こちらには
『のうみそのきみ
のネタバレがあります。
本編見る!
佐倉 光
まだ冷静にレポートを書ける気はしなかったので、一度端末を閉じてトイレに行く。
KP
トイレにはトイレットペーパーやタオルが揃っている。
真新しく汚れのないトイレは、やはり無機質な白ばかりだ。
先程のように、そぐわない物があるようなことはない。
佐倉 光
よし、落ち着け。落ち着くべきだ。
怒りに任せても駄目だ。

あの化け物が観察者かどうかは分からないが、実験を行っている者であることは確か。
そしてあれが強度中だとすると強は何をされるか分かったものじゃない。
つーか何だよあの雑な実験。ざけんなよ。どうせやるならもっと一定の条件でやれよ。
あれじゃただの暴力だろうが!

ぎりぎりと歯噛みする。そして胸元にヒランヤがあれば握る。

トイレを出ると、先程打ち込んだ怒りをさらに削って、あの実験の雑さと無意味さについての抗議を一行にまとめる。
あまりに無茶なことをするのであれば、恐らく希望通りの実験を続けるのは難しいであろうこと。
書いても意味がないのだろうが、書かねば分かるまい、あの人外。
とはいえ、では観察者を変えよう、などと思われても困る。ほどほどにしなければ。

それから何度も息をついて、コーヒーを淹れて飲み下して、空白の一年に関する話をきりのいいところまで書いて、送信する。
KP
Sasa 🎲 Secret Dice 🎲
KP
返答が表示された。
「君達の知能範囲では、実験Cは無意味な暴力と映るのか。
実験時に多く抵抗を受ける理由の一端が判明した。感謝する。

しかし、なぜそうして嫌がる?
脳と肉体は切り離されている。被験者が痛覚を得ることはない。
被験者の脳は現状、安全が保障されている。
君達にとっても、悪い話ではないはずだ」
佐倉 光
「……まあ、確かにな」
『何があっても肉体が完璧に治される、そして脳も無事に戻ると仮定するならば、何をされたとしても問題はないはずだ。
それでも嫌だと感じるのは恐らく、人間特有の「所有」という概念によるものである。
離れていようと、【自分の物】に危害を加えられるのには拒否感がある。それが自分の肉体ならなおさらである。
また、それが自分の物ではなかったとしても、近しい人間のものであれば、一時的であれ害を受けるのは不快なものである。
一例として、切り落とされた自分の体の一部を別の人間が拾って所有を主張した場合……』
人間の『所有欲』について、『占有』との差を説明しつつ記す。

要は、『最終的に害がなかろうと離れていようと勝手に人の体壊してんじゃねぇよ、俺たちはそういうの嫌がるんだよ分かれよそういうとこだぞ』って内容だ。
ずいぶん人間とは概念が違うみたいだな、こいつ。
佐倉 光
『また、実験終了時には解放を希望する。
ここにきた時と同じ状態で戻してもらいたい』
なにげにこれは保証されていないな、と思い、書いて送信。
使い潰されてゴミ扱いされたらたまらない。
佐倉 光
なまじこの状況や相手に興味持ってしまっているだけにずけずけとものを言っていて、大丈夫か??  と思っている中の人。
KP
🎲 Secret Dice 🎲
🎲 Secret Dice 🎲
KP
端末に返答が表示される。
「問題ない。実験は約四ヶ月を予定している。
君達が望むならば延長してもよい。

終了時は肉体と脳を再結合し、実験開始時と同様の状態にして戻す。
これは人道的な扱いであると認識する。

それでも君は『所有欲』に拘るだろうか?」
後遺症問題
佐倉 光
なげぇwww
KP
世話の焼ける人外である。
ミ=ゴさんの基準がね……>なげぇ
佐倉 光
さすがに佐倉のお薬期間終わってるかなぁ。
あれ一ヶ月開けるとアウトなんだよな。
KP
あー、確かに。お薬取ってきてくれって言わないと。
佐倉はとある事情で、一定期間薬を飲み続けなければ身の破滅である。まだその期間は終了していない……と思われる。
佐倉 光
一年間ですからねー。微妙。
牧志のは終わっていても不思議じゃないんだけど。
KP
佐倉さんのは確かに微妙。
KP
佐倉さんが6か月、牧志が1ヶ月だから、牧志のは終わってますね>お薬期間
佐倉 光
あ、佐倉の一年じゃなかったか。
KP
いま見たら6か月でした。
佐倉 光
何故か佐倉が一年、牧志が六ヶ月だと思ってた。
KP
途中で一年という記述が出てきたからかな?
シナリオ終了後の記載では期間が縮まってるんですよね。
佐倉 光
およ。
そうなのか。どっちかが間違ってるのかな。まあ、終了時のが正しい、でいいか。
KP
ミスかなぁ。終了後の後遺症記述が正しいでいいんじゃないかなと思いますね。

佐倉 光
「4ヶ月ぅ!?」
思わず呟いた。
駄目だこいつ、分かってない。
分かってないからこそ調べてるんだよな、そうだよな。
ああくそ。

牧志に相談したい気分になったがそういうわけには行かない。
つーか。
薬、まずいだろ。
俺、薬飲んでないとヤベぇんだぞ。

しばらく唸って頭をかきむしり、ため息ついてリビングに出る。
何でもいいので牧志と話したかった。
牧志 浩太
「佐倉さん、大丈夫……、じゃなさそうだな」
彼の心配そうな声と視線が、こちらを向いた。
風呂に入り終わったらしく、寝間着に着替えた身体が水分を含み、水槽に水滴が残っている。
佐倉 光
「疲れた」
佐倉 光
ソファにだらりと座り込む。
言葉が通じるが会話ができるようでできない相手と話し続けるのは、常に悪魔会話をし続けるようなものだ。精神的な負担が大きい。
話せる相手と話したい。
佐倉 光
「牧志ぃ~、風呂上がったらちょっと付き合って」
と言ってもゲームなんかはないんだっけ。
風呂上がったら一年間の話の続きでもするか。
牧志 浩太
「分かった。
……ごめん、佐倉さん。ありがとう。俺のためなんだよな、それ」
KP
ゲームなどはないが、パズルの本はある。
また彼のタブレットには漫画アプリが入っているようだ。
探せば、オフラインゲームなら入っているかもしれない。
佐倉 光
「俺のためでもあるよ」
言って風呂に行く。

パズルでガチ対戦になってしまうと話す余裕がなくなりそうだ。
風呂上がったら簡単なテーブルゲームでも探すか。対戦型のヤツ。
COOPのがあればそれでもいいんだけど。
佐倉 光
こんな所で四ヶ月過ごせって?
三日保たねぇよこんなの。ざけんなマジで。

ぶつくさ言いながら、さっきのモニタがあったあたりをよく見てみる。
KP
モニターがあったあたりは、何もないつるりとした壁になっている。
まるで最初から、そこには何もなかったのが自然だというかのように。
佐倉 光
牧志にとっては俺がおかしな事言ってるだけで、特に何かあるわけでもない平穏な日に見えてるんだよな。
佐倉 光
偽物だろうと四ヶ月の平穏が得られる、か。
佐倉 光
……いや、そのあとで割と人生設計ぶっ壊れるし。あいつこれ以上大学休んだらやべぇだろ。
俺も失職するぞ、流石に。
佐倉 光
妥協点みつけようなんてヌルいこと言ってられねぇな……。
KP
風呂の湯は少し冷めていた。
生温い熱が指先に触れる。
シャンプーのボトルに使った跡があった。あの水槽にシャンプーを塗りつけたのだろうか。
佐倉 光
減ったシャンプーを見て、ちゃんと天面の所は流し切れたのかな、と不安になる。
接続部とかどうしてんだよ。
佐倉 光
頭を念入りにゴシゴシ洗って、しっかり流してから出る。

佐倉 光
肩にタオル掛けて出て、牧志の横を通りがかるときに、つい水槽のてっぺんあたりの水滴に触る。
ぬるついてないかな。
牧志 浩太
リビングに戻ると、彼はソファの上でタブレットに触れていた。
メッセージアプリの画面がちらりと見える。

