
『ミッドナイトジャンクション』
のネタバレがあります。
クトゥルフ神話TRPG 目次
ミッドナイトジャンクション 一覧
KP
カラフルなチューブやポールが設置された小さな公園だ。
どうやらドッグランにもなっているようで犬たちが走り回っている。
飼い主たちもなにか楽しげに会話をしている。
どうやらドッグランにもなっているようで犬たちが走り回っている。
飼い主たちもなにか楽しげに会話をしている。
佐倉 光

「こんな時間なのに人が多いな。道があんな調子だからか」
牧志 浩太

「みんな足止め食らってるんだろうな。
ここだけ昼みたいだ」
ここだけ昼みたいだ」
牧志 浩太

「お、犬だ。
東浪見んちの犬に似てる」
ぴんと耳が立った番犬風の中型犬は、東浪見んちにいる犬によく似ていた。
公園の柵にもたれて、犬たちが遊ぶ様子を眺める。
東浪見んちの犬に似てる」
ぴんと耳が立った番犬風の中型犬は、東浪見んちにいる犬によく似ていた。
公園の柵にもたれて、犬たちが遊ぶ様子を眺める。
KP
東浪見くん犬飼ってた。飼ってそう。
牧志 浩太
東浪見の家には犬がいそうという話は確か前に出てて、いるとしたら庭があって庭に犬小屋があって中型犬がいそうだなって。
佐倉 光

「一時期シローがうちでも飼いたいって言い出して大変だったな。
あの時はマカミを拝み倒して対応して貰ったっけ」
あの時はマカミを拝み倒して対応して貰ったっけ」
佐倉 光

「報酬の酒代がけっこーいったんだよなあれ」
牧志 浩太

「あったな。
シローが満足するまで大変だったよな、へたに一度うちで犬と遊んだことがあったせいもあってさ。
東浪見の先輩が酒わけてくれなかったら、破産してたとこだった」
シローが満足するまで大変だったよな、へたに一度うちで犬と遊んだことがあったせいもあってさ。
東浪見の先輩が酒わけてくれなかったら、破産してたとこだった」
牧志 浩太

「お、こっち来た。どうも、今晩は」
ふわふわの小型犬がこっちに走ってきた。
犬に手を振って飼い主に挨拶する。
ふわふわの小型犬がこっちに走ってきた。
犬に手を振って飼い主に挨拶する。
KP
「こんばんはー」
飼い主は少し年上くらいの若い男性で、にこにこと軽い会釈をした。
犬は毛並みの良いスピッツで、後足でぴょんぴょん跳ねながら「撫でて! 遊んで!!」と要求してくる。
触れていいか飼い主に訊くなら、快く許してもらえる。
飼い主は少し年上くらいの若い男性で、にこにこと軽い会釈をした。
犬は毛並みの良いスピッツで、後足でぴょんぴょん跳ねながら「撫でて! 遊んで!!」と要求してくる。
触れていいか飼い主に訊くなら、快く許してもらえる。
牧志 浩太

「わっ、すごく元気!
この子、何ていうんですか?」
名前を聞いてから撫でてもいいか聞き、名前を呼びながら撫でる。ふわふわだ!
この子、何ていうんですか?」
名前を聞いてから撫でてもいいか聞き、名前を呼びながら撫でる。ふわふわだ!
KP
「チポニータっていうんですよー。変わった名前でしょ?」
犬は返事をするように きゃうん! と吼えて、尻尾をぶんぶんと振った。
犬は返事をするように きゃうん! と吼えて、尻尾をぶんぶんと振った。
佐倉 光

「可愛いなー」
佐倉は言いながらも手は出さない。
佐倉は言いながらも手は出さない。
KP
もしモデルがいる名前だったら「ポイチ」で
牧志 浩太
懐かしい。特にないので大丈夫です!
チポニータ……牧志くんの中の人がKPやってた『VOID』に出てきた噂の犬の名前。
ポイチ……何かのゲームに出てきた犬の名前。ブレスオブファイア3か4だったかな……うろおぼえ。
ポイチ……何かのゲームに出てきた犬の名前。ブレスオブファイア3か4だったかな……うろおぼえ。
牧志 浩太

「お前チポニータっていうのか。
かわいい名前だな!」
だいぶん面白い名前だなと思ったが、『面白い』という言及は避けて、ふわふわの毛並みと躍動感を味わう。
あいつが家にいた時を思い出して、毛並みをわしゃわしゃと掻いてやる。
かわいい名前だな!」
だいぶん面白い名前だなと思ったが、『面白い』という言及は避けて、ふわふわの毛並みと躍動感を味わう。
あいつが家にいた時を思い出して、毛並みをわしゃわしゃと掻いてやる。
KP
あなたが「構ってくれる人」だと分かった途端、チポニータはあなたの手を舐めまくり、よじ登って顔を舐めまくろうとした。
どうやら運動で興奮しているらしい!
ふわふわとホカホカが迫ってくる!
どうやら運動で興奮しているらしい!
ふわふわとホカホカが迫ってくる!
KP
「こらこら、こらこらこら、駄目だって」
飼い主が慌てて止めに入る。
飼い主が慌てて止めに入る。
佐倉 光

「大丈夫かぁー?」
佐倉は手を出さずに笑っていた。
佐倉は手を出さずに笑っていた。
牧志 浩太

「お前元気だな!
ああ、大丈夫です」
しばらく遊んでやったり遊んでもらったりしよう。楽しい。
ああ、大丈夫です」
しばらく遊んでやったり遊んでもらったりしよう。楽しい。
KP
小さな犬は、その小柄な肉体のどこに詰まっているのかと思えるほどのエネルギーをあなたにぶつけてきた。
駆け回り、あなたの足を飛び越え、足に飛びついては尻をフリフリして全力で「遊ぼう!」「楽しい!!」と伝えてくる。
少し疲れたかも知れないが癒やされた。
駆け回り、あなたの足を飛び越え、足に飛びついては尻をフリフリして全力で「遊ぼう!」「楽しい!!」と伝えてくる。
少し疲れたかも知れないが癒やされた。
KP
チポニータとじゃれていると、佐倉が時折隙を見て手を出して撫でようとしているのに気付いた。
苦手、ではあるが触りたくなったらしい。
苦手、ではあるが触りたくなったらしい。
牧志 浩太

「ほんとに元気だな。あいつそっくりだ」
車で座りっぱなしだったので、疲れはしたが体もほぐれた。丁度いい。
車で座りっぱなしだったので、疲れはしたが体もほぐれた。丁度いい。
佐倉 光

