![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/netabare.png)
『PYX』
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
目が覚めると、まず耳に飛び込んできたのは活気のある人の話し声だ。
久しく聞かなかった、街の雑踏。
あなた達の前には眩く輝く都市の門が広がっている。
高い塔が炎のようにきらきらと輝き、幅の広い道に敷かれているのは磨き上げられた縞瑪瑙だ。
中東の都市のそれに似た建物が並び立ち、その壁に塗られた漆喰は整然とした白い景観を形作る。
たくさんの塔に翻る色とりどりの旗の下、様々な姿形をした人々が楽しげに行き交う。
街は賑やかに人々で込み合い、建物は様々な宝石に彩られている。
まるで船乗りが最後に辿り着くという、楽園のようだった。
久しく聞かなかった、街の雑踏。
あなた達の前には眩く輝く都市の門が広がっている。
高い塔が炎のようにきらきらと輝き、幅の広い道に敷かれているのは磨き上げられた縞瑪瑙だ。
中東の都市のそれに似た建物が並び立ち、その壁に塗られた漆喰は整然とした白い景観を形作る。
たくさんの塔に翻る色とりどりの旗の下、様々な姿形をした人々が楽しげに行き交う。
街は賑やかに人々で込み合い、建物は様々な宝石に彩られている。
まるで船乗りが最後に辿り着くという、楽園のようだった。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(突然情報量が多い)
牧志が横で呆然と、街の門を見ていた。
牧志が横で呆然と、街の門を見ていた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「……すげ。ファンタジーだ。人がいる。人いすぎ。都会じゃん」
大分頭の悪いコメントになった。
大分頭の悪いコメントになった。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(あ、ああ……。都会だ。大都会だこれ。
しかも交易都市とかそういうやつ。すごい)
しかも交易都市とかそういうやつ。すごい)
KP
見れば門の内へゆくのは色とりどりの布を纏って楽器を抱えた楽団、大きな角を揺らす獣人、馬の蹄で歩く小男、大きな獣耳を誇らしげに宝石で飾った旅人、そして長い毛の白獣に引かれた四頭立ての大きな馬車。
牧志の異様な風体を見ても誰も振り返らないのは、そういうことなのだろう。
牧志の異様な風体を見ても誰も振り返らないのは、そういうことなのだろう。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
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「人外だらけだ。まるで魔界の街だな。
ここなら悪目立ちしなくて済みそうだ」
ここなら悪目立ちしなくて済みそうだ」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(あー……、確かに?
この調子なら、彫像が歩いてたって驚かないもんな)
この調子なら、彫像が歩いてたって驚かないもんな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「あー、なんつったっけ、猫に会いに行けって教えてくれたな、ケット=シー。
ここでも猫は喋るのか」
ここでも猫は喋るのか」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「市場だっつったかな?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(ああ、セレファイスの猫の族長に、ケット・シーの紹介だって言えって。
市場にいるって言ってたけど……、お、あっちかな)
市場にいるって言ってたけど……、お、あっちかな)
KP
門を入って右側のあたりに、何かを売っているらしい店や、その合間に楽しげなことをするのだろう舞台などが見える。
その上には様々な模様の描かれた布が吊り下がり、周囲を飾っている。
あれが市場だろうか?
その反対側には緩やかな斜面に沿っていくつも漆喰の建物が並び、住宅街のように見える。
通りの奥の広場には、青緑色の宝石で作られた神殿のような建物が見えた。
その上には様々な模様の描かれた布が吊り下がり、周囲を飾っている。
あれが市場だろうか?
その反対側には緩やかな斜面に沿っていくつも漆喰の建物が並び、住宅街のように見える。
通りの奥の広場には、青緑色の宝石で作られた神殿のような建物が見えた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「クラネス王ってどこにいるんだろうな。王なら王宮だろうけど。
まあそれについて知らないか訊いてみるか」
まあそれについて知らないか訊いてみるか」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
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「なんか夢の国とは信じられないほど楽しげな所だな」
市場に向かってみよう。
市場に向かってみよう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(夢の国……っていうか、別な方の夢の国っぽくはあるな)
佐倉 光
今まで行った夢の領域が碌でもないところ多すぎて。
KP
まったくだ。
KP
門をくぐると、色彩と光、匂いとざわめきの洪水があなた達を圧倒するだろう。
透き通った色を湛える縞瑪瑙の道の傍ら、並び立つ店には妙なるきらめきを放つ宝石が様々な意匠に嵌め込まれて輝いている。
どこからか美味そうな肉の焼ける匂いがし、バーベキューをとりやめたあなたの腹を刺激する。
その奥ではあの楽団が舞台に上がり、いまにも歌を始めるようだ。
透き通った色を湛える縞瑪瑙の道の傍ら、並び立つ店には妙なるきらめきを放つ宝石が様々な意匠に嵌め込まれて輝いている。
どこからか美味そうな肉の焼ける匂いがし、バーベキューをとりやめたあなたの腹を刺激する。
その奥ではあの楽団が舞台に上がり、いまにも歌を始めるようだ。
KP
その風景を見ていると、ひとつ気づくことがある。
まるでできたばかりのテーマパークのように、どこにも古びたものがない。
建物も店も漆喰も、縞瑪瑙の石畳すら、何もかもが真新しく、燦然と輝いている。
まるでできたばかりのテーマパークのように、どこにも古びたものがない。
建物も店も漆喰も、縞瑪瑙の石畳すら、何もかもが真新しく、燦然と輝いている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「できたての街みたいだな。
今までに見たところとは随分様子が違う」
ここの金って夢見で作れるかな。
いや、それだと詐欺になるかも知れないな。
串焼きをじーっと見てそれを手の中で再現してみるか。
今までに見たところとは随分様子が違う」
ここの金って夢見で作れるかな。
いや、それだと詐欺になるかも知れないな。
串焼きをじーっと見てそれを手の中で再現してみるか。
KP
串焼きをじーっと見ていると、その様子を見た人に声をかけられる。
それは狐のような長い耳と尻尾を持った中年ふうの男性で、商人なのか宝石の指輪をつけ、大きな籠を引いている。
それは狐のような長い耳と尻尾を持った中年ふうの男性で、商人なのか宝石の指輪をつけ、大きな籠を引いている。
KP
「やあ、見ない顔だが客人かい?」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「あ、こんにちは。旅してるんです。
ここで僕を待っている人がいるらしくて」
ここで僕を待っている人がいるらしくて」
KP
「ああ、そうだったのか。
折角だから、用事を済ませたらゆっくりしていくといい。
ここはいい所だよ。
ここでは誰もが死なないし、幸福でいられるんだ」
折角だから、用事を済ませたらゆっくりしていくといい。
ここはいい所だよ。
ここでは誰もが死なないし、幸福でいられるんだ」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「誰も死なない? そういえば不死の浄土なんて書いてあったな。
どうしてそんなことになっているんです?」
口ぶりからして、それは当たり前のことではないのだろうし。
どうしてそんなことになっているんです?」
口ぶりからして、それは当たり前のことではないのだろうし。
KP
「ここには時間がないんだ。
何も擦り減ることも朽ちることもないし、誰も年を取って死ぬこともないんだよ。
足元の石畳を見てごらん、傷一つないだろう」
彼は誇らしげに足元の、縞瑪瑙の石畳を指さす。
何も擦り減ることも朽ちることもないし、誰も年を取って死ぬこともないんだよ。
足元の石畳を見てごらん、傷一つないだろう」
彼は誇らしげに足元の、縞瑪瑙の石畳を指さす。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「へぇー!? 劣化しないってこと?
ここでは時が止まる? いや人は普通に生命活動しているように見えるな」
びっくりして石畳をしげしげと見つめる。
ここでは時が止まる? いや人は普通に生命活動しているように見えるな」
びっくりして石畳をしげしげと見つめる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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劣化は変化だ。生命が生きているのも変化あるが故だ。
劣化だけが起きないなんて都合のいいことが起こりうるのだろうか?
全員が死んでいる、なんてことはないだろうな?
劣化だけが起きないなんて都合のいいことが起こりうるのだろうか?
全員が死んでいる、なんてことはないだろうな?
KP
「そうさ。ここでは暮らすこともできるし、眠ることもちゃんとできる。
けれど、花は萎れないし、人は年を取らないし、ものは朽ちない。この春が終わって冬が来ることも決してない」
傷一つない石畳の上を、木の玩具を持った子供たちが楽しそうに駆け抜けていくのが見えた。
けれど、花は萎れないし、人は年を取らないし、ものは朽ちない。この春が終わって冬が来ることも決してない」
傷一つない石畳の上を、木の玩具を持った子供たちが楽しそうに駆け抜けていくのが見えた。
KP
セレファイスは変な場所です。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(同じ一日を繰り返してる……、って感じでもないな。
さっき、昨日の話をしてる人がいたんだ。
本当に、劣化だけがないってことなのかな。
だとすると時間がないというより、理想郷か何かみたいだ。
あれ、とすると成長は?)
さっき、昨日の話をしてる人がいたんだ。
本当に、劣化だけがないってことなのかな。
だとすると時間がないというより、理想郷か何かみたいだ。
あれ、とすると成長は?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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変化のない街の子どもたちはどんな存在なのだろう。
都合よく成長するのか。それとも子供のままなのか。
人に死がないならいずれ溢れかえってしまいそうだし、外見だけが子供のまま中身は成長したりするのか?
グロテスクだな……
都合よく成長するのか。それとも子供のままなのか。
人に死がないならいずれ溢れかえってしまいそうだし、外見だけが子供のまま中身は成長したりするのか?
グロテスクだな……
佐倉 光
そんな本人曰くグロテスクな存在になってる別ルート佐倉ァ
ああでもあっちは育つからそこまでなったとき気にしてなかった。むしろノリノリだった。
ああでもあっちは育つからそこまでなったとき気にしてなかった。むしろノリノリだった。
KP
あっちはある意味「戻っただけで普通の子供」ですしね。ノリノリだった。それから大変だったけど。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
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「ま、想像で決めつけても仕方ないな。
観光しよう観光」
ありがとう、と男に礼をいう。
観光しよう観光」
ありがとう、と男に礼をいう。
KP
「いいよ、楽しんでおくれ。
ああ、そうだ。路銀がないのかい? なら歌う鳥市場へ行くといいよ、この羊肉市場の奥、あの舞台があるあたりさ。
あそこでは物々交換も盛んだからね。何か面白い事をしてチップを貰っている人もいるし。
それから、波止場の酒場通りや七十の歓喜の宮殿、宮殿の庭園にはもう行ったかい? あそこは……」
商人はそのまま観光情報を教えてくれようとする。どうやら語りたがりだ。
ああ、そうだ。路銀がないのかい? なら歌う鳥市場へ行くといいよ、この羊肉市場の奥、あの舞台があるあたりさ。
あそこでは物々交換も盛んだからね。何か面白い事をしてチップを貰っている人もいるし。
それから、波止場の酒場通りや七十の歓喜の宮殿、宮殿の庭園にはもう行ったかい? あそこは……」
商人はそのまま観光情報を教えてくれようとする。どうやら語りたがりだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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なるほどなるほど。一通り聞いておこう。
何が役に立つか分からないし。
ひとまず路銀が欲しければ歌う鳥広場に行けばいいことが分かった。
何が役に立つか分からないし。
ひとまず路銀が欲しければ歌う鳥広場に行けばいいことが分かった。
KP
商人から聞けたのは、こんな内容だ。
市場地区
・羊肉市場、歌う鳥市場、通りの向こうの宝石市場の三つの市場がある。
・羊肉市場では食べ物の売り買いが盛んで、旅人にも人気がある。
・歌う鳥市場では様々な物の物々交換が盛んで、奥の広場にあるトルコ石の神殿のそばにある舞台では、暗き放浪者がよく来て演奏をする。
また、何か面白い事をすればチップがもらえる習慣がある。
・歌う鳥市場の広場のそばには、猫がよく集まっている場所がある。おじさん苦手だからあまり行かないが、猫好きには人気。
住宅地区
・住宅街の向こうには商業地区がある。
門の外に波止場があり、波止場の周囲には酒場が並ぶ通りがある。
・住宅街と商業地区が接するあたりに宿屋街がある。
宮殿
・神殿の向こうには七十の歓喜の宮殿がある。
あの、都市で一番高い塔! 薔薇色の水晶で造られた輝かしき宮殿!
七十の異なる喜びに捧げられた部屋!
この都市の永遠の象徴!
ニュー・コーンウォール
・王のための慰めの街。広場から象牙の薔薇通りを行き、門を出て少し行くと辿り着く。
地味だが穏やかな場所で、好きな人には人気。
・羊肉市場、歌う鳥市場、通りの向こうの宝石市場の三つの市場がある。
・羊肉市場では食べ物の売り買いが盛んで、旅人にも人気がある。
・歌う鳥市場では様々な物の物々交換が盛んで、奥の広場にあるトルコ石の神殿のそばにある舞台では、暗き放浪者がよく来て演奏をする。
また、何か面白い事をすればチップがもらえる習慣がある。
・歌う鳥市場の広場のそばには、猫がよく集まっている場所がある。おじさん苦手だからあまり行かないが、猫好きには人気。
住宅地区
・住宅街の向こうには商業地区がある。
門の外に波止場があり、波止場の周囲には酒場が並ぶ通りがある。
・住宅街と商業地区が接するあたりに宿屋街がある。
宮殿
・神殿の向こうには七十の歓喜の宮殿がある。
あの、都市で一番高い塔! 薔薇色の水晶で造られた輝かしき宮殿!
