MIDNIGHT DEJAVO
MIDNIGHT DEJAVO
TRPGリプレイとかゲーム関連
本編見る!
KP
教えられた住所は件のコンビニの近く、ごく普通のマンションの一室だった。
おそらくワンルームだろう。中から音はせず、人の気配というものを感じない。
扉には『折野』とある。
おそらくワンルームだろう。中から音はせず、人の気配というものを感じない。
扉には『折野』とある。
牧志 浩太
「明らかに怪しいな」
先輩に少し離れた所に居てもらう。
扉の開く範囲を避けるようにしてインターフォンを押し、応答があるのを待つ。
先輩に少し離れた所に居てもらう。
扉の開く範囲を避けるようにしてインターフォンを押し、応答があるのを待つ。
KP
アパートの場所近所じゃなくても良かった。まあいいや!
牧志 浩太
いえいえ、アパート周辺がより怪しげになるだけ
KP
インターフォンを押しても壊れているのだろうか、音が鳴った気配がない。
ドアを開けるしかないのだろうか……
ドアを開けるしかないのだろうか……
牧志 浩太
怪しい。
牧志 浩太
「すみませーん、先程お誘い頂いた者です」
一応声をかける。
応答がなければ、扉を盾にする形で(入口の正面を避けて)扉を開ける。
一応声をかける。
応答がなければ、扉を盾にする形で(入口の正面を避けて)扉を開ける。
KP
返事はない。
KP
扉には鍵がかかっておらずあっさり開いた。
そして中から光があふれ出た。
外見は安普請で住人がいるかどうかすら怪しいぼろアパートだったというのに、
広々とした高級マンションの一室のような玄関が広がっていた。
落ち着きと高級感ある内装で、奥へと廊下が続いている。
外観と似つかわしくない…というか明らかに外観から想定される空間と広さが合っていない。
そして中から光があふれ出た。
外見は安普請で住人がいるかどうかすら怪しいぼろアパートだったというのに、
広々とした高級マンションの一室のような玄関が広がっていた。
落ち着きと高級感ある内装で、奥へと廊下が続いている。
外観と似つかわしくない…というか明らかに外観から想定される空間と広さが合っていない。
KP
以前にもこういったものを目にしたことがあるあなたも、不意を打たれてちょっと驚いたかも知れない。
牧志 浩太
「うわ」
異界か。そう思いつつ不意を打たれて驚いていた。
ボロアパートの扉を開けたら中が異界、はちょっと想像してなかった。しかも過ごしやすそうな。
異界じゃなくてどこか別の場所と結びつけてるのかもしれないけど、突然これは驚く。
異界か。そう思いつつ不意を打たれて驚いていた。
ボロアパートの扉を開けたら中が異界、はちょっと想像してなかった。しかも過ごしやすそうな。
異界じゃなくてどこか別の場所と結びつけてるのかもしれないけど、突然これは驚く。
波照間 紅
「……これは神殿……、なのか?」
波照間は少しオカルト方面にずれた感想を抱いた。
間違っていない可能性もあるのが恐ろしい所だ。
波照間は少しオカルト方面にずれた感想を抱いた。
間違っていない可能性もあるのが恐ろしい所だ。
KP
《正気度 判定》は別にいっか。
牧志 浩太
まあ確かに。以前にもこういったもので教祖になってたりしましたしね。
KP
駐車場の移動基地とかも見ましたしね。
牧志 浩太
ですねぇ。
KP
「あ! いらっしゃ~い!」
明るい声と共に、側溝の中から見ていた男がパタパタと軽い足音を立ててやってきた。
明るい声と共に、側溝の中から見ていた男がパタパタと軽い足音を立ててやってきた。
牧志 浩太
「えっと、お邪魔します」
だめだ、相手のペースに乗せられている。
だめだ、相手のペースに乗せられている。
KP
「わざわざ来てくれてありがとう、待ってたよ~。さあどうぞどうぞ……っと、お友達も一緒だね」
男は愛想良く笑いながら名刺を差し出した。
男は愛想良く笑いながら名刺を差し出した。
KP
「そういえば自己紹介をしていなかったね。
僕は星矢! 星の弓矢って書いて“せいや”ね!
表向きは大学教授で、家では趣味で魔術的な研究をやってる人です!」
僕は星矢! 星の弓矢って書いて“せいや”ね!
表向きは大学教授で、家では趣味で魔術的な研究をやってる人です!」
KP
名刺には、友引大学 教授 折野 星矢と書いてあった。
モチモチ佐倉
「ナルホドー」
佐倉がふんふんと頷いた。ちがうこれモチモチのやつだ。
佐倉がふんふんと頷いた。ちがうこれモチモチのやつだ。
牧志 浩太
「波照間紅です、大学生です。よろしくお願いします」
波照間 紅
「あ、おい」
KP
「はい、いらっしゃいませー」
牧志 浩太
近所。話が通じなさそう。面倒くさそう。目をつけられそう。目をつけられたくない。
そんな気持ちが強すぎて、思わず先輩の名前を名乗ってしまった。うん。ごめん。
これは「俺の名前だから」とは言えないやつだ。
そんな気持ちが強すぎて、思わず先輩の名前を名乗ってしまった。うん。ごめん。
これは「俺の名前だから」とは言えないやつだ。
KP
牧志www
牧志 浩太
あまりにもイヤだったのでついやってしまったらしい。
牧志は偽名使うのヘタだけど、これだけはするっと名乗れてしまうんだ……。
牧志は偽名使うのヘタだけど、これだけはするっと名乗れてしまうんだ……。
KP
なるほどwww
佐倉 光
「成歩堂です」
KP
佐倉はどっかで聞いたような偽名を名乗った!
近所過ぎて、「いつもの偽名」を使うにも危機感を覚えたらしい。
近所過ぎて、「いつもの偽名」を使うにも危機感を覚えたらしい。
佐倉 光
「あとは、手伝いに来てくれた友人です」
KP
「はいはいー、ようこそ。リビングへどうぞ~」
折野はあなた方を広い廊下の奥にあるゆったりとしたリビングへと導いた。
折野はあなた方を広い廊下の奥にあるゆったりとしたリビングへと導いた。
KP
名乗らなくてもいいようにはしてみたけど、名乗ってもいいし名乗らなくてもいいw
牧志 浩太
成歩堂wwww 「只野」はもう、佐倉さんのもう一つの名前だもんなぁ。この辺で生活するのにだいたい使ってるみたいだし。
牧志 浩太
「(ごめん)」
一瞬だけ波照間に振り返って頭を下げる。
すぐに前を向き、モチモチたちと安里を引き連れてリビングへ向かう。
一瞬だけ波照間に振り返って頭を下げる。
すぐに前を向き、モチモチたちと安里を引き連れてリビングへ向かう。
安里
安里はあえて名乗りはしなかった。
波照間 紅
一瞬逆襲しようかと思ったがやめたらしい。
牧志たちの後ろについてリビングへ向かう。
牧志たちの後ろについてリビングへ向かう。
KP
そこは草食も家財も高級マンションを思わせる作りをしているのだが、なんとなく違和感がある。
KP
▼【アイデア】
牧志 浩太
1d100 90【アイデア】 Sasa 1d100→ 21→成功
KP
窓がないのだ。
窓がある、と思えば巨大モニターだったり、明るい床の間風の場所だったりする。
窓らしきものはあったがしっかりと木の雨戸が閉められている……内側から。飾りだろうか。
ひとつだけ、あきらかに外が見えている高い位置の窓がある。そこからはかすかに水の音がした。
よく見ると、小さな窓らしきものはところどころにはあるようだが、作りが随分と特殊だ。
そして見える空が一定ではない。
窓がある、と思えば巨大モニターだったり、明るい床の間風の場所だったりする。
窓らしきものはあったがしっかりと木の雨戸が閉められている……内側から。飾りだろうか。
ひとつだけ、あきらかに外が見えている高い位置の窓がある。そこからはかすかに水の音がした。
よく見ると、小さな窓らしきものはところどころにはあるようだが、作りが随分と特殊だ。
そして見える空が一定ではない。
牧志 浩太
「そういえばここ、あれと小窓以外窓ないな」
ぽつりと呟いた。
見える空はそれぞれ違っていて、ちぐはぐだ。
ここもきっと、異界か、隠れ家か、そうでなければ思ってもみないような場所とか、そういうものなんだろう。
ぽつりと呟いた。
見える空はそれぞれ違っていて、ちぐはぐだ。
ここもきっと、異界か、隠れ家か、そうでなければ思ってもみないような場所とか、そういうものなんだろう。
KP
「ああここ、渋谷じゃないよ。
じつは地下なんだ! あ、どこにあるかは内緒ね!
とはいえ換気しないと大変なことになるから、空間転移魔法で地上と家の一部をつなげてるんだ。その1つがさっきの側溝ってワケ。
いつもあの扉からここに入れるってワケじゃないんだよー」
じつは地下なんだ! あ、どこにあるかは内緒ね!
とはいえ換気しないと大変なことになるから、空間転移魔法で地上と家の一部をつなげてるんだ。その1つがさっきの側溝ってワケ。
いつもあの扉からここに入れるってワケじゃないんだよー」
KP
男はニコニコしながらマグカップを手に、
「こうなっちゃった経緯も詳しく説明したいし、お茶でも飲みながら話そうか。
大体の飲み物は用意できるけど何が良い? 好きなの言っていいよ!」
「こうなっちゃった経緯も詳しく説明したいし、お茶でも飲みながら話そうか。
大体の飲み物は用意できるけど何が良い? 好きなの言っていいよ!」
KP
ここから先の展開どうなるかなー。
牧志 浩太
何があるのかなー。実はこの辺の展開は忘れた、というよりそもそも読んでいないので、とても楽しみ。
KP
そんなに重大じゃないけど終了後に語りたい小ネタがそれなりにある!
牧志 浩太
おっそれも楽しみ!
■KP†:佐倉がモッチモチになるらしい。 ■牧志 浩太_bisyou†:もちもちと佐倉さんのギャップで既にわくわくしますね。よろしくお願いします。 ■KP†:よろしくお願いします! KP†:あなたと佐倉が異世界の住人と共に奇妙な体験をした事件からしばらくのち。
ある朝。あなたは夢現の中、なんだか懐かしい感触を味わっていた。
幼い頃、寝こけているあなたを、白い前足が優しく起こしてくれたものだ。 牧志 浩太_metoji†:ずっと昔の夢を見ていた気がする。
少し小さい弟と、随分年下の妹と一緒に遊んでいた夢。
遊び疲れて寝ると、夕ご飯の時間にはいつも起こしてくれる。
夢うつつの中に味わう、懐かしい感触。
ユキだっけ? ナガグツだっけ?
ああでも、ナガグツはいつも腹にぽーんと飛び込んでくるから、これはユキかな。 牧志 浩太_metoji†:「うーん……、ユキ……」
半分眠りの中で、声を漏らす。 KP†:むにっ。
ほっぺに柔らかい肉球が触れた気がした。
むにむに。何か小さな生き物があなたをユサユサしている。 牧志 浩太_metoji†:「うーん、もうちょっと……」
うつらうつら。うつらうつら。
うとうと漂う眠りが気持ちよくて、目を開くのが惜しい。 KP†:てちてち。小さな前足はあなたの頬や首を叩く。
柔らかく温かい感触は心地よいほどで、マッサージにも感じられる。
その小動物は何か鳴いているようだった。
それは猫の鳴き声のようにも聞こえたし、かすかな人の声にも感じられた。 牧志 浩太_metoji†:ああ、気持ちいいな。
ユキ、お腹がすいてるのかな。そうか、今日はユキにごはんをあげなきゃいけないんだっけ。
名残惜しい気持ちを押さえて、ゆっくりと眼を開く。 佐倉 光c_kuchiake†:「おい!!!!」 KP†:丸まっちい顔が目の前でドアップになっていた。
どっかで見たような。そうでもないような。 佐倉 光c_kuchiake†:「起きろって! おい!!」 牧志 浩太_metoji†:「うーん……、ユキ……、いまご飯あげるから……」
一度、二度、目をまたたく。まだ視界がぼんやりしている。
なんだか丸っこいものが見える。なんだっけ、ユキにしては黒いような……。 佐倉 光c_kuchiake†:「誰がユキだ、寝ぼけんなって。俺だよ俺」
その丸い生き物は聞き覚えのあるような声で嘆いた。 佐倉 光c_ase†:「まいったなぁー、力もないみたいだ」
もっちもちの肉球をもつ生き物は、ひどく聞き覚えのあるため息をついた。 牧志 浩太_metoji†:「……ん……」 牧志 浩太_odoroki†:「……」
ようやく頭がはっきりしてくる。
もう一度、その丸い生き物をよく見ると。
なんだか聞き覚えのある声と顔。 牧志 浩太_odoroki†:「……佐倉さん!?」
驚いて跳ね起きた。 佐倉 光c_aseri†:「うわ!?」
その生き物はコロコロ転がってベットから飛び出た。 牧志 浩太_odoroki†:「ご、ごめん!」
落ちた佐倉さん(?)を慌てて探す。 KP†:その縫いぐるみじみた丸っこい生き物は顔面から床に突っ込んでぽよんと跳ね返った。 佐倉 光c_ase†:「はー。びっくりした」 佐倉 光c_kuchiake†:「よう、おはよう、牧志」 KP†:床で手を振るそれは、明らかに佐倉で、そして明らかに佐倉ではなかった。
縫いぐるみじみた寸胴の丸い体、やたらとでっかい目、申し訳程度の鼻と口。
肉球かと思ったのは柔らかい手のひらだったらしい。
いつもの黒いパーカーもご丁寧に小さく、三頭身程度の体にちょうど合うような、ばかでかいフードの服になっていた。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》 牧志 浩太_odoroki†:1d100 52 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 54→失敗
SAN 52 → 51 ■KP†:ショック受けてーら。
CoCシナリオ「7匹のもちもち神話」
下着堂本舗
目の前の何か(?)が佐倉さんだというのは分かる。
佐倉さんだ。うん、佐倉さんだ。
でも、これは何だ? 異変? 俺が夢を見てる? ええ?
佐倉さんには似合わないくらい、何というか、かわいい。
最近ちょくちょく見る、ゲームキャラのデフォルメフィギュアみたいな、ああいう感じだ。
佐倉さんの目つきや雰囲気のイメージをそのまま、うまーくデフォルメしたらこうなるんだろうなっていう……。 佐倉 光c_ase†:「おう」 KP†:佐倉はぶっきらぼうに応えた。 佐倉 光c_metoji†:「見りゃ分かると思うけど、妙なことになっててさ。
悪いけどそっち上げてもらえるか?
登るのマジ大変だったんだ」 牧志 浩太_odoroki†:「あ、ああ」
縫いぐるみのようなそれは、どの程度の大きさなのだろうか。
抱える程なら腕で抱え、小さいなら掌ですくい、ベッドの上へと運ぶ。 KP†:手のひらサイズだ。高さは10センチほど。三頭身……いや、2.5頭身くらいのサイズだろうか。頭がとにかくでかい。
腕も足も短くて丸っこく、やわらかあったかい。
いつもの目つきの悪さですら、かわいい、と思えてしまうようなキャラクターじみたデフォルメだった。
佐倉をできる限り可愛く縫いぐるみにしたらこんな感じだろう。
……どうやら手触りは多少モチモチして柔らかいものの、肌の感触、ちょっと固めの髪の感触、柔らかいポリエステルの黒いパーカー、生きて動いている人間の、ようだが。 牧志 浩太_odoroki†:かわいい。柔らかい。
……でも佐倉さんが縫いぐるみに変えられてしまったとかじゃなくて、生きてるみたいだ。
え、何だこれ??
かわいい好きの呪いか? どこかの悪魔に呪われた?? 牧志 浩太_odoroki†:「えっと……、何だそれ、いつからそうなったんだ?」
ベッドの上に運んだ佐倉さんと、潰さないように向き合う。
うち猫とかいなくてよかった。遊ばれる。 ■牧志 浩太_bisyou†:猫はいないけどシローはいる。物分かりいいから制止したらすぐ止めそうだけど。 牧志 浩太_odoroki†:冷静に向き合ってるような言い方でも、顔が驚きで一杯になってる自覚はある。 佐倉 光c_ase†:「ああ。そーゆー顔になるよな」 KP†:声もいつもより少し高く、鼻をつまんだような声になっていて、キャラクターじみている。
しゃべり方のテンポは間違いなく佐倉なのだが。 KP†:佐倉は昨日の夜遅くになっても戻らなかったが、それについては予告があった。
明日は仕事の関係で恐らく、いやまず確実に遅くなる。
あなたはもしかしたら起きていようとしたかも知れないが、昨日はちょっとハードだったので起きて待つのはちょっとしんどかった。
で、起きてみたらこれだ。
佐倉は自分の短い手足を見下ろして首を振った。 牧志 浩太_metoji†:もともと、俺と佐倉さんは生活時間が合わない。
毎回起きて待っているなんて、土台無理な話だ。
それでもここ最近、あの一件のせいで何となく不安になって、毎回起きて待っていた。
で、その結果、寝不足になっていたのだ。
で、その結果、盛大に寝た。 佐倉 光c_ase†:「こんなになってるけど俺は佐倉光だ。自認はな」 牧志 浩太_kushou†:「それで佐倉さんじゃないって可能性があるのか。
それは困るな。姿はともかく、どう聞いても佐倉さんなんだけど」 牧志 浩太_kushou†:『いつものフレーズ』を口に出して、儀礼程度に確認する。
どっちかと言うと、「いや確実に佐倉さんだと思うけど」という確認の意味が強い。 牧志 浩太_magao†:「仕事から戻ったときは普通だった……んだよな、きっと。
仕事中とか仕事の後とか、何か気になったことはなかったか?
仕事中に変な悪魔にちょっかい出されたとか」 佐倉 光c_ase†:「まあ、俺は俺だと思うけど」 KP†:佐倉は頭をガリガリと……掻こうとしたらしいが、頭に手が届かなかった。
なにしろ頭の大きさに対し手が短い。頬の辺りで限界だ。
佐倉は胸のあたりに手をやってため息をついた。
ちっちゃな星形のお守りは胸元にあり、それに触れることはできたようだが…… 佐倉 光c_ase†:「ヒランヤが丸い……落ち着かねー」 KP†:とんがっているとアブナイからだろうか。 牧志 浩太_turai†:「うーん。持ち物まで影響受けてるのか。
幻……、じゃないよな?」
佐倉さんの頬や身体を触って確認する。もちもち。 佐倉 光c_metoji†:「記憶がいまいちはっきりしねぇんだ。
仕事が終わって帰る前にメッセージ入れたのは覚えてる。
で、帰ろうとして車に乗って……降りた、よな……確か」
短い指で唇のあたりを叩いている。
いつもなら思い出そうとする時にやっている、額を叩くアクションだと気付くだろう。 牧志 浩太_turai†:「また、仕事の帰りに何かに巻き込まれたやつか」
そういうの多過ぎて困る。また不安になりかねない。 牧志 浩太_kushou†:「無事じゃないけど、帰ってはきてくれてよかった」 牧志 浩太_magao†:メッセージがちゃんと来ているか、スマートフォンを確認する。 KP†:確認するなら、ヒランヤやクリオネなどのお守り類は首にさがっている。(頭がでかすぎるので外せなさそうだが)
左腕の腕輪も残ってはいる。えらく丸っこいが。
そういえば昨日は牧志sは夜の仕事なので喚んでいなかったのだった。 佐倉 光c_ase†:「まあな、戻ってこられただけ重畳か」 KP†:顔に青い縦線が入った。
言葉と裏腹に困っているのが丸わかりである。 KP†:スマートフォンにはメッセージが来ている。
『今から帰る』
素っ気ない文章に、夜の街の写真がついていた。 牧志 浩太_turai†:佐倉さんの頬や身体を真顔でもちもちしてみるが、体の大きさや輪郭、感触は見た通りだろうか? KP†:もちもち。
赤ちゃんの肌を思わせるハリと柔らかさだ。体の大きさも感触も見た目通り。
どうやら見た目通りの存在になってしまっているようだ。
骨も相当細くなっているのではないかと考えられるが、
肉や肌の弾力は大分強く、強めに押しても跳ね返される。
そういえばさっき、サイズ比で言えば結構な高さから落ちただろうに、全く平気な顔をしている。
もっちもちだ。かわいい。 牧志 浩太_odoroki†:確認のつもりが、暫く頬をもちもちしてしまう。
柔らかい……もちもちだ……。 佐倉 光c_kuchiake†:「ああ、俺からは感覚はいつも通りなんだけど、痛覚回り鈍い気がするかな」 KP†:もちもちの体は風船じみているといえなくもないが、もっと確かな肉の感覚がある。
つるつるの肌と相まって、ストレス解消用グッズみがある。 佐倉 光c_magao†:「…………」 KP†:もちもちつるつるで手触りがいい。ずっと触っていたくなってしまう魅惑的な感覚だ。 佐倉 光c_tere†:「…………」 KP†:もちもちもちもち 佐倉 光c_terekakushi†:「おい、いい加減にしろって」 牧志 浩太_odoroki†:「ご、ごめん、気持ちよくてつい」
もちもちの触感につい夢中になっていた。
もっと触っていたい、かわいい、食べたら美味そう、そんな気持ちが込み上げてくるのをこらえて手を離す。 佐倉 光c_ase†:なんか寒気がした。 牧志 浩太_magao†:「?」 牧志 浩太_turai†:写真に気になるものは映っていないだろうか?
また、それはどこの写真だろうか? KP†:写真には特に気になるものはない。
まあ気になると言えばいつも通り、住所が分かるもの……今回の場合は信号が映り込んでいるが、
そんなの調べるまでもなく佐倉自身がどこで撮った写真なのかを解説してくれる。
池袋駅前、グリーン通りの東口五叉路で撮った写真らしい。
写真を撮ってから車で帰ってきたとのことだ。
車で30分程度の距離だ。深夜ならもっと早く戻れただろう。 牧志 浩太_turai†:「うーん。ここまでは無事だったってことだな。
車がちゃんと戻ってきてるか、後で確認しよう」
もちもちしてしまったのを誤魔化すように続ける。 佐倉 光c_ase†:「ああ、車から降りるところまでは記憶にある。
確かその後……近くのコンビニに行った気がするな。飲み物欲しくて。
そのあたりから曖昧だ」 牧志 浩太_turai†:「コンビニか……。コンビニって、うちの近くの?
とりあえず、何か残ってないか車を調べてみるか。その後はコンビニだな」 佐倉 光c_ase†:「そうだな。いつもの所に停めたはずだよ。コンビニも出てすぐのイン&ヤンだったし」 牧志 浩太_magao†:「佐倉さん、COMPは普通通り動きそう?
自分に《アナライズ》はしてみた?」 佐倉 光c_kuchiake†:「あ、そうだな」 KP†:佐倉は短い腕を伸ばして腕輪に触れる。
ピコピコと玩具じみた音を立ててCOMPが展開したが、なんだかこれも丸っこい。 佐倉 光c_ase†:「ディスプレイ見えねー」 KP†:腕が短すぎ、頭がでかすぎて、腕についているCOMPの液晶画面は見られないのだった。 牧志 浩太_magao†:COMPの小さなディスプレイを覗いてみる。 KP†:ディスプレイには
【HUMAN】と書いてあった。
ただ、身体能力の欄が明らかにおかしい。
「STR・VIT」が一桁になっていた。 牧志 浩太_magao†:「一緒に移動できそうなもの……。
佐倉さん、ポケットとか入れそう?」
衣装入れを探して、胸ポケットつきの白いシャツを取り出す。
佐倉さんの大きさとシャツのポケット、ジャケットのポケットの大きさを見比べる。 KP†:シャツの胸ポケットだと胴体だけ入ることはできそうだ。頭はちょっと……難しそうだ。
バランス的に少し不安は残る。
ジャケットのポケットなら問題なく入れるが、頭がほぼ埋まる上にぱっつぱつになりそうな感じはする。 佐倉 光c_magao†:「なんか踏み台つけてジャケットに入るのが無難かなー」 牧志 浩太_magao†:「だな。
バランス悪いと走らなきゃいけなくなった時に困るし、そうしよう。
エネルギーバーとハンカチでも下に重ねて、その上に乗ってもらうか」
ポケットの物を入れたり出したりして、佐倉さんが入れそうなスペースをジャケットのポケットにこしらえる。 KP†:そんなことをしていると、なんだかリビングが騒がしい。
シローが朝八時のヒーローアニメの真似でもしているのか、という雰囲気だったのだが、
なんだかキャッキャという楽しげな声があちこちから聞こえてきている。気がする。
一人の声ではないような気が……する。 牧志 浩太_magao†:「……ん?」
シローが子供向け番組でも見てるのかな、と一瞬思ったが、それにしては妙に楽しそうな声がリアルだ。 牧志 浩太_turai†:「……んん? 妖精族でも出たか?
