こちらには
『meow!!』
ネタバレがあります。

内心まる見えで全容が見やすい秘匿オープン版はこちら。


本編見る!
経塚 アカリ
こんばんは!
牧志 浩太
間違えた!
KP
おっとこんばんは!
アカリさん猫っつーより虎でしょ……
牧志 浩太
確かに アンリの方の新立ち絵はライオンっぽいって話もありましたね
経塚 アカリ……DXの登場人物。元CoCの人らしいから戻ってきたのかな?
KP
んでは早速始めますぅー
牧志 浩太
はーい! よろしくお願いします

KP
佐倉との待ち合わせ場所に現れたのは謎の猫だった。
牧志はその猫が佐倉ではないのかと思う。
果たして彼に何が起こったのか。
手がかりを求めて一人と一匹は商店街(渋谷センター街)へと向かうのであった。


空は晴れていい天気だ。
散歩には丁度良い。
……人さらいだの、変な猫だの、そんなトラブルさえなければ。
貴方方が向かう商店街は、文化村通り・井の頭通りの間あたり。
様々な店舗が建ち並んでいる。
牧志 浩太
「……」
変な奴が佐倉さんをこうしたのも、攫っていった奴がいるのも、もう確定なのだ。
勢い、表情が緊迫感を帯びる。
黒猫
「にゃあ!」
独り言 KP
佐倉 光
「急ごうぜ!」

KP
KPあまり渋谷って歩かないから、雰囲気違ったらごめんなんだぜ!
牧志 浩太
渋谷は一度しか歩いたことがないから問題ないんだぜ!
土地勘のとの字もない
KP
休みの日のせいか、通りには人がごった返している。
美味しそうな焼き物の香りが嗅覚を刺激する。
そろそろ昼時である……
猫は尾を立ててさっさと先へ進む。
牧志 浩太
周囲を見回しながらその後ろをついていく。
昼時ということなので、コンビニで簡単に食べられる物を入手しておきます。
補給、できる時にしておくのは大事だ。二度の事件で学んだ。
猫が食べられそうなものも一緒に入手しておきます。ちゅーるとか。
KP
では猫はコンビニの外で待ってた。
ここ渋谷では『地域猫』というものがいる。
猫はそれほど奇異な視線で見られる事はないようだ。
それが証拠に、あなたが店を出ると、黒猫は通りすがりの人に話しかけられていた。
牧志 浩太
「ごめん、待たせた」慌ててコンビニから出てくる。
KP
「やーだー、可愛いネックレスしてる!」
「首輪でしょ?」
どう考えても迷惑そうに尾の先を曲げてうろうろしていた黒猫は、貴方の姿を見るや一声ないて駆け寄ってくる。
黒猫
「ニィ」
独り言 KP
佐倉 光
「良かった、もううんざりだ、早く行こうぜ」

KP
猫に話しかけていたのは、大学生くらいの女性と、その彼氏らしい男性。
デートだろうか。どことなくお洒落だ。
牧志 浩太
では猫に話しかけてる通りすがりの人に、昨夜こういう(佐倉さんの外見情報)黒い服の少年を連れて行った人を見なかったか目撃情報を聞いてみましょう。
KP
では【交渉】
何かお好きな技能で交渉してみましょう。
牧志 浩太
CCB<=75 〈説得〉 (1D100<=75) > 77 > 失敗
ああっと!
猫かわいい補正で+つきませんか?
KP
なるほどw
1d10 猫補正 (1D10) > 8
ついたわ。
牧志 浩太
やったぜ!
KP
では彼らは、さっさと逃げ出した猫をちらちらと見ながら話に付き合ってくれる。
「あ、そのヒトか分かんないけど見たよ。
ベロンベロンに酔っ払った男の子を車に乗せて走ってくの」
「いやあれ病院行ったんじゃないの?」
牧志 浩太
「どっちに行ったかとか、覚えてますか? どんな車かとか。酔っ払ってたって、どんな感じでしたか?」
KP
「いやー、ぐったりしてて、マトモに立てないのをずるずるーって、ね」
「なんか、慌ててたよね。
やだよね、今時急性アル中なんて。一気でもさせたのかな」
牧志 浩太
「どんな車だったか、覚えていますか。どの方向へ向かったか」
KP
「ちょうどタクシーで後ろについてたから、見てたんだけどぉ。
代々木公園のとこまでは一緒だったよねぇ」
「そうだっけ?」
牧志 浩太
「代々木公園……。その後、その車はどっちへ?」
KP
「そこまでは知らないけど、病院に行ったんじゃないの?」
「ええー、でもあんな夜中にやってそうな大きな病院なくない? あのへん」
黒猫
「にゃあ!
にゃあにゃあ!!」
独り言 KP
佐倉 光
「そうだ、公園! 俺がこっちくる時通ったのもきっと代々木公園だ。
そのへんにきっとアジトがあるぜ!」

牧志 浩太
「ああ、ごめん、佐倉さん! ……ありがとうございました、助かりました」
彼らに頭を下げて、猫についていく。
KP
猫は二人との別れ際、二人の背に「ミッ!」と鳴いていた。
独り言 KP
佐倉 光
「情報サンキュ!」


KP
ふたりと別れて歩く。
公園でなら食事なども落ち着いてとれそうだ。
牧志 浩太
猫が疲れてそうなら食事を促します。そうでなければ食事は後にする。
KP
ひとまず今は疲れた様子はない。
牧志 浩太
では食事は後にして、買ってきた食料は鞄にしまっておきます。
KP
前から、足早に男が歩いてくる……
と思ったら、ドン、とぶつかっていた。
牧志 浩太
咄嗟に猫を庇う。
「うわ、」
KP
男は謝る事もなく去って行く。
牧志 浩太
「危ないな。佐倉さん、大丈夫か」
独り言 KP
KP
あなたは、男が瞬時に牧志の財布を抜き取ったのに気付く。
佐倉 光
「あいつ……!」

黒猫
「ナッ!」
牧志 浩太
何か取られてないか確認します。
黒猫
「ナゴ! ニャーーーーゴ!!」
独り言 KP
佐倉 光
「お前の財布抜いたぞ!」

KP
低い声で鳴くと猫は貴方の腕から飛び出す。
牧志 浩太
「! もしかして、あいつか!?」ダッシュで追いかける。
独り言 牧志
牧志 浩太
(そうか、そもそも佐倉さんはそいつを見てるかもしれないのか! 先に確認すればよかった!)

