こちらには
『しんでなんかないよ』のネタバレがあります。
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ふたりで駆けた長い長い夢の果てに
KP
あなたは蟲に自分を奪われ、もうほとんどからっぽになっていた。
自分という存在が希薄になり、見失いかけていた。
夢の世界で一人得体の知れぬ素材を集め続ける佐倉と、
励まし励まされ、自室にいながら二人で旅をしていた。
宇宙へと地面を蹴って飛び出し、どこまでもゆけると、何もかも上手くゆくのだと思ったその瞬間、あなたは自らを失った。
蟲の意思にのまれ、うるさく呼び続ける声の発生源を、弱い人間を、殴り付け踏みつけた。
しかしあなたを呼ぶ声は止まなかった。壊そうと潰そうと、しつこく叫び続けていた。
自分という存在が希薄になり、見失いかけていた。
夢の世界で一人得体の知れぬ素材を集め続ける佐倉と、
励まし励まされ、自室にいながら二人で旅をしていた。
宇宙へと地面を蹴って飛び出し、どこまでもゆけると、何もかも上手くゆくのだと思ったその瞬間、あなたは自らを失った。
蟲の意思にのまれ、うるさく呼び続ける声の発生源を、弱い人間を、殴り付け踏みつけた。
しかしあなたを呼ぶ声は止まなかった。壊そうと潰そうと、しつこく叫び続けていた。
牧志 浩太
足元で煩く叫び続ける小さなものが、なぜか癪に障って仕方がなかった。
無視することがどうしてもできず、脚を振り上げ殴りつけ、どうにかそれを黙らせようとした。
無視することがどうしてもできず、脚を振り上げ殴りつけ、どうにかそれを黙らせようとした。
KP
それは何度も何度もあなたに語りかけていたが、突然静かに弱音を吐いた。
牧志 浩太
その頭蓋を踏み砕こうと、脚を振り上げた。
牧志 浩太
そのとき黒い瞳と目が合った。
佐倉 光
「こっちだ、ほら」
手が差し伸べられた。
手が差し伸べられた。
牧志 浩太
そのとき。
眼を、開いた気がした。
眼を、開いた気がした。
牧志 浩太
「佐倉、さん」
そうして名を呼んだ。
手を伸ばした。
きっと間違いないという確信を湛えて。
なぜ間違いないのかも分からないまま。
闇の中で、光を掴もうとした。
そうして名を呼んだ。
手を伸ばした。
きっと間違いないという確信を湛えて。
なぜ間違いないのかも分からないまま。
闇の中で、光を掴もうとした。
KP
あなたの手は光を掴んだ。
そして……それから……
そして……それから……
【DAY?】
天気:☂
KP
あれから一週間程たった。変わらず毎日を過ごしている
天井で電球が揺れている。電球もランプも電池が切れたのか部屋は暗いままだ。
ラジオももはやノイズ音しか流さなくなった。
窓の外を見れば雨が降っている。どことなくあなたも体が重い。
正気度減少 -3
天井で電球が揺れている。電球もランプも電池が切れたのか部屋は暗いままだ。
ラジオももはやノイズ音しか流さなくなった。
窓の外を見れば雨が降っている。どことなくあなたも体が重い。
正気度減少 -3
牧志 浩太
? になっちゃった! >day
牧志 浩太
SAN 56 → 53
KP
おはようございます。今日も一日を始めましょう。
牧志 浩太
雨の降るようなノイズ音と自分の声と生活音だけが、かろうじてここにある音だ。
スマートフォンの画面をのぞき込んで時刻を確認する。画面の光は、まだきちんと明るく見えるだろうか。
この間にどんな料理を作って何をしたのか、身体が重くてよく覚えていない。
ただ佐倉さんと一緒に過ごしていた、そのことだけを覚えている。
今日は懐かしい夢を見た。
懐かしくて、大事な夢。
スマートフォンの画面をのぞき込んで時刻を確認する。画面の光は、まだきちんと明るく見えるだろうか。
この間にどんな料理を作って何をしたのか、身体が重くてよく覚えていない。
ただ佐倉さんと一緒に過ごしていた、そのことだけを覚えている。
今日は懐かしい夢を見た。
懐かしくて、大事な夢。
牧志 浩太
「おはよう、佐倉さん」
佐倉さんの手を握って目を覚ます。
もうずっと、眠るときには手を繋いでいた。
互いの手を繋いだロープも、一度も外していない。
玄関の扉は、固く縛ったままだ。
呼びかけて、佐倉さんの傷と包帯の様子を確認する。
佐倉さんの手を握って目を覚ます。
もうずっと、眠るときには手を繋いでいた。
互いの手を繋いだロープも、一度も外していない。
玄関の扉は、固く縛ったままだ。
呼びかけて、佐倉さんの傷と包帯の様子を確認する。
KP
あなたが声をかけると、佐倉の頭から蠅が数匹飛び立った。
最近、追い払うのが日課になってきた気がする……
顔をよく見れば怪我が治ってきているようで、顔色も白くていい感じだ。
最近、追い払うのが日課になってきた気がする……
顔をよく見れば怪我が治ってきているようで、顔色も白くていい感じだ。
牧志 浩太
全く、やめてほしい。蠅取り器具はちゃんと置いているのに、こちらにばっかり集ってくる。
佐倉さんが食べられて減ったら困るだろ。餌じゃないんだぞ。