でも、家の中にそうそう悪魔出ないよな。むしろ出たら困る」
何だか楽しげだけど、もしかしてこれも何かの異変じゃないのか。 牧志 浩太_kiri†:「佐倉さん、あの声に心当たり……、ある?」
佐倉さんに考えを共有して、聞く。 佐倉 光c_ase†:「……いや。なんかいるな。シローじゃない」 KP†:緊張した佐倉の声はやはり高い。
ふと、思う。
この謎の声と今の佐倉の声、なんか似てないか? ■KP†:佐倉は骨伝導とかで自分の声に似てても分かんない。 ■牧志 浩太_bisyou†:確かに。 牧志 浩太_kiri†:「そうか」
佐倉さんを利き腕と反対側のポケットに入れる。
今の佐倉さんの声と似ている……、やっぱり、この異変と何か関係しているんだろう。
勢い、緊張が高まる。 牧志 浩太_kiri†:「……」
部屋の扉に隠れながら、そっと扉を少し開けてリビングの様子を窺う。 KP†:1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 32→成功 KP†:部屋が一瞬で、しん、と静まりかえった。
テレビのCMが賑やかに商品を売り出している。
いくつもの視線を感じる。 KP†:「おはようまきし!」
リビングのソファの上でコロコロしているシローが手を振る。
テレビを観ていたらしい。まあそれはいつも通りだ。 KP†:彼の腕の中でモチモチの佐倉が モチモチ佐倉c_warau†:「アハー」 KP†:と声を上げ、そしてまた部屋が騒がしくなった。
開いた本(ただし上下が逆だ)を覗き込んでいるモチモチ佐倉。
コーヒーマシンに乗っかっているモチモチ佐倉。周囲に粉が散らかっていていい香りがしている。
なんだか佐倉の部屋の方からも楽しげな声と、キーボードをガシャガシャ叩く音が聞こえる。 佐倉 光c_ase†:「な……な……」 佐倉 光c_aseri†:「なんだこれー!?」 KP†:あなたのポケットで佐倉が悲鳴を上げた。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1d3》 佐倉 光c_aseri†:1d100 61 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 59→成功 牧志 浩太_odoroki†:1d100 51 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 83→失敗
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 51 → 48 牧志 浩太_kiri†:身構えて扉を開けて…… 牧志 浩太_odoroki†:「」
絶句した。 牧志 浩太_odoroki†:「え、ええ、えええええ」
え、何だこれ、なにこれ??
佐倉さんがいっぱい??
もちもちの佐倉さんがいっぱいで、かわいいけど部屋がめちゃくちゃでめちゃくちゃだ!? 牧志 浩太_odoroki†:「なんだこれぇえええ!?」
思わず、叫びながらポケットの中にいる佐倉さんを死守した。 モチモチ佐倉c_aseri†:「!?」 KP†:あなたの叫び声を聞いて、モチモチしたほかの佐倉はびくぅっと身を震わせた。
そして逃げ出す!
佐倉の部屋からも物がひっくり返るような音が聞こえてきた。
開いていた窓から、ぽーんぽーんと飛び出す。 牧志 浩太_odoroki†:「えっえっああぁ逃げちゃった!? ちょっ外危ない!」
慌てて窓の外を覗く。 KP†:ぽよんぽよん。外の地面にぶつかり、ぷきゅ! と音を立て、しかし平気な様子で『モチモチの佐倉』たちは起き上がる。全部で六体の小さな姿が外へと走って行った。 KP†:「あー、いなくなった」
静かになった部屋で、シローがぽつりと呟く。 KP†:▼【アイデア】っ! 牧志 浩太_odoroki†:1d100 90【アイデア】! Sasa 1d100→ 90→成功
出目が動転してるけど成功! KP†:あなたはぱっと見で気付く。
コーヒーマシーン。本。冷蔵庫の側にはレンチンして食べるバーガー。佐倉の部屋からはキーボードの打鍵音。
どうやら彼らは佐倉が好む行動をしていた。
やはり佐倉だからだろうか。
そしてまた、彼らの知能は今ポケットで呆然としている佐倉よりも低いように見えた。 牧志 浩太_odoroki†:めちゃくちゃに悪戯されているように見えた部屋に、ふっと佐倉さんの面影を感じた。
最初に見た一瞬、グレムリンか何かだと思ったんだ。間違っても佐倉さんじゃないと。
でも、これは……、やっぱり佐倉さんなのかもしれない?
佐倉さんは嫌がりそうだけど! 牧志 浩太_odoroki†:「ごめんシロー、留守番頼む!」
とにかくグレムリンだろうが佐倉さんだろうが、逃がすわけにはいかない! 牧志 浩太_odoroki†:室内をざっと見回して、残っているのがいれば捕まえていく。
いなければ、佐倉さんとともに逃げた六人? を探す。 ■KP†:あ、さっき逃げたの五人にしよ。 KP†:室内をざっと見る。
▼〈目星〉 牧志 浩太_odoroki†:1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 18→成功 KP†:佐倉の部屋の布団が少し盛り上がってモゾモゾ動いていた。 牧志 浩太_odoroki†:「!」
声を上げそうになるのをこらえて、布団の上からそーっとキャッチする。 KP†:しのびあし どうぞ!
〈忍び歩き〉または〈隠す〉【DEX】×5 のいずれか KP†:布団の下からフンフーン♪と鼻歌が聞こえてくる。 牧志 浩太_odoroki†:おっと、先に窓と部屋の扉を閉めておく。
1d100 40 DEX Sasa 1d100→ 99→致命的失敗(ファンブル) ■牧志 浩太_bisyou†:すごく無理だった! KP†:では、扉と窓を閉めようとしたときに、床に転がっていたマウスを踏んでしまった!
いつもはこんな物落ちていないのに!
お布団の中の膨らみがモソモソモソモソとふちへ移動する。 牧志 浩太_odoroki†:「!?」
派手に踏んづけた! 痛い! KP†:咄嗟にどうする?
窓を閉める、布団を抑える、その他何か好きなことをして良い! 牧志 浩太_odoroki†:窓を閉める! KP†:okでは【幸運】! 牧志 浩太_odoroki†:1d100 60【幸運】 Sasa 1d100→ 28→成功 KP†:あなたはモソモソが出口を求めて動き回っている間に、なんとか窓を閉める。
マウスからちょっと嫌な音がしてポケットの佐倉が何やら物言いたげにしていたが、些事だ!
モソモソから飛び出した生き物は窓にビターンとはりついた。 佐倉 光c_aseri†:「なんだこいつ、俺!?」 牧志 浩太_odoroki†:「っうぇ、危ない……!」
危なかった! これ以上逃がすわけにはいかない。 牧志 浩太_odoroki†:張りついた所をキャッチできるだろうか。 KP†:後ろからつまもうとすると、フード部分が丁度いい。
ぷらーーーーんとぶら下がって、チビ佐倉は「ちっ」と舌打ちをした。 佐倉 光c_ase†:「感じ悪」 KP†:ぐちゃぐちゃになった布団の中に硬い物がある。平たい板のようなものだ。 牧志 浩太_magao†:「ん?」
チビ佐倉さん(仮)を摘まんでぶら下げたまま、布団を剥がしてその板を見てみる。 KP†:そこにあったのは電源が入ったままのタブレットだった。
月刊アヤカシのコラムが開いている。
【エジプトの「オシリスとイシスの伝説」について】
オシリスの弟のセトは、オシリスから王位を奪おうと暗殺計画を企てていた。
一度は暗殺に成功し遺体を川に流すが、オシリスの妻イシスの尽力により遺体の奪還に成功する。
しかしそれを知ったセトはオシリスの遺体を「頭部」や「腕」など14の部位に切断してしまう。
そしてバラバラになったオシリスをエジプトじゅうにばらまいた。(以下伝説の顛末が書き綴られている
…)
牧志 浩太_turai†:「…………」オシリスの弟のセトは、オシリスから王位を奪おうと暗殺計画を企てていた。
一度は暗殺に成功し遺体を川に流すが、オシリスの妻イシスの尽力により遺体の奪還に成功する。
しかしそれを知ったセトはオシリスの遺体を「頭部」や「腕」など14の部位に切断してしまう。
そしてバラバラになったオシリスをエジプトじゅうにばらまいた。(以下伝説の顛末が書き綴られている
…)
その内容を見て、以前自分がバラバラにされた時のことを思い出した。 佐倉 光c_ase†:「なんなんだ、こいつら……」 KP†:佐倉はモチモチの佐倉をじろじろと見ている。 佐倉 光c_ase†:「知らねぇぞ、こんな奴ら」 牧志 浩太_turai†:「佐倉さん、これは全くの想像なんだけど、嫌なこと思った。
佐倉さんがバラバラにされてこうなったんじゃないか、って」 佐倉 光c_ase†:「なんでいきなりそんな話に……」 KP†:言いながらタブレットを覗き込んだ。 佐倉 光c_ase†:「……すると俺って、頭なのかな?」 牧志 浩太_turai†:「そう。佐倉さんは頭部だから佐倉さんのままなんじゃないかって、思った。
想像だけどさ。とにかく、そうでもそうでなくても、あいつら唯一の手掛かりだ。このまま逃がすわけにはいかない」 牧志 浩太_kiri†:捕まえた方をつかんだまま反対側のポケットに入れてみるけど、逃げようとする? KP†:モソモソとポケットの中に潜り込んでいる。舌打ちしながら落ち着いたようだ。 佐倉 光c_ase†:「俺こんなかなぁ……」 KP†:佐倉は大分不満げにしていた。
ちなみに頭じゃない佐倉(?)は逃げようとはしない。ここに置いていっても問題ない。 ■KP†:ちょっとCOMP使いたいんだよねー ■牧志 浩太_bisyou†:あ、確かにこちらはまだアナライズしてない。 佐倉 光c_ase†:「鞄にタブレットと一緒に突っ込んどこうぜ」 牧志 浩太_kiri†:「そうだ、佐倉さん。こいつを《アナライズ》できる?」
捕まえた方を鞄にタブレットと一緒に入れながら、佐倉さんに聞く。 佐倉 光c_magao†:「あ、そうだな。狙いが付けづらいけど……」 KP†:佐倉はアナライズ操作をして、あなたに左腕を上げて見せた。
【HUまン♪】
力 1
体 2
知 いチ
KP†:……なんか表示がちょっとおかしい。バグっているのだろうか。
牧志 浩太_turai†:「ご機嫌なバグり方されても困る」力 1
体 2
知 いチ
当初の予定通り、鞄にタブレットと一緒に入れておこう。 牧志 浩太_kiri†:「シロー、この子が家の外出ないように見てて。
外は車とか危ないから。ごめん、頼む」手早く頼んで、今度こそ外へ出よう。 佐倉 光c_kuchiake†:「あ、ひとつ試したいことがあるんだけど」 牧志 浩太_odoroki†:「あっごめん、何?」
おおっと急ブレーキ。 ■KP†:すまない牧志。急がなきゃならないのはその通りなんだ! ■牧志 浩太_bisyou†:何せ相手がちっちゃすぎる。街に紛れちゃったら捕捉不能になりますからね。牧志、あせる。 KP†:佐倉は手早く召喚コマンドを打ち込んだ。 佐倉 光c_ikari†:「来い、ラミア!」 佐倉 光c_kuchiake†:「この俺も『人間男』判定なら、《悪魔のキッス》が有効か試したくて」 牧志 浩太_odoroki†:「あっ、成程それは大事だ。
ごめん佐倉さん、俺焦ってるな」
胸に手を置いて、すーはー、すーはー。 KP†:どばーん!
随分いつもより小さな光の柱が……ちょんみりと出た。 牧志 浩太_odoroki†:ラミアさんは出てきただろうか。スライムになってない? KP†:「喚ん……ちょっとなによこれ!!」
甲高い声で叫んだのは、牧志の手のひらの上に出てきたちっちゃくてキャラクター的にぶっといラミアだった。 佐倉 光c_ase†:「うーわ。マジかよ」 牧志 浩太_odoroki†:「えっ」
ラミアさんも小さくなった!
スライムにならなくてよかったけどちょっと意外だ。かわいい。 牧志 浩太_odoroki†:「呼べるのか、よかった。でも小さい。
と、とにかく小さい同士なら効くかも」 KP†:「変な状態で喚ばないでくれる!?」
ラミアはぷんぷんと怒り狂い……消えた。 KP†:モニターにはBOYCOTTと表示されている。 牧志 浩太_odoroki†:「あー、あーあー、怒られた」唖然。 佐倉 光c_ase†:「なんだよクソ、あれはあれで小さい人手があれば助かるかも知れないし、
悪魔でも外に出られるのに……
出ようか、牧志」 牧志 浩太_kiri†:「ああ。随分出遅れた、急ごう。
街に紛れられたら捕捉不能になる」
■KP†:悪魔類もこんな感じで……出ます。 ■牧志 浩太_bisyou†:楽しい。 ■KP†:ラミアは付き合いません。プンスコ ■牧志 浩太_bisyou†:BOYCOTT笑っちゃった。 ■KP†:というわけで(別人だけど)牧志もちょんみりモチモチしようぜ!!!
という思惑でした! ■牧志 浩太_bisyou†:なるほど! いえーいモチモチしよう!
牧志 浩太_magao†:「……悪魔のキスは使えないけど、古島か浩子さんなら出てきてくれないかな?」
この状況を一番楽しみそうな一人と、受け入れてくれそうな一人の名を挙げた。 佐倉 光c_magao†:「そうだな。喚んで助けてもらえるか訊いてみるか」 KP†:古島を召喚! 佐倉 光c_ase†:「できてっかな? いまいち自信ない」 牧志 浩太_egao_o2†:「外界だー!」
くるりと軽やかに宙返りして、小さな光の柱から古島が現われた。
……やっぱり小さいし、もちもちしている! 牧志 浩太_egao_o2†:「あれ? 世界がでかい。牧志がでかい! 巨大!
いや、俺が小さい? 小っちゃくて丸い。
えっ、佐倉さんも小っちゃい! 何これ?」
古島は楽しそうに丸っこい手足をぱたぱたと動かす。 佐倉 光c_ikari†:「説明は移動しながらする。できれば協力して欲しい!
よし、行くぞ!」
ビシィ、と玄関を指す。
移動しながら起きたことを古島に説明するよー 牧志 浩太shi_o2†:「お、ってことは何かピンチ? 分かった、任せてよ」 牧志 浩太_egao_o2†:「ま、俺もちっちゃいけど!」
小さい古島はすぽんともう片方のポケットに落ち着く。 牧志 浩太_kiri†:「ああ、行こう!」
外へ! 牧志 浩太_kiri†:あ、波照間先輩に「小さいもちもち佐倉さん見つけたら、捕まえてほしい。佐倉さんがバラバラにされたかもしれない」とメッセージ送っておく。 ■KP†:お、なるほどなるほど
KP†:まずはどこへ行く?
佐倉たちが落ちたベランダ下には丸っこい物が落ちた痕跡はあるものの、そこに残っている佐倉はいないようだ。
ここからなら駐車場とコンビニが目の前である。 牧志 浩太_kiri†:「くそ、もう残ってないか。あまり遠くまで行ってないといいけど」
彼らは埃や土を落としたり、何か痕跡を残していないだろうか? KP†:彼らの体重が軽すぎるためか、足跡は残っていない。 KP†:どこからかキャッキャと喜ぶ声が聞こえてくる。
どこからだ?
どうやらすぐ近くのようだが……
駐車場方面から声がする。 牧志 浩太_kiri†:「!」
車の下か中にでも入っているんだろうか。
佐倉さんの行動をなぞっていたようだから、車に乗ろうとしているのかもしれない。 牧志 浩太_kiri†:「古島さん、佐倉さん、あっちだ。駐車場」
駐車場に足を向ける。 KP†:駐車場に着くと、佐倉の車があった。
そこに奇妙な物はなかったが、駐車場から外へ向かった先に何やらゴチャゴチャと落ちていた。
どうやら佐倉の荷物のようだ。声はそこから聞こえる気がする。 モチモチ佐倉c_tere†:「む」 KP†:荷物の中に座り込んでいる小さな影が振り向いた。 モチモチ佐倉c_tere†:「むむむむむ」
そいつは近くの物を手当たり次第に投げつけてくる! 牧志 浩太_kushou†:「あーあー、大惨事。投げるな投げるな、乱暴する気はないよ。
一緒に行こう」
ぎこちなく笑い、警戒を解こうと試みる。 牧志 浩太_egao_o2†:「そうそう。俺と遊ぼう」
ポケットから古島が飛び出し、てんてんと丸く跳ねながら地面に着地して笑いかける。 KP†:では古島ぶんの修正+15して何らかの交渉技能だ! 牧志 浩太_kiri†:やったぜ! 真摯に〈説得〉だ!
捕まえる気はあっても乱暴する気がないのは本当だし。 牧志 浩太_kiri†:1d100 96〈説得〉
Sasa 1d100→ 25→成功 モチモチ佐倉c_ase†:「むー」 KP†:モチモチ佐倉は、モッチモチの腕で腕組みをして鷹揚に頷いた。
そしてその場で地面にぐねぐねと井の字らしき物を描き始め、古島に挑戦的に棒きれを差し出す。 牧志 浩太_egao_o2†:「おっ。受けて立つ」
必勝法を使うなどという大人げないことはしない。受けて立つ!
古島は笑顔で棒きれを受け取る。 モチモチ佐倉c_emi†:「むっ!」 KP†:古島が乗ってくれたのが嬉しかったのか、ちびモチ佐倉は嬉しそうだ。 佐倉 光c_ase†:「なんだよこいつ……」 KP†:佐倉が呆れたように呟く。
ぶん投げられた佐倉の荷物がそこかしこに散らばっている。 佐倉 光c_ase†:「パズルと言えなくもない。一応俺っぽい……のか?」 KP†:牧志のポケットの佐倉ヘッド(仮)は不満げにしつつも散らばった荷物を見る。 牧志 浩太_kushou†:「本当、なんなんだろうな。
見た目は佐倉さんで、居場所も佐倉さんっぽいのに、行動だけ見てると佐倉さんには思えない」
佐倉さんが子供になった時のことを思い出して、思えないということもないかもな……、と思う。
が、当人の感情を慮って「思えない」ということにしておく。 ■KP†:慮られた! 牧志 浩太_kiri†:「他の連中もここに来たのかな。
そういえば最初、車見てみようって話してたよな」 牧志 浩太_kiri†:散らばっている荷物を拾いながら、彼らの痕跡がないか探す。
また、荷物の中に見慣れない物などはないだろうか? KP†:あなたが散乱した荷物の中からスマホを拾い上げると、ぶるぶる、と着信を示す振動。 佐倉 光c_ase†:「……ん? それ、着信元が俺のスマートフォンだ。その荷物の中にないのか?」 ■佐倉 光c_ase†:※いくつかあるスマホのひとつがここにあって、他の佐倉のスマホから連絡が来ている状態。 牧志 浩太_magao†:「えっ? ……、佐倉さんのスマホから?」 牧志 浩太_ikari†:「あいつ、スマホに悪戯した?
それか、他の佐倉さんが電話をかけて……、いや、誰かが佐倉さん攫って電話掛けてきたとかじゃないだろうな!?」
嫌な予感に襲われて、着信を取る。 ■牧志 浩太_bisyou†:慮ってたけどつい出た>佐倉さん呼ばわり KP†:スマホにはメッセージが来ている。
写真だ。
いつも佐倉がやっているような、自分の場所が分かるような写真……ではあるのだが、
『コンビニの住所表示……を背景にした犬の糞』だったり、
『大きな有名スーパー……を背景にしたガムのくず』だったり、
『電話ボックスの識別プレート……を背景にしたドヤ顔の自撮り』だったりした。 佐倉 光c_ase†:「……場所は、分かるけどな……?」 KP†:佐倉がもの凄く不満そうな顔をした。 牧志 浩太_turai†:「うーん」
その様子は、小さな子供がこちらの反応を窺って楽しげにしている様子を思わせた。
少なくとも、誰かが小さい佐倉さんを攫って……、ってわけじゃなさそうだ。 牧志 浩太_kushou†:「本気で逃げる気はなさそうで安心したけど、完全に小さな子供だな、これ」
見るからに楽しげな様子と、佐倉さんの不満顔に苦笑する。
まあ、そりゃ自分の顔でこんなことされたら不満だよな。 ■佐倉 光c_ase†:俺の美意識に反する。 ■牧志 浩太_bisyou†:なお牧志当人は「自分の顔で〇〇される」についてはよほどの悪事とかじゃない限り慣れてしまっている模様。 ■佐倉 光c_ase†:自分の顔で、というより、こんなのが自分の一部である、ということに納得いってない感じ。 ■牧志 浩太_bisyou†:ああー、なるほど。「同じ顔の別人」じゃなくて、「自分の一部であるかもしれない」からか。
牧志 浩太_turai†:それにしても、場所が分かるように写真を撮ったり、それを佐倉さんのスマホに送ってきたりはできるんだな。
記憶は共有していたりする…… んだろうか?
頭じゃないとすれば、身体が覚えてたりとか、そういう?
うーん。古島さんの件といい、あの時の佐倉さんといい、人間の核について考えさせられることが多いな。
今は考えてる場合じゃないけど。 牧志 浩太_magao†:そのドヤ顔、あのもちもち佐倉さんのものだろうか? KP†:あなたのポケットでふくれっ面をしている佐倉とよく似ている。 牧志 浩太_kiri†:「彼らが心配だし、気が変わられたら困る。悠長にしてるわけにはいかないけど……、
本気で逃げる気がないなら、どうして佐倉さんがこうなったのかも気にした方がいいな」
散乱した荷物はひとまず車に戻し、スマホは回収。
荷物の中に、佐倉さんが何か書き残したりしている物はないだろうか? KP†:荷物の中には特に気になるものはないように思えるが……
▼〈目星〉 ■牧志 浩太_bisyou†:1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 48→成功 KP†:あなたは「あるものが『ない』」ことに気付く。
佐倉が持ち歩いているカードケースに、よく行く図書館の利用者カードが挟まっていない。 ■KP†:どっちかっていうと【アイデア】情報だったなこれ。まあいいか。 牧志 浩太_kiri†:「……?」
荷物を探っても、何か残してくれているようなものはない。
車内に押し込んで鍵を閉めようとした時、ふと違和感を覚えた。 牧志 浩太_kiri†:「佐倉さん。図書館のカードって、どこかに置いてきた?
ここにないみたいだ」
車のダッシュボードや座席、物入れなどを見てみるが、そこにもない? KP†:車の隅々まで見てみてもカードは見つからない。 佐倉 光c_ase†:「いや……でも入ってるはずだよ。抜いた覚えはねぇんだ。
そこにないってことは、誰かが意図的に持ち去ったとしか……」 牧志 浩太_kiri†:「あいつらが持ち去ったか……、
そうでなければ、この事態に関係する誰かが持ち去ったか、だな。
図書館にも行ってみた方がよさそうだ」
頷く。 佐倉 光c_ase†:「だな。俺もそう思う」 KP†:佐倉は写真をにらみ付けて何事か考え込んでいるようだった。 牧志 浩太_kiri†:「佐倉さん? 何かその写真に、思い当たることがある?
それを選んだ理由とか、こうなる前に寄ってた場所だとか……」 佐倉 光c_ase†:「……このルート、俺がたまに気晴らしに行く道だと思う。
被写体はともかく、前にも写真送ったことあるだろ。人魚事件の時とかに。
こいつら、やっぱり俺の一部なのか。
俺の行動をなぞってる……?」 モチモチ佐倉c_ase†:「むー」 KP†:いつつめの井を書こうとしていたらしいモチ佐倉は棒をポイッと放り出した。 モチモチ佐倉c_tere†:「む」 KP†:そして古島に手を差し出す。 牧志 浩太shi_o2†:「ん」
もちもち古島はにっこりと笑って手を取る。ともだち! モチモチ佐倉c_emi†:「む」
手を取って満足げだ。 牧志 浩太_magao†:「古島さーん、佐倉さーん、そろそろ行くよー」
遊んでいる二人(?)に声をかける。
こうやって自然に声をかければ、つられて一緒に来てくれないか、という思惑を少し込めた。 牧志 浩太_turai†:正体が何か、何を思っているのか分からない以上、外で彼らを集結させたくはない。まとめて敵に回るかもしれない。
でも目を離してまたいなくなられたら困る。
回収する度に家に戻って閉じ込めておくのは手間だし、佐倉さんの部屋がこれ以上荒らされても困る。
それなら手元に置いておく方がいい…… ……と思う。 牧志 浩太_turai†:意外と考えることが多いなこの状況。 ■牧志 浩太_bisyou†:回収する度に連れてるもちもちが増えて牧志がもちもちまみれになったら面白いなー、と思いつつ、さてどうなるか。 牧志 浩太_kiri†:「そうか……、そうだ、あの時も。
そういえば、家でもコーヒーメーカーとかPCとか、佐倉さんが使う物で遊んでた。
そういうことだな。
こいつらなりに、佐倉さんの行動をなぞろうとしてるんだ」 牧志 浩太shi_o2†:「行こう」
手を取って笑いかけ、古島は牧志の所へモチ佐倉さんを導く。 牧志 浩太_odoroki†:「意図的なものなのか、までは分からな……、うわっ!?」 牧志 浩太shi_o2†:考え込んでいる牧志の腕を掴んで、駆け上がれるならそのまま、モチ佐倉さんと一緒に牧志の肩の上に乗る!
無理なら下からジャケットの裾を掴んで、牧志に乗せてコールだ。 モチモチ佐倉c_magao†:「むーむーむー」 KP†:古島と一緒に乗せろコールだ!