「あの子犬元気にやってっかな」
牧志 浩太

「あいつか、どうしてるのかな。
飼い主はともかく可愛がられてはいたっぽいし、元気にしてるといいな」
チポニータの気を惹いて、佐倉さんもちょっと触れるようにする。
飼い主はともかく可愛がられてはいたっぽいし、元気にしてるといいな」
チポニータの気を惹いて、佐倉さんもちょっと触れるようにする。
KP
『あなたも遊んでくれるのですね! やったぁ!』
佐倉が触れた途端チポニータのテンションは上がりまくり、あの日の光景が再現されたのだった。
佐倉が触れた途端チポニータのテンションは上がりまくり、あの日の光景が再現されたのだった。
佐倉 光

「ちょっ、わっ、無理」
KP
佐倉の反応もあの日とさして変わらなかった。
KP
飼い主はすみませんありがとうございましたと何度も頭を下げ、
犬にリードをつけてコンビニから出てきた女性の方へ歩いて行った。
犬にリードをつけてコンビニから出てきた女性の方へ歩いて行った。
牧志 浩太

「こちらこそ、ありがとうございました。じゃあな、チポニータ」
ちょっと名残惜しく感じながら、男性とチポニータに別れを告げる。
ほどよく温まった身体に、夜中の風が心地いい。
ちょっと名残惜しく感じながら、男性とチポニータに別れを告げる。
ほどよく温まった身体に、夜中の風が心地いい。
牧志 浩太

「あーあ、またびしょ濡れだ。手洗いに逆戻りだな」
佐倉 光

「めちゃくちゃ懐かれてたなー」
佐倉はけらけらと笑った。
佐倉はけらけらと笑った。
KP
手洗いに戻る途中、先ほど女性が出てきたコンビニと併設されている喫煙所が目につく。
24時間営業のコンビニ内部はまばらに人が見える。
普段あなた方がよく使用するコンビニのチェーン店、『イン&ヤン』が入っているようだ。コンビニで売っているものであれば買うことができる。
24時間営業のコンビニ内部はまばらに人が見える。
普段あなた方がよく使用するコンビニのチェーン店、『イン&ヤン』が入っているようだ。コンビニで売っているものであれば買うことができる。
牧志 浩太

「お、イン&ヤンだ。これからまた車だし、飲み物とか買っとくか」
立ち寄って麦茶のペットボトルを買う。
それから、ちょっとしたスナック菓子。
立ち寄って麦茶のペットボトルを買う。
それから、ちょっとしたスナック菓子。
KP
サービスエリアの端に位置する喫煙所は、一つの部屋として存在していた。
中には4つの吸い殻入れが置かれており、壁には広告を流すディスプレイが存在している。
ちらとでも中を覗くなら〈目星〉。
中には4つの吸い殻入れが置かれており、壁には広告を流すディスプレイが存在している。
ちらとでも中を覗くなら〈目星〉。
牧志 浩太

ここ広告多いな。
喫煙所だけなら背景だったが、その中で動くディスプレイの映像に目が行く。
1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 58→成功
喫煙所だけなら背景だったが、その中で動くディスプレイの映像に目が行く。
1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 58→成功
KP
同じ広告が繰り返し繰り返し流れている。
しかし、ふとした瞬間にノイズがはしり、別のものがさしこまれたように感じる。気のせいだろうか。
しかし、ふとした瞬間にノイズがはしり、別のものがさしこまれたように感じる。気のせいだろうか。
牧志 浩太

「……?」
一瞬何か違う映像が割り込んだ気がして、目を瞬く。
一瞬何か違う映像が割り込んだ気がして、目を瞬く。
牧志 浩太

いやいや、ないよな。こんな所でまた何か、なんて……。
きっと切り替えの具合で変な風に見えただけだって。
もう一度ディスプレイをよく見て、映像と映像の間に入るものを捉えようとする。
きっと切り替えの具合で変な風に見えただけだって。
もう一度ディスプレイをよく見て、映像と映像の間に入るものを捉えようとする。
KP
映像はトイレで流れていたものと一部共通する広告映像だ。
……別段変わったものは見えない。
……別段変わったものは見えない。
佐倉 光

「どうかしたのか?」
KP
足を止めたあなたに、佐倉が声をかけてきた。
牧志 浩太

「ああ、あの広告なんだけど、さっき一瞬違う映像が入った気がして」
喫煙所のディスプレイを指す。
喫煙所のディスプレイを指す。
佐倉 光

「ふーん?」
KP
佐倉も足を止めてディスプレイを見つめた。
しかしあなたが見たように思うノイズや映像はそれからは見えなかったし、佐倉にもそれが見えることはなかった。
しかしあなたが見たように思うノイズや映像はそれからは見えなかったし、佐倉にもそれが見えることはなかった。
佐倉 光

「やーだなー、せっかく楽しく休日過ごして美味い飯食って帰ろうって時に。
見間違いだといいな」
見間違いだといいな」
KP
佐倉は『見間違いだろう』とは言わなかった。
今までの経験がそうさせてくれなかったのだろう。
今までの経験がそうさせてくれなかったのだろう。
牧志 浩太

「見間違いだといいんだけどなー」
見間違いだと流すことなく佐倉さんに共有したのも同じ理由だ。
もう一度気になったこと何もかも、「気の所為だろう」と言えなくなっている。
見間違いだと流すことなく佐倉さんに共有したのも同じ理由だ。
もう一度気になったこと何もかも、「気の所為だろう」と言えなくなっている。
牧志 浩太

「ガソリン入れて帰るか……。
混雑、ちょっとはましになってるかな」
混雑、ちょっとはましになってるかな」
佐倉 光

「どうかなー。場合によっちゃ降りよう」
平和だね
牧志 浩太
日常からじわじわと不穏にシフトしていく!
KP
平和だなー
牧志 浩太
いやぁ平和だなぁ 珍しく平和だなぁ 後は車に乗って帰るだけですね
KP
美味しいご飯食べて犬と遊んだだけじゃないですかぁー
牧志 浩太
力いっぱいSAを楽しんで犬と遊んで思い出話をしただけですね 平和だなぁ
平和な日常回復シナリオだったかなぁ?
平和な日常回復シナリオだったかなぁ?
KP
ええ。ソウデスヨ
SA出たら終わりです。
SA出たら終わりです。
牧志 浩太
ヤッタネウフフー
不穏なんて気のせいだったんだ
不穏なんて気のせいだったんだ
牧志 浩太

