これは、VOIDのHO2とHO1による
お、捨てKPCだ。可哀想に…です。
両方のネタバレがあります。
十分ご注意ください。

本編見る!
KP
山に着いた頃には夕方になっていた。
乗用車ではこれ以上登ることはできない。歩くしかなさそうだ。
ヴィキ
「あっくん、大丈夫? 歩ける?」
結城 晃
「ああ、まだ足は大丈夫だから」
KP
それでも、完全に左腕が動かない状態で、歩きづらそうにしていたが。
ヴィキ
「よかった。辛くなったら、おぶってあげるから、言ってね」
KP
脇道に一歩はいると、夕方でも夜のように暗い森が目の前に広がっている。
ヴィキ
その有様を見上げ、しばし沈黙したあと
「……行こっか」
『武器』を詰め込んだザックを背負い直し、一歩を踏み出した
KP
木々がぶつかる音が、何者かのざわめきのよう。生暖かい風が頬を撫でる。
何者かが見つめている。
そんな感覚を覚える。
結城 晃
「嫌な感じがするな」
ヴィキ
「うん……」
KP
どうにも、深い森全体に見つめられているかのような……この木の一本一本にまるで目があるかのような違和感が拭えない。
ヴィキ
いつかの森林公園での夜のことを、思い出し、生身であれば生唾を飲み込むような緊張を以て進む
KP
突然……意識の奥がぐらりと揺らいだ。
【POW】対抗を行います。
ヴィキ
対抗なのか
KP
【POW】10との対抗になります。
ヴィキ
RESB(18-10) c=5、f=96 (1d100<=90) > 60 > 成功
結城 晃
RESB(11-10) c=5、f=96 (1d100<=55) > 100 > 致命的失敗
KP
ナンテコッタイ
突然、結城が殴りかかってきた。
〈回避〉してください。
ヴィキ
そうこなくては
CCB<=62 〈回避〉 (1D100<=62) > 95 > 失敗
あぶね
結城 晃
CCB<=50-20 〈こぶし(パンチ)〉 (1D100<=30) > 72 > 失敗
KP
そもそも殴れなかった。
ヴィキ
「……!」
「あっくん!? 何!?」
KP
突然、結城が腕を振り上げて、襲ってこようとしたが、よろけて倒れかかる。
ヴィキ
それを咄嗟に支える
KP
衝撃で首が落ちた。(HP-1)
ヴィキ
「わああああ!」
慌ててキャッチ
結城 晃
「あれ、俺、なんで」
ヴィキ
「何か、変な気配がしたけど……」
KP
目をしばたいている。
ヴィキ
「私のセンサーには、何も……」
結城 晃
「俺、今……殴ろうと」
CCB<=37 【SANチェック】 (1D100<=37) > 5 > 決定的成功/スペシャル
ヴィキ
えらい
KP
減少1だったわ。
ヴィキ
「催眠術みたいなものかな……」
KP
結城は困惑しながら、「そうかもしれない」と答え、謝る。
ヴィキ
「私は頑丈にできてるから、大丈夫」
「頭、戻してあげるから、急に暴れたりしないでね……」
そっと結城の体に頭を戻す
結城 晃
「もう大丈夫だ……と思う」
「気味が悪いな」
ヴィキ
「うん……」
KP
ヴィキさん再度【POW】対抗振ってください。
ヴィキ
RESB(18-10) c=5、f=96 (1d100<=90) > 71 > 成功
KP
問題なし。
ヴィキ
「また……」
KP
何者かの視線は纏わり付くが、それに影響を受けることはなかった。
ヴィキ
一瞬、応援を呼ぶべきか、という考えがよぎったが
時間がないのだ
進むほかに選択肢は、無い
「……急ごう」
結城 晃
「ああ」
KP
先へ進むと、屋敷が見えてくる。蔦が絡んでいるかなり古い屋敷だ。
ヴィキ
廃墟じゃないの>前景
KP
適当な写真がなかったんだ……
人が住んでいるのかも怪しい雰囲気ではあるが、2階の一部の部屋にはぼんやりと蝋燭の明かりが見える。
結城 晃
「あれか?」
ヴィキ
〈目星〉とかで、人影とか見えないかな
KP
〈目星〉どうぞ
ヴィキ
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 60 > 成功
KP
二階の蝋燭が揺らめく部屋には、誰かが机に突っ伏している姿が見える。
ヴィキ
「!」
咄嗟に、結城の腕を掴み、建物に身を張り付かせる
2階の人物から見えぬように
結城 晃
「誰かいたのか」
ヴィキ
「しっ」
唇に指を当て、頷く
ハンドサインで2階に1人、人影が見えたことを伝える
KP
無言で頷く。
ヴィキ
入り口とかはありますか
KP
すぐそばに正面玄関がある。
ただ周囲から、木々のざわめく音だけが聞こえる。
ヴィキ
壁に身を当てながら、手を把手に手を伸ばし、そっと捻る
あ、一応トラップなどをスキャンしとくね
KP
取っ手は抵抗なく回る。鍵がかかっていないようだ。トラップに類するものはない。
ヴィキ
軽く力を込めて、引き開け、すぐに取手をリリース
開けた勢いだけでドアが開いていくのを待って、少ししてから、一瞬だけ頭を覗かせ、内部を伺う
人影とかあるかな
KP
真っ暗だ。
ヴィキ
真っ暗なのか
KP
沈みかけた太陽の光がわずかに差し込んでいるところもあるが……
ヴィキ
アンテナ部に『Infrared vision mode』のホログラム
KP
では貴方は不自由なく動くことができるだろう。
VOIDって正直便利すぎるんですよね。
その場で検索できるし、スキャンで触れなくても色々分かるし、暗視もできると……
割とチートレベルだなっと思います。
やるシナリオによっては崩壊しちゃうかも知れないので、慎重に選んだ方がいいですね。
いやそんなに全部拾わなくてもいいよ!?
By.ヴィキ
ヴィキ
ハンドサインで自分が先行する旨を伝え
KP
結城が頷いた気配がある。
ヴィキ
指を3本立て、一本ずつ折り畳み
握り拳=ゼロと同時に素早くドアを抜け、手頃な遮蔽に身を隠す
KP
廊下はひんやりとして寒々しい。
ヴィキ
己のすぐ隣に、頼れる『彼女』がいないことを心細く思いながら、遮蔽から奥を伺う
聴覚センサー
〈聞き耳〉とかで、足音とか聞こえないかな
KP
何も聞こえない。
せいぜいがここに住み着いているネズミの鳴き声くらいのものだろう。
廊下にある照明は一つもついておらず、逢魔が時特有の不気味さが屋敷を飲み込んでいる。
ヴィキ
結城に、入るようハンドサインを送り、同時に自分は反対側の遮蔽へと移動
KP
屋敷はかなり広いようだ。
ヴィキ
突入のセオリー通りに交互に遮蔽を移動しつつ奥へと向かう
2階建だったっけ
KP
そうですね。
ヴィキ
うーん
KP
ではすすむとすぐに部屋に突き当たる。
ヴィキ
SWATセオリー的には二手に別れて階上と階下のクリアリングをするべきだが
KP
扉は半開きだ。
ヴィキ
では、同様に一瞬内部を伺ってから問題が無ければエントリー
常に全方位にスキャンをしつつ
KP
中にはごちゃごちゃと物が置かれている。
まず目に入るのは数体の人形だ。
ヴィキ
サイズは?
KP
等身大である。作りかけの物もあるようだ。
壁には多くの工具がかけられている。
ヴィキ
デザインは?
KP
デザインは、様々だ。作りかけのものも多数。
ヴィキ
(アトリエ、か)
結城にはインカムを付けといてもらおうかな
KP
インカム買ったことにする? いいよ。
ヴィキ
『クリア。入っていいよ』
結城 晃
『了解』
ヴィキ
『あっくんは声出ちゃうから、喋らないように!』
慌てて唇に指を当てて
KP
黙って頷いた。
ヴィキ
アトリエ内部を探索します
KP
部屋の隅には制作机と思われる物もある。
どこを見る?
目につくのは、制作机と人形の群れ、といったところだろうか。
ヴィキ
とりあえず人形から
誰か隠れてたらいやだ
KP
人形は人間大。どれも髪と目がまだついていない状態だ。
着色もまだなのだろうか、素体の状態で空洞の目が並んで見下ろしてくる様はなかなかに不気味だ。
ヴィキ
素体か
『お化け屋敷みたいでヤだな……』
人形からは距離をとりつつ、作業机を調べよう
KP
どれも白いシャツを着用している。
それと……
ヴィキ
『これ、あっくんが着てたのと同じ……』
KP
人形が並べられている場所の床に、赤い線が見えた。
赤外線では色までは分からんか。
ヴィキ
ネガポジ反転してるからね
白黒だし
KP
通常視界でもうっすら見えることにしとこう。
外の明かりが届いていた。
ヴィキ
OK
どんな線でしょう
KP
赤黒く途切れ途切れの物で、よく見ると円のようにも見える……
ヴィキ
魔法陣か
『いかにも……って感じだね』
KP
これは、魔方陣ではないだろうか。
よく見ようとのぞき込んだ視界の端に、見えた。
内蔵をえぐられ、腐り落ちたニワトリや森の動物の死骸が積まれている。
なにかしらの悍ましい儀式の跡のように見えた。
ヴィキ
眉を顰める
それ以上のものはない?
KP
ここで目につくのはそれくらいだ。
人形が動いたりもしない。
ヴィキ
では、早々にそちらから視線を外して、作業机に向かう
KP
作業机の上には、布きれや材料がぶちまけられている。
山積みにされた紙の一番上に、レシピ表のようなメモがあった。
ヴィキ
レシピ
カレー?
KP
ちゃうわい。
「ドールアイ ピーコックグリーン×2」
「髪 黒30cm」
「男性素対・身長177」
まさにあなたの後ろに立っている、相棒の特徴が書かれている。
ヴィキ
(これ、あっくんの……)
(本当にここで作られたんだ……)
思わず、結城の姿を見遣る
結城 晃
「……」
KP
結城は、自分と同じ物であるドールをじっと見つめている。
KPCである結城のSANチェックをいくつか飛ばしているので、ここでやっちゃいますね。
自分が人形になって行ってしまう、という恐怖に関して
結城 晃
CCB<=36 【SANチェック】 (1D100<=36) > 99 > 致命的失敗
[ 結城 晃 ] SAN : 36 → 34
ダメージでかい
ヴィキ
なんでそんなのばっかりなの
KP
いちいちSANチェック失敗するのは仕方ないけど、ダメージがいちいちでかすぎるのよ!
なんで最大値だそうとするの!?
今回やった格付けでも前回の空白でも最大値ばっかりたたき出しすぎなんだよ!
ヴィキちゃん幸せにしなきゃならないのにやる気あんのか晃ァァァ!
ヴィキ
それとこれとはなぁ

