
『おばけのまち』
のネタバレがあります。
クトゥルフ神話TRPG 目次
おばけのまち 一覧
参加キャラクター

牧志 浩太
お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
とある事件以降、胃袋が独立した生命体になってしまった。
佐倉とは一蓮托生の相棒。

佐倉 光
サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。とある事件より、体中の痛みに悩まされている。
基本悪魔を召喚して戦うが、悪魔との契約のカードを使ってその力を一時的に借りることもできる。
巻き込まれ体質らしい。
とある実験の被験者になっていたが、そろそろ帰還予定。
牧志とは一蓮托生の相棒。
開始前
どうしよっかなー。
子供だから恐怖に弱い、ということらしい。
テストプレイ時の探索者さんが70~90だというからなぁ。
〈回避〉が必要なんだけど、これは強化アイテムでも渡した方が良さげかな……
気にはなるけど、牧志&佐倉さんではまだまだやりたい話があるし、いつもと違う状況の話でロストしちゃうのは勿体ないな。
そこそこガチで殺しに来ますねぇ、この話。
難易度下げても成り立つ話なら難易度下げてやるのもアリですが、それで雰囲気を損なうようだったら別のPCかな。
佐倉さんもMAX58かー。
こわいなぁあああ! よろしくお願いします!
よろしくお願いします。
シナリオ外成長など
それから、シナリオ外成長。
牧志は2回分行って下さい。
佐倉は休暇中に習得できそうな、知識系に限定して行います。
佐倉は〈人類学〉を二回にしよう。付き合ってるうち深く考える機会が多かった。


では今まで落ち着いて学びそびれた分も勉強を頑張ったということで、〈電気修理〉と、あとはシローのことについて集中して調べたので〈法律〉を。
1d100 46〈電気修理〉 Sasa 1d100→ 64→失敗
1d5 成長 Sasa 1d5→3
1d100 5 〈法律〉 Sasa 1d100→ 28→失敗
1d5 成長 Sasa 1d5→2
〈電気修理〉46→49、〈法律〉5→7。

1d10 Sasa 1d10→1
1d100 1〈人類学〉 Sasa 1d100→ 15→失敗
1d10 Sasa 1d10→7
ミスったけど問題ナシ。8増えて9になった。
成長1d5だな。振り直します。

1d100 3 Sasa 1d100→ 97→致命的失敗(ファンブル)
1d5 Sasa 1d5→2
4増えました。

けど、命に危険が及ぶようなことはなく、まあ、少し穏やかと言ってもいい暮らしだった。
あの夢の出来事が起きた時、自分はとても危うかったのだ、と、何か本能のようなもので分かる。
少し間違えれば、何かとても大変なことになっていたのだと。
幸い、シローに被害が及ぶことはなかった。
自分の事とシローの事だけを考えていればいい生活は少し気楽で、さびしい。

シローの件は一進一退って所だ。
うまく行きそうなことが見つかって、当たってみては、うまく行かない。
今までずっと、何も考えずに一緒にいたんだ。
気長にいかないとな、その分。

『契約は終了🧠 帰りました👍』
突然届いた、差出人も知れない奇妙なメッセージ。
このアカウントは、ほんの数名にしか教えていない緊急時用のものだ。
人間のコミュニケーションを軽々しい方向に学んでるw

息が、詰まった。

佐倉さん、
佐倉さんだ……!
そうだ、今日でちょうど四か月。
本当に。


メッセージを送りつつ、急いで家に帰る。
メッセージを送ってきたアカウントは、用は済んだとばかりに消え失せてしまっていた。
玄関の扉を開けると、
言いかけてシローが心配そうな顔をした。
「いたい? うれしい? かなしい? おかえり」

佐倉さんから、帰ってくるって連絡があったんだ」
シローに言いながら、佐倉さんの連絡先にメッセージを送ってみる。
あなたの背後を見て、シローはなんとなく察したようだった。

まさか、まさか前みたいにまた、帰ろうとした途端に何かに巻き込まれちゃったんじゃないだろうな。
あしたおいしいのつくって、まつ」
シローがあなたの背をぽんぽんと叩いた。
あなたがいつもシローを慰めるときのやり方だった。