インフォメーションを一瞥してから車に戻る。
車でガソリンスタンドへ行く。
車でガソリンスタンドへ行く。
KP
インフォメーションの様子はさっきとさほど変わっていないようだ。
KP
ガソリンスタンドは、蛍光灯の青白い光に包まれている。
給油機は最新式に見えるが、どこか使用頻度が少なそうな印象だ。
スタンドのスタッフは無愛想ながらも迅速に動くが、深夜ということもあり、その目には疲労感が宿っている。
給油機は最新式に見えるが、どこか使用頻度が少なそうな印象だ。
スタンドのスタッフは無愛想ながらも迅速に動くが、深夜ということもあり、その目には疲労感が宿っている。
牧志 浩太

お、フルサービス式だ。
SAって結構そうだもんな。
それで深夜まで開けてるの大変だな……。
SAって結構そうだもんな。
それで深夜まで開けてるの大変だな……。
KP
【幸運】で判定
牧志 浩太

1d100 60【幸運】 Sasa 1d100→ 91→失敗
KP
ガソリンはほとんどカラだ。
人間だけではなく車もエネルギーを必要としていた。
人間だけではなく車もエネルギーを必要としていた。
佐倉 光

「ま、ちょうどいいか」
KP
ガソリンを満タンまで補給している間に、窓はきれいに拭き上げられていた。
あとは出発するだけだ。
あとは出発するだけだ。
牧志 浩太

「ありがとうございます」
窓も拭いてもらって、視界がすっきりして気持ちいい。
ガソリンも入れて、準備万端だ!
窓も拭いてもらって、視界がすっきりして気持ちいい。
ガソリンも入れて、準備万端だ!
牧志 浩太
直前に運転してたのが佐倉さんだから、本当なら牧志が運転を代わると言い出す所なんだけど、佐倉さんの方が【DEX】高いので悩む所
KP
今回のシナリオ、実は「おそらく佐倉が助手席にいた方がいい」場面もあるんですよねー
どうしたもんかな。
今回はーどっちでもいいけど
どうしたもんかな。
今回はーどっちでもいいけど
牧志 浩太
なるほど。それなら自然な方でいきますか。
牧志 浩太

「帰り、最初俺が運転するよ。
ここ来るまで、佐倉さん運転してくれてたしさ」
そう言って運転席へ。
ここ来るまで、佐倉さん運転してくれてたしさ」
そう言って運転席へ。
佐倉 光

「そっかー? サンキュ」
KP
佐倉は荷物をトランクに放り込み、助手席に座った。
帰宅まではもう少しある。
夜中のドライブを楽しめるだけの気力と体力も戻った。
眠気も幾分か和らいだあなた方は、再び車を走らせた。
道路に戻ると、高速道路特有の単調な風景が再び広がる。
前方に続くヘッドライトの列、暗闇の中に浮かぶ緑色の標識、そして時折追い抜かれる車の尾灯。
その全てが、夜の旅路の一部となって流れ去る。
ラジオから流れる音楽は相変わらず穏やかで、耳を心地よく包み込んでいる。
エンジン音とタイヤがアスファルトを踏みしめる音が、どこかリズミカルに響き、疲れた心をさらにほぐしていくようだった。
帰宅まではもう少しある。
夜中のドライブを楽しめるだけの気力と体力も戻った。
眠気も幾分か和らいだあなた方は、再び車を走らせた。
道路に戻ると、高速道路特有の単調な風景が再び広がる。
前方に続くヘッドライトの列、暗闇の中に浮かぶ緑色の標識、そして時折追い抜かれる車の尾灯。
その全てが、夜の旅路の一部となって流れ去る。
ラジオから流れる音楽は相変わらず穏やかで、耳を心地よく包み込んでいる。
エンジン音とタイヤがアスファルトを踏みしめる音が、どこかリズミカルに響き、疲れた心をさらにほぐしていくようだった。
牧志 浩太

車内で好きな曲を聴くのもいいけど、こうやって知らない曲に巡り合うのも好きだ。
ヘッドライトの列はその中に人がいるはずなのに、人の顔を隠して単調な風景を生む。
身を揺らす振動が心地いい。
実際の速度に比べてあまりに穏やかなスピード感が、少し気だるくてやさしい夜の時間を生む。
ようやくこんな時間を、ハンドルを握って楽しめるようになった。
ヘッドライトの列はその中に人がいるはずなのに、人の顔を隠して単調な風景を生む。
身を揺らす振動が心地いい。
実際の速度に比べてあまりに穏やかなスピード感が、少し気だるくてやさしい夜の時間を生む。
ようやくこんな時間を、ハンドルを握って楽しめるようになった。
KP
佐倉もその時間を楽しみながら、時折あなたに話しかけてきたりしていた。
KP
うぅっ。
牧志 浩太
「運転できる」から「楽しめる」になるまでまたもう少しかかっていそうで。
運転できるようになった最初の頃は、ずっと緊迫した顔で運転してた。
運転できるようになった最初の頃は、ずっと緊迫した顔で運転してた。
本編見る!
KP
しばらく経った頃、目的地へ向かうためのジャンクションが近づいてきた。
車はゆるやかにカーブを描いてそちらへと向かう。
車はゆるやかにカーブを描いてそちらへと向かう。
KP
〈聞き耳〉
牧志 浩太

1d100 97〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 58→成功
KP
後ろからけたたましい音が聞こえる。
ミラーに目をやった瞬間、後方から猛スピードで迫る車が目に飛び込んでくる。
マフラーを派手に吹かし、エンジン音を轟かせながら猛然と追い上げてくるその車は、明らかに法定速度を無視している。
サービスエリアで見かけた車だった。
ミラーに目をやった瞬間、後方から猛スピードで迫る車が目に飛び込んでくる。
マフラーを派手に吹かし、エンジン音を轟かせながら猛然と追い上げてくるその車は、明らかに法定速度を無視している。
サービスエリアで見かけた車だった。
牧志 浩太

「うわ」
そういえばあの車、まだ駐車場にいたな。
車線を変えてそいつに道を譲る。
「お近づきになりたくない車」というやつだ。
そういえばあの車、まだ駐車場にいたな。
車線を変えてそいつに道を譲る。
「お近づきになりたくない車」というやつだ。
KP
その車はひどい蛇行をしながら速度をぐんぐん上げてゆく。
佐倉 光