七十の異なる喜びに捧げられた部屋!
この都市の永遠の象徴!
ニュー・コーンウォール
・王のための慰めの街。広場から象牙の薔薇通りを行き、門を出て少し行くと辿り着く。
地味だが穏やかな場所で、好きな人には人気。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(じょ、情報量多い、手帳、ない)
牧志が慌てていつもの手帳を探そうとするが、ここは夢の中だ。
牧志が慌てていつもの手帳を探そうとするが、ここは夢の中だ。
KP
※セレファイスの内部についてはサプリにあまり記載がないので、大捏造しています。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
ありがとうございます!
じゃあ折角だから、「聞いた内容を書き記した手帳」を出すか。
じゃあ折角だから、「聞いた内容を書き記した手帳」を出すか。
KP
おっ、なるほど。
聞いた内容だけなので3MPでよい。
筆記用具もつけるなら+1MPして4MPだ。
聞いた内容だけなので3MPでよい。
筆記用具もつけるなら+1MPして4MPだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
じゃあ4MP消費して筆記具付きにしよう。
せっかく牧志の手も動くようになったことだし。
せっかく牧志の手も動くようになったことだし。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
1d100 81 〈夢見〉 Sasa 1d100→ 35→成功
MP 100 → 96
MP 100 → 96
KP
出てきたのは厚みのある表紙を糸でかがった手帳に、見慣れない形の羽を切った羽ペン。
それから、手帳に紐で結ばれた小さな革袋を開ければ、青黒い色のインクが入っているようだ。
どことなく、牧志がいつも持っている手帳に似ている。
そこには流麗な字で、先程聞いた内容が細かく書き記されている。
それから、手帳に紐で結ばれた小さな革袋を開ければ、青黒い色のインクが入っているようだ。
どことなく、牧志がいつも持っている手帳に似ている。
そこには流麗な字で、先程聞いた内容が細かく書き記されている。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(もしかしてこれ……、俺の手帳か。
ありがとう、なんだか落ち着く)
牧志はその様相を見て、嬉しそうに声で笑った。
ありがとう、なんだか落ち着く)
牧志はその様相を見て、嬉しそうに声で笑った。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「俺にとって手帳っていうとやっぱこれなんだよな」
筆記具と纏めて牧志に渡そう。
やっぱりこの方が落ち着く。
筆記具と纏めて牧志に渡そう。
やっぱりこの方が落ち着く。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
牧志は嬉しそうに手帳を手に取り、羽ペンに恐る恐るインクを浸す。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(お、意外としっかり書ける)
紙面にインクを伸ばす様子は、嬉しそうで生き生きとしている。
紙面にインクを伸ばす様子は、嬉しそうで生き生きとしている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「広場の側には猫が集まるっていうし、まずそのへんに行ってみるか」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(だな、行ってみよう)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
地球ではないとはいえ、人が多くいる場所で、牧志がちゃんと自分の体を動かして見慣れたアクションをしているのが無性に嬉しかった。
日常とはほど遠いが、少し人の領域に戻ってきた気がする。
歌う鳥市場を目指しながら、周りの様子を見よう。
日常とはほど遠いが、少し人の領域に戻ってきた気がする。
歌う鳥市場を目指しながら、周りの様子を見よう。
KP
歌う鳥市場を目指して通りを歩いていると、羊肉市場のそこここから焼いた肉、小麦粉と蜜か何かで作った焼きたての焼き菓子など、食欲を刺激する匂いが立ち昇ってくる。
様々な住人がいるにも関わらず、ここの様子は人間が知る市場の雰囲気に近しい気がした。
見慣れない鳥のようなものが飼われている姿は見るが、とりあえずレンの男を絞めている様子はないし。
生肉を串にさしてそのまま売っていたり、食べ物の皿に石を盛ったものがあったりはする。
様々な住人がいるにも関わらず、ここの様子は人間が知る市場の雰囲気に近しい気がした。
見慣れない鳥のようなものが飼われている姿は見るが、とりあえずレンの男を絞めている様子はないし。
生肉を串にさしてそのまま売っていたり、食べ物の皿に石を盛ったものがあったりはする。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
そういや牧志はまだ食べられそうな雰囲気じゃないよなー。
あと不死の人間がいるところで飲み食いするのは心情的に怖いかもしれん。
そんなわけで諦め気分で美味しそうな匂いの中を歩いていたが、さすがに気になった。
あと不死の人間がいるところで飲み食いするのは心情的に怖いかもしれん。
そんなわけで諦め気分で美味しそうな匂いの中を歩いていたが、さすがに気になった。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「石だな……」
店の人に訊いてみる。
店の人に訊いてみる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「これ、食べ物ですか?」
KP
店主は灰色と緑色の鱗が混じった蜥蜴だった。
鼻の上に乗せた鼻眼鏡がずれていたのを爪の先で戻し、目を笑みの形ににっこりと歪めて笑う。
鼻の上に乗せた鼻眼鏡がずれていたのを爪の先で戻し、目を笑みの形ににっこりと歪めて笑う。
KP
「ああ、そうだよ! 試食していくかい?
こいつはノオリの貝殻とガクの砂漠の礫を混ぜて香辛料を振りかけたものでね、味わい深いよ」
こいつはノオリの貝殻とガクの砂漠の礫を混ぜて香辛料を振りかけたものでね、味わい深いよ」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(石だな。石を食べる人もいるってことか)
牧志が興味深そうにそれを覗き込む。
相変わらずその口は動いていない。
牧志が興味深そうにそれを覗き込む。
相変わらずその口は動いていない。
KP
ちょっとネタバレすると、セレファイスで起きる出来事で牧志は食べ物を食べられるようになるので、眠る前に寄っていけば一緒に何か食べることができます。
が……、
せっかくだし石食べられても面白いかもしれない。
が……、
せっかくだし石食べられても面白いかもしれない。
佐倉 光
おもしろいかもしれない。
KP
面白そう。そうしよう。
佐倉 光
どっかのカタツムリ「それ石灰岩ン?」
KP
店主「貝殻だし近いと思うよォ」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「へぇー、僕石って食べたことないんですけど、
僕は石が食べられる構造じゃないと思うなぁ。
どういった方が食べる物なんでしょう?」
興味の向くままに問いかける。
僕は石が食べられる構造じゃないと思うなぁ。
どういった方が食べる物なんでしょう?」
興味の向くままに問いかける。
KP
「僕達みたいな石喰らいとか、丸っこい石は鳥にも人気があるね。
あとは宝石鳥や彫像の人達とか。
あ、ほら、そこのあなた、一口どうだい?」
あとは宝石鳥や彫像の人達とか。
あ、ほら、そこのあなた、一口どうだい?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(え、俺?)
他の店に並べられた生肉を眺めていた牧志が、驚いて振り向く。
他の店に並べられた生肉を眺めていた牧志が、驚いて振り向く。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「へぇー。味見してみようかな」
純粋な興味で貰ってみる。
石の料理なんて、ないだろフツー。
意外に人間でも食べられるかも知れないし。
純粋な興味で貰ってみる。
石の料理なんて、ないだろフツー。
意外に人間でも食べられるかも知れないし。
KP
「どうぞー」
渡されたそれは、木製の皿に入った一握りの石片だ。
確かに香辛料の匂いがするが、風化した白い貝殻と細かい砂礫が混ざったものにしか見えない。
渡されたそれは、木製の皿に入った一握りの石片だ。
確かに香辛料の匂いがするが、風化した白い貝殻と細かい砂礫が混ざったものにしか見えない。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(うーん、見れば見るほど石だ)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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いや。ワンチャン見た目だけ石って可能性。
触る。硬いな。
飴みたいに食える可能性。
触る。硬いな。
飴みたいに食える可能性。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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ちょっとだけ口に含んでみる。
KP
舌に石が触れた。固く粉っぽい砂の味がする。石を口に入れたとしか思えない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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うーん。うまいとかまずいとかそれ以前。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(……どう?)
牧志が恐る恐る聞く。
牧志が恐る恐る聞く。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「石」
飲む。そのまま出るだろうなぁこれ。
飲む。そのまま出るだろうなぁこれ。
KP
砂を飲んだ味がした。
全く美味しくないし、じゃりじゃりと喉に触れる。
口に砂が入ってしまった時の不快感そのままだ。これは食べ物ではない。
全く美味しくないし、じゃりじゃりと喉に触れる。
口に砂が入ってしまった時の不快感そのままだ。これは食べ物ではない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「食ってみる?」
残りを差し出す。
残りを差し出す。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(いやいや、いくら今透けてるからって、石が食べられたりは)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(しないと)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(思うんだけど)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(……)
牧志は手でその砂の中から礫の大きいものを一つ摘み出し、口に押しつける。
牧志は手でその砂の中から礫の大きいものを一つ摘み出し、口に押しつける。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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口は開いていないのに、手の中から礫が消えた。
どこに消えたのかと思えば、ぱらぱらと砕けて透けた体の中へ散っていく。
やがて完全に溶けて見えなくなった。
どこに消えたのかと思えば、ぱらぱらと砕けて透けた体の中へ散っていく。
やがて完全に溶けて見えなくなった。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(御馳走様です。美味しい)
牧志は久しぶりの食事の満足感と自身への困惑の混じった、大いに解釈に困っている声でひとこと言った。
牧志は久しぶりの食事の満足感と自身への困惑の混じった、大いに解釈に困っている声でひとこと言った。
KP
「それはそれは、喜んで貰えてよかった。
どうだい、ひと袋」
店主はいそいそと代金表のようなものを出してくるが、半分以上店主との交渉で値段が決まるような様子だ。
ここを含む六王国と呼ばれる地域や諸都市の貨幣との交換と、またはここで直接物々交換をすることもできるらしい。
牧志の困惑には気づいていない。
どうだい、ひと袋」
店主はいそいそと代金表のようなものを出してくるが、半分以上店主との交渉で値段が決まるような様子だ。
ここを含む六王国と呼ばれる地域や諸都市の貨幣との交換と、またはここで直接物々交換をすることもできるらしい。
牧志の困惑には気づいていない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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夢見で出したものは消えちゃうからな。
今買うってワケにはいかねーか。
今買うってワケにはいかねーか。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
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「他の物も見てからにするよ。
興味深かった。サンキュー」
さらっと手を振って店を離れる。
興味深かった。サンキュー」
さらっと手を振って店を離れる。
KP
「そうか、それじゃあまた宜しく頼むよー」
店主はにこにことあなた達に手を振る。
爬虫類の、接地面に独特な厚みのある掌だった。
店主はにこにことあなた達に手を振る。
爬虫類の、接地面に独特な厚みのある掌だった。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「本当に食えるんだなぁ。
味もするのか。へぇー」
興味津々で胃袋のあたりを覗き込む。
味もするのか。へぇー」
興味津々で胃袋のあたりを覗き込む。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(香辛料と海をよく焼いたような味がした。
白身魚のいいの食べた時の味みたいな……? 柔らかいわけじゃないんだけど、ううん)
人間と異なる感覚による味の形容はなかなか難事だ。
牧志は腕を動かしてよくわからないジェスチャーをするが、味を形容する役にはあまり立っていない。
胃袋は相変わらず牧志の腹で沈黙している。
白身魚のいいの食べた時の味みたいな……? 柔らかいわけじゃないんだけど、ううん)
人間と異なる感覚による味の形容はなかなか難事だ。
牧志は腕を動かしてよくわからないジェスチャーをするが、味を形容する役にはあまり立っていない。
胃袋は相変わらず牧志の腹で沈黙している。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(石食べられるんだな、今の俺……)
ちらりと、牧志は縞瑪瑙の床や、建物の漆喰に目をやった。
ちらりと、牧志は縞瑪瑙の床や、建物の漆喰に目をやった。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(あ、勝手に食べたりしないからな)
そして言い添えた。
そして言い添えた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「もっと詳しく聞きたい……」
自分があの「人間極限まで剥いてたヤツ」になったような気分になった。
理解は難しそうだな。
自分があの「人間極限まで剥いてたヤツ」になったような気分になった。
理解は難しそうだな。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「『生き物』なんだなその状態」
他者のエネルギーを奪うことで生きる存在なのか。石の人。そっちの方が驚きだ。
他者のエネルギーを奪うことで生きる存在なのか。石の人。そっちの方が驚きだ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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あなたが聞きたいモードに入ったのに気づいて、牧志は道の傍らの休憩スペースに移動すると、顎に手を置いて考える仕草をした。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(みたいだ。……いや、正確には違うかな。
感覚になるんだけど、『生き物』なのは、俺の生きてる部分みたいだ。
こうなる前は、全然生き物じゃなかった。
生きてる部分が戻ってくるのと一緒に、生き物の感覚、周囲に働きかける、何かを壊す、奪う、食べるとか……、そういう感じも戻ってきてる)
感覚になるんだけど、『生き物』なのは、俺の生きてる部分みたいだ。
こうなる前は、全然生き物じゃなかった。
生きてる部分が戻ってくるのと一緒に、生き物の感覚、周囲に働きかける、何かを壊す、奪う、食べるとか……、そういう感じも戻ってきてる)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(なんで石を食べられるようになったのかは、よく分からないんだけど。
今の俺は石で、でも食べるから、それが合わさって石を食べるってなった?