短い手に低い体力ではよじ登るなど無理なのだ! 佐倉 光c_ase†:「つーことはだ。俺がいつもしていることや、しようとしていたことなんかが手がかりになるか?」 牧志 浩太_odoroki†:「あ、ああ、そうなる。
佐倉さんがやろうとしてたことが手掛かりに、ああああ分かった」
二人を掴み、肩の上に乗せてやる。
……やっぱりもちもちしてて気持ちいい。 牧志 浩太_egao_o2†:「視界が高いー」 牧志 浩太_kushou†:「古島さん、つられてないか?」 モチモチ佐倉c_tere†:「むむー♪」
モチ佐倉は肩に乗せられ、仏頂面でウキウキしている! 佐倉 光c_ase†:「……こいつら何らかの交通機関とか使ってるな。徒歩で行ける距離じゃねぇ。
一応メールの方の行き先は写真を辿れば分かるな。
くそ、こんなに手が小さくなければ監視カメラ覗いて確認できるんだが」
図書館と写真。どちらもそれなりに距離があるため、行くなら車で移動した方が良さそうだ。 牧志 浩太_kiri†:「俺が代わりにタイピングしてとか、俺の指を押さえて打つキーを伝えて……、とかじゃ厳しいか?
さすがに、タイムラグあるもんな」 佐倉 光c_ase†:「ああ、さすがに人に説明しながらはちょっとしんどい。
地図調べて直接行った方がいいかも」 牧志 浩太_magao†:写真に映っているコンビニの住所表示は、目の前のコンビニとは違う所? KP†:コンビニは近くのコンビニとは違う。具体的には車で五分ほどの距離にある物だ。 佐倉 光c_ase†:「このルート……駅に向かってる?」 牧志 浩太_kiri†:「駅だって? 電車でどこかに行こうとしてるのか?
ああ、分かった。まずは写真から辿ってみよう。
その前に一応、最初に行ってたコンビニだけ確認する。
古島さん、その子と一緒に車で待ってて」 牧志 浩太shi_o2†:「OK」
牧志 浩太_kiri†:二人を車の後部座席に乗せて鍵を閉め、佐倉さんが車を降りて寄ったという目の前のコンビニに行く。
あまり期待できないが、店員さんがいれば佐倉さんが来なかったか、様子がおかしくなかったか、ということを聞く。 KP†:コンビニの店員は顔見知りだ。あなたが入ると元気に挨拶をしてくれる。
しかし夜の担当と朝の担当は別だ。
今ここにいる店員は佐倉の顔は知っているが、昨日来たかどうかまでは知らないようだ。 KP†:「昨日の夜の担当なら今日の夕方から来ますから、訊いておきましょうか」 牧志 浩太_kiri†:「ええ、お願いします」
感謝して、飲み物とおやつを幾つか買い、車に戻る。 ■KP†:車で行けば問題なくモチモチまみれになれますね! ■牧志 浩太_bisyou†:ですね! やったぜありがとうございます。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ モチモチ佐倉c_tere†:「むむむ」 KP†:車のダッシュボードの上で、チビモチ佐倉がコロコロ転がっていた。
視界が広くて楽しいのだろうか。 佐倉 光c_kuchiake†:「牧志、大体の位置が掴めた。
俺の行動パターンをなぞるなら大体このへんにいると思う。
今は地面を歩いているな」 KP†:スマホの上でアタマ佐倉が言った。 牧志 浩太_kiri†:「ありがとう、佐倉さん。
よし、行こう」 牧志 浩太_egao_o2†:「出発ー」
古島はモチ佐倉さんと一緒にダッシュボードの上に乗り、転がらないように手を繋ぐ。
転がられると危ないが、座席の上では何も見えなくて退屈だろう、と思った結果らしい。 牧志 浩太_kiri†:地図を確認して、車を発進させる。
問題の場所に向かう。 モチモチ佐倉c_tere†:「む~♪」 KP†:楽しそうだ。
KP†:道路を走っていると。 佐倉 光c_aseri†:「あっ、いたっ! あれだ!」 KP†:佐倉が叫んだ。指さす方を見れば道を何か小動物が走ってゆく。
車を〈運転〉している状況ではよく見えない! 牧志 浩太_odoroki†:「えっ!?」
驚いてそちらに視線をやりかけるが、堪える。
安全〈運転〉、安全〈運転〉だ! 佐倉さんが見ててくれるはず!
すーはーすーはーと息を整えながら、車をその辺に停める。
駐車場があればそこへ入れ、なければ路上駐車だ。 KP†:こんな時こそ【幸運】振ってみよう! ■牧志 浩太_bisyou†:1d100 60【幸運】 Sasa 1d100→ 94→失敗 ■KP†:Ouch! ■牧志 浩太_bisyou†:おおっと! KP†:駐車場がない! 路駐するしかない! 佐倉 光c_ase†:「くそっ、一応目測通りのルートだけど、思ってたより動きが速い!」 牧志 浩太_ikari†:「くそっ!」
罰金はこの際必要経費だ! 躊躇いなく路駐して車を降りる。
モチ佐倉さんと古島さん(見張り)を車に残し、佐倉さんをポケットに入れた状態で何かが走っていった道を追う! 佐倉 光c_ase†:「そっちの通りに入っていった。
俺のいつもの動きなら、えーっと、このへんで高台に登る。
あの辺のビルの外階段とか怪しい。
監視カメラなるべく避けるルートを行くはずだから、突っ切れば追いつけると思う!」 牧志 浩太_ikari†:「分かった!」カメラを構わず突っ切り、外階段を目指す! KP†:外階段の入り口にたどり着くと、少し上あたりをモチモチと登って行く小さな影が見えた。 佐倉 光c_kuchiake†:「きっとあれだ!」 牧志 浩太_kiri†:こちらが来た事はバレているだろう。窓から飛び降りて無傷だったような相手、しかも小さい。
こちらの速度より、あちらの速度は遅いだろうか?
遅いなら、近づいた所で走るのをやめて足を緩め、大きな音を立てないように、歩いて近づく。
前と同じ事態に遭うわけにはいかない。 KP†:さすがにリーチの差があるからか距離はどんどん詰まって行く。 モチモチ佐倉c_ase†:「クソッ」 KP†:上から小さな声が聞こえた。
……聞こえたからって逃げる速度が速くなったりルートを変えるということはなさそうだが。
屋上にたどり着くと、モチモチ佐倉がうろうろしている。背中にスマホを背負っていた。 牧志 浩太_kiri†:まさか屋上から飛び降りるなんてことは……、いや、想定しておこう。
何があるか分からない。 牧志 浩太_kushou†:「連絡をくれたの、君だよな?
鬼ごっこは終わりだ、一緒に帰ろうよ。もう一人も待ってる」
呼びかけながらゆっくり近寄る。
……穏やかに笑いながら近寄るはずが、なんだか苦笑いになってしまった。 モチモチ佐倉c_ase†:「クソッ」 KP†:モチモチ佐倉はあなたを見て、スマホを両手で掲げた。 モチモチ佐倉c_ase†:「クソッ」 KP†:…… 佐倉 光c_metoji†:「持て、って言ってるみたいだな。さっきの奴といい、喋れないのはともかくそれ鳴き声なのかよ」 牧志 浩太_kiri†:「スマホ? ……伝えたいことがあるのか?」
彼を取り押さえてポケットに入れてから、スマホを受け取る。 KP†:ポケットに入れようとするなら抵抗する。DEX勝負だ!
10との対抗。よって45%かな。
モチ佐倉の意図を知りたければ〈心理学〉だ。 牧志 浩太_kiri†:では、無理に入れようとするのはやめて、スマホを見る。 KP†:スマホはカメラモードになっている。 モチモチ佐倉c_ase†:「クソッ」
モチモチ佐倉はそのままスマホをその場に置くと、またうろうろし始めた。 ■KP†:このモチモチ佐倉の意図は伝わるのか!? ■牧志 浩太_bisyou†:この状況でシリアスな牧志&佐倉さんとモチモチ佐倉さんのギャップ ■KP†:モチモチ佐倉さんだってしんけんにやってるんですよ! ■牧志 浩太_bisyou†:果たしてモチモチ佐倉さんの意図と状態とは! 牧志 浩太_kiri†:カメラモード?
スマホのカメラを通してモチモチ佐倉さんを見てみる。 KP†:あなたがスマホを通してモチモチ佐倉を見ると。
しゅたっ、とモチモチ佐倉はポーズをとった。
が、後ろを見てすぐに不満そうに モチモチ佐倉c_ase†:「クソッ」 KP†:と呟いて、ウロウロし始める。 牧志 浩太_turai†:「違うのか、ごめん」 牧志 浩太_kiri†:後ろ? モチ佐倉さんの背中を見てみる。
背中に何かあり、それを撮影してほしいということだろうか?
そこに何かあるだろうか? 牧志 浩太_kiri†:それで気になるものがなければ、彼の様子をじっと観察して、意図を探ろうとする。
(〈心理学〉77を振ります) KP†:背後には何も無い。
撮影、ということを考えるなら、〈心理学〉に+20してよい。
まあ、佐倉に訊けば意図を察していそうではあるが。 牧志 浩太_turai†:「うーん……、佐倉さん、分かる?」
意地を張る所でもない。素直に聞こう。 佐倉 光c_magao†:「多分、なんだけどな。写真を撮れってことだとは思うんだ。
今回は背景がいまいちだと思ったんじゃないか? 何も無いし。
ランドマークも特にないしな」 KP†:佐倉は暫く周囲を見回して、ぽんと飛び降りて、ウロウロしているモチモチ佐倉に声をかけた。 佐倉 光c_kuchiake†:「おい、俺。こっちがいいと思うぞ」 KP†:アタマ佐倉が指した方角は、大きめのランドマークがいくつか見え、至近のビルの看板も映り込む方向だった。 モチモチ佐倉c_emi†:「クソッ」 KP†:モチモチ佐倉は親指をビシッと上げると、あなたにもビシッと親指を立ててポーズを取り始めた。 佐倉 光c_tere†:「要は自分が写りたかったわけだな」 牧志 浩太_magao†:「えっ、そっち?
もう一人いたなら撮ってもらえばよかったんじゃないか……、ああ、別れてからここに来たからか」
なるほど、とスマホを構える。 牧志 浩太_bisyou†:「小さい佐倉さん、撮るよー」
また逃げ出した時に逃がさないように近づいてから、ポーズを決めたモチ佐倉さんを大きく中央に入れて一枚。 佐倉 光c_magao†:「このサイズで自撮りするのは大変だろうな」 KP†:そういえば前回の自撮り写真は顔の一部しか入っていないドアップだった。
ちなみにいつもの佐倉の写真には佐倉自身の顔が写っていることは……ない。 モチモチ佐倉c_emi†:「クソッ」 KP†:シャキーンという効果音が聞こえそうなほど、モチモチ佐倉はキメ顔をした。
そしてあなたが写真を撮りおわったとみるや、見せろと要求してくる。
〈写真術〉……振ってみる?
※失敗したからってブレるわけではないし、逃げたりはしない。 牧志 浩太_bisyou†:おっ、では折角だから。
一番かっこよく映る構図を狙うぞ!
1d100 10〈写真術〉 Sasa 1d100→ 8→成功 ■牧志 浩太_bisyou†:ワオ! ■KP†:おお!? KP†:あなたが撮った写真は角度的にも構図的にも配色も良く、更に飛行機と雲が空の隙間に適度なアクセントを加えつつ、いつもの佐倉の写真を思わせる、邪魔にならない居場所の提示もできている一枚だった! 佐倉 光c_magao†:「おっ、これはいいな」 モチモチ佐倉c_emi†:「クソ~!」 KP†:佐倉が両肩から感嘆の声を上げた。 KP†:会心の写真が撮れたとあなたの心にも満足感が湧き上がる。
SAN 1 回復 牧志 浩太_egao2†:「おおおー! だよな? だよな!?」
思わず状況も忘れてサムズアップ!
つい東浪見に送信したくなるが、異変の最中だ、我慢だ!
代わりに写真を自分のスマホに送信。 牧志 浩太_bisyou†:「車に帰って、古島さん達にも見せよう」 佐倉 光c_warau†:「俺のにも送ってくれよ!」 佐倉 光c_magao†:「……ってこれ俺のか」 牧志 浩太_bisyou†:「だな」 牧志 浩太_bisyou†:SAN 48 → 49 KP†:モチモチ佐倉はスマホにひっついてニコニコしている。
満足したらしい。 牧志 浩太_kushou†:「無理に捕まえようとしてごめん。焦ってたんだ」
満足したらしいモチ佐倉さんに、改めて手を差し出す。 モチモチ佐倉c_warau†:「クソ!!」 KP†:モチモチの拳を突き上げ、モチモチ佐倉はいそいそとあなたのポケットに入り込む。
さあ、次の撮影スポットにGoだ!! 牧志 浩太_bisyou†:よし、次の撮影スポットにGoだ!
じゃない、次の佐倉さんを連れ戻しにGoだ! 牧志 浩太_bisyou†:全員そうとは限らないけど、少なくとも今までの佐倉さん達は本気で逃げようとしていないし、話も通じる。
小動物みたいに見えるけど、喋れないだけで色々分かってるみたいだ。
まだ何も解決してないけど、その雰囲気は少し自分を安堵させた。 牧志 浩太_magao†:それにしても自撮りしたがるなんて、そういう所はいつもの佐倉さんと違うな。
牧志 浩太_kiri†:車に戻って、古島さんともう一人に状況報告。
さっきのモチ佐倉さんは、古島さん達と一緒にダッシュボードに乗せてみる。 KP†:○×ゲームのモチモチ佐倉は、ダッシュボードの上で古島と
両手をグーにして親指を立てた数と「む」の数が合ったら拳を引っ込めてゆき、
先に両手を引っ込められた人が勝ち、なんてゲームをしていた。 モチモチ佐倉c_magao†:「むっむー」 KP†:おかえり、と言われた気がした。 牧志 浩太shi_o2†:「お帰りー」
モチ佐倉さんとゲームに興じていた古島が、彼と揃って手を振る。
割と楽しそうだ。 牧志 浩太_kushou†:「ただいま。古島さん馴染んでるな」 牧志 浩太shi_o2†:「だろ」
古島は意味深に笑った。 牧志 浩太_kiri†:「佐倉さん、次は今どこにいると思う?」
発進準備をしながら確認。 佐倉 光c_magao†:「そうだな。こうなると図書館に行ってみるのはアリだと思うよ。
図書館、本屋、活字を追ってみるのがいいかもしれない」 KP†:アタマ佐倉は助手席でスマートフォンを見つめながら言った。 佐倉 光c_metoji†: 「他は今のところ思いつかないけど」 牧志 浩太_kiri†:「そうだな。カードが抜かれてたのも、そこまで来いってことかもしれない。
それにこの子たちが佐倉さんなら、行っててもおかしくない。
行ってみよう」
図書館へ針路を取り、アクセルを踏む。 牧志 浩太_kiri†:「さっきの写真のコンビニや電話ボックスはルートを示すためのただの通り道で、もう通り過ぎてるだろう、ってことだよな?」
そう佐倉さんに確認を取る。 佐倉 光c_ase†:「そういうことでいいと思う。
そもそもコイツらにそんなに深い意図はないと思うぜ」 KP†:フロントガラスにべたーっと顔を引っ付けているモチモチ佐倉をみて、アタマ佐倉は鼻を鳴らした。 KP†:幸い路駐は取り締まりに引っ掛かっていない。早く立ち去るべきだろう。
図書館へ向かう。 佐倉 光c_magao†:「おっ、波照間さんから連絡だ」 KP†:佐倉があなたのスマホを指す。 牧志 浩太_odoroki†:「深い意図はない? ……おわっ」
車を道の端に寄せ、スマホを確認する。 KP†:スマートフォンには、佐倉っぽい物体を見つけて追跡中であるとの知らせが入っていた。 佐倉 光c_magao†:「多分、だけどな。
俺っぽい行動を取っているだけで、内容は何でもいいんじゃないのかって気がする」 牧志 浩太_magao†:「なるほど? 佐倉さんの行動をなぞっているだけで、思惑なんてないのかもしれない…… のか?」 牧志 浩太_magao†:「だとすると、駅へ向かっているのはなんでなんだろう?」 佐倉 光c_magao†:「さあ……移動する時は駅、なんて思考あんのかね、こいつらに」 牧志 浩太_bisyou†:「あ……、先輩、見つけてくれたみたいだ」
波照間に感謝の返事を返し、現在位置を聞く。 KP†:図書館とは少し違う方向だ。とりあえず波照間の方は追跡してくれているらしい。 牧志 浩太_kiri†:『彼らは喋れないけど、話は通じるみたいだ。それから、本気で逃げる気はなさそう。
無理矢理捕まえなくても、話を聞けば戻る気になってくれるかもしれない。
それから、彼らは佐倉さんがしそうな行動を辿ってる。
ごめん、頼む』
波照間にそう送信し、運転席に座り直す。 牧志 浩太_kiri†:「あっちは先輩が追ってくれてる。図書館、行ってみよう」
予定通り図書館へ向かう。 KP†:モチモチ佐倉が二人ダッシュボードの上でコロコロとひなたぼっこをしている。 KP†:アタマ佐倉は古島に 佐倉 光c_ase†:「あいつ変なことしてなかった?」 KP†:とどこか真剣な目で訊いていた。 ■牧志 浩太_bisyou†:モチ佐倉さん達が留守番中に何してたかって、こちらで作っちゃっていいやつですか? それとも決まってますか? ■KP†:いいですよー。
古島さんがなんか意味深してたから。 牧志 浩太_egao_o2†:「変なこと? そうだなー、一緒にコロコロしたり、肩車して空を見たり、ガラスの埃で井の字ゲームの続き! それから写真撮りごっこだろ。あといろいろ!」 牧志 浩太shi_o2†:そうやって晴れやかに笑ってから、『仲良くなっただろ?』とでも言いたげに、一瞬だけニッと笑んでみせた。
どうやら、さっきの意味深な笑い方の中身は、俺はうまくやりました! というドヤ顔だったらしい。 佐倉 光c_metoji†:「そっか。ならいいんだ」 KP†:少しほっとしたような顔をした。
ともあれ一行は一時期よく通っていた図書館へと向かう。 ■牧志 浩太_bisyou†:というわけで、さっきの意味深の中身は古島さんのドヤ顔でした。
なるほど、この後で変なこと(?)すればいいと? ■KP†:佐倉的には自分の馬鹿な行動にいい意味で同レベルで付き合ってくれるのにほっとしただけだよ!
車に佐倉っぽいものが増えたら何が起きるんだ! ■牧志 浩太_bisyou†:なるほど!
増えたらテンション高めの古島さんの好奇心と反応を起こして変なことが発生するかもしれない。 ■牧志 浩太_bisyou†:古島さんが言い出しそうなことで完全にアウトなことを一つ思ったけどそれはアウト。 ■KP†:ナンダロ 牧志 浩太shi_o2†:「その服の下どうなってるんだろ? ドールみたいな感じ?」 ■KP†:あー。脱げるのかな。わからん。
気がついたらすっぽんぽんで「アハー」って言ってそう。 ■牧志 浩太_bisyou†:言ってそう。つまり牧志たちが次に戻ってきたらそうなってると。 ■KP†:色々まる見えだけど二頭身だからセーーーフ! ■牧志 浩太_bisyou†:セーフ! 古島さんも二頭身だからセー…… 微妙。
古島さん服の下に何かしらとか何かしらの跡とかあるかもしれないからなぁ。 ■KP†:モチモチ肌にそんな可哀想な跡が!
いやまあ本人好きでやってるんでしょうけども。
KP†:そして……ちょっとだけ波照間。
あなたは犬に乗った佐倉っぽい生き物を追いかけている。 波照間 紅_odoroki†:一方、「モチモチした小さな佐倉さん」というあまり想像がつかないものを目の当たりにしたと思ったら、そいつが犬ライダーだった時の衝撃を140文字以内で答えよ状態のこちら。
というか、その犬どこのだ!?
こんな所でオニたちの力を借りるわけにもいかず、やむなく徒歩で追跡中だ。
犬が速いようなら、お近くのLuupに飛び乗る。 モチモチ佐倉c_emi†:「シッテター」 KP†:楽しそうに叫びながら佐倉っぽいものは裏街道を爆走している。
犬は不思議と佐倉っぽいものの言うことを聞いているようだった。
このあたりはゲートパワー高めで危険と最近警告が回ってきた地域だ! 波照間 紅_odoroki†:「待ってくれ、この辺りは危ないんだ! 君に危害を加える気はない!」
速い! Luupを捕まえて飛び乗り、裏道に車道があるなら最高速度で追いかける。
なければ仕方がないので徒歩で走る。困ったことに足の速さにはまったく自信が無い。 KP†:車を使うには道が狭い!
幸い犬は行ったり来たりしているためあなたを突き放すことはない。 モチモチ佐倉c_warau†:「シッテター♪」 KP†:手を振っているところからすると、鬼ごっこでもしているつもりなのだろうか。 波照間 紅_odoroki†:これは……、鬼ごっこだな!?
その様子を見て察する。だが追いかけないわけにもいかない。
息を切らせて追いかける。 KP†:こうして暫く、波照間は佐倉を追い回すことになる……
KP†:さて、牧志たちは図書館に到着した。
何だか周囲がざわざわしている。 牧志 浩太_kiri†:「何だか……、騒がしいな。何だろう」
例によって、モチ佐倉さんたちと古島さんを車内に置いて鍵をかける。
佐倉さんをポケットに入れた姿で車を降りると、辺りが騒がしいのに気がついた。 牧志 浩太_kiri†:少し警戒して周囲を見回す。
騒がしい人たちはどんな様子だろうか? 危険、緊迫、それとも驚き、楽しみ? KP†:ざわめきは驚きのようだった。
大きな鼠が通り過ぎた、のような。
カウンターの下を抜けて書庫の奥へと入っていったらしい。 牧志 浩太_turai†:こんな所に大きな鼠。
確実に佐倉さんだな。 牧志 浩太_turai†:「うーん、本に悪戯してなきゃいいけど」
書庫の奥は普通に入れる場所だろうか? 入れるならそちらへ向かう。 KP†:普通に利用者が入れるエリアなので、行くことは可能だ。
佐倉はあなたのジャケットのポケットから人形のふりをして顔を出している。
それにしても本と違い、モチモチ佐倉にはラベルがない。
どう探そうか……(佐倉を下ろして手伝わせることもできる) 牧志 浩太_magao†:下をくぐっていったということ、古島さんが俺の肩に登れなかったことから、高い所にはいないんじゃないか。
そう見当づけて、本棚の下の方を探す。 牧志 浩太_kiri†:佐倉さんが読みそうな本……、暗号やパズルの本、数学の本、コンピューターの本があるあたりの書架に向かう。
背を屈めて棚の下を覗き込み、まずは物音がしないか耳を澄ませる。
また、なくなったカードが落ちていないかも探す。 牧志 浩太_kiri†:「佐倉さん、下の方頼む」
下の方なら、視点も入れる場所も佐倉さんが有利だ。
下ろして手伝ってもらう。 佐倉 光c_magao†:「なかなか凄い景色だ。怖いくらいだな。
俺は本棚の隙間やなんかを探そうかな」 KP†:佐倉はあなたと一緒に行動しつつ、低い視点から探す。 牧志 浩太_kiri†:「頼む。
今の佐倉さん丈夫そうだけど、気をつけて」 牧志 浩太_metoji†:「突然来る異変じゃなかったら、体験してみたい視点ではあるんだけどな」 KP†:では〈聞き耳〉。
広い場所であることから-20
しかし場所を絞ったので+15。 牧志 浩太_metoji†:1d100 92〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 20→成功 KP†:カサササササ
本棚の向こう側で小さな足音が聞こえた気がした。
そちらに意識を向けるとほんのかすかな声らしきものが聞こえた。 モチモチ佐倉c_magao†:「ナルホドー」 KP†:甲高い声ながら、フンフン、と頷いているのが目に見えるような気がした。 佐倉 光c_ikari†:「いたのか」
こちらも小声であなたに囁く。 牧志 浩太_kiri†:頷く。
「あの向こう側だ」 牧志 浩太_kiri†:書架の横から回り、そろそろと向こう側へ回り込む。 牧志 浩太_magao†:それにしても、あの鳴き声(?)はなんなんだろう?
妙に状況に合っている。 佐倉 光c_magao†:「!」 KP†:あなたの足元で佐倉が息を呑んだ。
裏側の本棚で、モチモチ佐倉が一生懸命本を引っ張り出そうとしているようだった。 モチモチ佐倉c_ase†:「ナル……ホドー……」 KP†:わずかに引っ張り出した本の上によじ登り、そして更に上の段に手を伸ばす。
ぎりぎり届かずぴょんぴょんする足元で、本が少しずつずれて落ちかけている。 佐倉 光c_ase†:「あぶねぇ。つか本を足蹴にすんな」 牧志 浩太_odoroki†:「!」
危ない! 思わず声を出しかけて、口を押さえて堪える!