KP
飛ばしてるの一個だけだった。
では、作業机に関して、〈目星〉を。
ヴィキ
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 29 > 成功
KP
ノートには、不可思議なことが書かれている。
『魂の束縛』。
何らかの儀式手順のようだ。
ヴィキ
「……」
手にとって、中身を改める
KP
それは魂を、用意した特別な容器に閉じ込める方法を記述したものだ。
魂を抜き去ることで、肉体を操る、あるいは殺す、などといったことが可能になる。
詳しい手順。必要なもの。読み進めるだけで気分が悪くなってくるような、人道に反した、不気味でおぞましい内容だ。
某の血。某の生皮。某の目玉……
先ほど見た魔方陣を作った手順そのもののようだ。
SANC 0/1
ヴィキ
CCB<=92 SANチェック (1D100<=92) > 44 > 成功
「これ……」
「これを使って、あっくんを……」
「何のために……」
KP
そして暗がりの中読み進める貴方は、気になる一文を見つける。
ヴィキ
アイセンサーの視線を向ける
魂を抜いた肉体は、死へと近づいてゆく。
容れ物に入った魂はそこに定着してゆく。
ヴィキ
「……!」
魂の抜かれた肉体は一時的に仮死状態となるが、
その腐敗や老化を防ぐことは出来ない。
封じた魂は蓋を開ける、容器を壊すなどすると解放され、肉体へ戻る。
ヴィキ
その抜け殻の保管とかについては、書いてありますか
場所とか
儀式を行ったところからの距離とか
KP
特に書いていない。
そういったことは書いていないが……
手がかりを求めて周囲を見た貴方のセンサーに、引っかかる物がある。
先ほどの儀式のために用意されたものだろうか。
瓶に入った何か液体が、床板の隙間で途切れている。
ヴィキ
「ん」
KP
下へと流れ落ちていった跡だ。
ヴィキ
「……」
しゃがみ込んで、なぞる
「地下室……?」
KP
机の下に跳ね上げ扉があった。叩けば虚ろな音がする。
埃はついていない。よく使われているようだ。
ヴィキ
鍵などはかかっていますか?
KP
かかっていない。
引っ張り上げるなら、簡単に開く。
結城 晃
「何か、見つけたのか……」
「地下?」
ヴィキ
「……うん」
「元に戻す方法が、わかったかも」
結城 晃
「本当か!」
KP
暗がりで思うように動けないながら、ヴィキが読んでいた本をのぞき込もうとする。
ヴィキ
「落ち着いて」
頷きつつ、制止する
「そのためには、まずあっくんの体を探さなきゃ」
結城 晃
「俺の体?」
ヴィキ
「うん」
結城 晃
「やっぱりこれは、俺の体じゃないのか」
「……だいぶ違うかも知れないけど、今の俺、ヴィキみたいだな……」
ヴィキ
「……うん」
「やっぱり、あっくんの魂だけを、その体に移しているみたい」
そこまで話して、ため息一つ
「……なんだか、こんなオカルト見たいいなこと、平気で話してるのが、変とも思わなくなって来ちゃったな」
結城 晃
「だいぶ、変なことにも慣れてきちゃったな」
ヴィキ
「でも、あっくんは、あっくんでいてくれないと……」
「困るよ」
結城 晃
「俺も、こんな体じゃ……色々困るな」
(俺一人の体じゃ、ないし……)
ヴィキ
彼の胸に、そっと手を当てて
「うん……早く、本当のあっくんの腕で……」
「だ、抱き……抱きし……」
つい言いかけて、途端に気恥ずかしくなって、やめた
抱きしめてほしい、なんて。
プイ、と顔をそらして、地下室の扉を持ち上げる
結城 晃
「……」
「……早く帰ろう」
ヴィキ
「うん」
音がしないよう、慎重にトルクを掛けて、
ゆっくりと開けてゆく
KP
地下へ降りる。
相変わらず人の気配はない。
ヴィキ
結城に、ホームセンターで購入しておいたヘッドランプを手渡す
購入する時、マグライトと迷った
だが、最悪でもヘッドライトならば問題はないだろう
結城 晃
ランプを着用して後に続く。
ヴィキ
「この先は本当に真っ暗みたいだから」
「足元、気をつけてね」
結城 晃
「分かった」
(足の指先の感覚がなくなってきた。本当にまずいな、これは)

KP
暗闇の中、まず目に飛び込んできたのは大量に積まれた白いもの。
ヘッドライトの光の外にぼんやりと見えたそれは、部屋の片隅にうずたかく積まれた、無数の白い棒状のものだ。
骨。
中には明らかに人間の頭骨がある。
ヴィキ
「……!」
思わず、肩が跳ねる
人間の体であったならば、息を呑んでいただろう
ダメージ
KP
うーん。ヴィキちゃんって、人間の死体からのSANダメージに弱いんだよね。
ヴィキ
ですな
KP
それは、あくまで自分がVOIDであるのに、人間の死体に何故か弱いとか、
自分が殺されかけた記憶とか、
おそらく記憶に残っている殺人の光景とかに無意識下でダメージくらっている設定だと思うのね。
ヴィキ
そうだね
KP
だから、全て思い出して、自分が元人間だと自覚している今、一般の探索者と同じ条件になっていいんじゃないかと、KP思います。
ヴィキ
ということは
克服した!
KP
追加ダメージはなしで!
ヴィキ
やったぜ