構造的じゃないっていうか、概念的な考え方だけどさ)
今の俺は石で、でも食べるから、それが合わさって石を食べるってなった?
構造的じゃないっていうか、概念的な考え方だけどさ)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「なるほどー、生き物と物体の中間みたいな存在なのか。レアだな。
この世界には普通にいるみたいだけど。
そもそも元の姿は『神』で、概念の塊だもんな。
受肉途中で、両方の感覚を味わえるし、知るはずもない感覚を人間の感覚として変換して味わえるんだ。面白いなぁ」
ちょっと羨ましくなったりしたが、そういや俺も人間じゃなかったな。
牧志に体の継ぎ目というか変化している境目なんかをよくよく見せて貰ったりする。
透明な部分から人間の肉に見える部分覗き込んだらどう見えるんだ!? なんてのは気になるよな!
この世界には普通にいるみたいだけど。
そもそも元の姿は『神』で、概念の塊だもんな。
受肉途中で、両方の感覚を味わえるし、知るはずもない感覚を人間の感覚として変換して味わえるんだ。面白いなぁ」
ちょっと羨ましくなったりしたが、そういや俺も人間じゃなかったな。
牧志に体の継ぎ目というか変化している境目なんかをよくよく見せて貰ったりする。
透明な部分から人間の肉に見える部分覗き込んだらどう見えるんだ!? なんてのは気になるよな!
佐倉 光
※さらっと流していただいても大丈夫ですよ!
KP
※正直めちゃくちゃ面白いからシナリオ関係なくても深堀りしたいし乗りまくりたい!
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(ああー、そうか、今の俺も『神が受肉しようとしている』ってことになるのか?)
肉に見える部分と透明な部分の接合部を覗き込むと、そこには……、断面があった。
断面だ。CT画像のような、断面。しかもフルカラーの。
そこから伸びている無数の血管と神経が、その先が透明だなんて知らないような様子で透明な所へ食い込み、途中から透けて消えている。
まあグロい。街に入る前に服をこしらえておいてよかったかもしれない。
肉に見える部分と透明な部分の接合部を覗き込むと、そこには……、断面があった。
断面だ。CT画像のような、断面。しかもフルカラーの。
そこから伸びている無数の血管と神経が、その先が透明だなんて知らないような様子で透明な所へ食い込み、途中から透けて消えている。
まあグロい。街に入る前に服をこしらえておいてよかったかもしれない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「おっと。なかなかシゲキ的な感じ。面白ぇなぁー」
どこから来ているのか分からない血流で血管が震えているのを、
筋繊維が膨れたり縮んだりするのをまじまじと見つめる。
どこから来ているのか分からない血流で血管が震えているのを、
筋繊維が膨れたり縮んだりするのをまじまじと見つめる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「うーん。医学生が涎を垂らして見たがる光景じゃねーかなこれ。生命の神秘ってやつ?」
牧志の体内見るのは初めてじゃない。
それでもこんな状態で見られることはもう二度とないだろう。
流石に興味が止まらない。じっくりと見てしまうぞ。
牧志の体内見るのは初めてじゃない。
それでもこんな状態で見られることはもう二度とないだろう。
流石に興味が止まらない。じっくりと見てしまうぞ。
佐倉 光
正直リアルで見たい。
KP
正直これはちょっと面白すぎる図。のうきみでのライブ脳みそ見放題にも迫る。
佐倉 光
生きている臓器って別にグロくないと個人的には思ってましてぇー
死んでる臓器はグロいからヤダ。
ちゃんと食事として出てきてください。
死んでる臓器はグロいからヤダ。
ちゃんと食事として出てきてください。
KP
生きている臓器はグロくないけどオープンする過程の血まみれ部分はちょっとグロい。つまり今の牧志はグロくない。
佐倉 光
確かに出血多いと嫌だな。
そうグロくない。
そうグロくない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
……人の股関節覗き込んでる図って、かなりアレじゃないかなと気付くのに随分かかった。
KP
都市のいい意味での無関心に、あなた達は救われたかもしれない。
それから住民が多様過ぎて、股関節を覗き込む行為への認識も多様であることにも。
それから住民が多様過ぎて、股関節を覗き込む行為への認識も多様であることにも。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(え、俺どうなってるんだ? もしかしてリアル断面?)
牧志の驚きに連動して筋繊維が動く。
消化器を通っているわけではないのか、消化管の断面は困惑するように沈黙している。あ、腸の内壁が見える。
牧志の驚きに連動して筋繊維が動く。
消化器を通っているわけではないのか、消化管の断面は困惑するように沈黙している。あ、腸の内壁が見える。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「すっげーよ。リアル断面がまる見え。
鏡……もうないか。見る?」
なんならもっかい鏡出そう。
二枚もありゃいろいろ見えるだろ。
鏡……もうないか。見る?」
なんならもっかい鏡出そう。
二枚もありゃいろいろ見えるだろ。
KP
手鏡を出すならまた3MPだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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じゃあ6MP使って二枚だそう。折角だから。
1d100 81 〈夢見〉! Sasa 1d100→ 39→成功
MP 96 → 90
1d100 81 〈夢見〉! Sasa 1d100→ 39→成功
MP 96 → 90
KP
二枚一組の手鏡があなたの手の中に現われた。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(うわお。えっ、これ血管で神経だよな、えっ普通に繋がってる)
それを使って断面を見せてやると、牧志は驚いて身を乗り出した。
食い入るように自身の接合部に見入る。
それを使って断面を見せてやると、牧志は驚いて身を乗り出した。
食い入るように自身の接合部に見入る。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(うわぁ……。俺、生きてる。生きてるってこういうことなんだな)
腕を動かしたり脚に力を込めたりして、連動した筋繊維の変化や血管の脈動をまじまじと見ている。
腕を動かしたり脚に力を込めたりして、連動した筋繊維の変化や血管の脈動をまじまじと見ている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「なー、面白いよな!」
街の人々の無関心をいいことにそのまま盛り上がることにした。
旅の恥はかき捨てってやつ?
……多分違う。
街の人々の無関心をいいことにそのまま盛り上がることにした。
旅の恥はかき捨てってやつ?
……多分違う。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(まさか、夢の中で半分透明状態で命を意識するとは思わなかった。えっこれ、次は胸まで戻って気管支とか見えたりする?
そうなったら、呼吸とかどうなるんだ?
佐倉さん、そうなったら見せて)
おっと、牧志の知的好奇心にも火がついてしまったらしい。
そうなったら、呼吸とかどうなるんだ?
佐倉さん、そうなったら見せて)
おっと、牧志の知的好奇心にも火がついてしまったらしい。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「おお、見てぇな!」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「そういやお前の視界どーなってんのかな。
人型になってからはやっぱ顔からなのかな」
人型になってからはやっぱ顔からなのかな」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(あー、あんまり意識してなかった。
回らなくなったからだと思うけど、今はちゃんと目が向いてる方に視界があるな)
回らなくなったからだと思うけど、今はちゃんと目が向いてる方に視界があるな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「そんじゃ今はあのフワモコ被せたら普通に見えなくなるのかな。
もうねぇけど」
相変わらずスケスケで表情のない顔から興奮した『声』と雰囲気が見えるのが更に面白い。
そうしてしばらく牧志観察していよう。
気が済んだら市場へ向かうか!
もうねぇけど」
相変わらずスケスケで表情のない顔から興奮した『声』と雰囲気が見えるのが更に面白い。
そうしてしばらく牧志観察していよう。
気が済んだら市場へ向かうか!
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(かもしれないな。ちょっとやってみる……)
牧志は手で目を覆う。
牧志は手で目を覆う。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(見えないな。今は目に視界があるみたいだ。
今の俺、鉱石人間ってところ?)
今の俺、鉱石人間ってところ?)
KP
……結局、互いに気が済むまでにはそれなりに時間がかかった。
時間のない街だというだけあって、日が暮れることはなかった。
辺りはずっと華やかな昼だ。
時間のない街だというだけあって、日が暮れることはなかった。
辺りはずっと華やかな昼だ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「しかし一応目的地4カ所目だし、もしかしたら次はフル人間体かもなぁ」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(そういうことだな。
あの時は死の概念みたいなものも消えてたけど、今は殺されたら生きてる部分は死ぬんだろうなって気がする)
あの時は死の概念みたいなものも消えてたけど、今は殺されたら生きてる部分は死ぬんだろうなって気がする)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「飛べなくなるし、視界も狭まるし、できることが人間の範囲まで狭まっていってる感じかー」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(そうなるな。
その代わり、手や足はちゃんと出るようになったけど)
牧志は拳を握って開いてみせた。
その代わり、手や足はちゃんと出るようになったけど)
牧志は拳を握って開いてみせた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「……時間が流れないってマジらしいな。
体感軽く二時間以上はここにいる気がするけど」
ふと空を見て呟く。
体感軽く二時間以上はここにいる気がするけど」
ふと空を見て呟く。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(そういえば……、影の向きが変わってないな)
牧志は視線を落として言う。
首が動かないので、腰を反らせることでしか上下方向の可動が確保できないらしい。
牧志は視線を落として言う。
首が動かないので、腰を反らせることでしか上下方向の可動が確保できないらしい。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(ここにだけ時間がないって、どうなってるんだろうな。
太陽は別に、ここにあるわけじゃないだろ?
外と時間の流れ……流れはないわけだけど、が違ってるのか?
外に出たら時間が経ってなかったりする?)
太陽は別に、ここにあるわけじゃないだろ?
外と時間の流れ……流れはないわけだけど、が違ってるのか?
外に出たら時間が経ってなかったりする?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「おおー。太陽。そういえばそうだよな。実験してみてぇなー」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「つっても、前に宇宙に行った感じだと、俺達がいた世界とまた随分違った気もするしなー。
太陽いる場所によって見え方違ってもおかしくねぇなぁ」
太陽いる場所によって見え方違ってもおかしくねぇなぁ」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
(うーん……、そういえばここ、そもそも夢の中だってことを思い出した。
そうなると、場所によって太陽の見え方が違っててもおかしくない)
そうなると、場所によって太陽の見え方が違っててもおかしくない)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
「ここにいる間だけ別の時の流れに入り込むみたいな感じなのかなー」
気になる。気になりすぎる。
気になる。気になりすぎる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「そういや商人のおっさん、ゆっくりしていけって言ってた。
そうなると、ここでの時間は外とは違うと考えた方がいいのかも知れないな」
気になることは多すぎるが、いい加減進もう……。
そうなると、ここでの時間は外とは違うと考えた方がいいのかも知れないな」
気になることは多すぎるが、いい加減進もう……。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(かもな。そうなると、夜がないんだったら寝る時どうしてるんだろう……、……とりあえず行くか)
牧志もちょっと我に返った。
牧志もちょっと我に返った。
エンジョイ中
KP
一時だー! ありがとうございました
こういう深掘り横逸れめちゃめちゃ楽しい
面白い状態を120%エンジョイしてる
こういう深掘り横逸れめちゃめちゃ楽しい
面白い状態を120%エンジョイしてる
佐倉 光
ありがとうございました!
それなりに急ぎつつも満喫してる!
それなりに急ぎつつも満喫してる!
KP
満喫しつつふっと我に返りつつやっぱり気になってるの楽しい
気になる事は多いけど進もう……、ってなってるのも楽しいので、ここからも是非ともいろいろ出したいもの
商人のおじさんは情報くれませんでしたが(守備範囲の問題)、ここドリームランド大図書館への入り口もあるんですよね
気になる事は多いけど進もう……、ってなってるのも楽しいので、ここからも是非ともいろいろ出したいもの
商人のおじさんは情報くれませんでしたが(守備範囲の問題)、ここドリームランド大図書館への入り口もあるんですよね
佐倉 光
なんですってぇ!
外の時間過ぎてないなら、しばらく本読んでてもいいよね!?
外の時間過ぎてないなら、しばらく本読んでてもいいよね!?
KP
実は「セレファイスではなにものも変化しない」だけで、「外の時間が過ぎていない」わけではなさそうだけど、そんなことは佐倉さんには分からないのだった
正直この話で何日経過したとか誤差なので、しばらく本読んでてもいいと思うな!
じゃあドリームランド大図書館の情報もどこかでしれっと出そう
正直この話で何日経過したとか誤差なので、しばらく本読んでてもいいと思うな!
じゃあドリームランド大図書館の情報もどこかでしれっと出そう
KP
「時間がない」はどうも比喩的表現で、ドリームランドサプリの記述を見ていると「なにものも変化することがない」が正しそう、セレファイス
KP
市場の喧騒を横目に通りを進めば、トルコ石のような色の壁でできた、いや、トルコ石そのものなのだろう、青緑色の神殿が見えてくる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
「おおー、すっっげぇ!
