TRPGリプレイ【置】CoC『ワンナイト・ルバート』 佐倉&牧志(塔)1

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こちらには『ワンナイト・ルバート』
のネタバレがあります。


牧志 浩太(塔)

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
数奇な運命に弄ばれた挙げ句、波照間とともに事件に遭遇、独りだけで帰還した。
以来本格的に魔術に手を染め、異なる時が流れる塔に自らをつなぎ止めて波照間の手がかりを探し続けている。
通称魔きし。


開始前
KP
ワンナイトルバートは「知り合いのNPCを助けるためにバンドやろうぜ」というシナリオで、情報量は多いけどシナリオ自体は割と一本道です。
>※改変に関してご自由に行っていただいて構いませんが、シナリオの根本的な部分が大きく変わる改変はご遠慮ください。

らしいので、魔きしチームを参加させるために導入大改変するのは大丈夫そうです。
ただ、ピンチになるのは知り合いのNPCで、そのNPCを助けにPC達が奔走する話なので、佐倉さんが外で動き、魔きしはリモート参加になりそうです。
佐倉 光
ふむふむ? 誰だろう知り合い。
魔きしくんは演奏しないのっ!?
KP
魔きしも演奏します! リモートで!
ちょっとリモートでやれることの幅が広がってしまいますが、「今回限りで魔きし&佐倉さんが頑張った」ということにさせてください。
佐倉 光
はーい
KP
ミラーディスプレイや初音ミクライブみたいな大掛かりなシステムをセットアップしてもらって魔きしがライブ会場に出現するの、シュール度が上がっていいかなって思ってます。
魔きしの服装は「衣装」ということにしよう。
佐倉 光
なるほどなるほど

・普通に外へ出歩けるPCを前提としているので、佐倉さんに外で動いてもらい、魔きしはリモート参加になります。
・魔きしチームで参加可能にするため、導入ほか随所を改変します。(シナリオの根本・意図は変更しません)
・「自陣がバンドを組んだらどうなるの?」という妄想を現実にするシナリオです…… ということで、注目嫌いな佐倉さんが意図せずバンドをさせられます。ごめんな。

・魔きしも演奏します! リモートで!
ちょっとリモートでやれることの幅が広がってしまいますが、「今回限りで魔きし&佐倉さんが頑張った」ということにさせてください。
・二人の知り合いの音楽家NPC(シナリオ指定)がピンチになり、そのNPCを助けるために奔走するお話です。
KP
というわけで、よろしくお願いします。
佐倉 光
よろしくお願いします!



Call of Cthulhu 6th  
 ワンナイト・ルバート!
  ──今夜は自由に!

はちこ / かぎや 様



KP
果てなき螺旋の底で眠るあなたの耳に、何かの旋律が届いた。
導かれるように目を覚ませば、塔の底に今日はなにか、音楽が流れているようだった。

昼も夜もないこの場所で、やさしい鳥の囀り声を模したような、朝を奏でるヴァイオリンの調べ。
佐倉 光
目を開き、身を起こす。
ここで音楽が流れることは「異常」、というほどのことではない。
かといって「日常」というほどありふれてもいない。
懐かしさに、しばしその音を聴く。
佐倉 光
珍しいな。牧志が何か見つけたんだろうか?
部屋を出て螺旋の真下へと出る。
牧志 浩太
部屋を出ると、ローブの背中が微かに揺れた。
振り返る牧志の手元にいつもの黄緑色をしたタブレットがあり、その横に置かれた球形のオブジェが、緩やかに回転しながら音楽を奏でていた。
牧志 浩太
「おはよう」
KP
タブレットの画面には、「朝の調べ - 神音楽人」と表示されていた。
KP
あなたも知っている名だ。
以前にある呪いのヴァイオリンを巡る事件で、巻き込まれていたのを偶然助けることになったのだ。

彼のヴァイオリンはあらゆるものの心を安らげ、穏やかにし、その響きは戦すら止める……、と賞賛されるほどの才の持ち主で、実際牧志も気に入って偶に聴いていた。
KP
ちなみに、あなたはそんな神音楽人当人が、穏やかで人はいいものの音楽家としての拘りが人一倍強く、音楽関係となるとちょっとめんどくさい人物であることを知っている。
佐倉 光
「おはよー。今日は全体に流してんだなー」
『朝』の身支度をしつつ降り注ぐ音を浴びる。
牧志は余程気に入ったらしい。
音楽のことは良く分からないが、確かにいい音色だと思う。
作曲家はあんまり関わりたくない人種ではあるけど、それと曲にはあまり関係がないだろう。
牧志 浩太
「ああ。
一日を描いた曲なんだけど、聴いてると色々思い浮かぶようでさ。
音楽で時間を作ってみるのも、いいかと思ったんだ。

朝飯、何にする?」
佐倉 光
「そうだな、たまにはそういうのも悪くない。
朝飯か、こんな日は『普通』なのがいいよな。卵とソーセージでも焼きたいところだけど、そのへん確保してたかな」
牧志 浩太
「いいな、卵とソーセージ」
牧志が片隅に置かれた他称冷蔵庫の扉を開けると、ひやりとした停滞の空気が一瞬あなたの頬を撫でた。
牧志 浩太
「半分ソーセージ、半分サラミでよければある。
サラミの味が強いし、味付けは軽く塩でいいかな」

サラミ。
牧志がSNSの投稿を見てピザを焼こうとし、失敗した時の残骸だ。
なお、できたものはピザではなくなっただけで、食べられる何かではあった。
佐倉 光
「あー、それかぁ。まあ、食えるよな?」
サラミらしきものを覗き込んで、ちゃんとサラミかどうか確認する。
牧志 浩太
幸い、断面を覗き込んでもちゃんとサラミだ。
牧志はあなたと共用の他称冷蔵庫に、「そうじゃないもの」を入れない。
……一度だけうっかりがあったが。
佐倉 光
前に牧志が自分用の物だったらしい謎物体を入れていた事があって、
侵食が……酷かったな。
あれ以来軽いトラウマだ。
牧志 浩太
牧志は大いに謝り、それから他称冷蔵庫の扉には彼向けの貼り紙が何枚か追加されたし、タッパーの蓋の色を「それら」用とで分けた。

チェック用の軽い結界を追加しようとしたこともあったが、牧志の指にも反応するので無しになったらしい。
KP
偽りの鳥の調べが流れる中、『外』との連絡手段であるあなたのスマートフォンが、微かに音を立てた。

おっと、情報収集用のサブスマホの方だ。
そういえば、件の事件で流れで連絡先を教えた後、まだ初期化していなかった。
佐倉 光
「おっ。なんだ? タイムリーだな」
一応チェックしてみる。どんな内容だろう。
どんな事でも何かが起きるきっかけになるかも知れないんだ。
KP
見ると、メッセージがひとつ届いていた。