KP
SANC 0/1)
ヴィキ
CCB<=92 SANチェック (1D100<=92) > 30 > 成功
結城 晃
CCB<=34 【SANチェック】 (1D100<=34) > 44 > 失敗
[ 結城 晃 ] SAN : 34 → 33
KP
うっ、と背後で息を詰まらせる気配がした。
彼が頭を下げたことで動いた光は、骨だけではなく、引き裂かれたミイラのようなモノを一瞬うつし出す。
ヴィキ
幻肢痛めいて、胸のチタンフレームの内側に無いはずの器官が、跳ねるような感覚
VOIDには必要がないはずの、深呼吸を繰り返し
自らを落ち着かせる
「大丈夫……大丈夫…私は、もう大丈夫……」
暗示をかけるように呟く
KP
同様に後ろで荒い息をつきながらも、自らを律しようとしている結城の呟きが聞こえる。
結城 晃
「……ヴィキ、大丈夫か……」
ヴィキ
「あっくん……大丈夫?」
正直、自分もそれどころではなかったが、相手を気遣う言葉が先に出た
KP
同時に声をかける。
ヴィキ
それが重なったことが少しくすぐったいような気がして
無理にでも微笑んで振り返った
「うん、私は、大丈夫」
結城 晃
「俺も、こんな事で引き下がれない。……調べよう」
ヴィキ
「そうだね……」
視線を前へと戻し
遺骸の群を探る
KP
遺骸の山の向こうに、もうひとつ山があった。
破れた布、真っ黒に変色した鞄、ぬるついた何かが着いた靴。
様々な人の荷物が打ち捨てられていた。
老若男女問わず。新しいものから古いものまで。
ヴィキ
「これ……」
ストレージから、行方不明者のデータを呼び出し、
結城 晃
「犠牲者の持ち物だな」
ヴィキ
失踪時の服装などを照合する
KP
かなり汚れているため判別は難しかったが、いくつかは該当する物があった。
特徴的な帽子、無数のワッペンが着いた鞄、ダメージジーンズ。
〈目星〉をどうぞ。
ヴィキ
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 27 > 成功
KP
では、そういった持ち主から引き離されたものたちの中に、ひときわ大きなリュックサックがあった。
ヴィキ
かがみこみ、改める
中身を見ることはできるだろうか
KP
山で森林伐採の作業をする作業員のものだろうか。
何か光るものが隙間から見える。
片手で扱える伐採用のオノと、恐らく邪魔な岩などを破壊したりするための爆弾がひとつ。
ヴィキ
爆弾とな
どのくらいの規模のだろう
KP
● 手斧 初期値20 1d6+1+db
● 爆弾 1個  4d10
を手に入れた。使うかどうかは自由だ。
ヴィキ
ふむふむ
KP
また、貴方が持ち込んだ爆弾もこれに類するものとする。
ヴィキ
おっ、やった
個数とか、何個作れたことにしましょう?
KP
急ごしらえなので全部あわせてその威力だ。
今手に入れたの合わせて、最終的な個数が2個ってことね。
ヴィキ
「ごめんなさいね。いただいておこう……」
リュックサックと遺骸の群に手を合わせる
結城 晃
「……あっ!」
ヴィキ
「ん?」
KP
あなたがリュックを改めている間その手元を照らしていた結城が、急に声を上げてそのリュックの少し手前当たりにかがみ込んだ。
ヴィキ
「どうしたの?」
結城 晃
「俺の荷物だ。鞄に……、良かった、スマホも無事だ」
ヴィキ
「荷物……だけ」
恐ろしいことが脳裏を掠め、それぞれの遺骸の経過日数をざっと調べる
結城 晃
「そっちには俺の体はなさそうだった」
KP
そちらをじっと見てたからダメージ食ったんだろうな。
ヴィキ
「よかった……」
「ここが、完全に用済みとなってしまった人のための場所だとするなら……」
「まだ、どこかにあっくんの体はあるはず」
結城 晃
「……だな。だけどここには他にはないみたいだ」
ヴィキ
「……うん。早く出よう」
KP
ぐるりと見回しても、他に目につくものはない。
ヴィキ
手斧を作業着のフックに吊り下げ、爆弾を自らのザックに入れる
結城 晃
「爆弾か……それで何とかなる相手ならいいんだけど」
「というか、何が相手なんだ」
ヴィキ
「わからない……けれど、以前私たちが相対した、機械のようなものが相手だったら……」
結城 晃
「刀があればな……」
KP
言って階段をのぼってゆく。
ヴィキ
「うん……」
愛銃を探すように、右手が所在無げに揺れる
KP
ちなみにこのシナリオに刀や銃は出てきません。
ヴィキ
だろうなー
KP
戦うなら今武器は手に入った。