初海外旅行って感じだ。海外じゃねーけど。
夢の世界ってのも広いんだなー。
何回も来てるけど、初めてのんびりできている気がする」
警戒を緩めて気楽に歩いたのも初めてかも知れない。
周囲の人々が人間離れしているのも手伝って、なんだか大型テーマパークにいるような気分だ。
初海外旅行って感じだ。海外じゃねーけど。
夢の世界ってのも広いんだなー。
何回も来てるけど、初めてのんびりできている気がする」
警戒を緩めて気楽に歩いたのも初めてかも知れない。
周囲の人々が人間離れしているのも手伝って、なんだか大型テーマパークにいるような気分だ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(前に聞いた話じゃ、もっと殺伐としてたもんな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
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「まともな人間どころか化け物しかいなかったもんなぁ!」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kushou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kushou.png)
(本当だよ。それで大体追いかけられたり隠れたりでさ)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(前に一緒に行った所にも、船はあっても街なんてなかったし。
こんな所もあるんだな。
海外旅行か……、)
こんな所もあるんだな。
海外旅行か……、)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kushou.png)
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(行かないまま滅んじゃった場所だらけだ。
取り戻せたら、行ってみたいな)
取り戻せたら、行ってみたいな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
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「ああ、いいかもしれないな、海外」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(ああ、行こう。
頑張って金貯めて、シローも一緒に行くんだ)
頑張って金貯めて、シローも一緒に行くんだ)
KP
神殿の傍らに向かえば、確かに広場に猫が集まり、心地よさそうに日向ぼっこをしているのが見える。
その中の一匹、随分と威厳のある大きな猫と目が合った。
その猫は青みがかった灰色の短い毛並みを風にそよがせ、あなた達をじっと見ている。
その中の一匹、随分と威厳のある大きな猫と目が合った。
その猫は青みがかった灰色の短い毛並みを風にそよがせ、あなた達をじっと見ている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「猫まみれだ。本当に夢の世界って猫多いんだな……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「ケット=シーが言っていたのはあいつかな?」
近づいてみる。
近づいてみる。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(そういえば、猫は神様より偉いって言ってたっけ?
……まさか、本当にそうだったり?)
……まさか、本当にそうだったり?)
KP
青灰色の猫はあなた達が近寄るとほぼ同時に、その名を聞きつけ、すっくと身を起こした。
KP
「ケット・シーの名を知るか、神の雛よ」
猫はあなた達をじろじろと見る。
猫はあなた達をじろじろと見る。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「ああ。ケット=シーなら俺の隣で寝てる……寝てますよ、多分。リアルで」
変な言い回しになってしまった。
変な言い回しになってしまった。
KP
「神の雛よ、性癖は自由であるが……
……冗談だ」
ふんふんと猫は鼻を鳴らす。
……冗談だ」
ふんふんと猫は鼻を鳴らす。
KP
「神の雛とその従僕よ。
お前がケット・シーの友ならば、助力せぬ訳にはいくまい。
わたしはドリームランド全土の猫に通じる猫の族長である。
猫たちにわたしの名を出せば、猫たちはかならずおまえの役に立つだろう」
お前がケット・シーの友ならば、助力せぬ訳にはいくまい。
わたしはドリームランド全土の猫に通じる猫の族長である。
猫たちにわたしの名を出せば、猫たちはかならずおまえの役に立つだろう」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(世界中の猫で一番偉い人なのか……、すごい人の助力を貰っちゃったな。
ありがとうございます)
ありがとうございます)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(……ちょっと順番を誤った? もしかして)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「そんな気もするけど、まあなんだかんだで猫には助けて貰ったな」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(確かに。
運んでもらったり案内してもらったり、色々してもらったもんな)
運んでもらったり案内してもらったり、色々してもらったもんな)
佐倉 光
なるほどー、先にここでこのニャンコに会っていれば、ねこ達が積極的に助けてくれる展開だったのかな?
KP
ということだったのです。
会ってなくても、「セレファイスの猫の族長の紹介だ」と言えば、協力を引き出せました。
でも、名前を出さなくても交渉・行動・発言で大事な助力は得られています。
もうちょっと猫から得られる情報が増えたくらい。
会ってなくても、「セレファイスの猫の族長の紹介だ」と言えば、協力を引き出せました。
でも、名前を出さなくても交渉・行動・発言で大事な助力は得られています。
もうちょっと猫から得られる情報が増えたくらい。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「お心に感謝します。えぇと……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「お名前はなんとおっしゃるのですか?」
猫に敬語かー。と思いつつも、変に納得がいくような威厳を感じていた。
猫に敬語かー。と思いつつも、変に納得がいくような威厳を感じていた。
KP
「族長と呼ぶがよい。わたしの名は特に秘められたるものゆえに」
猫は重々しく頷く。
猫は重々しく頷く。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「はい、族長。ありがとうございます」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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猫には色々恩ができたしな。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「ここのことはよくご存知であろう猫の方々にお伺いしますが」
やりすぎかな? まあいいや。
やりすぎかな? まあいいや。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「クラネス王はどこにおわすかご存知ですか」
KP
「ふむ」
猫は尊大に頷くと、ひと声鳴いた。
すると近くの猫団子の中から、するりと足だけ白い黒猫が出てくる。
猫は尊大に頷くと、ひと声鳴いた。
すると近くの猫団子の中から、するりと足だけ白い黒猫が出てくる。
KP
「なんだい、族長?」
KP
「神の雛らを案内してやるがよい」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(……あれ?)
牧志が不思議そうに声を上げ、その猫を見る。
牧志が不思議そうに声を上げ、その猫を見る。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「どうかしたのか?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(いや、何だか見覚えがあるような……、)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(え、もしかして)
KP
「なんだい、神の雛の、えーっと従者さん?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(お前、ナガグツって言わないか、名前)
KP
「えっ、なんでおいらの名前知ってんの」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「えっ、ナガグツって、たまにお前が言ってる、波照間さんの飼い猫の?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(そう。えっ、なんでお前こんな所にいるんだよ)
KP
「なんでって居たいから居るんだよ」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(家はどうしたんだよ。俺が高校の頃まで飼われてただろ)
KP
「家? あっちの家にも居るよおいら。あっちじゃ年取ったからか眠たくてさあ、寝てこっち来てんの。
従者さん、おいらん家の知り合い? 見たことない顔だけど」
従者さん、おいらん家の知り合い? 見たことない顔だけど」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(じ、自由だ。そんなに簡単に来られるのか?)
KP
「猫だもん、自由だよ。どれくらい夢に親しんでるかは猫によるけどね」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「猫ってフリーダムなんだな……」
自分のかつての仲魔と同じ名の猫をまじまじと見る。
たまに噂には聞いてたけど。
自分のかつての仲魔と同じ名の猫をまじまじと見る。
たまに噂には聞いてたけど。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「……にしても、地球は、もう……それでも問題ないのか」
KP
「ああ……、そっか」
あなたの言葉に、猫はひたり、と髭を振るのをやめた。
あなたの言葉に、猫はひたり、と髭を振るのをやめた。
KP
「居るって言っちゃったけど、もうないんだっけ。
また忘れてたよ。いろんな猫がこっちへ逃げてきたんだ。
こっちは平和だろ、おいら忘れっぽくてさ、すぐ忘れちゃうんだ……」
ナガグツは尻尾の先も白く、その特徴的な尻尾を寂しそうに丸めた。
また忘れてたよ。いろんな猫がこっちへ逃げてきたんだ。
こっちは平和だろ、おいら忘れっぽくてさ、すぐ忘れちゃうんだ……」
ナガグツは尻尾の先も白く、その特徴的な尻尾を寂しそうに丸めた。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
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(ああ……、猫が多いのって、それもあったのかな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「……ああ、そういう。
悪いな、思い出させることはなかった」
悪いな、思い出させることはなかった」
KP
「いいよ、湿っぽくするつもりはなかったんだ。
間一髪でおいらは無事だし、逃げてきた猫たちも無事、それって喜ばしいよな」
ナガグツは首を振ると、するりと起き上がる。
年取ったという割に動きは若々しく、覚醒の世界にいた時よりも肉体が若いのかもしれない。
間一髪でおいらは無事だし、逃げてきた猫たちも無事、それって喜ばしいよな」
ナガグツは首を振ると、するりと起き上がる。
年取ったという割に動きは若々しく、覚醒の世界にいた時よりも肉体が若いのかもしれない。
KP
ここ本来は別な猫なんですが、「ドリームランドでPCの知っているキャラクター出してもいいよ」って書いてあるので、知猫になりました。
佐倉 光
ナガグツさんが出てくるとは。結構なお年だな。
KP
波照間が子供だった時にナガグツも小さかったので、ユキさんよりはお年ではないけど、それなりに老猫になっております。
で、うつらうつらとドリームランドに入り浸ってた。
で、うつらうつらとドリームランドに入り浸ってた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
「ちょっと付き合ってくれよ、ナガグツ。
俺は佐倉、こっちは牧志。二人とも波照間のナカマだよ」
切り替えるように明るい声で言う。
俺は佐倉、こっちは牧志。二人とも波照間のナカマだよ」
切り替えるように明るい声で言う。
KP
「サクラにマキシだって? 人間みたいな名前だね。
ハテルマっておいらん家の名前だ。
そっか、うちのご近所さんかあ。
ご近所に神の雛がいたなんて初めて知った。よろしくね」
ハテルマっておいらん家の名前だ。
そっか、うちのご近所さんかあ。
ご近所に神の雛がいたなんて初めて知った。よろしくね」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kushou.png)
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(いや、元から神の雛だったわけじゃないんだけど、まあいいか)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(改めてよろしくな、ナガグツ)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
「よろしく」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
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族長が意図したかどうかはともかく、改めて礼を言おう。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
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「ありがとうございます」
KP
猫は悠然と微笑んだように見え、その場に丸くなって転寝を始めた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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さてではまず、クラネス王の居場所について訊いてみようか。
KP
「クラネス王を探してんの?
王は宮殿にいると思うよ。ほら、あそこの一番高いキラキラした建物」
ナガグツはほら、と街のどこからでも見えるだろう、薔薇色の塔を前足で指した。
人間めいた仕草だ。
塔へ向かって歩きだしながら、世間話のようにふと言う。
王は宮殿にいると思うよ。ほら、あそこの一番高いキラキラした建物」
ナガグツはほら、と街のどこからでも見えるだろう、薔薇色の塔を前足で指した。
人間めいた仕草だ。
塔へ向かって歩きだしながら、世間話のようにふと言う。
KP
「王ってすごいよな。
この街と谷全部を夢見て作っちゃったんだから」
この街と谷全部を夢見て作っちゃったんだから」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(えっ、この街を……全部作ったって!?
一人で!?)
一人で!?)
KP
「そうそう」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「……ああー。言われれば確かに目茶苦茶頑張れば作れそうな気は、確かにするんだけど……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「根気と想像力がやべぇな」
できることが分かるからこそ、そのヤバさが分かる。
できることが分かるからこそ、そのヤバさが分かる。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(えっ、頑張れば作れる範囲のものなのか。
いや、でも凄いな。
えっ、もしかして住人も作ったのか?
マイクラどころじゃないな。ぜひメイキング聞いてみたい。
楽しそうだけどめちゃくちゃ根気が要りそうだ。
それに、ディテール破綻してないのも凄いだろ。
ああー、もしかして、だから変わらない理想郷なのか?
作りものだから?)
いや、でも凄いな。
えっ、もしかして住人も作ったのか?
マイクラどころじゃないな。ぜひメイキング聞いてみたい。
楽しそうだけどめちゃくちゃ根気が要りそうだ。
それに、ディテール破綻してないのも凄いだろ。
ああー、もしかして、だから変わらない理想郷なのか?
作りものだから?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「その人、人間?」
KP
「人間だよ。
世界で一番すごい夢見る人なんだって。
……いいなあ、おいらにも地球が作れたらな。
あの家だけでも作れたらなあ。
おいらには無理だったんだ。
猫には根気が足らないんだって」
世界で一番すごい夢見る人なんだって。
……いいなあ、おいらにも地球が作れたらな。
あの家だけでも作れたらなあ。
おいらには無理だったんだ。
猫には根気が足らないんだって」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
「地球を作る、か。手段として考えなくもねーんだけどさ。
今の俺でも割と想像を絶するレベルだぜ?」
もし作ろうと思ったらどれだけの力が必要になるんだろう?
考えてみる。
今の俺でも割と想像を絶するレベルだぜ?」
もし作ろうと思ったらどれだけの力が必要になるんだろう?