それはあの時世話になったあなたを私的な演奏会に招待したいという、神音からの招待状だった。
▽音楽家からの招待状
拝啓
いかがお過ごしでしょうか。

この度、只野様を私の演奏会に招待いたしたく、筆を執らせていただきました。
もし差し支えのないようでしたら、是非ともおいで下さい。

私的な演奏会ですので、気負わない格好でいらしてください。
ご友人、ご家族の同席も歓迎致します。

お会いできる日を楽しみにしております。

敬具
神音楽人(Gakuto Kamioto)
佐倉 光
メッセージを見てふと笑みを漏らす。
佐倉 光
「へー、演奏会だってさ。
ああ、まだ日付大丈夫そうだ」
牧志 浩太
「演奏会って、もしかして神音さんの?
いいなあ、行ってみたい。
俺、生で聴いてないしさ」
KP
あの事件の時は演奏どころではなかったため、あなたもそういえば、彼の演奏を生で聴いたことはない。
牧志 浩太
「佐倉さんは行く?」
佐倉 光
「ああ、折角だから行ってみたいかな……牧志は聴けそうか?」
牧志 浩太
「やった。じゃあ俺も行く」
そう言って彼は本棚から予備のタブレットを取り出し、モバイルバッテリーらしいものをそれに繋ぐ。
牧志 浩太
「オンラインで。これ持っていってもらっていい?」
タブレットの画面には、牧志の代わりに結構似た顔のアバターが映っている。
そういえば彼はたまに、東浪見とこの画面でビデオ通話をしている。
佐倉 光
「オッケー。ついでに食料品仕入れたいし、折角だから出ることにするよ」
タブレットは大事に受け取る。
外に出る準備をして、外との『流れ』の差と方向をチェック。
佐倉 光
「おっ、いい感じに出られそうだ」
牧志 浩太
「ありがとう。楽しみにしてる」
彼は嬉しそうに微笑んで、外への『扉』を開いた。
佐倉 光
タブレットにマイクとイヤホンとカメラをつなぐ。
あまり頼りにはならないが、これで牧志と一緒に行ける。
佐倉 光
大体異変に巻き込まれると接続切れちゃうんだけどな。
ともあれ外出だ!
KP
さて、今回は聴く前に異変に巻き込まれたりしないといいが。
佐倉 光
巻き込まれるのはいーけど、なんか新しい情報でも手に入ればな。
折角生身で出てんだし、むしろ何も無かったら勿体ないまである。

KP
扉を潜ると、公園のトイレの裏に着地した。
座標がずれてトイレの中に、ということがなかったのは幸いである。
佐倉 光
女子トイレじゃなくて良かった。
さすがにそんな理由で捕まって時間を無駄にするとか勘弁して欲しい。
KP
演奏会の会場は神音の自宅らしく、待ち合わせの場所は最寄りの駅に指定されている。
随分と郊外の方で、緑深い辺りだ。
ここからもそれなりに距離があり、普段そう使うことのない、ほそぼそとした電車に乗って向かうことになるだろう。
佐倉 光
自宅で演奏会か。随分小規模なヤツなのか、それとも自宅にスタジオやらステージやら作っているガチなやつなのか。

KP
人の姿のないひっそりとした駅舎で、神音があなたを待っていた。
「やあ、お久しぶりです。
本日はご足労頂き、ありがとうございます」

微笑む彼は、事件の際に目にした弱った姿よりも元気を取り戻しているようだった。
人のよさそうな風体と口調は、その時と変わらない。
佐倉 光
「ああ、元気そうですね、良かったです」
牧志の目と耳を胸元につけたままにこりと笑う。
佐倉 光
「演奏ができるまでに回復されたんですね」
KP
「ええ、お陰様で。
あの時は随分と助かりました。今もこうやって演奏ができるのは、あなたのお陰です」
佐倉 光
「いやそんな、あの時は……」
俺生き残るのに必死で正直あんまり覚えてねーんだよな。
KP
彼はあなたを、駅舎の向こうへ続く森の小道へと案内する。
佐倉 光
「大したことはしていないですよ!」
マイナスイオン充満していそうな道を歩く。
KP
「いえいえ。僕がそれで助かったのは事実ですから」
KP
どこからか本物の鳥の声が響き、穏やかな風が頬に触れると葉擦れの音がする。
森の中の小道をしばらく行くと、大きな一軒家がひっそりと建つのが見えてきた。

辺りに他の家はなく、静けさを友にするような場所は、なるほど作曲や演奏には丁度いいのかもしれないが、なんとなく人を好まぬような雰囲気も感じられた。
KP
「どうぞ、お入り下さい」
洋風の丸窓がついた扉を開け、彼はあなたを中へ導く。
大きな絨毯が敷かれた居間の奥に、楽譜台が見えた。
佐倉 光
おっ……これは「コンサート」という字面から想像した物とはちょっと違いそうだな。
少し緊張しつつ中に入る。
まあ地雷踏まなければ大丈夫だと思うけど、こいつの地雷なんだっけかなー。
KP
事件の一幕だけで知れたことは多くないが、音楽には拘りと思い入れが強いようだった。
あの時も、ヴァイオリンを呪いの道具にした輩に、自分の現状も忘れて怒っていた。
三百年も昔の何者かに真顔で怒るあたり、少しずれている所があった。
KP
「改めまして、本日はご足労頂きありがとうございます」
楽譜台の前に置かれたソファに、あなたは導かれる。
彼は深々と頭を下げ、前のテーブルに白い陶器のティーカップを置くと、よい香りの紅茶を注いでくれる。

どうやら他に客はいないらしい。
佐倉 光
「あ、どうも、ありがとうございます」
変な組織への勧誘じゃないだろうな?
あまりにも失礼な感想を抱えつつ、紅茶を飲む。
たとえばこのお茶に何か入っているとか? よくあるけど。
KP
彼が準備を終えるまで、お茶を飲んで暫く待っていても、何かが起こることはなかった。
牧志 浩太
「俺も挨拶していい?」
あなたの胸元から、牧志の声。
タブレットを出してほしいらしい。
佐倉 光
「ああ、そうだな」
佐倉 光
「僕の友人がお邪魔したいということなんですけど、一緒に聴いてもいいですか?」
牧志のタブレットを出して膝に置く。
KP
「ええ、勿論。おや、可愛らしいご友人ですね」
牧志 浩太
「初めまして、只野の友人の牧志と言います。
訳あって姿をお見せできないもので、こんな格好で失礼します。
この度はお招き頂き、ありがとうございます」

牧志の声は少しばかり戸惑い、つっかえがちだった。
そういえば、彼が旧友と家族以外に口を開くことなど、もう何年ぶりだろうか。
KP
「そうでしたか、それは失礼致しました。態々いらして下さって、演奏家冥利に尽きるというものです。
どうかお楽しみ下さい」
彼は使い込まれたヴァイオリンを手にすると、あなたとタブレットの画面に向かって一礼する。
佐倉 光
想像とはちょっと違ったけど、音楽を楽しもう。
少しばかり緊張する。
牧志 浩太
楽しみだな、と牧志が小さく呟いて、口を閉じた。
KP
一礼の姿勢から、彼が顔を上げた。
す──、と、弓が弦にかけられる。
KP
最初の一音が放たれた瞬間、空気が一瞬で塗りつぶされた。