そうだな、連絡はあったんだ。きっと明日帰ってくるんだ。
何か、美味しい物でも作って待ってようか」
シローの温かい背中をそっと抱きしめて、頷く。

シロー、家で待ってて」
あの佐倉さんが「どこ」から戻ってくるのかも見当がつかないが、よく行きそうな場所を探しに行く。
夜中によく彼が散歩している見晴らしの良い場所へ。
人があまり通らない公園へ。
裏道にひっそりとある如何わしい店へ。
そのどこにも、佐倉が立ち寄った形跡はなかった。




いつか緋寒・深山と別れた映画館がうつっていた。

入り口を照らすライトの光が、眼の奥に滲んだ。
大人としての記憶を失い、子供になります。
とんがった音が聞こえる。
金属がこすれて軋むおと。
なんだか不安になるような、さみしくなるような、悲鳴みたいなおと。
ふときづけばあなたは、どことも知れない小さな公園の、古びたブランコに座っていた。
空は暗くて白い月が穴を開けるようにぽかっと浮かんでいる。

ぱちりと目を開いた。
悲鳴みたいな音がして、誰もいない日の真夜中の風のおとみたいで、
なんだかちょっと。
さみしくなって、不安になった。

またはぐれちゃったのかな。父さんは母さんは、浩司はどこいったんだろ。
いつもならなんにも怖くなんてないのに、今日はなんだか、泣きたいみたいなきもちになる。
アイはどこいったんだろ、と思って、あれってなった。
アイはまだちっちゃいから、こんなとこ来ないよな。
きいこ、と横から音がした。
音はあなたの隣から聞こえていた。

そっちを振り返る。

途方に暮れたような顔でうつむいていた。
年の頃は多分6歳くらい。見たことのない子だ。
自分と同じくらいだ、とあなたは思う。
手足は細く、顔は青白く、今にも泣き出しそうにも見えた。

むかえに来てくれたのかな、そう思って振り向いた先にいたのは、知らない子だった。
誰だろ。見たことない子だ。


猫の話の時系列考えると、ユキやおじいちゃんはまだ健在かな。



それなのに、何故か知っているような気もした。
その子はあなたの首のあたりをちらちらと見ては目をそらす。
手が、そこに心臓があるみたいにひっきりなしに握ったり開いたりしていた。

一緒にいたいな。力になりたい。
なんでだろ、そんなふうに思う。

光、ここどこかしってる?
おれ、なにしてたか憶えてないんだ」

心細そうに呟いて、その子は首を振った。


ここは知らない。怖い。帰りたい」
ぶるっと体を震わせて縮こまった。
彼の震えに合わせて、またブランコが悲鳴のように、きぃこ、と鳴った。

なんだかここ、さみしい。冷たい」
ぼんやり白っぽい公園や街は、雪の積もった夜の白くて静かな感じとも、なんだかちがう。

おれも帰りたい。いっしょに帰るとこ探そうよ」
ひょいとブランコを降りて、手を伸ばす。

ひかるはブランコからおそるおそるといった感じに降りて、あなたに手を伸ばし、手を掴んだ。
そして目をぱちくりさせる。


その白い手を、しっかりと握った。
ほっとした。見たことない子のはずなのに、知ってる気がする。




なんでだろ? 光の手を握ってると、ほっとするんだ」
まるで適当に塗った絵みたいだ。
周囲の建物は真っ白で、なんとなく作り物みたいに見えた。
立ち上がるとポケットでちゃりんと音がした。
ポケットの中に1d7+3枚の百円玉が入っている。

音に気づいてポケットを探る。
1d7+3 Sasa 1d7+3→ 7+3→合計10

と思ったら、あなたの腕には綺麗なブレスレットがはまっていた。
※【POW】強化の鱗のブレスレットは持っています。

それに、手にはきらきらした飾りまでついている。

なあなあ光、おれ、お金持ちだった!」
大金だ! こんな大金もらったことがない!
思わずテンションが上がりそうになって、光の様子に気づく。

だが彼の胸元には何もない。




ぼやけたような色の公園にはぽつぽつと古ぼけた遊具が並んでいる。
公園の周りを取り囲む樹も枯れかかっているような色をしていて、なんだか頼りなかった。

なんだか寒いよな、ここ。
それに、さびしい。
ここ、どこなんだろ……」
辺りをきょろきょろと見回す。
何か、見覚えのある物や、風景は見当たらないだろうか。
青と黒の塊だ。
……大人の男の人が寝ている。