うっかり驚かせたらもっと危ない! 牧志 浩太_odoroki†:本を揺らさないように、恐る恐る裏側の本棚へ回る。
モチ佐倉さんをキャッチできそうなら、手の上に乗せて目的の棚まで運ぶ。
……「取ってあげる」のは悪い気がしたのだ。なんとなく。 KP†:手を出したまさにその時、モチモチ佐倉の足元で本が傾き、本は落ちなかったもののモチモチ佐倉が手をバタバタさせながら悲鳴を上げた。 モチモチ佐倉c_aseri†:「ナルホッ」 KP†:……たぶん悲鳴。 KP†:あなたが指しだした手の上にぽよんと落ちて、びっくりしたようにモソモソと這い回ったモチモチ佐倉は、あなたに気付いて親指を立てた。 モチモチ佐倉c_emi†:「ドッ」b KP†:そして本棚の上の方をドヤ顔で指す。 KP†:『クルーシュチャ方程式 どう考えて・どう理解するか』という本があった。
▼【POW】×3 判定。 牧志 浩太_bisyou†:1d100 36 ナンカデタ Sasa 1d100→ 1→決定的成功(クリティカル)! KP†:あなたは一瞬凄まじく嫌な予感がして手を止めた。
■牧志 浩太_bisyou†:めっちゃ抵抗した!? ■KP†:変なところに置いてある本はよくないから、数学系にしておいたよ! ■牧志 浩太_bisyou†:どこの誰(ニャル)ですかこんな本差し込んだの
牧志 浩太_magao†:あれが読みたいのかなと、手を伸ばしかけた時……、 牧志 浩太_ikari†:「──!?」
背筋に雷が落ちた。
触れかけた指先から爪先まで、なにかの怖気が駆け抜けた。
あれだけは。
あれだけはだめだ。
肉体の中で俺ではない俺が叫んだ。わなないた。
身体の内側が一瞬、違う所に繋がったような気がした。
その向こうから因果を経て何かが警告している。
咄嗟に指先を引っ込めると、すべての異様が消えた。
■KP†:誰か読んだかー ■牧志 浩太_bisyou†:せっかくの1クリティカルなので、魔きしが因果の果てから「アカーーーーン!!」って言いに来ました。一瞬だけ。 ■KP†:ああー、なにげに出番の多い魔きしくーん。 ■牧志 浩太_bisyou†:同一人物で恐らくは同一軸の世界にあかんものが投げ込まれたショックで一瞬繋がっちゃった。
警告しそうというとハロウィン牧志ですが、より因果が近いの魔きしの方だなって。あと、よりやばさを知ってそう。
佐倉 光c_emi†:「ああ、あれか。前に借りたことがあるな」 KP†:佐倉が小さく笑った。 KP†:借りた!? 牧志 浩太_odoroki†:「え……、ええ……、佐倉さんあれ借りたのかって、あれ?」 佐倉 光c_magao†:「あれ、でもどうしてこんな所にあるんだ? 医学・育児系あっちだよな」 KP†:そこには『子どものあざ どう診て・どう治療するか』(実在書物)という本があった。 佐倉 光c_magao†:「ああ。だいぶ初期にだめもとで借りたろ。
読むのは別に構わねーけど、牧志の痣消せそうな内容じゃなかっただろ」 モチモチ佐倉c_ase†:「ナルホドー……」 佐倉 光c_magao†:「そういう用途ってワケじゃないのか?」 モチモチ佐倉c_tere†:「ナッドー」 ■牧志 浩太_bisyou†:なるほど牧志の痣!! >理由 牧志 浩太_odoroki†:「あ、れ? さっきここにあった本は?」
心臓が肋骨の中で激しく暴れていた。
確かにそこには、その本ではない本があったはずなのに、もう表紙すら思い出せない。 佐倉 光c_magao†:「……どうした?」 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「ナルホド?」 KP†:二人の視線が集中する。 牧志 浩太_odoroki†:「あ、ああ……、そっか。
佐倉さん達は見てないんだな? ここにあった本」
まだだいぶ動転しているのか、うまく説明できずに口がはくはく動く。 佐倉 光c_ase†:「え?」 モチモチ佐倉c_magao†:「ナ?」 KP†:二人は顔を見合わせた。 佐倉 光c_ase†:「いや……俺はおかしなものは見てねぇな」 モチモチ佐倉c_magao†:「ルー」 佐倉 光c_ase†:「こいつは字が読めるのか怪しいけど」 牧志 浩太_odoroki†:「あ、ああ……、そうか。ならよかった。
と、とにかく、一緒に帰ろう?」
まだ動転した顔で、手の中のモチ佐倉さんに呼びかける。 佐倉 光c_kuchiake†:「そういえば俺の利用者カードは?」 モチモチ佐倉c_magao†:「ナルッ」 佐倉 光c_ase†:「……落とした?」 モチモチ佐倉c_emi†:「ホドー」 佐倉 光c_ase†:「ニコォじゃねーんだよ」 牧志 浩太_turai†:「あーあー……、落としちゃったのか」 牧志 浩太_kushou†:「一緒に探すか。
再発行してもらってもいいけど、佐倉さんのカードなくしたままなのは気分が悪いしさ」
三人(?)でカードを探そう。
モチ佐倉さんが来たらしいルートを辿る。 牧志 浩太_magao†:「あ、本戻しとかないと」
足場にされた本の表紙を服の袖で軽く拭って、戻しておく。 KP†:ではそうやって本を戻していると、その真下あたりに【タダノヒトナリ】と印字されたカードが落ちていた。 牧志 浩太_bisyou†:「よかった、近くに落としてたんだな」カードを回収。 佐倉 光c_magao†:「ここで落としたんだな」 モチモチ佐倉c_warau†:「ナルホド!!」 佐倉 光c_ase†:「なにこの鳴き声」 牧志 浩太_magao†:「さっきは『クソ』だったし、『むー』もいたし、なんなんだろうな?
佐倉さんがよく言う言葉? でもないよな」 佐倉 光c_magao†:「なるほど?」 モチモチ佐倉c_emi†:「ナルホド」 佐倉 光c_ase†:「……まあ、普段割と言う言葉かも知れない」 牧志 浩太_magao†:「……なるほど?」
その姿に納得がいってしまった。俺もちょくちょく言うな。 牧志 浩太_bisyou†:「よし、カードも見つかったし、車に戻ろう。
先輩とも合流したいしな」
手を伸ばし、モチ佐倉さんと佐倉さんをポケットへ導く。 KP†:ポケットの両側から佐倉の頭がぴょんと出ていて、さすがにちょっと重みを感じる。
アタマ佐倉はおとなしくポケットの中に伏せているが、モチ佐倉はポケットの縁にぶら下がるようにして
周囲をキョロキョロと見回しては モチモチ佐倉c_emi†:「ナルホドー」 KP†:としたり顔で頷いていた。
牧志 浩太_bisyou†:ポケットが伸びそうだ。
この件が解決したら、ほつれたり穴が開いたりしてないか確認しよう。
そんなことを思いながら、両方のポケットがモチモチしている姿を見てちょっと和む。
和みながら車の扉を開いた。 KP†:車に戻ると……何故か古島と二人のモチ佐倉がすっぽんぽんでキャッキャしていた。
……さすがに窓の方ではなく後方座席ではあったが……
※ポケットの佐倉たちは目線の高さの関係でまだ見えてない。 牧志 浩太_bisyou†:「ただいまー」 牧志 浩太_egao_o2†:「おかえりー」
座席の上に服が散らばっている。当人は見事に生まれた? ままの姿だ。 牧志 浩太_odoroki†:「」
再び絶句。 モチモチ佐倉c_emi†:「むむっむー」 モチモチ佐倉c_warau†:「クソー」 KP†:なんだか楽しそうだ。如何わしい雰囲気ではないのだが、そういう問題ではない。 KP†:▼【アイデア】どうぞ 牧志 浩太_odoroki†:1d100 90【アイデア】 Sasa 1d100→ 23→成功 KP†:あれ、散らばってるの古島の服だけでは? と思った。 佐倉 光c_magao†:「どうかしたのか?」
知らぬが仏である。 牧志 浩太_odoroki†:「えっとなんで裸? と、とりあえず古島さん何か着て」
楽しそうだと思うより先に気持ちがアウトだ。
人形みたいなつるんとした姿だが、微妙にくびれや胸の膨らみもあるし。首の痕は見ないことにした。 牧志 浩太_egao_o2†:「人形みたいなものだって」 牧志 浩太_odoroki†:「そういう問題じゃない」 牧志 浩太_egao_o2†:「ないかー」
素直に服を着る。 牧志 浩太_turai†:「で、佐倉さん達二人は服どうしたんだ」 モチモチ佐倉c_magao†:「むむ?」 モチモチ佐倉c_magao†:「クソ?」 KP†:二人は何のことだか分かりません、という顔をしてから、古島のアクションを見た。 モチモチ佐倉c_emi†:「む!」 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「クソ!」 KP†:次の瞬間……としか言いようがないのだが、二人は古島そっくりの服を着ていた。
その現象について真面目に考えてしまったなら《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》。
まあそんなこともあるさと流したなら《SANチェック》なし。
■牧志 浩太_bisyou†:佐倉さん(?)達の新たな謎要素が明らかになった。 ■KP†:お洒落さんだなぁー ■牧志 浩太_bisyou†:これは古島さんがすごいファッションしたら二人もすごいファッションになるということ ■KP†:いうこと。 ■牧志 浩太_bisyou†:牧志はそれどころじゃないけど、この現象古島さんは面白がりそう。 ■KP†:古島さんよーく考えれば【アイデア】振れそうなんだよなぁ。しかしそうするとネタバレに。 ■牧志 浩太_bisyou†:ネタバレかー。じゃあきっと考えるよりこの状況を楽しむのが先に来ちゃってる。
牧志 浩太_odoroki†:「えっ」
目の前で起きた早着替え……いや、変身!?
すっぽんぽんショックで無防備になった思考に、困惑がそのまま入ってきてしまった。《SANチェック》。
1d100 49 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 43→成功 牧志 浩太_egao_o2†:「えっ」
一方の古島が上げたのは、同じ驚きでも「すごい!」という驚きの声だ。 牧志 浩太_egao_o2†:「えっ何だそれすごい!
えっ、じゃあ俺が別の服着たら佐倉さん達も同じ服になるってこと!?」 佐倉 光c_ase†:「え、おい、何かあったのか?
脱いでた? あのアタマでどうやって?
つか古島も!?」 モチモチ佐倉c_magao†:「……ナルホド?」 KP†:ポケットが騒がしくなった。 牧志 浩太_odoroki†:「えっと、それがその」
かくかくしかじかしながら、古島さん服になった二人を佐倉さん達に見せる。 モチモチ佐倉c_emi†:「ナルホドォ~」 佐倉 光c_ase†:「なにそれ」 KP†:アタマ佐倉はあからさまに困惑していたが、図書館にいた佐倉はいつの間にか牧志と同じ格好になっていた。 牧志 浩太_odoroki†:「えっ、そっちの佐倉さん俺の服になってる!?」
いつもの方の佐倉さんは…… 変わっていない? 他の佐倉さんだけ俺達につられちゃうのか? 牧志 浩太_egao_o2†:「えっすごい!
なあなあ牧志、布か紐貸して! 俺は試してみたいことがあります!」 牧志 浩太_odoroki†:「だめです!」 佐倉 光c_ikari†:「絶対碌でもないこと考えてるだろ! ダメ!」 ■KP†:古島が変な格好したら自分が巻き添えを食うらしいことは理解したアタマ佐倉。 ■牧志 浩太_bisyou†:本当にそれ。見た目佐倉さんが一緒に変な格好にされてしまう。 KP†:そしてそんなワヤになっているまっただ中に、波照間からの連絡が来た。 牧志 浩太_odoroki†:「ってうわ、先輩!?」
慌ててスマホを確認する。 KP†:波照間からは、追っていた佐倉が異界に入り込んでしまった、という連絡が来た。
乗っていた犬は普通のノーリード犬だったらしく、飼い主が迎えに来るそうだ。
そんなあれこれで異界の中までしっかりと調べている余裕がないのだそうだが……
※佐倉がいなくなった後に犬見たら首輪がついてた。 牧志 浩太_egao_o2†:「だめかー。
じゃあ穏当なやつにしとくから……」
言いかけた古島の言葉を、牧志の叫びが遮った。 牧志 浩太_odoroki†:「えぇっ!?
佐倉さん、古島さん、大変だ!
あの佐倉さん、異界に入っちゃったって!」 牧志 浩太_odoroki_o2†:「えっ」
流石に古島も驚きが先に来る。 佐倉 光c_aseri†:「マジかよ!? 万一そいつが悪魔に食われたら俺どうなるんだ!?
合体失敗か? サイズ減少か!?」 牧志 浩太_odoroki†:「小さくなるならまだしも、最悪戻れないとか、手足や内臓……、
い、急ごう! 古島さん達は座席に座ってて!」
急いで運転席に座り、安全を確認して車を発進させる。 KP†:車でこのまま向かうならさほど時間はかからない。
そういった事情ならば、人が増えることで波照間が動けるようになるのではないかと予想できるだろう。 佐倉 光c_ikari†:「やべぇな、早く行こう」 牧志 浩太_ikari†:「ああ」
頷いて、先輩のいる所へ急ぐ。 モチモチ佐倉c_niko2†:「むー」 モチモチ佐倉c_warau†:「クソ~」 モチモチ佐倉c_metoji†:「ナルホド」 KP†:あなたの言葉を理解したかどうかはよく分からないが、モチモチ佐倉たちは古島を中心に変に固まって座っている。
ひとまずおとなしいようだ。 佐倉 光c_ase†:「……子猫かなんかみたいになってる……いや古島さんにそんなにくっつくなよ」 牧志 浩太shi_o2†:「俺なら大丈夫。
くっついててくれるなら、はぐれる心配もないし」 牧志 浩太_egao_o2†:「な」
モチ佐倉さん達の一人にモチモチの手を差し出してハイタッチ。
顔と顔と顔が近い。モチモチ空間だ。 モチモチ佐倉c_emi†:「む!」
ハイタッチしている。 佐倉 光c_ase†:「おとなしくしてんならいいけどさ」 佐倉 光c_tere†:「リアルサイズで考えると……ちょっとな」 牧志 浩太_egao_o2†:「ああー。
今更かなー、それは」
佐倉さんの様子を面白いと思ってしまったらしい。
少しおかしそうに笑いながら、モチ佐倉さんの頬をつんつんする。 ■牧志 浩太_bisyou†:※今更
さっきすっぽんぽんでじゃれてたし……(※佐倉さんは聞いただけで直接は見てない) KP†:波照間が指定した場所の近くに幸い車を停められる場所があった。 佐倉 光c_magao†:「……にしても、波照間さんどうしたんだろうな?
犬の面倒見なきゃならないからっつっても、異界に追い込んだなら、
あとはアラミタマかオニに行かせて追い出せば捕まえやすそうだけど」 牧志 浩太_kiri†:「だと思うんだけど……、もしかして、先輩にも何かあったのかもしれない。
異界が出るような場所だし、他の悪魔に絡まれた、とか。
古島さん、一応ついてきて」 牧志 浩太shi_o2†:「ああ、確かに。
みんな、また後でな」
ぱっと笑いを引っ込めた。
モチ佐倉さん達に手を振って、牧志のポケットに潜り込む。 佐倉 光c_ase†:「そうだな、無事だといいけど」 KP†:モチモチ佐倉たちは思い思いに互いにペタペタ触ったりしながらコロコロし始めた。
■KP†:ところでこの流れで協力に行くと、異界に行くのはやっぱり波照間さんかな? ■牧志 浩太_bisyou†:かな? 牧志は入れませんし。
あるいは、可能なら佐倉さん&古島さんのモチモチタッグで異界探索というのもあり。 ■KP†:それはそれで楽しそうではあるなぁ。
波照間が追えないのはアラミタマですら入れないサイズだから、とかかな。 ■牧志 浩太_bisyou†:ちっちゃい異界にスルッと入っちゃったのかもしれない。鼠穴の冒険だ!
アラミタマが入ろうとしたら頭(?)がつかえた。 ■KP†:シナリオ読んだんでしたっけ。アタマ以外の佐倉がどうやって発生したかも? ■牧志 浩太_bisyou†:読んだんですがチラ見でして、彼らの正体が何か以外は全部忘れました
古島さんに懐いてる理由はそういうことかな~とは思ってる ■KP†:そういうことです。 ■牧志 浩太_bisyou†:なるほど。
KP†:あなた方が波照間が指定した場所にたどり着くと、犬を連れた波照間がゴミ捨て場のすぐ横に立っていた。
どことなくハスキーを思わせる中型犬があなた方に気付いて尾を振る。
どうやらゴミ箱裏にゲートがあり、佐倉はそこに入り込んだらしい。 牧志 浩太_ikari†:「先輩! 佐倉さんが入っちゃったって聞いたけど、アラミタマたちは!?」
車を停め、両方のポケットに古島さんと佐倉さんを入れて先輩に駆け寄る。 波照間 紅_ikari†:「ああ、最初は僕らが追おうとしたんだ。それが……」
ゴミ箱を少しずらし、ゲートを示す。
そのゲートは、僕が入るにも、アラミタマとオニに追ってもらうにも、少々問題があった。 KP†:ゴミ箱の前でアラミタマが悪態をついていた。
比較的体が小さなアラミタマが中に入って行けないサイズのようだ。
ゲートのサイズはせいぜい15センチ程度。ピクシーくらいのサイズならば入れるだろうか。 佐倉 光c_ase†:「ああー、昨日問題になってたゲート、こんな所にあったんだ。
ありがとう、波照間さん。しっかし、こんなサイズじゃあ……」 波照間 紅_ikari†:「ああ。アラミタマに頼もうとしたんだが、見事に頭が閊えてな……。
ピクシーがいてくれれば入れたんだが、彼女とは随分前に別れてしまった」 牧志 浩太_turai†:「間が悪い時に間が悪い大きさのゲートが開いちゃったな」 佐倉 光c_metoji†:「俺が入るしかねぇよなぁ」 波照間 紅_ikari†:「その雰囲気、牧志が言っていた頭の佐倉さんか。
ああ、そうする他なさそうだ」 佐倉 光c_metoji†:「ああ。面倒なことに巻き込んで悪いね。見つけてもらえて助かったよ」 波照間 紅†:「こういうものはお互い様だ。普段仕事で世話になっているしな」 牧志 浩太shi_o2†:「俺と佐倉さんならなんとか、って所かな」
ポケットからぴょこっと顔を出す。 波照間 紅_odoroki†:「うわ。ああ、古島さんか。君も来ていたんだな」 牧志 浩太shi_o2†:「ラミアさんに協力してもらえればよかったんだけど、佐倉さんが呼んだらラミアさんまでこんな感じになっちゃって。BOYCOTTされました」 波照間 紅_ikari†:「ああー……」 何だか納得がいったらしい。 佐倉 光c_ase†:「まー、ラミアがここにいたとしても、あまり頼りになる感じのサイズじゃなかった」 佐倉 光c_magao†:「そうか。古島、一緒に来てくれる? なんかいても戦う気はねぇんだけど、やっぱ心強いからさ」 牧志 浩太shi_o2†:「もちろん。《ジオンガ》は使えないけど、何かの役には立つだろうしさ」 佐倉 光c_metoji†:「さて、ちょっと行ってくるかな。COMPはあるからいざって時は連絡するし、なるべく戦わずに逃げるよ」 波照間 紅_ikari†:「ああ、連絡は僕が受けよう」 牧志 浩太_bisyou†:「ありがとう、先輩。それじゃ、佐倉さん、古島さん……、気をつけて」 牧志 浩太shi_o2†:「ああ」
古島は佐倉さんと一緒にゲートへGoだ。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ KP†:ゲートに踏み入ると、中はガラクタでいっぱいだった。
空き箱、曲がった釘、割り箸、空き缶、などなど。 佐倉 光c_ase†:「ゴミ箱の裏にまたゴミがあるのか。悪魔が集めてんのかな?
遭遇しないうちに見つけ出して脱出しないと……」 牧志 浩太shi_o2†:佐倉さんとともに、ゲートに足を踏み入れる。
ふと、前にも『こう』していた記憶が蘇った。
『佐倉さん』と二人で、手を取って、彷徨って。
俺のじゃない、『俺』の記憶だ。
……振り払って前を向く。 牧志 浩太shi_o2†:「ゴミもこれだけでかいと圧倒的だな。
この釘なんて早贄にされそうだ。
ああ、早く見つけないと。
さっきみたいに騒いでたりするかな」
周囲を見回しながら、声が聞こえないか耳を澄ませる。
■牧志 浩太_bisyou†:久し振りに佐倉さんと二人だけでの探索ということで、ちょっと思い出してしまった古島さんです。 ■KP†:それに関して呼び間違いとかしようかなと思ったけど、流石に声がちょっと違うから牧志と勘違いはしないな。
小さくなってて体格よくわかんなくなってるし、慌ててたらするかな? ■牧志 浩太_bisyou†:確か佐倉さんもモチモチボイスになっているし、古島さんもモチモチボイスになってるとしたら、頭の中で補正してしまってうっかりはありそう? >声 ■KP†:あー、そういえばそう。(イメージ的には『鷹の爪の吉田君』を思い出させるような鼻声でいつもより高い感じのボイスになっている) ■牧志 浩太_bisyou†:ああー。モチモチといいああいう感じ。
とするとやっぱり頭の中で逆補正しちゃってはありそう。
今にも悪魔が襲ってくるかもしれないから、古島さんもやや真面目になってますしね。
佐倉 光c_ase†:「俺、割と人目につかないように行動するの得意な方なんだ」 KP†:佐倉は周囲に積み上がるゴミを見て渋面になった。 佐倉 光c_ase†:「これは想像以上に面倒だぞ……」
▼〈目星〉-30で3回判定。数値は牧志のを使用してよい。 牧志 浩太_egao_o2†:「あー。これはすごいな、アスレチックだ」
目の前の光景を改めて見て言う。
俺達を捕まえてゴミにしそうな悪魔がいなかったら目一杯遊ぶんだけどな、残念! 牧志 浩太shi_o2†:「どこか登って上から見……うーん、手がモチモチだ」
ぷにぷにモチモチした手では物が掴みにくい! 牧志 浩太shi_o2†:1d100 68〈目星〉 Sasa 1d100→ 29→成功
1d100 68〈目星〉 Sasa 1d100→ 29→成功
1d100 68〈目星〉 Sasa 1d100→ 24→成功 KP†:1d100 50 ? Sasa 1d100→ 65→失敗
1d100 50 ? Sasa 1d100→ 13→成功
1d100 50 ? Sasa 1d100→ 61→失敗 ■牧志 浩太_bisyou†:お、〈忍び歩き〉かな KP†:少し離れたところでガタッと音がした。 モチモチ佐倉c_ase†:「シッテタ!?」 KP†:微かな声と共に物音が遠ざかりながら消えた。 牧志 浩太shi_o2†:「おっ、発見。佐倉さん、あっちだ」
声のした方向を指さす。 佐倉 光c_ase†:「オッケー」 牧志 浩太_kiri_o2†:見つけたはいいが、そちらを振り向けばゴミの迷宮が立ちはだかる。
ぎらりと輝く何かの破片、鋭い切っ先を向ける錆びた釘、いかにも足を取られそうなガムの噛み跡、視界を塞ぐ丸めた紙……、 牧志 浩太_egao_o2†:ああー、何もなしにただ探検するなら、これ絶対楽しいのになあ! 牧志 浩太_kiri_o2†:そんな雑念は置いといて、ゴミの合間を抜けて物音の方へ向かう。 ■牧志 浩太_bisyou†:やや真面目に…… なってなかったかもしれない。(声には出さなかった) KP†:佐倉は物音がした方向に対して挟み撃ちができるように回り込む。
あなたには逆側から回ってくれとハンドサインしつつ、姿勢を低くして空き瓶の向こうに足早に移動する。 KP†:▼【DEX】×6で判定。数値は牧志のを使用してよい。 牧志 浩太_kiri_o2†:頷いて逆側へ回り込む。
1d100 48 DEX Sasa 1d100→ 72→失敗 ■牧志 浩太_bisyou†:あーあ。 佐倉 光c_ase†:1d100 54 【DEX】 Sasa 1d100→ 12→成功 KP†:足元が悪く、上手く進めない。 牧志 浩太_odoroki_o2†:「!?」
追いかけようとしては足を取られ、手をつこうとしては転びそうになる。
うわうわうわ、このアスレチック難易度高い! KP†:やっと足場が確かなところにたどり着いたとき、向かい側に佐倉が見えた。
佐倉は更に奥側に向かって声をかけようとしている……
何に話しかけようとしているかは、あなたの場所からは分からない。 牧志 浩太_odoroki_o2†:どうにか足場が確かな所に辿り着くと、向かいに佐倉さんの姿が見えた。 KP†:この佐倉は……さっきまで一緒にいた佐倉だろうか?
▼見分ける方法について……
【アイデア】(リアル【アイデア】でも可)
また、彼が発話するまでに1アクションだけ可能だ。 ■牧志 浩太_kiri_o2†:おっ、せっかくだからちょっと考えてみよう。 牧志 浩太_kiri_o2†:前提についてしつもん!!
