こちらには
『PYX』
のネタバレがあります。

佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。とある事件より、体中の痛みに悩まされている。
基本悪魔を召喚して戦うが、悪魔との契約のカードを使ってその力を一時的に借りることもできる。

巻き込まれ体質らしい。
今とある実験の被験者になっている。

牧志とは友人。


牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
とある事件以降、胃袋が独立した生命体になってしまった。

佐倉とは友人。
現在、心因性視覚障害を抱えている。


とある事件以来、特殊な事情のため二人が面倒を見ることになった少年。
超美形で類い希な理解力と知性を有する。
年齢は7歳程度。生育環境が特殊だったため、一般的な教育を受けていないので、言語が年齢の割に幼い。


佐倉の同僚の悪魔使いであり、佐倉の悪魔との付き合い方に多大な影響を与えた。
牧志の相棒。牧志が探索者となるに至ったとある事件で強い縁ができてしまう。
基本温厚であらゆるものに境界を引くことのない性格。


少し前に現れた6人の異星人。佐倉と契約して彼の仲魔として存在している。
その正体は不定形生物だったが、『人間』としての意識を持ち、この星での人間との共存を試みている。


KP
牧志がニャルラトホテプと化し、それを佐倉さんが引っ被る形で引き受ける、というif世界のお話となります。


PYX、それは神の器。

 ニャルラトホテプキャンペーンシナリオ『PYX』
  月刊かびや / かなむら 様




001. 『天国は無人』


KP
よろしくお願いします。
佐倉 光
よろしくお願いします、
KP
あなたが『休暇』に入ってから一ヶ月目。

『牧志浩太が■■■■へと変じようとしている』

『休暇』を楽しむあなたの目に飛び込んできたのは、そんな文字だった。

外部の時間は偶然にも、『彼』が生まれた日。
10月31日だった。
佐倉 光
それが何を意味するかは分かった。
名前を思い出せなくとも、今までに何度も関わった相手だ。
いつかあの赤い痣が心臓を掴み取って、彼を書き換えてしまうのではないかと危惧していた。
佐倉 光
『変じようとしている? 何があったんだ』
とにかく状況を聞きださないと。
KP
『夢を通じて干渉があったようだ。
抑止力である君があちらに存在しないタイミングを狙ったらしい。
彼は急速に■■■■へと書き換わっている』

端末にちかりと文字が表示される。
佐倉 光
「俺が抑止力?」
どういうことだ。俺はあいつの側を離れちゃいけなかったって事なのか?
KP
『実験を中断し、あちらに戻るか?
一度中断した場合、脳への負荷の観点から再実行は勧められない』
佐倉 光
『よく分かんねぇけど、俺が行けば止まるかも知れないってことだな。
実験は中止だ、可能ならすぐに戻してくれ。
次の被験者については、後で何とかするから指示をくれ』
佐倉 光
『こっちの都合ですまないが、こうなるのも見越して教えてくれたんだろ?』
KP
『了承した。

君はあちらに専念してくれ。
次の被験者は私が取得しよう。■■■■の顕現が発生するのであれば、実験予定の変更もありうるからな。

君からは多数の観測結果と新たな知見を得た。
言語変換が合っているか分からないが、感謝している、と表記する。

実験を中止し、再結合を実施する。
私と君が再び会話することはないだろうと予測する』
KP
そんな文章が表示されるのと同時、白い世界が端から崩壊していく。

まず外に見えていた海の幻が消えた。
続いて外の白い街並みが消えた。
室内の風景が端から崩壊していく。
その速度は世界の滅びと見紛うほどに速い。

あと一つ、返事を端末に打つ程の時間しかなさそうだ。
佐倉 光
『楽しかったよ。こんな事になって残念だ。感謝する。
前に言っていた話、40年後にでも振ってくれないか。興味がある』
キーボードを叩く。

この休暇も悪くなかった。

しかし俺達はやはり、何かの影響を受けていたんだ。
KP
『ああ。その時まで君が存在していれば、また共に。

壮健で』
そんな文章が一瞬見えたような気がした。
直後、世界が崩壊する。
KP
休暇は終わる。
世界は反転する。

今まで感じていなかったことにも気づいていなかった、あらゆる肉体の重みと不快感があなたの脳に襲いかかった。
KP
※久し振りの痛みチェックをどうぞ。
佐倉 光
1d100 35 【CON】 Sasa 1d100→ 8→成功
KP
あなたの身体に久し振りの激痛が走る。
しかしあなたはその痛みに煩わされることなく、前を向くことができる。
佐倉 光
痛ぇなぁ……これが生きてるってことか。
体の重さと痛みに、今まであると思っていたものがつくりものや錯覚に過ぎなかったことを自覚する。
細長く息を吐いて、目を開ける。

KP
幸いよくメンテナンスされていた肉体の、眼球が目の前に焦点を結ぶ。
そこは自宅ではなく、どこかの病室のようだった。
ひしゃげたベッドを中心に、半ばまでが潰れて崩壊していた。

どこからか不快な笑い声が聞こえる。
無数の声で絶え間なく世界を嘲笑う声だ。

その前に見慣れた人影が立っていた。
牧志 浩太
「佐倉さん」

牧志だ。
吐き気のするような、にやにやとした厭らしい笑みを浮かべていた。

その気配が急速に彼のものではなくなりつつあることに、あなたは瞬時に気づく。
牧志 浩太
彼の背後にあるのは無数の仮面を被った何かだ。
あらゆるものであり、あらゆるものでない何かだ。
あらゆる場所に存在し、あらゆる概念を持ち、それ故にあらゆるものを嘲笑う。