人の姿を見つけた嬉しさで、光の手を握ったまま、その人の所に駆け寄ろうとする。

本編見る!
彼にも見覚えがない。


知らないのに駆け寄ったらしい。
「んあー?」
ふわふわと大あくびをして伸びをして、男の人は起き上がった。
そしてあなた方二人を見てにっと笑って手を上げた。
「よっ」


見ない子たちだなー。なんでこんなとこにいるんだい?
早く帰んなよ。
いい子はとっくにベッドでおねんねの時間でしょ?」

おじ……おにさん、駐在さんのいるとこ知らない?」
早く帰らないと危ないぞー?」
男の人は、くすくす笑った。

おれたち帰り道わかんないんだ。
お兄さん、ここどこなのか知ってる?」
信じる? おばけ。
運が悪いねー、今日がそのお化けが出る日でさ、この町おばけに食べられちゃうんだよ」


すごいな。おれも一度だけ会ったんだよ、でも誰も信じてくれないんだ」



そっか、光もおばけ、見たことあるんだ」
君らそういうの見えちゃう人かー。
ここにいるのはおっかないおばけだからね。よその子を食べちゃうんだよ」

おれたち、おばけに食べられちゃうの?
おにーさんも食べられる?」
ひぇっ、と声を上げて光の手を握りしめる。
男はにっと笑って親指を立てた。
おばけはさみしさでできてるんだ。
夜明けまで君らここにいると、さみしさで君たちもおばけになっちゃうぞ」

たまにちゃんと帰れる子もいるって噂だけど」

みんないるのに、さみしいの?
さみしいのはやだな、帰りたい」

知ってるひとがいたら、おはなし聞きたいです」
光の心細そうな様子を見て、ぐっと顔を上げてお願いする。
でもまあ、駅とかにはいるんじゃない?
おばけは人間のにおいに敏感だっていうから、気をつけな?」
男は伸びをして、公園の片隅に止めて在ったバイクの方へと歩いて行く。
公園の小さな門の所に立て看板の地図がある。男はそれをひょいと指さしてヘルメットを被った。


慌てて男のバイクにしがみつこうとする。
グローブもないしそんなペラペラな格好じゃね。
それに二人も乗れないから。危ないからだめだめ。
それにさっき言ったろ? 君たちは『ここにいちゃいけない』んだよ。
お兄さんに構ってる暇なんかないはずだよ」
男は気の毒そうにしながらもあなた方を追い払ってバイクに跨がる。

追い払われて尻もちをつく。
「おばけになる前に早く帰りな」
そう言い残し、彼は公園を後にする。


起き上がりながら、去っていくバイクを見送る。

光は泣きそうな顔をして、あなたの手を縋るように握った。

霧の中に消えていくバイクが小さくなっていくのを見て、途方に暮れそうになった。
泣きそうな声が聞こえて、はっと我に返る。

お兄さん、地図があるよって教えてくれた。
それに、夜中の二時って、夜明けよりまだずっと前だろ?
地図に出口が書いてあるかも。それに、駅に行って電車に乗ったらきっと帰れるよ」

心細そうな光の姿が、ちっちゃな妹の姿と重なった。
自分も怖いのを押しのけて言う。握りしめた手は、ちょっと震えていた。

光はこくりこくりと頷いて目をこすった。
Call of Cthulhu
「おばけのまち」
OXY US/もしもシティ 様 作
みるとここから近い場所に無人販売所、本屋、遊園地がある。
そこから少し遠い場所に駅がある。
駅からは線路が続いているが案内板の絵が古びているため、その先に何があるのかは確認できない。
案内板には黄色と黒で彩られた貼り紙が貼ってあった。
いかにも大事そうに、目立つようにレタリングされた文字は
① 街の中では鈴を持とう
② ずっといるとこどもはさみしくなっておばけになっちゃうよ
③ わからないときはわからないと言おう
また、行動時のアクションによって補正が入ったりします。


わかんないんだから、わかんないよな?」

光も首を傾げていた。

鈴って、お店にあるかな」
考えを共有するように言う。

でもこんな時間にやってるのかな。やってるといいけど」

ほら、と案内板を指さす。

また、案内板にはそれ以外のことは書かれていない?
鈴がどこに売っている、なども書かれていない。

あるなら剥がしてみる。下に何か書いていないだろうか?