考えてみる。
KP
〈夢見〉には、一から何かを作るほか、既にあるものを作り変えるというやり方もあることを、あなたは思い出す。
例えば、立ち木を椅子に変えたり、ただのウサギを化け物に変えたりなどだ。
その場合、ものにもよるが、一から作るよりは楽であることが多い。
例えば、立ち木を椅子に変えたり、ただのウサギを化け物に変えたりなどだ。
その場合、ものにもよるが、一から作るよりは楽であることが多い。
▼地球創造について
KP
「夢見で地球作る」もエンディングとして存在はするんですが、まあ途方もない。
佐倉 光
でしょうねー。それも味わい深くはあるんですが。
元人だった神の感傷の塊
元人だった神の感傷の塊
KP
時間がなくて変化もしないというあたり、本当に感傷の塊。それも味わい深くはあるけど。
FF10ネタバレ
佐倉 光
某有名作品の主人公は、そういった世界の住人だったな……
KP
どの作品だろう。
感傷の塊の住人かぁ……。
感傷の塊の住人かぁ……。
佐倉 光
FF10ですねー。
滅びた都市を再現すべく、異世界に巨大な召喚獣として存在していた。
正確にはその世界はちゃんと生きて動いてはいたのですが、現実を救うために、主人公の故郷が消えざるを得なくなる。
滅びた都市を再現すべく、異世界に巨大な召喚獣として存在していた。
正確にはその世界はちゃんと生きて動いてはいたのですが、現実を救うために、主人公の故郷が消えざるを得なくなる。
佐倉 光
FF10めっちゃくちゃ切なくて面白いです。
KP
ほほう。
そういえばやったことないんですよね。
その取捨選択は切ないなぁ。
そういえばやったことないんですよね。
その取捨選択は切ないなぁ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
永遠に残り続ける幸せな夢か。
それは俺の感傷とか想い出をとどめておくだけのものになるし、
それなら尚更俺が消えてしまうのでは意味がないな。
それは俺の感傷とか想い出をとどめておくだけのものになるし、
それなら尚更俺が消えてしまうのでは意味がないな。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
そういうのは身勝手なヤツが浸るために作るものだろう?
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
一応、俺は元の地球を取り戻すために動いてはいるけど、
まだ何も見えちゃいない。
この猫に気休めを言う事はできないな。
まだ何も見えちゃいない。
この猫に気休めを言う事はできないな。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「確実なことと言えば、牧志が人間っぽくなってるように見えるってだけだもんなぁ……」
KP
「?」
猫は創ることと取り戻すことの違いを知らない、純朴な眼であなたを見上げた。
猫は創ることと取り戻すことの違いを知らない、純朴な眼であなたを見上げた。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
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(なんだよな、前進してるようでいて相変わらず思惑が謎だ。
謎すぎて、このまま乗ってていいのかどうかも分からない。
あいつのことだから、今まで行った所や集めた物も、何かの見立てだったりするのかな。
何の?)
謎すぎて、このまま乗ってていいのかどうかも分からない。
あいつのことだから、今まで行った所や集めた物も、何かの見立てだったりするのかな。
何の?)
KP
「ごめんよ、湿っぽくなっちゃった。
さ、行こう。
そうだ、本がいっぱいあるとこにはもう行った?」
さ、行こう。
そうだ、本がいっぱいあるとこにはもう行った?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(本?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「本? って、図書館?
ここにもあるのか? 図書館」
話題を変えようとして話に乗る。
ここにもあるのか? 図書館」
話題を変えようとして話に乗る。
KP
「そうそう。
色んな街からつながってる、地面の下のでっかい、そうそうそれ、図書館。
すごい数の廊下があって、全部本でぎっしり埋まってるんだってさ。
ドリームランド全てのエッチ? があるって聞いたよ」
あなたが話題に乗ってきたのに気づいて、猫は大きく前足を広げる。
色んな街からつながってる、地面の下のでっかい、そうそうそれ、図書館。
すごい数の廊下があって、全部本でぎっしり埋まってるんだってさ。
ドリームランド全てのエッチ? があるって聞いたよ」
あなたが話題に乗ってきたのに気づいて、猫は大きく前足を広げる。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(それは叡智じゃないか?
でも、図書館か。
今まで手に入れた物のことが調べられたりするかな)
でも、図書館か。
今まで手に入れた物のことが調べられたりするかな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「エッチ」
絶対違うのに想像しちゃったじゃないか。
それはそれで面白そうだ。
絶対違うのに想像しちゃったじゃないか。
それはそれで面白そうだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「図書館か。そうだな、今のところ目的地もそんなに定まってはいないし、寄ってみるか」
興味がある。とても興味がある。
非現実の図書館。何が置いてあるんだろう。
興味がある。とても興味がある。
非現実の図書館。何が置いてあるんだろう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(そうしよう。
……正直、夢の中の大図書館って気になる。
本もだけど、どんな場所なのかも。入るたびに本が違ったりして)
……正直、夢の中の大図書館って気になる。
本もだけど、どんな場所なのかも。入るたびに本が違ったりして)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「なー牧志ー。ちょっとここで路銀稼いでいこうかと思うんだけど」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(ああ、せっかく市場があったのに、何も買えなかったもんな。
金があれば、何かの役に立つかもしれないし)
金があれば、何かの役に立つかもしれないし)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(とはいえ、どうやって稼ごう?
持ち物、夢で出した物ばかりだし)
持ち物、夢で出した物ばかりだし)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「芸でもいいんだろ? なんか面白いもの出してみるとかさ」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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……牧志の体内の胃袋とか結構珍しいと思うけど、見世物にするのはちょっとなー。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
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「そうだな、ナイフ投げ、とかさ」
この街じゃあそういう娯楽あんまりなさそうだしさ。
この街じゃあそういう娯楽あんまりなさそうだしさ。
佐倉 光
ここは「全ての武器を99で扱える」の使いどころだ!
KP
確かに!
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(なるほど。
神の力でナイフ投げ? 珍しそうだ。
俺も何かやってみたくなったな。
この体で何かできないかな……)
神の力でナイフ投げ? 珍しそうだ。
俺も何かやってみたくなったな。
この体で何かできないかな……)
KP
「面白いことすんの? おいらも協力しようか?
案はないけど」
案はないけど」
佐倉 光
牧志に的の保持役お願いするつもりだったけど、ナガグツに走る的持って貰うとか。
牧志にできる事かぁー。特殊能力使えたとしてもなんか物騒なのしかないな。
透過する体の向こうから光を当てて、体がなくなったーってマジックするとか?
いや、ユニークな見た目はそんなにここでは珍しくないのか。
牧志にできる事かぁー。特殊能力使えたとしてもなんか物騒なのしかないな。
透過する体の向こうから光を当てて、体がなくなったーってマジックするとか?
いや、ユニークな見た目はそんなにここでは珍しくないのか。
KP
ユニークな見た目は珍しくなくても、その見た目を使って一発芸するのはアリかと。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(あ、そうだ。
光る石か何か出して食ったら綺麗なことになるかな?
さっき、石食べたら体の中に散っていったし)
光る石か何か出して食ったら綺麗なことになるかな?
さっき、石食べたら体の中に散っていったし)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「なるほど? 石を出すことはできるな。
前に俺の背中から生えたヤツとか。
光の加減で色変わるヤツ。柔らかいし」
前に俺の背中から生えたヤツとか。
光の加減で色変わるヤツ。柔らかいし」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(いいな。
あの時はそんな場合じゃなかったけど、綺麗だ。それで頼む)
あの時はそんな場合じゃなかったけど、綺麗だ。それで頼む)
KP
「おいら的持って走ればいいんだな? 任せなよ。
懐かしいなぁ、家の子とよく遊んでやったんだ」
懐かしいなぁ、家の子とよく遊んでやったんだ」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
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それじゃー、世界中の色々な形のナイフを召喚して、神の力でぶん投げる。
ナイフと的は夢見で作ればいいか。
あとはあの時のアレキサンドライトもどきや、それっぽいキラキラした石を作り出す。
一応予め味見しておいて貰おうか。
何を食えるんだろうな牧志……
ナイフと的は夢見で作ればいいか。
あとはあの時のアレキサンドライトもどきや、それっぽいキラキラした石を作り出す。
一応予め味見しておいて貰おうか。
何を食えるんだろうな牧志……
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(どんな石がどんな味なのか、見ても全然分からないからちょっとドキドキするな)
KP
ナイフと的、キラキラした石はセットで5MP。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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MP 96 → 91
1d100 81 夢見 Sasa 1d100→ 29→成功
1d100 81 夢見 Sasa 1d100→ 29→成功
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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ナイフセットと数々の石ができた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「何でも作れるってすげーな」
サバイバルナイフなんかは別の形に化けちゃっていそうだけど。
サバイバルナイフなんかは別の形に化けちゃっていそうだけど。
KP
サバイバルナイフや近代的なナイフは別の形に化けている。
ドリームランドにあるものは、誕生して五百年経過した技術だけなのだそうだ。
ドリームランドにあるものは、誕生して五百年経過した技術だけなのだそうだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
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ナガグツに的を咥えて貰うか。
万一のことがあったらまずいし、装甲付けとくべきか?
《肉体の保護》って目に見えるものなのかなー。
万一のことがあったらまずいし、装甲付けとくべきか?
《肉体の保護》って目に見えるものなのかなー。
KP
「大丈夫だよ、おいらナイフくらい簡単に避けられるし」
大丈夫大丈夫、と猫は笑う。どうするかは自由。
《肉体の保護》は目には見えない。
大丈夫大丈夫、と猫は笑う。どうするかは自由。
《肉体の保護》は目には見えない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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じゃあそこは《保護》なしでやるか!
曲芸というのはそういう物だ。
曲芸というのはそういう物だ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
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石は牧志に渡してどう使うか考えて貰う。
もっと注文があるようなら作るぞ。
もっと注文があるようなら作るぞ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(夢の中ってすごいよな。
あ、じゃあこの床の縞瑪瑙と同じやつも欲しい。
さっきから味が気になってたんだ)
牧志は少し目的が逸れている。
あ、じゃあこの床の縞瑪瑙と同じやつも欲しい。
さっきから味が気になってたんだ)
牧志は少し目的が逸れている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
「オッケー、作ってみる」
追加消費かな?
追加消費かな?
KP
縞瑪瑙や薔薇水晶など、この街を飾る石のセットを出すなら3MP。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「時代の変遷で変わる道具を順番に作ってみて、
どこからがokでどこからがアウトなのか調べてみたい気もするなー。
クロスボウとかどうなんだとかさー」
どこからがokでどこからがアウトなのか調べてみたい気もするなー。
クロスボウとかどうなんだとかさー」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(確かに。そうなると、ペンやインクも気になってくるな。
さっき出たのが羽ペンだったってことは金属のペン先はアウト、糸綴じの手帳はセーフだ。
基準なんなんだろう、やっぱり時代?)
さっき出たのが羽ペンだったってことは金属のペン先はアウト、糸綴じの手帳はセーフだ。
基準なんなんだろう、やっぱり時代?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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1d100 81 石を出す! Sasa 1d100→ 9→成功
MP 91 → 88
MP 91 → 88
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(お、ありがとう。
……綺麗だなーって感覚と、美味そうって感覚が混じって不思議な気分だ)
光を浴びてきらきらと色を変える柔らかい石を、牧志は生きた手でそっとつまむ。
……綺麗だなーって感覚と、美味そうって感覚が混じって不思議な気分だ)
光を浴びてきらきらと色を変える柔らかい石を、牧志は生きた手でそっとつまむ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
その様子をおもわず固唾を呑んで見つめてしまう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(頂きます)
小さく呟いて、光る破片を口へと運ぶ。
それは口に触れた所でぱちんと消え、いくつもの破片に変わってきらめきながら牧志の体内へ散っていく。
小さく呟いて、光る破片を口へと運ぶ。
それは口に触れた所でぱちんと消え、いくつもの破片に変わってきらめきながら牧志の体内へ散っていく。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(えっ、冷たい。冷やした果物みたいな味がする。
触っても冷たくないのに、食べると冷たい)
触っても冷たくないのに、食べると冷たい)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「へ、へぇー?」
彼が冷たいと言った石に触れてみる。
彼が冷たいと言った石に触れてみる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「たしかに若干ひんやりした感じはするけど、冷たいってほどじゃねぇな。
これ温めてから食ったらどうなるんだ」
本筋からズレ始めたぞ。
これ暫くずれて、追加で石出さなきゃならなくなるヤツでは。
これ温めてから食ったらどうなるんだ」
本筋からズレ始めたぞ。
これ暫くずれて、追加で石出さなきゃならなくなるヤツでは。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(そうなんだよ、持っても冷たくないから、これ自体が冷えてるわけじゃない。
えっ、俺何を感じてるんだ?
温めて食べたらどうなるんだ?
というかそもそも、俺は何を食べてるんだ?
佐倉さん、何か温めるもの出せる?)
牧志も関心がずれている。
えっ、俺何を感じてるんだ?
温めて食べたらどうなるんだ?
というかそもそも、俺は何を食べてるんだ?
佐倉さん、何か温めるもの出せる?)
牧志も関心がずれている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「石を温めるもの……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
「熱を発するもの……」
石焼き芋が浮かんでしまった。それは熱しすぎだろう。
石焼き芋が浮かんでしまった。それは熱しすぎだろう。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「熱っつったら火だけど、なんかガチ魔法の魔法瓶とか出ねーかな……」
上手くイメージできないようなら湯が入ったバケツなんかでいいけど。
上手くイメージできないようなら湯が入ったバケツなんかでいいけど。
佐倉 光
話が盛大にズレ倒している!
