こちらには
『PYX』
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
……久しく聞いていない、風の鳴る音で目を覚ました。
あの静かな月面にはなかった、風の音。

柔らかい布団に包まれたあなたの耳に、高い所から吹いてくるその風の音は、ひどくむなしさを湛えて響いた。
KP
あなたは〈夢見〉技能を得る。
〈夢見〉のルールについて。
佐倉 光
なるほど、これで編み上げろと。
佐倉 光
前回は牧志の世界、とすれば今回は俺の世界。
ずっと前に来た俺の世界はほんの一部ちぎり取られて穴だらけだった。あの時も牧志に助けて貰ったんだ。
そういえばあの時も神の力に冒されて自分を見失いかけていたな。
以前、佐倉は何度かドリームランドを訪れたことがある。
佐倉 光
そういえば牧志はどうなったんだろう。
ここはそもそもどこなんだ。
目を開ける。
佐倉 光
※毛布は持ち込めたのかな。
あと《肉体の保護》(効力24時間)はまだ効いているんだろうか。(夢の中に渡った&それなりに時間経った)
消耗したMPは回復している?
KP
よく眠ったため、MPは回復している。
不定基準値をリセットしてください。
眠ることによって夢に入った(肉体を持ち込みしていない)ため、《肉体の保護》は効果が切れている。
今後、同様に夢の世界と覚醒の世界を眠りによって行き来した場合、肉体に作用する呪文の効果は切れるものとする。

毛布やスマートフォン、COMPなどはなくなっている。

あなたが持っているのは、いつのまにか背負っていた背負い袋の中に入っているワインボトルだけだ。

背負い袋は緻密に編まれた布製で、軽く丈夫だ。
着ていたパーカーや衣服はあるが、素材が化繊ならば麻または綿などの素材に変わっている。
佐倉 光
ああー、行き来する度に切れるよな装甲。
睡眠中に何かあってもちょっと安心くらい。
そうすると本格的に役に立たん魔法持って来ちゃったw
KP
なんですよねぇ。
肉体持ち込みしてないから、まぁ切れちゃうよなって。>呪文
KP
消費MPはサイズ依存だけど、めちゃくちゃ日数をかければできる。>夢見で地球編む
佐倉 光
といっても地球のことなんか佐倉が完璧に理解しているわけじゃないですしー
せいぜいが真ん中にでっかい塔が立ってる小さな新世界程度だ。
KP
>理解
ニャル知識使えばもっとわかりそうだけど、ニャル解釈な地球になりそう。
塔、立ってるのかぁ……。牧志の塔?
魔界塔士 Sa・ga ネタバレ
佐倉 光
Sa・gaというゲームのネタですね。

閉塞感に満ちた世界から出るために冒険の旅に出た主人公達が色々な悲劇や困難を乗り越えて頂上にたどり着いたら、この世界を作った「かみ」が待っていて、「ゲームのクリア」を褒めてくる。
全ては彼が自分が作り上げた世界に、退屈を紛らわすため、魔物を放って始めた「ゲーム」だったという。主人公たちは彼の創造物であり、今まで見た悲劇は彼の退屈を紛らわすために引き起こされたのだ。

ぶちぎれた主人公たちは神をチェーンソーで真っ二つにして新たな世界への扉を開く……という話。

今の佐倉が作るなら牧志の塔になりかねなくてこわいわー。あれも一応知識の塔だし。
今回の話「新世界」を作ろうとする神々って話なので、割とSa・Gaちらついちゃう。
KP
ああー。なんとなくCoCっぽいというかニャルっぽいしアザトースっぽい。
確かに割と重なるかも。
佐倉 光
Sa・gaは2も世界を作った古き神と世界を支配しようとする新しき神のいさかいだったり、3はウルタールやらインスマスやらでてきて本筋モロにクトゥルフですね。
KP
ほほう。
Sa・Gaシリーズはロマサガ3しかやったことないんですよね。
かみがバラバラになるのってそういう文脈だったのか。
3はマップ、敵、設定、デザイン、全てにクトゥルフ要素が溢れております。

KP
目を開ければ、そこは寒々しい色合いの短い草木と岩石に覆われた、荒涼とした台地の上だった。

空の上に太陽はなく、暗い月がぼんやりと辺りを照らしている。
その滲み具合は雲と大気の存在を思わせた。
ここに太陽が存在するのなら、きっと今は夜なのだろう。

夜の空気を割くように、遠くにある灯台から光が虚空に放たれている。
その光は、草木の中にぽつりぽつりと花崗岩でできた小屋が並ぶ、寂しげな風景を浮かび上がらせる。
牧志 浩太
(あ、おはよう)
牧志があなたの横で、小さな結晶体を傍らにゆっくりと回転し、辺りに光を投げかけていた。
あの灯台が太陽ならば、牧志は衛星を伴う星か何かのようだった。
佐倉 光
「あー、おはよう……ここ夢?
牧志も来られたんだな」
パーカーの織りが少し目の粗いやわらかい素材になっている。というかこれローブだな。ジッパーもない。
背嚢にワインが一本。腕輪もスマホもナシ。
そういえば前回は一応形だけは持ち込めたんだけど、今回はそうじゃないんだな。
どうせ使えるわけじゃないしあまり関係ないけど。
牧志 浩太
(そうみたいだ、よかった。
俺は眠くなかったんだけど、佐倉さんが寝たらつられて寝た、みたいな感じだったな)
佐倉 光
「ふわっふわの毛布で寝たはずなのに地面に転がって起きるの酷くね?」

周囲を見回す。
ちょっと寒々しい。
牧志 浩太
(うーん、確かに。がっかりするな。
もうちょっと気持ちよさそうな草原ならよかったんだけど)
佐倉 光
「ここが夢の中なら、色々作れるはずだな」
ちょっと肩慣らしに俺が着る黒マントと牧志を覆う毛布作ってみるか。
KP
あなたにはどうしてか、ここは夢の世界だ、という自覚があった。
事実、ここは夢の世界なのであるから、好きに変えられるのではないかという、不思議な手応えがある。

