こちらには
『レプリカの心相
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
【DEX】12:佐倉さん。
佐倉 光
ロボットの目を狙ってカードを突きつける。
1d100 74〈覚えさせる〉Sasa 1d100→ 33→成功
KP
人形B、C、Dのうち、どれを対象にする?
佐倉 光
Bかな。まだダメージ受けてないやつを。
KP
OK。人形Bは崩れ落ちて機能停止する。
残りはC・Dだ。

佐倉 光
今度は自信を持って踏み込めた。
KP
ガクンと人形がバランスを崩した。
頭部から真っ逆さまに床へと突っ込み、衝撃と重さで大破する。

頭部に植え込まれていた塊が床にぶつかり、鉄とチップとコンデンサの群れを床の上にぶちまけた。

人形が1体機能停止する。
佐倉 光
「よし。いける」
佐倉 光
「いける!」

KP
【DEX】8:牧志
牧志 浩太
「ああ……、行ける。増援は来ないみたいだ。
あと二体なら、凌ぎ切れる」
牧志は確信を込めて返す。脚に力が籠もる。
ワイヤーをはみ出させたままの脛が、人間より重い体重を支える負荷にぎしりと鳴った。
牧志 浩太
牧志は、前ラウンドに続き防御専念
佐倉 光
後二体。そうしたらあの女に手が届く。

KP
【DEX】5:人形×2
KP
壊れた人形の破片を踏み、転がった塊を蹴り飛ばし、人形は牧志へと迫る。
人形の脚の下で潰れたチップが、砂粒のようにじゃりと音を立てた。
KP
人形C・Dはどちらも牧志を〈殴りつける〉
1d100 60〈殴りつける〉Sasa 1d100→ 4→決定的成功クリティカル)!
佐倉 光
おっと。
人形さん張り切ってるな。
KP
わお。必中にしても装甲があるしな……、ここは〈ダメージ2倍〉を選びます。
牧志 浩太
牧志は〈回避〉を試みる。
1d100 35 〈回避〉 Sasa 1d100→ 38→失敗
KP
あらら、惜しい。
1d3+2 ダメージ
Sasa 1d3+2→ 3+2→合計5
牧志 浩太
HP 17 → 10
機械なのでショックロールはない。
佐倉 光
むむぅ。
頑張りすぎだぞ!
大丈夫かな牧志。

KP
人形の駆動音が少し高くなった。
高い音を立て、人形は廃品の合間を縫い、体重をかけて牧志へと突進する。
牧志 浩太
「!」
牧志は咄嗟にそれを避けようとして、背後にあなたの存在を感じた。
出来る限り受け流そうと身構える。
牧志 浩太
「……!」
そのとき人形が宙に浮いたように見えた。
重い鉄の肉体すべての重量が、牧志の胸に突っ込む。
彼は姿勢を崩しかけ、辛うじてそれだけは許すまいと踏ん張る。
倒れて衝撃を殺すこともままならぬまま、彼は衝撃をもろに受ける。
牧志 浩太
「がっ、ぁ……!」
空気の鞴で彼は苦鳴を漏らした。
胸の「皮膚」が破れ、「筋肉」がちぎれ、その内側にある無数の歯車やベルトや基板が、微かに覗いた。
佐倉 光
「牧志!」
思わず声を上げた。
牧志 浩太
「だ、いじょうぶ、俺は、佐倉さん、頼む」
声を発する機構がダメージを受けたのだろうか、その声はわずかに歪んで、機械じみていた。
KP
たたらを踏む彼を床に蹴倒そうと、すかさず人形の脚が襲い掛かる。
KP
1d100 60〈殴りつける〉Sasa 1d100→ 55→成功
佐倉 光
おおー? つよいぞ機械。
回避の回数
KP
〈回避〉って1ラウンドに2回できましたっけ。
佐倉 光
基本ルールだと無理じゃなかったっけ?
確認スルー
KP
ありがとうございます。探してるんですが〈回避〉の回数に関する記述が見つからなくて。(火器の複数回攻撃は1回だけ、としかない)
佐倉 光
シナリオによっては毎回〈回避〉可能でつくったらしきものとかあるからなー

P150
戦闘ラウンドに着き3回まで〈回避〉可能
2回目は2/3 3回目は1/3
しらんかった。
KP
お、本当だオプションルールですね。ありがとうございます!
では、このルールを採用とします。
佐倉 光
オプションですね。
KP
▼補足
一応、今回の戦闘は基本ルール(〈回避〉は1回だけ)でも行けるバランスです。
今回はどっちかというと「ダイナミックで面白いので」という理由での採用です。

〈覚えさせる〉によって敵の数がどんどん減少していくのと、成功しやすい〈殴りつける〉のダメージは牧志の装甲3で多くても1~2に収まるからですね。

今回は敵が張り切りすぎ。
佐倉 光
はりきりすぎー!

牧志 浩太
牧志は上記オプションルールで〈回避〉2回目を試みる。
1d100 23〈回避〉Sasa 1d100→ 100→致命的失敗ファンブル
KP
えぇー
KP
さすがに100ファン2回はびっくりだなぁ。ダメージ2倍で。
1d3+2 Sasa 1d3+2→ 1+2→合計3
牧志 浩太
HP 10 → 7
佐倉 光
ここ牧志ぶっ殺しゾーンだったの?
こわいよ!
(そういえばさっき殺されかけてたしやっぱりぶっ殺しゾーンなのかも……)
がんばれ佐倉!!
牧志 浩太
避けようとした時、彼は大きくバランスを崩した。
視点の低いあなたは、その理由にすぐ気づく。

過負荷に耐えかねて、破損していた彼の脚がとうとう折れたのだ。
彼は折れた所から先を捨て、折れた鉄の脚を床に突き立てて強引に体勢を立て直すが、その時にはもう人形の拳が胸を抉っていた。
牧志 浩太
人形の拳が、彼の胸へと吸い込まれる。
体内を乱暴に抉り、拳を突き込み、その中身を破壊しようとする。
痛覚がなくとも苦痛はあるのか、彼が人形を振り払おうと呻いた。

KP
さすがに敵のクリティカル1回牧志のファンブル2回で3回もダメージ2倍が入るのはびっくりなんだが!?
佐倉 光
ひどいよぅ。二人で生きて返してくれよ女神ー!
KP
ラウンド終了。次ラウンド。

KP
【DEX】12:佐倉さん。
佐倉 光
1d100 74〈覚えさせる!〉Sasa 1d100→ 63→成功
佐倉 光
Cを狙う!

佐倉 光
このままでは牧志が危険だ。急いで敵を排除する必要がある!
佐倉 光
顔の前にカードをつきつける。
KP
また一つ、人形が崩れ落ちる。
カードの模様を認識した人形の視線が模様を視界の中央にとらえたまま、固まる。あらゆる関節が固定されて動かなくなる。

まだ動いているのは、牧志の身体をいまにも抉り壊そうとしている人形一体だけだ。

KP
【DEX】8:牧志
牧志 浩太
彼は体内で動く人形の腕を掴み、それを排除しようと必死にもがく。
彼がもがけばもがくほど、胸の中でぎしりと悲鳴に似た音が鳴る。
牧志 浩太
牧志は引き続き防御専念
KP
【DEX】5:人形
KP
人形は牧志を〈殴りつける〉
1d100 60 Sasa 1d100→ 23→成功
牧志 浩太
牧志は〈回避〉を試みる。
1d100 35 Sasa 1d100→ 54→失敗
KP
1d3+2 通常ダメージ Sasa 1d3+2→ 3+2→合計5
牧志 浩太
HP 7 → 5
佐倉 光
つええな人形
牧志 浩太
内部を掴まれてもがく牧志の中から、人形はぎちぎちと音を立てて何かをちぎり出した。

それは牧志の身体を駆動する太いベルトだった。
ぶちり、とおぞましい音がその場に響く。
牧志の片腕がだらりと垂れ下がった。
佐倉 光
「この木偶がぁ!」
揉み合う牧志と人形の横からチャンスをうかがう。
KP
ラウンド終了。次ラウンド。

KP
【DEX】12:佐倉さん。
佐倉 光
1d100 74〈覚えさせる〉
Sasa 1d100→ 23→成功

佐倉 光
できる限りからだごとねじ込んでカードを突きつける!
KP
あなたは躍り出て、人形の目前にカードを突きつける。
誇るように牧志の身体の一部を掴んだまま、最後の人形が……、

沈黙した。
一瞬にしてその眼がにごり、何も映さない空っぽになった。
もはやあなた達を阻む人形は、いない。

KP
「すごいなぁ」
色國はその光景を見て……、笑っていた。
ぱち、ぱち、と小さく拍手をする。
KP
「みんな倒しちゃった。見事だね。
ここまでやるペアがいるとは思わなかった」
色國天花、いや「電人 A」は目を細めて、楽しそうに笑う。
佐倉 光
「牧志の体返せ。俺達は帰るんだ」
この女にはカードは効かないだろう。
しかし無表情のカードを威嚇するように掲げる。
KP
「いいの?」
女はくすりと笑った。
佐倉 光
「……何が言いたい」
どこまで俺たちをもてあそぶつもりだこの悪魔。

牧志のロボットの体はもうぼろぼろで、人間の体に戻る技術はない。
俺たちにはこの女を無視することはできない。
まったく、最悪だな。
KP
「ふふ、ごめんごめん。
脅かしちゃった?

いいよ、彼に身体を返してあげよう。元の身体に元の脳を、当然の願いだからね。

けど、いいの? その作業ができるのは私しかいない。
それを願う限り、君は私に何もできない。

いいの? 私が憎くない? 私を殴りたくない? 私を殺したくない?