水槽のてっぺんに触ると、彼が「わ、」と声を上げた。
シャンプーはちゃんと流したらしく、ぬるついてはいない。
佐倉 光
相棒がいきなり頭を撫でてくる。
KP
びっくり。
佐倉 光
やべ。これ牧志の頭なんだった。
佐倉 光
「まだ禿げてないな」と軽口を叩く。
佐倉 光
いや禿げてんだけど。
牧志 浩太
「えっ禿げてる!?」
彼は慌てて頭を押さえた。禿げているどころではないが。
佐倉 光
「波照間さん?」
タブレットを指した。覗きたいのを我慢する。
牧志 浩太
「ああ、大学の友達。それから東浪見」
一瞬見えたメッセージアプリの画面は、やはり空白だった。
佐倉 光
「そっか」
何話してるつもりになっているんだろうな。
大学、どうするんだ? 毎日記憶改竄する気か?
佐倉 光
「それ終わったらさー、ゲーム付き合って」
牧志 浩太
「いいよ、何する?」
彼はタブレットの画面を見せる。
テーブルゲームのアプリなどが入っているようだ。
牧志 浩太
静かな室内。
穏やかな話し声に、こぽり、と気泡の音が混じった。
佐倉 光
「たまにはリバーシでもやるか」
白黒のコマの画像を指す。
牧志 浩太
「いいな。話したい気分?」
単純なゲームを選んだあなたに、彼はそう言ってアイコンをタップする。
佐倉 光
「割と。マジ悪魔って話通じないから嫌んなるわ。
なまじ話が面白ぇから真面目に聞いちまうんだよなぁ」
まあこれも言ってしまえば俺の日常だ、ギリOkだろう。

白黒のコマを話しながらペチペチと置く。
牧志 浩太
「TALKと会話は違うんだ、ってよく言ってるもんな」

パチ、パチと、コマを置く効果音が響く。
佐倉 光
「例えば、お前の……じーさんの形見の工具あるじゃん。
それを悪魔が床に落として悪意たっぷりで踏み散らかして、だけどその現場をお前は見ていないとするじゃん?
んでそれを後で元通りになるようにきちんと拭いて返してくれるとしたら」
佐倉 光
「何をされていたとしても、それをなかったこととして水に流せる?」

佐倉 光
物と人体は違うけど、一応話を振ってみることにしたらしい。
無事で戻ってこようがなんかされるのは嫌だ、と感じるのは自分だけの感覚かもしれないし。
KP
なるほどー。
今回、ひどいめにあってるのは牧志なのに行動権が佐倉さんにしかないんですよね。
佐倉 光
ここで例えば牧志が「そのまま戻ってくるならいいかなー」とか言ったとしても、じゃあいいやとはならないので、無駄と言えば無駄質問。
ただ話したいだけだしな。
KP
話が通じそうで通じない相手との自分たちの命運をかけた会話で佐倉さんが大層疲れている。
佐倉 光
『TALK』ではなくて会話がしたいぃ

牧志 浩太
「うーん……」
彼は少し考えるような素振りをした。
水の中で脳みそが揺らめく。
牧志 浩太
「いや、さすがに腹立つかな。
蔑ろにされたって事実は変わらないし」
佐倉 光
「雑に扱われること、それ自体が嫌だ、ってことか。
どんなに綺麗になって戻ってきたとしても。
それじゃあ、たとえば……代わりに金をやるぞ、とか、何らかの利益がある場合は?
あくまで、戻ってくるときは元通りになっていると仮定して」
牧志 浩太
「場合によるけど、利益には代えられないかな。大事な物だし」
彼は指先で自分の手の甲をたどり、ゆっくりと考えを整理する。
懐かしそうな声だった。
牧志 浩太
「例えば、そうすれば佐倉さんが傷つかないで済む、とかそういうのだったら、受け入れられるよ」
佐倉 光
「……」
一瞬手を止めた。
佐倉 光
「結局、利益と、それが傷つくのが嫌だって気持ちが釣り合うかどうかって事、だよな」
佐倉 光
「そうだよなぁ。俺も自分の所有物なら全部嫌だってワケじゃない。
また手に入るようなものや汎用品なら、元の状態で返してくれるならいいと思えるかも。
そうじゃない物との差って、なんだろうな」
理解させなければいけないのは、そこか。

大体、どう考えても「平穏」ではないこの環境で「平穏」を測るのが間違ってんだよな。
平穏な人間社会では普通に外出ができるし、大事な物が知らぬ間に踏みにじられたりしない。
人と会話もする。脳が弄られたりもしない。
つまりここの環境は実験の環境として適していない。
佐倉 光
「あ」
考え事していたら手を誤った。
牧志 浩太
「そうな……、あ」
次の牧志の一手でゲームが終わった。
佐倉 光
別に示し合わせるでもなくハイスピードリバーシやってそう。
KP
やってそう。
佐倉 光
「あー。くそ、やらかしたぁ。もう一戦!」
再試合ボタンを押す。
KP
軽やかな効果音とともに、盤面が初期化される。
佐倉 光
「まーあいつもさー、知らないだけってのは分かるんだよな。文句言えば改善しようとするし。
だけど感覚が違いすぎなんだよ。
使ってる言葉が同じだけで、根っこの概念や思考がズレてっから、こっちが真面目にやろうとすると疲れるんだよなぁ。
そーゆーの慣れてるつもりだったんだけど、仕事先ってことになると疲労度段違い。
通じねえ殺すってわけにもいかないし」
愚痴だ。完全に益体もない愚痴だ。
あと、通じなかったら殺されるのはこっちだ。
牧志 浩太
「ああ、それは大変だな。
それで、話が通じないか。頭がバグりそうだ」
微かに肩を揺らして苦笑いする。
佐倉 光
「で、俺……は迷惑を被ってるんだけど、多分そいつ基準悪事を働いてない。
悪いことしてねーしいいだろうって言ってくるからな。

今のところ、そいつの希望を別の方向で叶えられそうな手段がない。

『お前のしたことは俺達にとって悪いことだぞ』ってのを理解して貰って。
その上でそいつが俺に『悪いことしたなー』という意識を抱くようにするって方向しかねーんだよな」
佐倉 光
集中力が保てない。
手元を見つめているといつものように牧志と遊んでいる気分になれるが、
ふと目を上げると今正に害を被っている本人の姿が見えるのだ。

具体的な話ができないんじゃ、解決策の相談なんかできない。共感して貰う程度しかない。
意味が、ないな。
牧志 浩太
「ううん、確かにそれは難しいな。
やったことでどうダメージを受けるかも、悪いって認識もズレてるのか。
そもそも相手が悪魔じゃ、前提条件が違うから共感してもらいにくいしな」
佐倉 光
「あーもーやめやめ。気が滅入って……」
佐倉 光
「あ」
また手を誤った。
牧志 浩太
「……あ」
次の一手で、またゲームを終わらせる。
佐倉 光
「くそ、調子出ねぇな」
牧志 浩太
「もしかして、さっきの話ってそのことか?」
佐倉 光
「そんなとこ。
『それってあなたのお気持ちですよね?』
分かるんだよ。合理的に考えればそうなんだろ。相手が信じられるならそれもアリなのかもしれない」

信じられない。
いきなり相手を拉致して脳味噌抜くヤツ。
人間のことを何も分かっていないヤツ。

それでも、自分の利益のためであっても、人間の感覚を、感情を理解しようとしているヤツ。
四ヶ月後で、肉体を好き勝手いじり回した挙げ句ではあるが、全て元通りにして戻してくれるつもりだと言っているヤツ。
それしか今のところ手段が見えないのもあって、
どうしても、話せば理解して貰えるのではないかと希望を持ってしまう。

所詮相手は人間の理解の及ばない悪魔だというのに。
佐倉 光
「悪魔使いとしての試練かなぁ、これは」
牧志 浩太
「ごめん、世話かけてるな」
彼はあなたの手にそっと触れた。
佐倉 光
「俺の番ってだけ。いつものことだろ」
できれば二人で考えられれば気楽なんだがな。
愚痴が言えるだけいいか。
佐倉 光
※【明日】って平日でしょうか。
KP
あなたの知る範囲では、【明日】は平日だ。
佐倉 光
「悪い。寝るとこだったんだろ。
気晴らしになったよ、サンキュ」
レポート、書かないとな……
席を立つ。
牧志 浩太
「いいよ、楽しかった。ありがとう」
彼はあなたを見送り、自室へ向かう。

佐倉 光
部屋に戻る。
あの一年についての報告書をまず書く。いつか何か起きるのではないかという警戒に満ちていた時期が終わり、日常に戻ってゆく期間のこと。
自分の経験や感情も添えて記す。

さて、ここからが難しいぞ。

『4ヶ月は長すぎる。
人間は毎日を決まった行動を行い、それにより他者との関係性を作り、生きてゆくために必要な知識や金を入手する必要がある。
人間社会において4週間はあまりに長期である。
とくに被験者は大学において今後の生活に必要な学習を行い、そこに在籍することによってその後の生存に必要な経験と、他者からの信用を得るのである。
4ヶ月をここで過ごしたのち戻された場合、肉体が元のままであったとしても、人間社会でその後生きてゆくのに大変困難となることが予想されるのである。
これは自分も同様である。人間社会において役割を果たすことで信用を得ることが生存には必要だ。
無断で姿を消すこと、役割を果たすことをやめることなどにより、他者からの信用を損ない、繋がりを失う。
このように実被害も出るのである。
本来一日であったとしても害が出るものなのだ。

また、他者と関わらずに閉じた世界で生き続けることは、既に『異常』である。
『神話生物』というのはある種の悪魔であると定義するが、
この状況そのものが被験者への『神話生物』からの働きかけであり、実験環境としては不適切ではないだろうか?』

こういうのを人間の生とは言わない。ただの檻の中の実験生物じゃないか。
こんなので人間を分かったつもりになるなんてちゃんちゃらおかしいぞ、観察者。
みたいな事を言葉を尽くして書き連ねた。

それから、たとえ元の姿で戻ってきたとしても、破壊された、雑に扱われたという事実は変わらない。
それは肉体の主に対する侮辱なのでやめて欲しい、と追記する。
これはダメ元だ。
KP
Sasa 🎲 Secret Dice 🎲
KP
あなたの思いの丈をぶつけた文章が床に吸い込まれてから、端末に返答が表示されるまで、随分かかった。
……考えていた、とでもいうのだろうか?