這い寄る混沌。
──あなたは漸く、その名を思い出すだろう。
佐倉 光
「ニャルラトホテプ……」
様々な関わり方をした中で、今が最悪の時だと本能で知った。
佐倉 光
「牧志!」
あいつから引き離す。
手を伸ばし、唯一痣に冒されていない手にむかい手を伸ばす。
同時にCOMPを発動させ、交渉を……
牧志 浩太
あなたが彼の手を握った瞬間、ずるり、と彼の指先を痣が舐め上げた。
赤く禍々しく光り脈打つ痣はいまや、彼の全身を覆い尽くしていた。
牧志 浩太
彼の身体が引っ張られ、「それ」から離れた。

離れた?
いや。
「それ」の中心で脈打つ巨大な異形の心臓と、彼の四肢は分かちがたく繋がっていた。

彼はいまや「それ」の一つの仮面に過ぎないのだ。
牧志 浩太
あなたの目の前で彼が笑った。
「お帰り、佐倉さん。
いま最高にいい気分なんだ。最高に胸糞悪くて最悪にすっきりした気分だ。いいだろ?」

その瞳孔がびりりと音を立てて縦に裂けた。
佐倉 光
「ただいま、牧志。こんな状況で会いたくなかったよ」
佐倉 光
※演出で【AF】黄緑の薬【POW】判定に自動成功を使用します!
KP
OK!
佐倉 光
その顔がブレて、様々な顔に見えた。
それは老いていた。それは若かった。男で女で、懐かしく、見知らぬものだった。
ぐら、と意識が揺らぐ。もはやこれは、人間が対峙できるものではない。

何故か『そこにある』と分かっていた小さな試験管の蓋を片手で外しながら取り出す。
エナジードリンクを思わせるサイケデリックな液体を飲み干す。
佐倉 光
ヤバ過ぎる状況だが、逃げてる場合じゃない。気合いを入れろ!

その心臓に、左腕の腕輪をかざして体当たりをお見舞いする。
KP
試験管がからんからんと床を転がる。
見るだけで戦意を根こそぎ折り取られ正気を吹き飛ばされる「それ」の、無数の触手をそなえて蠢く中心に、あなたは自らの身体ごと躍りかかった。
佐倉 光
ニャルラトホテプが降りてきたら、終わりだ。
とにかくそれだけは防がなければならない。

牧志を少しでも遠くへ。
これの捕らえる力を少しでもあいつから逸らす。
それしか考えていなかった。
少しでも干渉して、その影響を弱める。
そうすればきっと、牧志自身が逃れる隙ができるはず!
佐倉 光
「こっちを見ろッ!」
KP
柔らかそうな中心にあなたの拳が食い込む。
弾力のある筋肉が拳を受け、鋼鉄を殴ったかのような衝撃をあなたの腕に返した。

心臓はあなたの一撃を受けて翻る。大きく変形し、あなたを包む。
COMPが一瞬、あなたに応えるように光を放った。
佐倉 光
反応した。俺を認識した。この一瞬でも、牧志の
KP
その時、巨大な心臓が── 無数の触手であなたを抱くように包み込みながら、嗤った、気がした。
KP
不意に、胸に灼熱。
牧志 浩太
背後から牧志が鋭い爪を宿した腕で、あなたの胸を貫いていた。

彼は、笑っていた。
佐倉 光
胸から飛び出した爪を見下ろし、振り向く。
熱い。息が詰まる。
佐倉 光
「冗談……」
ああ、これは死ぬ。
佐倉 光
俺がエゴに走ったから?

胸から飛びでた爪を握ろうとかたかた震えながら手を上げた。
体から力が抜ける。寒い。くらい。
KP
寒い。くらい。腕から力が、胸から熱が、みるみるうちに萎びて、消えて。
胸から飛び出た爪に、あなたの指が触れる。

──指先が触れた瞬間、その行為を嗤うように爪はあなたをに振り回した。
いまにも滅びようとしている身を裂かれる苦痛とともに身が踊る。
佐倉 光
残り少ない時間でできることを探す。
KP
揺らいだ視界に、腕のCOMPが目に入る。

ずっとあなたの相棒であったそれは、ちかちかとあえかに液晶パネルを光らせていた。
死の間際に抗いたいと望むように。

そこにはひとつのコマンドが表示されていた。

 《カードハント》

あなたはそれが何を意味するか分かる。
自身の心臓がそれの爪に貫かれていた。
一度彼の手の中に収まったことのある心臓だ。

その心臓を鍵に、彼から契約を奪い取るのだ。

そうすればどうなるか?
──そうすれば、あなたが「それ」との契約を負うのだ。

牧志浩太という男に課された契約を。

制御できる可能性はまずないだろう。
制御に失敗すれば、今度はあなたが「そう」なるのだ。

無限の力が手に入るだろう。
無限の智が手に入るだろう。
ありとあらゆることを己がものにできるだろう。

あなたがあなたであれる可能性はほぼない。

そうしなければどうなるか?
あなたは人として死ぬ。単純に。簡単に。
そうして恙無く、彼が「それ」となるだろう。
KP
どうするか。
佐倉 光
失いたくない。迷う理由などない。
俺が負うはずだった契約だ。
佐倉 光
「か……え……せよ……おれの……だ」
最期の力を振り絞り、自らの全てをつぎ込んで《カードハント》を発動する。
KP
あなたの微かな叫びに、COMPが応えた。