今までの穏やかな雰囲気の彼はどこへやら。
伏せた眼が放つのは鋭い光だ。

一挙一動に重みを感じる。
音がまるで意志を持っているかのように、あなた達の心へと響いてくる。

瞬きをすることも、指先一つ動かすことも、息をすることさえも惜しい程。
音が生み出す空気が、空間が、世界が、あなた達を魅了した。
「そういうもの」に身を浸したあなた達だからこそ、分かる。
それはあやしげな呪いでも意思を冒涜する力でもなく、ただ、ただあまりにも極められた、ただの人間の業だ。
KP
1d100 99 Sasa 1d100→ 55→成功
KP
あなた達は久しぶりに目にしたことだろう、ただの人間というものの極みを。ただの人間という存在の輝かしさを。
牧志 浩太
牧志はタブレットの中で一言も発さず、息をさえ詰めていた。
最低限の呼吸に微かに涙の音が混じった。
KP
演奏は続く。
KP
正気度を1d6回復。(牧志は最大値なので増えない)
佐倉 光
こちらも最大値かな。
佐倉 光
内心唸る。
人の技術としてはこれは最高峰なのだろう。音楽に詳しくはないがこれが『感動』である事は分かる。
あまりにも陳腐な言い回しだが、『心が洗われるような』という表現が相応しい。
来て良かった。そう思った。
KP
その音楽に魅了されたのは、あなた達だけではなかった。
KP
どこからか、別の音が聞こえた。
はじめは彼の奏でる音と思ったかもしれないが、そうではなかった。

間違ってもそうではなかった。
何処からともなく響くのは、彼の描く世界を捻じ曲げる不協和音。全き正気の世界に割り込む狂気。

彼の眉が怒りに跳ねた。その音を掻き消すように、強く音を奏でる。

完成された世界を奏でていた弓は今や、その世界を侵そうとする何かと、戦いを演じていた。
次第に不協和音が小さくなっていき、彼は曲を弾き終える。

彼の息が荒れている。額から滲んだ汗と上下する肩が、たった今起こった異常をあなた達にも知らせていた。
佐倉 光
周囲を見回す。今の音を鳴らした何かが視界にあるだろうか。
もしかしたら遠くから聞こえた音だったのだろうか?
そうではない、と感じられたからこそ確認する。
今のは異常なのだと。
佐倉 光
「牧志。聴いたか?」
牧志 浩太
「聞い──、」
牧志が口を開こうとした時だった。
KP
何処からともなく聞こえてきた割れんばかりの拍手喝采が、彼の声を掻き消す。
先程の狂気を孕んだ音が響き渡る。

音が。まるで生きているかのような重圧を伴った不協和音が、人の音楽に惹かれて降りる。

顕現する。

頭が割れそうだ。圧し潰されそうな程の音に、あなたの鼓膜が破れんばかりに振動する。
身に着けたイヤホンとマイクが、振動に耐えかねて破壊される。
本編見る!
ふたりは精神にダメージを受ける。
佐倉 光
なんだこれはぁ……!
異常な音?  音がある。
この音こそが異常なんだ。
音そのもの、音の暴力、理解しがたき……
耳元の雑音と痛みに短く声を上げる。
KP
「うるさい!
盗み聞きするような相⼿に奏でる音はありません!」

神音が叫び、弦を強く弾く。
その音に気圧されたのか、不協和音は掻き消される。
牧志 浩太
牧志が何かを言おうとしていたが、音を失った彼の声は、あなたに届かない。
KP
音と音のぶつかり合いに、耳の奥が、脳が悲鳴を上げる。視界がぐるりと回る。
過負荷に陥った脳をシャットダウンするように、あなたの意識は遠く落ちていった……。
佐倉 光
ちぇっ、何か起きやがった。
牧志を何とかする役に立ちそうにねぇなぁ……
嬉しいとうんざりの中間のなんとも言い難い気分で気絶する。

KP
▽任意の音楽系〈芸術〉技能を50%に変更する。
▽PL情報
この音楽系技能は、あなたと牧志でバンドを組むことになる際に使用する技能である。
その際にやりたいものを選ぶこと。

牧志はあなたの決定内容に応じて決める。
(リクエストがあればそれでもよい)

二人とも歌唱以外の音楽系技能を選ぶ、二人とも歌唱を選ぶことも可能。
その場合は足りないパートについて、牧志が何か(?)を動員する。

音楽の種類は問わない。
ロック、ジャズ、オーケストラなんでもいい。
あなた達の『住処』の中には色々あるので、現代楽器でなくてもよい。何なら未来のモノも出てくるかもしれない。
何を選ぼう?
佐倉 光
おー、何やったら楽しそうかなー。
佐倉は目立たない・冷静に地味なアシスト、という方向を考えるとベースやらドラムやらが向いてそうなんだな。基本二人しかいないと考えるとシンセであれこれやるというのもたのしげ。

二人、ということを考えると連弾や、ピアノ+弦や菅というのもアリ。
牧志くんはどんなのが向いてそうかなー
牧志 浩太
なるほど、シンセも楽しそうだし似合う。

牧志は本編の方で持ってるのは舞踊と歌唱ですね。
格好がこれなので、いっそファンタジー系に走ってリュートやキタラ、ハープなんてのも面白いかな? と思いました。
佐倉 光
リュートorキタラ&タンバリンとかも楽しいかもですねー
牧志 浩太
ああー、楽しそう。いいな。
KP
取得できる音楽系技能は一つだけですが、足りないパートについてはある程度融通を効かせて構いません。

佐倉さんに人型悪魔召喚してもらって、存在がバレない程度にしれっと混じってもらっても面白いし。
佐倉 光
ヒト型悪魔なんて…
いたわ。牧志s! 
牧志二人で合奏できるじゃない。
KP
面白そうだけどこっちの世界にはいない!
そう思うと本編でやっても面白かったかもしれない。

いや、魔きし時空が本編の未来の姿だとすれば、もしかしたらいるかもしれな……い?
佐倉 光
はっ。そうか!
これ塔だった。
普通の悪魔ならサラスヴァティでも喚べばいいのかな。(ヴィーナつきで来てくれる)

今のルートの因果の先のいずれかに塔がありそうなのは間違いないし、牧志s出してもいいかもですねー。
KP
なるほどサラスヴァティは頼りになりそう。神格には神で対抗だ!

ここで牧志sが出てきちゃうのも、今のルートの因果の先のどこかに塔があるんだなぁ、っていうのが確定して面白そうですね。
じゃあシローどうなったの? って話になっちゃいますが、どうにかなったか外にいるんじゃないかなぁ……。
佐倉 光
シロー君は目も治って自分の道を探しに行っていて欲しいなぁ。

佐倉 タンバリン
牧志 リュート
牧志s リコーダー
というギリ中世トリオとか。
KP
元々、眼は12~3才くらいになれば治るんじゃないか、という話がありましたしね。
今はきっと青年になって自分の道を歩んでいることでしょう……。

ギリ中世トリオいいですね。牧志s誰だろう。
真っ先にやりたがりそうなのは古島さんだけど。安定してそうなのは浩子さん。

安里と浦西は出たがらなさそう。壺川は集中に入ればすごそうだけどそれまでが大変そう。旭橋は借りてきた小動物になりそう。
佐倉 光
じゃあ浩子さんで!
KP
OK!