佐倉さんが食べられて減ったら困るだろ。餌じゃないんだぞ。
牧志 浩太
「さっぱりしたいな、風呂入って包帯換えようか。それから朝食にするよ」
救急箱を引き寄せ、風呂を沸かして着替えを用意する。佐倉さんをベッドから抱き上げて、風呂が沸いたら風呂へ向かう。
救急箱を引き寄せ、風呂を沸かして着替えを用意する。佐倉さんをベッドから抱き上げて、風呂が沸いたら風呂へ向かう。
牧志 浩太
「佐倉さん、朝は野菜炒めでいい?」
何が食べたい、と聞くことはもうなくなっていた。
何が食べたい、と聞くことはもうなくなっていた。
KP
【アイデア】どうぞ。
牧志 浩太
1d100 90 Sasa BOT 1d100→93→失敗
謎。
牧志 浩太
おおっと
逃避気味なのか、【アイデア】が振るわない
逃避気味なのか、【アイデア】が振るわない
KP
そっかー。
牧志 浩太
こわいなー。
KP
残念な気もするけど、牧志らしい気もするな。
牧志 浩太
なんだろうなー。こわいな。
なんだろうなー。気になる。
牧志に見えているものと実際の状態は違うんだろうなぁ。
どうなっちゃってるんだろうなー。まだあるかな佐倉さん。
なんだろうなー。気になる。
牧志に見えているものと実際の状態は違うんだろうなぁ。
どうなっちゃってるんだろうなー。まだあるかな佐倉さん。
KP
あなたが声をかけると、佐倉はほんのわずか微笑んだ。
牧志 浩太
「そっか、分かった」
少し重く感じる唇で微笑み返す。
少し重く感じる唇で微笑み返す。
KP
冷蔵庫の食材は大分減ってきている。
節約しなければならないだろう。この生活が後どれくらい続くのか分からないのだ……
節約しなければならないだろう。この生活が後どれくらい続くのか分からないのだ……
牧志 浩太
「結構残り少ないな……。こんなに、もう長くここにいるんだな。食材がなくなって飢え死にしてお終いなんて最悪だ。ここからは節約していかないと」
声のない場所で、独り言が随分増えていた。
声のない場所で、独り言が随分増えていた。
KP
風呂に水は溜まったが、手をつけてもちっとも暖かくなかった。
給湯器も壊れてしまったのだろうか。
給湯器も壊れてしまったのだろうか。
牧志 浩太
嘆息して台所へ向かう。
湯を沸かして、タオルを温める。自分と佐倉さんの身体を拭く分だけの温かいタオルを用意し、リビングで佐倉さんと自分の身体を拭く。
湯を沸かして、タオルを温める。自分と佐倉さんの身体を拭く分だけの温かいタオルを用意し、リビングで佐倉さんと自分の身体を拭く。
KP
タオルが温まるまでに随分長い時間がかかった。
最近コンロの火まで弱々しい。
それでも体を拭くとさっぱりした気分になった。
佐倉も嬉しそうだ。
最近コンロの火まで弱々しい。
それでも体を拭くとさっぱりした気分になった。
佐倉も嬉しそうだ。
牧志 浩太
「俺の感覚がどうにかなるのかと思ったら、家が壊れてくる方が先なんてな。家も死ぬのか?」
少しずつこの狭い世界が擦り減っていくようで、地味に精神に来る。
少しずつこの狭い世界が擦り減っていくようで、地味に精神に来る。
牧志 浩太
「佐倉さん、コンロ弱ってきてるみたいだ。火を通さないといけない物から先に食べよう。
生で行けるものがその次で、常温で保つ保存食は最後にする。
そのうち、冷蔵庫もやられるかもしれないしさ。ちょっと不自由だけど我慢してよ」
生で行けるものがその次で、常温で保つ保存食は最後にする。
そのうち、冷蔵庫もやられるかもしれないしさ。ちょっと不自由だけど我慢してよ」
牧志 浩太
そう話しかけつつ、佐倉さんの包帯を換える。傷が見えないように、きっちりと包帯を巻く。
KP
傷が見えないように包帯を巻くと、随分と、人間らしく見えた。
薄暗いこの家の中で、ほとんど見えやしないが。
佐倉は苦笑した。
この不便な環境であなたに苦労をかけていることを歯がゆく思っている、そんな笑みだ。
薄暗いこの家の中で、ほとんど見えやしないが。
佐倉は苦笑した。
この不便な環境であなたに苦労をかけていることを歯がゆく思っている、そんな笑みだ。
牧志 浩太
「いいよ。俺が好きでやってる」
いつものようにハーブティーとコーヒー、傷みやすい肉と葉物野菜が主体の炒め物。
佐倉さんをソファに座らせて、リビングのテーブルで一緒に食事をする。
ダイニングのテーブル、わざわざ使うのがちょっと面倒になってきちゃってさ。
いつものようにハーブティーとコーヒー、傷みやすい肉と葉物野菜が主体の炒め物。
佐倉さんをソファに座らせて、リビングのテーブルで一緒に食事をする。
ダイニングのテーブル、わざわざ使うのがちょっと面倒になってきちゃってさ。
KP
あなたは、あまり食欲がない。
【アイデア】
【アイデア】
牧志 浩太
1d100 90 【アイデア】 Sasa BOT 1d100→17→成功
KP
あまり食欲がわかないのも、喉が渇かないのも、今日に限った話ではない。
この頃どんどん食が細くなっている。
運動不足だからだろうか?