番外の更に番外だぞこれ!
番外の更に番外だぞこれ!
KP
ズレ倒している! でも楽しい
こういう人外存在への掘り下げ&互いにうっかり好奇心に夢中になってる図楽しい
こういう人外存在への掘り下げ&互いにうっかり好奇心に夢中になってる図楽しい
KP
松明なら1MP。ただの湯が入ったバケツも1MP。
石を直接〈夢見〉によって温めるのも1MP。
熱を発し続ける魔法の石や、水を温める魔法の瓶なら12MP。
ちなみに本筋とは関係ないが、〈夢見〉で牧志を温めることもできる。
石を直接〈夢見〉によって温めるのも1MP。
熱を発し続ける魔法の石や、水を温める魔法の瓶なら12MP。
ちなみに本筋とは関係ないが、〈夢見〉で牧志を温めることもできる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
と、とりあえず湯が入ったバケツでもいいかな。
1d100 81 バケツー Sasa 1d100→ 49→成功
1d100 81 バケツー Sasa 1d100→ 49→成功
佐倉 光
牧志を温めるって、手足と胴体の温度による伸縮差でまずいことになりそうな気がしなくもないが!
面白いことが起きそうなら、熱を発し続けるものを作って芸に使うのもアリだな!
面白いことが起きそうなら、熱を発し続けるものを作って芸に使うのもアリだな!
KP
温かいお湯が入った木製の手桶が目の前に現われた。
手足を浸けたら気持ちよさそうな、そんな湯気が立っている。
手足を浸けたら気持ちよさそうな、そんな湯気が立っている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
さっき作った石を放り込んで少し様子を見る。
気分はすっかり実験だ。楽しい……
石が温まったら取り出して牧志に渡す。
いやいや、これは金を稼ぐためであり。
金を稼ぐのは……現実に戻るにあたって安全な寝場所を確保するためだから!
気分はすっかり実験だ。楽しい……
石が温まったら取り出して牧志に渡す。
いやいや、これは金を稼ぐためであり。
金を稼ぐのは……現実に戻るにあたって安全な寝場所を確保するためだから!
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(頂きます。温かいと食事って気分が強まるな)
牧志はしばらく熱を味わってから、破片を口に運ぶ。
牧志はしばらく熱を味わってから、破片を口に運ぶ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
(……)
石が牧志の中に消え、沈黙が落ちる。
口を開くまで、だいぶん考え込んだ。
石が牧志の中に消え、沈黙が落ちる。
口を開くまで、だいぶん考え込んだ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
(えっと、冷たいのに温かい。
冷たくて、同時に温かい。そうとしか言えない)
冷たくて、同時に温かい。そうとしか言えない)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「つまりその冷たいって感覚は、温度とは関係ない、別の感覚が、温度に変換されているってことか……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
「なんだ、組成とかで変わってくんのかな。色かな。堅さ? それとも……」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(そう。もしかしたら、これも属性とか概念とか、そういうやつかもしれない。
ほら、これの元になったあの鳥みたいな奴、霜がついてただろ。
果物の味がする理由はよく分からないけど)
ほら、これの元になったあの鳥みたいな奴、霜がついてただろ。
果物の味がする理由はよく分からないけど)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「ああー。
別にあの鳥自体に氷とかって属性はなかったと思うんだけどなぁ」
別にあの鳥自体に氷とかって属性はなかったと思うんだけどなぁ」
『アレキの心音』ネタバレ
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「この石たぶん、あれの外皮のもとじゃないかと思うんだけど、こう、心臓が、なんつーかな、こう……内側から結晶化してだな、肉つーか細胞の隙間に根を張るように薄い雲母みてーな」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
(心臓が内側から結晶化って、聞くだけで痛そうだ)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「あれは、物理だけじゃなくて焦燥感もヤバかったな。
自分が侵蝕されてく感じとか」
自分が侵蝕されてく感じとか」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
(今の俺が言うのも変だけど、佐倉さんを取り戻せてよかった)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_metoji.png)
(あの時は、まさか心臓が動いたら終わりだなんて知らなくて、心臓動かそうとしちゃったしな。
八方塞がりにはなるし、俺も相当焦った)
八方塞がりにはなるし、俺も相当焦った)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
(となると、なんで冷たいんだろうな。
見た目? またそこに戻ってきちゃったな)
見た目? またそこに戻ってきちゃったな)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「……」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(……)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「何でこんな事やってるんだっけ、って今思った」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
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(好奇心だな)
牧志はさらりと断言した。
牧志はさらりと断言した。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「なんかごめん」
俺も大村やあのクズを笑えないな。
俺も大村やあのクズを笑えないな。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(いいよ、佐倉さん俺の意思を無視はしてないだろ。
それだけで全然違うよ)
ふっと牧志の声が微笑んだ。
それだけで全然違うよ)
ふっと牧志の声が微笑んだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「相手の意思か。それはそうだな」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「毎度毎度それで酷い目に遭ってたからなぁ。
脳のヤツは話が多少通じただけで随分気が楽だった」
脳のヤツは話が多少通じただけで随分気が楽だった」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(だろ。それって一番大きな違いだよ)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「それはそれとして気になるんで、あと2、3、試していい?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(いいよ、俺も気になるし。食生活は豊かな方がいいしさ?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
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それではそれから、色、密度、硬度など条件が違うものをいくつも追加で出したり、
いっそ温める魔法がかかった『魔法瓶』を出そう。
いっそ温める魔法がかかった『魔法瓶』を出そう。
KP
『魔法瓶』を出すなら12MP。
追加の石はサービスでよい。
追加の石はサービスでよい。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
1d100 81 まほーびん Sasa 1d100→ 85→失敗
1d100 81 もっかいまほーびん Sasa 1d100→ 44→成功
24MP消費した。
MP 88 → 64
1d100 81 もっかいまほーびん Sasa 1d100→ 44→成功
24MP消費した。
MP 88 → 64
KP
プスン。1回分のMPは空中に消えた。
2回目で目的の品が出てきた。
2回目で目的の品が出てきた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「いっそ『象印の』とかイメージした方がいいのかもしんねぇな。
やっぱ俺自身がどんなものかちゃんと分かっていないと失敗する気がする」
やっぱ俺自身がどんなものかちゃんと分かっていないと失敗する気がする」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(確かにな。
現代の物をイメージしても、それはそれでちゃんと変換はかかってくれるみたいだし)
現代の物をイメージしても、それはそれでちゃんと変換はかかってくれるみたいだし)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
あなたの知的好奇心によって、牧志は様々な『食事』を味わった。
美味もあれば、絶句する程の不味さを味わってしまうこともあったが、彼は随分と楽しそうだった。
そういえば、彼は元々「食べるのが好き」だと言っていた。
あなたに食事の楽しさを教えたのも、そもそも彼だった。
そんな彼が、ここに来るまでものを食べることもない存在になっていた。
美味もあれば、絶句する程の不味さを味わってしまうこともあったが、彼は随分と楽しそうだった。
そういえば、彼は元々「食べるのが好き」だと言っていた。
あなたに食事の楽しさを教えたのも、そもそも彼だった。
そんな彼が、ここに来るまでものを食べることもない存在になっていた。
KP
その結果分かったのは、味が密度や硬度、成分よりも、色や雰囲気、所属や謂れなどの『概念』に依存することだった。
海から来た貝殻は魚の味がしたし、薔薇水晶は花のあまさを湛えていた。
彼は概念、イメージ、夢、そんなものを食べているのかもしれない。
海から来た貝殻は魚の味がしたし、薔薇水晶は花のあまさを湛えていた。
彼は概念、イメージ、夢、そんなものを食べているのかもしれない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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牧志の手帳を借りて、牧志の言葉を書き留める。
そういえばこれ、味じゃなくて見た目が目的だったよなと辛うじて思い出したので、
味だけでなく見た目についてもメモを取った。
そういえばこれ、味じゃなくて見た目が目的だったよなと辛うじて思い出したので、
味だけでなく見た目についてもメモを取った。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
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「へぇぇー、文字通り情報食ってるのかなー。面白ぇー。
石になんらかの意味やら情報やらこびり付いてるのかな」
い、一応真面目に、人が見たら楽しめそうなビジュアルの石を探してるからな!
あと、あまり食べ過ぎて本番で食べられなくなっても困るので、加減しよう。
石になんらかの意味やら情報やらこびり付いてるのかな」
い、一応真面目に、人が見たら楽しめそうなビジュアルの石を探してるからな!
あと、あまり食べ過ぎて本番で食べられなくなっても困るので、加減しよう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(そんな感じだな。
粘菌は化学物質を地面に残して『記憶』するっていうけど、石にも何かついてるのかな?)
粘菌は化学物質を地面に残して『記憶』するっていうけど、石にも何かついてるのかな?)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「石が形成されるときの何らかの成分が組成されてる、ならまあ理屈では納得いくけど、それだけじゃないっぽいなぁ」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「まあ、夢だし、って言いだしたらそりゃ何でもありかもしれねーんだけど、一応こっちなりの法則がありそうだしな」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(そう、それなんだよな。法則。
ここって、俺達だけの夢じゃないって話だろ。
なら、法則は定まってないと、世界を共有できなくなる。
実際、あえて変えようとしないと、好き勝手できないみたいだしな)
ここって、俺達だけの夢じゃないって話だろ。
なら、法則は定まってないと、世界を共有できなくなる。
実際、あえて変えようとしないと、好き勝手できないみたいだしな)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
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(で、法則。
もしかしたら、その法則が違うのかもしれないな。
こっちの法則では石ができる時に、何か情報が積もるようになってるとか……、前提知識がないから、仮説だらけになるけどさ)
もしかしたら、その法則が違うのかもしれないな。
こっちの法則では石ができる時に、何か情報が積もるようになってるとか……、前提知識がないから、仮説だらけになるけどさ)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(そもそもここって夢の中だし、現実だとまた違うかもしれないな。
現実だとどうなるのかは気になるけど、きっとここで人間に戻れるんだよな)
現実だとどうなるのかは気になるけど、きっとここで人間に戻れるんだよな)
KP
先程の色を変える破片や、ぼんやりと蛍光を放つ石など、いくつか候補は見つかった。
……情報を食べているとすると、食べた石そのものはどうなっているのだろう?
……情報を食べているとすると、食べた石そのものはどうなっているのだろう?
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「石食い続けたら体でかくなったり……太ったりすんのかなぁ」
光が体内に溶けてゆくのを見つめながら呟いた。
光が体内に溶けてゆくのを見つめながら呟いた。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_turai.png)
(……なのかな?
その場合、手足だけ太ったりするのかな。バランス悪そうだ。
満腹って感覚があんまりないんだよな、気をつけないと)
その場合、手足だけ太ったりするのかな。バランス悪そうだ。
満腹って感覚があんまりないんだよな、気をつけないと)
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_metoji.png)
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(あー、でも、石食べられるのは何かと便利だよな。
石って腐らないし大量にあるし。迷う)
牧志は割と本気で迷っている声で呟いた。
主に、何かあった時にあなたやシローと食糧を分け合わずに済む存在になれる可能性について。
石って腐らないし大量にあるし。迷う)
牧志は割と本気で迷っている声で呟いた。
主に、何かあった時にあなたやシローと食糧を分け合わずに済む存在になれる可能性について。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「戻れるといいな」
今のところ、あくまでそう見えるようになってきている、というだけだ……
次に現実に戻ったら、COMPでサーチしてみよう。
今のところ、あくまでそう見えるようになってきている、というだけだ……
次に現実に戻ったら、COMPでサーチしてみよう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(……そうだな、戻れたらいいな。
この状態も面白いけど、やっぱりバランス悪いんだろうし)
この状態も面白いけど、やっぱりバランス悪いんだろうし)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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食事だけでなく、体の丈夫さなどもそのままだったら……
人間ではなくとも、そこに牧志がいれば問題ないじゃないか?
人間ではなくとも、そこに牧志がいれば問題ないじゃないか?