「了承した。
君達は周囲との繋がりが強い個体であり、なおかつ欲深い。
被験者として不適切だと君は主張する。

代案を提示しよう。
代わりの被験者二名を用意し、君達は解放する。
君達は興味深い被験者であるため惜しいが、他にも候補はある。

代わりに君にある行動を行ってもらい、その際の情動を報告してもらうことで代替とする」
佐倉 光
「こいつめんどくせぇな」って思われたw
KP
「めんどくさい被験者だ」だけ分かってもらえた。うーん。
佐倉 光
状況が動いたな。他の誰かに押しつける、か。
悪いけど、それで解決するならそれで仕方ないだろう。
どっちにしろ俺達が解放された後でまた誰かが捕獲されるかも知れないんだしな。
訊くだけ訊く、というのもいいだろう。

『ある行動とは何だろうか』と質問を書いて送信する。
KP
端末に返答が表示された。

「君が承諾するならば、次の被験者を、その家から500m程離れた公園に移動させる。
君はその被験者を行動不能にし、この家の入り口まで移動させてほしい。

手段は任せる。首を絞めるのがよいだろう。
実行中には覚醒しないようにしておく。反撃の心配はない。

殺す必要はないが、殺しても構わない。人間の絞殺程度たかが知れている。すぐに回収すれば蘇生可能だ」

地図と顔写真が同時に送られてきた。
明るい色に染めた髪で快活に笑う、チョーカーをつけた女性の写真だ。
どこか、暁月ミントに雰囲気が似ている気がした。
ルート
KP
シナリオでは知らない男なのですが、せっかくなのでよそで最初にのうみそ回したときのPC(KPC)を持ってきました。
佐倉 光
なーるほどねー。どうしようかなー。
KP
このミ=ゴの方針は
「ただで実験やめるのはヤダ。
体験談の報告だけでは不足。
他の被験者に対象替えてもいいけど、その場合はもうちょっと追加見せておくれ」です。
佐倉 光
こういう時、佐倉はやるんだけど、シナリオから罰が与えられるような展開だと嫌だなぁ~というPLの思惑が入って悩むな!
絞殺かー。また無理を仰るな! こちとら【STR】ない組だってのに。
KP
なるほどぉ~
では示してしまうと、このシナリオはPCの選択に対して「特定の選択以外を否定する・罰を与える」ようなものはありません。
(この空間に居座ったら探索者としてはロストだけど)

また、シナリオで示されているルートは以上ですが、上記のミ=ゴ方針をクリアするもので他に案があればミ=ゴは話を聞きます。

KP
あなたは、選ぶことができる。

閉じられた水槽の中に居座って、外の痛みなんて忘れて。
もう互いを失うことのない世界で、安全に過ごし続けるか。

少しだけの保証された安息を、このつまらない世界で味わうか。

彼を帰す代わりに、あなたがその身と脳を差し出すか。

それとも。
別の誰かを差し出すか。

選択権はあなたにしかない。
ここで気泡を上げているのは、彼だというのに。
選択
佐倉 光
この水槽の中が平穏扱いはないわ~
KP
ミ=ゴさんパワーでブロックしてくれてるから死ぬ目に遭うことはないよ!
佐倉 光
実験期間が2~3日なら不運だったなと思って耐えることもできなくはないのだが。
KP
しかし長かった。
佐倉 光
佐倉的には、他の誰かを踏み台にしてさっさとここを出る、というのもひとつの選択なんですよ。
ただねー。
話が通じる神話生物って楽しいじゃない……

行方不明宣言してから自分が研究に付き合う、というのも選択としてはアリなんだよなぁー。
ちゃんと体を戻してくれるなら、検体として差し出すのもまあ……
KP
結構話の通じるミ=ゴさんっぽいですからねぇ。
佐倉 光
残される牧志がどう思うかって懸念はあるけど、そこは説得させてくれるなら~。
KP
牧志は解放されるなら、解放前に牧志に伝えていくことはできるでしょうしね。
牧志がどう思うかは説得次第だけど。
佐倉 光
次がソロシナリオってそういうことかなーなどと。
KP
あー。なるほど。
次のシナリオは、ソロシナリオ『ショットガン目星』をやることが決まっていました。
佐倉 光
あと、他人の拉致はリスクがあるからねー。力も体力もないから。
KP
そこはミ=ゴさんがなんとかしてくれるっぽくはあるけど。

佐倉 光
『了解した。こちらに大した選択肢がないことも了解した。

ではいくつかの条件を出す。これを呑んでもらえるなら、自分の体を検体としてもらって構わない。

・牧志浩太は解放すること。また、解放前に話をさせて貰うこと。
・実験中、自分との対話に応じて貰うこと。
・途中で別の誰かへの交代を希望する権利を貰うこと。

・可能ならば外の人間に定期的に会話できる手段を貰うこと。無理なのであれば、こちらからの一方通行でも良い。
・可能ならばネットワークを使用できるようにすること。

・また、牧志浩太との話の結果、多少条件が変化することもあり得る。
・条件によっては他の被験者よりも希望に添うことが可能かと思う。


上記、不可能であれば別の被験者の捕獲に行く』

ワガママ並べてみた。ダメなら拉致にチャレンジだな……
佐倉 光
つまりは、被験者になるのはいいけど、上から順に大事な項目。

おまえと話させろ
外の奴と話させろ(無理なら一方通行でもいい)
中断して別の奴に押し付ける権利寄越せ

退屈で死んじゃうからネット使わせろ(あわよくば仕事できねーかな)

この辺の条件が基本で、牧志と話す。
牧志も休みを取って一緒にって可能性もなくはないし。
シロー問題や仕事の問題があるから、開始前にその辺整える猶予をくれ。

ってとこかな。

KP
返答が端末に表示された。

「解放については問題ない。
解放前の会話についても問題ない。
君は興味深い被験者だ。会話にも応じよう。
交代についても応じる。

外との交信は不可だ。この空間の平衡性が損なわれる。
一週間に一度ほどの頻度であれば、私がメッセージを伝えよう。

ネットワークの使用は不可だ。
君がそうした場合、■■■■(判読不能)に辿られる。

君が退屈を覚えるのであれば、過去の記憶のフィードバックによって外部と交信した、ネットワークを使用したという記憶を生成することは可能だ」
KP
ネットワークはなぁ、■■■■さんの領分だからなー。
佐倉 光
ちぇー

佐倉 光
ちぇ、やっぱ無理か。まあダメもとだったし。

条件を詰めるためには牧志と話さなければならないが。

『了解した』

大体こういう実験で問題になるのは、被験者の同意がないことだからな。
事後になったが同意を取ろうとしてくれるだけ随分とマシじゃないか。
佐倉 光
『牧志に話していいか?』
KP
返答が端末に表示された。
「問題ない。精神的ショックを考慮して感覚補正はそのままの状態にしておく」
佐倉 光
「……よし」
部屋を出る。ずいぶん遅くなったし、もう寝てしまったかな。
牧志の部屋をノックする。
返事がなければ話は明日にしよう。
牧志 浩太
「佐倉さん?」
まだ眠ってはいなかったようで、扉が開く。
水槽のなかの脳が覗いた。
佐倉 光
「突然で悪いけど、大事な話がある」
リビングを指す。
牧志 浩太
「……分かった。『悪魔』関係だな?」
彼の声が緊張を帯びる。
彼は部屋を出ると、リビングのソファに腰掛けた。

佐倉 光
「薄々感づいてるとは思うけど、俺たちは異変に巻き込まれてる。
それもちょっと変わった感じで……」
牧志に現状について話す。
佐倉 光
「というわけで、ここは家じゃない。俺たち以外誰もいない場所だ」
KP
のうみそのことも話す?
佐倉 光
話す~
と思ったけどそこまで話す必要はなかったか。まあよし。
単に拉致られてて幻覚見てる、で良かったよな。
牧志 浩太
「なん……、だって」
彼は数度、しきりに気泡を吐いた。
牧志 浩太
「それじゃ、俺が見てるものも、来たメッセージも、全部幻だっていうのか。
それどころか、この髪の感触も、何もかも……。