ちくちくと頬に触れる草も風の冷たさも、まったく現実と思えるというのに。

そうやって色々していると、ローブの中で何かがかさりと音を立てた。
どうやらそれは、赤の女王の手紙だ。
手紙も夢の中へ持ち込めるらしい。ご丁寧なものだ。
KP
では、〈夢見〉で判定をどうぞ。
今度は牧志の夢ではないので、通常のコスト消費となります。

コストは対象の大きさや品質、唯一性などを考慮した「価値」によって決まります。
(KPが決定する)

詳しいルールは幻夢境P. 11-12 に記載されていますが、このシナリオでは一部ルールがアレンジされているため、先程の解説文のルールが優先します。
〈夢見〉のルールについて
KP
今回は何の変哲もない麻、あるいは綿のマントであれば3MP
光と音を完全に防げるだけのフワモコはちょっと高機能なので、7MPとします。
佐倉 光
1d100 81 普通の布マント Sasa 1d100→ 95→失敗
ちぇ
1d100 81 牧志に被せるフワモコ Sasa 1d100→ 41→成功
計10MP消費。
佐倉 光
集中して、自分の体を覆う暖かなマントを思い浮かべる。
風を防げる上等なものだ。
……
ヒラヒラ風に舞うゲームなんかでよく見るマントにイメージを邪魔されてしまった。
軽いのか重いのかどっちだ!

そんな感じで集中が乱れたせいか、ほんの僅かふわりとした感触が生じかけたかと思うと消え去った。
佐倉 光
「うーん、あの時よりうまく行きそうな確信があるんだけどな」
今度はさっき見たフワモコの再現。
これは見たばかりどころかしっかり包まったしイメージがはっきりしている。このくらいの大きさで、このくらいの重さで……
牧志を覆う柔らかいものを思い浮かべた。
牧志 浩太
(お、出た)
牧志(と胃袋)は無事にフワモコの塊になった。
結晶体をぴったりと覆うそれは彼が回転しても脱げたりずれたりすることはなく、光も音もその間から出てくることはない。
牧志 浩太
(うーん……)
牧志も試しに挑戦してみるようだ。
むなしく吹く風から佐倉さんの身体を守れる、たっぷりとしたマントを思い浮かべる。
1d100 24 夢見
牧志 浩太 - 今日 0:05
CCB<=24 〈夢見〉 (1D100<=24) > 18 > 成功
KP
おや、成功
牧志 浩太
(むむむ)
牧志は回転しながら、あなたの肩に意識を集中する。
ローブひとつで、この荒涼とした外気にさらされるあなたの身体。

手も足もない姿で、彼はあなたを守るものを得たいと願ったらしい。
ふわり、と、誰かにマントを掛けてもらったように、あなたの肩に暖かみが掛かった。
牧志 浩太
MP 100 → 97
佐倉 光
「お? あったけぇ」
肩に触れてそれをたぐり寄せる。
佐倉 光
「ばっちりだ。こんなの欲しかったんだ。サンキュ」
牧志 浩太
(上手くいってよかった)
彼の声に、ほっと息をつくような気配が滲んだ。
KP
花崗岩の小屋がぽつぽつと点在するなか、灯台の光がただ遠くへ投げかけられているさまは、より物寂しさを掻き立てる。

〈目星〉で判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 89→成功
牧志 浩太
1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 13→成功
KP
二人とも気づいた。
灯台の光の行く先、台地のもっとも高くなっている所に、何か石像のようなものが並び立っている。
灯台の光に目を奪われてよく分からなかったが、その傍らの影となった所に、ずんぐりと何か大きな建物のような影がうずくまっている。
佐倉 光
「石像かな」
なんとなーく、あの時のことを思い出してしまうが。
いやいや今回は二人とも壊れてないし。
牧志は……壊れ物っぽいけど。
佐倉 光
「そもそもここどこなんだろうな」
行ってみるか、とそのあたりを指さす。
牧志 浩太
(どこなんだろうな、あの時の本があれば調べられるんだけど)
牧志は…… 硬そうでもある。今はフワモコだが。
牧志 浩太
(だな、他には小屋があるだけみたいだし。行ってみよう)
牧志はくるりと前を向いた。
フワモコ状態なので結晶体の角が分かりづらく、いまひとつ向いている方向が分かりにくい。
佐倉 光
あの時の本か……作れるかなぁ。
ダメ元で夢の地図を作ってみようとする。
MPどれくらいかかるかしら。
KP
なるほど。
ドリームランドのうち知られたる場所を網羅的に記載したあの書物は、著者の主観が大いに入ってはいるが、それでも非常に価値の高いものだ。

ドリームランドの民にとって、世界はより神秘で、危険で、未知だ。
旅人でもまず足を踏み入れられぬ場所は数多く、無鉄砲な夢見びとにとっても、世界は変幻自在だ。
夢見びとにとって、同じ場所が次にも同じであった試しはないだろう。
土地と土地の狭間には暗黒たる未知が広がっており、決してあからさまになることはない。
KP
〈夢見〉によって作成するならば、得られるのはあなたがイメージした書物になるため、あなたが知らない場所の記述は曖昧で不正確になる。
〈クトゥルフ神話〉99%で判定し、神の知識を頼るなら、もう少し正確なものが得られるかもしれない。

〈夢見〉によって作成することを試みるならば、消費MPは240とする。
また、目を通したことのないページを正確に夢見るのは困難であるため、全ページを得るには〈夢見〉/2以下の判定値で技能ロールに成功する必要がある。