ラクガキを見た途端、光が体を硬直させて短い悲鳴を上げた。

悲鳴にびっくりして振り返る。

その顔は真っ青になって、視線は覚束なく、体は異常にがたがたと震えていた。


よいしょよいしょと貼り紙を元に戻す。


光は腕の所を押さえながら、うつむいて微かな声で呟いた。

お店、行ってみよう」

他に何か目につくものはあるだろうか?
なければ、お兄さんが寝ていた所や、自分達がいたブランコに何かないか見てみる。

おばけってどんな顔してるんだろう、お兄さんに聞くの忘れてた!
隠れて行こう、えっ、でもにおいってどうしたらいいのかな」
ふっとさみしくなる気持ちをこらえるように、光の手にしっかりと指を絡める。

背を低くし、物陰を伝って、隠れながら移動する。
【POW】×5 で判定。






光がいっしょにいるのに、ひとりっきりみたいな気がした。
射し込んでくるつめたさを振り切って、泣きじゃくる光を抱きしめる。

おれがいる。いっしょに帰ろう」

冷たくて、痛いような。

光の体を抱えて、物陰に隠れようとする。
薄いベールを纏ったようで、その身体は月の光が柔らかくうっすらと透けている。
見ていると自分の中の不安、さみしさが無理やりこじ開けられ暴かれるような、言い知れぬ感覚を覚え
る。
浩太と光は《SANチェック:成功時減少 1 / 失敗時減少 1D2+1》
浩太と光の〈隠れる〉・〈忍び歩き〉・【DEX】・〈心理学〉ロール

1d2+1 Sasa 1d2+1→ 1+1→合計2
SAN 48 → 46

1d2+1 Sasa 1d2+1→ 2+1→合計3
SAN 52 → 49


咄嗟におばけが人だったら、どっちになら注意が向きづらいかと考えて低いところに身を縮めて入り込むことができた。


心臓がどくどくと脈打っている。
小さく小さくなるように、必死で身を屈める。
心がさみしくて痛くて冷たくて、どうしようもなく怖くて怖くて、わけがわからなかった。
でも、横に光がいる。弱音なんて吐けない。吐かない。
しかし暫くするとすすり泣くような微かな声を上げてふらふらと道の向こうへ消えていった。

カタカタと歯を鳴らしながら光が囁いた。






光、ちょっと嬉しそう?


それが店の方向以外なら、予定通り店に行く。



物の輪郭がはっきりした、というか。
色の明るさが、鮮やかさがわずかに上がったというか。
あくまで比較なので、自分たちの姿はまだ、この白っぽい街の中で何となく浮いているが。

ぱち、ぱちと目を瞬く。
ぼんやりしていた景色が、ちょっと明るくなった気がする。

えっ、朝、まだだよな?」
頭上の月を見上げて位置を確認する。月の位置はさっきと変わっている?

光は戸惑うようにきょろきょろとあたりを見回した。


クトゥルフ神話TRPG 目次
おばけのまち 一覧
牧志と佐倉は小さな子供になって互いを初対面だと思い込み、それでも協力して夜の街を行く。
なんとこの街には、子供を食べてしまうおばけが出るし、子供は今晩中にこの街を出ないとさみしさでおばけになってしまうというのだ……!
割と削り数値的に殺意が高いシナリオなんですが、そのへんはかなーり緩めて遊んでいます。
メインルート
メインルート
子供佐倉ルート
子供佐倉&デビルシフター牧志ルート
塔牧志ルート
塔牧志&佐倉ルート
Nルート
N牧志&N佐倉ルート
波照間ルート
波照間(&東雲)ルート
佐倉~月影ルート
佐倉・アナザールート
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」
TRPGリプレイ ゆうやけこやけ 第十三話『旅するゆうこや』青森 一
青森 一
■真冬の北海道から真夏の青森へ。
賑やかな鈴の音響く往来に沸き立つ街。
アスパム前で出会ったのは、なんだか怒った人々と不思議な髭のおじさん。










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