液晶パネルが眩い光を放ち、COMPが捲れ上がって変形する。
どろりと溶けてあなたの腕を、胸を、身体を、目前の「それ」ごと取り込んでゆく。

あなたの心臓に、何か途轍もなく強大な「力」が流れ込んだ。

あなたの身体を包み込むCOMP、いや、それは本当にCOMPだったのだろうか?
それは、目の前の「それ」を吸い込み、食らい尽くし、あなたの心臓へと流し込む。

胸膜を破り、肋骨を破って、心臓が胸の中で膨張する。
あなたの身体は、内側から弾け飛んでいく。
あなたは変質していく。変化していく。変わっていく。変えられていく。
みるみるうちに視界が高くなり、床が遠ざかっていく。

激しい鼓動が鼓膜を叩き続けていた。
あなたの心臓には、もう爪が突き刺さってはいなかった。
牧志 浩太
遙か眼下、泣きそうな眼で何かを叫ぶ彼の顔が見えた。
もう彼は嗤ってはいなかった。
KP
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D10》。
KP
這い寄る混沌登場時(佐倉さんが演出で薬を使ったとき)に《SANチェック》入れればよかったですね。うっかり。
佐倉 光
1d100 52 俺は人間をやめるぞ牧志ーッ!  Sasa 1d100→ 15→成功
SAN 52 → 51
KP
ここであなたは〈クトゥルフ神話〉技能 99%を得る。
但し、これによってあなたの正気度 上限は変化しない。
ここで、即座に〈クトゥルフ神話〉で判定すること。
佐倉 光
1d100 99 〈クトゥルフ神話〉 Sasa 1d100→ 66→成功

佐倉 光
力が欲しい。償いたい。牧志を救いたい。そんな気持ちもぐちゃぐちゃに溶けて
胸の痛みも苦しみも全てが包み込まれて流れ込んでくる。

心臓がぶくぶくと太り、胸骨の隙間からあふれ出て押し破る。
脆弱な器を破壊する。境界がはじけ飛ぶ。
視界が高くなり、高揚する。
KP
あなたは、知る。

あなたはいまや怪物へと変貌した。
あなたは百万の仮面の神である。
あなたは這い寄る混沌である。
あなたはあらゆる時空に遍在し、あらゆるものを嘲笑う神である。

神経細胞が高速で整列し発火する。
歯車の音を立てて思考が回転する。
因も果も飛び越えて、あなたはあらゆる理と由を知る。
それが故に始まりにも終わりにも、何の意義などないことを知っている。

あなたは同時に知るだろう。
血塗られたる舌。月に吠えるもの。
無数に蠢く触手の頭を持つ、三本脚の巨大な怪物。
それがいまのあなたの姿であり、いまのあなたの姿の名だ。
佐倉 光
全てが見える。全てが手の内にある。
悪魔使い? なんて矮小なところで怯えて生きていたことか。
些細な知識に一喜一憂して、蛆虫のようにのたくっていた。
境界などというつまらないもので自らを縛り付けていた。
佐倉 光
「クク」
佐倉 光
「ハハハ、アハハハハハ」
背を反らして笑った。嗤った。
なんという幸運。なんという奇跡。
あのつまらない町に自ら入ったことすら、この時のためのように思えた。
佐倉 光
「貰って行くぞ」
全部俺のものだ。
KP
……だが同時に、あなたは佐倉光であった。
奇妙なことに、脈動する神の心臓の内側に、あなたが佐倉光であるという認識と記憶が存在しているのだ。
KP
あなたは自身を [ ニャルラトホテプ ] であると認識しているが、同時に [ 佐倉光 ] であると認識している。

あなたは [ 佐倉光 ] の記憶と精神、感情をすべて持っているが、その思考形態は神のものへと変じている。

半端に神であり、半端に人間であるような状態だ。

佐倉 光
返せよ>
ニャルに牧志を
牧志に契約を

俺のだ
力も牧志も全部俺の!

というわけで両方です。
KP
なるほどー! >俺のだ
その強欲具合最高に佐倉さんな気もする。
佐倉 光
今は高揚しちゃってて最高にハイになっちゃっているので佐倉っぽくなくなってる。
SAN1しか削れてないし、そのうち正気に戻る? さあ……
境界は壊れた。
KP
大丈夫まだ降ってきます。>《SANチェック

本編見る!
KP
そのときあなたの目覚めに呼応して、空の果てから流星がひとすじ降ってきた。
あなたはそれを知っている。

生ける焔。炎の塊。フォマルハウトの炎王。

クトゥグア。
KP
SANチェック成功時減少 1D3失敗時減少 1D20》。
KP
ここにおいて、 [ 佐倉光 ] の正気度 の減少は、あなたがより [ ニャルラトホテプ ] の意識に飲まれることを意味する。
KP
あれは落ちればあなたの足許を、この街を焼き尽くすだろう。
あなたの住処に時折落ちてきては焼いていく面倒な存在だ。

放っておけば、あなたの下にいるあなたの小さな持ち物も、諸共に焼き尽くしてしまうことだろう。

さて、どうしてくれようか。
放っておいてどこかへ行ってもいいし、溢れんばかりの力でこれを追い払ってみてもよいだろう。
佐倉 光
1d100 51 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 100→致命的失敗ファンブル
SAN 51 → 31
佐倉 光
へへっ
KP
あらお見事
KP
ここでの不定はそうだなぁ、一度通常通り振って下さい。
その結果をシナリオ展開に合わせてKPがお料理します。
佐倉 光
1d10 内容ー Sasa 1d10→7
1d10 期間ー Sasa 1d10→6
幻覚妄想機能障害かー
KP
あなたは《SANチェック》発生時・発狂時などに、人間の感覚(五感)のいずれかを失う。
代わりに神の超常的感覚を得るため、行動に支障はないが、人間の感覚を失ったあなたの心はより神の側に近しくなっていくだろう。
佐倉 光
今失うのは人間的な聴覚かな!!