……ぞっとするな。
でも、そうか。それで、佐倉さんの様子がおかしかったんだな」
牧志 浩太
信じられない、と彼は口にすることはなかった。
佐倉 光
「そういうこと。
観察者はどうしても実験をしたがってる。実験に必要なのは4ヶ月。
俺たちが拒否するなら、他の被験者連れてこいっていうんだ。
まあ、最悪それも手なんだけど。
で、本題はこっから」
佐倉 光
「この実験してる奴とずっと話してたら、興味が湧いてさ。
俺、この実験に付き合ってやろうかと思って。そんで相談したいんだ」
自分が相手に提示した条件を話す。
佐倉 光
「準備期間もらって俺の方の仕事やらなんやら止めて、波照間さんに事情話してからやらせてもらおうかと」
牧志 浩太
「……なるほど?
退屈な場所だけど、そいつとは話ができるし、何かしら聞けるかもしれないってことか」
牧志 浩太
「一応確認するんだけどさ……、俺の代わりに、ってわけじゃないよな?」
彼の「視線」が、真っ直ぐにあなたを見た。
佐倉 光
「俺が俺に利のない自己犠牲するわけねーだろ。
そんなことするくらいなら次の被験者捕まえに行くって。そうすりゃスパッと助かるんだし」
佐倉 光
「けどな、意外とあの『悪魔』、話が分かる奴なんだよ。
もっと話したいんだ。あいつの考えを知りたい。いや、知れなくてもいい、話すだけで面白いんだ」

代わりに、か。
ま、その理由もゼロじゃない。
人と話したつもりになっている牧志を見るのが辛かった、それだけの理由だ。
牧志 浩太
「……」
彼は、静かにあなたの眼を見た。
あなたの眼の底を見透かそうとするように。
牧志 浩太
「……、分かった、信じるよ。

ネットワーク、使えればよかったのにな。
外とやりとりできないんじゃ、退屈だろ」
佐倉 光
「そこは残念だけど、本はあるみたいだしな」
佐倉 光
「ゆっくり本が読めるってのもきっと悪くないだろ。話し相手は……一応いるわけだし」
牧志 浩太
「そうだな。
……四ヶ月か。少し心細くなるな」
佐倉 光
「俺の方は、多分変な事件に巻き込まれることはなくなるから心配しなくていいさ」
佐倉 光
「心配なのはお前の方だな。波照間さんに頼んでおかないと」
牧志 浩太
「そうだな。東雲さんには悪いけど、ちょっと先輩に頼るよ。
シローのことは任せて」
長期休暇
佐倉 光
牧志sの誰かを代理に立てて二人で引き籠もるという方法も……いや、ない。
そっかー、COMP使えれば悪魔のみんなと話すことも。
できるけど却下かな。あとで訊いてみよw
別に被験者を孤独にするのが目的の実験じゃないはずだし、一応訊いて損はないか。
魔界からの干渉は却下されそうw
KP
牧志sが現実世界にいて、サマナー本体が引きこもっちゃうとさすがに召喚が維持できなそう。>牧志s
牧志は思いっきり不定食らってるし、二人でひきこもるなら精神的疲弊で大学を休学扱いにした方が早かったり?
佐倉 光
4ヶ月大学休んだらさすがにまずくないかなー
それこそお休み兼ねてここで過ごして、少し早く外に戻るのもアリだけどさー
ただその場合、牧志の体は雑な扱いを受ける。
KP
受ける。なおしてもらえるけど。
四ヶ月休むと休学扱いでもう一年ってことになりそう。>大学
佐倉 光
あとシローを4ヶ月ほったらかしは流石にナー
牧志の精神考えたら佐倉と離れるのは悪いことじゃないかもしれない。
KP
以前にも離れたことはありますしね。今回は佐倉さんには脅威がないと分かってるし。

佐倉 光
「また波照間さんに迷惑かけるな。謝っとかなきゃ」
端末に質問を追加する。

『・COMPを返して貰って悪魔と会話することは可能か?
 ・新たな書物などを読むことは可能か?』
KP
端末に返答が表示される。

「書物については必要な物を渡そう。

〈魔界〉への干渉は不可だ。
召喚した状態の〈悪魔〉を一体持ち込むことなら可能だ。
維持に必要な生体成分はこちらで供給しよう。

〈○○○〉の持ち込みは不可だ」
佐倉 光
ソッカー、〈○○○〉は神話生物だからねー
KP
ですからねぇ。
佐倉 光
「ちぇ、そうか。それなら……ラミア……かな」
佐倉 光
「ラミアもマカミも早々に帰りそうだけど、ま、いないよりはマシだろ」
佐倉 光
あまり目的もいないのに付き合ってくれる感じじゃないんだよなぁ、二人とも。

ラミアねーさんに締め上げられたら水槽壊れそう。
KP
ですよねぇ。
牧志 浩太
「ああ……浩子さんたちと一緒に、ってのは駄目だったか」
佐倉 光
「彼女ら、悪魔と言ってもちょっと毛色が違うからな。
まああと、一人okと言われても、浩子さんや古島は……ちょっと」
佐倉 光
ちょっと前に古島が泣いて帰ったことを思いだした。
牧志 浩太
「あー、それはちょっと色々まずいな」
軽く肩を揺らして苦笑する。
佐倉 光
『では、一日猶予が欲しい。外ですべきことを済ませて準備しておく。
牧志は元の体に戻して、元の場所に返してくれ』
佐倉 光
ここに残るからには、食事は最低限食べ物になるまで文句言うからな!
脳だけになるから、その辺気にする必要もなくなるのかな?
味覚とかそのへんの研究もするなら付き合わないでもないぞ。
KP
端末に返答が表示される。
「了承した」

KP
次の瞬間、あなた達は自宅のリビングルームに立っていた。
六つのカラーボックス、テーブルの上に写真立て、間違いない。自宅だ。
牧志 浩太
あなたの前に立っているのは、もはや水槽の中の脳ではない。
牧志は元の身体、元の頭になっていた。
KP
「まきし! さくら!」
泣き顔のシローが駆け寄ってくる。
佐倉 光
唐突! 今いつで、何時なんだ。
KP
スマートフォンの時刻を確認すれば、牧志がいなくなってから実に四日後だ。唐突!
佐倉 光
「シロー! ごめんな、心配させて」
KP
「ううん、さくら、まきし、かえってきた」
シローはあなたに駆け寄って、ぐずぐずと泣く。
佐倉 光
あと、牧志の体をそれとなく確認。
牧志 浩太
「ごめんな、シロー。
俺も、いなくなってたんだよな」
少し戸惑ったようにシローの頭を撫でる彼の腕は、慣れた温度だ。
声は、聞き覚えのある響きと完全な感情を、ちゃんと湛えている。
KP
あなたの腕にはCOMPがあった。
なにもかもが元に戻ったのだ。
世界には色が満ちていた。
佐倉 光
シローが落ち着いたら、まず波照間さんに事情を簡単に連絡。ちょっとした実験に付き合うから留守を頼む、と。
それからBarに出向いて長期休暇の申請。
あとは周囲の人々に、ちょっと留守にするって根回しだ。
それから牧志s全員喚び出して、暫く留守にするから呼び出せなくなってしまう事への詫び。
佐倉 光
自力で出られるように、少し多めにマグネタイト分けとくか。
俺には暫く必要ないし、備蓄全部分けよう。大した量じゃないが。
不在の間の後見人は、波照間さんな!! 頼んだ。
波照間 紅
波照間は突然の話に少々驚きながらも、任せろ、と頷くだろう。
牧志七人を突然託された彼の運命や、如何に。
KP
浩子たちは頷いて、元気で、と手を振った。
それから、残されたマグネタイトの配分について全員で話しだした。
牧志 浩太
「佐倉さん、元気でな」
シローの手を引き、牧志があなたに笑いかける。
佐倉 光
「4ヶ月ほど休養取るだけだから」
佐倉 光
「牧志、気をつけろよ。俺が戻るまで……」
佐倉 光
「無茶すんなよ」