教えてあげようか。
牧志さんを殺したのは、私だよ。
とても面白そうな被験体になってくれそうだったからさ、君達。

牧志さんを君から奪ったのも、君の手で牧志さんを追い詰めさせたのも、全部私。

ね、憎くない? 好きにしていいよ?」

女は誘うように両腕を広げてみせた。
あなたの傍らに、壊れた人形の鋭く尖ったパイプが転がってきた。
好きにしていいよ
KP
相手が女なせいで「好きにしていいよ」に変な色が乗るけど佐倉さんは子供だ。
佐倉 光
あ、なるほどー、そういう好きにするなら大丈夫だー。
でも俺子供だから分かんないや!
KP
でもそういう「屈辱を与える手段」されても彼女堪えなさそう。
佐倉 光
なさそう。
生身じゃないし。
KP
ないしね。
佐倉 光
PCさんの溜飲が少しは下がるかなと思ったけど、
「もういい?  気はすんだ?」
とか言われたら気が晴れるどころじゃないな。
反応もわざとしてくれなさそうだし。
KP
普通に言いそうだし何なら、「ああ、そういう方法を取るんだ。面白いね」とか言いそう。
ちなみに大人佐倉でもそういう手段よりはボコボコにする方を選ぶよね。選ぶ意味があるなら。

佐倉 光
「へぇ……」
かっと目の前が赤くなった。
パイプを見下ろす。
絶望を、怒りを、悲しみを思い出す。
幾度殺そうと足りない。

子供の力でも、勢い付けて刺せば。
いやもっと確実にやるなら、本体がいるであろう頭を叩き壊せば。
殺せるのか、この悪魔を。


覚えが、ある。


そう、まるで悪魔会話だ。
その場の感情を刺激して、思う反応を引き出す。
そして自分の望みを果たすのだ。

この女を壊して、殺して。
それが本当にできたとして。
得られるのは満足感だけだ。
牧志は壊れかけていつ止まるとも知れない。
人間の体を持ち帰ったところで、治す技術もない。
結局俺たちは、この女の手からは逃れられていない。

くそ。
佐倉 光
「くくく……」
口から笑いが漏れた。
自分の感情が良く分からない。
だが優先すべきものは、いつだって決まっている。
俺の憎しみだの怒りだの、そんなものはどうでもいい。
そう、理屈で考えればごく当たり前の結論だ。
悪魔の下手な挑発に引っ掛かるな。
今、俺に感情は必要ない。
佐倉 光
「ふざけたこと言ってないで牧志に人間の体返せってんだよ」

自分の声が遠くから聞こえた。
KP
「ふふ、あはは、冷静だね。
そう、そういうこと。私を殺したら、彼は助からない。

いいよ、返してあげよう。ここまでのデータが手に入った礼だ」
KP
そう言って女は愉しげに笑い、また手元で何かを操作した。
牧志 浩太
「っ、」
横からバチン、と音が聞こえた。
がくりと牧志が膝をつき、辛うじて落下を免れて床に身を横たえる。
KP
「心配しなくていいよ、彼には気を失ってもらっただけ。
今の彼には、これから行う処置は刺激が強すぎるだろうからね。

あ、それとも見ていてほしい? 一部始終」
佐倉 光
ああ、殺してやりたいなぁ。
佐倉 光
「余計な挑発はいいんだよ。
牧志を返せ。それだけでいい」
佐倉 光
感情を殺せ。自分を殺せ。牧志を生き返らせる手段はそれしかない。
KP
周囲で沈黙していた機械のアームが、ガコンと音を立てて動き出した。
アームが天井へ引っ込んでいく。暫くすると、入れ替わるように人ひとりを収めた大きさの銀色の筒が現われる。

蓋がひとりでに開く。
その中で眠っていたのは、あのとき検体管理室で見た牧志だった。
KP
「検体管理室にあった身体だよ。今から移動してくるのも面倒だからね」
さてと、と呟いて、彼女は沈黙する人形たちの間をすり抜け、床に倒れる牧志へと大股に近づく。
そして彼の頭に手をかけた。
佐倉 光
これから何が起きるのか、何となく想像は、つく。
しかし目を逸らすわけには行かない。
この女が言葉通りのことをするかどうか、見届けなければならない。
KP
目を閉じて沈黙する牧志の頭蓋を包むように、女は意外に大きいその手をかけた。
反対の手を顎に添わせ、そして。
KP
怖気のするような引き裂き音がした。
彼女は躊躇いなく、力技で、彼の頭を、その首から引きちぎる。
佐倉 光
扱い雑ゥ
KP
雑ゥ。
佐倉 光
「!」
ロボットだ。ロボットだ。あれはロボットだ。
大事なのはあの頭蓋の中身だけだ!

そもそもこんな扱いをするのも、俺を怒らせたり哀しませたり、そういうのを、観察する、ためだ。
叫び声を噛み殺して手のひらに爪を立て、唇に犬歯を食い込ませた。
KP
「少し待っててね。ああ、驚くのは自由だけど、邪魔をしないでね?
人間の脳や身体って、脆いから」

彼女は子供に言い聞かせるように、ふふ、と笑った。
その白く細く大きな手が、カチャリと金属音を立てる。

人間の手の形だったそれは、みるみるうちに変形を始め、金属製の無数の銀の指に姿を変える。

指の先端の鋭い刃が、牧志のこめかみに食い込む。
彼の頭部を、その表層を、まるで果実をむくように、平然と剥がしていく。

彼の顔が、頭が、剥がれていく。
中から現れたのは、人間の白い頭蓋ではなく、つるりとした銀色の頭蓋だった。
佐倉 光
破壊された体を見ていても、やはり人間の頭が剥かれてゆくという光景は刺激が強い。
よろめいて座る。
異世界の差
佐倉 光
本編佐倉はそれ自分でやりましたね……
KP
やりましたねぇ……。
本編だったらイブクロ君が文句のひとつでも言って鳴いているところだった。
佐倉 光
ほげー。

割とこういう光景も、魔法で体を切り刻まれるのも、本編の二人割と慣れてきたからなぁ!
KP
本編の二人そういう目に遭いすぎですからね!
子供佐倉さん所も無事そういう目に遭わされた。
佐倉 光
なんとまだこの佐倉『某シナリオ』くらいでしかそんな経験してない! ピュア!
厳密には『某シナリオ』でもやられてるけど本人自覚ないし。
KP
そう! ピュア!
『某シナリオ』では切り刻まれた瞬間見てませんしね。そのかわりNO内臓ボディの違和感はたっぷり味わわされたけど。
何も案はないんですが、「そういう状況にすっかり慣れちゃった二人向け」のシナリオとか作れたら面白いなぁ。

KP
彼女はよろめいて座り込むあなたをよそに、彼の頭を掴んだまま、彼の生きた肉体のもとへと向かった。

その胸に手を当て、何か低い聞き取りがたい声で、しばらく不明瞭な言葉を呟く。

途端、彼の身体に真っ直ぐ縦に線が入ったかと思えば、その体は一滴の血も流すことなく、ふたつに割り開かれてゆく。

生きた人間の臓物が、呪文の刻まれた心臓が。
空間を挟んでつながっているかのように、内を暴かれたことも知らぬまま、平然と脈動していた。
佐倉 光
「う……わ……!」

魔法か。内部にまであの痣が。生きてる。牧志は
ぶち切れてばらばらになっている思考のまま、女の手のゆくえを見続ける。
KP
「ああ、面白いなぁ。見てよ、心臓の内側までびっしりだ。
本当に好かれているんだね、君達」

彼女はふたつに分かたれたまま真っ赤な液体を湛えて脈動する内臓を見下ろして、一度、心底楽しそうに笑った。
佐倉 光
「好かれ……?」
KP
それは独り言に過ぎなかったのか、すぐに裂かれていく頭部へと視線を移す。

その割線の行きつくところ。脳のあるべき部分には。
生きた神経に導線を絡ませた銀色の鉄の塊が、わがもの顔で居座っていた。

その鉄の塊があの時、あなたの名を呼んだのだ。
あなたがもしもここまで来なければ、あなたの手を取って歩き出すのは、その鉄の塊かもしれなかったのだ。
佐倉 光
グロテスクな鉄の塊に顔をしかめる。
牧志が必死に叫んでくれなければ。
自分が彼女の言葉を鵜呑みにして考えるのを放棄したり、諦めたりしていたら、
それまでを持たないものを牧志と思い込んでいたかも知れなかった。
KP
彼女はそっと神経に手を伸ばし、絡みついた導線を解く。
鉄の塊を傍らに置くと、牧志の銀の頭蓋をがぱりと開く。

頭蓋が開かれると、その中には……
何かピンク色の皺だらけのかたまりが、浮かんでいた。

あなたはその皺の刻まれたかたちを、医学書でなくても、一般向けの書籍でもイメージでも、一度は目にしたことがあるだろう。

人間の理性の、知性のイメージ。
人間の思考のイメージ。

あれが、先程まで機械の肉体の中で生きて動いていた、

牧志だ。
KP
あのあっけない大きさの塊のために、あなたはどれだけ泣き叫んだのだろう。
どれだけ苦しんだのだろう。
どれだけ絶望したのだろう。
どれだけもがいてもがいて、ここまで来たのだろう。

それでもあなたはあの塊を、失いたくなかったのだ。
佐倉 光
ああ。
それはあまりにグロテスクな光景で、しかしその塊は美しいとすら思えた。
目の前で見ていても信じられない。
信じられないのにわかる。

あの中に牧志がいる。
あんなに小さな肉の塊の中に、優しく強く、時に強引でお人好しなあいつがいる。
KP
一連の流れ全体に、《SANチェック成功時減少 1D2失敗時減少 1D4+1》。
佐倉 光
1d100 61 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 58→成功
1d2 Sasa 1d2→2
SAN 61 → 59
KP
彼女は柔らかい布を取り出し、その塊を傷つけぬようにとりあげると、分かたれた頭部の中に収めた。
彼女がふたたび何かを呟くと、するすると断たれた神経が伸び、絡まり合い、繋がっていく。
最初から分かれたことなどなかったかのように、分かたれていた肉体がぴたりと閉じてゆく。

牧志浩太という人間が、今度こそ、今度こそひとつに戻ってゆく。
佐倉 光
魔法で手術してたのに、頭に痕跡残してくれてアリガトKP……
KP
おっとそういえばそうですな。色國の趣向だったということで。
佐倉 光
全てが無事に終わるまで、黙って見続けた。
これで何もかもが元通りになるのか?
牧志は間違いなく目覚めるのか?
牧志 浩太
そこに生まれたのは、今度こそ正しく身体と脳を揃えた、牧志浩太だった。
KP
「はい、これで終わり。起こしていいよ。
身体的疲労が大きいから、満足に動けないと思うけどね」
彼女が軽く手を叩いて言った。
佐倉 光
「牧志!」
色國のことなどもうどうでも良かった。
牧志が目覚めるかどうかだけが頭を占めていた。
佐倉 光
「牧志! 牧志っ!」
牧志 浩太
「さくら……、さん……、」
彼は薄っすらと目を開き、その生きた瞳孔の中心にあなたの姿を捉えた。
牧志 浩太
「ああ……、よかった……、俺、生きてる……、生きてるんだな……」
掠れた声で息を吐きながら、重たげに腕を持ち上げて、そっとあなたの背に触れた。