発話するまでに、ということは呼びかけたり声を出したりする以外ってことで合ってますか?
また、外見は基本全く一緒という認識で合ってますか?
今までの頭以外の佐倉さんはCOMPを着けていましたか? KP†:彼が何者かに声をかけようとしているから、その声が出るまでに、ですね。 KP†:COMP! その佐倉は……つけていない! おそらく波照間が追っていた佐倉だ!
よく見ると向かい側の物陰にもうひとりの佐倉の姿が見える。
あなたに何か必死な様子でジェスチャーしている!
「あいつを」「だまらせろ」? ■KP†:ナイス気づきでした。 ■牧志 浩太_bisyou†:やったー。リアル【アイデア】で分かるとやっぱり嬉しい。
牧志 浩太shi_o2†:佐倉さん、と声をかけようとして……、ふと、その腕が目に入った。 牧志 浩太_ikari_o2†:「!」
違和感の正体に気づく。
その腕には、COMPがなかった。
……違う!
こいつは、あの佐倉さんじゃない!
そう気づいた時、ジェスチャーが目に入った。
『黙らせろ』! 牧志 浩太_ikari_o2†:その佐倉さんに後ろから掴みかかって、手で口を塞ぐなり押し倒すなりできるような距離だろうか?
可能ならそうする。
できない距離なら、近くのゴミか何かをかぶせて発話を防ごうとする。 KP†:あなたが動くと同時に向かいの佐倉も動く!
佐倉は体当たりでモチモチ佐倉にアタックする。二人がかりで不意を打てば倒せるだろう! 牧志 浩太_ikari_o2†:背後からモチ佐倉さんに飛び掛かり、口を塞ぐ! モチモチ佐倉c_aseri†:「モガ」 KP†:あなたは口をふさぐのに成功した! 佐倉 光c_ase†:「……」 KP†:アタマ佐倉は目線を背後にやる。
それを追うと、ぽっかり穴のような目があいた丸っこい生き物(?)がぷわぷわと漂いながら過ぎ去っていった。
『外道:ポルターガイスト』だ。
話も通じない、悪戯好きの悪魔だ。
元のサイズならそれほど危険ではないが、このサイズで、この場所で攻撃を受けたら、無事では済まないだろう。 牧志 浩太_ikari_o2†:「……!!」
腕の中で動く気配を感じながら、心臓が跳ねた。
危なかった……!
この佐倉さんが違う方だと気づかなかったら、ジェスチャーに気づかなかったら、無事じゃすまなかった!
例えばガラスの破片でも投げつけられたら、まっぷたつになりかねない! 牧志 浩太_metoji_o2†:「はあぁ……、死ぬかと思った」
それがすっかり過ぎ去っていってから、モチ佐倉さんを抱きかかえたまま、大きく息を吐く。 佐倉 光c_ase†:「急ごう、牧志」 牧志 浩太shi_o2†:「ああ、戻ろう。
大丈夫、他の佐倉さん達も外にいるからさ」
モチ佐倉さんにそう呼びかけながら、意図せぬ行動を取られないようにしっかり抱きかかえる。 牧志 浩太shi_o2†:その一瞬。
呼ばれた名に、自然に返事していた。
両手を使ってさえいなければ、きっと自然と手を伸ばしていた。 KP†:佐倉は自分が名前を呼び間違えたことに気付いていないようだ。
それはおそらく、あなたがあまりにも自然に返事をしたがゆえに。 佐倉 光c_ase†:身を低くして、佐倉は佐倉のモチモチのほっぺに顔を寄せる。 モチモチ佐倉c_ikari†:「モ゙ッモ゙モ゙」 佐倉 光c_ase†:「お前死ぬ気か。帰るぞ」 モチモチ佐倉c_ikari†:「モ゙?」 佐倉 光c_ase†:「他の仲間も外で待ってるから」 KP†:二人がかりで押さえつつ、こっそりとガラクタの中をぬって出口へ向かう。
▼〈忍び足〉・〈隠す〉・〈隠れる〉・【DEX】×5 いずれかに+20して判定。 牧志 浩太_metoji_o2†:1d100 60 【DEX】 Sasa 1d100→ 9→成功 牧志 浩太_metoji_o2†: 心臓の音がうるさい程に頭に響く。
音を潜め、気配を潜め、出口へと近づく。
背筋をじりじりと焼く死の気配。全身全霊を、ただ手足に集中する。
その時俺は、自分が『誰』で、そこにいる人が『誰』なのか、
きっと、忘れてしまっていた。
■KP†:思わぬ所で古島にちょっかいかけてしまった。 ■牧志 浩太_bisyou†:古島は脱出してから気づいてせつないきもちになります。
そんなつもりじゃない、「佐倉さん」を代わりにするつもりなんかじゃなかったんだ、ってなる ■KP†:これはね、佐倉が悪いからしゃーないよ。 ■牧志 浩太_bisyou†:区別はつきにくくなってるし緊迫した状況だし一瞬のことだし、これは佐倉さんもしょうがないよ。
でもその結果悲しいことになる。
しかも、その悲しみすらも古島自身のものではないのがまぁ複雑。
KP†:幸い悪魔に気取られることなく異界出口までたどり着くことができた。
1d100 70 Sasa 1d100→ 38→成功 KP†:異界から脱出するまで息をひそめ、そっと踏み出す。
すると、牧志の心配そうな、警戒するような顔が覗き込んでいた。 波照間 紅_ikari†:その後ろで、波照間が悪魔の出現に備えて構えていた。 KP†:背後で佐倉が微かに息を呑んだが、背後からなにかが飛んでくることはなく、あなた方は無事脱出に成功した。
牧志 浩太_kyoufu†:「佐倉さん、古島さん、よかった。無事だったんだな」
二人……三人がゲートから出てくるのを確認して、小さく息をつく。 佐倉 光c_emi†:「ああ、何とかね。あんな酷い異界見たの久し振りだ」 モチモチ佐倉c_ase†:「シッテター」 牧志 浩太_kushou†:「そりゃ中にいた佐倉さんは知ってただろうけどさ。
って、分かって言ってるわけじゃないのか、これ」 牧志 浩太_magao†:「酷いって、悪魔だらけだったとか?」 モチモチ佐倉c_ase†:「シッテタ」
したり顔でうんうんと頷いている。 佐倉 光c_magao†:「ああ、中がらくたまみれな上にポルターガイストがいてさ。
このサイズだとやべぇなあいつ。ガラスの破片とか刃物とかさ……なぁ」 佐倉 光c_magao†:「古島は怪我してないか?」
振り向いて古島の無事を確認。 牧志 浩太_odoroki†:「うわっ、嫌すぎるし危ないな。本当に無事でよかっ…… ……古島さん?」 牧志 浩太_kyoufu_o2†:振り返ると……、古島は牧志を見上げながら、呆然と立ち尽くしていた。 牧志 浩太_kyoufu_o2†:「違う……、」
古島の小さな唇が、目元が震えた。 牧志 浩太_magao†:「……古島さん?」 牧志 浩太_kyoufu_o2†:「違うんだ、そんなつもり、じゃ、……、なかったのに」
大きな眼に涙が盛り上がる。
■牧志 浩太_bisyou†:・泣きながら封印に引っ込んで、代わりにしばらく安里が出てくる
・なんでもないふりして空元気する
どちらもありそうなんですが、ここからのシナリオ展開その他的にどちらがいいかな。 ■KP†:うーん。
どちらでも大丈夫だけど、こっから割とシュールギャグになるし、アレだし、
前者の方が古島さんにとってはいいかもしれぬ。
ここからラストの展開、古島さんの呼び覚まされたトラウマ刺激しそう。
厳密には他の牧志ズも同じなんだけど。
今日二回目のBOYCOTT!? ■牧志 浩太_bisyou†:古島さんはベースが浩子さん(より浩子さんに近い)から、佐倉さんとの関係性もあって何かとショックだったようです。
では古島さんがシリアスになりすぎるのもなんだし、うわぁぁあん! とBOYCOTTしてすんすんしてます。
しばらくすんすんしたら落ち着くでしょう。
佐倉 光c_magao†: 「古島? どうした?」 佐倉 光c_ase†:「な、何かあったのか?
出てくるときに別のところに拉致られてたとか?」 KP†:突然の異変に佐倉は戸惑いつつ、古島の様子を見ようと顔を覗き込む。 牧志 浩太_naki_o2†:古島は大きな眼いっぱいに涙を溜めていた。
佐倉さんに覗き込まれた拍子に、その涙がぼろんと落ちる。 牧志 浩太_naki_o2†:「違う、違うんだ、うわぁああああん!」
すぽん!
佐倉さんのCOMP目掛けて古島は飛び込んだ。
その姿が掻き消える。
本日二度目の…… BOYCOTT!
やがてCOMPから、すんすんと泣く声が聞こえてきた。 佐倉 光c_aseri†:「え、何なんだよ、どうしたんだよ、古島!?
ステータス異常はなさそうだけど。悪魔みたいなことすんなよ。いや悪魔だけど」 モチモチ佐倉c_magao†:「シッテタ」 牧志 浩太_odoroki†:「えっ、えっ、えええ!? 何があったんだ……!?
佐倉さん、中で何があったんだ?」
まきしはこんらんした。 波照間 紅_odoroki†:「……」波照間は唖然とした。 佐倉 光c_ase†:「な、何も無かった、と思う。俺主観。
中でこいつ見つけて、二人で捕まえて、悪魔に見つからないように逃げてきただけだし」 牧志 浩太_kyoufu†:「みたいだな。
悪魔に何か見せられでもしたのかな……。
古島さんがこんなに泣くなんて、何があったんだろう」 KP†:佐倉は困ったような顔でCOMPを見つめた。 佐倉 光c_metoji†:「なんだかわかんねーけど今は無理そうだな。
誰か代わりに手伝ってくれる奴いるかな……」 牧志 浩太_bisyou†:ノックでもするように、COMPの画面がチカチカと光った。 佐倉 光c_magao†:「お?」
誰か応えてくれたかな。着信を見る。 牧志 浩太_turai_m†:「……古島に何したんだ?」
応えたのは安里だ。
大いに困惑したメッセージが表示されている。 佐倉 光c_ase†:「い、いや、何も……」
簡単にかくしかする。自分が呼び間違えたことなんて認識してない。 牧志 浩太_turai_m†:「悪魔のせいにしちゃ、随分落ち込んでたけど……、
とりあえず俺が行く、何かまずい状況なんだよな?」 佐倉 光c_magao†:「あ、ああ、来て手伝ってくれると助かる。今ちょっと困っててさ。
あ、それから、こっち来るときちょっと違う感じでしか喚べないんだけど、害はないから」
召喚コマンドを打ち込もう。 牧志 浩太_kiri_m†:「違う感じ?」
不思議そうなメッセージの途中で、召喚コマンドが打ち込まれた。
形式化された呪文と術式をCOMPがそらんじ、現われたのは牧志のジャケットに似た色のフード付きパーカーを着た牧志……、安里だ。 牧志 浩太_turai_m†:「……」
安里は周囲を見回す。
もちもちした佐倉さんを見つけ、何やらもう一人いるのを見つけ、その向こうに巨大な人間が二人いるのを見つけ……どうにも視点がおかしいあたりで、ようやく自分の丸い手のひらを見下ろして。 牧志 浩太_turai_m†:「……………………何だこれ。牧志と先輩以外全員ピクシーにでもなった?」
たっぷり沈黙してから、そう言った。 佐倉 光c_magao†:「ああ。たぶん……そんな感じで。
俺が今こんな風になっちゃってる影響だと思う。
衝撃には強いから、多少高いところから落ちたりしても平気だ」
近くのガラクタから鏡とかそういう映るもの探して見せようか。 牧志 浩太_kiri_m†:「ああ、そういう? 召喚者が影響受けると、俺達も受けるんだな」 牧志 浩太_turai_m†:鏡に映る姿を見て、うーん、と唸った。 モチモチ佐倉c_emi†:「シッテタッ」b 牧志 浩太_turai_m†:「で、そっちは随分ご機嫌だな」鳴いてる方を見る。 佐倉 光c_ase†:「多分、なんだけど、俺は分割されちゃってて、俺は頭部、こっちは俺の胴体の一部なんじゃないかと思ってる。
で、こいつらを探してたんだ。あと二匹なんだけど……」 牧志 浩太_bisyou†:「集まった佐倉さん達は、車で待っててもらってるんだ」 牧志 浩太_kiri_m†:「ああ、それでピンチか。
もし悪魔にでも食べられたら、どうなるか分からないもんな」
安里は小さな腕を組む。 モチモチ佐倉c_warau†:「シッテタ!」 牧志 浩太_kushou†:「古島さんが様子を見ててくれてたんだけど、ごめん安里、代わり頼む」 牧志 浩太_turai_m†:「この状態が他にも複数いる、と……。ちょっと不安」 佐倉 光c_warau†:「そうだ、波照間さん、見つけてくれてありがとう。助かったよ」 波照間 紅_ikari†:「いや、見つけられてよかった。
まさかこんな小さなゲートに入ってしまうとはな。
他の二人の居場所は、検討がついているのか?」 モチモチ佐倉c_emi†:「シッテタッ」
安里と肩を組もうとしたようだが手が届かない!
ほっぺがムニッとひっついた。 牧志 浩太_odoroki_m†:「うわ」
いきなり近づいてこられて驚いた。むにぃ。 牧志 浩太_turai_m†:「うーん」むにむに。ふわふわして弾力があって気持ちいい。
思わずむにむにと押し返してしまう。 佐倉 光c_ase†:「多分、俺が普段取る行動なぞってるんだと思ってて……
一個思いついたのがあるんだよ。
いつも俺がコーヒー買いに行く店がある。そこに行ってるかも知れない。
電話番号は……」 牧志 浩太_kiri†:「! そうか、コーヒーマシン触ってたのがいたな。
部屋の中でやってた行動と、同じことしてるかもしれないのか」
佐倉さんから聞いた電話番号から、店の位置と店名を確認する。
そのまま店に電話をかける。 KP†:珈琲店にはすぐ繋がった。 佐倉 光c_magao†:「俺、『只野』名義で定期でコーヒー頼んでるんだ。もしかしたらそれを取りに行ったかも知れない」 牧志 浩太_magao†:なるほど、それはありそうだけど……、この姿で?
それに、『只野』さんのコーヒーのことを俺が聞いても、教えてくれるかどうか分からないな。
しばらく考えて口を開く。 牧志 浩太_bisyou†:「こんにちは。
そちらに只野が落とし物したみたいなんですけど、見かけてませんか?
こういう見た目の、10cmくらいの人形なんですけど……」
モチ佐倉さんを見ながら、その外見を説明する。 ■KP†:なるほどな? ■牧志 浩太_bisyou†:ゆうこやのおばぁちゃんだったらこの姿で行ってもよく来たねぇってしてくれるかもしれないけど。 ■KP†:個人店だから割と緩いよ!
でもさすがにモチモチ佐倉が行ったら「びっくり」されるね! ■牧志 浩太_bisyou†:そうそう。「びっくり」しちゃう。 KP†:「ああ! お人形、お預かりしていますよ」
店員の壮年の男はゆったりと答える。 KP†:「只野さんによく似ていますよね」 牧志 浩太_bisyou†:「よかった! 今から取りに行きます。
ええ、あいつがモデルのやつで。
俺、只野の友達の牧志といいます」 KP†:「まきし、さん。はい、お待ちしています」 佐倉 光c_magao†:「会員カードが俺の財布に入ってるから、それ見せればいいと思う」 牧志 浩太_kiri†:「分かった。すぐ行こう」電話を切って頷く。 牧志 浩太_bisyou†:「先輩、ありがとう! 本当に助かった!」
波照間に礼を言って別れ、車に戻って珈琲店を目指す。 KP†:車の中では三人のモチモチ佐倉が組み体操していた。 モチモチ佐倉c_magao†:「クソ」 モチモチ佐倉c_niko†:「む」 モチモチ佐倉c_warau†:「ナッルホドー!」 KP†:車の中のティッシュが散らかされていた以外変化はなかった。
服装も変わってはいない。 佐倉 光c_magao†:「ひとまずおとなしくしてたみたいだ」 牧志 浩太_turai_m†:「何だこれ。聞いててもすごい状況だな。
というか、視界がもちもちした何かだらけで圧が強い」 牧志 浩太_kiri_m†:「それぞれ鳴き声違うんだな。喋れないのか?」
古島に比べて腰が引けているが、安里は座席を歩き、モチ佐倉さん達に近寄る。 KP†:佐倉は自分の財布を探って、珈琲店のスタンプカードを引っ張り出した。 牧志 浩太_bisyou†:「らしいな」
スタンプカードを受け取る。
シッテタの佐倉さんと安里を三人の所に合流させて、ポケットに佐倉さんを収める。
車で行く距離なら車で、徒歩距離ならモチ佐倉さん達と安里を車に置いて、珈琲店へ向かう。 KP†:歩いてゆくにはちょっと遠い。車に乗った方がいいだろう。
KP†:珈琲店はこぢんまりとした個人店で、ショッピングモールのすみにあった。 KP†:佐倉はあなたのポケットから頭を出して人形の振りをしつつ店の場所を教える。
近くの駐車場に車を止めて現地へ行ってみると、
ただの販売店ではなく、喫茶店でコーヒーも売っている、という雰囲気の店だ。 佐倉 光c_magao†:「割と人が少なくて落ち着くんだよ」 KP†:木の色に満ちて珈琲の香りがする店内に入ると、控えめな鈴の音がして、
「いらっしゃいませ」
エプロン姿の壮年の男性が迎えてくれた。 牧志 浩太_bisyou†:「へえ……、いい香りがする。
確かに、いい雰囲気の店だな、ここ」
そういえば、佐倉さんがいつもどんなコーヒーをどこで買っているのか、なんてことは気にしたことがなかったな。
ここが、佐倉さんの秘密の居場所の一つ、ってことか。
知らないものを知った気がして、そんな場合じゃないけど、少し楽しくなった。 牧志 浩太_bisyou†:「お邪魔します、電話させて頂いた牧志です。
只野の代わりに来ました」
証明代わりに、スタンプカードを見せる。 KP†:「はい、お忘れ物でしたね。ご注文の品もお持ちになりますか。
少々お待ちください」 KP†:店の奥に入っていった店主は、暫くして困惑したような顔で戻ってきた。
「申し訳ありません、もう少々お待ちください」
店主は奥に入って電話をし始めたようだ。 KP†:▼〈聞き耳〉
▼【アイデア】 牧志 浩太_turai†:うーん。これはここにいた佐倉さんが何かやったな。
逃げてないといいんだけど。 牧志 浩太_turai†:1d100 98〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 51→成功
1d100 90【アイデア】 Sasa 1d100→ 64→成功 KP†:「お客さんの忘れ物の人形、動かした? ……本当に? いや……」
どうやら人形がなくなったらしい。
当然あれは人形などではないのだ、なにかの気まぐれで人形の振りもすれば、勝手気ままに動き回ったりもするだろう。
そしてあの佐倉はコーヒーマシーンの所で粉を散らかしていた。
……珈琲を飲みたかったに違いない。
だがマシーンは作動していなかった。
つまりここに珈琲を飲みに来たのではないだろうか? KP†:カウンター下に並んでいる販売用の珈琲の山がひとつ、ざらっと崩れた。
※珈琲屋さんによくある、ショーウィンドー状で豆ごとに別れている奴。 牧志 浩太_turai†:「あ、いた。……またすごい所に入り込んだな……」
モチ佐倉さんが居ると思われるのは、ショーウィンドウの向こうだろうか?
それなら、屈み込んでこんこんとショーウィンドウを叩き、小声で呼びかけてみる。
反応するだろうか? KP†:豆の中でもぞもぞと何かが動いている。 モチモチ佐倉c_aseri†:「オッケーオッケー」 KP†:あなたに気付いたか、泣きそうな顔で珈琲豆の中でもがいているのはモチモチ佐倉だった。 佐倉 光c_ase†:「そんなとこで何やってんだよお前……」 牧志 浩太_kushou†:「あーあー……、きっと珈琲が飲みたかったんだろうな。
でも、やり方が分からなかったんだ」
そう思うと、ちょっと可哀想なような気もした。
やりたいことは分かるのに、やり方が分からなくて、なんとかしようとしてもがいている。 牧志 浩太_magao†:さてこれどうしようか。
店主が戻ってこないうちに回収してもいいけど、うっかりすると泥棒紛いだよな、それ。
それに歩いてた佐倉さんが紛れ込んじゃったんなら、普通に不衛生だから、できれば知らせておきたいし……。
■KP†:不衛生。それはそう。
そのへんまあギャグシだから適当でもよかったんだけど、気にしてくれてありがとうございます。 ■牧志 浩太_bisyou†:自分達が原因で珈琲店に迷惑をかけてしまった って発想になったので割と気にした牧志です。
あと何も知らないお客さんにも波及するのもある。
(直前に見たモチ佐倉さんが大層不衛生だったのもあるかも) ■KP†:最低限ここまで歩いてきた分汚れてますしね! ■牧志 浩太_bisyou†:そう!
牧志 浩太_magao†:よし。 牧志 浩太_bisyou†:「すみませーん」
奥で電話している店主に声をかける。 KP†:「……ちょっと待って」
「はい、お待たせいたしました」
店主は電話を切って表に出てきた。 牧志 浩太_magao†:「この豆の中、何か入ってるみたいなんですけど」
モチ佐倉さんがもがいている辺りを指差す。 KP†:「うわっ!?」
鼠か? ゴキブリか? と身構え覗き込んだ店主は怪訝そうな顔をした。
「……人形? どうしてこんな所に?」 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「オッケー!」 KP†:「!?」
店主の顔が凍った。 牧志 浩太_turai†:ごめん。店主さんのびっくりは尊い犠牲だ。
佐倉さん、この店に行きづらくなったらごめん。
こういうの無闇に知られるべきじゃないんだろうけど、佐倉さんが踏んだ豆誰かが飲んじゃうことを考えたら……、そのままにできませんでした。 佐倉 光c_ase†:「俺が弁償するからっ、玩具だって言い張ってっ!」 KP†:かすかな声が聞こえる。 佐倉 光c_warau†:「オッケー!」 KP†:あなたのポケットで佐倉が叫んで手を振った。 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「オッケーオッケー」 KP†:ショーウィンドーの中でモチモチ佐倉が溺れながら叫ぶ。 ■牧志 浩太_bisyou†:佐倉さんナイスアドリブ。こういうところは場数の違いですね。 牧志 浩太_odoroki†:「うわっ、すみません、なんでこんな所に!?
ごめんなさい、これ動くやつなんです、驚きましたよね」
佐倉さんナイスアドリブ!