この頃どんどん食が細くなっている。
運動不足だからだろうか?
牧志 浩太
弱ってるのかもしれないな、そう思う。
奪われるものは、五感だけじゃないのかもしれない。もちろん、精神的に結構来る環境だっていうのもあるけどさ。
ああ、紅や東浪見やシローや東雲さんや、大学の皆に会いたいな。
奪われるものは、五感だけじゃないのかもしれない。もちろん、精神的に結構来る環境だっていうのもあるけどさ。
ああ、紅や東浪見やシローや東雲さんや、大学の皆に会いたいな。
KP
佐倉の前に置かれた食事は見ない間に少しずつ減ってゆく。
牧志 浩太
……佐倉さんを残して死にたくないな、あんな奴に奪われたくない。
その時は。
せめて、俺だけで済ませてくれないかな。
その時は。
せめて、俺だけで済ませてくれないかな。
KP
あなたが物思いに耽っていたその時。
不意に佐倉の体がゆらりと揺れて一瞬のうちに床へと崩れ落ちた。
手が当たって跳ね上げられた皿が跳ねてテーブルに落ちるがちゃんという耳障りな音の後、
ご、と重い音が鳴った。
佐倉は床に顔面から落ち、動かない。
不意に佐倉の体がゆらりと揺れて一瞬のうちに床へと崩れ落ちた。
手が当たって跳ね上げられた皿が跳ねてテーブルに落ちるがちゃんという耳障りな音の後、
ご、と重い音が鳴った。
佐倉は床に顔面から落ち、動かない。
牧志 浩太
「えっ、うわ、佐倉さん!」
慌てて佐倉さんを抱き起こし、傷の様子を確認する。
慌てて佐倉さんを抱き起こし、傷の様子を確認する。
牧志 浩太
「佐倉さん、佐倉さん。大丈夫、痛くない?」抱き起こしながら名を呼び、呼びかける。
KP
返事がない。硬く瞼を閉じたままあなたを見ない。
怪我はないようだ。
しかし
ぐったりとして動かない彼が目の前にはいた。
まるで死んでしまったみたいだ。
しんでしまった、みたいだ。
怪我はないようだ。
しかし
ぐったりとして動かない彼が目の前にはいた。
まるで死んでしまったみたいだ。
しんでしまった、みたいだ。
牧志 浩太
ぐったりと倒れた彼の周囲に、真っ赤な血が飛び散って見えた。
抱き起こす自分の手が真っ赤に染まって見えた。
外では雨がずっと降り注いでいる。
どこか冷たい所にひとりで立っているようだった。
冷たい水が靴に染み込んでくるのと同時に、じわじわと目の前の光景が染み込んできた。
抱き起こす自分の手が真っ赤に染まって見えた。
外では雨がずっと降り注いでいる。
どこか冷たい所にひとりで立っているようだった。
冷たい水が靴に染み込んでくるのと同時に、じわじわと目の前の光景が染み込んできた。
KP
もう、認めるべきではないだろうか?
彼はもうこの世のどこにもいないのだ、ということを。
彼はもうこの世のどこにもいないのだ、ということを。
牧志 浩太
「違うよ」
発した声は驚くほど掠れていた。
冷たく、重い身体を抱き上げる。
発した声は驚くほど掠れていた。
冷たく、重い身体を抱き上げる。
牧志 浩太
「死んでなんか、いない」
最初から分かっていた。
ずっとずっと分かっていた。
本当に忘れられたことなんて一度もない。
痺れるような哀しみが、ずっとずっと心臓に刺さっている。
最初から分かっていた。
ずっとずっと分かっていた。
本当に忘れられたことなんて一度もない。
痺れるような哀しみが、ずっとずっと心臓に刺さっている。
牧志 浩太
「死んでなんか、いないよ」
それでもまだ何か諦めない手段があるのなら、
もしかしたらあるのかもしれないのなら、
もしもないのかもしれなくても、
あるのかもしれないなら、
諦められないんだ。
笑う。冷たい身体を抱き上げて、口角を上げる。
自分の命と引き換えだって、諦められていたら。
それでもまだ何か諦めない手段があるのなら、
もしかしたらあるのかもしれないのなら、
もしもないのかもしれなくても、
あるのかもしれないなら、
諦められないんだ。
笑う。冷たい身体を抱き上げて、口角を上げる。
自分の命と引き換えだって、諦められていたら。
牧志 浩太
俺はああなってなんかいなかったよ。
諦められない
KP
うーん、いいRPしてくれたしこれでいいんじゃないかなもう!