「おいおいおい、なんだあれ、酔っ払ってんのか!?」
KP
佐倉の顔が引きつる。スマートフォンを手に取る。
佐倉 光

「通報した方が」
KP
それは一瞬の出来事だった。まるで時が加速したかのように、何もかもがあっという間であった。
激しい衝撃が車を襲い、全身に強烈な圧迫感が降りかかる。
骨が軋む音すら聞こえそうなほどの力が体を捻じ曲げ、どこからともなく響く金属のへし曲がる音。
世界が上下にひっくり返り、視界が閃光と闇の間を行き来する。
隣からは絞り出すような悲鳴が響き、途切れる。
その間に、嗅覚は鉄とオイルの臭いを拾い上げる。
土埃が喉を焼くように入り込み、空気中には焦げるような熱が立ちこめる。
しかし、それを感じ取るのもほんの刹那だった。
そしてすべてが途絶える。
激しい衝撃が車を襲い、全身に強烈な圧迫感が降りかかる。
骨が軋む音すら聞こえそうなほどの力が体を捻じ曲げ、どこからともなく響く金属のへし曲がる音。
世界が上下にひっくり返り、視界が閃光と闇の間を行き来する。
隣からは絞り出すような悲鳴が響き、途切れる。
その間に、嗅覚は鉄とオイルの臭いを拾い上げる。
土埃が喉を焼くように入り込み、空気中には焦げるような熱が立ちこめる。
しかし、それを感じ取るのもほんの刹那だった。
そしてすべてが途絶える。
牧志 浩太

何が起きたのか分かるより、意識が途絶える方が先だった。
何もかもが一瞬だった。
楽しい日常も何もかも、一瞬で奪われた。
何もかもが一瞬だった。
楽しい日常も何もかも、一瞬で奪われた。
牧志 浩太

咄嗟に隣を庇おうとして、恐らく間に合わなかった。
あの時の悪夢そのままだった。癒えたはずの頃に襲いかかってきた。
あの時の悪夢そのままだった。癒えたはずの頃に襲いかかってきた。
牧志 浩太

佐倉さん、佐倉さん。
ほんの一瞬の間、ずっとそれだけを叫んでいた。
ほんの一瞬の間、ずっとそれだけを叫んでいた。
KP
ほんとに酷い話だと……思う。
牧志 浩太
また事故ってる。
運転しててとばっちり事故されることが多すぎない??
運転しててとばっちり事故されることが多すぎない??
KP
キュ……というシフトレバーの音が聞こえて意識が明瞭になる。
あなた方は一瞬、何が起こったのか理解できずに固まることだろう。
あなたは助手席、目を見開いて運転席でシフトレバーを見下ろしたのは佐倉だ。
目の前には、静かな夜の風景が広がっている。
サービスエリアの駐車場。
先ほどまでの惨劇が夢だったかのように、すべては元通りだ。
あなた方は一瞬、何が起こったのか理解できずに固まることだろう。
あなたは助手席、目を見開いて運転席でシフトレバーを見下ろしたのは佐倉だ。
目の前には、静かな夜の風景が広がっている。
サービスエリアの駐車場。
先ほどまでの惨劇が夢だったかのように、すべては元通りだ。
KP
《SANチェック:成功時減少 1d3 / 失敗時減少 1d6》
牧志 浩太

1d100 51 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 50→成功
1d3 Sasa 1d3→2
SAN 51 → 49
1d3 Sasa 1d3→2
SAN 51 → 49
佐倉 光

1d100 48 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 32→成功
1d3 Sasa 1d3→3
SAN値 48 → 45
1d3 Sasa 1d3→3
SAN値 48 → 45
牧志 浩太

「ひうぇぁっ!?」
声が、迸り出た。
心臓が暴れ狂っている。首筋をどくどくと血が流れるのが分かる。
頭の血管が拡張している。頭蓋骨の裏を血流が叩いている。
声が、迸り出た。
心臓が暴れ狂っている。首筋をどくどくと血が流れるのが分かる。
頭の血管が拡張している。頭蓋骨の裏を血流が叩いている。
牧志 浩太

「あ、ああ、ああ」
佐倉さん、佐倉さん、佐倉さん!?
佐倉さん、佐倉さん、佐倉さん!?
佐倉 光

「っはぁ……」
KP
シフトレバーを握ったままの手がかたかたと震えて白くなっていた。
佐倉 光

「なんで」
牧志 浩太

「佐倉さん!?」
思わず、佐倉さんの肩を掴む。
思わず、佐倉さんの肩を掴む。
KP
あなたが肩をつかむと恐れるように身を縮めた。
佐倉 光

「牧志……俺たち、事故に」
牧志 浩太

「あ、ああ、ああ。俺達、事故に。遭ったよな、確かに。
佐倉さんの悲鳴が聞こえたんだ。後ろから車が、来て。あの派手な奴」
掴んだ手がかたかたと震えた。縮こまる肩の感触がはっきりと感じられた。
佐倉さんの悲鳴が聞こえたんだ。後ろから車が、来て。あの派手な奴」
掴んだ手がかたかたと震えた。縮こまる肩の感触がはっきりと感じられた。
佐倉 光

「今、何時だ!?」
KP
時刻はあなた方がこのSAに到着した時間。23時29分。
食事などをとる前の時刻だ。
食事などをとる前の時刻だ。
牧志 浩太

「じ、時間が、戻った、戻ってる!?」
あの車が駐車場にいるかどうか確認する!
あの車が駐車場にいるかどうか確認する!
KP
あの改造車は見当たらない。
あの車が止まっていたはずの場所にも、この駐車場のどこにも。
あなたが乗車していた車にも傷一つなく、煤もついていない。
体に痛みも傷もなく、空腹だ。
あんな出来事は起きていないのだ。
あの車が止まっていたはずの場所にも、この駐車場のどこにも。
あなたが乗車していた車にも傷一つなく、煤もついていない。
体に痛みも傷もなく、空腹だ。
あんな出来事は起きていないのだ。
佐倉 光

「夢……なわけ、ないよな」
牧志 浩太

「夢……、だと思う所なんだろうけど、そうは思えないな。
リアル過ぎた。それに、起きても記憶が薄れる気配がない。
夢ってさ、どれだけリアルでも、起きたら一部のシーンしか覚えてなかったりするだろ。
そんな気が……、しない」
リアル過ぎた。それに、起きても記憶が薄れる気配がない。
夢ってさ、どれだけリアルでも、起きたら一部のシーンしか覚えてなかったりするだろ。
そんな気が……、しない」
佐倉 光

「俺もだ。なんなら事故死する瞬間まではっきり覚えていると思う」
牧志 浩太

時間が戻ったなんて、普通あるわけがないし、思うわけがない。
でも、そんな経験をしすぎて、普通にあるだろうと思ってしまう。
でも、そんな経験をしすぎて、普通にあるだろうと思ってしまう。
牧志 浩太