あわあわと驚いた顔をして、店主が我に返る前に何度も頭を下げる。 KP†:「えっ、えぇっ!?」 モチモチ佐倉c_niko†:「オッケーオッケー」 KP†:店主はモチモチ佐倉が入り込んだ引き出しを引っ張り出して、カウンターの上に乗せる。
半分ほど入った豆……そういえば佐倉が良く買ってくる豆だ……の中からモチモチ佐倉が這いだして「ニコォ」と笑った。 KP†:「に、人形なんですか? 普通の? いやぁ……」
信じられない、という顔でモチモチ佐倉をそっとつまんで引き出しから引っ張り出すと、カウンターの上に置いた。 KP†:「随分精巧ですね」 牧志 浩太_naki†:「すみません、豆は弁償しますから、すみません」
ぺこぺこと頭を下げながら、モチ佐倉さんをポケットに回収してしまう。
まさかの事態に慌てている振りで詳しい追及をかわす! モチモチ佐倉c_aseri†:「オッケェェェ!?」 KP†:モチモチ佐倉はポケットに突っ込まれた! KP†:「い、いえいえ、うちの落ち度ですから。
いやしかし困ったな。これが最後だったので、只野さんご注文の豆が切れてしまいまして」 KP†:と、あなたの携帯電話が鳴った。佐倉からだ。 牧志 浩太_odoroki†:「わわわ、すみません」電話を取る。 佐倉 光c_ase†:「しばらく俺に事情話して、適当なところで電話代わってもらって!」 KP†:佐倉はポケットから飛び出し、スマートフォンをかついで床を移動していた。 牧志 浩太_odoroki†:「あっ、只野さん! 今あの人形とコーヒー受け取りに来てるんだけど、実は大変なことになっちゃって、うん、分かった代わる」
慌てた振りのはずが、本当に驚いてしまった。
あの姿で電話!? あっでもモチ佐倉さん達もメッセージ投げてきたりしたか、佐倉さんすごいな! 佐倉 光c_ase†:「オッケー代わって」 牧志 浩太_odoroki†:「すみません、只野から代わってって」
しばらく話して、店主に電話を渡す。 KP†:あなたが話している間に、佐倉はスマホを担いで入り口に近い席の下に移動する。 KP†:店主に電話がパスされた。
「はい……ええ、そうなんですよ。…………えぇっ、そうですね、400gくらい……いや、それは…………」
1d100 52〈言いくるめ〉! Sasa 1d100→ 1→決定的成功(クリティカル)! KP†:「……はい……はい、承知いたしました。お大事になさってください」
店主はスマートフォンをあなたに返却する。 KP†:電話の向こうから佐倉の声がした。 佐倉 光c_magao†:「そこの豆全部こっち払いってことで話ついたから、悪いけど立て替えておいてくれ」 牧志 浩太_bisyou†:「分かった」
電話を切る。 ■KP†:自分が損を被るための〈言いくるめ〉にクリティカルかぁ。 ■牧志 浩太_bisyou†:そういえばそうだ。 ■KP†:余程この店が大事なんだろう。 牧志 浩太_kushou†:「お騒がせしました」
代金を立て替えて払おう。
それから、テイクアウトがあれば一杯淹れてもらう。
ここにいた佐倉さん、コーヒー飲みたがってたし。 牧志 浩太_bisyou†:……騒がせちゃったけど、いい雰囲気の店だな。 KP†:豆はできる限り綺麗にして出してくれた。
そして何度も何度も謝られた。 KP†:「裏に置いておいたんですけど、まさかこんな所に動いてくるなんて。
本当に申し訳ございませんでした、只野さんにも宜しくお伝えください」 KP†:少し多めのコーヒー豆はきちんと包装されて渡された。
珈琲はテイクアウト用の耐熱紙コップに入れて出してくれる。 KP†:店を出るときに佐倉はスマホを担いだままあなたについて扉をくぐる。
かすかな鈴の音と「ありがとうございました」という声があなたを穏やかに送り出す。 牧志 浩太_kushou†:「いえ、こっちこそ何だかすみません」 牧志 浩太_bisyou†:「ありがとうございます」
外へ出て車へ戻る。
安里とモチ佐倉さん達はどうしてるかな。 ■牧志 浩太_bisyou†:古島さんに懐く理由があれなら、安里もくっつかれてるかな? ■KP†:モチモチ佐倉は安里に押しくら饅頭をするようにひっついたりのしかかったりして、安里をうんざりさせているだろう。
安里が何か遊びを提案したならそっちをやっている可能性はある。 牧志 浩太_turai_m†:「なんでそんなにくっついてくるんだよ、いいけどさ」
最初は鬱陶しがって押し返していた安里だが、モチモチの感触に負けてしまった。
モチモチ佐倉さん達に包まれてくつろいでしまっている。 牧志 浩太_bisyou†:「ただいま、無事見つかった」
買った豆を車のトランクに入れ、〈運転〉席に落ち着く。
まず、先程テイクアウトしたコーヒーをオッケーの佐倉さんに飲ませてやる。
飲みたがってたし。 佐倉 光c_ase†:「なんでそんなにくっつきたがるんだ。こいつら。男でもいいのかよ。俺そんな趣味ねぇぞ」 KP†:佐倉が若干引いている! モチモチ佐倉c_warau†:「オッケーオッケー!!」 KP†:オッケー佐倉は嬉しそうに珈琲を少し舐めて、満足したのかモチモチ軍団に混ざりに行った。 佐倉 光c_magao†:「珈琲の五右衛門風呂に入れるな……」 KP†:佐倉は顔を突っ込んで啜るようにして珈琲を飲む。 佐倉 光c_ase†:「うーん、あとはなぁ……俺が普段やってること……ハッキングとか?」 KP†:あちこち回って昼時を過ぎた。
と、あなたの電話が鳴った。 牧志 浩太_kiri_m†:「何なんだろうな。
佐倉さんにもこの調子だったのか?」
コーヒーのよい香りが流れてくるのを嗅ぎながら、安里はすっかりモチモチに身を預けている。 牧志 浩太_bisyou†:満足そうな様子を見てよかった、と笑う。
佐倉さんが珈琲飲むのを手伝ってやる。
そんな場合じゃないんだけど、少し疲れてきたのもあって、何だか穏やかな気持ちになってしまう。 牧志 浩太_magao†:「ん?」
先輩だろうか。電話を取る。 佐倉 光c_ase†:「……いや、そういや俺にはひっついてこねぇなこいつら。俺の一部なのに?」 KP†:佐倉はどういうことだ、と首を傾げた。 KP†:電話の主はシローだった。
「まきしまきし、さくらいる」 牧志 浩太_bisyou†:「シロー、どうした?
家にいる佐倉さんがどうにかなったのか?」
緊迫が蘇って、思わず耳にスマホをくっつけてしまう。 KP†:シローはえーと、と言葉を止めて
「まえからのいる。パソコンのとこにもいる。ふたりになった」
そこまで言ってから困ったように呟いた。
「ぶんれつ??」 牧志 浩太_odoroki†:「えっ、増えた? いや、じゃないな、どこかから戻ってきたんだ。
分かったシロー、今帰る。
二人とも家の外に出さないように頼む」
電話を切り、振り返る。 牧志 浩太_odoroki†:「あと一人、家に帰ってきたかもしれない。
シローから、家にいた佐倉さんが二人になったって連絡があった」 牧志 浩太_kiri_m†:「そうか、ハッキングなら近くまで行って干渉かけるパターンじゃなきゃ、家でやるよな」
すっかり人間をダメにされていた安里がころんと起き上がる。 佐倉 光c_ase†:「えっ、まさか俺のPC勝手に触ってんの!? いや俺なんだろうけどなんかイヤだ!
急いで帰ろう」 KP†:佐倉が慌てたように叫んだ。 牧志 浩太_odoroki†:「ああ!」
急いで車を発進させ、自宅へ向かう。 KP†:モチモチ隊はコロンコロンしながらでっかい頭をぶつけあったりしつつモチモチしている。
安里はなんだか古島よりなつかれている感じがする。 牧志 浩太_kiri_m†:発進の勢いでころんと転がってしまうが、モチモチボディのおかげか痛くない。
座席の上に戻ろうとすると、勢いでころんと他の奴の頭にぶつかった。
ころん。もちもち、ころん。
……「俺」になってからの「俺」が動物を飼うなんて、考えたこともないしこれからも考えないだろうけど、これは……、いいな。
布団に一匹欲しい。
作業中に撫でたい。 牧志 浩太_turai_m†:安里はなんだか絆されてしまっていた。 モチモチ佐倉c_magao†:「ナルホド??」 KP†:そんな安里をモチモチ佐倉が不思議そうに覗き込んでいた。モチモチ。
KP†:それはそれとして家にたどり着くと、シローが玄関を開けた。
その肩にモチモチ佐倉が一人のっかって? へばりついている。 KP†:「おかえり、まきし、さくら、さくら、さくら……おおい」 牧志 浩太_bisyou†:「ただいま。シロー、留守番ありがとう」
シローの頭を撫でてやる。 KP†:シローは自慢げにしながら嬉しそうに撫でられている。
そして肩のモチモチ佐倉もシローを真似して撫でている。 KP†:目をぱちくりさせたシローは、佐倉まみれになっている安里に目を向けた。
「あれ、あさとぅ? ふるじまは?」 牧志 浩太_kushou†:「ああ。古島さんはちょっと落ち込むことがあったみたいで、帰っちゃったんだ」 牧志 浩太_bisyou†:「大丈夫、またきっと元気になってくれるよ」 牧志 浩太_kiri_m†:「そういうこと」安里は大きな頭でぴょこんと起き上がる。 KP†:あなたが抱えている佐倉たちを見て、シローはにこりと笑った。
「おかえりさくら。さくらまってる」
そして佐倉の部屋の方を指さした。 牧志 浩太_kiri†:「そうだ、これで全員集まった……、よな?
また逃げられないように窓確認しとかないと」
窓や扉が開いていないことを確認する。 牧志 浩太_kiri†:「全員いるのを確認したら、シローと安里に見ててもらって、コンビニで話を聞こう」 牧志 浩太_kushou†:「……ようやく振り出しに戻ったな」 牧志 浩太_kiri†:佐倉さんの部屋に向かう。
モチモチ佐倉c_emi†:「フンフフーン♪」 KP†:PCの前でドヤ顔でキーボードを叩いている佐倉がいる。
PCの電源は入っていない。
そしてキーボードはめちゃくちゃに叩かれたためか、一部キーが外れていた。 佐倉 光c_aseri†:「あ、あぁぁぁ俺のPC!」 モチモチ佐倉c_magao†:「ザケンナ」 佐倉 光c_ikari†:「俺のセリフだっ!」
■KP†:マウス 牧志に踏まれた
キーボード なんかひどいことになってる ■牧志 浩太_bisyou†:あーあ。 ■KP†:それなりにいいやつ使ってるのにっ! ■牧志 浩太_bisyou†:珈琲豆といい、佐倉さんの損害が大きい!! ■KP†:KPCって、そういうものだよね……トオイメ
牧志 浩太_kushou†:「あーあーあー……、どれだけやったんだ。
きっと、悪戯するつもりはなかったんだろうな」
佐倉さんには悪いけど、さっきの様子を見ていたら怒る気は起きなかった。 牧志 浩太_bisyou†:「こっちにおいで。全員集まってるよ」
PCの前にいる佐倉さんに手を伸ばす。 牧志 浩太_kiri_m†:「妙な所で台詞が合ってるな」
その状況だけ見れば怒ったかもしれない安里は、モチモチ攻めですっかり骨抜きになっている。 佐倉 光c_ase†:「つーかどうやったら戻るんだよ……これ」 KP†:佐倉はモチモチ押しくらに加わってみたり、戻れと命令してみたりしたが、全く効果はなかった。
■KP†:※おしらせ
一応ですね。シナリオだとこの辺で夜になっちゃってて、一晩モチモチすることになっとりますね。
コンビニの人をヒントにして先へ進むことになるけど、明日の朝まで会えないことにしようかな! ■牧志 浩太_bisyou†:それはモチモチしたい!
ぜひそれでお願いします。
KP†:気がつけばなんだかんだで夕方だ。
モチモチ佐倉たちは落ち着いたのか、本をペラペラめくったり、より集まってモチモチしたり、延々と電気のスイッチをポチポチしたり、めいめいに好き勝手にしている。 牧志 浩太_kushou†:てんで勝手に遊んでいる様子を見て、なんだか子供が集まってるみたいだな、と思う。
そういえば、シローもあそこから出た直後と、外に出られるようになってすぐの頃くらいは、色々手を出しては俺達をひやひやさせたっけ。 佐倉 光c_ase†:「腹減ったな……」 KP†:アタマ佐倉が呟いたのと同時に、あちこちからぐぅきゅるると音が聞こえた。 牧志 浩太_bisyou†:「確かに、随分走り回ったもんな。
コンビニに話聞きに行ってくるし、ついでに何か買おうか。
シローは何がいい?」 牧志 浩太_magao_m†:「じゃあ、俺とシローでこいつらの様子見とくよ。
食べ物は牧志と同じのでいい。……古島はまだ泣いてんのかな」 佐倉 光c_magao†:「俺も一緒に行くよ。
こいつら何食べるのかな。俺は普通に飯食いたいけど」
COMPをチェックしてみる。彼女から何か反応はあるだろうか? 牧志 浩太_kushou_o2†:古島から長いメッセージがひとつ来ていた。 牧志 浩太_kushou_o2†:『さっきは、突然ごめん。
久しぶりに佐倉さんと二人でこういう異変みたいなのにぶつかって、佐倉さんに牧志って呼ばれて、少し錯覚したんだ。
……俺は、佐倉さんを代わりにしてたのかもしれない、
佐倉さんなら誰でもよかったのかもしれない、
今も俺達を探しているかもしれない佐倉さんを捨てたくせに、佐倉さんがいるから平気な顔してるのかもしれないって、思ってしまったんだ。
あれから、ここで考えた。
やっぱり佐倉さんは佐倉さんだし、佐倉さんじゃない。
でも、まだ少しだけ怖いから、もう少しここで考えさせていてほしい。
安里にはごめん、ありがとうって、伝えておいて』 佐倉 光c_ase†:「……」 佐倉 光c_metoji†:「最初はみんな、牧志って呼んでたろ……それにたぶんそれは浩子さんの」 佐倉 光c_metoji†:「……難しいな」 ■KP†:たとえばここにX佐倉がやってきたら浩子さんと取り合う気か? って思ったけど、X佐倉は増えるか。 ■牧志 浩太_bisyou†:X佐倉さんは……、増えますねぇ。
なるほど増えてしまうことによってむしろ問題がなくなる例。
その前に増える要素がなかったとしても、古島さんはX佐倉さんとの名前のない関係を浩子さんに譲って、自分は「友達」として一緒にいようとするかな。
牧志sとは運命を共にした姉弟・姉妹のような感覚になっているのと、浩子さんの方が本来だという感覚はあるので。
こういう所は、個体名がついた分ややこしくなった所なのかもしれない。
>最初はみんな牧志って呼んでた 佐倉 光c_metoji†:メッセージには「わかった」とだけ返して、安里に伝言だけ伝える。 牧志 浩太_turai_m†:「気にするなって返しといて。
あと、この件が何とかなったら話は聞くからって」
モチ佐倉の一人を枕にしていた安里は、溜息をついてそう言った。
どことなく、きょうだいか何かに返すような口調だった。 佐倉 光c_ase†:安里の言葉をそのまま返信に打つ。 佐倉 光c_metoji†:「行こうか、牧志」
牧志が多すぎるんだ、ここには。 牧志 浩太_kyoufu†:心配だけど、佐倉さんが言わなかったってことは、古島さんの中で何か理由が通っていて、佐倉さんにとっても納得のいくようなことなんだろう。
聞くのはやめておいた。 牧志 浩太_kyoufu†:「ああ、行こうか」
戸締りを再度確認して、佐倉さんをポケットに入れる。
すぐ近くのコンビニへ向かう。
KP†:コンビニにはよく見るおばさんがいた。
「いらっしゃいませぇ~」
美味しそうな揚げ物とおでんの香りがしている。 牧志 浩太_bisyou†:「こんばんは」
かくかくしかじか、と昨日の夜の話を聞く。 KP†:「あぁら、ケンちゃんのことね。ごめんなさい、明日の朝とシフト代わって貰ったのよぉ。
明日の8時からのシフトにいるはずだから、明日来て貰えるかしらぁ」
おばちゃんは申し訳なさそうに言った。 牧志 浩太_kushou†:「そうだったんですね。
分かりました、また明日聞きに来ます」
店内に何か痕跡が残っていないか見て回るついでに、食べ物を買う。 牧志 浩太_bisyou†:ポケットの佐倉さんに、何にする? と無言で視線を向ける。 牧志 浩太_bisyou†:俺は折角だから、おでんにしよう。それとお握り。あと揚げ物を少し。
安里はあの大きさでどれくらい食べるのかな……。
足りなかったらまた買いに来るか。
モチモチの「佐倉さん」達の分は、佐倉さんと同じものを全員で一人分ほど買ってみよう。
食べられなかったら、その分は俺達の明日の朝食だ。 KP†:佐倉はあなたのポケットの中から食べたい物をこっそり指さしたりして、買い物に参加した。 KP†:店内には痕跡のような物は残っていない。
そもそもあったとしてもとっくに仕事熱心な店員達に片付けられていることだろうし、
何かあったなら朝の店員が教えてくれたのではないだろうか? 牧志 浩太_turai†:店内はすっかりいつも通りの様子になっている。
それもそうだ。もう掃除されてるだろうしな。 牧志 浩太_bisyou†:気を取り直して一通りの食べたい物を買い、おばさんに礼を言って家に戻る。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ KP†:家に戻ると、モッチモチの塊がシローの膝の上に積み上がっていた。
「おかえりー」
シローが小さな佐倉たちと安里の頭をナデナデしていた。
「さくら、モチモチー」 牧志 浩太_bisyou†:「ただいま。すごい積み上がってるな、ゲームみたいだ」
ちょっと構図が面白い。 牧志 浩太_magao_m†:「お帰り」
安里は目を細め、膝の上でシローの手の感触を心地よさそうに味わっている。
ナデナデされる心地よさに目覚めてしまったらしい。 佐倉 光c_tere†:「なーにやってんだよ……」
自分がされているわけでもないのに何となく赤面してしまう。 佐倉 光c_terekakushi†:「ほら、飯買ってきたぞ!」 KP†:すると、シローの膝にいた佐倉たちが一斉にがばっと顔を上げた。 牧志 浩太_bisyou†:「お、食べる気はあるみたいだな」 モチモチ佐倉c_warau†:「む」「ザケンナ!」「クソッ」「チッ」「ナルホド!!」「オッケー!」 佐倉 光c_tere†:「……口悪いヤツ多過ぎじゃない?」 牧志 浩太_kushou†:「うーん、確かに……。鳴き声になる基準なんなんだろう?」
テーブルのそばにレジャーシートを広げ、買ってきた物を並べて開封する。 KP†:モチモチ佐倉はアッという間に割り当てを食い尽くした。
身長ほどあるサンドイッチを丸々食べて更に物欲しそうにする。
茶はあっという間に空になる。 モチモチ佐倉c_ikari†:「ザケンナ!」 モチモチ佐倉c_ikari†:「クソッ」 KP†:食べ物取り合ってる。 佐倉 光c_terekakushi†:「治安が悪すぎる……なんでお前らそんなに食うんだよ俺なのに。なんか追加出すか。カップ麺とか」 KP†:そういえばアタマ佐倉はサイズ比率でまともな量しか食べていない。 牧志 浩太_odoroki†:「えっ、もしかして全員一人分ずつ食うのか!?
佐倉さんと安里はそんなに食べてないのに……、
これ、朝まで置いといたら部屋の物食い尽くしたり、しない……、よな?」
その食欲にちょっと驚く。
えっ、見た目通りの大きさだったよな、佐倉さんたち!? 牧志 浩太_turai_m†:「…………実は俺達の仲間だったりしないよな? ない、よな……?」
その様子を見ていて、ちょっと怪しくなってきてしまったらしい。
モチモチ佐倉さんの頬に手を伸ばしてもちもちする。 KP†:モチモチぷわぷわ。柔らかい手応えのなかに、とんでもない量の食料が吸い込まれて行く。 モチモチ佐倉c_niko†:「オッケー♪」 KP†:それは「おかわり」なのか? 牧志 浩太_odoroki†:備蓄からカップ麺などを取り出してきて作る。
空になりそうだ。後で補充しよう。 佐倉 光c_ase†:「いやいやおかしいだろ。その頭の中胃袋なのかよ」 KP†:呆れるアタマ佐倉やあなた方を尻目に、モチモチ佐倉たちは普通に合わせて6人分強くらいの食事を食い尽くした。 KP†:「すごい。いつものさくらより食べる」
シローも目を丸くしていた。 牧志 浩太_odoroki†:「ええええ、まだ食べるのか、えっこの身体のどこにこれだけの量が入ってるんだ」
満足そうなモチ佐倉さんのお腹を思わず揉んでしまう。
大きさ的におかしいだろ。ブラックホールでも入ってるんじゃないのか。 牧志 浩太_turai_m†:「………………………………いや、本当に大丈夫か? 翌日になったら増えてないか?」
その様子を見て、安里が恐々と言った。 モチモチ佐倉c_emi†:「オッケェェェー」 KP†:オッケーではない。 佐倉 光c_ase†:「えっやだ怖。そうなったら俺戻った時どうなるんだよ」 牧志 浩太_turai_m†:「手足だけ無限に増え続ける佐倉さんに……、いや、それアウトだろ、確実に」
安里は思わずデフォルメされた顔を引きつらせた。 牧志 浩太_odoroki†:「そ、それは困る。
というか、本当に佐倉さんの一部なのか? 違うんじゃないかと思えてきた。いやそれ言ったの俺だけど。 佐倉 光c_aseri†:「……」 佐倉 光c_metoji†:「無限は嫌だけど腕四本くらいなら便利に……」 佐倉 光c_ase†:「いや、クソ目立つ上エネルギー効率」 牧志 浩太_kushou†:「まあ確かに、腕がもう二本くらいあったら便利だろうなって時々思うけど、あれ結構混乱するんだよな」
腕の代わりに舌を使っていた時のことを思い出す。
結構感覚が混乱するんだ、あれ。 牧志 浩太_odoroki†:さっきも服だけ変身したし、佐倉さんの記憶と姿をコピーした何かとか、そういう?」
モチモチ。モチ佐倉さんのお腹を揉みながらその正体を考える。
もちろん結論は出ない。 佐倉 光c_magao†:「……俺の一部じゃない可能性か」 KP†:佐倉は顔をしかめて考え込んだ。 牧志 浩太_turai†:「そう。佐倉さんの一部かも、って思ったのは、タブレット見てて思いついただけだし。
根拠はないんだよな」
無意識に、安里の方に目を向けてしまう。 牧志 浩太_turai_m†:「まあ、コピーかと思ったらコピーですらなかった、ってこともあるしな。何だって考えられる」
安里が鼻を鳴らした。ぷい、という可愛らしい音になった。 佐倉 光c_metoji†:「だったら俺何がどうなってんだよって話になるけど。
どっちにしろこいつらは手がかりになるかも知れないし、逃がすわけには行かないな」 KP†:ふと。モチモチ佐倉、とくに外をうろついていた者達はなんだか体が汚れているのに気付いた。
風呂に入れて洗うべきではないだろうか。 牧志 浩太_kushou†:「……とりあえず風呂入るか」
気分を切り替えようとそう口にした。
そういえば、ゴミだらけになっていたモチモチ佐倉さんもいたんだった。洗おう。 佐倉 光c_magao†:「ああ、俺も風呂入りたいな。
悪い牧志、この体じゃ全然手伝えないな、色々、頼む。
シロー、俺達の分も頼むぞ」 KP†:「うん!」 牧志 浩太_bisyou†:「勿論。シロー、一緒に準備しよう」
シローに声をかけ、浴槽を洗うのを手伝ってもらったりしながら湯を張る。 KP†:シローはいつも以上に張り切って風呂を洗う。 牧志 浩太_bisyou†:「ありがとう、シローのおかげでピカピカだ」
シローに笑いかけて……、 KP†:「まきし、まきしもモチモチなる?」
安里を見てシローは呟いた。
シローはモチモチのいきものが15人群れている様子を思い描いている! 牧志 浩太_kushou†:「うーん、俺までモチモチになったら大変だな」
言いながらも、否定することはできなかった。
いや、普通にありそう。そのうち先輩もモチモチになって、世界がモチモチの世界に……
……なったらなったで、世の中はそのうち適応しそうな気がした。
半端に混じったら大変だけど。 ■KP†:モチモチになるのはまあいいとして、知性のない大食いの生き物が激増するのはちょっと…… ■牧志 浩太_bisyou†:それはそう 元人間だった分が減っても増えた分食糧消費が6倍になる…… 牧志 浩太_bisyou†:湯が溜まったらタオルやらを用意して、佐倉さんたちを呼ぶ。
下手に分けると手間だから、まとめてやってしまおう。 佐倉 光c_ase†:「服脱げー。脱げって言って分かるかお前ら。
脱いでみせればいいのか……」 佐倉 光c_aseri†:「あぁ? お前まさかトイレか!? さっさとトイレに、いや無理だろトイレ! 牧志ー!」 KP†:佐倉が助けを求めている!
あのサイズで尿意や便意も普通にあるらしい。 ■KP†:小さい方はともかく大きい方困るな。ペットシーツか何かが要るか。 牧志 浩太_odoroki†:「えっ!? あの大きさでトイレ!?
あれだけ食べてあれだけ出すのか!?」
あの量を考えると、下手なことをさせたら大惨事になりそうだ!
シローはおまるが必要な年じゃなかったから、そういうのは無い!
慌ててトイレに連れていき、便器のふちに座らせて、落ちないように手を添えてトイレをさせる。
■牧志 浩太_bisyou†:あれだけ食べたので、サイズなりじゃなくて一人分の大きいの出すんじゃないかと牧志は危惧したようです。 ■KP†:いや、やっぱそこ考えるよね……
サイズについてはシナリオには書いてないんだよなぁ
あと当然ながら……佐倉や安里だって排泄あるよ! ■牧志 浩太_bisyou†:ですよね!!
この勢いだと佐倉さんや安里まで牧志にトイレ介助される羽目になる! ■KP†:常に補助必要と考えると大変すぎないか!? ■牧志 浩太_bisyou†:ペットシーツでする羽目になるのと牧志に介助される羽目になるの、どちらが面白いかで流れをご決定ください(ひどい選択肢)
ずっとこの状態だったら牧志が疲労困憊するだろうけど、まあ一日二日…… なら?
場合によってはシローに介助される羽目になるかもしれない。
モチモチ佐倉c_ase†:「むー……」 モチモチ佐倉c_metoji†:「……」 モチモチ佐倉c_tere†:「ん」 KP†:覚悟したよりも随分とささやかな音がした。
出てきたものは体のサイズに見合った量だったらしい。 牧志 浩太_turai†:「それはそれで、どこいったんだよ食べた分。
六人分のウンコでトイレが詰まる羽目にならなくてよかったけどさ」
とりあえず大変な事にならなくて済むらしいことに安堵したが、余計に異様だ。 牧志 浩太_odoroki_m†:「……」
小さくなった安里がその様子を見ながら、己の尊厳を危惧した。 佐倉 光c_ase†:「……俺達のトイレ考えよう。急いで」 KP†:佐倉は自分たちの尊厳と牧志の手間と事故の可能性を危惧した! モチモチ佐倉c_warau†:「ナルホドー!」 KP†:そこでやればいいんだな! 理解! そう言いたげな声を出して、いつの間にか牧志によじ登っていたモチモチ佐倉が便座に滑り降りた。
いつの間にかすっぽんぽんになっていたそいつは便座の隅で屈む。 牧志 浩太_odoroki†:「あ、覚えるの早いな」
落ちたら怖い! 慌てて手を添える。 モチモチ佐倉c_ase†:「!」 KP†:牧志に支えられ、モチモチ佐倉は足を滑らせて便器に落ちる事故を回避した! モチモチ佐倉c_warau†:「!」
二人が用を足したのを見て、残りのモチモチ佐倉たちが我も我もと牧志によじ登り始める。 牧志 浩太_odoroki†:「よ、よかった、ああああ、分かった、分かったから順番に!」
一度に来られると対応できない!