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
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「……」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「おっと。目的見失ってるぞ。
いい加減始めようか」
きっとナガグツも待ちくたびれているだろうし。
いい加減始めようか」
きっとナガグツも待ちくたびれているだろうし。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
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(おっと、だな。始めよう始めよう)
KP
「フニャ? 終わったかい?」
ナガグツはその場で丸くなって寝ていた。自由なものだ。
ナガグツはその場で丸くなって寝ていた。自由なものだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
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「悪い、待たせたな」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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芸人が多そうな所を探して移動しよう。
KP
芸人が多そうなのは、先程見かけた舞台の周りだ。
舞台の上では特徴的な長いショールをまとった一団が、人々に囲まれて角のような形をした弦楽器を演奏しているのが見える。
彼らのリーダーだろうか、二本の角のあいだに金色の円盤をぶら下げた頭飾りを光らせ、色とりどりの布を纏った人物が、周囲の人々を静かな眼で見ている。
舞台の上では特徴的な長いショールをまとった一団が、人々に囲まれて角のような形をした弦楽器を演奏しているのが見える。
彼らのリーダーだろうか、二本の角のあいだに金色の円盤をぶら下げた頭飾りを光らせ、色とりどりの布を纏った人物が、周囲の人々を静かな眼で見ている。
KP
「お、放浪者たちだ。
あいつら人気あるから、あれが終わった後を狙うといいよ」
ナガグツが顔を上げて言う。
あいつら人気あるから、あれが終わった後を狙うといいよ」
ナガグツが顔を上げて言う。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
「お、いいね。それじゃ、
ナイフ投げでそのテンションをそのままもらって、
石の光で終わるって感じでいくか。
派手目な光を後に持ってこようぜ」
確かにいい演奏だ。気分がアガる。
ナイフをまとめてじゃらじゃらと揺らす。
扱ったことがないものばかりで、投げ方なんて分からない。
しかし大丈夫だという確信があった。
ナイフ投げでそのテンションをそのままもらって、
石の光で終わるって感じでいくか。
派手目な光を後に持ってこようぜ」
確かにいい演奏だ。気分がアガる。
ナイフをまとめてじゃらじゃらと揺らす。
扱ったことがないものばかりで、投げ方なんて分からない。
しかし大丈夫だという確信があった。
KP
いいよいいよ、とナガグツは、これまた先だけ白い尻尾を振った。
KP
舞台の上では有機的な音楽に乗せて、さまざまに旅物語が語られた。
あなた達が訪れたことのある場所もあったが、それでもなお見知らぬ場所のほうが多かった。
あるものが木でできた箱に牙をかたどった鉄片をつけたものを弾き、弦楽器の演奏に伴奏を添えた。
あるものは歌を、あるものは手拍子を添える。
あなた達が訪れたことのある場所もあったが、それでもなお見知らぬ場所のほうが多かった。
あるものが木でできた箱に牙をかたどった鉄片をつけたものを弾き、弦楽器の演奏に伴奏を添えた。
あるものは歌を、あるものは手拍子を添える。
KP
周囲の人々も同じようにリズムに乗っていた。
緩やかな波のように、人々の頭が揺れる。
緩やかな波のように、人々の頭が揺れる。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_metoji.png)
呼びかけた声に返事がないと思ったら、うっかり牧志も聞き入っていた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
興味深い内容に素晴らしい演奏だ。
こちらも終わるまで遠慮なく聴き入る。
現実に降りてからこっち、嵐のような日々のなか、こんなに気楽に楽しんだのは久しぶりだ。
おっと、終わったらちゃんと次やれるように出て行かないと。
こちらも終わるまで遠慮なく聴き入る。
現実に降りてからこっち、嵐のような日々のなか、こんなに気楽に楽しんだのは久しぶりだ。
おっと、終わったらちゃんと次やれるように出て行かないと。
佐倉 光
のうみそ摘出されてから異常尽くしだ。
KP
ですねぇ。ほんとに平穏、ない!
なんなら今が一番穏やかなんだもんなぁ。
なんなら今が一番穏やかなんだもんなぁ。
佐倉 光
走り続けろって言われてるのにね。
一応寝る場所を確保するための行動でもあるし、
まあちょっとした反抗かも知れない。
一応寝る場所を確保するための行動でもあるし、
まあちょっとした反抗かも知れない。
KP
なるほど、ただ従って走るだけじゃないよって。
KP
そういえば、ヤス=リを女王ではなく「姫君」と表現しているのはシナリオ独自の要素っぽい(ドリームランドサプリには支配者としかない)んですが、もしかして、赤の「女王」からの視点だからだったりして。
※猫は不明
同じ作者さんの別シナリオ(探索者がヤス=リになるシナリオらしい、何それ!?)では「統治者」表記みたいなので、もしかしたらそういうことかなーと思いました。
※猫は不明
同じ作者さんの別シナリオ(探索者がヤス=リになるシナリオらしい、何それ!?)では「統治者」表記みたいなので、もしかしたらそういうことかなーと思いました。
佐倉 光
なるほど?
KP
演奏が終わると、人々が次々と彼らに食料品や金銭を手渡していく。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
牧志は代わりに、動かせるようになった手で拍手を送った。
KP
彼らは一礼して、傍らにしつらえられた天幕の中に引っ込んでいく。
辺りには変化のない街の、ちょっとした楽しみの余韻が漂う。
辺りには変化のない街の、ちょっとした楽しみの余韻が漂う。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(おっとっと、出ないと)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「お集まりの皆々様! ちょっとしたショーをご覧に入れます!」
思い切って叫んで前に出る。
慣れない手つきでナイフを広げてみせる。
思い切って叫んで前に出る。
慣れない手つきでナイフを広げてみせる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ikari.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ikari.png)
「この危険なナイフで的を狙います。上手く行ったら拍手喝采ッ!」
言ってぽろっとナイフを落とした。慌てて足を引っ込める。
言ってぽろっとナイフを落とした。慌てて足を引っ込める。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「おっと。始まる前に終わっちゃかなわないな」
言いながら牧志とナガグツに的を渡す。
言いながら牧志とナガグツに的を渡す。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
「大丈夫だって、さっきは10回に1回は当たったんだ」などと言いながら。
KP
「うっひょう! なんだって、おいらを蜂の巣にしちゃうのかい?
おいら猫でハチじゃないよ」
調子よく乗りながら、ナガグツがひょいと後ろ足で立って即興のダンスを披露する。
おいら猫でハチじゃないよ」
調子よく乗りながら、ナガグツがひょいと後ろ足で立って即興のダンスを披露する。
KP
「おいおい、大丈夫か?」
KP
「いいぞ、やれやれー!」
KP
「まあ野蛮!」
KP
余韻に浸っていた人々が、何やら面白いことが始まると気づいてこちらを向く。
そういえば様々な姿かたちの人々がいるのに、みな言葉が分かる、とあなたは気づくかもしれない。
そういえば様々な姿かたちの人々がいるのに、みな言葉が分かる、とあなたは気づくかもしれない。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(当てるなら胴体にしてほしいなー、ほら俺カチコチだから)
マントを捲り上げ、ぽんぽんと胸を叩きながら牧志が登場する。
マントを捲り上げ、ぽんぽんと胸を叩きながら牧志が登場する。
KP
「おいおい、反則じゃないのかー」
KP
「何だあれ、胃袋だけ浮いてるぞ」
KP
「やあねえ、胃袋じゃなくて魚よ、魚!」
わいわいとその場が盛り上がり始める。
わいわいとその場が盛り上がり始める。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「そーなんですよイキがよさそうでしょ?」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_niyari.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_niyari.png)
「よぉーし、そこ動くなよぉ~」
言いながら牧志に向かってゆらゆらと身を揺らす。
どう考えても無理だろう、というような手つきでナイフを手に、振りかぶる。
言いながら牧志に向かってゆらゆらと身を揺らす。
どう考えても無理だろう、というような手つきでナイフを手に、振りかぶる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_aseri.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_aseri.png)
「うわ!」
指を滑らせて手前に落とした。
指を滑らせて手前に落とした。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(ひゃっ)
思わず牧志が本気で声を上げた。
思わず牧志が本気で声を上げた。
KP
キャーッ! と悲鳴が上がり、人々がめいめいに目を覆ったり(目の位置はさまざまだ)、逆に覗き込んだりする。
あなたの仕草に笑い声が巻き起こった。
あなたの仕草に笑い声が巻き起こった。
KP
「おいおい、ちゃんとやれよー」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「あははは、今のナシねナシー」
言いながら今度はちゃんと狙う。
言いながら今度はちゃんと狙う。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ikari.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ikari.png)
ここから先は本気だ。神の力でナイフを的に命中させるぞ!
KP
OK。正気度 1d3を支払うこと。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ikari.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ikari.png)
1d3 Sasa 1d3→2
SAN 36 → 34
身を縮めた牧志の手にある的に、その動きに合わせて連続で当てる。
ナイフ判定必要かな?
SAN 36 → 34
身を縮めた牧志の手にある的に、その動きに合わせて連続で当てる。
ナイフ判定必要かな?
KP
自動成功なので判定は不要。
KP
その時、空気が変わった。
神の力でナイフはまるで意思を持つかのように、すとん、すとん、と的の中心に吸い込まれていく。
猫が縦横無尽に踊り、牧志があちらこちらへ動き、
神の力でナイフはまるで意思を持つかのように、すとん、すとん、と的の中心に吸い込まれていく。
猫が縦横無尽に踊り、牧志があちらこちらへ動き、
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(いてっ)
あ、勢い余って足をひねった。
あ、勢い余って足をひねった。
KP
その不規則な転倒にすらナイフは追従する。
笑い声が一瞬止まった。
人々がみな、息を呑んだのだ。
一瞬後、一斉に拍手が沸き起こる。
笑い声が一瞬止まった。
人々がみな、息を呑んだのだ。
一瞬後、一斉に拍手が沸き起こる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
手を振って応え、頭を下げる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
悪魔会話の延長だ。こんなの素でできる気がしない。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
そのまま牧志の方に手を伸ばし、選手交代を示す。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
ひねった足を庇いつつ、的をひょいと持ち上げて一礼。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_bisyou.png)
(今から、ここに花を咲かせます!)
そう言ってマントをはだけると、光る石の塊をいくつか掴み、口に押しつける。
透明な体の中にぱっと光が散り、色が入り混じりながら花火のように落ちていく。
そう言ってマントをはだけると、光る石の塊をいくつか掴み、口に押しつける。
透明な体の中にぱっと光が散り、色が入り混じりながら花火のように落ちていく。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(混ぜたらすごい味になった!)
混ぜたのはぶっつけ本番だったらしい。
混ぜたのはぶっつけ本番だったらしい。
KP
「綺麗!」
KP
「そうそう、あんな野蛮なのよりこういうのがいいわ」
KP
「地味だぞー」
KP
「味? もしかしてあれ食ってる?」
わいわいと野次や感想が飛ぶ。
わいわいと野次や感想が飛ぶ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
おっさんが一人で飯を食う番組が受けてたし、
更に腹が光るのって倍ウケないかなぁ。
などと考えてしまった。
更に腹が光るのって倍ウケないかなぁ。
などと考えてしまった。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
「お次は、ここのタイルにも使われている縞瑪瑙だ!」
などとコメントを入れる。
などとコメントを入れる。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
(いただきます!)
今度は大げさに食べるモーションをし、ユーモラスに口へと運ぶ。
周囲からざわめきが沸き起こる。
今度は大げさに食べるモーションをし、ユーモラスに口へと運ぶ。
周囲からざわめきが沸き起こる。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
(美味しい! 王の夢の味がします!)
KP
「適当言うなー」
KP
「いいぞいいぞ」
KP
「えっ本当にここの地面なの?」
KP
「それはないだろ」
KP
「ねえねえ、これ食べてー!」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(うわっ)
おっと、見ていた子供から銀貨や宝石が投げ込まれた。
お駄賃かと思いきやリクエストだ。
おっと、見ていた子供から銀貨や宝石が投げ込まれた。
お駄賃かと思いきやリクエストだ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
「いやぁー、これは無理かもしれないなぁー」
言いながらもコインをしげしげと見つめる。
貴金属。いけるのか?
牧志に手渡す。まあダメ元だ。
言いながらもコインをしげしげと見つめる。
貴金属。いけるのか?
牧志に手渡す。まあダメ元だ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「大丈夫? お金食べたら罪にならない?」
日本だとアウトだな!
日本だとアウトだな!
KP
「なんで罪になるの?」
KP
「なんでー?」
子供達は不思議そうにしながら、目を輝かせて牧志を見ている。
子供達は不思議そうにしながら、目を輝かせて牧志を見ている。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_emi.png)
「お兄さん達の故郷だとそうだったんだよ」
もうねーけどな。
もうねーけどな。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(銀貨に宝石……、何だかすごく勿体ない気がするな!?
な、なあ君達、これ自分のだよな? お父さんお母さんのとかじゃないよな?
大事なネックレスとかじゃないよな?)
な、なあ君達、これ自分のだよな? お父さんお母さんのとかじゃないよな?
大事なネックレスとかじゃないよな?)
KP
「ないよー」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(ええい、ままよ!)
牧志は思い切って、誰かの肖像が刻まれた銀貨を口に運ぶ。
牧志は思い切って、誰かの肖像が刻まれた銀貨を口に運ぶ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(…………)
しばらく沈黙が流れた。
しばらく沈黙が流れた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「……大丈夫か?」
素で訊いてしまう。
素で訊いてしまう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(…………あ、ああ、うん、大丈夫。
いや、俺、概念とか情報食べてるかもしれないって言っただろ?
情報量……うん。たぶん、情報量だな。
情報量がすごかったんだ。結構古い銀貨だったんだと思う。
色んなものの味がした。歴史を食べた気がする)
牧志はよく分からないジェスチャーをしながら、どうにかその感覚を言語化しようとする。
いや、俺、概念とか情報食べてるかもしれないって言っただろ?
情報量……うん。たぶん、情報量だな。
情報量がすごかったんだ。結構古い銀貨だったんだと思う。
色んなものの味がした。歴史を食べた気がする)
牧志はよく分からないジェスチャーをしながら、どうにかその感覚を言語化しようとする。
KP
まさかの体験する牧志
佐倉 光
なるほどー、歴史学者垂涎ものだ!