KP
財布など確認する?
牧志 浩太
追いかけるのを優先します。
KP
ok
そうだなー、猫との意思疎通する事になってるけど、すぐさま追いかけるなら意図は伝わったとみて問題ないだろう。

KP
【DEX】×6で判定!
牧志 浩太
CCB<=(8×6) 【DEX】 (1D100<=48) > 87 > 失敗
牧志 浩太
【DEX】が足りない!

KP
あなたと猫は男を追う。
牧志 浩太
「がっ、くそ……!」
黒猫
「アオ!!」
KP
狩りを行う獣の速度で猫は追いつき、泥棒に飛びついた。
独り言 KP
佐倉 光
「この野郎逃がさねぇぞ!」

KP
「うわっ、くそ!」
ずっと声も上げなかった男が悲鳴を上げる。

KP
再度【DEX】判定。
牧志 浩太
CCB<=(8×6) 【DEX】 (1D100<=48) > 69 > 失敗
ヌ~~!
KP
がーんば!

KP
猫は男の顔めがけてよじのぼる。
周囲の人々が異常に気付き始めた。
通りすがりの男性数人が男の行く手を阻もうと試みる。

KP
再度! ただし今度は
1d30 (1D30) > 21
+21
牧志 浩太
CCB<=(8×6)+21 【DEX】 (1D100<=69) > 12 > スペシャル

牧志 浩太
「待て!」声を上げながら男を追いかける。
KP
男が速度を落した事で、あなたの手は届く。
猫は男の顔に貼り付いて視界を塞ぐ。
男はたまらずその場に倒れた。
牧志 浩太
「はぁ、は……、くそ、追いついたぞ」
KP
屈強な協力者たちに取り押さえられ、男の手からあなたの財布が転げ落ちた。
黒猫
「ミッ!」
独り言 KP
佐倉 光
「ざまぁ!」

独り言 牧志
牧志 浩太
(そっちだったのか……、佐倉さん、よく気づいたな)

牧志 浩太
「ありがとうございます……、助かりました」汗だくの顔を上げて、協力者たちに礼を言う。
KP
協力者達は顔を見合わせて照れくさそうに笑う。
黒猫
「にゃーーー」
独り言 KP
佐倉 光
「引き渡しは任せていこうぜー」

KP
猫は足を踏み換えてあなたを見上げる。
独り言 KP
佐倉 光
「中身、ちゃんとある?」

牧志 浩太
「ありがとう。……助かった。あの時気づいてなかったら、俺だけだったら追いつかなかったよ」
黒猫
「ミィ!」
「ニー」
独り言 KP
佐倉 光
「いつもの俺なら追いつけなかったな!
猫の体ってのも意外と便利だ」

牧志 浩太
取り押さえた男は何か言ったり反応したりしますか?
KP
いや、この男はただのスリのようだ。
やがて通行人の通報により、男は引っ立てられてゆくだろう。
牧志 浩太
なるほど。では警察に引き渡しましょうね。
助かりました、ともう一度協力者たちと、通報してくれた通行人に頭を下げる。
KP
通行人達も、自分たちが被害を被らなかった事と、貴方方が無事財布を取り戻したことを喜び、去って行く。
独り言 牧志
牧志 浩太
(こういう時に手を貸してくれる人がいるって……、いいことだな)

黒猫
「ニー」
独り言 KP
KP
ところであなたは少し眠くなっている。

KP
猫が欠伸をした。
牧志 浩太
異物が入ってたり中身がなくなったりしていないか、財布の中身をチェック。
KP
財布の中身は特に変わっていない。
すぐ追いかけたためか、中身を抜く暇がなかったらしい。
牧志 浩太
「うん、無事だ。……ありがとう、佐倉さん」
黒猫
「ミュ……」
独り言 KP
佐倉 光
「どーいたしまして。ねむ……」

KP
猫は周囲をキョロキョロしながら歩き出す。
独り言 KP
佐倉 光
(いつも歩いている街なのに、視点が下がるとどこにいるのかよく分からなくなってくるな……)

独り言 牧志
牧志 浩太
(よし、気を取り直して)

牧志 浩太
「それで、代々木公園の方だったよな」ついていきます。
黒猫
「ニャア」
独り言 KP
佐倉 光
「そう」

KP
猫は突然身を縮めると、貴方の腕に飛び込んできた。
そしてもうひとつ欠伸。
牧志 浩太
「わっ」猫を抱き止める。思わず撫でたくなってしまうが、我慢我慢。
独り言 KP
佐倉 光
(なんでだ、くそ眠い……)

黒猫
「ミッ」
独り言 KP
佐倉 光
「このまま行ってくれると助かる」

独り言 牧志
牧志 浩太
(温かいな……。ふかふかしてる。いやいや、猫でも佐倉さんだ。我慢我慢……)

KP
意思疎通チェックしときます?
あなたの判断で動いてもいいです。
牧志 浩太
チェックしておきましょう。
黒猫
1d100 (1D100) > 94
牧志 浩太
1d100 (1D100) > 20
KP
んんん
牧志 浩太
通じてない!
撫でたくなるのを我慢するので精一杯だ!
KP
c94-20 c(94-20) > 74
撫でろって言われた気がしました。
えっ、佐倉がそんな事言う?
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=52 《SANチェック》(1D100<=52) > 55 > 失敗
[ 牧志 浩太 ] SAN : 52 → 51

牧志 浩太
その後ろ頭が撫でろと言っている気がして、手がぷるぷる震える……。
いやいや、そんなはずがない。佐倉さんだし。
黒猫
「……ミ?」
独り言 KP
佐倉 光
「どうかした?」

牧志 浩太
「よし、代々木公園の方、だったよな。あ、そうだ。疲れただろうし、これ」
代々木公園に向かって移動しつつ、猫にちゅーるをあげます。
黒猫
「……」
独り言 KP
佐倉 光
「ちゅーる……」
(マジでネコみてぇじゃねぇか)

黒猫
CCB<=(15×5) 【POW】 (1D100<=75) > 55 > 成功
独り言 KP
KP
腹は減っているし、背に腹は代えられないだろう。
牧志の好意であるし。妥当な判断だ。

黒猫
「ミ……」
KP
猫はどことなくしょんぼりしつつちゅーるを食べた。
独り言 KP
KP
ちゅーるは美味しい。びっくりするほど美味しい。
佐倉 光
「なんか屈辱的だ……」

牧志 浩太
ちなみに渋谷の土地勘がボルテクス界しかないPLなのですが、ここから代々木公園まではどれくらい離れていますか?
KP
そうだなー、十数分とかだろうか?
牧志 浩太
なるほど。ありがとうございます。
そんなに離れてなさそうですね。