気をつけてどうなるものでもないが。

長い間不在にしても問題ないように、一日かけて様々な物の準備や処分を行う。
牧志 浩太
「ああ」
牧志 浩太
「正直、どう気をつけていいか分からないけどな」
牧志 浩太
様々なあなたの生活感を一つずつ処分し、準備している姿を、牧志は静かに見ていた。
佐倉 光
「ちゃんと洗濯しろよー? お前ら。前に俺がいなかった間テキトーにやってたろ。
今回もっと長いんだからな」
牧志 浩太
「だってさ。シローもちょっとずつ洗濯のお手伝いしてみようか」
KP
「するー」
KP
そうして気がつくと、もう時間が迫っていた。
佐倉 光
時間が近くなったらラミアを喚んでおこう。
佐倉 光
「そろそろかな。じゃ、行ってくる」
自分の部屋のドアを開け、二人に手を振った。
牧志 浩太
「ああ、行ってらっしゃい」
KP
「いってらっしゃーい」
KP
手を振る二人の姿が、白く色を失っていく世界の中に消えてゆく。
佐倉 光
あ。薬薬。薬のことを伝えたことにしておいてください。
といっても薬を接種する必要があるのは肉体の方かな。
KP
おっとそうだ、伝えた扱いで大丈夫です。>薬
肉体にちゃんと摂取させてもらえるでしょう。
自己犠牲?
佐倉 光
なんだかんだでこういう行動取りがちな気がするな。
KP
確かに。
佐倉 光
まあ自分しかいないなら随分気楽だ。牧志の体が人質状態よりも状況を楽しめるだろう。
KP
今度は佐倉さんの身体が実験Cされちゃうけども。
とはいえ協力的だしあれだけ訴えたし、ちょっとはましになってる……かな?
佐倉 光
それについてはこっちに知らせずにやってくれると助かる。
どうしても自分がアレコレされるのを見た感想が欲しいというなら仕方ないけどねー。
KP
たぶんわざわざ知らせないんじゃないかなぁ。あのモニターはミ=ゴさんがいらん気回した結果だし。
ミ=ゴさん「大したことやってないから大丈夫だよほら!」(ずれてる)
佐倉 光
なるほど、なら問題ないんじゃないかなー。
実験で何やってるかだけ聞いて、「結果見せて」ってこっちから頼むこともあるかも知れない。
だからさー、そう、実験に興味があって協力的な個体を使えよみんな!!
準備までさせてくれるんなら協力もするっての。
KP
それな!! あと許可をとろうぜ!!
佐倉さんの今回の挙動が「なるほどそれがいかんかったのかー」ってミ=ゴに知らせる一助にな……る?

人道的扱いどうこう言ってる時点でだいぶ変わり者だし無理かも。
佐倉 光
こいつとは仲良くなったとしても、ほかのヤツは変わらないだろうなぁー。
KP
無理でしょうねぇ。こいつは変わり者である。

佐倉 光
この手の選択があるシナリオ、PCのアクションはこうなんだけど、シナリオ的に正解があるヤツだと
いかにもこれは不正解臭いから別の選択肢にする理由を考えた方がいいかな……などと考えがち。

NPCやKPCを犠牲にするような内容だと尚更。
佐倉 光
犠牲にした人が酷い目に遭う、のは行いの結果だから当然として、
それ以外に「天罰」があることが多いなぁという気がするんですよね。
KP
そこはほんとにシナリオによりますからねぇ。そういうのもあったし。>正解が決まってる

シナリオに気を使って頂いて選択を曲げたらそういうシナリオじゃなかった! ということは往々にしてあるので、そういうシナリオじゃない時はそう宣言した方がいいかな。
利己的な選択したら自分もひどいめにあって、自己犠牲が正解でした、みたいなのありますもんね。
お話的には美しいけどそうする導線がないやつ。
佐倉 光
あるんだよなぁ。
大体自己犠牲があるやつはそれを選んどけば間違いないことが多い……というあまり根拠のない印象。
今回、佐倉は普通に人を踏み台にして脱出しようかなと考えていたんですよね。

……だけど、
「あれ、でもこの状況、牧志が絡んでなきゃ結構面白いよな。
こんな話の通じる神話生物と話せるチャンス、やすやすと手放さないよな……」
と思ったので、今回は選択を曲げての自己犠牲ではありません。
相手が話の分かりすぎるヤツだったから深淵に惹き込まれちゃった。
KP
なんですよねぇ。本来自己犠牲なんてそうそう取る選択じゃないと思うんだけど、お話の美しさ優先で自己犠牲が正解選択肢になっててハッピーエンドになるやつ、ある。
佐倉 光
自己犠牲は周囲の人に「あいつを救うことができなかった」「アイツの命を踏み台にした」っていう傷を負わせる暴力でもあるんだよぉぉぉ!
やる本人は気持ちいいだろうけどな。
KP
それなぁあああ!(主にto牧志)
佐倉 光
選んだシナリオのKPCさんの行動に影響された分も結構あると思うけど、割と自己犠牲がちだからなぁ。
ああでも最近は少し強かになってくれてる。
KP
妙に自分が軽いんですよね牧志。そういうとこだぞ。
最近は佐倉さん>自分>他人くらいにはでき始めたけど。
佐倉 光
でも佐倉にはやすやすと色々くれようとするの、状況によってはあんまり良くないからなー!
KP
それなー!
佐倉 光
自分が軽いのはやはり過去がないからだろうか……
KP
紅さんの覚悟を引きずっていたり、過去がなかったり、世界を愛しすぎていたり、人の願いで蘇ってきた自分だったり、佐倉さんとの関係がやっぱり微妙に不均衡だったり、いろいろありそうです。
「そこにいてくれる」という感謝が強すぎるの、場合によってはよくない。
佐倉 光
自分を大事にした上で人に与えてくれぇ……
この4ヶ月で何かが変わるだろうか?
KP
鬼面夜行の時よりはもっと素直な離れ方だから、日々佐倉さんの無事を気にしなくていい毎日は何かある…… かなぁ?
佐倉さん居ない分自分の無事は気にしなきゃいけないんだけど。
佐倉 光
ミゴサンは一応牧志が無事かどうかは教えて……くれるかなぁ。
KP
どうだろうなぁ。ミ=ゴさん他の実験も平行してやってるらしいので、牧志の無事までは見に行かなさそう。
佐倉 光
たまには教えてくれないと佐倉が心配で不安定になりそうw
KP
心配だ! 確認してくれ! とリクエストしないとだめそう。

KP
そして気がつくと、あなたはあの無機質な白い「自分の部屋」にいた。

先程まで聞こえていた外の音はすべて消え、静けさだけが辺りを包んでいる。
傍らにはラミアの姿。手元にはあの端末。

あなたの頭はいつもの形をしていたが、きっとこれは幻なのだろう。
なぜなら、ラミアが珍しそうにあなたの顔を見ていたから。

こぽ、こぽりと、どこからか気泡の音がした。
KP
「これから暫くの間、宜しく頼む」
端末に文字が表示された。
ラミア
「あらあら、オモイカネの亜種みたいになっちゃって」
ラミアはくすくす笑った。
佐倉 光
『飽きたらすぐ帰るからな』
佐倉 光
と、いっても、飽きさせてはくれないのかな?  記憶も刺激もいじり放題だもんな。
ま、それはそれで。この期間で何らかの得るものがあればいい。

牧志とシローの代わりにラミアがいる『自宅』をぐるりと見回した。
俺が異様を意識していたら実験にならないのかな?
まあその辺はあっちでうまくやるんだろう。
佐倉 光
そういえば、ここにはラミアもいるし、隻眼のあいつもいるし、ガーディアンのオニもいる、のかな?
意外と色々いるじゃないか。

この期間で話せるようになったりすると面白いんだがなぁ。
佐倉 光
さて、始めようか。
異様で平和な『休暇』を。


「のうみそのきみ」
END C-2 「のうみそのぼくはひととき」



KP
ありがとうございました!
佐倉 光
ありがとうございました!

こうなる予想はしてなかった。
KP
同じくしてなかった。こうなるとは。
佐倉 光
観察者がヘンに話の通じるヤツだったばっかりに。
KP
なるほど、話の通じる相手&準備させてくれたら実験への協力もするんだなぁ。
今回実験される方に苦痛とかもないですしね。やさしい。
佐倉 光
もともと異様なものへの関心ありますからねぇ。
本人苦痛を意識せず体験したりできるならしたいんだよね。
KP
ですねぇ。話を聞かない連中ばっかりでそういう一面が最近薄くなってたけど、久しぶりに佐倉さんのそういうところが出てきた。
佐倉 光
ラミアに吸われるかな? と思ったけど、義体の精気っておいしくなさそう??
KP
作り物ボディだしまずそう。>精気
佐倉 光
毎度毎度、自分の命だけじゃなくて牧志の命や存在がかかっているのがストレスでそういうものに関われなくなっているところはありましたからね。
牧志のことを意識せずに浸かれるのはある意味本当に休暇かも知れない。
KP
ああー、確かに。そういう意味では本当に休暇なんだなぁ。
知識欲にどっぷり浸かれる佐倉さんでいられるんだ。
佐倉 光
一週間に一度くらいは牧志の無事を確かめるのは必須!