そんな話をしたばかりだが、腕が七本欲しいと思った。 佐倉 光c_tere†:「……地獄絵図だ……」
佐倉が頭を抱えた。 佐倉 光c_metoji†:(牧志が買い物から帰ってくるまで待とうかな……
いやしかし、牧志に介助して貰うのと、万一間に合わなかったときに漏らすのと、どっちがよりひでぇかな……)
佐倉はしばらく真剣に考え込んだ! 牧志 浩太_turai_m†:「…………」
地獄絵図を見ながら、安里は額に汗を浮かべて何か考え込んでいた。
……佐倉さんには分かるだろう。全く同じことを考えている。
己の尊厳と便意と状況の間で葛藤している。 牧志 浩太_odoroki†:「と、とりあえずホームセンター閉まる前に何か買ってくる! 風呂はその後で温め直そう」
全員(佐倉さんと安里含む)のトイレが終わったら、猫砂、ペットシーツ、そんなものを頭に浮かべながらホームセンターにGoだ!
■KP†:牧志が咄嗟に手を添える描写がなかったら、溺れる詰まるイベントが生えるとこだったな!! ■牧志 浩太_bisyou†:ひええぇひどいことになる!!
牧志がトイレの水まみれになりながら救助する羽目になるところでしたね。
さすがに生き物ラバーカップするのは躊躇しそう。 ■KP†:わざわざトイレについて書かれているってことは、そういうイベントやれってことだなと思って!! ■牧志 浩太_bisyou†:なるほどシナリオにあるんだ。そういうことですね間違いない。
牧志が帰ってくるまで我慢できたかどうか【CON】ロールなんです? ■KP†:エッ
佐倉はいま(某事件の後遺症で)腹の具合が悪くて低下中なのに!? ■牧志 浩太_bisyou†:そういえば!!
でも腹の具合が悪いって妙な整合性が。
KP†:ホームセンター閉店間際にギリギリ駆け込みで間に合った!
大抵のものは買えそうだ。 牧志 浩太_odoroki†:こちらは駆け込み成功に安堵した。
覆いのついている猫トイレ、消臭型の猫砂一式、それから人間用のトイレ消臭剤、そしてペットシーツを買い込む。
佐倉さんたちを風呂に入れるため、大きなたらいを一緒に買う。
あと先程空になった食べ物備蓄の補充。 佐倉 光c_ase†:1d100 30 con Sasa 1d100→ 9→成功 ■KP†:き、気合!! ■牧志 浩太_odoroki_m†:耐えた!! 牧志 浩太_odoroki_m†:1d100 60 CON Sasa 1d100→ 61→失敗 ■牧志 浩太_odoroki_m†:あ。 ■KP†:か、紙皿だ、紙皿を持てぃ!
やっぱりシローに手伝ってもらうしかない!
はっ。安里はリターンすればなんとかなるのでは!? ■牧志 浩太_bisyou†:そういえば! >リターンすれば
便意のあまりに気づいていないに違いない。 ■KP†:佐倉もさすがに便意解消のために返還は……したことないだろうな。 ■牧志 浩太_bisyou†:佐倉さんも ※それどころではない※ 状態だしなぁ。
佐倉 光c_ase†:「……まだかよ牧志……!」 KP†:プライドを選んで耐久を選んだ二人は、メロスもとい牧志を待ち続けていた。
なにもかも解消して晴れやかな顔のモチモチ~ズがモッチモッチと押し合ったりコロコロするなか、二人はどこか青ざめて顔をひきつらせていた。 佐倉 光c_ase†:連絡、したいけど、それに返事したりする聞遅くなる、だけだ!
佐倉は手のひらに爪を立て、深呼吸をしている。 佐倉 光c_ase†:め、めまいが、する…… 牧志 浩太_turai_m†:「う、ううう、うう」
安里は背を丸めて目を閉じ、脂汗を流しながら浅く速い呼吸を繰り返していた。
唸る声が次第に高くなっていく。 KP†:「あさと、だいじょうぶ?」
シローが心配そうに覗き込んだ。 牧志 浩太_turai_m†:「うぅうううううう」
声を出すと一緒に出そうだ。
必死に腹を押さえつけて、全身を縮こまらせている。 佐倉 光c_aseri†:「限界だ、もう行けっ!」 モチモチ佐倉c_ase†:「オッケー?」 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「クソッ?」 KP†:興味を引かれたのか覗き込み、モチモチと触れようとするモチモチ佐倉たち。 佐倉 光c_kuchiake†:「シロー、緊急だ、頼む!!」 牧志 浩太_odoroki_m†:シローが頷いて立ち上がった時。
モチモチたちのうちの一人が、近づいてきた拍子にこちらへ転がってきた。
ぼすん。
ぶつかった。
よりにもよって、押さえていた腹に。 牧志 浩太_odoroki_m†:「あ」
全身が震えた。 牧志 浩太_odoroki_m†:「あ、あ、あああぁ」
緩んでしまった。 牧志 浩太_odoroki_m†:一度解放されてしまった肉体は、まるで別の存在になったかのように言う事をきかない。
全身が震える。途方に暮れた解放感の中、溜め込んでいたものがすっかり空っぽになるまで、排出は続いた……。
安里はすっかり汚された顔で、呆然と宙を見ていた。 佐倉 光c_aseri†:「あー……」 KP†:「あー」 モチモチ佐倉c_emi†:「シッテタ!!」 KP†:牧志が戻ってきたのは、その悲劇の瞬間だったという…… 牧志 浩太_odoroki†:「あ……、」
呆然と宙を見上げる安里の姿と、室内に立ち込める異臭に、何が起きたのかすぐに知った……。 牧志 浩太_odoroki†:「と、とりあえず、風呂へ……」
ショックを受けた様子の安里を風呂場へ運び、浅く湯を張ったたらいに入れる。
追い炊きボタンを押して、自分は安里がやらかした結果の始末を……、
いや、振り返れば佐倉さんもピンチだ! 牧志 浩太_odoroki†:混乱の中、急いで猫砂をセットして更なる悲劇を防ぐ。
安里ごめん、ちょっと風呂場で待っててくれ! ■牧志 浩太_bisyou†:牧志「腕が七本欲しい」
KP†:全てが落ち着いて、何人かの尊厳が失われたりしたのち。
なぜか素っ裸になっているモチモチ軍団は手洗のなかで芋洗いならぬモチ洗いされていた。
佐倉は「混ざりたくない」と言い張って、一人で外で体を洗っている。
ペットシーツなどの処分は自分でなんとかしたらしい。 牧志 浩太_bisyou†:「まとめて洗いまーす」
ドタバタが過ぎればモチモチタイムだ。
もちもちした手触りのもちもち感がより増していくのも、薄汚れた髪の毛や体が綺麗になっていくのも、なんだか楽しい。 モチモチ佐倉c_emi†:「ザケンナー」 モチモチ佐倉c_magao†:「ちっ」 モチモチ佐倉c_terekakushi†:「アハ~」 KP†:つるつるの肌が暖まってほどよい弾力が更に手に心地よい。
このまま全てひとまとめにこねあげられてしまいそうな気がした。 牧志 浩太_metoji†:吸いつくような感触が気持ちいい。
粘土みたいだ。このまま捏ねたら元の佐倉さんに戻らないかなぁ。 牧志 浩太_odoroki_m†:呆然としている安里は先に牧志の手によって隅々まできれいに洗われ、湯船の中でぷかぷかと洗面器に入って漂っていた。 佐倉 光c_ase†:「ドンマイ」
安里に声をかけて、自分の体を洗い流しつつ、自分と同じ姿のモチモチ軍団がコネコネされるのを恐々として見守った。 牧志 浩太_turai_m†:「大事なものを失った気がする……」
ようやく呆然から戻ってきて、ぐったりと俯いた安里がぽつりと呟いた。 佐倉 光c_metoji†:「引き際、誤ったな」 KP†:佐倉は安里の洗面器を寄せて貰って向かいに入った。 牧志 浩太_turai_m†:「……そうだな……」 佐倉 光c_magao†:「……あ……」 佐倉 光c_tere†:「悪い、安里。RETURNすりゃ良かった」 KP†:今更気付いた。 モチモチ佐倉c_emi†:「シッテタァー」 牧志 浩太_turai_m†:「…………あ」 牧志 浩太_turai_m†:「いや……、俺も思いつかなかったし」
いっそ今思い出したくなかった、安里の顔にはそう書いてあった……。
安里は全てを忘れようとするように、湯に頭を突っ込んだ。
■牧志 浩太_bisyou†:一度目は直接その場にもらしてはいないけど、佐倉さんの目の前でもらすの二度目ですね、牧志(安里)……。 ■KP†:ありましたね、そんなことも。
まあこっちは咀嚼させられたり歯を磨かれたりしてますし!
尊厳破壊は今更だ。 ■牧志 浩太_bisyou†:そういえばそうですな! >咀嚼させられたり歯を磨かれたり
KP†:外では安里の精神状態を表すかのように雨が降り始めていた。
結構な豪雨のようだ。 佐倉 光c_magao†:「お、雨か。降られなかった?」
そういえば外から叩きつけるような雨の音が聞こえる。
家に戻ってくるとき、ぽつぽつと冷たい雨の感覚があったのはどうやら勘違いではなかったらしい。 牧志 浩太_bisyou†:「雨? ああ、降ってきたのか。
そういえば、降りかけてたな。
日中に来なくてよかった」 牧志 浩太_metoji†:一通り終わってようやく湯船につかり、大きく息を吐く。
なんだかんだで疲れた身体を、湯のぬくもりがゆっくりとほぐしていく。
明日コンビニで話を聞いて、それで何か分かればいいんだけど。
分からなかったら、先輩にもう一度手伝ってもらって、本格的に調査だな……。
あ、歯ブラシ買い忘れた。
ストックどれくらいあったかな。 KP†:歯ブラシあってもいいけど、ちっちゃい佐倉は磨くの無理そう。
モチモチ佐倉c_metoji†:「……むー……」
モチモチ六人衆は何だか眠そうな目をしている。 牧志 浩太_bisyou†:「ああ、眠いのか」
眠そうな様子に気づく。
予備の毛布か何か出してきて、彼らの寝床を作ろう。 牧志 浩太_kiri_m†:「それじゃ、俺は向こうで寝るよ。佐倉さん、RETURN頼む」 牧志 浩太_bisyou†:「ああ、ありがとう安里」 佐倉 光c_ase†:「ああ……サンキュ。なんか、ごめん。じゃあな、助かったよ」 佐倉 光c_metoji†:「……古島によろしく」 KP†:別れを告げて返還を行う。 牧志 浩太_kiri_m†:「ああ、伝えとくよ」
控えめに手を振って、安里は姿を消した。
KP†:モチモチ軍団は、いつの間にかシャツ一枚になっていたりしっかりパジャマを着込んでいたり、『寝る格好』になって、寄り集まっている。 佐倉 光c_ase†:「動物の子供みたいだな。これ中身やっぱり俺じゃないのかな」 佐倉 光c_metoji†:「ふー。俺も疲れた……」 KP†:「おつかれさまー」
シローがモチモチ軍団に布団をかけてポンポンと軽く叩いた。
「さくらはここで寝ない?」 佐倉 光c_metoji†:「そこに混ざりたくねぇんだよ」 KP†:「さくらなのに?」 牧志 浩太_turai†:「こうやって見てると、本当に小さな子供か動物の子供なんだよな。佐倉さんっぽくない。
でも、やろうとしてることは佐倉さんだし……、やっぱりコピー?」 KP†:モチモチ軍団は揃って寝息を立て始めた。実に平和である。
牧志 浩太_kushou†:「ほんとに、今日一日色々あったよな。変な夢でも見てるみたいだ」
安里が姿を消し、モチモチ佐倉さんたちが寝る構えに入ってしまうと、なんだか久しぶりの静けさが訪れる。
自分も寝巻に着替えて歯を磨き、小さく伸びをする。 KP†:佐倉は怠そうにしながらティッシュで歯をこすり、申し訳程度の歯磨きをする。 佐倉 光c_ase†:「明日こいつらが増えてなきゃ良いんだけど。
つーか俺が明日元に戻ってたらいいんだけど。
こいつらリビングでいいかな」 牧志 浩太_turai†:「そうなんだよな。部屋かじられてそうな気がして怖い」
さりげなくリビングにある小物をどけたり隠したりする。 佐倉 光c_metoji†:「夜中なんかあったら困るし、牧志んとこで寝ていいか?
床にクッションでも置いてくれればそこで適当に寝るから」 牧志 浩太_bisyou†:「だな、丁度同じ事思ってた。
佐倉さんの部屋に置くわけにいかないし。
佐倉さんの部屋にはシローに寝てもらって、こいつらがリビング、佐倉さんは俺の部屋、にしよう。
寒いだろうし、俺に潰されるとか気にしなければ布団でいいよ」 佐倉 光c_metoji†:「万一俺が夜中に元のサイズに戻ったら流血沙汰になりそうだから、床でいいよ」 牧志 浩太_bisyou†:モチモチ佐倉さんたちをリビングで寝かせ、シローには佐倉さんの部屋で寝るように言い、佐倉さんと一緒に自室へ。 KP†:佐倉は大あくびをした。 佐倉 光c_metojiemi†:「悪いな、今日一日助かったよ。ありがとう。マジ疲れた……」 牧志 浩太_kushou†:「いいよ、今更だろ」
床にクッションを置き、そこにタオルをかぶせながら苦笑する。 牧志 浩太_bisyou†:「お休み、佐倉さん」
佐倉さんがそこに落ち着くのを見届けて、眠気のままに目を閉じた。 KP†:…………。
KP†:夜中、あなたはぼんやりと目を開ける。
暗闇の中で何かが蠢いている。
もちもちした複数の影……モチモチ佐倉たちだ。
こちらの部屋に入ってきたのだろうか?
6人は手を繋いだりハグをしたり輪になってぐるぐるとまわっている。
これが夢なのか現なのか、疲れ切ったあなたは覚醒しきっておらず、よく分からない。 牧志 浩太_metoji†:「ん……、」
ぼんやりした意識の中に、ふと楽しげな姿が見えた。
佐倉さんだ。
ああ……、やっぱり妖精だったんだ。
ミルクとビスケットを置かなきゃ……。
眠りとも覚醒ともつかない中、そんなことを思った。 KP†:しかし突然、その影の1つがぶくり、と膨張した。
それに続いてほかの影5つもぶくり、ぶくり、と風船のように膨張する。
膨張した影は互いに絡み合い、うねうねとその身をくねらせる。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1d3》 牧志 浩太_odoroki†:1d100 49 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 81→失敗
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 49 → 46 牧志 浩太_odoroki†:覚醒しきらない意識の中にも、恐怖が差した。
あれは……、佐倉さん? いや、違う。
あれは、何だ? KP†:あなたの疑念をよそに、六つのものは絡み合ったりのしかかったりしつつ、ぐねぐねと蠢き続けた。
だが暫くして、床で寝ていた佐倉が「うぅん」と呻くと、その影はスルスルと縮んでいき、6つのちいさな影にもどった。
闇と静寂が訪れる。
…………
KP†:朝の光が顔を温める。
鳥のさえずりと、隣の部屋から聞こえる賑やかな声が目覚めへと導いた。 牧志 浩太_odoroki†:「うわぁあああっ!?」
ようやく意識が覚醒して、叫ぶということを思い出した。
叫びを上げて飛び起きるなりリビングの扉を開け、そこに変化が起きていないか確認する。 佐倉 光c_aseri†:「なんだっ!?」 KP†:あなたの足元で佐倉が悲鳴を上げた。 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「ナルホドッ」 モチモチ佐倉c_emi†:「オッケー!!」 KP†:モチモチの佐倉が二人、部屋の床で大運動会をしていた。
テレビを観ているのが二人、電子書籍をフンフン言いながら見ているのが一人、珈琲の粉を散らかしているのが一人いた。 KP†:「おはようまきし」 牧志 浩太_odoroki†:「お、おはよう、……夢?
シロー、夜にこいつら何かしてなかったか?」 KP†:「……ううん? わかんない」 牧志 浩太_odoroki†:案の定コーヒーマシンが大惨事だ!
それはともかく、室内で何か食べられていたり、消えていたりしないか確認する。 KP†:昨日買ったパンの袋が勝手に開けられていたりはしたが、奇妙なものを食べられていたり、異常に大量に食べられてはいないようだ。
つまみ食いレベルだろうか? モチモチ佐倉c_warau†:「クソー♪」 KP†:あなたの顔を見てモチモチ佐倉たちが嬉しそうにしている。 牧志 浩太_odoroki†:「あ……、ああ。やっぱり夢だったのかな」
嬉しそうな姿を見て、どう思っていいのか分からなくなる。
これは佐倉さんの一部、あるいは、佐倉さんではないにしろ、「佐倉さん」と呼べる何かなのか?
それとも、俺達に懐いているだけの純朴な何かなのか?
……それとも、寝ているうちに俺達を食ってしまうような何かなのか?
だとすれば、佐倉さんはどうして、こんな姿になっている?
心臓がまだ早鐘を打っていた。 佐倉 光c_ase†:「おはよう、牧志。何かあったのか?」 KP†:佐倉は身構えながら部屋から出てきた。 牧志 浩太_odoroki†:「それが、昨日……」
昨日見たものについて佐倉さんに話す。 KP†:話すほどに、昨日の出来事は、これらが何者なのか分からないが故に見てしまった悪夢のような気がしてくる…… 佐倉 光c_ase†:「そうか。俺は、気付かなかったな……」 KP†:佐倉はモチモチ佐倉たちをじっと見た。 佐倉 光c_metoji†:「どうしても俺はあいつらを俺の一部とは思えないんだ。
あいつら、今のところ害はなさそうだけど、ほんと何なんだろうな。今日何か分かるといいんだが……」 牧志 浩太_turai†:「ああ……、分かるといいんだけど。
佐倉さんのその状況も、あいつらが何なのかも」 佐倉 光c_magao†:「そういや雨、やんだな」 KP†:外からは昨日の夜中の豪雨が嘘のような太陽の光が差し込んでくる。 牧志 浩太_turai†:意識が覚醒してくると共に、あれは夢だったような気がしてきた。
こいつらが増えるんじゃないかと、俺が思っていたせいで見た夢?
疲れのあまり見た悪夢?
それとも、何かを示唆する夢?
分からない。
分からないってことだけが分かるばかりだ。 牧志 浩太_turai†:「行こう、佐倉さん。
昨日の様子のこと、コンビニで聞くんだ。
それから安里の召喚頼む。やっぱり、シローとだけ一緒にはしておけない」
動ける所から動くしかない。
すっかり晴れた空を見上げ、決意を込めてそう言った。 佐倉 光c_ase†:「そうだな、今日また天気が崩れるみたいだ、早く動きたいな」 KP†:丁度天気予報が始まったところだった。
今晴れ間が見えているのはほんの僅かな隙間の時間であるらしい。 ■KP†:あっ、今日も雨降ってるんだった。
そんなことに気付いたKPの悪あがきでした。 ■牧志 浩太_bisyou†:おおっと。 KP†:佐倉はカードを使い、再び安里を召喚した。 佐倉 光c_kuchiake†:「頼むっ!」 牧志 浩太_kiri†:「おはよう、佐倉さん。
……何かあったのか?」
昨日の和やかなそれが嘘のような緊迫の空気に、小さな安里が目を瞬く。 佐倉 光c_metoji†:「牧志が変な夢? を見たらしくて。今日もあいつらの見張りをして欲しいんだ」
もう一度牧志に説明して貰おう。 佐倉 光c_ase†:「あいつら、安里といるとおとなしいみたいだからさ」 牧志 浩太_turai_m†:「俺といると大人しい……、か。
それを聞くと、そのことまで嫌な予感に思えてくるな。
分かった。様子を見とくよ。」 佐倉 光c_kuchiake†:「シローも安里も、何かあったら逃げてくれよ」 牧志 浩太_kiri†:「そうだな、何かあったらそうする」 佐倉 光c_metoji†:「……で、古島、大丈夫そうだった?」 牧志 浩太_kiri_m†:「古島はたっぷり泣いて落ち着いたみたいだ。
それとこれとは別の話だよな、って苦笑いしてた」 佐倉 光c_ase†:「……そうか。それなら、いいんだけど」 KP†:佐倉は気まずそうに頭を掻いた。 牧志 浩太_turai†:「まあ、それは俺達の問題だよ。
俺達っていうか、浩子と古島の。
佐倉さんは俺達のために最善を尽くしてくれたし、俺達は生きたかった。それだけだ」 KP†:さて、コンビニには牧志と佐倉だけで行く、でいい?(RP上の確認です) 牧志 浩太_kiri†:コンビニには俺と佐倉さんだけで行く。
KP†:では、コンビニに着くと、なんとなく暗い雰囲気の青年が「あ」と顔を上げた。
「らっしゃーせー。お客さん、話聞いてます。いつものお連れさんの話ですよね。よく夜中に来てくれる」
そして他の店員に声をかけて、あなたの所へやって来た。 KP†:「黒フードのお兄さんね。一昨日の夜。店に来たときは普通だったし、確か、飲み物買って行かれましたよ。
徒歩でいらしてたと思います。うん……」
青年は店の外の通りを指さした。
「店を出たときになんかあっちの方気にされてたみたいで、歩いて行かれましたね。
いつもはすぐ左曲がって行かれるのに、方向違うから珍しいなって思ったんですよ。
……なんかあったんですか」 牧志 浩太_kiri†:「ありがとうございます。
……昨日からあいつ、なんだか様子がおかしくて。
何かあったんじゃないかと思って、俺も気にしてるんです」
まさか小さくなってる、なんて言えないけど。
佐倉さんのことを気にかけていてくれたこと、そして今気にかけてくれることへの感謝を込めて、何かあったのだ、ということだけを明かす。
牧志 浩太_kiri†:飲み物などを買って店を出る。
教えてもらった方へ向かう。
少し近づいた辺りで何者かの視線がないか、異変がないかを確認する。 KP†:コンビニを出ると、佐倉はあなたのポケットから顔を出した。
雨はまたなんとなくしとしとと降り始めており、昨晩記録的な豪雨に見舞われた影響か路面はすっかり水浸しとなっていた。
道の脇にはちょっとした水流が出来上がっているほどだ。 佐倉 光c_ase†:「……あっちの方で、変な物音がしたんだ……」 KP†:佐倉は呟いた。 佐倉 光c_metoji†:「そうだ、襲撃を……受けた気がする。咄嗟に応戦しようとした記憶は……あるけど」 牧志 浩太_kiri†:「襲撃……、だって。
余計に怪しくなってきたな。
どんな奴だったか、何があったのか、思い出せそう?」
もう一度周囲を見回してから、物音がしたという場所を確認する。 佐倉 光c_ase†:「ああ……そういえば、このへん、だったかな……暗くてよく見えなかったけど、
そうだ、痛みを感じた。食われたんだ。いや、食われかけた?」 KP†:佐倉はポケットのふちでて身を乗り出して、記憶を手繰るようにぶつぶつと呟いている。 佐倉 光c_ase†:「悪魔だと思った。いきなり横から飛び出してきて」 KP†:佐倉は少し先の道の脇に目をやる。 佐倉 光c_metoji†:「召喚して応戦、しようとした時に……撃たれた」 牧志 浩太_kiri†:「喰われた、撃たれた……、だって?」
ぞくりと背筋に嫌な感覚が走った。 牧志 浩太_kiri†:「じゃあ、まさか……、あいつらは、やっぱり佐倉さんの一部なんかじゃなくて、」
家にはシローと安里が……、いる。
焦りが走った。
跳ねた心臓を、胸に手を当て深呼吸して押さえ込む。 牧志 浩太_kiri†:そこに何か残っていないか確認する。 佐倉 光c_ase†:「あれは……!」 KP†:佐倉が身を乗り出した、そのとき。重すぎる頭のせいでバランスを崩し、短い悲鳴と共に道路脇の水流に飲まれた。 KP†:ざあざあと音を立てて流れる水流の下には側溝がある。どうやらその中に流されてしまったようだ。 牧志 浩太_ikari†:佐倉さんが身を乗り出したと思った一瞬で、風景は変わっていた。 牧志 浩太_ikari†:「佐倉さん!!」
一瞬にして沸き上がる焦り、自らの不覚への怒りを振り切って、側溝に流されたらしい佐倉さんを追いかける。 KP†:側溝には蓋がしっかりと填まっており、佐倉が流れ落ちてしまった狭い穴からはあなたではせいぜい腕くらいしか入らない。
中は真っ暗闇で、ただ水が流れる音がするばかり。佐倉の姿は見えない。
すぐ側に排水口か何かに続いている穴が見えた。ここへ流れ落ちてしまったのだろうか?