その息はもう無意味な空気の鞴の鳴らす音ではなく、その胸から伝わる心音は、柔らかな肌の熱は、もう人を象った模造の熱ではなかった。
佐倉 光
動いている。
呼吸をしている。
話している。
こちらを見ている。
暖かい。
胸が動く。
心臓の音がする。
生きている。

牧志は生きている!
佐倉 光
「あぁぁぁぁぁぁぁ!」
声が漏れた。涙も漏れた。感情は何もかもが交ざってもうわけが分からなかった。
暫く言葉を発することができなかった。
牧志 浩太
「佐倉さん……、佐倉さん、ああ……、ごめん、先に死んじゃって、……ああ、ちゃんと身体、動く……。よかった……」

牧志はぼろぼろと言葉と涙を流しながら、力の入らない腕であなたを強く抱きしめた。
その腕は温かく、互いに生きていた。
牧志 浩太
「……よかった……」
佐倉 光
「お前は……悪くねぇよ……」
喉の奥が痛い。声が出ない。
空気が詰まってしまっているかのようだ。
佐倉 光
「…………」
その暖かさに包まれたままで暫く動けなかった。
ただ力が抜けてしまっていて、何も考えられなかった。
牧志 浩太
「……佐倉さん……、俺、もう、帰って来られないかと思ったんだ。
ずっとあの中に、閉じ込められて……、佐倉さんに、置いて、いかれて」
牧志はあなたの小さな背にしがみつくようにして、あなたの髪に顔をうずめた。
牧志 浩太
「よかっ、た。
置いて、いかれなくて。気づいてくれて。
帰って、こられて、よかった」
牧志 浩太
「あきらめ、ないで、いてくれて……、ありが、とう、佐倉さん」
佐倉 光
「ああぁぁぁぁ、うわぁぁぁぁぁぁっ!」
それはお前が生きてもがいていてくれたからだ!
ずっと俺に呼びかけていてくれたからだ!

感情と涙腺と声帯がぶっ壊れて、何もかもだだ漏れだった。
そこに大人の俺はいなかった。
生きている牧志の体に縋って泣きわめいていた。
何もかもを吐き出して、頭の中が空になって冷えてくると、
ここはどこで、一体どうしてここに来たのか、ということを潮が満ちてくるように思い出す。
KP
「気が済んだ? それじゃあ、出口に案内するよ。
別に普通に出てもいいけど、その彼抱えて野山を歩きたくないでしょ?」

すかさず色國があなたに声をかけた。
彼女が部屋の奥を指す。
奥の壁に見えた場所が開いていて、その向こうには小さな正方形の部屋がある。

その中央には巨大な魔法陣のようなものが描かれており、こんこんと白い光が湧き出していた。
その光の向こうには微かに、あなた達が暮らしていた街の風景が浮かんでいる。

その光の傍らに、あなたの荷物、そして彼の腕輪が置かれている。
佐倉 光
荷物を回収し、牧志に肩を貸す……のは無理だろうが体を支える。
そして振り向き、深呼吸して色國に。
佐倉 光
「……おい。
お前、これでチャラだって言うんじゃないだろうな」
声を安定させるのに苦労した。
佐倉 光
「お前の研究のために牧志を殺したって言ったな。それは契約外だろうが。
研究協力に対する代償があってしかるべきだろうが。
俺達をいいだけ振り回した分の迷惑料払えよ」
佐倉 光
無茶言ってますが、牧志がなだめるなどしたらあっさり諦めます。
牧志 浩太
牧志が重い身体を引きずって床を這いながら、あなたの手を取る。
彼は重たげに首を上げて、色國を睨んだ。
KP
「へぇ、迷惑料ね。何を望むの?」
色國はあのタブレットを手にして、隔壁の向こうからあなた達を見ていた。

もしあなた達が彼女に攻撃を加えようとすれば、彼女はその隔壁を閉じることができるのだろう、と分かる。
KP
はーい。面白いので(KP的に)面白いので(色國的に)聞いちゃう。
佐倉 光
おっ。何要求しよっかなー。
佐倉 光
「俺の……」
言いかけた言葉を呑み込む。
佐倉 光
「牧志を治すのに使った魔法を教えろ」

あれがあれば、俺みたいな非力な存在でも戦える。
牧志にもしものことがあっても治してやれるかも知れない。
KP
「へぇ」
彼女はふわりと、愉しげに笑った。
「どれのことかな。
彼を死から引き戻した技術? それとも、彼の身体を二つに裂いた魔術?」
佐倉 光
「可能なら両方だ」
佐倉 光
「いいデータとれただろ?」
佐倉 光
両方くれ。
と、こう言うことも彼女の研究の役に立ってると思われるし。
後者が貰えると攻守両方に使えて便利だなーと思う
前者は内容による。
完全な死者復活の法ならそりゃあれば助かるだろうけど、代償エグそうなのと、
ここのチームに死別というある意味救いかも知れない終わりがなくなる可能性。
KP
「ふふ、ごめんね。
魔術は人の身で手を出すのはおすすめしないかなあ。
ちょっと色々失っても構わないならいいけど、嫌でしょう? そういうの。

技術は技術だから、教えてあげられるよ。
そうだね、まずは私の助手になる?
数年じゃきかないけど、数十年あれば足りるかな」
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「やめとくわ。くびり殺したくなりそうだし」
KP
「残念。二人とも筋がよさそうなんだけど」
やっぱ無理
KP
聞いておいてなんですが、こんな感じです。
後者はちょっと人の身で扱うのはオススメしないタイプ。

前者は魔術というより、見た感じ「技術」なんですよね、これ。
技術なら覚えられるだろうけど、まあ普通に長い時間と正気度 が代償になりそう。
佐倉 光
なるほどね。
師事してもいいんだけど、そうできるほどこっちの佐倉は自分の感情殺せない。
KP
大人佐倉さんだったらもしかして師事する可能性があったのかぁ。
佐倉 光
ちなみに望みの最初に言いかけたのは「俺のレプリカくれ」でした
無論大人ボディ。
KP
ですよね。大人の肉体。
子供であることの辛さを思いっきり感じさせられていたもんなぁ。冒頭も終盤も。
佐倉 光
勝手に制限かけられたりするかも知れないし、そもそも脳をぶっこ抜かれるの怖いし、メンテとかどうすりゃいいのかわかんないし怖いな、と思ってやめた。
KP
少なくとも色國はレプリカの意識をバチンできるみたいですしね。
佐倉 光
所詮実験動物扱いですからねー
KP
なんですよネー。

佐倉 光
「ちっ。殺され損じゃねぇかよ」
佐倉 光
「帰ろうぜ牧志。これ以上付き合っていたくねぇよ」
牧志 浩太
「そうだな。いい加減疲れてきた。
帰ろう。で、家の布団に飛び込んでゆっくり寝よう」
牧志はそう頷く。
佐倉 光
関わったが不幸ってパターン多すぎて納得いかねぇ。
KP
「あ、そうだ。迷惑料代わりに、一つだけいいことをあげよう。

牧志さん、君が死んだことは誤魔化しておいてあげる。
まだ言う程広範囲に知れ渡ってないだろう? 最初からそうするつもりだったんだ」
佐倉 光
「それは素直に助かる」
佐倉 光
「一回死んで生き返ったとなると色々と面倒だからな」
佐倉 光
牧志と手を繋いで光に踏み込む。
これが罠だったら? もう、知らん。
悪魔の思考なんか探ろうとするだけ無駄だ。
KP
「それじゃ、元気でね。
君達は間違いなくここまで辿り着いたんだ、すごいよ。どうか幸せにね」

そんな言葉を背に、牧志と手を取って魔法陣の中に足を踏み入れれば、あなたの視界は白く染まっていく。
ただ、あなたの手の向こうにある彼の体温だけは、決して消えることはなかった。
佐倉 光
祝福してる積もりかよ。ったく。勝手なもんだ。
佐倉 光
確かな体温をしっかりと握って、眩しさに目を閉じた。

