならなくて良かったね……
しんでなんかなかったのに!
牧志 浩太
ですね。
あの空間に隻眼牧志いたら、「狂った牧志しかいない」異様な空間ができてた。
KP
男さんもうちょっと説明してあげれば良かったのに!
二人が異変慣れしてるって知らなかったから、神だのなんだの説明しても分かって貰えないと踏んだんでしょうね。
牧志 浩太
そりゃそうですよねぇ。あれだけ異常慣れしてるのは男さんも想定外。意図せぬことが起こる前に、とにかく呑ませるしかないと思ったんでしょうね。
KP
説明してくれれば牧志は普通に待てただろうに!
牧志 浩太
説明がなかったがために「実は餌を作ろうとしてるだけで何の意味もないんじゃ」と思ってしまう羽目に!
KP
なるほどそんな解釈もあるかぁと思いながらやってました。
牧志 浩太
説明があったら揺るがなかったでしょうねぇ、牧志は。なかったおかげで牧志がまた確証のないところで彷徨う羽目になって楽しかった。
KP
この話「日常から始まってそれが壊れていく」のがテーマなんだけど、牧志くんに行動任せたら「この空間も状況も異常だ、調べなきゃ!」ってなったので、「まあそうよね」と思いつつ色々泥縄的なことをやって誤魔化した……
牧志 浩太
かなーと思ったけど牧志は探索するよなでお手数おかけしました。
KP
シナリオだと「とにかく朝ご飯でも食べようか!」ってとこから始まるからなぁ。
そりゃ牧志くんそんなふうにはならないよね と思ったので強制はせずに都合の悪いものには近づけないことにした!
そしたら「誰かに操られてる?」って疑い持ち始めたので「あら、やらかした?」と内心ドキドキした。
牧志 浩太
雰囲気だよ、って事前開示してくれていたので「そうか雰囲気かー前座を楽しもう」って探索できつつ、あの忌避感のところ実に辛さが増してよかったです。
大丈夫大丈夫。PL向けには割と最初から情報多いですし。
KP
そう、だからkpcロストはまずないだろうなと思ってはいたけど。
牧志 浩太
PC向けにはめちゃくちゃ辛いわりに、PL向けには割と迷わずに済むいい案配でしたね。たっぷり雰囲気を楽しめた。
牧志 浩太
あ、そうだ、HP永久減少しかねないとこってなんだったんです?
KP
あ、そうそう。途中で納骨堂に落ちてゆく夢見ますよね。
あそこで落ちるときにKPCに手を差し伸べてあげないとHPに永久的に3のダメージが入ります。
これもまあシナリオでは「二人は落ちてゆく」と書かれていたところ、「佐倉は落ちてゆく」と明示的にして「たすけてぇぇぇ!」ってコールしました。
こう書いたら牧志くんは助けてくれるだろ、と思った。
牧志 浩太
あっなるほど落ちちゃう。
2人は、だと手を繋いだまま普通に落ちてっちゃいそうですしね。
KP
手を繋いでれば大丈夫なんだとは思いますけどね。
牧志 浩太
牧志は手を繋ぐしなんなら佐倉さん落ちてったら必死で引き留めようとしますしね。
KP
だからあそこも心配はしてなかった。
牧志 浩太
結局縛らなかったけど、手を縛ろうとしてましたしね。
KP
あれ、縛らなかったんだっけ。
夜中に起きたとき括らなかったっけ。
牧志 浩太
ロープで結んでるけどまだ長さには余裕を持たせた状態でしたね。
(たしか)
KP
ああ、そうですね。
治療のために切られたけど。
牧志 浩太
視覚か触覚が完全になくなったら縛りつけようとしてた。
KP
あとトイレとか風呂の乾燥機とかシャツとか色々生やした。
まあーあの男さんひとりで暮らしていたから、ある程度便利になるようにしてたんじゃないかな。
牧志 浩太
ですね。男さんの自分ちだったわけですし。
トイレないと困るゥ。
KP
トイレ……記載無いけどあるよな? ないわけないよな?
佐倉がトイレ行かないとかおかしなことになるけど、まあ、なんとかなるよな?
ってしょーもないところでもの凄く悩んでからトイレ出しました。
あと洗濯した後、「晴れているから助かる」みたいな事を牧志が言ってたから、「外出ちゃいけないって事忘れてない!?」と思ったので乾燥機つけました。べんり!
ちなみに後であそこに行っても小屋も納骨堂もありません。
花が一輪咲いてるだけです。
なんでそうなったかは謎。
牧志 浩太
おおっとお騒がせしました!
あれは発言時普通にうっかりしてましたね。牧志も習慣でうっかり思っちゃったんでしょう。
KP
生ゴミ処理機もつけた! くさくならない! べんり!
牧志 浩太
シーンに意図せぬ臭みが出なくて助かる! ありがとうございます!
佐倉さんの下の世話することになる!? って最初ちょっと思ってた。>トイレ
それはそれでシーンが大層異様でいいけどまぁそれはないよな。と思ってました。
KP
アイドルはトイレ行かないよ。
正味な話、そういうRPが入り込んできて雰囲気を壊さないようにそもそも用意されていないんでしょうね。
牧志 浩太
ですねぇ。
まあ佐倉さんの食事は異様な感じでしたし、トイレ行かなくてもそう不自然ではなかったです。
トイレないと牧志がトイレに困る羽目になったからあって助かった。
KP
訊かれたら出さざるを得ない!
でもその辺まで入ってきたらもう普通の介護みたいになっちゃう!
牧志 浩太
歯磨きさせるシーンの時点でだいぶん介護みが上がっていた! ゴメン!
KP
歯磨きかそうか確かにそうだな! 介護だなこの話! と思いながらやってた。
牧志 浩太
死体を延々と介護するの異様で楽しいなと思いながらやってました。
お人形遊びのイメージが重なってきていたのも割と介護のせいですね。
KP
相手が死体だと『分かって』いて介護し続けるの、生きていると思っているより辛いよなぁ。
牧志 浩太
『分かって』いたせいで本当に辛さが引き立ちましたね。
KP
そんなわけで佐倉は牧志の言葉を意識的に聞いてはいないけど、KPから色々話しかけてくれてありがとうと言わせてください。
懐かしくて辛くて楽しかった。Kp感想付けるのも半分以上がまんしてたからしんどかったなぁ。
牧志 浩太
いえいえ。こちらこそ色々絡めさせてくれてありがとうございます。
どれもこれも辛くて切なくて穏やかで、穏やかなのが余計に辛くて楽しかったなぁ。
雰囲気の穏やかさ、諦めようと静かに語りかけてくる別れの穏やかさが何より辛くていいお話でした。
波照間と佐倉さんが最初に出会ったときの話が出てきたのがすごかった。確かにあれも一番最初だ。
KP
そう、今回「KPCと最初に出会ったときの思い出」で当然AND/HANDと思ったんですけど、「そういえば本当の最初ってそこじゃないよな」と思ったんですよね。
牧志 浩太
あれ、シナリオでそういう指定があるんですか? >夢
KP
「嬉しかったこと」
「印象的だったこと」
「辛かったこと」
「初めて会ったときのこと」
と指定があります。
牧志 浩太
なるほど!!
そう、確かに言われてみれば一番最初はそうじゃないんですよね。>AND/HAND