KP
佐倉さんが〈芸術:打楽器(タンバリン)〉50%、
牧志が〈芸術:弦楽器(リュート)〉50%でどうでしょう?
同じカテゴリ(打楽器、弦楽器)の楽器なら、マイナス補正つきで扱える感じで。

浩子さんはゲスト扱いで、今回は判定はしないものとします。
佐倉 光
はーい!
タンバリンは色々な打楽器の代わりになる優秀なやつなのda!
KP
タンバリンをハイハットスタンドにセットしたり、ティンパニに乗っけて演奏するのは初めて知った!
KP
では改めて。
今の時点では、まだ音楽系技能が増えたことについて自覚はありません。

KP
「──さん、只野さん!」
「只野さん!」

誰かの呼ぶ声で、あなたの意識が浮き上がる。
知らない天井が見えた。と思えば、それは先程までいた、神音の家の広い天井だった。

柔らかい革の手触りを感じる。
どうやらあなたは、ソファの上に寝かされているらしい。

あの雑音も痛みも、影も形もない。
頭は妙にすっきりしており、どこか晴れやかな気さえする。
佐倉 光
「……ここ……」
そうか、外に出ていたんだ。どれくらい時間を無駄にしたんだろう?
KP
「ああ、よかった、お怪我はありませんか?」
あなたを呼んでいたのは、神音だったらしい。
あなたが目を覚ましたことに気づいて、彼は安堵の息を漏らした。
佐倉 光
「ああ……平気です。
何だったんですか、さっきのは……
まるで音で戦っているみたいだったな」
KP
「分かりません……。とにかく無粋な客でした。
あんな音で割り込んできて。盗み聞きはするし、静かに聴くこともできやしないし、拍手をする前に己の態度を省みてほしいものです」

やはり何だかズレた内容を呟く彼の後ろに、部屋の時計が見えた。
どうやら、30分程経っているらしい。

牧志も同時に「ここにいる」のだから、向こうとそう時間の流れがずれていることはないだろうが……。
佐倉 光
「あの現象、よくあるんですか? あからさまに異変だと思うんですけど」
言いながら自分の身体の異常をチェック。
牧志とは……通じないかな?
KP
「いえ、こんなことは初めてです。驚きました……。
折角来ていただいたのに、申し訳ありません」
佐倉 光
「それにしては随分と……」
自然にやり合ってたなって。
まあ、いいか。
KP
あなたの身体に現状、異常は見受けられない。
牧志に話しかけても声は返らない。
直後、あなたはイヤホンとマイクが破損したことを思い出す。どうやら単純に喋れない。
佐倉 光
「邪魔が入るまでは最高の演奏会でしたよ。ありがとうございました」
KP
「また後日、場を改めさせて頂こうと思います。その時は、ぜひまたおいで下さい」
彼は悔しそうに、申し訳なさそうに頭を下げ、あなたを見送る。

KP
外へ出れば、あの出来事が嘘のように空は晴れていた。
『流れ』も穏やかに続いており、牧志に連絡を取って塔へと戻ることも、他のことをすることもできるだろう。
佐倉 光
それじゃ、なるべく時間かけないように買い物をしよう。
持てるギリギリまで買いだめだ。主に食べる物を。
佐倉 光
で、頑張って帰ろう。
KP
大量の食べ物を背負ったあなたの手を、緩やかな流れの向こうから牧志の手が掴む。
音楽にも似たせせらぎを潜り抜けて『内側』に戻ると、「外」の世界には葉擦れの音や虫の這う音や風の音、絶えず様々な音が満ちていたことに気づく。

ここにあるのはランプの灯が揺れる微かな音と、唯一の住人が立てる音だけだ。
佐倉 光
牧志の手を掴み返して静寂の世界にダイブする。
いい感じに流れが一致しているのか、今回帰るのは結構楽だった。

牧志 浩太
「お帰り」
佐倉 光
「ただいま、久しぶり……じゃねぇのかな?」
牧志 浩太
「大丈夫、俺にとってもちゃんと少し前。
演奏会の最中に時間の流れがずれたら、早回しやスローになっちゃうだろ? だから同期してた」
そう言って、牧志は手元のタブレットに突き刺さった、先端に時計がついた細長い楔を引き抜いた。
佐倉 光
「そんな芸当できるのか」
随分無理したか、外との流れにズレがない時期だったからできたんだろうなぁ。
牧志 浩太
「偶にやってるよ、東浪見と話す時とか。
あんまり長時間は無理だし、時期も選ぶけど」
牧志 浩太
「そうだ。演奏会のこと、ありがとう。

タブレット越しだけど、聴けてよかった。
ありがとう、佐倉さん」
佐倉 光
「そうか、ちゃんと聴けたなら良かった」
牧志 浩太
「……オンラインでも、外と話せるこういうのって、やっぱりいいな」
彼はタブレットの画面を切ると、噛みしめるようにその表面を撫でて微笑んだ。
佐倉 光
「うん、本当に」
噛みしめるように頷いた。
牧志 浩太
「突然音が入らなくなったんだけど、もしかしてマイク壊れた?」
佐倉 光
「ああ、明らかに怪異係の音でマイクもイヤホンもイカレちゃってさ。
頭ガンガンしてたけど今はスッキリしてるなぁ」
佐倉 光
「凄かったよなぁ、あの……演奏ももちろんそうなんだけど、あれは……バトルという呼び方が正しいのかどうか。
そもそもあれ何なんだよってのもあるけど」
牧志 浩太
「ああ」
あれ、に言及が及ぶと、牧志は眉根に皺を寄せた。
牧志 浩太
「ああ、途中まで俺も聞いてた。
……あんなのと音で戦うなんて、すごい人だな。
しかも、半分無意識でやってる、あれ」
佐倉 光
「ポルターガイストなんかとは違ったみたいだし、学校によくいる『勝手に鳴るピアノ』なんかはあんな自己主張しねぇよな。
姿を消した悪魔でもいたのかね」
牧志 浩太
「あれ、な。
悪魔……、それで済まないような気もする。少なくとも、あの場には何かいた」
牧志 浩太
「後で少し調べてみるよ」
顔を曇らせてそう呟く様子は、何か不味いことを感じ取っているようだった。
佐倉 光
「奇妙な音か。そういうのどっかで読んだような気もするけど。
検索してみようか?」
言いながら螺旋の上の方を見上げた。
執着の果て
佐倉 光
佐倉の執着が牧志に関連して延々と続いているから、もしかしたら塔の佐倉はその後遺症で、牧志の中で暮らさざるを得なくなってしまったのかも知れない、と思いました。
期間長すぎて、狂気あけしても影響出そうだなぁと。
牧志を助けようとしているのは勿論なんだけど、半依存状態にもあるのかも、しれない。
KP
ああーーー、なるほど!?
あれだけ強い執着だし、その間にあんなこと(『鬼面夜行』)あったし、影響が残ってしまっているの、ありそう。

牧志の中で暮らしだしたらもう執着が固まって消えなくなっていそう。
佐倉 光
そうつまり『HAZY NIGHT』でみた夢は、牧志の解放でもあるけど、佐倉の解放でもあったと。
KP
そういうことだったんだなぁ。
佐倉さんを塔から、執着から解放する夢でもあったんだ。

佐倉 光
倉庫に、冷蔵庫に、買ってきた物をポンポン放り込む。
これだけあれば暫くはもちそうだ。
佐倉 光
「流れが安定しているうちにもう一回くらい買い物に行ってこようかな」
牧志 浩太
「お、じゃあ買い物頼む。
その間にこっちで調べ物しとく」