〈夢見〉/2を超える判定値で技能ロールに成功した場合、あなたが読んだことのある、訪れたことのある場所のページだけの書物が得られる。
佐倉 光
なるほどぉ。なかなか説得力のある重さ。
KP
「あの本」を作るのは面白いけど、あの本のページの価値は相当高いよなあ、と思ってこうなりました。
佐倉 光
なにしろ神から借りた書物ですしね。
さすがにそんな不確かなものに時間はかけられないかなぁー。
街で使えるガイドフックでも探した方が……って発想にはまだならないか。人が暮らしている場所ほぼ行ったことがない!
周囲の地図だけだと難易度どのくらいですかね。
KP
人が住んでる街結構あるのに、意外に行った事ないんですよね。
佐倉 光
たぶんあの本に色々書いてあったから「そういう土地もあるらしい」事は知っているけど、その本が正しいかどうかは分かんないのよね。
KP
じっくりふむふむする余裕がそんなにある状況でもなかったですしね、あの時。
佐倉 光
精神的にも肉体的にも大分きつかったなぁ。

KP
地名などの書いていない「近辺の地形地図」なら、10MP
この場合、〈クトゥルフ神話〉で判定する必要はない。
ここが「どのような場所で、何という名」なのか知りたいのなら、25MP
この場合、〈クトゥルフ神話〉での判定に成功することにより、ある程度確からしそうな情報が得られる。
(99%または41%のどちらでもよいが、得られる情報の粒度は異なる)
判定しないまたは失敗した場合、フンワリした情報が得られる。
佐倉 光
折角だから地図はチャレンジしてみようかなー。
しかし一時過ぎてる。判定だけしよう。
佐倉 光
25MP消費して 99%で判定。
神の知識使用で1D3消耗。
1d3
Sasa
アプリ
1d3→2
1d100 99 周囲の土地を知りたい Sasa 1d100→ 27→成功
KP
アイデアお聞きしてこういうの考えるの楽しい。
佐倉 光
ここまでやって夢見で失敗したら泣く。
KP
あ、神の知識は1D3ではなく1点消費ですよー!
変身とか望むものを得るとか判定自動成功とか、知識以上の力を望む場合が1d3です。
佐倉 光
あ。またやってた。
ツッコミありがとうございます!
KP
いえいえ! ログチェックしてて気づきました。あの時はKPも見逃してた。
佐倉 光
SAN 53 → 52
MP 90 → 75
1d100 81 〈夢見〉 Sasa 1d100→ 97→致命的失敗ファンブル
やらかした
佐倉 光
なにぃぃぃ
おまえ25も消費したのにおまえ
KP
おやおや。
詳しくは明日ですが、これは意図せぬものが出たかな。

成長チェックしてもらってOKです。
佐倉 光
アァァァァ(笑っちゃった)
KP
ファンブルしたら意図せぬものが出るとか夢の世界っぽくて面白いよな」と思ってたらまさかのジャストミート! 笑っちゃった。ありがとうございます。

何が出ちゃったかな~ 人が触れるべきではない知識のページが出たかな? 地図ではないものが出ちゃったかな? おおっとミミックだ! かな? 考えながらスヤスヤします

ドリームランド呪文って覚醒世界の呪文に比べてファンタジックで面白いものが多いので、うっかり読んで勝手に呪文が発動しちゃうページなんかもいいなぁ。

KP
あなたは強く集中する。

夢のすべてを知る神の知識から、ここがなにであるか、少なくともいまあなたがいるこの時間においてどう夢見られているかを掴みだそうとする。

そして、捉えどころのないそれを掴んだ実感を覚えるや、実体の上に刻みつけようとする。

ひらり。
厚みのある一枚の紙があなたの上に落ちてきた。
確かにそこには何かが書かれている。
佐倉 光
「ん?」
なんか想像していたのと違うような?
紙をキャッチして見る。
KP
それは地図などではなかった。
くろぐろとした文字が無数に書かれた紙だった。

あなたは己の不覚に気づく。
目が文字を捉えるやいなや、文字はのたくる蟲と化し、汚らわしい爪を立てて眼球から脳に侵入してこようとする。

あなたは意図せぬものを夢から汲み出してしまったのだ!

その暴虐を止める術はない。
あなたの眼球は紙面の上に結びつけられたように離れず、悍ましい無秩序の「文字」を絶えず柔らかな脳に受け入れようとする。

神聖なる神経が蟲の通り道と化し、無数の脚に踏みつけられる。
痛みこそない。耐え難い不快感があなたを襲う。
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。

また、1d4を振ること。これは「生きている呪文書」を読んでしまったことにより、発動する効果の決定ロールである。
佐倉 光
1d100 52 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 42→成功
1d4 Sasa 1d4→4
なにがでるかな
佐倉 光
大分まずいもの生み出しちゃったな。
夢見コワイコワイ
KP
ドリームランド呪文一覧見てると、覚醒の世界よりずっとわけわからないものが色々ありそうだなって。
大丈夫ファンブルしなければコワクナイヨ
なお、生きている呪文書はオリジナルAFです。
佐倉 光
文字という卵から視られることで人間の脳と声帯を媒介として音に羽化するってのも面白いですねー
神話生物というより「蟲師」の「蟲」みたいだけど。
KP
ああー、確かに。蟲師のあのモチーフすごく好き。
アニメのオープニング映像も好き。

ドリームランド、衣服が生き物になる呪文なんてのもあるので呪文書が生きててもおかしくないなって。
佐倉 光
たまに見るだけで発音できる、もしくは見ていないと使えない魔導書みたいなの出てくるし、その亜種とか原種とかそういう。
KP
なるほど見るだけで発音できるのは文字が生きてたからだったんですね。

佐倉 光
「うわぁぁぁぁぁなんだこれぇぇ!?」
思わず悲鳴を上げた。
こんな概念人間にはない!
完全に不意を打たれた。
佐倉 光
「目が、目がぁぁぁぁ!」
素で叫んでしまった。
目を閉じたくとも『視て』しまった以上脳まで侵入されている。
脳の中を文字がわしゃわしゃと音を立てシナプスを冒し、強制的な発音まで這い進む。
牧志 浩太
(さ、佐倉さん!?  地図じゃなかったのか、何があったんだ!)