牧志 浩太
「……前は話せたけど動けなくて、今度は動けるけど話せない、か。難しいな。ごめん、もどかしいよな、佐倉さん」猫を抱えて歩きながら、ぽつりとこぼす。
黒猫
「……」
独り言 KP
佐倉 光
(まあな……なんか毎度牧志といるとロクな目に遭ってない気はする。
とはいっても牧志のせいじゃねぇ)

黒猫
「ミ」
独り言 KP
佐倉 光
「気にすんな」

牧志 浩太
「言ってもしょうがないよな。ごめん」
黒猫
「ニャア。
ニィ」
独り言 KP
佐倉 光
「毎回俺を助けようとしてくれてるだろ。
それだけで有り難いよ」

KP
猫はあなたの肩に前足で軽くポスポスと触れた。
牧志 浩太
「あ……、そういえば」
代々木公園に向かいながら(佐倉さんと波照間の)仲間達に連絡を取ろうとしてみますが、通じない?
KP
残念ながら。
回線トラブルなのか、貴方が知っているアドレスは既に過去の物なのか。
牧志 浩太
「……」電話を切って、微かに寂しそうに俯いた。
どれだけ自分が「知っている」と感じていても、俺のものじゃない。……思えば、あれから随分と時間が過ぎているのだ。
黒猫
「ニャア……
ミィ。
ニャア」
独り言 KP
佐倉 光
「そういや変えたばっかりかも。
まあ、落ち込むな。波照間さんなら後で教えてくれるかも知れないだろ。
同じ大学なんだしさ」

牧志 浩太
……佐倉さん、よく俺を罵らなかったな、と思う。
黒猫
「……」
独り言 KP
佐倉 光
(なんだ、なんか落ち込んでるのか?)

黒猫
CCB<=55 〈心理学〉 (1D100<=55) > 49 > 成功
KP
猫はしばらく首をかしげていたが、あなたの頬にすっと頭を軽くこすった。
独り言 KP
佐倉 光
(マジで猫みてぇじゃねぇか……)

牧志 浩太
「わ、……ああ、心配かけたよな。大丈夫、佐倉さんの方が心細いだろうし。
ありがとう」
黒猫
「ナ!」
独り言 KP
佐倉 光
「そうだ、助けて貰わなきゃならないんだ、しっかりしてくれ」

独り言 牧志
牧志 浩太
(……知ってたから、俺と話してくれたから……。それだけじゃないよ、佐倉さんと友達になりたいと思うのは。きっと、そのはず。自信はないけどさ)


KP
そうして歩くと、ほどなく公園が見えてくる。
有名なケヤキ並木を抜ける頃には、猫はうとうとしているようだった。
牧志 浩太
「さて、どうするかな……。聞き込みでもしてみるしかないか」
KP
周囲には人が多い。
仲睦まじげなカップル、友人同士らしき人々、太極拳に励むお年寄り、元気に走り回る子供達とその親。
牧志 浩太
「はぁ……、ごめん、少し疲れた。ちょっと、食事だけ」公園のベンチに座り込む。そういえば食事を取らないまま、歩いたり全力疾走したりしていたのだ。
黒猫
「ミィ」
独り言 KP
佐倉 光
「賛成……」

KP
猫は大あくびをした。
独り言 KP
佐倉 光
(猫は寝子っていうもんな……本能か、この眠気は)

独り言 牧志
牧志 浩太
(知ってる人達が……、過去のことになっていく。不思議な気分だ。もう数年もして就職でもすれば、どっちの記憶も、ただの思い出になるのかな)

KP
ベンチは日光で温まっていて大変温かい。
熱い、まで行っておらず快適な温度だ。
黒猫はあなたの隣に降りると香箱座りをする。
牧志 浩太
「はぁ……、」ペットボトルの水を飲み、おにぎりとパンを口にする。
KP
その横で猫は目を閉じて眠り始めた。
独り言 KP
佐倉 光
(あったけぇ……)
KP
なんだか何もかもどうでも良くなってくる心地よさだ。

独り言 牧志
牧志 浩太
(……就職、か。俺は何になりたかったんだろう)
(佐倉さんはデビルバスターになるのかな。就職しても、一緒に遊びに行けるかな。気が早いか)

牧志 浩太
買った食料を平らげると、満腹が気持ちいい。このまま座っていたくなるような温もりだ。
KP
横に座る小動物の体温は少し高く、温かい。
牧志 浩太
佐倉さんにとってはそれどころじゃないだろうけど、少し高い体温と柔らかな毛皮の温もりは、やさしい気持ちにさせる。
家に猫がいた記憶といなかった記憶が、頭の中で同時にだぶって、どちらがどちらだったのか分からなかった。
KP
おや、猫飼い。
どちらがだろう……
牧志 浩太
どっちがどっちかはまだ決めていません どっちもわりと猫と戯れてるの似合いそう
KP
似合いそうだなぁ。
独り言 KP
KP
あなたの意識はお日様にゆられて解けてゆく。
唐突に貴方は自分が『佐倉 光』であることをおもいだした。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。(0/1)
佐倉 光
CCB<=72 《SANチェック》(1D100<=72) > 2 > 決定的成功/スペシャル

黒猫
「!」
独り言 KP
佐倉 光
(あっぶねぇ、まずいんじゃねぇのか、もしかして)

牧志 浩太
「……よし、行くか。このまま座ってると根が生えそうだ」
黒猫
「ニャ!!」
牧志 浩太
ふん、と一発奮起して立ち上がろうとしたところだった。
KP
貴方が声に出す一瞬前に、猫が鳴いた気がした。
そして、突然。
あまりに突然、あなたの横から猫の姿が消えた。
独り言 KP
KP
あなたは小さい手に抱え上げられた。

牧志 浩太
「えっ?」
咄嗟に猫を探す。
何があった? どこへ行った? まさか。
KP
少し前まで周囲で遊んでいた子供数人が、猫を抱き上げて持って行こうとしている。
親の姿はない。
牧志 浩太
「こら!」追いかけて猫を取り戻します。
「悪戯するんじゃない! うちの子だぞ!」
KP
「ほら、やっぱりにゃーちゃんだよ!」
子供の一人が叫んだ。
独り言 KP
KP
抵抗空しく、あなたは首の後ろをつままれた。
力が入らない!
佐倉 光
(くそくそ、体に力が入らねぇ!
何なんだ、これも本能か、仕組みがそうなってんのか?
不便だな猫!)