牧志 浩太
なんだろRP盛るのが先行して必要な行動抜かしちゃったのかな……
KP
いや、正直この行動多分牧志くんとらないと思うし、最初から「死んでいる」と思っている上でやっているから合わないなと思っていた。
牧志 浩太
ああー、そういう。なんだったんだろ。
KP
ちょっぴりこの日のイベントが短くなっただけ。
牧志 浩太
なるほど。合わせてくれてありがとうございます。
ほかならぬ佐倉さんに「諦めろ」って言われて、止めを刺されて、それでも落ちる瞬間まで諦められなかった自分を自分だと認めてるからさ、牧志……>表
ほかならぬ佐倉さんに「諦めろ」って言われて、止めを刺されて、それでも落ちる瞬間まで諦められなかった自分を自分だと認めてるからさ、牧志……>表
KP
彼の体を抱きしめる。
もう何も言わぬ死体を抱きしめ縋り付いている。
それでも証明しなければいけない。
もう一度この口が自分の名前を呼ぶことを祈って。
もう一度この目が自分を見ることを祈って。
祈って。
証明して。
空っぽの死体を抱きしめて眠れ。
もう何も言わぬ死体を抱きしめ縋り付いている。
それでも証明しなければいけない。
もう一度この口が自分の名前を呼ぶことを祈って。
もう一度この目が自分を見ることを祈って。
祈って。
証明して。
空っぽの死体を抱きしめて眠れ。
牧志 浩太
何夜でも起きて眠ろう、呼ぼう、手を繋ごう。
この手が萎れて朽ちて、砕けて粉になるまで。
最後の最後まで俺が諦められないことは、俺と佐倉さんとあいつが、一番知ってるから。
この手が萎れて朽ちて、砕けて粉になるまで。
最後の最後まで俺が諦められないことは、俺と佐倉さんとあいつが、一番知ってるから。
血に染め上げられた夜に
KP
真夜中、あなたは佐倉が外で外界への道を見つめているのを見た。
太陽の光を恐れるあなたは外には出られない。
そんなあなたを、彼は見捨てようとしているのかもしれない。
信じられない思いで、自分が何をしたいのかも分からぬままに彼を追って、
扉を出て夜を浴びた途端、あなたは自分がなにものか思い出した。
太陽の光を恐れるあなたは外には出られない。
そんなあなたを、彼は見捨てようとしているのかもしれない。
信じられない思いで、自分が何をしたいのかも分からぬままに彼を追って、
扉を出て夜を浴びた途端、あなたは自分がなにものか思い出した。
過去の夢
KP
ブラッドレッドデカダンス牧志吸血鬼バージョンの時の話です。
牧志 浩太
ですよね。わーい。
KP
辛い話、でちょうど「忌胎」の話出そうかなと思ったら、「諦めなかったこと」の肯定的な意味での話が出たから、こっちにした!
牧志 浩太
なるほど!
「忌胎」の話、まさかあのエピソードが牧志に力を与えるとはPLも思っていなかった。
「忌胎」の話、まさかあのエピソードが牧志に力を与えるとはPLも思っていなかった。
牧志 浩太
ああ、あれは俺が一度だけ、佐倉さんを信じられなかった時。
ただ置いていかれたくなくて、置いていかれたくなくて泣き叫んでいた。
ただ置いていかれたくなくて、置いていかれたくなくて泣き叫んでいた。
牧志 浩太
吹きつけてくる夜の風を、シャツが一杯に孕んだ。真っ赤に染まった空の匂いが嬉しくて嬉しくて笑った。涙が笑いに変わって溢れ出した。
泣きたいくらいに喜んでいたんだ。
泣きたいくらいに喜んでいたんだ。
KP
あなたは怯える佐倉を追い立て、その絶望と痛みを愉しみ、苦痛の声を楽の音のように聞きながら欲望のままに血を啜った。
牧志 浩太
歓喜と憎悪がめちゃくちゃに入り混じって、それが全て血潮の甘さに染まった。
冴え冴えとした月の光に照らされて、全身が歓びに打ち震えていた。
闇の底で光を殺した日だった。
冴え冴えとした月の光に照らされて、全身が歓びに打ち震えていた。
闇の底で光を殺した日だった。
KP
笑うあなたを、床に落ちた目玉が見つめていた。
『近寄るな』
拒絶の声が冴え冴えと響いた。
『近寄るな』
拒絶の声が冴え冴えと響いた。
【DAY 豁サ縺ョ逾】
天気:???