あなたの只ならぬ様子に、牧志はすぐにその「紙」が原因と気づいた。
しかし文字通り手も足も出ない彼には、声をかけながら辺りを飛び回ることしかできない。
KP
文字は脳髄を暴き、あなたの言語中枢で這い回る。
押し出されるように勝手に喉が動いた。
文字が音という無数の卵を産んで、頭蓋の奥から産み落とされる。
KP
開かれた喉を割って、音が、産まれる。
最初の音が出てしまえば、もうその悍ましい嘔吐を止めることはできなかった。
佐倉 光
「----------!」
およそ知能で考えて発音する『言語』とは全く違う系列の、力を持った音が吐き出される。
声というものを媒介に生まれる音。音。音。
吐き出しきるまで喉の震えは止まらない。
KP
音がある種の圧力を宿して産まれ出るや、連なった音があなたを取り巻いた。

すぐに分かる。
それは呪文だ。

喉から吐き出される呪文はあなたの力をもって、あなた自身に襲いかかる。
自らを呪う呪文を、あなたはその最後の一節まで止めることができない。
KP
呪文が発動する。50%(あなた自身のMPとの対抗)で抵抗ロールを行うこと。
佐倉 光
1d100 50 Sasa 1d100→ 73→失敗
KP
おめでとう。
1d8で部位決定ロールを行うこと。
1:頭部
2:胸部
3:腕・手
4:背中
5:腰・臀部
6:脚
7:口・喉
8:内臓
佐倉 光
なに!? こわい
1d8 Sasa 1d8→4
佐倉 光
夢から現実に移動したら肉体的な変化などなかったことになるからってなんかしようとしてる!?
KP
ばれた まあ〈夢見〉で治したりもできますし
KP
背中の方から声が聞こえる。

判然としない戯言をうつらうつらとつぶやいては呻き声をあげる、気の狂ったような声だ。

その声は、あなたの声そっくりの響きをしている。
佐倉 光
隠密技能が死んだwww
KP
この後データをお出しする予定でしたが、強制〈忍び歩き〉0%です
本来はこいつ倒れるまでMPを吸い続けるのですが、ニャルMPは吸えないので騒がしいだけです。
KP
ちなみに呪文決定1d4チャートは
・生きている衣服
・縮小
・膨張
・騒々しい口
でした。
佐倉 光
「うわぁぁぁ!? 何かが、いる!?」
耳を塞いで尚聞こえるような響きに身もだえする。
地図出そうとしたのにどうしてこんなことになるんだよ!
佐倉 光
「牧志、俺の背中っ、どうなってる!?」
牧志 浩太
(えっ、えぇ!?)
牧志は慌ててあなたの背中側に回り、あなたの背中を覗き込んで……、
牧志 浩太
(えっ)
牧志に《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
1d100 55 Sasa 1d100→ 59→失敗

正気度 55 → 54
牧志 浩太
……という声を上げて固まった。
牧志 浩太
(さ、佐倉さん、口がある。背中に。二口男になってる)
牧志はぎこちなくギギギと回転した。
・背中に真っ赤な唇を持つ口が一つできる。
口はあなたの声で、常に気の狂ったような戯言や呻き声を発し続ける。
たまに変なこと言うかもしれない。

本来この口は1分毎に1MPをあなたから吸引し続けるが、あなたのMPは『神』のものであるため、口はMPを吸引できない。

この口がある限り、口が発する声により〈忍び歩き〉が0%になるだけである。

持続期間は他の〈夢見〉の産物に準じる。
じわじわと、あなたの頭にあの「呪文」の文句が染み込んでくる。

あれは明らかな呪いの呪文だった。
風変わりで有害な呪文だ。

あなたは【INT】×1で判定。
(ニャルラトホテプの【INT】86でよい)

成功すれば、この「呪文」を習得できる。
コスト・詳細な効果などは不明。
佐倉 光
1d100 86 【INT】 Sasa 1d100→ 74→成功
佐倉 光
覚えちゃった。1、2のポカンしないと。
KP
覚えちゃった。
自分で行使する場合は対象を自由に選べます。
佐倉 光
「口ぃ!? 背中に!? 何だったんだよあの呪文! 呪いにしたって訳分かんねぇぞ!」
自分の手で背を引っ掻くようにして身をよじる。
佐倉 光
「地図出そうとしたんだぞ! せめて喋るのガイドにしろよ!」
KP
残念ながら、口は判別しがたい戯言を延々と呟くだけだ。
何ら役に立つことを喋ってくれそうにはない。
KP
「モフ死ぬぅ」
「苗が苗が苗が苗が」
「青いセクシー」
「みるるるーみるるー」

……殆どはまともに聞き取れないが、時折ふっと聞き取れてしまうものもある。
牧志 浩太
(う、うーん、何かで口塞いどくか?)
佐倉 光
「割と精神衛生上よろしくない」
牧志 浩太
(佐倉さんの声なのが始末悪いよな。時々「え?」ってなる)
佐倉 光
牧志カバーの隅っこ切り取って口に詰め込んでみるか。
KP
手が届きづらいのに苦労しつつフワモコの一部を詰め込むと、当然の帰結のように、暫く咀嚼したあとペッと吐き出してしまった。

唾液まみれのそれが地面に落ちる。唾液……、あるらしい。
佐倉 光
「ちっ。そういう反応はするんだな」
じゃあ猿ぐつわに……できるか?
牧志が人間の姿なら手伝ってもらえるんだけどな。

今度は口にフワフワ詰め込んだ上で上から包帯巻くように締める。
KP
しきりに口は抵抗し吐き出そうとしていたが、背中ごときつく締めつけると、どうにか口をしっかりと拘束することができた。
以前の経験(?)が役に立ったかもしれない。