言いながら記憶を思い起こす。買ったものや犬の名前、美味しかった定食の名前や味。
インパクトの強かったことだけでも、時系列通りに思い出せるだろうか。
それとも、記憶が飛んでいる?
インパクトの強かったことだけでも、時系列通りに思い出せるだろうか。
それとも、記憶が飛んでいる?
KP
感動的に美味かったチキンカツ、フワフワサクサクモチモチのメロンパン、
思わぬところで見つけてしまった捜し物、謎すぎるむにむに物体、
変わった名前の犬と散々遊んだこと……
全てが鮮明だ。
さっき起きたばかりのことだ、忘れるはずがない。
思わぬところで見つけてしまった捜し物、謎すぎるむにむに物体、
変わった名前の犬と散々遊んだこと……
全てが鮮明だ。
さっき起きたばかりのことだ、忘れるはずがない。
牧志 浩太

「そうか……、佐倉さん、やっぱりあの時死んだんだな。
目の前で死んだんだ……。また」
奇しくも、この時もまた俺がハンドルを握っていた。
目の前で死んだんだ……。また」
奇しくも、この時もまた俺がハンドルを握っていた。
佐倉 光

「あの車は、いないか」
牧志 浩太

「ああ。あの車、いないみたいだ。
さっきと全く同じってわけじゃない。
それから、やっぱり記憶は鮮明だ。夢とは思えない」
周囲を見回す。変わらずSAの中に人はいるだろうか?
ネットで道路のインフォメーションをチェックする、通行止めや渋滞も変わらない?
さっきと全く同じってわけじゃない。
それから、やっぱり記憶は鮮明だ。夢とは思えない」
周囲を見回す。変わらずSAの中に人はいるだろうか?
ネットで道路のインフォメーションをチェックする、通行止めや渋滞も変わらない?
KP
ネットは先ほどとあまり変わった様子はない……ように見えた。
【アイデア】で判定。
【アイデア】で判定。
牧志 浩太

1d100 90【アイデア】 Sasa 1d100→ 83→成功
KP
ふと、地図に載っている地名に違和感をおぼえた。
このあたりに『牧原』なんて降り口はあっただろうか?
その違和感をもとに探すと、ところどころ記憶と違う箇所がある。
このあたりに『牧原』なんて降り口はあっただろうか?
その違和感をもとに探すと、ところどころ記憶と違う箇所がある。
牧志 浩太

……? おかしい、場所が違うだって?
いる人が違うとか、道路の状況が違うくらいは想像してたんだ。
でも、違うのが場所? 俺達は同じ場所へ『戻って』きたんじゃなく、違う場所に戻ってきたのか?
いる人が違うとか、道路の状況が違うくらいは想像してたんだ。
でも、違うのが場所? 俺達は同じ場所へ『戻って』きたんじゃなく、違う場所に戻ってきたのか?
牧志 浩太
せっかく日常したのに全部なくなった!
KP
もう一回遊べるドン!
牧志 浩太
ヤッタネ!
でも死ぬ
でも死ぬ
KP
さっきと違うし改造車いないしー
牧志 浩太
改造車いないのは平和でいいけどまた別の理由で死にそうー
KP
※探索箇所は先ほどと同様。
牧志 浩太

「佐倉さん、これ見て。降り口の場所や地名がさっきと違う」
地図を見せながら、このSAの名前を思い出す。
このSAの名前は、記憶の中と同じものだろうか?
また、走ってきた経路からして、地図の中の現在地は妥当な場所だろうか?
地図を見せながら、このSAの名前を思い出す。
このSAの名前は、記憶の中と同じものだろうか?
また、走ってきた経路からして、地図の中の現在地は妥当な場所だろうか?
佐倉 光

「おい……なんだこれ」
KP
今いるのは記憶にあるのと同じ名前の場所だ。
地図でも同じ位置にある。
ところどころ違和感があるくらいで、ほぼあなたの記憶と相違ない。
地図でも同じ位置にある。
ところどころ違和感があるくらいで、ほぼあなたの記憶と相違ない。
牧志 浩太

「ここの名前は同じ、位置も同じ、でも降り口の名前が違う……」
佐倉 光

「ここは【違う】のか?
腹は減ってるし買った物もなくなってる。
あれはまだ起きてないってことか。
だけどいる場所は違う……」
腹は減ってるし買った物もなくなってる。
あれはまだ起きてないってことか。
だけどいる場所は違う……」
牧志 浩太

「……佐倉さん。俺さ、異界を思い出すよ、これ。
ここがそういう【偽物】なのか、単に【違う場所】なのかは分からない。
もしかしたら、さっきのが【偽物】だった、って可能性もある。
チキンカツめちゃくちゃ美味かったし、だとするとショックだけどな。
でも少なくとも、【違う】んだ。さっき俺達がいた所と、ここは」
言いながら自分達の身に起きたことと、さっきSAで経験したことをざっと手帳に書き留める。
ここがそういう【偽物】なのか、単に【違う場所】なのかは分からない。
もしかしたら、さっきのが【偽物】だった、って可能性もある。
チキンカツめちゃくちゃ美味かったし、だとするとショックだけどな。
でも少なくとも、【違う】んだ。さっき俺達がいた所と、ここは」
言いながら自分達の身に起きたことと、さっきSAで経験したことをざっと手帳に書き留める。
牧志 浩太

「とにかく、これからどうするかだな」
牧志 浩太

「俺は正直……、改造車いないしさっさと出よう、って気にはならない。
また同じようなことが起きないとも限らないし、それに」
また同じようなことが起きないとも限らないし、それに」
牧志 浩太

「冷静に運転できそうな気がしない、今」
牧志 浩太

「ってことで、他に違和感のある所や記憶と違う所を拾ってみようと思うんだ。ここで。どうだろう」
佐倉 光

「ああ、賛成。
さっき喫煙所で何か見たって言ってたろ? あの時から何か起きていたって可能性もある。
するとここに何かあるかもしれない」
さっき喫煙所で何か見たって言ってたろ? あの時から何か起きていたって可能性もある。
するとここに何かあるかもしれない」
佐倉 光