KP
あれから何日経ったのかわからない。
正確には途方もない時間がすぎたように思う。
気が付けば時計の針は進まなくなり空しく秒針の音だけが響いていた。
何もないこの部屋で何も語らない彼に語りかけながら何日何ヶ月何年……?
疲れた、寒い、嵐が止まない。
彼の体は冷たいままだ。
息もせず、ずっと目が合わない、合わない目を追っている。
正気度減少 -3
おはようございます。今日も一日を始めましょう。
正確には途方もない時間がすぎたように思う。
気が付けば時計の針は進まなくなり空しく秒針の音だけが響いていた。
何もないこの部屋で何も語らない彼に語りかけながら何日何ヶ月何年……?
疲れた、寒い、嵐が止まない。
彼の体は冷たいままだ。
息もせず、ずっと目が合わない、合わない目を追っている。
正気度減少 -3
おはようございます。今日も一日を始めましょう。
牧志 浩太
あーあとうとうDayバグった。
牧志 浩太
SAN 53 → 50
牧志 浩太
「おはよう さくらさん」
目を開いて、繋いだ手を握って、声を出す。
出した声はもう枯れて、ひどくか細くなっている。
ずっとずっとあの、冷たい夜にいる気がした。
ずっとずっとあの、冷たい夜にいるのかもしれなかった。
あの男も家も書斎も何もかもが幻で、俺はずっと、受け止められなくてあそこで立ち止まっているだけなのかもしれなかった。
あの夜に死んでしまった佐倉さんを、きっと東浪見が呼びかけるのも聞こえず、腐ってなくなるまで抱きしめているだけなのかもしれなかった。
目を開いて、繋いだ手を握って、声を出す。
出した声はもう枯れて、ひどくか細くなっている。
ずっとずっとあの、冷たい夜にいる気がした。
ずっとずっとあの、冷たい夜にいるのかもしれなかった。
あの男も家も書斎も何もかもが幻で、俺はずっと、受け止められなくてあそこで立ち止まっているだけなのかもしれなかった。
あの夜に死んでしまった佐倉さんを、きっと東浪見が呼びかけるのも聞こえず、腐ってなくなるまで抱きしめているだけなのかもしれなかった。
牧志 浩太
「あさごはんに、しようか。きょうは」
手元に何があるのかも、食事をしたのかもしていないのかも、もうよく分からない。
それでもただ、佐倉さんとの一日を追い続ける。
手元に何があるのかも、食事をしたのかもしていないのかも、もうよく分からない。
それでもただ、佐倉さんとの一日を追い続ける。
KP
あなたは朝ご飯を作ろうと起き上がろうとした。
体に力が入らない。
そういえば長いこと食事をしていない気がした。
お腹は空かないし、喉も乾かないので忘れていたのだ。
視界もおぼつかないが暗い部屋ではあまり関係ない。
思考が重たく正常な判断ができているとは言い難かった。
体は重く、ベッドに沈み込んだまま動かない。
体に力が入らない。
そういえば長いこと食事をしていない気がした。
お腹は空かないし、喉も乾かないので忘れていたのだ。
視界もおぼつかないが暗い部屋ではあまり関係ない。
思考が重たく正常な判断ができているとは言い難かった。
体は重く、ベッドに沈み込んだまま動かない。
牧志 浩太
ああ身体が動かない、だめだ、確か近くに缶詰を置いてたはずで、起き上がれない。手が伸ばせない。
朝ご飯、作らなきゃいけないのに。一緒に食べなきゃ。佐倉さんの包帯を換えて、呼びかけて、一緒に。
朝ご飯、作らなきゃいけないのに。一緒に食べなきゃ。佐倉さんの包帯を換えて、呼びかけて、一緒に。
牧志 浩太
「さくら、さん、」
必死に身体を動かそうとしながら、名を呼んだ。
必死に身体を動かそうとしながら、名を呼んだ。
牧志 浩太
「さくら、さん、は、そこにいるよ、」
名を、呼ぶ。
名を、呼ぶ。
牧志 浩太
「いきてる。いきてる、から」
冷たい手を、握りしめる。
冷たい手を、握りしめる。
牧志 浩太
「そこに、いるから」
KP
どこからか、声が聞こえる。
『もういいよ』
『疲れたでしょう』
途端どろりと音を立てて全身が下へ下へと吸い込まれていく。
部屋の形が変わりゼリー状のように落ちていく。
佐倉の体がベッドだった物から滑り落ちかけていた。
もはや床ではない、深い深い奈落の底へ。
『もういいよ』
『疲れたでしょう』
途端どろりと音を立てて全身が下へ下へと吸い込まれていく。
部屋の形が変わりゼリー状のように落ちていく。
佐倉の体がベッドだった物から滑り落ちかけていた。
もはや床ではない、深い深い奈落の底へ。
牧志 浩太
「ちがうよ、」
手を伸ばそうとする。必死に、手を繋ぐ。その手を引こうと、繋ごうと。抱き止めようと。
手を伸ばそうとする。必死に、手を繋ぐ。その手を引こうと、繋ごうと。抱き止めようと。