KP
……白に染まった視界が次第に輪郭を取り戻せば、そこはあの時閉じられて入れなくなっていたはずの、家の扉の前だった。

あなたはあの時、その扉の中から辛うじて荷物を持ち出すことだけを許されて、そこにもう二度と入れなくなったのだ。

いま、あなたの手の先には牧志の体温がある。
牧志があなたの横から進み出て、ポケットから家の鍵を取り出す。
半分寝そうな眼でどうにか扉にすがりつくと、扉を開いた。

扉が開かれれば、そこにはあなたが最後にそこを出た時のままの室内が、静かに残っていた。

リビングには、二人で撮った写真の入った写真立てがあなたを出迎える。
キッチンの辺りから、何かが傷んだにおいがする。そういえばゴミを捨て損なったのだ、そのせいだろう。
佐倉 光
ああ。帰ってこられた。
二度と戻れないと思っていた。
二度と会えないと思っていた。
佐倉 光
そんな感傷的な思いを、ものが腐った臭いが取り巻いている。
佐倉 光
「臭ぇな」
くすくす笑って鼻をつまんでゴミ箱に近寄る。
佐倉 光
「次のゴミの日、いつだろう。つーか今何日かも知らねぇや」
ポケットに入っていたカードの束をゴミ箱に放り込んで袋をきつく締めた。
牧志 浩太
「ほんとだ。そんなに時間が経ってたんだな」
日付を確認しようと取り出した牧志のスマートフォンは、もちろん充電が切れている。
牧志 浩太
「……ただいま」
リビングのいつものソファにもたれて、彼は笑った。
佐倉 光
「おかえり、牧志!」
その姿に自然に喜びがこみ上げた。
佐倉 光
「そういやこのロクでもない二日間で、一個だけ収穫だったと思ってることがあるんだ」
牧志 浩太
「あ、そうだ、先輩や東浪見に世話かけたよな、生きてるって連絡…… 収穫?」
佐倉 光
「テレビゲームって面白いってことが分かったことかな。早速買おうかと」
牧志 浩太
「ああ」
牧志 浩太
「あのゲーム面白かったもんな。
買おう買おう、何か一緒にやれるやつ。
今度はちゃんと自分でやりたい」
佐倉 光
「よーし決まり! みんなに連絡して、風呂入って飯食って……落ち着いたら買い物に行く!」
ネットで買えばいいんだけど、なんとなく一緒に出かけたかった。
一緒に歩きたかった。
牧志 浩太
「ああ!」
彼は晴れやかに笑う。
目を覗き込まなくても、分かった。
きっと彼も同じ気分だ。
牧志 浩太
「あ、でも、めちゃくちゃ眠いから、ちょっと寝てから……」
彼はソファの上に倒れ込むと、近くに転がっていたブランケットを引き寄せて寝転がる。
そうして、すっと目を閉じた。
佐倉 光
そのソファに寄りかかって、こちらも目を閉じる。
牧志の体温が感じられる場所で。呼吸が聞こえる場所で。
牧志 浩太
作り物でも強制でもない表情で、彼は泣き、笑い、そして穏やかに眠る。
あなたの背を包む彼の体温が、呼吸が、存在が、空間が、あなたの傍らに、確かに存在した。
KP
目を閉じる間際、ふとあなたの手に何かが触れた。それは何か見覚えがある、一枚の紙だった。
佐倉 光
紙? なんだろう。
KP
それは奇妙な陣が描かれた、一枚の紙だった。
それはあなたの手つきで描かれていた。
KP
【アイデア】で判定。
佐倉 光
1d100 85【アイデア】 Sasa 1d100→ 20→成功
佐倉 光
俺が、描いたのか?
KP
ああ……、思い出した。
これは自分が描いたものだ。

あの時、最後に荷物を取りに行ったとき、家に手紙が届いていたのだ。

『大切な人にもう一度会いたいと思いませんか?』

差出人も切手もない手紙には、それだけが書かれていた。

それを目にしたあと、まるで何かに操られるかのようにしてこの陣を描いたのだ。
そうして、養護施設の一室に一時保護されたあなたは、そこから姿を消した……。
佐倉 光
「ったく、最初っから最後まで……」
陣を握りつぶそうか、と思いかけ、やめる。
これは力あるものだ。
混乱した子供が描いても力を発揮したもの、研究したら何かの役に立つかもな。

まあ、それは後でいい。今は眠りたい。
KP
あなたは彼の体温を傍らに感じながら、目を閉じる。
次に目を開けば、きっとまた、昨日から続く明日が始まるに違いなかった。

佐倉 光
こういうときいっつも「しかし」って続いたらどうしようってめっちゃくちゃドキドキするんだが!?
KP
わかるぅう!!
佐倉 光
終わって大丈夫です!
日常が始まるのだからもう語るべき事はない!
波照間さんには説明が大変そうだけど。
KP
波照間はねぇ、覚えてる可能性がありますからねえ。
周囲の世界は? 牧志が死んだことすら覚えていないし、保護した子供のことも記録違いで終わっています。

KP
昨日から続く明日、回り続ける世界、忙しなくも穏やかな日常。
スマホに、テレビに、街頭に、当たり前のように死のニュースが流れる。

「トラックが歩道に突っ込み、一名が重傷、警察は過失運転致死の容疑者として……」

誰も彼も、当たり前のようにそれを眺める。
歩みを止めず、画面をスクロールして、よくある話と聞き流す。

世界は残酷で、何もかも理不尽で。
ありふれた終焉おしまいは、道を曲がった瞬間に、突然にやってくる。
それは至極普通のことで、だから誰も振り返らない。

そんな儚い世界の中を、あなた達は今日も生きて、手を繋いで、ともに歩いてゆく。

KP
……どこか薄暗い闇の中で、女がひとり椅子に座っていた。
女は沈黙した人形たちの間、隔壁に閉じられた室内で、目の前のモニターを見ながら笑う。

モニターの中には、カメラに映る通行人の合間、道を歩くあなた達の姿。
そして彼女の傍らには、銀色の皿の上で無数のケーブルに繋がれた、鉄の塊がひとつ。

「今度はどんな実験をしようかな。
ねえ、君はどう思う、『浩太さん』?」

「ああ、知ってる知ってる。
君に感情や思考はないって。これは独り言だよ」

「佐倉くん、牧志さん。
ふふ……、どうか、元気でね。

折角掴んだ命だもの。
生きて、足掻くといいよ」

女はそっとモニターの映像に、無意味な空気の鞴の吐息を吹きかけて、笑った。



『レプリカの心相』
END-A 【レプリカの心相】



KP
お終い。
佐倉 光
あーーーーー。
ありがとうございました!
最後のシーン、脳味噌に「牧志さん」とか呼ばれたら泣いちゃうぞ!
生還できて良かったーーーーーーぁーーーーーーーー!
そして大体予想合ってて良かった。
KP
ほんとにーーーーーーー!! ラストのダイスなんだあれ!
随所でこわいこわいこわい楽しいでもこわい言いながら回していたKPです。

そう、真相に気づくのがめちゃくちゃ速かった! すごいなと思いました。
佐倉 光
メタで考えれば多分これが一番嫌なヤツだよなって思ったので。
まああと『浩太』が感情出しまくってましたからね。
これはちゃんとあるのに出せないヤツなんだぁとは。
そうするともうそれしかなかった。
実は牧志が浩太か、
浩太を作り上げて仲良くなったところで浩太と牧志のどっちか選べ、選ばれなかったほうは死にます、のどっちかだなと思ってー
KP
実は「ボディは本物だけど中身が本物じゃなくてそっちを返される、本物を選んだはずが本物じゃなかった」という非常にイヤなパターンでした。ナイス鋭さ。

あれ、「記憶はない(ように見える)けど普段取ってる行動・シナリオの思い出に関する行動をたまに取る」「教えられたシーンでその感情を発現することしかできない」と、
「覚えさせるが75くらいになったら大体普段のKPCらしい言動になる」のバランスがよくわからなくて & 
牧志は「シナリオの思い出」がメッチャ多い、ので、割と色々出ることになりました。
佐倉 光
ただ脳抜かれてるとまでは思ってなかった。遠隔か憑依かなと。
KP
実は脳を挿げ替えられてました。生きた肉体に機械の脳ってだいぶアレ。
佐倉 光
機械の脳でかえって来ちゃった場合の継続は可能なんですかね?
精巧なコピーってことはまあ寸分違わずなのかなとは思っているんですけど。
KP
あ、ではエンディング分岐を紹介。
佐倉 光
まってましたー!
超気になる。
KP
まず、このシナリオエンディングは4つですが、ロストルートへ落ちる場所がとにかく多いです。

というか、「両生還は『可能ではある』が……」と書かれているだけあり、今回の場所まで行きつかなければKPCロスト or 機械生還(?)です。
END-A【レプリカの心相】が今回のエンディング。唯一の両生還ルート。
佐倉 光
資料の「気付いたのかな」で完全にで確信持って進めたけど、いやー怖かったなぁ。
KP
END-B
機械の脳が入った牧志を本物だと思って連れ帰ってしまったルートです。

「作り物なんていらない、これからも変わらず二人生きていく」と地の文さんが煽ってきた後で、
色國が取り残された脳に語りかける。
しかし探索者がそれを知ることはない。
佐倉 光
嫌すぎる。
KP
こんなことになります。
牧志は生還(?)してきますが、彼には技能成長も《SANチェック》もありません。それでも継続したければできる。

「再現機械」には感情も思考もないからです。
あと、きっとCOMPも扱えないでしょうね。

ちなみにこのルートの場合、暫くすると彼の身体の痣が消えます。
再現機械は「誰かさん」と契約した牧志ではないからです。
こう言っておいてなんだけど、牧志は色國の助手にされても、佐倉さんのもとに戻ろうとすると思います。

制約を破り、機械の肉体を歪め、変質してでも佐倉さんのもとに戻ろうとする牧志 vs 佐倉さんの傍らの機械牧志、という事態が発生しそう。ホラーの王道ッッ!
佐倉 光
やっぱ痣は消えるんだー。
そうしたら佐倉にも何が起きたか分かってしまいそう。
でも今更浩太を追い出したりできないし……