口は絶えず猿轡を吐きだそうとしながら、もごもごと声を上げようとし続けている。
変な振動が伝わってちょっと気持ち悪い。
佐倉 光
「なんか気持ち悪いけど仕方ねぇか……」
ため息をついた。目覚めたばかりだっていうのに疲労感がひどい。
佐倉 光
「何やってるんだろう……俺」
牧志 浩太
(意外と怖いんだな、夢をどうにかするって。
俺に手を生やしたりできないかと思ったけど、やめとくか……)
佐倉 光
「あまり切羽詰まった状況で使うのはやめとこう」
牧志 浩太
(賛成)
佐倉 光
気を取り直して建造物に向かってみるか。
地図は……別の方法で手に入れよう。

KP
あなた達はもごもごいう声を伴い、台地の上へうずくまる影の方へ向かう。
灯台の光と傾斜を目印にすれば見失う心配はなく、
やがて、その正体がうっすらと分かるようになってくる。

それは、辛うじて修道院のような雰囲気と分かる、巨大な石造りの建物の廃墟だった。
外壁は崩れ落ちて見る影もなく、内壁も崩壊しかけていたが、残された内壁の内側から微かな、本当に微かな明かりが漏れていた。
牧志 浩太
(あれは……、誰か、いるのか?)
佐倉 光
「まだ何をしたらいいのかもわかっていないからな。
とにかく見えるものに食いつくしかない」
佐倉 光
「行ってみよう」
牧志 浩太
(雑すぎるよな、ドリームランドで待ってるって)
佐倉 光
「何かさせたいならちゃんと指示しろってんだよ、なー」
牧志 浩太
(本当にな。俺達が見当違いのことしてたらどうするんだ)
牧志は軽く上下方向に軸を揺さぶった。
頷こうとしているのだろうか。少しその形に慣れてきた……、のかもしれない。
牧志 浩太
(俺、光漏れてないか?)
牧志はくるりと回る。
先程少しむしったが、光や音は漏れ出ていない。
佐倉 光
「大丈夫、このフワモコ結構優秀だぞ。
それで外が見えてるのが不思議なくらいだ。
光で見ているわけじゃないのかな」
牧志 浩太
(どうなんだろうな、一応俺には「視覚で見えてる」ように感じられてる。
ただ、確かに自分が光ってたっていうのに、それで眩しく思ったりすることはなかったな)
佐倉 光
「へー、光では見ていないけど、そのように感じているのか。
人間としての意識が混乱しないようにうまいこと調節されてんのかな。
あの時とは違うのか」
牧志の体がずたずたにされて何もかも入れ替えられたときのことを思い出した。
あれ以来感覚にノイズが走ると言っていたな。
今回はそうではないようで良かった。
牧志 浩太
(かもしれないな。
人間の視覚だって電気信号を変換した結果だし、どこかでうまく変換されてるのかもしれない)
牧志 浩太
(あの時は感覚の不一致というより、元の俺の目や耳がずっと異界漬けにされてて、それを受信しちゃってたみたいなんだよな)
牧志 浩太
(……とすると俺、いま何を〝見てる〟んだろうな?

音が漏れないのに声が聞こえてるってことは、こうやって喋ってるのも声じゃないんだろうし)
佐倉 光
建物に近づく。
前に一応肉体の保護しとくかー。
5mpで。
KP
問題ない。
コストを消費すること。
佐倉 光
5d6 Sasa 5d6→1,3,4,2,2→合計12
ここで正気度1D4消費し忘れています。
KP
近づくと、その姿が露わになってくる。
長い風雨にさらされ崩れ落ちた外壁。同じく崩れ落ちながら、まだ辛うじて建物の形を残す内壁。
残った壁には、小さな人間に似た何かの姿や歴史が描かれているようだった。

半分崩れた廊下の奥、一段低くなっているらしい辺りから灯りが漏れてくる。
佐倉 光
「こえーな。いつ崩れても不思議じゃない」
息を潜めて明かりの方へ近寄る。
KP
崩れ落ちかけ曲がりくねった廊下を進んでいくと、真ん中に大きな部屋があるようだった。
本来は扉でもあったのだろうが、扉は失われ、向こうの様子が見える。
そこは高い丸天井の部屋だ。
レリーフに覆われた壁と、その前に祭壇のようなものが置かれているのが見える。

そして、その部屋の中から明かりが漏れていた。
佐倉 光
レリーフや祭壇は何者に向けたものなのか分かるかな。
まずは自分の知識で探る。
KP
室内のレリーフはここからでは部分的にしか見えない。ただ、廊下のモチーフと近いものであるように見える。

〈クトゥルフ神話〉で判定。
佐倉 光
クトゥルフ神話がそれなりの信頼を持って振れる値なのひどいな。
KP
本当にそれ。もうそこそこ振れる技能値なのよ。
佐倉 光
1d100 41 〈クトゥルフ神話〉 Sasa 1d100→ 92→失敗
佐倉 光
なんもわからん。
佐倉 光
立ち止まってレリーフなどを眺める。
佐倉 光
「ピンとこねーな。
まあいいか、何かいたらそっちに訊くか見るかした方が早いな」
佐倉 光
俺、知識を探るのを怖がってるのかな。らしくもない……
牧志 浩太
(最近何かが掛かってることが多すぎて、嫌になるよな。
せっかく佐倉さん休暇中だったのに、結局割り込まれたみたいだしさ)
佐倉 光
「ん、まぁな」
割り込まざるを、得なかったな。
あの時割り込まなければどうなっていたんだろう。
俺はあの空間で、何も知らずに世界と一緒に滅びていたのかな。
『のうみそのきみ』ネタバレ
KP
ミ=ゴさんが「えぇもったいない」って持っていった気がする>割り込まなければ
佐倉 光
たしかにー
外で人間が死に絶えた時点でそうなってもおかしくないな。
KP
ミ=ゴさん「どうやら外の世界に異常が生じたようだ。
吸血真菌の急速な繁殖で人間が死に絶えてしまった。