しかしこのルート、けっこうきつい後遺症あるのかな?
それともあくまで平穏なんだからそんなものない、のかな?
どっちのパターンもありうるなぁーー
生顔報酬について
とある条件で出るこのシナリオ独自の報酬は、置きであるためバランス取りのために規定の半分となりました。
佐倉 光
「生きて帰れない」があるの!?
〈クトゥルフ神話〉はなー上がるよなーそりゃなー。

報酬があるのか! いい奴だな! 協力者ちゃんと正当に選べよ!!
佐倉 光
おかしいな平穏だったはずなのに赤字だw
SAN 50 → 52
SAN値最大値 61 → 58
〈クトゥルフ神話〉 38→41
2d2 成功分 Sasa 2d2→1,2→合計3
佐倉 光
〈心理学〉 57→65
能力値かぁー。CONかDEXか……DEXにしとこうかなー。
あまり弱点補強しすぎると特徴が死んでしまうからなぁ。
DEX必要な機会多いし。
報告送る度に、佐倉の値で〈心理学〉振ってたんですか?
相手が読みたい報告ちゃんと書けてたかってことかしら。
KP
ですです。これは牧志への〈心理学〉で、成功すると牧志の様子をちゃんと読み取って詳しい報告が書けます。
神話はまぁ4ヶ月もミ=ゴさんと話して知識欲ずぶずぶしたら上がるよなぁって……。
佐倉 光
ああー、牧志のか、なるほどー。

佐倉はある程度自分の状態を自覚しつつ実験に付き合い続けることになるわけですよねー。

戻ってきた時表情筋上手く動かせなくなっちゃってそう……と思ったけど、出力信号が阻害されているわけでもなく、自分は笑っている、というのが鏡でも見えるなら特に変わらないかな。
ラミアさんが付き合ってくれるなら喋るのを忘れることもなさそうではある。

でも思ったより自分が孤独を「寂しい」と思うようになっているのにびっくりするだろうなぁ。
家の外には出られないし。
自分の家じゃなくとも、ありのままの様子じゃなくて、なんかテキトーなテクスチャかかって見えるようにしてくれ、はお願いするかな。
真っ白だと色々な嫌なこと思い出してストレスになりそう。
佐倉 光
「折角ならリゾートホテルなんかだといいなー」
んで気温や風などについてまた注文付けまくる。
KP
佐倉さん自身には鏡でも自分の表情が見えるので、そこは大丈夫かな。

あのあと、リクエストすれば管を伸ばしてちょっとした散歩くらいならできるようにしてもらえるそうです。

佐倉さんの記憶から水族館の様子を取り出して貼りつけたり、リゾートホテル…… がいまいちわからなくて頓珍漢なことになったりしてそう。
佐倉 光
AIの変な画像を楽しむみたいにしてそれはそれで面白がりそう。
たまにそれで余計な《SANチェック》入れたりしてたから回復しなかったかも知れない。
佐倉 光
「水族館だけでいいんだよ溶けた■は再現しなくていい!!」
KP
なるほど、かもしれない。
「精神上まずいものが混入していたか?」区別ついてない
佐倉 光
「あと水槽に■を泳がせるな。■は魚じゃねぇ」
KP
今度はうっかりアシカショーに出演する■■さんが出力されたりして。
佐倉 光
お散歩可能なのかー。コードひっかかるのが怖いからラミアさんに付き添って貰って少しだけだなぁー。
喉が引っかかったら首絞めになるって、目が引っかかったらどうなるんだろ。目隠し?
KP
目隠しですねぇ。>目
耳が引っかかったら耳を塞がれる。
KP
「孤独を感じているなら、外部の人間と話したという記憶を入れようか」って言っては「NO」されてそう。>ミ=ゴさん
佐倉 光
そういう適当な記憶はNoですねぇ。
自分が変な場所にいて外と遮断されている、ということは意識していないとおかしくなりそうだと思っているから。
そんなことされたらすぐに幻に溺れて、何が現実なのか分からなくなる。
KP
それはそう。わからなくなる。
ミ=ゴさん、牧志の無事を確認し続ける佐倉さんに「実験終了まで一時的に彼にまつわる記憶を想起不能にすることもできるが」と提案して「NO!!」されてそうでもある。
佐倉 光
ありそうwww
「そういうとこだぞ!」
を始まりにして、劇中よりもっとフランクになった人間の感情についての講義(?)が始まる。
「異変が察知できてもタイムラグがあるから意味なくない??」って訊かれて「ぐぬぬ、でもその時は実験中断して別のヤツに押しつけるプランにするんだよ!!」なんて会話を
ミ「だったら最初からそうすればいいだろう」
さ「だってお前とも話したかったし4ヶ月異変なしですごせたこともまああるし、何も無いことだってワンチャン」
ミ「欲深いうえにめんどくさいなキミは」
KP
してそう。
「異変を察知できてもタイムラグがあるので無意味だ、そうであれば確認行為が不要になる方が苦痛を減じると考えたのだが。
それに、あの人間の存在を考える時間が減る方が君のストレスも減じると……

……君は独特な個体だな」
佐倉 光
割と理屈で考える方なのでミ=ゴさんの方が正しい気がしつつもそれはNo!!
「そういう理屈だけで動けない感情の生き物なんだよ人間ってやつぁ。勉強になったろ!?
あと俺は別に特別変な個体じゃないからな!」
ラ「特別ではないけど、一般的と言うにはちょっとひねくれてるわね」
……結構楽しそうですね。
KP
なんやかんや結構楽しく過ごしそう。
佐倉 光
ミ=ゴ的には「なんか変な個体」だったので、別のもっと一般的な人間も観察しなきゃ気が済まないだろうし、この自己犠牲(?)は被害者を減らす役には立たなさそう。
KP
被害者減らす役には立たなさそう。なんか最初の被験者が外れ値でした。
待遇改善の役には立つかもだけど。

あんまり楽しくお話しすぎて
「君は面白い個体だ、このまま共にユゴス星にある我々の拠点へ赴かないか?
君にとっても知見が増えるものと考えるが」
って提案されそう。

※脳缶END
佐倉 光
その可能性あって怖いw
KP
「あの個体も必要なら一緒に持ってくるが」
佐倉 光
あーでも、年取った後とかならすごくやってみたいから連絡手段は残しておいてくれとか絶対言うwww
KP
言いそうwwww
そっかー年取った時にミ=ゴさんに声をかけられてユゴスヘ旅立つかもしれないのかー。
佐倉 光
流石に牧志に無断でそんなことはできないので、
「持ってくるとか言うなお前ほんとそういうとこだぞ許可を取れ許可を。
環境としては悪くねぇし実験希望する個体もいるぞきっと。俺が説得文考えるから」
KP
「了承した、頼む」ちょこなん
佐倉 光
そんなわけでまっとうに説得してくるミ=ゴが爆誕したかも知れない。
実際、もう疲れたから穏やかに暮らしたいって人もいるかも知れないし、そういう人には救いかも知れないんだよね。
たまにそういう探索者向けの穏やかな終わりを提案するシナリオあるもんなぁ。
KP
かもしれない。
そうなんですよね。もう死にそうになるのいやだよ、大事な人と一緒に穏やかに暮らしたいよ、っていう。
このシナリオに生き残れないENDがあるのはそういうとこです。
佐倉 光
ああ、それは『死』と同義なのか。少なくとも生きていることにはならないなぁ。
KP
死んではいないけど現実からバイバイだし、探索者としては「ロスト」ですからね。
佐倉 光
ずっとここにいたいってお願いしたらこのミゴサンずっと管理してくれるのかって考えると超優しい。
KP
ずっと管理して観測していてくれるんですよ。やさしい。
佐倉 光
人間が虫を大事に育てて飼ってるような物なんだろうけど、そこにはある種の愛がありそう。
やっぱりこのミゴサン変人だ。
その虫、たまにあなたの同族殴り殺してるみたいですけど……いいのか。
※佐倉たちは殴られてる側にいただけで殴り殺してはいない。
KP
まあたまに虫に噛まれて死ぬやつもいるよねくらいなのかもしれない。
佐倉 光
なるほろー
KP
そして数十年後に佐倉さんを「よし連れて行こう」ってウキウキしてやってきたら「あれっ、何かに取り込まれてる?」ってなる ※魔きしルート
佐倉 光
うーん。外でもし遭遇したら「メンゴ。あと100年ほど待って」って言う。
KP
ミ=ゴの寿命よく分からないけど、これまた素直に「分かった」ちょこなん しそう
佐倉 光
少なくとも人間よりは長寿なイメージありますね。
KP
同じイメージ。
佐倉 光
そのルートの佐倉いつ死ぬか分かんないけど。
KP
気長に待ってくれそうだし時間感覚の違いでトラブってそうだし。
ミ=ゴさん的にはそれで佐倉さん連れていけなくても「そっかー」くらいではありそう。
佐倉 光
でしょうね。「ちょっと珍しい」程度のものだし。所詮は人間だ。
KP
そう。ちょっと珍しい虫。
佐倉 光
そのぶん強引に持って行くとかされなさそうで安心?
KP
この感じだと強引にもっていきはしなそう。
佐倉 光
そして佐倉がそんな暢気なことをしている間に〈目星〉がショットガンになる牧志。
……なんだそれは。
KP
なんだこりゃ。面白い。
なにこれ!!?? ってなってもなにこれな感情をぶちまける佐倉さんはいない!
佐倉 光
「君が気にしている個体の目がショットガンになったくらいで、問題はない」
「なにそれ!?」
KP
wwwww
空間を隔ててなにこれを共有しているwww
佐倉 光
さ「えっ牧志に話聞きたいんだけどなにそれ」
ミ「実験を中断するのか?」
さ「いやそれは、いやー……ちょっと待って」
シナリオこれから読むので、開始は今日の夜以降ですかねー。
KP
はーい! 楽しみにしていますのでごゆっくり。
こちらも先に改変ポイントとエンド分岐をお出ししなくてはなりませんしね。
佐倉 光
おっ、そうそう、その辺も聞きたい!
KP
まず改変ポイント!
一番でかいのがお話の雰囲気とミ=ゴさんのキャラです。