機械牧志は一応異変から佐倉を守ってくれようとするだろうし……な。
ひどい戦いだ。
成長なくなっちゃうか、なるほどー。
KP
なくなっちゃうんですよ。
それは感情も思考も持っていない、その時点の牧志の情報と反応をコピーしただけの、ただの再現機械なので。
佐倉 光
うーん。それを『浩太』として好意を持てるかはちょっと分からないな。
最初はいいけど、反応に変化も成長もないとなると……ってなるかな。
KP
きっと佐倉さんならどこかで、それが変化も成長もしないのだと気づくでしょうね。
佐倉さん自身が「成長する」から、余計に。
その時に初めて異変を知る。
佐倉 光
その頃に痣も嘲笑うように消えるのですね。
KP
その頃にすうっと嘲笑うように痣が消えて、その時初めて何を連れ帰ってしまったのか、何を見捨ててしまったのか知るのでしょう。つらい。
佐倉 光
痣どうした? って訊いても、ある前提での反応しか返ってこない……
やだこわい。
KP
返ってこない。
「どうしたって? 変わってないけど?」なんて反応が返ってくる。そこに痣はないのに。
佐倉 光
中学校に進学しても小学生として扱われるし小学校の行事に参加しようとする。
数年も持たないじゃんこれ。
新しい経験が得られない、学習しないってそういう事だよなぁ!?
KP
小学校へ行こうとするし、中学校になって佐倉さんの背が伸びても、変わらず高い所にある物を取ろうとし、電気ポットを引き受けようとする。
波照間が社会人になっても、「先輩、大学忙しい?」って言う。
数年も保ちませんね、これ。
佐倉 光
やだこわい。このエンド行かなくて良かった。
浩太置いて牧志捜しに行ったら心配して追ってくるんだよなぁ!? もう感情目茶苦茶になるわ。
KP
もちろん心配して追ってきますね。佐倉さんの手を取るし、どうしたのか聞こうとするし、何か探すものがあるなら一緒に動こうとする。
だって「牧志」はそういう反応をするもの。
置いていかれたなら、傷ついたような顔だってしますよ。
佐倉 光
それを見るのも辛いけど、見捨てる、破壊するのも忍びないしどうしてくれるんだイロクニィィィ!
KP
もちろんログ見て「いいデータが取れた」って笑ってる。>色國
佐倉 光
控えめに言って地獄エンドですね。
KP
大丈夫END-A以外大体地獄しかない。
佐倉 光
こっわ。なにこのシナリオこっわ。
KP
「シーンの雰囲気に添わなくていい」「自由に動いていい」ってずっと強調していたのは、
「きっとこういうシーンだから……」ってシーンに合わせてもらってしまった結果、動くべきところで素直に待ってしまい、地獄エンドになる可能性があったからですね。
佐倉 光
ちゃんと探索したら大体Aだろうとは思うけどこっっっわ。
そう、シナリオの都合にあわせようとしすぎるとなってた可能性あるんだなこれは。
たまにKPが助け船出してくれてましたよね。
KP
こんなシナリオなので、KPがヒント増やして生還率を上げるのは違う、だがPLの気遣いで地獄ENDは悲しいぞ! ということから、
 ・シナリオに記載があるヒント(探索する心とか)は強調する
 ・シナリオの都合/シーンの雰囲気に合わせないで大丈夫だから~~~!!! は強調する
 ・分岐ポイントでの改変誘導は入れない(誘導はシナリオにあるもの)
 ・無理やりヒント出して生還率UPはしない(KPの誘導はだいたいシナリオにあるもの)
という取り回しにしました。
そうなんですよこれシナリオが仕向けてくるシーンの雰囲気が途中までブラフだから。
佐倉 光
たぶんすっごく良い案配でした。ありがとうございました。
KP
ありがとうございます、ぜひ元シナリオ読んでア~~ってなってください。
佐倉 光
買って読むつもりだけど、怖くて回せなさそうw
KP
これね、こわい。
本編で回す踏ん切りはつかなかったと思います。外伝ならいいのかって? あまりにも合いすぎたんだゴメン。
佐倉 光
回せる相手がいない!!
「やりたい」って言ったの私ですし~
だいぶん予想と違った。
KP
回せてよかったですありがとうございます。やるまでずっとこわこわ楽しみだった。このチームにイヤな意味で合いすぎるんだこのシナリオ。
佐倉 光
違ったけどすごく怖楽しかった。

KP
END-C、これは「レプリカの「浩太」のままの牧志を連れ帰る」「ラストで人間の肉体を望まない」と、ここに行きます。
佐倉 光
ほうほう。レプリカの性能が気になるな。
成長とかしないだろうしメンテナンスなんかも……
色國が見つめるモニタに、とり続けられている思考のログが出ている。
そこには機械の肉体の中で苦しむKPCの声があった。
ほどなく彼は生体の脳と機械の体の負荷で壊れてしまうだろう……
KP
というわけで、END-Cの牧志は三か月後に、精神が摩耗してSAN0ロストします。
佐倉 光
思ってたより短かったァー。
KP
だったのデース。
「頭が痛い」のはハートカードの負荷の所為だけじゃなくて、そもそもあの肉体が脳に過負荷なんですね。
佐倉 光
装甲ついてたりHP高かったりしたから、これ持ち帰ってハッピーはねぇだろとは思ってたけどー
なーるほど。
KP
だからラストで佐倉さんが「大人の肉体」を望んでたら危なかったですね。そーゆー大事なこと言わない色國さんです。
佐倉 光
あぶないッッッ
良かった欲出さないでちゃんと考えて。
KP
危なかった危なかった。
佐倉 光
なんだよぅイロクニは平気……そっかーSAN0人類か。
KP
ないですねー、SAN
佐倉 光
ロボボディになるくらいは特殊生還としてあるかなと思ったらそれも駄目だったか。
なかなか厳しいのぅ。
これは普通に選んじゃう人もいそうだし。
KP
なかなか厳しいのです。ヒントが無いので、本当に「選択次第では両生還もできるシナリオ」って感じです。それゆえの冒頭の「死」の重さなのかもしれない。
(殺したの色國だけども)
くーなさん鋭いし佐倉さんは冷静だからきっと行ける、とは思ってたけど怖かった。
戻ってきた、取り戻した、と思ったら少しずつ牧志が壊れて、頭の痛みを訴えるようになって、記憶が危うくなって、言動がおかしくなって、そして今度こそ永遠に失われてしまうの、つらい。

ゆっくりお別れを言う時間だけはできたね、っていう。
佐倉 光
ひどいっっ
ゆっくりじっくり壊れていくのみせられるの辛すぎるよ。

感情にまかせて動いたらアウトな場面結構あったなー。
KP
ありましたねぇ。諦めや痛みに呑まれても激情に呑まれてもアウトなのだ。
佐倉 光
レプリカの感情じゃなくて自分の感情のコントロールが大事だったのだ。
ハートカードについては完全に見誤ってたなー。
KP
ハートカードあれ騙しに来てますからね完全に。
佐倉 光
適度に解放しなきゃならないんだと思ったからなぁ。
いやしないと後で困るんだけど。
雛鳥の殻を取り除くどころか、雛鳥を押し型に詰めてぎゅっぎゅするやつだった。
KP
しないと後で困るけど、覚えさせればさせるほど牧志が苦しむ、っていう、あそこは最高に面白い所、かつ難しい塩梅ですね。
取り除いていたつもりが押し型に詰めてぎゅっぎゅしていた。

75くらいまで上げておかなきゃ後で困るけど、やりすぎると牧志がSAN0になるという、それをPC/PL視点ノーヒントで、KPの誘導と雰囲気でなんとかしてもらうところなので。

佐倉さん失敗多いから焦った焦った。上がり切らないうちに牧志のSANがッッ!
佐倉 光
結局そこで感情を発露させられるかどうかは重要じゃなかったってのもまた面白い。
KP
そうそう。あそこで感情を発露させてレプリカ育てるシナリオと思いきや、あそこの感情発露は全然重要じゃないんですよね。あれは面白い。
佐倉 光
いやー……ラストバトル怖かったな……
既に脳とボディの齟齬が出ていたのだろうか。
KP
ラストバトル、ピンチと見せかけて装甲があるのでそうそう死なない、いい塩梅のバトルのはずなんですが、なんだあの出目。怖かった。
あの時点でもう過負荷で齟齬が起き始めていたのかもしれない。
佐倉 光
そういえば殺したの色國は元々シナリオからそうなんです?
KP
そうですそうです。END分岐紹介し終わったら背景も紹介しますね。
佐倉 光
おっとまだあるのか地獄。
KP
デッドエンドにもちゃんとナンバーがついているんです。

KP
END-D
ラストバトルで負けて牧志を破壊されるとここへ行きます。
色國からの「最後のプレゼント」として、佐倉さんは牧志についての記憶を消去され、牧志のことを忘れてしまいます。
佐倉 光
あー
記憶にない誰かへの感情を抱えて苦しむ探索者。
佐倉 光
かなしい……
消すなら半端に消さずに綺麗に消さんかい。
一番残るのは記憶に付随した感情だっていうからなぁ。
実際記憶を失っても感情は残るものらしいね……
KP
らしいですからね……。>記憶を失っても

あ、牧志がSAN0になってしまい、暴走した時もここですね。
暴走した「浩太」は佐倉さんを殺そうとします。ハートカード『平然/無表情』で止めることはできますが、END-Dです。
佐倉 光
それ普通に本当に暴走したときのヒントだったのか。
KP
なのです。
暴走はほんとにデッドエンドでした。
佐倉 光
なんか別のシチュエーションのヒントかブラフかなと思ってたー。
KP
ブラフと本当のヒントがいい感じに混じってるという。
このシナリオ、KPCはとにかくロストルートが多いですが、PCは「暴走したKPCに殺されそうになり、抵抗しない」ルート以外はロストはないんですね。でも地獄。
佐倉 光
地獄なんだわー。
ただまあ、ロストは多いけど、さすがに素直にレプリカの感情育てて連れ帰る人はあんまりいなさそうな。
いや、ドボンのあとに部屋で泣き暮らすって選択しちゃう人も……いるかな?
KP
それは思います。めちゃくちゃ怖いけど、SAN0は避けてねって書いてあったり、ラストバトルはそんなキツくなかったり、実は二人が生きて帰ることを望んでくれているシナリオだと思います。

ちょっとモラルを投げて探索者ムーブしないと最初の探索しづらいけど、一度目の探索は誘導かけてもいいんですよね。
(分岐ポイントじゃない所はシナリオに誘導かけてね! って書いてある)
佐倉 光
あっでもあそこのモラル投げのとこ、部屋の床にちゃんと怪しい資料が投げてあるので、探索してみようかってなる理由はちゃんとあるんですよね。
ってリプレイ纏めてて思った。
KP
一番危ないのが二度目の探索に入るかどうかですが、あそこも「本でも読んでて待ってね」が実はヒントなんですよね。
「一歩でも動けば」鍵に気づくので。
佐倉 光
動かず待ってたら駄目だったのね。
KP
そうなんです。その場で動かずスンスン待ってたら駄目だった。