KP
猫は首の後ろを掴まれて、情けない顔でぶらぶらしている。
「にゃーちゃんだよ!」
頑固に言うのは三人組の子供だ。
大体年齢は小学生くらいだろうか。
赤い服のわんぱくそうな男の子、
青い服の小柄な男の子、
黄色い服のやんちゃそうな少女だ。
黒猫をつまみ上げているのは赤い服の男の子。
彼は猫を顔の高さまで持ち上げ、じっと見ている。
あとの二人は、『大事なお友達を勝手に自分の子にしている悪い大人』を牽制している。
黒猫
「……」
牧志 浩太
「こら、悪戯するんじゃない。うちのサクラが、そんなにお友達に似てるのか?」
牧志 浩太
「サクラ」って、猫の名前としても意外と違和感がない
KP
ですねー
KP
「にゃーちゃんだもん!!」
こどもたちは聞く耳を持たない。
そして、赤い服の男の子がにやっと笑った。
「景品はにゃーちゃん!
俺達三人を捕まえることが出来たら返してやるぜー!」
言うなり男の子は逃げ出した。
牧志 浩太
「あのな! 俺をからかうんじゃない!」 追いかける!
追いかけながら、ある可能性に思い至っていた。佐倉さんは自分の身体を置いてきたって言ってたから、佐倉さんが猫に変身したわけじゃない。そうすれば、この猫の身体はもともと……、ああ、速いなこの子たち!

KP
では、ルール説明!
三人を捕まえましょう!
以上!
赤い服の男の子は足が速い!
【DEX】10との対抗判定で頑張ってください。
牧志 浩太
前回といい今回といい、【DEX】を使う機会が妙に多い牧志くん
KP
なんだかんだ【DEX】って便利ですよね……
牧志 浩太
なければないで困る【DEX】
牧志 浩太
RESB(8-10) (1d100<=40) > 84 > 失敗
KP
赤い服の少年は木陰に消えていった。
牧志 浩太
「は、速いな……!」前回の蛇人間と同じくらい速くないか!?
実は大分弱体入ってる!
KP
ぷらんぷらんと黒い猫はなすがままに振り回されている。
では〈目星〉どうぞ
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉 (1D100<=75) > 84 > 失敗
出目が振るわない!!
KP
一瞬、青い物が視界の端にちらつくのが見えた気がしたが、振り向いたときにはもう何もいなかった。
牧志 浩太
「はぁ、は……、くそ、どこ行ったんだ」
KP
「ここまでおーーーいで!」
上から声が振ってくる。黄色い服の少女が木の上から呼びかけてくる。
牧志 浩太
「木の上!?」
KP
「あはは、おじさんおそいぞー!」
〈跳躍〉〈登攀〉【SIZ】×5
いずれかで判定。
牧志 浩太
CCB<=(10×5) 【SIZ】 (1D100<=50) > 55 > 失敗
出目が振るわない!!
KP
子供達の声がもうどこから聞こえているのかもよく分からなくなってきた。

牧志 浩太
〈心理学〉で子供の行き先を予測できませんか?
KP
ではどうぞ。
牧志 浩太
CCB<=76 〈心理学〉 (1D100<=76) > 93 > 失敗
KP
おやおや
牧志 浩太
出目がめちゃくちゃ振るわないな??
KP
お疲れですね……

KP
「なんだよおじさん遅いなぁ、もう終わり?」
あなたを挑発するように赤い服の少年が姿を見せた。
牧志 浩太
「……終わりじゃない。その子は俺の友達だ。返してもらう」
独り言 KP
佐倉 光
(目が回る……)

KP
では再度【DEX】
ただし今回は+10
牧志 浩太
CCB<=(8×5)+10 【DEX】 (1D100<=50) > 93 > 失敗
なんだこの出目
KP
再び赤い服の少年は木陰に消えた。
〈目星〉っ!
+10でどぞ
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉 (1D100<=75) > 2 > 決定的成功/スペシャル
KP

KP
では、青い服の小柄な少年がベンチの下に腹ばいになってニコニコしている……その背中をとる事ができた。
牧志 浩太
「捕まえた。サクラを返してくれ。
……なあ、返してくれよ。君達の友達かもしれないけど、俺の友達でもあるんだ」
KP
「ちぇ、まだだよ! 三人捕まえてって言っただろ!」
男の子はふくれっ面でベンチに座った。
「あーあ、うっかりしてるからぁー」
木の上から黄色の服の少女がのぞき込んでいる。

KP
〈跳躍〉〈登攀〉【SIZ】×5】
いずれも+10で。
牧志 浩太
CCB<=(10×5)+10 【SIZ】 (1D100<=60) > 10 > スペシャル
牧志 浩太
背が高そうな雰囲気してるけど、実はそんなに【SIZ】高くないんですよね、牧志くん。普通くらい。

KP
あなたが手を伸ばすと、少女の腕を掴む事ができる。
牧志 浩太
「捕まえた」
KP
「わぁ!」
牧志 浩太
「あと一人だな」
KP
「おまえだって油断してんじゃーん」
青い服の少年がケラケラと笑う。
「あっ、なんだよ捕まってんのかよ」
赤い服の少年が猫をぶら下げたままで現れる。
牧志 浩太
「十分遊んだだろう。その子を返してくれ」
黒猫
「ミィ~」
独り言 KP
佐倉 光
「おろしてくれぇ」

KP
「ちぇ、俺は負けてないぞ。
ジュース買ってくれよ、それで負けた事にするからさぁ」
牧志 浩太
「分かった分かった。何がいい?」
KP
「コーラ!」
「サイダー!」
「出汁缶!」
ちゃっかりとほかの二人も声を上げる。
牧志 浩太
「渋いな」
三人分のジュースを買ってあげます。疲れたので自分の分も買う。
独り言 牧志
牧志 浩太
(自販機の値段も上がったなぁ……)

KP
子供達はあなたに買って貰ったジュースと出汁を飲む。
猫はそっと降ろされた。
黒猫
「ミ~」
独り言 KP
佐倉 光
「うう、頭がクラクラする……」

KP
「でもこの子にゃーちゃんだよ?
サクラって子そんなに似てるの?」
牧志 浩太
「佐倉さん」猫に向かって、名前を呼んで手を広げる。
黒猫
「にゃぁ~」
独り言 KP
佐倉 光
「生きてる~」