牧志 浩太
「しんでなんか、いない」
叫んだ。その声に向けて。
声が出ているかどうかすら分からなかった、それでも叫んだ。
叫んだ。その声に向けて。
声が出ているかどうかすら分からなかった、それでも叫んだ。
KP
声は闇の中に吸い込まれていった。
あなたは佐倉と手を繋いだまま、真っ黒なゼリーのようなものに包み込まれ重力に従い落下してゆく。
あなたは佐倉と手を繋いだまま、真っ黒なゼリーのようなものに包み込まれ重力に従い落下してゆく。
牧志 浩太
油断してたら案外これでいいのか確証が持てなくて怖いし怖いのも含めてすごく楽しいし面白いし 色々濃密に描けて楽しい
謎の納骨堂に降り立った二人は圧倒的な存在と対峙する。
KP
冷たい死が手を伸ばす。
あなたの腕の中にあるものを求めている。
あなたを求めている。
あなたは知っているはずだ。
もはや腕の中にあるのは、あちらにあるべきものだと。
一度地獄の底に降りたあなたは、あちらに帰るべきだと。
あなたの腕の中にあるものを求めている。
あなたを求めている。
あなたは知っているはずだ。
もはや腕の中にあるのは、あちらにあるべきものだと。
一度地獄の底に降りたあなたは、あちらに帰るべきだと。
牧志 浩太
「あ、ああ、ああ……、」
見ている。
死が、俺達を見ている。
俺達を取り戻そうと狙っている。
その牙が心臓に届いている。
いちど禁忌を侵したものを狙っている。
その腕の中にあるものを狙っている。
見ている。
死が、俺達を見ている。
俺達を取り戻そうと狙っている。
その牙が心臓に届いている。
いちど禁忌を侵したものを狙っている。
その腕の中にあるものを狙っている。
牧志 浩太
「違う」
声を出す。震えて見る影もないほど衰えた声を。
それから目が離せない。冷たい死から目が離せない。釘づけにされたまま、腕の中にある彼を身体で抱え込む。
声を出す。震えて見る影もないほど衰えた声を。
それから目が離せない。冷たい死から目が離せない。釘づけにされたまま、腕の中にある彼を身体で抱え込む。
牧志 浩太
「お前が狙うのは、彼じゃない。彼は生きている」
そうだ、生きている。意識して声を出す。自分の中に染み込ませるように。
そうだ、生きている。意識して声を出す。自分の中に染み込ませるように。
牧志 浩太
「お前が狙うのは、俺じゃない。俺は生きている」
生きている。俺も佐倉さんも。ここに、生きているんだ。
そう、信じる。
生きている。俺も佐倉さんも。ここに、生きているんだ。
そう、信じる。
今対峙している神に対する禁忌は死者の蘇生である。
そして牧志は一度死に、蘇った存在なのだ。
そして牧志は一度死に、蘇った存在なのだ。
禁忌
KP
そうか、禁忌に触れてるんだ! 描写変更します。
牧志 浩太
そう、実は牧志自身がいちど禁忌に触れている……。
はーい!
はーい!
ここ、最初は佐倉についてのことだけ記述していたのを牧志の復活についても追加しました。
KP
あなたの体の痣がその一瞬、かっと熱くなった気がした。
視界が暗くなる。
自分の息遣いだけが部屋に響く。
においもしなければ、飲み込んだつばの味ももうしなかった。
そんな世界で腕に抱きしめているこの冷たいものだけがあなたを励ました。
しかしその温度も直に消えていく。
命の灯火が消える瞬間はいつだって一瞬だ。
まるで死んでしまったみたいだ。
いやもう死んだのかもしれない。
それを決める人はもうどこにもいなかった。
視界が暗くなる。
自分の息遣いだけが部屋に響く。
においもしなければ、飲み込んだつばの味ももうしなかった。
そんな世界で腕に抱きしめているこの冷たいものだけがあなたを励ました。
しかしその温度も直に消えていく。
命の灯火が消える瞬間はいつだって一瞬だ。
まるで死んでしまったみたいだ。
いやもう死んだのかもしれない。
それを決める人はもうどこにもいなかった。
牧志 浩太
抱え込む。決して手放さないように。
迫り来る懐かしい程の死の匂いを、ひたすらに拒んだ。
迫り来る懐かしい程の死の匂いを、ひたすらに拒んだ。
牧志 浩太
「去れ。去れよ」
牧志 浩太
「俺も佐倉さんも、死んでなんか、いない」
ひたすらに、信じた。
そうであれと信じた。
そうであると信じた。
手を繋いだ。
ひたすらに、信じた。
そうであれと信じた。
そうであると信じた。
手を繋いだ。
逆だったら?
KP
おっわっり!
酷い時間まで有り難うございました。(休日とは言え朝の3時半頃)
酷い時間まで有り難うございました。(休日とは言え朝の3時半頃)
牧志 浩太
ありがとうございましたー!! いえいえ、こちらこそありがとうございます!