影響を避けるためにここも畳まねばならないが、君を肉体に返してもこの状況では生存できないだろう。

我々の本拠に君の脳を移動しようと思うが、肉体の処遇について質問はあるだろうか?」
とか突然情報量の多いことぶつけてきそう。
佐倉 光
それに加えて、「牧志は神に変じてどこかへ行っちゃった」が加わるんだよなぁ。
混乱して叫んで地球の様子やデータなどを見せて貰って、どうしようもないことを何周か確認した頃にアザトースが来ることを知らされてひとまず諦める感じかな。
その場合は肉体も破棄するかも。
KP
ミ=ゴさん「幸い、君の友人は■■■■に成ったので失われてはいない。■■■■は主人を召喚する心づもりがあるようなので、地球本体が死滅する前の退避を薦めたい。
肉体の保管は可能ではあるが、スペースの関係から破棄が望ましい」

とかって、また悲哀や感慨を解さないミゴさんしそう。
佐倉 光
取り戻す方法はないのかと訊いて、遠い異星の知識を使うことに思い至ったら、肉体を捨ててミゴサンについてくかもね。
KP
塔ルートの牧志のように、今度は佐倉さんが牧志を取り戻すために長い長い研究を始めるんだなぁ。
「君の意図は分からないが、君は人間の中では聡明だ」とかってちょっと嬉しそうなミゴサンを仮の仲間に。

KP
廊下の奥からは、変わらず明かりが覗いている。
部屋に入る?
佐倉 光
入る。

KP
室内は、広大な丸天井の部屋になっていた。

地上のものとはかけ離れた様子のレリーフに覆われた壁。赤茶けた染みのついた六つの石の祭壇。
そして、部屋の中央には大きな円形の穴。
天井の中央が抜けて星の見えるその様子は、最初から星に纏わる儀式をする場のようにさえ見えた。

その穴の傍らに、黄色いローブを着た人物がひとり佇んでいた。
その人物は膨らんでたるんだような体を黄色いローブで覆い、手を同じ色の手袋で、顔をやはり黄色い絹の仮面で覆っていた。
彼の傍らに篝火がひとつ置かれ、それが外へ明かりを漏らしているようだった。
佐倉 光
「お邪魔しまーす」
周囲を見回しながら入っていく。
黄色い。宗教的な衣装かなにかなんだろうか?

何か思い当たることはあるかな。

声かけに反応するようなら話しかける。
反応しないようなら少し様子を見る。
KP
黄色い、というとぼんやりと何かが浮かんでくる。
黄色い衣装や仮面は何かの象徴だったはずだが、目の前の人物がそれと関係があるのかどうかは分からない。

その人物は横笛を取り出し、仮面の口に当てた。
彼は覚醒の世界にいた神官がそうしたように、その音色で語り掛けてくる。

「トート様、お待ちしておりました。
ここは夢見る旅人が至る世界、ドリームランドと呼ばれる場所のひとつ、レン高原でございます」
佐倉 光
なんで笛が言葉に聞こえるんだかよく分からない。
俺は俺で自覚なく人間とは違う感覚を得ているのかな。
佐倉 光
「ああ、サンキュ。
話が早くて助かる」
佐倉 光
「ここは神殿なのか? 随分年季が入っているみたいだな」
KP
「これは廃墟でございます。

元はサルコマンドの修道院とともにレンの男どもの棲処でございましたが、我々がものとして後、今はかの地にお住まいの御方、ムノムクァ様の妻たるオーン様へ供物を捧げる場となってございます」

彼はやや誇らしげに、染みのついた祭壇を示した。
牧志 浩太
(供物……、何なのかが怖いな。
この台、ちょうど人間が乗りそうだし)
佐倉 光
「だなー」
ま、追求するのはやめておこう。
佐倉 光
「レン高原ってなんか聞いたことがあるような……」
牧志 浩太
(聞いたことあるって、レン高原が? 何だっけ)
佐倉 光
「いや、見たことがある、だったかな。覚えてねぇや」
※夢の世界で地図見た時に見た。
佐倉 光
「オーン様、ってさっき聞いた嫁の方か。こっちにいるんだな。
夢と現実じゃあ会うのは難しそうだな、確かに」
佐倉 光
「俺に何か伝言とかあるかな。
俺、何か集めなきゃいけないはずなんですけど、何か聞いてないかな」
KP
「赤の女王様からの言伝をお預かりしております」
彼は深く礼をする。
一冊の本と、それに重ねるようにして手紙を差し出した。
佐倉 光
「お、途切れないのは助かる。もらうよ」
本と手紙を受け取って、手紙から見てみる。
KP
それは前のものと同じく、真っ赤な封筒に金の箔押しで宛名が刻まれた封筒だった。
中には、手紙が一枚だけ入っているようだった。