KP
猫は返事をする。
「猫にさん付け?」
「ええ、サクラサンっていうの?」
「黒いのに桜なの?」
「ぜったいにゃーちゃんだと思ったのになー」
子供達は口々に好き勝手言う。
牧志 浩太
「ここらへんで暮らしてる子なのか? にゃーちゃんって。そうだ君達、昨日の夜……あー、夜は出歩いてないか、君達は」取り戻してほっと息をつきつつ、子供達からにゃーちゃんの話を聞きましょう。
KP
「にゃーちゃんさぁ、この近くのおばけの家に住んでんだ」
牧志 浩太
「おばけの家?」
KP
赤い服の男の子が鼻をこする。
「そう、おばけが住んでる家」
牧志 浩太
「それは怖いな。おばけが出たのか?」
KP
「そんなわけないでしょ、ただのあきやだ、ってママがいってた」
訳知り顔の女の子。
「にゃーちゃんいっつもそこから出てくるんだ」
「公園に良く来るから、遊んでたんだよね」
出汁缶を頼んだ青い服の少年は名残惜しそうに空の缶を見つめ、呟いた。
「でもいるんだよおばけ!」
赤い服の子が叫ぶ。
「俺見たもん。おばけの車!」
「オバケが車に乗るわけないでしょ、飛べるのに。っていうかあんた、ママに行っちゃダメって言われてたのに行ったの? ずるい」
黄色の服の少女が不満そうに言う。
牧志 浩太
「ああ、おばけはいるよな。俺も知ってるぞ、おばけが本当にいるってこと。詳しく聞かせてくれるか?」赤い服の子に目線を合わせる。
KP
赤い服の男の子曰く。おばけはいる。絶対いる。
彼が言う車の特徴は、商店街で聞いた車の特徴と酷似している。

青い服の男の子曰く。
いやヒトでしょ?

黄色の服の女の子曰く。
抜け駆けなんてずるい。
牧志 浩太
「……おばけが車に乗る所、見た事あるか? その家は、どこにある?」少し声が低くなり、表情が真剣みを帯びる。
KP
「あのね、あっち!」
子供達は揃って公園の北側を指さした。
「案内しようか!?」
黄色い服の少女が鼻息荒く言う。
その目には正当な口実を前に抑えきれない好奇心がきらめいている。
牧志 浩太
「ありがとう、頼むよ。近くまで行ったら家に帰るんだぞ。そのお化けは、危ないお化けかもしれないからな。俺の友達をさらったかもしれないんだ」
独り言 KP
KP
長い話を聞いているうち、あなたはなんだかぼんやりとしてきた。
隣にいる人間の体温が心地よい。
こういう時の感情の表し方を貴方は知っているはずだ。

KP
ざらざらとした感覚があなたの手の甲にある。
それから、温かい毛皮をこすりつけられる感覚。
牧志 浩太
えっ? とそちらを振り向く。
黒猫
「ミュー」
KP
黒猫が貴方の手の甲を舐めて、顔をこすりつけていた。
牧志 浩太
「佐倉さん?」びっくりした。振り回されて疲れて混乱してるのか?
KP
「わあ、可愛い!」
と子供達が騒ぐ。
独り言 KP
KP
あなたは名を呼ばれて正気に戻る。

黒猫
「……!」
KP
猫はふと動きを止めた。
そして、さっと貴方から体を離す。その目は驚いたように見開かれていた。
牧志 浩太
「……」その様子に、ひどく嫌な予感がした。
「佐倉さん」確認するように、もう一度呼びかける。
黒猫
「ニャア」
独り言 KP
佐倉 光
「俺今何してた?」
KP
あなたは自分の感情を素直に表現したに過ぎない。
それはあなたにとって喜ばしい事ではなかっただろうか。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
佐倉 光
CCB<=72 《SANチェック》 (1D100<=72) > 45 > 成功

牧志 浩太
「急ごう、佐倉さん。その家で間違いない」
黒猫
「ニャッ!」
牧志 浩太
猫を抱き上げて、子供たちに案内してもらって件の家へ向かいます。
KP
猫は呆然とあなたに抱かれたまま、ぐるるる、と唸るような声を上げていた。
牧志 浩太
「……佐倉さん……」猫の腹に少し指が食い込んだ。不安げな、気を張った声が猫の耳に届くだろう。
牧志 浩太
牧志くん強引な時は強引というか、人目をスルーできてしまうから、周囲から見るとなかなか挙動が面白いことになってる
KP
意思が強い
牧志 浩太
意思が強くなければ、瓶の中の君であそこまで一本筋を通さないだろうというのはありますね
黒猫
「ミィ」
独り言 KP
佐倉 光
「ヤバいのか俺」

KP
猫は返事するように小さく鳴いた。
牧志 浩太
「……」

KP
子供達の案内で、貴方方は廃屋にたどり着く。
それはただの家に見えた。
言われなければ廃屋だとは気付かないだろう。
それらしいことといえば、窓が一カ所割れていて、段ボール箱で塞いである事くらいか。
この町中に珍しい一軒家だ。
子供達はその家が見える場所まで貴方方を導いてくれる。
そして家の前に車が一台止まっている。
白い小型のバンだ。
牧志 浩太
「ありがとう、助かった。気をつけて帰るんだぞ」
子供たちを帰して、人が出てこないか少し様子を伺ってから近づきます。
素直に帰らないかもしれないけど、押し問答している時間はないので帰らないようならスルーだ!!
KP
子供達は遠巻きに野次馬……もとい見守ることに決めたらしい。
中から人が出てくる様子はない。
牧志 浩太
車に人がいないか確認してから、家の中の様子を伺います。
黒猫
「ミ。
ニャ!」
独り言 KP
佐倉 光
「くそ、こうしてても仕方ねぇ。
行くぜ」

KP
猫はするりとあなたの腕から抜けて大胆に近づく。
扉が半開きだ。
猫は隙間を抜けするりと中に入る。
独り言 KP
KP
大丈夫、敵らしき物は見えない。

KP
10秒ほどして、隙間から猫が再び顔を出した。
黒猫
「ミャ!」
独り言 KP
佐倉 光
「OK、いけるぞ」

牧志 浩太
その後ろを少し離れてついていく。何かあれば対応できるように。武器でも持ってきた方がよかったかと思ったが、そういえば武器を振り回したりするのには慣れていないのだ。俺は。
半開きの扉から中へ入ります。