「ここの美味い蕎麦やメロンパンは現実であって欲しいけどなー」
牧志 浩太

「あれは現実であってほしいな、あれが偽物で唯一の出会いだったとしたら悲しすぎる」
牧志 浩太

「よし、方針決定。もう一度ここを回って、違和感のある所を探そう。
コーヒーショップ閉まったら探れなくなるし、回る順番はさっきと一緒だ」
駐車場を一瞥し、まずインフォメーションコーナーへ向かう。
そこで一応、店舗の営業時間などが異なっていないかも確認する。
コーヒーショップ閉まったら探れなくなるし、回る順番はさっきと一緒だ」
駐車場を一瞥し、まずインフォメーションコーナーへ向かう。
そこで一応、店舗の営業時間などが異なっていないかも確認する。
KP
何か違う場所はないか、と注意深く観察しながら歩くなら、インフォメーションコーナーにある冊子に違和感を覚える。
ここにはさっきもここの案内パンフレットが置いてあったように思うが、どうも様子が違う。
地図に書いてある地名は先ほどネットで調べた時と同様の知らない地名が書いてあったりするし、表紙に載っている風景写真もさきほどとは違うようだ。
しかし悪魔が作った異界に出てくるようなきみょうな文字やデタラメが書かれているわけではなく、確実に存在するものを情報としてまとめてあるのだという確たる風情があった。
ここにはさっきもここの案内パンフレットが置いてあったように思うが、どうも様子が違う。
地図に書いてある地名は先ほどネットで調べた時と同様の知らない地名が書いてあったりするし、表紙に載っている風景写真もさきほどとは違うようだ。
しかし悪魔が作った異界に出てくるようなきみょうな文字やデタラメが書かれているわけではなく、確実に存在するものを情報としてまとめてあるのだという確たる風情があった。
高いインフラ
KP
そういえばこういうとこのインフォメーションで提示してある道路の交通状況のマップ表示やめて、個々のスマホで見て貰う形式になるとかってニュース見ました。
「何故に?」と思ってニュースの中身まで読んでも「そう決まった」としか書かれていなかったので理由は不明なんですが。
最新の情報はどうせみんな見てるからわざわざコストかけてそこで出すことないでしょってことなのかな。
「何故に?」と思ってニュースの中身まで読んでも「そう決まった」としか書かれていなかったので理由は不明なんですが。
最新の情報はどうせみんな見てるからわざわざコストかけてそこで出すことないでしょってことなのかな。
牧志 浩太
なんと。コストの問題なんでしょうが、スマホがない時やスマホがない人困るな。
数が多すぎてコスト的に維持が難しい&メンテが大変ってことなんでしょうが、スマホって結構維持にコストのかかる&高価なアイテムだから前提にされると時折困る。
数が多すぎてコスト的に維持が難しい&メンテが大変ってことなんでしょうが、スマホって結構維持にコストのかかる&高価なアイテムだから前提にされると時折困る。
KP
あんな高価なもの一人一台持ってて当たり前の社会ってすごいよねってたまに思います。
牧志 浩太
それ本当にそうなんですよ。
回線維持もスマホ本体もふつーーーに高価だし。
必須インフラに適用しすぎて、持ってないユーザーがインフラを使えなくなることのないようにしてほしいなぁ、とスマホ壊し人は思うのでした。
※やたら電源ボタンの儚いスマホを一時期愛用してた
回線維持もスマホ本体もふつーーーに高価だし。
必須インフラに適用しすぎて、持ってないユーザーがインフラを使えなくなることのないようにしてほしいなぁ、とスマホ壊し人は思うのでした。
※やたら電源ボタンの儚いスマホを一時期愛用してた
KP
高すぎるから何年も使い倒してボロボロにします。
インフラなのにコストが重いよーーーーーぅ
バンパーケースが欠かせません。
電源が弱いのはケースじゃどうにもならないなぁ……
インフラなのにコストが重いよーーーーーぅ
バンパーケースが欠かせません。
電源が弱いのはケースじゃどうにもならないなぁ……
牧志 浩太
それですよーーーーぅ。
インフラの割にコストが重すぎる。普通につらいわ。
電源ボタンはデザインより頑丈さ優先にしてくれーって思いますね、ASUS
やたら細長いスリムデザインのボタンで、打ちどころが悪いとすぐ電源ボタン壊れる
インフラの割にコストが重すぎる。普通につらいわ。
電源ボタンはデザインより頑丈さ優先にしてくれーって思いますね、ASUS
やたら細長いスリムデザインのボタンで、打ちどころが悪いとすぐ電源ボタン壊れる
KP
あー。ASUSか。
コンパクトで可愛いPC使ってたな。すぐ壊れちゃったけど。
コンパクトで可愛いPC使ってたな。すぐ壊れちゃったけど。
牧志 浩太
コスパよくて高性能だけどなんか作りが儚いんですよね。
KP
儚い。可愛いから使いたいのにかなしい。
牧志 浩太
悲しい。他の場所はまだしも、せめて電源ボタン……。
今はそんなにスマホ性能いらない用途がメインになったので、可愛くはないけど持ちやすくて電源ボタンが儚くないスマホに変更しました。
コスト的に折り合わなくて壊れやすいとかはまだ納得がいくけど、デザイン優先にした結果儚いのは悲しい
今はそんなにスマホ性能いらない用途がメインになったので、可愛くはないけど持ちやすくて電源ボタンが儚くないスマホに変更しました。
コスト的に折り合わなくて壊れやすいとかはまだ納得がいくけど、デザイン優先にした結果儚いのは悲しい
さらば平穏
KP
そんな儚いスマホのようにくしゃっとやられちゃった二人の物語は一時になってしまったのでまた明日です。
運転席牧志君が乗るのが自然だったからなーーーーぁーーーーー
運転席牧志君が乗るのが自然だったからなーーーーぁーーーーー
牧志 浩太
おっと一時だ、ありがとうございました!
直前佐倉さんだし、あそこは牧志が交代するのが自然でしたからね。
偶然にも牧志がハンドル握ってる時ばっかりもらい事故しておる!
トラウマが上書きされてしまった牧志の運命やいかに。
直前佐倉さんだし、あそこは牧志が交代するのが自然でしたからね。
偶然にも牧志がハンドル握ってる時ばっかりもらい事故しておる!
トラウマが上書きされてしまった牧志の運命やいかに。
KP
ま、まだ二回目だから。
二回とも佐倉死んでるけど。
二回とも佐倉死んでるけど。
牧志 浩太
二回もらい事故されて二回とも佐倉さん死んでるの普通にひどいしトラウマ上書きされる。
KP
正気度 が削られて日常生活が困難になってゆくってこういうのも含みますねきっと……
佐倉の拘束に対する恐怖と違って日常にわりと大きく関わる要素なのがほんとかわいそうだ……
佐倉もしかするとシートベルトはちょっと苦手だなと思っているかも知れませんね。
椅子だし体を押さえつけるものだし。
佐倉の拘束に対する恐怖と違って日常にわりと大きく関わる要素なのがほんとかわいそうだ……
佐倉もしかするとシートベルトはちょっと苦手だなと思っているかも知れませんね。
椅子だし体を押さえつけるものだし。
牧志 浩太
含みますねぇ絶対……。
そうなんですよ、日常であることだから。本格的に佐倉さんいる時にハンドル握れなくなってしまう。
ああー、確かに。佐倉さんにもしっかり影響してる。
そうなんですよ、日常であることだから。本格的に佐倉さんいる時にハンドル握れなくなってしまう。
ああー、確かに。佐倉さんにもしっかり影響してる。
KP
別の想い出の上書きでかき消そう!
牧志 浩太
それに今回は「戻った」のが比較的早かったことで、前よりはまだ衝撃少な目で済んでますしね。
どちらかというとこれをきっかけに記憶の蘇ったショックの方が大きい。
どちらかというとこれをきっかけに記憶の蘇ったショックの方が大きい。
KP
たしかにー。
自分たちが本当に死んだかどうかは定かではないですしね!
目茶苦茶痛くて酷い状況で悲鳴も聞こえて意識が途切れただけですから!
自分たちが本当に死んだかどうかは定かではないですしね!
目茶苦茶痛くて酷い状況で悲鳴も聞こえて意識が途切れただけですから!
牧志 浩太
そうそう。直後に【違う】がやってきて目の前の異変に意識が移っているのも大きい。
KP
※「SA出たら終わりです」
終わるのは平穏でした。
終わるのは平穏でした。
牧志 浩太
なるほど、終わるわけないよなーと思ってたら終わってはいた! 平穏が!
牧志 浩太