牧志はここぞとばかりに色々頼んできた。
必要な物以外にも、ネットで見て気になっていたおやつだの、ピザの材料(またやる気らしい)だのも混じっている。
佐倉 光
ピザの材料に軽く戦慄しつつ、買い物メモを作る。
急いで買い物に行こう。
短期間に二度出るのはちょっとしたリスクはありそうだが、こんなチャンスはそうそうないのだ、逃すわけにはいかない。

買い物に出る。
KP
買い物に特に困難はなく、あなたは目的の物を手に入れられる。
……買い物メモのラインナップを見ていると、牧志はちょっとテンションが上がっているのだろうな、と思えた。

「外」に触れられるのが嬉しいのだ。

KP
買い物を終えて戻ると、やはり一日に二度出入りしたのが負担になったのか、それとも演奏会での出来事のせいか、あなたは強い眠気を覚えた。
佐倉 光
体が重い。
帰るなり荷物をその場において、ソファに倒れ込む。
佐倉 光
「ねむ……悪い、あと、任せた……」
そのまま速やかに寝るぜ!
KP
荷物を持ち上げる牧志の気配を感じながら、あなたは転げ落ちるように眠りに落ちていった……。

KP
その夜、あなたは夢を見る。
傍らには牧志がいて、あなたと同じ方向を見ている。

視線の先では、神音が誰かと話していた。
その相⼿は自分の目にはよく見えないが、彼には見えているようで、必死で何かを語りかけている。

彼の声も相⼿の声も、牧志の声もあなたの耳には届かない。
周囲から聞こえる音楽があまりに煩いのだ。
管楽器だろうか、その正体を突き止める前に、あなたは目を覚ました。
佐倉 光
うるさい、うるさい、うるさい、
くそ、あの事件にがっつり巻き込まれたな俺達。
あいつ誰と何を話して……
ああもう何も聞こえねぇよ!

処理が一つ入ります。
KP
あまりの煩さに目を覚ますと、じゃらじゃらと鎖の音がした。
あなたの視界に、床に散乱した何冊もの書物と、積まれた品物の山が映る。

見れば、それらの品々はみな何らかの楽器だ。
その殆どはあなたの興味を惹かないが、一つだけ気になるものがあった。

古ぼけた膜鳴楽器──タンバリンだ。
大した品ではなかったはずのそれが、なぜかあなたの興味を惹いた。
佐倉 光
円形の楽器にふらりと手を伸ばしかけてはっと息を飲む。
KP
がらくたの山の前に牧志が立っていた。
佐倉 光
「なんの騒ぎだ、これは……
もしかしておまえも夢を見たのか?」
牧志 浩太
じゃらりと鎖の音がした。
牧志 浩太
「佐倉さんも、見たんだな。あの夢を。
煩い音楽が鳴り響く中で、神音さんが誰かと話してる夢を」

鎖の音の源は、牧志の両腕だった。
楽器の山の方へと動こうと、絶えず震える両腕を、彼自身の鎖が縛りつけていた。
牧志 浩太
「あの夢から覚めてから、音を奏でたくて仕方がないんだ。
そうしてしまうと、何もかも放り出して夢中でやるんだろうなって自覚がある」
KP
彼の呻くような声であなたも自覚する。

その円形の楽器を奏でてみたくて仕方がない。
その膜面が奏でるリズムを、聴いてみたくて仕方がない。

あなたは今まで、楽器などに親しまなかったというのに。
それは明らかな異常だった。
あなた達を、異常が、侵している。
精神的なダメージが発生する。
佐倉 光
異変か。異変だな。随分と奇妙な異変だ。
何だろうなぁこれは。
ちらと興味が湧いた。
神音は誰と話していた?
音そのものが異変、何だろう。
こう、喉元まで出ている気がするんだがな……

指先でタンバリンの太鼓の部分を指先でリズミカルに細かく叩きながら考える。
タン、タタタン、と軽い太鼓の音に混じり、軽やかな鈴の音が彩りを加える。
牧志 浩太
1d100 60 〈神話〉知識 Sasa 1d100→ 91→失敗
牧志 浩太
興味を覚えているらしいあなたに、牧志が何だかごめん、と苦笑した。
あなたのその興味に、自分のことが深く関わっていると知っているからだろう。

リズムに微かな弦の音が混じる。
見れば、牧志が指先で何か弦楽器の弦を弾いているようだった。
牧志 浩太
「あれからいくつか調べたんだ。
何冊かの本が生ける音について書いていた。

ただ、共通してたのは音楽、それも才能のある音楽家が好きらしいってことと、好きだからっていいことにはならなさそうなことくらいだ。
それ以外の記載は、正直バラバラで当てにならなかった。

聴いてただけの俺達まで巻き込まれた理由は、正直分からないけど……、神音さんが心配だな」
佐倉 光
弦の音に合わせるようにジングルの音を抑えめにした低音の演奏に移行しつつ、うーんと唸る。
牧志 浩太
合わせられる低いリズムを浴びて我慢がならなくなってきたのか、腕を縛る鎖が解けた。
楽器の山の一番上に置かれた弦楽器を手に取ると、弦を弾く。

楽器の胴を通った空気が、先程よりもずっと深く、螺旋の底に響き渡った。
佐倉 光
「音楽好きの怪異か……
あからさまに絡まれている感じだったし、また様子を見に行った方が無難か」
指先で高速に皮を押したり緩めたりしつつあたかもパーカッションのセットがあるかのようなリズムを刻んで、
佐倉 光
「で、『これ』はなんだ」
シャン、とジングルを鳴らした。
牧志 浩太
「何を奏でたいのか分からなくて、あるやつ全部引っ張り出してきたんだよ。

楽器自体は全部、確認済みの大したことないものばかりだ。
ついでに、似たような弦楽器なら、物が違っても同じ気分になるのも確認した。

困ったことに楽器のせいじゃないらしい、これ」
あなたの刻むリズムを追い、牧志は一音ずつ弦を押さえて調律曲を奏で始めた。
階段状に上がる音程が、螺旋の果てへと吹き抜けてゆく。
佐倉 光
「ここ、こんなに楽器あったのか。
そういやたまにあるんだよな。なんか念のこもってそうなヤツとか」
牧志が明らかに合わせてきたのに合わせ、さいしょはゆっくりと、だんだん挑むように鳴らし始める。
牧志 浩太
「楽器って何かしら籠もりやすいからな。こういう空洞のあるやつは特に」
牧志は正確にあなたのリズムを追いかけ、逆に導くように一瞬だけ先んじる。
追い、追われてはまた追う、妖精族と追いかけっこでもやっているかのような軽やかなメロディが、形になり始める。
佐倉 光
「物理的空洞に溜まるもんなのか、念は」
メロディを支えるようなパーカッションに徹する事もあれば、主役は俺だと言わんばかりの乱打になることもある。
それが自然な呼吸でスイッチする。
喋るついでの手遊び的に演奏、だったのが、今や完全に演奏がメインだ。
果てなき螺旋を音が埋め尽くす。
牧志 浩太
「割と。実体がなくても、そうあるべき場所には、」
乱打の間を縫いリズムの一つになり、パーカッションに支えられて高い所を自在に飛び回り、音は翅を備えて宙返りを演じる。
牧志 浩太
「そうあったりする」
喋っていたはずが、旋律の合間に声を発するようになっている。
声や思考よりも、明らかに弦に走る手が先行している。
牧志のこめかみに汗が流れ落ちた。
佐倉 光
もはやこれはセッションでありながら魂のぶつかり合いだ。
手を繋ぐようにしてともに舞ったかと思いきや緊張感のある戦いを演じる。
螺旋を、重なるように、競うように昇ってゆく。
佐倉は全身を使って演奏をしている。汗が散る。
牧志 浩太
いつの間にか、言葉を発することもやめていた。
全身を巻く鎖をも楽器のひとつに変え、弦楽器の共鳴胴どころか、身体そのものを振動させて音を奏でる。