KP
建物は、個人経営の病院か何かのように見えた。
意外と中は綺麗に掃除されており、物が落ちている様子もない。
牧志 浩太
「……」綺麗なものだ。誰かの手が入っている、とすぐに分かる。
ここには何者かが出入りしているのだ。
KP
廊下を進むと両端に扉がいくつか並んでいるが、鍵がかかっており、開かない。
黒猫
「ニャア」
独り言 KP
佐倉 光
「ここだ、間違いないぜ」

KP
猫が貴方を見上げて声を上げ、少し歩く速度を上げる。
牧志 浩太
頷いて、その後ろを行く。
KP
なんか割と分かってもらえるから、意思判定要らんなw
牧志 浩太
やったぜ。
KP
奥の扉、ひとつだけ扉に鍵がかかっていなかった。
猫はその扉を引っ掻き始める。
独り言 KP
佐倉 光
(確かここに)

牧志 浩太
「……」背後に注意を払いながら、音が立たないように慎重に、その扉を開ける。正面から身を躱すようにして。
KP
廊下は外からの光でぼんやり見えていたが、この部屋には窓がないのだろうか、暗くてよく見えない。
暗闇の中であなたを見上げる猫の目が光って見える。
壁際に触れるなら、明かりのスイッチを探す事はできるだろう……
独り言 KP
佐倉 光
(ここから逃げ出したんだ、俺)

牧志 浩太
「……」眼をこらして中を窺う。誰かがいそうな気配がなければ、一瞬迷い、スマホのライトをオンにして地面近くから中を照らす。
KP
明かりの中でなにものかが動いた。
目の前に、檻のようなものがある。
野生動物を捕えるような、そこそこサイズの大きなものだ。
牧志 浩太
出てくる様子がなければ、明かりのスイッチを探してオンにします。
KP
部屋の明かりをつけるなら、檻の中になにかがいるのが分かる。
牧志 浩太
檻の中には何がいるだろうか。
KP
その中に寝転がっていたのは、黒い服の青年だ。
牧志 浩太
「!」
KP
彼はこちらを見て首をかしげ……
佐倉 光
「アー」
KP
なんとも言えない声を上げた。
黒猫
「ニャ!」
独り言 KP
佐倉 光
「俺!」

牧志 浩太
「佐倉さん……」その姿を見て、思わず名を呼ぶ。それから、様子がおかしいことに気づいて。
牧志 浩太
中身が猫の佐倉くん、PL的にはたいそう面白いのにそんな場合じゃない
KP
「あ~、すまないね。驚かせてしまって!」
唐突に、声。
貴方の背後から聞こえた声は、柔和な男性の物だ。
牧志 浩太
はっ、と振り返る。
「!」
黒猫
「シャー!」
猫は尾を膨らませて貴方の背後に向かって威嚇をする。
独り言 KP
佐倉 光
「この野郎、俺の体返せ!」

牧志 浩太
身構えてその声から距離を取る。それくらいの対応しかできなかった。
KP
「おやおや、そんなに驚かなくたっていいじゃないか……」
身構えたあなたの視界には、白衣の容姿端麗な男性がいた。
男はひらひらと掌を振りながらあなたに近づいてくる。
牧志 浩太
「お前か。佐倉さんをこうしたのは」
KP
「そうそう、そうなんだよ。
あぁ、しかしそれも連れてきてくれるなんて丁度いい。困ってたんだ」
笑顔で男は猫を見下ろす。
牧志 浩太
「それって言うな。何が目的だ……」
KP
男はにやりと笑うと、黒猫に向けて手を伸ばしてくる。
牧志 浩太
咄嗟に猫を庇う。
KP
おっ、その前に相手の手が届く。
牧志 浩太
庇う手が、間に合わなかった。
――――その手が、ぽん、と黒猫の頭に触れた。
KP
「いや、ほんっとーーに良かった! 怪我とかしてない? 大丈夫? 急にごめんね!?」
黒猫
「ミ?」
独り言 KP
佐倉 光
「は?」

牧志 浩太
「あ?」思わず気勢を削がれる。
KP
「いや、ちょっと研究に協力してもらおうと思ったんだけど、そっちの人が急に大声出すから」
男は悪びれた様子もなくぺらぺらと息継ぎもせずに語り始めた。
「びっくりして殴りつけちゃった。
そしたら気絶しちゃってさー。
もうこまっちゃったよねー。
治療がてらにここに運んで、寝てる間に実験を終わらせるつもりだったのにさぁ。
逃げちゃうんだもん。その人。
体を元に戻そうにも戻せないし、困ってたんだよね!」
黒猫
「ミ???」
独り言 KP
佐倉 光
「なんて???」

牧志 浩太
「殴るなよ。勝手に実験するなよ。許可取れよ」
黒猫
「アオ!!」
独り言 KP
佐倉 光
「そ、そうだ!」

牧志 浩太
「とにかく、元に戻せるんだな?」
KP
「ああ、もちろんそりゃそうだよ。
戻せないのにこんな事するはずないだろー? やだなぁ」
牧志 浩太
試しに、男の真意を探ろうと〈心理学〉してみますが、できる? >KP
KP
いいよ。
オープンでいいや。
牧志 浩太
CCB<=76 〈心理学〉 (1D100<=76) > 70 > 成功
KP
男には一切の悪意がない。
言葉の通りだ。
心から実験をしたがり、心からいなくなった猫を心配していたらしい。
それがかえって不気味なくらいだが。
牧志 浩太
「……分かった、じゃあ頼むよ。言っても無駄かもしれないけど……、そういうのは、今度はちゃんと当人に許可を取って欲しいな。
あんただって、逃げられたり殴る羽目になったりしたら、手間だろ」
KP
「ああー」
男はしばらく考えて。
「確かに! キミ頭いいね」
名案だ、と言いたげに嬉しそうに手を打ちあわせた。
黒猫
「アァオ」
独り言 KP
佐倉 光
「誰が許可するかよそんなの」

牧志 浩太
そのちぐはぐな不気味さはどうしてか、最初から思考様式が異なるものの思考を覗いているように感じさせた。言葉が通じているのに通じていないような感覚。
黒猫
「ナァーゴ!!!」
独り言 KP
佐倉 光
「ざけんなこの野郎」

佐倉 光
「オア~」
KP
地の底から響くような恨めしげな猫の声と、檻の中から言葉になりきらない青年の声が響き渡る。
黒猫
「ミィ」
独り言 KP
佐倉 光
「なっさけな」