ヴィキ
一階は、これくらいかな?
KP
では、一階に戻った貴方方は、この屋敷が広いのは、中央にある中庭をぐるりと囲むような構造になっているからだと気付くだろう。
ヴィキ
中庭の様子は、窓とかからわかりますか
KP
巨大な木が一本生えていて、周囲は砂地だ。
樹はその周りの殺風景さとは裏腹に青々と茂っている。
ヴィキ
「木……これ、が?」
店長の言葉を思い出す
KP
見上げれば、ほとんど沈んだ太陽の光でぼんやり照らされた樹上、太い枝に何かがぶら下がっているのが分かるだろう。
風に揺られてギシギシと枝をきしませながら揺れているのは……マネキンのような物に見える。
少なくとも、先ほど見た素体よりは人間らしく見える。
結城 晃
「あれ……人形かな。よく見えない」
ヴィキ
「……!」
中庭には、入れるところがありますか?
KP
アトリエから出てすぐの所に、中庭に続く扉がある。
ヴィキ
「あっくん、私が確かめてくる」
「ここにいて」
結城 晃
「分かった。気をつけろよ」
ヴィキ
「うん」
頷き、手斧を取り、中庭へと入る
KP
中庭の砂地はかたく、もともとは草の茂る庭であったらしいことが分かる。
まるで急激に生命を吸い取られたかのように、干からびた草花の屍が足下にうねっていた。
そんな中、中央の巨木だけが瑞々しい。
枝葉を広げ、夜風にそよいでいる。
その枝には、腰の所を縄のような物で括られた、何体もの人型のものがぶら下がっていた。
ぶつかってカラカラと軽い音を立てる。
茶色に変色した、ミイラばかりだ。
SAN 1/1d5
ヴィキ
「……」
思わず目を閉じたくなったが、何が起こるかはわからない
顔を顰めながらも、それらの中に見覚えのある姿がないか、探す
祈るように
CCB<=92 SANチェック (1D100<=92) > 14 > スペシャル
[ ヴィキ ] SAN : 92 → 91
KP
貴方はほとんど取り乱すことなく、見知った姿を探すことに集中できた。
ひときわ太い枝の先の方に、結城晃の体がぐったりとして揺れているのを発見する。
他の物と同様、縄で吊り下げられているようだ。
ヴィキ
「!」
慌てて、近づこうとして、
手斧を握りなおし、木に注意を払いながら接近する
同時に、彼の体に対して生体スキャンを掛ける
KP
樹は風に揺れるばかりで、とくに何も起こらない。
ヴィキ
ミイラになってたりはしないよね?
KP
サーモグラフィ。
生命維持可能ぎりぎりのレベルに下がっているが、体温はある。
他の物が干からびたり、干からびかけているのに比べ、結城晃の肉体はまだ瑞々しい。
だが放置したなら数日中に彼は死ぬだろう。
ヴィキ
ほぅ、とVOIDらしからぬ安堵の息を漏らす
腰のところに巻き付いているのは、ただの縄?
蔦とか枝とか?
KP
いや、縄だ。
明らかに人間の手で括られた形跡がある。
ヴィキ
「人為的な……生贄?」
それに思い至り、なんだか無性に腹が立ってきた
斧で彼の縄を切ることはできますか?
KP
かなり高い場所にあるが、どうやって切る?
ヴィキ
投げるのは危ないしな
木に登って解くことはできそう?
KP
〈登攀〉とかある?
ヴィキ
ないな
KP
じゃあ【DEX】で2回。
ヴィキ
素?
KP
4倍
ヴィキ
1d100<=64 (1D100<=64) > 61 > 成功
1d100<=64 (1D100<=64) > 13 > 成功
KP
素晴らしい。
ではあなたは素早く登って彼がくくりつけられている枝にたどり着いた。
ここからなら、ぶら下げられたままの縄をほどくのは難しいが、引き上げるなり、切るなり可能だろう。
ヴィキ
では、引き上げてから縄を切ろう
KP
okそれは問題なくできる。
ヴィキ
「待っててね……」
KP
体はほんの僅かだが動いており、呼吸音もする。
心拍もかなり微弱だが反応がある。
肌は真っ白で、まるで死んでいるかのようだ。
ヴィキ
急ぎ、解放する
では、担いで飛び降りよう
KP
じゃあ今度は【DEX】3倍で。
ヴィキ
1d100<=48 (1D100<=48) > 24 > 成功
KP
お見事。
ヴィキ
3Dスキャンを実行し、着地点をマーク
自らの重量などを計算し、最適な落下コースを算出
視界にオーバーレイしたそのラインをなぞる様に、身を投じた
KP
貴方は自分にも結城にも怪我を負わせることなく華麗な着地を決めた。
ヴィキ
「よし……と」
他に、生きてる体はありますか?
KP
他には残念ながらないようだ。
ヴィキ
「……」
それらを見上げ、目と閉じて
中庭から去る
と、屋内に戻ろうとして
足を止める
このまま、彼自身に、この肉体を見せて良いものか
少し迷ってから、中庭に入る直前のところに彼を下ろし
屋内へと戻る
「あっくん」
結城 晃
「お帰り、無事で良かった」
「何か見つかった?」
ヴィキ
「うん。……あったよ。あっくんの体」
安心させるように微笑む
結城 晃
「そうか、良かった……って」
「どこに?」
ヴィキ
「すぐそこ。中庭入ったところに」
結城 晃
「……?」
ヴィキ
「自分の抜け殻の体なんて見たら、びっくりしちゃうでしょ」
結城 晃
「ああ……そうか、そうかもしれない」
「ありがとう、ヴィキ」
ヴィキ
「ううん」
首を振り
「私の大切な人だもの。当然だよ」
「……でね」
少しの沈黙のあと、口を開く
結城 晃
「ああ」
ヴィキ
「戻し方、なんだけど」
結城 晃
「……うん……」
KP
表情が引き締まった。
ヴィキ
「今のあなたの、その体を破壊しないといけないらしいの」
結城 晃
「これを、破壊?」
「……えっ、俺壊されるの? 壊していいの?」
「大丈夫なのか、それ……」
ヴィキ
降ろしていたザックから、手記を取り出し彼に見せる
「わざわざ、こんなところに罠を仕掛けることはないと思うから」
「多分、間違いはないと思う」
KP
さすがに表情に不安がよぎるが、手記の該当部を読まされてため息をつく。
結城 晃
「本当にもう、なんで俺こうツイてないんだろう」
ヴィキ
「本当にね」
小さく苦笑
「実際に、こんなことが起きている訳だしね」
また、しばしの沈黙のあと
「……私のこと、信じてくれる?」
握った手斧を、彼に見せる
結城 晃
「壊す、か……」
KP
自分の肉体も見ていない状況で、それを受け入れるのは難しいことだったに違いない。
だが、結城はしばらく沈黙すると、ほとんど動かなくなった右手でヴィキを抱き寄せた。
ヴィキ
「あ」
結城 晃
「君に託す」
ヴィキ
「ん……ありがとう」
KP
そして一歩離れると、目を閉じて立った。
ヴィキ
名残を惜しむように、体を離し
斧を、振りかぶる
シリコンの脳髄の中を、幾つもの迷いと考えが駆け抜ける
本当に、これで間違いはないのか
間違っていたら
彼を失ってしまったら
VOIDの機械仕掛けの体は、精神の揺らぎにも震えることはなかった
ただ、迷いがその手を止めていたが
KP
大丈夫、というように結城は目を閉じたまま微笑んでいた。
ヴィキ
彼の、その穏やかな表情を目に留めて、思考は晴れる
その信頼に報いるために
そして湧き上がる、この理不尽に対する怒り
歯を食いしばり、眉を立てて
声も上げることなく、彼へと振り下ろした
KP
人形はあっけなく砕け散った。
ただの人形だ。だが今まで確かに動いて喋っていた。
SANC 0/1d3)
ヴィキ
CCB<=91 SANチェック (1D100<=91) > 29 > 成功
KP
自分を信じた貴方に動揺はない。
これはただの容れ物なのだ。
ヴィキ
「……」
駆け巡る幾つもの不安の思考を受けて、幾つものセンサーによるスキャンが、立ち上がりその人形の破片を、周囲の状況を走査する
KP
無惨に砕けた陶器の破片の中から、青白い輝きがうっすらと立ち上る。
そして光はゆらゆらと揺れながら、あなたが彼の肉体を置いた中庭へと漂ってゆく。
ヴィキ
それを認めるや、手斧をその場に落とすと、中庭に置いてきた彼の元へと追うように走った
すぐそこであるはずの中庭が、ひどく遠く感じる
床を踏む音を立てながら、走る
やがて、ようやく中庭の壁にもたれさせた彼の体へとたどり着くと、そっと彼の体を抱き起こした
結城 晃
「……」
ヴィキ
「……あっくん?」
恐る恐る、呼びかける
結城 晃
「……」
KP
彼は一つ、震えるように大きく息を吸った。
結城 晃
「ヴィキ……久しぶり」


ヴィキ
「……」
はぁ、という声が、息を吐くように漏れた
結城 晃
「体が少し重いな。体調はあまり良くないみたいだ」
ヴィキ
身体の制御が一時的にリリースされ、その場にへたり、と尻を落とした
結城 晃
「ありがとう、君に大変なこと任せて、ごめん」
ヴィキ
「あ……あ……」
声が漏れ
不意に、彼の胸ぐらを掴むと、引き寄せるように乱暴に頭を押し当てる
結城 晃
少し冷たい腕がその体を強く抱き寄せる。
ヴィキ
「よかった……よかったぁ……」
VOIDの声もその体も震えることはなかったが、
ただ、その言葉を繰り返し、繰り返し
額を彼の胸に押し当てた
結城 晃
「ありがとう、本当に」
「良かった……」
KP
その声が涙に歪んでいた。
ヴィキ
「よかった……」
胸に顔を埋め、彼の香りを鼻から吸い込む
同時に、生体センサーが意識を受けていくつも立ち上がる
KP
陽は落ち、あたりは暗くなっていた。
相変わらず、人の気配はない。
ヴィキ
涙も流れはしなかったが、しかし嗚咽を漏らすように、言葉にならない声を漏らしながら、しばらく、VOIDの少女はそうしていた
KP
結城もその身を離すのが惜しいとばかりに、少女を抱きしめていた。
優しく、強く。
長い間そうして。
結城 晃
「やっぱり自分の体がいいな。触れた時の感覚も、全然違う」
ヴィキ
「……本当に?」
結城 晃
「今まで気付かなかったけど、俺が今まで感じていたのは偽物だったんだ」
「ヴィキはこんなに温かいのに、感じられなかった。感じていないのに気付かなかった」
ヴィキ
「じゃぁ、もっと、触って」
彼の手を取り、自らの頬に当てる
「ちゃんと、思い出せるように。もう、忘れないように」
KP
両手で頬を撫で、髪を撫でて。
ヴィキ
少しくすぐったそうに、うっとりと目を閉じて
その撫でる手に自らのそれを重ねて。
結城 晃
「愛している、ヴィキ」
ヴィキ
言葉に、ゆっくりと目を開ける
「うん。私も」
「もう、どこにも行かないで。あんなことを、私にさせないで」
結城 晃
「いつか、VOIDに人権が、なんて待っていられない」
「俺と結婚してくれ」
ヴィキ
「……!」
その瞳が、微かに大きく見開かれる
KP
言ってから、彼はほんの少し困惑したような顔をする。
結城 晃
(何度も何度も心の中で繰り返し、悩んだり考えたことだから、きっと既に言ったような気がしているだけだ……きっと)
ヴィキ
封じられたはずの記憶の、その向こうに消えたはずの、その言葉
それを、今、また聞くことができるなんて
彼の心が、ずっとそこにあってくれたことが嬉しくて
自然と微笑んでいた
結城 晃
「返事は今じゃなくてもいいから」
ヴィキ
その言葉も、覚えている
だから、自分は応えるのだ
あの時と同じように
彼の瞳を見つめたまま、ゆっくりと首を振り
彼の手を握り
KP
少し体温が戻ってきた指が、握り返す。