果てなき螺旋はそのとき、音のために存在していた。
佐倉 光
全てが一体となり絡み合う奇跡の時間だった。
終わらせるのが惜しい気がした。
こう、ここでなら望めば永遠にでも……

惜しい、と思いながらも演奏を終了する。
最後のジングルを響かせる。
佐倉 光
「いいセッションだったぜ、牧志」
ぐっ、と親指を立ててみせる。
牧志 浩太
「えっ、あ?」
牧志は声をかけられて、一拍遅れてからしどろもどろに返した。
牧志 浩太
「あ、ああ、ありがとう、なんださっきの……、凄かった」
一つの楽器になりかけていたものが、そこで言葉を取り戻した。
惜しそうに手元を見下ろして、楽器を置く手が抵抗して震えていた。
佐倉 光
牧志がここまで趣味(?)にのめり込んでしまうのは、
異常ながらまあ悪くないような気がする。
佐倉 光
「やべぇやべぇ、外行くなら急がなきゃならねーんだった。
完全に流されてたな」
おれはしょうきにもどった
牧志 浩太
「頼む、これは永遠に続けてしまう」
佐倉 光
どうやら牧志のためにもこの事件を解決する必要がありそうだ。
イヤホンとマイクとカメラを予備含めいくつか装備品に入れる。
佐倉 光
「じゃ、出かけてくるよ」
何故か荷物にタンバリンが紛れ込んでいることにはまだ気付いていない。
牧志 浩太
「ああ、行ってらっしゃい」
牧志はいつものように、あなたの姿が消えるまで見送っていた。

KP
金色の景色が薄れ、光があなたの目に射した。
汗をかいた身体を風がやさしく冷やし、音楽の余韻の代わりに、少し気怠げな人々のざわめきが耳に入る。

太陽が南の中天から、少し低い位置へと移ろうとしていた。
佐倉 光
こんなに短期間に外に出たのは久しぶりだ。
太陽の光が、風のはだざわりが、雑多な町の音が心地よく体にしみ込んでくる。
少しその懐かしい感覚をゆっくり味わってから、歩き出す。

さて、彼の様子を見に行こうか。
牧志の端末からマイクとイヤホンとカメラをつなぎ、
行く途中で彼の周囲で起きている異変や、音に関する噂などないか、スマートフォンで調べてみよう。
牧志 浩太
「佐倉さん、聞こえてる?」
イヤホンの中から牧志の声がした。
牧志 浩太
「結構風が吹いてるんだな、少し聞こえる。
人が多い所なのかな、声がする」
牧志はあなたが感じているものを共に感じようとするように、声を紡ぐ。

おや。珍しいことに、まだ時間が同期しているのだろうか。
調べ物の最中にも牧志の気配は途切れることなく、あなたの傍らにある。
KP
スマートフォンでざっと探ってみると、昨日から都内で奇妙な音が聞こえるという書き込みが目につく。
何かの故障、新兵器のテスト、実はサブリミナル効果を狙った広告や工作なのではないかという噂も随所で囁かれている。

もう一つ気づくのは、音楽動画の数が異様に増えていることだ。
街を眺めると、普段は閑古鳥を友とする楽器店のたぐいが、やたら賑わっているのが見える。
KP
▽もっと詳しく調べれば、まだ分かることがあるかもしれない。
KP
それ以上詳しく調べる前に、神音の家に到着した。

佐倉 光
悪魔召喚プログラムならぬ音楽の才能をばら撒いている奴がいるのか?

まあとにかく、神音にもう少し詳しく訊いてみよう。
呼び鈴を押す。そういえばアポとるの忘れてら。
KP
インターフォンを押しても応える声はない。
玄関の扉が……、 微かに開いている?
佐倉 光
〈聞き耳〉立てて中に入る。
KP
〈聞き耳〉で判定。
佐倉 光
1d100 79 Sasa 1d100→ 24→成功
KP
奥の方から微かに、布か紙の舞うようなばさばさという音が聞こえた。
佐倉 光
ドアを開けて中に入る。

KP
扉を開けると、室内に神音の姿はなかった。
テーブルの上から落ちたらしいコップなどが転がっていて、慌てて出入りしたような痕跡が残っている。

昨日演奏会を催してもらった場所には楽譜台だけがあり、彼の姿はない。

その前を通り過ぎ、私室だろうか奥の扉の前に、何か紙が落ちている。
……コピー用紙の束の包み紙だ。100枚入りの。

そして、その扉の向こうから、ばさばさという音と、鉛筆を走らせるような音が聞こえてくる。
佐倉 光
コピー用紙の束、って、何か書いてある訳じゃなくて、買ってきたそのままが落ちてる感じなのかな。

とくにその紙束に変なことがなければ扉をノックして声をかける。
KP
コピー用紙の束を包んでいる包み紙だけ落ちている。中身はない。
特に何か書かれていたり、気になることがあったりはしないようだ。
KP
ノックしても応えはない。
ただ、何かいるらしい気配はある。

声をかけると、「……、誰ですか?」と、少し疲れたような声がした。
神音の声だ。
佐倉 光
「只野です。奇妙な夢を見たのと、ちょっとした異変があったので気になって来ました。
神音さんの方は何か起きていませんか?」
はっきりとした声で呼びかけながら、指先でタンバリンのシンバルを軽く弾く。
KP
「ああ、只野さんの所もそうでしたか。
僕はあまり調子が宜しくなくて……。

すみません、手が放せないので、このままで失礼します。
宜しければ、中へおいで下さい」
佐倉 光
「お邪魔します」
なんだろう。中に入ってみる。
KP
扉を開くと、そこには異様な光景が広がっていた。
大量の紙、紙、紙。コピー用紙が床を、机を埋め尽くすほどに散乱していた。