ここまでやってくれたから寝られそうです(これ途中だったら気になって寝られん!)
ここで牧志が一度禁忌に触れているの面白すぎるなと思いました。
ここまでやってくれたから寝られそうです(これ途中だったら気になって寝られん!)
ここで牧志が一度禁忌に触れているの面白すぎるなと思いました。
KP
やっぱこの話この組み合わせでやって正解だったわ。
牧志 浩太
ですねー、これ色々重なりすぎてめちゃくちゃ面白い。
忌胎のエピソードがまさか牧志に力を与えてくれたのは意外だったし、相変わらず自分のことは!? だし最後にまさかの禁忌抵触だし
そもそも孤独に弱い牧志をこんな目に遭わせるのまぁひどいしそれでも諦めないし
でも、PC佐倉さんだったらどうしていたのかはそれはそれで気になる。途中で確証が消えてしまうし。
忌胎のエピソードがまさか牧志に力を与えてくれたのは意外だったし、相変わらず自分のことは!? だし最後にまさかの禁忌抵触だし
そもそも孤独に弱い牧志をこんな目に遭わせるのまぁひどいしそれでも諦めないし
でも、PC佐倉さんだったらどうしていたのかはそれはそれで気になる。途中で確証が消えてしまうし。
KP
佐倉は最初に「死んでいるから無駄だな」と判断しなければ、「こういうルールだ」と決めて動くから案外揺るがないと思います。
牧志 浩太
なるほど、そこで佐倉さんは理性に依るんだ。
途中で「もしかしてこのルール無意味なのでは?」となりかねない所はどうするんだろう。
途中で「もしかしてこのルール無意味なのでは?」となりかねない所はどうするんだろう。
KP
外に化け物がいる=出たら負けなのははっきりしているから、なんとか耐える以外に道はないかな。
しかし牧志が死んでいる、と認めるかどうかはどうかなぁー。
ただこの話の場合、あまりいい結果にならない可能性もあるんだよな。
佐倉のスタイルは「変化したことは認めてその先を考える」だから、牧志が死んだことは割とあっさり認めてしまう可能性がある。
死んだけど別のものとして存在している、という認識だとこの話じゃアウトになっちゃうから。
しかし牧志が死んでいる、と認めるかどうかはどうかなぁー。
ただこの話の場合、あまりいい結果にならない可能性もあるんだよな。
佐倉のスタイルは「変化したことは認めてその先を考える」だから、牧志が死んだことは割とあっさり認めてしまう可能性がある。
死んだけど別のものとして存在している、という認識だとこの話じゃアウトになっちゃうから。
牧志 浩太
ああー、そうかぁ……。
確かに。死んだことは認めてその先を考えようとする佐倉さんだと、いい結果にならないかもしれないんだ。
そうするとやっぱりPC牧志でよかったのかもしれませんね。
佐倉さんだと、死んだことは認めて魂を繋ぎ止める手段を探そうとするとか、そっちにいっちゃいそうですしね。ゴースト見たことあるし。
そう思うと牧志自身には力がないことも含めて綺麗にまとまってるんだなぁ、今回。
確かに。死んだことは認めてその先を考えようとする佐倉さんだと、いい結果にならないかもしれないんだ。
そうするとやっぱりPC牧志でよかったのかもしれませんね。
佐倉さんだと、死んだことは認めて魂を繋ぎ止める手段を探そうとするとか、そっちにいっちゃいそうですしね。ゴースト見たことあるし。
そう思うと牧志自身には力がないことも含めて綺麗にまとまってるんだなぁ、今回。
KP
思考をかき消すように、どこかから呼び掛ける声が聞こえた。
20XX年 東京 渋谷の大スクランブル
KP
紅は、渋谷の大スクランブルを歩いている時に不意に異変に襲われた。
奇声を上げて異常に巨大な鳥が通りを渡ってゆくのに、人はそれを見ずに……認識せずに歩いてゆくのだ。
いや、スクランブルの中、紅同様に立ち尽くして異変を見上げていた人間がいた。
一人は白いワンピースを着た、ショートカットの優しげな風貌の女性、そしてもう一人は、全身黒ずくめのひょろりとした気弱そうな少年だった。
彼は紅と同様、異変に酷く動揺し、大スクランブルのど真ん中で金切り声を上げて座り込んだ。蒼白な顔で見開いた目から涙を流し、がたがたと震えてまともに思考できていないようだった。
それが、あなたの記憶の最初にある彼の姿だ。
奇声を上げて異常に巨大な鳥が通りを渡ってゆくのに、人はそれを見ずに……認識せずに歩いてゆくのだ。
いや、スクランブルの中、紅同様に立ち尽くして異変を見上げていた人間がいた。
一人は白いワンピースを着た、ショートカットの優しげな風貌の女性、そしてもう一人は、全身黒ずくめのひょろりとした気弱そうな少年だった。
彼は紅と同様、異変に酷く動揺し、大スクランブルのど真ん中で金切り声を上げて座り込んだ。蒼白な顔で見開いた目から涙を流し、がたがたと震えてまともに思考できていないようだった。