ヴィキ
「謹んで、お受けします」
堅苦しいような言葉
それでも、自分の応えをしっかりと伝えたくて、敢えてそう答えた
「あなたの隣に、ずっと、いさせてください」
嬉し涙を流すことも、頬を染めることもできない自分だけれど
結城 晃
「ありがとう。とても」
ヴィキ
それすらも彼は受け入れてくれると信じていたから
結城 晃
「嬉しい」
ヴィキ
「私も」
結城 晃
「よし、こんなことしてる場合じゃない」
「早く戻って、色々この先のこと考えないと」
ヴィキ
「うん。そうだね」
KP
あなたの目的は達成された。
二階からの物音はない。
このまま帰ることもできるだろう。
ヴィキ
立ち上がり、まだ本調子ではないであろう彼に、手を貸す
「あっくん。放っておけば、これからも被害が出るかもしれない」
KP
いつもより少しぎこちない動きで応じる。
ヴィキ
「念のため、調べておこう。ここを」
結城 晃
「ああ、そう言ってくれると思ってたよ」
「あれだけのものを見て、このまま放っておけない」
ヴィキ
「うん。私たちのような思いをする人が、絶対にもう現れないように」
「行こう。私たちは警察官で」
「相棒だから」
結城 晃
「ああ、行こう」
ヴィキ
甘く暖かな気持ちは、一度胸の奥に仕舞って、屋内に戻る

ヴィキ
捜査を再開しよう
砕かれた陶器の破片が散らばる、そのすぐそこに落とされていた手斧を拾い上げて、彼に差し出す
「白兵戦は、私は苦手だから」
結城 晃
「了解」
KP
結城は、先ほどの人形に着せてあった装備を回収して、着用する。
そして、砕けた自分そっくりの人形を見て苦笑する。
「さっきまで自分がこれだったなんて、信じられないよ」
ヴィキ
「本当にね。世の中にはこんな不思議なことが、あるんだね」
結城 晃
(俺の前には、その不思議なことの塊がいるんだよなぁ……)
ヴィキ
「? なに?」
結城 晃
「いや、行こう」
「物音はしないけど、明かりは見えてたろ?」
ヴィキ
「うん」
「2階のその灯りのところに、人影も見えたよ」
結城 晃
「人がいるのか。どうして降りてこないんだ」
ヴィキ
「さっき、大きな物音も立てちゃったからね」
「一応、警戒していこう」
結城 晃
「気をつけた方がいいな」
ヴィキ
「先行するよ」
前に立ち、階段を登る
KP
階段はぎしぎしと音を立てる。
VOIDの体重に悲鳴を上げているのだ。
ヴィキ
小さく、舌打ちをするが、足を早めたりはしない
あくまで慎重に、常にパッシブソナーを展開しつつ登る
KP
二階にはいくつか部屋がある。その一部屋の扉の隙間から明かりが漏れて揺らめいている。
他の部屋には気配もなく、ソナーに引っかかるものもない。
クリアリングをして進むなら、他の部屋は簡素な書庫だったり、物置だったりと、
特に注意すべきものはないことが分かるだろう。
ヴィキ
最終的に、ようやく灯りの部屋へと辿り着く
そっとドアを開き、中へと滑り込む
そのまま、間髪を入れず
「警視庁 ドロ課です。そのまま両手を頭の上に組んで、立ち上がらないように」
定型通りの文句を告げる
KP
同時に結城が手斧を構えて人影を威嚇する。
そこは寝室だった。
ダブルベッドと書き物机があるだけの非常にシンプルな部屋だ。
ヴィキ
相手が背中を向けているのを確認し
「我々は、銃を所持しています。抵抗しないように」
KP
机に突っ伏した人影は動かない。
貴方方の声に反応する様子もない。
ヴィキ
「……」
KP
そして、あなたのセンサーには
ヴィキ
怪訝な顔で、首をかしげる
KP
相手が既に息絶えている、という結果が帰ってくるだろう。
ヴィキ
「……」
その情報を確認し、体から力を抜く
そして、人物に近づく
結城 晃
「亡くなっているのか?」
KP
ヴィキが突然警戒を解いたのに気づき、問いかけてくる。
ヴィキ
「うん……そうみたい」
顔を改めます
KP
陽が落ちた暗い窓辺で、燃え尽きかけた蝋燭が夜風にゆらめいた。
男は間違いなく、シグマその人だ。
初老。白髪。髭。痩せ衰えた顔。
噴いた
KP
男は間違いなく、シグマその人だ。
初老。白髪。髭。痩せ衰えた(´д`)。

ひどい誤字。
ヴィキ
そりゃそんな顔だろうな

ヴィキ
「面相照合。シグマ氏で間違いないみたい」
KP
その体は完全に冷え切ってはいない。
体の中央あたりにはまだ、ほんの僅かだが外気よりも温度の高い部分がある。
ヴィキ
「まだ少し、暖かい……。もしかしたら、私たちがここに辿り着く前後には、まだ息があったのかも」
死因などはわかりますか
KP
〈医学〉で振ろう。
ヴィキ
1d100<=18 (1D100<=18) > 89 > 失敗
無理だなー
外傷などはありますか
KP
ない。
ヴィキ
表情や姿勢とか
例えば、心臓発作とかなら胸を掴んでるとか
KP
机を〈目星〉
ヴィキ
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 5 > 決定的成功/スペシャル
KP
おお
ヴィキ
よし
KP
では、彼が伸ばした指先のさらに先に、薬の瓶があることが分かる。
ヴィキ
そのラベルを触れずにスキャン
KP
心臓発作の薬だろうか。
ヴィキ
「ニトログリセリン……心臓に持病があったみたい」
「発作、かな」
KP
白目をむき、泡をふいている様子からは生気を全く感じられない。
SANC 0/1d2)
ヴィキ
CCB<=91 SANチェック (1D100<=91) > 7 > スペシャル
結城 晃
CCB<=32 【SANチェック】 (1D100<=32) > 56 > 失敗
1d2 (1D2) > 1
[ 結城 晃 ] SAN : 32 → 31
ヴィキ
「……だいぶ苦しんだみたい……」
気の毒に、とは口にしなかった
結城 晃
「そうか……」
KP
地下のことを思ったか、結城もそれ以上のことは言わなかった。
ヴィキ
アンテナ部には、侵入時から点灯している『◉REC』のホログラムが回転している
KP
同時に貴方は、机の引き出しが僅かに開いているのを見つける。
引き出しには、分厚い革表紙の手帳が一冊挟まっていた。
また、男性は大きな一冊の本の上に突っ伏している。
ヴィキ
バイオマテリアルの電圧を調整し、指紋を消してから引き出しを開け、手帳を取り出す
KP
どうやら日記帳のようだ。
ヴィキ
開き、中を改める
KP
記述は、こう始まっていた。
妻が5年前に病で死んだ。
私の作品作りを支えてくれた彼女を失った悲しみが癒えることはない。

泣きくれる私に、深い森の囁きが……中庭の木の言葉が聞こえてくる。どうやら私に力を貸してくれるらしい。


彼らの願いである「成熟」が成し遂げられれば、私に妻の魂を返してくれるという。

彼らが成熟するためには、干からびた人間の肉が必要だ。
私はそれを手に入れなければならない。
方法を探さなければならない。
KP
そこからしばらくは、試行錯誤の様子が書かれている。
そして……
この屋敷には前の持ち主の趣味で不思議な本がたくさん置いてある。