紙の海に埋もれて、神音が何かを書き続けている。傍らに積んだコピー用紙を掴んでは書き、書いては掴み、一瞬たりとて手を止めてはならないと言わんばかりに。

よくもこの状態で話せるものだ。
佐倉 光
一体何を書いているんだ? 近寄って見てみる。
緊張のあまりタンバリンの太鼓を叩く指が早くなってゆく。(ドラムロール的な)
あ、もちろん牧志にも様子が見えるようにあれこれセットはしてあるよ。
KP
それは、乱暴に引かれた五線だった。
その中に踊る音符と記号、それはすべて音楽、楽譜だった。
彼は手の中で無限に続く旋律を奏でていた。
牧志 浩太
「これは……、もしかして神音さんも、同じ状態なのか」
あなたの視線が五線譜に落ちたとき、牧志がイヤホンの向こうから呟いた。
KP
「その様子。只野さんの所にも、あの無粋な方が来ているのですか?」
太鼓の音を聞きつけたのか、手を動かしながら神音が問いを発した。
佐倉 光
「? ああ、それのせいだと思う」
いつの間にか自分が楽器を叩いていたのにやっと気付いた。
佐倉 光
無意識に、見ている五線のリズムを再現している。
牧志 浩太
遠くから、微かに弦の音が聞こえてくる。
イヤホンの向こうで牧志が爪弾く弦の音だ。
KP
「昨日、あれからずっとあの無粋な方が話しかけてくるのです。
どうやら僕の演奏を聴かせたい方がいるそうで。
あまりにも煩く、夜しか眠れませんでした」
牧志 浩太
「いや、普通に寝てるな、それ」
佐倉 光
「それ、僕達が見たのと同じ夢かな。
神音さんと誰かが話していて、ずっと奇妙な音が聞こえている」
イヤホンを外してスピーカーに切り替える。
牧志 浩太
「俺も同じ夢を見ました。神音さんと誰かが話していて、周囲で管楽器のような音楽が聞こえ続けている」
スピーカーに切り替えられたのに気づいたのか、牧志がそう発する。
KP
「そうでしたか、僕達は同じ場所にいたのかもしれませんね。夢? だったのですか?
そういえば途中で起きたような気がします。
夢なのに同じ場所に? 何だか不思議ですね」
KP
「とにかく、起きてもなお話しかけてくるので、こうして気を紛らわせているのです。
別のことに没頭している間は雑音でしかないので、それほど気にならないのですよ」
佐倉 光
ああ、そういうことか。
佐倉 光
何書いてるんですか~
ここにリコーダー吹けるヤツを連れてくるのはあまりにも危険では!?
横じゃないからセーフか!?
KP
きっと横笛じゃないからセーフ!!
佐倉 光
「作曲してるんですか?」
KP
「ええ、不思議と曲が頭の中から湧いてくるのです」
ふふ、と彼は微笑みながら、自然な流れであなたに新たな紙を要求する。
佐倉 光
はい、と適当な紙を渡す。
笛の旋律を主体とした曲じゃないのー?
佐倉 光
意識的に楽譜を見ながら叩いてみる。
KP
楽譜を見ながら叩くと、何故かしっくりくるような気がした。
スピーカーの向こうから弦の音が応えた途端、我慢できない不協和音となる。なのに、どうしてかその異常な和音が、ひどく心地よいような気がする。
KP
差し出されたそれを奪い取り、手を動かし続けながら彼は続ける。
KP
「あの方はお二人のこともぜひ招きたい、と言っているのです。
今はお断りしていますが、正直これがずっと続くとなると、僕も参ってきています」
神音は眉を顰め、苦笑しながらそう語る。
佐倉 光
気持ち悪い。何だこのリズムは。変拍子なんて物じゃない、目茶苦茶じゃないか。
それに何だ、牧志のあれは。下手とかそういうものじゃない。最初から調和する気がないような、目茶苦茶な……

出かけてくる前のものと比べれば天と地の差の不快な騒音。
脳が冒されそうな気持ち悪い音。
それなのにこれで正しい気がしてしまう。

ふと、叩くのをやめる。
佐倉 光
「本格的にまずい気がしないか、牧志。招くってどこへだ?」
佐倉 光
「大体そもそもこんなものを、きちんと演奏できているという確信が持てる時点で相当やべぇぞ」
床に散らばる楽譜を見下ろす。これは書くべき物、なのか?
牧志 浩太
「ああ、ああ、同感だ。
そもそも、あんな奴が招く場所が生半可な場所とは思えない」

神音がいることを考えてか、生ける音、とは口に出さなかったが。そう言いたいらしかった。
KP
どうやら、これは放っておいてよいものではなさそうだ。
情報収集についての説明
佐倉 光
「おし、じゃあやるか!」
勢いよくタンバリンを叩く。
佐倉 光
今日は折角ここに来ているから佐倉は神音さんち調べようかな。
牧志の所はまだ書物が出ていそうだし、そっち調べて貰った方がいいかな。
ときのつながり
佐倉 光
まさかこんなにがっつり塔メンバーで遊ぶ事になると思っていなかったから、佐倉の技能あまりちゃんと作っていなかったなぁ。
KP
確かに。今回今までと違って、普通にちゃんと探索ですしね。
佐倉 光
なんということでしょう。リアルタイムの佐倉、塔佐倉の〈クトゥルフ神話〉を越えちゃってます。
KP
Σなんということでしょう
佐倉 光
おかしいなー。それなりに盛った筈なんだけどな。
なんかやって知識下げでもしたのかな。
それこそ牧志の蔵書に外部記憶するとかしてw
KP
ああー、あるかもしれない。
何かを代償に知識を切り離した?
佐倉 光
能力値下げとかー
外での活動時間とかー
何かと契約して「○○年後に命貰うねー」っていうのを牧志の中に寄生して肉体的な時間が経たないようにして誤魔化してるとかー
そうすると『HAZY NIGHT』の件どうしたのさってことになるけど。
とりあえず能力値は基本現佐倉のヤツ参照しますね。
生存能力が若干低めだけど、そのへんは普段はアイテムとかで何とかしてるんじゃないかな。
あと体の痛みやお守りとかも基本なくなっているのは、完全地続きではないからかもねー。
KP
あああー、あるかもしれない。>誤魔化してるとか活動時間とか

執着と代償の二つの意味で、佐倉さんも、もう「牧志を見捨てて外に帰る」ことはできなくなっているのだとすると因果が強すぎていい。

『Hazy Night』の件はヒュプノス様の力なので、そうなっていたとしても、「それもちゃんと捨てて、解決して元に戻れる未来がどこかに存在する」ってことなのかも?

はーい。>能力値
牧志も鱗のお守り無いですしね。完全地続きではないのかもしれないし、どこかで失った(痛みも含め)のかもしれない。
それこそ、その代償を負った時とか。

牧志 浩太
「ああ。
……こんなこと言ってる場合じゃないけど、何だか久しぶりだな。こういうの」
応えるように、向こうから弦を撫でる音階が聞こえた。
KP
室内を見回せば、紙と鉛筆滓がどうしようもなく散乱している。
部屋を出ればうっかり落としたコップ、落ちた書きかけの五線譜、投げ捨てた財布などが玄関から線状に散らばっている。

家の中をよく探ってみるなら〈目星〉または〈聞き耳〉-15%で判定。
書物を調べる牧志は〈図書館〉での判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉!  Sasa 1d100→ 37→成功
佐倉 光
「二人でコトに当たれるってのは、そう、いつぶりだろうな」
随分と外で時間を無駄にしている。どうやらまずい予感はする。
にもかかわらず、嬉しい、と感じた。
牧志 浩太
「そう、いつぶりだろう。
こうやって同じ時間を動いて、相談して、外の空気を感じて……。
何だか、俺もそこにいるみたいなんだ」

深く吸った息の向こうに、弦の音は聞こえなかった。
書物をめくる穏やかな指先の気配。深く、溜息のようについた声。
KP
散乱する物を見ていると、どうやら紙を切らすか何かして、急いで買いに出て帰宅してきたのではないかと思われた。