その時。 KP†:ゴホォォォォォ
と、何者かが呼吸するような音が聞こえてきた。 KP†:「ハァイ、ジョージィ!」
低いだみ声がすると同時、白塗りのピエロの顔が闇の中に生えた。
闇の中に真っ赤な紅を塗った口元が微かに見え、目は闇に溶け込んで白目だけがぼんやりとその男の視線を示している。
服装などは全く見えなかった。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1D3》 ■KP†:牧志は「IT」って観たことあるのだろうか。
ということなので、側溝って言っても道の端を流れるタイプじゃなくて、映画に出てきたみたいな横に穴があって水が流れ込むタイプのヤツみたい。 ■牧志 浩太_bisyou†:んんwww
ああー、なるほど。 牧志 浩太_odoroki†:1d100 46 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 19→成功 牧志 浩太_odoroki†:「!?」
一瞬驚いたがそれどころじゃない! 佐倉さん! KP†:「挨拶してくれないのかい……? 風船、欲しくないかい?」
ピエロは側溝の闇の中でニコニコと害のなさそうに見える笑みを浮かべて、ささやくように言う。 牧志 浩太_ikari†:「なんだお前、佐倉さんをああした奴か!?」
側溝の蓋を外そうとするが、外れなければ排水管の行く先……近くの川か!?
そちらへ向かって、入れそうな場所を探す!
■牧志 浩太_bisyou†:《SANチェック》に成功した牧志、突然出てくるピエロに「それどころじゃないんだよ!」とキレる。
あ、そうか側溝の穴の中にピエロが出たのか。 ■KP†:そうそう、まんま「IT」のパロディやってますから。
描写ミスってるわ確かに。「穴の中から」が抜けてる。これじゃわからん。 ■牧志 浩太_bisyou†:いえいえ、どうしてもジャパニーズソッコーイメージに流されてイメージがずれてしまっただけです ■KP†:何故かここには「IT」みたいな側溝穴がはえてる。 ■牧志 浩太_bisyou†:牧志は見てるのかなぁ、IT。
結構前の映画だから、見てても覚えてないかもしれないし、見てた方が面白いなら見てるかもしれない。 ■KP†:知っていても知らなくてもあんまり変わらないかな。
ぶっちゃけ出オチ!
知っていれば「佐倉さんが食べられたかも知れない」という思考にはなるかも知れないかな? ■牧志 浩太_bisyou†:ですよね! >デオチ
では知らない(憶えてない)ことにして、真顔で一方的にシリアスします。
KP†:「サクラサン? …………ああした? どう?」
ピエロは冗談のような笑みを浮かべたまま首をひねった。 KP†:側溝には格子などはないが、大人が通り抜けるのは難しそうだ。
配水管へ向かう? 牧志 浩太_ikari†:“それ”をざっと一瞥する。
ピエロが佐倉さんを捕まえている様子がなければ、排水管へ向かう! KP†:ピエロが佐倉を捕まえている様子はない。
一応流れていった先にこのピエロがいるであろう、といったところなので、容姿を詳しく話せば行方を知っているかも知れない。
……果てしなく怪しいが。
渋谷の配水管……渋谷川にでも繋がっているのだろうか。
渋谷川はほとんど暗渠だったはずだ。 牧志 浩太_ikari†:川に向かおうとして思い出す。そうだ、渋谷の川なんてほとんど暗渠だ。
最悪、海に流れるまで……、
ぶくぶくに膨らんだ佐倉さんの死体が海に流れていく姿が、ありありと頭の裏に浮かんでしまった。 牧志 浩太_ikari†:「なあ……、」
そうだ。側溝の穴を塞ぐように出てきたこいつ。
こいつが、佐倉さんを捕まえていないか。
それはいま託せる最後の望みだった。
迷っている時間はない。こいつが無駄なら、川でも海でも行くしかない! 牧志 浩太_ikari†:「これくらいの大きさの、黒いパーカーに黒い髪の子供を知らないか。
お前がいる所に、流れていったんだよ」
容姿を詳しく説明する。 KP†:ピエロは大袈裟に眉を跳ね上げた。そして暫く振り返ったのか、顔が闇の中に消える。 KP†:数秒して「ずぞぞ」と効果音がつきそうな雰囲気で戻ってくると、 KP†:「つかぬことを聞くんだけど、その子、“ここで襲われた”とか“撃たれた”的なこと言ってたりする?」 KP†:その声は先ほどまでの芝居がかった低音と比べると、随分あっけらかんとした響きだった。 牧志 浩太_odoroki†:「ひょえ?」
突然の雰囲気チェンジに変な声が出た。
いや、そんな場合じゃない! 牧志 浩太_odoroki†:「あ、ああ、言ってた! 何か知ってるのか!?」 KP†:「えっ、ほぉんとぉー!? すっごい奇跡! ラッキー! 良かったぁ」 KP†:怪しいピエロはハイテンションに甲高く叫ぶと同時、自分の顔をメリッと剥がした。
……どうやらハロウィン用のマスクか何かを被っていたらしい。
中から出てきたのは拍子抜けするほどごく普通の、30代くらいのふっくらした男の顔だった。 KP†:「怖い顔しないでよ~。このシチュエーションでここ覗いてくれる人って珍しくてさー。
絶対やりたくてこのマスク買っておいたのに、雨の日に子供どころか大人でも覗いてくれる人いなくってー。
どう、怖かった? 似てなかった? ちょっとくらい本物かもって思わなかった?
だいぶ前にリメイクされて話題になってたじゃない? 新版も旧版もどっちもいいよねぇ~
あ、それとももしかして嘘字幕動画で知ったクチ?」
なんだか……はしゃいでいる……。 牧志 浩太_turai†:「普通、雨の日に側溝なんて覗きませんよ。
それより、この側溝にさっき言った子供が流されたんです。
見てませんか。
それから、襲われたり撃たれたりした時のこと、もし見かけていたら教えて下さい」
ピキッ。額で血管が割れる音がした。気のせいだ。あれに医学的根拠はない。
■牧志 浩太_bisyou†:佐倉さんは牧志と知り合ってから穏やかに人と付き合うことが増えたけど、牧志は佐倉さんと知り合ってから(※理不尽な悪意と互いの生命の危機を味わい過ぎて)ちょくちょくキレ気味になるようになったなぁと思いました。
記憶を失う前の牧志、そもそもキレ気味になること自体がなさそう。 ■KP†:大丈夫、さすがに友人が流されてこんな対応されたら誰でもブチ切れます。
佐倉だったら攻撃的な悪魔喚んで引きずり出してます。 ■牧志 浩太_bisyou†:それは全くそう。つまり物理に訴えないだけまだ穏やかだった(?)
KP†:「ああー、知ってる知ってる。知ってるよー。さっきうちに転がり込んできたから。
丁度探してたんだよねー。
なにしろ彼をあんな感じにしちゃったの僕だし!
治してあげなきゃって思ってさー」 牧志 浩太_ikari†:「は!? いや、待てよ、佐倉さん流されてないのか、生きてるか!? 溺れてないか!?
というか、やったのお前なのか!?」
思わず身を乗り出す。 KP†:「そうそう。いやー見つかって良かったなぁ!
びっくりしたよ、探し人が転がり込んでくるなんて!
一応訊くんだけど、君が知ってるの彼だけ? 同じ姿をしたヤツいっぱいいたりしない?」
「いまちょっと気絶しちゃっててまともに話聞けなくてさー」 牧志 浩太_metoji†:「よ、よかった……、いや、あと六人いる。
あいつら何なんだ? 人間、じゃないよな?」 KP†:「ああー、やっぱりね。分裂したんだ。
いや人間でしょ? 君の友達なら。
大丈夫大丈夫、治せるから。
ここからの出入りは無理なんで、あと残りのヤツ連れて正面から来てくれる?
はいこれ」
男はメモ帳をさし上げた。 牧志 浩太_turai†:メモ帳を受け取る。 牧志 浩太_turai†:メモ帳は雨で読めなくなると困るので、大事にしまう。 牧志 浩太_turai†:「分裂どうこうは後で聞くとして、一応聞くけど、なんで佐倉さんあんな姿にしたんだ」 KP†:「後で詳しく話すけど、事故なんだよ。完全なる事故」
■牧志 浩太_bisyou†:張本人wwwww
キレてても優先順位は「佐倉さんが生きているか>やったのお前なのか」みたい。 ■KP†:この人年齢は30代でヨサゲ。 ■牧志 浩太_bisyou†:ヨカッタ。大学生だと同年代なのでちょっと口調が変わる。>ヨサゲ ■KP†:ちゃんと研究室持ってる(?)教授だった。 ■牧志 浩太_bisyou†:また(?)変な教授かー。 ■KP†:ちなみに佐倉返せって言うなら返してくれるよw ■牧志 浩太_bisyou†:お、じゃあ返してもらおう。
こういう時に表情が使えるととても味わい深い
牧志 浩太_turai†:「事故。そう事故。分かった後で聞く。
あと、佐倉さん返してもらってもいい?」 KP†:「ああ、そうだね、びしょ濡れだし、風呂入って着替えてからでもいいよ。
うちにはこのサイズの服はないしね。
ああ、悪いけど13時から14時、19時から20時当たりは避けてくれるかな。
いつもご飯そのくらいに食べてるから」
男は悪びれずに言うと、また暫く姿を消し、手のひらにぐったりした佐倉を乗せて差し出してきた。 牧志 浩太_turai†:「……」
もう何を言う気力も起きず、佐倉さんを受け取る。
これは突っ込んでも無駄なやつだ。知ってる。現状害意がないらしいからそれでいいです。 ■KP†:牧志はこういう時の諦めも早い。
話が通じないヤツに遭遇しすぎた…… ■牧志 浩太_bisyou†:話が通じないヤツにもう慣れすぎている…… 牧志 浩太_metoji†:「……佐倉さん」
佐倉さんを受け取り、つんつんと頬をつついて起こす。
熱を出してはいないだろうか。水を呑んでしまっていないか。息をしているか。 佐倉 光c_ase†:「……う……牧志……? 俺、落ちて……」 KP†:佐倉はぼんやりと言って弱々しく咳き込んだ。
水を飲んでしまってはいないらしいが、自分がどういう状況なのかよく分かっていないらしい。
全身濡れ鼠で随分冷えてしまっている。 牧志 浩太_naki†:「佐倉さん……!」
小さな眼が開くのを、弱々しい声が耳に届くのを聞いた瞬間、涙で視界が歪んだ。 牧志 浩太_naki†:「よか、よか……った……!
佐倉さん側溝に落ちちゃったんだよ、海まで流されていくかと、思って、」
冷えた身体を抱きしめる。
ああ、随分冷えてる、早く温めないと。
佐倉さんを両手で抱いて、家へと急ぐ。
KP†:家ではシローが朝食らしきものの準備をしていた。
「おかえりーまきし? どうかした? さくらは?」
あなたの顔色を見たか、シローが心配そうに見上げてくる。 牧志 浩太_kyoufu†:「ただいま、全員いる?
佐倉さんが側溝に落ちちゃったんだ」
自分自身も必死になったためにしっとりと濡れ、青い顔をして家の扉をくぐる。 牧志 浩太_kiri_m†:「落ちた、だって?
……うわ、本当にずぶ濡れだな。俺の服貸すよ」 牧志 浩太_kyoufu†:「ありがとう、助かる」
■KP†:なにげにKPCの服が濡れるって困る奴じゃないかなぁ、と思いました。 ■牧志 浩太_bisyou†:ですねぇ。着替えないもんな。
もうちょっと穏やかなシーンでなら人形の服で佐倉さん着せ替えして遊べた所だけど。
KP†:佐倉は少し体が冷えただけなので、風呂に入るかストーブに当たるかなどして温まればすぐ治るだろう。
問題は着替えがないことだろうか。
ただ、服のサイズも小さいことから、アイロンか何かで強引に乾かすこともできそうだ。 牧志 浩太_kiri†:佐倉さんを風呂に入れる。
安里の服を一時的に佐倉さんに貸し、その間にアイロンで佐倉さんの服を乾かす。
(体が冷えた佐倉さんを優先する) 佐倉 光c_ase†:「死ぬかと……思った……」 KP†:佐倉はカタカタ震えながら湯に沈んだ。 牧志 浩太_kushou†:「俺も……、佐倉さんが死んじゃうかと思ったよ。
無事じゃないけど、生きてて……、よかった」
こちらも濡れた身体を風呂で温める。
今更に襲ってくる震えを、穏やかな熱で流した。 ■KP†:変な教授に解決して貰う で終わりではあるんだけど、そんなにあっさり終わらないよ牧志くん……(合掌) ■牧志 浩太_bisyou†:そっかぁ(合掌)
PLは楽しい。 KP†:幸い雨はゆっくりと降りやんで行くようだ。
食事などして出直す頃には小雨になっているだろう。 KP†:モチモチ佐倉たちはそんな事件があったことなどお構いなしに、散らかしたり騒いだりしながら勝手気儘に過ごしていた。 佐倉 光c_metoji†:「悪いな、安里、ちょっと借りる」 KP†:佐倉は借りた服に袖を通し、眉値を寄せた。 佐倉 光c_ase†:「……このサイズでもあるのか、身長差……」 KP†:びみょーに足りない。 牧志 浩太_turai_m†:「このサイズでもあるのか、身長差……。
いや、気にしないけどさ」
微妙にはみ出た手足を見て、安里が呟いた。
気にしないけど、と敢えて言うあたり、ほんのり気にしている。 牧志 浩太_turai_m†:服を貸したということは素裸、ないし下着一丁(佐倉さんが下着を借りるかどうか次第だ)である。
微妙に居心地が悪そうだ。 KP†:さすがに下着は借りないよ!
というかとりあえず風呂に入れるなら、服借りるまでもなかったな。タオルかなにかで服モドキ作って乾くの待ってればよかったんだ。 佐倉 光c_warau†:「オッケー」 佐倉 光c_aseri†:「うわやめろ!」
モチモチ佐倉たちにたかられそうになって、佐倉は逃げ出した。 牧志 浩太_turai_m†:「こらこら。俺が相手してやるからそっち行くな」
佐倉さんに集ろうとしているモチモチたちを、安里が引き受けに向かう。 佐倉 光c_ase†:「サンキュー。
なんかこいつらに近寄られると寒気がするんだよ」 KP†:「さむい? あったかい」
シローがモチモチ佐倉たちに触れて首を傾げた。 佐倉 光c_ase†:「そういうんじゃなくてさ」
KP†:そんな何だかんだは昼過ぎ辺りには落ち着くだろう。 牧志 浩太_kiri†:「それで、側溝の中から出てきた奴が佐倉さんをそうしたらしいんだ。
さっさと逃げちゃったから詳しい事情は聴けなかったけどな。
事故だ、って言ってた。このメモの場所に行けば元に戻すってさ」
佐倉さんと安里に事情を話す。 牧志 浩太_turai†:「まあいつも通り、話は通じなさそうな雰囲気だった。
一応先輩に応援頼んで行こう」
佐倉さんの服をアイロンで乾かし終わり、湿っていないことを確認している。 佐倉 光c_ase†:「溺れてからなんにも覚えてない」 KP†:佐倉が悔しそうにぼやいた。 佐倉 光c_ase†:「撃たれたって勘違いじゃなかったのか。
するとこいつら、本当に俺の一部……?」
疑いの眼でモチモチ軍団を見る。
服が乾いたなら返してもらって、安里に礼を言って服を返そう。 牧志 浩太_kushou†:「無理もないよ。すごい速度で流されたんだ」
言いながら出かける準備を整える。
その横で安里が自分の服を着直している。 佐倉 光c_kuchiake†:「とにかく、こいつら連れていけば治して貰えるんだな?
少なくとも事情は分かるだろうし、行ってみよう」 牧志 浩太_kiri†:「ああ、あいつの気が変わらないうちに行こう」 牧志 浩太_bisyou†:「シロー、佐倉さんを元に戻してくれる人が見つかったんだ。行ってくるよ」
モチモチ軍団を安里に集めてもらい、シローに留守番を頼む。
佐倉さんと安里とモチモチ軍団とともに、車に乗り込む。
波照間先輩に事情を伝え、来られそうなら一緒に来てもらえるように頼む。 KP†:シローは名残惜しそうにしながらも留守番を引き受けた。
KP†:徒歩5分の距離なので歩いた方が早いかもしれない。
波照間さんは……呼んでもいいよ。 牧志 浩太_turai†:徒歩五分。家のすぐ近所かよ。いやだ。
事前にまずい悪魔やGPの高い場所がないことを確認したはずなのに、悪魔以外の妙なもの居すぎるの困る。
引っ越してすぐあれだったから、今更だけどさ。 牧志 浩太_turai†:歩いた方が早いが、車は万一の逃げ足だ。
それに、そもそもこの数を徒歩で連れて歩きたくない。また一人二人流されそうだ。困る。
知り合いに会ったら説明できない。困る。 波照間 紅_ikari†:状況を聞き、COMPを持参して合流する。
……多いな。こうやって集まると凄いな。
よりにもよって可愛いとは真逆の佐倉さんなのも…… 凄いな。
そんな感想を抱いてしまった。 KP†:実に六匹、いや八人のモチモチが車に溢れている。
体積的にはそんなに大きくないのに動く喋るとなるとなかなかの圧だ。
モチモチ佐倉は波照間の体にしばらく乗ろうとしたりしていたが、しばらくすると興味を失ったのか好き勝手うろうろし始めた。 波照間 紅_odoroki†:「わわわ」
乗っかられて驚いたところで、潮が引くように興味を失われた。 波照間 紅: 何というか……気ままな小動物だな。
KP†:教えられた住所は件のコンビニの近く、ごく普通のマンションの一室だった。
おそらくワンルームだろう。中から音はせず、人の気配というものを感じない。
扉には『折野』とある。 †:coc_maki_turai: 「明らかに怪しいな」
先輩に少し離れた所に居てもらう。
扉の開く範囲を避けるようにしてインターフォンを押し、応答があるのを待つ。 ■KP†:アパートの場所近所じゃなくても良かった。まあいいや! ■牧志 浩太_bisyou†:いえいえ、アパート周辺がより怪しげになるだけ KP†:インターフォンを押しても壊れているのだろうか、音が鳴った気配がない。
ドアを開けるしかないのだろうか…… 牧志 浩太_turai†:怪しい。 牧志 浩太_turai†:「すみませーん、先程お誘い頂いた者です」
一応声をかける。
応答がなければ、扉を盾にする形で(入口の正面を避けて)扉を開ける。 KP†:返事はない。 KP†:扉には鍵がかかっておらずあっさり開いた。
そして中から光があふれ出た。
外見は安普請で住人がいるかどうかすら怪しいぼろアパートだったというのに、
広々とした高級マンションの一室のような玄関が広がっていた。
落ち着きと高級感ある内装で、奥へと廊下が続いている。
外観と似つかわしくない…というか明らかに外観から想定される空間と広さが合っていない。 KP†:以前にもこういったものを目にしたことがあるあなたも、不意を打たれてちょっと驚いたかも知れない。 牧志 浩太_odoroki†:「うわ」
異界か。そう思いつつ不意を打たれて驚いていた。
ボロアパートの扉を開けたら中が異界、はちょっと想像してなかった。しかも過ごしやすそうな。
異界じゃなくてどこか別の場所と結びつけてるのかもしれないけど、突然これは驚く。 波照間 紅_ikari†:「……これは神殿……、なのか?」
波照間は少しオカルト方面にずれた感想を抱いた。
間違っていない可能性もあるのが恐ろしい所だ。
■KP†:《正気度 判定》は別にいっか。 ■牧志 浩太_bisyou†:まあ確かに。以前にもこういったもので教祖になってたりしましたしね。 ■KP†:駐車場の移動基地とかも見ましたしね。 ■牧志 浩太_bisyou†:ですねぇ。
KP†:「あ! いらっしゃ~い!」
明るい声と共に、側溝の中から見ていた男がパタパタと軽い足音を立ててやってきた。 牧志 浩太_odoroki†:「えっと、お邪魔します」
だめだ、相手のペースに乗せられている。 KP†:「わざわざ来てくれてありがとう、待ってたよ~。さあどうぞどうぞ……っと、お友達も一緒だね」
男は愛想良く笑いながら名刺を差し出した。 KP†:「そういえば自己紹介をしていなかったね。
僕は星矢! 星の弓矢って書いて“せいや”ね!
表向きは大学教授で、家では趣味で魔術的な研究をやってる人です!」 KP†:名刺には、友引大学 教授 折野 星矢と書いてあった。 モチモチ佐倉c_kuchiake†:「ナルホドー」
佐倉がふんふんと頷いた。ちがうこれモチモチのやつだ。 牧志 浩太_turai†:「波照間紅です、大学生です。よろしくお願いします」 波照間 紅_odoroki†:「あ、おい」 KP†:「はい、いらっしゃいませー」 牧志 浩太_turai†:近所。話が通じなさそう。面倒くさそう。目をつけられそう。目をつけられたくない。
そんな気持ちが強すぎて、思わず先輩の名前を名乗ってしまった。うん。ごめん。
これは「俺の名前だから」とは言えないやつだ。 ■KP†:牧志www ■牧志 浩太_bisyou†:あまりにもイヤだったのでついやってしまったらしい。
牧志は偽名使うのヘタだけど、これだけはするっと名乗れてしまうんだ……。 ■KP†:なるほどwww 佐倉 光c_ase†:「成歩堂です」 KP†:佐倉はどっかで聞いたような偽名を名乗った!
近所過ぎて、「いつもの偽名」を使うにも危機感を覚えたらしい。 佐倉 光c_metoji†:「あとは、手伝いに来てくれた友人です」 KP†:「はいはいー、ようこそ。リビングへどうぞ~」
折野はあなた方を広い廊下の奥にあるゆったりとしたリビングへと導いた。 ■KP†:名乗らなくてもいいようにはしてみたけど、名乗ってもいいし名乗らなくてもいいw ■牧志 浩太_bisyou†:成歩堂wwww 「只野」はもう、佐倉さんのもう一つの名前だもんなぁ。この辺で生活するのにだいたい使ってるみたいだし。 牧志 浩太_turai†:「(ごめん)」
一瞬だけ波照間に振り返って頭を下げる。
すぐに前を向き、モチモチたちと安里を引き連れてリビングへ向かう。 牧志 浩太_turai_m†:安里はあえて名乗りはしなかった。 波照間 紅_ikari†:一瞬逆襲しようかと思ったがやめたらしい。
牧志たちの後ろについてリビングへ向かう。
KP†:そこは草食も家財も高級マンションを思わせる作りをしているのだが、なんとなく違和感がある。 KP†:▼【アイデア】 牧志 浩太_magao†:1d100 90【アイデア】 Sasa 1d100→ 21→成功 KP†:窓がないのだ。
窓がある、と思えば巨大モニターだったり、明るい床の間風の場所だったりする。
窓らしきものはあったがしっかりと木の雨戸が閉められている……内側から。飾りだろうか。
ひとつだけ、あきらかに外が見えている高い位置の窓がある。そこからはかすかに水の音がした。
よく見ると、小さな窓らしきものはところどころにはあるようだが、作りが随分と特殊だ。
そして見える空が一定ではない。 牧志 浩太_magao†:「そういえばここ、あれと小窓以外窓ないな」
ぽつりと呟いた。
見える空はそれぞれ違っていて、ちぐはぐだ。
ここもきっと、異界か、隠れ家か、そうでなければ思ってもみないような場所とか、そういうものなんだろう。 KP†:「ああここ、渋谷じゃないよ。
じつは地下なんだ! あ、どこにあるかは内緒ね!
とはいえ換気しないと大変なことになるから、空間転移魔法で地上と家の一部をつなげてるんだ。その1つがさっきの側溝ってワケ。
いつもあの扉からここに入れるってワケじゃないんだよー」 KP†:男はニコニコしながらマグカップを手に、
「こうなっちゃった経緯も詳しく説明したいし、お茶でも飲みながら話そうか。
大体の飲み物は用意できるけど何が良い? 好きなの言っていいよ!」
■KP†:ここから先の展開どうなるかなー。 ■牧志 浩太_bisyou†:何があるのかなー。実はこの辺の展開は忘れた、というよりそもそも読んでいないので、とても楽しみ。 ■KP†:そんなに重大じゃないけど終了後に語りたい小ネタがそれなりにある! ■牧志 浩太_bisyou†:おっそれも楽しみ!
MIDNIGHT DEJAVO
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TRPGリプレイとかゲーム関連
コメント By.KP
TRPGリプレイ【置】CoC『嗚呼、素晴らしき偶像!』 佐倉&牧志 2
「こんちはぁー。教祖様いいよねー。先輩方教祖様のどんなとこが好きー?」
「カリスマとパワーがあるとこ~」
「ちょっと強引なとこ~」
「守ってくれそうなとこ~」
TRPGリプレイ【置】CoC【タイマン限2】収録シナリオ『Look,LOOK Everyone!』 佐倉&牧志 2
「さーて、実験……じゃなかった、食事を始めよう」
「い、いただきます。佐倉さん、こぼさないように頼む」
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
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