それが、あなたの記憶の最初にある彼の姿だ。
牧志 浩太
PLにとってもめちゃくちゃ懐かしい。
牧志 浩太
それは俺の記憶の一番際最初にある彼の姿だ。
呆然と空を見上げる僕の横、背を丸めて座り込む弱々しい姿。
世界を憎みながら苦しみながら、彼にとってどうしようもない世界の底で、ありふれた死の傍らで、それでも生きてくれていた彼の姿。
それだけできっと彼は弱くなんかなかった。
呆然と空を見上げる僕の横、背を丸めて座り込む弱々しい姿。
世界を憎みながら苦しみながら、彼にとってどうしようもない世界の底で、ありふれた死の傍らで、それでも生きてくれていた彼の姿。
それだけできっと彼は弱くなんかなかった。
牧志 浩太
ああそういえば、まだあっちの言葉が抜けない頃の僕と彼を仲間にしたのも、世界を襲った事件だったんだ。
名を呼んだ日
KP
そして、あなたが本当にあなたとして彼と出会ったのは、空々しいヒーリングミュージックが流れる奇妙な部屋だった。
強い視線を感じて目を開けると、佐倉があなたを強い疑いの眼で見下ろしていた。
あなたを敵ではないかと、もしかしたら悪魔ではないかと。
あなたは彼のことをよく知っているのに、彼はあなたを知らないのだ。
強い視線を感じて目を開けると、佐倉があなたを強い疑いの眼で見下ろしていた。
あなたを敵ではないかと、もしかしたら悪魔ではないかと。
あなたは彼のことをよく知っているのに、彼はあなたを知らないのだ。
牧志 浩太
「佐倉さん」
そう呼んでしまったんだ。
互いに知らない筈なのに。
知らない、であるべきなのに。
そう呼んでしまったんだ。
互いに知らない筈なのに。
知らない、であるべきなのに。
KP
おそらく出会うはずではなかった。
接点もなく、会うこともなく、一生すれ違うこともなかったような遠い存在。
それがどういうわけかねじ曲がり、歪んだ形で結びつけられ、出会ってしまった。
それでも別れる時に何も言葉を交わさずに忘れてしまえばそれで終わりだったはずなのに、佐倉は意味不明の文字列が書かれたメモを押し付けていったのだ。
接点もなく、会うこともなく、一生すれ違うこともなかったような遠い存在。
それがどういうわけかねじ曲がり、歪んだ形で結びつけられ、出会ってしまった。
それでも別れる時に何も言葉を交わさずに忘れてしまえばそれで終わりだったはずなのに、佐倉は意味不明の文字列が書かれたメモを押し付けていったのだ。
佐倉 光
「じゃあなっ!」
KP
そんな素っ気ない一言を残して。
牧志 浩太
俺は手を伸ばしたがった。
友達になりたいと、そう思ってしまった。
佐倉さんは手を伸ばしてくれた。
俺はその手を、掴んだんだ。
きっとその手を掴まなければ、終わりにしていれば、ここにこうしていることもなかった。
何もかもをちょっとした思い出にして、こんな痛みを負うこともなく、きっとそれなりに平穏に生きていた。
けど俺は、ここにいる。
それで終わりにしたくなかったから。
友達になりたいと、そう思ってしまった。
佐倉さんは手を伸ばしてくれた。
俺はその手を、掴んだんだ。
きっとその手を掴まなければ、終わりにしていれば、ここにこうしていることもなかった。
何もかもをちょっとした思い出にして、こんな痛みを負うこともなく、きっとそれなりに平穏に生きていた。
けど俺は、ここにいる。
それで終わりにしたくなかったから。
牧志 浩太
「これで終わりにしたくない」って。
今も、思っているから。
今も、思っているから。
KP
考えてみれば波照間と東雲もそう(東雲が一方的に知っている)だったなぁ。
牧志 浩太
ですねぇ。
そういえば「名前を呼ぶべきでない所で呼んでしまう」から全てが始まっているんだから、案外最初から牧志は牧志だったのかもしれない。
そういえば「名前を呼ぶべきでない所で呼んでしまう」から全てが始まっているんだから、案外最初から牧志は牧志だったのかもしれない。
コメント By.KP
元あちらの存在が、今あちらへ行こうとするものをこちらに繋ぎ続ける。
もう戻らないのだと知っているのに?
それでも名を呼んで繰り返す。自分がすり減ってしまうまで。
元あちらの存在が、今あちらへ行こうとするものをこちらに繋ぎ続ける。
もう戻らないのだと知っているのに?
それでも名を呼んで繰り返す。自分がすり減ってしまうまで。
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」
FF XIV『クリスタル奪還』モーラ&ランドレン 1
「す、すみません、大丈夫です」
「ですが! 一応!!起動方法を確認していただいてもよろしくてよ!?」
「うるせー! わからねーならわからねー、って言いやがれ!」