その中に、神音のものだろうか、スマートフォンが落ちていた。
着信があるのか、ちかちかと光っている。
佐倉 光
スマートフォンを拾う。渡す……前にちょっと見る。
KP
画面には「マネージャー」と表示されている。
ロックを解除しなくても着信を受け取れる設定になっているらしく、通話ボタンが表示されている。
佐倉 光
「電話来てますよ、マネージャーさんから!」
神音に声をかける。
KP
「ああ、すみません手が離せなくて。代わりにお願いします」
そんなことを言われてしまった。
佐倉 光
「ええぇー」
言いながら通話ボタンを押す。
佐倉 光
「すみません、神音さんの代理の者です。
今神音さんちょっと……手が離せなくて。
ご用件、伺いましょうか?」
言いながらスピーカーフォンにしようかな。
KP
電話の向こうで一瞬沈黙が落ちた。
牧志 浩太
ついでにスピーカーの向こうで書物をめくる音も一瞬止まった。
KP
「あー、お手数をおかけします。
朝からずっと返事がなくて弱っていたんですよ。
神音くん、また徹夜しているんですか?」
また?
佐倉 光
「また徹夜してるんですか、って」
言いながら神音の目を見る。徹夜した目をしてるかな。クマういてる?
KP
今の所、疲労は見られるが隈ができていたりはしない。
そういえば夜しか眠れなかったって言っていた。
佐倉 光
そういえば寝てたわ。夢も見てたよな。
KP
「ご迷惑をおかけしてすみません。
今すぐそちらへ行きますので、ちょっと様子を見ていてもらっていいですか?」
佐倉 光
「夜は寝てたみたいですよ。はい、僕たち暫くここにいますから」
KP
「ありがとうございます。
いや、本当にお手数をおかけします」
そうして電話は切れた。

室内にはあのヴァイオリンの他にも様々な楽器と、楽譜が置かれている。
KP
暫くすると、マネージャーが家にやってきた。
糊のきいたシャツを着た好青年だ。
KP
「すみません、お手数をおかけしたようで。
電話を取って下さってありがとうございま……、うわ、これはまたすごいな」
神音の様子を見た彼は、あーあー、と絶句する。
佐倉 光
「はじめまして、只野です。
すみません。神音さん、今ちょっとインスピレーションが爆発しちゃっているみたいで」
牧志 浩太
1d100 82 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 90→失敗
KP
おや、牧志は判定失敗
判定失敗でも出る情報があるので、佐倉さん側の一幕が終わった後に出します。
佐倉 光
はーい
マルチな人
佐倉 光
そういえば神音さんはただのバイオリニストじゃなくて作曲もしてるってことかな。
KP
楽譜の書き方などの基礎知識はあるとして、元から作曲やっていたのかどうかは不明ですね。
佐倉さん達も突然楽器が弾けるようになっているし。
佐倉 光
なるほど楽譜書く能力を奏者に生やして自分で弾けと。
KP
弾けと。
とはいえ色々な楽器があるところからして、作曲や編曲はしていたのかもしれませんね。
佐倉 光
なるほどマルチな方だった。
実楽器でマルチな人凄いな。
KP
技能値を見るにやっぱりメインはヴァイオリンのようですが、何かと凄い人なのかもしれない。

KP
「偶にありますね。
ちょっとここまで凄いのは久しぶりですけど、ともかく助かりました。

神音くんの様子は俺が見ておきます。
……さしあたっては、栄養ドリンクあたりからかな……」

とりあえず面倒を見てくれる人が来たようで、これで彼が知らない内に倒れていることはなくなりそうだ。

佐倉 光
では一息ついて。
佐倉 光
「神音さん、ちょっとお宅を見せていただきますね。
これ多分『あの時』と同じだと思いますから」
楽器などのあるところをじっくり見よう。
KP
神音はすっかり没入していた様子だったが、「ああ、はい」と辛うじて返事をする。
KP
打楽器、弦楽器、管楽器、その他にも様々な楽器が並べられた箇所をじっくりと見る。
それらは丁寧にケースへと収められているが、一番よく取り出されているのはやはり、弦楽器だ。
佐倉 光
聴かせてくれたのもバイオリンだしな。
弦楽器のあるあたりをじっくり見る。指先が意識せずリズムを刻む。
ああ叩きたい。叩きたい。
今は弾いてないんだから当然ケースから出されている楽器はないんだろうな。
一個一個開けてみる。

そういえば、管楽器の所には気になる事はなかったかな。
確か夢で聞こえたのは管楽器だったけど。
KP
あの時演奏してくれた彼のヴァイオリンだけが、ケースから出されている。
打楽器がちらりと目に入り、ぴんと張られた革があなたの視界を占める。

……叩きたい。
今も聞こえている弦の音に合わせて、またあの熱を味わいたい。
指先が痺れるような感覚。
弦の音?
どうやら、牧志がまた楽器を爪弾き始めたようだ。
スピーカーの向こうから聞こえていた、書物をめくる音が止まっている。
今の所、管楽器のケースを開けても特に気になることはない。
佐倉 光
「牧志? 何か見つかった?」
衝動に耐えつつ(指先で楽器ケース叩きつつ)声をかけよう。
牧志 浩太
「っ、」
すっかり音の世界に入ってしまっていたらしく、驚いて気配が揺れた。
牧志 浩太
「あ、ああ、あれ、俺何して」
佐倉 光
「弾いてた。
分かるけど、弾くのは後にしようぜ。
俺も釣られそうだ」
落ち着きなくリズムを刻みながら言う。
佐倉 光
「で、そっちはなにか見つかりそう?
俺そろそろ帰るけど、何かここで探さなきゃならないものとかあるか?」
牧志 浩太
「えっ、うわ、本当だ!?
片づけてただけだったのに、いつの間に手に取ってたんだ……。
ごめん。いや、管楽器は見たんだろ? それなら他にはうわぁ!? ちょっ走るな!」

突然画面が暗転した。牧志に何かあったのだろうか?
何かが走り回る音がスピーカーからしきりに聞こえてくる。
佐倉 光
走る? 何だ?
佐倉 光
「牧志? おい牧志ー!?」

弦楽器の所には何も無かったのかな?
牧志 浩太
スピーカーの向こうからは慌ただしい音が聞こえてくる。
暫くするとようやく音が落ち着いて、
牧志 浩太
「ごめん、ようやく落ち着いた。開くから戻ってきて」
息を切らせた牧志の声が聞こえた。
KP
弦楽器が並べられたあたりに、特に不審な点はなかった。
楽器のよしあし……は、あなたにはよく分からない。
佐倉 光
「なんだよ、大丈夫なんだろうな?」
生み出され続けている楽譜の一枚を写真に撮って、今日は急いで帰ろう。
大した情報はなかった。牧志の方はどうだろうか。

コメント By.佐倉 光
またも塔のふたりに訪れる奇妙な事件。
いつの間にそんな才能が生えたんだ?
楽しんでばかりもいられないけど、何が起きているんだろう。

TRPGリプレイ【置】CoC『レミングス・ドリーム』牧志&波照間&佐倉 5

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【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


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TRPGリプレイ ゆうやけこやけ 第十二話『旅するゆうこや』幕間 一

ながされて