KP
鉱物に類するものなら、食べてその経緯を知ることのできる能力かもしれない。
ドリームランド歴史学が進む!
ドリームランド歴史学が進む!
KP
「おいしかった?」
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(おもしろかった。
この銀貨の思い出の味がした。
でも食べちゃうのはちょっと勿体ないかなと思います)
この銀貨の思い出の味がした。
でも食べちゃうのはちょっと勿体ないかなと思います)
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「えっなにそれ面白すぎ」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
あ、そうだ。続きだ続き。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「詳しく……後で、詳しく」
かろうじて理性を働かせた。
まだ演じる時間は終わっていない!
かろうじて理性を働かせた。
まだ演じる時間は終わっていない!
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
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(あ、ああ続き!)
続いて牧志は渡された宝石を口にする。
続いて牧志は渡された宝石を口にする。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(いただきまっ、うぇえ辛っ!?)
牧志が口にしたのは小さな赤い石の粒だった。
驚くほど辛かったらしく、暫し悶絶。
辛さの衝撃でその後がぐだぐだになってしまったが、何とか一礼して演じ終えた。
牧志が口にしたのは小さな赤い石の粒だった。
驚くほど辛かったらしく、暫し悶絶。
辛さの衝撃でその後がぐだぐだになってしまったが、何とか一礼して演じ終えた。
KP
「兄ちゃん、凄い腕だな!」
KP
「災難だったねぇ、コラ変なもの人にあげないの!」
KP
あなた達は喝采の中、人々に囲まれる。
どうやら、何やかんやでウケたらしい。
どうやら、何やかんやでウケたらしい。
KP
佐倉さんと牧志は、任意の交渉技能で判定。
佐倉さんは神の力で周囲を圧倒した補正&発案者補正で、+15%。
これはおひねりの貰え具合の判定である。
佐倉さんは神の力で周囲を圧倒した補正&発案者補正で、+15%。
これはおひねりの貰え具合の判定である。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_egao.png)
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1d100 69+15〈言いくるめ〉
佐倉 光 - 今日 12:06
CCB<=69+15〈言いくるめ〉 (1D100<=84) > 65 > 成功
佐倉 光 - 今日 12:06
CCB<=69+15〈言いくるめ〉 (1D100<=84) > 65 > 成功
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_egao.png)
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1d100 81 〈説得〉
牧志 浩太 - 今日 12:12
CCB<=81 説得 (1D100<=81) > 67 > 成功
牧志 浩太 - 今日 12:12
CCB<=81 説得 (1D100<=81) > 67 > 成功
KP
牧志の味覚が最終的に犠牲になったり色々あったが、大ウケだ!
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
「どーもどーもー!」
歓声に応えながら、愛想良く大袈裟に手を振る。
我ながらよく演じきった。
アガり対策に相手を野菜だと思えってのがあるけど、悪魔だと思うのは有効だな!
歓声に応えながら、愛想良く大袈裟に手を振る。
我ながらよく演じきった。
アガり対策に相手を野菜だと思えってのがあるけど、悪魔だと思うのは有効だな!
KP
手を振るあなたのパーカー改めローブに、牧志のマントに、銀貨や宝石だけでなく、さまざまな物品が投げ込まれる。
ナガグツは素早くそれらの中にあった小箱を口でキャッチし、猫用おひねり(美味しいおやつだ!)を回収して回っている。
ナガグツは素早くそれらの中にあった小箱を口でキャッチし、猫用おひねり(美味しいおやつだ!)を回収して回っている。
KP
ああ人を笑わせるっていいなぁ、注目っていいなぁと、あなたは柄にもなく楽しさを覚えることだろう。
ニャルラトホテプ的にも楽しい。愉快なことをして回りたい気分だ。
ニャルラトホテプ的にも楽しい。愉快なことをして回りたい気分だ。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
火が点いた花火作り出してポポポポーンしよ。
いやむしろ、空中に開いた花火を生み出してもいいのでは。
いやむしろ、空中に開いた花火を生み出してもいいのでは。
KP
なるほど、見栄えのする数だけまとめて創るとして、セットで10MP。
空中に直接呼んでも同一MPとする。
空中に直接呼んでも同一MPとする。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
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MP 88 → 78
1d100 81 花火だー!
Sasaさん休暇中か。
佐倉 光 - 今日 12:42
1d100 81 花火だー! (1D100) > 11
成功だ! 空中を駆け上がる星を生み出して派手に打ち上げよう。
牧志の体で降り注いだ光を真似して。
1d100 81 花火だー!
Sasaさん休暇中か。
佐倉 光 - 今日 12:42
1d100 81 花火だー! (1D100) > 11
成功だ! 空中を駆け上がる星を生み出して派手に打ち上げよう。
牧志の体で降り注いだ光を真似して。
KP
空を星が駆け上がり、派手な音と共に次々と花を咲かせる。光を降らせる。
それはあなたが指揮する軍勢のようでいて、ただ笑みだけをもたらす軍勢だ。
永遠の昼なるセレファイスの空をなお照らし、人々の歓声を呼ぶ。
それはあなたが指揮する軍勢のようでいて、ただ笑みだけをもたらす軍勢だ。
永遠の昼なるセレファイスの空をなお照らし、人々の歓声を呼ぶ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_odoroki.png)
(えっ、佐倉さんめちゃくちゃテンション上がってるな!?)
牧志が驚いて上を見上げた。
牧志が驚いて上を見上げた。
KP
正気度 使った&それなりに減ってる反動ですね。>チラ出するニャルみ
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_warai.png)
たかが目線を怖がっていたなんて。
こんなに楽しいのに、こんなに嬉しいのに。注目を集めるのは楽しい。
誰かが喜んでいるのは嬉しい。
俺はそのための存在ではなかったか。
喜ばせるために、誰かを、誰を?
こんなに楽しいのに、こんなに嬉しいのに。注目を集めるのは楽しい。
誰かが喜んでいるのは嬉しい。
俺はそのための存在ではなかったか。
喜ばせるために、誰かを、誰を?
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
視線を落とす。
花火を見上げる人、ヒト、ひと。
みんな喜んでいる。
しかし喜んでいる顔、顔、そのどれもが違うと思えてしまった。
花火を見上げる人、ヒト、ひと。
みんな喜んでいる。
しかし喜んでいる顔、顔、そのどれもが違うと思えてしまった。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
うまくいった、んだよな?
目的は果たした。
そのはずなのに、何かが違うと思える。
唐突にわけが分からなくなってぽかんとしてしまった。
その理由が分からず、戸惑ったように周囲を見回す。
目的は果たした。
そのはずなのに、何かが違うと思える。
唐突にわけが分からなくなってぽかんとしてしまった。
その理由が分からず、戸惑ったように周囲を見回す。
KP
ずっと、寝ていた誰かがいたのだ。
その誰かを愉しませるために、あなたは存在している。
周囲を見回しても、その誰かはいない。
それもそうだ。この夢の中は、あなたのちょっとした庭に過ぎない。
その誰かを愉しませるために、あなたは存在している。
周囲を見回しても、その誰かはいない。
それもそうだ。この夢の中は、あなたのちょっとした庭に過ぎない。
KP
ずっと寝ている誰かのために、あなたはずっとずっと存在してきた。
ああ、そういえば、それがちょっとばかり嫌になって、このささやかな反抗を企てたんだっけ。
そうしたのは自分だっていうのに、何だか不意にさみしくなる。
あなたがずっと愉しませようとあれこれやってきた相手は、ここにいない。
ああ、そういえば、それがちょっとばかり嫌になって、このささやかな反抗を企てたんだっけ。
そうしたのは自分だっていうのに、何だか不意にさみしくなる。
あなたがずっと愉しませようとあれこれやってきた相手は、ここにいない。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_magao.png)
あなたの従僕の、透明な横顔が見えた。
そういえばこれが踊るのをやめてしまったのも、あなたが反抗したからだろうか。
そういえばこれが踊るのをやめてしまったのも、あなたが反抗したからだろうか。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
俺だけじゃなく、従者までサボってるのか。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
充分な気晴らしになっただろう?
そろそろ本来の役目に戻った方がいいんじゃないのか?
こんな茶番ではなく、もっと狂気を、もっと苦しみを、もっと存在の破滅や混乱や……
そろそろ本来の役目に戻った方がいいんじゃないのか?
こんな茶番ではなく、もっと狂気を、もっと苦しみを、もっと存在の破滅や混乱や……
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
そんなの、楽しいか?
混乱する。俺は誰だっけ。
何故かそうしなければいけない気がして、従者の手を掴んだ。
混乱する。俺は誰だっけ。
何故かそうしなければいけない気がして、従者の手を掴んだ。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
従者の手は何故か、温かかった。
あなたの手を強く握り返して、動かない唇の中に、呼気のような何かを宿らせた。
あなたの手を強く握り返して、動かない唇の中に、呼気のような何かを宿らせた。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kiri.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kiri.png)
(佐倉さん)
渦巻くその強い風が、言葉を呼んだ。
そのときあなたは意志なるものの存在を思い出した。
渦巻くその強い風が、言葉を呼んだ。
そのときあなたは意志なるものの存在を思い出した。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「あ? ああ。うん。牧志?」
ぼんやりと牧志の顔を見て、おひねりだらけになった服を見下ろす。
ぼんやりと牧志の顔を見て、おひねりだらけになった服を見下ろす。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
「うまくいった、んだな」
どうしてかそんな気がしないが。いや、分かるんだが……
悪夢を追い払うようにぶるぶると頭を振って、胸元のヒランヤを握る。
俺はどこへ向かっているんだろう。
どうしてかそんな気がしないが。いや、分かるんだが……
悪夢を追い払うようにぶるぶると頭を振って、胸元のヒランヤを握る。
俺はどこへ向かっているんだろう。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
(ああ、上手くいった。上手くいったんだよ。
これは佐倉さんが自分で考えたことで、思った通りになったんだよ)
牧志は心細げに何度も繰り返して、あなたの片手を握る。
離れていくものを繋ぎ止めようとする、はかない努力のように。
これは佐倉さんが自分で考えたことで、思った通りになったんだよ)
牧志は心細げに何度も繰り返して、あなたの片手を握る。
離れていくものを繋ぎ止めようとする、はかない努力のように。
KP
花火の終わったセレファイスの空は、何事もなかったかのように、変わらぬ昼の光を湛えていた。
牧志 浩太![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/cocoki_maki_kyoufu.png)
(行こう)
あなたは、あなた達はどこへ向かっているのだろう。
どこへ向かわされているのだろう。
あなたは、あなた達はどこへ向かっているのだろう。
どこへ向かわされているのだろう。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
「そうだな」
さっきまであれほど楽しかったのに、不安でならない。
貰ったおひねりを手早く背嚢に詰める。
さっきまであれほど楽しかったのに、不安でならない。
貰ったおひねりを手早く背嚢に詰める。
KP
「どうしたんだい、深刻な顔しちゃって」
猫が不思議そうに振り向いた。
猫が不思議そうに振り向いた。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
「たまに、自分が何者か分からなくなることがあるんだ」
なんとなく波照間さんに打ち明けているような気分になった。
なんとなく波照間さんに打ち明けているような気分になった。
KP
「なにもの? 神の雛じゃないのかい?
ああ、もともと人間だったって言ってたっけ」
猫は人間じみた仕草で小首をかしげる。
ああ、もともと人間だったって言ってたっけ」
猫は人間じみた仕草で小首をかしげる。
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_metoji.png)
「俺は俺だよ。佐倉光でありたいんだ」
答えて、さあ行こうかと顔を上げる。
ナガグツに、王のいる場所への案内を頼もう。
答えて、さあ行こうかと顔を上げる。
ナガグツに、王のいる場所への案内を頼もう。
KP
任せてよ、と猫は前を向く。
「王はだいたい宮殿の謁見室で、来る人を迎えてるんだ。
でも、たまにコーンウォールの方でしょぼくれてんだよね」
「王はだいたい宮殿の謁見室で、来る人を迎えてるんだ。
でも、たまにコーンウォールの方でしょぼくれてんだよね」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_magao.png)
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「しょぼくれ?
いつもそこで、って、何か悩みでもあるのか?」
いつもそこで、って、何か悩みでもあるのか?」
KP
「王は、目ざめの世界の故郷が忘れらんないんだ。
そっくりな場所を作って、そこで思い出に浸っておいでなんだよ。
……気持ちわかんないなーって思ってたけど、ちょっと分かっちゃったな、今」
そっくりな場所を作って、そこで思い出に浸っておいでなんだよ。
……気持ちわかんないなーって思ってたけど、ちょっと分かっちゃったな、今」
佐倉 光![](https://wolfcall.sakura.ne.jp/wptrpg/wp-content/uploads/coc_sakura_ase.png)
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「……そうか。そうだな」
分からないでもない。
分からないでもない。
MIDNIGHT DEJAVO
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TRPGリプレイとかゲーム関連
コメント By.佐倉 光
ここぞとばかりに全力で遊ぶ二人。
ここから2回分くらいはひたすら遊ぶパートです!
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【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
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PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」
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