魂を抜き去るための「魂の束縛」なる方法を発見した。
なるほど、私の技術と合わせれば、魂を封じることなど容易い。

彼らが成熟するまでの5年間、私は人形を作り続けよう。
妻との幸せな日々のために。
ヴィキ
グリモアを軽率に残して引っ越しするな
KP
迷惑すぎる。
KP
……。
日記はその後、人形の制作についての記述が続いていた。
そして昨日の日付で終わっている。
ヴィキ
その中に、結城の記録もありますか
KP
ある。
受注をしたこと、大体の身体的特徴が合致する人間を探したこと、浚う機会をうかがっていたこと、決行に及び、成功に喜んだこと。
そして、儀式の様子。
「独りでいる時を襲う必要がある。女性はVOIDだ。気付かれれば私独りでは無理だ」
そんな記述もあった。
ヴィキ
結城に関するところを省いて、音読し彼と情報の共有をしておく
なんと、理不尽で身勝手な話だろう
その行為に対して、怒りが込み上げてくる
しかし、パラパラとページを戻し、最初の記述の部分に視線を落とす
結城 晃
「愛する奥さんのため、か……」
ヴィキ
「うん……」
この人物も『同じ』だったのだ
心の支え、自らの中心、その柔らかく脆い心に触れた部分をもぎ取られた痛苦
それが欠け落ちてしまった、人の心に空いた間隙
そこに、意地汚く入り込んで蹂躙し、唆す者がいる
彼の行為は、決して許されるべきものではない
それでも、そんな彼を更なる奈落へと突き落とし、畜生の道を歩ませた者がいる
感じた寂しさと悲しさの奥に、炭のように燃える怒りを感じ、手の中で日記帳が微かに軋んだ音を立てた
結城 晃
「絶対に分かりたくはないし、分からないけど、理解はできる。
きっと分からないのは、俺が幸せだからなんだろうな……」
ヴィキ
「うん……私たちは……そうなんだと思う」
目の前にいる、最愛の人がいたから、私は立ち向かえた
この、惨めに伏した彼にも、誰か支えてくれる者がいたのならば、あるいは違っていたのかもしれない
ため息を吐くように、肩を一度上下させ
改めてシグマの下に置かれた文書を改める
KP
革張りのかなり分厚い書籍だ。
かなり古いもののようで、少しかび臭いにおいがする。
見開いたまま置かれているページの左側には、挿絵として大きな木の影から現れた悪魔が人を食らう様子が描かれている。
そしてそこには、翻訳されたメモも挟まっている。
男性はどうやらその「挿絵の悪魔」について調べていたようだ。
【ニクティヤクト】
ヴィキ
その名称を、検索する
KP
貴方のデータベースにその名前は全く見つからない。
検索にもまったく引っかかることはない。
メモには続きがある。
彼らは火を嫌い、暗き時間と場所を好む。
おおよそ5年で成熟し、干からびるまで吊るされた人間の肉だけで育つ。
彼らは木立の一部となり精神を結合して、物事を共有する。
また、催眠によって迷い込んだ者を惑わせる。
KP
メモはあなた独りで読んでいる?
結城が後ろから見ているが、見ないようにする?
ヴィキ
この内容は、未だかつての事件の心の傷を引きずり疲弊した彼に見せるべきではない
見せないし、聞かせない
KP
了解。あなたが手元のメモを隠そうとしているのに気付き、結城は見ようとするのを辞めた。
ヴィキ
「ごめんね、あっくん。これは、見るべきじゃないと思う」
結城 晃
「それは、俺が知るべきではないことか?」
ヴィキ
「あの『機械』と、きっと同じようなものなんだと思う」
結城 晃
「分かったよ……でも一人で背負いすぎないでくれ」
ヴィキ
「ただ、木の化物……そうしたものが彼をそそのかしたみたいだね」
「うん、大丈夫。ありがとう」
微笑む
KP
人が識ってはならない知識の一端に触れてしまった。
そんな怖気だつような感覚が背筋を撫でる。
識るべきではない知を得てしまった貴方は(SANC 0/1d2)
そして《〈クトゥルフ神話〉技能+2%》
ヴィキ
CCB<=91 SANチェック (1D100<=91) > 26 > 成功
KP
メモの後半は著しく文字が乱れてゆく。
まともに読むのは難しい……
読もうとするなら母国語で判定を。
ヴィキ
1d100<=90 (1D100<=90) > 84 > 成功
KP
では、メモはこう続いている。
木立の中で誰かを攻撃することは彼らの中ではタブーとされている。
しかし相手が最初にニクトティヤクトを攻撃した場合はその限りではない。
ヴィキ
手出しをしなければ、安全てことか
KP
つまりは、そういうことだ。
ヴィキ
そのメモに目を通し
「こちらから手を出さなければ、襲われることはないみたい」
結城 晃
「そうなのか……」
ヴィキ
「今、ここで処分してしまいたいけれど……」
結城を見やり
結城 晃
「樹の化け物か……今回はまともな武器もロボットもないしな」
ヴィキ
「うん。今は手を出すべきじゃないと思う」
自分だけならば、あるいは問題はないかもしれないが
心をすり減らした彼は、近づけさせるべきではない、と考える
万が一があれば、今度は自分が、この哀れな男のようになってしまわないとも限らない
そんな恐ろしいことだけは、絶対に避けたい
KP
そうだね……
KP
空は暗い。もう太陽は沈み、月が昇り始めていた。
ヴィキ
「夜か……」
窓の外を見遣って、歯を噛む
「あっくん。危険はあるけれど、今夜の内に山を降りよう」
結城 晃
「そうだな、俺もその方がいいと思う」
ヴィキ
「その化物は、夜に活動をするらしいけれど、ここで籠城するのはあまりに危険だと思う」
「ん」
頷き
この部屋や、屋敷の他の部分は調べたということでいいかな
KP
OK
ヴィキ
ではこれらの情報は一度クラウドにアップロードしておいて
「あっくん、いける?」
結城 晃
「Ok。いつでも」
ヴィキ
念のため、ザックの中の爆弾を改めてから背負い直し
KP
戦う気はない、ということなので不要な情報かも知れませんが、戦闘まわりです。
爆弾の使用には〈投擲〉を使います。
結城が持つ手斧は〈日本刀〉スキルで使用できますが、命中が20%落ちます。
ヴィキ
「私が守るから」
彼の顔を真正面から見て
「行こう」
結城 晃
(守られてばかりだな……)
「了解!」
後に続く。
ヴィキ
屋敷の玄関まで降り
ドアをそっと開けて外部を伺う
KP
森は不気味なほどに静まりかえっている。
夜の森となれば、動物の声や木々のこすれる音で五月蠅いほどのはずなのだ。
ヴィキ
「近くまで、来てる」
KP
動くものはなく、ただ木々の影だけが黒々と道を抉るように深く闇を落とす。
ヴィキ
言いながら、自らもヘッドライトを装着する
赤外線視の可能な自分には本来必要はないが、2つあれば光量は増える
少しでも彼の助けになるかもしれない
KP
ライトで照らしている筈なのに、明るいと感じられない。
ライトが当たっている部分は見えるのに、森は暗いままなのだ。
ヴィキ
その異様な有様に、戸惑うが
「あっくん、できるだけ起伏のないところを走るけど、注意して付いてきて」
「いくよ」
結城 晃
「Ok」
KP
手斧を握り直す。
ヴィキ
その返事に、ハンドサイン
3本立てた指を、一本ずつ折り
握り拳
ゼロと同時にドアを開け放ち、駆け出す
KP
強い風が吹く。
唐突に、道が消えた。
周囲全てを森が覆っている。
帰り道もなければ戻る道もない。
ガサリ、と何かが動くような音がした。
ヴィキ
GPSを立ち上げ、自らがここまで辿ったルートを視界上にオーバーレイする
KP
GPSはノイズまみれだ。
ヴィキ
同時に3次元スキャン
KP
エラーを起こして突如強制終了する。
ヴィキ
舌打ちを一つし、敢えて光学視界をカットして3Dセンサーの情報をワイヤーフレーム状に地形その他を表示
KP
センサーの情報は視界と合致しない。どう見ても目茶苦茶だ。
それは木々の間から二人の前にゆっくりと姿を現した。
おおよそ2メートルほどもある痩せこけた身体。
長く尖った頭、飛び出た鋭い歯……暗闇に光る赤い目。
闇夜に巨大なかぎ爪が反射している。
ヴィキ
「出たな……!」
突破……できるか?
KP
熊か。いや、違う。明らかに異質な存在。
それらが10も20も木々の間から見下ろしてくる。
じわじわと距離は詰まりつつあった。
SANC 1/1d10
ヴィキ
CCB<=91 SANチェック (1D100<=91) > 28 > 成功
[ ヴィキ ] SAN : 91 → 90
結城 晃
CCB<=31 【SANチェック】 (1D100<=31) > 69 > 失敗
1d10 (1D10) > 9
[ 結城 晃 ] SAN : 31 → 22
おっと、そうだ。
狂気なら前回喰らったやつがあるので、それが再発したことにしよう。
ヴィキ
ふむ
KP
結城は悲鳴を上げて頭を抱えた。
突然上着を脱いで、頭から被ろうとする。
結城 晃
「ヤツが、ヤツが見てる……ッ!」
「隠れないと……かく」
ヴィキ
それは、ある意味想定していた
すぐに彼に取りつき、胸ぐらを掴む
「あっくん!」
「私を見て!」
〈精神分析〉します
KP
すまないねぇ。どうぞ。
ヴィキ
CCB<=81 〈精神分析〉 (1D100<=81) > 41 > 成功
「大丈夫! 私が守るって言った!」
「私はここにいるから!」
結城 晃
「……っく」
「くそ、そうだ、どうかしてる! こんな事している場合じゃない!」
1d3 (1D3) > 3
[ 結城 晃 ] SAN : 22 → 25
ヴィキ
「よし、OK!」
言って、結城の頬をぱちんと両の手で叩く
KP
ただ、ここでこんな取り乱しちゃったので
【幸運】失敗したら武器を落としてしまいます。
頑張れ。
結城 晃
CCB<=55 【幸運】 (1D100<=55) > 37 > 成功
KP
上着を脱いだ時も斧は手放さずに済んだ。
ヴィキ
「こんな奴らに負けるもんか!」
「脱出するよ、あっくん!」
結城 晃
「ああ!」