「やっぱり違う……。
でも、異界、って感じはしないな。
偽物なら精巧だし、そうでなければ本当に【違う場所】なのかもしれない」
でも、異界、って感じはしないな。
偽物なら精巧だし、そうでなければ本当に【違う場所】なのかもしれない」
牧志 浩太

その冊子を一冊取る。他に違和感のある所がなければ、コーヒーショップへ向かう。
牧志 浩太

そういえば、ここまでにあの改造車のような、『危険そうなもの』は目にしただろうか?
KP
ぱっと見はおかしなものや危険そうなものは見当たらない。
先程までいたSAのようにも見える。
先程までいたSAのようにも見える。
KP
コーヒーショップでは、前に来た時はいなかった別の客が注文をしている。
店員は注文を受けると機械的な動きで作業を始めるが、顔に表情がなく、まるで生気を感じられない。
メニューはさほど変化がないように見えたが、「期間限定」の商品は、アビス・ドリップ、テッセラクトラテなどといった名前だ。
店員は注文を受けると機械的な動きで作業を始めるが、顔に表情がなく、まるで生気を感じられない。
メニューはさほど変化がないように見えたが、「期間限定」の商品は、アビス・ドリップ、テッセラクトラテなどといった名前だ。
佐倉 光

「聞いたことないコーヒーだな」
佐倉はコーヒーを頼んでみることにするらしい。
佐倉はコーヒーを頼んでみることにするらしい。
牧志 浩太

「佐倉さんが知ってるチェーンなんだよな? ここ。
店員さんの様子が変だ。
こっちが偽物の可能性が増えたな……」
店員さんの様子が変だ。
こっちが偽物の可能性が増えたな……」
佐倉 光

「なんか……ああ。違うな。演出だとしてもここのコンセプトっぽくもないし」
牧志 浩太

テッセラクトラテ。
こんな時だというのにちょっと名前が気になってしまった。
四次元超立方体がコーヒーに浮かんでるのかな?
あれ作図アニメーション見てると頭がねじれるんだよな。
こんな時だというのにちょっと名前が気になってしまった。
四次元超立方体がコーヒーに浮かんでるのかな?
あれ作図アニメーション見てると頭がねじれるんだよな。
牧志 浩太

……三次元だよな、ここ?
いや、4つ目の次元を時間とする解釈あったな……。いやいや。いやいや……。
いや、4つ目の次元を時間とする解釈あったな……。いやいや。いやいや……。
牧志 浩太

テッセラクトラテにカフェインレスがあれば注文する。
なければ普通のカフェインレスコーヒー。
注文しながら店員の挙動をじっと見る。
生気を感じられない以外に何か不自然なことをしていないか、人間として不自然な挙動がないか、また何か思惑を感じないか探る。
なければ普通のカフェインレスコーヒー。
注文しながら店員の挙動をじっと見る。
生気を感じられない以外に何か不自然なことをしていないか、人間として不自然な挙動がないか、また何か思惑を感じないか探る。
KP
カフェインレスのテッセラクトラテがある。
佐倉は『アビス・ドリップ』を飲んでみるようだ。
佐倉は『アビス・ドリップ』を飲んでみるようだ。
佐倉 光

「抽出に使ってる道具は別に深くなさそうだけど」
KP
そんな勇気ある(無謀な?)二人は1D100を振ろう。
牧志 浩太

1d100 Sasa 1d100→75
佐倉 光

1d100 Sasa 1d100→88
KP
香りは普通に珈琲と思えるような香ばしさだった。
だが口に含むと途端に違和感が広がる。
これは……珈琲と呼ばれるカテゴリの飲み物なのだろうか。
とても形容しがたい奇妙な味わいだ。
……滋味深い? ほんのり甘い? それでいて苦い?
舌が、脳が、混乱している。
だが口に含むと途端に違和感が広がる。
これは……珈琲と呼ばれるカテゴリの飲み物なのだろうか。
とても形容しがたい奇妙な味わいだ。
……滋味深い? ほんのり甘い? それでいて苦い?
舌が、脳が、混乱している。
牧志 浩太

テッセラクトは浮かんでいなかった。
周囲の様子を観察しながら、前と同じように美味しそうなラテをひとくち飲む。
周囲の様子を観察しながら、前と同じように美味しそうなラテをひとくち飲む。
牧志 浩太

「えっ???」
何だこれ。何だこれ。何だこれ??
香りからはまったく想像できない味がやってきた。
甘いのはわかる、苦い? 苦いのに旨い?
いや珈琲は苦いけどそういうのじゃない、珈琲の旨味ってそういうのじゃない、これ何の苦さだ? 何の旨味だ?
えっ、俺なに飲んじゃった??
何だこれ。何だこれ。何だこれ??
香りからはまったく想像できない味がやってきた。
甘いのはわかる、苦い? 苦いのに旨い?
いや珈琲は苦いけどそういうのじゃない、珈琲の旨味ってそういうのじゃない、これ何の苦さだ? 何の旨味だ?
えっ、俺なに飲んじゃった??
牧志 浩太