佐倉 光
っていうかー、ほんと色國さん見学ってどこを見学しろっていうのよ。
見られるところ全然ないじゃないのよー。
汚い部屋見ててねってことだったのかw
KP
ないんですよねー。
色國さん、あそこは探索させる気だった気がします。
色國さん、どうも迂闊というよりも、意図的に複数のゴールを設けてどこに行くかな~までデータ取ってそうな節があるんですよね。
佐倉 光
それは思う。
KP
それこそそれぞれのゴールにA~Dって名付けてたかも。
佐倉 光
だって普通に「アンドロイドにカード見せたらエラー出るよ」って資料見せる意味もないし、危険なカードを持たせっぱなしにしておく意味もないもの。
KP
そうそう。
「解除まで行ったペアは初めてだよ」なんて発言があった所といい、意図的にチェックポイント設けてルート設定してる。
佐倉 光
思考がログに残っちゃう牧志に鍵盗まれていて気付かないってのも変だしね。
KP
そうそう。鍵盗んだのも、牧志が状況を打開しようとして落ちたのも全部見てるわけだから。
そして、「ちゃんと日常に戻ろうと思えば、自分を殺すわけにはいかない」ところまで全部仕組んでいるからこそのあの余裕。
佐倉 光
佐倉もそのへん最後には察したので、無駄に感情にまかせて動くのはやめた。
でもムカついたから「なんかくれ」って言った。
KP
ごめんなこの魔術あげたらバランス悪いしデータ無いから。
佐倉 光
それはそう。中の人は貰えたらラッキー程度で言ってました。
佐倉は本気だったけど。
KP
たっぷり無力を味わったからなあ。やっぱりストーン腕に埋め込むべきかもしれない。
佐倉 光
相手を開きにできるって攻撃術としても優秀じゃーーーん。
KP
ですよねーーーー。
そして「牧志は心臓の壁の内側にも痣がある」という新情報が明らかになったのでした。
佐倉 光
貫通しとる。
KP
びっしりこびりついてる。
佐倉 光
塔牧志君の内部えらいことになってますねこれは。
エンドはこれで全部かしら。
一応途中で外に出ることもできそうではあったけど。
っとなんと四時です!
KP
エンドはこれで全部ですね。
外に出たらは記載がないのですが、牧志の事ごと記憶を消されてEND-Dだと思います。

4時だ!
シナリオ背景とか、途中のロストルートとか、改変ポイントとか誘導のこととか、まだお話したいこといっぱいあるのですが、ひとまず生還報酬をお渡ししようと思います。
佐倉 光
はーい!
まだロストあった!
KP
▼生還報酬
(※牧志のSAN回復はシナリオに記載がないため、初期値59と50の差分も含めていい感じの値にしています)
佐倉 光
元の体に戻ったからってSAN戻るわけじゃないんだなぁ。
ゴリゴリ削ってごめんな牧志。
めっちゃ安心しました。(結構回復した)
KP
記載ないし戻るのも考えたんですが、記憶は連続しているからそれも変だよなぁと。>SAN
KP
がつっと減ったは減りましたね。
佐倉 光
減りましたねぇ。
佐倉 光
めっちゃくちゃ減っているようならこっちのチームでもぞもぞいうのもありかなと思ったけど、折角の寄生シナリオ……
本編向きか。
KP
もぞもぞはやっぱり本編向きかなぁ。
佐倉 光
今度なんか回復するシナリオ回そうか……(なごむとは言ってない)
KP
ぜひ何か回復するやつを……(和むとは言っていない、楽しみ)
成長
KP
で、成長ロール。
1d100 35 〈回避〉成長 Sasa 1d100→ 86→失敗
1d10 Sasa 1d10→6
1d100 41 〈回避〉成長 Sasa 1d100→ 12→成功
佐倉 光
〈目星〉ファンブルか。
KP
ですね。
こちらは〈回避〉35→41で終了。
佐倉 光
……ところで私ずーっと間違えて本編の数値で振ってなかったかなって思いました。
KP
おおっと。
あ、ほんとだ……。
佐倉 光
いやこっちも97とかいう数値だったわ。
KP
大差が無いからヨシ!
佐倉 光
全く関係ないわ。
1d100 97〈目星〉 Sasa 1d100→ 96→致命的失敗ファンブル
おわ。
KP
ファンブルなのに成長しない。
佐倉 光
1d10 Sasa 1d10→3
意味ねぇw
KP
なんだこの出目(再)
佐倉 光
〈目星〉が99になったぞー! でもファンブルは96から!
おかしいとおもう……
KP
意味なーい!
まさかダメージ2倍を3回も喰らうと誰が思ったものか。
佐倉 光
一応99ってかいとこ……一応自力そこまで在るってことだから、判定外では役に立つかも知れぬ。
KP
かもしれない。>一応

佐倉 光
そういやつい先日クリティカルファンブルがハウスルールだと知って愕然とした私です。
KP
そうそう、基本ルールだと戦闘だけなんですよね。あれは知ってびっくりした。
でもあると最高に盛り上がるし、ないと寂しいので入れてます。
成長ルールも含め、基本ルールだけだと盛り上がらなかったり取り回しが異様に面倒になっちゃったりするんですよね。
佐倉 光
あると色々演出のエサになりますしね。
KP
そうそう。あることによって面白かったりドラマチックになったりする。
佐倉 光
それが7版では正式にルール化されてるんだなぁ。
KP
ですねぇ。プッシュ関係といい【幸運】といい、ハウスルールで埋められてきたところの集大成という気がします、7版。
佐倉 光
やってみたいのよね7版。
KPがあれこれ良い案配で回せる卓には不向きなのかもしんないけど。
ただ今まで継続でやってきたチームを移行するのは色々難しそうだし、なかなかやる機会はない。
KP
ここぞという所でのダイス目悪すぎシナリオ途中での不意ロストを防げたり、ハウスルールで埋められてた所が正式化してたり、7版もなかなか面白いです。

が、判定をその場でどうにかしちゃいがちなホラ太郎なので、まず把握すべきルールが多いとなかなか腰が重いKP……。

継続のチームはなぁ、7版コンバートOKNGが明言されてないシナリオでフル改変可能でないものがやりにくくなるとかも含めてなかなか難しそうです。

やるとしたら今回の狼龍みたいに新規PCで単発で7版のシナリオやるか、複数人で7版のシナリオやる(問題は日程)のがよさそう。
佐倉 光
にっていはいつだってたりません……
四時半なので寝ましょうそうしましょう。
今日のログ文章纏め終わったし。
背景情報
背景情報など
KP
……というわけで、「探索者を大量生産して生贄にしたい」という裏の思惑のある、「電人A」こと「色國天花(本名:天見國式)」の単独実験でした。

高い生贄適性を持つ牧志、色國がどこまで把握していたかはわかりませんが、そりゃ複製したかっただろうなぁ、と思っています。
佐倉 光
ああー。やばいのに目をつけられちゃってた。
研究が完成すれば普通の人間の犠牲が減るかも知れないという、むしろよい研究とも言える!?
いやだいぶ人道的に終わってるけど。

気付いたら返してもらえるのは一応クリア特典みたいなものだったんだなぁ。
KP
なのです。そもそもやべぇのに目をつけられてた。まさに関わったのが不幸。

一応クリア特典だったんですよね。実は返す理由はないので。
まあ、返した後もちゃっかり見てるので、その先の様子も観察したいのかもしれないけど。
佐倉 光
今までの経験から言って、「死んでる奴からいい感じの選んだ」だろうと思ってたら、
研究に使うために殺すところからやってるのがまあたち悪い。
さすがにそこまでやって来る奴今までいなかった気がするからなぁ。
KP
なんですよ。最初っから牧志死んだのまで色國のせいだったり、二重の罠だったり、まぁひどくたちが悪い。
佐倉 光
更に自分の手で契約させられてるし。
佐倉が「自分の意思で契約した」とは思えないような内容で。
KP
実は佐倉さんの意思ではなかったんですよねぇ、契約。
事故で死んだ牧志を助けてくれる恩人、かと思ったら、実は何一つ恩人ではなかったという。
佐倉 光
この辺があまりにも用意周到すぎたので、
・佐倉に自分で契約したということで拒否感を奪うため
・一応恩人であるという意識を奪って敵対に迷いがないようにするため
KPが追加した設定なのかと思ったら、シナリオからしてそれだったとは悪意が強い!
KP
なのですよ。実はKPはそんなに設定追加していなくて(牧志の痣まわりと、荷物まわりと、自由行動可能な場所の穴埋めくらい)
シナリオからして用意周到。

色國の本名ですが、実は本来の精神は男性です。
レプリカの肉体が女性だからあの名前を名乗っているだけ。
なので、素が出てくるほどに中性的な口調に寄っています。
佐倉 光
ああー、そうだったんだ!
密度の濃いシナリオですねぇ。
KP
このシナリオすごーく密度が濃いです。面白い。
自発的に動いてもらうことにギミックがあるので、誘導してもよい箇所にはちゃんと「誘導してね」と書いてあるあたり、回しやすいのもいいところ。
佐倉 光
うん、やりながら凄く上手い作りのシナリオだなぁと思ってました。
楽しかったなぁ。
怖かったけど!!
KP
そうKPも回してて怖いんだこれ!!  でもすごく楽しい!
佐倉 光
あ、探索に時間制限とかあったんですか?
意味のない部屋も探索できるようになっていたり、必要のない情報もあったりで割と現実的な作りになっていたけど。
※ゲーム的には迷いやすくなるけど、私はこういう作りの方がリアリティあって好き。
KP
実は時間制限はありません。
二回目の探索で失敗しまくると(何度か技能判定チャンスがあるが、全て失敗すると)色國が戻ってきてしまいEND-Bになる、というのだけがあります。
佐倉 光
ああー。探索技能。
今回安定していましたし、元々佐倉はその辺高いからなぁ。
KP
あそこは〈目星〉だけではなく、失敗したら【幸運】判定、さらに【アイデア】……など、ある程度使用技能をばらしてあり、その意味でもバランスのいいシナリオです。
佐倉 光
一度失敗して【幸運】振らせて貰いましたね。
KP
そうそう。
佐倉 光
一発アウトじゃないの優しい。
KP
そうそう、出目シビアなシナリオではなく、かつスリルは味として加えてある、という意味でもとてもバランスがいい。
佐倉 光
途中でひどいファンブルとかなかったなと思っていたらラスボス戦がえらいことになったけど。
KP
ラストバトルはどうしてああなった。
佐倉 光
そう、極端に出目に影響されないシナリオいいですね。
影響、というか、支配かな。
楽しむための判定である、という意識が見えるシナリオ好きだわ。
KP
そうそう、楽しむための判定である、シナリオを途中終了させるためではなく、存分に味わうためのスリルである、という意識が綺麗に効いていて、これはすごい。
また、シナリオの意図がすごくわかりやすいんですよね、このシナリオ。
どこがメインギミックで、どこがそうじゃないのか。
ので誘導がすごく入れやすいし、がっつりRPシーン増やしてもギミックを壊しにくい。
佐倉 光
前やった同作者さんの『Hazy Night』も読みやすかったし、解説終わったらシナリオ買って読むのが楽しみ。
KP
あと意味のない部屋は本来のシナリオでは「探索できないって言っちゃっていいよ」って書いてあるのですが、その後にPCの自発性が重要になるので、「誘導に従う一本道のシナリオと思わせてしまうとまずい」という理由により探索可にしました。