「牧志」と初めて会ったのはそこだけど、「牧志の記憶に残る一番最初」はそうじゃない、確かにって。
KP
だからこそAND/HANDでやらかして、佐倉に悪い意味での第一印象を与えて、それが結果的にその後に繋がった。
牧志 浩太
それがあってこそのAND/HANDでの邂逅とその後でしたもんね。最初ではないんだ。
本当に今回「何かに奪われたとか取り返すとか」じゃなくて、「普通なら諦めるべき当然の別れ」に違うと言い続ける羽目になったのが辛くてよかったなぁ。
それが本当なら無意味なんだってことを牧志も分かっているから。
KP
途中であった巣窟の牧志んとこの佐倉どんな死に方したんだろうってやつ、あれが例え事故死だったとしても牧志くんは自分を巣窟にするところまで踏み外す可能性はあったんだろうなぁと思えました。
牧志 浩太
あっただろうな、と思いますね。
途中ではああ言いましたが、ありふれた事故死でも牧志は諦められなかっただろうと思います。
KP
男さん、「ああ時間かけすぎた、もう一人はとっくに逃げ出しただろうしあの男はもう間に合わないだろう、捧げ物にするか……」と思って戻ってみたら、
家の扉は塞がれていて、窓割って入ったら、もうほぼ死体の男を抱えて「死んでなんかない」と言い続ける牧志を発見するわけで……
「うわまだいた」ってさぞびっくりしたことでしょう。
牧志 浩太
それでの「いっそ狂気」発言かぁ。
あの時は完全に狂気の眼をしていたでしょうしね。自分で自分を意識して狂気に呑み込んだ後だから。
KP
シナリオでは「誰がどう言おうと、言葉だけでも生きていると言い続けなければならない、それがゲームのルールであり約束だから」というシーンなんですけど、あれは牧志くんが「佐倉の死」を常に認識していたからこその狂気に繋がってすごく良かったな。
牧志 浩太
そうそう。あれはよかった。
ハロウィンの時の話も絡められましたしね。
KP
牧志くんが禁忌犯してる話とかね!
牧志 浩太
そう! あれは本当に牧志でやってよかった!
KP
今回はたぶんあの時のロアさんが「まあまあ」ってなだめてくれたんだと思った。
牧志 浩太
ありがとうロアさん。
自ら狂気に自分を蹴落とす牧志が面白かったのかもしれない。
KP
あのシーン何度か牧志くんの言葉に編集入ってたけど、最初の書き方だと牧志は死んでいるけど佐倉は生きている、というニュアンスだったので、「それだと牧志くんを連れて行っちゃうかもしれないぞ」とはらはらした。
最終的に「二人とも生きているからだめ!」って書き方にしてくれてましたけどね。
牧志 浩太
お騒がせしました。書いてからやっぱりしっくりこないことが多くて。
KP
これもまた置き卓の良さ!
後でいくらでも弄れる!
牧志 浩太
ありがとうございます!
牧志が連れてかれなくてよかった。
あんまりにも死の気配に釘付けになっていて、牧志がちょっと引っ張られかけてましたからね…… 連れてかれなくてよかった。
最近もうすっかり遠くなっていたけど、久しぶりにあの夜を強く意識した牧志でした。
KP
良かった良かった、ありがとうございました。
牧志 浩太
ありがとうございました!
そういえば次なんですが、今回本当に喋れない辛さがメインだった(PLも寂しかった!!)ので、次回は素直に佐倉さんと一緒に探索する探索ものクローズドやりたいなと思ってるんですが、