佐倉 光
その姿を目にした。
あれは敵だ。あれは敵だ。この力を試すに丁度いい。

ゲラゲラ笑いながらクトゥグアに立ち向かう。

俺のを焦がしたらぶち殺す。
KP
目の前でいまにも街を焼こうとしていたクトゥグアは、あなたの姿を見つけて、くるうりとこちらに正面を向ける。
燃える。燃える。地の果てを燃やし尽くす星の炎だ。
しかしその劫火すら、いまの〈あなた〉にとって大した敵などではない。
戦闘ラウンド開始── 邪神大戦争だ!
ニャルだ!!
佐倉 光
アテクシあまりニャル詳しくないんですが大丈夫ですかね!
KP
大丈夫ステータスお渡しします!
佐倉 光
というかニャル的振る舞いとかですね!
KP
なるほど!! ニャルはどんな顔でもしてどんな姿にもなるので、神に呑まれた佐倉さんでいいと思います。
今はニャルであると同時に佐倉さんなので。
(実はKPもそんなに詳しくない!)

一応ステータスと一緒にマレモンの参考ページはお渡しします
佐倉 光
はーい。資料見よう!
あ、マレモンとか常に参照可能なので大丈夫ですよ。
KP
あ、参考ページ番号をお渡ししますの意でした 紛らわしくてすみません
佐倉 光
はっ。ニャルになるってことは【APP】8が一気に【APP】18に!!(もんすた)
KP
でも今は怪物形態!!
佐倉 光
ちぇ、【APP】 - だ。
KP
ここですごいことやって1ターン戦闘終了させたPLさんいた

佐倉 光
渋谷は俺の玩具だっつーの! かかってこいやぁぁぁ!
KP
あなた [月に吠えるもの] のステータスは以下の通りとなる。
ステータスが開示される。
KP
また、あなたは
・ルールブック及びサプリメント記載のすべての呪文を使用可能。
・すべての武器が手番消費無しで入手でき、100%の成功率で使用できる。
〈クトゥルフ神話技能〉をロールすることでクトゥルフ神話的な情報を得られる。
・その他、基本ルルブに記載されているニャルラトホテプのステータスに見合うすべての行動を取ってよい。
佐倉 光
わぁい。つおい!
KP
基本「なんでもできるぜ!!」と思ってよい。
だが、【DEX】はクトゥグア(21) の方が上である。忌々しい。
佐倉 光
19! とろい!!
これが光速はやいと音速おそいの世界か。

KP
1ターン目。クトゥグアの行動。
KP
クトゥグアはその実体を取り巻く燃え盛る炎の鞭のひとつひとつで印を組み、空気の爆ぜる音で呪文を紡ぐ。

《フサッグァの召喚》
クトゥグアに仕える炎の精たちの長、青き焔フサッグァを宇宙の彼方より呼び出す文言だ。
フサッグァは次ターンから戦闘に参加する。

KP
【DEX】19。あなたの行動。
どうしよう
佐倉 光
え、《精神的従属》って使えるのかな。
KP
何ページでしたっけ。確認します。
佐倉 光
基本P266
あー3Rかかるか。ちょっとかかりすぎだなー
例えば道具が必要な呪文や時間が必要な呪文はそういったコストは必要になるのかな。
生半可な魔法は効果がしょぼくて使い物にならないんだよなー
KP
時間コストは通常通り必要。道具はものによる。(KPに相談)
《精神的従属》は使用できてよい。
佐倉 光
あとは2Rで《セイレーン》か、《セクネンケネップ》で「カエレ」かなー。
なかなか「ブチ殺す」魔法はないなぁー。
KP
相手がクトゥグアですからねぇ。
カエレするならもう1パターンありますね。
佐倉 光
《萎縮》とかどうなるんだって気はするけど。
KP
うーん。クトゥグア手足なさそう。
佐倉 光
あとまあ「人間の」って指定されてるヤツはナシかな。
《門》を開いて突き飛ばすとかも考えたけどー
普通に《神格の退散》で帰らせるのが実は一番早い……?
うーん。殴りたいなぁw
でもまあ殴り合うと渋谷がボコボコになりそうだしねー。

今まで散々やられた支配系の魔法で自爆しろorカエレするのもいいんだけど、確実じゃないしねー。

P262 《クトゥグァの退散》 は使用できますか?
KP
《精神的従属》はかなり面白いんですけど、時間がかかるんですよねぇ。
牧志だけ守って渋谷ボコボコにしてもいいんですよ。

《クトゥグアの退散》はもちろん使用できます。
《退散》の場合、正気度 コストは不要。
クトゥグアの【POW】は42。
9MPで成功率5%、以降1MPごとに成功率+5%。
佐倉 光
つまり28MP消費で100%カエレができるってことでしょうか?
【POW】関係あるのかな?
KP
そうです。ただし、ここではファンブルした場合は失敗するものとします。
《退散》【POW】対抗はありません。
あ、今見たら《萎縮》の呪文(P252)は対象制限ないですね。
別のと間違えてた。