KP
SANチェック》いっとくぅ?
SAN(成功時減少 0失敗時減少 1D2
牧志 浩太
CCB<=51 《SANチェック》(1D100<=51) > 28 > 成功
黒猫
CCB<=72 《SANチェック》(1D100<=72) > 78 > 失敗
1d2 (1D2) > 1
牧志 浩太
どうしてか、結晶体で埋まった瞳を思い出した。どうしてか、あのハロウィンの夜に見上げた空を思い出した。……どうしてか、紅い三つ眼を思い出した。
黒猫
「フミー」
[ 黒猫 ] SAN : 72 → 71
独り言 KP
佐倉 光
「こえーよなんだよこいつ」

KP
男は、猫と、暢気に手の甲を舐めている佐倉を連れて、部屋を出る。
すぐ隣の部屋の鍵を開くと、ふたつの円筒形のシャッターがついたものが並んだ機械がそびえ立っていた。
何故だか、あなたは記憶を刺激されるかも知れない……
牧志 浩太
ひどく既視感を覚えた……。
失敗して蠅とか混ぜたりするなよ、と言いそうになってやめた。口に出したら本当にやられかねない。
牧志 浩太
悪魔とか非日常に慣れているせいで牧志くんがこの状況にツッコミを入れてくれないの
KP
くれないねぇ……非日常になれすぎている。
牧志 浩太
茶番シナリオなのに当人のテンションがずっとドシリアスなの
KP
おもしろw
KP
「はいキミはこっち、キミはこっちねー」
『佐倉』は欠伸をして導かれるまま筒に入る。
猫は男に撫でられてネコパンチで応戦し、自ら筒に飛び込んだ。
牧志 浩太
じっと、その様子を見つめていた。拳を強く握って。
KP
ポチッとな。
そんな気軽さで男は機械のスイッチを押した。
機械がうなりを立て、なんとも言えない不気味な物音を立てる。
ブシー、と蒸気が上がり、筒が開いた。
牧志 浩太
うっかり合成されそうな気がした……。中から悪魔が出てきそうだ。
KP
おぉっとイレギュラーですな。
牧志 浩太
「え、それは困る。ナルカミじゃなくて佐倉さんを…… 何言ってるんだ、俺?」
KP
ここはベルベットルームではない!
ナルカミと満傷リリムは鉄板だよね
KP
筒からフラフラと現れたのは佐倉だった。
佐倉 光
「うぇ、気持ち悪……」
牧志 浩太
「佐倉さん!」 一瞬迷い、呼びかける。
佐倉 光
「あ、大丈夫、俺」
牧志 浩太
「あ、よかった、戻ったんだな……」
KP
もう片方の筒から黒い猫が悠々と現れる。
何かがあった、なんてことも気にせず、猫は大あくびをして毛繕いを始めた。
牧志 浩太
「お前も災難だったな、にゃーちゃん。……気にしてないか」
黒猫
「ミャア」
佐倉 光
「うわ、なんか体中湿ってる」
牧志 浩太
「あー、たぶん猫が毛繕いしてたな……」
佐倉 光
「冗談じゃねぇぞ、くそ」
牧志 浩太
「とりあえず、銭湯でも行くか? 俺もいい加減走り回って汗だくだし……」
KP
「いやぁ~、本当にすまなかった!
今後はこういう無理なことはしないようにするね!
一応、一応!」
男は軽薄に見える笑顔で貴方方に謝った。
取り合えず今回の事件は、これで幕引きという事になるのだろう。
牧志 浩太
「ああ、うん、そうしてくれると助かる……」怒る気も起きなかった。話が通じない気しかしない。
佐倉 光
「……そうしてくれ……俺もう疲れた」
牧志 浩太
さてあの子供たちにはどう言ったものか。にゃーちゃんが中でオバケに捕まってた、とでも言っておくか。疲れて頭が回らなくなってきた。
佐倉 光
「風呂行こう……腹減ったな、畜生」
牧志 浩太
とにかく、ゆっくり風呂にでも入りたい。
佐倉 光
CCB<=(15×5) 【POW】 (1D100<=75) > 44 > 成功
牧志 浩太
「あー、行こう行こう。ゆっくりしたい」
風呂に行こう、と声をかけてくれたことが、少し嬉しかった。
KP
「じゃあねー、気をつけて帰ってねぇー」
男は笑顔で手を振るのだった。

KP
銭湯で汗を流し、ゆっくりした後で。
佐倉 光
「くそ、体洗っても服は臭ぇな。
さっさと帰って着替えないと」
牧志 浩太
交番に立ち寄って、友人が無事見つかったことを報告。
銭湯で汗を流してさっぱりすると、ようやく安堵が身体を満たしてきた。
佐倉 光
「牧志、ありがとな。
なんか助けられてばかりだな、俺は」
牧志 浩太
「どういたしまして。なんとかなってよかった。
佐倉さんの方がずっと強いはずなのにな。こないだから、変な巡りあわせだ。
……こういうの無しに一緒に遊びに行けたら、って言ったのに、結局また何か起きたな」苦笑。
佐倉 光
「……そうだな。っつったってお前、あの謎」
KP
佐倉は照れ隠しのように、取り戻したスマートフォンをスワイプする。
牧志 浩太
そこには、あの時の連絡が一件あるだろう。
佐倉 光
「……!?
解けたの!? もう?」
KP
その声は驚きに満ちていた。
牧志 浩太
「あ、そうだ。解けたんだよ、あの時教えてくれたおかげだけどさ。すごいなこの謎、解いたとき頭に電気が走ったようだった。凄く綺麗に絡み合わせてあるんだ」
佐倉 光
「いや、つってもヒントあれだけで?
解けちゃったのか……」
KP
呆然と呟いたその言葉が、少し明るかったように感じたのは勘違いではないだろう。
牧志 浩太
「佐倉さん、こういうの好き? じゃあ今度はさ、カラオケとか漫喫でもいいけど、数学関係のとこ行く? 資料館とか図書館とか」
今度。願うように喜ぶように。今度、と口に上らせる。
KP
佐倉の顔に自然に笑顔が浮かんだ。
佐倉 光
「いいな、それ」
牧志 浩太
「だろ。もっと、こういう話をしてみたい」
佐倉 光
「何だよお前、すげぇな、後で解いた手順説明してくれよ」
牧志 浩太
「おっ、分かった。答え合わせだな」
牧志 浩太
仲間にこういうタイプの(謎解きについてくる)人いないし、割と佐倉くんにとっても新しいタイプの友人な気がしますね 波照間もスキルはあるけど、彼の関心の方向は違う所にあるし。
佐倉 光
「もう一問キッツいのがあるから、それもやってみてくれ」
牧志 浩太
「やるやる。夢中だったけどさ、楽しいなこれ」
佐倉 光
「だろー! こういうのだと、前に達磨のおっさんが……」
牧志 浩太
「あの人もすごい人だったよな、あのソースコードとか……」
そんな話をしながら、二人は道を行く。
KP
その背を、一匹の黒猫が見送っていた。
牧志 浩太
黒猫にひらりと手を振った。元気でな。
黒猫
「ミャアーオ!」