ちょっと迷ってるのが探索ものだとリアルタイム向きだよなーとなってまして。
今週金曜がマモブルで埋まっちゃってるんですよね。

そうなると置きでやれるもので、ギャグ寄りの短編を間に一度挟むのもありかな? と思ってます。
具体的にいうとKPCがPCの服のアップリケになっちゃう話が気になってます。
KP
ああ、前に言ってたやつ。
牧志 浩太
そうそう。
KP
いいですねギャグ!
牧志 浩太
今回めちゃくちゃ辛かったし、二人で明るい日常ドタバタしたい。
シナリオ読んじゃってるのでこちらがKPしようと思います。

牧志 浩太
シナリオ見たけど、あそこで死を認めてしまっていたら、男さんと同じ立場(信者)になっていたんですね……。物悲しい。
もしそうなっていたら、男さんのように山の上に小屋を立てて、記憶のためにひとりで生きたかもしれない。

戻ってきたらまだいた牧志を男さんはどんな気持ちで見ていたんだろう。

KP
スクランブルエッグみたいな目玉焼きについて。
実家にいた頃、具合が悪くてぐったりしていた時に小学生の妹が作ってくれた奴です。(大人がいなかった)
結局体調悪すぎて食べられなかったので、妹は折角作ったのにと大変ご機嫌斜めになりました。
牧志 浩太
ああー、そういえば聞こうと思って忘れてた。
そうかぁ、それもまた家族の思い出だったんだ。遠ざけてしまう前の。
KP
本人に自覚も記憶もほぼないです。
実際面倒だから目玉焼きで済ますって理由が八割方。
でも無意識に、あのとき食べられなかった分を食べているのかも知れない。