しかし、その宛名は少し風変りだ。
ニャルラトホテプの雛、彷徨うアリス、あるいは夢見るプロメテウス、親愛なる佐倉光へ
KP
そう、書かれている。
牧志 浩太
(……佐倉さんがアリス?)
佐倉 光
「アリスにプロメテウス?
プロメテウスっていうと……人間に火を与えて内臓つつかれてたヤツだな。
アリスって……遭遇すると『死んでくれる?』とか言って遊びで殺してくるガキがいるって噂聞いたことはあるけど、そいつ……じゃあないよな」
佐倉 光
「俺を何だというんだ、こいつは」
牧志 浩太
(プロメテウスっていうと……、文明を与えた神でもあるよな。
なるほど? 神に反逆した神とも取れる、のか?
でもアリスは分からないな。悪魔の方じゃないとすると、夢の中の大冒険ってことくらいしか共通点、思いつかないな)
佐倉 光
「赤の女王にアリスねぇ。
ルイス=キャロルのあれ? でかくなったり小さくなったり……」
そういえばそんなこともあったな。
佐倉 光
首はねられちゃう。
KP
くびをはねておしまい!
牧志 浩太
(……あー、あったな。あの時も夢で俺が変な姿にされてた)
牧志 浩太
(それ、中はなんて書いてある?)
佐倉 光
「ああ」
開いて読んでみる。いちいち意味深なんだよ。
KP
手紙にはこうあった。
赤の女王より、ドリームランドへの行き方、目的地などに関する記載があった。
佐倉 光
「分かりやすくていいな。チェックポイント廻ってこい、か。あの時と同じだ。
ただ今回はショートカットが使えるみたいだ」
牧志 浩太
(……そんな話だっけ? 不思議の国のアリスって。
それにしても、突然具体的になったな。
地下世界って……、確か、佐倉さんがあの時に行ったのが、そうだったんだよな?)
牧志が手紙を覗き込んで言う。
佐倉 光
「ああ、あとズーラも。土取りに行ったとこだよ」
手の爪を見つめる。
佐倉 光
「わりとエグい想い出がある。
あれ墓地じゃなくて都市だったな、そういや」
佐倉 光
「力を得てなんかしろって?
また新世界作れってんじゃねぇだろうな」
佐倉 光
「……なんか面白そうだなー、とは思うけどな」
牧志 浩太
(まさか、俺達が行き先が曖昧だって言ったから……、は、ないよな、流石に。
さっきみたいにチェックポイントに人が待っててって、オリエンテーリングだな。
手に入るのは佐倉さんの力なのか? それとも、地球を元に戻す手掛かり?)
佐倉 光
「あなたの友人、って……誰だ。
あそこで知ってる人っていうと、神官のおっさんと……あそこの神様くらいしかいねーけど、友人ってほどじゃねぇしな。
もうひとりの俺絡みか?」
牧志 浩太
(友人って誰だろうな。まさか、地球で誰か、生き残った人が……、いや、ないか。ない。ないよな)
牧志は数度首を振るように回転した。
KP
そんな様子を見ても、仮面の人物は頭を垂れて佇むばかりである。
あなたが手紙に目を通し、その内容を確認し終わるのを待っているようだった。
牧志 浩太
(新世界を作って、そこに地球作れ、だったりして。
これは、その過程なのか? 修行の道を辿れば佐倉さんは神になって、力が手に入る、とか?
赤の女王が、ここに書いてある場所に地球の欠片をばら撒いて、取ってこいって?)
牧志は無意識なのか、左右に振るようにふるふると回り始める。考え込んでいるらしい。
佐倉 光
「俺のあるべき姿って何だよ」
佐倉 光
「夢の世界で寝ると『夢見るプロメテウス』なのか? ったく、ステータスにテキトーな呼称つけんのやめろよなぁ。意味分かんねーよ」
牧志 浩太
(本当にな。指示が分かりやすくなったのはいいけど、意味も解説してくれよ。
ゲームの実績解除のつもりなら、なんで解除されたのかも併記してほしい)
佐倉 光
「ま、行ってみないと始まらねーか。
にしてもいまいち腑に落ちねぇんだけどさ。
この手紙、ムノムクァの神殿に置いといてくれれば、ここに来る必要なかったろ。二度手間じゃん」
牧志 浩太
(……なんとなーくなんだけど、また行く度に手紙が置いてありそうな気がする。
で、また意味深なこと書いてそうな気がする)
佐倉 光
「絶対あるな手紙。
実績解除か。マジでゲーム感覚だったらたまんねぇな。
むしろ俺達もそんなノリでやるべきかも」
牧志 浩太
(もういっそ、それくらいがいいのかもな)
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「とにかく四カ所廻ればこの手紙の主は満足するってわけだな。
どこでもいいから寝ればいいんだろ」
佐倉 光
本もチェックしてみる。
KP
本を見れば、まずメアリー・シェリーという作者名が目に入る。
しかし、有名なのは作者名よりも、その題名だろう。

『フランケンシュタイン』メアリー・シェリー著
詳しく見ると、『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』と副題されている。

表紙の装画は古めかしい印象のモノクロで、目を閉じた全裸の青年が横たわっている様子が描かれていた。
その肉体は継ぎ接ぎされて、痛々しく生気がない。
佐倉 光
「作られた方がフランケンシュタインだって思われがちだけどさー、確かこれ作った奴の名前だったよな。継ぎ接ぎのこいつに名前はないんだ」
今度の手紙の宛名には『フランケンシュタイン』が増えてそうだ。
牧志 浩太
(ああ、聞いたことあるな。
ヴィクター・フランケンシュタイン博士、だったっけ。
せっかく作ったのに、見た目にびっくりして逃げちゃった博士)
佐倉 光
「とはいえ俺、フランケンシュタインって読んだことはないんだけど。
こんな副題ついてたっけ」
牧志 浩太
(副題は初めて聞いたな、作者名だって知らなかったし)
佐倉 光
本の中身は普通にフランケンシュタインなのかな。
※フランケンシュタイン博士知っているかどうかに判定が必要だったら『そうだったような気がする』程度のフワッとした知識になります。
KP
大丈夫、有名なものなので判定は不要です。
以下に示されるあらすじについても、最初から知っていても構いません。
解説部分は知らないかも?
KP
本は、『フランケンシュタイン』の小説に小さな解説がついたものだ。
フランケンシュタイン について
KP
巻末の解説にはこうある。

副題である「現代のプロメテウス」は、天界の火を盗んで人間に与え、人間に文明を教えたギリシャ神話の神、プロメテウスになぞらえたものである。
牧志 浩太
(…………勝手な奴だよな。
作っておいて怖がって逃げちゃうなんて。

俺、こういう勝手な奴、一人知ってた気がするよ。
怪物はちゃんと友達見つけられたけど)