ただこれでクトゥグア倒そうとすると正気度 コストすごいけど。
佐倉 光
それなら27MPでいいな。やってみよ。

佐倉 光
MP 100 → 73
1d100 95 カエレ Sasa 1d100→ 43→成功

佐倉 光
ふと見下ろせば街が見えた。ヒトが見えた。
とるに足らないものだが、なんとなくこれらを灼かれるのは気に入らないなと思った。
さっさと帰らせよう。殴り合いはまた今度だ。飽きるほどしてたろ。

力を集中し、在るべき所へ帰れ、と命ずる。
KP
あなたは自らの内側から力を集中し、漂う面倒な存在に向かって、ただ帰れと命じた。
それだけだ。
それだけで、宇宙の果てと此方がつながれ、それを呑み込むだけの道を生じた。
そして。
炎の塊はすっぽりと道の内側に収められて。
次の一瞬で、最初から何もなかったかのように姿を消した。

後は、余波で何やら焦げた街と。
すっかり正気を喪った様相で、あなたを呆然と見上げる小さな人間たちがあるばかりだ。
KP
戦闘終了。

佐倉 光
そうね二体も見たら正気ふっ飛ぶわね。
佐倉 光
『息を吐く。』
そんな人間の残滓のような行動をすると、そのまま空気が抜けるように人の姿を取る。
佐倉 光
とっていい? 一応牧志と対面はしとこうかなと。
KP
おっと戻る前にイベントが発生してしまいます。

KP
彼の前で人の姿を取ろうと、牧志という人間の姿を探した。
その人間と、あなたの目が合う。
牧志 浩太
「……」

彼は呆然と、あなたを見上げ。
両手を地に伏せて。
いっさいの正気も自我も、目の前に広げられた異様の前に吹き飛ばされて。
牧志 浩太
「……あ……、あ」
ただの忘我となって、あなたを見上げていた。
KP
……さて、あなたは何を燃やされたくなかったのだったか。
畏怖して、呆然と、狂気して、狂奔して。
あなたの周りには焦げた街と、哀れに踊り狂う小さないきものばかりがいる。

それはあなたに何か、関係があるものとは思えなかった。

身の内に満ちる強大な力に、 [ 佐倉光 ] の意識が飲み込まれていく。
命令ひとつで神を還す程の強大な力が、あなたの意識を飲み込んで――『神』の意識へと、塗り替えていく。
佐倉 光
こちらを見上げている人間を見下ろして、手を差し伸べようとした。
……声は聞こえない。
ぼんやりと見つめているうち、何を期待していたのか分からなくなった。

興味が失せた。
佐倉 光
ここはつまらないな。
KP
人間の声は聞こえなかった。
ここは小さなものしかなく、つまらない。

あなたは、くだらぬ風景に背を向けた。
…… [ 佐倉光 ] の意識は、そこで途切れている。

KP
はっ、とあなたは目を覚ました。

あなたは病室の扉の前に立っている。

先程までの炎も、怪物であるあなたも消え失せて、焦げ跡ひとつ残っていない。
先程は夜だったにも関わらず、廊下の窓の外には、穏やかな昼下がりの風景が広がるばかりだ。

あなたは当たり前のように人間の、 [ 佐倉光 ] の姿をしていた。
あなたの意識は佐倉光のそれだった。
あなたの腕には見慣れたCOMP。
あなたの身体には黒いパーカー。ポケットにはスマートフォン。

あなたの意識は人間。
あなたの精神は人間。
あなたの感覚は人間。

だというのに、あなたは全て覚えていた。
あなたが一度、 [ ニャルラトホテプ ] に成ったことを。
あなたが一度、怪物に成ったことを。

あれは夢だったのだろうか?
しかし、あなたの頭の中には、いまも異常で異様で壮大な知識が無数に蠢いていた。
KP
※あなたは人間、 [ 佐倉光 ] に戻っていて、病室の扉の前に立っています。
しかし、〈クトゥルフ神話〉知識は99%のままです。
また、今までの記憶は全て残っています。
佐倉 光
夢? 幻? それにしては、あまりにも。
頭の中が騒がしい。
佐倉 光
渋谷は? 牧志は無事か?
あれは俺の夢だよな?

沈黙の世界で過ごしていた日々とのギャップで気持ち悪くなりそうだ。
牧志に会いたい。
あいつの無事を確かめたい。

ふと病室のネームプレートを見上げた。
KP
そこにはネームプレートが一つだけ刺さっている。
[ 牧志浩太 ] と書かれていた。
佐倉 光
牧志!?

焦る心を抑えて病室の扉を開ける。
KP
病室の扉を開けたとき、奥の窓から柔らかな陽光が射して、ベッドに横たわる人を照らした。
クリーム色のカーテンが、中にいる人の手で開かれる。
牧志 浩太
「う……、」
KP
彼は重たげに身体を起こし、こちらを見遣る。
扉の前に立つあなたに視線が合う。
あなたの顔に視線が合う。
彼の瞳孔が広がる。
牧志 浩太
「……佐倉……、さん?」

そのとき彼は、酷く驚いた……、呆然とした様子であなたの名を呟いた。
腕から下がる点滴の管が、陽光にきらめいて見えた。
佐倉 光
「牧志!」
懐かしさに思わず声が弾んだ。
佐倉 光
「久しぶり、元気だったか!? 話したいことがいろいろあるんだ……!」
ベッドサイドに駆け寄る。
牧志 浩太
「う、うん、久しぶり……! 佐倉さん、いき、て……、
俺はちょっと体調崩したけど、元気……」
彼はベッドサイドにあなたが来るなり、あなたの背を強く抱いた。
離すまいとするかのように、両腕で抱きしめようとして……