シナリオのミ=ゴさんはもっと威圧的で高圧的です。

佐倉さんたちはもっとやばいことしてくる連中を知っている+威圧的なわりに色々聞いてくれたりやさしい=威圧的な態度と行動のやさしさが合わない →やってること絶許なのに悪意そのものは無くてズレてるだけだったら逆に異様で面白いよね

で独自なキャラが盛られました。
佐倉 光
ああー、このかわいげはKPのキャラっぽいぞと思ったらやはり。
ただの高圧キャラだったらさっさと脱出していたでしょうね。
話してて面白いなぁとおもってしまったのが敗因。
KP
高圧的なわりにここまで色々聞いてくれるのイマイチ合わないなぁ、となって盛ってしまいました。
佐倉 光
やってくれることが盛りではないなら、優しすぎますもんね。
牧志が出られないなら外の町とか作る必要ないじゃん。
趣味でジオラマ作ってるじゃん。
KP
やってくれることは、詳細描写&エンド決定後の準備云々以外は元から割とこんな感じなんですよ。
佐倉 光
準備させてくれるのは確実に盛りだと思いました!
KP
ご飯の要望も二人で実験継続エンド時のお散歩も聞いてくれる。

準備まわりとかネットワークはダメ云々は、快適なシェルターになりすぎないようにバランス取りながら盛り盛りしてました。
佐倉 光
これは変人だけど研究対象に寄り添うことでより情報が得られる、仕事のできるミゴサン。苦労はしそう。
KP
苦労はしそうだし変人扱いはされる。
佐倉 光
ネットワーク使えたらそれはもう快適すぎる。
KP
それができちゃうと「便利なシェルター」になっちゃいますからね。
佐倉 光
人と話す・ネットワーク は完全にダメ元要望でした。
KP
でも佐倉さんは要望入れてきそうだしダメな理由考えるのも楽しかった。
佐倉 光
できない理由もちゃんとあったし(おのれ■■■■)PCPLともに納得してますよー。
KP
わーい。
佐倉 光
ネットなんてあれの一番ヤバいのがいるところですしね。
KP
なんですよね。
KP
で、二番目に大きなのは牧志の態度です。
シナリオのKPCは「PCが変なこと言ってる、疲れてるの? どうした?」って感じなんですが、「佐倉さんが変なこと言ってる」としても、「牧志が取り合わない、本気にしない」ことはないので。

それでのうみそ生活中の雰囲気がだいぶ変わってしまっています。
佐倉 光
なるほどーーーー。
KPCさんにとってはいきなり変なこと言いだしてるPCさんなわけですもんね。

で、牧志はまず「自分たちが異常に巻き込まれていて、かつ自分がそれに気付いていない可能性」もちゃんと考えてくれるから。
それゆえに興奮してプツンされちゃったけど。
KP
そうそう。朝起きたら突然PCが変なこと言い出した、えっあなた疲れているのよ?? ですからね。

牧志は異変に気づかなかったせいで大変なことになった経験がありすぎて、もうそういうのをスルーできなくなってる。

ので、興奮してプツンされちゃうところも盛りですね。
佐倉 光
本来のシナリオだと「分かってくれない暢気なKPC」にヤキモキしつつ探索する感じになるのかなー
KP
そんなかんじです。自分だけ一方的に異変を見せつけられるかんじ。
KPCは何も知らなくて、KPCの運命を決めるのはPCのエゴだけ、っていうのが肝なんですね。

それでいうと最後に牧志に話せちゃってますが、ルート決まった後だし、あそこで話せないのも不自然だからいいかな、と。
佐倉 光
そう、今後どうするかについてKPCと相談できちゃうと趣旨がずれるなと思ったから、完全に意思を固めてからにした。
牧志がやめるよう説得してきたら説得し返すつもりでいたよ。
「相談」とか言いつつもう決まってた。
やりたかったのは自分の不在時の相談だね!

牧志ならこちらの意思を尊重してくれるだろう、と思った。
このへん、いつもある程度信頼した上でいい感じに盛ってくださるから楽しいし有り難いよ。
ありがとうございます!
KP
こちらこそ、いつも趣旨を読みつついい感じに動いて下さってありがとうございます! 楽しい。
あとは牧志の肉体を結合できない理由とか、痣とか■■■■さんが出てくる関係は全盛りですね。
このシナリオわりとテキスト短いのもあって雰囲気寄りなので、細かい理由は盛り盛りしています。
(突然風呂に実験Cのモニターがある理由とかも)
あ、一応シナリオにも ↓ とはありました。
記憶リセットイベントはこれをもとにファンブル処理込みで盛り盛りしたやつですね。
>☆後述の《研究レポート》など、実験に関わる内容の話を KPC に対してしようとすると、ミ=ゴからの介入が入る。KPC の脳波をいじって PC の話を遮った後(KPC は耳鳴りがしたり、文面が文字化けしているように見えたりする)
佐倉 光
毎度毎度面倒な佐倉の追求に納得感のある盛りをありがとうございます。
KP
わーい。その場で盛り盛りするの楽しいです。
KP
あとは、シナリオでは「一ヶ月前からここに引っ越してきた」とKPCは認識しているんですが、シロー置いて引っ越すのは不自然なので、自宅だと思っていることにしました。
その関係でワンルームじゃなくなっています。

布団の色を「真っ白」にしてしまったんですが、実はシナリオでは布団の色はちゃんと再現されていました。(KPのうっかり)
そんな真っ白ハウスじゃなかったかも。
佐倉 光
ああー、それで多少の違和感は丸めるんだ。なるほどなぁ。
KP
なのです。自宅にしたせいで余計にひどいことになった。
佐倉 光
脱出するときにやろうかなとおもったことなんですが、佐倉からミゴサンに、「観測者に研究について知らせるにしても、肉体に何が起きるかは伏せとけ、その方がお互い平和だ」ってアドバイスはしようと思ってた。
KP
それがいいです。あとレポートはうっかり置き忘れてはいけない。
(シナリオのミ=ゴさんがほんとにうっかりなのか悪意なのかは記述が無くてわからないけど、この卓では純粋なうっかりです)
あとは脳みそ見たいロールは勿論せっかくだから(佐倉さんならやりそうだから)盛りましたとか、ここに〈目星〉判定はいらないなって所は省略したとかですね。
脳みそ生活描写盛り盛りと、実験Cで逃げるイブクロ君の描写は楽しかった。
佐倉 光
牧志は仕打ちを自覚していないから、イブクロ君かわいそ回だった。
イブクロ君はそれこそ治るからいいだろうとは言えない立場だ。
KP
イブクロ君「なにやってんだこの本体ー!」
イブクロ君はちゃんと痛かっただろうしまったく治るからいいと言えない立場だ。
佐倉 光
イブクロくん、そうかー、逃げようとしていたって事は痛覚ある上自分で感じるのか。
打撃で吐かせられるしかわいそ……
KP
内臓には本来痛覚無いけど、「独立した生き物」ということは備えていてもおかしくないかなって。かわいそ。

佐倉 光
うっかりでお人好しな(?)ミゴサンかわいいんよ。
KP
あそこのうっかり置き忘れとか、悪意が強すぎると「実験に付き合う」選択がある意味が分かりにくくなってしまうのもミ=ゴさんがかわいくなってしまった理由ですね。
ズレかわいいたのしい。
佐倉 光
PCにとっては異様でしかないし、異変まっただ中だし「これで平穏に生きているとか言われましてもwww」って感じだと思っていたんですが、こんなのでもいいってペアもいるんだろうなぁ。
こういうの別の人のログ読みたくなるヤツ。
KP
のうみそ最初に回したときは継続回数が少ないペアだったのもあり、もっと穏やかな感じでしたね、確か。
『しんでなんかないよ』ネタバレ
佐倉 光
「しんでなんかないよ」でKPCロストしたチームがそこそこいるって話題になってて「何があったらそうなるの!?」ってすごく読みたい。
あれをKPCが死んでいいと思って回すKPがいるのか??
ああいった死を呑み込んでしまうPLがいるのか?
って。
仕掛け的に「KPCくんは雑に死にました。理解してね」で終わるわけないじゃん!? って思ってしまうんだけどなぁ。
KP
しんでなんかないよは、↓とかだと案外事故りそう。
事前情報出ているのでそうそう迷わないんですが、途中ではPCを迷わせようとするつくりになっているので。