牧志が紙面の位置を中心にくるりと回転して、小さく苦笑を落とした。
佐倉 光
「自分で死体つなぎ合わせたんだから、御面相がきついなんて分かりきってるだろうにな。
動いてみたら想像以上にきつかったってことなのかな」
牧志 浩太
(かもな、余計に勝手だ。
動いてみたらきつかった所まではまあ分からなくもないけどさ、落ち着いたら話くらい聞いてほしいよな)
『地獄はやさしい』ネタバレ
佐倉 光
確かに、紅さんは作られた怪物で、作り主に見捨てられているんだよなぁ。
彼が絶望せずに波照間さんを頼ってくれて、波照間さんが信じてくれてよかったな。
そうならなかったらこの世界線はあの夜に途切れていたからなぁ。
KP
なんですよね。立場重なる。
波照間の見た目とはいえ、中身は醜い怪物でもあるし。
佐倉 光
自分と同じ姿の他人なんて、ある意味怪物ですからね。
他の人にとっては頭おかしい人にしか見えないしなぁ。
KP
ああー、確かに。紅さんはある意味やっぱり怪物なんだ。
紅さんがそこに怖じず自分自身を頼る選択を思いつき、波照間が信じたから、今があるんだなぁ。
佐倉 光
多分仕掛け的に最初の魔法のMP共有波照間さんとしかできないでしょうしね。
波照間さんが信じてくれなかったら世界終わってた
KP
佐倉さん編だったかな、で出た話だけど、閉じたドアで世界が終わりかねなかった。
佐倉 光
あそこが最大の詰みポイントだと思ってます。
あのシナリオの。
KP
波照間は波照間だから、佐倉さんは好奇心つよいデビルバスターだから、ある意味受け入れやすいけど、普通に一般人で状況に流されなかった場合拒否しちゃいますもんね。
STR35でドア壊すしー。
一般人の場合、一発びっくりして「はぇ!?」ってなってそのまま状況に流されちゃってうっかり大冒険へ、ってのもありそうだけど。

あ、壊すわけじゃなかったか。ドアの前で断固拒否したらそのまま世界が終わっちゃうんですね。
それは普通にありそう。

佐倉 光
「死体をつなげて命を与え、その結果を否定する、か。
俺もそうなるって言いたいのか?
昔の世界を蘇らせようとして失敗する?
神の火を盗んでヤバい罰を受ける?」
牧志 浩太
(でも赤の女王は、佐倉さんにそうさせたい方だろ?
わざわざ罰まで示唆しないんじゃないか?
さっきも力を得るんだ、って言ってたし)
牧志 浩太
(それが罠ってヒントじゃなけりゃだけど、今の所俺達、選択肢ないしな)
佐倉 光
「本当に意図がわかんねぇよ。
素直に、こんな感じで復活させろヒントのつもりなんだか。
それにしちゃあどっちも最終的にやったヤツに罰が下されるじゃねぇか」
KP
そう話していると、本の表紙が一瞬光を放った。
目を閉じた青年の挿絵が冴え冴えと、生命の気配を伴って感じられるようになる。
牧志 浩太
(あれ?)
牧志が不思議そうに回転して声を上げた。
佐倉 光
「ん?」
表紙をよく見てみる。
佐倉 光
「色合いが変わった? 違うな、実は悪魔?」
牧志 浩太
(いや……、佐倉さん、俺のモコモコちょっと剥がしてみてくれないか?
何だか違和感があるんだ)

牧志は濡れた犬がそうするように、ふるふると身を振る。
佐倉 光
「あ、ああ、分かった」
佐倉 光
「ちょっと有害な光や音が漏れるかもしれないんで、向こうでやるよ」
とそこにいる管理人に断って離れてから布めくろう。大丈夫そうな気もするけど。
KP
「分かりました。終わりましたらお伝えしたい事がございます」
彼は一礼してあなた達を見送る。
牧志 浩太
布をめくると、そこには結晶体の複雑な面の組み合わさった表面がある。
何も変わっていないようだが…… ん?

そういえば光っていないような。
その表面は明かりをつるりと反射するだけで、自ら光ってもいなければ、あの音も出ていない。
ただの結晶体だ。ただの?
佐倉 光
「牧志? 光るのやめられるのか?」
音はしてる?
牧志 浩太
音もしない。
辺りはしんと、静かなものだ。
佐倉 光
おやあ、取られてるのか、移ってるのか。
牧志 浩太
(へ? 何もしてないけど……、何かあったのか?)
佐倉 光
「さっきまで出ていた音と光がなくなってる」
中の方を覗き込むようにして目を近づける。奥の方も光ってはいない?
牧志 浩太
(えっ、なくなってる?)
牧志は驚くが、結晶体の内側にも光の様子は……、ない。
佐倉 光
「牧志、そこにいるんだよな?」
牧志 浩太
(あ、ああ。ちゃんといるよ、少なくとも俺視点では)
驚いた牧志が身体を振る。結晶体の角があなたの頬にコチコチと当たる。ちょっと痛い。
佐倉 光
「いてて」
距離を取る。
牧志 浩太
(あっ、ごめん)
佐倉 光
「んん? この本との因果関係あんのかな……」
本のイラストを首を傾げて見る。
本の青年って継ぎ接ぎの怪物?
それともフランケンシュタイン?
まさか牧志ってことはないよな。
KP
本の挿絵は全裸で横たわる見知らぬ青年だ。
身体を継ぎ接ぎに縫い合わされ、今にも目覚めそうな雰囲気を湛えている。
KP
本の怪物に牧志を写して復元するのかも?
佐倉 光
「さっきまでこんな感じじゃなかったよなぁ」
どことなく気になるものを感じながらも、さっきの場所に戻る。
話の続きを聞こう。
牧志 浩太
(違和感を覚えたのも、佐倉さんがその本読んだ時だったんだ。
何か吸い取られてるのか?

もしまた違和感を覚えたら、すぐ言うよ)

コメント By.佐倉 光
しっかりコストをかけたアクションにファンブル出して、要らん所で面白大変な目に遭うのはもうお約束。

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