ふと、あなたの眼を覗き込んだ。
牧志 浩太
「……うん、俺は元気だよ。
佐倉さん、帰ってきてくれて、よかった」
するすると、彼はあなたの背から手を下ろす。
その手はどこか力なく、顔は青い。
佐倉 光
「何だよ。どっか悪いのか」
ベッド脇に椅子があれば座る。
まるで最初から見舞いに来たのだとでもいうように。
牧志 浩太
「ああ。ちょっと風邪こじらせて入院してたんだ。
佐倉さんが来てくれてよかった」
彼は少しぎこちなく笑う。
佐倉 光
「あいつ、異変があったら教えてくれって頼んでおいたのに、いちいち遅いんだ」
KP
ベッドサイドに置かれた見舞い用の椅子に座ると、ふとサイドテーブルに彼のスマートフォンが置かれているのが目に入った。
ロック画面には、[ 10 / 31 ] と表示されている。
…… 10月31日。彼が死に、生まれた日。
佐倉 光
あれ、俺はどうして実験を中断して、出てきたんだ?
佐倉 光
「牧志、今日何か、変なことなかったか?
俺は、お前に何かあったって聞いて、外に」
牧志の様子が変だ。
その目を覗き込む。その心の内を見通そうとして。
KP
Sasa 🎲 Secret Dice 🎲
牧志 浩太
「変なこと? いや……ああ、
風邪こじらせて家でダウンしてて、割とピンチだったな。
先輩が助けてくれなかったら、不味かった」

体調が悪いのか青ざめた肌の中、どこかふらつく眼の色。
あなたの背に触れたくて手を伸ばすのに、触れることを恐れるかのように引っ込める指先。
彼は何かを喜び、同時に恐れているように見えた。
佐倉 光
かるーい気持ちで《治癒》を使えばいいんです?
KP
なるほど使ってみてもよい。
佐倉 光
正気度 コスト1、MPコスト12かな?
最初からこんなガンガン使ってて大丈夫かなw
KP
ですね。人間の姿でも【POW】/MPは同一なので、73から減らしてください。
佐倉 光
はーい
SAN 31 → 30
MP 73 → 61
《治癒》は死亡以外の全ての状態異常回復だ!
2d6 Sasa 2d6→2,1→合計3
回復しねぇ~!
あ、回復に要する時間
2d6 Sasa 2d6→1,3→合計4
4ラウンド後に3HP回復。
KP
そうだ、人間の姿のステータス出しておきます。
ステータス開示。人間の姿でもやはり神の力だ。SIZ以外は上昇している。
佐倉 光
あっ俺美形になってるw
しかし深山には負ける!
KP
大層カリスマに満ちて細部が美しくなった佐倉さんになっています。深山には負ける!
深山……人智を超えた美とカリスマを備えた青の青年。『ふえるKPC』より。彼の【APP】は20越えてる。

KP
あなたは知った呪文を軽々と唱える。
青ざめた彼の指先から力が染み込み、彼の力ない指に、腕に、一分もしないうちに活力を吹き込む。
牧志 浩太
「あれ……? 佐倉さんが帰ってきたら、気分がよくなった」
彼は不思議そうに呟く。
しかし、彼の目に宿る、どこか物憂げな影は消えない。
佐倉 光
「なんだよ、病気なら治っただろ。何暗い顔してんだよ」
いつもなら使うのに全身全霊で集中して使う魔術を軽々と使い、きょとんとして問いかける。
佐倉 光
「何か心配事でもあんのか?」
牧志 浩太
「ああ、うん、そういうわけじゃないんだ」
彼が戸惑うように自分の指先を見て言ったとき、病室の扉が開く音がした。
波照間 紅
「おや、随分顔色がよくなったんだな。
佐倉さん、戻っていたのか」
ランドリーバッグを持った波照間がそこに立っていた。
佐倉 光
「ああ、波照間さん、久しぶり!
なんだよ、みんな元気そうじゃん」
佐倉 光
「……俺どうして実験やめてこっち来たんだったかなぁ」

佐倉 光
一時的に欺瞞してるけど大丈夫かな?
KP
大丈夫です! ありがとうございます。
佐倉 光
波照間さんが来たってことはー

波照間 紅
「ああ、久しぶり! 佐倉さんも元気そうだな、よかった。
そういえば、戻ったんならこの間言っていたハロウィン文化祭に来ないか?」
KP
ハロウィン文化祭? はて。そんなフレーズに覚えはない。
佐倉 光
「ハロウィン文化祭? そんなのあったっけ。大学の行事?」

佐倉 光
お、予期してた流れと違う。このまま進むのか。
KP
お、何を予期されてたんだろ。
佐倉 光
サーチされて「佐倉さんがヘン」ってことになってどっか行かざるを得なくなるのかと思った。
KP
ああー! それも美味しかったけど実は突然《アナライズ》ではないのです。
佐倉 光
また牧志が別の命としてうまれる日……となるのは阻止したけど何が起こるんだー
KP
色々あるのです。選択次第では第二話へ行かずに終わる流れも結構あるからドキドキ。