『meow!!』
みくろ 様 作


おしまい


牧志 浩太
お疲れ様でしたー!!
KP
おつかれさまー!
■シナリオクリア…2D6(KP判断により強化)
牧志 浩太
2d6 (2D6) > 7[3,4] > 7
[ 牧志 浩太 ] SAN : 51 → 58
KP
佐倉は報酬本来の1d6だけ貰っとくね
1d6 (1D6) > 1
すっくなw
[ 佐倉 光 ] SAN : 71 → 72
牧志 浩太
佐倉くんがお疲れだ

KP
それからしばらく、佐倉が妙な鳴き声を上げてしまうなんて事があったらしいが……まあ大したことではないだろう。
牧志 浩太
ふふふ
KP
具体的にはこれ。
KPCのネタ後遺症「猫」
 シナリオ終了後に【INT】×5もしくは【POW】×5に失敗すると、猫の頃の動きを覚えてしまっている。
 そのため、日常の仕草の中で猫らしい所作をしてしまうかもしれない。
 この後遺症は1D10日間続く。
KP
1d10 (1D10) > 4
4日間だ。
牧志 浩太
なるほど!! 佐倉くん【POW】高いから耐えそうなんですよねぇ
佐倉 光
x4 CCB<=(15×5) 【POW】
#1(1D100<=75) > 38 > 成功
#2(1D100<=75) > 58 > 成功
#3(1D100<=75) > 71 > 成功
#4(1D100<=75) > 40 > 成功
牧志 浩太
さすが!!
佐倉 光
プライドに賭けてそんなことできねぇ
成長
牧志 浩太
あ、そうだ、【アイデア】クリティカルのぶんって何か成長ありますか? そもそも成長はクリティカル/ファンブルした技能でいいんでしたっけ?
KP
あ、そうそう。それでお願いします。
【アイデア】は取得技能のうちすきなやつで
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉成長ロール (1D100<=75) > 80 > 失敗
1d10 成長 (1D10) > 9
えっ〈目星〉成長した 驚き
KP
モリモリと上がる〈目星〉
牧志 浩太
今回使った技能以外でもOKですか? >【アイデア】のぶん
KP
いいよー
牧志 浩太
じゃあ〈応急手当〉上げます。佐倉くんを助けることが多かったですしね。サポートタイプに俺はなるぜ。
CCB<=37 〈応急手当〉 (1D100<=37) > 98 > 致命的失敗
わお
KP
なんと。
強い意思を感じるな。
牧志 浩太
1d10 成長 (1D10) > 5
おおー、40突破!
KP
〈応急手当〉って最初初期値だったよな
牧志 浩太
です。30→37→42と順調に成長している。
KP
順調に育ってらっしゃる
牧志 浩太
牧志くんの意志が強い
ここぞというところで意志を感じる出目を出すんですよね、牧志くん
KP
強い。
牧志 浩太
つよい。
KP
こいつぁ立派な探索者になりますよ。
ニャルさまもニッコニコだね!
牧志 浩太
ニッコニコですね!

KP
今回の背景!
■背景
 これはとあるイス人が思いついた茶番が全ての始まりである。

 現在は人間の姿を借りて暮らしている『彼』だが、ふと「異種間での精神交換」に興味を持つ。
 秋葉原にて猫耳を付けた女性を見た男性が興奮しているのを見て、のことである。

「なるほど、猫は仕草すら愛らしくはある。
ならば、人間の中にその猫を入れたらさぞかし可愛くなるだろうな!」

 どこかがずれているこの男。
 さっそく実験だと猫を一匹、そして協力者、及び実験体を調達することにした。

 夜道を歩いていたKPCを見かけ、最初は友好的協力を頼もうと試みる。
 だが、驚いて声を上げたKPCを落ち着けようと後頭部を殴ったらそのまま気絶。
 これはもういたしかたないとそのまま連行(誘拐)し、手当をし、精神交換をする機械を使用した。

 さて、目覚めるまで休憩でもするかと別室に移動した『彼』。
 その隙に、またも奇妙な実験にでも利用されるのか、とKPCは研究所を抜け出すこととなる。
 猫の体と入れ替わったまま……
KP
というお話だったのサ
佐倉 光
色々おかしくね???
牧志 浩太
イス人さんwwwwwwwwwwww そうか精神交換だもんなwwwwwwww
ニャル様じゃなかった

牧志 浩太
「“サクラ”って、猫の名前でも違和感ないんだなって思った。なんだこれ」終わってからようやく入れるツッコミだ。
佐倉 光
「なんかメスっぽい……」
牧志 浩太
「それは思った。
にゃーちゃんがどっちだったのか、知らないけどさ……」
そんなところを見る余裕はなかったし。
佐倉 光
「雄だった……」
牧志 浩太
「そうか……
そういえば佐倉さん、あの一瞬だけ猫になってなかったか?」
佐倉 光
「忘れろ。
頼むから忘れてくれ」
牧志 浩太
「忘れる。佐倉さんが元に戻ってよかった。あのまま猫になってしまったら、と思って怖かったんだ」
独り言 KP
佐倉 光
(好意、ってやつだったのかな……あれは)

佐倉 光
「なるかよ、猫になんか! 二度とならねぇからな!」
牧志 浩太
「勿論だ。二度もあったら困る」

KP
あのシーン、佐倉の好意が漏れました。
ネコチャンは素直だったんだ。
牧志 浩太
なるほど? 猫スタイルで好意が漏れてしまった
これは秘匿を見るのが楽しみですな!
KP
ウフフフ
いやー、大したことは書いてませんよ?
多分そこまで予想外な事は起こってない……はず。
牧志 浩太
ふむふむ
最初のドタバタの時の佐倉さんの内心からしてとても楽しみ
KP
牧志さんこそ何考えてたのか楽しみだなぁ!
KP
そんなこんなで、次は図書館で会う約束なんかしたりして、連んで遊びに行く(一風変わってるけど)ことでしょう……
牧志 浩太
いいですね……
今回の一幕の最後で、一緒に遊びに行く、「友達」になっていった感があります。
KP
次遊びに行ったときは何が起こるやら……

コメント By.

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