KP
では、戦闘開始。
ヴィキ
逃げるのはどうすれば?
KP
《逃走判定》に2回成功すると脱出できます。
『逃走』を宣言する場合は、基本的に【DEX】×5のロールを行う
敵がこちらに対して臨戦態勢であった場合は、敵の【DEX】との対抗ロールを行う。
成功で離脱、失敗で回り込まれる、ファンブルで転倒。
ヴィキ
ふむふむ
これはKPCと協力できるんです?
それともPC単独?
KP
ヴィキか結城、どちらでも2回成功したらOKとします。
ヴィキ
【DEX】5倍でいいんだよね?
じゃぁまずヴィキから
CCB<=16×5 【DEX】×5 (1D100<=80) > 89 > 失敗
おっと
でも向こうは手出しできないんだよね
KP
では次、結城。
結城 晃
CCB<=(15×5) 【DEX】 (1D100<=75) > 84 > 失敗
KP
木の向こうの化け物は、こちらへと距離を詰めるのみである。

KP
2ターン目。
ヴィキ
CCB<=16×5 【DEX】×5 (1D100<=80) > 85 > 失敗
しつこいな
詰められただけ後退りし、足を溜める
電子装備がノイズに侵され、その情報が足を引っ張る
結城 晃
CCB<=(15×5) 【DEX】 (1D100<=75) > 70 > 成功
「あそこ、行ける!」
KP
言うなり先に進む。
ヴィキ
「どっち?」
軽く頭を振りながら
結城 晃
「こっちだ!」
KP
手を引かれた。
ヴィキ
その手を握り返し、続く
KP
そして、ニクティヤクトのアクション。
ざわざわと不快な物音が聞こえる。
CCB<=35 (1D100<=35) > 98 > 致命的失敗
ヴィキ
ほほう
KP
物音はこの森に来たばかりの時の奇妙な感覚を思い出させた。
あの時、突如結城が殴りかかってきた時の……

KP
3ターン目。
ヴィキ。
ヴィキ
これ、連中は物事を共有するってあるけど
一体燃やしたら倒せるのかな
KP
どうでしょうね?
ちなみに敵としてのユニットはひとつと扱います。
ヴィキ
うーん
やっちまうか
「……あっくん」
結城 晃
「ああ」
KP
ヴィキの声の雰囲気から、何かを察知したか足を止める。
ヴィキ
背負っていたザックを下ろす
「さっきの手記に書いてあった」
「あいつらは、情報も物事も共有するって」
結城 晃
「そうなのか……森中が追ってきているという事だな」
「逃げ切れるか……」
ヴィキ
「逆に考えたら」
「一体を倒すことができれば、もしかしたら……」
結城 晃
「……なるほど」
「賭けるか」
ヴィキ
「そう来なくちゃ!」
ザックの紐を解き、爆弾を取り出して彼に1つ放る
「仕留められなかったら、今度こそ逃げるよ」
「……逃げられるかわからないけど」
結城 晃
「大丈夫!」
「今までも大丈夫だったんだ。今回だって」
ヴィキ
「ん」
その言葉に頷き
手の中の、自らが作成した即席の爆弾を改める
括り付けられた、数本のガスボンベと、ゼリー状着火剤
その内の一本に取り付けられた、バーナーノズルのトリガーを引き、ロックする
たちまち青い炎を吹き出し始める
それが、括られた他のボンベを熱し始めるのを確認してから、連中を睨みつける
KP
周囲の気配がざわりと震えた。
期待か。怒りか。恐怖か。判別のつかない不快な響き。
爆弾のダメージは4d10。
まずは〈投擲〉をどうぞ。
ヴィキ
「……お前らみたいのがいるから!」
〈投擲〉
1d100<=25 (1D100<=25) > 75 > 失敗
まぁ無理だね
KP
失敗の場合は、延焼で半分のダメージが入ります。
ヴィキ
4d10/2 (4D10/2) > 24[10,2,10,2]/2 > 12
12点
KP
炎が燃え広がる。
化け物達が金切り声を上げた。
ヴィキ
ダメージ共有してるような感じかな
KP
森中が喚いている。その声は聞き続けていれば頭が割れてしまいそうだと思えるような、歪んだ叫びだ。
それに勇気づけられるように、結城も爆弾を投げる。
結城 晃
CCB<=25 〈投擲〉 (1D100<=25) > 69 > 失敗
4d10/2 (4D10/2) > 21[8,1,7,5]/2 > 10
ヴィキ
まぁまぁ
期待値
2人平均して、きっちり期待値なのがなんとも

ヴィキ
「どうだ、参ったか!」
KP
森が、焼ける。
焼けた木々が降り注ぐ。
このままここにいたら貴方方も火にまかれてしまうだろう。
ヴィキ
結局脱出判定かw
KP
ないよ。
ヴィキ
KP
道が、見えた。
呻き捻れる樹の化け物どもが、次々と倒れてゆく。
ヴィキ
おっ
あれ、今のでやれたのか?
KP
爆弾二つはねー、想定外なのよ。
ヴィキ
そうなんだ
KP
準備が良すぎた。
ヴィキ
電子装備も回復するかな?
KP
します。
ヴィキ
「回線が復帰した……!」
GPSを起動し、ルートをオーバレイ
KP
背後にいつの間にか再び見えていた屋敷を、炎が舐め尽くしてゆく。
ヴィキ
「あっくん、こっち!」
今度はこちらが彼の手を引いて
KP
結城は導かれるままに走る。
結城 晃
「やれたかな?」
ヴィキ
「わかんない! でも、道は見えた!」
KP
炎が燃え広がってゆく中、貴方方はなんとか広い道に戻ってきた。
消防車のサイレンが聞こえる。
ヴィキ
「道路……」
「車は……」
自分達がここまでやってきた車を探す
KP
止めた場所に車はあった。
結城 晃
「結局警察官が放火か……」
「ばれたら減俸じゃ済まないぞ」
ヴィキ
「言ってる場合じゃないでしょ、もう!」
結城 晃
「だな!」
KP
車を発信させる。
逃走する貴方方と逆方向に、警察車両や消防車などが集まってゆくのが見えた。
その後素早い消火活動によってあっさりと森林火災は消し止められる。
森の一部は焼け、ついでと言わんばかりに屋敷にも燃え広がったようだ。
屋敷は燃え落ち、貴方方が見たものは全て炎に撒かれてしまった。