全体的に佐倉さんの行動の自由度を上げています。
シナリオの誘導が見えてしまうと沿おうとして下さるだろうと思ったから。あとKPの趣味。
佐倉 光
なるほどなるほど。
誘導がみえたら「一本道だな」と判断して思考を制限していた可能性はあります。
いつもありがとうございます。
KP
いえいえ。
KPを困らせまい、シナリオを壊すまいとして下さるからこそ、怖かった! でも楽しかった!
佐倉 光
生還やったぁぁぁ! 良かった!
ロストするにしてもロストの仕方がエグいんだよ!
KP
ほんとにそれ! いい地獄だけどえぐいんだよぉおおお!! 素敵!
佐倉 光
自分が相棒を見誤って置いてきてしまった、なんて思い知らされたら壊れちゃうよ。
KP
そうなんですよ。この二人にとってなにより辛いんだ。
佐倉 光
もし機械で作られた浩太がいたとしても、別存在として受け入れることはできただろうけど、
それはあくまでも牧志ではないし、
昨日聞いた内容からして「別存在として受け入れる」ことも難しそうなものですからねぇ。
助けられて本当に良かった。
最初のまだ何も分からない頃、場合によってはまた牧志増えるのかなとか思ってました。
KP
なんですよねぇ。
まだ感情や思考を持っている別人なのならともかく、本当に「ただの機械」ですからね。
そう、実は牧志が増える話と見せかけてそうじゃなかった。
佐倉さんが牧志をよかれと思って傷つけ痛めつけてしまう、見誤らされてしまう、互いが互いであることを分かることができなくされてしまう、絆をむりやり裂かれてしまうのに初期時点それが分からないという本当につらい話で。生還できてよかった。
佐倉 光
そうだよ! 牧志を助けようと思ってやっていたことがただただ牧志を傷つけていて、
たまに人間らしい感情が戻っているように見えたのはただの強制による行動だったんだもの。
解放していると思っていたら拘束しているだけだった。
真実が明らかになったときのショックがでかい。
KP
そうなんですよね。
育てているつもりが育てていなかった、序盤のシーンに見える微かな温かみ、縋りたくなるようなそれは全部偽物だったんだっていう。
佐倉 光
その辺も上手いよなぁー。
たまに真実の感情も漏れるから尚更分かんない。
KP
そうそう。たまに漏れる本当の感情、記憶すら見誤らせる材料なんだもの。
二日間一緒に過ごしたレプリカ捨てさせられてちょっとさみしいお話かと思いきや、それどころですらないっていう。
「二日間一緒に過ごしたレプリカを捨てなきゃいけない、ちょっとさみしいおはなし」の皮をかぶったえっっぐい地獄っていう。つらい。すごい。
佐倉 光
最初の方で「これ実は制限を受けた牧志かAI牧志だな」とは思ったけど、どちらであるかという判断は情報出るまで分からなかった。
佐倉は佐倉でこれは牧志由来の精巧なAIだと思っていたから、牧志として扱うのは意識的に避けて割と距離取ってて、それがまた牧志君曇らせになりましたね……
牧志が酷い目に遭ってる話なのか、AI牧志君可哀想話なのか、序盤ずーっと考えてたなぁ。
佐倉は浩太と仲良くなっていたとしても、それしかなければ牧志復活の生贄にしたと思うよ……
KP
それはそれでつらいな……。
でも危うく牧志を生贄にしちゃうとこだったんですよねぇ。
佐倉 光
後シナリオ全体の悪意についても測りかねていたなー。
カワイソウな子供をちょっと心ないぶっとんだ手段で助けてくれる(でも人間じゃないからやさしくない)話なのかと思っていたら、ここまでごってり悪意まみれだったっていうのも意外で面白かった。
KP
なんですよねぇえー。もう最初っから悪意しかなかった。
佐倉さんが恩人だと思う度、ごめんな悪意しかないんだ! ってKP謝りながらニヤニヤしてた。
佐倉 光
ヒドォイ!!
ほんとAエンドで良かった。
実験生物だから酷い扱いを受けるってシナリオはまあよくあるけど、とくに悪意が強い気がします。
救おうとしているように見えるよう振る舞っているのが、
しかもそれに縋らざるを得ないようにされているのが最高にたち悪い!
ブラボーでしたわ。
KP
それな!!
この悪意は本当にたちが悪い。
子供チームで回せて最高に楽しかった。ありがとうございます。
佐倉 光
本編より感情的な佐倉でやれて良かったと思います!
KP
本編より感情的なところも本当に合ったし、子供の無力さも!!
最高でした。
佐倉 光
そう無力も!
KP
探索を始めてからもパネルに手が届かないとか戦力にならないとか、ずっと無力が後を引いていた。
牧志のいない子供佐倉さんって、こんなに無力なんだ、っていう。
冒頭のシーンと、家に荷物を最後に取りにいかされたきり閉じたままの扉、の下りは好きです。つらい。
本編よりずっと二人の間柄が不均衡で閉塞感がある。
佐倉 光
ただの無力じゃなくて力を奪われた状態にあるってのが尚更ね。
こんな可哀想な子供にこんなイベントぶつけるなんてひどいぞKP!! ありがとう!!
KP
そうそう。ごめんな佐倉さん!! ありがとう!!

改変について
KP
改変ポイントですが、シナリオが先程のようにめっちゃめちゃ上手いのと、下手な改変はギミックを損なうので、大きな改変はあまりありません。
PC/KPCに合わせた調整と、佐倉さんの行動に合わせた小調整がメインです。

あとはこのシナリオちゃんとマップがついているんですが、行動に合わせて調整しやすくするためと、序盤の描写時の解釈ミス誤魔化すためにマップを非公開にしたとかですね。

まず、KPCの雰囲気と行動理由を少しいじっています。

シナリオ文章のKPCはもっと悲観的で、疲れ果てて池に身を投げてしまうのですが、「牧志はどんなに疲れ果てたとしても身は投げないな」と思ったので、状況を変える最後の手段としてあんな手を取ったことにしました。
佐倉 光
そうそう、自殺したならコピー君、してないなら本物だなと思ってた。
ある程度シナリオでKPCの行動って操作されてしまうものだけど、そのへんを曲げては来ないかなと思ったので。
KP
牧志はそれだけはやりませんからね。>諦めて自殺
ただあそこでの身投げは必要なので理由をいじりました。

なお牧志が佐倉さんに鍵を渡せたのは、身投げのせいで一部壊れて制約が少しだけ外れていたからだそうです。
佐倉 光
あと、修理のため持ち帰られたところで中身入れ替わっている可能性もちょっと考えた。
KP
そうそう、それもありうるんですよね。今回はもっとひどかったけど。
あと、大きめなところでいうと「機械牧志が起こされて佐倉さんの名を呼ぶ」シーンはシナリオにはありません。

ちゃんと探索したところである程度Aルートに入っているのがKPにはわかっていたので、せっかく起こしてくれたしひどさを上げようかなって。
佐倉 光
ああっ。ひどい!
あれのせいで最後まで悩む羽目になった!
KP
で、そこで迷わせたこととのバランスで継ぎ目(それで合ってるよ! と示すためのヒント)を追加したら描写が矛盾しました。うっかり。
佐倉 光
色國二人のことを理解しすぎててこわいよ。
大丈夫だと思ってたのに頭に継ぎ目発見したらショッキングで楽しかったので……
あそこで起きると思ってなかったし名前呼ばれるとも思ってなかったから、「なにこれ!?」って大変びびった。
そのお陰で、本体はそのままで意識だけロボのところ行ってるのかな説は最後まで残されてた。
KP
ですよね!
いやぁ効果的すぎてごめんな佐倉さん。
END-Cでそのまま牧志のふりできるほどの機械なら名前くらい呼べるよなぁって。
色國絶対二人に前から目をつけてる。

遠隔操作説はあっしまったこの情報だと考えうるなって思ったので、それはないよ!! ってKPから出すことになりました。
佐倉 光
ありがとうございました。
実はレプリカ情報、電人Aさん普通に乗ってると思わなくて遠隔だと思っていたので、最後に色國が一杯出てくるとかあるかなと思ってた。
あとは牧志始め検体保管室で寝ていた人たちが一斉に起き上がって襲ってくる場面も想定してたな。
乗ってるのが機械だからカードが効くのかなって。
KP
そうそう、カードを使う場面はかなり終盤なので、それまでに色々使い所を考えて下さっていて楽しかった。

ちょっと思っていたのは、シナリオ想定ではないですが、再現牧志にハートカード使ったら壊れていただろうなって。
その場合牧志の肉体ごと壊れちゃうけど。
佐倉 光
名前呼ばれたときに使っていれば壊れていたかも!
KP
一応やばいタイミングでは【アイデア】で止めてもよい(ラストで色國殴り殺そうとした時とか)ので、使おうとしたら「もしそうだったとして、牧志の肉体ごと壊れたらどうなる?」というヒントは入れるつもりでした。
佐倉 光
壊れる(物理)だった!
KP
どう壊れるのかは書いてないんですけど、機能不全起こすってことは物理的に壊れる可能性もあるし、牧志の生きた肉体ごとねじ切れて壊れてしまうのひどくていいなって。
KP
あとはあれですね、「牧志の再現機械がどうなったか」は追加シーンです。

感情も思考もないけど牧志のデータを持ち、牧志と同じように名を呼ぶ再現機械、いやなシナリオフックになりそうだなって。
今回みたいに「牧志と区別がつかない」という直接的な出方をすることは(ネタがかぶるので)もうないでしょうが。
佐倉 光
おぉっ、そうなんだ。
佐倉を引っかけるのに使えそう。
互いに対する信頼が使われるのえっぐいよ。
KP
そうなんですよ。今回はその意味でも、互いに対する信頼と諦めなさが悪意に使われてしまった、本当にえぐいパターンだなって。