KP
今読み直してて思ったけど、男さんモルディギアン信者なのに神様をアイツ呼ばわりしてんのかと思っちゃったけど、普通に死体食いにバレるなってことだったのかな。
迂闊に神のことに言及して、ほぼ死体を蘇生しようとしているなんてバレたらさすがに怒られそうな気がするし。
牧志 浩太
確かに。死体食いにバレるなってことだったのかな。
それなりに禁忌に近いことやってますもんね。発端でもあるけどありがとう男さん。
KP
あいつが運転誤ったお陰で、佐倉の車が廃車になって、スマホとパソコンが粉々になったけどね。被害額……
牧志 浩太
気づいたら車が廃車になってた佐倉さん……。
KP
さらに一生物の後遺症くらったし……
ちょっと酷すぎない?
賠償してもらわないと。
牧志 浩太
しかし賠償させることもできないのだった。
KP
あいつ「礼なんかいいよ」みたいな顔していなくなったけど、今までで一番酷くない!?
牧志 浩太
そういえばそうだ。全くもう。
牧志が語らないから追いかけることもできないし。

牧志 浩太
確定描写から行動・誘導に組み直して下さったおかげですごく手応えが得られたし怖かったし楽しかった
やっぱり選択肢はなくていいから行動そのものは自分でやりたい。
KP
やっぱ「あなたは窓を閉めた」よりは
「あなたは窓を閉めた方がいいと思った」の方がいいし、
「窓の外に嫌な気配がする」から閉めたいと自分で思えるほうがいいよね! と!
牧志 浩太
そうそう! そこにいて行動するのは自分ですからね。行動したのが自分である方が怖さも楽しさも増すし。
本当にきれいな組み換えですごく助かりました。
おかげで怖い怖いこれでよかったの!? って言いながら楽しめた。
KP
やったー!
確定描写じゃない分、シナリオの演出出し切れるか不安だったけど、
牧志くんならではの展開になって楽しかったです!
牧志 浩太
こちらも本当に牧志でやってよかったと思える展開だったし、シナリオの美しい所は存分に楽しめたし、楽しかった!
あれだけ穏やかで常識的に見える牧志の腹の中に狂気と呪いが詰まってるの楽しいなと思います。
KP
なんかね、最近ものすごいことになってきましたよね牧志くん。
牧志 浩太
なってきましたね。穏やかな腹の中にものすごいものを抱えている。
巣窟牧志のことを否定しなかったのがもう……。

コメント By.KP
引きずられ、引きずられ、ついに限界を迎える牧志。
佐倉を生かし続けるために彼がとった行動は
「自らを狂気に突き落とす」だった……

またシナリオとのシナジーの強さで思わぬ展開になりました。

牧志は勿論ですが、佐倉が負った傷がでかすぎるので、賠償していけ、と思った中の人でした。

TRPGリプレイ【置】CoC『スプーキィ・ポルカ』牧志&佐倉 1

「佐倉さん……! 俺、ここだよ!」

TRPGリプレイ【置】CoC『えっ? 手のひらから唐揚げ出せるんですか?』 佐倉&牧志(塔) 3(終)

牧志は唐揚げにされた自分自身の手足を想像して、恐怖すると同時にどうしようもなく興奮してしまっている。
だめだ。戻ってきてほしい。戻ってきてくれない。

TRPGリプレイ CoC『ブルー・スターズ・セパレート』牧志&子供佐倉 4(終)

「分かった。じゃあ今から俺の誕生日は10月31日」
「便利ィ」
「そんなひどい」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ【置】CoC『夜は星を落とし易い』 牧志&佐倉 1

「おはよう牧志。
……どうしたのさ、怖い顔しちゃって。また悪い夢でも見たの?」

TRPGリプレイ ゆうやけこやけ 第四話『ふたりのかげ』の一

みんなで自己紹介

TRPGリプレイ【置】CoC『せんたく』 牧志&佐倉 1

「もし、辛いことを洗ってしまえるとしたら、どうする?」
「あまりに酷い記憶なら忘れてもいいと思うぜ、たまには……」