波照間 紅
「ああ。地域開放の文化祭でな。
仮装も多いし学外の人間も入れるから、よければどうかと思ったんだ」
牧志 浩太
「先輩、仮装するんだっけ」
波照間 紅
「ああ、被り物だけどな。牧志、体調が戻ったようなら君も来るか?」
牧志 浩太
「うん、退院とか検査とかしばらくあるだろうけど」
佐倉 光
「へぇ、楽しそうだな。俺も行くよ」
刺激のない生活をしていたのでどんなことでも楽しそうに聞こえる。
波照間 紅
「そうか、歓迎する。楽しみにしていてくれ。18時開始だ」
牧志 浩太
「それじゃ、俺も夜までに退院しないとな」
そうやって三人で話していると、牧志も少し元気を取り戻したようだった。
KP
「牧志さーん」外から看護師の声が聞こえる。
牧志 浩太
「あ、回診だ。
じゃあ、俺と先輩で退院の話してくるよ。
この調子なら、何かなければ夕方までには家に帰れると思う」
佐倉 光
「ああ。元気そうで良かった」
正直何が起きているのか良く分からないが……
佐倉 光
「病院の近くで待っていようか?」
牧志 浩太
「いや、先輩もついててくれるし大丈夫。
あ、じゃあ買い物頼んでいい? しばらく入院してたから色々空でさ」
牧志はそう言ってスマートフォンを取り、あなたに買い物リストを送信する。
牧志 浩太
「あれ? 送信できない」
波照間 紅
「ああ、見せてくれ。……本当だな。僕から送っておくよ」
波照間から買い物リストが飛んできた。
佐倉 光
「……お、サンキュ」
リストを確認する。
KP
買い物リストには葉物野菜、肉類、卵など、確かに暫く家を空けていると不足しそうな品々が並んでいる。

KP
穏やかな時間。
彼が彼で、あなたがあなたでなくなったはずの、31日の夜……。
あれは、夢だったのだろうか?
佐倉 光
「……あの、さ、変なこと言ってると思うんだけど。俺、変な夢を、見たんだ」
夢、なのか?
この、頭の中を渦巻いている何もかもは錯覚か何かなのだろうか?
佐倉 光
「俺、牧志が変異しかけてる、ってきいて実験を中断して」
波照間 紅
「夢?」
牧志 浩太
「夢?」
回診が来るまでの僅かな時間、二人はあなたの言葉に姿勢を正す。
KP
ここにあるのは穏やかな日常のはじまりだ。
しかし、今もあなたの頭の中には、決して人が知り得ることなどなかっただろう、闇の奥底のあらましが蠢いているのだ。
佐倉 光
世界を渡っちゃったかなぁ。
佐倉 光
「ああ。牧志がその……ニャルラトホテプになりかけててさ……」
佐倉 光
「俺が、無理矢理割り込んで契約奪って、そしたら、俺がそいつになって」
佐倉 光
「空からクトゥグァ……燃える神……いや、化け物か降ってきて、俺、そいつを追い返して……」
波照間 紅
「クトゥグァ……?」
牧志 浩太
「えっと、佐倉さん、何言ってる?」
二人の態度は、特に牧志の態度は、いつものあなたの話を聞く時と違っていた。
不思議そうに目をまたたき、如何にもあなたが耳慣れぬ奇妙なことを言っている、と言った風にこちらを見る。
波照間 紅
「悪魔と交戦した、いや、牧志が襲われたっていうのか?」
牧志 浩太
「えっ、でも待って、夢の話だろ?」
波照間 紅
「ああ、でも佐倉さんは悪魔使いとしての特性で、予知夢を見ることがあるから」
佐倉 光
「予知夢……」
佐倉 光
「予知じゃない。起きたんだ。渋谷は燃えて、牧志もみんな、狂って……」
こんなにありありと覚えているのに、あのときの俺の思考が良く分からない。
佐倉 光
「俺、今、どこにいるんだろう……」
牧志 浩太
「佐倉さん……」
牧志が不安げにあなたの背へ手を伸ばそうとしたとき、看護師が病室へやってきた。
KP
あなたは穏やかに退室を促される。
佐倉 光
素直に退室して買い物に行こう。

KP
あなたは病室を出て、病院の門をくぐる。
外へ出れば、ハロウィンカラーのオレンジと紫に彩られた、穏やかな昼下がりの街だった。

笑顔のカボチャちょうちんや白いシーツを被ったようなオバケ、黒い衣装の魔女、それに可愛らしいコウモリ。
ケーキ屋の軒先に、スーパーの店先に、道端に。それらのモチーフが踊っている。

あなたは穏やかな街にひとり、取り残される。

ハロウィン。
古代ケルトの収穫祭が起源と考えられている祭だが、現在は形骸化しており、仮装とお祭り騒ぎ、それにキャンディーなどのアイテムを楽しむ祭となっている。
ケルト人にとっての一年の終わりであり夏の終わりと冬の始まりである10/31、この世と霊界との間に門が開き、死者や妖精や魔女が自由に行き来できるようになる……、と言われていた。

あなたにとっても波照間にとっても、牧志にとっても馴染み深い。
色々な意味で。
佐倉 光
こういう日は、悪魔がうろつきやすいし異界の口も開きやすい。
悪魔使いにとっては油断のできない日だ……

そういえば。
自分に《アナライズ》してみる。
KP
《アナライズ》
あなたのCOMPは……、

知っているだろうとあなたを嘲笑うように、【邪神】とひとこと表示した。
佐倉 光
「ええー……」
だって。俺。人間なのに。
人間要素ないの?

何度か《アナライズ》した。
あれはどうやら夢じゃなかったらしい……
俺、悪魔化してんの? マジで?