シナリオでは語られていないんですよね、再現機械がどうなったか。
機械だったね本物じゃなかったね、ってだけで。
佐倉 光
ああー、そうなんだ。
あの最後のシーン不気味でホラーしててよい。
一瞬ドキッとしたし。
KP
色國のモノローグだけなんですね、シナリオでは。
佐倉 光
最後の最後まで何してくるか分からない感あってあいつー。
KP
わーい。

ロストルートについて
KP
あとは途中のロストルートか。

シナリオで挙げられているのは、以下の通りです。
この他にもちろん途中で外に出て実験を放棄する、一回目の探索をしない等もロストルートですね。
ロスト一覧が提示される。
佐倉 光
色國を殺すは「不可能です」だけじゃなくてロストなんだ。
ああまあそりゃそうか。KPCさんはロストするもんな。
KP
基本的に全部KPCロストのみですね。
PCは、暴走したKPCに殺されない限りロストしません。

>色國
あれ実は殺せるんです。
でも、殺すとKPCを人間に戻す人がいなくなるので、ボロボロになったKPCの肉体がその場で崩壊し、「痛い、殺して」と懇願するKPCに自らPCがトドメを刺すという地獄の展開になります。
佐倉 光
地獄過ぎだろ。

色國が余裕綽々なの、本体は他にいるからだと思ってたんですよねー
黒いネバネバに脳缶載った奴が3Fにいると思ってた。
KP
情報だけ見ると割とそう見えるんですよね。
でも実は「KPCを人間に戻すためには、自分が殺されてはいけない」ことが分かっていたので余裕だったという。
佐倉 光
一応殺されてくれるんだぁ~。地獄だけど。
KP
でもこいつ殺したら殺したでPCを煽り倒してから死ぬので(ラストバトルで負けた時と、色國殺した時の煽りっぷりがすごい)そういうやつなんだと思います。
佐倉 光
ただのドクズでしたか。
KP
シナリオに「悪辣」って書いてある。
佐倉 光
その裏の悪意にも気づけないほど佐倉少年参ってたんだな。
本体晒して悪意振りまいてるの、いっそ清々しいな。
KP
裏の悪意にも気づけないほどに参らされてたというのと、「子供だから感情に振り回されてしまう」の両方が良い感じに…… ひどく働きましたね。
佐倉 光
ひどかった……
KP
ひどかった。子供チームで回してよかった。
あと、これはKP解釈ですが、ラストバトルでHPが0になった場合、「機械が脳缶を壊し、牧志は死ぬ」という展開になるので、
HP0になった後、次の敵のターンまでにすべての人形の停止に成功していれば、脳缶は無事、というのはあるかなと思っていました。
あまりHPマイナス大きかったら一緒に叩き壊されるだろうけど。
佐倉 光
あー。脳缶だけ守れる?
それはそれでひどいけど一応生き残れはするか。
KP
そうそう。シナリオにはそんな処理はないけど、ただの頭蓋ではなく「脳缶」なんだから単体で成立するよな? と思っていました。
これはほんとにKP解釈。
佐倉 光
あとは色國がクリアと見なしてくれるかどうかにかかってるな。
KP
ですねぇ。今回はギリギリそうならずに済んだけど。
これ、ただの軽減策ではなく「解釈的に納得がいき」かつ「出てきた脳缶を呆然と子供佐倉さんが抱えている図が見られる」のでアリじゃない? と思ってました。
佐倉 光
KPは鬼だぁっ!
KP
なんならそのまま脳缶だけ返されて、一人で脳缶を抱えていく子供になるとなんか…… なんか…… ですね。
佐倉 光
出力/入力装置もないまま渡されたら途方に暮れるよ。
いや、なんとかしようと必死に研究はするか。
なんなら色國に頭下げるかもね。
KP
さすがにそれくらいつけてくれるんじゃないかなぁ。入出力あった方がデータ取れるし。
佐倉 光
ああー。まあ研究対象だものね。
KP
そうそう。
佐倉 光
いや普通に肉体つけて返してよwww
アルジャナイ!
KP
まあクリア扱いにしてくれそうな気もします。ギリギリセーフだし。
元々色國はクリアルートまで設定しているんですしね。

脳缶牧志
佐倉 光
色國が脳缶抱えた子供の精神に興味を持たなければ行ける行ける。
KP
行ける行ける。たぶん。「缶に入った何かをいつまで同じ人間と認識できるのか」とかそういうことを考え始めなければいけるいける。
佐倉 光
そこについては佐倉は切り替え早いしあまり問題はなさそうなんだけど
焦燥は強くなりそう。
KP
なりそう。いつまで生きているかもよくわからないんですしね、その状態。
佐倉 光
あと子供一人でやっていけないからやっぱり実家に戻ることになりそう。
KP
ですねぇ。そこはどうしようもない。>子供一人で
牧志は牧志で適応が早いので、脳缶状態でもそこは問題なさそうなんだけど。
佐倉 光
いきなり小さくなった兄と名乗る少年が謎の缶抱えて戻ってくる。
なんだこれ。
KP
なんだこれ。大層わけわからないのでは????
佐倉 光
缶に触れるとめっちゃ怒られる。
KP
確かに兄に顔はそっくりなんだけど。だけど。
しかも缶にすごく執着しているし。
佐倉 光
そっくりなんだけど性格大分違うし、でも家族しか知らないような質問には答えるし……
家族が困惑するわ。
KP
牧志に続き佐倉さんまで家族を困惑させる。
佐倉 光
牧志に肉体を取り戻すための旅が妹巻き込んで始まりそうだな。
KP
ですねぇ。それ見て誰かさんが大笑いしてまたよからぬ知識与えたり罠を仕掛けたりしそうだなぁ。
佐倉 光
「えっホムンクルス?」
KP
佐倉さんの前に、謎めいた革で装丁された一冊の本がぽん、と置かれる……。
「そうだよ。なに、ちょっとした代償は要るかもしれないけど、今度こそ彼に払わせるようなことはしないさ」
佐倉 光
妹要求すんのやめてよね。
KP
やりそう。なんなら「誰を差し出す?」って選ばせそう。
佐倉 光
そういうのは戻った牧志に怒られそうだから別の手段探すわ……
KP
当の牧志が「佐倉さん、俺は大丈夫だから」って言いそう。
いつまで大丈夫かもわからないんだけど。
佐倉 光
色國!? ちょっとイロクニー!? 脳缶ってそんなヤワじゃないでしょ!?
KP
じゃないはずーッ!

えっ、逆に人間の寿命を超えても缶が存在し続けるって?
シナリオ背景見るとそっちのほうがありえそうですね。電人も人間の寿命を超えるそうなので。
佐倉 光
ああー。そっちの可能性。佐倉が探索中に倒れても残る缶。
KP
そうそう。佐倉さんが探索中に倒れても、いずれ寿命で死んでも、残り続ける缶。
人として扱ってくれる佐倉さんを失ったら、次第に思考が人から外れていきそうだなぁ。
牧志だめな意味でも適応早い。
佐倉 光
えぐいのぅ。
妹は人間の牧志知らないから扱い早々に雑になりそうだし。
AIかなんかだと思っていそう。
KP
ですねぇ。気味悪いしそんな缶が人間だったなんて思えないし。喋る缶扱い。
喋る缶として扱われて、喋る缶として自身を認識していく牧志……。
佐倉 光
おにーちゃんが大事にしていた物だからまあ無碍にしたりはしないけど、人間扱いはしないね。
KP
しないですよね。
でもずっと人は好きなので、「人間のともだちである何か」になっていく。
妹さんにとってはずっと「兄(?)が大事にしていた謎の喋る缶」だもんな。
佐倉 光
さすがに「これは人間なんだ」って聞いて、理解できても感情には落ちてこないよ……
KP
それは本当にそうで。
AIスピーカーとかと同じ所に置かれて、AIスピーカーとずっと喋ってたりしそうで、そのうち会話がループしてきてさみしくなってそう。

KP
というところで、こちらからお出しできる情報はこれくらいですね。
レプリカ楽しすぎいろいろ盛りだくさんすぎてたっぷりになっちゃった。楽しい。
他に何かあったら質問お受けします。
佐倉 光
そういえば故障した浩太に色國が何事か話しかけていたようですが、何を言っていたかは設定あります?
KP
どこですっけ、水に落ちたところ?
佐倉 光
そう、鍵を取るところ。
牧志は故障中で意識がなくてログがなかったから。
ログであそこが見えるかと期待したんですよね。
KP
ああ、あれは単純に修理しながら動作チェックですね。
大した内容を話してはいないし、牧志の意識には届いていません。(シナリオにも設定なし)
【アイデア】成功すると「えっ浩太を通して二日間のこと全部見られてた?」って《SANチェック》なるところです。
佐倉 光
ああ、なるほど。
KP
ちょっと切なくさみしく微笑ましい一日目が実は……、の怖気をあとあとアップする所。ひどいはなしだ。
佐倉 光
観察くらいはされているだろうと思ったからさらっと流しちゃったね。
KP
ですね。そして実際そうだった。
佐倉 光
そういえば、同じ人間を二人返せない理由はやっぱり、それだと面白くないからですかね?
それとも本当に研究のこと心配してる?

二人とも連れ帰ると、一人は発狂し、一人は再現機械に過ぎないと、ダブル地獄になるんですよね。
KP
そこもシナリオには記載の無い所ですね。
やっぱり面白くないからじゃないでしょうか。

二人連れ帰ったのに、本人(レプリカ)発狂した(壊れた)あとに残ったのが「再現機械だけ」なの地獄すぎる。

色國「それはそれでアリだったかな」
佐倉 光
とりあえず質問はこんな所かなぁ。
ダブル地獄は絶対見たくはないけど見たい気もする酷さ。
本物が自分の限界を知って後を再現機械に託そうとするけど、何も覚えてくれないしなんなら自分は無視される(もともともう一人の自分なんて存在しないものだから)という地獄が追加されるゾ★
KP
つらすぎる☆
後を託そうとしたのに無視されて機械の身体の中で死んでいくの、あまりに地獄すぎる。

「言いたかった」「覚えていてほしかった」「佐倉さんが無事でよかった」「後を頼む……、なんて無茶だよな」なんてログが残る……。
佐倉 光
ひどい。色國がそんなテーマに興味持ってなくて良かった。
KP
よかった。これはあまりにも地獄すぎて興味を持たれかねなかった。

コメント By.佐倉 光
終焉。

ああ……終わった。

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