 ・「約束」の解釈ミス(本卓ではくーなさんがいい感じにして下さったから)
 ・途中まで結構「PC死ぬかも」と思わせてこようとするから、そこでPCが恐怖に走ってしまった
 ・PCの行動のリアリティ重視する派
 ・シナリオメタ的なものを行動方針に組み入れるのイヤ派
佐倉 光
あー、あの扉は本当に危険なポイントだ。
「約束的に開けていいんだろうか?」と迷う とは書いてあるけど、開けるイコールアウトとは読み取れる情報ないもの。
さすがにあれでロストしたら「なにそれ!?」ってなりそうだけど。

そういえばKPする時に、随所で結構描写に気を遣ったもんなぁ。
KP
なんですよね。あそこは唯一難のあるポイントだと思う。文章が齟齬していてそう読み取れないんだもの。
あの回は随所に気を使ってくださって手を入れて下さって、その結果すごく綺麗な話になったので感謝しています。
佐倉 光
いえいえ本当にお陰さまで佐倉は生き残れたし、辛イイ空気吸いました。

あーそうか、PC死ぬかもで恐れて逃げ出す、はありうるのか。
KP
それはあるかなと。ちゃんと事前情報が出ていたのでPL視点確信して進めましたが、かなり脅かしてくるので。>PC死ぬ
さらに『VOID』のネタバレ
佐倉 光
VOID継続でしんないロストって聞いて「なにぃいー!?」ってなりました。詳細は分かんない。
KP
あとVOID継続だと「死」を覆すべきではないと思ってしまうかもしれないなぁ、とは。
VOID、結構死に別れる話なので。(特にPC1だと最後のあれもあるし)
佐倉 光
あー。確かに。
割とうちは「ハワイ行こうぜー」とか温泉でいちゃいちゃとか生命前開で明るい感覚でしたけど、普通に犠牲が多い喪失の話だった。
なるほどなぁー
KP
なんですよね。
佐倉 光
あの卓があんなに前向きになったのもKP力! ありがとうございました。
直後の年越しドタバタも良かったなぁ。
KP
こちらこそありがとうございました、あれは楽しかった!
佐倉 光
言われてみればシラユリの次に苦労したかもしれんなぁしんない。
KP
元のが決め打ち型だから、大幅な書き換えとかフォローが必要でしたしね。おかげであの辛い世界の中で自分の意志と感情で動けた。
KP
あ、そうだエンド分岐エンド分岐。
シナリオで想定されているのは以下のものです。
実はシナリオで一番テキストが分厚い
エンド分岐について
KP
あとがき曰く
 >私は(中略)、その全てが大好きなので、どのエンドに行ってもにこにこしてしまいますし、PL,PC 皆さんの選択を尊重したいと思っております。

だそうです。
佐倉 光
ほほうほほう。
忘れてもらうエンド!  そんなのもあるのか。それまた人間関係複雑だとなることもあるのかな。

どんな結末も認めてもらえるシナリオいいなぁー。
KP
正解が決まっていなくて、どんな結末も認めてもらえるの、いいなぁと思います。
PLPCの思うような選択をしたいもの。
情報としてはこの辺かな。
佐倉 光
心の自由を認めてくれるシナリオ、好きだわぁ。
KP
私も好きです。選択は自由にしたいしさせたい。
PCの行動と選択と感情はPCのものなんだよぅ。
PCごとにちゃんと何度回しても違うおはなしになるシナリオ、好きです。流れ的に一本道であったとしても。
あ、そうだ成長を 成長処理してない

佐倉さんシークレットで〈心理学〉ファンブル1回しているので、その分を成長に含めてもらって大丈夫です。
佐倉 光
【アイデア】二件と〈心理学〉一件か。
【アイデア】は牧志の肉体の危機の察知についてかー。〈生物学〉でも振っておこうかな。
KP
なるほどokです。
佐倉 光
あ、でも興味は振ってない奴だな。
KP
おっと。
佐倉 光
じゃあその前後でのやつで〈言いくるめ〉にしときましょうか。
KP
okです。割と〈言いくるめ〉回でしたしね。
佐倉 光
〈隠す〉もそれっぽかったけど、〈隠す〉も成長オンリーだわこれ。
KP
1d100 77 牧志の〈心理学〉成長 Sasa 1d100→ 43→成功
牧志は成長なし。
佐倉 光
1d100 65〈心理学〉!  Sasa 1d100→ 39→成功
1d100 61〈言いくるめ〉 Sasa 1d100→ 96→致命的失敗ファンブル
1d10 Sasa 1d10→8
1d100 69〈言いくるめ〉 Sasa 1d100→ 12→成功
KP
おお、上がった
佐倉 光
8も上がった。悪魔会話が得意になった。
KP
ですね。結構しっかり〈言いくるめ〉できるようになった。
佐倉 光
牧志を〈言いくるめ〉まくった挙げ句4ヶ月も悪魔と会話していたせいかなぁー
KP
ああー。それはありそう。
〈言いくるめ〉特訓ルームだったかぁ。
佐倉 光
悪魔会話用とか言いつつ今まで低かったし、最近サマナーとしても成長しているなぁ!
KP
確かに!

佐倉 光
お布施版買って読も。
佐倉 光
あー。なんで佐倉が食べなかったからって即ご飯捨てるの!? って思ったけど追求はしなかったなぁー。
KP
あ、そういえば。あれ理由はシナリオでは語られていないんですが(たぶん「そう」って淡々と捨てる描写でPCにダメージ与える目的)
残っていると自分で食べようかな? という発想になる可能性がPCの関係性によってはあり、齟齬が出る可能性があるからかな? と思ったり。
佐倉 光
確かに残り物食べられませんものねー
牧志多分そんなことしないから随分驚いたんだけど、佐倉きっと動揺していたから追求どころじゃなかった。
KP
牧志は佐倉さんが食べないって言ったら普通に冷蔵庫入れておきますしね。

佐倉 光
実験4ヶ月は実はまあ短い方だった!
KP
実験、1d10ヶ月なんですけど、1ヶ月だとまあ今更だよね、と思ったので1d8+2ヶ月にしました。でも短い方だった。

佐倉 光
佐倉が代わりになる場合記録役いなくてもいいの? と思ったけど、良いことにしてもらえたらしい!
KP
あ、そうだそこも改変ポイントですね。
代わりになる場合は実験Cだけ行って脳はスリープ状態になるんですけど、今回は「実験Dではない、対話を含むちょっと別の実験」をするということで、スリープ無しにしています。
佐倉さんの交渉結果+最初の方で、実験Cはそんなにメインじゃない描写してしまったからCだけだと流れが通らないからですね。

佐倉 光
そして身代わりの探索者さん、あの時点でもう拉致られていたのか。
佐倉は、拉致は自分の力だと目撃されずにやるのは難しいからって二の足踏んでたけど、そんな心配はなかったんだなぁ。
KP
実はそうだったのです。その辺はミ=ゴさんがフォローしてくれる。>自力で拉致

佐倉 光
エンドAって最終的に自分も脳を抜かれるのかな。
単に「すいそうのなかにいる!」っていう暗喩かな。
KP
エンドAはどうなんでしょうね。
あの空間自体が水槽なのかもしれないし、どちらも脳だけになって脳缶ENDなのかもしれない。

佐倉 光
シナリオのこと考えると今回の佐倉はだいぶん我が儘を聞いて貰っている上、話し相手として認めて貰ってるんだなー。
佐倉 光
というかそもそも同意を得ないで連れてこられているしワガママもクソもないわ!!
KP
>同意を得ないで
それはそう!!

佐倉 光
改変ありがとうございます!
牧志より100%自分の欲を優先することで牧志を守る(?)珍しい佐倉が見られた。
KP
今回は面白かった!
牧志を見えない孤独から守りたいという思いはありつつ自己犠牲ではない&久しぶりに知識欲でイキイキできる佐倉さんが見られて楽しかった。
自己犠牲ではないからこそ、牧志も止めませんでしたしね。

佐倉さんは遠慮なく知識欲に溺れられるし、牧志は「佐倉さんを殺してしまう」ことも「佐倉さんがいなくなる」ことも気にせずに自分のことだけ考えて過ごしていられるし、いい休暇になると思います。
その間に〈目星〉がショットガンしちゃうけど。
佐倉 光
そして次のターゲットを得るための勧誘に手を貸しちゃうという珍しい探索者にもなったかもしれん。
KP
確かに。まあそのおかげで紳士的な勧誘になるかもしれませんし。

コメント By.佐倉 光
佐倉は何もかもより優先して自らのエゴを通す。

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「その人もきっと『困ってる』んじゃないかな」

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ああ。彼女は死者だと言っていたじゃないか。それならば在るべき姿に戻ったに過ぎないだろう。

【クトゥルフ神話TRPG】
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