困惑すると同時、あの、牧志の心が壊れて街が焼けるシーンは現実だったのだと思い知る。
それじゃあここはどこなんだ?

街を見回す。
ロストこわい
佐倉 光
途中で終わっちゃうところって何なんだろう、まだどう進めていいか良く分かんないから怖いなー
KP
このシナリオいろいろあるんですよね、いろいろね……。
個人的には第二話のロスト分岐が一番怖い。
KP
1~3話通して出目または行動・判断によるロストエンドが基本で、「途中で情報を取りそびれたからロスト」みたいなのはないので、道中はごゆるりとお過ごしください。
佐倉 光
選択の結果のロストがメインって感じなワケですね。
例えば今回ふたりに「夢」の話をしなかった とかはありうるのかなぁと思ったりなんだり。
あ、回答は結構ですよー
KP
選択の結果、出目、または行動判断を誤ったことによるロストが基本ですね。
途中で何かやりそびれた・取りそびれたからロストね! みたいな感じではないです。
佐倉 光
おかしいなぁー俺ニャルなのにそんなにか弱いの??
というか佐倉としての意識がなくなっちゃう感じかな。
KP
ニャル様だけど探索者なんですよね、今。
どこでかは秘密だけど、そういうエンドもちゃんとあります。>佐倉さん意識なくなっちゃう
佐倉 光
いきなり20くらったのは痛いわぁ
KP
あれはびっくりした。
佐倉 光
結構SAN値余裕あるぞしめしめと思っていたのにー
KP
いきなり20吹き飛ぶんだもんなぁ。

KP
やさしく浮かれる街を見回すと、街頭ビジョンでハロウィンのニュースをやっているのが、どこかの動物園でスナネコの赤ちゃんが産まれた話が聞こえてくる。
通りの向こうを眺める分には、見慣れたいつもの街に見えた。

ここはデヴァ・ユガ、夢の中、あるいはあなたが見ている何かの幻なのだろうか?
それともCOMPがバグって、あなたと一緒に夢を見ているとでも?
佐倉 光
俺、どうなっちゃってるんだ……
頭の中がゴチャゴチャして整理がつかない。
知識がどんなに多くても整理されてないんじゃ嬉しくないな、と思った。
KP
ふと、あなたは気づく。
通りをゆく人が、あなたをちらりと見ては噂話をしている。

遠巻きに避け、あるいはあなたの前を過ぎようとして立ち止まっては、見惚れたようにか驚いたようにか、あなたの顔をまじまじと見てゆく。
佐倉 光
ん、なんだ?
顔に何かついてるのかな。
近くにショーウィンドーなど反射しそうな物があればそれを、
なければスマホを見る。
佐倉 光
あー、【APP】18か!
KP
yes!
佐倉 光
この外見波照間さん達にとっては普通だったのか??
あとで訊こうw
KP
ショーウィンドウを覗くと、マネキンに紛れて、一瞬背筋がぞくりとする程に神々しい雰囲気を纏った青年が立っていた。

少し青ざめた白い肌には、首に向かって下っていくグラデーションを邪魔するランダム性はひとつもない。
切れ上がった眼はこちらを静かに眺め、頭の中の混沌を切り開いてくるかのようだ。
薄い唇は完璧に形作られ、それが動くという事の方が信じがたくすら思える。

成る程人々は彼に見惚れ、驚き、近づきがたく思って避け、あれはなにものだろうと噂話をしていたのだ。
佐倉 光
「みや……」
佐倉 光
「まじゃ、ない?」
KP
直後に気づく。
彼は店の中にいるのではない。
彼はショーウィンドウのガラスに映った、あなただ。

あなたであるという特徴を残したまま、異様に整って人間離れしたあなただ。
佐倉 光
しばし『こ、これが私?』ムーブをする。
佐倉 光
「ええー、気持ち悪ぅ。俺だ」
そういえば、体もなんとなくいつもと違う気がする。
こう、みしっ、としているというか。

自分の顔や腕をペタペタ触る。
筋肉が、ある!!
KP
触れれば細い腕の奥にはみしりと力強い筋肉が埋まっている。
他に比較するもののない現状、暫くそうしていると、そんなものだったような気もしてくる……。
佐倉 光
なんだこの現象?
魂だけ別世界に来てるとか、そんな感じなのか?

しかしなんだかこれで間違っていないような気もするし……
俺ってどんな顔だっけ?
佐倉 光
なんとなく居心地が悪くてフードを降ろす。
じろじろ見られるのは慣れていない。
視線を集めるのは居心地が悪い。

買い物に行こう。
佐倉 光
そういえば今の状態のときの隻眼牧志君……無事なんだろうか。
KP
そういえば隻眼牧志…… どうなんだろう。牧志だし一緒に「成って」しまってニャル様の化身の一つになってしまっている可能性。

コメント By.佐倉 光
もしあの時牧志が変じていたら。
もし佐倉がそれを奪って、代わりに被っていたら。
そんなif...で始まる一つの物語。

佐倉は『人間』を守れるのだろうか?

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「こんなのそれこそ波照間さんや春日さんのほうが適役だろ!? なんで俺なんだよ!?」

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「牧志さん!?」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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TRPGリプレイ ゆうやけこやけ 第六話『とびらをひらいて』の一

きらわれちゃった

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なんだかすごく既視感のある状況だ。俺が僕の敵じゃなくてよかった気がする。

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力はここにある。俺の手元になくても、ここにある。