「佐倉さん、これ珈琲じゃなさそうだ。何だか難しい味がする。
佐倉さんの方は、どう?」
??? な顔のまま佐倉さんの方を向く。
佐倉さんの方は、どう?」
??? な顔のまま佐倉さんの方を向く。
佐倉 光

「……うまい」
KP
佐倉は渋い表情とは裏腹の感想を漏らした。
佐倉 光

「うまいけどこれじゃない」
KP
言いながらもう一口啜る。
佐倉 光

「難しい味がする。珈琲じゃない。要素ごと切り分ければ珈琲っぽいけど俺はこれを珈琲とは呼びたくない」
牧志 浩太

「分かる。すごく分かるそれ。
佐倉さんのもそうなんだな。
何なんだこれ? 悪魔が珈琲を聞きかじりで真似した? 珈琲が素因数分解された?
異界説の説得力が上がってきたな」
言いながらもう一口啜って味を確かめる。
佐倉さんのもそうなんだな。
何なんだこれ? 悪魔が珈琲を聞きかじりで真似した? 珈琲が素因数分解された?
異界説の説得力が上がってきたな」
言いながらもう一口啜って味を確かめる。
KP
味が斜め上から踊りながら降ってくる。
……変にクセになる味だ。
……変にクセになる味だ。
牧志 浩太

「何だこれ」
一口。
一口。
牧志 浩太

「訳が分からない」
また一口。
また一口。
牧志 浩太

「本当に何だこれ……、あ」
気づくと全部飲んでしまっていた。
もうない、もう一杯頼まないと……、と顔を上げた所で我に返った。
気づくと全部飲んでしまっていた。
もうない、もう一杯頼まないと……、と顔を上げた所で我に返った。
佐倉 光

「……あ」
KP
こちらも何となく飲みきってしまったらしい。コップが空になっている。
佐倉 光

「なんか敗北感」
牧志 浩太

「二杯目はやめよう。
こっちの方が夢だったりしないだろうな?
ドリームランドとか、夢と現実が混ざってるとか、そういうやつ」
そういえば、どれだけはっきり覚えていても夢だったことがあったのを思い出してしまった。
何度か。何度も。何なら夢と現実が混ざってたのも見た。そういうのじゃないだろうな?
こっちの方が夢だったりしないだろうな?
ドリームランドとか、夢と現実が混ざってるとか、そういうやつ」
そういえば、どれだけはっきり覚えていても夢だったことがあったのを思い出してしまった。
何度か。何度も。何なら夢と現実が混ざってたのも見た。そういうのじゃないだろうな?
佐倉 光

「夢か。その方が納得がいくな」
牧志 浩太

「ああ。
ドリームランドにしては現代的? だけど、また変な夢でも混じってるんだとしたらまあ、納得が行く。
死ぬのも、時間が戻るのも、コーヒーが変なのも。
夢だからって呑気に構えてれば目が覚めるわけじゃない、ってのも十分に思い知っちゃってるけどさ」
何となく謎の液体が入っていたカップのロゴを見る。
ドリームランドにしては現代的? だけど、また変な夢でも混じってるんだとしたらまあ、納得が行く。
死ぬのも、時間が戻るのも、コーヒーが変なのも。
夢だからって呑気に構えてれば目が覚めるわけじゃない、ってのも十分に思い知っちゃってるけどさ」
何となく謎の液体が入っていたカップのロゴを見る。
佐倉 光

「なんとかして脱出しないと。死ぬのはごめんだけど、今回はどうなるか」
KP
【SCARLET】の見慣れたロゴが入っている。
どう考えてもこんな突飛な飲み物を出す店ではないのだが……
どう考えてもこんな突飛な飲み物を出す店ではないのだが……
牧志 浩太

「ああ。
また死んで戻されるのは、ちょっと勘弁してほしいな。
どこかに綻びとか、何か見つけられればいいんだけど」
また死んで戻されるのは、ちょっと勘弁してほしいな。
どこかに綻びとか、何か見つけられればいいんだけど」
牧志 浩太

前のルートと同じくフードコートへ向かう。
途中で広告のディスプレイなどがあれば目を向ける。
窓の外の風景にも異変や違和感がないか、視線を走らせながら行く。
途中で広告のディスプレイなどがあれば目を向ける。
窓の外の風景にも異変や違和感がないか、視線を走らせながら行く。
KP
〈目星〉で判定。
牧志 浩太

1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 81→成功
KP
窓の外に二人の人影が見えた。だが次の瞬間にはそこには誰もいない。
ガラスに映る自分の姿が一瞬だけ歪んで見えた気がした。
ガラスに映る自分の姿が一瞬だけ歪んで見えた気がした。
牧志 浩太

「佐倉さん。
あそこに人、いたよな?」
人影が見えたあたりに、僅かに視線を送る。
どんな人影だったか分かるだろうか?
あそこに人、いたよな?」
人影が見えたあたりに、僅かに視線を送る。
どんな人影だったか分かるだろうか?
KP
ひとりは赤っぽい髪をしていたのが辛うじて見えた。
佐倉 光

「何かいた気はしたな……姿までは見えなかった」
牧志 浩太

「ああ……。
単に他の人だったかもしれないけど、さっき、窓に映った俺の姿が一瞬歪んだ気がしたんだ。
もしかすると、それこそ見ていれば何か隙を見せるかもしれない。
窓の外、ちょっと注意していよう」
単に他の人だったかもしれないけど、さっき、窓に映った俺の姿が一瞬歪んだ気がしたんだ。
もしかすると、それこそ見ていれば何か隙を見せるかもしれない。
窓の外、ちょっと注意していよう」
佐倉 光

「そいつらが黒幕か……?」
KP
佐倉は窓の方を厳しい目で見つめた。
牧志 浩太

「どうだろうな……、まだ人影が見えたってだけだ。
そうだとしたら、手掛かりになるんだけど」
そうだとしたら、手掛かりになるんだけど」
クトゥルフ神話TRPG 目次
ミッドナイトジャンクション 一覧
コメント By.KP(佐倉)
事件はここから始まります。
ごめんな牧志。
事件はここから始まります。
ごめんな牧志。
メインルート
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子供佐倉ルート
子供佐倉&デビルシフター牧志ルート
塔牧志ルート
塔牧志&佐倉ルート
Nルート
N牧志&N佐倉ルート
波照間ルート
波照間(&東雲)ルート
佐倉~月影ルート
佐倉・アナザールート
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」








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