ヴィキ
がこん
自販機が缶コーヒーを吐き出す音
結城 晃
「何とか、逃げ切ったな」
KP
二重の意味で彼は言う。
ヴィキ
「あちち」
取り出した2本を、お手玉しながら戻ってきて、彼に一本を差し出す
「うん」
朝焼けの中、ようやく逃亡から落ち着いて、高速の立ち寄ったSAで一人分の白い息を吐き出しながら
結城 晃
「ありがとう……あつ」
ヴィキ
「もう慌てないでいいよ」
結城 晃
「正直、なんて説明していいか分からないしなぁ……」
ヴィキ
「しなくていいんじゃない?」
自らもタブを引き開け、缶コーヒーに口をつける
結城 晃
「そうだな」
缶コーヒーを飲んで笑う。
「……行方不明事件が未解決になりそうではあるけど」
結城 晃
まあ、地下に残ってたあれこれが発見されたら、樹に引っかかっていた分以外は何とかなるかもね?
ヴィキ
まぁ一応ねぇ
ヴィキ
「……あ」
何かに気づいたように、顔を上げる
結城 晃
「ん?」
ヴィキ
アンテナ部には『NEWS Received』の表示
「山火事、そんなにひどくならずに鎮火したみたい」
「……あの屋敷も燃えちゃったみたいだけど」
結城 晃
「そうか……」
「それなら、良かった、と思うべきだろうな」
ヴィキ
「うん……」
「一応、証拠はあるけど」
自らの頭を指差し
「正直、荒唐無稽すぎて」
結城 晃
「人形が動いて喋って?」
「人食い森が襲ってきて?」
ヴィキ
「うん」
結城 晃
「見たって信じないよ、そんな物」
ヴィキ
「だよね」
「……でも」
「ああいうものが、本当に実在してるんだ」
「それだけは、本当のこと」
「そして、そのせいで道を誤る人たちが、いる」
「……パパや、シグマみたいに」
缶コーヒーに口をつける
吹き込まれた呼気に押し出された湯気が上がり、まるでVOIDが白い息を吐いているようにも見える
「それだけは……これから、防いでいかないといけない」
言ってから
「……でも無理かな。やっぱり」
KP
弱気になる貴方を力づけるように、結城が肩を抱く。
結城 晃
「できるよ」
「今回君が俺を助けてくれたように」
ヴィキ
肩を抱かれ、そうはっきりと言ってくれる彼の横顔を、見上げる
結城 晃
「俺はずっと、君がすると決めたことをやり遂げるのを見てきた」
「最初に俺を助けてくれたことも、VOIDの苦しみに寄り添ったことも、君の……有馬さんのことも」
「他にも、色々。君はやり遂げてきたんだ」
「それに」
「君を助けてくれる人も大勢いる」
「例えば……春さんとか、田尾さんとか……」
「俺とか?」
「あの時の言葉は勢いとかじゃないからな」
ヴィキ
その言葉を聴きながら、もう一度、缶コーヒー越しに白い息を吐いて
「……ありがとう」
彼の胸に頭を預けて、共に朝日を眺めながら
「私が、頑張ってこれたのは、みんながいてくれたから」
「何よりも、あなたがいてくれたから」
「全部全部、わかってる」
「だから、私だって雰囲気に流されたから答えたわけじゃないからね」
目を閉じて
「……これからも、一緒にいてね」
「そして、私のこと、一番近くで見ていてほしい」
結城 晃
「ああ、ずっと」
KP
その唇に、柔らかい物か軽く触れた。
朝日が二人の影を伸ばす。
ヴィキ
少しびっくりしたけれど、すぐにそれを受け入れて
朝焼けの中に、一つになった白い息が、モヤに紛れて流れていった
KP
「一緒に生きてゆこう」
囁く声が朝に溶ける。

KP
そして……しばらく後。
貴方方の職場で、こんな話を聞くだろう。
ずっと、人が迷い込み、行方不明になる事件が多発していた山で、そういった事件がふっつりと止んだ、ということ。
また、シグマの死により、シグマドールの生産が終了してしまい、愛好家達が嘆いているということ。
結城 晃
「結局、俺以外の人たちは、魂が定着してから売られたって事なんだろうな」
ヴィキ
「うん……」
「その人たちを助けられなかったのは、本当に……辛いけど」
小さく俯く
結城 晃
「そうだな……でも君は、俺と」
「これから犠牲になるかも知れなかった人たちを救ったさ」
ヴィキ
「……うん、ありがとう」
彼の言葉に、微笑む
彼は、いつも私のそばで私を見ていてくれる
私の心を、助けてくれる
その事実にただ
「ありがとね、あっくん」
もう一度口にして、笑った
結城 晃
「俺は助けられてばかりだよ」
「ありがとう」
ヴィキ
「……まったくもう」
彼の一言目に、思わず漏らしてしまう
呆れたような、吐息一つもつけて
彼の胸を立てた指でつつく
ちょっとだけ、強い力で
結城 晃
「……」
(俺だってそういうの、気にならないわけじゃないんだぞ)
ヴィキ
「それは、こちらこそ、だっての」
少し、頬を膨らませて
もしかしたら、そんな風に思っている彼にとっては、意味のわからない言葉だったかもしれない
KP
命を救われてばかりの自分が、彼女に何をできるのか。
人間よりもずっと強靱なVOIDの彼女に、何をしてやれるのか。
ヴィキ
(まったく、いっつも相手のことばかりなんだから)
「……にぶちん」
小さくこぼし、ぷいと後ろを向いて、歩き出す
結城 晃
「……は?」
「何か言った?」
ヴィキ
「なんでもなーい」
頭の後ろで手を組んで、スイスイと歩を進め
少し歩いたところで、振り返り
「ほら、こないだの件、春先輩たちや、青木さんたちだけでも共有だけしときたいから、資料まとめるの手伝って、って言ったじゃん」
「駆け足!」
結城 晃
「はーい」
ヴィキ
信頼できる人たちとだけでも共有して、事件を未然に防ぐ手立てのきっかけにでもなれば、と考えたこと
ようやく追いついてきた結城の腕に、不意打ちのように少し強引に腕を絡める
結城 晃
「うわ」
「資料ならレジュメだけ上がってるよ」
ヴィキ
「さすが、仕事早い」
「……ほら、ね」
また、私のことをそっと助けてくれる
また、小さく呟いて
「行こ、あっくん」
共に、歩き出す
KP
ともに歩く。同じ方を見て。同じ道を。
二人の影が重なって一つとなる。

KP
『お、捨てKPCだ。可哀想に……』
ニクティヤクト討伐により両生還特殊エンドです。
お疲れ様でした!
ヴィキ
特殊なんだ
お疲れ様でした!
KP
倒せる武器は一応用意されているけど、
ご存知の通り、期待値じゃ倒せないからね。
というわけで!!
シナリオクリア 1d8
ニクトティヤクトを討伐した 1d3
報酬をお持ち下さい。
ヴィキ
なるほど
これ、KPCももらえるのかな
貰えて欲しいけど
KP
貰うことにした。ダメージくらうしPCには違いないから。
ヴィキ
それはよかった
1d8+1d3 SAN回復 (1D8+1D3) > 3[3]+3[3] > 6
元気いっぱい
[ ヴィキ ] SAN : 90 → 96
KP
1d8+1D3 (1D8+1D3) > 8[8]+1[1] > 9
よぉぉぉぉし!
[ 結城 晃 ] SAN : 25 → 34
ヴィキ
よしよし
KP
ニクティ見た分は帳消しだな
長々とありがとうございました!
こんなにかかると思ってなかったし!!
再プロポーズ入るとか思ってなかったし!!
ヴィキ
盛るだけ盛って、長引かせるからね
これで事実となった>婚約
KP
守って貰ったお陰でだいぶSAN減少キャンセルされたよ。
ヴィキ
守っていたらしいですな
こっちはさっぱりわからんけどw
KP
自分の体とのご対面はお察しの通りダメージありでした。
あと中庭の死体ね。
ヴィキ
中庭は、木が襲ってきたらやばいと思ったからだったけどw
抜け殻とのご対面は絶対やばいと思ったなぁ
KP
なるほど
ナイス気遣い!!
リアルも朝です! 寝ましょう!!
ヴィキ
寝ましょう


CoC『VOID』16 10日目(秘匿オープン版)

CoC
VOID 10日目 open
「積み重ねも無く、人の振りをする私は、何者なのでしょうか」 「VOIDだろ?」

CoC『VOID』31

CoC
VOID 23日目 close
あなた達は選択を迫られていた。選ぶのはあなた達自身だ。

CoC『VOID』16 10日目

CoC
VOID 10日目 close
「積み重ねも無く、人の振りをする私は、何者なのでしょうか」
「VOIDだろ?」



本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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